JPH08506002A - 新規β1→6N−アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ、そのアクセプター分子であるロイコシアリン、および酵素活性を有するタンパク質のクローニング方法 - Google Patents

新規β1→6N−アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ、そのアクセプター分子であるロイコシアリン、および酵素活性を有するタンパク質のクローニング方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、O-グリカン中でコア2オリゴサッカライド構造を形成する新規なβ1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ、およびコア2 β1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ活性に対する新規なアクセプター分子であるロイコシアリンCD43を提供する。アミノ酸配列およびこれら分子をコードする核酸配列、ならびにその活性断片もまた、開示される。ポリオーマウイルス複製起点を有するプラスミドベクターの複製を助けるCHO細胞を用いて、酵素活性を有するタンパク質をコードする核酸配列を単離する方法が開示される。アクセプター分子を発現する適切な細胞株を得るための方法もまた開示される。

Description

【発明の詳細な説明】 新規β1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ、 そのアクセプター分子であるロイコシアリン、 および酵素活性を有するタンパク質のクローニング方法 この研究は国立癌研究所(National Cancer Institute)により与えられた補 助金CA33000およびCA33895に援助された。合衆国政府は本発明に特定の権利を有 する。 発明の背景 発明の分野 本発明は、一般に生化学および分子生物学の分野に関し、さらに詳細には、新 規なヒト酵素、UDP-GlcNAc:Galβ1→3GalNAc(GlcNAc−GalNAc)β1→6 N-アセ チルグルコサミニルトランスフェラーゼ(コア2 β1→6 N-アセチルグルコサミ ニルトランスフェラーゼ;C2GnT)、およびコア2 β1→6 N-アセチルグルコサミ ニルトランスフェラーゼ作用に対する新規アクセプター分子であるロイコシアリ ン(leukosialin)、CD43に関する。本発明はさらに、コア2 β1−6 N-アセチル グルコサミニルトランスフェラーゼおよびロイコシアリンをコードするDNA配列 、C2GnT DNA配列あるいはロイコシアリンDNA配列を含有するベクター、このよう なベクターで形質転換された組換え宿主細胞、および適切なアクセプター分子を 発現するCHO細胞を用いる、特定のタンパク質をコードするDNA配列の同定および 単離のための、CHO細胞中での一時的発現クロー ニング方法に関する。 背景情報 哺乳動物の糖タンパク質のほとんどのO-グリコシドオリゴサッカライドは、N- アセチルガラクトサミンを介してセリンあるいはトレオニンのヒドロキシル基に 連結されている。これらのO-グリカンは、オリゴサッカライドのコア部分の性質 に基づき4つの異なるグループに分類され得る(図1を参照のこと)。N-グリカ ンよりもあまり研究されていないが、O-グリカンは重要な生物学的機能を有する ようである。事実、コア2の分枝を有するO-連結オリゴサッカライド、Galβ1→3 (GlcNAcβ1→6)GalNAcの存在は、多くの生物学的方法で実証された。 Pillerら、J.B1ol.Chem 263:15146-15150(1988)には、ヒトT細胞活性化は 、ヒトTリンパ球に存在する主要シアロ糖タンパク質であるロイコシアリンでの コア1-ベースのテトラサッカライドのコア2-ベースのヘキササッカライドへの転 換に関連することが報告された(これもまた図1を参照のこと)。ヘキササッカ ライドの同様の増加が、T細胞白血病(Saitohら、Blood 77:1491-1499(1991) )、骨髄性白血病(Brockhausenら、Cancer Res. 51:1257-1263(1991))、お よび、AIDSおよびWiskott-Aldrich症候群による免疫不全(Pillerら、J.Exp.M ed. 173:1501-1510(1991))に罹患している患者の末梢血リンパ球中で観察さ れた。これらの患者のリンパ球では、 ヘキササッカライドの量の変化は、UDP-GlcNAc:Galβ1→3GalNAc(GlcNAc−GalN Ac)6-β-D-N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ(EC2.4.1.102)、ま たはコア2 β1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ(Williamsら 、J.Biol.Chem. 255:11253-11261(1980))のいずれかの増大した活性に起因 した。さらに、コア2 β1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼの 増大した活性もまた、親の非転移性対応物に比較して、転移性ネズミ腫瘍細胞株 で観察された(Yousefiら、J.Biol.Chem. 266:1772-1782(1991))。 結合したオリゴサッカライドの増加した複雑性は、糖タンパク質の分子量を増 加する。例えば、ヘキササッカライドを有するロイコシアリンは、約135kDaの分 子量を有し、テトラサッカライドを有するロイコシアリンは約105kDaの分子量を 有する(Carlssonら、J.Biol.Chem. 261:12779-12786および12787-12795(198 6))。 Foxら、J.Immunol. 131:762-767(1983)では、ヒトTリンパ球白血病細胞に 対して、モノクローナル抗体T305が誘起された。Sportsmanら、J.Immunol. 135 :158-164(1985)では、T305結合が、ノイラミニダーゼ処理により阻止されるこ とが報告され、これはT305のヘキササッカライドへの結合を示唆する。T305は、 ロイコシアリンの高分子量形態と特異的に反応する(Saitohら、前出(1991)) 。 以前の研究で、コア2 β1−6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ により形成された分枝から大部分が伸びる ポリ-N-アセチルラクトサミン反復が示された(Fukudaら、j.Biol.Chem.261:1 2796-12806(1986))。これらの結果と一致して、Yousefiら、前出(1991)で は、転移性腫瘍細胞のコア2酵素が、O-連結オリゴサッカライド中のポリ-N-アセ チルラクトサミン合成のレベルを調節することが実証された。 ポリ-N-アセチルラクトサミンは、シアリルLex、NeuNAcα2→3Galβ1→4(Fuc α1→3)GlcNAc-、あるいは、シアリルLea、NeuNAcα2→3Galβ1→3(Fucα1→4 )GlcNAc-、決定基の形成を含む、種々の改変がなされる(Fukuda,BioChim.Bi oDhys.Acta 780:119-150(1985))。このような改変は、好中球および単球に 存在するこれらの決定基が、内皮細胞および血小板のそれそれに存在する、E-お よびP-セレクチンに対するリガンドとして作用するので、重要である(例えば、 Larsenら、Cell 63:467-474(1990)を参照のこと)。 さらに、腫瘍細胞はその細胞表面にしばしば著しい量のシアリルLexおよび/ またはシアリルLeaを発現する。E-セレクチンあるいはP-セレクチンと、これら の細胞表面炭水化物と間の相互作用は、転移プロセスの間で腫瘍細胞の内皮への 接着において役割をなし得る(Walzら、前出(1990))。Kojimaら、Biochem. Biophys.Res.Commun. 182:1288-1295(1992)により、内皮細胞へのセレクチ ン依存性腫瘍細胞接着は、O-グリカン合成をブロックすることにより阻止される ことか報告された。複合体硫酸化O-グリカンもまた、リンパ球ホーミングレセプ ターであるL-セレクチンに対するリガンドとし て作用し得る(Imaiら、J.Cell Biol.113:1213-1221(1991))。 これらの報告された観察は、コア2 β1→6 N-アセチルグルコサミニルトラン スフェラーゼが、O-グリカン生合成における重要な酵素であることを確立する。 コア2 β1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼの入手可能性は、 コア2オリゴサッカライドを有する特定の糖タンパク質のインビボおよびインビ トロ生産を可能し、細胞-細胞相互作用でのこれらの変異O-グリカンの次の研究 を可能にする。例えば、コア2 β1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェ ラーゼは、形質転換細胞または癌性細胞の有用なマーカーである。形質転換細胞 または癌性細胞中のコア2 β1−6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラー ゼの役割の理解は、これらの細胞で観察された異常な細胞-細胞相互作用の機構 を解明し得る。これらのオリゴサッカライドの発現制御およびそれらの機能を理 解するために、コア2 β1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼのc DNAクローンの単離は不可欠である。しかし、コア2 β1→6 N-アセチルグルコサ ミニルトランスフェラーゼをコードするDNA配列は、いまだに報告されていない 。 従って、コア2 β1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼおよび この酵素をコードするDNA配列を同定する必要性がある。本発明は、この必要性 を満たし、関連する利点をも提供する。 発明の要旨 本発明は、一般に新規な精製ヒトβ1−6 N-アセチルグルコサミニルトランス フェラーゼに関する。β1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ活 性を有する428アミノ酸のタンパク質をコードするcDNA配列もまた提供される。 精製ヒトβ1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼまたはその活性 フラグメントは、O-グリカン中の重要な分枝の形成を触媒する。 本発明はさらに、コア2 β1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラー ゼ活性に対する、新規な精製アクセプター分子であるロイコシアリン、CD43に関 する。ロイコシアリンcDNAは、新規な変異ロイコシアリンをコードし、これはゲ ノムロイコシアリンDNA配列の代替スプライシングによって生産される。 コア2 β1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼまたはロイコシ アリンのいずれかをコードする単離された核酸が、その核酸を有するベクターお よびこのようなベクターで形質転換された組換え宿主細胞として、開示される。 本発明はさらに、本発明の単離された核酸配列にハイブリダイズし得るヌクレオ チド配列を有する核酸プローブに試料を接触させることにより、このような核酸 を検出する方法を提供する。本明細書に開示されているコア2 β1−6 N-アセチ ルグルコサミニルトランスフェラーゼおよびロイコシアリンのアミノ酸配列およ び核酸配列は、ヒト細胞から精製され得るか、 あるいは周知の組換えDNA技術により生産され得る。 本発明はまた、酵素活性を有するタンパク質をコードする核酸配列を単離する 方法を開示する。このような核酸配列は、ポリオーマウイルス複製起点を有する ベクター中に含有される核酸を、ポリオーマウイルスラージT抗原および酵素活 性を有するタンパク質のアクセプター分子を同時発現するチャイニーズハムスタ ー卵巣(CHO)細胞株にトランスフェクトすることにより得られる。 図面の簡単な説明 図1は、O-グリカンの構造および生合成を示す。O-グリカンコアの構造は4つ のグループ(コア1からコア4)に分類され得、それぞれはGalNAcα1→Ser/Thr で開始して合成される。コア1構造は、β1→3 Gal残基のGalNAc残基への付加に よって合成される。コア1構造は、β1→6N-アセチルグルコサミニル残基の付加 によりコア2に転換され得る。この中間体は通常、ガラクトースおよびシアル酸 残基の連続付加によって、ヘキササッカライドに転換される(下右)。コア2β1 −6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼおよび酵素により形成された 結合を、四角の囲いで示す。ある種の細胞型では、コア2構造は、N-アセチルラ クトサミン(Galβ1−4GlcNAcβ1→3)反復の付加で、ポリ-N-アセチルラクトサ ミンを形成して伸長され得る。コア2 β1−6 N-アセチルグルコサミニルトラン スフェラーゼの非存在では、コア1はモノシアロ型に転換 され、次にα2→3-およびα2→6-連結シアル酸残基の連続付加によりジシアロ型 に転換される(下左)。あるいは、コア3が、β1→3 N-アセチルグルコサミニル 残基のGalNAc残基への付加により合成され得る。コア3は、もう1つのβ1→6 N- アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼによりコア4に転換され得る(図の 上)。 図2は、ロイコシアリンのゲノムDNA配列(配列番号1)およびcDNA配列(配列 番号2)を示す。ゲノム配列は、転写開始部位に関して番号が付けられている。 エキソン1およびエキソン2は以前に記載されている。エキソン1'は、本明細書 で新たに同定される。単離されたcDNAでは、エキソン1'はすぐ後ろにエキソン2 配列が続く。推定アミノ酸は、コーディング配列の下に示し、エキソン2に始ま る(配列番号3)。エキソン2配列の一部を示す。 図3は、ポリオーマラージT抗原およびロイコシアリンを発現するCHO細胞株で の、pGT/hCGの複製能力を立証する。パネルAでは、6つのクローンCHO細胞株がp cDNAI-ベースのpGT/hCGの複製について実験された(レーン1-6)。パネルBでは 、さらに、細胞クローン5(CHO-Py-leu)の複製が、DpnIおよびXhoIの濃度を増 大しながら処理して実験された(レーン2および3)。MOP-8から単離されたプラ スミドDNAをコントロールとして使用した(レーン1)。プラスミドDNAを、Hirt の方法を用いて抽出し、試料をXhoIおよびDpnIで切断した。並行して、E.coli MC1061/P3から精製されたpGT/hCGプラスミドを XhoIおよびDpnIで切断するか(パネルAのレーン7およびパネルBのレーン4)、 あるいはXhoIのみで切断した(パネルAのレーン8およびパネルBのレーン5)。矢 印は、DpnI切断に耐性のプラスミドDNAの移動を示す。矢印の先端は、DpnIによ り切断されたプラスミドDNAを示す。 図4は、pcDNAI-C2GnTにより発現されたT305抗原の発現を示す。半集密状態の CHO-Py-leu細胞を、pcDNAI-C2GnTでトランスフェクトするか(パネルAおよびB) 、あるいはpcDNAIによって擬トランスフェクトした(パネルCおよびD)。トラン スフェクションの64時間後に、細胞を固定して、次いでマウスT305モノクローナ ル抗体と、その次にフルオレセインイソシアネート複合化ヒツジ抗マウスIgGと インキュベートした(パネルA、BおよびC)。2つの異なる領域がパネルAおよび Bに示されている。パネルDは、パネルCに示されている同じ視野の位相差顕微鏡 写真を示す。棒線=20μm 図5は、コア2 β1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼのcDNA 配列(配列番号4)および翻訳されたアミノ酸配列(配列番号5)を示す。C2GnT のオープンリーディングフレームおよび全長のヌクレオチド配列が示されている 。シグナル/膜-アンカードメインには二重線を付けた。ポリアデニル化シグナ ルは四角で囲った。可能なN-グリコシル化部位は星印をつけた。配列は翻訳開始 部位に関して番号を付けた。 図6は、コア2 β1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼのmRNA の、種々の細胞型での発現を示す。CHO-Py -leu細胞(レーン1)、HL-60前骨髄細胞(レーン2)、K562赤血球細胞(レーン 3)、ならびにSPおよびL4結腸癌腫細胞(レーン4および5)からのポリ(A)+RNA (11μg)を電気泳動で分析した。RNAをナィロン膜に移し、pPROTA-C2GnTの放射 標識フラグメントとハイブリダイズした。RNAのサイズマーカーの移動が示され ている。 図7は、プロテインA-C2GnT融合タンパク質をコードするベクターの構築を示 す。Pro38からHis428に対応するcDNA配列を、S.aureusのプロテインAのIgG結合 ドメインとフレーム内で融合させた(下;配列番号6)。その配列は、融合タン パク質を分泌させ得る、切断可能なシグナルペプチドを有する。コーディング配 列はSV40プロモーターの制御下にある。示されているベクター配列の残りは、ウ サギβ-グロビン遺伝子配列由来であり、介在配列(IVS)およびポリアデニル化 シグナル(An)を含む。 発明の詳細な説明 本発明は、一般に新規なヒトコア2 β1−6 N-アセチルグルコサミニルトラン スフェラーゼに関する。本発明はさらに、ヒトコア2 β1→6 N-アセチルグルコ サミニルトランスフェラーゼ(C2GnT)をコードするcDNA配列を単離するために 使用された、CHO細胞中の一時的発現クローニングの新規な方法に関する。本発 明また、コア2 β1−6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ活性のア クセプター分子である、新規な ヒトロイコシアリンに関する。 一般的に細胞は極少量のグリコシルトランスフェラーゼを含有する。結果とし て、抗体を用いるスクリーニングに基づくcDNAクローニング、あるいはグリコシ ルトランスフェラーゼのアミノ酸配列に基づくプローブでは、成功は限られてい た。しかし、種々のグリコシルトランスフェラーゼをコードするcDNAの単離が、 受容細胞でのcDNAの一時的発現によって達成され得る。 グリコシルトランスフェラーゼをコードするcDNA配列を単離するための一時的 発現クローニング方法の成功した適用は、適切な受容細胞株を必要とする。理想 的な受容細胞は、目的のグリコシルトランスフェラーゼを発現すべきではない。 結果として、受容細胞は、通常、このようなグリコシルトランスフェラーゼによ り形成されるオリゴサッカライド構造を欠いている。 受容細胞株でのクローン化グリコシルトランスフェラーゼcDNAの発現は、特定 のオリゴサッカライド構造の形成をなすべきである。得られたオリゴサッカライ ドは、特異抗体またはこの構造を認識するレクチンを用いて同定され得る。受容 細胞株はまた適切なプラスミドベクターの複製を助けなければならない。 COS-1細胞は、一時的発現方法を用いるための必要条件を最初に満たすようで ある。COS-1細胞は、SV40ラージT抗原を発現し、SV40複製起点を有するプラスミ ドベクターの複製を助 ける(Gluzmanら、CelI 23:175-182(1981))。COS-1細胞それ自身は、種々の グリコシルトランスフェラーゼを発現するが、COS-1細胞は、ヒトLewis式血液型 α1−3/4フコシルトランスフェラーゼおよびネズミα1→3ガラクトシルトランス フェラーゼをコードするcDNA配列をクローン化するために使用された(Kukowska -Latalloら、Genes and Devel.4:1288-1303(1990);Larsenら、Proc.Natl. Acad.Scl.USA 86:8227-8231(1989))。さらに、Goelzら、Cell 63:175-182 (1990)では、E-セレクチン介在の接着を阻害する抗体が、α1→3フコシルトラ ンスフェラーゼをコードするcDNA配列を単離するために使用された。 COS-1細胞を、コア2 β1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼを コードするcDNAクローンを単離するために使用する試みがなされた。CO0S-1細胞 を、活性化ヒトT細胞から得たcDNAを用いて、トランスフェクトした。これは、 コア2 β1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼを発現する。トラ ンスフェクトされた細胞中でコア2 β1→6 N-アセチルグルコサミニルトランス フェラーゼを発現することが予測される、トランスフェクトされた細胞が、コア 2 β1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ活性により形成された コア2オリゴサッカライド構造の増加したレベルの存在により同定された。コア2 構造の存在は、ロイコシアリンのヘキササッカライドを同定する、モノクローナ ル抗体T305を用いて同定された。T305抗原を高レベルに発現するクロー ンが単離され、配列決定された。 驚くことに、COS-1細胞を用いるトランスフェクションの結果、コア2 β1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ活性のアクセプター分子である、 種々の新規ヒトロイコシアリンをコードするcDNAクローンを単離した。新たに単 離されたロイコシアリンのcDNA配列の実験は、cDNA配列がゲノムロイコシアリン DNA配列中のエキソンの代替スプライシングの結果として形成されたことを明示 した。特に、新たに単離されたロイコシアリンは、以前には記載されていなかっ た非コーディングエキソンを5'末端に有するcDNA配列によりコードされる(図2 のエキソン1':配列番号1および配列番号2)。 CO0S-1細胞の使用により得られた予想外の結果により、コア2 β1→6 N-アセ チルグルコサミニルトランスフェラーゼをコードするcDNA配列の単離のための新 たなトランスフェクションシステムを開発した。通常はT305抗原を発現しないCH O細胞を、ヒトロイコシアリンおよびポリオーマウイルスラージT抗原をコードす るDNA配列でトランスフェクトした。ヒトロイコシアリンおよびポリオーマウイ ルスラージT抗原を発現する、CHO-Py-leuと呼ばれる細胞株を単離した。 CHO-Py-leu細胞を、コア2 β1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラ ーゼをコードするcDNA配列の一時的発現クローニングのために使用した。CHO-Py -leu細胞を、ヒトHL-60前骨髄細胞から得たcDNAでトランスフェクトした。T305 抗原の発現に関するプラスミドpcDNAI-C2Gntを単離し、そしてcD NA挿入物を配列決定した(図5;配列番号4を参照のこと)。 2105塩基対のcDNA配列は、推定428アミノ酸タンパク質をコードする。コードす るゲノムDNA配列は、例えば、HL-60前骨髄細胞から調製されたゲノムライブラリ ーをスクリーニングするために、本明細書に開示されているコア2 β1→6 N-ア セチルグルコサミニルトランスフェラーゼcDNAを用いた核酸ハイブリダイゼーシ ョンのような、当業者に周知の方法を用いて単離され得る。 開示されているヒトコア2 β1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラ ーゼに類似する酵素が、ウシ気管上皮から精製された(Roppら、J.Biol.Chem 266:23863-23871(1991)、これは本明細書に参考として援用されている)。 ウシ酵素の見かけの分子量は、約69kDaである。これに対して、コア2 β1→6 N- アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼのポリペプチド部分の推定分子量は 、約50kDaである。コア2 β1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ の推定アミノ酸配列は、2から3の可能なN-グリコシル化部位を示す。このこと は、N-グリコシル化およびO-グリコシル化、あるいはその他翻訳後の改変が、よ り大きな見かけのサイズのウシ酵素について説明し得たことを示唆している。 クローン化C2GnT配列またはそのフラグメントの発現は、特定のO-グリカンの コア2オリゴサッカライド構造の形成に関した。グリコシルトランスフェラーゼ をコードする数個のcDNA配列が単離され(PaulsonおよびColley,J.Biol.Chem 26 4:17615-17618(1989); Schachter, Curr.Opin.Struct.Biol.1:755-765 (1991);これらは本明細書に参考として援用されている)、C2GnTは、O-グリ カン合成に非常に関係する酵素をコードする、最初に報告されたcDNA配列である 。 O-グリカンでのβ1→6 N-アセチルグルコサミニル連結は、コア2、Galβ1→3 (GlcNAcβ1→6)GalNAc、およびコア4、GlcNAcβ1−3(GlcNAcβ1−6)GalNAc 構造の両方て生じ得る(Brockhausenら、Biochemistry 24:1866-1874(1985); これは本明細書に参考として援用されている)。さらに、β1→6 N-アセチルグ ルコサミニル連結は、ポリ-N-アセチルラクトサミンの側鎖で生じてI-構造を形 成し(Pillerら、J.Biol.Chem.259:13385-13390(1984);これは本明細書に 参考として援用されている)、そしてN-グリカンのコア構造のα-マンノースに 結合する側鎖では、テトラアンテナ型サッカライドを形成する(Cummingsら、J .Biol.Chem. 257:13421-13427(1982);これは本明細書に参考として援用さ れている)。これらの連結の原因である酵素はすべて、Mn2+がそれらの活性には 必要とされない特有の性質を有する。 これらのβ1→6 N-アセチルグルコサミニル連結は同じ酵素により形成される ことが、元来示唆されていたが(Pillerら、1984)、本発明の開示は、HL-60由 来のコア2 β1−6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼが、O-グリカ ンのコア2のみの形成に特異的であることを、明らかに実証する。この結果は、 骨髄細胞溶解物がコア4ではなくコア2形成に関連 する酵素活性を有することを実証する最近の報告に一致する(Brockhausenら、 前出、(1991))。 結腸癌細胞から単離されたmRNAの分析は、コア2 β1−6 N-アセチルグルコサ ミニルトランスフェラーゼがこれらのの細胞で発現されることを示した。親和性 吸収を用いる最近の研究は、少なくとも2つの異なるβ1→6 N-アセチルグルコ サミニルトランスフェラーゼが、気管上皮に存在することを示唆した(Roppら、 前出(1991))。これらのトランスフェラーゼの1つが、コア2、コア4、および I構造を形成した。従って、上皮細胞に存在する、その他の少なくとも1つのβ1 →6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼが、コア2、コア4、およびI 構造を形成し得る。同様に、Novikoff肝癌細胞に存在するβ1→6 N-アセチルグ ルコサミニルトランスフェラーゼは、コア2およびI構造の両方を形成し得る(K oendermanら、Eur.J.Biochem.166:199-208(1987):これは本明細書に参考と して援用されている)。 コア2 β1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼのアクセプター 分子の特異性は、気管上皮およびNovikoff肝癌細胞に存在する酵素の特異性とは 異なる。従って、β1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼのファ ミリーが存在し得、そのメンバーは同じ連結を形成し得るが、アクセプター特異 性は異なる。このファミリーのメンバーは、例えば、核酸ハイブリダイゼーショ ンアッセイおよびアクセプター分子の特異性の研究を用いて、β1→6 N-アセチ ルグル コサミニルトランスフェラーゼ活性を発現する細胞から単離される。このような ファミリーは、α1→3フコシルトランスフェラーゼについて報告された(Weston ら、J.Biol.Chem.267:4152-4160(1992);これは本明細書に参考として援用 されている)。 コア2構造の形成は、細胞構造および機能に重要である。例えば、コア2構造は 、ポリ-N-アセチルラクトサミン伸長、およびシアリルLexまたはシアリルLea構 造の形成に不可欠である。さらに、ケラタン硫酸鎖は、ポリ-N-アセチルラクト サミンと同じ方法でコア2構造中に存在する分枝から伸長されるので、軟骨ケラ タン硫酸の生合成は、コア2 β1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラ ーゼにより開始され得る(Dickensonら、Biochem.J.269:55-59(1990);これ は本明細書に参考として援用されている)。ケラタン硫酸は野生型CHO細胞には 存在せず、この細胞はコア2 β1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラ ーゼを発現しない(Eskoら、J.Bio1.Chem.261:15725-15733(1986);これは 本明細書に参考として援用されている)。これらの構造は、細胞認識およびマト リックス形成に重要であると考えられる。コア2 β1−6 N-アセチルグルコサミ ニルトランスフェラーゼをコードするcDNAクローンの入手可能性は、種々の炭水 化物構造がどのように分化および悪性化する間に形成されるかを理解することを 助ける。遺伝子転移および遺伝子不活性化方法による、種々の炭水化物構造の発 現操作は、これらの構造の様々な機能の 解明を助ける。 本発明は、酵素活性を有するタンパク質をコードするcDNA配列の、CHO細胞中 での一時的発現のクローニング方法に関する。ヒトコア2 β1→6 N-アセチルグ ルコサミニルトランスフェラーゼの単離は、開示の方法の一例として提供される 。しかし、この方法は、酵素活性を有するその他のタンパク質をコードするcDNA 配列を得るために使用され得る。 例えば、その他の特定のオリゴサッカライド構造と反応するレクチンおよび抗 体は入手可能であり、グリコシルトランスフェラーゼ活性をスクリーニングする ために使用され得る。グリコシル化に欠損を有するCHO細胞株もまた単離された 。これらの細胞株は、対応するグリコシルトランスフェラーゼの活性を研究する ために使用され得る(Stanley,Ann.Rev.Genet.18:525-552(1984);これは 本明細書に参考として援用されている)。CHO細胞株もまた、細胞代謝における 種々の欠損、細胞表面分子発現の消失、および細胞毒性薬に対する耐 J.Biol.Chem.266:24025-24030(1991): Yayonら、Cell 64:841-848(1991 );これらは本明細書に参考として援用されている)。本明細書に開示したアプ ローチは、これらの種々の細胞機能に関係するタンパク質をコードするcDNA配列 の単離を可能にすべきである。 本明細書に使用されているように、用語「精製された」および「単離された」 は、分子または化合物が、通常天然物ま たは天然環境に関連する夾雑物を実質的に含まないことを、意味する。例えば、 精製されたタンパク質は、多くの方法から得られ得る。天然に存在するタンパク 質は、例えば、そのタンパク質に特異反応性を有する抗体によるアフィニティー 精製を含む、当該分野に周知の任意の手段によって、精製され得る。これに関し て、抗コア2 β1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ抗体が、ヒ トHL-60前骨髄細胞から、天然に存在するコア2 β1→6 N-アセチルグルコサミニ ルトランスフェラーゼを実質的に精製するために使用され得る。 あるいは、本発明の精製されたタンパク質は、例えは、Sambrookら、Molecula r Cloning:A Laborator Manual 第2版(Cold Spring Harbor Laboratory 1989 ;これは本明細書に参考として援用されている)に記載されているような、本明 細書に開示の核酸を使用した周知の組換え方法によって、および以下の実施例に 記載されている方法によって得られ得る。さらに、精製されたタンパク質は、当 該分野で周知の方法によって合成され得る。 本明細書に使用されているように、用語「実質的にその配列」には、記載され ているヌクレオチド配列またはアミノ酸配列、および、所望の機能活性を有する タンパク質をコードする配列の能力に実質的に影響しない、1つ以上の付加、欠 損、または置換を有する配列が含まれる。さらに、この用語には、ストリンジェ ントハイブリダイゼーション配列分析下で、開示されている配列にハイブリダイ ズする、任意のさら なる配列を包含する。ハイブリダイゼーション方法は、当業者に周知である。例 えば、このような活性を実質的に変えない配列改変が意図される。従って、図5 のアミノ酸配列(配列番号5)を実質的に有するタンパク質とは、実施例IVに記 載のcDNAによりコードされるコア2 β1→6 N-アセチルグルコサミニルトランス フェラーゼ、およびコア2 β1−6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラー ゼの機能を保持する限りは、改変されたアミノ酸配列を有するタンパク質のこと である。当業者は、例えば、実施例VおよびVIに記載のガイダンスに従って、機 能のこのような保持を容易に決定し得る。 本発明はさらに、ヒトコア2 β1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェ ラーゼタンパク質の活性フラグメントに関する。本明細書に使用されているよう に、活性フラグメントとは、元来の完全なコア2 β1→6 N-アセチルグルコサミ ニルトランスフェラーゼタンパク質のグリコシルトランスフェラーゼ活性を実質 的に保持するタンパク質の部分のことである。当業者は、以下の実施例に記載の ガイダンスに従って、選択されたフラグメントの活性を元来の完全なタンパク質 と比較することにより、コア2 β1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェ ラーゼのようなタンパク質の活性フラグメントを容易に同定し得る。 本明細書に使用されているように、用語「グリコシルトランスフェラーゼ活性 」とは、糖残基にグリコシド結合を介して連結し、オリゴサッカライド中の重要 な分枝を生成する、 グリコシルトランスフェラーゼの機能のことである。グリコシルトランスフェラ ーゼ活性により、アクセプター分子が重要な分枝を有するオリゴサッカライドを 含有するように、モノサッカライドの適切なアクセプター分子への特異的な転移 を生じる。当業者は、用語「酵素活性」および「触媒活性」が、一般的には、グ リコシルトランスフェラーゼ活性を有するタンパク質の機能のような、特定のタ ンパク質の機能のことを意味することを理解する。 本明細書に使用されているように、用語「アクセプター分子」とは、酵素活性 を有するタンパク質により作用される分子のことである。例えば、図2(配列番 号3)のアミノ酸配列により同定されるようなロイコシアリンなどのアクセプタ ー分子は、グリコシルトランスフェラーゼ活性によるモノサッカライドの転移を 受け入れる。ロイコシアリンのようなアクセプター分子はすでに1つ以上の糖残 基を有し得る。モノサッカライドのロイコシアリンのようなアクセプター分子へ の転移により、オリゴサッカライドの重要な分枝の形成を生じる。 本明細書に使用されているように、用語「重要な分枝」とは、特異的グリコシ ルトランスフェラーゼ活性により形成されるオリゴサッカライド構造のことであ る。重要な分枝は、細胞-細胞認識のような種々の細胞機能に関連し得る。重要 な分枝のオリゴサッカライド構造は、実施例VおよびVIに記載されているように 、コア2オリゴサッカライド構造を決定する方 法のような、当該分野で周知の方法を用いて決定され得る。 関連して、本発明はまた、ヒトコア2 β1→6 N-アセチルグルコサミニルトラ ンスフェラーゼタンパク質および上記のロイコシアリンタンパク質をコードする 核酸を提供する。核酸は、例えば、図5(配列番号4)に一致する2105塩基対の 新規C2GnT cDNA、あるいは図2(配列番号2)に一致する新規ロイコシアリンcDN Aのような、DNA、RNA、またはcDNAの形態であり得る。このような核酸はまた、 例えば、自動核酸合成機の使用を含む、当該分野で公知の方法により化学的に合 成され得る。 核酸は、図5(配列番号4)に一致するC2GnTのヌクレオチド配列、または図2 (配列番号2)に一致するロイコシアリンのヌクレオチド配列を、実質的に有し 得る。本発明のコア2 β1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼタ ンパク質の活性フラグメント、またはロイコシアリンタンパク質をコードする、 このような核酸の部分もまた熟慮される。 適当なストリンジエント条件下で本発明の核酸にハイブリダイズし得る核酸プ ローブは、クローン化配列から、あるいは当該分野で公知の方法によるオリゴヌ クレオチド合成によって、調製され得る。プローブは、当該分野で公知の方法に 従ってマーカーで標識され、本発明の核酸を検出するために使用され得る。この ような核酸を検出ための方法は、ハイブリダイズ条件下で、プローブを、核酸を 含有するあるいは含有することが予測される試料と接触させること、およびプロ ーブの核酸とのハイブリダイゼーションを検出することにより、達成し得る。 本発明はさらに、上記の核酸を有するベクターに関する。用語「ベクター」に は、それらの発現を有効にし得る調節配列に作動可能に連結された核酸配列を発 現し得るベクターが包含される。多くのクローニングベクターが当該分野で公知 である。従って、適切なクローニングベクターの選択は自由である。一般的には 、組換えDNAの有用なベクターは大抵プラスミドであり、これは、pcDNAIまたはp cDSRαのような環状二本鎖DNAループのことである。本明細書に使用されている ように、「プラスミド」および「ベクター」は、プラスミドがベクターの一般的 な形態であるので、相互変換的に使用され得る。しかし、本発明は、同等の機能 を作用するその他の形態の発現ベクターを包含することを意図する。 本発明のベクターを有する適切な宿主細胞もまた提供される。宿主細胞は、ベ クターで形質転換され、所望の組換えまたは融合タンパク質を発現するために使 用され得る。哺乳動物、酵母、昆虫、または細菌細胞のような、種々の宿主細胞 での組換え発現方法が周知である。例えは、コア2 β1−6 N-アセチルグルコサ ミニルトランスフェラーゼをコードする核酸、あるいはロイコシアリンをコード する核酸が、リン酸カルシウム法、あるいはSambrookら、前出(1989)に記載さ れているような、その他のトランスフェクション方法を用いて、細胞にトランス フェクトされ得る。 あるいは、核酸は、目的の1つまたは複数の遺伝子を有するレトロウイルスで の感染により細胞中に導入され得る。例えば、遺伝子は、レトロウイルスの長末 端反復配列、C2GnTDNA配列またはロイコシアリンDNA配列、および選択用の抗生 物質耐性遺伝子を有するプラスミドにクローン化され得る。次に、構築物は、PA 12のような適切な細胞株にトランスフェクトされ得、これは、プロウイルスを欠 くパッケージングを有し、両種性糖タンパク質合成を含む、ウイルス生産の必須 要素を発現する。これらの細胞からの上清液は、感染性ウイルスを含有し、これ は目的の細胞を感染させるために使用され得る。 単離された組換えポリペプチドまたはタンパク質は、トランスフェクトされた 核酸の転写または翻訳に適した条件下で、記載の宿主細胞を増殖することにより 得られ得る。トランスフェクトされた宿主細胞により産生された組換えタンパク 質は、本明細書に記載の方法を用いて、および当業者に周知の方法によって、単 離される。 本発明のコア2 β1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼタンパ ク質またはロイコシアリンタンパク質に対して特異反応性を有する抗体もまた提 供される。抗体の活性フラグメント、例えば、このようなタンパク質に特異反応 性を有するFabおよびFab'2フラグメントは、「抗体」の定義内であることが意図 される。ELISAにより決定されたような、少なくとも約1.5×105の力価を示す抗 体が、本発明に有用であ る。 本発明の抗体は、当該分野で公知の任意の方法により産生され得る。例えば、 ポリクローナルおよびモノクローナル抗体が、本明細書に参考として援用されて いる、HarlowおよびLane,Antibodies:A Laboratory Manual(Cold Spring Harb or 1988)に記載されている方法によって産生され得る。タンパク質、特に本発 明のコア2 β1−6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼまたはロイコ シアリンは、このような抗体を誘起させるための免疫原として使用され得る。キ メラ、ヒト化、CDR-移植化または二機能性の抗体のような改変抗体もまた、当業 者に周知の方法によって産生され得る。このような抗体はまた、ハイブリドーマ 、化学合成、または例えば、Sambrookら、前出(1989)に記載の組換え法によっ て産生され得る。 抗体は、本発明のコア2 β1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラー ゼタンパク質またはロイコシアリンタンパク質の存在あるいは精製を決定するた めに、使用され得る。このようなタンパク質の検出に関しては、抗体は、当業者 に周知のインビトロまたはインビボの方法に使用され得る。 最後に、本発明の方法を実施するために有用なキットもまた提供され得る。キ ットは、本発明のコア2 β1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ タンパク質、抗体、または核酸、および補助試薬を含有し得る。あるいは、キッ トは、本発明のロイコシアリンタンパク質、抗体、または核酸、 および補助試薬を含有し得る。補助試薬には、診断薬、シグナル検出システム、 緩衝剤、安定剤、薬学的に受容可能なキャリア、またはその他の試薬、およびこ のようなキットに含まれる従来からの材料が、含まれ得る。 コア2 β1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼをコードするcDN A配列が単離され、コア2 β1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ 活性が測定された。これは、ポリオーマラージT抗原を発現するCHO細胞を用いる 、一時的発現クローニングの初めて報告である。次の実施例は本発明を例証し、 限定することは意図していない。 実施例I ヘキササッカライドを有するタンパク質に対するcDNAのCOS-1細胞中での発現ク ローニング COS-1細胞を、活性化Tリンパ球のポリ(A)+RNAから構築したcDNAライブラリ −pcDSRα-2Flを用いてトランスフェクトした。この活性化Tリンパ球は、コア2 β1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼを発現する(Yokota
ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 83:5894-5898(1986);Pillerら、前出(1988)、 これらは本明細書に参考として援用されている)。COS-1細胞は、SV40複製起点 を含むpcDSRα構築物の複製を助ける。トランスフェクトした細胞を、シアル酸 化分枝状ヘキササッカライドを認識するモノクローナル抗体T305を用いて、パニ ング(panning)により選択した(Pillerら、前出(1991);Saitohら、前出(1 991))。この実施例が言及する方法は以下の実施例でより詳細に記載される。 数回のトランスフェクションの後、T305抗原を高発現する1つのプラスミドpc DSRα-leuを同定した。クローン化されたcDNA挿入物を単離しそして配列決定し 、次いで他の報告された配列と比較した。新規に単離されたcDNA配列は、ロイコ シアリンで報告された配列と、5'隣接配列が異なることを除いてほぼ同一であっ た(Pallantら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 86:1328-1332(1989)、この文献 は本明細書に参考として援用されている)。 クローン化cDNA配列とゲノムロイコシアリンDNA配列との比 較は、cDNA配列の開始部位が、以前に報告された配列の転写開始部位の259bp上 流にあることを示した(図2;エキソン1'とエキソン1を比較)(Shelleyら、Bi ochem.J. 270:569-576(1990); KudoおよびFukuda、J.Biol.Chem.266:848 3-8489(1991)、これらは本明細書に参考として援用されている)。コンセンサ ススプライス部位は、pcDSRα-leu中の、新たに同定された122bpエキソン1'のエ キソン−イントロン接続部で同定された(BreathnachおよびChambon、Ann.Rev .Biochem. 50:349-383(1981)、この文献は本明細書に参考として援用されて いる)。このスプライス部位の次にはエキソン2配列がある。 これらの結果は、T305抗体がロイコシアリンに結合した分枝状ヘキササッカラ イドに優先的に結合することを示す。実際、少量のヘキササッカライド(全体の 約8%)がコントロールのCOS-1細胞から単離されたO-グリカン中に検出された。T 305結合は、抗-Mおよび抗-N抗体と類似であり、これらは、赤血球糖タンパク質 であるグリコホリンのグリカンおよびポリペプチド部分の両方を認識する(Sadl erら、J.Biol.Chem 254:2112-2119(1979)、この文献は本明細書に参考とし て援用されている)。これらの観察は、白血球がまた、同じヘキササッカライド もまた含むに違いないCD45のような他の糖タンパク質を発現しても、ロイコシア リンのみが白血球細胞抽出物のウエスタンブロット中でT305と強く反応したとい う報告と一致する(Pillerら、前出(1991);Saitohら、前出(1991))。 実施例II ポリオーマウイルスラージT抗原およびロイコシアリンを安定に発現するCHO細胞 株の確立 T305は優先的にロイコシアリンに結合した分枝状ヘキササッカライドに結合す る。このようなヘキササッカライドは、糖タンパク質が前駆体テトラサッカライ ドを含むけれども、CHO細胞中で生成されるエリスロポエチン糖タンパク質上に は存在しない(Sasakiら、J.Biol.Chem. 262:12059-12076(1987)、この文献 は本明細書に参考として援用されている)。T305抗原はまた、pcDSRα-leuで一 時的にトランスフェクトされたCHO細胞中では検出されない。コア2 β1→6 N-ア セチルグルコサミニルトランスフェラーゼ活性を発現するcDNAクローンの存在を スクリーニングするために、ロイコシアリンおよびポリオーマラージT抗原の両 方を発現するCHO細胞株を確立した(例えば、HeffernanおよびDennis Nucl.Aci ds Res. 19:85-92(1991)を参照のこと、この文献は本明細書に参考として援用 されている)。ベクター類: SV40初期プロモーターの制御下にあるポリオーマウイルス初期遺 伝子を含むプラスミドベクターpPSVEl-PyEを、Mullerらの方法(Mol.Cell.Bio l. 4:2406-2412(1984)、この文献は本明細書に参考として援用されている)の 改変法を用いて構築した。プラスミドpPSVElを、pPSG4(アメリカンタイプカル チャーコレクション37337)およびSV40ウイルスDNA (Bethesda Research laboratories)を用いて、本質的にFeatherstoneら(Nucl .Acids Res. 12:7235-7249(1984)、この文献は本明細書に参考として援用さ れている)の記載のように調製した。プラスミドpPyLT-1(アメリカンタイプカ ルチャーコレクション41043)のEcoRIおよびHincII切断に次いで、ポリオーマウ イルスラージT抗原のカルボキシ末端コーディング領域を含むDNA配列を単離した 。HincII部位を、リン酸化EcoRIリンカー(Stratagene)の平滑末端ライゲーシ ョンによりEcoRI部位に変換した。プラスミドpPSVEl-PyEを、プラスミドpPSVEl の唯一のEcoRI部位中にラージT抗原のカルボキシ末端コーディング配列を挿入す ることにより生成した。 プラスミドpZIPNEO-leuを、ヒトロイコシアリンの完全コーディング配列を含 むPEER-3 cDNAのEcoRI断片を、プラスミドpZIPNEOの唯一のEcoRI部位(Cepkoら 、Cell 37:1053-1063(1984)、この文献は本明細書に参考として援用されてい る)中に導入することにより構築した。プラスミド構造を、制限酵素地図により および構築部位を配列決定することにより確認した。pZIPNEOはDr.Channing De rの好意により提供された。トランスフェクション: CHODG44細胞を、100mm組織培養皿中で増殖させた。細 胞が20%集密のとき、リン酸カルシウム法(Grahamおよびvan der Eb、Virology 52:456-467(1973)、この文献は本明細書に参考として援用されている)を用い て、1:4のモル比のpZIPNEO-leuおよびpPSVEl-PyEを同時トランスフ ェクトした。トランスフェクトした細胞を、400μg/mlのG-418(活性薬物)を含 む培地中で単離および維持した。ロイコシアリン発現: G418耐性トランスフェクタントの全プールを、抗ロイコ シアリン抗体およびヤギ抗ウサギIgGコートされたパニング皿(Sigma)を用いる 1段階パニング手順により、ヒトロイコシアリン発現細胞について冨化した(Ca rlssonおよびFukuda J.Biol.Chem.261:12779-12786(1986)、この文献は本 明細書に参考として援用されている)。クローン性細胞株を限界希釈により得た 。細胞表面上でヒトロイコシアリンを発現する6つのクローン性細胞株を間接免 疫蛍光法により同定しそしてさらなる研究用に単離した(WilliamsおよびFukuda J.Cell Biol.111:955-966(1990)、この文献は本明細書に参考として援用さ れている)。ポリオーマウイルス介在の複製: 6つのクローン性細胞株が、プラスミドのポ リオーマウイルスラージT抗原介在性の複製を支持する能力を、ポリオーマウイ ルス複製起点を含むトランスフェクトしたプラスミドのメチル化状態を測定する ことにより評価した(Mullerら、前出、1984;HeffernanおよびDennis、前出、1 991)。プラスミドpGT/hCGは、プラスミドpcDNAI(ポリオーマウイルス複製起点 を含む、Aokiら、Proc.Natl.Acad.Sci.,USA 89、4319-4323(1992)、この 文献は本明細書に参考として援用されている)中に挿入された、融合し たβ1→4ガラクトシルトランスフェラーゼおよびヒト絨毛性性腺刺激ホルモンα 鎖DNA配列を含む。 プラスミドpGT/hCGを、DpnI認識部位「GATC」中のアデニン残基をメチル化す るメチラーゼ陽性のE.coli MC1061/P3株(Invitrogen)から単離した。メチル化 されたDpnI認識部位は、DpnIにより切断されやすい。対照的に、哺乳動物細胞中 で複製されるプラスミドのDpnI認識部位はメチル化されず、そしてそれ故、DpnI 切断に耐性である。 メチル化されたプラスミドpGT/hCGを、ロイコシアリンを発現する6つの選択 されたクローン性細胞株のそれぞれにリポフェクションによりトランスフェクト した。64時間後、低分子量プラスミドDNAを、Hirtの方法(J.Mol.Biol.26:36 5-369(1967)、この文献は本明細書に参考として援用されている)を用いて細 胞から単離した。単離したプラスミドDNAを、XhoIおよびDpnI(Stratagene)で 切断し、1%アガロースゲルで電気泳動し、そしてナイロン膜(Micron Separati on Inc.,MA)に移した。 pGT/hCGのβ1→4ガラクトシルトランスフェラーゼDNA配列の0.4kbのSmaI断片 を、ランダムプライマー法を用いて[32P]dCTPで放射標識した(Feinbergおよ びVogelstein、Anal.Biochem.132:6-13(1983)、この文献は本明細書に参考 として援用されている)。ハイブリダイゼーションを当業者に周知の方法を用い て行った(例えば、Sambrookら、前出(1989)を参照のこと)。ハイブリダイゼ ーションの後、膜を、最終の高ストリ ンジェンシー洗浄(0.1×SSPE、0.1%SDS中、65℃で1時間)を含む、数回洗浄し 、次いでKodak X-ARフィルムに-70℃で感光した。 6つの試験したクローンのうち4つが、pcDNAIをベースにしたプラスミドpGT/ hCGの複製を助けた(図3.A.、レーン1、3、4および5)。ポリオーマウイル ス初期遺伝子により形質転換された3T3細胞株であるMOP-8細胞(Mullerら、前出 (1984))は、内因性のコア2 β1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェ ラーゼ活性を発現し、そして複製アッセイのコントロールとして使用された(図 3.B.、レーン1)。pGT/hCG複製を助け、そして著しい量のロイコシアリンを発 現した1つのクローン性細胞株CHO-Py-leu(図3.A.、レーン5;図3.B.、レー ン2および3)をさらなる研究のために選択した。pGT/hCGは、Dr.Michiko Fuk udaの好意により提供された。 実施例III ロイコシアリン上でヘキササッカライドを発現させるcDNA配列の単離 ポリ(A)+RNAを、著しい量のコア2 β1→6 N-アセチルグルコサミニルトラン スフェラーゼを含むHL-60前骨髄細胞から単離した(Saitohら、前出(1991)) 。cDNA発現ライブラリーpcDNAI-HL-60を調製し(Invitrogen)、そしてこのライ ブラリーをT305抗原を発現するクローンについてスクリーニングした。 pcDNAI-HL-60 cDNAライブラリーからのプラスミドDNAを、 以下に記載するようにリポフェクション法の改変法(Felgnerら、proc.Natl.A cad.Sci.USA 84:7413-7417(1987)、この文献は参考として本明細書に援用さ れている)を用いてCHO-Py-leu細胞中にトランスフェクトした。CHO-Py-leu細胞 は100mm組織培養プレート中で増殖させた。細胞が20%集密となったとき、それら をOpti-MEM I(GIBCO)を用いて2回洗浄した。50μgのリポフェクション試薬( Bethesda Research Laboratorles)および20μgの精製プラスミドDNAを各Opti-M EM Iを用いて1.5mlまで希釈し、次いで混合して細胞に添加した。37℃で6時間 インキュベートした後、培地を取り除き、10mlの完全培地を添加し、そして37℃ で16時間インキュベーションを続けた。次いで培地を10mlの新鮮培地で置き換え た。 トランスフェクトしたプラスミドを64時間の間一時的に発現させた後、細胞を 、PBS/5mM EDTA、pH7.4中で37℃で30分間脱着させ、プールし、遠心分離し、そ してT305モノクローナル抗体を含む腹水液の1:200希釈を含む、冷PBS/10mM EDTA /5%ウシ胎児血清、pH7.4中に再懸濁した。細胞を氷上で1時間インキュベートし 、次いで同じ緩衝液中で洗浄し、そしてヤギ抗マウスIgG(Sigma)でコートされ た皿上にパニングした(WysockiおよびSato Proc.Natl.Acad.Sci.USA 75:28 44-2848(1978);SeedおよびAruffo Proc.Natl.Acad.Sci.USA84:3365-3369 (1987)、これらは本明細書に参考として援用されている)。T305モノクローナ ル抗体は、Dr.R.I.Fox、Scripps Research Foundation、La Jolla、CAの好意 により提供 された。 プラスミドDNAを、接着細胞から、Hirt(前出、(1967))の方法により回収 し、DpnIで処理してトランスフェクト細胞中で複製しなかったプラスミドを除去 し、そしてE.coli MC1061/P3株中に形質転換した。次いで、プラスミドDNAを回 収し、そして第2回目のスクリーニングにかけた。この第2回目の富化から回収 したプラスミドを含むE.coli形質転換体を、プレートに塗布し、各約500コロニ ーの8つのプールを得た。レプリカプレートを、当業者に周知の方法を用いて調 製した(例えば、Sambrookら、前出(1989)を参照のこと)。 プールしたプラスミドDNAを、レプリカプレートから調製し、そしてCHO-Py-le u細胞中にトランスフェクトした。トランスフェクタントをパニングによりスク リーニングした。1つのプラスミドプールを選択し、そして引き続き3回の選択 にかけた。T305抗原を発現する1つのプラスミドpcDNAI-C2GnTを単離した。pcDN AI-C2GnTでトランスフェクトされたCHO-Py-leu細胞は、T305により認識される抗 原を発現するが、pcDNAIでトランスフェクトされたCHO-Py-leu細胞はT305抗原に ついて陰性である(図4)。これらの結果は、pcDNAI-C2GnTが、T305モノクロー ナル抗体により認識されるロイコシアリン上の新しい決定基を発現することを示 す。この決定基は、分枝状のヘキササッカライド配列NeuNAcα2→3Galβ1→3(N euNAcα2→3Galβ1→4 GlcNAcβ1→6)GalNAcである。 実施例IV C2GnTの特徴付けDNA配列: プラスミドpcDNAI-C2GnT中のcDNA挿入物を、Sequenase version 2 試薬(United States Biochemicals)を用いるジデオキシ鎖終結法により配列決 定した(Sangerら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 74:5463-5467(1977)、この 文献は本明細書に参考として援用されている)。両鎖を、17マーの合成オリゴヌ クレオチド(cDNA挿入物の配列がわかったので合成した)を用いて配列決定した 。 プラスミドpcDNAI-C2GnTは2105塩基対の挿入物を含んでいる(図5)。cDNA配 列は、推定される翻訳開始部位の下流1878bpで終わっている。ポリアデニル化シ グナルは、1694-1699位ヌクレオチドに存在する。ポリアデニル化シグナルとポ リアデニル鎖の開始との間の多数のヌクレオチドの重要性は明らかではない。し かし、この配列はA/T豊富である。推定されるアミノ酸配列: プラスミドpcDNAI-C2GnT中のcDNA挿入物は、pcDNAI プロモーターに関してセンス方向で単一のオープンリーディングフレームをコー ドする(図5)。このオープンリーディングフレームは、49,790ダルトンの分子 量を有する推定428アミノ酸のタンパク質をコードする。 ハイドロパシー分析は、推定されるタンパク質が、全ての以前に報告された哺 乳動物グリコシルトランスフェラーゼのように、II型膜貫通分子であることを示 している(Schachter、 前出(1991))。このトポロジーでは、9個のアミノ酸の細胞質NH2末端セグメ ントの次に、塩基性アミノ酸残基が隣接する23個のアミノ酸膜貫通ドメインが続 く。大きなCOOH末端は、ステムおよび触媒ドメインからなり、そして多分ゴルジ 複合体の管腔に面する。 この推定タンパク質は、3つの可能なN-グルコシル化部位を含む(図5の星印 )。しかし、これら部位の1つは、アスパラギンに隣接するプロリン残基を含み 、そしてインビボで利用されそうにない。 C2GnT cDNA配列および推定されるアミノ酸配列を、PC/Gene 6.6データバンク 中にリストされた配列と比較したとき一致はなかった。特に、C2GnTの推定され るアミノ酸配列と、N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼIを含む他の グリコシルトランスフェラーゼとの間には、相同性は示されなかった(Sarkarら 、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 88:234-238(1991)、この文献は本明細書に参 考として援用されている)。mRNA発現: ポリ(A)+RNAを、キット(Stratagene)を用いて調製し、そして1 .2%アガロース/2.2 Mホルムアルデヒドゲル上で電気泳動により分析し、そして 当業者に周知の方法を用いて(例えば、Sambrookら、前出(1989)を参照のこと )、ナイロン膜(Micro Separations Inc.,MA)に移した。膜を、ランダムプラ イミング法(FeinbergおよびVogelstein、前出(1983))により[32P]dCTPを 用いて放射標識したpPROTA-C2GnTのEcoRI 挿入物(以下を参照)を用いてプローブ化した。ハイブリダイゼーションを、50 %ホルムアミドを含む緩衝液中、42℃で24時間行った(Sambrookら、前出(1989 )を参照のこと)。ハイブリダイゼーションに続いて、フィルターを、1×SSPE /0.1% SDS中、室温で数回、そして0.1×SSPE/0.1% SDS中、42℃で1回洗浄し、 次いでKodak X-ARフィルムに-70℃で感光した。 図6は、HL-60前骨髄細胞、K562赤白血病細胞、および転移性の少ないSPと転 移性の高いL4結腸癌腫細胞から単離されたコア2 β1→6 N-アセチルグルコサミ ニルトランスフェラーゼmRNAのレベルを比較する。主要なRNA種は、約2.1kbのC2 GnTcDNA配列と本質的に同一のサイズで移動する。同じ結果がHL-60細胞および2 つの結腸細胞株について観察され、これらは明らかにヘキササッカライドを合成 する。さらに、サイズが、約3.3kbおよび5.4kbの2種の転写物がこれらの細胞株 で検出された。この2種のより大きな転写物は、ポリアデニル化シグナルの分別 的な使用の結果であり得る。 ヘキササッカライドを欠くがテトラサッカライドを合成するK562細胞から単離 されたポリ(A)+RNAとのハイブリダイゼーションは起こらなかった(Carlsson ら、前出(1986)、この文献は本明細書に参考として援用されている)。同様に 、CHO-Py-leu細胞から単離されたポリ(A)+RNAについてもハイブリダイゼーシ ョンは観察されなかった(図6、レーン1)。 実施例V 酵素的に活性なβ1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼの発現 C2GnT cDNAがコア2 β1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼを コードすることを確認するために、pcDNAIまたはpcDNAI-C2GnTでトランスフェク トされたCHO-Py-leu細胞中で酵素活性を調べた。64時間の間一時的に発現させた 後、細胞溶解液を調製し、そしてコア2 β1→6 N-アセチルグルコサミニルトラ ンスフェラーゼ活性を測定した。 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼアッセイは、本質的に、Saitoh ら、前出(1991)、Yousefiら、前出(1991)、およびLeeら、J.Biol.Chem. 2 65:20476-20487(1990)(これらの文献は本明細書に参考として援用されている )に記載されるように実施した。各反応は、全反応容量50μl中に、50mMMES、pH 7.0、1mM UDP-GlcNAc中の0.5μCiのUDP-[3H]GlcNAc、0.1M GlcNAc、10mM Na2E DTA、1mMのアクセプター、および25μlの細胞溶解液、細胞上清液、またはIgG- セファロースマトリックスのいずれか、を含んでいた。 反応液を37℃で1時間インキュベートし、次いでC18 Sep-Pakクロマトグラフ ィー(Waters)(Palcicら、J.Biol.Chem.265:6759-6769(1990)、この文献 は本明細書に参考として援用されている)により処理した。コア2およびコア4 β1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼは、アクセプターであるp -ニトロフェニルGalβ1→3GalNAcおよびp-ニトロフ ェニルGlcNAcβ1→3GalNAc(Toronto Research Chemicals)をそれぞれ用いてア ッセイした。 UDP-GlcNAc:α-Man β1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ(V )を、アクセプターであるGlcNAcβ1→2Manα1→6Glc-β-O-(CH27CH3を用い てアッセイした。血液グループIの酵素、UDP-GlcNAc:GlcNAcβ1→3Galβ1→4Glc NAc(GlcNAc−Gal)β1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼを、G lcNAcβ1→3Galβ1→4GlcNAcβ1→6Manα1→6Manβ1→O-(CH28COOCH3またはG alβ1→4GlcNAcβ1→3Galβ1→4GlcNAcβ1→3Galβ1→4GlcNAcβ1→O-(CH27C H3をアクセプターとして用いてアッセイした(Guら、J.Biol.Chem. 267:2994- 2999(1992)、この文献は本明細書に参考として援用されている)。合成アクセ プターは、Dr.Ole Hindsgaul、University of Alberta、Canadaの好意により提 供された。 これらのアッセイの結果を表Iに示す。細胞のトランスフェクション効率を約2 0〜30%と仮定して、pcDNAI-C2GnTでトランスフェクトした細胞により発現される 酵素活性のレベルは、ほぼHL-60細胞中で観察されたレベルと等しい。 C2GnT cDNA配列が、コア2 β1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラ ーゼをコードすることを明確に確立するために、プラスミドpPROTA-C2GnTを、シ グナルペプチドおよびS.aureusのプロテインAのIgG結合ドメインとともにフレ ーム 内に融合したコア2 β1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼの推 定触媒ドメインをコードするDNA配列を含むように構築した(図7)。推定触媒 ドメインは、アミノ酸残基38〜428をコードするC2GnT cDNAの1330bp断片中に含 まれる。プラスミドpPROTAは、Dr.John B.Loweの好意により提供された。 ポリメラーゼ鎖反応(PCR)を、pcDNAI-C2GnT DNA中の1330bp配列のいずれか の側にEcoRI認識部位を挿入するために使用した。PCRを、合成オリゴヌクレオチ ドプライマー5’-TTTGAATTCCCCTGAATTTGTAAGTGTCAGACAC-3'(配列番号6)およ び5'-TTTGAATTCGCAGAAACCATGCAGCTTCTCTGA-3'(配列番号7)(EcoRI認識部位に 下線を引いた)を用いて行った。このEcoRI部位は、プラスミドpPROTAの唯一のE coRI部位中への、断片の直接的フレーム内挿入を可能にした(Sanchez-Lopezら 、J.Biol.Chem. 263:11892-11899(1988)、この文献は本明細書に参考として 援用される)。 挿入物のヌクレオチド配列ならびに適切な向きは、cDNA配列決定について上記 で記載したプライマーを用いるDNA配列決定により確認された。プラスミドpPROT A-C2GnTは、トランスフェクトした細胞由来の融合タンパク質の分泌、および不 溶化免疫グロブリンによるこの分泌した融合タンパク質の結合を可能にする。 pPROTAまたはpPROTA-C2GnTのいずれかをCOS-1細胞中にトランスフェクトした 。64時間の間、一時的に発現した後、細胞 上清液を集めた(Kukowska-Latalloら、前出(1990))。細胞上清液を遠心分離 により清澄化し、0.05%Tween 20に調整し、そしてコア2 β1→6 N-アセチルグル コサミニルトランスフェラーゼ活性について直接アッセイするかまたはIgG-セフ ァロース(Pharmacia)結合研究に用いた。後者のアッセイでは、上清液(10ml )を、約300μlのIgG-セファロースと、4℃で4時間バッチ式(batchwise)で インキュベートした。マトリックスを次いで十分に洗浄し、そして直接グリコシ ルトランスフェラーゼアッセイに用いた。 コントロールのプラスミドpPROTAでトランスフェクトしたCOS-1細胞の培地中 で、コア2 β1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ活性は検出さ れなかった。同様に、IgG-セファロースビーズにも酵素活性は結合しなかった。 対照的に、pPROTA-C2GnTでトランスフェクトしたCOS-1細胞の培地には顕著なレ ベルのコア2 β1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ活性が検出 された。この活性はまた、IgG-セファロースビーズにも結合した(表II)。上清 液とIgG-セファロースとのインキュベーション後の上清液には活性は検出されな かった。 実施例VI C2GnT特異性の測定 4つの型のβ1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ結合が報告 されており、これらは、O-グリカン中のコア2およびコア4、I-抗原、およびマ ンノースに結合しテトラアンテナ型のN-グリカンを形成する分枝を含む(表IIを 参照のこと)。これらの異なる構造がまた、クローン化されたC2GnT cDNA配列に より合成されるかどうかを測定するために、5つの異なるアクセプターを用いて 酵素活性を測定した。 表IIに示されるように、融合タンパク質は、コア2を形成するアクセプターと 活性であるのみであった。内部ガラクトース残基へのβ1→6 N-アセチルグルコ サミニル結合の形成が調べられたときも同じであった(表IIの最下部の構造を参 照のこと)。この結果は、C2GnT cDNA配列によりコードされる酵素が非還元末端 ガラクトースにN-アセチルグルコサミンを付加し得るという可能性を否定する。 HL-60コア2 β1−6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼが、Galβ1→ 3GalNAc上のGlcNAcβ1→6分枝の形成に専ら関係する。 本発明を開示の実施例を参照して記載したが、本発明の思想から逸脱すること なく種々の改変がなされ得ることが理解されるべきである。従って、本発明は以 下の請求項によってのみ制限される。 配列表 (1)一般的情報: (i)出願人:ラ ホヤ キャンサー リサーチ ファウンデーション (ii)発明の名称:新規β1→N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ、 そのアクセプター分子であるロイコシアリン、および酵素活性を有するタンパク 質のクローニング方法 (iii)配列数:8 (iv)連絡住所 (A)住所人:キャンベル アンド フローアズ (B)番地:ラ ホヤ ビレッジ ドライブ 4370,スイート 700 (C)市:サンディエゴ (D)州:カリフォルニア (E)国:アメリカ合衆国 (F)郵便番号:92122 (v)コンピューター読み出し形態: (A)媒体型:フロッピーディスク (B)コンピューター:IBM PC互換用 (C)OS:PC-DOS/MS-DOS (D)ソフトウェア:パテントインリリース#1.0、バージョン#1.25 (vi)現在の出願データ: (A)出願番号: (B)出願日:1993年9月30日 (C)分類: (viii)代理人/事務所情報: (A)氏名:コンスキー,アントワネット エフ. (B)登録番号:34,202 (C)照会/記録番号:FP-LJ 9756 (ix)電話回線情報: (A)電話:619-535-9001 (B)テレファックス:619-535-8949 (2)配列番号1の情報: (i)配列の特色: (A)長さ:900塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:両形態 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:genomic DNA (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:CDS (B)存在位置:841..900 (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:exon (B)存在位置:91..192 (D)他の情報:/注記=「エキソン1'は、ゲノムおよびcDNAの両形態に位 置する。cDNAではエキソン1'はエキソン2の直前にある。」 (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:exon (B)存在位置:359..428 (D)他の情報:/注記=「エキソン1は、ゲノムDNAに位置する」 (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:intron (B)存在位置:193..806 (D)他の情報:/注記=「核酸のこのセグメントがcDNAのイントロン配列を 構成する」 (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:exon (B)存在位置:807..900 (D)他の情報:/注記=「エキソン2は、ゲノムおよびcDNAの両形態に位置 する。cDNAではエキソン2はエキソン1'のすぐ後に続く。」 (xi)配列:配列番号1: (2)配列番号2の情報: (i)配列の特色: (A)長さ:20アミノ酸 (B)型:アミノ酸 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:タンパク質 (xi)配列:配列番号2: (2)配列番号3の情報: (i)配列の特色: (A)長さ:2105塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:両形態 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:cDNA (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:CDS (B)存在位置:220..1504 (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:poly A signal (B)存在位置:1913..1918 (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:misc signal (B)存在位置:248..314 (D)他の情報:/通称=「シグナル/膜-アンカードメイン」 (xi)配列:配列番号3: (2)配列番号4の情報: (i)配列の特色: (A)長さ:428アミノ酸 (B)型:アミノ酸 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:タンパク質 (xi)配列:配列番号4: (2)配列番号5の情報: (i)配列の特色: (A)長さ:34塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:cDNA (xi)配列:配列番号5: (2)配列番号6の情報: (i)配列の特色: (A)長さ:33塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:cDNA (xi)配列:配列番号6: (2)配列番号7の情報: (i)配列の特色: (A)長さ:15塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:タンパク質 (v)フラグメント型:中間部 (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:CDS (B)存在位置:1..15 (D)他の情報:/注記=「プロテインA−C2GnT融合タンパク質」 (xi)配列:配列番号7 (2)配列番号8の情報: (i)配列の特色: (A)長さ:5アミノ酸 (B)型:アミノ酸 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:タンパク質 (xi)配列:配列番号8:
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C12N 5/10 15/09 ZNA C12P 21/02 C 9282−4B //(C12N 9/10 C12R 1:91)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.β1→6 N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ活性を有する、精 製ヒトタンパク質またはその活性断片。 2.前記活性がUDP-GlcNAc:Galβ1→3GalNAc(GlcNAc-GalNAc)β1→6 N-アセ チルグルコサミニルトランスフェラーゼの活性である、請求項1に記載の精製タ ンパク質。 3.前記タンパク質が約50kDの相対分子量を有する、請求項2に記載の精製タ ンパク質。 4.請求項1に記載のヒトタンパク質またはその活性断片をコードする単離さ れた核酸。 5.請求項4に記載の核酸を含むベクター。 6.前記ベクターがプラスミドである、請求項5に記載のベクター。 7.前記ベクターがpcDNAI-C2GnTである、請求項5に記載のベクター。 8.請求項5に記載のベクターを含む宿主細胞。 9.ヒトロイコシアリンCD43またはその断片をコードする単離された核酸であ って、図2に示されるエキソン1'(配列番号2)を含む核酸。 10.請求項9に記載の核酸を含むベクター。 11.前記ベクターがプラスミドである、請求項10に記載のベクター。 12.前記ベクターがpcDSRα-leuである、請求項10に記載のベクター。 13.請求項10に記載のベクターを含む宿主細胞。 14.触媒活性を有するタンパク質または該タンパク質に対するアクセプター 分子を通常は含まない細胞株から、触媒活性を有する該タンパク質をコードする 核酸を得る方法であって、以下の工程を包含する方法: a.該細胞株を、該アクセプター分子をコードするDNA配列でトランスフェク トする工程、ここで該アクセプター分子は該細胞株で安定に発現する; b.該細胞株を、ベクター中の該核酸を含むcDNAライブラリーでトランスフェ クトする工程、ここで該トランスフェクトされたcDNAによりコードされるタンパ ク質は一時的に発現される; c.該トランスフェクトされた細胞を、該触媒活性を有するタンパク質の発現 についてスクリーニングする工程;および d.該触媒活性を有するタンパク質をコードする核酸を単離する工程。 15.前記ベクターが前記トランスフェクトされた細胞株中で複製する、請求 項14に記載のベクター。 16.前記ベクターがプラスミドである、請求項15に記載のベクター。 17.前記ベクターがウイルス複製起点を含む、請求項14に記載のベクター 。 18.前記複製起点がポリオーマウイルス複製起点である、 請求項17に記載のベクター。 19.前記細胞株がベクターの複製を支持する、請求項14に記載の細胞株。 20.前記細胞株がポリオーマウイルスラージT抗原を発現する、請求項14 に記載の細胞株。 21.前記細胞株がチャイニーズハムスター卵巣細胞株である、請求項14に 記載の細胞株。 22.前記細胞株がCHO-Py-leuである、請求項21に記載の細胞株。 23.O-グリカン中でコア2オリゴサッカライド構造を形成する触媒活性を有 するポリペプチドを単離する方法であって、請求項8に記載の宿主細胞を、該ポ リペプチドをコードする核酸の発現に適した条件下で増殖する工程、および該生 成されたペプチドを単離する工程、を包含する方法。 24.ヒトロイコシアリンCD43またはその断片を生成する方法であって、請求 項9に記載の核酸を発現する工程を包含する方法。 25.請求項24に記載の方法により生成される、実質的に精製されたヒトロ イコシアリンCD43またはその断片。
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