JPH08503120A - 昆虫が登り、又は止まることができない表面、及びその表面を設定する方法及び手段 - Google Patents

昆虫が登り、又は止まることができない表面、及びその表面を設定する方法及び手段

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JPH08503120A JP4511490A JP51149092A JPH08503120A JP H08503120 A JPH08503120 A JP H08503120A JP 4511490 A JP4511490 A JP 4511490A JP 51149092 A JP51149092 A JP 51149092A JP H08503120 A JPH08503120 A JP H08503120A
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Abstract

(57)【要約】 コーティングを加えた傾いた表面(15)上に昆虫が移動するのを防止するコーティング(17)と、このコーティングを準備する方法を開示する。このコーティング(17)は、5ミクロンより小さい粒子、好ましくは1ミクロンより小さい粒子、特に好ましくは0.5ミクロンより小さい粒子から成る付着性の薄い被膜である。界面活性剤を使用して、分散液を用意する。浸出、又は蒸発によって、この被膜から少なくとも一部、界面活性剤を除去する。また、この分散液には、分散剤を含有させてもよいが、この分散剤を被膜から除去する必要はない。凝固融解サイクルから分散液を守るため、分散液に安定剤を加えてもよい。コーティング(17)は、表面(15)上に、噴霧により、又はロール塗布により加えるのが好適である。

Description

【発明の詳細な説明】 昆虫が登り、又は止まることができない表面、及びその表面を設定する方法及 び手段 発明の背景 1.本出願の歴史 本出願は、1991年5月2日に出願した係属中の米国特許出願第69468 9号の一部継続出願である。 1.発明の分野 本発明は、昆虫が登ることも止まることもできない表面を設ける方法、及び手 段に関するものであり、また特に、這う昆虫、即ち爬行昆虫に止まる場所を放棄 させるため、また爬行昆虫を嫌う場所を群がって襲おうとする爬行昆虫の意思を 喪失させるため、更に昆虫が傾斜面に止まり、又は離れないのを防止するための 無毒で、衰弱させる作用のない方法、及び手段に関するものである。 2.従来技術の説明 本発明が対象とする爬行昆虫は、人間にとって害虫であり、有害なものである 。例えば、地面から木に這い上がって木の葉を食い尽くすまいまい蛾、外観が不 快で病気を伝染するごきぶり、蜘蛛、貝殻虫、蟻巻、そして最も広く分布し最も 迷惑な普通の蟻がこれに含まれる。蟻は、破壊的に木の葉を食う虫、アルゼンチ ン蟻、建築技師のような蟻、ファラオ蟻、白蟻、好戦的で破壊的なファイヤ蟻の 形で存在している。ファイヤ蟻は、変圧器、スイッチ箱のような種々の電気装置 を群がり襲うことによって特に温暖な気候で猛威を振るう。その攻撃的な習慣と 、 酸性の残留物とのため、絶縁物を破損させ、装置の電気的作動を駄目にしてしま う。交流によって生ずる磁界と、それに恐らくは電気装置の内部に生じている暖 かさと良好な隠れ場所であるため、蟻は、電気装置に誘われるものと思われる。 爬行昆虫を殺傷し、その生活環を瓦解させる多くの殺虫剤、及び除虫剤を入手 することができるが、これ等の薬剤の殆どは、その毒性のため環境上の問題があ る。動物や人間を危険に曝す毒性のため、食堂、台所、行楽用テーブル、ペット フード皿のように食品が存在する時は、殺虫剤、及び除虫剤の使用は制限を受け る。 また、殺虫剤、及び除虫剤を戸外で使用した時、自然力に曝されて、洗い流さ れてしまうか、効果が無くなり、殺虫剤、及び除虫剤の機能は、理想的なものか ら低下してしまう。 爬行昆虫の多数の捕獲器が従来の特許技術に開示されており、昆虫が這うのを 困難にするよう処理した表面を利用している。代表的にこれ等の捕獲器は、昆虫 が捕獲器の外へ出るために這い上がらなければならない垂直に配置した表面を有 している。一つの方法では、蝿取りリボンのように、粘着する物質をこの表面に 広げ、昆虫を捕捉している。また、代わりの方法では、爬行昆虫に対し垂直表面 を滑り易くし、昆虫が足場を失い、捕獲器の中に滑り落ちるようにしている。 滑り易い垂直表面を有する昆虫捕獲器を作ろうとする古い試みは、米国特許第 400460号に開示されており、この米国特許では、内方下方に傾斜する側壁 を有し、頂部が開いた箱の形状の捕獲器を示している。この傾斜した側壁の上部 は、塗料、紙、又は布のような適当に粗い材料で覆われており、この表面に密接 して磨いた表面を配置している。昆虫が粗い表面を去る と、磨いた表面によってその足場を失い、磨いた表面を滑り落ちて、捕獲器の底 に落下するようになっている。 米国特許第400460号の変形では、滑る表面を垂直にしており、米国特許 第1667048号では、滑る艷のある表面を使用しており、米国特許第216 7978号では、昆虫の足のキュポラとクリーブボールとに付着して、それを不 作動にしてしまう粉末で垂直表面を処理している。また、米国特許第38514 17号では、滑る被膜をラノリンとアマニ油との混合物から製造しており、米国 特許第4030233号では、滑る表面を石鹸、又はその他の脂肪質の物質で形 成している。粘着する物質を使用する代表的な方法は、米国特許第260639 1号の方法であり、親水性で不乾性の高い粘性のゲルを使用して、爬行昆虫を捕 捉している。 米国特許第4263740号は、100〜300ミクロンの好適な寸法範囲の 緩く付着する粒状材料で覆った内方下方に傾斜する側壁を有する昆虫捕獲器を開 示しており、興味深い。この粒状材料は、緩く保持されているので、昆虫がそれ にすがりつこうとすると、粒状材料の付着の「平衡」が「破れ」、粒状材料がば らばらになる。作用中、先ず昆虫は、このコーティングを横切って這い、昆虫の 足の付着盤に粒状材料が付着し、滑る表面に付着する昆虫の付着能力を失わせる 。昆虫が傾斜側壁を這い上がって捕獲器から逃れようとして、方向を反対方向に 転じようとする時、その足の付着盤は付着力を失っているので、昆虫は、その足 根骨爪で粒状材料を掴もうとする。このため、緩く保持された粒状材料の「雪崩 現象」が起き、粒状材料は、昆虫と共に捕獲器内に落下する。粒状材料としては 、有機材料でも、無機材料でもよく、例としては、Teflon(商標名)、砂、 粘土、葉蝋石、珪酸アルミニウム、セルロース系誘導体、タルク、砂、小麦粉が ある。この米国特許で提案されたコーティングは、1回、又はそれ以上の「雪崩 現象」が起きると、必ず破壊してしまうから、恒久性に欠ける欠点がある。 昆虫学者は、実験室の容器内に実験用の昆虫を収容するため、上述したものと 類似の技術を使用している。これ等昆虫学者は、例えば、通常、Vaseline(商標 名)やミネラルオイルのような粘着性の物質を容器の内壁に被着し、昆虫が逃げ るのを防止している。この方法は、昆虫が捕獲されると死んでしまう。同様に、 昆虫学者が時々使用する他の方法では、タルクを被着した表面を昆虫が登ろうと すると、昆虫は滑らかになってしまう。これ等昆虫試料を殺さないようにするた め、実験用昆虫を収容する容器の内側壁にポリテトラフルオロエチレンの分散液 を被着することによる平滑平面技術も昆虫学者が使用している。1回、又は2回 のコーティングを側壁上に広いバンドとして被着した後は、多くの爬行昆虫は、 壁を這い上がることができず、容器内に保持される。しかし、これ等のコーティ ングは、利用に制約を受けている。これ等コーティングは、脆弱で、よく付着せ ず、好ましくは、不測に損傷することが無いよう実験室の制御された環境下で、 注意深く取り扱う必要がある。コーティングの一部に一旦クラックが発生し、又 は抜け落ちると、人が掴んだ容器の部分から、昆虫が容器の側壁を前進できるよ うになってしまう。また、これ等のコーティングは、水により悪影響を受け易く 、湿潤すると、昆虫が容易に表面を登ることができる。 これ等の欠点のため、昆虫学者が使用している滑るコーティング、及び緩く付 着させたコーティングは、身体に対し乱用し ないようにしなければならないし、乾燥状態に維持し、時々取り替える必要があ る。しかも、このようなコーティングは、表面に再コーティングする前に、前の コーティングを完全に除去する必要があり、コーティングの不完全性を埋め合わ せるため、昆虫の体長に対し相対的に広い幅のバンドにコーティングを加えてい る。 本発明は、爬行昆虫の移動を制限するようコーティングした表面に依存する上 述の先行技術に関連している。しかし、先行技術と異なり、本発明による表面は 、一層耐久性があり、時々取り替える必要がなく、昆虫を傷つけず、コーティン グを比較的狭いバンドに加えることができ、湿気に対して強く、選択的に種々の 大きさの昆虫の移動を制御するのに使用することができる。本発明による表面は 、所定の捕獲器、又は周辺内に昆虫を閉じ込めるのでなく、所定の区域に爬行昆 虫が入るのを防止でき、又は爬行昆虫が占める区域を放棄させることができる。 本発明の発明者が知っている他の先行技術と異なり、本発明は、飛翔する昆虫、 及び跳躍する昆虫を含めて昆虫が止まることができず、這うこともできない表面 であって、壁、及び天井のような水平面に対し角度をなす表面を設定するもので ある。 本明細書、及び請求の範囲中に使用する「傾いた表面」とは、昆虫が逆さまに (足を上にして)止まらなければならない表面をも含め、水平面に対し20度、 又はそれ以上の角度をなす表面を意味する。 発明の要約 従って、本発明の目的は、爬行昆虫が或る区域に群がるのを防止するにある。 また、本発明の目的は、爬行昆虫が群がっていた区域を放棄 させるにある。 本発明の他の目的は、周囲に対し有害な殺虫剤、又は有害物質を使用すること なく、或る区域に爬行昆虫が群がるのを防止するにある。 本発明の他の目的は、或る区域に入り、又は或る区域から出る爬行昆虫の種類 と、大きさとを選択的に制御するにある。 本発明の他の目的は、飛翔する昆虫、又は跳躍する昆虫が壁、又は天井のよう な表面に止まり、又は留まるのを防止するにある。 本発明の他の目的は、爬行昆虫を去らしめ、他の場所に巣を作るようにさせる よう、爬行昆虫にとって有利でない環境を形成するにある。 本発明の他の目的は、爬行昆虫が人体を這い上がるのを防止するため、靴、ブ ーツ、くるぶしプロテクター、その他の衣服のような着衣を提供するにある。 本発明の他の目的は、昆虫が家具の足を這い上がるのを防止するにある。 本発明の他の目的は、使用が簡単で、比較的少量でも有効であり、長時間にわ たり長く有効であり、少量の乱用も差し支えなく、湿潤しても有効な、爬行昆虫 の移動を制御する方法と、手段とを提供するにある。 本発明の他の目的は、露出した戸外の環境で使用でき、爬行昆虫の移動を制御 する方法と、手段とを提供するにある。 本発明の他の目的は、爬行昆虫が荒らすのを防止することによって、電気装置 の有効な作動を維持するにある。 本発明の他の目的は、厚さが均一で、クラック、又はクレータが発生しない付 着性の被膜を形成するための液体と、この液 体を表面に噴霧する方法とを得るにある。 本発明の他の目的は、爬行昆虫の移動を防止すべき傾いた表面に付着するコー ティングした可撓性のテープを提供するにある。 これ等の目的、及び本発明のその他の目的は、本発明によって達成され、本発 明方法は、約5ミクロン、好ましくは約1ミクロン、更に好ましくは0.5ミク ロンより小さい粒子寸法の微細に分割した粒子の分散液を用意し、不連続部や泡 のない平滑な連続するコーティングの状態になるよう分散液を表面に噴霧し、こ の分散液を乾燥して容易に洗い流せない、又は拭き取れない凝集性の被膜を形成 する。 本発明を実施するにあたり、このコーティングした表面を水平面に対して角度 を成して配置した時、蟻、白蟻、まいまい蛾、ごきぶり等のような爬行昆虫は、 この表面を登ることができないことがわかった。本発明により被着した表面を昆 虫が進行するのを防止するのに必要な最低角度は、昆虫の大きさ、昆虫がその足 に粘着性の物質を持っているか、昆虫の足根骨に爪を持っているか、毛虫のよう な爬行害虫か、昆虫がどれだけ多くの足を持っているかのような昆虫の特性によ って決定される。しかし、一般に、本発明により処理した表面は、有効であるた めには、水平面に対し少なくとも20度傾けるべきであると言うことは適切に評 価することができる。蝿、蚋、蚊のような飛翔する昆虫や、蚤のような跳躍する 昆虫の場合、本発明により処理した表面は、水平面に対し険しい角度を成す壁の ような表面、又は天井のように下向きの表面にこれ等の害虫が止まり、休むのを 防止することができる。 例として、まいまい蛾が木を登るのを防止したいならば、本 発明の物質を形成する被膜の円周バンドを木の幹に被着する。処理すべき表面が 、木の樹皮、又は木材の表面、煉瓦、シンダーブロック等のように余りにも粗い か、多孔質である時は、昆虫が木を登るのを有効に防止し得るように木の樹皮( 又はその他の粗い、又は多孔質の表面)にコーティングを施すことは困難である 。本発明の被膜形成材料を付着させるのに一層好適な表面を得るため、木の樹皮 の処理すべき区域にシーラントを塗布することによる等の数個の方法によって、 この問題を解決することができる。他の方法は、被膜形成材料を可撓性ベース材 料の表面に被着し、このベース材料を樹皮の周りに巻き、付着させる。他の方法 では、可撓性の薄い条片材料を木の樹皮に押しつけ、次に噴霧、又はその他の方 法で、この薄い条片に被膜形成分散液を被着する。アルミニウム箔のような金属 箔は、不規則な表面に容易に順応させることができるから、金属条片として使用 するために特に便利な材料である。布で裏打ちしたダクトテープのような可撓性 ウエブも使用することができる。上述の全ての技術は、本発明の範囲内に包含す るものとする。 本発明の被膜形成材料の表面特性は、被膜が水に濡れた時、変化することが観 察された。本発明により準備した表面が雪、雨、又は高湿度のような戸外の自然 力に曝された時、この表面は、再湿潤し、昆虫がこの表面に登るのを防止する効 果が失われる。この被膜が再湿潤する傾向は、分散液を準備する際、使用した界 面活性剤の関数であると考えられ、再湿潤しない界面活性剤を利用するか、被膜 を形成した後、界面活性剤を除去することにより、この問題を解決することがで きる。この後者の対策では、水、アルコール、酸、ベース材料等を含む界面活性 剤によるが、戸外の環境や、紫外線に曝すことによって若干の 界面活性剤を自然に破壊し、被膜を溶剤で洗えば被膜から他の界面活性剤を抽出 することができることに注目したい。 界面活性剤の適切な選択は、先ず微細な粒子の均一な分散液が得られることを 考えるべきである。被膜の強度、表面への被膜の付着力、被膜が再湿潤する容易 さ、及び粘着性、油性等の被膜の表面特性を含む乾燥被膜の性質に界面活性剤は 、影響を及ぼすから、界面活性剤の選択は重要である。更に、エーロゾル噴霧の 使用によって、分散液を表面に加える時は、噴射剤が所定の界面活性剤に対し適 切であり、分散液を減損させるものでないように、噴射剤を選択する必要がある 。 一般に、微細に分割した粒子を分散状態に維持するため、界面活性剤が使用さ れる。界面活性剤を使用しないと、多くの種類の微細粒子は凝集し、互いに付着 し合い、分散液を使用不可能にする。これを防止し、分散液の貯蔵寿命を延ばす ため、分散している粒子の表面に付着する高分子物質を分散液中の粒子に被着し 、粒子が凝集するのを防止するのが望ましいことが時々ある。このような手段に よって、通常の界面活性剤を使用することなく、長い貯蔵寿命の安定した分散液 を配合することができる。 本発明の好適な実施例では、寒い冬の月間でも輸送、貯蔵ができるよう、分散 液を凝固融解サイクルの有害な作用に対して安定化する。本発明の分散液に使用 して適する安定剤には、水と包接化合物を形成する5個より少ない炭素原子を有 する一価アルコール、多価化合物、及びアルコールと多価化合物とのアミン類似 化合物が含まれる。これ等の安定剤は、出願人Thomas H.Eberleinが「凝固融解 サイクルに対して安定化した分散液」の発明の名称で同日に出願した米国特許出 願に開示されている。 本発明の分散液を形成するのに使用する固体は、その主軸線に沿って計って5 ミクロン、好ましくは1ミクロン、更に好ましくは0.5ミクロンより小さい平 均大きさを有することが必要である。この粒子から成る分散液を被着した表面に 昆虫が足掛かりを得るのを困難にすることが重要であると共に、基本的に連続被 膜であるコーティングを得るのが重要である。(本明細書、及び請求の範囲にお いて、本発明の分散液を表面に加えて乾燥した時生ずる残留物を「被膜」と称す るが、これは、裸眼で連続しているように見えるからであり、昆虫に登る足掛か りを提供する不連続部が無い場合にのみ、昆虫の移動を制御するのに有効である からである。一方、この「被膜」は、殆ど、又は全く引裂き強度が無く、次に説 明するように接着物質を加えない限り、「被膜」を破損することなく表面からこ の乾燥したコーティングを剥ぎ取ることはできない。この理由のため、また、も っと良い語が無いため、ここに「被膜」の語を使用するが、この語の或る定義か らすれば矛盾するかも知れないが、了解されたい。 本発明に使用するため選択した小粒子は、表面の粘着力が無く、昆虫が掴まる のを助けることはない。また、この被膜は、油、又はその他の粘着物質が無い。 上述の基準は、本発明に使用するため入手できる材料を大きく制限する。天然 に生ずるミクロン以下の寸法範囲の材料は、殆ど無く、大部分の固体は、ミクロ ン以下の寸法範囲に粉砕することが困難であるから、分散重合、又は乳化重合に よってミクロン以下の寸法の粒子が直接得られる合成プラスチックを使用するの が便利であることがわかった。特に有効なのは、弗素化炭化水素であり、これは 、ポリテトラフルオロエチレン(PT FE)、弗素化エチレンプロピレン(FEP)、及びペルフルオロアルコキシを含む分散 重合によって用意される。弗素化炭化水素の分散液の銘柄は、本発明に使用する のに理想的に適する約0.1〜0.5ミクロンの範囲の粒子寸法で市販のものを 入手できる。 本発明の実施に有効であることが証明されている他の材料には、分散グレード アクリル系誘導体と、沈降ナイロンと、粉末珪酸アルミニウム、タルク、カーボ ンブラック、及び二酸化チタンのような顔料を含む無機材料とを含む合成重合体 がある。 本発明に使用して特に好適な材料は、約0.2〜0.5ミクロンの寸法範囲で 入手できる分散液の銘柄のポリテトラフルオロエチレンである。この材料は、寧 ろ柔らかく、指の間で押すように圧縮した時、微細に分割した粒子は、互いに擦 り合って粒子の分離した形状が失われる。こうなると、このコーティングの有効 性は著しく失われる。希望する範囲の大きさの二酸化チタンのような硬い剛固な 粒子を柔らかなポリテトラフルオロエチレン粒子に組み合わせることによって、 一層耐久性のあるコーティングを得ることができ、このコーティングは、圧縮力 やその他の手荒な取扱いを受けてもポリテトラフルオロエチレン粒子の明確な形 状を維持する。 次の実施例において詳細に説明するが、被膜を構成する材料の粒子寸法と、こ の表面を横切る昆虫の体長との間には相互関係がある。一般に、昆虫が小さいと 、粒子の寸法も小さくしなければならない。例えば、0.2ミクロンのPTFEと、 5ミクロンの珪酸アルミニウム粒子との混合物を使用して被膜を形成すると、蟻 は、被膜を這い上がるが、ごきぶりは、這い上がることができない。一方、被膜 を全部0.2ミクロンのPTFE粒子で 作ると、蟻も、ごきぶりもこの被膜を登ることができない。 ある種の爬行昆虫、特に蟻は、何かの理由で、自分で築いた蟻塚の頂面に強制 的に這い上がるのが観察される。多数の石、又はいかなる材料でも比較的平滑で 小さく丸みのある粒子に本発明により被膜を被着して、蟻塚の頂部に積み上げる と、蟻は、この蟻塚を見捨てて、彼らの居留地を他へ移動する。卵容器の設計の ような傾いた表面を有する被膜を被着したある種の機械的構造物を蟻塚の頂部に 置いた場合でも、同一の効果を達成することができる。(現存し、又は予期され る蟻塚の頂部に置くため、本発明により被膜を被着した傾いた表面を有する石、 丸みのある粒子、及び機械的構造物を便宜上、本明細書中、集合的に「石」と称 する。)現象として理論的に説明できないが、蟻が、小さな粒子を石の上に運び 、蟻塚の高さを高くしようとしても、登ることができなくなると、蟻は、欲求不 満に陥ると想像される。 蟻が蟻塚を立てた位置から蟻を追い出すことが重要である時、上述の発見は、 利用して大きな利益がある。従って、高い位置の変圧器を支持する地面の高さの 台の場合、地面から上方に変圧器まで延びる垂直なケーブル、又は導管にコーテ ィングを加え、蟻がケーブル、又は導管を登って変圧器まで達するのを防止する ことができる。しかし、蟻は、地面の高さのハウジング内に巣を作ることができ 、蟻塚を建てるから、補助的装置に障害を起こすかもしれない。そこで、小石の ような1層、又は2層の丸い粒子に本発明の分散液を被着し、台の底部に敷きつ める。このようにして、このハウジング内では、蟻は、ケーブルを登ることがで きず、蟻塚を立てることもできないようにすることができる。 処理した表面を有する石を蟻塚の頂部に置くことによって得られる利益の他の 例は、ハウジングの中、又は地面より僅か下のレベルに設置する水量計について である。これ等のハウジングは、蟻の襲撃を受けることが多く、大きな蟻塚を水 量計の計量器面に立てるから、水量計の読み取りができなくなる。石のような平 滑な形状の物体を本発明の分散液で処理し、水量計を囲むようにハウジング内に 設置すると、蟻は、このハウジングを去る(又は、最初の場合にはハウジングに 侵入しない)。蟻は、蟻塚を築くために泥を担いながら、このコーティングした 物体の表面に這い上がることができず、欲求不満となり、この場所を去る。 図面の簡単な説明 第1図は、本発明の実施に使用するようにしたペットフード用皿の断面図であ る。 第2図は、地面の高さの台に取り付けた電気装置の下部の一部を除去した線図 的断面図である。 第3図は、本発明により加えた保護バンドを有する木の幹を示す線図である。 第4図は、基礎と、地面のレベルの一階床とを示す建物の一部の断面図である 。 発明の詳細な説明 第1図は、爬行昆虫、特に蟻の侵入を防止する本発明を適用したペットフード 皿11を示す。このペットフード皿11は、ベース13と、側壁15とから成る 。本発明により形成した被膜17を被着して側壁15の一部を示し、この被膜1 7をペットフード皿11の全周縁に渡って延在する。蟻、その他の爬行昆虫が側 壁15をよじ登り、皿11内に入るのをこの被膜によ って防止する。 第1図に示すのと同様に、本発明の微細に分割した粒子から成る被膜を多くの 種々の物体の側面に加え、昆虫がこれ等の表面を這い上がるのを防止することが できる。図面には示さないが、第1図に示す本発明は、戸外用の椅子やテーブル の足、バケツ、その他の容器の外側、庭園用具のハンドル周り、戸外用グリルの 台座、ベビーカーの車輪等の殆ど全ての物品に、制限なく使用することができる 。 また、本発明は、動物や人間に昆虫が這い上かるのを防止することもできる。 ブーツや靴、くるぶしプロテクター、作業ズボンのような外被、浄化装具を含む 着衣の物品に被膜を加えるのに本発明の一態様を適用することができる。また、 本発明の被膜は、大地に静止、即ち支持するよう設計したマット、台、戸外家具 、その他の物品に適用することができる。 第2図には、大地24に静止するコンクリート台22に取り付けたスイッチ箱 、変圧器、接続箱等の電気装置の下部側壁21を一部を除去して線図的に示す。 ケーブル23は、大地24を通って装置の内部に入る。保護スリーブ26をコン クリート台22に取り付けて示し、この電気の側壁21の外部をこの保護スリー ブ26によって包囲する。この保護スリーブ26は、直立壁28と、この直立壁 の頂端縁に取り付けた外方下方に指向する保護フランジ29とから成る。 この壁28の上部と、ケーブル23とに円周バンドとして加えた状態にコーテ ィング27を示す。スリーブ26の壁28上のコーティング27は、自然力に露 出しないよう、下方に曲がったフランジ29によって防護されている。 ここでは、電気装置に使用するようにスリーブ26を示した が、このコーティングを戸外の環境から保護するのが望ましいのか、或いは引っ かき、衝突、手荒な取扱等によって機械的に損傷しないように保護するのが望ま しいのかによって適用性を有する。 図示のような保護スリーブは、物体に本発明の被膜を適用する機構をも提供す る。本発明の分散液をテープ、又は箔の連続する長さ方向に被着し、次にこのテ ープ、又は箔を一旦巻きほぐし、このテープ、又は箔をそれ自身の周りに巻き付 けて置く。この昆虫の移動を防止したい任意の表面に、感圧接着剤によってこの テープ、又は箔を張りつける。この方法は、木の幹、コンクリート又は木質の表 面、木製戸外テーブルの足に保護コーティングを被着する便利な方法である。 第2図では、本発明の分散液から加えた保護被膜のバンド30を被着した状態 に、コンクリート台22の側壁や、電気装置のハウジングの下部側壁21を示し た。コンクリート台22は多孔質であるから、バンド30を被着する前に、まず その表面にシーラントを加えるべきであるが、代案として、上述の張りつけた粘 着テープを使用してもよい。 大地レベル24でのケーブル23は、石25の層で囲まれているが、これ等石 25も本発明により準備した被膜を被着してある。ケーブル23とコンクリート 台22の壁との間の全空間には、石25が埋まっているから、コンクリート台2 2の範囲内に昆虫がその土塁を築くことはできない。また、蟻が電気装置21内 に入り得たとしても、保護コーティングバンド27を経てケーブル23を登るこ とは不可能である。 種々の形式の多くの電気装置は、蟻が群がって襲う自然の目標である。これ等 の電気装置としては、地面の高さ、及びポー ルに取り付けた高さの空港の着陸灯、テレビ、電話の接続箱、パチオ風照明、交 通信号制御箱、変圧器等がある。蟻が侵入して、これ等の装置内に住居を定めれ ば、装置は、誤動作し、不作動になることも珍しくない。しかし、電気装置の内 壁、外壁、地面から垂直に立ち上がる装置内のワイヤ、電気装置の底面に撒くべ き石に昆虫制御被膜遮壁を適用すれば、蟻がこの種の装置を群がって襲うことは ない。 第3図は、地面35の上方に立ち上がる幹33を有する木31を線図的に示す 。爬行昆虫、例えば、まいまい蛾が、幹33を登り、木31の木の葉34を襲っ て食べるのを防止するため、図示のように、保護バンド37を幹33の周囲に接 着する。この保護バンド37は、一方の面に保護被膜を被着し、他方の面に接着 剤を被着した金属箔、又はテープの条片でもよい。このテープを木31の幹33 に堅く押しつけて接着し、爬行昆虫がこの木を登るのを防止する遮壁を設ける。 第4図は、爬行昆虫、特に蟻、白蟻が建築物を襲うのを防止するよう使用する 本発明を図示している。ここでは、地面の高さの建築物の一部を線図的に示す。 コンクリート支持台41によって2個のコンクリートブロック42を支持する。 建物のグラウンドフロアーとして作用するコンクリート台43をコンクリートブ ロック42上に支持する。図面に示すように、コンクリート台43のオーバハン グ部46は、コンクリートブロック42を越えて僅かに突出する。外壁44をコ ンクリート台43に取り付けて、そこから上方に延長する。 爬行昆虫が建物に侵入するのを防止するため、被膜47をコンクリートブロッ ク42の両側に固着している。第3図の木33に取り付ける被膜37に関して論 じたように、被膜47をブ ロック42に直接噴霧してもよく、ブロック42に予め加えたベース被膜に噴霧 してもよく、ブロック42に予め接着したテープに加えてもよい。又は、被膜3 7をテープの表面に予め被着し、次にこのテープをブロック42に固着してもよ い。 第4図に示すように、被膜47は、摩耗、天候、雨、及びブロック42の反対 側の紫外線から守られている。それは、建物の構造内に完全に守られているから である。しかし、必ずしもそのようにする必要はなく、第2図に示すスリーブ2 6のような保護装置を使用して、被膜47がエレメントに直接露出しないよう防 護することができる。 上述の図示した本発明の実施例では、垂直面に被膜を被着して、爬行昆虫の移 動を防止している。加える被膜の幅は、昆虫の体長より広いことが必要であるか ら、被膜の幅は重要である。そうでないと、昆虫の体長が被膜の幅を越え、昆虫 は、被膜を越えて進行し続ける。必要なら、虫自体でピラミッドを築くことがで きる蟻のような特殊な場合には、被膜の周りに、即ち被膜を越えて蟻が橋を形成 することができないようにするためには、保護被膜の幅を蟻の体長より著しく長 くする必要がある。この理由のため、もちろん昆虫の機敏さと、昆虫同志の協力 能力とに応じて、被膜の幅を昆虫の体長の数倍にすべきである。 同様に、蚤のように跳躍する昆虫に対し防護する必要がある場合には、昆虫が 跳躍する、即ちジャンプする距離を越える幅に保護被膜を定める必要があること は明らかである。 本発明の実施に最良に作用する粒子の大きさと、形状とを定めるため著しく研 究が行われた。上述したように、この粒子の最も好適な寸法は、粒子の主軸線に 沿って測って、1ミクロンより小さくすべきであり、一層好適には、0.1〜0 .5ミク ロンの範囲にすべきである。 球の形状に近い形状の粒子は、一層不規則な形状の粒子よりも本発明の有効性 のためにより優れていると、最初に信じられていた。しかし、種々の形状の粒子 から成る被膜を撮った多数の顕微鏡写真で調査したところ、粒子が望ましい寸法 範囲にあれば、粒子の形状が球状、立方体、長方形、円筒状であっても、その性 能に目に見える差は無いことがわかった。これ等の形状、又はその組み合わせた 形状の粒子でも、これ等を被着した表面を昆虫が這い上がるの防止する際、ほぼ 等しい効果を発揮し得るように思われる。また、顕微鏡写真の結果でも、被膜の 粒子が同一の寸法、形状で、密接してパックされた状態に順序よく配列される場 合でも、粒子が種々の寸法、形状で、乱雑に配列された場合でも、粒子の配列は 、その効果に殆ど差が無いことがわかった。 実施例 次の実施例では、配合剤を加え、これ等を機械的攪拌によって混合することに より、分散液を準備した。この目的には、ウェアイング(Waring)形ブレ ンダが適しているが、他の機械的混合装置も使用することができる。以下の実施 例では、特に断りが無ければ、量は、重量で記載されている。 実施例I 水200gと、界面活性剤4gとに、100gの珪酸アルミニウムを分散させ た。珪酸アルミニウムの粒子寸法は、約5ミクロンで、R.T.Vanderbuil社から 入手した。この界面活性剤は、R.T.Vanderbuil社からDarvan(商標名)#2で販 売されており、安息香アルキルスルホン酸のナトリウム塩であると記載されてい る。 ポンプ形の噴霧器を使用して、上述の分散液を5cmのバンドになるよう、ガ ラス板に噴霧した。水分を蒸発させた後、噴霧されたガラス板の部分に、凝集性 の被膜が残った。 このガラス板を蟻の近くに置いたところ、ガラス板を垂直位置に保持した時、 蟻は、被膜を越えて登ることを確かめた。一方、このガラス板をごきぶりと、毛 虫に向けた時、これ等の大型の昆虫は、この被膜を登ることができないことを確 かめた。被膜を構成する粒子の寸法は、被膜を登ることができる昆虫、又は登る ことができない昆虫の大きさに関すると思われる。恐らくは、蟻のような小さな 昆虫は、5ミクロンのガラス粒子上にしっかりした足場を得ることができるが、 ごきぶりのような一層大きな昆虫には、それができないのである。次に説明する ように、約0.5ミクロンより小さい粒子から成る被膜の表面にこれ等の昆虫は 、登ることができないのである。 実施例II 珪酸アルミニウムの代わりに、Polymer Corporation社からNylasint(商標名 )で販売されており、沈殿法で製造されている微細に分割されたナイロンを使用 し、上述と同一の実験を繰り返した。ここでも、ガラス板に分散液の狭いバンド を噴霧した時、蟻は、被着した被膜を登ることができるが、ごきぶり、毛虫のよ うな一層大きい昆虫は、登ることができないことを確かめた。 実施例I、及び実施例IIは、種々の種類の昆虫の運動を選択的に制御する本発 明の有効性を示しているから、これ等実施例は興味深い。1種類の昆虫を追い出 し、他の昆虫を通過させるのが有利である時の実施例は、木の幹を登って、木の 葉を貪り食う毛虫から木を守ることである。これ等2個の最初の実施例 に開示したコーティングを使用することによって、毛虫が木を登のを防止でき、 一方、種子を供給する甲虫のような他の昆虫から木を保護するため、蟻が木に登 ることができるようにする。 実施例III 実施例Iの実験を再び繰り返したが、今回は、珪酸アルミニウムの代わりに、 二酸化チタンを使用した。DuPont社から二酸化チタンを入手したが、これは、約 2ミクロンの平均粒子寸法であると記載されている。実施例I、及び実施例IIに おけるように、この材料のコーティングは、蟻の移動を妨げず、ごきぶりの移動 を抑止する効果があった。 実施例IV 一般に、界面活性剤が付着性を増進するのに有効であればある程、水に露出し た時、再湿潤する能力が一層大きくなる。本発明によりコーティングした表面が 濡れていれば、昆虫が這い上ることができることが確かめられたから、水が存在 していても、表面が再湿潤しないことが特に戸外の用途に好適であることは明ら かである。一方、加えた被膜から全ての界面活性剤を除去すれば、付着性の実質 的な消失が起きる。従って、本発明の実施には、再湿潤する被膜の傾向に対して 被膜の付着性をバランスさせて、特定の用途に使用できるようにすることが必要 である。一般に、付着性を増進する性質が弱い界面活性剤を使用して、乾燥した 被膜上に、その界面活性剤を留めておくことよりも、良好な付着性を増進する界 面活性剤を使用し、被膜を形成した後は、界面活性剤を洗い流すことがより良い と考えられる。 この実施例では、数個の異なる界面活性剤を使用し、PTFE分散液を準備し、ガ ラス板にこの分散液を噴霧して被膜を形成し、 乾燥した。被膜の再湿潤に関し上述したように、良好な付着性と、弱い付着性と の間をバランスさせる必要があることがわかった。一方、良好な付着性は、望ま しい性質である。これは、付着性が良いと、天候に対し抵抗性があって長く持続 する耐久性が優れている被膜を生ずるからである。一方、被膜が余りにも堅く基 材に接着すると、その表面を昆虫が登るのを防止するのに有効でないことがわか った。 基材上に被膜が完全に溶けて結合した極端な場合であると、被膜がどんなに平 滑で、滑りやすくとも、この被膜は、昆虫が移動するのを制御することができな い。このことは、付着しない表面を形成するようPTFEでコーティングした台所器 具について示される。このような表面は、昆虫は困難なく登ってしまうことを示 すことができる。 表面に対する接着親和力が殆ど無いタルクのような微細粉末で表面が単に汚れ ているような他の極端な場合には、この表面を昆虫が這い上がるのを防止するこ とができるが、このような汚れは、直ぐ取れてしまい恒久的でないので、実用的 価値がない。従って、本発明の実施には、選択した表面上を昆虫が移動するのを 防止するだけの十分な付着性を生じ、同時に、予定した使用状態で被膜の完全性 を保持する十分な付着性を生ずる界面活性剤を選択することが重要である。この ことは、先に援用した米国特許第4263740号に教示してあるコーティング と全く相違する。この米国特許では、付着性が殆ど無い表面に特殊な材料を加え ており、昆虫が横切ろうとすると、昆虫の通路ができ、特定の材料の「雪崩現象 」を生ずる。 一般に、本発明を実施する際に望ましいコーティングは、ぼろ切れでコーティ ングを拭き、家庭用皿洗い器で洗い、又は流 れている水道水の下に置いた時でも、付着性を維持するだけ十分持続性をもって 付着すべきであると言える。一方、コーティングした表面にセルロース粘着テー プを加え、次に除去する時、コーティングの層を除去し得るだけ十分に付着性が 弱いことが必要である。 上述したように、数個の異なる界面活性剤を使用して、約0.2ミクロンの平 均粒子寸法を有する細かく分割したPTFEを分散させ、約30%の固体分を有する 分散液を形成した。この分散液をガラス板に噴霧し、乾燥後、ガラス板への付着 力をチェックした。付着性を増進させる有効性に関し界面活性剤を試験したが、 有効性が最小なのはDarvan(商標名)#2であった。Union Carbide社によって 売り出されているTriton(商標名)X-100(オクチルフェノキシポリエトキシエ タノールと記載されている)を使用した時、被膜の付着性は、本質的に向上し、 DuPon社からのTriton(商標名)X-100とZonyl(商標名)FSNとの混合物を使用し た時、一層良い付着性が得られた。 実施例V 本発明の被膜は、昆虫の移動を防止するのに有効でありながら、平滑で、連続 的であり、不連続部、泡、水泡状の膨れ、泥割れが無いことは重要である。この 実験は、希望する平滑な連続的なコーティングが得られる方法で被膜を加えるこ との重要性を示している。 界面活性剤として約7%のZonyl(商標名)FSN(DuPon社)を使用し、約30 %の水に分散させたマイナス0.5ミクロンのPTFEの60%を使用して分散液を 準備した。実施例I と同様、先ずこの分散液をガラス表面に噴霧により加え、次 に分散液を別のガラス表面に小さな塗装用刷毛で加えた。両方の表面を乾 燥すると、刷毛を使用した表面は、噴霧した表面ほど平滑でないことが観察され た。しかも、刷毛を使用した表面は、小さな泡や、不連続部が見られた。これに 反し、噴霧した表面は、著しく平滑であり、眼に見えるような泡や不連続部が無 かった。 これ等被膜を蟻の集団の近くに設置した時、蟻は、噴霧した表面に登ることが できなかった。刷毛を使用した表面には、登ることができたが、若干の困難を伴 った。恐らく、塗装した表面の泡やその他の不連続部により蟻は登る足掛かりが 得られたものと思われる。 実施例VI 分散液中の固体内容物を変化させた効果を観察するため、多くの試験を行った 。一般に、平滑な表面に噴霧する場合に比較し、粗い表面、又は不規則な表面に 分散液を噴霧する時には、固体内容物の濃度がより高いことが必要であることが 観察された。従って、蟻塚の上に石の堆積物を置くと、微細に分割したPTFEの固 体濃度が約60%の時、蟻に蟻塚を放棄させる効果が向上することがわかった。 実際問題として、この濃度は、市販の分散液を使用して固体内容物を含有させ得 る限度である。 比較として、平滑なガラス板に噴霧してコーティングを形成した時、固体含有 量が僅か約15%である分散液から、蟻(ごきぶりではない)の移動を防止する のに有効な被膜を噴霧した。 上述したところから、60%の固体含有量の分散液は、不規則な表面であって も全ての昆虫に対して有効であるが、15%の固体含有量の分散液は、その用途 に制限があり、より小さな昆虫を制御するための平滑な表面にのみ使用すること ができると結論された。しかし、コストの面で、いかなる用途であれ、 分散液の固体濃度は、できるだけ低い方がよい。噴霧のために用意した配合物の 場合には、噴霧ノズルが詰まるのを避けるため、分散液の固体濃度は、約30% 以下にすべきである。 実施例VII 上述したように、昆虫の体長に対する被膜の幅は、ある程度重要である。昆虫 が被膜を越えて到達し、又は体長を伸長させるのを防止するため被膜は、十分に 幅広でなければならず、従ってその幅は、昆虫の体長を越えていなければならな い。昆虫の機敏性、及び頑固さをも考慮して余裕が必要であるが、ごきぶりと、 毛虫とについての作用に関して、加えた被膜が昆虫の体長の約2倍あれば、昆虫 は、被膜の幅を越えて登れないものと安全に仮定することができることがわかっ た。 この一般的事実に対する顕著な例外は、蟻の場合である。上述したように、協 力して働く蟻の社会的能力により、蟻の身体により角錐体を築くことができ、梯 子を造り、一層高くよじ登ることができる。このことにより、例え、被膜を地面 のレベル、又はその他の位置に設置しても、蟻は、その体長以上の角錐体を築き 、被膜の幅を越えて渡ってしまうことを考慮する必要がある。 実施例VIII 実施例V では、被膜を噴霧して形成した場合と、刷毛を使用した場合との比較 を行った。その結果、加えた被膜の平滑さ、及び完全性は、昆虫が、被膜の不連 続部を利用して這い上がるのを防止するために非常に重要であることを示した。 同様に、加えた被膜が、乾燥した時、「泥割れ」を生ぜず、亀裂を生じないこと が重要である。 被膜が泥割れを形成する傾向は、被膜の厚さ、被膜を形成す る粒子の大きさ、被膜を構成するため加えた分散液の層の数の関数であることが 決定された。一般に、分散液が単一のコーティング層であると、多層である場合 よりも泥割れを生じ難く、従って、単一のコーティング層が好適である。 約0.5ミクロンより小さく、平均して約0.2ミクロンである粒子混合であ りTeflon 30の商標名でDuPon社から売られている一般用PTFE分散液と、大部分が 0.18ミクロンの粒子から成りTeflon TE-3170の商標名でDuPon社から売られ ているPTFE分散液との比較を行った。 被膜を造るのにT-30のPTFE分散液を使用した時は、クラックを生ずることなく 、約1ミル(1/1000インチ)の乾燥被膜を表面に加えることができた。一 方、TE-3170を使用した時、クラックの発生を防止するため、乾燥被膜の厚さを 約0.5ミルに制限することが必要である。この差は、湿潤した被膜が乾燥する 際、一層小さい粒子が集合することに起因すると考えられる。 このことは、クラックのない表面を得るためには、通常入手できるPTFE分散液 のグレードである薄い被膜、即ち例えば1ミル、又はそれより薄い被膜を加える ことが重要であることを示している。実際上、このことは、分散液を表面に加え ることができる方法を制限しており、これは、望ましい厚さの均一な被膜を刷毛 で加えることはできないし、そのような被膜は、基材上に分散液を噴霧するか、 基材を分散液に浸漬するか、又はローラ塗布によらなければならないからである 。 実施例IX 実施例VIIIの被膜を準備するにあたり、注目したクラックを生じないコーティ ングの厚さに関して粒子の寸法を定めると共 に、Teflon 30の固体の濃度を購入時の約60%から約30%に減少させた時、 期待されたように、加えた被膜は、一層薄いだけでなく、被膜は、ガラス板に一 層堅く付着し、非常に平滑で、泥割れを生じないことがわかった。この重要な一 態様は、クラックを生ずることなく、一層希釈なTeflon 30の上に第2のコーテ ィングを加えることができることである。このことは、一層微細であるTE-3170 では成立せず、ガラス板に分散液の2層を加えると甚だしくクラックを発生する 。分散液を表面に噴霧することによってこの発明を実施しようとする多くの人々 が、露出した区域が確実に残らないようにするため、予め被着した表面に噴霧を 行うであろうと言うことが予想されるから、約30%の固体濃度を使用するTefl on 30の一層大きい粒子によって、クラックを生じない多層の被着が可能な一層 許容性のある分散液を配合することができる。 泥割れを防止し、みかん肌作用を有する不均一な表面を避けるための有効な他 の方法は、被膜の連続性と、平滑さとを強める添加剤を含有させることである。 これ等の添加剤は、塗装技術では既知であり、流動性増進剤、アンチクレータ剤 、クラック防止剤等と称する。コーティングの流展性を増進するよう分散液に有 効に含有できる一つの組成は、メチルアミルケトンである。 実施例X 水を加えることによって60%から30%にしたPTFEの重合分散液を希釈する ことによって、噴霧に有効で安定した分散液を用意した。希釈分散液は、噴霧ノ ズルを詰まらせないので、分散液を容易に噴霧できるようにする利点がある。ま た、上述したように、表面に加えた時一層希釈した分散液は、泥割れを 生ずる傾向が少なく、噴霧過剰でも一層容易に受け入れられる。 上述の分散液をアルミニウム箔基材に噴霧し、乾燥した時、でき上がったコー ティングは、箔基材に堅く付着し、箔基材を曲げ、皺にした時でも、クラックが 発生しにくいことがわかった。活動中の蟻塚の頂部にこの箔を置くと、蟻がこの 箔に登ろうとしても、箔に這い上がることはできないことが観察された。このコ ーティングは、アルミニウム箔にあまり接着せず、特に水道水の流水の下に置け ば、洗い流すことができた。 実施例XI 接着性増進剤を重量で4%(全配合に対し)加えることによって実施例X の3 0%固体含有量の上述の分散液を改質した。使用した接着性増進剤は、水系分散 液(重量で約60%)内のアクリルバインダー(重量で約40%)であった。 アルミニウム箔にコーティングした場合の付着力は、実施例X の物に比較して 本質的に向上し、泥割れの傾向は相当減少することがわかった。 実施例XII 本発明に使用する分散液を準備するため使用する多くの界面活性剤の存在は、 湿分に接触した場合、加えた被膜を再湿潤させる。被膜が湿潤すると、昆虫がそ の表面を登るのが容易になる。しかし、溶剤の液体によって浸出させるか、高温 (例えば200℃)で被膜から界面活性剤を蒸発させるか、又は戸外暴露するこ とにより、大部分の界面活性剤を被膜から除去することができる。 上述のTriton x-100(Union Carbide社の商標名)の界面活性剤は、湿分が存 在すると再湿潤する界面活性剤の一つである。Tritonの大部分の代わりにある種 の分散剤を使用すると、その ような分散液からできた被膜は再湿潤しないことがわかった。Tamol-165、及びA crysol I-62の商標名でRohm & Haas社から販売されている分散剤は、特に有効な ものである。これ等化合物の内の前者は、Rohm & Haas社の記載によれば、アク リル重合体のアンモニウム塩である。 上述したことに基づいて、被膜形成後、再湿潤しない噴霧可能な分散液を比較 した。粒子寸法が0.2ミクロンである液体ポリテトラフルオロエチレン分散液 を固体成分が30%になるまで希釈した。この目的のため、Tamol 165分散剤の 分散液を全重量で3%、凝固融解安定剤としてのエタノールの分散液を全重量で 1.2%、及びRohm & Haas社の付着性増進剤HG-54D(38〜40℃のTg温度を 有するアクリロニトリルのスチレン改質アクリル共重合体であると記載されてい る)の分散液を全重量で2%加えた。 このようにして形成した混合物をエーロゾル容器に充填し、DuPon社からDymel 152Aの商標名で売られているハロカーボン噴射剤を毎平方インチ当たり65ポ ンドの圧力でこのエーロゾル容器に充填した。 このエーロゾルを表面に噴霧した時、これを乾燥して均一な薄いコーティング にしたが、これを流水中に置いたが再湿潤せず、表面を傾けた時、蟻がその表面 に登るのを防止するのに有効であった。 実施例XIII 連続するローラ塗装方法で、アルミニウム箔に被着するため分散液を特に形成 した。ローラに十分な分散液を付着させ、約0.25〜1ミルの好適な範囲内の 乾燥連続被膜を形成したが、分散液の粘度を調整する必要がある。PTFE(DuPon 社の商標名 Teflon 30-B)の重量で60%の分散液の300gに、アクリル共重合体付着性 増進剤(Rohm & Haas社のHG-54D)を41〜42%含有する分散液21gを混合 することにより分散液を形成した時、この混合液の粘度は、#2 Zahn cupを使用 して測定して18秒であった。これでは、余りにも水のように粘性が無く、ロー ラに良好に付着しなかったので、エチレングリコールモノブチルエーテル50g を加え、#2 Zahll cupを使用した測定で30〜35秒まで粘度を上昇させて調整 した。 上述のように形成した分散液を使用し、アルミニウム箔にローラでコーティン グを行った。約150℃まで加熱したオーブン内に約1分間設置した。コーティ ングを乾燥すると共に、Teflon 30-Bを作るのに使用した界面活性剤を駆逐する のに、オーブン内でのこのような短い時間で十分であったが、PTFEの粒子を融解 させる程、このオーブンの温度は高くなく、時間も長くはなかった。乾燥したコ ーティングは、約0.5〜1ミルの厚さであった。 生じたコーティングは、箔に堅く付着しており、箔を曲げてもクラックを生じ なかった。ファイヤ蟻(fire ants,人畜を激しく刺す雑食性の蟻)でも、コーテ ィングが変形している表面を登ることができなかった。 実施例XIV ローラ塗布に使用できるものを得ようとする試みでは、ポリテトラフルオロエ チレン(DuPon社の商標名Teflon 30-B)を固体含有量が45%になるまで希釈し た。これをアルミニウム箔にローラで被着し、乾燥した時、蟻は、傾いた表面を 登ることができなかった。この配合物は、アルミニウム箔に対し良好な付着性を 有するが、例えば流れる水道水の下に置くと、洗い 流れ易い。このコーティングの付着性を改善し、洗い流れるのを防止するため、 Rohm & Haas社の付着性増進剤HG-54Dの少量をこの配合物に含有させ、良好な結 果を得た。 ポリテトラフルオロエチレン粒子は非常に柔かで、アルミニウム箔のこれを被 着した区域を指の間で押すと、ポリテトラフルオロエチレン粒子は互いに擦り合 って損傷し、この区域では、蟻が登るのを防止する被膜の効果が無くなる。しか し、約0.1ミクロンの粒子寸法の50重量%の二酸化チタン分散液(DuPon社 のR-742)に、ポリテトラフルオロエチレン分散液を混合した時、そのコーティ ングは、圧縮力に強い。 二酸化チタン粒子の硬さによって、ポリテトラフルオロエチレン粒子が互いに 擦り合って損傷するのを防止するものと考えられる。この固体を含む混合液は、 所定位置に押圧されて有効性を保持したままである改良した生成物を生産するだ けでなく、アルミニウム箔に被着するのが容易な生成物を生産する。 このポリテトラフルオロエチレン分散液は、Triton x-100の商標名でUnion Ca rbide社から販売されている非イオン界面活性剤の約8%を含む。このことによ って、2つの問題を生ずる。第1に、この界面活性剤は泡を形成させ、アルミニ ウム箔にローラで被着した被膜に不規則性を生ぜしめることであり、第2に、被 膜が再湿潤するのを防止するためには、約200℃の温度で2分間、界面活性剤 を駆逐する必要があることである。 上述の問題を解決するため、界面活性剤の量を著しく減少させ、その代わりに 分散剤(Tamol-165)を使用する。この配合物は、界面活性剤と、分散剤との両方 を含み、泡を生ずることなく非常に良くローラ塗装を行うことができ、被着した アルミニウム箔を僅か1分間だけ、約120℃で処理することができ る。連続する被膜を生じ、それは、再湿潤せず、被着表面を傾けた時、昆虫がこ の被着表面を這い上がるのを防止するのに有効である。 次のような混合によって、上述の観察を行うための好適な配合物を準備した。 a. 固体45%を含み、重量で54%のポリテトラフルオロエチレン分散液 であって更に、 i. 重量で2.5%(分散液中のポリテトラフルオロエチレンの重量に 基づく)の非イオン界面活性剤(Trlton x-100)と、 ii.重量で8%(分散液中のポリテトラフルオロエチレンの重量に基づく )の分散剤(Tamol-165)とを含むものと、 b. 固体76%を含む重量で44%の二酸化チタン(DuPonR-742)と、 c. 重量で2%の付着性増進剤(Rohm & Haas HG-54D)。 上述の配合物は、アルミニウム箔に好適にローラで被着することができ、それ を120℃で1分間乾燥した。このコーティングは、連続的で、泡が無く、十分 に箔に付着し、若干のコーティングは、粘着テープではぎ取ることができるが、 はげ落ちることがなく、再湿潤せず、傾けた表面に蟻が這い上がるのを有効に防 止できた。 実施例XV 斜めの表面を蟻が登るのを防止する粒子の寸法の効果を決定するため、ポリス チレン球を使用して分散液を用意した。 粒子直径 ファイヤ蟻に (ミクロン) 対する有効性 0.09 優れていいる 0.22 優れている 0.62 少ない 2.0 少ない 6.4 非常に少ない 12.0 失敗 上の表は、試験用昆虫としてファイヤ蟻(fire ants,人畜を激しく刺す雑食性 の蟻)を使用して作成した。ポリスチレン球は0.6ミクロンを越える直径では 、余り有効でなく、この寸法の球は、ファイヤ蟻より大きな昆虫に利用すること ができることに注意すべきである。 実施例XVI 球に近い形状以外の種々の形状でも、本発明の実施に有効であることを示すた め、下の表に示すように被膜を準備し、ファイヤ蟻について試験した。 実施例XVII 本発明に従って、基材上に数個の被膜を被着し、この基材を蟻塚の近くに水平 位置に置いた。蟻は、長時間にわたりこの表 面上をあちこち自由に歩き回ることができた。次に、被着した基材を除去し、被 着をしていない傾いたガラス板に置き換えた。被着した板の上を這っていた蟻は 、直ちに困難なくガラス板を登ることができた。 この実験は、本発明及び開示したコーティングと、先に援用した米国特許第4 263740号の発明との間の相違を示している。この米国特許には、昆虫を平 滑な表面に付着させる「吸着パッド」、即ち「足の裏の付着盤」が昆虫にあるた め、ガラスのような磨いた表面でも昆虫が登ることができることを教示している 。この米国特許の方法は、この事実を利用しており、足の裏の付着盤に付着して 、平滑な表面に付着する昆虫の能力を破壊してしまう緩やかに保持した粒子の表 面に昆虫を這わせるようにしている。 この米国特許の発明のコーティングは、平滑な表面上を爬行昆虫の能力に及ぼ す著しい作用を有しないから、このコーティングは基材に十分に付着していて、 このコーティングは、昆虫によって脱落せず、昆虫の足の裏の付着盤に付着しな いと結論を下すことができる。言い換えれば、本発明とは異なり、この米国特許 のコーティングは、基本的にその基材に付着していない。 上述の観察は、300〜500ミクロンの寸法範囲のポリテトラフルオロエチ レン粒子を分散させたこの米国特許の好適なコーティングを使用して基材を塗布 する時、穏やかに刷毛を使うことにより、又は流れる水道水に置くことにより、 このコーティングが容易に除去される事実と矛盾しない。従って、この米国特許 の発明は、基材に非常に付着し難く、昆虫に付着して基材から容易に除去される コーティングを利用しており、一方 、本発明は、十分に付着して、もとのままに留まり、昆虫がその上を這っても除 去されないコーティングを使用していることが明である。 ・・・・・・・・・ 本発明の被膜は、巣を作るすずめ蜂のような昆虫を防止するのにも有効である ことがわかった。分散液を表面に噴霧した時、昆虫にとって、この表面に巣を付 けるのが明らかに困難になる。同様に、蜘蛛もこの処理した表面に糸をつけるこ とができなくなり、この表面から出発して蜘蛛の巣を作ることができなくなる。 すずめ蜂、及び類似の昆虫が巣を作り、好ましくない位置に蜘蛛が蜘蛛の巣を作 るのを防止する上述の方法、及び手段を使用することは、本発明の範囲内にある 。 本発明の被膜を基材にどのようにして付着させるかを説明するため、数個の異 なる方法について論じた。有用な一つの技術は、基材上に基本被膜を加え、次に この基本被膜に分散液を噴霧することである。この基本被膜は、多孔質、又は粗 い表面をカバーするために使用するシーラントであってもよい。被膜を被着すべ き表面が木、セメント、又は煉瓦のような多孔質である時に、この技術は有用で あり、塗料のようなシーラント、セラックシーラント、シンダーブロックシーラ ント、エポキシシーラント、及び砕石シーラントが種々の用途に適している。 被膜を一層良く受け入れる基材を準備するのに有効な基本被膜の他の形式は、 溶剤をベースとする接触セメントである。上述したように、本発明の被膜は、そ れが余りにも堅く表面に付着すると、昆虫を制御する有効性が失われるが、接触 セメントは、被膜を有効なように付着させるように思われる。接触セメントが良 好に作用する理由の一つは、接触セメントの大部分が 恒久的な粘着力(感圧自己粘着性)を有しており、通常の糊、及び接着剤のよう に乾燥して硬化した層になることがないことである。 本発明の被膜をアクリル箔、又はアルミニウム箔のような平滑な表面、又は光 沢ある表面に付着させるのは、一般に困難である。しかし、これ等の平滑な表面 に分散液を噴霧する前に、これ等の平滑な表面に接触セメントの基本被膜を加え ることによって、良好な付着力を得ることができ、しかも接触セメント上に加え た被膜の昆虫制御特性を妨げることが無いことは驚くべきことである。 付着力増進組成物は、市場で入手でき、これを本発明の分散液に直接加えるこ とができる。上述したように、Tyzor(商標名)を使用し、PTFE分散液の向上し た付着力が得られる。しかし、Rohm & Hass社のアクリルバインダーHG 54D、及 びWL-51のような重合アクリルバインダーを使用して一層良い結果が得られた。 これ等付着力増進組成物は、重量で約41〜42%のアクリルで、残余が基本的 に水である水系分散液である。PTFE分散液の重量で約1〜10%の量のアクリル バインダーを加えた時、これ等付着力増進特性が最も良く利用される。 アクリルバインダーは、基材への分散液の接着力を向上させるだけでなく、乾 燥したコーティングが泥割れを生ずる傾向を減少させる。例えば、分散液の数個 の層を基材に被着する時、上述したようにクラックが形成されるのが普通である ことがわかった。アクリルバインダーを分散液に混合する時、幾らかの泥割れも 生ずることなく、基材に10個もの順次の層を加えることができた。 分散液コーティングと、基材との間の付着力を向上させるた めその他の多数の技術を使用することができる。これ等の方法には、コロナ放電 に基材を露出したり、基材の表面を機械的に研磨したり、基材の表面を化学的に 腐食させたり、基材に直接加えるプライマーを使用するような方法が含まれる。 例えば、手押ポンプを使用して表面に本発明の分散液を噴霧するのに数個の異 なる方法を使用することができる。加圧した噴霧エーロゾルも便利であるが、使 用する噴射剤の選択には注意が必要である。顕著な例外であるDymel(商標名) を除いて、Freon(商標名)のような多くの通常の噴射剤は、或る分散液と明ら かに反応し、分散液を破壊することがあり、噴霧した時、コーティングに泡を発 生させることがある。PTFE分散液に対し適合性がある噴射剤は、窒素である。 噴霧装置は、現在入手でき、それは可撓性の弾性隔膜によって、噴霧すべき液 体から加圧ガスを分離している。これ等の装置は、本発明の実施に有利であり、 これは加圧噴射剤が分散液から分離されており、従って、どんな噴射剤でも選択 することができるからである。 本発明の分散液に顔料、染料のような着色材料を含有させ、加えた被膜が一層 容易に見分けられるようにするのが有利である。特に、固体濃度が低い分散液か ら1ミル(1/1000インチ)以下の厚さに被膜を加えた時に、本発明の被膜 は、殆ど透明である。この種の連続被膜が形成されたかどうかを決定することは 必ずしも容易ではないが、着色剤が含まれていれば、噴霧した場所を見ることが でき、同一の部分を1度以上噴霧するのを防止し、希望する厚さより厚い被膜を 局部的に形成しないようにすることができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.傾いた表面を昆虫が移動するのを制限するにあたり、懸濁液と界面活性剤と を含み、5ミクロンより小さい平均寸法を有する微細に分割した粒子の分散液を 形成し、 ほぼ均一な厚さの湿潤した連続する薄いコーティングとして前記分散液を表 面に加え、 前記懸濁液を前記コーティングから蒸発させ、クラックや不連続部が無い連 続する被膜を形成し、この被膜は前記表面上を昆虫が移動することによって除去 されないよう前記表面に十分付着しており、この被膜に粘着テープを当てて離す ことによって前記被膜が一部除去されるよう前記表面に不十分に付着している被 膜であることを特徴とする昆虫の移動を制限する方法。 2.前記分散液が15〜60重量%の微細に分割した粒子を有する請求の範囲1 に記載の方法。 3.前記分散液を噴霧によって前記表面に加える請求の範囲1に記載の方法。 4.前記分散液が50重量%より少ない微細に分割した固体を有する請求の範囲 3に記載の方法。 5.前記連続する被膜から前記界面活性剤を少なくとも一部除去する請求の範囲 1に記載の方法。 6.前記被膜から前記界面活性剤を浸出させる請求の範囲5に記載の方法。 7.前記被膜を加熱し、この被膜から前記界面活性剤を蒸発させる請求の範囲5 に記載の方法。 8.前記界面活性剤が非イオン界面活性剤である請求の範囲1に記載の方法。 9.前記分散液が付加的に分散剤を含有している請求の範囲1に記載の方法。 10.前記分散液が付加的に付着力増進剤を含有している請求の範囲1に記載の 方法。 11.前記付着力増進剤がスチレン改質アクリル共重合体である請求の範囲10 に記載の方法。 12.噴射剤を使用して前記分散液を噴霧する請求の範囲3に記載の方法。 13.前記噴射剤が前記分散液に対し適合性である請求の範囲12に記載の方法 。 14.前記噴射剤が窒素である請求の範囲13に記載の方法。 15.ローラ塗布によって、薄い連続的な可撓性基材に前記分 散液を加える請求の範囲1に記載の方法。 16.0.25〜1ミル(1/1000インチ)の乾燥コーティングを生ずるよ う前記分散液の粘性を調整する請求の範囲15に記載の方法。 17. #2 Zahn cup を使用して測定して約30〜35秒の粘度になるよう前記 分散液の粘性を調整する請求の範囲16に記載の方法。 18.エチレングリコールモノブチルエーテルを加えることによって前記分散液 の粘性を調整する請求の範囲16に記載の方法。 19.前記分散液を加えた前記可撓性基材の側の反対側において前記可撓性基材 に感圧接着剤を加える請求の範囲15に記載の方法。 20.前記分散液を加える前に、前記表面に接触接着剤を被着する請求の範囲1 に記載の方法。 21.前記分散液を加える前に、前記表面にシーラントを被着する請求の範囲1 に記載の方法。 22.前記粒子の平均寸法が1ミクロンより小さい請求の範囲1に記載の方法。 23.前記粒子の平均寸法が約0.5ミクロンより小さい請求の範囲21に記載 の方法。 24.前記粒子の平均寸法が約0.2ミクロン以下である請求の範囲22に記載 の方法。 25.前記粒子が重合体、又は顔料から成る群から選択したものである請求の範 囲1に記載の方法。 26.前記重合体がハロゲン化炭化水素である請求の範囲25に記載の方法。 27.前記顔料が二酸化チタンである請求の範囲25に記載の方法。 28.前記粒子が重合体と顔料との混合物である請求の範囲25に記載の方法。 29.前記重合体がポリテトラフルオロエチレンであり、前記顔料が二酸化チタ ンである請求の範囲28に記載の方法。 30.前記粒子が珪酸アルミニウム、タルク、カーボンブラック、ナイロン、ア クリル、又は弗素化炭化水素である請求の範囲1に記載の方法。 31.前記粒子がポリテトラフルオロエチレンである請求の範囲1に記載の方法 。 32.前記表面が複数個の石から成る請求の範囲1に記載の方法。 33.前記傾いた表面上を移動する昆虫を選択的に制限する請求の範囲1に記載 の方法。 34.前記粒子の寸法を選択して昆虫の選択を制御する請求の範囲33に記載の 方法。 35.約0.2ミクロンより小さい粒子を使用して全ての昆虫の移動を制限し、 約0.5ミクロンより大きい粒子を使用して蟻より大きい昆虫の移動を制限する 請求の範囲34に記載の方法。 36.凝固融解サイクルから前記分散液を守る安定剤を前記分散液が付加的に含 有する請求の範囲1に記載の方法。 37.炭素5原子より少ない一価アルコールと、多価化合物と、アルコール及び 多価化合物の類似物から成る群から前記安定剤を選択する請求の範囲36に記載 の方法。 38.前記安定剤がエチルアルコールである請求の範囲37に記載の方法。 39.垂直に配置した側壁と、底壁と頂壁とを有するハウジング内の高い位置に 収容される電気装置において、前記側壁の内部の周りに円周バンドを設け、約0 .5ミクロンより小さ い平均寸法を有する粒子の薄い付着性の被膜でこの円周バンドを構成したことを 特徴とする電気装置。 40.垂直に配置した電流搬送導管を前記底壁から前記電気装置まで上方に延長 し、約0.5ミクロンより小さい平均寸法を有する粒子の薄い付着性の被膜から 成る円周バンドを前記底壁と前記電気装置との間の前記導管の表面に加えた請求 の範囲39に記載の電気装置。 41.0.5ミクロンより小さい平均寸法を有する粒子の薄い付着性の被膜を被 着した少なくとも1層の石を前記底壁上に配置した請求の範囲39に記載の電気 装置。 42.少なくとも1個の傾いた表面と、10ミクロンの粒子を除いた0.5ミク ロンより小さい粒子の薄い被膜から成り前記表面に付着したバンドとを有するこ とを特徴とし、這う昆虫の横行を防止した製品。 43.マイナス0.5ミクロンの粒子から成る薄い付着性の被膜を表面に被着す ることから成り、昆虫が表面に巣、又は蜘蛛の巣を作るのを防止する方法。 44.マイナス0.5ミクロンの粒子から成る薄い付着性の被膜を天井、又は壁 に被着することから成り、昆虫が天井、及び壁に止まるのを防止する方法。
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