JPH08501997A - 小滴による表示方法及びシステム並びにこれと共に使用する小滴偏向器 - Google Patents
小滴による表示方法及びシステム並びにこれと共に使用する小滴偏向器Info
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Abstract
(57)【要約】
偏向電極(90,92)は、電界強度の高い領域及び霧状インク中性化領域(96)を形成する。高い電界強度は、偏向電極(90,92)をこれまで可能であった以上に接近して離間することにより達成される。この高い偏向電界強度は、完全なインク小滴偏向及び文字サイズを容易にするが、電極(90,92)の有効長さは、従来のインクジェットプリントヘッドよりも実質的に短い。高電圧偏向電極に絶縁材料(94)が配置され、高電圧のアーク発生が回避される。絶縁された電極及び偏向されるべきインク小滴は、同じ極性であり、霧状インクの中性化領域(96)を低電圧電極(90)に配置することができる。
Description
【発明の詳細な説明】
小滴による表示方法及びシステム並びにこれと
共に使用する小滴偏向器発明の分野
本発明は、一般に、ペーパシートやラベル等の印刷媒体に文字を高速印刷する
分野に係る。より詳細には、本発明は、圧力のもとでノズル又はオリフィスに強
制的に通される導電性インクの小滴を用いた非インパクト型印刷であって、一般
に小滴による表示(ドロップマーキング)又はインクジェットプリンティングと
称するものに係る。オリフィスを形成する構造体は超音波振動を受け、この超音
波振動は、通常、発振回路によって駆動される圧電結晶により発生され、インク
流をそれがオリフィスを出るときに規則的な小滴率で分断する。小滴率は振動率
に比例する。先行技術の説明
インクの小滴流は、荷電電極又はリングを通して案内され、そこで選択された
小滴が荷電される。リングにおける荷電を小滴形成率と同期することにより、各
小滴の電荷が個別に制御される。
小滴は、次いで、小滴偏向手段に通され、この偏向手段は、数千ボルトの電位
差をもつ一対の電極より成り、これら電極間に電界が確立される。荷電されない
インク小滴は電界によって偏向されず、それらの最初の軌道に沿って進み続け、
これは好ましくは溝に向けられ、この溝は荷電されない小滴を収集してノズルへ
再循環する。荷電されたインク小滴は、電界の作用によりその初期軌道から偏向
され、それらの各電荷のレベルに基づく軌道をたどる。その結果、小滴が受ける
電荷を制御することにより印刷媒体上の線に沿った選択された位置へインクの小
滴を向けることができる。この機能をノズルの移動に関連して使用し、アルファ
ニューメリック文字のような所定の表示を形成することができる。
いかなる所与のインク小滴電荷に対しても、インク小滴の軌道の角度変化は、
荷電されたインク小滴が通過する偏向電極間の電界強度と、インク小滴がそこを
通り抜けるのに要する時間との直接的な関数となることが知られている。又、印
刷文字のサイズは、インク小滴の軌道において得られる最大角度変化と、小滴偏
向手段から媒体までの距離とに直接関係している。従って、所定の最小高さの文
字即ち印刷サイズを得るためには、軌道の所要角度変化を得るように最小電界強
度及び最小偏向電極長さの両方を定めることが必要である。
所与の文字サイズの場合に、電界強度を増加すると、偏向電極の長さを減少す
ることができ、これは、次いで、プリントヘッドの全サイズ、及びインクノズル
と印刷媒体の間の間隔の両方を効果的に減少できることへと換算される。ノズル
から印刷媒体までの間隔が最小であることは、一般に、最良の質の印刷を生じさ
せる。しかしながら、電界強度は無限に増加することはできない。というのは、
高い電界強度においては電極間に電気アークが生じるからである。1つの公知の
インクジェットプリンタは、例えば、平行関係で3/16インチ(即ち約0.4
8cm)離間された偏向電極を付勢するのに5,000ボルトを使用しており、
これは、約10,500ボルト/cmへと換算される。得られる電界強度を実質
的に増加すると、アークを生じることになる。
又、偏向電極にインクが霧状に収集されるという問題もある。この霧は、イン
ク小滴が印刷媒体及び/又は収集溝に当たるときに形成されることは不可避であ
る。このインクの霧は電荷を有し、これは、収集された状態において偏向電界に
制御不能に影響し得る。第1の電荷極性を有するインクの霧と、逆の極性を有す
る高電圧電極の尖端との間の電気的な吸引を使用して、インクの霧を中性化する
ことが知られている。
以下に述べるように、小滴偏向手段が小滴の軌道方向に発散する電極を有し、
発散小滴のための余地を与えると共に、電極間の入口において電界強度を高める
ことも知られている。入口では電極の間隔が狭いために、入口付近において高電
圧電極を絶縁し、電極間アークを防止することも知られている。
従って、公知技術から、小滴による表示システムは、表示小滴の流れを放出す
る手段と、選択された小滴を荷電する手段と、荷電された小滴が、荷電されない
小滴のたどる軌道とは異なる軌道をたどるよう偏向して、ある小滴は媒体に表示
形成するが他の小滴は捕獲器により遮られるようにする小滴偏向手段であって、
高電圧電極及び低電圧電極を含んでいる小滴偏向手段と、低電圧電極を接地又は
ほぼ接地に維持する手段と、荷電された小滴を偏向するための電界を電極間に形
成するに充分な高い電圧を高電圧電極に印加する手段と、電極間のアーク発生を
禁止するように高電圧電極の一部分をカバーする絶縁材料とを備えていることが
分かる。又、公知技術から、表示小滴の流れが放出されそして選択された小滴が
荷電されて、荷電されない小滴がたどる軌道とは異なる軌道に沿って偏向される
ような小滴による表示システムのための小滴偏向器は、高電圧偏向電極及び低電
圧偏向電極と、低電圧偏向電極を接地又はほぼ接地に維持する手段と、荷電され
た小滴を偏向するための電界を偏向電極の隣接表面間に形成するに充分な高い電
圧を高電圧偏向電極に印加する手段と、偏向電極間のアーク発生を禁止するよう
に高電圧偏向電極の上記隣接表面の一部分をカバーする絶縁材料とを備えている
ことが分かる。発明の要旨
本発明の1つの特徴によれば、低電圧偏向電極に隣接した高電圧偏向電極の実
質的に全面を絶縁材料でカバーし、これにより、低電圧偏向電極と高電圧偏向電
極との間にアークを生じ得るような電圧で高電圧偏向電極を動作することにより
電界強度及び霧状インク放電を増加することができ、絶縁材料のインピーダンス
でコロナ電流の確立が防止され、そして更に、高電圧偏向電極に高電圧を印加す
る手段は、選択された小滴に与えられるべき電荷と同じ極性の高い電圧を印加す
るように構成され、これにより、荷電された小滴は高電圧偏向電極により低電圧
偏向電極に向かって反発されるような小滴による表示システム、又は小滴による
表示システムのための小滴偏向器が提供される。偏向電極は、小滴の軌道方向に
発散するプレートであるのが好ましく、これにより、電界は小滴偏向手段の入口
の方が出口よりも強くなる。
低電圧偏向電極は、荷電された小滴が媒体に当たることにより生じる霧の電荷
を吸引及び中性化するように配置された非絶縁部分を有するのが好ましい。
又、公知技術から、選択された荷電された小滴を第1軌道から別の軌道へ偏向
する方法は、荷電された小滴及び荷電されない小滴の流れを、高電圧偏向電極と
低電圧偏向電極との間に発生された電界に通過させることより成るものであるこ
とが分かる。
本発明の別の特徴によれば、選択された荷電された小滴を第1軌道から別の軌
道へ偏向する方法は、低電圧偏向電極に隣接する高電圧偏向電極の表面を絶縁し
て、低電圧偏向電極と高電圧偏向電極との間にアークを生じ得るような電圧で動
作できるようにし、その絶縁材料のインピーダンスがコロナ電流の確立を防止す
ることを含む。
この方法は、荷電された小滴の電荷と同じ極性で高電圧偏向電極に高い電圧を
印加することを含み、これにより、荷電された小滴は、高電圧偏向電極により、
低電圧偏向電極に向かって反発される。
公知技術では、アークを防止するために高電圧偏向電極を完全に絶縁すること
により電界強度を高めそして霧状インクを中性化するという利点が得られること
や、接地電極を用いて霧状インクを制御するという利点が得られることが示唆さ
れていない。本発明は、小滴を吸引するのではなく反発するように高電圧電極を
使用することによりこの構成を用いるものである。接地電極は霧状インクを吸引
して中性化し、これにより、電界強度への実質的な影響を回避する。これは、ア
ークを防止するように高電圧電極を完全に絶縁できるようにする。
高電圧偏向電極上には電気絶縁被覆が施されているので、偏向電極は、電界を
支持する電圧差を保つために空気の絶縁破壊を回避することのみに基づく非絶縁
電極又は部分絶縁電極よりも至近離間することができる。より高い電位を使用で
きることにより、高い電界強度を確立することができ、これは、ノズルから印刷
媒体までの同じ小滴移動長さに対し、印刷媒体における偏向振幅を増加すること
ができる。逆に、印刷媒体における所与の偏向振幅は、対応的に短い小滴移動長
さで達成できる。
それ故、本発明は、長さの増加された偏向電極を有するプリントヘッドを提供
する。図面の簡単な説明
以下、添付図面を参照して、本発明を一例として詳細に説明する。
図1は、ビデオジェットシステムズインターナショナル社によって製造されて
「EXCEL」という商標で販売されているインクジェットプリンタに使用され
た公知の小滴による表示システムの概略ブロック図である。
図2は、図1に示されたインクジェットプリンタヘッドの拡大概略図で、小滴
偏向器を詳細に示す図である。
図3、4、5及び6は、図2に類似しているが、図1に示すような小滴による
表示システムに使用するための本発明による小滴偏向器の種々の形態を示す図で
ある。実施例の詳細な説明
図1を参照すれば、小滴による表示システムは、導電性インクを供給するため
のタンク10を有し、このインクはポンプ12によって引き出されて、圧力のも
とで、従来の仕方でレギュレータ16及びコンジット18を経てノズル14へ供
給される。インクの抵抗率は、好ましくは、100Ω−cmないし1500Ω−
cmである。
ノズル14は、小さなオリフィス20を有し、これを通してインクが放出され
る。オリフィス20は、ノズル14の端に配置された宝石22に形成されるのが
好ましい。圧電トランスジューサ24がノズル14と当接状態で取り付けられて
おり、従来の発振器/キャラクタジェネレータ回路26により一般に超音波速度
で駆動される。ポンプ12からの圧力によりオリフィス20から放出されるイン
ク流は、トランスジューサ24により、一連のインク小滴28に分断される。イ
ンクノズルの上記動作は公知であり、例えば、米国特許第3,972,474号
に詳細に述べられている。ノズル14は、オリフィス20及びトランスジューサ
24と共に、インク捕獲器即ち溝36に整列された軌道T1に沿ってインク小滴
の流れを放出する手段を構成する。
荷電電極即ちリング30が軌道T1に沿ってオリフィス20の付近に設けられ
ており、これは、選択された個々のインク小滴28を、それらがリング30の付
近で流れから分断されたときに荷電するように機能し、各々の選択された小滴に
選択された電荷が捕らえられるようにする。リング30には正の電位が課せられ
て、選択されたインク小滴28に負の電荷を生じさせ、これらは、図1及び2に
おいて個々の「−」符号で示されている。発振器/キャラクタジェネレータ26
は、一般的に変化する振幅のパルス列の形態の時間変化ビデオ信号をライン27
に発生し、これは、トランスジューサ24への発振器駆動と同期され、リング3
0を通る各選択されたインク小滴によって得られる電荷の大きさの個々の制御を
容易に行えるようにする。
全てのインク小滴28は、その後、軌道T1に沿って、矢印32で一般的に示
された離間偏向システムへ通され、このシステムは、発散する直線偏向電極52
及び54を備えている。電極52は、53で示すように接地されているが、電極
54は、選択された荷電された小滴28を偏向するための電界を電極52と54
との間に形成するに充分な高い電圧を印加する手段55に接続される。荷電され
ない全ての小滴28は、この電界によって影響を受けず、それらの初期の軌道T
1に沿って進み続け、やがて溝36によって遮られてコンジット38を経てイン
ク貯溜器へ返送される。しかしながら、選択された負に荷電された小滴28は、
この電界により正に荷電された高電圧電極54に向かって偏向され、異なる軌道
T2をたどるようにされる。この軌道は、選択されたインク小滴によって表示さ
れるべきペーパ又は他の印刷可能な物質のような媒体34に向けられる。
所与のインク小滴が均一な電界を通るときの偏向即ち変位は、次の関係式で与
えられる。
x=(107ExZ0 2q)/(2mdVj0 2)
但し、
xは、印刷媒体の表面における偏向振幅であり、
qは、インク小滴の電荷であり、
Exは、平坦形状の偏向電極間の電界強度であり、
Vj0は、初期小滴速度であり、
mdは、インク小滴の質量であり、そして
Z0は、小滴形成点から印刷表面までの軸方向距離である。
従って、各小滴の偏向巾「x」は、それに課せられた電荷「q」の大きさに正
比例する。小滴に電荷が課せられない場合には、偏向されないまっすぐの経路に
沿って偏向システム32を溝36へと通過し、媒体34にはプリントされない。
又、インク小滴の偏向巾「x」は、各荷電されたインク小滴が偏向システム3
2を印刷媒体34に向かって通過するときに各小滴に作用する電界強度「Ex」
に直接関係している。従って、電界強度「Ex」を増加すると、インク小滴の偏
向巾「x」が直線的に増加する。従って、所定の文字サイズ(即ち、最大小滴偏
向巾)を一貫して維持する状態では、インク小滴が進む軸方向距離「Z0」は、
電界強度「Ex」を対応的に増加する場合に減少できることが明らかであろう。
上記のように、電界強度「Ex」は、離間された偏向電極52及び54を分離
している空気が絶縁破壊するために制限無く増加することはできない。当然なが
ら、水分、インク小滴及びインクの霧が存在すると、維持することのできる最大
電界強度が相当に低下する。実際の最大電界強度は、ほぼ10−15kv/cm
である。このように限定された偏向電界強度は、短い小滴移動空間において達成
できる最大小滴偏向巾を制限し、ひいては、長い偏向システムを必要とする。
従来の小滴偏向器は、約3/16インチ、即ち約0.48cmの間隔で平行に
離間された非絶縁の高及び低電圧偏向電極を有し、それらの性能は、この構成で
容易に形成できる電界強度によって制限される。
図2は、従来よりも高い電界強度が得られるビデオジェットシステムズインタ
ーナショナル社により教示された改良された偏向システムを詳細に示している。
直線偏向電極52及び54は、インク小滴の移動方向に、リング30付近の比較
的密接に離間した小滴入口58から、媒体34及び溝36の付近の最大に離間し
た小滴出口60へと発散している。
手段55は、接地電圧の下部電極52に対して通常約5000ボルトの一定の
正の直流高電位を高電圧の上部電極54に通常の仕方で印加して、それらの間に
電界56を発生し、選択された負に荷電されたインク小滴28を、それらが入口
58から出口60へ通過するときに上方に加速又は吸引する。
偏向電極52及び54の発散により、電界56は非常に非均一なものとなり、
その入口58の方がその出口60よりも実質的に大きな電界強度となる。この非
均一さは、一般的に入口58に高い電界強度の領域を形成し、荷電されたインク
小滴を偏向するための最大の力を及ぼす。
入口58の領域における所望の高い電界強度は、偏向電極52、54を入口領
域58において従来よりも実質的に接近して離間することにより達成される。他
の公知システムは、一般に、偏向電極を均一な3/16インチ(0.48cm)
の間隔で配置するが、図2の構造体の小滴入口58は、3/32インチ(0.2
4cm)又は1/16インチ(0.12cm)まで減少され、この領域の電界強
度を3倍にする。電極52及び54は、小滴出口60において約3/16ないし
5/16インチ(即ち、0.48cmないし0.80cm)の間隔に発散する。
この大きさの高い電界強度は、特に導電性のインク小滴及び霧が存在する際に
入口58付近の狭いギャップに甚だしいアークの発生を伴うので、従来は不可能
であった。図1及び2に示す構成は、一般的に高い電界強度の入口領域において
高電圧電極54の一部分に誘電体絶縁材料62を配置することによりこの問題を
解消する。この誘電体絶縁材料62は、空気の6倍の絶縁耐力(236KV/c
m)を示すテフロンFEPであり、それ故、この材料の比較的薄い1/10イン
チ(0.25cm)層は、付加的な5,900ボルトの絶縁耐力を与え、これに
より、最大の使用可能な電界強度を2倍にする。
しかしながら、図2の公知装置では、高電圧偏向電極54がその出口端66を
霧の中性化及び収集のために非絶縁とし且つ露出したままとすることが必要であ
る。
印刷媒体に当たるインク小滴はインクの霧を形成し、これらは蓄積して不所望
な電界を形成し、これは、次いで、荷電されたインク小滴をその意図された軌道
から偏向することが良く知られている。図2の公知装置においては、負に荷電さ
れたインクの霧64が、正に荷電された高電圧電極54の露出端66に吸引され
(電極の一般的に1/8ないし1/4インチ(即ち、0.32ないし0.64c
m)が露出されたままである)、このような霧は、電極に接触すると、電気的に
中性化される。図2に示す公知装置は、非常に満足であるが、依然としてアーク
の発生するおそれがあり、インク小滴が揮発性溶媒を含むので、燃焼を生じるこ
とがある。この可能性は、霧を制御するのに高電圧電極を使用することによって
増大する。霧が堆積するにつれて、電界に変化が生じ、溶媒の蒸発によりプレー
ト間の空気ギャップの絶縁耐力が減少し、アーク発生のおそれが高くなる。
図3を参照すれば、インク小滴80の流れは、ノズル84により宝石オリフィ
ス86を経て放出され、選択された小滴は、荷電電極88により適当に荷電され
る。偏向構造体は、偏向電極90及び92を形成する一対のプレートより成る。
荷電されない小滴は、前記のように、軌道T1に沿って溝即ち捕獲器36へ通さ
れるが、荷電された小滴は軌道T2に沿って通過し基板34に表示を形成する。
上部電極90は、接地されるか又はほぼ接地電位にあって、低電圧電極を形成す
るが、下部電極92は、2,000ないし5,000ボルト程度の負電圧に維持
されて、高電圧電極を構成する。高電圧電極92は、絶縁層94で完全に包囲さ
れ、この絶縁層は、図2の公知絶縁層62について既に述べたような適当な絶縁
材料のものである。電極92は完全にカプセル化されるので、通常の動作状態の
もとでは電極間にアークは発生しない。基板34に表示形成するために選択され
たインク小滴は負に荷電され、それ故、図示されたように高電圧電極92によっ
て反発され、T2のような軌道上を偏向され、基板34に表示形成する。
高電圧電極は、絶縁材料で完全にカプセル化されるので、霧の制御には使用で
きない。しかしながら、この機能は、負に荷電された小滴、即ち高電圧電極92
と同じ極性を使用することにより、低電圧電極90により果たされる。従って、
小滴が基板34に当たるときに形成される霧は、接地された電極90の端96に
吸引される。高電圧電極プレート92は、非常に高い抵抗率(1000ボルト/
ミル及び1000メガΩ−cm程度))の高絶縁耐力の材料でカプセル化される
ので、高電圧電極92の表面を接地点に短絡しても又は反対の接地された電極プ
レート90に短絡しても、電界が崩壊することはない。更に、カプセル化材料9
4はインピーダンスが高いので、コロナ電流は確立されない。
本発明の全ての利点を得るためには、カプセル化された高電圧電極92は、イ
ンク小滴80の電荷と同じ極性であるのが好ましい。他方の電極90は、実質的
に接地電位であるのが好ましい。荷電された小滴は、公知技術のように高電圧電
極に吸引されるのではなく、高電圧電極92から反発される。これは、霧を構成
する制御不能な荷電された従属物98が高電圧電極92上に集まって所望電界の
確立を妨げることのないよう確保する。むしろ、制御されない従属物98は反対
の接地された電極90の端96に集まって放電され、電界を非擾乱状態に保つ。
プレートは、平らなものとして示されているが、他の形状でもよい。
このように、本発明は、不利益な電極間アークを生じることなく高い電界強度
を許し、これにより、短いプリントヘッドを可能ならしめる。これは、霧状イン
ク中性化機能を犠牲にすることなく達成し得る。高電圧電極は絶縁材料で完全に
カプセル化される。非絶縁電極は、好ましくは、接地されるか又は全く公称電圧
(例えば、100ボルト以下)にあり、霧の中性化機能に用いられる。インク小
滴と高電圧電極は同じ極性であるので、高電圧電極は、公知技術のように小滴を
吸引するのではなく、小滴を反発して偏向を行う。
図4、5及び6は、図3の別の態様を示すものであり、相違する特徴のみにつ
いて説明し、同じ参照番号で同等の部分を示す。
図4において、高電圧電源の極性と小滴の電荷が逆転され、その両方が正にさ
れている。上部の低電圧電極90は、接地されるか又はほぼ接地電位にある。
図3及び4の電極の構成は、特定の動作条件に適合するように変更することが
できる。例えば、溝36は、T2のような偏向軌道の1つからインク小滴を収集
するように配置し直すことができ、そして電極90、92の相対的な位置を逆転
することができる。
図5においては、高電圧電極92が正の極性であり、一方、選択された小滴に
負の電荷が与えられ、従って、軌道T1から電荷のレベルに基づいてT2又はT
3のような別の軌道へ吸引される。低電圧電極90の端96は、低い正の電圧に
保たれ、捕獲器36の付近から従属物98を収集する。或いは、他の従属物は、
もし所望ならば、吸引によるか、又は適当な電位の個別の非絶縁電極を用いるこ
とにより除去できる。
図6においては、低電圧電極90と高電圧電極92の位置が逆転されており、
従って、媒体34は、荷電されない小滴により軌道T1に沿ってそして荷電され
た小滴によりT2のような軌道に沿って表示形成される。再循環のための小滴は
最も重たい荷電された小滴であり、これらは軌道T3に沿って捕獲器36へ通過
される。
図3を参照して本発明の一般的な特徴を説明したが、その後の図4、5及び6
は、幾つかの特徴を再構成する仕方の多数の変型を示している。
図3ないし6に示された電極90、92は、図1及び2の電極52及び54と
同じサイズであるとして示されたが、本発明により与えられる高い電界強度は、
これまで可能であったものよりも対応的に短い(軌道T1、T2等の方向に)電
極を用いて所与の小滴偏向をなし得ることに特に注意されたい。これは、印刷の
精度を高めると共に、再循環小滴からの蒸発を低減し、周囲環境への露出をほと
んどなくすものである。
電極90、92の相対的な配置は図示された通りであるが、もし所望ならば、
偏向された小滴が小滴出口60を経て脱出できるならば、平行に離間することも
できる。しかしながら、増加された電界強度により、電極の発散角度も増加でき
ることが考えられる。
【手続補正書】特許法第184条の8
【提出日】1994年9月20日
【補正内容】請求の範囲
1.表示小滴の流れを放出する手段(14,84,86)と、選択された小滴を荷電する
手段(80)と、荷電された小滴が、荷電されない小滴のたどる軌道(T1)とは異なる
軌道(T2)をたどるように偏向して、ある小滴は媒体(34)に表示形成するが他の小
滴は捕獲器(36)により遮られるようにする小滴偏向手段(32)であって、高電圧偏
向電極(92)及び低電圧偏向電極(90)を含んでいる小滴偏向手段と、上記低電圧偏
向電極(90)を接地又はほぼ接地に維持する手段(53)と、荷電された小滴を偏向す
るための電界を上記偏向電極(90,92)の隣接表面間に形成するに充分な高い電圧
を高電圧偏向電極(92)に印加する手段(55)と、上記偏向電極(90,92)間のアーク
発生を禁止するように高電圧偏向電極(92)の上記隣接表面の一部分をカバーする
絶縁材料とを備えた小滴による表示システムにおいて、上記絶縁材料(94)は、上
記低電圧偏向電極(90)に隣接する上記高電圧偏向電極(92)の実質的に全面をカバ
ーし、これにより、上記低及び高電圧偏向電極(90,92)間にアークを発生し得る
ような電圧で高電圧偏向電極(92)を動作することにより電界強度及び霧状インク
放電を増加できるようにし;上記絶縁材料(94)のインピーダンスがコロナ電流の
確立を防止し;そして上記高電圧偏向電極(92)に高い電圧を印加する手段(55)は
上記選択された小滴に与えられるべき電荷と同じ極性で高い電圧を印加するよう
に構成され、これにより、荷電された小滴は、上記高電圧偏向電極(92)によって
上記低電圧偏向電極(90)に向けて反発されるようにしたことを特徴とする小滴に
よる表示システム。
2.上記偏向電極(90,92)は、小滴の軌道方向に発散するプレートであり、こ
れにより、電界は、小滴偏向手段(90,92)の入口(58)の方がその出口(60)よりも
強くなる請求項1に記載のシステム。
3.上記低電圧偏向電極(90)は、荷電された小滴が媒体(34)に当たることによ
り生じた霧の電荷を吸引及び中性化するように配置された非絶縁部分(96)有する
請求項1又は2に記載のシステム。
4.表示小滴の流れが放出されそして選択された小滴が荷電されて、荷電され
ない小滴がたどる軌道(T1)とは異なる軌道(T2)に沿って偏向されるような小滴に
よる表示システムのための小滴偏向器であって、高電圧偏向電極(92)及び低電圧
偏向電極(90)と、該低電圧偏向電極(90)を接地又はほぼ接地に維持する手段(53)
と、荷電された小滴を偏向するための電界を偏向電極(90,92)の隣接表面間に形
成するに充分な高い電圧を高電圧偏向電極(92)に印加する手段(55)と、偏向電極
(90,92)間のアーク発生を禁止するように高電圧偏向電極(92)の上記隣接表面の
一部分をカバーする絶縁材料とを備えた小滴偏向器において、上記絶縁材料(94)
は、上記低電圧偏向電極(90)に隣接する上記高電圧偏向電極(92)の実質的に全面
をカバーし、これにより、上記低及び高電圧偏向電極(90,92)間にアークを発生
し得るような電圧で高電圧偏向電極(92)を動作することにより電界強度を増加で
きるようにし;上記絶縁材料(94)のインピーダンスがコロナ電流の確立を防止し
;そして上記高電圧偏向電極(92)に高い電圧を印加する手段(55)は上記選択され
た小滴に与えられるべき電荷と同じ極性で高い電圧を印加するように構成され、
これにより、荷電された小滴は、上記高電圧偏向電極(92)により上記低電圧偏向
電極(90)に向けて反発されることを特徴とする小滴偏向器。
5.上記偏向電極(90,92)は、小滴の軌道方向に発散するプレートであり、こ
れにより、電界は、小滴偏向手段(90,92)の入口(58)の方がその出口(60)よりも
強くなる請求項4に記載の小滴偏向器。
6.上記低電圧偏向電極(90)は、荷電された小滴がターゲット(34)に当たるこ
とにより生じた霧の電荷を吸引及び中性化するように配置された非絶縁部分(96)
有する請求項4又は5に記載の小滴偏向器。
7.選択された荷電された小滴を第1軌道(T1)から別の軌道(T2)へ偏向する方
法であって、荷電された小滴及び荷電されない小滴の流れを高電圧偏向電極(92)
と低電圧偏向電極(90)の隣接表面の間に発生された電界に通すことより成る方法
において、上記低及び高電圧偏向電極(90,92)間にアークを発生し得るような電
圧で動作を行えるように上記高電圧偏向電極(92)の上記隣接表面を絶縁し、上記
絶縁材料(94)のインピーダンスがコロナ電流の確立を防止することを特徴とする
方法。
8.荷電された小滴の電荷と同じ極性で上記高電圧偏向電極(92)に高い電圧を
印加し、これにより、荷電された小滴は、高電圧偏向電極(92)により低電圧偏向
電極(90)に向けて反発される請求項7に記載の方法。
9.上記低電圧電極(90)を用いて従属小滴を吸引しそしてその電荷を中性化す
る請求項8に記載の方法。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AT,AU,BB,BG,BR,BY,
CA,CH,CZ,DE,DK,ES,FI,GB,H
U,JP,KP,KR,KZ,LK,LU,MG,MN
,MW,NL,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,
SD,SE,SK,UA,UZ,VN
(72)発明者 エリミーティ フランク
アメリカ合衆国 イリノイ州 60103 ハ
ノーヴァー パーク バークシャー コー
ト 7811
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.表示小滴の流れを放出する手段と、選択された小滴を荷電する手段と、荷 電された小滴が、荷電されない小滴のたどる軌道とは異なる軌道をたどるように 偏向して、ある小滴は媒体に表示形成するが他の小滴は捕獲器により遮られるよ うにする小滴偏向手段であって、高電圧電極及び低電圧電極を含んでいる小滴偏 向手段と、低電圧電極を接地又はほぼ接地に維持する手段と、荷電された小滴を 偏向するための電界を電極間に形成するに充分な高い電圧を高電圧電極に印加す る手段と、電極間のアーク発生を禁止するように高電圧電極の一部分をカバーす る絶縁材料とを備えた小滴による表示システムにおいて、上記絶縁材料(94)は、 上記高電圧電極(92)の実質的に全面をカバーし、これにより、電極間アークを発 生し得るような電圧で高電圧電極(92)を動作することにより電界強度を高められ るようにしたことを特徴とする小滴による表示システム。 2.上記電極(90,92)は、小滴の軌道方向に発散するプレートであり、これに より、電界は、小滴偏向手段(90,92)の入口の方がその出口よりも強くなる請求 項1に記載のシステム。 3.上記高電圧電極(92)に高い電圧を印加する手段(+HV又は-HV)は、選択され た小滴に与えられるべき電荷と同じ極性の高い電圧を印加するように構成され、 これにより、荷電された小滴は、高電圧電極(92)により低電圧偏向電極(90)に向 かって反発される請求項1又は2に記載のシステム。 4.上記低電圧電極(90)は、荷電された小滴が媒体(34)に当たることにより生 じた霧の電荷を吸引及び中性化するように配置された非絶縁部分(96)有する請求 項3に記載のシステム。 5.表示小滴の流れが放出されそして選択された小滴が荷電されて、荷電され ない小滴がたどる軌道とは異なる軌道に沿って偏向されるような小滴による表示 システムのための小滴偏向器であって、高電圧電極及び低電圧電極と、該低電圧 電極を接地又はほぼ接地に維持する手段と、荷電された小滴を偏向するための電 界を電極間に形成するに充分な高い電圧を高電圧電極に印加する手段と、電極間 のアーク発生を禁止するように高電圧電極の一部分をカバーする絶縁材料とを備 えた小滴偏向器において、上記絶縁材料(94)は、上記高電圧電極(92)の実質的に 全面をカバーし、これにより、電極間アークを発生し得るような電圧で高電圧電 極(92)を動作することにより電界強度を高められるようにしたことを特徴とする 小滴偏向器。 6.上記電極(90,92)は、小滴の軌道方向に発散するプレートであり、これに より、電界は、小滴偏向手段(90,92)の入口の方がその出口よりも強くなる請求 項5に記載の小滴偏向器。 7.上記高電圧電極(92)に高い電圧を印加する手段(+HV又は-HV)は、選択され た小滴に与えられるべき電荷と同じ極性の高い電圧を印加するように構成され、 これにより、荷電された小滴は、高電圧電極(92)により低電圧偏向電極(90)に向 かって反発される請求項5又は6に記載の小滴偏向器。 8.上記低電圧電極(90)は、荷電された小滴がターゲット(34)に当たることに より生じた霧の電荷を吸引及び中性化するように配置された非絶縁部分(96)有す る請求項7に記載の小滴偏向器。 9.選択された荷電された小滴を第1軌道から別の軌道へ偏向する方法であっ て、荷電された小滴及び荷電されない小滴の流れを高電圧電極と低電圧電極との 間に発生された電界に通すことより成る方法において、電極間アークを発生し得 るような電圧で動作を行えるように上記高電圧電極(92)を絶縁することを特徴と する方法。 10.荷電された小滴の電荷と同じ極性で上記高電圧電極(92)に高い電圧を印 加し、これにより、荷電された小滴は、高電圧電極(92)により低電圧電極(90)に 向けて反発される請求項9に記載の方法。 11.上記低電圧電極(90)を用いて従属小滴を吸引しそしてその電荷を中性化 する請求項10に記載の方法。
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