JPH08502163A - 杉花粉由来のアレルゲン性蛋白質及びペプチド - Google Patents

杉花粉由来のアレルゲン性蛋白質及びペプチド

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JPH08502163A JP6503269A JP50326994A JPH08502163A JP H08502163 A JPH08502163 A JP H08502163A JP 6503269 A JP6503269 A JP 6503269A JP 50326994 A JP50326994 A JP 50326994A JP H08502163 A JPH08502163 A JP H08502163A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、杉花粉アレルゲンCryjIの単離したペプチドを提供する。この発明の範囲内のペプチドは、CryjIの少なくとも1つのT細胞エピトープを好ましくは少なくとも2つのT細胞エピトープを含む。この発明は又、対応する天然のアレルゲン若しくはその部分と同じかそれより増大された治療特性を有するが、減少した副作用を有する改変したペプチドにも関係する。この発明は、更に、この発明のペプチドをコードする核酸配列をも提供する。個人における杉花粉に対する感受性の治療若しくは診断及び、1つ以上のこの発明のペプチドを含む治療用組成物も提供する。本発明は又、JunvI及びJunsI蛋白質アレルゲン並びにJunsI及びJunvIアレルゲンをコードする核酸配列をも提供する。JunsI及びJunvIは、CryjIと免疫的に交差反応性の蛋白質アレルゲンである。

Description

【発明の詳細な説明】 杉花粉由来のアレルゲン性蛋白質及びペプチド発明の背景 遺伝的素因を有する個人(人口の約10%に及ぶ)は、彼らがさらされる種々 の環境起源の抗原に対して過剰感作(アレルギー性)となる。それらの即時型及 び/又は遅延型の過敏症を誘発し得る抗原はアレルゲンとして知られている(Ki ng,T.P.,Adv.Immunol.23:77-105,(1976))。枯草熱、喘息及び発疹の症状 を含むアナフィラキシー又はアトピーは、即時型アレルギーの一形態である。そ れは、草、木、雑草、動物の鱗屑、昆虫、食物、薬物及び化学物質等の種々のア トピー性アレルゲンによって引き起こされ得る。 アトピー性アレルギーに関係する抗体は、主として免疫グロブリンIgEクラ スに属する。IgEはマスト細胞及び好塩基球と結合する。特定のアレルゲンと 、マスト細胞又は好塩基球に結合したIgEとの結合により、IgEは、その細 胞上で架橋されてIgE−抗原相互作用の生理的効果を生じ得る。これらの生理 的効果は、他の物質のうちで、ヒスタミン、セロトニン、ヘパリン、エオシン好 性白血球及び/又はロイコトリエンに対する走化性因子、C4、D4及びE4の 放出を含み、これらは、気管支平滑筋細胞の長期の収縮を引き起こす (Hood,L.E.等、Immunology(第2版),The Benjamin/Cumming Publishing Co.,Inc.(1984) )。これらの放出された物質は、IgEと特異的アレルゲン との結合により引き起こされるアレルギー性症状を生じるメディエーターである 。それらを介してアレルゲンの効果は現れる。かかる効果は、その性質が、抗原 が体内に侵入した経路及びIgEのマスト細胞又は好塩基球への付着パターンに よって、全身性であり又は局所的である。局所的出現は、一般に、アレルゲンが 体内に侵入した場所の上皮表面に起きる。全身性効果は、アナフィラキシー(ア ナフィラキシー性ショック)を含み、それは、循環(血管内)抗原に対するIg E−好塩基球の応答の結果である。 杉(スギ:Cryptomeria japonica)花粉症は、日本における最も重大なアレル ギー性疾患の一つである。この病気を患っている患者数は増加中であり、幾つか の地域では人口の10%より多くが影響を受けている。杉花粉抽出物を投与して アレルゲンに対して除感作することによる杉花粉症の治療が試みられてきた。し かしながら、杉花粉抽出物を用いる除感作は、高投与量で用いるならばそれがア ナフィラキシーを誘出し得るという欠点を有しており、他方、低投与量を用いて アナフィラキシーを回避した場合には治療はその抽出物に対する寛容を確立する ために数年間継続しなければならない。 杉花粉に由来する主要なアレルゲンは精製され、スギ 塩基性蛋白質(SBP)又はCryjIと呼ばれている。この蛋白質は、分子量41 〜50kDaでpI8.8の塩基性蛋白質であることが報告されている。部分的 に異なるグリコシレーションのために、このアレルゲンの多くのイソ型があるら しい(Yasueda等(1983)J.AllergyClin.Immunol.71:77-86;及びTaniai等(1 988)FEBSLetters239:329-332)。CryjIのN末端の最初の20アミノ酸の配列 及び16アミノ酸の内部配列が決定された(Taniai、前出)。 分子量約37kDaを有しCryjIIとして知られる杉花粉の第2のアレルゲンも 又報告された(Sakaguchi等、(1990)Allergy45:309-312)。このアレルゲン は、CryjIとの免疫交差反応性を有しないことが見出された。杉花粉症の殆どの 患者は、CryjI及びCryjIIの両者に対するIgE抗体を有することが見出された が、幾人かの患者からの血清はCryjI又はCryjIIのみと反応した。 低投与量の杉花粉抽出物を用いる杉花粉症患者の除感作に加えて、1990年 7月3日にMatsuhashi等に発行された米国特許第4,939,239号は、杉花 粉に過敏性の人の除感作用の杉花粉アレルゲンに共有結合した糖類を含む除感作 剤を開示している。この除感作剤は、IgG及びIgM抗体の産生を促進するが アレルゲンに特異的であってアナフィラキシー及びアレルギーの原因であるIg E抗体の産生を減じることが報告されている。これらの除感作剤において用いら れるアレルゲン は、好ましくは、NH2末端アミノ酸配列Asp−Asn−Pro−Ile−A sp−Ser−X−Trp−Arg−Gly−Asp−Ser−Asn−Trp −Ala−Gln−Asn−Arg−Met−Lys−、(ここにXはSer、 Cys、Thr又はHisである)(配列番号:18)を有する。更に、Usui等 (1990)Int.Arch.Allergy Appl.Immunol.91:74-79は、アルツス反応を誘出す るスギ塩基性蛋白質(即ち、CryjI)−プルラン結合体の能力が天然のスギ塩基 性蛋白質のそれより約1000倍低く顕著に減じたことを報告し、且つスギ塩基 性蛋白質−プルラン結合体が杉花粉症に対する脱感作治療のための優れた候補で あることを示唆した。 Cryptomeria japonica中に見出されるCryjIアレルゲンは又、Cupressus sempe rvirensを含む他の種の木からの花粉中のアレルゲンと交差反応性であることも 見出されている。Panzani等(Annals of Allergy57:26-30(1986))は、皮膚 試験(RAST及びRAST阻害)においてCupressus sempervirensとCryptomeria japo nicaの花粉のアレルゲンの間で交差反応性が検出されたことを報告した。柏(Mo untain Ceder)(Juniperus sabinoidesのこと。Juniperus asheiとしても知ら れる)から単離された50kDaのアレルゲンは、NH2末端配列AspAsn ProIleAsp(配列番号:25)を有し(Gross等(1978)Scand.J.Immun ol.8:437-441)、それはCryjIアレルゲンのNH2末端の最初の5アミノ 酸と同じ配列である。CryjIアレルゲンは又、アレルゲン的に、次の種の木々と 交差反応性であることも見出された。Cupressus arizonica,Cupressus macroca rpa,Juniperus virginiana,Juniperus communis,Thuyaorientalis及びChamae cyparis obtusa。 杉花粉症アレルゲンに注意が払われたにもかかわらず、人々に悪影響を及ぼす 原因であるアレルゲンの特定又は特性決定は非常に不完全である。現在の脱感作 治療は、もし高投与量の花粉抽出物を投与するならば付随するアナフィラキシー の危険を伴う花粉抽出物を用いる治療、又は低投与量の花粉抽出物を投与する場 合に長期の脱感作時間を要する治療を含んでいる。発明の要約 本発明は、Cryptomeria japonica主要花粉アレルゲンCryjIをコードする核酸 配列及びその断片を提供する。本発明は又、CryjIをコードする核酸配列又は少 なくともその1断片でトランスフォームされた宿主細胞内で産生された単離され たCryjI又は少なくともその1断片及び合成により調製したCryjIの断片を提供す る。 本発明は又、CryjIと免疫的に交差反応性のJunvI及びJunsI蛋白質アレルゲン 並びにJunvI及びJunsIの断片(JunsI又はJunvIをそれぞれコードする核酸配列で トランスフォームした宿主細胞内で産生されたもの)並びに合成により調製した JunsI及びJunvIの断片をも提 供する。本発明は、更に、JunvI及びJunsIをコードする核酸配列並びにそれらの 断片を提供する。ここで用いる場合、CryjI、JunsI又はJunvIの完全アミノ酸配 列をコードする核酸配列の断片とは、CryjI、JunsI又はJunvI及び/又は成熟Cry jI、JunsI又はJunvIの完全アミノ酸配列をコードする核酸配列よりも少ない塩基 を有する核酸配列のことをいう。CryjI、JunsI又はJunvI及びこれらの断片は、 杉花粉症並びに杉花粉アレルゲンと免疫的に交差反応性である他の種の木々から の花粉により引き起こされる花粉症を診断し、治療し及び予防するために有用で ある。 この発明の範囲内のペプチドは、好ましくは、CryjIの少なくとも1つのT細 胞エピトープを、一層好ましくは少なくとも2つのT細胞エピトープを含む。こ の発明は、更に、少なくとも2つの領域(各領域は、杉花粉蛋白質アレルゲンの 少なくとも1つのT細胞エピトープを含む)を含むペプチドを提供する。この発 明は又、対応する天然のアレルゲン又はその部分と同じ又は増大された治療特性 を有するが減少した副作用を有する改変されたペプチド、並びに増大された溶解 度及び安定性等の改善された特性を有する改変されたペプチドをも提供する。こ の発明のペプチドは、それらを投与した杉花粉に過敏性の個人又は杉花粉と交差 反応性のアレルゲンに過敏性の個人において、杉花粉アレルゲン又は杉花粉と交 差反応性のアレルゲン(例えば、JunsI又はJunvI)に 対するその個人のアレルギー応答を調節することが出来る。個人における杉花粉 又は交差反応性アレルゲンに対する感受性の治療又は診断方法及びこの発明の1 つ以上のペプチドを含む治療用組成物も又提供する。この発明を、請求の範囲に 一層詳細に記載し且つその好適具体例を以下の説明に記載する。図面の簡単な説明 図1aは、10mM酢酸ナトリウム(pH5.0)及び0.15MNaClで 平衡化したSuperdex75(60cmにつき2.6)上でアフィニティー精製したCr yjIのグラフ表示である。 図1bは、図1aに示した主要ピークからの画分のSDS−PAGE(12. 5%)分析を示す。 図2は、SDS−PAGEで分離し、mAB CBF2をプローブとした精製 した天然のCryjI蛋白質のイソ型のウエスタンブロットを示す。 図3は、15人のアレルギー患者のプールからの血漿を用いた、精製した天然 CryjIの種々の精製画分のアレルギー性血清滴定のグラフ表示である。 図4a〜bは、CryjIをコードする2つの重複するクローンJC71.6及びpUC19JC 91aからの複合核酸配列を示す。CryjIに対する完全なcDNA配列は1312ヌ クレオチドからなり、5’非翻訳配列の66ヌクレオチド、1122ヌクレオチ ドの開始メチオニンに対するコ ドンで始まるオープンリーディングフレーム及び3’非翻訳領域を含む。図4a 〜bは又、CryjIの演繹されたアミノ酸アミノ酸配列をも示している。 図5aは、被覆抗原が杉花粉からの可溶性花粉抽出物(SPE)であるIgE 結合反応の結果のグラフ表示である。 図5bは、被覆抗原が精製した天然CryjIであるIgE結合反応の結果のグラ フ表示である。 図6は、被覆抗原が杉花粉からの可溶性花粉抽出物(SPE)である、15人 の患者からのプールしたヒト血漿(PHP)を用いた競争ELISAの結果のグ ラフ表示である。 図7は、被覆抗原が杉花粉からの可溶性花粉抽出物(SPE)であり競争抗原 が精製した天然CryjIである、個々の患者からの血漿(患者番号で示す)を用い た競争ELISAの結果のグラフ表示である。 図8aは、被覆抗原が杉花粉からの可溶性花粉抽出物(SPE)である、7人 の個々の患者からの血漿(患者番号で示す)を用いた直接結合ELISAの結果 のグラフ表示である。 図8bは、被覆抗原が還元剤DTTの存在下で煮沸させることにより変性させ た変性した可溶性花粉抽出物である、7人の個々の患者からの血漿(患者番号で 示す)を用いた直接結合ELISAの結果のグラフ表示である。 図9は、ウェルを組換えCryjI(rCryjI)で被覆し且つIgE結合を個々の患 者にてアッセイした、直接ELISAのグラフ表示である。 図10aは、ウェルをCBF2(IgG)mAbで被覆し、PBSを陰性抗原 対照として用い且つ抗原が精製した組換えCryjIであった、15人の患者からの プールしたヒト血漿を用いる捕獲ELISAの結果のグラフ表示である。 図10bは、ウェルを20μg/mlCBF2(IgG)で被覆し、PBSを 陰性抗原対照として用い且つ抗原が精製した組換えCryjIであった、ウサギ抗Amb aI及びIIを用いる捕獲ELISAの結果のグラフ表示である。 図11は、杉花粉からのSPE、精製した天然CryjI及び組換えCryjIを追加抗 原として用いて杉花粉アレルギー患者について行なったヒスタミン放出アッセイ のグラフ表示である。 図12は、抗原が組換えCryjI蛋白質、精製した天然CryjI蛋白質又は選択した CryjIペプチド、組換えAmba1.1である、999番の患者からの血液を用いる T細胞増殖アッセイの結果のグラフ表示である。 図13は、CryjIから誘導された所望の長さの種々のペプチドを示す。 図14は、精製した天然CryjIでイン・ビトロで誘発し且つ種々のCryjIペプチ ドに対する応答につき応答の パーセントにより分析した、25人の患者からのT細胞系統の応答(陽性)を、 少なくとも2のS.I(各棒の上に示す)、このペプチドに対する陽性応答の平 均剌激インデックス(各棒の上に括弧内に示す)及びポジティビティーインデッ クス(Y軸)で描写するグラフ表示である。 図15は、あるCryjI蛋白質、精製した天然CryjI及びrCryjIに対するIgEの 直接結合アッセイの結果のグラフ表示である。 図16は、JunsIのヌクレオチド配列を示す。この配列は2つの重複するcD NAクローンpUC19JS42e及びpUC19JS45a並びにJunsIをコードする完全長クロー ンJS53iibからの複合物である。JunsIに対する完全なcDNAは1170ヌクレ オチドからなり、5’非翻訳配列の25ヌクレオチド、1,101ヌクレオチド のオープンリーディングフレーム及び3’非翻訳領域を含む。図16は又、Juns Iの演繹されたアミノ酸配列をも示す。 図17は、JunvIのヌクレオチド配列を示す。この配列はJunvIをコードする2 つの重複するcDNAクローンpUC19JV46a及びpUC19JV49iiaからの複合物である 。JunvIに対する完全なcDNA配列は1278ヌクレオチドからなり、5’非 翻訳配列の35ヌクレオチド、1,101ヌクレオチドのオープンリーディング フレーム及び3’非翻訳領域を含む。図17は又、演繹された JunvIのアミノ酸配列をも示している。 図18は、CryjIから導かれた所望の長さの種々のペプチドを示している。 図19a及び19bは、CryjI又はCryjI相同物をコードし得るmRNAの同定 のためのCryjcDNAをプローブとした花粉誘導されたRNAのノーザンブロッ トを示す。図19aは、CryjI cDNAをプローブとして、C.japonica (米国 及び日本国産)、J.sabinoides及びJ.virginianaからのRNAを示す。図19b は、同じcDNAをプローブとして、J.sabinoides及びC.arizonicaからのRN Aを示している。分子量標準の位置を図の各部に示す。発明の詳細な説明 本発明は、CryjI(杉花粉に見出される主要アレルゲン)をコードする核酸配 列並びにJunvI及びJunsIをコードする核酸配列を提供する。CryjIをコードする 核酸配列は、好ましくは、図4a及び4bに示す配列(配列番号:1)を有する 。図4a及び4bに示すCryjIをコードする核酸配列(配列番号:1)は、塩基 66から128までの21アミノ酸リーダー配列を含む。このリーダー配列は、 塩基129から1187によりコードされる成熟蛋白質から開裂される。CryjI の演繹されたアミノ酸配列も又図4a及び4bに示してある(配列番号:2)。 この発明の核酸配列は、予想される分子量38. 5kDa、pI7.8及び潜在的なN結合グリコシレーション部位を有する蛋白 質をコードする。これらのグリコシレーション部位の利用は、分子量を増加させ 、成熟蛋白質のpIに影響する。この発明の核酸配列によりコードされる成熟蛋 白質に対する演繹されたアミノ酸配列は、Taniai等(前出)により報告された公 知のNH2末端及び内部のアミノ酸配列と同じである。Taniai等(前出)により 報告されたCryjIのNH末端は配列番号:18に示した配列を有する。Taniai 等(前出)により報告された内部配列は、配列G1uAlaPheAsnVal GluAsnGlyAsnAlaThrProGlnLeuThrLys(配列 番号:19)を有する。この発明の核酸配列には配列多形が認められる。例えば 、配列番号1のアミノ酸38、51及び74をコードするコドンにおける1つの 独立のヌクレオチドの置換(それぞれ、GGA対GAA、GTG対GCG、及び GGG対GAG)は、これらの部位におけるアミノ酸多形(それぞれ、G対E、 V対A及びG対E)を生じ得る。更に、単一ヌクレオチド置換が、日本において 採集されたCryptomeria japonica花粉から導かれた一つのcDNAクローンにお いて検出された。この配列番号1のアミノ酸60に対するコドンにおける置換( TAT対CAT)は、この部位におけるアミノ酸多形(Y対H)を生じ得る。更 なるサイレントヌクレオチド置換が検出された。更なる配列多形が存在すること が予想され、且つ CryjIをコードする核酸配列中の1つ以上のヌクレオチド(ヌクレオチドの1% まで)が、自然の対立遺伝子変化のために個々のCryptomeria japonica間で変化 し得ることは当業者によって評価されよう。任意の及びすべてのかかるヌクレオ チド変化及びその結果のアミノ酸多形は、この発明の範囲内にある。更に、1つ 以上のCryjIのファミリーメンバーが存在し得る。かかるファミリーメンバーは 、機能及びアミノ酸配列においてCryjIと関連するが別個の遺伝子座によってコ ードされる蛋白質として定義される。 CryjI又は交差反応性アレルゲンの断片をコードする核酸配列の断片も又、こ の発明の範囲内にある。この発明の範囲内の断片は、CryjI又は交差反応性アレ ルゲン例えばJunvI若しくはJunsIの部分をコードするものを含み、これらは、哺 乳動物好ましくはヒトにおいて免疫応答を誘発する(最小量のIgEの刺激;I gEの結合;IgG及びIgM抗体の産生の誘出;又は増殖及び/又はリンホカ イン分泌及び/又はT細胞アネルギーの誘導等のT細胞応答の誘出等)。前述の CryjIの断片を、ここでは、抗原性断片という。この発明の範囲内の断片は、Cry jIと交差反応性のアレルゲンを検出するスクリーニングプロトコールにおいて用 いるために、他の植物種からの核酸とハイブリダイズし得るものをも含む。ここ で用いる場合、CryjIをコードする核酸配列の断片とは、CryjI及び/又は成熟Cr yjIの完全アミノ酸配列を コードする核酸配列より少ない塩基を有する核酸配列をいう。一般に、CryjIの 断片をコードする核酸配列を、成熟蛋白質をコードする塩基から選択するが、あ る場合には、この発明の核酸配列のリーダー配列部分からの断片の全部又は一部 を選択することが望ましい。この発明の核酸配列は又、CryjI又はその断片のク ローニング、発現又は精製に有用なリンカー配列、改変された制限エンドヌクレ アーゼ部位及びその他の配列をも含む。 CryjIをコードする核酸配列は、Cryptomeria japonica植物から得ることが出 来る。しかしながら、出願人は、CryjIをコードするmRNAは市販のCryptomer ia japonica花粉からは得られないことを見出した。この花粉からmRNAを得 ることが出来ないのは市販の花粉の貯蔵又は輸送の問題のためであろう。出願人 は、新鮮な花粉及び雄蘂を有する球果がCryjI mRNAの良い源であることを 見出した。Cryptomeria japonicaは杉の周知の種であり、植物材料は野生、耕作 又は装飾用植物から得ることが出来る。CryjIをコードする核酸配列は、ここに 開示する方法又は遺伝子の単離及びクローニングのための他の任意の適当な方法 を用いて得ることが出来る。この発明の核酸配列はDNA又はRNAであってよ い。 本発明は、この発明の核酸配列を発現するための発現ベクター及びトランスフ ォームした宿主細胞を提供する。CryjI、JunvI又はJunsIをコードする核酸配列 又 はそれらの少なくとも1断片をE.coli等の細菌細胞、昆虫細胞(バキュロウイ ルス)、酵母、又はチャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO)等の哺乳動物細 胞中で発現させることが出来る。適当な発現ベクター、プロモーター、エンハン サー及び他の発現制御要素は、Sambrook等、Molecular Cloning:A Laboratory Manual,第2版,Cold Spring Harbor Laboratory Press,ColdSpring Harbor, ニューヨーク(1989)中に見出すことが出来る。他の適当な発現ベクター、プロ モーター、エンハンサー及び他の発現要素は、当業者には公知である。哺乳動物 、酵母又は昆虫細胞内での発現は、組換え物質の部分的な又は完全なグリコシレ ーション及び鎖間又は鎖内ジスルフィド結合の形成へと導く。酵母内での発現の ための適当なベクターは、YepSec1(Baldari等(1987)Embo J.6:229-234);p MFa(Kurjan及びHerskowitz(1982)Cell30:933-943);JRY88(Schultz等(19 87)Gene54:113-123)及びpYES2(Invitrogen Corporationカリフォルニア、Sa n Diego在)を含む。これらのベクターは自由に入手することが出来る。バキュ ロウイルス及び哺乳動物発現系も又入手可能である。例えば、バキュロウイルス 系は、昆虫細胞中での発現用に市販されており(カリファオルニア、San Diego 在、PharMingen)、他方、pMSGベクターは、哺乳動物細胞内での発現用に市販さ れている(ニュージャージー、Piscataway在、Pharmacia)。 E.coli内での発現のためには、適当な発現ベクター は、他のものの内で、pTRC(Amann等(1988)Gene69:301-315);pGEX(オース トラリア、Melbourne在、Amrad Corp.);pMAL(マサチューセッツ、Beverly在 、N.E.Biolabs);pRIT5(ニュージャージー、Piscataway在、Pharmacia);pE T-11d(ウィスコンシン、Madison在、Novagen)Jameel等、(1990)J.Virol.64 :3963-3966;及びpSEM(Knapp等(1990)BioTechniques8:280-281)を含む。例 えば、pTRC及びpET-11dの利用は、未融合蛋白質の発現へと導く。pMAL、pRIT5、 pSEM及びpGEXの利用は、マルトースE結合蛋白質(pMAL)、蛋白質A(pRIT5) 、切り詰めたβ−ガラクトシダーゼ(PSEM)又はグルタチオンS−トランスフェ ラーセ(pGEX)に融合したアレルゲンの発現へと導くであろう。CryjI断片又は その断片が融合蛋白質として発現される場合には、キャリアー白質とCryjI又は その断片との間の融合点に酵素開裂部位を導入することは特に有利である。次い で、CryjI又はその断片を融合蛋白質からその酵素部位における酵素開裂並びに 蛋白質及びペプチド精製のための従来技術を用いる生化学的精製によって回収す ることが出来る。適当な酵素開裂部位は、血液凝固因子Xa又はトロンビンに対 するものを含み、それに対する適当な酵素は、例えば、ミズーリ、St.Louis在 、Sigma Chemical Company及びマサチューセッツ、Beverly在、N.E.Biolabsか ら入手することが出来る。種々のベクターは、構成的発現又は例えばIPTG誘 導(PRTCAmann等、(1988)前出;pET-11d,ウィスコンシン、 Madison在、Novagen)若しくは温度誘導(pRIT5、 ニュージャージー、Piscatawa y在、Pharmacia)を用いる誘導可能な発現を可能にする種々のプロモーター領域 を有する。組換えにより発現される蛋白質を分解する能力を変えた種々のE.col i宿主中で組換えCryjIを発現させることも適当であろう(例えば、米国特許第4 ,758,512号)。或は、E.coliにより優先的に利用されるコドンを用い るように核酸配列を変えることは有利であり得る(ここに、かかる核酸の変化は 、発現されるアミノ酸配列に影響を与えないものである)。 宿主細胞は、リン酸カルシウム若しくは塩化カルシウム共沈殿、DEAE−デ キストラン媒介トランスフェクション、又は電気穿孔法等の従来技術を用いて、 この発明の核酸配列を発現するようにトランスフォームすることが出来る。宿主 細胞をトランスフォームするための適当な方法は、Sambrook等、前出及び他の実 験室用テキスト中に見出され得る。 この発明の核酸配列は又、標準的技術を用いて合成することも出来る。 本発明は又、単離した杉花粉アレルゲンCryjI又は少なくともその1断片を製 造する方法をも提供し、それは、杉花粉アレルゲンCryjI又は少なくともその1 断片をコードする核酸配列でトランスフォームした宿主細胞を適当な培地中で培 養して該杉花粉アレルゲンCryjI若しくはその少なくとも1断片を含む細胞及び 培地の混合 物を生成し;そしてその混合物を精製して実質的に純粋な杉花粉アレルゲンCryj I又はその少なくとも1断片を生成する工程を含んでいる。CryjI又はその少なく とも1断片をコードするDNAを含む発現ベクターでトランスフォームした宿主 細胞をその宿主細胞に適した培地中で培養する。CryjI蛋白質及びペプチドは、 イオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾過クロマトグラフィー、限外濾過、電気 泳動及びCryjI若しくはその断片に特異的な抗体を用いる免疫精製を含むペプチ ド又は蛋白質を精製するための公知技術を用いて、細胞培養培地、宿主細胞又は その両者から精製することが出来る。単離した及び精製したという用語は、ここ では、交換可能であって、組換えDNA技術により生成したときに、実質的に細 胞性物質若しくは培養培地を含まず、又は、化学合成する場合には、化学的前駆 体若しくは他の化学物質を実質的に含まないペプチド、蛋白質、蛋白質断片及び 核酸配列のことをいう。 この発明の他の面は、杉花粉アレルゲンCryjI又はJunvI若しくはJunsI等の交 差反応性アレルゲン又はこれらの少なくとも1断片(杉花粉アレルゲンCryjI又 はかかる交差反応性アレルゲンをコードする核酸配列でトランスフォームした宿 主細胞内で合成されたもの、或は化学合成したもの)、及び単離した杉花粉アレ ルゲンCryjI蛋白質又はJunvI若しくはJunsI等の交差反応性アレルゲン又はこれ らの少なくとも1つの抗原性断片 (この発明の核酸配列でトランスフォームした宿主細胞内で生成したもの、或は 化学合成したもの)を含む調製物を提供する。この発明の好適具体例において、 CryjI蛋白質は、少なくとも成熟CryjI蛋白質をコードする核酸配列でトランスフ ォームした宿主細胞内で産生される。 ここで定義する抗原性断片は、免疫応答を誘発する任意の蛋白質断片又はペプ チドをいう。ここで定義するユニークな抗原性断片とは、CryjIから誘導される 任意の抗原性断片のことをいうが、図4a〜4bに示すアミノ酸1〜20又は3 25〜340からなる断片は除く。杉花粉からのアレルゲン又はJunvI若しくはJ unsI等の交差反応性アレルゲンの抗原性断片は、例えば、かかるペプチドをコー ドするこの発明の核酸配列の対応する断片から組換えにより生成された又は公知 技術を用いて化学合成したペプチドをスクリーニングすることによって得ること が出来る。このアレルゲンを、ペプチドの重複を有しない所望の長さの断片に自 由に分割することが出来るが、好ましくは、所望の長さの重複した断片に分割す ることが出来る。これらの断片を試験してそれらの抗原性(例えば、断片の免疫 応答を誘発する能力)を測定する。もしCryjIの断片を治療目的に用いるならば 、刺激等のT細胞応答(即ち、増殖又はリンホカイン分泌)を誘出することが出 来及び/又はT細胞アネルギーを誘導することが出来るCryjIアレルゲンの断片 は特に望まし く、又、最小IgE剌激活性を有する杉花粉の断片も又望ましい。最小IgE刺 激活性とは、天然のCryjI蛋白質により刺激されたIgE産生の量より少ないI gE剌激活性のことをいう。更に、治療目的のためには、T細胞応答を誘出する ことが出来、杉花粉に特異的なIgEと結合しないか又は精製した天然の杉花粉 アレルゲンがかかるIgEと結合するより実質的に低い程度でかかるIgEと結 合する単離した杉花粉アレルゲン例えばCryjI若しくはその断片を用いることは 好ましい。もし単離した杉花粉アレルゲン又はその断片がIgEと結合するなら ば、かかる結合がマスト細胞又は好塩基球からのメディエーター(例えば、ヒス タミン)の放出を生じないことが望ましい。更に、もしJunvI若しくはJunsIを治 療目的に用いるならば、T細胞応答を誘出することが出来、Juniperus種からの 花粉に特異的なIgEと結合しないか又は精製した天然のJuniperus花粉アレル ゲンがかかるIgEと結合するより実質的に低い程度でかかるIgEと結合する Juniperusの花粉アレルゲン例えばJunvI若しくはJunsI又はそれらの断片を用い るのが望ましい。もし単離したJunvI若しくはJunsI又はそれらの断片がIgEと 結合するならば、かかる結合がマスト細胞又は好塩基球からのメディエーター( 例えば、ヒスタミン)の放出を生じないことが好ましい。 杉花粉から単離した蛋白質アレルゲン又はその好適な抗原性断片は、杉花粉感 受性の個人又はJuniperus virg iniana若しくはJuniperus sabinoides(前述)等の杉花粉アレルゲンと交差反応 性のアレルゲンに対してアレルギーの個人に投与したときに、その個人の杉花粉 若しくはかかる交差反応性アレルゲンに対するアレルギー応答を調節することが 出来、好ましくは、その個人のそのアレルゲンに対するB細胞応答、T細胞応答 又はB細胞及びT細胞の両方の応答を調節することが出来る。ここで用いる場合 、杉花粉アレルゲン又は交差反応性アレルゲンに感受性の個人のアレルギー応答 の調節は、標準臨床手順により測定したときに、アレルゲンに対する非応答性又 は症状の減少として定義することが出来る(例えば、Varney等、British Medica l Journal,302:265-269 (1990)を参照されたい)(杉花粉誘発性の喘息症状の 減少を含む)。ここでいう場合、症状の減少は、個人がこの発明のペプチド若し くは蛋白質を用いる治療管理を完了した後でのアレルゲンに対する任意のアレル ギー応答の減少を含む。この減少は、主観的なものであって良い(即ち、患者が アレルゲンの存在下で一層快適に感じればよい)。症状の減少は又、公知の標準 皮膚試験を用いて臨床的に測定することも出来る。 単離したCryjI蛋白質又はその断片を、好ましくは、Tamura等(1986)Microbiol .Immunol.30:883-896又は米国特許第4,939,239号に開示されたマウ スモデル等の杉花粉の哺乳動物モデルにて、又はChiba等(1990)Int.Arch.Allerg y Immunol.93:83-88に開示された霊長 類モデルにて試験する。蛋白質又はその断片に対するIgE結合についての初期 スクリーニングは、実験動物又はヒトのボランティアに対するスクラッチ試験又 は皮内皮膚試験によって、又はRAST(放射アレルゲン吸着試験)、RAST 阻害、ELISAアッセイ、放射免疫アッセイ(RIA)又はヒスタミン放出( 実施例7及び8参照)にて行なうことが出来る。 T細胞刺激活性を有し、従って、少なくとも1つのT細胞エピトープを含む本 発明の抗原性断片は、特に望ましい。T細胞エピトープは、アレルギーの臨床症 状の原因と成る蛋白質アレルゲンに対する免疫応答の開始及び持続に関与すると 考えられている。これらのT細胞エピトープは、抗原提示細胞の表面上の適当な HLA分子に結合して関連T細胞サブポピュレーションを刺激することによりヘ ルパーT細胞のレベルで初期事象の引き金を引くと考えられる。これらの事象は 、T細胞増殖、リンホカイン分泌、局所的炎症反応、追加の免疫細胞のその部位 への補充及び抗体産生へ導くB細胞カスケードの活性化へと導く。これらの抗体 の1つのイソ型であるIgEは、アレルギー症状の発達に基本的に重要であり、 その産生は事象のカスケードの初期に、ヘルパーT細胞のレベルで、分泌された リンホカインの性質により影響を受ける。T細胞エピトープは、T細胞レセプタ ーによる認識の基本要素又は最小単位であり、このエピトープはレセプター認識 に必須のアミノ酸を含んでいる。T細胞 エピトープのアミノ酸配列を真似るアミノ酸配列及び蛋白質アレルゲンに対する アレルギー応答を調節するアミノ酸配列は、この発明の範囲内にある。 杉花粉患者を、本発明の単離した蛋白質アレルゲン又は本発明の抗原性断片( 少なくとも1つのT細胞エピトープを含み、蛋白質アレルゲンから誘導される) にさらすと、適当なT細胞サブポピュレーションを寛容化し又は免疫性減少させ て、それらを蛋白質アレルゲンに対して非応答性にし且つこのようにさらされて も免疫応答の刺激に関与しないようにすることが出来る。更に、少なくとも1つ のT細胞エピトーブを含むこの発明の蛋白質アレルゲン又は本発明の抗原性断片 の投与は、天然の蛋白質アレルゲン又はその部分にさらすことと比較してリンホ カイン分泌プロフィルを調節することが出来る(例えば、IL−4の減少及び/ 又はIL−2の増加を生じる)。更に、かかる蛋白質アレルゲン又はかかる蛋白 質アレルゲンの抗原性断片にさらすことは、通常そのアレルゲンに対する応答に 関与するT細胞サブポピュレーションに影響を与えて、それらのT細胞が通常そ のアレルゲンにさらされる部位(例えば、鼻粘膜、皮膚及び肺)から離れて治療 用の断片又は蛋白質アレルゲンの投与部位に向かうようにすることが出来る。こ のT細胞サブポピュレーションの再分配は、アレルゲンに通常さらされる部位に おいて通常の免疫応答を刺激する患者の免疫系の能力を改善し又は減少させ、ア レルギー症状の減少を 生じる。 単離したCryjI、JunvI又はJunsI蛋白質及びそれらから導かれる断片又は部分 (ペプチド)を、杉花粉アレルゲン又は交差反応性蛋白質アレルゲンに対するア レルギー反応を診断し、治療し及び予防する方法において用いることが出来る。 従って、本発明は、単離した杉花粉アレルゲンCryjI、JunvI若しくはJunsI又は それらの少なくとも1断片(CryjI、JunvI若しくはJunsI又はそれらの少なくと も1断片を発現するようにトランスフォームした宿主細胞にて生成したもの)及 び製薬上許容し得るキャリアー若しくは希釈剤を含む治療用組成物を提供する。 この発明の治療用組成物は又、合成により調製したCryjI、JunvI若しくはJunsI 又はそれらの少なくとも1断片及び製薬上許容し得るキャリアー若しくは希釈剤 を含んでもよい。脱感作されるべき個人への本発明の治療用組成物の投与は、公 知技術を用いて行なうことが出来る。CryjI、JunvI若しくはJunsI蛋白質又はそ れらの少なくとも1断片を例えば適当な希釈剤、キャリアー及び/又はアジュバ ントと組合せて個人に投与することが出来る。製薬上許容し得る希釈剤は塩溶液 及び緩衝剤水溶液を含む。製薬上許容し得るキャリアーは、ポリエチレングリコ ール(Wie等(1981)Int.Arch.Allergy Appl.Immunol.64:84-99)及びリポソ ーム(Strejan等(1984)J.Neuroimmunol 7:27)を含む。T細胞アネルギーを誘 導する目的には、この治療用組成物 を、好ましくは、非免疫原形態(例えば、アジュバントを含まない)で投与する 。この発明の治療用組成物を、杉花粉感受性の個人又は杉花粉アレルゲン(即ち 、Juniperus virginiana又はJuniperus sabinoides等)と免疫的に交差反応性の アレルゲンに感受性の個人に投与する。 脱感作されるべき個人への本発明の治療用組成物の投与は、その個人のアレル ゲンに対する感受性を減じる(即ち、アレルギー応答を減じる)のに十分な投与 量及び期間で、公知の手順を用いて行なうことが出来る。この治療用組成物の有 効量は、その患者の杉花粉に対する感受性の程度、年齢、性別及び体重、並びに この蛋白質又はその断片がその個人における抗原応答を誘出する能力等の因子に よって変化する。 この活性化合物(即ち、蛋白質又はその断片)を、注射(皮下、静脈注射等) 、経口投与、吸入、経皮的投与等の便利な方法で投与することが出来る。投与の 経路によって、この活性化合物を、この化合物を不活性化し得る酵素、酸及び他 の自然条件から保護するための物質で被覆することが出来る。 例えば、1投与量単位当り、好ましくは約1μg〜3mgの、一層好ましくは 約20〜500μgの活性化合物(即ち、蛋白質又はその断片)を注射により投 与することが出来る。投与量管理は、最適な治療応答を与えるように調節するこ とが出来る。例えば、幾つかの分割し た投与量を日々投与することが出来、或は投与量を治療状況の緊急性の指示に応 じて減らすことが出来る。 蛋白質又はペプチドを非経口投与以外の投与法により投与するためには、この 蛋白質をその不活性化を阻止する物質で被覆する(又はその物質と同時投与する )ことが必要であろう。例えば、蛋白質又はその断片をアジュバント中にて投与 し、又は酵素阻害剤と共に又はリポソーム内にて同時投与することが出来る。酵 素阻害剤は、膵臓トリプシン阻害剤、ジイソプロピルフルオロホスフェート(D EP)及びトラシロールを含む。リポソームは、水中油中水CGFエマルジョン 並びに従来のリポソーム(Strejan等、(1984)J.Neuroimmunol.7:27)を含む 。 この活性化合物は又、非経口投与或は腹膜内投与することも出来る。分散を、 グリセロール、液体ポリエチリングリコール及びこれらの混合物中及び油中で調 製することも出来る。通常の貯蔵及び使用の条件下において、これらの製剤は、 微生物の成長を阻止する防腐剤を含むことが出来る。 注射用途に適した製薬組成物は、滅菌した水溶液(水溶性の場合)若しくは分 散又は滅菌した分散の注射用溶液を即座に調製するための滅菌した粉末を含む。 すべての場合に、この組成物は、無菌的でなければならず且つ容易に注射可能で ある程度に流動性でなければならない。それは、製造及び貯蔵条件下で安定でな ければなら ず、細菌及びカビ等の微生物の夾雑に対して保護されなければならない。キャリ アーは、例えば水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレ ングリコール及び液体ポリエチレングリコール等)、これらの適当な混合物並び に植物油を含む溶剤又は分散媒質であってよい。適当な流動性を、例えばリシチ ン等の被覆の利用、分散の場合の必要な粒子寸法の維持及び界面活性剤の利用に よって維持することが出来る。微生物の作用の阻止は、種々の抗細菌剤及び抗真 菌剤例えばパラベンス、クロロブタノール、フェノール、アスコルビン酸、サー メロサル等によって達成することが出来る。多くの場合に、等張剤例えば糖、ポ リアルコール(マンニトール及びソルビトール等)又は塩化ナトリウムをこの組 成物中に含むことは好ましい。注射用組成物の長期の吸収は、吸収を遅らせる薬 剤例えばアルミニウムモノステアレート及びゼラチンをこの組成物に含ませるこ とで引き起こし得る。 滅菌した注射用溶液は、活性化合物(即ち、蛋白質又はペプチド)を必要な量 で適当な溶媒に必要ならば上記の成分の1つ又は組合せたものと共に取り込ませ てから滅菌濾過することによって調製することが出来る。一般に、分散を、活性 化合物、基本分散媒質及び上記のものから選ぶ必要な他の成分を含む滅菌したビ ヒクルに取り込ませることにより調製することが出来る。滅菌した注射用溶液の 調製用の滅菌した粉末の場合には、調製の好 適な方法は、前もって滅菌濾過した溶液からの任意の所望の追加の成分を加えた 活性成分(即ち、蛋白質又はペプチド)の粉末を生成する真空乾燥及び凍結乾燥 である。 上記のように蛋白質又はそのペプチドが適当に保護されれば、その蛋白質は、 例えば不活性な希釈剤又は同化可能な食べられるキャリアーと共に経口投与する ことが出来る。この蛋白質及び他の成分は、硬い又は軟らかい殻のゼラチンカプ セルに封入し、錠剤に圧縮し、又は個人の食餌に直接取り込ませることも出来る 。経口の治療用投与のために、この活性化合物に賦形剤を取り込ませて摂取可能 な錠剤、口内錠剤、トローチ、カプセル、エリキシル、懸濁液、シロップ、ウエ ハース等の形態で使用することが出来る。かかる組成物及び製剤は、少なくとも 1重量%の活性化合物を含むべきである。勿論、この組成物及び製剤のパーセン テージは、変化することが出来、約5〜80重量%単位が好都合である。かかる 治療上有用な組成物における活性化合物の量は、適当な薬量が得られるようなも のである。本発明による好適な組成物又は製剤は、経口投与量単位が約10μg 〜200mgの活性化合物を含むように調製する。 錠剤、トローチ、ピル、カプセル等は、次のものをも含んでよい。ガムグラガ カンス(gragacanth)、アカシア、コーンスターチ又はゼラチン等の結合剤、リ ン酸二カルシウム等の賦形剤、コーンスターチ、ジャガイモ澱 粉、アルギン酸等の分散剤、マグネシウムステアレート等の潤滑剤、ショ糖、ラ クトース又はサッカリン等の甘味剤、或は、ペパーミント、冬緑油又はサクラン ボ薬味等の薬味剤。投与量単位形態がカプセルである場合には、それは、上記の 型の物質に加えて、液体キャリアーを含むことが出来る。種々の他の物質が、被 覆として或は投与量単位の物理的形態を変えるように存在し得る。例えば、錠剤 、ピル又はカプセルは、セラック、糖又は両者で被覆することが出来る。シロッ プ又はエリキシルは、活性化合物、甘味剤としてのショ糖、防腐剤としてのメチ ル及びプロピルパラベンス、色素及びサクランボ若しくはオレンジ風味等の薬味 を含んでよい。勿論、任意の投薬量単位形態の調製に用いる任意の物質は、製薬 上純粋であり、用いる量において実質的に非毒性であるべきである。更に、この 活性化合物を、持続的放出用製剤及び配合物に取り込ませることが出来る。 ここで用いる場合、「製薬上許容し得るキャリアー」は、任意の及びすべての 溶媒、分散媒質、被覆、抗細菌剤及び抗真菌剤、等張剤及び吸収遅延剤等を含む 。製薬上活性な物質のためのかかる媒質及び薬剤の利用は、当業者には周知であ る。任意の従来の媒質又は薬剤が活性化合物と相容れないことがないかぎり、治 療用組成物におけるその利用は企図される。補足的活性化合物をこの組成物に取 り込ませることも出来る。 非経口組成物を投与量単位形態で配合することは、投与の容易さ及び均一な投 与量に対して特に有利である。投与量単位は、ここで用いる場合、治療される哺 乳動物患者に対する単位投与量に適した物理的に別個の単位をいう(各単位は、 所望の治療効果を生じるように計算して予め決めた量の活性化合物を必要な製薬 上のキャリアーと共に含む)。この発明の新しい投与量単位形態についての規格 は、(a)活性化合物の独自の性質及び達成すべき特定の治療効果、並びに(b )かかる活性化合物を個人の感受性の治療用に混合する技術における本質的限界 により指図され且つこれらに直接依存する。 CryjI cDNA(又は該cDNAが転写されたmRNA)又はその一部を用 いて、任意の種類又は型の植物において類似の配列を同定することが出来、従っ て、CryjI cDNA若しくはmRNA又はそれらの部分にハイブリダイズする だけ十分な相同性を有する配列(例えば、Juniperus virginiana,Juniperus sa binoides等のアレルゲンからのDNA)を低緊縮条件下で同定し又は「引き出す 」ことが出来る。それらの十分な相同性(一般に40%を超える)を有する配列 を、ここに記載した方法を用いて、更なる評価のために選択することが出来る。 或は、高緊縮条件を用いることが出来る。この方法では、本発明のDNAを用い て、他の型の植物、好ましくは関連する科、属又は種(例えば、Juniperus又はC upressus)において、杉花粉アレルゲンCryjIのアミ ノ酸配列に類似のアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする配列を同定す ることが出来、それ故、他の種におけるアレルゲンを同定することが出来る。従 って、本発明は、CryjIを含むだけでなく、本発明のDNAとハイブリダイズす るDNAによりコードされる他のアレルゲンをも含む。この発明は、更に、単離 したアレルゲン性蛋白質又はそれらの断片を含み、それらは、抗体交差反応(単 離したアレルゲン性蛋白質又はそれらの断片はこの発明の蛋白質及びペプチドに 特異的な抗体に結合することが出来る)により、又はT細胞交差反応(単離した アレルゲン性蛋白質又はそれらの断片はこの発明の蛋白質及びペプチドに特異的 なT細胞を刺激することが出来る)等により、免疫的にCryjI又はその断片と関 係している。 本発明のcDNAによりコードされる蛋白質又はペプチドを、例えば、「精製 した」アレルゲンとして用いることが出来る。かかる精製したアレルゲンは、杉 花粉症の診断及び治療のための鍵となる試薬であるアレルゲン抽出物の標準化に おいて有用である。更に、CryjIの核酸配列に基づくペプチドを用いることによ り、抗ペプチド抗体又はモノクローナル抗体を、標準的方法を用いて作成するこ とが出来る。例えば、マウス又はウサギ等の動物を、単離したCryjI蛋白質の免 疫原(例えば、CryjI蛋白質又は抗体応答を誘出することの出来る抗原性断片) で免疫化することが出来る。蛋白質又はペプチドサ ブユニットに免疫原性を与えるための技術は、キャリアーへの結合又は他の当業 者に周知の技術を含む。CryjI蛋白質又はそのペプチドをアジュバントの存在下 で投与することが出来る。免疫化の進行は、血漿又は血清中の抗体力価の検出に より監視することが出来、抗体のレベルを評価するための抗原としてこの免疫原 を用いて標準ELISA又は他の免疫アッセイを利用することが出来る。 免疫化の後に、抗CryjI抗血清を得ることが出来、所望であれば、その血清か らポリクローナル抗CryjI抗体を得ることが出来る。モノクローナル抗体を生成 するために、抗体産生細胞(リンパ球)を、免疫化した動物から採取し、ミエロ ーマ細胞等の不滅化細胞を用いる標準的体細胞融合手順により融合させてハイブ リドーマ細胞を生成することが出来る。ハイブリドーマ細胞を、CryjI蛋白質又 はそのペプチドと反応性の抗体の産生について免疫化学的にスクリーニングする ことが出来る。これらの血清又はモノクローナル抗体を用いてアレルゲン抽出物 を標準化することが出来る。 本発明のペプチド及び蛋白質の利用により、首尾一貫した、十分に規定された 組成及び生物学的活性を有する製剤を作成して治療目的のために投与することが 出来る(例えば、杉感受性の個人のかかる木々の花粉に対するアレルギー応答を 調節する等)。かかるペプチド又は蛋白質の投与は、例えば、CryjIアレルゲン に対するB細 胞応答、CryjIアレルゲンに対するT細胞応答又は両方の応答を調節することが 出来る。単離したペプチドは又、Cryptomeria japonicaアレルギーの免疫療法の 機構を研究し及び免疫療法において有用な改変した誘導体又はアナログをデザイ ンするために用いることも出来る。 他の人々の仕事は、一般に、アレルゲンの高投与量が最良の結果(即ち、最大 の症状軽快)を生じるということを示した。しかしながら、多くの人々は、アレ ルゲンに対するアレルギー反応のために、アレルゲンの大量投与に耐えられない 。対応する天然のアレルゲンと同じかそれより増大された治療特性を有するが減 少した副作用(特に、アナフィラキシー反応)を有する改変したペプチド又は改 変したアレルゲンが生成されるような方法で、天然のアレルゲンの改変をデザイ ンすることが出来る。これらは、例えば、本発明の蛋白質又はペプチド(例えば 、CryjIのアミノ酸配列の全部又は一部を有するもの)、又は改変した蛋白質若 しくはペプチド、又は蛋白質若しくはペプチドのアナログであってよい。 溶解度を増し、治療若しくは予防効果又は安定性(例えば、生体外での貯蔵寿 命及びイン・ビボでの蛋白質分解に対する抵抗性)を増大させる等の目的で、こ の発明のペプチドの構造を改変することも可能である。免疫原性を改変し及び/ 又はアレルゲン性を減じるために、アミノ酸置換、欠失又は付加等によってアミ ノ酸配列が変化した、或は、同じ目的のために成分が加えられた、改 変したペプチドを生成することが出来る。 例えば、ペプチドを、強い増殖応答の誘導能力を伴わないでT細胞アネルギー を誘導し及びMHC蛋白質に結合する能力、並びに免疫原形態での投与時の増殖 応答を維持するように改変することが出来る。この場合には、T細胞レセプター に対する重大な結合残基を、公知の技術(例えば、各残基の置換及びT細胞反応 性の存否の測定)を用いて決定することが出来る。T細胞レセプターとの相互作 用に必須であることが示されたそれらの残基を、必須アミノ酸を他のもの好まし くはその存在がT細胞反応性を増大し、除去はしないが減少させ、或は該反応性 に影響しない類似のアミノ酸残基で置換(保存的置換)することによって改変す ることが出来る。更に、T細胞レセプター相互作用に必須でないアミノ酸残基を 、その取り込みがT細胞反応性を増大し、減少させ、又は該反応性に影響しない が関連MHCへの結合を除去しない他のアミノ酸により置換することによって改 変することが出来る。 更に、この発明のペプチドを、MHC蛋白質複合体との相互作用に必須である べきことが示されたアミノ酸を他のもの好ましくはその存在がT細胞活性を増大 し、除去はしないが減少させ又は該活性に影響しないことが示された類似のアミ ノ酸残基と置換(保存的置換)することによって改変することが出来る。更に、 MHC蛋白質複合体との相互作用に必須でないがMHC蛋白質複合体 にやはり結合するアミノ酸残基を、その取り込みがT細胞反応性を増大し、影響 せず又は除去はしないが減少させる他のアミノ酸で置換することによって改変す ることが出来る。非必須アミノ酸についての好適なアミノ酸置換は、アラニン、 グルタミン酸又はメチルアミノ酸での置換を含む(但し、それらに限定はされな い)。 安定性及び/又は反応性を増大するために、この発明の蛋白質又はペプチドを 改変して、その蛋白質アレルゲンのアミノ酸配列に、自然の対立遺伝子変化から 生じる1つ以上の多形を取り込むことも出来る。更に、Dアミノ酸、非天然アミ ノ酸又は非アミノ酸アナログを代用とし又は加えて、この発明の範囲内の改変し た蛋白質又はペプチドを生成することが出来る。更に、本発明の蛋白質又はペプ チドを、A.Sehonと共同研究者(Wie等、前出)のポリエチレングリコール(P EG)法を用いて改変してPEGと結合した蛋白質又はペプチドを生成すること が出来る。更に、PEGを、この発明の蛋白質又はペプチドの化学合成中に加え ることが出来る。蛋白質若しくはペプチド又はその部分の改変は又、還元/アル キル化(Tarr、Methods of Protein Microcharacter-ization,J.E.Silver編 、Humana Press,C1ifton,NJ,155-194頁(1986)中);アシル化(Tarr、前出 );適当なキャリアーへの化学カップリング(Mishell及びShiigi編、Selected Methods in Cellular Immunology,WH Freeman,San Francisco,CA(1980);米 国特許第4, 939,239号);又は温和なホルマリン処理(Marsh International Archiv es of Allergy and Applied Immunology,41:199-215(1971))をも含むことが 出来る。 この発明の蛋白質及びペプチドの精製を容易にし且つ溶解度を潜在的に増大さ せるために、そのペプチドの主鎖にレポーター基を加えることが出来る。例えば 、ポリヒスチジンをペプチドに加えてそのペプチドを固定化金属イオンアフィニ ティークロマトグラフィーで精製することが出来る(Hochuli,E.等、Bio/Tech nology,6:1321-1325(1988))。更に、特異的なエンドプロテアーゼ開裂部位を 、所望であれば、レポーター基とペプチドのアミノ酸配列との間に導入して無関 係の配列を含まないペプチドの単離を促進することが出来る。蛋白質抗原に対し て個人を上首尾に脱感作するためには、蛋白質若しくはペプチドの溶解度を、そ のペプチドに官能基を付加することにより又は疎水性T細胞エピトープ若しくは これらのペプチド中の疎水性エピトープを含む領域若しくはこの蛋白質若しくは ペプチドの疎水性領域を含まないことによって、増大させることが必要であろう 。 ペプチド内のT細胞エピトープの適当な抗原プロセッシングを潜在的に補助す るために、それぞれ少なくとも1つのT細胞エピトープを含む領域間で、標準的 プロテアーゼ感受性部位を組換えにより又は合成によって工作することが出来る 。例えば、KK若しくはRR等の荷電 したアミノ酸の対を、ペプチドの組換え構築中にペプチド内の領域間に導入する ことが出来る。その結果のペプチドを、カテプシン及び/又は他のトリプシン様 酵素開裂に対して感受性にして1つ以上のT細胞エピトープを含むペプチドの部 分を生成することが出来る。更に、かかる荷電アミノ酸残基は、ペプチドの溶解 度の増大を生じさせることが出来る。 この発明のペプチド若しくは蛋白質(例えば、CryjI又はその断片)をコード するDNAの位置指定突然変異導入法を利用して、公知の方法によってこのペプ チド若しくは蛋白質の構造を改変することが出来る。かかる方法は、その他の方 法の内で、縮退したオリゴヌクレオチド(Ho等、Gene,77:51-59(1989))を用 いるか又は全合成の突然変異遺伝子(Hostomsky,Z.等、Biochem.Biophys,Res .Comm.,161:1056-1063(1989))を用いるPCRを含む。細菌での発現を促進 するために、前述の方法を他の手順と共に用いて、この発明の蛋白質若しくはペ プチドをコードするDNA構築物中の真核生物用コドンを、E.coli、酵母、哺 乳動物細胞又は他の真核生物細胞中で優先的に利用されているものに変えること が出来る。 現在利用可能な構造的情報を用いて、杉花粉感受性の個人に十分量で投与した ときにその個人の杉花粉に対するアレルギー応答を調節するCryjIペプチドをデ ザインすることが出来る。これは、例えば、CryjIの構造を調べ、杉花粉感受性 の個人におけるB細胞及び/又はT細 胞応答に影響を与える能力について試験すべきペプチドを(発現系により、合成 により若しくはその他の方法により)生成し及びそれらの細胞により認識される エピトープを含む適当なペプチドを選択することによって行なうことが出来る。 エピトープというときは、そのエピトープはレセプター特に免疫グロブリン、組 織適合性抗原及びT細胞レセプター(このエピトープはレセプター認識に必須の アミノ酸を含む)による認識の基本要素であり又は単位である。これらのエピト ープのアミノ酸配列を真似るアミノ酸配列及びCryjIに対するアレルギー応答を 下方制御することの出来る配列を利用することも出来る。 杉花粉アレルゲンが杉花粉感受性の個人にアレルギー反応を誘発する能力をブ ロックし若しくは阻止することの出来る薬剤若しくは薬物をデザインすることも 現在可能である。かかる薬剤は、例えば、それらが関連する抗CryjI IgEに 結合し、それ故、IgE−アレルゲン結合及びその後のマスト細胞脱顆粒を阻止 するような方法でデザインすることが出来る。或は、かかる薬剤は、免疫系の細 胞性成分に結合することが出来、Cryptomeria japonica花粉アレルゲンに対する アレルギー応答の抑制若しくは脱感作を生じる。これの非制限的な例は、杉花粉 に対するアレルギー応答を抑制する本発明のcDNA/蛋白質構造に基づく、適 当なB及びT細胞エピトープペプチド又はそれらの改変物の利用である。これは 、杉 花粉感受性の個人からの血液成分を用いるイン・ビトロ研究においてB及びT細 胞機能に影響を与えるB及びT細胞エピトープペプチドの構造を限定することに より行なうことが出来る。 本発明の蛋白質、ペプチド又は抗体を、杉花粉症を検出し及び診断するために 利用することも出来る。例えば、これは、杉花粉に対する感受性を評価すべき個 人から得た血液若しくは血液生成物を、単離した抗原性ペプチド若しくはCryjI のペプチド、又は単離したCryjI蛋白質と、血液成分(例えば、抗体、T細胞、 B細胞)とペプチド若しくは蛋白質との結合に適した条件下で合わせて、かかる 結合が起きる程度を測定することによって行なうことが出来る。 本発明は又、CryjIのすべての若しくは少なくとも1つの断片をコードする核 酸配列(例えば、DNA)を含む発現ベクターを含む宿主細胞をCryjI若しくは 少なくともその1断片の発現に適した条件下で培養することを含むCryjI若しく はその断片を生成する方法をも提供する。次いで、発現された生成物を公知技術 を用いて回収する。或は、CryjI若しくはその断片を、公知の機械的若しくは化 学的技術を用いて合成することが出来る。 この発明の任意の具体例において用いたDNAは、ここに記載したようにして 得られたcDNAであるか、或は、ここに表示した配列の全部若しくは一部を有 する任意のオリゴデオキシヌクレオチド配列又はそれらの機能 的等価物であってよい。かかるオリゴデオキシヌクレオチド配列は、公知技術を 用いて、化学的若しくは酵素的に生成することが出来る。オリゴヌクレオチド配 列の機能的等価物は、1)配列番号1の配列(又は対応する配列部分)又はその 断片がハイブリダイズする相補的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズし得る配 列、又は2)配列番号1に相補的な配列(又は対応する配列部分)及び/又は3 )配列番号1の配列(又は対応する配列部分)によりコードされる生成物と同じ 機能的特性を有する生成物(例えば、ポリペプチド又はペプチド)をコードする 配列であるものである。機能的等価物が一方の基準を満たさなければならないか 両方の基準を満たさなければならないかは、その利用に依る(例えば、もしそれ がオリゴプローブとしてのみ用いられるならば、それは第1若しくは第2の基準 を満たしさえすれば良く、もしそれがCryjIアレルゲンを生成するために用いら れるならば、第3の基準さえ満たせば良い)。 本発明は又、杉花粉蛋白質から導かれた単離したペプチドをも提供する。ここ で用いる場合、ペプチド若しくは蛋白質の断片とは、それが導かれた完全なアミ ノ酸配列より少ないアミノ酸残基を有するアミノ酸配列のことをいう。この発明 のペプチドは、アレルゲンの少なくとも1つのT細胞エピトープを含むCryjIか ら導かれたペプチドを含む。 少なくとも2つの領域(各領域は、杉花粉の少なくと も1つのT細胞エピトープを含む)を含むペプチドも又この発明の範囲内にある 。単離したペプチド又は単離したペプチドの領域(それぞれ、杉花粉アレルゲン の少なくとも2つのT細胞エピトープを含む)は、増大された治療効果の故に、 特に望ましい。本発明のペプチドと(例えば、抗体により又はT細胞交差反応性 により)免疫的に関連するペプチドも又この発明の範囲内にある。 この発明の単離したペプチドは、かかるペプチドをコードする配列を有する核 酸でトランスフォームした宿主細胞における組換えDNA技術により、上述のよ うに生成することが出来る。この発明の単離したペプチドを化学合成によって生 成することも出来る。単離したJunvI蛋白質若しくはペプチドに関して、かかる 蛋白質若しくはペプチドは、公知の方法でJuniperus virginiana花粉から天然の JunvI蛋白質を生化学的に精製することによって生成することが出来る。ペプチ ドを組換え技術により生成するときには、そのペプチドをコードする配列を有す る核酸又はその核酸配列の機能的等価物でトランスフォームした宿主細胞をその 細胞に適した培地で培養し、そして、ペプチドを、細胞培養培地、宿主細胞又は その両者から、ペプチド及び蛋白質を生成するための当業者に公知の技術を用い て精製することが出来、該公知技術は、イオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾 過クロマトグラフィー、限外濾過、電気泳動又は、このペプチド、そのペプチド が導かれた蛋白質アレルゲン杉花粉又 はその一部に特異的な抗体を用いる免疫精製を含む。この発明の単離したペプチ ドは、組換えDNA技術により生成したときに、実質的に細胞性物質又は培養培 地を含まず、或は、化学合成したときに、化学的前駆体又は他の化学物質を実質 的に含まない。 本発明の単離したペプチドを得るために、CryjIを実施例6で論じるように、 重複しない所望の長さのペプチド又は重複する所望の長さのペプチドに分割する (組換えにより又は合成によって生成することが出来る)。少なくとも1つのT 細胞エピトープを含むペプチドは、T細胞増殖又はリンホカイン分泌等のT細胞 応答を誘出することが出来及び/又はT細胞アネルギー(即ち、寛容)を誘導す ることが出来る。少なくとも1つのT細胞エピトープを含むペプチドを測定する ために、単離したペプチドを、例えば、T細胞生物学技術によって試験してそれ らのペプチドがT細胞応答を誘出し又はT細胞アネルギーを誘導するか否かを測 定する。T細胞応答を誘出し又はT細胞アネルギーを誘導することが見出された それらのペプチドをT細胞剌激活性を有すると規定する。 実施例6で論じるように、ヒトT細胞剌激活性は、杉花粉アレルゲンに感受性 の個人(即ち、杉花粉アレルゲンに対するIgE媒介の免疫応答を有する個人) から得られたT細胞を培養し、そして例えばトリチウム化チミジンの細胞への取 り込みにより測定したときにそのペプ チドに応答してT細胞の増殖が起きるか否かを測定することによって試験するこ とが出来る。ペプチドに対するT細胞の応答についての剌激インデックスは、ペ プチドに対する応答における最大CPMを対照のCPMで除したものとして計算 することが出来る。バックグラウンドレベルの2倍以上の刺激インデックス(S .I.)を「陽性」と見なす。陽性結果を用いて、試験した患者群についての各 ペプチドに対する平均刺激インデックスを計算する。この発明の好適なペプチド は、少なくとも1つのT細胞エピトープを含み且つ2.0以上の平均T細胞刺激 インデックスを有する。2.0以上の平均T細胞剌激インデックスを有するペプ チドは、治療剤として有用であると考えられる。好適ペプチドは、少なくとも2 .5の、もっと好ましくは少なくとも3.5の、一層好ましくは少なくとも4. 0の、更に好ましくは少なくとも5の、更に一層好ましくは少なくとも7の、最 も好ましくは少なくとも約9の平均T細胞刺激インデックスを有する。例えば、 図14に示した少なくとも5の平均T細胞刺激インデックスを有するこの発明の ペプチドは、CJ1−2、CJ1−7、CJ1−10、CJ1−17、CJ1− 20、CJ1−22、CJ1−23、CJ1−24、CJ1−27、CJ1−3 1、CJ1−32及びCJ1−35を含む。例えば、図14に示した少なくとも 7の平均T細胞刺激インデックスを有するこの発明のペプチドは、CJI−16 、CJ1−20、 CJ1−22及びCJ1−32を含む。 更に、好適ペプチドは、少なくとも約100の、一層好ましくは少なくとも約 250の、最も好ましくは少なくとも約350のポジティビティーインデックス (P.I.)を有する。あるペプチドのポジティビティーインデックスは、平均 T細胞刺激インデックスに、杉花粉に感受性の個人の集団(例えば、好ましくは 少なくとも15人、一層好ましくは少なくとも30人以上)内における少なくと も2.0のかかるペプチドに対するT細胞刺激インデックスを有する個人のパー セントを乗じることによって決定される。従って、ポジティビティーインデック スは、あるペプチドに対するT細胞応答の強度(S.I.)と杉花粉に感受性の 個人の集団におけるあるペプチドに対するT細胞応答の頻度の両方を表す。例え ば、図14に示すように、ペプチドCJ1−22は、試験した個人の群において 、14.5の平均S.I.及び60%の陽性応答を有し、その結果、ポジティビ ティーインデックスは870.00となる。少なくとも約100のポジティビテ ィーインデックス及び少なくとも約4の平均T細胞刺激インデックスを有するCr yjIのペプチドは、CJ1−16、CJ1−17、CJ1−20、CJ1−22 、CJ1−23、CJ1−24、CJ1−26、CJ1−27、CJ1−32及 びCJ1−35を含む。 正確なT細胞エピトープを、例えば、精密マッピング 技術によって決定するためには、T細胞生物学技術により測定したときにT細胞 刺激活性を有し従って少なくとも1つのT細胞エピトープを含むペプチドを、そ のペプチドのアミノ若しくはカルボキシ末端の何れかのアミノ酸残基の付加若し くは欠失によって改変し、その改変したペプチドに対するT細胞反応性の変化を 測定する。もし天然の蛋白質配列内の重複領域を共有する2つ以上のペプチドが 、T細胞生物学技術により測定したときに、ヒトT細胞剌激活性を有することが 見出されるならば、かかるペプチドの全部若しくは一部を含む更なるペプチドを 生成することが出来、それらの更なるペプチドを同様の手順により試験すること が出来る。この技術の後に、ペプチドを、組換え若しくは合成によって選択し及 び生成する。ペプチドを、そのペプチドに対するT細胞応答の強度(例えば、刺 激インデックス)、杉花粉に感受性の個人の集団におけるそのペプチドに対する T細胞応答の頻度及びそのペプチドの前記の他の種の木々(例えば、Cupressus sempervirens,Cupressusarizonica,Juniperus virginiana,Juniperus sabino ides等)又はブタクサ(AmbaI.1)からの他のアレルゲンとの潜在的交差反 応性を含む種々の因子に基づいて選択する。これらの選択されたペプチドの物理 的及び化学的特性(例えば、溶解度、安定性)を試験してそれらのペプチドが治 療用組成物中で用いるのに適当であるか否か或はそれらのペプチドがここに記載 した ように改変を必要とするか否かを決定する。これらの選択したペプチド又は選択 した改変したペプチドがヒトT細胞を刺激する(例えば、増殖、リンホカイン分 泌を誘導する)能力を測定する。 更に、この発明の好適なT細胞エピトープ含有ペプチドは、免疫グロブリンE (IgE)に結合しないか又はそのペプチドが導かれた蛋白質アレルゲンがIg Eに結合するよりも実質的に低い程度でIgEに結合する。標準的な免疫療法の 主要な合併症は、アナフィラキシー等のIgE媒介の応答である。免疫グロブリ ンEは、マスト細胞若しくは好塩基球上のIgEへの抗原の結合及び架橋並びに メディエーター(例えば、ヒスタミン、セロトニン、エオシン好性走化性因子) の放出から生じるアナフィラキシー反応のメディエーターである。従って、Cryj Iに感受性の個人の集団の相当のパーセンテージにおけるアナフィラキシーは、 免疫療法において、CryjIアレルゲンに感受性の個人の集団の相当のパーセンテ ージ(例えば、少なくとも75%)においてIgEと結合せず、又は、IgEに 結合してもかかる結合がマスト細胞若しくは好塩基球からのメディエーターの放 出を生じないペプチドを利用することによって回避することが出来る。アナフィ ラキシーの危険は、免疫療法において、IgE結合の減少したペプチドを利用す ることにより減じることが出来る。更に、最小IgE刺激活性を有するペプチド は、治療効果に対して望ましい。最小IgE刺 激活性とは、天然のCryjI蛋白質アレルゲンにより刺激されたIgE産生及び/ 又はIL−4産生の量より少ないIgE産生のことをいう。 この発明のT細胞エピトープ含有ペプチドは、杉花粉感受性の個人に投与した とき、その個人のアレルゲンに対するアレルギー応答を調節することが出来る。 特に、CryjIの少なくとも1つのT細胞エピトープ又はCryjIから導かれる少なく とも2つの領域(それぞれ、少なくとも1つのT細胞エピトープを含む)を含む この発明のペプチドは、杉花粉に感受性の個人に投与したときに、その個人のア レルゲンに対するT細胞応答を調節することが出来る。 この発明の好適な単離したペプチドは、杉花粉アレルゲンCryjIの少なくとも 1つのT細胞エピトープを含み、従って、そのペプチドは、少なくとも約7アミ ノ酸残基を含む。治療効果の目的のためには、この発明の好適な治療用組成物は 、好ましくは、CryjIの少なくとも2つのT細胞エピトープを含み、従って、こ のペプチドは、少なくとも約8アミノ酸残基好ましくは少なくとも約15アミノ 酸残基を含む。更に、この発明の好適な単離したペプチドを含む治療用組成物は 、好ましくは、杉花粉に感受性の個人にその組成物を投与する治療管理がその蛋 白質アレルゲンに対して寛容化されたその個人のT細胞を生じるように、十分な パーセンテージの完全蛋白質アレルゲンのT細胞エピトープを含む。約45アミ ノ酸残基長まで最も好ましくは約30アミノ酸残基長までを含むこの発明の合成 により生成したペプチドは、長さの増加はペプチド合成を困難にするので、特に 望ましい。この発明のペプチドは又、上述のように組換えにより生成することも 出来、45アミノ酸以上のペプチドは組換えにより生成するのが好ましい。 好適ペプチドは、CryjI蛋白質アレルゲン内の主要T細胞反応性領域(ここで は、リージョン1、リージョン2、リージョン3、リージョン4及びリージョン 5とよぶ)の全部又は一部を含む。T細胞活性の各主要領域を後述のように定義 し、図4a〜bに示す。リージョン1は、CryjIのアミノ酸残基1〜50を含み ;リージョン2は、CryjIのアミノ酸残基61〜120を含み;リージヨン3は 、CryjIのアミノ酸残基131〜180を含み;リージョン4は、CryjIのアミノ 酸残基191〜280を含み;リージョン5は、CryjIのアミノ酸残基291〜 353を含む。図4a〜bに示すように、各リージョン内の好適な主要T細胞反 応性領域は、アミノ酸残基1〜40;アミノ酸残基;81〜110;アミノ酸残 基151〜180;アミノ酸残基191〜260及びアミノ酸残基291〜33 0を含む。 治療目的に用い得るCryjI蛋白質アレルゲンから導かれたペプチドは、次のペ プチドの全部又は一部を含む:CJ1−1、CJ1−2、CJ1−3、CJ1− 4、CJ1−7、CJ1−8、CJ1−9、CJ1−10、 CJ1−11、CJ1−12、CJ1−14、CJ1−15、CJ1−16、C J1−17、CJ1−18、CJ1−19、CJ1−20、CJ1−21、CJ 1−22、CJ1−23、CJ1−24、CJ1−25、CJ1−26、CJ1 −27、CJ1−28、CJ1−30、CJ1−31、CJ1−32、CJ1− 33、CJ1−34及びCJ1−35(ここに、このペプチドの部分は、好まし くは、図14に示すように、それが導かれたペプチドの平均T細胞刺激インデッ クス以上の平均T細胞刺激インデックスを有する)。更に好ましくは、治療目的 に用い得るCryjI蛋白質アレルゲンから導かれたペプチドは、図14に示すよう に、次のペプチドの全部又は一部を含む:CJ1−2、CJ1−9、CJ1−1 0、CJ1−16、CJ1−17、CJ1−20、CJ1−22、CJ1−23 、CJ1−24、CJ1−25、CJ1−26、CJ1−27、CJ1−30、 CJ1−31、CJ1−32及びCJ1−35。 更に、CryjI蛋白質から導かれた他の好適ペプチドは、図18に示すように、次 のペプチドを含む:CJ1−41、CJ1−41.1、CJ1−41.2、CJ 1−41.3、CJ1−42、CJ1−42.1、CJ1−42.2、CJ1− 43、CJ1−43.1、CJ1−43.6、CJ1−43.7、CJ1−43 .8、CJ1−43.9、CJ1−43.10、CJ1−43.11、CJ1− 43.12、CJ1−45、 CJ1−45.1、CJ1−45.2、CJ1−44、CJ1−44.1、CJ 1−44.2及びCJ1−44.3。この発明の他の好適な抗原性ペプチドは、 1つより多くのリージョンを含んで良い(即ち、図4a〜bに示すCryjIのアミ ノ酸配列のアミノ酸151〜352の全部又は一部)。 本発明の1つの具体例は、この蛋白質アレルゲンの少なくとも1つのT細胞エ ピトープを含み且つ式Xn−Y−Zmを有するCryjIのペプチド若しくはその部分 を叙述する。この式により、Yは、CJ1−1、CJ1−2、CJ1−3、CJ 1−4、CJ1−7、CJ1−8、CJ1−9、CJ1−10、CJ1−11、 CJ1−12、CJ1−14、CJ1−15、CJ1−16、CJ1−17、C J1−18、CJ1−19、CJ1−20、CJ1−21、CJ1−22、CJ 1−23、CJ1−24、CJ1−25、CJ1−26、CJ1−27、CJ1 −28、CJ1−30、CJ1−31、CJ1−32、CJ1−33、CJ1− 34及びCJ1−35よりなる群から選択するアミノ酸配列であり、好ましくは 、CJ1−2、CJ1−9、CJ1−10、CJ1−16、CJ1−17、CJ 1−20、CJ1−22、CJ1−23、CJ1−24、CJ1−25、CJ1 −26、CJ1−27、CJ1−30、CJ1−31、CJ1−32及びCJ1 −35よりなる群から選択するアミノ酸配列である。更に、Xnは、こ の蛋白質アレルゲンのアミノ酸配列中のYのアミノ末端に隣接するアミノ酸残基 であり、Zmは、この蛋白質アレルゲンのアミノ酸配列中のYのカルボキシ末端 に隣接するアミノ酸残基である。この式において、nは0〜30であり、mは0 〜30である。好ましくは、このペプチド若しくはその部分は、図14に示すよ うに、Yの平均T細胞刺激インデックス以上の平均T細胞剌激インデックスを有 する。 本発明の他の具体例は、少なくとも2つの領域(それぞれ、CryjIの少なくと も1つのT細胞エピトープを含み、従って、各領域は少なくとも約7アミノ酸残 基を含む)を含むペプチドを提供する。これらの少なくとも2つの領域を含むペ プチドは、CryjIアレルゲンの所望するだけ多くのアミノ酸残基を含むことが出 来、好ましくは少なくとも約14、一層好ましくは約30、最も好ましくは少な くとも約40アミノ酸残基を含むことが出来る。所望であれば、これらの領域の アミノ酸配列を生成し、リンカーにより繋いで抗原提示細胞によるプロセッシン グに対する感受性を増加させることが出来る。かかるリンカーは、任意の非エピ トープアミノ酸配列又は他の適当な架橋若しくは結合剤であってよい。少なくと も2つの領域(それぞれ、少なくとも1つのT細胞エピト−プを含む)を含む好 適ペプチドを得るために、これらの領域を、アレルゲン中のこれらの領域の天然 の構成と異なった構成で配置する。例えば、T細胞エピトープを 含むこれらの領域を、非隣接的構成で配置することが出来、好ましくは同じ蛋白 質アレルゲンから導かれ得る。非隣接的とは、T細胞エピトープを含む領域の配 置であって、それらの領域が導かれた蛋白質アレルゲン中に存在するアミノ酸配 列の配置と異なる配置として定義される。更に、T細胞エピトープを含む非隣接 領域を非逐次的順序(例えば、T細胞エピトープを含む領域が誘導される天然の 蛋白質アレルゲン(アミノ酸はアミノ末端からカルボキシ末端まで配置されてい る)のアミノ酸の順序と異なる順序で)で配置することが出来る。1つのペプチ ドは、少なくとも15%、少なくとも30%、少なくとも50%又は100%ま でのCryjIのT細胞エピトープを含み得る。 個々のペプチド領域を生成し、試験をして、どの領域がCryjIに特異的な免疫 グロブリンEと結合するのか及びかかる領域のどれがマスト細胞若しくは好塩基 球からのメディエーター(例えば、ヒスタミン)の放出を引き起こすのかを決定 することが出来る。試験したアレルギー性血清の約10〜15%より多くにおい て免疫グロブリンEに結合し且つマスト細胞若しくは好塩基球からのメディエー ターの放出を引き起こすことが見出されたそれらのペプチドは、好ましくは、こ の発明の好適ペプチドを形成するために配置されるペプチド領域に含まれない。 更に、この発明のペプチドの領域は、好ましくは、上 述のCryjI内の好適な主要T細胞反応性領域(即ち、リージョン1〜5)又は上 述の各リージョン内の好適な主要T細胞反応性領域(即ち、残基1〜40、81 〜110、151〜180、191〜260及び291〜330からのアミノ酸 )の全部又は一部を含む。例えば、ある領域はリージョン1(アミノ酸残基1〜 51)の全部又は一部を含み、ある領域はリージョン2(アミノ酸残基61〜1 20)の全部又は一部を含み得る。この発明のペプチドは、これらのリージョン (即ち、リージョン1〜5)の2つ以上の全部又は一部を含み得て、その結果の 好適ペプチドはIgEに結合せず且つマスト細胞若しくは好塩基球からのメディ エーターの放出を引き起こさない。CryjIから導かれた好適ペプチドは、リージ ヨン3、リージョン4及びリージョン5を含み、適宜リージョン1及びリージョ ン2を含む。更に、もしこれらのリージョンの1つがIgEと結合し且つマスト 細胞若しくは好塩基球からのメディエーターの放出を引き起こすことが見出され たならば、このペプチドは、かかるリージョンを含まずに、IgEに結合せず又 はマスト細胞若しくは好塩基球からのメディエーターの放出を引き起こさないよ うなリージョンから導かれた種々の領域を含むのが好ましい。 好適領域の例は、次を含む:CJ1−1、CJ1−2、CJ1−3、CJ1− 4、CJ1−7、CJ1−8、CJ1−9、CJ1−10、CJ1−11、CJ 1−12、CJ1−14、CJ1−15、CJ1−16、CJ1−17、CJ1 −18、CJ1−19、CJ1−20、CJ1−21、CJ1−22、CJ1− 23、CJ1−24、CJ1−25、CJ1−26、CJ1−27、CJ1−2 8、CJ1−30、CJ1−31、CJ1−32、CJ1−33、CJ1−34 、CJ1−35、CJ1−41、CJ1−41.1、CJ1−41.2、CJ1 −41.3、CJ1−42、CJ1−42.1、CJ1−42.2、CJ1−4 3、CJ1−43.1、CJ1−43.6、CJ1−43.7、CJ1−43. 8、CJ1−43.9、CJ1−43.10、CJ1−43.11、CJ1−4 3.12、CJ1−45、CJ1−45.1、CJ1−45.2、CJ1−44 、CJ1−44.1、CJ1−44.2及びCJ1−44.3(かかる領域のア ミノ酸配列を図13及び18に示す)、又は少なくとも1つのT細胞エピトープ を含む該領域の部分。 好適ペプチドは、2つ以上の領域(各領域は、上述の好適な主要T細胞反応性 領域の全部又は一部を含む)の種々の組合せを含む。好適ペプチドは、次を含む 2つ以上の領域(各領域は、図13に示すアミノ酸配列を有する)の組合せを含 む: CJ1−1、CJ1−2及びCJ1−3; CJ1−1及びCJ1−2; CJ1−9及びCJ1−10; CJ1−14、CJ1−15、CJ1−16及びCJ1−17; CJ1−20、CJ1−21、CJ1−22、CJ1−23; CJ1−20、CJ1−22及びCJ1−23; CJ1−22及びCJ1−23; CJ1−22、CJ1−23及びCJ1−24; CJ1−24及びCJ1−25; CJ1−30、CJ1−31及びCJ1−32; CJ1−31及びCJ1−32; CJ1−22、CJ1−23、CJ1−16及びCJ1−17; CJ1−22、CJ1−23、CJ1−31及びCJ1−32; CJ1−16、CJ1−17、CJ1−31及びCJ1−32; CJ1−9、CJ1−10及びCJ1−16; CJ1−16及びCJ1−17; CJ1−17、CJ1−22及びCJ1−23; CJ1−16、CJ1−17及びCJ1−20; CJ1−31、CJ1−32及びCJ1−20; CJ1−22、CJ1−23、CJ1−1、CJ1−2及びCJ1−3; CJ1−16、CJ−17、CJ−22及びCJ1−23、CJ1−31及び CJ1−32; CJ1−9、CJ1−10、CJ1−16、CJ1−17、CJ1−22及び CJ1−23; CJ1−9、CJ1−10、CJ1−16、CJ1−17、CJ1−31及び CJ1−32; CJ1−9、CJ1−10、CJ1−22、CJ1−23、CJ1−31及び CJ1−32; CJ1−9、CJ1−10、CJ1−16、CJ1−17、CJ1−22、C J1−23、CJ1−31及びCJ1−32; CJ1−1、CJ1−2、CJ1−16、CJ1−17、CJ1−22及びC J1−23; CJ1−22、CJ1−23、CJ1−24、CJ1−9及びCJ1−10; CJ1−22、CJ1−23、CJ1−24、CJ1−9及びCJ1−10、 CJ1−16及びCJ1−17; CJ1−22、CJ1−23、CJ1−24、CJ1−16及びCJ1−17 、CJ1−31及びCJ1−32; CJ1−22、CJ1−23、CJ1−24、CJ1−16及びCJ1−17 ; CJ1−22、CJ1−23、CJ1−24、CJ1−9及びCJ1−10、 CJ1−31及びCJ1−32; CJ1−22、CJ1−23、CJ1−24、CJ1 −9及びCJ1−10、CJ1−16、CJ1−17、CJ1−31及びCJ1 −32;及び CJ1−22、CJ1−23、CJ1−24、CJ1−31及びCJ1−32 。 本発明の範囲内の単離したCryjI蛋白質又はCryjIのペプチドを、杉花粉に対す るアレルギー反応を治療し及び予防する方法において用いることが出来る。従っ て、本発明の1つの面は、少なくとも1つのT細胞エピトープを好ましくは少な くとも2つのT細胞エピトープを含むCryjIのペプチド及び製薬上許容し得るキ ャリアー若しくは希釈剤を含む治療用組成物を提供する。他の面において、この 治療用組成物は、製薬上許容し得るキャリアー若しくは希釈剤及び少なくとも2 つの領域(各領域は、CryjIの少なくとも1つのT細胞エピトープを含む)を含 むペプチドを含む。 好適な治療用組成物は、杉花粉アレルゲンに感受性の個人へその組成物を投与 する治療管理がその個人のT細胞をその蛋白質アレルゲンに対して寛容にするよ うに、十分なパーセンテージのCryjIのT細胞エピトープを含む。更に好ましく は、この組成物は、cryjIのT細胞反応性の少なくとも約40%、一層好ましく は少なくとも約60%がこの組成物に含まれるように、十分なパーセンテージの T細胞エピトープを含む。かかる組成物を個人に投与して杉花粉又は杉花粉アレ ルゲンと免疫的に交差反応性のアレルゲンに対する感受性を治療し又は予防 することが出来る。 本発明の更に別の面において、少なくとも2つのペプチド(それぞれ、CrujI の少なくとも1つのT細胞エピトープを含む)を含む組成物(例えば、少なくと も2つのペプチドの物理的混合物)を提供する。かかる組成物を、製薬上許容し 得るキャリアー若しくは希釈剤を伴う治療用組成物の形態で投与することが出来 る。治療上有効な量の1種以上のかかる組成物を、杉花粉に感受性の個人に同時 に又は逐次的に投与することが出来る。 同時に又は逐次的に投与することの出来るペプチドの好適組成物及び好適組合 せ(図13に示すアミノ酸配列を有するペプチドを含む)は、次の組合せを含む : CJ1−1、CJ1−2及びCJ1−3: CJ1−1及びCJ1−2; CJ1−9及びCJ1−10; CJ1−14、CJ1−15、CJ1−16及びCJ1−17; CJ1−20、CJ1−21、CJ1−22及びCJ1−23; CJ1−20、CJ1−22及びCJ1−23; CJ1−22及びCJ1−23; CJ1−22、CJ1−23及びCJ1−24; CJ1−24及びCJ1−25; CJ1−30、CJ1−31及びCJ1−32; CJ1−31及びCJ1−32; CJ1−22、CJ1−23、CJ1−16及びCJ1−17; CJ1−22、CJ1−23、CJ1−31及びCJ1−32; CJ1−16、CJ1−17、CJ1−31及びCJ1−32; CJ1−9、CJ1−10及びCJ1−16; CJ1−16及びCJ1−17; CJ1−17、CJ1−22及びCJ1−23; CJ1−16、CJ1−17及びCJ1−20; CJ1−31、CJ1−32及びCJ1−20; CJ1−22、CJ1−23、CJ1−1、CJ1−2及びCJ1−3; CJ1−16、CJ1−17、CJ1−22、CJ1−23、CJ1−31及 びCJ1−32; CJ1−9、CJ1−10、CJ1−16、CJ1−17、CJ1−22及び CJ1−23; CJ1−9、CJ1−10、CJ1−16、CJ1−17、CJ1−31及び CJ1−32; CJ1−9、CJ1−10、CJ1−22、CJ1−23、CJ1−31及び CJ1−32; CJ1−9、CJ1−10、CJ1−16、CJ1−17、CJ1−22、C J1−23、CJ1−31及びCJ1−32; CJ1−1、CJ1−2、CJ1−16、CJ1−17、CJ1−22及びC J1−23; CJ1−22、CJ1−23、CJ1−24、CJ1−9及びCJ1−10; CJ1−22、CJ1−23、CJ1−24、CJ1−9、CJ1−10、C J1−16及びCJ1−17; CJ1−22、CJ1−23、CJ1−24、CJ1−16、CJ1−17、 CJ1−31及びCJ1−32; CJ1−22、CJ1−23、CJ1−24、CJ1−16及びCJ1−17 ; CJ1−22、CJ1−23、CJ1−24、CJ1−9、CJ1−10、C J1−31及びCJ1−32; CJ1−22、CJ1−23、CJ1−24、CJ1−9、CJ1−10、C J1−16、CJ1−17、CJ1−31及びCJ1−32;及び CJ1−22、CJ1−23、CJ1−24、CJ1−31及びCJ1−32 。 この発明を、更に、下記の非制限的実施例により説明する。実施例1 杉花粉アレルゲン(CryjI)の精製 以下は、天然形態の主要アレルゲンCryjIを生化学的に精製するためになされ た仕事の説明である。この精製は、刊行された手順(Yasueda等、J.Allergy Cl in.Immunol.71:77,1983)を改変したものである。 日本国から得た100gの杉花粉(ワシントン、Spokane在、HollisterStir) を1Lのジエチルエーテル中で3回脱脂し、濾過後に花粉を集めてエーテルを真 空中で乾燥させた。 脱脂した花粉を、50mM トリスHCl(pH7.8)、0.2M NaC l及びプロテアーゼ阻害剤 (2μg/ml(終濃度)大豆トリプシン阻害剤、1μg/ml(終濃度)ロイ ペプチン、1μg/ml(終濃度)ペプスタチン及び0.17mg/ml(終濃 度)フェニルメチルスルホニルフルオリド)を含む2Lの抽出用緩衝液中で4℃ で一晩抽出した。不溶性物質を1.2Lの抽出用緩衝液で4℃で一晩再抽出し、 両抽出物を合わせて、抽出用緩衝液で平衡化したWhatman DE-52DEAEセルロ ース(乾重量200g)を用いてバッチ式吸収により色素脱失した。 色素脱失した物質を、次いで、80%飽和(4℃)の硫安沈澱により分画して 、低分子量の物質の多くを除去した。その結果の部分精製したCryjIを、PBS 緩衝液にて透析してT細胞研究に用い(実施例6参照)又は下記のように更なる 精製(生化学的又はモノクローナルアフィニティークロマトグラフィー)にかけ た。 このCryjIに富む物質を、次いで、プロテアーゼ阻害剤を加えた50mM 酢 酸ナトリウム(pH5.0)を用いて、50mM 酢酸ナトリウム(4℃でpH 5.0)に対して透析した。この試料を、次に、4℃でプロテアーゼ阻害剤を加 えた50mM 酢酸ナトリウム(pH5.0)で平衡化した100mlのDEA Eセルロースカラム(Whatman DE-52)に加えた。未結合物質(塩基性蛋白質) を、次いで、プロテアーゼ阻害剤を加えた4℃の10mM 酢酸ナトリウム(p H5.0)で平衡化した50mlのカチオン交換カラム(Whatman CM -52)に加えた。CryjIは、0.3M NaClの直線的勾配の初期画分に溶出 された。このCryjI富化物質を凍結乾燥し、次いで、300mlのSuperdex 75カ ラム(Pharmacia)上でのFPLC(25℃の10mM 酢酸ナトリウム(pH 5.0)、流量30ml/時)により精製した。 精製したCryjIを、更に、0〜1M NaCl(25℃)の直線的勾配を用い たFPLC S-Sepharose 16/10カラムクロマトグラフィー(Pharmacia)に加え た。主要ピークとして溶出したCryjIを第2のゲル濾過クロマトグラフィーにか けた。FPLC Superdex 75カラム(60cm当り2.6)(ニュージャージ ー、Piscataway在、Pharmacia)を、10mM 酢酸ナトリウム(pH5.0) の下降流(流量30ml/時、25℃)で溶出した。図1aは、このゲル瀘過ク ロマトグラフィーを示す。CryjIのみが検出された(図1b、レーン2〜8)。C ryjIは、銀染色を用いるSDS−PAGEによる分析で3つのバンドに分画され た(図1b)。図1bに示すように、図1aに示した主要ピークからの画分のS DSPAGE(12.5%)分析を還元条件下で行なった。ゲルを、Bio-Radの 銀染色キットを用いて銀染色した。これらの各レーン内の試料は、次のとおりで あった:レーン1、オバルブミン(43,000kDa)、カルボニックアンヒ ドラーゼ(29,000kDa)及びα−ラクトグロブリン(18,400kD a)を含む 予備染色した標準蛋白質(Gibco BRL);レーン2、画分36;レーン3 画分 37;レーン4 画分38;レーン5 画分39;レーン6 画分41;レーン 7 画分43及びレーン8 画分44。すべての画分を図1aに示す。 これらの蛋白質を、マウスモノクローナル抗体CBF2を用いるウエスタンブ ロットによっても分析した(図2)。図2に示すように、Superdex 75(図1) から精製した画分36(レーン1)、画分39(レーン2)及び画分43(レー ン3)のアリコートをSDS−PAGEにより分離し、ニトロセルロース上にエ レクトロブロットし且つmAB CBF2をプローブとして調べた。ビオチン化 ヤギ抗マウスIgを第2抗体として用い、結合した抗体を 125I−ストレプト アビジンにより示した。モノクローナルCBF2は、D.Klapper博士(ノースカ ロライナ、Hill在、Chapel)によりブタクサアレルゲンAmb a Iに対して高め られた。Amb a IとCryjIの配列間の相同性の故に、Amb a Iに対して高めら れた抗体の幾つかをCryjIとの反応性について試験した。これらの結果は、EL ISA及びウエスタンブロットにより検出されたように、CBF2が変性したCr yjIを認識することを示した。更に、ウエスタンブロットは又、CBF2によっ ては、予想される分子量範囲にはCryjIを除いて、他のバンドは検出されないこ とをも示した。これらの結果は、蛋白質の配列決定から見出されたことと一致 した。画分44及び39(図1b)をN末端配列決定にかけたが、CryjIの配列 しか検出されなかった。 要するに、花粉抽出物から分子量の異なる3つのCryjIイソ型が精製された。 これらのSDS−PAGEで評価した分子量は、還元及び非還元条件の両方にお いて40〜35kDaにわたった。これらのイソ型の等電点は約9.5〜8.6 であり、平均pI9.0である。N末端の20アミノ酸配列は、これらの3つの バンドにおいて同じであり且つ以前に公表されたCryjIの配列(Taniai等、前出 )と同一であった。これらの3つのイソ型は、すべて、15人のアレルギー患者 血漿を用いるCryjIの種々の精製したサブ画分のアレルギー血清滴定で示される ように、モノクローナル抗体CBF2により認識される。それらは、すべてアレ ルギー患者のIgEと結合する(図3)。これらのイソ型の分子量及び等電点の 差異は、部分的に、翻訳後修飾例えばグリコシレーション、リン酸化又は脂質含 量のためであろう。これらの異なるイソ型がプロテアーゼ分解のためであるとい う可能性は、抽出及び精製において4種の異なるプロテアーゼ阻害剤を用いたと いう事実によりありそうにもないが、現時点では排除することは出来ない。他の 可能性は、cDNAクローニング研究においてはCryjI蛋白質の唯一つの主要型 しか検出されなかった(実施例4参照)が、遺伝子の多形又はmRNAの交替さ れたスプライシングのためということがあり得よう。 天然cryjI又は組換えCryjIを精製するために用い得る他のアプローチはイムノ アフィニティークロマトグラフィーである。この技術は、モノクローナル抗体と 抗原との間の相互作用の特性のために非常に選択的な蛋白質精製を与える。Cryj I反応性モノクローナル抗体を生成する目的のために、雌のBalb/cマウス をJackson Labsから入手した。各マウスを初めに完全フロイントアジュバントに 乳化させた70〜100μgの精製した天然CryjI(純度>99%、図1bに示 す、下方のバンド)で腹膜内免疫化した。PBS中の10μgの精製した天然Cr yjIの更なる静脈注射を、最初の注射後54日目に行なった。3日後に脾臓を取 り出して、ミエローマとの融合を、ミエローマ系統SP2.0を用いて、記載さ れた(Current Protocols in Immunology,1991,Coligan等編)ようにしておこ なった。これらの細胞を10%ウシ胎児血清(Hybrimax)、ヒポキサンチン及び アザセリン中で培養し、ハイブリドーマ細胞のコロニーを含むウェルを、抗原結 合ELISAを用いて、抗体産生についてスクリーニングした。 陽性のウェルからの細胞を、3/10の細胞/ウェルにて10%ウシ胎児血清 (Hybrimax)、ヒポキサンチン中でクローン化し、陽性クローンを再度ヒポキサ ンチン培地中でサブクローン化した。捕獲ELISA(実施例7参照)を、第2 及び第3のスクリーニングに用いた。このアッセイは、天然蛋白質を認識するク ローンが選択 され、それ故、イムノアフィニティー精製に有用であり得るという利点を与える 。例えば、2つのモノクローナル抗体(4B11、8B11)を生成した。これ らの抗体を、製造者の手順に従つて、Gammabind G.Sepharose(ニユージヤージ ー、Piscataway在、Pharmacia)により生成し、Pharmaciaにより記載された手順 に従ってシアノゲンブロミド活性化Sepharose 4B(ニュージャージー、Piscataw ay在、Pharmacia)に固定化した。CryjIを含む硫安調製物をこの樹脂に加え、未 結合物質を多量のPBSで洗った。CryjIを2カラム容積の0.1M グリシン (pH2.7)で溶出した。SDSPAGEにて泳動した溶出物画分の銀染色は 、CryjIが殆ど均質に精製されたことを示した。これらの画分は、検出可能なレ ベルのCryhIIを含まない。MAb8B11を固定化する他の方法も又試験した。 類似の結果が、ジメチルピメリミデートによりGammabind G Sepharoseに共有架 橋結合された精製したMAb8B11(Schneider C.等、J.Biol.Chem.(198 2)257巻:10766-10769)を用いて得られた。しかしながら、Affi-gel 10(カリ フォルニア、Richmond在、Biorad)に共有架橋結合された精製したMAb8B1 1を用いた実験は、モノクローナル抗体の90%より多くがAffi-gel 10に共有 結合で結合されたにもかかわらず、その樹脂にて生成されたCryjIの収率は、シ アノゲンブロミド活性化されたSepharose 4Bに架橋されたMAb8B11から精 製されたものより有意に低いという ことを示した(データは示さない)。それにもかかわらず、これらの種々の樹脂 上に固定化されたモノクローナル抗体から精製したCryjIは、やはり無傷であり 且つ捕獲ELISAによりMAb8B11及び4B11によって認識され得る。 従って、これらのMAbは、花粉抽出物からのCryjIの精製に有用な道具を提供 する。同様に、組換えCryjIに結合するモノクローナル抗体も又、イムノアフィ ニティークロマトグラフィーのために有用であり得る。更に、これらの生成され たモノクローナル抗体は、診断目的にも有用であり得る。CryjIのこれらの異な るイソ型に対する幾らかの特異性を示し、それ故、これらのイソ型を特性決定す るための有用な道具を与えるであろう異なるMAbを高めることも可能であろう 。実施例2 杉花粉からのRNAの抽出の試み 市販の、脱脂してないCryptomeria japonica(杉)の花粉(ワシントン、Seat tle在、Hollister Stier)からRNAを得るために多くの試みが為された。最初 、試料を4M グアニジン緩衝液中に懸濁させて溶解し、液体窒素下ですり漬し て、5.7M 塩化セシウム中で超遠心分離によりペレット化するSambrook等、 MolecularCloning.A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory Pre ss,Cold Spring Harbor ニユーヨーク (1989)の方法を用いた。種々の量(3.5及び10g)の花粉を、グアニジン 溶解緩衝液中でその量を変えて(10及び25ml)試みた。セシウム中での遠 心分離は、管の底に粘性の物質を生じたが、それからRNAペレットを回収する ことは出来なかった。脱脂したAmbrosia artemisiifolia(ブタクサ)花粉(ノ ースカロライナ、Lenior在、Greer Laboratories)から、このプロトコールを用 いてRNAを得ることは可能であるにもかかわらず、Cryptomeria japonica花粉 をグアニジン抽出前にアセトンで脱脂しても、A260の吸収で測定した限り何ら のRNAをも生成しなかった。 Sambrook等、前出の方法によるRNAの酸フェノール抽出を、Cryptomeria ja ponica花粉から試みた。花粉を4.5M グアニジン溶液中ですり潰し且つ剪断 し、2M 酢酸ナトリウムを加えて酸性化し、そしてクロロホルムを加えた水飽 和フェノールで抽出した。沈澱後、ペレットを4M 塩化リチウムで洗い、10 mM トリス/5mM EDTA/1% SDSに再溶解させ、クロロホルム抽 出し、そしてNaCl及び無水エタノールで再沈澱させた。この手順を用いたの では、Ambrosia artemisiifolia RNAを抽出することは出来たが、Cryoptome ria japonica RNAの抽出は出来なかった。 次に、4gのCryptomeria japonica花粉を10mlの抽出用緩衝液(50mM トリス(pH9.0)、0.2M NaCl、10mM 酢酸マグネシウム及 び ジエチルピロカーボネート(DEPC)(0.1%にする))に懸濁し、ドライ アイス上で乳鉢と乳棒ですり潰し、1% SDS、10mM EDTA及び0. 5%N−ラウロイルサルコシンと共に遠心管に移してこの混合物を温フェノール で5回抽出した。最後の遠心分離の後に水相を回収して2.5倍容の無水エタノ ールを加え、この混合物を一晩4℃でインキュベートした。ペレットを遠心分離 により回収し、65℃に加熱することにより1mlのdH2Oに再懸濁し、そし て0.1容の3M 酢酸ナトリウム及び2.0容のエタノールの添加により再沈 澱させた。A260の吸収及びゲル電気泳動により鑑定した限りにおいて、このペ レットにおいては検出可能なRNAは回収されなかった。 最後に、500mgのCryptomeria japonica花粉をドライアイス上で乳鉢と乳 棒ですり潰して0.2M NaC1、1mM EDTA、1% SDSを加えた 5mlの50mM トリス(pH9.0)(以前にFrankis及びMascarhenas(198 0)Ann.Bot.45:595-599に記載されたように0.1% DEPCで一晩処理し たもの)に懸濁させた。フェノール/クロロホルム/イソアミルアルコール(2 5:24:1で混合)で5回抽出した後に、水相から物質を、0.1容の3M 酢酸ナトリウム及び2容のエタノールを用いて沈澱させた。そのペレットを、遠 心分離で回収し、dH2Oに再懸濁させて65℃まで加熱して沈澱物質を溶解さ せた。塩化リチウムを用いる 更なる沈澱は行なわなかった。A260の吸収及びゲル電気泳動により測定した限 りにおいて、検出可能なRNAはなかった。 要するに、市販の花粉からRNAを回収することは不可能であった。RNAが 貯蔵若しくは出荷の際に分解したのか、又はこの実施例で用いたプロトコールが 実在するRNAを回収出来ないのかは分からない。しかしながら、新鮮なCrypto meria japonica花粉及び雄蘂を有する球果試料からはRNAが回収された(実施 例3参照)。実施例3 杉花粉及び雄蘂を有する球果からのRNAの抽出及びCryjIのクローニング Arnold Arboretum(マサチューセッツ、Boston)にある1本のCryptomeria ja ponica(杉)の木から採集した新鮮な花粉及び雄蘂を有する球果試料を直ちにド ライアイス上で凍結した。RNAを500mgの各試料から、本質的にFrankis 及びMascarhenas、前出により記載された様にして調製した。これらの試料をド ライアイス上で乳鉢と乳棒ですり潰し、0.1% DEPCで一晩処理した0. 2M NaCl、1ml EDTA、1% SDSを有する5mlの50mM トリス(pH9.0)に懸濁させた。フェノール/クロロホルム/イソアミルア ルコール(25:24:1で混合)で5回抽出した後に、RNAを水相から、0 .1容の2M 酢酸ナトリウム及 び2容のエタノールで沈殿させた。遠心分離によりペレットを回収し、dH2O に再懸濁させ、65℃に5分間加熱した。2mlの4M 塩化リチウムをRNA 沈澱に加えて、それらを一晩0℃でインキュベートした。遠心分離によりRNA ペレットを回収し、1mlのdH2Oに再懸濁させ、再び3M 酢酸ナトリウム 及びエタノールで一晩沈澱させた。最後のペレットを100μlのdH2Oに再 懸濁させて−80℃に貯蔵した。 第1鎖cDNAを、8μgの頭状花序及び4μgの花粉RNAから、市販のキ ット(cDNA合成システムキット、メリーランド、Gaithersburg在、BRL)を 用いて、Gubler及びHoffman(1983)Gene25:263-269の方法に従ってオリゴdTプ ライミングで合成した。CryjIをコードするcDNAを、縮退オリゴヌクレオチ ドCP−1(配列5’-GATAATCCGATAGATA-3’を有し、ここに、3位のTはCでも よく、6位のTはCでもよく、9位のGはA、T若しくはCでもよく、12位の AはT若しくはCでもよく、15位のTはCでもよく、16位のAはTでもよく 、17位のGはCでもよい;配列番号:3)及びプライマーEDT及びEDを用 いて増幅する試みを行なった。プライマーEDTは、配列5’-GGAATTCTCTAGACTG CAGGTTTTTTTTTTTTTTT-3’(配列番号:24)を有する。プライマーEDは、配 列5’-GGAATTCTCTAGACTGCAGGT-3’(配列番号:23)を有する。CP−1は、C ryjIのアミノ末端の最初の6アミノ酸(AspAsnPro IleAspSer、配列番号1のアミノ酸1〜6)をコードする縮退したオリ ゴヌクレオチド配列である。EDTは、この遺伝子のポリAテールとハイブリダ イズするであろう。すべてのオリゴヌクレオチドは、アラバマ、Huntsville在、 Research Genetics,Inc.により合成された。ポリメラーゼ連鎖反応を、市販の キット(GeneAmp DNア増幅キット、コネチカット、Norwalk在、PerkinElmer Cetus)を用いて行ない、dNTPを含む10μ1の10×緩衝液を1μgのC P−1及び1μgのED/EDTプライマー(ED:EDTのモル比3:1)、 cDNA(20μlの第1鎖cDNA反応混合物の3〜5μl)、0.5μlの AmplitaqDNAポリメラーゼ及び蒸留水(100μlにする)と混合した。 これらの試料を、プログラム可能な温度制御装置(マサチューセッツ、Cambri dge在、MJ Research,Inc.)を用いて増幅した。増幅の最初の5回は、94℃ で1分間の変性、45℃で1.5分間のプライマーのテンプレートへのアニーリ ング及び70℃で2分間の鎖延長からなった。増幅の最後の20回は、上記のと おりの変性、55℃で1.5分間のアニーリング及び上記の通りの鎖延長からな った。次いで、この初期増幅の5パーセント(5μl)を、各1μgのCP−2 (配列5’-GGGAATTCAATTGGGCGCAGAATGG-3’を有し、ここで11位のTはCでも よく、17位のGはA、T若しくはCでもよく、20位のGはAでもよく、23 位のTはCでもよく、24位のG はCでもよい)(配列番号:4)、ネストしたプライマー及びEDを用いる第2 の増幅で用いた。プライマーCP−2中の配列5’-GGGAATTC-3’(配列番号4の 塩基1〜8)は、クローニング目的のために加えられたEcoRI部位を表す。 残りの縮退したオリゴヌクレオチド配列は、CryjIのアミノ酸13〜18(As nTrpAlaGlnAsnArg、配列番号1のアミノ酸13〜18)をコー ドする。多くのDNAバンドが、1%GTGアガロースゲル(ME、Rockport在、 FMC)上で分離されたが、それらの何れもが、Sambrook等、前出の方法に従って 行なったサザーンブロットにおいて、32P末端標識したプローブCP−3(配列 番号:5)とハイブリダイズしなかった。従って、特定のCryjI DNAバンド を選択することは出来ず、このアプローチは中止した。CP−3は配列5’-CTGC AGCCATTTTCIACATTAAA-3’を有し、ここに、9位のAはGでもよく、12位のT はCでもよく、18位のAはGでもよく、21位のAはGでもよい(配列番号: 5)。15位では、縮退を減じるためにG又はA又はT又はCの代りにイノシン (I)を用いている(Knoth等(1988)Nucleic Acids Res.16:10932)。プライ マーCP−3中の配列5’-CTGCAG-3’(配列番号5の塩基1〜6)は、クローニ ング目的のために加えられたPstI部位を表している。残りの縮退したオリゴ ヌクレオチド配列は、CryjIの内部配列からのアミノ酸PheAsnValGl uAsnGly(配列番号1の アミノ酸327〜332)をコードするコード鎖配列に対応する非コード鎖配列 である。 第1のPCRも又、第1鎖cDNAにて、上記のように、CP−1(配列番号 :3)及びCP−3(配列番号:5)を用いて行なった。第2のPCRは、最初 の反応の5%を用いて、CP−2(配列番号:4)及びCP−3(配列番号:5 )を用いて行なった。再び、多くのバンドが認められたが、それらの何れもが、 サザーンブロットにおいて特異的にCryjIと同定され得ず、このアプローチも中 止された。 次いで、二本鎖cDNAを、約4μg(花粉)及び8μg(頭状花序)のRN Aから、市販のキット(cDNA合成システムキット、メリーランド、Gaithers burg在、BRL)を用いて合成した。フェノール抽出及びエタノール沈澱の後に、 cDNAを、Rafnar等(1991)J.Biol.Chem.266:1229-1236;Frohman等(199 0)Proc.Natl.Acad.Sci.USA85:8998-9002;及びRoux等(1990)BioTech.8 :48-57の方法に従って、改変アンカードPCR反応で用いるために、T4DN Aポリメラーゼ(ウィスコンシン、Madison在、Promega)で鈍端化し、エタノー ル沈澱して自己アニールしたAT(配列番号:20)及びAL(配列番号:22 )オリゴヌクレオチドに繋いだ。オリゴヌクレオチドATは、配列5’-GGGTCTAG AGGTACCGTCCGATCGATCATT-3’(配列番号:20)(Rafnar等、前出)を有する。 オリゴヌクレオチドALは、配列5’-AATGATCGATGCT-3’( 配列番号:22)(Rafnar等、前出)を有する。CryjIのアミノ末端を、結合し たcDNA(20μlの反応からの3μl)から、各1μgのオリゴヌクレオチ ドAP(配列番号:21)及び縮退したCryjIプライマーCP−7(配列5’-TTC ATICGATTCTGGGCCCA-3’、8位のGはTでもよく、9位のAはGでもよく、12 位のCはTでもよく、15位のGはA、T若しくはCでもよい)(配列番号:6 )を用いて増幅した。縮退を減じるために、イノシン(I)を、6位で、G又は A又はT又はCの代りに用いている(Knoth等、前出)。縮退したオリゴヌクレ オチドCP−7(配列番号:6)は、CryjIのアミノ末端(配列番号1のアミノ 酸14〜20)からのアミノ酸14〜20(TrpAlaGlnAsnArgM etLys)をコードするコード鎖配列に対応する非コード鎖配列である。オリ ゴヌクレオチドAPは、配列5’-GGGTCTAGAGGTACCGTCCG-3’(配列番号:21) を有する。 第1のPCR反応を、ここに記載したようにして、行なった。次いで、この初 期増幅の5パーセント(5μl)を、各1μgのAP(配列番号:21)及びCr yjIプライマーCP−8(配列番号:7)内部でネストしたCryjIオリゴヌクレオ チドプライマーを用いる第2増幅において用いた。プライマーCP−8は、配列 5’-CCTGCAGCGATTCTGGGCCCAAATT-3’を有し、ここに、9位のGはTでもよく、 10位のAはGでもよく、13位のCはTでもよく、16位のGはA、T若しく はCでもよく、 23位のAはGでもよい(配列番号:7)。ヌクレオチド5’-CCTGCAG-3’(配 列番号7の塩基1〜7)は、クローニング目的のために加えられたPstI部位 を表す。残りの縮退したオリゴヌクレオチド配列は、CryjIのアミノ末端からのC ryjIのアミノ酸13〜18(AsnTrpAlaGlnAsnArg、配列番号 1のアミノ酸13〜18)をコードするコード鎖配列に対応する非コード鎖配列 である。主な増幅生成物は、エチジウムブロミド(EtBr)染色した3%アガ ロースゲル上で可視化したところ、約193塩基対のDNAバンドであった。 増幅したDNAを、逐次的なクロロホルム、フェノール及びクロロホルム抽出 と、その後の0.5容の7.5酢酸アンモニウム及び1.5容のイソプロパノー ルでの−20℃での沈澱によって回収した。沈澱及び70%エタノールでの洗浄 の後に、このDNAを、15μlの反応にてXbaIとPstIで同時に消化し て調製用3%GTG NuSieve低融点ゲル(メイン、Rockport在、FMC)中で 電気泳動した。適当な寸法のDNAバンドを、EtBr染色により可視化し、取 り出して、市販の配列決定用キット(Sequenase kit,オハイオ、Cleveland在、 U.S.Biochemicals)を用いて、ジデオキシチェーンターミネーション法(Sang er等(1977)Proc.Natl.Acad Sci.USA74:54463-5476)により配列決定するた めに、適当にデザインしたM13mp18中に繋いだ。最初は、ライゲー ション可能な物質は、雄蘂を有する球果由来のRNAからしか導けないと考えら れた。しかしながら、引き続いての試験において、ライゲーション可能な物質が 、花粉由来のRNA及び雄蘂を有する球果由来のRNAから生成したPCR生成 物から回収され得ることが示された。 JC71.6とよばれるクローンは、CryjIの部分配列を含むことが見出され た。これは、開示されたCryjIのNH2末端配列(Taniai等、前出)に完全に同一 である確実なCryjIのクローンであることが確認された。7位のアミノ酸は、米 国特許打4,939,239号に開示された配列と一致して、システイン(Cy s)であることが決定された。アミノ酸の番号付けは、成熟蛋白質の配列に基い ており、アミノ酸1は、CryjIのNH2末端として開示されたアスパラギン酸(A sp)(Taniai等、前出)に対応する。開始メチオニンは、成熟蛋白質の第1ア ミノ酸に対してアミノ酸−21であることが見出された。開始メチオニンの位置 は、上流のインフレームの終止コドンの存在により及び周囲の配列と植物コンセ ンサス配列(Lutcke等(1987)EMBO J.6:43-48により報告されたように、開始メ チオニンを含む)との78%の相同性により支持された。 CryjI遺伝子の残りをコードしているcDNAを、第1のPCR反応で、結合 したcDNAから、オリゴヌクレオチドCP−9(配列5’-ATGGATTCCCCTTGCTTA -3’(配列番号:8)及びAP(配列番号:21)を用いて クローン化した。オリゴヌクレオチドCP−9(配列番号:8)は、CryjIのリ ーダー配列に由来するCryjIのアミノ酸MetAspSerProCysLeu (配列番号1のアミノ酸−21〜−16)を含み、部分的CryjIクローンJC7 6.1について決定されたヌクレオチド配列に基いている。 第2のPCR反応を、最初の増幅混合物の5%について、各1μgのAP(配 列番号:21)及びCP−10(配列5’-GGGAATTCGATAATCCCATAGACAGC-3’を有 する)(配列番号:9)ネストしたプライマーを用いて行なった。プライマーC P−10のヌクレオチド配列5’-GGGAATTC-3’(配列番号9の塩基1〜8)は、 クローニング目的のために加えられたEcoRI部位を表す。残りのオリゴヌク レオチド配列は、CryjIのアミノ酸1〜6(AspAsnProIleAspS er)(配列番号1のアミノ酸1〜6)をコードし、部分的CryjIクローンJC 76.1について決定されたヌクレオチド配列に基いている。この増幅したDN A生成物を、上記のように精製して沈殿させ、それから、EcoRI及びXba Iで消化して調製用1%低融点ゲル中で電気泳動した。主なDNAバンドを取り 出して、配列決定のためにM13mp19及びpUC19に繋いだ。再びライゲ ーション可能な物質を、花粉由来のRNA及び雄蘂を有する球果由来のRNAか ら生成したcDNAから回収した。pUC19JC91a及びpUC19JC9 1dとよば れる2つのクローンを、全長配列決定のために選択した。それらは、続いて、同 一配列であることが見出された。 DNAを、市販のキット(オハイオ、Cleveland在、U.S.Biochemicals)を 用いて、ジデオキシチェーンターミネーション法(Sanger等、前出)により、配 列決定した。両鎖を、M13順方向及び逆方向プライマー(マサチューセッツ、 Beverly在、N.E.Biolabs)及び内部シーケンシングプライマーCP−13(配 列番号:10)、CP−14(配列番号:11)、CP−15(配列番号:12 )、CP−16(配列番号:13)、CP18(配列番号:15)、CP−19 (配列番号:16)及びCP−20(配列番号:17)を用いて、完全に配列決 定した。CP−13は、配列5’-ATGCCTATGTACATTGC-3’(配列番号:10)を 有する。CP−13(配列番号:10)は、CryjIのアミノ酸82〜87(Me tProMetTyrIleAla)配列番号1のアミノ酸82〜87)をコー ドする。CP−14は、配列5’-GCAATGTACATAGGCAT-3’(配列番号:11)を 有し、CP−13(配列番号:10)の非コード鎖配列に対応する。CP−15 は、CryjIのアミノ酸169〜174(SerAsnSerSerAspGly 、配列番号1のアミノ酸169〜174)をコードする配列5’-TCCAATTCTTCTGA TGGT-3’(配列番号:12)を有する。CP−16は、CryjIのアミノ酸335 〜340(ThrProGln LeuThrLys)配列番号1のアミノ酸335〜340)をコードするコー ド鎖配列に対応する非コード鎖配列である配列5’-TTTTGTCAATTGAGGAGT-3’(配 列番号:13)を有する。CP−18は、CryjIのアミノ酸181〜186(T hrSerThrGlyValThr、配列番号1のアミノ酸181〜186) をコードするコード鎖配列に実質的に対応する非コード鎖配列である配列5’-TA GCAACTCCAGTCGAAGT-3’(配列番号:15)を有する(但し、CP−18(配列 番号:15)の第4ヌクレオチドは、正しいヌクレオチドTではなくCとして合 成された)。配列5’-TAGCTCTCATTTGGTGC-3’(配列番号:16)を有するCP −19は、CryjIのアミノ酸270〜275(AlaProAsnGluSer Tyr)配列番号1のアミノ酸270〜275)をコードするコード鎖配列に対 応する非コード鎖配列である。CP−20は、CryjIのアミノ酸251〜256 (TyrAlaIleGlyGlySer、配列番号1のアミノ酸251〜25 6)に対するコード鎖である配列5’-TATGCAATTGGTGGGAGT-3’(配列番号:17 )を有する。この配列決定したDNAは、図4a及び4bに示した配列(配列番 号:1)を有することが見出された。これは、2つの重複するクローンJC71 .6及びpUC19J91aからの複合配列である。CryjIの完全cDNA配列 は、1312ヌクレオチドからなり、66ヌクレオチドの5’非翻訳配列、11 22ヌクレオチドの開 始メチオニンのコドンから始まるオープンリーディングフレーム及び3’非翻訳 領域を含む。ポリAテールの5’側25ヌクレオチドの3’非翻訳領域にはコン センサスポリアデニル化シグナル配列が存在する(図4及び配列番号1のヌクレ オチド1279〜1283)。図4及び配列番号1のヌクレオチド1313〜1 337は、ベクター配列を表す。開始メチオニンの位置は、インフレームの上流 終止コドンの存在及び開始メチオニン(植物に共通の配列AACAAUGGC Lutcke等( 1987)EMBO J.6:43-48に匹敵するCryjI中に見出されたAAAAAUGGA(配列番号1 の塩基62〜70))を含む植物コンセンサス配列との78%の相同性により確 実とされる。このオープンリーディングフレームは、374アミノ酸の蛋白質を コードしており、その最初の21アミノ酸は、成熟蛋白質からは開裂されるリー ダー配列を含んでいる。この成熟蛋白質のアミノ末端は、公表されたNH2末端 配列(Taniai等(1988)、前出)及び精製したCryjI(実施例1)の直接アミノ 酸分析により決定した配列との比較により同定された。成熟蛋白質の演繹された アミノ酸配列(353アミノ酸からなる)は、公表されたCryjIの蛋白質配列(T aniai等、前出)と完全な配列同一性を有する(NH2末端の最初の20アミノ酸 及び16の隣接内部アミノ酸配列を含む)。この成熟蛋白質は又、コンセンサス 配列N−X−S/Tに対応する5つの潜在的グリコシレーション部位を含む。実施例4 日本で採集された杉花粉からのRNAの抽出 日本でCryptomeria japonica(杉)の木のプールから採集した新鮮な花粉を直 ちにドライアイス上で凍結した。この花粉500mgから、本質的にFrankis及 びMascarenhas Ann.Bot.45:595-599に記載されたようにしてRNAを調製し た。試料をドライアイス上で乳鉢と乳棒ですり潰して、一晩0.1%DEPCで 処理した0.2M NaCl、1mM EDTA、1% SDSを加えた5ml の50mM トリス(pH9.0)に懸濁させた。フェノール/クロロホルム/ イソアミルアルコール(25:24:1で混合)で5回抽出した後に、RNAを 、0.1容の3M 酢酸ナトリウム及び2容のエタノールで水相から沈澱させた 。ペレットを遠心分離で回収し、dH2Oに再懸濁させて65℃に5分間加熱し た。これらのRNA調製物に2mlの4M 塩化リチウムを加えて、一晩9℃で インキュベートした。遠心分離によりRNAペレットを回収して、1mlのdH2 Oに再懸濁させ、再び3M 酢酸ナトリウム及びエタノールで一晩沈殿させた 。最終的ペレットを100μlのdH2Oに再懸濁させて−80℃で保存した。 二本鎖cDNAを、8μl花粉RNAから、cDNA合成システムキット(BR L)を用いてGubler及びHoffman(1983)Gene25:263-269の方法に従ってオリゴd Tプライミングで合成した。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を、dNTPを含 む10μlの10×緩衝液を各100pモルのセンスオリゴヌクレオチド及びア ンチセンスオリゴヌクレオチド(400μlの二本鎖cDNA反応混合物の10 μl)、0.5μlのAmplitaqDNAポリメラーゼ及び蒸留水(100μlにす る)と混合して、GeneAmpDNA増幅キット(Perkin Elmer Cetus)を用いて行 なった。 これらの試料を、MJ Research,Inc.(マサチューセッツ、Cambridge在)プ ログラム可能な温度制御装置を用いて増幅した。最初の5回の増幅は、94℃で 1分間の変性、45℃で1分間のプライマーのテンプレートへのアニーリング及 び72℃で1分間の鎖延長からなった。最後の20回の増幅は、上記の通りの変 性、55℃で1分間のアニーリング及び上記の通りの鎖延長からなった。 この二本鎖cDNAを増幅するのに、次の7つの異なるCryjIプライマー対を 用いた:CP−9(配列番号:8)及びCP−17(配列番号:14)、CP− 10(配列番号:9)及びCP−17(配列番号:14)、CP−10(配列番 号:9)及びCP−16(配列番号:13)、CP−10(配列番号:9)及び CP−19(配列番号:16)、CP−10(配列番号:9)及びCP−18( 配列番号:15)、CP−13(配列番号:10)及びCP−17(配列番号: 14)、並びにCP−13(配列番号:10)及びCP−19(配列番 号:16)。CP−17(配列番号:14)は、配列5’-CCTGCAGAAGCTTCATCAAC AACGTTTAGA-3’を有し、アミノ酸SKRC*(配列番号1の350〜353であ り且っ終止コドン)をコードするコード鎖配列に対応する非コード鎖配列に対応 する。ヌクレオチド配列5’-CCTGCAGAAGCTT-3’(配列番号14の塩基1〜13 )は、クローニング目的のために加えられたPstI及びHindIII制限部 位を表す。ヌクレオチド配列5’-TCA-3’(配列番号14の塩基13〜15)は 、終止コドンの非コード鎖配列に対応している。すべての増幅は、エチジウムブ ロミド(EtBr)染色したアガロースゲル上で見たところ、予想された寸法の 生成物を生成した。これらのプライマー対の2つを増幅において使用し、その生 成物を全長配列決定のためにpUC19中にクローン化した。CP−10(配列 番号:9)及びCP−16(配列番号:13)を用いる二本鎖cDNAにおける PCR反応は、約1.1kbのバンドを生じ、JC130とよばれた。別個の第 1鎖cDNA反応を8μgの花粉RNAを用いて上記のように行ない、オリゴヌ クレオチドプライマ−CP−10(配列番号:9)及びCP−17(配列番号: 14)を用いて増幅した。この増幅は、成熟蛋白質のアミノ末端から終止コドン まで、完全長のcDNA(JC135という)を生成した。 増幅されたDNAを、逐次的なクロロホルム、フェノール及びクロロホルム抽 出と、その後の−20℃での 0.5容の7.5酢酸アンモニウム及び1.5容のイソプロパノールでの沈澱に より回収した。沈澱及び70%エタノールでの洗浄の後に、DNAを、15μl の反応にて、T4ポリメラーゼで鈍端化してからEcoRIで消化し(JC13 0の場合)、又はEcoRIとpstIで同時に消化し(JC135の場合)、 調製用1%SeaPlaque低融点ゲル(FMC)中で電気泳動した。適当な寸法のDNA バンドをEtBr染色により可視化し、取り出し、市販の配列決定用キット(オ ハイオ、Cleveland在、U.S.Biochemicals)を用いるジデオキシチェーンター ミネーション法(Sanger等(1977)Proc.Natl.Acad.Sci.USA74:5463-5476 )によるジデオキシDNA配列決定のために適当に消化したpUC19中に繋い だ。 両鎖を、M13順及び逆方向プライマー(マサチューセッツ、Beverly在、N. E.Biolabs)及び内部シーケンシングプライマーCP−13(配列番号:10) 、CP−15(配列番号:12)、CP−16(配列番号:13)、CP−18 (配列番号:15)、CP−19(配列番号:16)及びCP−20(配列番号 :17)を用いて配列決定した。増幅JC130からの2つのクローン(JC1 30a及びJC130b)及び増幅JC135からの1つのクローン(JC13 5g)は、配列からCryjIクローンであることが見出された。クローンJC13 0a及びJC135gのヌクレオチド配列及び演繹されたアミノ酸配列は、以前 から公知のCryjI配列(配列番号 :1)と同一であった。クローンJC130bは、1つのヌクレオチドが以前か ら公知のCryjI配列(配列番号:1)と違うことが見出された。クローンJC1 30bは、配列番号1の306位のヌクレオチドにCを有した。このヌクレオチ ド変化は、成熟CryjI蛋白質のアミノ酸60のTyrからHisへの予想される アミノ酸変化を生じる。この多形は、未だ独立して誘導されたPCRにおいて又 は直接アミノ酸配列決定によって確認されていない。しかしながら、かかる一次 ヌクレオチド及びアミノ酸配列における多形は予想されることである。実施例5 CryjIの発現 CryjIの発現を次のようにして行なった。10μgのpUC19JC91aを XbaIで消化し、沈殿させ、次いで、T4ポリメラーゼで鈍端化した。Bam HIリンカー(マサチューセッツ、Beverly在、N.E.Biolabs)をpUC19J C91aに一晩鈍端ライゲーションさせ、過剰のリンカーをNACSイオン交換ミニ カラム(メリーランド、Gait hersburg在、BRL)を通す濾過により除去した。次 いで、リンカー結合したcDNAを、EcoRIとBamHIで同時に消化した 。CryjI挿入物(成熟蛋白質のアミノ末端をコードするヌクレオチドから終止コ ドンを通って伸びる)を、1%SeaP1aque低融点アガロースゲル中でのこの消化 物の電気泳動により単離した。次いで、この挿入物を適当に消化した、ユニーク なEcoRIエンドヌクレアーゼ制限部位が後に続くATG開始コドンの直ぐ3 ’側に6ヒスチジン(His6)をコードする配列を含むように改変した発現ベ クターpET−11d(ウィスコンシン、Madison在、Novagen;Jameel等(1990 )J.Virol.64:3963-3966)中にライゲーションした。ベクター中の第2のE coRIエンドヌクレアーゼ制限部位は、ClaI及びHindIIIエンドヌ クレアーゼ制限部位と共に、以前に、EcoRI及びHindIIIでの消化、 鈍端化及びリライゲーションによって除去した。このヒスチジン(His6)配 列は、Ni2+キレー ティングカラム(Hochuli等(1987)J.Chromatog.411:177-184;Hochuli等( 1988)Bio/Tech.6:1321-1325)における組換え蛋白質(CryjI)のアフィニテ ィー精製のために加えた。組換えクローンを用いて、T7ポリメラーゼをコード する遺伝子に先行するイソプロピル−β−D−チオガラクトピラノシド(IPT G)誘導可能なプロモーターを有するプラスミッドを含有する大腸菌BL21− DE3株をトランスフォームした。IPTGでの誘導は、高レベルのT7ポリメ ラーゼ発現へと導き、これは、T7プロモーターを有するpET中の組換え蛋白 質の発現に必要である。クローンpET−11dΔHRhis6JC91a.d は、CP−14(配列番号:11)を用いるジデオキシ配列決定(Sanger等、前 出)により、発現のための正しいリーディングフレーム内のCryjIクローンであ ることが確認された。 組換え蛋白質の発現を、初期小規模培養(50ml)で確認した。クローンp ET−11dΔHRhis6JC91a.dの一晩培養を用いて、アンピシリン を含む50mlの培地(Brain Heart Infusion Media,Difco)に接種し、A600 =1.0まで成育させ、次いで、IPTG(終濃度1mM)で2時間誘導した。 この細菌の1mlのアリコートを誘導の前後で採取して、遠心分離によりペレッ ト化し、そのペレットを50mMトリスHCl(pH6.8)2mM EDTA 、1%SDS、β−メルカプトエタノール、10% グリセロ ール、0.25% ブロモフェノールブルー中で5分間煮沸することにより粗細 胞溶解物を調製した(Studier等、(1990)Methods in Enzymology 185:60-89 )。組換え蛋白質発現を、Sambrook等、前出の方法に従って、予想される分子量 約38kDaのクーマシーブルー染色したSDS−PAGEゲル上のバンドとし て可視化した(ゲルには、40μlの粗溶解物を載せた)。陰性対照は、誘導し てないCryjIのプラスミッドを含有する細菌からの粗溶解物及び誘導したプラス ミッドを有しない細菌の溶解物からなった。 次いで、このpET−11dΔHRhis6JC91a.dクローンを組換え 蛋白質の発現及び精製のために成育させた。組換えプラスミッドを含む培養細菌 2mlを8時間成育させ、次いで、固体培地(例えば、200μg/mlのアン ピシリンを含むLB培地(メリーランド、Gaithersburg在、Gibco-BRL)中の1 .5%アガロースを含む6個のペトリ皿(100×15mm))上に線状にこす り付け、集密になるまで一晩成育させ、次いで、掻き取ってアンピシリン(20 0μg/ml)を含む9Lの液体培地(Brain Heart Infusion培地、Difco)に 加えた。この培養を、A600が1.0になるまで成育させ、IPTGを加え(終 濃度1mM)、更に2時間成育させた。 細菌を遠心分離(7,930×g、10分間)により回収して、90mlの6 M グアニジン−HCl、 0.1M Na2HPO4(pH8.0)中で激しく震盪しながら1時間溶解させ た。不溶性物質を遠心分離(11,000×g、10分間、4℃)により除去し た。溶解物のpHを8.0に調節し、6M グアニジンHCl、100mM N a2HPO4(pH8.0)で平衡化した80mlのニッケルNTAアガロースカ ラム(Qiagen)に加えた。そのカラムを、6M グアニジンHCl、100mM Na2HPO4、10mM トリス−HCl(pH8.0)で、次いで、8M 尿素、100mM Na2HPO4(pH8.0)で、最後に8M 尿素、100 mM 酢酸ナトリウム、10mMトリス−HCl(pH6.3)で、逐次的に洗 った。カラムを、各緩衝液で、通過した流れのA280が0.05以下になるまで 洗った。 組換え蛋白質CryjIは、8M 尿素、100mM酢酸ナトリウム、10mM トリス−HCl(pH4.5)で溶出され、10mlのアリコートで採集した。 各画分の蛋白質濃度を、A280の吸収により測定して、ピーク画分をプールした 。採集した組換え蛋白質のアリコートを、Sambrook等、前出の方法に従って、S DS−PAGEで分析した。 最初の9Lの調製物(JCpET−1)は、クーマシーブルー染色したSDS −PAGEゲルの濃度測定(Shimadzu Flying Spot Scanner,マサチユーセッツ 、Braintree在、Shimadzu Scientific Instruments,Inc.)による と純度約78%の30mgのCryjIを生成した。同様にして調製した第2の9L 調製物(JCpET−2)は、純度約77%の41mgのCryjIを生成した。実施例6 CryjI(主要杉花粉アレルゲン)を用いた杉花粉アレルギー患者のT細胞の研究 重複するペプチドの合成 杉花粉CryjIの重複するペプチドを、標準的Fmoc/tBoc合成化学を用 いて合成し、逆相HPLCにより精製した。図13は、これらの研究で用いたCr yjIペプチドを示す。ペプチドの名称は、一貫している。杉花粉抗原ペプチドに対するT細胞応答 末梢血液単核細胞(PBMC)を、季節性鼻炎の臨床症状を示し且つ杉花粉に 対するMAST及び/又は皮膚試験陽性の杉花粉アレルギー患者からの60ml のヘパリン化した血液のリンパ球分離培地(LSM)遠心分離によって精製した 。長期T細胞系統を、完全培地(熱で不活性化した5%ヒトAB血清を補ったR PMI−1640、2mM L−グルタミン、100U/mlペニシリン/スト レプトマイシン、5×10-5M2−メルカプトエタノール及び10mM HEP ES)のバルク培養における2×106PBL/mlの、保湿した5%CO2イン キュベエター内での、20μg/mlの部 分精製した天然CryjI(75%の純度で、図2の3本のバンドと類似した3本の バンドを含む)での37℃で7日間の刺激によって樹立し、CryjI反応性T細胞 を選択した。この量のプライミング抗原は、殆どの杉花粉アレルギー患者からの T細胞の活性化に最適であることが測定された。生存細胞をLSM遠心分離によ り精製し、5単位/mlの組換えヒトIL−2及び5単位/mlの組換えヒトI L−4を補った完全培地中で、細胞がもはやリンホカインに応答せず且つ「休止 した」と考えられるまで最長で3週間培養した。次いで、T細胞の、選択したペ プチド、組換えCryjI(rCryjI)、精製した天然CryjI又は組換えAmb a I.1 (rAmb aI.1)に対して増殖する能力を評価した。アッセイのために、2× 104の休止細胞を、2×104のエプスタイーバールウイルス(EBV)トラン スフォームした自家B細胞(後述のようにして調製した)(25,000RAD でガンマー照射したもの)の存在下で、丸底96ウェルプレートの2若しくは3 ウェル中の200μlの容積の完全培地中で、2〜50μg/mlのrCryjI、精 製した天然CryjI又はAmb a I.1で2〜4日間再剌激した。次いで、各ウェル に、1μCiのトリチウム化チミジンを16〜20時間加えた。取り込まれたカ ウントをガラス繊維フィルターマット上に集め、液体シンチレーション計数処理 した。図12は、組換えCryjI、精製した天然CryjI及び組換えAmb a I.1並 びに上記のようにし て合成した幾つかの抗原性ペプチドを用いるアッセイにおいて抗原量を変えるこ との効果を示している。幾つかのペプチドは、これらのアッセイにおいて、高濃 度では阻害的であることが見出された。滴定を用いて、これらのペプチドのT細 胞アッセイにおける投与量を最適化した。各ペプチドの滴定における最大応答を 、剌激インデックス(S.I.)として表す。このS.I.は、ペプチドへの応 答において細胞により取り込まれたカウント/分(CPM)を、培地のみの中で 細胞により取り込まれたCPMで除したものである。バックグラウンドの2倍以 上のS.I.値は、「陽性」と考えられ、そのペプチドがT細胞エピトープを含 むことを示す。これらの陽性結果は、試験した患者の群の各ペプチドの平均刺激 インデックスの計算において使用した。図12に示したこれらの結果は、999 番の患者が、組換えCryjI及び精製した天然CryjI並びにペプチドCJI−2、3 、20及び22に対してよく応答するが組換えAmb a I.1には応答しないこ とを示している。これは、CryjIT細胞エピトープがこの特定のアレルギー患者 からのT細胞により認識されること、並びにrCryjI並びにペプチドCJ1−2、 3、20及び22がかかるT細胞エピトープを含むことを示す。更に、これらの エピトープは、しばしば、隣接する重複するペプチドで検出されず、従って、恐 らく、反応性ペプチドの重複しない中央の残基に及ぶ。対照抗原でプライムされ たT細胞又は他の抗原に対 してCryjIプライムされたT細胞を用いるT細胞アッセイにおいて、有意の交差 反応性は見出されなかった。 上記の手順を、他の数人の患者についても行なった。個々の患者の結果を、も し、その患者がCryjI蛋白質に2.0以上のS.I.で応答し且つCryjIから導か れた少なくとも1つのペプチドに2.0以上のS.I.で応答したならば、各ペ プチドについての平均S.I.の計算に用いた。25人の患者からの陽性の実験 の概要を図14に示す。棒は、ポジティビティーインデックスを表している。各 棒の上にあるのは、試験した患者群におけるペプチド若しくは蛋白質に対する少 なくとも2のS.I.を有する陽性応答のパーセントである。各棒の上の括弧内 にあるのは、試験した患者群についての各ペプチド若しくは蛋白質に対する平均 刺激インデックスである。すべての25人のT細胞系統は精製した天然CryjIに 応答し、これらのT細胞系統の68.0%は、rCryjIに応答した。これらの25 のT細胞系統は又、有意に低いレベルで、rAmb aI.1にも応答し、これは、A mba I.1アレルゲンがCryjIとある程度の相同性を共有していること及び「共 有される」T細胞エピトープがcryjIとAmb a I.1との間に存在するであろう ことを示している。この杉アレルギー患者のパネルは、ペプチドCJ1−1、C J1−2、CJ1−3、CJ1−4、CJ1−7、CJ1−8、CJ1−9、C J1−10)CJ1−11、CJ1−12、CJ1−14、CJ1− 15、CJ1−16、CJ1−17、CJ1−18、CJ1−19、CJ1−2 0、CJ1−21、CJ1−22、CJ1−23、CJ1−24、CJ1−25 、CJ1−26、CJ1−27、CJ1−28、CJ1−30、CJ1−31、 CJ1−32、CJ1−33、CJ1−34及びCJ1−35に応答し、これは 、これらのペプチドがT細胞エピトープを含むことを示している。抗原提示細胞としての利用のための(EBV)トランスフォームしたB細胞の調 自家EBVトランスフォームした細胞系統を、25,000ラドでガンマー照 射して、第2増殖アッセイ及び第2バルク刺激において抗原提示細胞として用い た。これらの細胞系統を、免疫蛍光フローサイトメトリー分析においても対照と して用いた。これらのEBVトランスフォームした細胞系統を、5×106PB Lを1mlのB−59/8マーモセット細胞系統(ATCC CRL1612、 メリーランド、Rockville在、American Type Culture Collection)調整培地と 共に、1μg/mlのフォルボール12−ミリステート13−アセテート(PM A)の存在下で、37℃で60分間、12×75mmポリエチレン製丸底Falcon スナップキャップチューブ(ニユージヤージー、Lincoln Park在、Becton Dicki nson Labware)中でインキュベートすることにより作成した。これらの細胞を、 次いで、前述のようにRPMI− 1640にて1.25×106細胞/mlに希釈した(但し、熱で不活性化した ウシ胎児血清10%を補い、200μlのアリコートを平底培養プレートにて肉 眼でコロニーが検出されるまで培養した)。次いで、それらを、細胞系統が樹立 されるまで、より大きいウェルに移した。実施例7 主要杉花粉アレルゲンとしてのCryjI 杉花粉の主要アレルゲンとして報告されたcryjIの重要性を試験するために、 直接及び競争ELISAの両アッセイを行なった。ウェルを杉花粉の可溶性花粉 抽出物(SPE)又はCryjI(蛋白質配列決定により純度90%で検定)で被覆 し、これらの抗原に対するヒトIgE抗体結合を分析した。杉花粉MASTで2 .5以上の評点を有する15人の患者からの等量の血漿からなるプールしたヒト 血漿及び2人の個々の患者の血漿試料をこのアッセイにおいて比較した。図5は 、これらの2種の抗原との結合反応性の結果を示している。結合の全体のパター ンは、被覆抗原がSPEであっても(図5a)又は精製された天然cryjIであっ ても(図5b)非常に類似している。 競争アッセイにおいては、ELISAのウェルを杉花粉SPEで被覆し、次い で、アレルギー患者のIgE結合を、溶液中で競争する精製された天然CryjIの 存在下 で測定した。これらのアッセイにおけるアレルギー性IgEの源は、15人の患 者からの血漿のプール(PHPで示す)又は杉花粉MASTで2.5以上の評点 を有する患者からの7つの個々の血漿試料であった。このプールしたヒト血漿試 料を用いる競争アッセイは、杉花粉SPE及び無関係のアレルゲン源であるライ グラスSPEに対する精製した天然CryjIの競争結合能力を比較する。図6は、 プールしたヒト血漿を用いた競争ELISAのグラフ化した結果を示す。杉花粉 SPE中に存在する蛋白質の濃度は、各競争点において、精製した天然CryjIよ り約170倍大きい。この分析から、精製した天然CryjIが、IgE結合に関し て、杉花粉可溶性花粉抽出物中に存在するすべての範囲の蛋白質と非常によく競 争することは明らかである。これは、抗CryjIIgE反応性の殆どが天然CryjIに 対して向けられていることを意味する。陰性対照は、溶液中の特異的な競争活性 及び競争SPEが被覆されたウェルへの結合を完全に除去することは出来ないと いうことを示す。このアッセイを、アレルギー集団内のIgE応答の範囲の尺度 として、個々の患者について繰り返した。図7は、このSPEへの結合の競争が 精製した天然CryjIで行なわれたという結果を示している。これらの結果は、こ れらの患者が杉花粉SPEに対する異なる投与量応答を示すにもかかわらず、7 人の患者の杉花粉SPEに対するIgE結合の各々は、精製した天然cryjIに匹 敵し得るというこ とを示す。これらのデータの含意することは、各患者について、CryjIに対して 向けられたIgE反応性が優勢であるが、この反応性には患者間で変化があると いうことである。全体的結論は、これらのデータが、CryjIが杉花粉の主要アレ ルゲンであるという以前の発見(Yasueda等、(1988)、前出)を支持するとい うことである。 杉花粉アレルギー患者からのIgEのその花粉蛋白質に対する反応性は、これ らの蛋白質を変性したときに、劇的に減少する。この性質を分析する1つの方法 は、被覆抗原が杉花粉SPE又は還元剤DTTの存在下で煮沸することにより変 性した変性した杉花粉SPEである直接結合ELISAによるものである。次い で、これをアレルギー患者の血漿を用いて、IgE結合反応性について試験する 。図8aは、このSPEに対する、7人の個々の血漿試料を用いる直接結合アッ セイを示す。図8bでは、変性したSPEを用いた結合結果は、この処理の後で 、反応が顕著に減少したことを示している。ELISAウェルへのCryjI結合の 程度を調べるために、CryjIを、Amb a I及びII蛋白質ファミリーに対するウ サギポリクローナル抗血清で検出した。これらのブタクサ蛋白質は、CryjIと高 度の配列同一性(46%)を有しており、この抗血清を交差反応性抗体検出シス テムとして用いることが出来る。結論として、これらのデータは、杉花粉SPE の変性後の顕著なIgE反応性の喪失 を示している。実施例8 IgE反応性及びヒスタミン放出分析 細菌内で発現させ、次いで(実施例5に記載した様にして)精製した組換えCr yjI蛋白質(rCryjI)を、IgE反応性について試験した。この試験に適用した 最初の方法は、ウェルを組換えCryjIで被覆して個々の患者についてIgE結合 をアッセイした、直接ELISAであった。このデータセットにおける唯一の陽 性シグナルは、従来法で調製した2つの対照用抗血清ウサギポリクローナル抗Am b a I及びII(ウサギ抗Amb a I及びII)及びCryjIと交差反応するAmb a Iに対して高められたモノクローナル抗体CBF2からのものである。この 方法により、試験したすべての患者は、組換えCryjIとのIgE反応性を示さな かった。 組換えCryjIに対するIgE反応性の試験に適用された他の分析方法は、捕獲 ELISAであった。この分析は、抗原に結合し及び他のエピトープ部位への抗 体の結合を与える限定された抗体(ここでは、CBF2)の利用に依存している 。この捕獲ELISAの形式は、1)MAb CBF2でウェルを被覆し、2) 抗原又はPBS(一種の陰性対照として)を加えて、被覆したMAbとの特異的 相互作用により捕獲させ、3)対照用抗体抗Amb a I及びII(図10b)又 はヒトアレルギー性血 漿(図10a)の何れかを検出抗体として加え、そして4)抗体結合の検出をア ッセイするというものである。IgE分析のために、プールしたヒト血漿(PH P)(15患者)を用いた。これらの結果からの結論は、この分析方法によって は、ヒトアレルギー性IgEのrCryjIに対する特異的結合は示されないというこ とである。しかしながら、rCryjIの捕獲は、図10bに示した対照抗体結合曲線 により証明されたように働く。大腸菌で発現されたrCryjIに対するIgE結合の 欠如は、炭水化物又は他の何れかの翻訳後修飾の不在及び/又はIgEの大多数 が変性したCryjIと反応しえないためであろう。RAST、競争ELISA及び ウエスタンブロッティングのデータも又、rCryjIに対する特異的IgE結合を示 さない(データは示さない)。 ヒスタミン放出アッセイを、杉花粉アレルギー患者について、杉花粉SPE、 精製した天然CryjI及びrCryjIを追加抗原として用いて行なった。このアッセイ は、ヒト好塩基球メディエーター放出によるIgE反応性の測定である。図11 に示したこのアッセイの結果は、広範囲の濃度にわたる精製した天然CryjI及び 杉花粉SPEによる強いヒスタミン放出を示している。CryjIによる何らかの測 定可能なヒスタミン放出がある唯一の点は、最大濃度50μg/mlにおいてで ある。このrCryjIによる放出の2つの可能な説明は、1)CryjIの組換え型を認 識し得る抗CryjI IgEの非常に低い割合との特異 的な反応、又は2)最大抗原濃度でのみ認められた細菌夾雑物の低数度により引 き起こされた非特異的放出である。今までのところ、この結果は、一人の患者に おいて示されただけである。更に、この示されたデータは、各蛋白質濃度におけ る1つのデータ点からのものである。 大腸菌で発現させた物質はT細胞反応性を有する(実施例6)が、Cryptomeri a japonicaアトペス(atopes)からのIgEに結合しないようであり、かかるア トペスのマスト細胞及び好塩基球からのイン・ビトロでのヒスタミン放出も引き 起こさないので、この組換えにより発現されたCryjI蛋白質を免疫療法に用いる ことは可能であろう。IgEに結合し得るrCryjIの発現は、恐らく、酵母、昆虫 (バキュロウイルス)又は哺乳動物細胞(例えば、CHO、ヒト及びマウス)中 で達成出来るであろう。哺乳動物細胞での発現の特定の例は、組換えCryjIをC OS細胞中で発現するpcDNAI/Amp哺乳動物発現ベクター(カリフォル ニア、San Diego在、Invitrogen)の利用であってよい。活性にIgEに結合し 得るrCryjIは、診断目的のための組換え物質の利用のために重要であり得る。 選択したCryjIペプチドに対するIgE反応性を分析するために、直接ELI SA形式を用いた。ELISA用のウェルを、CryjIから誘導した25ペプチド で被覆してIgE結合についてアッセイした。図15a及び15bは、PHP( 15患者)を杉花粉アレルギー性 IgE源として用いた、これらの結合結果のグラフである。この血漿のプールを 、変性したSPE(直接ELISAで測定したとき)に結合することが出来、そ れ故、これらのペプチドに対する反応性の機会を増大させることが出来るであろ うIgEの冨化のために配合した。このアッセイにおいて、ペプチドIgE結合 能力を、精製した天然CryjI及びrCryjIのそれと比較した。このアッセイで検出 された唯一の特異的IgEは、精製した天然CryjIに対するものであり、これは 、杉アレルギー患者のIgEは組換えCryjI又は試験した組換えCryjIペプチドと 結合しないという発見を支持している(図15)。 この発明をその好適な具体例を参照して説明したが、他の具体例も同じ結果に 到達することが出来る。本発明の変化及び改変は、当業者には自明であろうが、 かかる改変及び等価物並びにこの発明の精神に従うものすべては、請求の範囲に おいて保護されるべきものである。実施例9 Juniperus sabinoides,Juniperus virginiana及びCupressus arizonica花粉か らのRNAの抽出並びに、CryjIの相同物JunsI及びJunvIのクロ−ニング 新鮮な花粉を、Arnold Arboretum(マサチューセッツ、Boston)の一本のJuni perus virginianaの木から採集して直ちにドライアイス上で凍結した。Juniperu s sabinoides及びCupressus arizonicaの花粉をGreer Laboratories,Inc.(ノー スカロライナ、Lenoir)から購入した。全RNAを、J.virginiana,J.sabino ides及びC.arizonicaの花粉から実施例3に記載したようにして調製した。一本 鎖cDNAを、5μgのJ.virginianaからの全花粉RNA及び5μgのJ.sabi noidesからの全花粉RNAから、cDNA合成システムキット(メリーランド、 Gaithersburg在、BRL)を用いて、実施例3に記載したようにして合成した。 2つの柏 種からのCryjI相同物をクローニングする最初の試みを、両柏 c DNAにおけるPCR増幅においてCryjI特異的なオリゴヌクレオチドの種々の 対を用いて行なった。PCRを、実施例3に記載したようにして行なった。使用 したオリゴヌクレオチドプライマー対は、CP−9/CP−17、CP10/C P−17、CP−10/CP−16、CP−10/CP−19、CP−10/C P−18、CP−13/CP−17、及びCP−13/CP−19であった。Gr oss等(1978)Scand.J.Immunol.8:437-441により、J.sabinoidesの最初の 5アミノ酸はCryjIのそれらと同一であると報告されているので、大多数の反応 において、CP−10を5’プライマーとして用いた。これらのオリゴヌクレオ チド及びオリゴヌクレオチドプライマー対は、実施例3に記載してある。 上記のプライマー対の何れも、EtBr染色した1% アガロース(メイン、Rockland在、FMC Bioproducts)ミニゲル上で見たときに 、何れの柏 種に対するPCR生成物をも生じなかった。 J.sabinoides及びJ.virginianaからCryjI相同物をクローン化することを意 図したPCR増幅の次のシリーズを、各種からのRNAから合成した二本鎖のリ ンカー結合されたcDNAについて行なった。二本鎖cDNAを、各5μgのJ .virginiana及びJ.sabinoidesの花粉RNAから実施例3に記載したようにし て合成した。この二本鎖cDNAを、実施例3に記載した改変アンカードPCR において用いるために、エタノール沈殿して自己アニールしたAT及びALオリ ゴヌクレオチドに対してライゲーションした。次いで、幾つかのCryjIプライマ ーを、CryjI相同物をこれらの2柏 種から単離する試みにおいて、APと組合 せて用いた。AT、AL及びAPの配列は、実施例3で与えてある。最初に、第 1のPCRを、100pモルの各オリゴヌクレオチドCP−10及びAPを用い て行なった。次いで、この初期増殖の3パーセント(3μl)を、それぞれ10 0pモルのCP−10及びAPAを用いる第2のPCRにおいて用いた(APT は、配列5’-GGGCTCGAGCTGCAGTTTTTTTTTTTTTTTTTG-3’を有し、ここに、ヌクレ オチド1〜15は、クローニング目的のために追加されたPstI及びXhoI エンドヌクレアーゼ制限部位を表し、ヌクレオチド33はA又はCであってもよ い)。第2のPCR反 応の試験においては、EtBr染色したアガロースゲル上に、分離したバンドを 有しないブロードなスメアが現れた。CryjI相同物をこれらのPCR生成物から クローニングする試みは、成功しなかった。このアプローチは、これらの遺伝子 のカルボキシル部分をクローニングしたであろう。次いで、実施例3で記載した 縮退したCryjIプライマーCP−1、CP−4及びCP−7をそれぞれ、二本鎖 のリンカー結合したJ.virginiana及びJ.sabinoidescDNAについての第1の PCRにおいてAPと共に用いた。次の様な種々のプライマー対の組合せを第2 のPCRにおいて用いた:CP−2/AP及びCP−4/AP(CP−1/AP の第1PCR増幅混合物に)、CP−2/AP及びCP−5/AP(CP−4/ APの第1PCR増幅混合物に)、及びCP−8/AP(CP−7/AP第1P CR増幅混合物に)。最後の増幅(CP−8/APの第2PCR増幅)のみが、 試験において、EtBr染色したミニゲル上にバンドを生じた。その他は、pU C19中にクローン化し得ないスメアを与えた。実施例3に記載したCP−8及 びAPを用いたJ.virginiana及びJ.sabinoidesの第2PCRの両者(JV21 及びJS17という)は、それぞれ、約200塩基対長の増幅された生成物を生 じた。この増幅されたDNAを、実施例3に記載したようにして回収して、50 μl反応中でXbaI及びPstIで同時に消化し、沈殿させて容積を10μl まで減少させ、調製用 2%GTG NuSeive低融点ゲル(メイン、Rockport在、FMC)中で電気泳動した 。適当な寸法のDNAバンドをEtBr染色により可視化し、取り出して、市販 の配列決定用キット(Sequenase kit,オハイオ、Cleveland在、U.S.Biochemi cals)を用いるSanger等(前出)のジデオキシチェーンターミネーション法によ る配列決定のために適当に消化したpUC19中にライゲーションした。2つの JS17クローン(pUC19JS17d及びpUC19JS17f)及び1つ のJV21クローン(pUC19JV21g)を配列決定してCryjIヌクレオチ ドに相同な配列を含むことを見出し且つアミノ酸配列を演鐸した。このJ.sabin oides及びJ.virginianaRNAから単離したCryjI相同物をそれぞれ、JunsI及び JunvIと呼んだ。 CryjIプライマーCP−9及びCP−10は、第1及び第2PCRにおいて、 それぞれ、APと共に働いて、JunsI及びJunvI cDNAのカルボキシ部分を増 幅させる。これらのプライマーの配列は、CP−9中の2ヌクレオチド(CP− 9の5位のAの代りのT、12位のAの代りのC)とCP−10中の1ヌクレオ チド(JunsIについては12位のAの代りのCのみ)を除いては、本質的に、Jun sI I及びJunvIの配列と同じである。しかしながら、CP−9及びAPを用い る第1PCR及びCP−10及びAPを用いる第2PCRは、EtBr染色した アガロースゲル上で見たときに、同定可能なJuns I生成物もJunvI生成物も生じなかった。 オリゴヌクレオチドJ1を合成した。J1及びすべての後のオリゴヌクレオチ ドを、ABI394DNA/RNAシンセサイザー(カリフォルニア、Foster City在 、Applied Biosystems)にて合成した。第1PCを、J.virginiana及びJ.sabi noidescDNAと共にAP及びJ1を用いて行なった。J1は、JunsI(図16 )のヌクレオチド20〜37及びJunvI(図17)のヌクレオチド30〜47に 対応する配列5’-CTAAAAATGGCTTCCCCA-3’を有する。第2PCR増幅を、J.sab inoidescDNAの第1のJ1/AP増幅に対して、プライマーJ2及びAPを 用いて行なった。J2は、配列5’-CGGGAATTCTAGATGTGCAATTGTATCTTGTTA-3’を 有し、ここに、ヌクレオチド1〜13は、クローニング目的のために加えられた EcoRI及びXbaIエンドヌクレアーゼ制限部位を表し、残りのヌクレオチ ドは、JunsI配列(図16)中のヌクレオチド65〜84に対応する。J.virgin ianacDNAからの第2の増殖を、AP及びJ3を用いて行なった(J3は、配 列5’-CGGGAATTCTAGATGTGCAATAGTATCTTGTTG-3’を有し、ここに、ヌクレオチド 1〜13は、クローニング目的のために加えられたEcoRI及びXbaIエン ドヌクレアーセ制限部位を表し、残りのヌクレオチドは、JunvI配列(図17) 中のヌクレオチド75〜94に対応する)。何れの第2の反応においても、特異 的な増幅生成物は認められなかった。ED及びEDTと呼ばれる プライマーを、下記のように、モル比3:1(ED:EDT)で、プライマーJ 1、J2及びJ3と共に用いた。EDTは、配列5’-GGAATTCTCTAGACTGCAGGTTTT TTTTTTTTTTT-3’を有する。EDTのヌクレオチド1〜20をポリTトラックに 加えて、クローニング目的のためのEcoRI、XbaI及びPstIエンドヌ クレアーゼ制限部位を造った。EDは、EDTのヌクレオチド1〜21に対応す る配列5’-GGAATTCTCTAGACTGCAGGT-3’を有する。これらのオリゴヌクレオチド 及びそれらの利用は、以前に記載された(Morgenstern等(1991)Proc.Natl.A cad.Sci.USA 88:9690-9694)。ED/EDTを、第1PCRにおいて、J.sab inoides及びJ.virginianacDNAからの増幅のために、オリゴヌクレオチドJ 1と共に用い、それから、第2PCRを、オリゴヌクレオチドJ2及びAPA( J.sabinoides用)又はJ3及びAPA(J.virginiana用)を用いて行なった。 これらの増幅からは、特異的な生成物は同定されなかった。J1、J2及びJ3 を用いる最後のPCRセットを、オリゴヌクレオチドAPAを用いて試みた。A PAを、第1PCR反応において、J.sabinoides及びJ.virginiana用のJ1と 共に用い、それから、第2の増幅をJ2(J.sabinoides用)又はJ3(J.virg iniana用)とAPAとを用いて行なった。これらの増幅からは、特異的な生成物 は同定されなかった。次いで、縮退したプライマ−CP−57を合成した。CP −57は、配列5’-GGCCT GCAGTTAACAGCGTTTGCAGAAGGTGCA-3’を有し、ここに、10位のTはCでもよく、 11位のTはCでもよく、13位のAはGでもよく、16位のGはA、T若しく はCでもよく、18位のGはTでもよく、19位のTはCでもよく、22位のG はA、T若しくはCでもよく、23位のCはGでもよく、24位のAはCでもよ く、25位のGはA、T若しくはCでもよく、27位のAはGでもよく、28位 のGはA、T若しくはCでもよく、29位のGはCでもよく、30位のTはAで もよく、そして、31位のGはAでもよい。CP−57のヌクレオチド1〜9を 、クローニング目的のために加えてPstI部位を造ったが、ヌクレオチド10 〜12は終止コドンに相補的であり、ヌクレオチド13〜33は、本質的にアミ ノ酸CysSerLeuSerLysArgCys(図4bのアミノ酸347〜 353;図4bのヌクレオチド1167〜1187に対応する)をコードするコ ード鎖配列に相補的である。これを、第1PCRにおいて、J1と共に、J.sab inoides及びJ.virginianaの二本鎖のリンカー結合されたcDNAに対して用い 、それから、第2PCRを、J.sabinoidesについてはCP−57及びJ2を、J .virginianaについてはCP−57及びJ3を用いて行なった。3つの追加の縮 退したCryjIオリゴヌクレオチドを合成した。CP−62は、配列5’CCACTAAATA TTATCCA-3’を有し、ここに、3位のAはGでもよく、6位のAはGでもよく、 9位のTはA若し くはGでもよく、12位のTはA若しくはGでもよい。この縮退したオリゴヌク レオチド配列は、本質的にアミノ酸TrpIleIlePheSerGly(図 4aのアミノ酸69〜74;図4aのヌクレオチド333〜349に対応する) をコードするコード鎖配列に相補的である。CP−63は、配列5’-GCATCCCCAT CTTGGGGATG-3’を有し、ここに、3位のAはGでもよく、9位のAはGでもよく 、12位のTはCでもよく、15位のGはA、T若しくはCでもよく、18位の AはGでもよい。この縮退したオリゴヌクレオチド配列は、アミノ酸HisPr oGlnAspGlyAspAla(図4aのアミノ酸146〜152;図4a のヌクレオチド564〜583に対応する)をコードし得る配列に相補的である 。CP−64は、配列5’-GTCCATGGATCATAATTATT-3’有し、ここに、6位のTは Cでもよく、9位のAはGでもよく、12位のAはGでもよく、15位のAはG でもよく、18位のAはGでもよい。この縮退したオリゴヌクレオチド配列は、 アミノ酸AsnAsnTyrAspProTrpThr(図4bのアミノ酸24 3〜249;図4bのヌクレオチド855〜874に対応する)をコードし得る コード鎖配列に相補的である。APを、第1PCR増幅において、CP−62、 CP−63、CP−64及びCP−3(実施例3に記載)と共に、J.sabinoide s及びJ.virginianaの二本鎖のリンカー結合した両cDNAに対して用いた。診 断用PCRを、各第1 反応混合物について行なった。この診断用PCRにおいて、第1反応の3%を、 上記のようにAP及びCP−8を用いて増幅した。J.sabinoides及びJ.virgin ianaの両者に対して、約200塩基対の予想されるバンドが、AP及びCP−6 3を用いる第1PCRからの診断用PCRにおいて認められた。 次いで、縮退したプライマーCP−65を合成した。CP−65は、配列5’ −GCCCTGCAGTCCCCATCTTGGGGATGGAC-3’を有し、ここに、15位のAはGでもよ く、18位のTはCでもよく、21位のGはG、A、T若しくはCでもよく、2 4位のAはGでもよく、27位のGはA、T若しくはCでもよい。CP−65の ヌクレオチド1〜9を、クローニング目的のために加えてPstI制限部位を造 ったが、残りの縮退したオリゴヌクレオチド配列は、本質的にアミノ酸ValH isProGlnAspGlyAsp(図4aのアミノ酸145〜151;図4 aのヌクレオチド561〜580に対応する)をコードし得るコード鎖配列に相 補的である。APを、上記のJ.sabinoides及びJ.virginianaの第1のAP/C P−63増幅の第2PCRにおいて、CP−65と共に用いた。これらの反応物 を、JS42(J.sabinoides)及びJV46(J.virginiana)と呼んだ。第2 PCRは、両者とも、1%アガロースミニゲル上でEtBr染色して調べたとき に、約600塩基対のバンドを与えた。JS42及びJV46PCRからのDN Aを実施例3に記載した ようにして回収し、15μlの反応中でXbaI及びPstIで同時に消化し、 次いで、調製用2%GTGSeaP1aque低融点ゲル(メイン、Rockport在、FMC)中 で電気泳動した。適当な寸法のDNAバンドを、EtBr染色で可視化し、取り 出して、市販の配列決定用キット(Sequenase kit,オハイオ、Cleveland在、U .S.Biochemicals)を用いるジデオキシチェーンターミネーション法(Sanger 等、前出)による配列決定のために、適当に消化したpUC19中にライゲーシ ョンした。クローンを、M13用の順及び逆方向プライマー(マサチューセッツ 、Beverly在、N.E.Biolabs)及び内部シーケンシングプライマーJ4を用いて 配列決定した。JunsI及びJunvIの両者について、J4は、配列5’-GCTCCACCATGG GAGGCA-3’(図16のヌクレオチド177〜194及び図17のヌクレオチド1 87〜204)を有し、それは、本質的にアミノ酸SerSerThrMetG lyGly(図16及び17にそれぞれ示すJunsI及びJunvIのアミノ酸30〜3 5)をコードするコード鎖配列である。 このJunsIクローンの配列(pUC19JS42eと呼ぶ)は、5’非翻訳領 域において異なる長さを有しているにもかかわらず、クローンpUC19JS1 7d及びpUC19JS17fの配列と、それらの重複領域において同一である ことが見出された。クローンpUC19JS17dは、最長の5’非翻訳配列を 有した。図 16のヌクレオチド1〜141は、クローンpUC19JS17dの配列に対応 する。クローンpUC19JS42eは、図16のヌクレオチド1〜538に対 応する。 pUC19JV46及びpUC19JV46bと呼ばれるJunvIクローンの配 列は、クローンpUC19JV21gの配列と、それらの重複領域において同一 であった(但し、図17のヌクレオチド83は、示されているTではなく、クロ ーンpUC19JV21g中ではAであった)。このヌクレオチドの差異は、予 想されるアミノ酸変化を生じない。クローンpUC19JV46a、pUC19 JV46b及びpUC19JV21gは、それぞれ、図17のヌクレオチド1〜 548、1〜548及び2〜151に対応する。 これらのJunsI及びJunvI遺伝子の残りをコードするcDNAを、それぞれのリ ンカー結合されたcDNAから、縮退したオリゴヌクレオチドCP−66(CP −66は、配列5’-CATCCGCAAGATGGGGATGC-3’を有し、ここに、3位のTはCで もよく、6位のGはA、T若しくはCでもよく、9位のAはGでもよく、12位 のTはCでもよく、18位のTはCでもよい)及びAPを第IPCRで用いてク ローン化した。CP−66の配列は、CP−63のそれと相補的である。第2P CRを、最初の増幅混合物の3%について、各100pモルのAP及びCP−6 7を用いて行なった。CP−67は、配列5’-C GGGAATTCCCTCAAGATGGGGATGCGCT-3’を有し、ここに、15位のAはGでもよく、 18位のTはCでもよく、24位のTはCでもよく、27位のGはA、T若しく はCでもよく、28位のCはTでもよい。プライマ−CP−67のヌクレオチド 配列5’-CGGGAATTC-3’(塩基1〜9)を、クローニング目的のために加えてE coRI制限部位を造った。残りのオリゴヌクレオチド配列は、本質的に、アミ ノ酸ProGlnAspGlyAlaLeu(図4aのアミノ酸147〜153 ;図4aのヌクレオチド567〜586に対応する)をコードする。これらの、 J.sabinoides増幅からのDNA生成物(JS45と呼ぶ)及びJ.virginiana増 幅からのDNA生成物(JV49iiと呼ぶ)を、実施例3に記載したようにし て精製し、EcoRI及びXbaI(JS45)又はEcoRI及びAsp71 8I(JV49ii)で消化し、調製用1%低融点ゲル中で電気泳動した。約6 50bp長の主なDNAバンドを取り出して、配列決定のためにpUC19中に ライゲーションした。DNAを、市販のキット(sequenase kit,オハイオ、Cle veland在、U.S.Biochemicals)を用いて、ジデオキシチェーンターミネーショ ン法(Sanger等、前出)により配列決定した。 JunsI及びJunvIについてのpUC19JS45a及びpUC19JV49ii aと呼ばれる2つのクローンを、それぞれ、M13用の順及び逆方向プライマー (マサチューセッツ、Beverly在、N.E.BioLabs)及び内部シーケン シングプライマーJ8、J9及びJ12 JunsI用)及びJ6及びJ11(JunvI 用)を用いて配列決定した。J8は、配列5’-TAGGACATGATGATACAT-3’(図16 のヌクレオチド690〜707)を有し、これは、本質的にJunsIのアミノ酸L euGlyHisAspAspThr(図16のアミノ酸201〜206)をコ ードするコード鎖配列である。J9は、配列5’-GAGATCTACACGAGATGC-3’(図1 6のヌクレオチド976から993)を有し、これは、本質的にJunvIのアミノ 酸ArgSerThrArgAspAlaをコードするコード鎖配列である。J 12は、配列5’-AAAACTATTCCCTTCACT-3’を有し、ここに、1位のAはGでもよ く、4位のAはTでもよい。これは、JunsIのアミノ酸SerGluGlyAs nSerPhe(図16のアミノ酸263〜268)をコードするコード鎖配列 (図16のヌクレオチド875〜892)に対応する非コード鎖配列である。J 6は、配列5’-TAGGACATAGTGATTCAT-3’(図17のヌクレオチド700〜717 )を有し、本質的にJunvIのアミノ酸LeuGlyHisSerAspSerを コードするコード鎖配列である。J11は、配列5’-CCGGGATCCTTACAAATAACACAT TAT-3’を有し、ここに、ヌクレオチド1〜9は、クローニング目的のためのB amHI制限部位をコードしており、ヌクレオチド10〜27は図17のヌクレ オチド1165〜1182(JunvIの3’非翻訳領域内)に相補的なコード鎖配 列に対応する。ク ローンpUC19JS45aの配列は、図16のヌクレオチド527〜1170 に対応する。クローンpUC29JV49iiaの配列は、図17のヌクレオチ ド537〜1278に対応する。 JunsIの完全長クローンをPCRを用いて増幅した。オリゴヌクレオチドJ7 及びJ10を、PCR反応において、上記のように、J.sabinoidesの二本鎖の リンカー結合されたcDNAと共に用いた。J7は、配列5’-CCCGAATTCATGGCTT CCCCATGCTTA-3’を有し、ここに、ヌクレオチド1〜9は、クローニング目的の ために加えられたEcoRI制限部位をコードし、ヌクレオチド10〜27(図 16のヌクレオチド26〜43に対応する)は、JunsIのアミノ酸MetAla SerProCysLeu(図16のアミノ酸−21〜−16)をコードするコ ード鎖配列である。J10は、配列5’-CCGGGATCCCGTTTCATAAGCAAGATT-3’を有 し、ここに、ヌクレオチド1〜9は、クローニング目的のために加えられたBa mHI制限部位をコードし、ヌクレオチド10〜27は、JunsIの3’非翻訳領 域からのヌクレオチド1140〜1157(図16)に相補的な非コード鎖配列 である。PCR生成物(JS53iiと呼ぶ)は、1%アガロースミニゲル上で EtBr染色して調べたときに、約1200bpのバンドを与えた。このJS5 3iiPCRからのDNAを、実施例3に記載したようにして回収した。沈殿及 び70%EtOHでの洗浄の後に、このDNAを、15μlの反応中でEcoR I及びBamHIで同時に消化し、調製用1%GTG SeaPlaque低融点ゲル( メイン、Rockport在、FMC)中で電気泳動した。適当な寸法のDNAバンドを、 EtBr染色により可視化 し、取り出し、市販の配列決定用キット(Sequenasekit,オハイオ、Cleveland 在、U.S.Biochemicals)を用いるジデオキシチェーンターミネーシヨン法(Sa nger等、前出)による配列決定のために、適当に消化したpUC19中にライゲ ーションした。その結果生成したクローン、pUC19JS53iibを、M1 3用の順及び逆方向プライマー(マサチューセッツ、Beverly在、N.E.Biolabs )及び内部シーケンシングプライマ−J4を用いて部分的に配列決定した。この pUC19JS53iibの配列を決定したが、それは、クローンpUC19J S17d、pUC19JS42e及びpUC19JS45aから得られたものと 同一であった。このクローンpUC19JS53iibのヌクレオチド配列は、 図16のヌクレオチド26〜1157に対応する。 JunsIのヌクレオチド及び予想されるアミノ酸配列を図16に示す。JunsIは、 図16のヌクレオチド26〜1126に対応する1101ヌクレオチドのオープ ンリーディングフレームを有する(367アミノ酸の蛋白質をコードし得る)。 図16のヌクレオチド1〜25及び1130〜1170は、それぞれ、5’及び 3’非翻訳領域である。図16のヌクレオチド26〜28によりコードされる開 始Metは、植物における開始Metを含むコンセンサス配列(AACAATGGC;Lut cke等、前出)と89%の同一性を有する図16のヌクレオチド23〜30(AAA AATAGGC)中に同定された。この開始Metを コードするコドンの直5’側には、インフレームの終止コドンもある。図16の アミノ酸−21〜−1は、予想されるリーダー配列に対応する。JunsIの成熟型 のアミノ末端は、精製したJunsIの直接蛋白質配列分析(Gross等、前出)により 図16のアミノ酸1として同定された。JunsIの成熟型は、図16のアミノ酸1 〜346に対応するが、予想される分子量37.7kDaを有する。JunsIは、 共通配列Asn−Xxx−Ser/Thrを有する、3つの潜在的なN結合グリ コシレーション部位を有する。 JunvIの核酸及び予想されるアミノ酸配列を図17に示す。ヌクレオチド1〜 35及び1130〜1170は、それぞれ、5’及び3’非翻訳領域である。図 17のヌクレオチド36〜38によりコードされる開始ヌクレオチドは、植物に おける開始Metを含むコンセンサス配列(AACAATGGC;Lutcke等、前出)と8 9%の同一性を有する図17のヌクレオチド23〜30(AAAAATGGC)中に同定 された。JunsI(図16)及びJunvI(図17)の核酸は、この開始Metの周り の領域において同一である。図17の5’非翻訳領域には2つのインフレームの 終止コドンもある。JunvIは、図17のヌクレオチド36〜1145に対応する 1,100ヌクレオチドのオープンリーディングフレームを有し、それは、37 0アミノ酸の蛋白質をコードし得る。図17のヌクレオチド1146〜1148 は終止コドンをコードして いる。JunvIのアミノ酸−21〜−1(図17)は、予想されるリーダー配列に 対応する。このJunvIの成熟型のアミノ末端は、CryjI(図4a)及びJunsI(図 16)の配列との比較により、図17のアミノ酸1として同定された。図17の アミノ酸1〜349に対応するJunvIの成熟型は、予想される分子量38.0k Daを有する。JunvIは、共通配列Asn−Xxx−Ser/Thrを有する4 つの潜在的N結合グリコシレーション部位を有する。 表Iに示すように、JunsIとJunvIの成熟型のアミノ酸配列は、互いに80.9 %相同(75.4%同一であり、5.5%類似)である。JunsI及びCryjIの成熟 型のアミノ酸配列は、87%相同(80.1%同一であり、6.9%類似)であ り、JunvI及びCryjIの成熟型の配列は、80.5%相同(72.5%同一であり 、8%類似)である。実施例6でT細胞エピトープを含むとして同定されたCryj Iペプチド配列と対応するJunsI及びJunvI配列との間の相同性も又、非常に高い 。例えば、CryjIのアミノ酸211〜230に対応するペプチドCJ1−22( 図13)は、主要T細胞エピトープを含む(図14)。CJ1−22は、JunsI 及びJunvIそれぞれの対応する領域と95%の同一性(19/20の同一アミノ 酸)及び85%の相同性(16/20の同一アミノ酸、1/20の類似アミノ酸 )を有する。この高い配列相同性は、CryjIにより引き起こされるアレルギ ー疾患の治療において有効な免疫療法は、CryjI相同物により引き起こされるア レルギー疾患の治療においても有効であり得るということを示唆する。すべての 核酸及びアミノ酸分析は、PCGENE(カリフォルニア、Mountain View在、Intelli genetics)に含まれるソフトウェアを用いて行なった。 表I 実施例10 C.japonica、J.sabinoides、J.virginiana 及びC.arizonicaRNAのノーザンブロット分析 C.japonica、J.sabinoides、及びJ.virginia na花粉から分離したRNAに関してノーザンブロット分析を行った。合衆国( 例3)及び日本(例4)の両方で捕集したC.japo−nica花粉からのR NAを調べた。本質的に上記の Sambrookの方法を用いて、各々のRNA15μgを、ホルムアルデヒド 38%及び1X MOPS(20X=0.4M MOPS、0.02MEDTA 、0.1M NaOAc、pH7.0)溶液を含有する1.2%アガロースゲル 上で泳動した。RNA試料(初めに酢酸ナトリウム1/10容積、エタノール2 容積で沈殿させて容積を減少させ、dH2O 5.5μlに再懸濁させた)を、 最終濃度ホルムアルデヒド15.5%、ホルムアミド42%、及び1.3X M OPS溶液を有するローディング色素を含有するホルムアルデヒド/ホルムアミ ド緩衝液10μlにより泳動した。試料を10×SSC(20X=3M NaC 1、0.3Mクエン酸ナトリウム)におけるキャピラリートランスフアーにより Genescreen Plus(NEN Research Product s、マサチューセッツ、ボストン)に移した後に、膜を80℃で2時間ベークし 、3分間紫外線照射した。膜のプレハイブリダイゼーションは、4mLの0.5 M NaPO4(pH7.2)、1mM EDTA、1% BSA、及び7%S DS中60℃において1時間であった。アンチセンスプローブを非対称性PCR (McCabe,P.C.、PCR Protocols.AGuideto Methods and Applica−tions,Innis,M.等、 編集、Academic Press、ボストン、(1990)、76〜 83頁における)により低メルトアガロース(例3に記載する)においてJC9 1aの増幅で合成した。この場合、2μlのDNAを2μlのdNTPミックス (0.167mM dATP、0.167mM dTTP、0.167mM d GTPO、及び033mM dCTP)、2μlの10×PCR緩衝液、10μ lの32P−dCTP(100μCi;Amersham)イリノイ、アーリント ンハイツ)、1μl(100pモル)のアンチセンスプライマーCP−17、0 .5μlのTaqポリメラーゼ、及びdH2Oにより増幅して20μlにする。 10×PCR緩衝液、dNTP及びTaqポリメラーゼはPerkin Elm er Cetus(コネチカット、ノアウオーク)からのものであった。増幅は 94℃において45秒間30回数変性し、プライマーを60℃において45秒間 アニールしてテンプレートにしかつ72℃において1分間鎖延長することからな るものであった。反応を、TE100μlを加えることによって停止させ、プロ ーブを3ccのG−50スピンカラム(TEで平衡にしたグラスウールを詰めた 3ccのシリンジ中の2mlのG−50 Sephadex[Pharmaci a、スエーデン、アップサラ])で回収し、1500 TriCarb Liq uid Scintillation Counter(Packerd、イリ ノイ、ダウナースグロウブ)で カウントした。プローブをプレハイブリダイジング緩衝液に106cpm/ml で加え、プレハイブリダイゼーションを60℃において16時間行った。ブロッ トを高緊縮条件:3×65℃における0.2×SSC/1%SDSによる15分 、において行い、次いでプラスチックラップにラップして−80℃のフィルムに 暴露した。このノーザンブロットの7時間暴露は、C.japo−nica(合 衆国)(図19a、レーン1)、C.japonica(日本)(図19a、レ ーン2)、J.sabinoides(図19a、レーン3)及びJ.virg iniana(図19a、レーン4)RNAについておよそ1.2kbにおいて 単一の厚いバンドを示した。このバンドはcDNAのPCR分析によって予測さ れる通りのCryjI、JunsI及びJunvIについて予期されるサイズで ある。各々のレーンにおける異なるバンド強さはゲル上に負荷されたDNAの量 の相違を反映し得る。分子量基準1.6及び1.0kbの位置を図19a及び1 9bに示す。 J.sabinoides及びC.arizoni−caから分離したRNA を別のノーザンブロットにおいて分析した。J.sabinoidesからの全 RNA5μg及びC.arizonicaからの全RNA5μgを記載する通り にして精査した。このブロットにおいて、J.sabinoides(図19a )レーン1)及びC.arizonica(図19b、レーン 2)の両方について1.2kbバンドが観測され、C.arizonicaがC ryjI相同体を有することを示す。他の関連するツリーもまた相同体を有する ものと予想される。 本発明をその好適な実施態様に関連して説明したが、その他の実施態様は同じ 結果を達成することができる。本発明への変更及び変更態様は当業者にとり自明 であると思われかつ発明の真の精神及び範囲に従うかかる変更態様及び均等物を すべて添付する請求の範囲に含む意図である。 配列表 (1)一般的情報: (i)出願人:Griffith,Irwin J. Pollock,Joanne,Bond Julian (ii)発明の名称:杉花粉由来のアレルゲン性蛋白質及び ペプチド (iii)配列の数:25 (iv)通信住所: (A)名宛人:ImmuLogic Pharmaceutical Corporation (B)通り:610 Lincoln Street (C)市:Waltham (D)州:マサチューセッツ (E)国:USA (F)郵便番号:02154 (v)コンピューター読み取り可能形式: (A)媒体型:フロッピーディスク (B)コンピューター:IBM PC 互換機 (C)オペレーティングシステム:PC-DOS/MS-DOS (D)ソフトウエア:PatentIn Release #1.0, Version #1.25 (vi)現出願のデータ: (A)出願番号: (B)出願日: (C)分類: (viii)代理人/代理業者の情報: (A)名称:Stacey L.Channing (B)登録番号:31,095 (C)参照/ドケット番号:IPC-025CCC PCT (ix)電信用情報: (A)電話:(617)466-6000 (B)テレファックス:(617)466-6040 (2)配列番号1の情報: (i)配列特性: (A)長さ:1337塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:cDNA to mRNA (vi)起源: (A)生物名:Crytpomeria japonica (ix)配列の特徴: (A)特徴を表わす記号:CDS (B)存在位置:66..1187 (ix)配列の特徴: (A)特徴を表わす記号:mat peptide (B)存在位置:129..1187 (xi)配列(配列番号1): (2)配列番号2の情報: (i)配列特性: (A)長さ:374アミノ酸 (B)型:アミノ酸 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:蛋白質 (xi)配列(配列番号2): (2)配列番号3の情報: (i)配列特性: (A)長さ:17塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列(配列番号3): (2)配列番号4の情報: (i)配列特性: (A)長さ:25塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列(配列番号4): (2)配列番号5の情報: (i)配列特性: (A)長さ:23塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ix)配列の特徴: (A)特徴を表わす記号:modified base (B)存在位置:15 (D)他の情報: /mod base= i (xi)配列(配列番号5): (2)配列番号6の情報: (i)配列特性: (A)長さ:20塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ix)配列の特徴: (A)特徴を表わす記号:modified base (B)存在位置:6 (D)他の情報: /mod base= i (xi)配列(配列番号6): (2)配列番号7の情報: (i)配列特性: (A)長さ:25塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列(配列番号7): (2)配列番号8の情報: (i)配列特性: (A)長さ:18塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列(配列番号8): (2)配列番号9の情報: (i)配列特性: (A)長さ:26塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列(配列番号9): (2)配列番号10の情報: (i)配列特性: (A)長さ:17塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列(配列番号10): (2)配列番号11の情報: (i)配列特性: (A)長さ:17塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列(配列番号11): (2)配列番号12の情報: (i)配列特性: (A)長さ:18塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列(配列番号12): (2)配列番号13の情報: (i)配列特性: (A)長さ:18塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列(配列番号13): (2)配列番号14の情報: (i)配列特性: (A)長さ:30塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列(配列番号14): (2)配列番号15の情報: (i)配列特性: (A)長さ:19塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列(配列番号15): (2)配列番号16の情報: (i)配列特性: (A)長さ:17塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列(配列番号16): (2)配列番号17の情報: (i)配列特性: (A)長さ:18塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列(配列番号17): (2)配列番号18の情報: (i)配列特性: (A)長さ:20アミノ酸 (B)型:アミノ酸 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:ペプチド (v)フラグメント型:N-terminal (vi)起源: (A)生物名:Crytpomeria japonica (ix)配列の特徴: (A)特徴を表わす記号:Modified-site (B)存在位置:7 (D)他の情報: /note="the amino acid at position 7 is Ser,Cys,Thr,or His" (xi)配列(配列番号18): (2)配列番号19の情報: (i)配列特性: (A)長さ:16アミノ酸 (B)型:アミノ酸 (D)トボロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:ペプチド (v)フラグメント型:internal (vi)起源: (A)生物名:Crytpomeria japonica (xi)配列(配列番号19): (2)配列番号20の情報: (i)配列特性: (A)長さ:30塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列(配列番号20): (2)配列番号21の情報: (i)配列特性: (A)長さ:20塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列(配列番号21): (2)配列番号22の情報: (i)配列特性: (A)長さ:13塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列(配列番号22): (2)配列番号23の情報: (i)配列特性: (A)長さ:21塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列(配列番号23): (2)配列番号24の情報: (i)配列特性: (A)長さ:35塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列(配列番号24) (2)配列番号25の情報: (i)配列特性: (A)長さ:5アミノ酸 (B)型:アミノ酸 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:ペプチド (v)フラグメント型:N-terminal (vi)起源: (A)生物名:Juniperus sabinoides (xi)配列(配列番号25):
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C07K 16/16 C12P 21/02 C 9282−4B 21/08 9358−4B G01N 33/53 Q 8310−2J // A61K 39/395 N 9284−4C (72)発明者 ポロック,ジョーン アメリカ合衆国 02174 マサチューセッ ツ,アーリントン,ニューコーム ストリ ート 51 (72)発明者 ボンド,ジュリアン エフ. アメリカ合衆国 02188 マサチューセッ ツ,ウェイマス,コマーシャル ストリー ト 294 (72)発明者 ガーマン,リチャード ディー. アメリカ合衆国 02174 マサチューセッ ツ,アーリントン,フェセンデン ロード 21 (72)発明者 クウォー,メイチャン アメリカ合衆国 01890 マサチューセッ ツ,ウィンチェスター,コクス ロード 5

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.CryjIの単離されたペプチド或はその単離された部分であって、該ペプ チド或はその部分はCryjIの少なくとも一種のT細胞エピトープを含み、該 ペプチドは下記:CJ1−2、CJ1−3、CJ1−4、CJ1−7、CJ1− 8、CJ1−9、CJ1−10、CJ1−11、CJ1−12、CJ1−14、 CJ1−15、CJ1−16、CJ1−17、CJ1−18、CJ1−19、C J1−20、CJ1−21、CJ1−22、CJ1−23、CJ1−24、CJ 1−25、CJ1−26、CJ1−27、CJ1−30、CJ1−31、CJ1 −32及びCJ1−35からなる群より選ぶアミノ酸配列を有する、CryjI の単離されたペプチド或はその単離された部分。 2.前記ペプチドの前記部分が図14に示す通りの該ペプチドの平均T細胞刺激 インデックスに等しいか又はそれより大きい平均T細胞刺激インデックスを有す る請求項1の単離されたペプチド或はその単離された部分。 3.少なくとも二種のT細胞エピトープを含む請求項1の単離されたペプチド或 はその部分。 4.杉花粉に感受性の個人に投与する際に、個人においてT細胞アネルギーを誘 発し或は個人におけるT細胞のリンホカイン分泌プロフィルを変える請求項1の 単離されたペプチド或はその部分。 5.平均T細胞刺激インデックス少なくとも2.0を有する請求項1の単離され たペプチドの部分。 6.CryjIに感受性の個人の相当のパーセンテージにおいて、CryjIに 特異的な免疫グロブリンEを結合しないか、或はペプチドもしくはその部分の該 免疫グロブリンEへの結合が起きるならば、かかる結合はCryjIに感受性の 個人の相当のパーセンテージにおいてマスト細胞或は好塩基球からのメディエー ターの放出を生じない請求項1の単離されたペプチドの全部或は部分。 7.免疫グロブリンEを、CryjIが免疫グロブリンEを結合するのに比べて 相当に低い程度に結合する請求項1の単離されたペプチド。 8.投与される杉花粉に感受性の個人において、個人の杉花粉へのアレルギー反 応を変える請求項1の単離されたペプチドの全部或は部分。 9.部分がアミノ酸残基少なくとも15を含む請求項1の単離されたペプチドの 部分。 10.請求項1のペプチドの全部或は部分をコードする配列を有する単離された 核酸配列、或は該核酸配列の機能的な同等物。 11.請求項1のペプチドの全部或は部分に特異的な抗体と免疫学的に交差反応 を起こし得る単離されたペプチド。 12.請求項1のペプチドの全部或は部分と反応性のT 細胞と免疫学的に交差反応を起こし得る単離されたペプチド。 13.杉花粉蛋白質アレルゲンCryjIの単離されたペプチド或はその部分で あって、該ペプチド或はその部分は該蛋白質アレルゲンの少なくとも一種のT細 胞エピトープを含み、該ペプチドは該蛋白質アレルゲンに感受性の個人群におい て求めてポジティビティーインデックス少なくとも約100及び平均T細胞刺激 インデックス少なくとも約3.5を有する、杉花粉蛋白質アレルゲンCryjI の単離されたペプチド或はその部分。 14.前記個人群が少なくとも25の個人である請求項13の単離されたペプチ ド或はその部分。 15.前記個人群が少なくとも30の個人である請求項14の単離されたペプチ ド或はその部分。 16.前記平均T細胞刺激インデックスが少なくとも約5.0である請求項14 の単離されたペプチド或はその部分。 17.前記平均T細胞刺激インデックスが少なくとも約7.0である請求項14 の単離されたペプチド或はその部分。 18.前記ペプチドを下記:CJ1−16、CJ1−17、CJ1−20、CJ 1−22、CJ1−23、CJ1−24、CJ1−26、CJ1−27、CJ1 −30、CJ1−31、CJ1−32及びCJ1−35からなる群より選ぶ請求 項14のペプチド或はその部分。 19.前記ペプチドが下記:CJ1−16、CJ1−20、CJ1−22、CJ 1−27及びCJ1−32からなる群より選ぶアミノ酸配列を有する請求項17 のペプチド或はその部分。 20.請求項1のペプチドの改質されたペプチド或は改質された部分。 21.CryjIに感受性の個人の相当のパーセンテージにおいて、CryjI に特異的な免疫グロブリンEを結合しないか、或はペプチドもしくはその部分の 該免疫グロブリンEへの結合が起きるならば、かかる結合はCryjIに感受性 の個人の相当のパーセンテージにおいてマスト細胞或は好塩基球からのメディエ ーターの放出を生じない請求項20の改質されたペプチド或は改質された部分。 22.投与される杉花粉に感受性の個人において、個人の杉花粉アレルゲンへの アレルギー反応を変える請求項20の改質されたペプチド或は改質された部分。 23.図4a〜bにに示す通りのCryjIのアミノ酸配列のアミノ酸151〜 352を含むCryjIの単離されたペプチド或はその部分。 24.請求項23のペプチドの改質されたペプチド或は改質された部分。 25.少なくとも2つの領域を含み、各々の領域はCryjIの少なくとも一種 のT細胞エピトープを含み、該領域は各々下記:CJ1−1、CJ1−2、 CJ1−3、CJ1−4、CJ1−7、CJ1−8、CJ1−9、CJ1−10 、CJ1−11、CJ1−12、CJ1−14、CJ1−15、CJ1−16、 CJ1−17、CJ1−18、CJ1−19、CJ1−20、CJ1−21、C J1−22、CJ1−23、CJ1−24、CJ1−25、CJ1−26、CJ 1−27、CJ1−28、CJ1−30、CJ1−31、CJ1−32、CJ1 −33、CJ1−34及びCJ1−35からなる群より選ぶアミノ酸配列の全部 或は一部を含む単離されたペプチド。 26.前記領域が下記:CJ1−2、CJ1−9、CJ1−10、CJ1−16 、CJ1−17、CJ1−20、CJ1−22、CJ1−23、CJ1−24、 CJ1−25、CJ1−26、CJ1−27、CJ1−30、CJ1−31、C J1−32、CJ1−35からなる群より選ぶアミノ酸配列を含む請求項25の 単離されたペプチドの全部或は部分。 27.前記ペプチドが下記からなる群より選ぶ領域の組合せを含む請求項25の 単離されたペプチド: CJ1−1、CJ1−2及びCJ1−3; CJ1−1及びCJ1−2; CJ1−9及びCJ1−10; CJ1−14、CJ1−15、CJ1−16及びCJ1−17; CJ1−20、CJ1−21、CJ1−22、CJ1 −23; CJ1−20、CJ1−22及びCJ1−23; CJ1−22及びCJ1−23; CJ1−22、CJ1−23及びCJ1−24; CJ1−24及びCJ1−25; CJ1−30、CJ1−31及びCJ1−32; CJ1−31及びCJ1−32; CJ1−22、CJ1−23、CJ1−16及びCJ1−17; CJ1−22、CJ1−23、CJ1−31及びCJ1−32; CJ1−16及びCJ1−17; CJ1−16、CJ1−17、CJ1−31及びCJ1−32; CJ1−9、CJ1−10及びCJ1−16; CJ1−17、CJ1−22及びCJ1−23; CJ1−16、CJ1−17及びCJ1−20; CJ1−31、CJ1−32及びCJ1−20; CJ1−22、CJ1−23、CJ1−1、CJ1−2及びCJ1−3; CJ1−16、CJ1−17、CJ1−22及びCJ1−23、CJ1−31 及びCJ1−32; CJ1−9、CJ1−10、CJ1−16、CJ1−17、CJ1−22及び CJ1−23; CJI−9、CJ1−10、CJ1−16、CJ1− 17、CJ1−31及びCJ1−32; CJ1−9、CJ1−10、CJ1−22、CJ1−23、CJ1−31及び CJ1−32; CJ1−9、CJ1−10、CJ1−16、CJ1−17、CJ1−22、C J1−23、CJ1−31及びCJ1−32; CJ1−1、CJ1−2、CJ1−16、CJ1−17、CJ1−22及びC J1−23。 28.請求項1の前記単離されたペプチドの或はその部分をコードする配列を有 する単離された核酸或は該核酸配列の機能的な同等物。 29.請求項28の核酸によりトランスフォームされた宿主細胞において産生さ れた単離されたペプチド。 30.請求項25のペプチドをコードする配列を有する単離された核酸或は該核 酸配列の機能的な同等物。 31.請求項30の核酸によりトランスフォームされた宿主細胞において産生さ れた単離されたペプチド。 32.CryjIの単離されたペプチドの全部或は部分であって、該ペプチド或 はその部分は該蛋白質アレルゲンの少なくとも一種のT細胞エピトープを含み、 該ペプチドはXn−Y−Zm式(式中、Yは下記:CJ1−2、CJ1−3、CJ 1−4、CJ1−7、CJ1−8、CJ1−9、CJ1−10、CJ1−11、 CJ1−12、CJ1−14、CJ1−15、CJ1−16、CJ1−17、C J1−18、CJ1−19、CJ1− 20、CJ1−21、CJ1−22、CJ1−23、CJ1−24、CJ1−2 5、CJ1−26、CJ1−27、CJ1−28、CJ1−30、CJ1−31 、CJ1−32及びCJ1−35からなる群より選ぶアミノ酸配列であり、Xn は該蛋白質アレルゲンのアミノ酸配列におけるYのアミノ末端に隣接するアミノ 酸残基であり、Zmは該蛋白質アレルゲンのアミノ酸配列におけるYのカルボキ シ末端に隣接するアミノ酸残基であり、nは0〜30であり、mは0〜30であ る)を有するCryjIの単離されたペプチドの全部或は部分。 33.部分がアミノ酸残基少なくとも15を含む請求項32の単離されたペプチ ドの部分。 34.蛋白質アレルゲンに感受性の個人の相当のパーセンテージにおいて、Cr yjIに特異的な免疫グロブリンEを結合しないか、或はペプチド或はその部分 の該免疫グロブリンEへの結合が起きるならば、かかる結合は蛋白質アレルゲン に感受性の個人の相当のパーセンテージにおいてマスト細胞或は好塩基球からの メディエーターの放出を生じない請求項32の単離されたペプチドの全部或は部 分。 35.免疫グロブリンEを、CryjIが該免疫グロブリンEを結合するのに比 べて相当に低い程度に結合する請求項32の単離されたペプチド或はその部分。 36.CryjIの単離されたペプチド或はその単離された部分であって、該ペ プチド或はその部分はCryj Iの少なくとも一種のT細胞エピトープを含み、該ペプチドは図4a〜bに示す 通りのCryjIのアミノ酸20〜324或は341〜353を含むアミノ酸配 列を有する、CryjIの単離されたペプチド或はその単離された部分。 37.請求項1の少なくとも一種の単離されたペプチド或はその部分及び製薬上 許容し得るキャリヤー或は希釈剤を含む治療組成物。 38.請求項13の少なくとも一種の単離されたペプチド或はその部分及び製薬 上許容し得るキャリヤー或は希釈剤を含む治療組成物。 39.請求項23の単離されたペプチド或はその部分及び製薬上許容し得るキャ リヤー或は希釈剤を含む治療組成物。 40.個人における杉花粉アレルゲン或は杉花粉アレルゲンと免疫学的に交差反 応を起こし得るアレルゲンへの感受性を治療するための薬剤を製造するための請 求項37の組成物の使用。 41.個人における杉花粉アレルゲン或は杉花粉アレルゲンと免疫学的に交差反 応を起こし得るアレルゲンへの感受性を治療するための薬剤を製造するための請 求項39の組成物の使用。 42.個人における杉花粉アレルゲン或は杉花粉アレルゲンと免疫学的に交差反 応を起こし得るアレルゲンへの感受性を治療するための薬剤を製造するための請 求項 37の少なくとも二種の異なる組成物の使用。 43.杉花粉アレルゲン或は個人において杉花粉アレルゲンと免疫学的に交差反 応を起こし得るアレルゲンへの感受性を治療するための薬剤を製造するための請 求項38の少なくとも二種の異なる組成物の使用。 44.個人から得られる血液試料と請求項1の少なくとも一種のペプチドとを、 血液成分とペプチドとを結合させるための適した条件下で組み合わせ、かつかか る結合が個人における杉花粉への感受性を示すものとして起きる程度を求めるこ とを含む、個人における杉花粉への感受性を検出する方法。 45.結合が起きる程度を、T細胞機能、T細胞増殖或はこれらの組合せを評価 することによって求める請求項44の方法。 46.個人から得られる血液試料と請求項13の少なくとも一種のペプチドとを 、血液成分とペプチドとを結合させるための適した条件下で組み合わせ、かつか かる結合が個人における杉花粉への感受性を示すものとして起きる程度を求める ことを含む、個人における杉花粉への感受性を検出する方法。 47.結合が起きる程度を、T細胞機能、T細胞増殖或はこれらの組合せを評価 することによって求める請求項46の方法。 48.個人から得られる血液試料と請求項32の少なくとも一種のペプチドの全 部或は部分とを、血液成分とペ プチド或はその部分とを結合させるための適した条件下で組み合わせ、かつかか る結合が個人における杉花粉への感受性を示すものとして起きる程度を求めるこ とを含む、個人における杉花粉への感受性を検出する方法。 49.結合が起きる程度を、T細胞機能、T細胞増殖或はこれらの組合せを評価 することによって求める請求項48の方法。 50.製薬上許容し得るキャリヤー或は希釈剤及び少なくとも二種のペプチドを 含み、該ペプチドは各々CryjIの少なくとも一種のT細胞エピトープを含む 治療組成物。 51.前記ペプチドを下記:CJ1−1、CJ1−2、CJ1−3、CJ1−4 、CJ1−7、CJ1−8、CJ1−9、CJ1−10、CJ1−11、CJ1 −12、CJ1−14、CJ1−16、CJ1−17、CJ1−18、CJ1− 19、CJ1−20、CJ1−21、CJ1−22、CJ1−23、CJ1−2 4、CJ1−25、CJ1−26、CJ1−27、CJ1−28、CJ1−30 、CJ1−31、CJ1−32、CJ1−33、CJ1−34及びCJ1−35 からなる群より選び、前記組成物が前記蛋白質アレルゲンのT細胞エピトープを 、組成物を杉花粉アレルゲンに感受性の個人に投与する際に、個人のT細胞が該 少なくとも一種の蛋白質アレルゲンに対して寛容にされるように十分なパーセン テージで含む請求項50の組成物。 52.下記からなる群より選ぶペプチド域の組合せを含む請求項51の組成物: CJ1−1、CJ1−2及びCJ1−3; CJ1−1及びCJ1−2; CJ1−9及びCJ1−10; CJ1−14、CJ1−15、CJ1−16及びCJ1−17; CJ1−20、CJ1−21、CJ1−22、CJ1−23; CJ1−20、CJ1−22及びCJ1−23; CJ1−22及びCJ1−23; CJ1−22、CJ1−23及びCJ1−24; CJ1−24及びCJ1−25; CJ1−30、CJ1−31及びCJ1−32; CJ1−31及びCJ1−32; CJ1−22、CJ1−23、CJ1−16及びCJ1−17; CJ1−22、CJ1−23、CJ1−31及びCJ1−32; CJ1−16、CJ1−17、CJ1−31及びCJ1−32; CJ1−9、CJ1−10及びCJ1−16; CJ1−16及びCJ1−17; CJ1−17、CJ1−22及びCJ1−23; CJ1−16、CJ1−17及びCJ1−20; CJ1−31、CJ1−32及びCJ1−20; CJ1−22、CJ1−23、CJ1−1、CJ1−2及びCJ1−3; CJ1−16、CJ1−17、CJ1−22及びCJ1−23、CJ1−31 及びCJ1−32; CJ1−9、CJ1−10、CJ1−16、CJ1−17、CJ1−22及び CJ1−23; CJ1−9、CJ1−10、CJ1−16、CJ1−17、CJ1−31及び CJ1−32; CJ1−9、CJ1−10、CJ1−22、CJ1−23、CJ1−31及び CJ1−32; CJ1−9、CJ1−10、CJ1−16、CJ1−17、CJ1−22、C J1−23、CJ1−31及びCJ1−32; CJ1−1、CJ1−2、CJ1−16、CJ1−17、CJ1−22及びC J1−23 CJ1−1、CJ1−2、CJ1−16、CJ1−17、CJ1−22及びC J1−23; CJ1−22、CJ1−23、CJ1−24、CJ1−9、及びCJ1−10 ; CJ1−22、CJ1−23、CJ1−24、CJ1−9、CJ1−10、C J1−16、及びCJ1−17; CJ1−22、CJ1−23、CJ1−24、CJ1−16、CJ1−17、 CJ1−31及びCJ1− 32; CJ1−22、CJ1−23、CJ1−24、CJ1−16、及びCJ1−1 7; CJ1−22、CJ1−23、CJ1−24、CJ1−9、CJ1−10、C J1−31及びCJ1−32;並びに CJ1−22、CJ1−23、CJ1−24、CJ1−31、及びCJ1−3 2。 53.個人における杉花粉アレルゲン或は杉花粉アレルゲンと免疫学的に交差反 応を起こし得るアレルゲンへの感受性を治療するための薬剤を製造するための請 求項50の組成物の使用。 54.個人における杉花粉アレルゲン或は杉花粉アレルゲンと免疫学的に交差反 応を起こし得るアレルゲンへの感受性を治療するための薬剤を製造するための請 求項52の組成物の使用。 55.CryjIの少なくとも一種のペプチド及び製薬上許容し得るキャリヤー 或は希釈剤を含む治療組成物であって、CryjIのT細胞エピトープを、組成 物を杉花粉アレルゲンに感受性の個人に投与する際に、個人のT細胞がCryj Iに対して寛容にされるように十分なパーセンテージで含む治療組成物。 56.請求項55の組成物を個人に治療上有効な量で投与することを含む、杉花 粉アレルゲン或は個人において杉花粉アレルゲンと免疫学的に交差反応を起こし 得るア レルゲンへの感受性を治療する方法。 57.CryjIの少なくとも1つの断片をコードする核酸配列或は該核酸配列 の機能的な同等物。 58.前記核酸配列が本質的に図4a〜bに示す通りのCryjIの核酸配列の コード部分の少なくとも1つの断片からなる請求項57の核酸配列。 59.請求項57の核酸配列によってコードされたペプチドを発現するためにト ランスフォームされた宿主細胞。 60.請求項57の核酸配列によりトランスフォームされた宿主細胞において産 生される杉花粉の少なくとも1つの抗原性断片。 61.前記断片が杉花粉に特異的な免疫グロブリンEを結合しないか、或は断片 の該免疫グロブリンEへの結合が起きるならば、かかる結合はマスト細胞或は好 塩基球からのヒスタミンの放出を生じない請求項60の少なくとも1つの抗原性 断片。 62.前記単離された抗原性断片が、投与される杉花粉に感受性の個人において 、杉花粉へのアレルギー反応を変えることができる請求項60の単離された抗原 性断片。 63.a)CryjIの少なくとも1つの断片をコードする核酸配列によりトラ ンスフォームされた宿主細胞を適した培地において培養して細胞とCryjIの 少なくとも1つの単離された断片を含有する培地との混合物を 生成し;及び b)該混合物を精製してCryjIの少なくとも1つの実質的に純な断片を生 成する工程を含むCryjIの少なくとも1つの単離された断片を生成する方法 。 64.CryjIの単離されたペプチド或はその単離された部分であって、該ペ プチド或はその部分はCryjIの少なくとも一種のT細胞エピトープを含み、 該ペプチドは下記:CJ1−1、CJ1−2、CJ1−3、CJ1−4、CJ1 −7、CJ1−8、CJ1−9、CJ1−10、CJ1−11、CJ1−12、 CJ1−14、CJ1−15、CJ1−16、CJ1−17、CJ1−18、C J1−19、CJ1−20、CJ1−21、CJ1−22、CJ1−23、CJ 1−24、CJ1−25、CJ1−26、CJ1−27、CJ1−28、CJ1 −30、CJ1−31、CJ1−32、CJ1−33、CJ1−34及びCJ1 −35からなる群より選ぶアミノ酸配列を有する、CryjIの単離されたペプ チド或はその単離された部分。 65.前記ペプチドが下記:CJ1−2、CJ1−9、CJ1−10、CJ1− 16、CJ1−17、CJ1−20、CJ1−22、CJ1−23、CJ1−2 4、CJ1−25、CJ1−26、CJ1−27、CJ1−30、CJ1−31 、CJ1−32及びCJ1−35からなる群より選ぶアミノ酸配列を有する請求 項64の単 離されたペプチド或はその部分。 66.杉花粉に感受性の個人に投与する際に、個人の杉花粉アレルゲンへのアレ ルギー反応を低減させる杉花粉アレルゲンの少なくとも1つの改質された断片。 67.CryjIに或はその断片に免疫学的に関係する単離された蛋白質アレル ゲン或はその抗原性断片。 68.CryjIの少なくとも1つの単離された抗原性断片及び製薬上許容し得 るキャリヤー或は希釈剤を含む治療組成物。 69.杉花粉アレルゲンCryjIの一部ををコードする核酸配列によりトラン スフォームされた宿主細胞において合成される、杉花粉アレルゲンCryjIの 少なくとも1つの断片を含む蛋白質製剤。 70.請求項69の前記製剤を哺乳動物に治療上有効な量で投与することを含む 、杉花粉アレルゲン或は該アレルゲンに感受性の哺乳動物において杉花粉アレル ゲンと免疫学的に交差反応を起こし得るアレルゲンへの感受性を治療する方法。 71.哺乳動物から得られる血液試料と請求項57の核酸配列によりトランスフ ォームされた宿主細胞において産生される或は化学的に合成される杉花粉の精製 されたされた抗原性断片とを、血液成分と断片とを結合させるための適した条件 下で組み合わせ、かつかかる結合が起きる程度を求めることを含む、哺乳動物に おける杉花粉アレルゲンへの感受性を検出する方法。 72.請求項57の核酸配列によりトランスフォームされた宿主細胞において産 生される或は化学的に合成される杉花粉アレルゲンCryjIの少なくとも1つ の抗原性断片を十分な量で哺乳動物に投与して該哺乳動物においてアレルギー反 応を引き起こし、かつ個人における杉花粉アレルゲンの該抗原性断片へのアレル ギー反応の発生を求めることを含む哺乳動物の杉花粉アレルゲンへの感受性を検 出する方法。 73.杉花粉アレルゲンCryjIの少なくとも1つの抗原性断片と特異的に反 応性のモノクロナール抗体。 74.CryjIの単離されたペプチドの全部或は部分であって、該ペプチド或 はその部分はCryjIの少なくとも一種のT細胞エピトープを含み、該ペプチ ドは図4a〜bに示す通りのCryjIのアミノ酸残基1〜40、アミノ酸残基 81〜110、アミノ酸残基151〜180、アミノ酸残基191〜260及び アミノ酸残基291〜330からなる群より選ぶアミノ酸配列を有する、Cry jIの単離されたペプチドの全部或は部分。 75.杉花粉に感受性の個人に充分な量で投与する際に、個人の杉花粉へのアレ ルギー性暴露を改質することになるCryjIの抗原性断片をデザインする方法 であって、 (a)CryjIのペプチドを組み換えにより或は合成により生成し; (b)該ペプチドを杉花粉に感受性の個人においてB細胞及び/又はT細胞反 応に影響を与える能力について調べ;及び (c)細胞によって認識されるエピトープを含有する適したペプチドを選定す る工程を含む方法。 76.CryjIの単離されたペプチド或はその単離された部分であって、該ペ プチド或はその部分はCryjIの少なくとも一種のT細胞エピトープを含み、 該ペプチドは下記:CJ1−41、CJ1−41.1、CJ1−41.2、CJ 1−41.3、CJ1−42、CJ1−42.1、CJ1−42.2、CJ1− 43、CJ1−43.1、CJ1−43.6、CJ1−43.7、CJ1−43 .8、CJ1−43.9、CJ1−43.10、CJ1−43.11、CJ1− 43.12、CJ1−45、CJ1−45.1、CJ1−45.2、CJ1−4 4、CJ1−44.1、CJ1−44.2及びCJ1−44.3からなる群より 選ぶアミノ酸配列を有する、CryjIの単離されたペプチド或はその単離され た部分。 77.請求項76の少なくとも一種の単離されたペプチド或はその部分及び製薬 上許容し得るキャリヤー或は希釈剤を含む治療組成物。 78.個人における杉花粉アレルゲン或は杉花粉アレルゲンと免疫学的に交差反 応を起こし得る任意のアレルゲ ンへの感受性を治療するための薬剤を製造するための請求項76の組成物の使用 。 79.杉花粉アレルゲンと免疫学的に交差反応を起こし得る前記アレルゲンがJ unsI或はJunvIである請求項78の使用。 80.請求項76のペプチドの改質されたペプチド或は改質された部分。 81.個人から得られる血液試料と請求項76の少なくとも一種のペプチドの全 部或は部分とを、血液成分とペプチド或はその部分とを結合させるための適した 条件下で組み合わせ、かつかかる結合が個人における杉花粉への感受性を示すも のとして起きる程度を求めることを含む、個人における杉花粉への感受性を検出 する方法。 82.前記ペプチドを下記:CJ1−41、CJ1−41.1、CJ1−41. 2、CJ1−41.3、CJ1−42、CJ1−42.1、CJ1−42.2、 CJ1−43、CJ1−43.1、CJ1−43.6、CJ1−43.7、CJ 1−43.8、CJ1−43.9、CJ1−43.10、CJ1−43.11、 CJ1−43.12、CJ1−45、CJ1−45.1、CJ1−45.2、C J1−44、CJ1−44.1、CJ1−44.2及びCJ1−44.3からな る群より選び、前記組成物が前記蛋白質アレルゲンのT細胞エピトープを、組成 物を杉花粉アレルゲンに感受性の個人に投与する際に、個人のT細胞が該少なく とも 一種の蛋白質アレルゲンに対して寛容にされるように十分なパーセンテージで含 む請求項76の組成物。 83.個人における杉花粉アレルゲン或は杉花粉アレルゲンと免疫学的に交差反 応を起こし得る任意のアレルゲンへの感受性を治療するための薬剤を製造するた めの請求項76の組成物の使用。 84.杉花粉アレルゲンと免疫学的に交差反応を起こし得る前記アレルゲンがJ unsI或はJunvIである請求項83の使用。 85.JunvIの単離され、精製された天然蛋白質或はペプチド。 86.JunsIをコードするヌクレオチド配列を有する単離された核酸或はそ の少なくとも一種の断片或は該ヌクレオチド配列の機能的同等物。 87.前記ヌクレオチド配列が本質的に図16のヌクレオチド配列のコード部分 からなる請求項86の単離された核酸配列。 88.前記ヌクレオチド配列が本質的に図16のヌクレオチド配列からなる請求 項86の単離された核酸配列。 89.JunsIをコードするヌクレオチド配列を含む発現ベクター或はその少 なくとも一種の断片或は該ヌクレオチド配列の機能的同等物。 90.前記ヌクレオチド配列が本質的に図16のヌクレオチド配列のコード部分 からなる請求項89の発現ベクター。 91.請求項86の核酸によってコードされた蛋白質或はペプチドを発現するた めにトランスフォームされた宿主細胞。 92.請求項86の核酸によってトランスフォームされた宿主細胞において産生 される、単離されたJunsI蛋白質或はその少なくとも一種の抗原性断片。 93.JunvIをコードするヌクレオチド配列を有する単離された核酸或はそ の少なくとも一種の断片或は該ヌクレオチド配列の機能的同等物。 94.前記ヌクレオチド配列が本質的に図17のヌクレオチド配列のコード部分 からなる請求項93の単離された核酸配列。 95.前記ヌクレオチド配列が本質的に図17のヌクレオチド配列からなる請求 項93の単離された核酸配列。 96.JunvIをコードするヌクレオチド配列を含む発現ベクター或はその少 なくとも一種の断片或は該ヌクレオチド配列の機能的同等物。 97.前記ヌクレオチド配列が本質的に図17のヌクレオチド配列のコード部分 からなる請求項96の発現ベクター。 98.請求項93の核酸によってコードされた蛋白質或はペプチドを発現するた めにトランスフォームされた宿主細胞。 99.請求項93の核酸によってトランスフォームされた宿主細胞において産生 される、単離されたJunvI 蛋白質或はその少なくとも一種の抗原性断片。 100.a)JunsI或はその断片をコードする核酸配列によりトランスフォ ームされた宿主細胞を適した培地において培養して細胞と該JunsI或はその 少なくとも一種の断片を含有する培地との混合物を生成し;及び b)該混合物を精製して実質的に純なJunsI或はその少なくとも一種の断 片を生成する 工程を含むJunsI或はその少なくとも一種の断片を生成する方法。 101.単離されたJunsI或はその少なくとも一種の抗原性断片。 102.単離されたJunsI花粉アレルゲン或はその少なくとも一種の断片及 び製薬上許容し得るキャリヤー或は希釈剤を含む治療組成物。 103.JunsIの全部或は一部をコードする核酸配列によりトランスフォー ムされた宿主細胞において合成されたJunsI或はその少なくとも一種の断片 を含む蛋白質製剤。 104.花粉に感受性の哺乳動物におけるJunipe−rus種からの花粉ア レルゲンへの感受性を治療するための薬剤を製造するために請求項103の製剤 を使用する方法。 105.哺乳動物から得られる血液試料と請求項86の核酸配列によりトランス フォームされた宿主細胞におい て産生される或は化学的に合成される精製されたJunsIアレルゲン或はその 抗原性断片とを組み合わせて該哺乳動物においてアレルギー性反応を引き起こし 、かつ個人における該JunsIアレルゲン或はその抗原性断片へのアレルギー 性反応の発生を求めることを含む、哺乳動物におけるJunsIへの感受性を検 出する方法。 106.JunsI或はその少な<とも1つの抗原性断片と特異的に反応性のモ ノクローナル抗体。 107.前記アレルゲン或はその断片がJuniperus種からの花粉に特異 的な免疫グロブリンEを結合しないか、或はJunsIアレルゲン或はその断片 の該免疫グロブリンEへの結合が起きるならば、かかる結合はマスト細胞或は好 塩基球からのヒスタミンの放出を生じない請求項92の単離されたJunsI或 はその少なくとも1つの抗原性断片。 108.前記単離されたアレルゲン或は前記抗原性断片が、投与されるJuni perus種からの花粉に感受性の個人において、Juniperus種からの 花粉へのアレルギー反応を変えることができる請求項107の単離されたアレル ゲン或は抗原性断片。 109.a)JunvI或はその断片をコードする核酸配列によりトランスフォ ームされた宿主細胞を適した培地において培養して細胞とJunvI或はその少 なくとも1つの断片を含有する培地との混合物を生成し;及び b)該混合物を精製して実質的に純なJunvI或はその少なくとも1つの断 片を生成する 工程を含むJunvI或はその少なくとも1つの断片を生成する方法。 111.単離されたJunvI或はその少なくとも1つの抗原性断片。 112.単離されたJunvI花粉アレルゲン或はその少なくとも1つの断片及 び製薬上許容し得るキャリヤー或は希釈剤を含む治療組成物。 113.JunvIの全部或は一部をコードする核酸配列によりトランスフォー ムされた宿主細胞において合成されたJunvI或はその少なくとも1つの断片 を含む蛋白質製剤。 114.花粉に感受性の哺乳動物におけるJunipe−rus種からの花粉ア レルゲンへの感受性を治療するための薬剤を製造するために請求項113の製剤 を使用する方法。 115.哺乳動物から得られる血液試料と請求項93の核酸配列によりトランス フォームされた宿主細胞において産生される或は化学的に合成される精製された JunvIアレルゲン或はその抗原性断片とを組み合わせて該哺乳動物において アレルギー性反応を引き起こし、かつ個人における該JunvIアレルゲン或は その抗原性断片へのアレルギー性反応の発生を求めることを 含む、哺乳動物におけるJunvIへの感受性を検出する方法。 116.JunvI或はその少なくとも1つの抗原性断片と特異的に反応性のモ ノクローナル抗体。 117.前記アレルゲン或はその断片がJuniperus種からの花粉に特異 的な免疫グロブリンEを結合しないか、或はJunvIアレルゲン或はその抗原 性断片の該免疫グロブリンEへの結合が起きるならば、かかる結合はマスト細胞 或は好塩基球からのヒスタミンの放出を生じない請求項99の単離されたJun vI或はその少なくとも1つの抗原性断片。 118.前記単離されたアレルゲン或は前記抗原性断片が、投与されるJuni perus種からの花粉に感受性の個人において、Juniperus種からの 花粉へのアレルギー反応を変えることができる請求項117の単離されたアレル ゲン或は抗原性断片。 119.杉花粉蛋白質アレルゲンCryjIの特有の抗原性断片或はその部分。 120.CryjIの少なくとも一種のT細胞エピトープを含み、前記蛋白質ア レルゲンに感受性の個人群において求めて平均T細胞刺激インデックス少なくと も約3.0を有する請求項119の特有の抗原性断片或はその部分。 121.前記個人群が少なくとも25である請求項120の特有の抗原性断片。 122.前記平均T細胞刺激インデックスが少なくとも約5.0である請求項1 20の特有の抗原性断片。
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