JPH0848985A - 自己潤滑機能摺動部材とその製法及び溶融金属めっき装置 - Google Patents

自己潤滑機能摺動部材とその製法及び溶融金属めっき装置

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JPH0848985A
JPH0848985A JP13003195A JP13003195A JPH0848985A JP H0848985 A JPH0848985 A JP H0848985A JP 13003195 A JP13003195 A JP 13003195A JP 13003195 A JP13003195 A JP 13003195A JP H0848985 A JPH0848985 A JP H0848985A
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sliding
self
lubricating
molten metal
crystal structure
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Application number
JP13003195A
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English (en)
Inventor
Tomohito Ooyagi
智仁 大八木
Moroo Nakagawa
師夫 中川
Junji Sakai
淳次 酒井
Yoshiyuki Yasutomi
義幸 安富
Norihiko Okochi
敬彦 大河内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】低摩擦,低摩耗であり、かつ充分な機械的強度
を有し、特殊環境に耐え、また環境が変化した際にも材
料自体がそれに対応し、低摩擦となる自己潤滑機能摺動
部材とその製法及び溶融金属めっき装置を提供する。 【構成】摺動時に、使用雰囲気または摺動相手材中成分
と反応した自己潤滑性化合物を生成する前駆体化合物を
含有することを特徴とする自己潤滑機能摺動部材とその
製法及びそれを軸受に用いた溶融金属めっき装置。 【効果】低摩擦,低摩耗,高強度の自己潤滑機能摺動部
材が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は低摩擦,低摩耗,高強度
が要求され、かつ潤滑剤を使用するのが難しい環境下で
使用される摺動部材とその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】特殊環境下で使用される摺動材料の一つ
として、溶融金属中摺動材料がある。溶融金属に対する
耐食性を向上するためにセラミックス製の摺動材料があ
る(例えば、特開昭60−23410 号,61−168867号,1−3
16443 号,63−36641 号)。しかしながら、溶融金属中
であり、潤滑油等の流体潤滑剤を使用できないため、そ
の低摩擦化が問題となっている。また、溶融金属と濡れ
るセラミックス(特開平3−79746号)を用い、溶融金属
を潤滑剤として流体潤滑を促す方法もあるが、この方法
では十分な低摩擦化は実現されない。
【0003】溶融金属中摺動材料の応用として、連続溶
融金属めっき装置のめっき浴中で使用されるロール軸受
の軸受材料がある。この装置においては、この軸受部材
の耐摩耗性が悪く、操業中にガタが生じ、均一なめっき
層の生成を妨げるだけでなく、軸受部の交換のために、
亜鉛めっきでは10日程で、アルミニウムめっきでは4
日程で操業を停止しなければならない。
【0004】また、酸化雰囲気、あるいは窒化還元性ガ
ス雰囲気中で使用される摺動部材においては、材料自体
及び/または潤滑剤の劣化,腐食等が問題であり、これ
らの雰囲気に対して劣化せず、かつ低摩擦である摺動部
材が望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、低摩
擦,低摩耗であり、かつ十分な機械的強度を有し、特殊
環境に耐え、また環境が変化した際にも材料自体がそれ
に対応し、低摩擦となる摺動材料を提供することであ
る。更に、本発明による摺動材料を応用した各種装置を
提供することにある。
【0006】潤滑剤が使用不可能である環境下で使用さ
れる摺動材料を得るためには、個々の環境、及び使用条
件に応じた材料に、自己潤滑性を有する成分を複合す
る、あるいは被覆する等の方法が採られてきた。自己潤
滑性を有する成分としては、炭素,二硫化モリブデンに
代表される6B属モリブデン化合物,六方晶窒化硼素
(h−BN)、等があるが、これらの化合物の自己潤滑
性は、結晶構造における層状構造、および分子レベルで
の転動に起因し、摩擦係数は低いが、分子間結合が弱
く、強度は低い。従って、自己潤滑性化合物をマトリッ
クス中に分散させた際には、潤滑の効果を得ようとして
自己潤滑性物質を多く含有させれば、材料の強度が低下
し、材料の強度を保とうとすれば、自己潤滑化合物の量
を減らさざるをえず、充分な自己潤滑の効果は得られな
い。また、自己潤滑化合物を表面に被覆、または、複合
した材料では、摺動による自己潤滑剤の剥離や脱落が問
題となる。
【0007】さらに、個々の特殊環境下だけでなく、使
用環境が変化した際にも材料自体が対応し、低摩擦,低
摩耗を保つ、環境適応型の摺動材料は、材料中に固体潤
滑性化合物を含有させた材料では得られない。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、低摩擦,
低摩耗であり、かつ十分な機械的強度を有し、特殊環境
に耐えうる、また環境が変化した際にも材料自体がそれ
に対応して、低摩擦,低摩耗を実現する摺動材料を開発
するために、低摩擦,低摩耗化に対する新たな方式につ
いて鋭意検討を行ってきた。
【0009】その結果、摺動時に、自己潤滑性化合物を
生成する自己潤滑機能摺動部材を発明した。自己潤滑性
化合物は、摺動時に、前駆体から、気相,液相,固相の
少なくとも1種の反応を介して生成される。また、ここ
で気相,液相、又は固相は、摺動部材の使用環境、及び
/又は、摺動相手材を構成する相である。
【0010】また、Zn,Alの1種以上を含有する溶
融金属中摺動部材において、前駆体として、Ti,Z
r,Nb,V,Ta,Crの硼化物または炭化物の1種
以上を用い、摺動時に、摺動界面において、これらの硼
化物または炭化物と溶融金属及び摺動材の気孔に存在す
る酸素とが反応し、自己潤滑性化合物として、溶融金属
の酸化物とTi,Zr,Nb,V,Ta,Crの酸化物
の1種以上との複酸化物が生成する溶融金属中摺動部材
を発明した。このようにして得られた溶融金属中摺動材
料は、各種溶融金属中における摺動部材,すべり軸受材
料、及び転がり軸受の転動体,支持体材料,溶鉱炉部品
等に応用可能である。また、本発明の自己潤滑機能摺動
部材を溶融金属めっき装置の溶融金属中ロール軸受摺動
部に使用した際には、軸受部の摩耗が減少し、回転中心
の揺らぎが起こりにくくなり、より長時間にわたり、表
面仕上がりの良いめっき鋼板が得られる。
【0011】また、酸化雰囲気中で使用される摺動部材
において、前駆体として、Pb,Co,Znのハロゲン
化物,Pb,Zn,Snの硫化物,セレン化物,テルル化
物,Moのホウ化物,炭化物,ケイ化物の1種以上を用
い、摺動時に摺動表面において、酸化反応を起こし、自
己潤滑性化合物として、PbO,MoO3,Co23,Z
nO,SnOの1種類以上を生成する酸化雰囲気中摺動
部材を考案した。
【0012】また、窒化還元性ガス雰囲気中で使用され
る摺動部材において、前駆体として、硼素元素,酸化硼
素,硼砂,炭化硼素を含む化合物の1種以上を用い、摺
動時に摺動表面において、窒化還元反応を起こし、自己
潤滑性化合物として、h−BNを生成する窒化還元ガス
雰囲気中摺動部材を得た。
【0013】また、以上の例は摺動することによって、
前駆体が、使用雰囲気と反応して自己潤滑性化合物を生
成する例であるが、前駆体自身が反応、あるいは異なる
化学種の前駆体同士が反応し、自己潤滑性化合物を生成
してもよい。その例としてタングステン,モリブデン,
ニオブ金属の1種類以上と硫黄,セレン,テルル元素の
1種類以上を摺動部材中に含み、摺動時に摺動表面にお
いて、これらの固相反応が進み、自己潤滑性化合物とし
てタングステン,モリブデン,ニオブの硫黄,セレン,
テルル化物の1種類以上を生成する自己潤滑機能摺動部
材を考案した。以上の様に、使用環境で摺動されること
によってはじめて自己潤滑性化合物が生成され、それに
よって低摩擦,低摩耗化が実現される方式において、自
己潤滑性化合物の前駆体化合物、あるいは反応する雰囲
気としては、上記の例に止まらず、反応することによっ
て自己潤滑性を有する組合せであれば、如何なるもので
も有効である。
【0014】以上の発明においては、自己潤滑性化合物
が、摺動面に面積率で5%以上生成されることが望まし
い。また、前駆体については、前駆体が摺動表面に均一
に分布した状態で、少なくとも摺動部材表面層に面積率
で5%以上存在することが望ましい。
【0015】また、以上の自己潤滑機能摺動部材の製法
として、摺動時に、気相,液相,固相の少なくとも1種
の反応を介して自己潤滑性化合物を自己生成する前駆体
をセラミックス,金属,高分子固体のいずれかの原料粉
体に混合し、その後に焼結する製法を得た。
【0016】また、他の製法として、摺動時に、気相,
液相,固相の少なくとも1種の反応を介して自己潤滑性
化合物を自己生成する前駆体化合物を、溶融、または溶
媒に溶解した後、開気孔を有するマトリックスに含浸す
る製法を得た。
【0017】以上の自己潤滑機能摺動部材は、軸受摺動
部材,タービン摺動部品,エンジン部品,ピストン部
品,人工関節部品,ポンプ部品,磁気ヘッド摺動部品に
使用でき、以上の装置の長寿命化,高効率化できる。
【0018】本発明は、複数個の摺動部材からなる摺動
部を有する装置において、摺動時に、少なくとも1つの
前記摺動部材中に含有される物質に化学変化を起こさ
せ、摺動面に自己潤滑作用を有する物質を形成すること
を特徴とする、摺動部を有する装置にある。
【0019】自己潤滑作用を有する物質が酸化物,窒化
物,硫化物,セレン化物,テルル化物の少なくとも1種
であり、層状の結晶構造,鎖状の結晶構造、または、へ
き開性を有する結晶構造の少なくとも1つの結晶構造を
有する物質であることを特徴とする。
【0020】また、層状の結晶構造,鎖状の結晶構造、
または、へき開性を有する結晶構造の少なくとも1つの
結晶構造を有する物質がTi,Zr,Nb,V,Ta,
Crのうちから選ばれた少なくとも1つの元素を含む化
合物であることを特徴とする。
【0021】前記摺動部が酸化性雰囲気中で摺動され、
前記摺動部材中に含有される物質がPb,Co,Znの
ハロゲン化物,Pb,Zn,Snの硫化物,セレン化
物,テルル化物,Moのホウ化物,炭化物,ケイ化物の
中から選ばれた少なくとも1種からなる。
【0022】また、前記摺動部材中に含有される物質が
硼素,酸化硼素,硼砂,炭化硼素の中から選ばれた少な
くとも1種であり、摺動時に摺動面に六方晶窒化硼素
(h−BN)を形成することを特徴とする。
【0023】更に、前記摺動部材中に含有される物質と
してタングステン,モリブデン,ニオブの中から選ばれ
た少なくとも1種と、硫黄,セレン,テルルの中から選
ばれた少なくとも1種とを同時に含み、摺動時に摺動面
に前記物質の化合物を形成することを特徴とする。
【0024】本発明は、複数個の摺動部材からなる摺動
部を有する装置において、摺動部の少なくとも1部を溶
融金属中に浸漬するとともに、摺動時に、少なくとも1
つの前記摺動部材中に含有される物質が前記溶融金属と
化学変化を起こし、摺動面に層状の結晶構造,鎖状の結
晶構造、または、へき開性を有する結晶構造の少なくと
も1つの結晶構造を有する物質を形成することを特徴と
する。
【0025】溶融金属がZn又はAlを主成分とするも
のである。
【0026】本発明は、複数個の摺動部材からなる摺動
部を有する装置において、摺動部の少なくとも1部を溶
融金属中に浸漬するとともに、摺動時に、少なくとも1
つの前記摺動部材中に含有される物質が前記溶融金属と
化学変化を起こし、摺動面に層状の結晶構造,鎖状の結
晶構造、または、へき開性を有する結晶構造の少なくと
も1つの結晶構造を有する物質を形成すること、を特徴
とする。
【0027】本発明は、摺動時に、少なくとも1つの前
記摺動部材中に含有される物質が化学変化を起こし、摺
動面に層状の結晶構造,鎖状の結晶構造、または、へき
開性を有する結晶構造の少なくとも1つの結晶構造を有
する物質を形成する前駆体を含有すること、を特徴とす
る摺動部材にある。
【0028】本発明は、金属薄板を複数のローラを介し
て連続的に溶融金属中に浸漬することにより、該金属薄
板表面に該溶融金属を主成分とするめっき層を形成する
溶融金属めっき装置において、前記溶融金属がZn,A
lの少なくとも1種の元素を含み、かつ前記ローラ回転
時に、前記ローラの少なくとも1つの軸受部材中に含ま
れる物質が化学変化を起こし、摺動界面に層状の結晶構
造,鎖状の結晶構造、または、へき開性を有する結晶構
造の少なくとも1つの結晶構造を有する物質を形成する
前駆体を含有することを特徴とする。
【0029】本発明は、めっき層の主成分となる溶融金
属を入れておくめっき浴槽と、該めっき浴槽中で、該溶
融金属に浸漬して使用し、被めっき金属薄板の方向を変
えるシンクロールと、該シンクロールを通った該金属薄
板を片面または両面から押圧する仕上げロールからなる
溶融金属めっき装置において、前記仕上げロールが、前
記金属薄板とロール面との摩擦力により、自ら回転する
構造であることを特徴とする。
【0030】本発明は、めっきを施す帯状の金属薄板を
加熱する1つ以上の炉と、溶融金属中に複数の該溶融金
属中のローラを介して該帯状の金属薄板を連続的に浸漬
することにより、該金属薄板表面に該溶融金属を主成分
とするめっき層を形成する溶融金属めっき装置と、該溶
融金属めっき装置を通った、表面にめっき層を有する前
記金属薄板を運搬する複数のロールと、表面にめっき層
を有する前記金属薄板の前記表面輝度を調整するスキン
パスミルと、からなる表面にめっきを有する金属薄板の
製造装置において、前記ローラの回転時に、前記ローラ
の少なくとも1つの軸受部材中に含まれる物質が化学変
化を起こし、該ローラの摺動界面に、層状の結晶構造,
鎖状の結晶構造、または、へき開性を有する結晶構造の
少なくとも1つの結晶構造を有する物質を形成する前駆
体を含有することを特徴とする。
【0031】
【作用】本発明は、摺動時に、使用雰囲気または摺動相
手材中成分と反応し自己潤滑性化合物を生成する前駆体
を含有することを特徴とした摺動部材である。この概念
を用いることにより、種々の環境中で優れた摩擦,摩耗
特性を有し、かつ充分な機械的強度を有する摺動材料が
得られる。また、環境が変化した際にも材料自体がそれ
に対応していく摺動材料が得られる。また、本発明によ
る摺動部材を応用することにより各種装置の長寿命化,
高効率化がなされる。
【0032】以上の基本概念を図1に示す。即ち、使用
雰囲気または摺動相手材中成分と反応し自己潤滑性化合
物を生成する前駆体を摺動部材中に含有させ、摺動時
に、摺動に伴う熱,圧力等によって、摺動表面におい
て、その自己潤滑性化合物の生成反応を促進し、摺動面
における低摩擦,低摩耗が実現する方式である。
【0033】本発明による摺動材料においては、非摺動
時、あるいは非摺動個所においては、自己潤滑性化合物
は生成せず、高強度を保つ。即ち、摺動面にのみ、かつ
摺動時にのみ、低摩擦,低摩耗化に必要な自己潤滑性化
合物を生成するのである。本発明の方式では、材料中に
自己潤滑性化合物を混合する従来の方式に比べ、摺動面
に自己潤滑性化合物をより多く存在させることができ、
より低摩擦,低摩耗であり、かつ強度低下の少ない材料
が実現する。
【0034】また、本発明によれば、摺動時に、異なる
気相,液相、又は固相を介して変化し、自己潤滑性化合
物を自己生成する複数種の前駆体化合物を含有させるこ
とにより、複数の異なる使用環境、及び/又は、摺動相
手材に対し、自己潤滑性化合物を生成することができ
る。即ち、多様な環境に対応しうる自己潤滑機能摺動部
材が得られる。
【0035】以上の発明に近い概念として、摺動時に摺
動材と反応し、潤滑性を有する境界膜を生成する成分を
潤滑油中に含有させた化学反応性境界潤滑油による低摩
擦,低摩耗化の方法がある。例えば、硫黄,塩素,リン
を金属系材料の潤滑油中に含有させ、摺動時に剪断強さ
の低い金属塩膜を形成することにより低摩擦化を実現す
る。しかし、この方法では、潤滑油を使用することが前
提となっており、潤滑油の使用が不可能である環境下に
おいては適用できない。本発明の概念によって、はじめ
て、潤滑油の使用不可能な環境下においても、優れた低
摩擦性,低摩耗性を示す材料が得られるのである。
【0036】また、本発明に近い概念として、水中にお
ける、窒化珪素の摺動特性がある。窒化珪素は、水中、
あるいは多湿雰囲気で低摩擦を示すと言われる。これは
窒化珪素の表面において、シリコンに水酸基が結合した
状態になるためと言われるが、この方式では、高面圧の
摺動時には十分な低摩擦化が得られず、安定した低摩擦
特性が得られない。摺動表面層が反応すると言う点で
は、本発明と類似するが、本発明においては、単なる表
面の反応ではなく、反応によって自己潤滑性化合物が生
成されるため、安定した低摩擦特性が得られる。他に
も、摺動面のトライボケミカル反応によって摺動表面の
物質が変化し、変化した物質と摺動部材との界面におい
て、変化した物質が剥離しやすくなることで低摩擦化が
なされる現象も多く見られる。しかしながら、本発明の
ごとく、反応によって層状、又は、鎖状の結晶構造を有
する、あるいはそれ自体がへき開性を有する自己潤滑性
化合物を生成するという概念は、本発明以外にない。
【0037】また、摺動部材表面における反応によって
自己潤滑性物質を得るという方法は、固体潤滑被覆膜を
生成する方法の一つである、in−situ法においても使わ
れている。この方法は、例えば、鉄鋼表面にモリブデ
ン、または、タングステンのめっきを施し、そののち硫
黄,硫黄化合物と反応させて硫化モリブデン、または、
硫化タングステン層を形成する方法である。しかしなが
ら、この方法においては摺動部材を作製する段階で、即
ち、摺動させる以前に自己潤滑性化合物を生成,被覆さ
せる方法であり、本発明が摺動時における摩擦熱及び/
又は面圧を反応の駆動力として利用し、自己潤滑性化合
物を生成するのに比べ、低摩擦化の機構に根本的な差異
がある。
【0038】また、本発明に近い摩擦低減化の概念とし
て、摺動部材中にチタンなどの炭化物を含有させ、摺動
時に炭素を遊離させることにより、摩擦を低減する方法
がある。しかし、この場合は、炭化物に含有される遊離
炭素による低摩擦化の寄与が大きく、これは摺動以前に
材料中に含まれている炭素を利用することであるから、
摺動による摩擦熱,圧力等を反応の駆動力として自己潤
滑化合物を生成する本発明の基本概念とは異なる。ま
た、摺動により炭素が生じた場合にも、生じた炭素は直
ちに酸化され、ガスである二酸化炭素と変化してしまう
ために、炭素は実質的には生成されず、本発明のごと
く、自己潤滑化合物を生成するという基本概念とは異な
る。
【0039】
【実施例】本発明を実施例により具体的に説明する。
【0040】〔実施例1〕表1に示した前駆体を20vo
l% 含有したSialonセラミックスを作製した。これらの
Sialonセラミックスは、粒径約5μmの前駆体と造粒粉
とを有機溶剤で湿式混合した後、プレス成形用のバイン
ダを約2wt%混合し、乾燥して篩にかけて成形用原料
を得、これをプレス成形して直径60mm×厚さ15mmの
成形体を作製し、得られた成形体を窒素雰囲気中、30
0kg/cm2 加圧下で、1700℃付近まで加熱、1時間
保持してホットプレス焼結することによって得られた。
【0041】上記焼結体のX線回折より、焼結体はいず
れもβ−Sialon、及び混合した硼化物,炭化物が主成分
であることが確認された。例えば、実験No.2の場合を
図2に示す。β−SialonとTiB2のピークが得られ、
焼結体がβ−SialonとTiB2から構成されていること
がわかる。
【0042】実験No.2において得られた試料の光学顕
微鏡写真、また、実験No.2において得られた試料の電
子顕微鏡写真とEPMAによるTiの面分析を行った結
果、この複合材料は、β−Sialonのマトリックス内にT
iB2 粒子が分散している構造をなしていることがわか
る。尚、この他の試料についても、同様の結果が得ら
れ、混合した硼化物あるいは炭化物の粒子がマトリック
スであるセラミックス中に分散した構造をなした。
【0043】また、焼結体の室温における4点曲げの曲
げ強度は、表1に示すように、ほぼ1000MPa以上
を示し、前駆体を混合することによる強度の著しい低下
は見られない。
【0044】得られた焼結体でスリーブ状軸部(外径φ
60mm,内径φ40mm,厚さ20mm)とR30の面を有
する軸受部を作製し、それらを大気中及び470℃の溶
融亜鉛中において、周速度15〜40m/min ,面圧3
〜9kg/cm2 の条件で摺動させた際の摩擦係数、及び摩
耗量を測定した。ここで、実験No.1及びNo.2につい
て実測結果を示す。図3(a),(b)がそれぞれ実験N
o.2,No.1に対応する。尚、図中の数字は周速である
(単位:m/min)。TiB2 粒が分散したSialonは、溶
融亜鉛中における摩擦係数が大気中の約0.5から約0.
1になり、摩耗は殆ど見られなかった。そのほかの実験
においても同様の結果が得られた。一方、Sialon同士を
摺動させた場合の実験No.1においては、溶融亜鉛中に
おける摩擦係数は大気中におけるそれと殆ど変わらず、
高い値を示した。結果を表1にまとめる。
【0045】また、溶融亜鉛中での摺動後の摺動面にお
けるEPMAによる組成分析及びX線回折の結果、各々
の試料について、表1に記される自己潤滑性化合物が生
じたことが確認された。
【0046】
【表1】
【0047】また、マトリックスとなるセラミックスに
窒化珪素,窒化アルミニウム等を主成分とする窒化物セ
ラミックス,アルミナ,シリカ,ジルコニア等を主成分
とする酸化物セラミックス等を使用しても、同様の結果
が得られた。
【0048】また、溶融金属に亜鉛以外のアルミニウ
ム,亜鉛−アルミニウム等の溶融金属を使用した場合
も、同様の機構により、摩擦係数の低下が見られた。
【0049】〔実施例2〕本発明による溶融金属中自己
潤滑機能摺動部材を摺動面に使用した金属浴中すべり軸
受を、図3の模式図に示す溶融亜鉛めっき装置のシンク
ロール,サポートロールの軸受部に応用した実施例を以
下に示す。また、従来使用されてきた耐食合金,サーメ
ット,グラファイト,Sialonセラミックスを摺動面に使
用した例と比較する。
【0050】軸受部は、図4に示すように、摺動面に使
用される材料を軸受部の摺動面に組込む。
【0051】軸部は、図5に示すように、摺動面に使用
される材料をスリーブ状にし、ロール軸に嵌合する。
【0052】以上の構造で構成された軸,軸受を溶融亜
鉛めっき装置のシンクロール,サポートロールの軸受に
設置し、操業した。
【0053】摺動面に使用される材料を耐食合金、ある
いはサーメットとした場合には溶食が激しく、またグラ
ファイトとした場合には摩耗が激しく、共にロールにガ
タが生じ、均一なめっき層を形成できず、10日程度で
軸受部の交換を余儀なくされた。Sialonとした場合に
は、軸と軸受の摺動面でかみあいが起こってしまい、ロ
ールが滑らかに作動しなかった。これらに対して、本発
明による自己潤滑機能摺動部材を摺動面に使用した材料
の場合には、ロールが滑らか(摩擦係数0.1 以下)に
作動し、かつ軸,軸受部の摩耗が殆どなく、40日間の
連続運転においても問題が生じなかった。
【0054】また、溶融金属を溶融アルミニウム,溶融
アルミニウム−亜鉛としても同様の結果が得られた。
【0055】〔実施例3〕
【0056】
【表2】
【0057】表2に示す母材中に、同表に示される前駆
体が分散した構造を有する摺動材料を作製した。母材が
ZrF4 系ガラス,GeS系ガラスであるものについて
は、出発原料粉に母材ガラスにたいして20vol% の前
駆体粉体を混合し、アルゴンガス中、溶融法にて作製し
た。ZrF4 系ガラス,GeSガラスともに、溶融温度
は700〜900℃、溶融時間は約30分とし、融液を
炭素モールドに流し込み、冷却,ガラス化を行った。Si
alonセラミックスについては、実施例1と同様の方法で
作製した。得られた摺動材料同士の摩擦係数と、前駆体
粉末を混合せずに作製した母体材料同士の摩擦係数とを
比較した。摩擦係数は、大気中、及びアルゴンガス中に
おいて、実施例1と同様の方法で測定した。その結果を
表2にまとめる。
【0058】表2の結果に見られるよう、大気中で前駆
体化合物を含有した摺動部材同士を摺動させたときに摩
擦係数は、低くなることがわかる。
【0059】また、摺動前後における摺動面におけるE
PMAによる組成分析及びX線回折の結果、各々の試料
について、表1に記される自己潤滑性化合物が生じたこ
とが確認された。各々の試料について、摺動によって生
じた成分を表2にまとめる。また、これらの前駆体化合
物を、金属粉体、または、焼結性のある高分子粉体と混
合し、焼結させることによっても、同様の機構により、
低摩擦である自己潤滑機能摺動材料が得られる。
【0060】〔実施例4〕
【0061】
【表3】
【0062】表3に示す前駆体を含有する各種セラミッ
クスを作製した。硼素含有窒化珪素セラミックスについ
ては、珪素と硼素とを混合し、窒素ガス中で反応焼結さ
せることによって得た。酸化硼素及び硼砂を含有したア
ルミナセラミックス及び炭化硼素を含有した炭化珪素セ
ラミックスについては、出発原料粉に前駆体粉体を混合
し、実施例1と同様、ホットプレス法によって作製し
た。ただし、それぞれのセラミックスが焼結密度95%
以上になる温度において1時間の保持を行い、また、焼
結雰囲気については、窒化物セラミックスでは窒素雰囲
気,炭化物セラミックスではアルゴン雰囲気とし、酸化
物セラミックスでは大気中で焼結を行った。いずれの試
料に関しても、前駆体化合物の体積分率が、20%前後
になるようにした。得られた摺動部材について、窒化還
元性のある20H2−80NH3の混合ガス中、及び大気
中において、実施例1と同様の方法で摩擦係数の測定を
行った。また、前駆体を含有しない母体材料を別に作製
し、それらの摩擦係数を先と同様の条件で測定した。そ
れらの結果を表3にまとめる。
【0063】表3の結果に見られるよう、20H2−8
0NH3の混合ガス中における、前駆体を含有した摺動
部材同士の摩擦係数は、他の条件のものよりも低くなる
ことがわかる。
【0064】また、摺動後の摺動面におけるEPMAに
よる組成分析及びX線回折の結果、各々の試料につい
て、20H2−80NH3の混合ガス中での、前駆体を含
有した摺動部材同士の摺動によって、自己潤滑性化合
物,h−BNが生じたことが確認された。
【0065】また、20H2−80NH3の混合ガス以外
でも、窒化還元性を有するガスであれば同様の現象が観
察される。
【0066】また、これらの前駆体化合物を、金属粉
体、または、焼結性のある高分子粉体と混合し、焼結さ
せることによっても、同様の機構により、低摩擦である
自己潤滑機能摺動材料が得られる。
【0067】〔実施例5〕
【0068】
【表4】
【0069】表4に示す組合せにおいて実施例1と同様
の方法で、大気中における摩擦係数を測定した。ただ
し、硫黄,セレン,テルル分散Sialonセラミックスにつ
いては、気孔率約30%のSialonセラミックスに硫黄,
セレン,テルルの融液を含浸する方法で作製した。摩擦
係数の測定結果を表4に示す。一方の摺動部材がタング
ステン,モリブデン,又はニオブ金属のいずれかであ
り、他方の摺動部材が硫黄,セレン,テルル分散Sialon
セラミックスのいずれかである場合に限り、摩擦係数は
低くなった。
【0070】また、溶融亜鉛中での摺動後の摺動面にお
けるEPMAによる組成分析及びX線回折の結果、各々
の試料について、表4に記される自己潤滑性化合物が生
じたことが確認された。
【0071】また、これらの前駆体化合物を、金属粉
体、または、焼結性のある高分子粉体と混合し、焼結さ
せることによっても、同様の機構により、低摩擦である
自己潤滑機能摺動材料が得られる。
【0072】〔実施例6〕本発明における各種雰囲気中
自己潤滑機能摺動部材において、前駆体の含有量を変化
させ、それに伴う摩擦係数の変化を調べた。図7におい
て、括弧内は摺動雰囲気を示す。いずれの材料において
も、摩擦係数の低下が見られるのは、前駆体化合物が、
摺動部表面層に面積率で、5%以上であることがわか
る。
【0073】また、同時に、摺動後の摺動面における自
己潤滑性化合物の面積率と摩擦係数との関係を調べた。
その結果を図11にまとめる。自己潤滑性化合物の面積
率が、5%以上で、摩擦係数の低下が見られる。
【0074】〔実施例7〕図9に溶融亜鉛めっき工程を
含む亜鉛めっき鋼板の製造ラインの一例を示す。溶融亜
鉛めっき工程の前段として無酸化炉20及び還元炉21
中で加熱し、鋼板表面の異物等を除去するとともに表面
状態を一定にして、亜鉛めっきが付着しやすいようにす
る。その後冷却帯22を通して鋼板の温度を溶融亜鉛の
温度(460〜480℃けと同程度になるように調整す
る。次に図4に示す溶融亜鉛めっき装置中に鋼板を通
す。シンクロール5において、鋼板表面のめっき厚さを
粗く調整した後、スタピロール71,コレクトロール7
2からなるサポートロール7において、めっき厚さを最
終的に調整する。調整方法は、シクロール5の場合は鋼
板の張力、サポートロール7の場合は、鋼板にかける押
しつけ圧力を調節することによって行う。これらのロー
ルは、溶融亜鉛浴中で使用される。亜鉛浴中から出た鋼
板はガスワイピングノズル9を通って表面の余分なめっ
き成分を取り除き、トップローラ23を含む複数のロー
ルを通した後、最終的にスキンパスミル24を通して仕
上げ圧延を行う。図10に溶融亜鉛浴中のロールの斜視
図を示す。シンクロール5の直径は500mm、スタピロ
ール71,コレクトロール72の直径は240mmであ
る。図11に軸受構造の概略を示す。図14(a)に示
すシンクロール5の軸受は、ロール軸26にセラミック
製のスリーブが嵌めあわされ、そのスリーブを支持を受
けメタル8が耐熱鋼製の受けメタルホルダー25に支持
されている。シンクロール5は下方より鋼板の張力がか
かるためサポートロール軸受8は三日月状である。嵌合
スリーブの直径は165mmである。図11(b)に示す
サポートロール7の軸受は、嵌合スリーブ28の構造は
同じであるが、軸受に全方向から力がかかるため、受け
メタル27,受けメタルホルダー29は筒状となってい
る。サポートロール7の嵌合スリープ28の直径は80
mmである。
【0075】上記の亜鉛めっき鋼板の製造ラインにおい
て、シンクロール,サポートロールの軸受の受けメタル
を本発明の材料とした場合と、従来材とした場合での比
較を行った。
【0076】シンクロールの軸受に用いた場合 試験条件 めっき浴:Zn+Al(0.15wt%) 浴温度 :460〜480℃ 押付荷重:1,500kgf 回転数 :100rpm 軸受サイズ(mm):直径160mm×150mm 軸受部材: 本発明材 軸受メタル:実施例1の実験No.2 嵌合スリーブ:サイアロンセラミック 比較材 軸受ノタル:ステンレス鋼(SUS316L) 嵌合スリーブ:WC溶射ステンレス鋼(SUS316L) 図12にロールの運転回転時間と受けメタル摩耗量との
関係を示す。比較材は約80時間で摩耗限度量の8mmに
達しているのに対し、本発明材では比較材の約8倍の6
40時間を要している。
【0077】また、鋼板の最大張力2,000kgf ,最
大軸受荷重2,500kgf で連続運転日数10日間(2
40時間)の実験結果では、軸スリーブ表面の摩耗はほ
とんど認められず、受けメタルの摩耗は0.6〜0.7mm
/day で比較材の約1/5、更に板成品のめっき厚みの
バラツキが低減することを確認している。
【0078】サポートロールの軸受に用いた場合 試験条件 めっき浴:Zn+Al(0.15wt%) 浴温度 :460〜480℃ 押付荷重:150kgf 軸受サイズ(mm):直径80mm×50mm 軸受部材: 本発明材 軸受メタル:実施例1の実験No.2 嵌合スリーブ:サイアロンセラミック 比較材 軸受ノタル:ステンレス鋼(SUS316L) 嵌合スリーブ:WC溶射ステンレス鋼(SUS316L) 図13(a)(b)にそれぞれ、ロールの回転速度と受け
メタル摩耗速度,摩擦係数の関係を示す。本発明材は回
転速度によらず摩耗速度が比較材に比べて小さい。摩擦
係数についても同様である。
【0079】また、鋼板の最大張力1,500kgf ,最
大軸受荷重70〜100kgfで10時間の実験結果で
は、軸スリーブ,受けメタル表面の摩耗はほとんど認め
られず、板成品の表面状態も極めて良好であった。ま
た、比較材を軸受に用いた場合は、軸受部の摩擦係数が
大きく、外部よりモータ,スピンドルを介してサポート
ロールを駆動する必要があるが、本発明材を用いた軸受
では摩擦係数が比較材の1/2以下であるため非駆動と
することができる。すなわちロール表面と鋼板との摩擦
力のみによりロールを駆動することができる。このた
め、めっき装置の構造を簡単にすることができる。
【0080】本発明材の軸受をシンクロール,サポート
ロールの軸受に組合わせて用いることにより、めっき厚
さを2.8μm 、厚さのばらつきを±0.7μm とする
ことができる。これは、現在の装置の仕様である、めっ
き厚さを4.2μm 、厚さのばらつきを±1.4μm の
半分であり、製品の高品質化に貢献するとともに、必要
亜鉛量を低減することができるため、省資源化に対応で
きる。
【0081】また、溶融金属が溶融アルミニウム,溶融
アルミニウム−亜鉛の場合についても溶融亜鉛と同様の
結果が得られた。
【0082】
【発明の効果】本発明によれば、自己潤滑機能摺動部材
は、低摩擦,低摩耗,高強度であり、耐摩耗性の優れた
摺動部材及びそれを用いた軸受と溶融金属めっき装置が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す模式図。
【図2】本発明の実施例に係る試料のX線回折図。
【図3】本発明の実施例に係る摩擦係数と面圧の関係
図。
【図4】本発明の実施例に係る溶融金属めっき装置の概
要を示す模式図。
【図5】本発明の実施例に係るシンクロール,サポート
ロール軸受部の断面図。
【図6】本発明の実施例に係るシンクロール,サポート
ロールの軸部の断面図。
【図7】本発明の実施例に係る摺動面における前駆体の
面積率と摩擦係数との関係図。
【図8】本発明の実施例に係る自己潤滑性化合物の面積
率と摩擦係数との関係図。
【図9】亜鉛めっき鋼板の製造ラインを示す構成図。
【図10】亜鉛めっき浴中のロールの斜視図。
【図11】軸受構造を示す構成図。
【図12】サポートロール軸受の摩耗量と連続回転時間
との関係を示す線図。
【図13】摩耗速度及び摩耗係数と回転数との関係を示
す線図。
【符号の説明】
1…めっき浴、2…めっき浴槽、3…ストリップ、4…
スナウト、5…シンクロール、6…シンクロール軸受、
7…サポートロール、8…サポートロール軸受、9…ガ
スワイピングノズル、10…軸受の摺動面に使用される
材料、11…軸受支持部、12…軸の摺動面に使用され
る材料、13…軸、20…無酸化炉、21…還元炉、2
2…冷却帯、23…トップローラ、24…スキンパスミ
ル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 103/06 B 109/02 C23C 2/00 F16C 33/12 Z 7123−3J // C10N 10:00 10:04 10:06 10:10 10:12 20:00 A 40:02 70:00 (72)発明者 安富 義幸 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 大河内 敬彦 茨城県ひたちなか市堀口832番地の2 株 式会社日立製作所素形材事業部内

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】摺動時に、自己潤滑性化合物を生成するこ
    とを特徴とする自己潤滑機能摺動部材。
  2. 【請求項2】摺動時に、気相,液相,固相の少なくとも
    1種の反応を介して自己潤滑性化合物を生成する前駆体
    を含有することを特徴とする自己潤滑機能摺動部材。
  3. 【請求項3】溶融金属に浸漬して使用する摺動部材であ
    って、摺動面の少なくとも一部に金属粒子分散セラミッ
    クス基複合材料が存在し、摺動時に、摺動界面に溶融金
    属の流体膜が形成されることを特徴とする自己潤滑機能
    摺動部材。
  4. 【請求項4】溶融金属中で使用され、Ti,Zr,N
    b,V,Ta,Crの硼化物または炭化物の1種以上を
    有し、摺動時に摺動面において、溶融金属の酸化物とT
    i,Zr,Nb,V,Ta,Crの酸化物の1種以上と
    の複酸化物からなる自己潤滑性化合物が生成することを
    特徴とする自己潤滑機能摺動部材。
  5. 【請求項5】請求項3ないし4に記載の該溶融金属が、
    Zn又はAlを主にした金属であることを特徴とする自
    己潤滑機能摺動部材。
  6. 【請求項6】請求項1ないし5のいずれかに記載された
    摺動部材を摺動面に用いたことを特徴とする軸受。
  7. 【請求項7】溶融金属中で使用されるロール軸受を備え
    た溶融金属めっき装置において、前記ロール軸受はT
    i,Zr,Nb,V,Ta,Crの硼化物または炭化物
    の1種以上を有し、摺動時に摺動面において溶融金属の
    酸化物とTi,Zr,Nb,V,Ta,Crの酸化物の
    1種以上との複酸化物からなる自己潤滑性化合物が形成
    されることを特徴とした溶融金属めっき装置。
  8. 【請求項8】酸化雰囲気中で使用され、Pb,Co,Z
    nのハロゲン化物,Pb,Zn,Snの硫化物,セレン
    化物,テルル化物,Moのホウ化物,炭化物,ケイ化物
    の1種以上を有し、摺動時に摺動面に、PbO,MoO
    3,Co23,ZnO, SnOの1種類以上からなる
    自己潤滑性化合物が生成することを特徴とする自己潤滑
    機能摺動部材。
  9. 【請求項9】窒化還元性ガス雰囲気中で使用され、硼
    素,酸化硼素,硼砂,炭化硼素の1種以上を用い、摺動
    時に、h−BNからなる自己潤滑性化合物が生成するこ
    とを特徴とする自己潤滑機能摺動部材。
  10. 【請求項10】タングステン,モリブデン,ニオブ金属
    の1種類以上と硫黄,セレン,テルル元素の1種類以上
    を摺動部材中に含み、摺動時に固相反応によってタング
    ステン,モリブデン,ニオブの硫黄,セレン,テルル化
    物の1種類以上からなる自己潤滑性化合物が生成される
    ことを特徴とする自己潤滑機能摺動部材。
  11. 【請求項11】請求項1〜10のいずれかに記載の該自
    己潤滑性化合物が、摺動面に面積率で5%以上生成され
    ることを特徴とする自己潤滑機能摺動部材。
  12. 【請求項12】請求項1〜10のいずれかにおいて、前
    記前駆体が、少なくとも摺動部材表面層に面積率で5%
    以上存在することを特徴とする自己潤滑機能摺動部材。
  13. 【請求項13】摺動時に、気相,液相,固相の少なくと
    も1種の反応を介して自己潤滑性化合物を自己生成する
    前駆体をセラミックス,金属,高分子化合物の1種類以
    上の原料粉体に混合する混合工程と、該混合工程によっ
    て得られた粉体を焼結する焼結工程とを有することを特
    徴とした自己潤滑機能摺動部材の製法。
  14. 【請求項14】摺動時に、気相,液相,固相の少なくと
    も1種の反応を介して自己潤滑性化合物を自己生成する
    前駆体を溶融する溶融工程と、該溶融工程によって得ら
    れた前駆体を開気孔を有するマトリックスに含浸する含
    浸工程とを有することを特徴とする自己潤滑機能摺動部
    材の製法。
  15. 【請求項15】摺動時に、気相,液相,固相の少なくと
    も1種の反応を介して自己潤滑性化合物を自己生成する
    前駆体を溶媒に溶解した後、開気孔を有するマトリック
    スに含浸することを特徴とする自己潤滑機能摺動部材の
    製法。
  16. 【請求項16】複数個の摺動部材からなる摺動部を有す
    る装置において、 摺動時に、少なくとも1つの前記摺動部材中に含有され
    る物質に化学変化を起こさせ、摺動面に自己潤滑作用を
    有する物質を形成することを特徴とする摺動部を有する
    装置。
  17. 【請求項17】請求項16記載の自己潤滑作用を有する
    物質が酸化物,窒化物,硫化物,セレン化物,テルル化
    物の少なくとも1種であることを特徴とする摺動部を有
    する装置。
  18. 【請求項18】請求項17記載の酸化物,窒化物,硫化
    物,セレン化物,テルル化物の少なくとも1種が、層状
    の結晶構造,鎖状の結晶構造、または、へき開性を有す
    る結晶構造の少なくとも1つの結晶構造を有する物質で
    あることを特徴とする摺動部を有する装置。
  19. 【請求項19】請求項18記載の層状の結晶構造,鎖状
    の結晶構造、または、へき開性を有する結晶構造の少な
    くとも1つの結晶構造を有する物質がTi,Zr,N
    b,V,Ta,Crのうちから選ばれた少なくとも1つ
    の元素を含む化合物であることを特徴とする摺動部を有
    する装置。
  20. 【請求項20】請求項16記載の摺動部を有する装置に
    おいて、前記摺動部が酸化性雰囲気中で摺動され、前記
    摺動部材中に含有される物質がPb,Co,Znのハロ
    ゲン化物,Pb,Zn,Snの硫化物,セレン化物,テ
    ルル化物,Moのホウ化物,炭化物,ケイ化物の中から
    選ばれた少なくとも1種であり、摺動時に摺動面に前記
    摺動部材中に含有される物質の酸化物を形成することを
    特徴とする摺動部を有する装置。
  21. 【請求項21】請求項16記載の摺動部を有する装置に
    おいて、前記摺動部が窒化還元性ガス雰囲気中で摺動さ
    れ、前記摺動部材中に含有される物質が硼素,酸化硼
    素,硼砂,炭化硼素の中から選ばれた少なくとも1種で
    あり、摺動時に摺動面に六方晶窒化硼素(h−BN)を
    形成することを特徴とする摺動部を有する装置。
  22. 【請求項22】請求項16記載の摺動部を有する装置に
    おいて、前記摺動部材中に含有される物質としてタング
    ステン,モリブデン,ニオブの中から選ばれた少なくと
    も1種と、硫黄,セレン,テルルの中から選ばれた少な
    くとも1種とを同時に含み、 摺動時に摺動面に前記物質の化合物を形成することを特
    徴とする摺動部を有する装置。
  23. 【請求項23】複数個の摺動部材からなる摺動部を有す
    る装置において、摺動部の少なくとも1部を溶融金属中
    に浸漬するとともに、摺動時に、少なくとも1つの前記
    摺動部材中に含有される物質が前記溶融金属と化学変化
    を起こし、摺動面に層状の結晶構造,鎖状の結晶構造、
    または、へき開性を有する結晶構造の少なくとも1つの
    結晶構造を有する物質を形成すること、を特徴とする摺
    動部を有する装置。
  24. 【請求項24】請求項23記載の層状の結晶構造,鎖状
    の結晶構造、または、へき開性を有する結晶構造の少な
    くとも1つの結晶構造を有する物質がTi,Zr,N
    b,V,Ta,Crのうちから選ばれた少なくとも1つ
    の元素を含む複合酸化物であること、を特徴とする摺動
    部を有する装置。
  25. 【請求項25】請求項23記載の溶融金属がZn,Al
    の少なくとも1種の元素を含むことを特徴とする摺動部
    を有する装置。
  26. 【請求項26】複数個の摺動部材からなる摺動部を有す
    る装置において、摺動部の少なくとも1部を溶融金属中
    に浸漬するとともに、摺動時に、少なくとも1つの前記
    摺動部材中に含有される物質が前記溶融金属と化学変化
    を起こし、摺動面に層状の結晶構造,鎖状の結晶構造、
    または、へき開性を有する結晶構造の少なくとも1つの
    結晶構造を有する物質を形成することを特徴とする摺動
    部を有する装置。
  27. 【請求項27】摺動時に、少なくとも1つの前記摺動部
    材中に含有される物質に化学変化を起こし、摺動面に層
    状の結晶構造,鎖状の結晶構造、または、へき開性を有
    する結晶構造の少なくとも1つの結晶構造を有する物質
    を形成する前駆体を含有することを特徴とする駆動部
    材。
  28. 【請求項28】請求項27に記載の前駆体がTi,Z
    r,Nb,V,Ta,Crの化合物であることを特徴と
    する摺動部材。
  29. 【請求項29】金属薄板を複数のローラを介して連続的
    に溶融金属中に浸漬することにより、該金属薄板表面に
    該溶融金属を主成分とするめっき層を形成する溶融金属
    めっき装置において、前記溶融金属がZn,Alの少な
    くとも1種の元素を含み、かつ前記ローラ回転時に、前
    記ローラの少なくとも1つの軸受部材中に含まれる物質
    が化学変化を起こし、摺動界面に層状の結晶構造,鎖状
    の結晶構造、または、へき開性を有する結晶構造の少な
    くとも1つの結晶構造を有する物質を形成する前駆体を
    含有することを特徴とする溶融金属めっき装置。
  30. 【請求項30】めっき層の主成分となる溶融金属を入れ
    ておくめっき浴槽と、 該めっき浴槽中で、該溶融金属を浸漬して使用し、被め
    っき金属薄板の方向を変えるシンクロールと、該シンク
    ロールを通った該金属薄板を片面または両面から押圧す
    る仕上げロールからなる溶融金属めっき装置において、
    前記仕上げロールが、前記金属薄板とロール面との摩擦
    力により、自ら回転する構造であることを特徴とする溶
    融金属めっき装置。
  31. 【請求項31】めっきを施す帯状の金属薄板を加熱する
    1つ以上の炉と、 溶融金属中に複数の該溶融金属中のローラを介して該帯
    状の金属薄板を連続的に浸漬することにより、該金属薄
    板表面に該溶融金属を主成分とするめっき層を形成する
    溶融金属めっき装置と、 該溶融金属めっき装置を通った、表面にめっき層を有す
    る前記金属薄板を運搬する複数のロールと、 表面にめっき層を有する前記金属薄板の前記表面輝度を
    調整するスキンパスミルと、からなる表面にめっきを有
    する金属薄板の製造装置において、 前記ローラの回転時に、前記ローラの少なくとも1つの
    軸受部材中に含まれる物質が化学変化を起こし、該ロー
    ラの摺動界面に、層状の結晶構造,鎖状の結晶構造、ま
    たは、へき開性を有する結晶構造の少なくとも1つの結
    晶構造を有する物質を形成する前駆体を含有すること、
    を特徴とする表面にめっきを有する金属薄板の製造装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010150664A (ja) * 2010-01-18 2010-07-08 Nippon Steel Corp 溶融金属めっき浴用浸漬部材
CN116926544A (zh) * 2018-11-30 2023-10-24 浦项股份有限公司 热成型部件及其制造方法

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