JPH0850073A - 応力−歪挙動測定方法および装置 - Google Patents

応力−歪挙動測定方法および装置

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JPH0850073A
JPH0850073A JP20597194A JP20597194A JPH0850073A JP H0850073 A JPH0850073 A JP H0850073A JP 20597194 A JP20597194 A JP 20597194A JP 20597194 A JP20597194 A JP 20597194A JP H0850073 A JPH0850073 A JP H0850073A
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JP20597194A
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Yoshinori Isomoto
良則 礒本
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Toyo Techno Corp
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Toyo Techno Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 速い歪速度、すなわち、速い衝突速度におけ
る試料の正確な応力−歪曲線を得ることができる応力−
歪挙動測定方法および装置を提供することを目的とす
る。 【構成】 試料(4)に、半径(R)の球状で、質量
(m)の圧子(1)を任意の衝突速度(V)で衝突させ
ることにより生じた荷重(F)と、前記試料(4)およ
び前記圧子(1)との接触した時間である接触時間
(t)との関係曲線を求め、前記圧子(1)の初期速度
(V0 )、および、前記圧子(1)が前記試料(4)に
衝突後に停止した時の境界条件から、所定式を解くこと
によって、応力(P)を縦軸(横軸)に、前記圧子
(1)の直径(D)に対する前記試料(4)におけるへ
こみ半径(d)の比であるへこみ率(d/D)を横軸
(縦軸)にプロットすることにより、応力−歪曲線を得
ることを特徴とする応力−歪挙動測定方法および装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、速い歪速度、すなわ
ち、速い衝突速度における試料の正確な応力−歪曲線を
求めるための応力−歪挙動測定方法および装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、応力−歪曲線を求める方法として
JIS B 7721等に定められた試験機による低い
歪速度における引張試験(JIS Z 2241)ある
いは圧縮試験法(JIS K 7208)がある。ま
た、比較的高い歪速度における試料の応力−歪曲線を求
める方法として打撃棒を用いた衝撃引張試験あるいは衝
撃圧縮試験法がある。いずれも、応力−歪曲線を得るに
は、まず、歪ゲージ等で測定された力を基準試料面積で
割った応力の経時変化を求め、クロスヘッドあるいは打
撃棒の移動速度が一定であるという前提条件に従って経
過時間を歪みに換算する方法が取られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の従来の
方法では歪みゲージ等の荷重検出器を用いて荷重−接触
時間を求めることはできるが、試料標点距離間の変位−
接触時間曲線を直接求めることは困難である。 従っ
て、簡単に応力−歪曲線を得ることはできない。そこ
で、一般に時間に対応した変位を得るために、一定の速
度で試料を歪ませる。 衝撃試験から応力−歪曲線を得
るには、打撃棒を大きくすることにより衝突中の速度を
できるだけ一定に保つ必要がある。 しかし、打撃棒を
大きくすることによりその衝突速度が制約され、高い衝
突速度を得ることが非常に困難になる。 また、衝突試
験においては、打撃棒が衝突し、停止するまでの間に必
ず速度変化を生ずる。 従って、一定速度で衝突すると
いう前提で得られた応力−歪曲線は歪みの高い領域にお
いてより大きな誤差を生じるという問題がある。そこ
で、本発明は、速い歪速度、すなわち、速い衝突速度に
おける試料の正確な応力−歪曲線を得ることができる応
力−歪挙動測定方法および装置を提供することを目的と
する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、試料(4)
に、半径(R)の球状で、質量(m)の圧子(1)を任
意の衝突速度(V)で衝突させることにより生じた荷重
(F)と、前記試料(4)および前記圧子(1)との接
触した時間である接触時間(t)との関係曲線を求め、
前記圧子(1)の初期速度(V0 )、および、前記圧子
(1)が前記試料(4)に衝突後に停止した時の境界条
件から、以下に示されるように式を解くことによって、
応力(P)を縦軸(横軸)に、前記圧子(1)の直径
(D)に対する前記試料(4)におけるへこみ半径
(d)の比であるへこみ率(d/D)を横軸(縦軸)に
プロットすることにより、応力−歪曲線を得ることを特
徴とする応力−歪挙動測定方法である。運動方程式は、 dV/dt=−F/m=−αC/m …(1) であ
る。 前記式(1)を積分し、初期条件(t=0のときV=V
0 )により、前記式 任意の接触時間(t)におけるA/D変換値(C)のみ
が得られ、荷重(F)が得られない場合には、境界条件
(t=t1 のときV=0)より、式(2)から、 さらに、式(2)を積分することにより、前記試料
(4)のへこみ深さ(x)は、 ここで、前記圧子(1)の接触面積(A)を用いて接触
圧力、つまり、応力(P)は、 となる。前記試料(4)の歪(ε)に相当する前記圧子
(1)の直径(D)に対するへこみ直径(d)の比であ
るへこみ率(d/D)は、へこみ深さ(x)を用いて、 d/D=√{1−(1−x/R)2 } …(5) ここで、荷重(F)と、荷重(F)のA/D変換値
(C)とは、F=αCの関係にあり、また、αは、変換
係数である。また、Vは、圧子(1)の速度(m/
s)、Rは、圧子(1)の半径(m)、Fは、荷重
(N)、mは、圧子(1)の質量(Kg)、tは、圧子
(1)と試料(4)との接触時間(s)、V0 は、圧子
(1)の初期速度(m/s)、xは、試料(4)のへこ
み深さ(m)、dは、試料(4)のへこみ直径(m)、
Dは、圧子(1)の直径(m)、Pは、接触圧力、つま
り、応力(Pa)とする。
【0005】さらに、本発明は、球状の圧子(1)と、
前記圧子(1)を付勢し、発射する圧子発射装置と、前
記発射された圧子(1)が衝突される試料(4)と、試
料(4)の下に密着され、前記発射された圧子(1)へ
の前記試料(4)の衝突により電圧を出力する荷重検出
手段(2)と、前記荷重検出手段(2)を載置する荷重
台(3)と、前記荷重検出手段(2)に電気的に接続さ
れるA/D変換器(5)と、前記A/D変換器(5)に
電気的に接続され、前記荷重検出手段(2)から出力さ
れ、前記A/D変換器(5)を介して入力される電圧に
基づき計算するコンピューター(6)と、前記圧子
(1)の前記試料(4)への衝突速度を測定する圧子速
度測定装置と、から成ることを特徴とする応力−歪挙動
測定装置である。
【0006】さらに、本発明は、球状の圧子(1)と、
前記圧子(1)を付勢し、発射する圧子発射装置と、前
記発射された圧子(1)が衝突される試料(4)と、試
料(4)の下に密着されるプレート(8)と、前記プレ
ート(8)の下に密着され、前記発射された圧子(1)
への前記試料(4)の衝突により電圧を出力する荷重検
出手段(2)と、前記プレート(8)を載置し、前記荷
重検出手段(2)を凹部(3a)内の空間に保持する荷
重台(3)と、前記荷重検出手段(2)に電気的に接続
されるA/D変換器(5)と、前記A/D変換器(5)
に電気的に接続され、前記荷重検出手段(2)から出力
され、前記A/D変換器(5)を介して入力される電圧
に基づき計算するコンピューター(6)と、前記圧子
(1)の前記試料(4)への衝突速度を測定する圧子速
度測定装置と、から成ることを特徴とする応力−歪挙動
測定装置である。
【0007】
【作用】本発明によれば、まず、打撃手段を小さくし、
球状の圧子1を用いた。 これによって衝突速度を高め
ることができ、超音速領域にまで展開することができ
る。 しかし、打撃手段である圧子1を小さくすること
により、衝突開始から停止するまでの速度変化は衝突直
後から大きくなる。そこで、球状の圧子1を試料4に衝
突させ、試料4をへこませる。 この時、試料4の裏側
に貼られた荷重検出手段である圧電素子2、あるいは、
歪ゲージ2に検出された荷重−接触時間曲線を求め、次
に、圧子1が試料4に衝突する時の初期条件、および、
圧子1が試料4に衝突後に停止したときの境界条件か
ら、所定方程式を解くことにより、圧子1の接触時の正
確な応力−歪曲線を得ることができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明を図面を参照してその実施例に
基づいて説明する。図1(a)には、応力−歪挙動測定
装置10aが示される。球状の圧子1は、図示されない
圧子発射装置であるガス銃により付勢され、発射され
る。 圧子1は、例えば、直径3.18mmの鋼球、また
は、直径3mmのタングステンカーバイド球を用いた。
圧子発射装置は、圧子1を付勢し、発射する装置であれ
ば、ガス銃に限定されない。 試料4は、アルミニウム
等の金属、合成樹脂から成り、発射された圧子1が衝突
される。 試料4に対する圧子1の硬さ比が大きけれ
ば、測定結果は圧子1の材質の影響を受けない。 荷重
検出手段は、圧電素子2、または、歪ゲージ2から成
り、試料4の下に密着され、発射された圧子1への試料
4の衝突により電圧を出力する。 荷重台3は、荷重検
出手段である圧電素子2、または、歪ゲージ2を載置す
る。 A/D変換器5は、圧電素子2、または、歪ゲー
ジ2に電気的に接続される。 コンピューター6は、A
/D変換器5に電気的に接続され、圧電素子2、また
は、歪ゲージ2から出力され、A/D変換器5を介して
入力される電圧に基づき計算する装置である。 この結
果は、ディスプレイ装置で表示されたり、あるいは、プ
リンターで印刷される。図示されない圧子速度測定装置
は、圧子1の試料4への衝突速度を測定する装置で、2
個のフォトダイオード等から成る。
【0009】図1(b)には、応力−歪挙動測定装置1
0bが示される。 図1(a)の応力−歪挙動測定装置
10aと大部分の構成は共通するが、試料4の下にプレ
ート8が密着され、プレート8の下に圧電素子2、また
は、歪ゲージ2が密着され、プレート8は、荷重台3上
に載置され、圧電素子2、または、歪ゲージ2は、荷重
台3に設けられた凹部3a内の空間に位置する。 プレ
ート8の材料はナイロンに限定されない。
【0010】本発明方法は、試料4に、半径(R)の球
状で、質量(m)の圧子1を任意の衝突速度(V)で衝
突させることにより生じた荷重(F)と、試料4および
圧子1との接触した時間である接触時間(t)との関係
曲線を求め、圧子1の初期速度(V0 )、および、圧子
1が試料4に衝突後に停止した時の境界条件から、以下
に示されるように式を解くことによって、応力(P)を
縦軸(横軸)に、圧子1の直径(D)に対する試料4に
おけるへこみ半径(d)の比であるへこみ率(d/D)
を横軸(縦軸)にプロットすることにより、応力−歪曲
線を得ることを特徴とする応力−歪挙動測定方法であ
る。
【0011】運動方程式は、 dV/dt=−F/m=−αC/m …(1) であ
る。 前記式(1)を積分し、初期条件(t=0のときV=V
0 )により、前記式 任意の接触時間(t)におけるA/D変換値(C)のみ
が得られ、荷重(F)が得られない場合には、境界条件
(t=t1 のときV=0)より、式(2)から、 さらに、式(2)を積分することにより、前記試料
(4)のへこみ深さ(x)は、 ここで、前記圧子(1)の接触面積(A)を用いて接触
圧力、つまり、応力(P)は、 となる。試料4の歪(ε)に相当する圧子1の直径
(D)に対するへこみ直径(d)の比であるへこみ率
(d/D)は、へこみ深さ(x)を用いて、 d/D=√{1−(1−x/R)2 } …(5)とな
る。
【0012】ここで、荷重(F)と、荷重(F)のA/
D変換値(C)とは、F=αCの関係にあり、また、α
は、変換係数である。また、Vは、圧子(1)の速度
(m/s)、Rは、圧子(1)の半径(m)、Fは、荷
重(N)、mは、圧子(1)の質量(Kg)、tは、圧
子(1)と試料(4)との接触時間(s)、V0 は、圧
子(1)の初期速度(m/s)、xは、試料(4)のへ
こみ深さ(m)、dは、試料(4)のへこみ直径
(m)、Dは、圧子(1)の直径(m)、Pは、接触圧
力、つまり、応力(Pa)とする。
【0013】上述の応力−歪曲線を求める手順が図2
(a)(b)(c)(d)に示される。 最初に、ガス
銃から圧子1が発射され、試料4に衝突され、この衝突
による押圧力、および、圧子1と試料4との接触時間に
対応した電圧が圧電素子2から出力される。図1(a)
の応力−歪挙動測定装置10aを用いた場合、圧電素子
2から出力された電圧をそのまま、A/D変換器5を通
して得られたA/D変換値と、圧子1と試料4との接触
時間の関係が図2(a)に示される。図1(b)の応力
−歪挙動測定装置10bを用いた場合には、圧電素子2
から出力された電圧が、アンプ7で増幅された後に、A
/D変換器5を通して得られたA/D変換値と接触時間
の関係が、図2(a)に示される。
【0014】次に、図2(a)を図積分することによ
り、図2(b)に示されるように、圧子1の速度−接触
時間が得られ、ここで圧子1の初速V0 は、フォトダイ
オード等から成る図示されない圧子速度測定装置で測定
された速度とする。さらに図2(b)を図積分すること
により、図2(c)に示されるように、圧子1の侵入深
さ、つまり、試料4のへこみ深さ−接触時間曲線が得ら
れる。圧子1の試料4への侵入による試料4の最終へこ
み深さ(x1 )を顕微鏡で実測することにより、圧子1
の侵入深さ、つまり、試料4のへこみ深さ(x)が求め
られ、以下の方程式(1)(2)(3)(4)をコンピ
ューター6により計算することにより、図2(a)
(b)(c)(d)に示される曲線が求められる。
【0015】仮に、A/D変換値に対応する荷重値が分
からなくても、初期条件および境界条件により、上述の
式(2a)等により、関係曲線の全てが確定する。 任
意の接触時間における荷重を上述の方程式(4)で示さ
れるように接触面積2πRxで割った接触圧力(応力)
曲線は図2(d)に示されるようになる。
【0016】さらに、本発明方法は、上述の応力−歪挙
動測定方法において、式(4)の代わりに、式(4)の
代わりに、以下の式(4a)を用い、前記式(3)で求
められる(x)を代入して解くことを特徴とする応力−
歪挙動測定方法である。 P=F/A=F/{πx(2R−x)} …(4a) 接触面積の代わりに、へこみ直径をdとした場合のへこ
みの投影面積{πx(2R−x)}で割った値も、ま
た、接触圧力と見做すこともでき、評価が異なる。 こ
の場合、式(4)の分母が異なるのみで、手順は全く同
じである。
【0017】さらに、本発明方法は、以下の式(6)を
加えて解く応力−歪挙動測定方法である。ここで、前記
接触時間(t)が、長く測定された場合、(t’=β
t、ただし、β>1)となり、前記試料(4)の最終へ
こみ深さ(x1 )を用いて、境界条件(t=t1 =t’
/βのとき x=x1 )および前記式(3)から、 となり、βおよびt1 を求めることができる。ここで、
1 は、試料(4)の最終へこみ深さ(m)である。図
1(b)に示される荷重検出装置では、例えば、プレー
ト8がたわむことによって接触時間は長くなる。 しか
し、図2(a)(b)(c)(d)の手順にも示すよう
に、境界条件によって荷重−接触時間は修正される。
【0018】さらに、本発明は、以下の式(7)を加え
て解き、前記応力(P)を縦軸(横軸)に、前記試料
(4)の歪(ε)を横軸(縦軸)にプロットすることに
より、応力−歪曲線を得ることを特徴とする応力−歪挙
動測定方法である。ここで、前記歪(ε)と、前記へこ
み率(d/D)との関係は、 ε=0.2d/D…(7) とする。 この式(7)は、 Tabor (The Hardness of Metals.195
1)の経験式に基づくものである。
【0019】図3(a)(b)は、圧子1は、直径3.
18mmの鋼球、試料4は、アルミニウムから成り、圧
電素子2を用いた図1(a)の応力−歪挙動測定装置1
0aで得られたA/D変換値−接触時間曲線、および、
応力−接触時間曲線を示す。図4(a)(b)は、圧子
1は、直径3.18mmの鋼球、試料4は、アルミニウ
ムから成り、圧電素子2を用いた図1(b)の応力−歪
挙動測定装置10bで得られたA/D変換値−接触時間
曲線、および、応力−接触時間曲線を示す。図3(a)
(b)の初期時間にバラツキが見られるが、これはA/
D変換器の取込速度(μs )が不充分であるためであ
る。図3(a)(b)、図4(a)(b)において、両
者の違いは弾性変形領域の大きさにあり、検出装置の特
性と見られる。 図1(b)の応力−歪挙動測定装置1
0bではプレート8がたわむことにより、図4(a)に
示されるように接触時間は約40μs となる。 図2
(a)(b)(c)(d)の手順に従えば、図4(b)
に示されるように、実質接触時間は図3(a)と一致す
る。 これらの図から、いずれも弾性変形領域、降伏
点、塑性変形領域が存在すること、極限強さは、ほぼ一
致することが分かる。
【0020】図5は、圧子1は、直径3.18mmの鋼
球、試料4は、アルミニウムから成り、圧電素子2を用
いた図1(b)の応力−歪挙動測定装置10bで得られ
た各衝突速度における応力−接触時間曲線を示す。圧子
1の衝突によってへこみを形成する場合の歪み速度εは
標点がないために、JIS規格の定義に合わない。 そ
こで、次の近似式(a)を用いる。 ε=0.18V1/2/〔R(3P/ 2ρ)1/4〕 …(a) ただし、vは衝突速度、Rは圧子1の半径、Pは試料4
の硬さ、ρは試料4の密度である。例えば13m/s の衝
突速度でアルミニウムから成る試料4に、3.18mmの
鋼球から成る圧子1が衝突する時の歪速度は、7.9×
103 1/s となり、125 m/sでは2.4×104 1/s
となる。 従って、図5は歪速度が上昇するにつれてい
わゆる弾性定数は小さくなり、その後の降伏応力は大き
くなる傾向があることを示す。 また、歪速度が大きい
程、最終応力は小さくなった。
【0021】図6は、圧子1は、直径3.18mmの鋼
球、歪ゲージ2を用いた図1(b)の応力−歪挙動測定
装置10bで得られた応力−歪曲線を示す。 試料4
は、アルミニウム、あるいは、純鉄、あるいは、鋳鉄か
ら成る。どの試料4についても曲線は右上りとなってお
り、その傾向は試料4の間で大差はない。 しかし、応
力値は試料4によって異なることが分かる。図7(a)
(b)は、圧子1は、直径3.18mmのタングステン
カーバイド球、圧電素子2を用いた図1(b)の応力−
歪挙動測定装置10bで得られた応力−歪曲線を示す。
試料4は、焼入炭素工具鋼、焼戻炭素工具鋼、純鉄、
あるいは、鋳鉄から成る。 この図から試料4の材質に
よって特徴的な応力−歪曲線が得られることが分かる。
荷重の検出手段に圧電素子2、あるいは、歪みゲージ
2を用いるかによって応力−歪曲線が異なるが、これは
荷重の検出手段の特性による。
【0022】図7(a)(b)の場合において、図8
(a)に示されるように、焼入炭素工具鋼から成る試料
4に圧子1が、150m/sの速度で衝突した場合が示
され、へこみの外輪部から放射状の割れが発生し、さら
に、へこみ表面にリング状の割れが発生し、圧子1の衝
突後に脱離した。また、図8(b)に示されるように、
鋳鉄から成る試料4に圧子1が、110m/sの速度で
衝突した場合が示され、へこみ表面から下方に微細な亀
裂が発生した。 これにより、圧電素子2を用いた応力
−歪曲線に見られた降伏点以後の応力の低下は割れや亀
裂の発生を反映している可能性がある。図9は、JIS
規格に従って行われた従来方法である低歪速度における
圧縮試験による応力−歪曲線を示し、図10は、直径
3.18mmの鋼球から成る圧子1を用いた本発明の一実
施例方法による応力−歪曲線を示す。 試料4は、共に
アルミニウムから成る。上述の式(7)を適用し、従来
方法の圧縮試験による応力−歪曲線が公称応力−公称歪
曲線であることを考慮すれば、へこみの初期を除き両者
の傾向は、穂飛んど一致する。 応力値は押込み試験の
方が高い。 これは従来方法の圧縮試験が単軸圧縮であ
るのに対し、図10の本発明の一実施例が3次元圧縮で
あることによる。 また、接触面積を用いた接触応力
が、真応力であるのに対し、投影面積を用いた接触応力
が、公称応力との見方も出来る。
【0023】また、図5と、図10を比較するとアルミ
ニウムから成る試料4の場合、高い歪速度の方が応力値
が大きく、応力−歪曲線の挙動に対しても歪速度の影響
がよく現れていることが分かる。一般に歪速度の違いに
よって試料の機械的性質は異なる。 ところが、打撃棒
を用いた衝撃試験では50m/s 以下の衝突速度、つま
り、歪速度で言えば、104(1/s)程度であり、それ以
上、歪速度を得るには装置が大掛かりになる等困難の度
を増す。本発明によって105(1/s)以上、すなわち、超
音速領域の応力−歪曲線を得ることも可能である。 ま
た、試料の作成も簡単であり、従来通りの歪み速度にお
いて試験を簡単に行うことができる。
【0024】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように、速い歪
速度、すなわち、速い衝突速度における試料の正確な応
力−歪曲線を得ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の応力−歪挙動測定装置の部分
断面図である。
【図2】本発明の実施例の応力−歪挙動測定方法による
圧子と試料の接触時間とA/D変換値、圧子速度、へこ
み深さ、応力との関係曲線図である。
【図3】本発明の実施例の応力−歪挙動測定方法による
圧子と試料の接触時間とA/D変換値、応力との関係曲
線図である。
【図4】本発明の実施例の応力−歪挙動測定方法による
圧子と試料の接触時間とA/D変換値、応力との関係曲
線図である。
【図5】本発明の実施例の応力−歪挙動測定方法による
応力と歪との関係曲線図である。
【図6】本発明の実施例の応力−歪挙動測定方法による
応力と歪との関係曲線図である。
【図7】本発明の実施例の応力−歪挙動測定方法による
応力と歪との関係曲線図である。
【図8】本発明の実施例の応力−歪挙動測定方法による
試料のへこみ状態説明図である。
【図9】従来方法による応力と歪との関係曲線図であ
る。
【図10】本発明の実施例の応力−歪挙動測定方法によ
る応力と歪との関係曲線図である。
【符号の説明】
1 圧子 2 圧電素子 3 荷重台 4
試料 5 A/D変換器 6 コンピューター 7 アンプ 8 プレート
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年3月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】本発明の実施例の応力−歪挙動測定方法による
試料のへこみ状態を示す写真である。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料(4)に、半径(R)の球状で、質量
    (m)の圧子(1)を任意の衝突速度(V)で衝突させ
    ることにより生じた荷重(F)と、前記試料(4)およ
    び前記圧子(1)との接触した時間である接触時間
    (t)との関係曲線を求め、 前記圧子(1)の初期速度(V0 )、および、前記圧子
    (1)が前記試料(4)に衝突後に停止した時の境界条
    件から、以下に示されるように式を解くことによって、 応力(P)を縦軸(横軸)に、前記圧子(1)の直径
    (D)に対する前記試料(4)におけるへこみ半径
    (d)の比であるへこみ率(d/D)を横軸(縦軸)に
    プロットすることにより、応力−歪曲線を得ることを特
    徴とする応力−歪挙動測定方法。運動方程式は、 dV/dt=−F/m=−αC/m …(1) であ
    る。 前記式(1)を積分し、初期条件(t=0のときV=V
    0 )により、前記式 任意の接触時間(t)におけるA/D変換値(C)のみ
    が得られ、荷重(F)が得られない場合には、境界条件
    (t=t1 のときV=0)より、式(2)から、 さらに、式(2)を積分することにより、前記試料
    (4)のへこみ深さ(x)は、 ここで、前記圧子(1)の接触面積(A)を用いて接触
    圧力、つまり、応力(P)は、 となる。前記試料(4)の歪(ε)に相当する前記圧子
    (1)の直径(D)に対するへこみ直径(d)の比であ
    るへこみ率(d/D)は、へこみ深さ(x)を用いて、 d/D=√{1−(1−x/R)2 } …(5) と
    する。 ここで、荷重(F)と、荷重(F)のA/D変換値
    (C)とは、F=αCの関係にあり、また、αは、変換
    係数である。また、Vは、圧子(1)の速度(m/
    s)、Rは、圧子(1)の半径(m)、Fは、荷重
    (N)、mは、圧子(1)の質量(Kg)、tは、圧子
    (1)と試料(4)との接触時間(s)、V0 は、圧子
    (1)の初期速度(m/s)、xは、試料(4)のへこ
    み深さ(m)、dは、試料(4)のへこみ直径(m)、
    Dは、圧子(1)の直径(m)、Pは、接触圧力、つま
    り、応力(Pa)とする。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の応力−歪挙動測定方法に
    おいて、式(4)の代わりに、以下の式(4a)を用
    い、前記式(3)で求められる(x)を代入して解くこ
    とを特徴とする応力−歪挙動測定方法。 P=F/A=F/{πx(2R−x)} …(4a)
  3. 【請求項3】 以下の式(6)を加えて解く請求項1ま
    たは2記載の応力−歪挙動測定方法。ここで、前記接触
    時間(t)が、長く測定された場合、(t’=βt、た
    だし、β>1)となり、 前記試料(4)の最終へこみ深さ(x1 )を用いて、境
    界条件(t=t1 =t’/βのとき x=x1 )および
    前記式(3)から、 となり、βおよびt1 を求めることができる。ここで、
    1 は、試料(4)の最終へこみ深さ(m)である。
  4. 【請求項4】 以下の式(7)を加えて解き、前記応力
    (P)を縦軸(横軸)に、前記試料(4)の歪(ε)を
    横軸(縦軸)にプロットすることにより、応力−歪曲線
    を得る請求項1から3のいずれかに記載の応力−歪挙動
    測定方法。ここで、前記歪(ε)と、前記へこみ率(d
    /D)との関係は、 ε=0.2d/D…(7) とする。
  5. 【請求項5】 球状の圧子(1)と、 前記圧子(1)を付勢し、発射する圧子発射装置と、 前記発射された圧子(1)が衝突される試料(4)と、 試料(4)の下に密着され、前記発射された圧子(1)
    への前記試料(4)の衝突により電圧を出力する荷重検
    出手段(2)と、 前記荷重検出手段(2)を載置する荷重台(3)と、 前記荷重検出手段(2)に電気的に接続されるA/D変
    換器(5)と、 前記A/D変換器(5)に電気的に接続され、前記荷重
    検出手段(2)から出力され、前記A/D変換器(5)
    を介して入力される電圧に基づき計算するコンピュータ
    ー(6)と、 前記圧子(1)の前記試料(4)への衝突速度を測定す
    る圧子速度測定装置と、 から成ることを特徴とする応力−歪挙動測定装置。
  6. 【請求項6】 球状の圧子(1)と、 前記圧子(1)を付勢し、発射する圧子発射装置と、 前記発射された圧子(1)が衝突される試料(4)と、 試料(4)の下に密着されるプレート(8)と、 前記プレート(8)の下に密着され、前記発射された圧
    子(1)への前記試料(4)の衝突により電圧を出力す
    る荷重検出手段(2)と、 前記プレート(8)を載置し、前記荷重検出手段(2)
    を凹部(3a)内の空間に保持する荷重台(3)と、 前記荷重検出手段(2)に電気的に接続されるA/D変
    換器(5)と、 前記A/D変換器(5)に電気的に接続され、前記荷重
    検出手段(2)から出力され、前記A/D変換器(5)
    を介して入力される電圧に基づき計算するコンピュータ
    ー(6)と、 前記圧子(1)の前記試料(4)への衝突速度を測定す
    る圧子速度測定装置と、 から成ることを特徴とする応力−歪挙動測定装置。
  7. 【請求項7】前記荷重検出手段(2)はアンプ(7)を
    介して前記A/D変換器(5)に電気的に接続される請
    求項5または6記載の応力−歪挙動測定装置。
  8. 【請求項8】 前記荷重検出手段(2)は、圧電素子、
    あるいは、歪ゲージから構成される請求項5から7のい
    ずれかに記載の応力−歪挙動測定装置。
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