JPH08500192A - 標準参照色を有するホログラム - Google Patents
標準参照色を有するホログラムInfo
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Abstract
(57)【要約】
ホログラムおよび回折格子が記載されている。このホログラムおよび回折格子では、「キーカラー(マゼンタ)」が存在することによって、このホログラムのマゼンタ以外のすべての色を一義的に決定できる位置を観察者が特定できるようになっている。参照光である入射白色光(10)によって、ホログラムあるいは回折格子合成物を所定の角度(13)で照らすと、2組のスペクトル(60および70)が生じて、参照用の「キーカラー」として使用される「マゼンタ」の色が観察者(11)に見えるようになっている。
Description
【発明の詳細な説明】
標準参照色を有するホログラム発明の分野
本発明は、一般に、たとえば回折格子ならびに表面レリーフホログラムのよう
な光回折パターンの分野に関するものである。より詳細には、本発明は、回折光
のコントラスト領域によって2色以上で像が形成される装飾あるいはグラフィッ
クの図形を作成する際に使用される、レインボウホログラムならびに回折格子に
関するものであるが、これらに限定されるものではない。本発明は、ホログラフ
ィーによって生成された多スペクトル色を有する回折パターン、すなわち多スペ
クトル色を有するホログラムを使用する方法であり、「キーカラー(マゼンタ)
」を表示し、この「キーカラー」によって、観察者がマゼンタ以外のすべての色
も正しい色相で見ようとして像を調べるために正しい観察位置を特定できるよう
にする方法に関するものである。技術の現状
通常のインキや顔料を使用せずに、回折格子を使用して、さまざまな模様や多
色デザインを構成することは、たとえば、米国特許第1,354,471号に記
載されている。この特許では、貴金属装身具や標識をはじめとする物品が、入射
白色光を虹色のスペクトル色に回折させることによって得られた種々の色で装飾
されている。光回折パターン、たとえば上記の米国特許に記載され
たパターンは、細い平行な線を適当な基盤に機械的に刻むことによって形成され
ており、この場合、いろいろな濃淡や色の組み合わせは、線の数や方向を変化さ
せることによって得られている。光学的手段によって回折格子を製造する方法が
、米国特許第3,578,845号に記載されており、この方法では、レーザー
からの干渉性の2本のビームを用いて、ホログラフィー回折格子を形成している
。ホログラフィーによって形成した回折格子を使用して、プラスチックにエンボ
スすることのできる装飾パターンを製造する方法が、M.C.Huntleyによって、Nat
ional PhysicalLaboratory Newsletterの1979年春季号、第6−7ページに
記載されている。この方法では、複数の相補的な写真マスクを使用して、数枚の
表面レリーフ格子をフォトレジストに形成して、所望の装飾パターンを製造して
いる。より精緻な方法が米国特許第4,629,282号に記載されており、こ
の方法では、(米国特許第3,633,989号に開示された)レインボウホロ
グラムを、散光性表面(たとえば擦りガラス片)を用いて製造して、回折性の色
効果をあげている。この方法の変法が米国特許第4,998,785号に記載さ
れており、この方法では、スリットレーザー透過ホログラムのかわりに、レンズ
の配列が使用されている。
この2つの方法では、回折格子が、レーザーからの2本以上の干渉性単色ビー
ムの相互干渉によって、フォトレジストに形成され、その結果として、その後プ
ラスチックをはじめとするエンボス可能な材料にエンボスするにあたって使用さ
れる表面レリーフパターンが形成される。フォトレジストに形成された表面レリ
ー
フホログラムを複写して、その後ホログラムをプラスチック材料にエンボスする
のに使用するニッケルスタンパー金型を形成する方法は、数多くの執筆者によっ
て記載されている(たとえば、Bartolini et al.、Applied Optics、第9−10
巻、1970年10月、第2283−2290ページを参照のこと)。こうした
方法はその後の改良を経て、装飾用ならびにセキュリティー用のエンボスホログ
ラムならびに回折格子が製造されるようになっている。たとえば、米国特許第4
,913,504号には、ホログラムをエンボスして、高価な文書や物品に印を
つけるセキュリティー装置をつくる方法が記載されている。
エンボスホログラムならびに回折格子は、従来の印刷による印やデザインより
高度なセキュリティーが得られる。なぜならば、回折によって得られたエンボス
ホログラムならびに回折格子の虹色は、通常の印刷技術、あるいはコピー法、写
真法によって再現することが不可能であるからである。
レインボウホログラムならびに回折格子合成物は、文書の正統性を保証したり
、製品に印を付して、その製品が模造品でなく純正であることをマークしたりす
る安価な手段となるものである。
エンボスホログラムは文書や製品に印をつけるセキュリティー手段として有用
であるので、その使用は世界的に拡大しているにもかかわらず、一般社会はホロ
グラムに対する理解度が低く、多色ホログラム像あるいは回折合成物を識別する
のに不慣れである。
不慣れな観察者にとっての、多色レインボウホログラムならびに回折格子合成
物が有する主たる問題の一つは、回折色が一定でなく、観察する角度や照明の角
度によって色相が変わってしまう
ことである。顔料の色に慣れた観察者であれば、「赤」を「緑」と区別すること
には、色が通常のインキや顔料で形成されているかぎり何ら問題はない。しかし
、そうした観察者であっても、回折色を区別する際には、観察者の頭やホログラ
ムが動いたり、照明の角度が変化したりすると、スペクトル全域にわたって色の
変化を生じるために、往々にして困難を経験することになる。
エンボス多色ホログラムならびに回折格子のデザインが多用されるようになっ
てきたこともあり、ホログラムを観察する際に、観察者が正しい観察位置を特定
できるようにする必要性が増大している。本発明の目的は、多色レインボウホロ
グラムあるいは回折格子合成物が有する動的な回折色を、確実に特定することが
できる手段を提供することにある。発明の詳細な説明
本発明は、多色ホログラムあるいは回折合成物に、観察者がホログラムや回折
合成物を見るべき正しい観察位置をはっきり特定することを可能とする「キーカ
ラー」を与えることによって、上述の問題を解決するものである。
このホログラムは、模造することが事実上不可能(あるいは少なくとも従来の
ホログラムと比べて極めて煩雑)であるので、このホログラムあるいは回折合成
物は、それが付された文書の正統性を保証したり、商品が純正であることを示し
たりするうえで、これまで以上に有効なセキュリティー手段となる。
本発明のホログラムあるいは回折合成物は、像中に複数の回折色を含んでおり
、像の少なくとも一部が「キーカラー」(マゼン
タ)を表示している。「キーカラー」は、2つのスペクトル分散の帯域が互いに
重ね合わされることによって構成されたものであり、重ね合わされる2つの帯域
は、赤外域の直前の可視スペクトルの最端部の一帯域と、紫外域の直前の可視ス
ペクトルの最端部の一帯域に位置するものである。
これらの互いに重ね合わさった2つの帯域は、物体光と参照光による順次二重
露光によって生成されるものであり、参照光は、2回の露光の間に所定の移動角
度だけ移動される。
本発明は、添付した図面を参照すると、容易に理解されるはずである。
図1は、従来技術にしたがってホログラム(あるいは回折格子)を製造するに
際しての配置を示す。
図2は、従来技術にしたがって、レインボウホログラム(あるいは回折格子)
を白色光で照らした場合を示す。
図3は、レインボウホログラム(あるいは回折格子)における、スペクトル色
の分散を示す。
図4は、色シフトをもたらす、レインボウホログラム(あるいは回折格子)、
あるいは照明光源の移動を示す。
図5は、上述したように、1ヵ所のみがわずかに重なるような位置に配置され
た2つのスペクトルが結合することによって形成された本発明のマゼンタのキー
カラーを示すものであり、レインボウホログラム(あるいは回折格子)の角度、
または光源の角度がわずかでも変化すると、スペクトルのいずれか一方が、赤外
あるいは紫外といったスペクトルの不可視領域に移動してしまうこととなる。
図6は、観察者が像を自然色で見ることのできる正しい観察角度を、マゼンタ
を使用して特定するフルカラーのレインボウホログラムあるいは回折格子合成図
を示す。
図1に示すように、レーザーからの干渉性単色光のビーム1で感光性の板2を
照らし、レーザー透過ホログラム4から発せられた「物体」光と称されうる第二
のビーム3と干渉させて、所望の種類のホログラムあるいは回折格子を形成する
。この第二ビームは、拡散スクリーン、配列レンズをはじめとする、板に物体光
を照射することのできるもっと別の手段から発せられる光とすることもできる。
露光やその後の板の処理についての詳細は、当業界で既に記載されている。
ホログラムを白色光で照らす場合(図2参照)、太陽あるいは家庭用光源から
のビーム10で板2を照らして、レーザー透過ホログラム4の実像を、分散スペ
クトル40として得る。この分散スペクトル40では、白色光の各波長が、それ
ぞれ別個にレーザー透過ホログラムの実像を形成する。
図3は、スペクトル分散ホログラムあるいは回折格子を、観察者が見ていると
ころを示す。白色光のビーム10(わかりやすいように、拡がりなしで示す)で
ホログラム板2を角度12で照らすと、スペクトル分散40が生じる。観察者1
1が位置41に見る色は、可視スペクトルの最端部の赤となり、位置42に見る
色は、スペクトル分散の中間点の緑となり、位置43に見る色は、可視スペクト
ルの他端の青となる。
板2を位置20あるいは21に傾けたり、板を照らすビーム10を位置101
あるいは102に移動させると(図4参照)、観
察者11が位置40に見る色が変わる。同様に、ホログラム板2を垂直方向に位
置31までもち上げたり、位置32まで下げたりした場合にも、観察者11が見
る色が変わってくる。さらに、観察者11に見える色は、観察者が垂直方向に位
置33まで上向きに動いたり、位置34まで下向きに動いたりした場合にも、同
様に変わってくる。
図5は、本発明で採用した構成を示すものであり、2組のスペクトル60およ
び70が、参照光である入射白色ビーム10でホログラムあるいは回折格子合成
物を所定の角度13で照らすと、観察者11に参照用「キーカラー」として使用
されるマゼンタの色が見えるように配置されている。このマゼンタの色は、第一
スペクトル分散60の最端部の青63と第二スペクトル分散70の最端部の赤7
3とが重ね合わさることによって形成される。(図4に図示するように、)わず
かでも観察者が動いたり、板が移動したりすると、スペクトル分散60が63の
地点を越えてスペクトルの紫外部に移動して見えなくなったり、スペクトル分散
70が71の地点を越えてスペクトルの赤外部に移動して見えなくなったりする
ので、「キーカラー」であるマゼンタは消えてしまう。
互いに重なりあうことによってマゼンタの「キーカラー」回折帯域を構成する
2つのスペクトル分散帯域は、2回の露光の間に参照光を所定の角度移動させて
、物体光と参照光によって順次二重露光を行うことによって形成することができ
る。マゼンタの「キーカラー」回折帯域を形成するうえで必要となる参照光の2
ヵ所の位置の板に対する正確な角度は、使用するレーザーの波長ならびに所望の
最適観察角度に応じて決まる。
もう一つの方法では、互いに重なりあう2つの帯域は、2回の連続した露光の
間に所定量移動させる物体光と参照光との順次二重露光を行うことによって形成
することができる。レーザー透過ホログラムのスリット、散光装置、あるいは配
列レンズから発せられる物体光の垂直方向の移動距離も、レーザーの波長、なら
びにホログラムあるいは回折合成物を見る際に必要とされる所望のパラメータに
応じて決まる。
マゼンタの「キーカラー」は、従来技術の通常の方法にしたがって行われる一
重ないし多重露光によって形成される任意の他の回折色とともに使用することが
できる。多色レインボウホログラムあるいは回折格子合成物が完成すると、マゼ
ンタの「キーカラー」が見えるのは、マゼンタの色を構成している2つのスペク
トル分散の帯域のいずれか一方が弱まるまでのわずかな間のみであるので、この
マゼンタの「キーカラー」を参照地点として使用して、像中の各種の色を観察、
特定する際の正確な位置をはっきり確定する。ホログラムあるいは回折格子中の
他の色が、明度の値の異なる二重ないし三重露光を任意の角度でランダムに繰り
返すことによって形成されたものである場合には、得られたホログラムが有する
明度は、独特、かつ正確な再現が極めてむつかしいものとなる。通常、複雑に混
ざり合った色を認識するのは、極めて困難であるが、マゼンタの「キーカラー」
を参照地点として使用して、色を評価する際の正確な観察位置を確定すると、た
とえ極めて微妙に混ざり合った回折色であっても、観察者が特定、確認すること
ができる。
恣意的に形成された色を読みとる際の正確な観察位置を確定す
る参照手段として、マゼンタの「キーカラー」を使用するだけでなく、マゼンタ
の「キーカラー」を、総天然色の像を表示すべくデザインされたホログラムある
いは回折合成物を見る際の正しい観察位置を確定する手段として使用することも
できる。この場合、互いに重なりあうことによってマゼンタの「キーカラー」回
折帯域を構成している2つの回折帯域を、第三のスペクトル分散帯域と並べて配
置して、それらが重なり合って、照明に使用した白色光と同じ明度を有する無彩
色の回折帯域が構成されるようにする。
図6は、観察者が像を自然な色で見ることのできる正確な観察角度を決定する
ための「キーカラー」として、マゼンタが使用されている、フルカラーのレイン
ボウホログラムあるいは回折格子の構成を示すものである。板80上に、回折色
の各領域が位置しており、81がマゼンタで、82、83、および84が他の回
折色の領域である。領域81がマゼンタに見える場合には、領域82は原色の赤
、領域83は原色の緑、領域84は原色の青に見える。領域82、83、および
84の帯域の相対的な回折角が正確であれば、領域85は淡青色あるいは青緑色
に見え、領域86は黄色に見える。領域82、83、および84の回折帯域が正
確か否かは、領域87で回折帯域が重なって完全に無彩色の白となっているか否
かによって確認することができる。
好適な方法では、マゼンタの「キーカラー」は、像の主要な構成色として使用
される。しかし、多色レインボウホログラムあるいは回折格子合成物では、一般
的なデザインの一部としてマゼンタの「キーカラー」を使用することもできるし
、また、マゼンタの「キーカラー」が、像中でデザインとは別個の部分を形成し
て
いてもよい。後者の例としては、カラーチャート部としての使用が挙げられ、こ
のカラーチャートを、ホログラムあるいは回折合成物を観察者が見る際の正しい
位置をはっきり確定するための参照用のみとして使用することができる。
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フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
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,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AU,BB,BG,BR,BY,CA,
CZ,FI,HU,JP,KP,KR,KZ,LK,M
G,MN,MW,NO,NZ,PL,RO,RU,SD
,SK,UA,US,VN
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1. 像中に複数の回折色を含む表面レリーフホログラムあるいは回折格子合成 物であって、像の少なくとも一部が、2つのスペクトル分散の帯域が互いに重ね 合わされることによって構成された「キーカラー」(マゼンタ)を表示しており 、重ね合わされる2つの帯域が、赤外域の直前の可視スペクトルの最端部の一帯 域と、紫外域の直前の可視スペクトルの最端部の一帯域に位置するものである表 面レリーフホログラムあるいは回折格子合成物。 2. 互いに重なり合うことによってマゼンタの「キーカラー」を形成する2つ のスペクトル分散の帯域が、物体光と参照光の順次二重露光によって生成されて おり、参照光が、2回の露光の間に所定の移動角度だけ移動される請求の範囲第 1項に記載のホログラムあるいは回折合成物。 3. 互いに重なり合うことによってマゼンタの「キーカラー」を形成する2つ のスペクトル分散の帯域が、参照光と、2回の連続した露光の間に所定量移動さ れる物体光との順次二重露光によって生成されたものである請求の範囲第1項に 記載のホログラムあるいは回折合成物。 4. 文書あるいは商用製品および商品の認証マークとしての、請求の範囲第1 ないし3項のいずれか1つに記載の表面レリーフホログラムあるいは回折合成物 の使用法。
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