JPH0848510A - アーク放電によるフラーレン自動合成装置 - Google Patents

アーク放電によるフラーレン自動合成装置

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JPH0848510A
JPH0848510A JP6183266A JP18326694A JPH0848510A JP H0848510 A JPH0848510 A JP H0848510A JP 6183266 A JP6183266 A JP 6183266A JP 18326694 A JP18326694 A JP 18326694A JP H0848510 A JPH0848510 A JP H0848510A
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JP
Japan
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fullerene
carbon electrode
magnetic field
electrode rod
arc
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JP6183266A
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Satoru Mieno
哲 三重野
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Sanyo Aluminum Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁場によるJxB力によりアーク炎部のプラ
ズマをジェット放出させてマイナス側の炭素電極棒への
炭素再付着量を抑制することで、フラーレン生成質量を
増加させた新規なフラーレン自動合成装置を提供する。 【構成】 真空チャンバー13内にヘリウムガスを充填
するとともに、プラス・マイナス一対の炭素電極棒2
1,23を対向配置し、両炭素電極棒間にアーク炎を発
生させる。更に、プラス側炭素電極棒21からマイナス
側炭素電極棒23に流れる電流と直交方向に定常磁束密
度(磁場)Bを付与する磁場付与手段M,EMを配置す
る。これにより、上記アーク炎Aに対して垂直上方にプ
ラズマのジェット放出を引き起こすJxB力を付与させ
たアーク放電によるフラーレン自動合成装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アーク放電によるフラ
ーレン自動合成装置に関し、直流アーク放電によるフラ
ーレン合成時に、マイナス側の炭素電極棒への炭素再付
着を低下させ、より効率的なフラーレン合成が行えるよ
うに改良したものである。
【0002】
【従来の技術】煤に含有するフラーレンC60は、新しい
形状の炭素分子からなり、電池材料、エレクトロニク
ス、触媒等に使用されている。上記フラーレンの効率的
な合成方法として、直流アーク放電法がある。この具体
的なフラーレン合成装置10は、図10に示すように、
真空チャンバー1内に金属管3,5を対向配置し、この
金属管3,5内に炭素棒7,9を通してその先端を所定
の間隔に対向させる。
【0003】そして、真空にしたチャンバー1内の空間
Eにヘリウムガスを充填させた状態にて、直流電圧を両
炭素電極棒7,9間にかけてアーク放電を起させ、図1
1のアーク炎Aを発生させる。このとき、プラス側の炭
素電極棒7が加熱されて蒸発し、プラスの炭素イオンや
炭素原子となり、チャンバー1内での熱対流により上方
へ吹き上げられ、空中で炭素原子同士が化学反応を起し
てフラーレンC60という炭素分子が生成され、これは煤
としてチャンバー1の上部壁1Aに多く付着する。プラ
ス側の炭素電極棒7が加熱蒸発して、マイナス側の炭素
電極棒9との隙間が大きくならないように、モータドラ
イブの送り制御手段11により、プラス側の炭素電極棒
7をマイナス側の炭素電極棒9の方へ送り出している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記直流アーク放電に
よるフラーレン合成装置10によると、図11に示すよ
うに、両電極の空間は球形の「アーク炎A」で全体的に
覆われる。そして、アーク中炭素イオンはマイナス側へ
加速されていく。従って、プラス側の炭素電極棒7から
加熱蒸発した炭素原子がマイナス側の炭素電極棒9に積
極的に再付着するため、フラーレン合成率の低下、放電
条件制御が難しくなる。マイナス側の炭素電極棒9の成
長による連続放電の困難化等の障害が生じる。このため
に、一定時間毎にマイナス側炭素電極棒9の析出物除去
作業が必要になり、フラーレンC60の合成率を大きく低
下させてしまうという問題点がある。
【0005】本発明は、上記従来の直流アーク放電によ
るフラーレン自動合成装置における問題点を解消するた
めに、磁場によるJxB力によりアーク炎部のプラズマ
をジェット放出させてマイナス側の炭素電極棒への炭素
再付着量を抑制することで、フラーレン生成質量を増加
させた新規なフラーレン自動合成装置を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するべ
く、請求項1の発明は、真空容器である真空チャンバー
内に希ガス(ヘリウムガス,アルゴンガス等)を充填す
るとともに、プラス・マイナス一対の炭素電極棒を対向
配置し、上記両炭素電極棒間にアーク炎を発生させ、更
にプラス側炭素電極棒からマイナス側炭素電極棒に流れ
る電流と直交方向に磁場(定常磁束密度)を付与する磁
場付与手段を配置し、上記アーク炎に対して垂直上方に
プラズマのジェット放出を引き起こすJxB力(ローレ
ンツ力)を付与させることを特徴とするものである。
【0007】又、請求項2の発明は、請求項1におい
て、磁石又は電磁石によって磁場付与手段を構成したこ
とを特徴とするものである。
【0008】
【作用】上記請求項1の発明によると、電流と垂直方向
に定常磁束密度が磁場により存在するから、アーク中電
子、イオンはJxB力により垂直上向に加速され、プラ
ズマのジエット放出を引き起こす。雰囲気ガス圧力が高
い条件では、この流れが熱対流速度を高め、蒸発炭素が
マイナス側炭素電極棒に到達する前に、気中炭素を上方
に吹き上げてしまう。よって、アーク炎の形状も上方へ
尾を引いた形となる。
【0009】上記作用により、蒸発炭素がマイナス側炭
素電極棒への再付着を抑える働きの他、熱対流の加速や
炭素流束を望んだ方向へ制御することも可能となり、更
に等価的な放電抵抗を高め、炭素加熱効率の上昇も期待
できる作用効果が得られる。
【0010】本発明の請求項2によると、磁場付与手段
を磁石又は電磁石によっているから、簡潔な構成にてJ
xB力をアーク炎に対して発生させられる上に、磁束密
度の調節によるJxB力の調節も電磁石によれば、簡潔
に行える。
【0011】
【実施例】次に、本発明に係る直流アーク放電のフラー
レン自動合成装置の実施例につき、図面により具体的に
説明する。図1,2は、本発明に係るアーク放電による
フラーレン自動合成装置100の第1実施例を示してい
る。
【0012】上記フラーレン自動合成装置100は、ス
テンレス製の真空容器(例えば、直径約18cm、高さ
20cmで、水平面内の四方に枝管13B,13C,1
3D,13Eを持つ)である真空チャンバー13内に金
属管15,17を対向配置し、この金属管15,17内
に各炭素電極棒21,23を通してその先端を所定の間
隔に対向させている。そして、102 Torr以下に排
気したチャンバー13内の真空空間Eに、ヘリウムガス
を約300Torr充填させている。両炭素電極棒2
1,23の接触による放電開始後も、図示しない直流電
源からの直流電圧が付与され続ける。更に、直流の放電
電流が常に一定になるように、放電ギャップ間がモータ
ドライブである送り制御手段25により、プラス側の炭
素電極棒21をマイナス側の炭素電極棒23の方へ送り
出して制御されるよう構成されている。
【0013】図2に示すように、上記フラーレン自動合
成装置100の左前方(枝管13Eに接近した真空容器
13の外壁部)には、磁石M(例えば7×4×4cmの
直方体フェライト磁石)が配置され、この磁石Mにより
磁場(アーク部分の磁束密度は約23ガウス)が両電極
21,23間に直交した定常磁束密度Bとして矢印方向
に与えられている。
【0014】しかして、上記両炭素電極棒21,23間
に、例えば、放電電流Id=50〜100A,炭素棒直
径d=6mm,放電時間Td=30分〜1時間の条件の
基で、直流電圧を掛けてアーク放電を起させると、図5
のアーク炎A´を発生させる。上記アーク炎A´は、電
流Jと垂直方向に定常磁束密度Bが磁場により存在する
から、アーク中電子、イオンはJxB力により垂直上向
に加速され、プラズマのジエット放出を引き起こした形
状を呈する。
【0015】よって、雰囲気ガス圧力が高い条件では、
この流れが熱対流速度を高め、蒸発炭素がマイナス側の
炭素電極棒23に到達する前に、気中炭素を上方に吹き
上げる。よって、アーク炎A´の形状も上方へ尾を引い
た形となる。このとき、プラス側の炭素電極棒21が加
熱されて蒸発し、プラスの炭素イオンとなり、チャンバ
ー13内での熱対流により上方へ吹き上げられ、空中で
炭素原子同士が化学反応を起してフラーレンC60という
炭素分子が生成され、これは煤としてチャンバー13の
上蓋内壁13Aに多く付着するように作用する。
【0016】そして、放電終了後、フラーレン自動合成
装置100の上蓋13A内、側面13G、底面13Fの
3ヵ所に付着した煤を集め、その重さを測定する。次に
それぞれの煤を良く掻き混ぜた後、その1mgを7ml
のヘキサンで抽出し、吸光分析により煤中のフラーレン
60の含有率を測定した各結果を次に示す各グラフで説
明する。
【0017】先ず、図6はマイナス側の炭素電極棒23
に、再付着する炭素の質量Wdepo(g)を従来型の
磁場なし(a)と、本発明の磁場あり(b)で比較した
ものである。磁場なし(a)の約4depo(g)に対
して、磁場あり(b)は約2depo(g)となり、5
0%減少していることが分かる。又、図7に示すよう
に、マイナス側の炭素軸方向の堆積長さLdepo(m
m)についての比較でも、磁場なし(c)の30dep
o(mm)から、磁場あり(d)の18depo(m
m)に減少している。尚、この時の放電電流80A,ヘ
リウム圧力300Torr,ギャップ長さ約4mm,放
電時間1時間,ロッド間電圧31〜35Vである。
【0018】次に、図8は真空容器13の上部13A、
側面13G、底部13Fに堆積した煤質量を磁場あり
と、磁場なしで比較している。上部13A、側面13G
において、磁場により煤生成量が増えており、特に、上
部は質量が2倍近くであり、炭素流束の制御の効果が現
われている。一方、この時のプラス側炭素電極棒21の
減少質量は、磁場ありの方が小さく、より効果的な煤発
生が行われていることも分かった。
【0019】続いて、図9では、キシレン抽出した溶液
の吸光度を比較している。即ち、λ=329nmのC60
の吸光度(ABS)よりC60の含有率を比較すると、上
部、側面、底部の何れの場所においても、磁場ありの方
がフラーレンの含有率が高いことが分かる。特に、上部
13Aでの含有率は約15重量%となる効果が見られ
る。その他として、放電の等価抵抗は磁場により約1%
上昇し、磁場強度に依存するが、まだその値は小さい。
放電維持する最大ギャップ長も磁場により短くなってい
る。
【0020】本発明のフラーレン自動合成装置100
は、上記実施例に限定されずその詳細構成を設計変更で
きること勿論である。例えば、図3,4に示す第2実施
例のように、磁石Mに替えて、電磁コイルEMを枝管1
3Eに嵌合させた形態で備えたフラーレン自動合成装置
100´としてもよい。その他は、第1実施例と同一構
成である。この第2実施例においても、上記第1実施例
のフラーレン自動合成装置100と全く同様の作用効果
が得られることが確認された。
【0021】この第2実施例による作用上の特徴は、磁
束Bの方向が電極21,23に対して完全に直交するこ
と、そして、磁束密度の調節が電磁コイルEMの電流制
御で自由自在に行えるから、アーク炎A´即ち、FxB
力の調節も自在に行えることである。
【0022】上記各実施例は、実験装置として製作し、
且つそれから得られた結果であり、実際の工場で稼働さ
れるときは、もっと大規模なものとし得る。また、プラ
ス側炭素電極棒21の電極消耗に相応して電極間隔を一
定に保つ送り制御手段25は、プラス側炭素電極棒21
を移動させているが、マイナス側炭素電極棒23を移動
させるようにしても良い。
【0023】
【効果】以上詳述したように、請求項1の発明によると
きは、電流と垂直方向に定常磁束密度が磁場により存在
するから、アーク中電子、イオンはJxB力により垂直
上向に加速され、プラズマのジエット放出を引き起し、
雰囲気ガス圧力が高い条件で、この流れが熱対流速度を
高め、蒸発炭素がマイナス側電極に到達する前に、気中
炭素を上方に吹き上げてアーク炎を上方へ尾を引いた形
とする。これで、蒸発炭素がマイナス側の炭素電極への
再付着を抑えられる効果を発揮する。
【0024】更に、熱対流の加速や炭素流束を望んだ方
向へ制御することも可能となり、更に等価的な放電抵抗
を高め、炭素加熱効率の上昇も期待できる等の多くの効
果が得られる。
【0025】そして、請求項2の発明によるときは、磁
場付与手段を磁石又は電磁石によっているから、簡潔な
構成にてJxB力をアーク炎に対して発生させられる上
に、磁束密度の調節によるJxB力の調節も電磁コイル
によると、簡潔に行えるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す図で、フラーレン自
動合成装置の正断面図である。
【図2】本発明の第1実施例を示す図で、フラーレン自
動合成装置の平断面図である。
【図3】本発明の第2実施例を示す図で、フラーレン自
動合成装置の正断面図である。
【図4】本発明の第2実施例を示す図で、フラーレン自
動合成装置の平断面図である。
【図5】本発明の第1実施例を示す図で、アーク炎の斜
視図である。
【図6】本発明の第1実施例を示す図で、再付着する炭
素質量の比較図である。
【図7】本発明の第1実施例を示す図で、炭素軸方向の
堆積長さの比較図である。
【図8】本発明の第1実施例を示す図で、真空容器に堆
積する煤質量の比較図である。
【図9】本発明の第1実施例を示す図で、真空容器に堆
積するC60含有率の比較図である。
【図10】従来型のフラーレン自動合成装置の平断面図
である。
【図11】従来型のフラーレン自動合成装置のアーク炎
を示す斜視図である。
【符号の説明】
13 真空容器(真空
チャンバー) 13A 上蓋内壁(上
部) 13B,13C,13D,13E 枝管 21 プラス側の炭素
電極棒 23 マイナス側の炭
素電極棒 A´ アーク炎 B 磁束密度 C60 フラーレン EM 電磁コイル(電
磁石) M 磁石 J 電流 JxB 作用力 100,100´ フラーレン自動合成装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空容器である真空チャンバー内に希ガ
    スを充填するとともに、プラス・マイナス一対の炭素電
    極棒を対向配置し、上記両炭素電極棒間にアーク炎を発
    生させ、更にプラス側炭素電極棒からマイナス側炭素電
    極棒に流れる電流と直交方向に磁場を付与する磁場付与
    手段を配置し、上記アーク炎に対して垂直上方にプラズ
    マのジェット放出を引き起こすJxB力を付与させるこ
    とを特徴とするアーク放電によるフラーレン自動合成装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、磁石又は電磁石によ
    って磁場付与手段を構成したことを特徴とするアーク放
    電によるフラーレン自動合成装置。
JP6183266A 1994-08-04 1994-08-04 アーク放電によるフラーレン自動合成装置 Pending JPH0848510A (ja)

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