JPH0848726A - カルバゾール誘導体とアントラセン誘導体との共重合体 - Google Patents

カルバゾール誘導体とアントラセン誘導体との共重合体

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JPH0848726A
JPH0848726A JP6204629A JP20462994A JPH0848726A JP H0848726 A JPH0848726 A JP H0848726A JP 6204629 A JP6204629 A JP 6204629A JP 20462994 A JP20462994 A JP 20462994A JP H0848726 A JPH0848726 A JP H0848726A
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anthracene
thin film
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内田  学
Yusho Izumisawa
勇昇 泉澤
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顕治 古川
Shigeki Naka
茂樹 中
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高発光効率で耐久性に富む、有機EL素子用
高分子の提供。 【構成】 一般式[化2]のアントラセン誘導体と一般
式[化3]のカルバゾール誘導体を重合せしめてなる高
分子及びその製造法。 【化2】 【化3】 【効果】 本発明の高分子は、EL素子の正孔輸送材料
として適す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蛍光塗料、エレクトロ
ルミネッセンス(EL)素子等の発光材料に関するもの
で、詳しくは新規なカルバゾールとアントラセンよりな
る共重合体に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその問題点】近年、有機化合物のEL性
能を利用した素子の研究が活発に行われている。これ
は、有機化合物の蛍光が強く、様々な発光色があること
等に起因する。特に低分子有機化合物を用いた素子が多
く研究されている。例えば、タンとバンスライク(C.W.
Tang、S.A.Vanslyke)はオキシン錯体(Alq)を用い
て、緑色の発光を得ている(アプライド フィジックス
レター、51巻、21ページ、1987年 Appl.Phy
s.Lett.,51(12),21(1987) )。しかしながら、実用化す
るために充分な条件を備えていない。例えば、正孔注入
層として使用されているジアミン誘導体(TPD)の薄
膜が物理的または熱的な耐久性に乏しく、素子の駆動中
あるいは保存中に薄膜が変質してしまう欠点を有してい
た。また、発光材料となっているAlqの発光色は緑色
であり、実用上必要な三原色を出すためには、まず、赤
色においては、赤色の蛍光色素を共蒸着等の煩雑な手法
でドープする必要があり、次に青色においては、原理上
困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、高分子材料を用
いた薄膜は、一般に物理的または熱的な耐久性が高く有
機EL素子の1成分として使用することは実用的であ
る。特開平2-223188号公報において、高分子として正孔
注入能を持つポリビニルカルバゾール(PVCz)を用
いた有機EL素子が報告されている。このPVCzのガ
ラス転移点(Tg)は非常に高いため、薄膜にした際の
膜の安定性に優れ、耐久性に富む有機EL素子が作成で
きる。しかしながら、この素子は、駆動電圧が非常に高
く実用的ではなかった。さらに、特開平4-2096に種々の
高分子材料を用いた有機EL素子が報告されている。駆
動電圧は低下しているが、これらの素子においては輝度
および発光効率が低かった。さらに前記のPVCzを正
孔輸送層として用いた他の例として特開平3-137186およ
び特開平4-212286等がある。これらの素子についても同
様に発光効率の点で満足できる物ではなかった。有機E
L素子において高い発光効率を得るためには、正孔およ
び電子を電極から効率よく取り出し、効率よく発光中心
まで輸送し、さらに効率よく発光中心に注入する必要が
ある。このように正孔を輸送し、発光中心に注入する材
料(正孔輸送材料)の1つとして前記PVCz が知ら
れている。このPVCzは、前記したように高いTgを
持ち素子の1成分とした場合に、その素子の寿命は低分
子系の物と比較して長くなる。しかしながら、典型的な
低分子系の正孔輸送材料であるN,N’−ジフェニル−
N,N’−ジ(3−メチルフェニル)−4,4’−ジア
ミノビフェニル(TPD)の蒸着膜に比べ、正孔輸送能
に劣る欠点を有している。また、高分子材料として共重
合体を用いた例は少ない。前記特開平3-137186に共重合
体の記載があるが、具体例がなくその効果は全くわかっ
ていなかった。そこで、本発明者等はこれらの問題を解
決し、高発光効率で耐久性に富む有機EL素子を見いだ
すべく鋭意検討した結果、ビニルアントラセン誘導体と
ビニルカルバゾール誘導体を共重合して成る新規な高分
子を用いた有機EL素子が高効率であり、耐久性にも優
れることを見いだし本発明を完成した。以上の記述から
明らかなように、本発明の目的は高発光効率で耐久性に
富む有機EL素子に適した新規な高分子とその製造法を
提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記(1)、
(2)、(3)、(4)、(5)および(6)の各構成
を有する。 (1)一般式
【化4】 [式中、R1 〜R17は、それぞれ独立に水素またはアル
キル基を示すか、あるいは隣接した位置でベンゼン環が
縮合していることを示し、nは0.01から50モル%
を示し、mは50から99.99モル%を示す。]で表
される高分子であって、分子量が10000から100
0000の範囲にあることを特徴とするカルバゾール誘
導体とアントラセン誘導体との共重合体。 (2)一般式
【化5】 [式中、R1 〜R9 は、それぞれ独立に水素またはアル
キル基を示すか、あるいは隣接した位置でベンゼン環が
縮合していることを示す。]で示されるアントラセン誘
導体および一般式
【化6】 [式中、R10〜R17は、それぞれ独立に水素またはアル
キル基を示すか、あるいは隣接した位置でベンゼン環が
縮合していることを示す。]で示されるカルバゾール誘
導体からなる混合物を重合開始剤または触媒の存在下に
重合反応を行うことを特徴とする前記(1)記載の高分
子の製造法。 (3)前記(1)記載の高分子から得られた薄膜をもち
いてなる電界発光素子。 (4)前記(1)記載の高分子を正孔輸送層の1成分と
してもちいたことを特徴とする電界発光素子。 (5)前記(1)記載の高分子を発光層の1成分として
もちいたことを特徴とする電界発光素子。 (6)前記(1)記載の高分子ならびに発光材料および
電子輸送材料を混合した混合物から製造した薄膜をもち
いてなる電界発光素子。
【0005】本発明の構成と効果につき以下に詳述す
る。上述した本発明の新規な共重合体は、以下に述べる
本発明の製造方法により得ることができる。すなわち、
一般式
【化7】 [式中、R1 〜R9 は、それぞれ独立に水素またはアル
キル基を示すか、あるいは隣接した位置でベンゼン環が
縮合していることを示す。]で示されるアントラセン誘
導体および一般式
【化8】 [式中、R10〜R17は、それぞれ独立に水素またはアル
キル基を示すか、あるいは隣接した位置でベンゼン環が
縮合していることを示す。]で示されるカルバゾール誘
導体からなる混合物を重合開始剤または触媒の存在下に
共重合させることによって製造できる。重合方法は、両
モノマーがともに重合する方法であるなら特に限定され
ない。重合方法の例としては、ラジカル重合あるいはカ
チオン重合などがあげられる。ラジカル重合に用いられ
る触媒としては、アゾイソブチロニトリル(AIBN)
のようなアゾ系、過酸化ベンゾイルのような過酸化物
系、テトラエチルチウラムジスルフィドのようなジチオ
カルバメート系など公知の開始剤があげられる。カチオ
ン重合に用いられる触媒としては、トリフルオロボレー
トあるいは四塩化錫のようなルイス酸系、硫酸あるいは
塩酸のような無機酸系、カチオン交換樹脂など公知の化
合物があげられる。本発明の高分子合成に用いられる両
モノマーの具体例としては、下記の化合物を挙げる事が
できる。
【0006】
【化9】
【0007】
【化10】
【0008】
【化11】
【0009】
【化12】
【0010】
【化13】
【0011】
【化14】
【0012】重合反応において溶媒を使用することなく
反応を行うこともできるが、溶媒を使用した方が反応熱
を容易に除去することができ、より好ましい。本発明で
使われる溶媒の具体例としてはベンゼン、トルエン、キ
シレン、アニソール、クロロフォルム、四塩化炭素,
N,Nージメチルフォルムアミド、N,Nージメチルア
セトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N,Nージ
メチルスルフォキシド、石油エーテル、リグロイン、ヘ
キサン、ヘプタン、シクロヘキサンあるいはジオキサン
等が考えられるが必ずしもこれらに限定されるものでは
ない。
【0013】重合反応の好ましい態様としては溶媒中
に、[化2]で表されるビニルアントラセン誘導体と
[化3]で表されるビニルカルバゾール誘導体を混合し
て重合開始剤あるいは触媒の存在下に反応を行う方法。
重合体の分子量分布あるいは組成分布をコントロールす
ることを目的に重合反応の途中で断続的あるいは連続的
に反応条件を変える方法などが考えられる。
【0014】本発明の製造方法において重合温度は0〜
120℃、好ましくは10〜80℃であり、反応時間は
1〜48時間である。反応終了後、反応液はメチルアル
コール、エチルアルコール、プロピルアルコール、アセ
トンなどの貧溶媒に滴下してポリマーを析出させ、ろ別
乾燥して使用に供する。
【0015】このようにして得られた本発明の共重合体
の重量平均分子量は、特に制限はないが10000〜1
000000の範囲、好ましくは20000〜5000
00の範囲である。薄膜を作成する場合、下限未満であ
れば膜質が悪く、上限を超えると加工性が悪い。本発明
の共重合体の組成比は、アントラセン誘導体部の繰り返
し単位が全繰り返し単位の0.01〜50モル%の範囲
である。下限未満であるとアントラセン誘導体部の効果
がなくなり、上限を超えると発光性能が低下し、いずれ
も好ましくない。
【0016】本発明の高分子を用いたEL素子の構成
は、各種の態様があるが、基本的には一対の電極(陽極
と陰極)間に、前記高分子の薄膜を挟持した構成とし、
これに必要に応じて、正孔輸送材料、発光材料および電
子輸送材料を所望の形で加えればよい。また、本発明の
素子においては、いずれも基板に支持されていることが
好ましく、該基板の材質に付いては特に制限はなく、従
来EL素子に慣用されているもの、例えばガラス、透明
プラスチック、石英などから成るものを用いることがで
きる。
【0017】本発明の高分子は、これらEL素子の正孔
輸送層として有用である。この層は、例えば蒸着法、塗
布法等の公知の方法によって、薄膜化する事により形成
することができる。また、該正孔輸送層は、特に樹脂な
どの結着剤を必要とせず、溶剤に溶かして溶液とした
後、これをスピンコート法などにより薄膜化し形成する
ことができるので工業的に有利である。このようにして
形成された正孔輸送層の薄膜の厚みについては特に制限
はなく、適宜状況に応じて選ぶことができるが、通常2
nmないし5000nmの範囲で選定される。
【0018】このEL素子における陽極としては、仕事
関数の大きい(4eV以上)金属、合金、電気伝導性化
合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが好まし
く用いられる。このような電極物質の具体例としてはA
uなどの金属、CuI、ITO、SnO2 、ZnOなど
の誘電性透明材料が挙げられる。該陽極は、これらの電
極物質を蒸着やスパッタリングなどの方法により、薄膜
を形成させることにより作製することができる。この電
極より発光を取り出す場合には、透過率を10%より大
きくすることが望ましく、また、電極としてのシート抵
抗は数百Ω/square以下が好ましい。さらに膜厚は材料
にもよるが、通常10nmないし1μm、好ましくは1
0〜200nmの範囲で選ばれる。
【0019】一方、陰極としては、仕事関数の小さい
(4eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物及びこれ
らの混合物を電極物質とするものが用いられる。このよ
うな電極物質の具体例としては、ナトリウム、ナトリウ
ム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、アルミニ
ウム、アルミニウム合金、マグネシウム合金、リチウム
合金、Al/AlO2 、インジウムなどが挙げられる。
該陰極は、これらの電極物質を蒸着やスパッタリングな
どの方法により、薄膜を形成させることにより、作製す
ることができる。また、電極としてのシート抵抗は数百
Ω/square以下が好ましく、膜厚は通常10nmないし
1μm、好ましくは50〜200nmの範囲で選ばれ
る。
【0020】本発明の高分子を用いるEL素子の構成
は、前記したように、各種の態様があるが、本発明の高
分子自身が正孔輸送能を有するために特に正孔輸送層を
設ける必要がなく工業的に有利となる。しかしながら、
必要ならば正孔輸送層を陽極と高分子層の間に設けても
良い。用いられる正孔輸送材料は、電界を与えられた2
個の電極間に配置されて陽極から正孔が注入された場
合、該正孔を適切に発光層へ伝達しうる化合物である。
このような正孔輸送材料については特に制限はなく、従
来、光導電材料において、正孔の電荷輸送材として慣用
されているものやEL素子の正孔輸送層に使用される公
知のものの中から任意のものを選択して用いることがで
きる。
【0021】本発明のEL素子に電子輸送層を設ける場
合、その層は電子輸送材料からなるものであって、陰極
より注入された電子を発光層に伝達する機能を有してい
る。このような電子輸送材料について特に制限はなく、
従来公知の化合物の中から任意のものを選択して用いる
事ができる。該電子輸送材料の好ましい例としては、
【0022】
【化15】
【0023】などのジフェニルキノン誘導体(電子写真
学会誌、30,3(1991)などに記載のもの)、あるいは
【0024】
【化16】
【0025】
【化17】
【0026】などの化合物(J.Apply.Phys.,27,269(198
8)などに記載のもの)や、オキサジアゾール誘導体(日
化誌、1991(11):1540、 Jpn.J.Appl.Phys.,27,L713(198
8),Appl.Phys.Lett.,55,1489(1989) などに記載のも
の)、トリアゾール誘導体(Jpn.J.Appl.Phys.,32,L917
(1993)などに記載のもの)、チアジアゾール誘導体(第
43回高分子学会予稿集、IIIP1a007などに記載
のもの)、チオフェン誘導体(特開平4−212286
号公報などに記載のもの)、前記したAlqなどのキノ
リン誘導体から導かれる金属錯体、キノキサリン誘導体
のポリマー(Jpn.J.Appl.Phys.,33,L250(1994)などに記
載のもの)、2,5−ビス(5’−ターシャリーブチル
−2−ベンゾキサゾリル)チオフェン(BBOT)など
を挙げることができる。
【0027】次に、本発明の高分子を用いたEL素子を
作製する好適な方法の例を各構成の素子それぞれについ
て説明する。陽極/発光層/陰極からなるEL素子の作
製法について説明すると、まず適当な基板上に、所望の
電極物質、例えば陽極用物質からなる薄膜を、1μm以
下、好ましくは10〜200nmの範囲の膜厚になるよ
うに、蒸着やスパッタリングなどの方法により形成さ
せ、陽極を作製したのち、この上に本発明の高分子、発
光材料および電子輸送材料を混合した溶液より薄膜を形
成させ発光層を設ける。該発光材料の薄膜化の方法とし
ては、例えば、浸せき塗工法、スピンコート法、キャス
ト法、蒸着法などがあるが、本発明の高分子を破壊する
ことなく、均質な膜が得られやすく、かつピンホールが
生成しにくいなどの点から浸せき塗工法、スピンコート
法またはキャスト法が好ましい。
【0028】該高分子の薄膜化に、例えばスピンコート
法を採用する場合、この高分子を溶解する溶媒(例え
ば、THF,DMF,NMP,DMSO,トルエン、ベ
ンゼン、クロロフォルム、ジクロロエタン等)に溶か
し、スピンナーを用いて基板を回転させながらその基板
上に塗布する。次にこの高分子層の形成後、その上に陰
極用物質からなる薄膜を、1μm以下、例えば蒸着やス
パッタリング等の方法により形成させ、陰極を設けるこ
とにより、所望のEL素子が得られる。なお、このEL
素子の作製においては、作製順序を逆にして、陰極、発
光層、陽極の順に作製することも可能である。
【0029】次に、陽極/正孔輸送層/電子輸送層/陰
極からなるEL素子の作製法について説明すると、ま
ず、陽極を前記のEL素子の場合と同様にして形成した
後、その上に、前記のスピンコート条件に準じ高分子薄
膜を形成し高分子層を設ける。次に、この高分子層の上
に、電子輸送材料からなる薄膜を蒸着法等により形成
し、電子輸送層を設け、ついでこの上に、陰極を前記E
L素子の作製の場合と同様にして設けることにより、所
望のEL素子が得られる。なお、このEL素子の作製に
おいても、作製順序を逆にして、陰極、電子輸送層、正
孔輸送層、陽極の順に作製することも可能である。
【0030】さらに、陽極/正孔輸送層/発光層/電子
輸送層/陰極からなるEL素子の作製法について説明す
ると、前記のEL素子の場合と同様にして、陽極を設
け、次に、本発明の高分子を用いてスピンコート法等に
より正孔輸送層を設け、この上に順次発光層および電子
輸送層を蒸着法等により設け、最後に陰極を前記と同様
に設けることにより所望のEL素子が得られる。なお、
このEL素子の作製においても、作製順序を逆にして、
陰極、電子輸送層、発光層、正孔輸送層、陽極の順に作
製することも可能である。
【0031】このようにして得られたEL素子に、直流
電圧を印加する場合には、電圧3〜40V程度を印加す
ると、発光が透明または半透明の電極側より観測でき
る。さらに、交流電圧を印加することによっても発光す
る。なお印加する交流の波形は任意でよい。
【0032】
【実施例】次に本発明を実施例に基づいて更に詳しく説
明する。 実施例1:Nービニルカルバゾールと9−ビニルアント
ラセンの共重合 N−ビニルカルバゾール750mg と9ービニルアントラセ
ン250mg をトルエン20mlに溶かし、トリフルオロボラン
エーテラートを微量加え、室温で一昼夜攪拌した。この
溶液をメタノール300ml とアセトン200ml の混合溶液中
に滴下した。析出した固体をろ取し、40mlのトルエンに
溶解後、再びメタノール300ml とアセトン200ml の混合
溶液中に滴下した。この操作を3回繰り返した後に得ら
れた固体を減圧下にて乾燥し、本発明の共重合体675mg
を得た。このものの分子量は、GPCよりスチレン換算
の重量平均分子量で約80000だった。また、元素分
析による組成解析の結果、アントラセン部のモル比は
2.4%であった。このもののトルエン溶液中での蛍光
スペクトルを図1に示す。
【0033】実施例2:N−ビニルカルバゾールと9−
ビニルアントラセンの共重合 N−ビニルカルバゾール2.0gと9ービニルアントラセン
50mgをトルエン100mlに溶かし、AIBNを16mg加え、
60℃で20時間攪拌した。この溶液をメタノール750m
l とアセトン250ml の混合溶液中に滴下した。析出した
固体をろ取し、80mlのトルエンに溶解後、再びメタノー
ルとアセトンの混合溶液中に滴下した。この操作を3回
繰り返した後に得られた固体を減圧下にて乾燥し、本発
明の共重合体1.46g を得た。このものの分子量は、GP
Cよりスチレン換算の重量平均分子量で約26000だ
った。また、元素分析による組成解析の結果、アントラ
セン部のモル比は1.2%であった。得られたポリマー
の蛍光スペクトルを図2に示す。
【0034】実施例3 25mm×75mm×1.1mmのガラス基板上にIT
Oを蒸着法にて50nmの厚さで製膜したもの(東京三
容真空(株)製)を透明支持基板とした。この透明支持
基板を市販のスピンナー(協栄セミコンダクター(株)
製)に固定し、実施例1で得られた共重合体0.5重量
部、BBOT 0.5重量部および3−(2’−ベンゾ
チアゾリル)−7−ジエチルアミノクマリン(Cm)
0.01重量部のジクロロエタン溶液を用いて6000
rpmでスピンコート後、この基板を10-1Paの減圧
下50℃にて乾燥して、発光層を形成した。次に発光層
を形成させた基板を市販の蒸着装置(真空機工(株)
製)の基板ホルダーに固定し、上記発光層の上にアルミ
ニウム製のマスクを設置し、その後真空槽を2×10-4
Paまで減圧してから、石英製のるつぼからトリス(8
−ヒドロキシキノリノ)アルミニウムを電子輸送層とし
て50nm蒸着した。蒸着速度は0.1〜0.2nm/
秒であった。最後に、マグネシウムを1.2〜2.4n
m/秒の蒸着速度で蒸着し対向電極とし、素子を作成し
た。ITO電極を陽極、マグネシウム電極を陰極とし
て、作成した素子に、大気中で直流電圧を10V印加す
ると38mA/cm2 電流が流れ、350cd/m2
均一かつ安定な緑色の面発光(発光のピーク498n
m)を得た。
【0035】実施例4 25mm×75mm×1.1mmのガラス基板上にIT
Oを蒸着法にて50nmの厚さで製膜したもの(東京三
容真空(株)製)を透明支持基板とした。この透明支持
基板をスピンナーに固定し、実施例1で得られた共重合
体0.5重量部のジクロロエタン溶液を用いて6000
rpmでスピンコート後、この基板を10-1Paの減圧
下50℃にて乾燥して、正孔輸送層を形成した。次にこ
の基板を蒸着装置の基板ホルダーに固定し、上記発光層
の上にアルミニウム製のマスクを設置し、その後真空槽
を2×10-4Paまで減圧してから、石英製のるつぼか
らトリス(8−ヒドロキシキノリノ)アルミニウムを発
光層として50nm蒸着した。蒸着速度は0.1〜0.
2nm/秒であった。最後に、マグネシウムを1.2〜
2.4nm/秒の蒸着速度で蒸着し対向電極とし、素子
を作成した。ITO電極を陽極、マグネシウム電極を陰
極として、作成した素子に、大気中で直流電圧を10V
印加すると37mA/cm2 電流が流れ、410cd/
2の均一かつ安定な黄みの緑色の面発光(発光のピー
ク515nm)を得た。
【0036】実施例5 実施例3で用いた実施例1の共重合体を実施例2で得ら
れた共重合体に代えた以外は同様な方法で素子を作成し
た。ITO電極を陽極、混合金属電極を陰極として、作
成した素子に、大気中で直流電圧を印加すると緑色の発
光が見られた。
【0037】比較例1 実施例3で用いた実施例1の共重合体をPVCzまたは
ポリビニルアントラセン(PVAn)に代えた以外は同
様な方法で素子を2種作成した。これら2種の素子に加
えて、実施例3の素子の電流輝度特性を図3に示す。図
から明らかなように本発明の素子が最も優れた効率を有
していることが分かる。
【0038】比較例2 実施例4で用いた実施例1の共重合体をPVCzまたは
PVAnに代えた以外は同様な方法で素子を2種作成し
た。これら2種の素子に加えて、実施例4の素子の電圧
輝度特性を図4に示す。図から明らかなように本発明の
素子が最も低電圧で駆動していることが分かる。
【0039】
【発明の効果】本発明の高分子は、正孔輸送能に優れる
のでEL素子の正孔輸送材料として適している。また、
Tgが高く薄膜の安定性に優れるうえ、それ自身結着性
が強いため、特に樹脂を必要とせず基板に対して強固に
付着する。さらに、本発明の高分子は紫色に発光するた
め、種々の蛍光色素をドープすることにより様々な発光
色を出すことができるので、フルカラーディスプレー等
の高効率な発光素子が作成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で得られた化合物の蛍光スペクトル
である。
【図2】 実施例2で得られた化合物の蛍光スペクトル
である。
【図3】 実施例3および比較例1の素子の電流−輝度
特性である。
【符号の説明】
▲・・・実施例3の素子 ○・・・比較例1でPVCzを用いた素子 ◆・・・比較例1でPVAnを用いた素子
【図4】 実施例4および比較例2の素子の電圧−輝度
特性である。
【符号の説明】
▲・・・実施例4の素子 ○・・・比較例2でPVCzを用いた素子 ◆・・・比較例2でPVAnを用いた素子
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年12月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 [式中、R1 〜R17は、それぞれ独立に水素またはアル
    キル基を示すか、あるいは隣接した位置でベンゼン環が
    縮合していることを示し、nは0.01から50モル%
    を示し、mは50から99.99モル%を示す。]で表
    される高分子であって、分子量が10000から100
    0000の範囲にあることを特徴とするカルバゾール誘
    導体とアントラセン誘導体との共重合体。
  2. 【請求項2】 一般式 【化2】 [式中、R1 〜R9 は、それぞれ独立に水素またはアル
    キル基を示すか、あるいは隣接した位置でベンゼン環が
    縮合していることを示す。]で示されるアントラセン誘
    導体および一般式 【化3】 [式中、R10〜R17は、それぞれ独立に水素またはアル
    キル基を示すか、あるいは隣接した位置でベンゼン環が
    縮合していることを示す。]で示されるカルバゾール誘
    導体からなる混合物を重合開始剤または触媒の存在下に
    重合反応を行うことを特徴とする請求項第1項記載の高
    分子の製造法。
  3. 【請求項3】 請求項第1項記載の高分子から得られた
    薄膜をもちいてなる電界発光素子。
  4. 【請求項4】 請求項第1項記載の高分子を正孔輸送層
    の1成分としてもちいたことを特徴とする電界発光素
    子。
  5. 【請求項5】 請求項第1項記載の高分子を発光層の1
    成分としてもちいたことを特徴とする電界発光素子。
  6. 【請求項6】 請求項第1項記載の高分子ならびに発光
    材料および電子輸送材料を混合した混合物から製造した
    薄膜をもちいてなる電界発光素子。
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