【発明の詳細な説明】
白血球由来成長因子関連出願
本出願はこれもまた“白血球由来成長因子”という標題の1990年2月1日に出願
された出願番号07/472,377号の一部継続出願である1993年1月7日に出願された出
願番号08/001,177号の一部継続出願であり、上記各出願の内容は引用により本明
細書に編入する。Naoko Iida博士の論文も引用により本明細書に編入する。背景
損傷の癒着には傷の部位へ、血液凝固、免疫反応、炎症および組織修復のよう
な役割を果たすために専門化された細胞が集まることが必要である。血小板は傷
に付着し、数分間の間に外傷に血塊を形成することを助する。次に食細胞的細胞
(白血球およびマクロファージ)、その後増殖し、そして細胞外マトリックスに
沈積する結合組織細胞(繊維芽および平滑筋様細胞)が傷を癬創する。この損傷
癒着過程に関与する細胞はこの過程を補助する因子を生成および/または放出す
る。
走化性とは細胞が化学物質源への勾配に沿って移動することである。化学誘引
物質とは走化性を特異的に剌激する化学物質である。これは食細胞、繊維芽細胞
および内皮細胞を傷に順序だてて集める原因である細胞型−特異的化学誘引物質
の連続的な生産であると考えられている。例えば血小板第4因子、エラスチンペ
プチドおよびある種の合成のN−ホルミルメチオニルペプチドは食細胞(好中球
および単球)を誘引する。フィブロネクチンおよび血小板由来成長因子はマトリ
ックス生産細胞を呼び出し、そして前者は内皮細胞の移動も刺激する。
数種の生化学的な出来事が化学誘引物質、例えば成長因子に対する細胞の反応
能力を決定する。第一に化学誘引物質の分子は移動を望む標的細胞に到達するよ
うに生産されなければならない。第二に標的細胞は化学誘引物質を検出できなけ
ればならない(すなわちレセプターを介して)。第三に化学誘引物質と適当なレ
セプターとの結合は標的細胞が望む部位(すなわち傷)へ移動するシグナルでな
ければならない。
損傷部位での結合組織の増殖は様々な種類の成長因子により促進される。受容
能(competence)因子(血小板由来成長因子、繊維芽成長因子および白血球由来
成長因子)は細胞周期のGo期の休止細胞を活性化し、それらを進行因子(progre
ssion factor)に反応できるようにする。進行因子(例えばインスリン、ソマト
ネジンAまたはC、歯槽マクロファージ−由来成長因子)は細胞が細胞周期のS
期に入るのを刺激する。
マイトジェンは細胞の有糸分裂を誘導し、細胞の成長または分裂を導く薬剤で
ある。成長因子はマイトジェン的、走化的またはマイトジェン的および走化的の
両方であることができ、すなわち有糸分裂誘引物質(mitoattractant)である。
さらに成長因子は1つの種類の細胞に対してマイトジェンである成長因子が、別
の種類の細胞に対して化学-または有糸分裂誘引物質であることもできる。例え
ば血小板由来成長因子(PDGF)は結合細胞の化学誘引物質およびマイトジェンの
両方である。上皮増殖因子(EGF)、トランスフォーミング成長因子αおよびβ
、ソマトネジンAおよびCおよびインスリンは繊維芽細胞のマイトジェンである
成長因子であり、そしてEGFは腸内上皮細胞の有糸分裂誘引物質である。様々な
成長因子の機能の複雑な性質により、それらは興味深くかつ重要な研究分野とな
っている。
現在、PDGFは広く研究された成長因子である。PDGFは損傷修復での有用性につ
いてはいくつかの限界がある。第一にPDGFは生成するには難しく、かつ高価な二
量体グリコシル化タンパク質である。第二にPDGFは比較的大きな分子であり、よ
り小さな分子よりも組換え的または化学的に生成することをより一層難しくして
いる。発明の要約
本発明は新規タンパク質、PDGF−様活性を有する白血球由来成長因子2(今後
LDGF2と言う)に関する。LDGF2はPDGFレセプターと反応し、そして様々な種類の
細胞、特に結合組織細胞にマイトジェンかつ/または走化性活性を有する。LDGF
2は治療的組成物、例えば損傷癒着組成物の有効成分として使用でき、さらには
細胞成長を刺激する目的で細胞培養培地への添加物として使用できる。
LDGF2は損傷体液から精製でき、あるいは活性化されたヒト単球の放出物から
精製できる。タンパク質はSDSゲル電気泳動で定めた約7000ダルトンの分子量を
有し、そして約61個のアミノ酸長である。比較的小さい大きさのタンパク質はよ
り大きいもの(グリコシル化されたPDGF対応物)よりも生成するのが有利である
。またLDGF2はすでに発見された白血球由来成長因子1(今後LDGF1と言う)より
も小さい。
白血球由来成長因子1(今後LDGF1と言う)はすでに1990年2月1日に出願され
た一部継続出願第07/472,377号に記載されている。LDGF1およびLDGF2は構造的に
は類似しているが、各タンパク質の初めの49アミノ酸残基が同じである異なるタ
ンパク質である。LDGF2の最後の12アミノ酸はLDGF1の対応する部分と有意に異な
る。LDGF2の興味深い観点は初めの49アミノ酸が、結合組織の有糸分裂誘引物質
としてLDGF1活性の原因
である領域を表す点である。
本発明の別の観点にはLDGF2をコードする単離核酸(すなわちDNA)、LDGF2を
発現させるように設計した発現ベクター、LDGF2を発現するように形質転換した
宿主細胞、LDGF2の生産法、LDGF2に特異的に反応する抗体およびLDGF2を含む治
療用組成物および細胞培養培地を含む。好適な治療用組成物は損傷の癒着に有効
量のLDGF2および医薬的に許容できるキャリアーを含む損傷癒着組成物である。
本発明のもう1つの重要な観点は、LDGF2 mRNAがLDGF遺伝子とPF4遺伝子の間
の遺伝子間エキソン交換から生じ、そして2つの別個のポリペプチドをコードす
るという発見に関する。第一はLDGF2であり、そして第二は多ドメインを有する
融合タンパク質である。タンパク質の第一ドメインは第一遺伝子(LDGF1)から
、そして第二ドメインは第一遺伝子とは異なる第二遺伝子(PF4)から派生する
。さらに自然にはこのタンパク質は1つの読み取り枠をコードする第一および第
二遺伝子間の遺伝子間エキソン交換から生じる状態で存在する。このタンパク質
の配列はメチオニン残基から始まり、タンパク質が成熟PF4ペプチドと同一配列
であるPF4遺伝子の第2エキソンの配列に融合するまでLDGF1と同一である。これ
らの因子またはタンパク質の原因である遺伝子が1つの染色体の領域に位置する
と考えられるので、この概念はC-X-Cタンパク質のSIG一族に関しては特に重要で
ある。したがってこの一族の他の成長因子もこのような知見の観点(融合タンパ
ク質はこの染色体の2つの遺伝子間の遺伝子間エキソン交換の結果である)であ
る遺伝子間エキソン交換の結果であろうと思われる。図面の簡単な説明
第1Aおよび1B図はLDGF1およびLDGF2 cDNAのサザンブロット分析を表す。
第2図はLDGF1およびLDGF2 cDNAのヌクレオチド配列を比較したものである。L
DGF2 cDNAはORFに19bpの挿入物を含み、未成熟終止コドンを導入する。LDGF2 cD
NA配列中には唯一の3'UTRが示され、LDGF2転写物が生成するには2つの択一的な
スプライシングが起こり得ることを示している。
第3A図はLDGF2およびLDGF1転写物のcDNA配列から派生するアミノ酸配列を比
較する。
第3B図はLDGF遺伝子産物間の関連性を示す図解である。
第4Aおよび4B図は細菌中で発現したLDGF2 cDNAのウェスタンブロット分析
を示す写真であり、7,000ダルトンの免疫反応性ペプチドが抗−PDGFポリク
ローナル抗体(A)およびペプチド抗体103または104(B)と反応するように誘
導されていることを示している。
第5図はLDGF1、血小板塩基性タンパク質(PBP)およびLDGF2のペプチド抗体1
03または104に対する免疫反応性を示す。ペプチド抗体103および104のLDGF1、LD
GF2およびPBPに対する特異性はウエスタンブロット分析により調査した。
第6図は中和化およびブロッキング実験の結果の写真であり、非−組換えLDGF
1の組換えLDGF1およびLDGF2による中和を示している。
第7Aおよび7B図はメッセンジャー増幅フェノタイピング(MAPPing)を使
用して分析したLDGF2転写物の発現を表す。
第8Aおよび8B図はMAPPingにより分析された活性化中のヒト単核中のLDGF2
転写物の発現を表す。
第9図はヒトLDGF遺伝子の読み取り枠のエキソン/イントロン構造を図解して
いる。
第10図はLDGF遺伝子の推定上のプロモーター領域のヌクレオチド配列を表す
。
第11図はLDGF遺伝子の転写開始のプライマー伸長分析を表す。
第12図は2つの異なる種類の細胞中のLDGF遺伝子のゲノムサザンブロット分
析を示す写真である。
第13図はLDGF ORFプローブまたはLDGF2 3'UTRプローブのいずれかにハイブ
リダイズする単球ゲノムサザンブロット分析の写真である。
第14図はLDGFとPF4遺伝子との間の遺伝子間エキソンの利用を図解している
。詳細な説明
本発明は本質的にLDGF2から成る精製タンパク質に関する。精製と言う用語は
天然に存在する、または非−組換体状態のLDGF2、組換え法により生成したLDGF2
および化学的に合成したLDGF2の単離体を含むことを意図する。非−組換えLDGF2
は損傷体液から、LDGF2と特異的に反応するように設計された抗体を使用して単
離することができる。非−組換えLDGF2はさらに以下に詳細に説明する活性化ヒ
ト単球のカルチャーを維持している培地から単離することもできる。LDGF2はLDG
F2を発現するように宿主LDGF2を形質転換して組換え的(例えばLDGF2をコードす
るヌクレオチド配列を発現ベクターに挿入し、そしてLDGF2の発現が起こるよう
な条件下で宿主細胞を発現ベクターで形質転換する)に生産することもできる。
発現した組換えLDGF2は従来の技術を使用して単離できる。LDGF2は従来の技術を
使用して化学的に合成することができる。本発明は化
学合成のためのモデルとして使用できる派生したアミノ酸配列を提供する。
用語“LDGF”はLDGF2、その機能的均等物およびその抗原性断片を含むことを
意図する。機能的均等物という用語は、第3A図に示されるLDGF2アミノ酸配列
とはアミノ酸配列が異なるが、この差異は修飾されたタンパク質がLDGF2と同じ
、または同様に挙動させるような性質のものである、と意図する。例えば修飾は
LDGF2の意図する機能であるPDGFレセプターとの反応機能を達成する能力に直接
関与しないアミノ酸に対するものであることができる。例えば修飾はアミノ酸(
1つまたは複数)置換、削除または挿入であってよい。LDGF2の初めの49アミノ
酸はLDGF1の初めの49アミノ酸と同じである。両分子のこの部分は両方のLDGF分
子の形態がPDGFレセプターと反応する能力に関与しているようである。LDGF2の
これら以外の領域のアミノ酸配列の修飾はLDGF2がPDGFレセプターに反応する能
力および/またはマイトジェンまたは化学誘引物質として挙動する能力に影響を
及ぼさないかもしれない。機能的均等物という用語はLDGF1を含むことを意図せ
ず、そして特にLDGF1を除外することを意図している。
LDGF2の機能的均等物は所望のアミノ酸残基(1つまたは複数)でLDGFを修飾
できる任意の技術を使用して製造することができる。例えばLDGF2をコードするD
NA部位特異的突然変異誘発法はLDGF2の機能的均等物をコードする修飾DNAを作成
するために使用できる。LDGF2の機能的均等物をコードするために、核酸レベル
での突然変異を導入するために使用できる他の方法の例には、1つ以上の突然変
異を有するオリゴヌクレオチドプライマーを使用するポリメラーゼ連鎖反応(PC
R)(Hoら、Gene 77;51-
59(1989))および突然変異した遺伝子の全合成(Hostomskyら、Biochem Bioph ys.Res.Comm.
161:1056-1063(1989))がある。
その抗原性断片という用語は、LDGF2の意図するPDGFレセプターと反応する機
能および/またはマイトジェンもしくは化学誘引物質としての作用を維持するた
めに必要かつ十分なLDGF2部分を含むLDGF2の断片を含むことを意図する。例えば
LDGF2の初めの49アミノ酸はLDGF1およびLDGF2分子の両方に存在するので、LDGF2
の初めの49アミノ酸を含む断片はLDGF2がPDGFレセプターに結合する原因である
エピトープを含むものと思われる。この断片はLDGF2と同じ、または類似した活
性を共有すると期待され、それゆえにこの断片は本発明の一部である。当業者は
本発明により与えられる情報(例えば配列情報)、そして特にLDGF2は約61アミ
ノ酸残基長であるので実験を行うことなく引き続き活性を調査されるかもしれな
い部分中の断片LDGF2を得ることができるだろう。スクリーニングは断片の活性
を検出できる任意の方法を使用して行うことができる。例えば、以下の実施例3
に説明するブロッキング実験は所望の活性について断片を調査するために使用で
きる。これらの断片は本発明の一部である。
さらに本発明は結合組織に対して走化性かつ/またはマイトジェン活性を有し
、かつ以下に詳細に説明するようにSDSゲル電気泳動で決定された約7,000ダルト
ンの分子量を有する精製タンパク質に関する。好適なタンパク質はマイトジェン
および走化性活性の両方を有する。マイトジェン活性は有糸分裂を誘導するタン
パク質の能力であり、そして走化性活性は化学誘引物質として作用するタンパク
質の能力である。結合組織細胞は、繊維芽および平滑筋−様細胞を含むことを意
図する。タンパ
ク質は上記に述べたように非−組換え体、組換え体または化学的に合成されたも
のでよい。
本発明はさらにLDGF2をコードするヌクレオチド配列を有する単離核酸または
その均等物に関する。この核酸はデオキシリボ核酸(例えばcDNA)またはリボ核
酸であってよい。単離核酸は天然源または化学的に合成されたものから従来技術
を使用して単離することができる。例えば標的核酸配列にハイブリダイズするプ
ローブは天然源から核酸を単離するために使用できる。核酸配列は現在では全自
動的フォーマット(例えばDNA合成機)で利用できる固−相合成を使用して化学
的に合成できる(Itakuraら、特許第4,598,049、4,401,796、4,373,071号明細書
、およびCaruthersら、米国特許第4,458,066号明細書)。好適な核酸は第2図(
LDGF2と標識)に描いた配列を有するcDNAまたはその均等物である。その均等物
という用語は、機能的に均等なタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む
と意図する。均等な核酸配列の修飾は上記のようになされる。
さらに本発明は少なくとも1つの調節配列に操作可能に連結した上記のLDGF2
をコードするヌクレオチド配列を含有する発現ベクターに関する。制御可能に連
結したとは、ヌクレオチド配列の発現ができるように連結されていることを意味
する。調節配列は技術的に認識されたものであり、そして本発明の調節配列はLD
GF2の発現を支配するように選択されている。
調節配列という用語はプロモーター、エンハンサーおよび他の発現制御要素を
含む。そのような調節配列は技術的に認識されており、そして適当な例はGoedde
l(遺伝子発現技術(Gene Expression Technology):Met
hods in Enzymology
185,アカデミック出版、サンディエゴ、カリフォルニア州
(1990))に記載されている。発現ベクターの設計は形質転換する宿主細胞およ
び/または発現させようとするタンパク質の種類の選択のような因子に依存し得
る。
本発明はさらにLDGF2を発現するように形質転換した宿主細胞に関する。宿主
細胞はLDGF2を発現できる任意の細胞であってよい。細胞は原核または真核細胞
であることができる。本発明に有用な宿主細胞の具体例は、大腸菌およびNIH/3T
3細胞である。宿主細胞をLDGF2の発現を支配するような核酸で細胞を形質転換で
きる任意の技術を使用して形質転換することができる。
哺乳類、酵母または昆虫細胞のような真核細胞中での発現は、組換えタンパク
質の部分的または完全なグリコシル化および/または組換えタンパク質間または
内−鎖ジスルフィド結合の形成を導くことができる。酵母エス.セルビシエ(S.cerivisae
)での発現ベクターの例には、pYep Secl(Baldariら、(1987)Embo J
.6:229-234)、pMFa(KurjanおよびHerskowitz,(1982)Cell 30:933-943)、p
JRY88(Schultzら、(1987)Gene 54:113-123)、およびpYES2(インビトロゲン
社:Invitrogen Corporation、サンディエゴ、カリフォルニア州)がある。培養
昆虫細胞(SF9細胞)中でタンパク質を発現できるバキュロウイルスベクターに
は、pAcシリーズ(Smithら、(1983)Mol.Cell Biol.3:2156-2165)およびpVLシ
リーズ(Lucklow,V.A.およびSummers,M.D.(1989)Virology 170:31-39)がある
。一般的にCOS細胞(Gluzman,Y.,(1981)Cell 23:175-182)は、pCDM8(Aruffo
,A.およびSeed,B.(1987)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 84:8573-8577)のようなベ
クターと組み合わせて、哺乳類細胞中での一時的な増幅/発現に使用さ
れるが、一方CHO(dhfr-チャイニーズハムスター卵巣:Chinese Hamster Ovary)
細胞はpMT2PC(Kaufmanら、(1987)EMBO J.6:187-195)のようなベクターとと
もに哺乳類細胞中の安定な増幅/発現に使用される。ベクターDNAを、リン酸カル
シウムまたは塩化カルシウム共沈殿、DEAE-デキストラン-媒介トランスフェクシ
ョンまたは電気穿刺法のような従来技術により哺乳類細胞中に導入することがで
きる。宿主細胞を形質転換するための適当な方法はSambrookら(モレキュラーク
ローニング:アラボラトリーマニュアル(Molecular Cloning:A Laboratory Ma
nual)、第二版、コールドスプリングハーバーラボラトリー出版(Cold Spring
Harbor Laboratory press)(1989))および他の実験書に見いだすことができ
る。
原核細胞中の発現は大腸菌中で、融合または非融合の誘導性発現ベクターで行
われることが最も多い。融合ベクターは通常、多くのNH2末端アミノ酸を発現す
る標的遺伝子に付加する。これらのNH2末端アミノ酸はしばしばレポーター群と
呼ばれる。そのようなレポーター群は通常、2つの目的を果たす。それらは1)
標的組換えタンパク質の溶解性を増す、2)アフィニティー精製のリガンドとし
て作用することにより標的組換えタンパク質の精製を補助する。融合発現ベクタ
ーではタンパク質溶解開裂部位がレポーター群と標的組換えタンパク質との連結
部位に導入されて、引き続き融合タンパク質を精製するためにレポーター群から
標的組換えタンパク質を分離できるようにする場合がよくある。そのような酵素
およびそれらの同種の認識配列は第Xa因子、トロンビンおよびエンテロキナーゼ
がある。典型的な融合発現ベクターはpGEX(アムラッド社(Amrad Corp.)メル
ボルン、オーストラリア)、pMAL(ニューイング
ランドバイオラボズ(New England Biolabs)、ビバリー、マサチューセッツ州
)およびpRIT5(ファルマシア(Pharmacia)ピスカタウェイ、ニュージャージー
州)があり、これらはそれぞれグルタチオンS-トランスフェラーゼ、マルトース
E結合タンパク質またはプロテインAを標的組換えタンパク質に融合している。
誘導性の非−融合発現ベクターはpTrc(Amannら、(1988)Gene 69:301-315)
およびpET 11d(Studierら、遺伝子発現技術:Methods in Enzymology 185、アカ
デミック出版、サンディエゴ、カリフォルニア州(1990)60-89)を含む。標的
遺伝子の発現は、pTrc中のハイブリッドtrp-lac融合プロモーターからの宿主のR
NAポリメラーゼ転写に依存するが、pET 11dに挿入した標的遺伝子の発現は同時
に発現するウイルスRNAポリメラーゼ(T7 gn1)により媒介されたT7-gn10-lac O
融合プロモーターからの転写に依存する。このウイルスポリメラーゼは宿主株BL
21(DE3)またはHMS174(DE3)により、lacUV 5プロモーターの転写制御下にT7
gn1を宿している、レジデントλプロファージから提供される。
本発明はさらにLDGF2を生成する方法に関する。この方法はLDGF2をコードする
ヌクレオチド配列の発現を支配している核酸ベクターで形質転換した宿主細胞を
培養することを含む。この培養はLDGF2の発現が起こり、かつ発現したLDGF2が従
来技術を使用してカルチャーから単離できる条件下で行われる。このカルチャー
には宿主細胞、培地および他の副産物を含む。LDGF2はイオン交換法、ゲル濾過
クロマトグラフィー、限外濾過、電気泳動およびLDGF2に特異的な抗体での免疫
アフィニティ精製のような従来技術によりカルチャーから単離または精製される
ことができる。
本発明の別の観点はLDGF2に特異的反応性の抗体に関する。本発明の抗体は天
然に存在するLDGF2を単離するために使用できる。この抗体は本発明のLDGF2を免
疫原として使用する従来技術を使用して作成できる。抗体はモノクローナルまた
はポリクローナルであってよい。例えばマウス、ウサギまたはヤギのような哺乳
類を、その動物に許容できる条件下でLDGF2で免疫し、LDGF2に特異的に反応性の
抗体を作成することができる。免疫後、抗−LDGF2、血清を回収し、そして所望
によりポリクローナル抗−LDGF2抗体を血清から単離できる。あるいはモノクロ
ーナル抗体は次のように作成できる。抗体を生産する細胞(リンパ球)を免疫化
した哺乳類から回収し、そして不滅化細胞(例えばミエローマ細胞)での標準的
な体細胞融合法により融合して、ハイブリドーマ細胞を得ることができる。この
ハイブリドーマ細胞をLDGF2と特異的に反応するモノクローナル抗体の生産につ
いて免疫化学的にスクリーニングし、そしてモノクローナル抗体を単離すること
ができる。
抗体という用語は、LDGF2と特異的に反応するその断片を含むことも意図する
。上記抗−LDGF2抗体を従来技術により断片化することができ、そして全抗体に
ついて使用するものと同様にその利用性について断片をスクリーニングすること
ができる。本発明の抗体はさらに抗−LDGF2部分を有する二特異的(bispecific
)およびキメラ分子を含むことを意図している。
本発明のもうひとつの観点は、治療に有効量のLDGF2および医薬的に許容でき
るキャリアーを含んで成る治療用組成物に関する。この治療用組成物は、LDGF2
およびLDGF1が同様な特性および/または活性を共有するので、一部継続出願第0
7/472,377号に記載された症状を治療するため
に使用できる。治療に有効な量とは治療すべき特定の状態または疾患に付随する
症状を有意に減じる、または緩和するために十分な量である。本発明の好適な組
成物は損傷癒着組成物である。この損傷癒着組成物は損傷癒着に有効量のLDGF2
を含む。
本発明の治療用組成物の個体への投与は、治療すべき状態または疾患に付随す
る症状を減じる、または排除するために有効な投与量および期間で周知の方法に
より行うことができる。治療用組成物の有効量は個体の年齢、性別および体重、
ならびにLDGF2が意図する機能を果たす能力により変化するだろう。投与量を至
適な治療反応を提供するように適合することができる。例えば幾つかの別個の用
量を1日に投与するか、または治療状況の緊急性に示されるように投与量を比例
的に減少することができる。
活性化合物(例えばLDGF2)は注射(皮下、静注等)、経口投与、吸入、経皮
的適用または直腸内投与のような便利な方法で投与できる。投与経路に応じて、
活性化合物は化合物を不活性化する酵素、酸または他の自然状態から保護するた
めに被覆することができる。もし活性化合物を注射により投与するならば、例え
ば1投薬単位あたり約1mg-3mg、そして好ましくは約20mg-500mgの活性化合物(
例えばLDGF2)を投与することができる。
LDGF2を非経口投与以外で投与するために、タンパク質またはペプチドを被覆
するか、あるいはタンパク質またはペプチドとその不活性化を防ぐ物質とを一緒
に投与する必要があるかもしれない。例えばLDGF2は個体に適当量の希釈剤また
は補助剤中で、酵素阻害剤またはリポソームのような適当なキャリアーと一緒に
投与することができる。医薬的に許
容できる希釈剤には生理塩溶液および水性緩衝水溶液がある。補助剤は広い意味
で使用され、そしてインターフェロンのような任意の免疫刺激化合物を含む。本
明細書で意図する補助剤はレゾルシノール、ポリオキシエチレンオレイルエーテ
ルおよびn-ヘキサデシルポリエチレンエーテルのような非−イオン性表面活性剤
を含む。酵素阻害剤は膵臓トリプシン阻害剤、ジイソプロピルフルオロリン酸塩
(DEP)およびトラシロールを含む。リポソームは水−中−油−中−水CGF乳剤な
らびに従来のリポソームを含む(Strejanら、(1984)J.Neuroimmunol.7:27)。
活性化合物は非経口的または腹腔に投与することができる。分散剤はグリセロ
ール、水性ポリエチレングリコールおよびその混合物ならびに油中に調製するこ
とができる。通常の保存および使用条件下では、これらの調製物は微生物の繁殖
を防ぐために保存剤を含有することができる。
滅菌注射用溶液または分散剤を即座に調製するために、注射用に適する医薬組
成物は滅菌水溶液(水溶性の場合)、または分散剤および滅菌粉末を含む。すべ
ての場合において組成物は滅菌状態でなければならず、シリンジが容易に使用で
きる程度に流体でなければならない。製造および保存条件下で安定で、かつ細菌
および真菌のような微生物の混入作用に対して保護されるべきである。キャリア
ーは例えば水、エタノール、ポリオール(例えばグリセロール、プロピレングリ
コールおよび水性ポリエチレングリコール等)、それらの適当な混合物および植
物油を含む溶液または分散媒質であることができる。例えばリシチンのような被
覆剤の使用により、分散剤の場合には必要とされる粒子サイズを維持することに
より、そして表面活性剤を使用することにより適切な流動性を維持することがで
きる。微生物作用の防止は様々な抗細菌剤および抗真菌
剤により達成でき、例えばパラベン類、クロロブタノール、フェノール、アスコ
ルビン酸、チメロサール等がある。多くの場合、等張剤(例えば糖、マンニトー
ル、ソルビトールのようなポリアルコール、塩化ナトリウム)を組成物中に包含
することが好ましい。注射用組成物の長期的吸収は吸収を遅らせる薬剤(例えば
モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチン)を組成物中に含むことにより行
うことができる。
滅菌注射用溶液は適当な溶媒中に必要量のLDGF2を、必要に応じて上記に列挙
した成分の1つを、または組み合わせを合体させ、その後に滅菌濾過を行い調製
することができる。一般的に分散剤は活性化合物を、基本的な分散媒質および必
要な上記に列挙した他の成分を含む滅菌賦形剤に包含させることにより調製され
る。滅菌注射溶液を調製するための滅菌粉末の場合には、好ましい調製法は真空
乾燥または凍結乾燥であり、これは活性成分(すなわちタンパク質またはペプチ
ド)及びさらに前記の滅菌−濾過溶液からの所望の成分を生成する。
LDGF2が上記のように適当に保護されれば、組成物は例えば不活性希釈剤また
は同化性食用キャリアーとともに経口的に投与できる。タンパク質および他の成
分を硬質または柔軟シェルゼラチンカプセルに包含、錠剤に圧縮、または個人の
食事に直接加えることもできる。経口的治療投与については活性化合物は補助薬
に包含することもでき、そして摂食性錠剤、バッカル剤、トローチ、カプセル、
エリクシル、懸濁剤、シロップ、カシュ剤等の状態で使用できる。そのような組
成物および調製物は少なくとも1重量%の活性化合物を含む。組成物および調製
物の割合はもちろん単位重量の約5%−約80%で変化しうる。このような治療的
に有用な組成物において、活性化成分の量は適当な投与量が得られるもの
である。本発明の好適な組成物および調製物は経口投薬単位が約10μgから約200
mgの活性化合物を含むように調製される。
本明細書で使用する“医薬的に許容できるキャリアー”とは任意のそしてすべ
ての溶媒、分散媒質、被覆剤、抗細菌剤および抗真菌剤、等張かつ吸収遅延剤等
を含む。そのような媒質および薬剤の医薬的に活性な物質への使用は当該技術分
野では周知である。任意の従来の媒質または薬剤がLDGF2と適合しないことを除
くかぎり、それらを治療用組成物中に使用することは意図するところである。補
助の活性化合物も本発明の組成物に包含することができる。
投与の容易さ、および投薬の均一性のために非経口的組成物を用量単位形態に
調合することは特に有利である。本明細書で使用する投薬単位形態は、治療する
哺乳類個体に単位製剤として適する物理的に別個の単位を言う。各単位は所望の
治療効果を生じるために予め計算した量の活性化合物を必要な医薬的キャリアー
とともに含む。本発明の用量単位形態の詳細は(a)活性化合物の独自の特徴お
よび達成すべき特定の治療効果に、そして(b)個体の感受性を治療するための
、そのような活性化合物を配合する技術に固有の限界に直接的に依存する。
本発明のLDGF2またはタンパク質は細胞培養培地の添加物としても使用できる
。細胞培養培地のプレトラ(plethora)は市販されており、そしてLDGF2は、LDG
F2が培養している細胞に対してマイトジェン効果を有する(すなわち結合組織細
胞)ときに、これらの培地への望ましい添加物となる。LDGF2を加えることがで
きるそのようないくつかの培地の例は、最少必須培地(MEM)およびダルベッコ
最少必須培地(DMEM)である。LDGF2は成長を誘導する量(すなわち成長を刺激
する量)で培地に加えられ
る。
本発明はさらに走化性および/またはマイトジェン活性を有し天然には存在し
ないLDGF-2の類似体、ならびにLDGF2、PDGF、PBP、CTAP-IIIまたはβ−T6よりも
LDGF2とより高い相同性を有する類似体に関する。そのような類似体は従来技術
により製造し、本明細書に記載された方法を使用して走化性および/またはマイ
トジェン活性をスクリーニングすることができる。類似のLDGF2類似体は一部継
続出願第07/472,377号に記載され、その説明は本明細書でもLDGF2に応用するこ
とができる。
本発明のもう1つの観点は、2つの異なる遺伝子(すなわちLDGFおよびPF4遺
伝子)由来のヌクレオチド配列によりコードされるドメインを有する融合タンパ
ク質の発見に関する。この融合タンパク質も損傷癒着組成物ならびに細胞培養培
地に使用できる。したがって本発明の1つの観点は多ドメインを有する単離タン
パク質である。タンパク質は第一遺伝子からの第一ドメインおよび第一遺伝子と
は異なる第二遺伝子からの第二ドメインを有する。タンパク質は核酸レベルで遺
伝子間のエキソン交換の結果生成される。本発明のこの観点を以下の実施例に詳
細に記載する。
実施例
以下の実施例はさらに上記発明を説明し、そしていかなる場合でもさらに制限
されるものではない。以下の材料および方法は続く実施例に使用されたものであ
る。以下に記載されておらず、そして実施例中に言及されていないいかなる材料
および方法も認識された技術であるか、あるいは一部継続出願07/472,377号に記
載されており、その内容は引用により本明細書に編入する。“材料および方法”
の部および本出願の他の部
分にて述べられた文献、発効された特許、継続中の特許出願および公開された特
許出願のすべての内容は引用により編入される。
材料および方法 ヒト単球cDNAライブラリー構築
LPS-活性化単球由来の全RNAをChirgwinら、(Biochemistry 18:5294-5299(19
79)の方法により単離した。poly(A)+RNAを全細胞質DNAからoligo(dT)セルロー
スクロマトグラフィーにより調製した。1ml中の全RNAを、予め1×添加緩衝液(
0.4M NaCl、0.5% SDS、0.01M Tris pH7.5および0.001M EDTA)で平衡化したolig
o(dT)セルロースに添加した。カラムを4mlの1×添加緩衝液で洗浄し、そしてpo
ly(A)+RNAを1mlの溶出緩衝液(0.1M Tris(pH7.5),0.01M EDTAおよび1%SDS)で
溶出した。次にRNAを0.1×容量の3M酢酸ナトリウム(NaOAc)pH5.5、2×容量エ
タノールおよびグリコーゲン中に沈殿させた。混合物を4℃で10,000rpm×15分間
、遠心した。ペレットを500μlのH2Oに再懸濁した。
cDNA合成キットをファルマシアLKBから購入した。約5μgのpoly(A)+RNA(H2O)
を70℃で2分間加熱した。このRNAを次に1μlのDTTおよび第一鎖反応混合物(FPL
C精製クローン化マウス逆転写酵素、RNAガード、RNase/DNase-フリーBSA、 olig
o d(T)12-18プライマー、dATP、dCTP、dGTPおよびdTTP)と混合した。第一鎖合
成混合物を37℃で1時間インキュベーションした。次に第一鎖混合物を第二鎖混
合物(大腸菌RNaseおよび大腸菌DNAポリメラーゼIを、dNTPを含有する水性緩衝
液中に含む)を含む試験管に移し、12℃で1時間、そして22℃で1時間インキュ
ベーションした。次にDNAポリメラーゼのクレノー断片(1μl)を加え、そして
混合物を37℃で30分間インキュベーションした。反応を完了したとき、混合物を
等容
量のフェノール/CHCl3(1:1)で抽出し、そして1分間遠心した。上の水性層を
回収し、そして1×ライゲーション緩衝液(66mM Tris-HCl(pH7.6)、1mMスペル
ミジン、10mM MgCl2、15mM DTTおよび0.2mg/ml BSA)で平衡化したSephacrylS-3
00スピンカラムで精製した。
EcoRIアダプターを、スピンカラムから回収した100μlのcDNA、5μlのEcoRIア
ダプター溶液、1μlのATP溶液および3μlのT4 DNAリガーゼを含む反応混合物中
のcDNAに連結した。この混合物を12℃で一晩インキュベーションし、65℃に10分
間加熱し、そして氷上に置き、この間に10μlのATP溶液および1μlのT4ポリヌク
レオチドキナーゼを加えた。この混合物を37℃で30分間インキュベーションし、
そして5'末端リン酸塩を置換した。
合成された全cDNAを1.0%低融点アガロースゲルに溶解し、400bpから7kbのcDN
Aを大きさで分画した。ゲル切片からcDNAをelutip-dカラムクロマトグラフィー
により高塩濃度で溶出した。エタノール中にcDNAを沈殿させた後、ペレットをTE
緩衝液中に再懸濁した。精製したcDNAを、すでにEcoRIで消化し、そしてアルカ
リホスファターゼ処理したラムダgt11ベクター(STRATAGENE)に連結した。始め
に21ml TE中のcDNAを10ml STE緩衝液および1μlベクター(1μg)と混合した。
このcDNAおよびベクターをNaOAcおよびエタノール中に共沈殿させた。ペレット
を9μlの1×ライゲーション緩衝液(上記)に再懸濁し、そして1μlのATPおよび
1μlのT4 DNAライゲートを加えて、12℃で一晩インキュベーションした。
ライゲーション反応混合物を、Gigapack Plus Packaging System(STRATAGENE
)を使用してラムダファージ粒子中へのパッケージングに供した。4μlのライゲ
ーション混合物を次に室温で2時間インキューベーションした。最後に0.5ml SM
緩衝液(0.1M NaCl、17mM MgSO4-7H2O、50mM Tris-H
Cl(pH7.5)および2%ゼラチン)および20mlクロロホルムを混合物に加え、簡単
に遠心してゴミを沈殿させた。上清は滴定する準備ができた。
パッケージされた混合物の力価は宿主細菌株大腸菌Y1088を接種することによ
り測定した。このもとのパッケージング混合物の計算された力価は1×107pfu、
これは再懸濁した組換えバクテリオファージの96%である。このcDNAライブラリ
ーを1循環の増幅に使用した。ヒト単球cDNAライブラリーの免疫スクリーニング
増幅させたcDNAライブラリーの最初のスクリーニングに失敗したので、もとの
パッケージング混合物を免疫スクリーニングに供した。約800,000pfuの感染した
大腸菌Y1090をNZYプレート上で42℃にて始めに2.5時間成長させた。IPTG-被覆(
イソプロピルチオ-β-ガラクトシド-被覆)ニトロセルロースフィルターをプレ
ート上に置き、さらに37℃で3.5時間インキューベーションした。針で位置の印
をフィルターに付けた後、ブロッキング溶液(1×TBS/0.5%ミルク)に3×20分
間、室温で浸漬した。第一抗体反応溶液を210ml 1×TBE/0.5%ミルク、25mlの
大腸菌Y1090細菌溶解物、420μl抗-PDGF抗体(1:500希釈)およびアジ化ナトリ
ウムを混合して調製した。この溶液を4℃で少なくとも3時間、フィルターに加え
る前にインキューベーションした。ブロックしたニトロセルロースフィルターを
第一抗体反応溶液に漬け、4℃で一晩踊り場のロッカーに置いた。次にフィルタ
ーを0.5%ミルク/1×TBEで3×20分間、4℃で洗浄し、そして第二抗体反応溶液
(350μl 0.5%ミルク/1×TBE、350μl第二抗体反応溶液(350mM 0.5%ミルク/1
×TBE、350ml第二抗体(1:1000希釈、アルカリホスファターゼ-結合アフィニテ
ィー精製ウサギ抗-ヤギIgG、KPL、ゲチスバーグ、マサチューセッツ州)および
アジ化ナトリウム)中に、4℃
で2時間置いた。フィルターを1×TBEで20分間、3回洗浄した。アルカリホスファ
ターゼ反応で陽性のバクテリオファージクローンを検出するために、フィルター
を550mlの0.1M Tris緩衝液、pH9.0、中の基質(125mgの5-ブロモ-4-クロロ-3-イ
ンドリルリン酸塩および62.5mgのニトロブルーテトラゾリウム)と室温でインキ
ュベーションした。
免疫陽性ファージをプラーク精製し、そして均一なファージ群を維持するため
に第3スクリーニングの後LDGFファージ溶解物を調製した。抗−PDGF IgGおよびペプチド抗体の調製
ヒトPDGFを血小板から確立された方法(Anisowiczら、PNAS USA 85:9645-9649
(1988);Deuelら、J.Biol.Chem,256:8896-8899(1981);Heldeinら、Biochem.J .
193:907-913(1981);およびRainsら、J.Biol.Chem.257:5154-5160(1982))
を使用して精製した。このように調製したPDGFはSDS-アクリルアミドゲル電気泳
動し、クマーシブルーR-250または銀染色で染色した後に判定した時、少なくと
も95%純粋である。30アミノ酸長の合成ペプチドをカリフォルニア州、サンディ
エゴのマルチプルペプチドシステム(Multiple Peptide System)から購入した
。ペプチド103はLDGF1のN-末端の初めの30アミノ酸残から成り、そしてペプチド
104はLDGF1の34-64アミノ酸残基から成る。
精製したヒトPDGFまたは合成ペプチドに対する抗血清を、ヤギに完全フロイン
トアジュバント続いて不完全フロイントアジュバント中の抗原を多回注入するこ
とにより、ヤギで調製した。IgGを、製造元(バイオラッドラボス:Bio Rad Lab
s、リッチモンド、カリフォルニア州)の指示に従いDEAE-ブルークロマトグラフ
ィーを使用して前免疫および免疫血清の両方から調製した。細菌抽出物の調製
1リットルの一晩のカルチャーをLBで調製し、3000rpmで10分間遠心した。ペ
レットを2回、1×TBS緩衝液(1リットルのH2O中に6.055g Trisおよび5.84g NaC
l)で洗浄し、そして50mlの1×TBS緩衝液で再懸濁した。細菌細胞懸濁液を40%
の出力で溶解が起こるまで4分間の超音波処理に供した(懸濁液は粘稠になった
)。この細菌細胞溶解物を15分間、6000rpmで遠心し、そして上清を1mlのクロロ
ホルムおよびアジ化ナトリウムを加えた新しい試験管に移した。この細菌抽出物
を-20℃で保存した。バクテリオファージラムダDNAの抽出
バクテリオファージDNAを10mlのカルチャー法を使用して抽出した。0.5mlの大
腸菌Y1090(マルトースおよびMg2+での一晩のカルチャー)を、1μlのバクテリ
オファージ保存物で37℃で15分間接種した。10mM MgSO4を含む10mlのLB培地を加
え、そして溶解が起こるまで37℃で9250rpmで震盪しながらインキューベーショ
ンした。0.1ml CHCl3を次に加え、そしてさらに10分間インキューベーションし
た。水性の溶解物を10分間、7、000rpmで遠心し、そして上清をDNaseI(終濃度
が1μg/ml)で37℃で30分間処理した。NaClおよびPEGを終濃度が1.0Mおよび10%
になるように加えた。少なくとも氷上で90分インキューベーションした後、水性
溶解物を10,000rpmで4℃にて15分間遠心し、そして上清を除去した。ペレットを
ラムダ希釈溶液(500μl)中に再懸濁し、飽和フェノール/CHCl3(1:1)で2回
抽出した。バクテリオファージラムダDNAはNH4OAcおよびエタノールの存在で沈
殿した。ペレットを5OplのTE緩衝液に再懸濁した。DNA配列決定
LDGF1 cDNAの2つのEcoRI断片をM13ファージベクター中にサブクロー
ン化し、そして一本鎖M13-LDGF1 DNAをSequenase Version2.0キット(米国バイ
オケミカル社、クリーブランド、オハイオ州)および[-35S]-dATP(ディポン
社、ウィルミントン、デラウェア州)を使用してジデオキシチェインターミネー
ション法を使用することにより配列決定した。4μl(1μg)のssDNAを1μlプラ
イマー(0.5pmol)、2μl 5×反応緩衝液(200mM Tris-HCl(pH7.5)、100mM Mg
Cl2および250mM NaCl)および4μl H2Oと混合した。このアニーリング混合物を6
5℃で2分間加熱し、そして次にゆっくり(>30分)と室温に冷却した。鋳型−プ
ライマーアニーリング混合物を次に氷上に置き、そして1.0μl 0.1M DTT、2.0μ
l非希釈ラベリング混合物(7.5μM dNTPs)、1.0μl[α-35S]dATP(1000Ci/mM
)および2.0μlの1:8希釈シークエナーゼを加えた。この反応混合物を室温で5分
間インキューべーションした。3.5μlのこの反応混合物を、2.5μl ddGTPターミ
ネーションミックス(80μM dNTPs,50mM NaClおよび8μMのddATP、ddCTP、ddGT
PあるいはddTTP)を含有する4試験管に移し、そして37℃で5分間インキューベー
ションした。反応を4μlの停止溶液(95%ホルムアミド、20mM EDTA、0.05%ブ
ロモフェノールブルーおよび0.05%キシレンシアノール)を加えて停止した。
シークエンシング試料を95℃で2分間加熱した後、7M尿素を含有する6%および
8%アクリルアミド楔ゲルを1×TBE(90mM Tris-HCl(pH8.2)、45mMホウ酸およ
び2.5mM EDTA)中で、定電圧(1000V)で一晩(6%)および7時間(8%)で泳動
した。ゲルを10%氷酢酸/10%メタノール溶液中で30分間固定し、そして3MMワ
ットマンクロマトグラフィー紙上で80℃にて2時間真空乾燥した。ゲルをコダッ
ク(Kodak)XAR X-線フィルムに室温で少なくとも12時間感光させ、そしてオー
トラジオグラフィーを得た。ノーザンブロット分析
全RNAをChomczynskiおよびSacchi(Anal.Biochem.162:156-159(1987))の方
法により単層カルチャー細胞から単離した。20μgの全RNAをホルムアルデヒド−
1%アガロースゲルで解析し、そして18Sおよび28S rRNAをエチジウムブロミド染
色により検査した。この全RNAを20×SSCで3時間、毛細管反応によりニトロセル
ロースに移し、そしてニトロセルロースを風乾し、そして80℃で2時間焼いた。
ハイブリダイゼーションを43℃にて一晩、ランダムプライマーラベリングキッ
ト(ベーリンガーマンハイムバイオケミカルス、インディアナポリス、イリノイ
州)で合成した1×106CPM/mlの[32P]-標識cDNAプローブを、ハイブリダイゼ
ーション溶液(5×NPE、2×デンハーツ溶液、0.1%SDS、100μg/ml tRNA、100μ
g/mlサケ精巣DNAおよび5μg/ml polyA RNA)に加えて行った。膜を2×SSC/0.1%
SDSで室温で15分間、2回洗浄し、そして0.1×SSC/0.1%SDSで43℃で30分間、1回
洗浄し、そして-70℃にてコダックX-OMAT2フィルムに少なくとも3日間オートラ
ジオグラフィーを行った。サザンブロット分析
バクテリオファージラムダDNAからのcDNA断片を、アガロースゲル(アガロー
ス低EEO電気泳動用、ベーリンガーマンハイムバイオケム)でDNAの視覚化にはエ
チジウムブロミドの存在下で解析した。このアガロースゲルを変性溶液(0.2M N
aOHおよび1.5NaCl)で15分間、そして中和化溶液(1.0M Tris(pH7.4)および1.
5M NaCl)で45分間処理した。変性したDNAを次にニトロセルロースフィルターに
毛細管溶出により移し、そしてUV Stratalinker(STRATAGENE)を使用して架橋
した。細菌および真核中でのcDNAの発現
LDGF cDNAの細菌での発現を、Studier(Methods of Enzymology 185:60-89(1
990))により開発されたpETベクターシステムを使用して行った。LDGF1 cDNAの
読み取り枠を、特にNdel(5'末端)およびBamHI(3'末端)部位を付加するよう
に設計されたプライマーを使用してPCR-増幅した(Saikiら、Science 239:487-4
91(1988)(表1参照のこと)。増幅した断片をT7RNAポリメラーゼプロモータ
ー下でpET3a中にフォース-クローン化した(force-cloned)。pET3a-MDGFをT7 R
NAポリメラーゼ遺伝子を含むBL21(DE3)大腸菌株中で形質転換した。細菌のカ
ルチャーを、ZBM9培地中で成長させ、そしてOD600=0.7でIPTGを0.4mM加え、そし
てさらにインキューベーションした。20μlの全細菌カルチャーを組換え分子の
存在について、様々な時点のウエスタンブロット分析で調べた。
LDGF1 cDNAの真核発現はヒト熱ショック70プロモーター発現ベクターシステム
を使用して行った。Hind IIIリンカーを付けた全LDGF1 cDNAを、Hsp70プロモー
ターの下流のHindIII部位に、センスおよびアンチセンスの両方向でサブクロー
ン化した。pHSP70-LDGF1構築ベクターを、リン酸カルシウムトランスフェクショ
ン法を使用してpSVneoと一緒にNIH/3T3細胞にトランスフェクトした。細胞系を
樹立するためにG418耐性クローンを選択した。得られた1つの細胞系を熱−ショ
ック後(39℃で誘導)および非熱ショック後(37℃に制御)にLDGF1の生産につ
いてアッセイした。熱ショックおよび非熱ショックからの培地を生物活性につい
て、および組換えペプチドの存在について抗−PDGF IgGを使用してウエスタンブ
ロットによりアッセイした。ウエスタンブロット分析
タンパク質試料をレムリー法(Nature(ロンドン)227:680-685(1970))を
使用してSDS(0.1%)を含有するポリアクリルアミドゲル(15%)で電気泳動し
た。15パーセントアクリルアミドゲルを、0.375M Tris-Cl(pH8.8)、15%Proto
gel(30%(重量/容量)アクリルアミドおよび0.8%(重量/容量)ビスアクリ
ルアミド保存溶液、ナショナルダイアグノスティクス、マンビレ、ニュージャー
ジー州)、0.1%SDS、1.25%過硫酸アンモニウムおよび0.05%TEMED(N,N,N',N'
-テトラ-メチルエチレンジアミン)、バイオラッドラボス、リッチモンド、カリ
フォルニア州)を混合することにより調製した。混合物をゲル装置に流し、そし
て1時間重合化した。濃縮ゲル混合物を0.125M Tris-Cl(pH6.8)、4.02%proto
gel、0.1%SDS、0.05%過硫酸アンモニウムおよび0.05%TEMEDを混合して調製し
、そして下部ゲルに注ぎ、そしてクシを正しくさしたまま1時間重合化した。試
料を10分間、1×試料緩衝液(上記)中で煮沸し、各ウェルに添加し、電気泳動
を1時間、150Vで1×泳動緩衝液(0.025M Tris-Cl(pH8.3)、0.192Mグリシンお
よび0.1%SDS)中で行った。次に15%アクリルアミドゲル中のタンパク質をニト
ロセルロースフィルター(シュライヒャーアンドシュエル:Schleicher and Sch
uell、キーン、ニューハンプシャー州)上に、LKBブローマ2117multiphoreII電
気泳動ユニットを使用して電気的にブロットした。始めにゲルを1×トランスブ
ロッティング緩衝液(29.3gグリシン、58.1g Trisおよび3.75gSDS、H2Oで1リッ
トルにした)中で平衡化した。装置上に4層の3MM紙、ニトロセルロース紙、ゲル
およびさらに4枚の3MM層をこの順序で置いて、70mA/ゲルに一定電流をゲルに
2時間適用した。次にフィルターを抗体−反応分析に供した。
非特異的な抗体結合を、膜を2%脱脂乾燥ミルクを含有するTBS(50MM
Tris-HCl(pH7.4)、100mM NaCl)に室温で30分間インキューベーションするこ
とによりブロックした。細菌タンパク質試料を分析した時、大腸菌BL21(DE3)
からの細菌抽出物(10容量/容量%)をブロッキング溶液と4℃で2時間混合し、
その後膜をインキューベーションした。プレインキューベーション後、溶液を除
去し、そして抗体(15mg/ml)をTBS/2%ミルク(1μg/mlのアジ化ナトリウム反
応混合液を含む)に加え、一晩インキュベーションした。膜を次に3回、それぞ
れ10分間、1×TBS/0.5%ミルク中で洗浄し、そしてアルカリホスファターゼ−
結合アフィニティー精製ウサギ抗−ヤギIgG(KPL、ゲチスバーグ、マサチューセ
ッツ州)を1×TBS/0.5%ミルク溶液で1:1000に希釈した中で、室温で1時間イン
キューベーションした。フィルターを次に3回、それぞれ10分間1×TBS/0.5%ミ
ルクで洗浄し、そしてブロットをアルカリホスファターゼ基質溶液(0.1M Tris-
HCl(pH9.0)、0.25μg/mlニトロブルーテトラゾリウムおよび0.5μg/ml 5-ブロ
モ-4-クロロ-3-インドリルリン酸塩)を使用して発色させた。抗-PDGF IgG結合アフィニティークロマトグラフィー
ヤギ抗-PDGF IgGを、透析チューブNo.2(SPECTRA/POR巨大孔膜チュービング、
スペクトラム メディカル インダストリー社、ロサンゼルス、カリフォルニア
州)を使用して0.1M Hepes(pH7.4)中で4℃で一晩透析してグリシンを除去した
。Affi-Gel 10ゲルをカリフォルニア州リッチモンドのバイオラッドラボズから
購入し、そして使用前に脱イオン水で3回洗浄した。透析したヤギ抗-抗PDGF IgG
をAffi-Gel 10と混合し、そして4℃で数時間ロッカー中でインキューベーション
した。この抗-PDGF IgG結合Affi-Gel 10を次に数回、0.1M Hepes(pH7.4)で洗
浄し、そして最後に0.1M Hepesと1:1(容量/容量)比で懸濁した。血液単球の単離
ヒト末梢血単球をフロリダ州、テンパのサウスウエスト血液バンク(Southwes
t Blood Bank)から購入した軟膜から単離した。血液単球をHypaque-Ficoli勾配
での遠心により精製した。使用前に10×PBS緩衝液(pH7.4)(10mMリン酸緩衝液
、リン酸緩衝化生理塩溶液中の120mM NaCl、2.7mM KCl、シグマダイアグノステ
ィックス:Sigma Diagnostics、セントルイス、モンタナ州)、H2OおよびHistopa
queシグマダイアグノスティックスHisopaque1077、Sigma化学社セントルイス、
モンタナ州)を室温で平衡化した。軟膜1単位を約30mlの1×PBS緩衝液で希釈し
、そして20mlの軟膜/PBS層を20mlのHypaque溶液に上層し、そして30分間、1600
rpmで遠心した。単核および顆粒層をプラスティク性のパスツールピペットで吸
引除去し、そして細胞を10%FCDを含有するDMEMで希釈した。細胞をT75フラスコ
に2時間、106細胞/mlの密度で37℃にて90%空気および10%CO2の雰囲気下で接着
させた。赤血球細胞、リンパ球および血小板のような非接着細胞を除去するため
に次に培地を交換した。接着細胞(単球)を、最終濃度2μg/mlのLPS(大腸菌01
11B4フェノール抽出物からのリポ多糖、SIGMA化学社、)を加えることにより活
性化するために、最終的に2mg/ml BSA(ウシアルブミン第V画分、SIGMA化学社
、セントルイス、モンタナ州)を含むDMEM中でインキューベーションした。活性
化後、培養した培地をAffi-Gelクロマトグラフィーに供し、そして細胞を採取し
、そして酢酸法により溶解した。酢酸法による酢酸抽出物の調製
培養培地を除去した後、細胞を2回、氷冷した1×PBS緩衝液で洗浄した。接着
細胞を10mlの1×PBS緩衝液中にかき取り、そして5分間、2000rpmで
遠心した。ペレットを1mlの1×PBS緩衝液に再懸濁し、エッペンドルフチューブ
中に移し、そして2分間、10,000rpmで遠心した。上清を捨て、そして200μlの酢
酸溶液(1M酢酸および100mM PMSF(フェニルメチルスルホニルフルオリド、SIGM
A化学社)を加え、そして細胞ペレットを再懸濁した。1M酢酸中の細胞を氷上で1
5分間インキューベーションし、そして10分間、14,000rpmで遠心した。細胞抽出
物を含有する上清を新しいエッペンドルフチューブに移した。典型的には100μl
を完全に凍結乾燥し、そしてウエスタンブロット分析用に1×試料緩衝液(0.062
5M Tris-HCl(pH6.8)、2%SDSおよび20%グリセロール)中に再懸濁し、または
DMEM中に生物学的アッセイのために再懸濁した。生物学的アッセイ
走化性活性はBoydenチャンバーアッセイでNIH/3T3細胞ですでに記載したよう
に測定した(Grotendorstら、Methods Enzymol.146:144-152(1987)。集密的な
細胞カルチャーを簡単なトリプシン化により組織培養フラスコから脱着させ、そ
して2mg/ml BSAを含むDMEM培地に再懸濁した。アッセイ前にポリカーボネートフ
ィルター(8μm孔、ヌクレオポアー:Nucleopore、キャビン ジョン、メリーラ
ンド州)をコラーゲンI型で被覆した。チャンバーを37℃で4時間、90%空気お
よび10%CO2の湿度環境でインキューベーションした。フィルターを次にDif Qui
ck染色キット(バクスター:Baxter、マイアミ、フロリダ州)で染色するために
移した。そして走化性反応を、フィルターの下表面に移動した細胞核からの染色
を抽出し、そしてOD=600での吸収を測定することにより定量した。
核酸ハイブリダイゼーションによるヒト活性化単球cDNAライブラリーのスクリーニング
もとのパッケージされたヒト単球cDNAライブラリー混合物を、[32P]-標識LD
GF1 cDNAをプローブとして使用してハイブリダイゼーションによりスクリーニン
グした。もとのパッケージされた混合物の力価は5.7×106pfu/500キット(ベー
リンガーマンハイムバイオケミカルズ)になると予想された。標識混合物は標識
したDNAを非取り込みヌクレオチドから分離するためにG-50 Sephadexカラムを1
回通した(放射線標識DNA精製のためのクイックスピンカラム、ベーリンガーマ
ハイムバイオケミカルズ)。
大腸菌Y1090を宿主株として、約200,000個のプラークをNZYプレート上で成長
させ、そしてニトロセルロースフィルター(シュライヒャーアンドシュエル)上
に上げた。このニトロセルロースフィルターを直ちに変性溶液(0.1M NaOH、1.5
M NaCl)中で2分間、中和化溶液(0.2M Tris(pH7.4)、1.5M NaCl)で5分間、
そして2×SSCで2分間処理した。このフィルターを風乾し、80℃で真空にて2時
間焼いた。核酸ハイブリダイゼーションを一晩、1×SET溶液(0.6M NaCl、0.02M
EDTA(二ナトリウム)、0.2M Tris、0.5%SDSおよび0.1%ピロリン酸ナトリウ
ム)中で1×106cpm/ml溶液のプローブを使用して65℃で行った。フィルターを2
×SSC/0.1%SDSで2回、室温で15分間、1×SSC/0.1%SDSで1回、65℃で30分間
、次に0.1×SSC/0.1%SDSで1回、65℃で10分間洗浄した。このフィルターを次
に3MM紙上で簡単に乾燥し、X-線フィルムに一晩暴露した(コダック診断フィル
ムX-OMAT)。
陽性プラークを単離し、そしてCHCL3を含む1mlのSM緩衝液に懸濁した。3回ス
クリーニングした後、バクテリオファージ保存物を単一プラークから調製した。バクテリオファージラムダDNA由来のcDNA断片のPCR増幅
使用した修飾ラムダプライマーを以下の表1に示す。ポリメラーゼ連鎖反応混
合物を10μl 10×反応緩衝液、16μl dNTP混合物(各1.25mM)、0.72μlラムダ
プライマーA(138μl)、1.04μlラムダプライマーB(96μl)、Taq DNAポリメ
ラーゼ0.5μlおよびラムダgt11鋳型DNA(AmpliTaq DNAポリメラーゼを含むGeneA
mp DNA増幅試薬キット、パーキンエルマーシータス:Perkin Elmer Cetus)を含
む100μl容量に調製した。ポリメラーゼ連鎖反応は典型的には以下のように行う
;94℃で1分間の初期融解、40℃で1分間のアニーリング、72℃で2分間の重合
そして94℃で30秒間の融解、55℃で30秒間のアニーリング、そして72℃で1分間
の重合を、遺伝子増幅熱循環器PTC-100(MJリサーチ社)を使用して35回繰り返
す。ヒトゲノムDNAのポリメラーゼ連鎖反応による部分的LDGF遺伝子の単離
部分的LDGF遺伝子セグメントを、全ゲノムDNAを鋳型としてポリメラーゼ連鎖
反応により増幅した。反応混合物を上記のように調製したが、変更点は読み取り
枠増幅を示すために2μgの全ゲノムDNAを鋳型DNA用にプライマーとともに加えた
ことである(表1参照のこと)。メッセージ増幅表現型
1.0μlのオリゴ-dTプライマー、H2O中4.5ml RNA、2.0μl 5×緩衝液(250mM T
ris-Cl,pH8.3、375mMジチオスレイトールおよび15mM MgCl2)、0.5μl RNAsin、
1.0μl dNTP(dATP、dCTP、dGTP、dTTP混合、各10mM)、1.0μlのマロニー(Mal
oney)マウス白血病ウイルス(MMLV)逆転写酵素を用いて、第一鎖DNAを37℃で
1時間最終容量10μlに合成した。8-5μlのPCR混合物を5μlの第一鎖cDNAに加え
た。PCR混合物は58.5μlの滅菌水、10.ulの10×反応緩衝液(500mM KCl、100mM
Tris-Cl,pH8.3、15mM MgCl2および0.1%ゼ
ラチン)、16μl dNTP混合物(各1.25mM)および0.5μl(2.5単位)のサーマス
アクアチィクス(Thermus aquaticus)耐熱性DNAポリメラーゼ(シータス-パー
キンエルマー、エミリービル、カリフォルニア州)を含有する。5μlの各プライ
マーを、LDGF2またはLDGF1 cDNAのいずれかの特別なセグメントを増幅するため
に加えた(表1参照)。混合物をPCR増幅に供し、94℃で5分間の初期融解、37℃
で2分間のアニーリングそして72℃で2分間の重合、その後94℃で30秒間の変性、
55℃で30秒間のアニーリング、そして72℃で1分間の重合を35回繰り返した。各
試料は2.0%アガロースゲル電気泳動、サザンブロッティングおよび特異的cDNA
プローブを使用したハイブリダイゼーションにより分析した。真核細胞からのゲノムDNAの調製
最高109個の真核細胞を2500rpmで5分間遠心し、培地をデカントした。ペレッ
トを2回、1×PBS緩衝液で洗浄し、そして10容量のプロティナーゼK溶液(10mM
Tris,pH7.4、10mM EDTA、150mM NaCl、0.4%SDSおよび1mg/mlプロティナーゼK
)に懸濁した。65℃で15分間インキューベーションした後、プロティナーゼK溶
液中の細胞をゆるやかに一晩、37℃で震盪した。溶液を2回、等容量の1:1フェノ
ール:クロロホルムで抽出した。上の水性相を新しい試験管に移し、そして1容
量の1/10の3M酢酸ナトリウムおよび2.5容量のエタノールと混合し、DNAを沈殿さ
せた。ゲノムDNAを10分間、12,000rpmで遠心することにより沈殿させた。ペレッ
トを80%エタノールで洗浄し、そして簡単に風乾した。DNAペレットを次に4.5ml
TE緩衝液に溶解した。25μlの10mg/ml RNaseA(DNase無し)を加え、そして37
℃で30分間インキューベーションした。500μlの3M酢酸ナトリウムを加え、そし
てDNA/NaOAc/TE溶液を5mlの1:1フェノール・クロロホル
ムで抽出した。10分間10,000rpmで遠心した後、上の水性相を新しい試験管に移
し、そして12.5mlのエタノールを加えてゲノムDNAを沈殿させた。ゲノムDNAを10
分間、12,000rpmで遠心して沈殿させ、80%エタノールで洗浄し、そして簡単に
風乾した。DNAペレットをTE緩衝液に再懸濁し、そして濃度を260nmのO.D.を測定
することにより見積もった。ゲノムのサザンブロット分析
約10μgのヒトゲノムDNAを種々の制限エンドヌクレアーゼで少なくとも2時間
消化し、そして1回フェノール/CHCl3抽出し、そして2.5N NH4OAc中でエタノー
ル沈殿することにより精製した。ペレットを20μl H2Oに再懸濁し、そして0.7%
アガロースで50Vにて3時間解析した。次にDNA試料を変性させ、中和し、写し、
そしてニトロセルロースフィルターに前記のように架橋した。核酸プローブを[
α-32P]-dCTPで、ランダムブライムドDNAラベリングキット(random primed DN
A labeling kit:ベーリンガーマンハイムバイオケミカルズ)を使用して放射線
標識した。変性プローブをゲノムDNAに65℃で一晩、1×106cpm/mlハイブリダイ
ゼーション溶液(4×NPE、2×デンハーツ溶液、0.1%SDS、10μg/ml tRNA、1%
サケ精巣および1μg/ml poly A RNA)中でアニーリングした。フィルターを2回
、2×SSC/0.1%SDSでそれそれ15分間、1×SSC/0.1%で65℃にて30分間1回、そ
して0.1×SSC/0.1%SDSで65℃にて5分間1回洗浄した。フィルターを3MM紙上で
風乾し、そしてx-線フィルム(コダック診断フィルムX-OMAT)に少なくとも2日
間暴露した。プライマーの伸長
プライマーの伸長はLDGF遺伝子の転写開始部位を決定するために行った。34-
ヌクレオチドプライマーをマイアミ大学のオリゴヌクレオチド
合成サービスにより合成した(5'-ATC AAG TCT GAG GCT CAT GGT GGA GAA GGC T
GAG-3')[配列番号:1]。
オリゴプライマーの末端−標識はT4ポリヌクレオチドキナーゼにより以下のよ
うに行った。反応混合物は20μlの[ガンマ-32P]-ATP(10mCi/ml、NENリサーチ
プロダクツ:NEN Research Products)、1μlの100μg/mlのオリゴプライマー、2
.5μl 10×オリゴキナーゼ緩衝液および4U T4ポリヌクレオチドキナーゼ(ベー
リンガーマンハイム社)を含み、そして37℃で30分間インキューベーションした
。10×オリゴキナーゼ緩衝液は700mM Tris-HCl(pH7.5)、100mM MgCl2、50mM D
TT、1mMスペルミジン-HClおよび1mM EDTAである。インキューベーション後、酵
素を65℃で5分間、加熱により不活性化した。プライマーをNH4OAcおよびエタノ
ール中で沈殿させ、そしてペレットを25μlのDEPC-処理H2Oに再懸濁した。これ
を2回以上繰り返し、取り込まれなかったATPを除去した。末端−標識プライマ
ーを100μl 0.3M NaOAc,pH5.2に再懸濁した。1μlをベックマン(Beckman)シン
チレーションカウンター、LS6000SCで計数した。
プライマーの伸長は以下のように行った。1.5×105cpmに等しい末端-標識プラ
イマーを10μgの全RNAと混合した。3M NaOAc,pH5.2を0.3Mの最終濃度で加え、そ
して続いて2.5×容量の無水エタノールを加えた。反応混合物を-20℃で30分間保
存し、そして4℃で12,000g×10分間遠心した。ペレットを70%エタノールで洗浄
し、そして風乾した。次にペレットを30mlのハイブリダイゼーション緩衝液、40
mM PIPES(pH6.4)、1mM EDTA(pH8.0)、0.4M NaClおよび80%ホルムアミドに
溶解した。混合物を変性させるために85℃で10分間インキューベーションし、そ
してアニーリングを30℃で一晩行った。プライマー:RNAハイブリッドをエタノ
ール中で0
℃で1時間インキューベーションすることにより、そして0℃で10,000g×15分間
遠心して沈殿させた。プライマー:RNAハィブリッドペレットを70%エタノール
で洗浄し、そして20μl逆転写緩衝液(50mM Tris-HCl(pH7.6)、60mM KCl、10m
M MgCl2、1mMの各dNTP、1mM DTTおよび1U RNasein)に再懸濁した。50Uのマウス
逆転写酵素(ベーリンガーマンハイム社)を溶液に加えて42℃で1.5時間インキ
ューベーションした。逆転写が完了した後、1μlの0.5M EDTAおよび1μlのRNase
、DNase-無し(5μg/ml、ベーリンガーマンハィム社)を反応混合液に加え、37
℃で30分間インキューベーションした。次に0.1M NaClを含有する150μlのTE(p
H7.6)を反応混合物に加え、そして続いて200μlのフェノール/CHCl3を加えてボ
ルテックス撹拌した。室温で12,000g×5分間遠心した後、上相を新しい試験管に
移し、そして500μlの無水エタノールを加えた。混合物を0℃で1時間保存し、4
℃で12,000g×15分間遠心した。RNA:cDNAハィブリッドを6μlのTEに溶解し、そ
して4μlのシークエナーゼ停止溶液(USバイオケミカルズ社)を加え、さらにア
クリルアミドゲル電気泳動で分析した。コンピテント細胞の調製
一晩のカルチャーを、冷凍細菌保存物を5mlのLB培地に接種し、そして0.2mlの
一晩のカルチャーを1個のフラスコ中の200mlのLB培地に加え、37℃で激しく撹
拌しながらOD550=0.5になるまでインキューベーションした(250rpm)。細菌カ
ルチャーを氷/水浴で急速に冷却し、そして2500rpmで10分間遠心した。ペレッ
トを0.25×もとの氷冷容量(新しく調製した0.1M CaCL2)によく懸濁し、そして
0℃で20分間インキューベーションし、そして2500rpmで10分間遠心した。ペレッ
トを0.05×もとの凍結溶液容量(43ml 0.1CaCl2および7mlのグリセロール)に再
懸濁し、そして滅菌
エッペンドルフ試験管に分けて、直ちに-70℃の超冷蔵機で直ちに凍結した。
実施例1−LDGF2をコードするcDNAの単離および配列
LDGF1 cDNAおよび活性化したヒト単球cDNAライブラリーは、すでに1990年2月1
日に出願した第07/472,377号明細書に記載されたように調製した。活性化したヒ
ト単球cDNAライブラリーを、LDGF1転写物を確認し、そして他のLDGF−関連転写
物が存在するかどうかを決定するために、LDGF1 cDNAをプローブとして使用して
スクリーニングした。2つの組換えファージ(2AIおよび3AI)は、400,000ファー
ジでスクリーニングした時、[32P]-dCTP標識LDGF cDNAと強くハイブリダイズ
した。2AIおよび3AIのcDNA挿入物をポリメラーゼ連鎖反応を使用して増幅した。
クローニング
部位の隣にアニーリングしているラムダファージに特異的なオリゴヌクレオチド
プライマーを使用した。EcoRI、XbaIおよびMboIでの2つのcDNA挿入物の制限消化
分析は、3AIが3AI挿入物がLDGF1 cDNAと同じ消化パターンを表し、一方2AI挿入
物が異なる消化パターンを与えることを示した(第1A図)。サザンブロット分
析では3AIおよび2AIの両方がLDGF cDNAとストリンジェントな条件下でハイブリ
ダイズすることを示した(第1B図)。
2つの挿入物をジデオキシヌクレオチドシークエンシング分析のためにM13mp19
にサブクローン化した。シークエンシングデータでは3AIがもとのLDGF cDNAと同
一であり、そして2AIが3AIとは関連しているが2つの詳細な点で異なることが明
らかになった。命名に関する混乱を避けるために白血球−由来成長因子のLDGF鎖
である3AIをLDGF1と、そしてを2AIをLDGF2と改めて命名した。
LDGF2(2AI)配列の第一の独自な特徴は、読み取り枠中の155位の19-塩基挿入
物である(第2図)。この19-塩基挿入物はフレームシフトの結果であり終止コ
ドンを190位に導入した。この読み取り枠は60アミノ酸(LDGF2)の予想されるペ
プチドをコードする。N-末端のはじめの49アミノ酸はLDGF1(MDGF)のものと同
一であり、一方最後の11アミノ酸はLDGF1とは異なる(第3A図)。LDGF2 cDNA
の第二の独自な特徴は、LDGF1 cDNAとは配列同一性が無い3'-非翻訳領域(3'-UT
R)である(25%未満、第2図)。LDGF1およびLDGF2の配列比較は、LDGF2 mRNA
がLDGF前駆体転写物の択一的なスプライシングにより生成できることを示唆して
いる。19−塩基挿入物およびLDGF2 3'-UTRに関してイントロン-エキソンスプラ
イスドナースコンセンサス配列(AG/gu)はすべての外見上のスプライス連結部
位に存在した。
実施例2−LDGF2 cDNAの細菌発現
LDGF2 cDNA中にコードされたペプチドを大腸菌中で、pETシステムを使用して
発現させた。LDGF2 cDNAの領域をPCR法で特異的に増幅し、pET3a発現ベクターに
サブクローン化した。大腸菌BL21(DE3)細菌株をpET3a-LDGF2またはpET3Aそれ
自体のいずれかにより形質転換し、そしてOD600が0.7に達したとき(IPTG)を誘
導のために細菌カルチャーに加えた。20μlの細菌カルチャー試料を様々な時間
で採取し、抗−PDGF抗体を使用するウエスタンブロットにより分析した。結果は
、推定分子量が約7000ダルトンの免疫反応性ペプチド(LDGF2)の誘導がpET3a-L
DGF2形質転換細菌細胞中に示されたが、pET3a対照細胞には示されなかった(第
4A図)。
さらに予想されたペプチドの合成は、同じ細菌カルチャー試料をウエスタンブ
ロットで分析し、ペプチド抗体103(LDGF1の最初の30アミノ酸から成る合成ペプ
チドに対して生成した)と反応したことにより確認した(第4B図)。2つの異
なるペプチド抗体(Ab103および104、第5図)は特にLDGF1、LDGF2および他のLD
GF1の短縮形(例えばPBP)を識別するために有用であり、2つのペプチド抗体の
高感度がウエスタンブロット分析の条件による減少条件から実証された(第5図
)。
実施例3−組換えLDGF1およびLDGF2を使用したブロッキング実験
組換えLDGFを、非−組換え体、精製LDGF1分子との抗-PDGF抗体免疫反応性のブ
ロッキング実験に使用した(第6図)。非−組換え体LDGF1はヒトLPS-活性化単
球のコンディション培地から、Affi-Ge1 10結合抗-PDGF IgGのアフィニティーク
ロマトグラフィーにより精製した。3つのLDGFタンパク質試料を15%SDS-PAGEで
調査した。各試料のウエスタンブロッ
ト分析を3つの異なる条件でフィルターに加える前に4℃で2時間インキューベー
ションした抗-PDGF抗体を使用して行った;(1)対照細菌抽出物、(2)LDGF1形
質転換細胞由来の細菌抽出物、(3)LDGF2形質転換細胞由来の細菌抽出物質。結
果は、LDGF2およびLDGF1が非−組換えLDGF1分子との抗-PDGF抗体の免疫反応性を
完全にブロックされたことを例証する(第6図)。これらのデータは抗-PDGF抗
体がLDGFペプチドにN-末端領域のはじめの49アミノ酸残基内で結合していること
を強く示唆するものである。
実施例4−活性化ヒト単球中のLDGF1およびLDGF2転写物を検出するためのメッセ ージ増幅フェノタイピング
ヒト単球中の2つのLDGF転写物の発現に関する情報を得るために、MAPPing法を
使用した。MAPPingは少数の細胞中のメッセンジャーRNAを分析するために開発さ
れた。この方法は相補的DNAを合成するために全細胞RNAの逆転写物を含み、続い
てポリメラーゼ連鎖反応により目的DNA断片を特異的に増幅する。
2組のオリゴヌクレオチドプライマーがLDGF1およびLDGF2の3'-UTR用に設計さ
れ、ここでLDGF1およびLDGF2転写物間を識別するためのヌクレオチド配列同一性
は25%未満である。両組のプライマーを、LDGF1およびLDGF2ラムダDNAを鋳型と
して、はじめにPCRでの予想DNA断片の増幅について試験した。各組のプライマー
は期待の増幅断片を反応に正しい鋳型が使用されたときのみ生成した。重要なこ
とは増幅したLDGF1およびLDGF2の3'-UTRの断片はサザンブロット分析では高スト
リンジェントな条件下で交差反応しなかったことである。
2組の3'-UTRプライマーの特異性を確立した後、MAPPingを(1)非-活性化ヒト
単球、(2)LPS-活性化5時間後のヒト単球、(3)活性化18時間後の
ヒト単球、(4)cDNAライブラリーの構築のために使用したもとのヒト活性化単
球、(5)ヒト包皮繊維芽および(6)ヒト平滑筋から調製した全RNA試料を使用
して行った。増幅したDNA断片のサザンブロット分析では、活性化したヒト単球
中にLDGF1およびLDGF2転写物の両方の存在が明らかになった。しかし休止単球ま
たは結合組織細胞中には検出しうる量の転写物は観察されなかった(第7Aおよ
び7B図)。MAPPing実験をLDGF2の転写物を検出するために異なるプライマーの
組を使用して行った。このプライマーの組はすでにLDGF2 ORFの選択的増幅に使
用されている(LDGF2 cDNAの細菌発現に関する実施例を参照にされたい)。二重
のMAPPing実験をLDGF1 ORFを増幅するために使用したプライマーを使用して行っ
た(第8図を参照にされたい)。両方の反応試料をサザンブロット分析に供し、
LDGF2 cDNAの3'UTRとハイブリダイズさせた。結果は活性化単球中のLDGF2転写物
の特異的増幅を示し(第8図)、LDGF1およびLDGF2転写物に共通の5'配列はLDGF
2 mRNAの独自の3'配列と同じRNA転写物中にあった。
実施例5−LDGF遺伝子のゲノム構造:LDGFおよびPF4遺伝子間の遺伝子間エキソン 利用性の証拠
LDGF遺伝子の構造を理解するための実験は、2つのLDGF転写物(LDGF1およびLD
GF2:この中のヌクレオチド配列の比較は択一的なLDGF転写物のスプライシングが
起こり得る機構であろうことを示唆している)の生成を確認することを目的とし
た。遺伝子発現が開始できる調節を調べるためにもプロモーター領域を同定する
ことをは重要である。さらに4つのシステイン残基が絶対的に保存されているSIG
一族の“C-X-C”分枝中の他の短い分泌ペプチドをもつエキソン/イントロンを比
較するようになる
ことは進化予想の観点から興味のあることである。
ゲノム配列を明らかにする1つの方法はポリメラーゼ連鎖反応により遺伝子の
特別なセグメントを増幅することである。LDGFおよびLDGF2 cDNAのいずれかのた
めに設計されたオリゴプライマーの数対をポリメラーゼ連鎖反応によりヒトゲノ
ムDNAを鋳型として試験した。LDGF1 cDNAの読み取り枠を増幅するために設計さ
れたオリゴプライマーを使用した結果、800bp DNA断片が生成し、一方LDGF1 cDN
Aを鋳型とした時には450bpのバンドが観察されただけであった。この800bpバン
ドはLDGF1 ORF cdNAプローブにハイブリダイズするだけでなく、EcoRI部位も含
み、この断片がLDGF遺伝子の特別な増幅産物であることを示している。制限酵素
BamHIは増幅した断片を開裂しないのでこの800bp断片をベクターにサブクーン
化するために、このプライマーの5'を設計し直してBamHI部位にする必要があっ
た。ヒト単球または繊維芽ゲノムDNAのいずれかから増幅した精製800bpの断片を
、BamHIで消化し、そしてM13mp18ベクターにヌクレオチド配列決定のためにサ
ブクローン化した。
増幅した断片のヌクレオチド配列データでは、LDGF1 cDNA配列と比較すると3
つのエキソンおよび2つのイントロンがLDGF遺伝子のORFセグメント内にあること
が明らかとなった。このエキソン/イントロンスプライシング連結部はコンセン
サス配列に保存されていた(5'スプライス部位のAG/guおよび3'スプライスのast
ag/G)(第9図)。驚くことにはエキソン2の初めの19bpはLDGF2 cDNA中に観察
される19塩基の挿入物と同一である。これはエキソン2中の2つの3'アクセプター
部位を使用してLDGF1およびLDGF2を生成する独自な択一的スプライシング機構を
表す。このスプライシング機構は、3'アクセプター部位5'から19塩基挿入物を選
択
することによりLDGF2転写物を生成し、一方LDGF1転写物は19塩基挿入物を除く第
二部位を使用することにより形成されている。このデータは別の種類の択一的ス
プライシングがエキソン3で起こり、LDGF1およびLDGF2転写物中の3'非翻訳領域
を識別していることも示す。エキソン3は、LDGF2 3'UTRに対応する推定上のエキ
ソン4にトランスプライス(transplice)する内部ドナー部位を含む。
実施例6−LDGF遺伝子部分の単離および配列分析
ポリメラーゼ連鎖反応では解析されなかったLDGF遺伝子の構造および特徴を理
解するために、従来のゲノムクローンを単離する方法をヒトゲノムライブラリー
をスクリーニングすることにより行った。コーカサスの男性胎盤から調製したラ
ムダFIXIIベクター中のヒトゲノムライブラリーはSTRATAGENEから購入し、そし
てすでに記載したLDGF遺伝子の読み取り枠領域を含む核酸プローブでスクリーニ
ングした。約100万個のプラークがスクリーニングされ、そして3つの陽性プラー
ク(1A、2Aおよび5A)を均一になるまで精製した。制限エンドヌクレアーゼマッ
ピングおよびサザンブロットの分析により、バクテリオファージクローン1Aはク
ローン2Aと同一であった。精製したクローン5Aは任意のLDGFプローブとハイブリ
ダイズするいかなるDNA断片も含まなかった。
LDGF遺伝子の位置を決定するために、クローン2Aの全バクテリオファージDNA
を初めに数種の制限エンドヌクレアーゼで消化し、そして[32P]-標識核酸プロ
ーブとハイブリダイズさせた。3つの制限部位(Sall、NotIおよびXbaI)がラム
ダアームのクローニング部位に存在し、そして内部制限部位(EcoRIおよびXbaI
)がLDGF遺伝子のエキソン3に存在した。選択したエンドヌクレアーゼでのDNA消
化、続いてサザンブロット分析に
より遺伝子がラムダアームのとなりの5.2kb SalI断片中に位置することが示唆さ
れ、これはプローブと強くハイブリダイズする1.9kbのEcoRI断片を含み、そして
ヒトゲノムDNAのサザンブロットで検出したものと同一であった。Sa1l(5.2kb)
およびEcoRI(1.9kb)断片をpSK(+)ベクター中にサブクローン化し、さらに制
限エンドヌクレアーゼマッピング、サザンブロットおよびヌクレオチドシークエ
ンシングにより分析した。そのデータは、SalI断片がLDGF遺伝子の一部からエキ
ソン3の中心に5'末端に向かって広がっていることを示した。
LDGF遺伝子の5'末端を明確にするために(なわち推定上のプロモーター領域)
、ヌクレオチドシークエンシングを始めた。KS,SKおよびM13-20プライマーとと
も内部プライマーを使用して一本鎖DNAシークエンシングを行うために、EcoRI断
片を初めにM13mp19ベクター中にサブクローン化した。DNAの重合が読み取り枠か
ら始まりプロモーター領域へと進むように、アンチセンスオリゴプライマー(IO
RFプライマー:ORFの逆)を18-merに設計した。制限酵素マッピングにより明らか
になったように最初のヌクレオチド配列データではPstI部位がプロモーター領域
に存在することが確認された。さらにPstI断片およびXbaI断片をM13ベクター中
にサブクローン化することにより、1.5kbの推定上のプロモーター領域中にヌク
レオチド配列が推定された(第10図)。
LDGF遺伝子の転写開始部位をアンチセンス34-ヌクレオチドプライマーを使用
してプライマー伸長分析により決定した。活性化ヒト単球からの全RNAを5%アク
リルアミドゲルのヌクレオチド配列ラダーに沿って分析した(ATバイオケム、マ
ルバーン、ペンシルバニア州)。結果は2つの異なる単球RNA試料に2つのバンド
が一定に存在することを示した(第
11図)。強いバンドはTATAボックスの27-bp3'側のアデノシン残基に観察され
(TATAA)、そして弱いバンドはTATAボックスの23-bp3'側のアデノシンに観察さ
れた。
シークエンシングした1,100-bpの推定上のプロモーター領域中に、TATAボック
スおよびCAATボックスが転写開始部位付近に位置していた。既知のプロモーター
コンセンサス要素の存在に関する実験では、転写開始部位から1080-bp上流のグ
ルココルチコイド反応性要素(GRE)が明らかになっているだけであった(第1
3図)。さらに転写開始部位から約900-bp上流に交互のプリン/ピリミジン域が
存在し、遺伝子発現の調節に関与していると考えられているZ-DNA構造形成の可
能性を示唆している。クローン化したLDGF遺伝子の配列分析は、すでに特性決定
されたヒトゲノムDNAのPCR増幅断片中で決定されような同じエキソン/イントロ
ン境界および配列を示した。しかしクローンはLDGF2転写物の3'UTR領域の原因で
あると思われている推定上の第4エキソンを含まなかった。ヒトDNAのこの領域を
含む別のクローンを単離する反復試験は成功しなかった。さらにゲノムDNAのこ
の領域のPCR増幅ではそれが2つのエキソンに存在することが示唆された。
実施例7−LDGF遺伝子のサザンブロット分析
ヒトゲノムDNAのサザンブロット分析を行った。ヒトゲノムDNAを種々の細胞型
(包皮、繊維芽、単球およびリンパ球を含む)から抽出した。約10μgのゲノムD
NAを種々の制限エンドヌクレアーゼ(EcoRI、XbaI、PstI、StyI、BamHIおよびH
indIII)で消化し、0.7%アガロースゲルで解析し、そしてニトロセルロースフ
ィルターに移した。2つの同一なゲノムサザンブロットを調製し、2つの異なる核
酸プローブとハイブリダイズさせ
た。1つはPCRにより増幅させたLDGF遺伝子の読み取り枠を含むヒトゲノムDNA、
そしてもう1つはLDGF2 cDNAの3'非翻訳領域を表す。
LDGF1 ORFプローブとのハイブリダイゼーション後に観察されたバンドのパタ
ーンは、視覚的には試験した3種の細胞間で同一であり、LDGF遺伝子が細胞分化
および成熟中にいかなる遺伝子組換え(gene shuffling)を受けないことを示唆
している(第14、15図)。しかしこのバンドパターンはLDGF2 3'UTRプロー
ブとのハイブリダイゼーション後のパターンとは異なり、これはLDGF遺伝子が比
較的大きく、そして読み取り枠のエキソンがLDGF2 3'UTRのそれと離れているこ
とを強く示すものである(第15図)。酵素(EcoRI、XbaI、PstI、StyI、およ
びHindIII)での消化後の多くのバンドの存在は1つ以上のLDGF遺伝子の存在の
可能性を示唆するか、あるいはLDGF遺伝子が多形的であることを示唆した。それ
らの制限部位がLDGF1およびLDGF2 cDNAのヌクレオチド配列から予想できること
から、EcoRIまたはXbaIでの消化後の多くのバンドの存在は予想され、かつ確認
されたものである。
実施例8−LDGF2 cDNAの3'-UTRに関する不在エキソン(1つまたは複数)は血小 板第4因子遺伝子のエキソン2および3にコードされている
LDGF2 cDNAのヌクレオチド配列を遺伝子バンクデータベースと比較した。この
分析では、LDGF2 cDNAの3'-UTRが血小板因子(PF4)cDNAの一部と同一であると
いう思いもよらぬ結果が明らかになった。PF4はヘパリン-結合タンパク質であり
、そして血小板の活性化中に放出される血小板α-顆粒の主要構成物である。正
確な生物学的機能は決定されていないが、PF4は血清中のヘパリン様分子および
上皮細胞を中和することにより凝固において働くものと考えられている。PF4は
小さな誘導性遺伝子
族の“C-X-C”分枝の員である。このタンパク質の員は凝固、炎症、免疫反応お
よび細胞成長に重要であると考えられている。さらには遺伝学的構造はエキソン
/イントロン構造と類似を示し、これらの遺伝子が共通の祖先の遺伝子から発生
したものかもしれないことを示唆する。この一族のすべての既知の員の遺伝子は
ヒト染色体4上の領域に集まっている。
PF4遺伝子のヌクレオチド配列をLDGF2 cDNAの3'-UTRと比較すると、このmRNA
がPF4中のエキソン2およびエキソン3と、LDGF/β-TG遺伝子中の第3エキソンの
エキソン1、2および第3エキソン2部分とのトランスプライシングから生じるもの
であることが示される(第16図)。PF4遺伝子のエキソン2および3の3'アクセ
プター部位の完全さはこの独自なトランスプライシングが起こる間も保存されて
いる。これらのデータは任意の真核生物中のエキソン間の遺伝子間利用性を初め
て示すものである。均等物
当業者は日常的な実験だけで本明細書に記載された発明の特別な態様に対する
均等物を認識および確認できるだろう。そのような均等物は以下の請求の範囲に
包含されることを意図する。
配列表
(1)一般情報:
(i)出願人:
(A)氏名:南フロリダ大学
(B)通り:マグロニア ドライブ13131
(C)市:テンパ
(D)州:フロリダ州
(E)国:米国
(F)郵便番号(ZIP):33612−9400
(G)電話番号:(813)974−2897
(H)ファックス番号:(813)974−4962
(ii)発明の名称:白血球由来成長因子
(iii)配列の数:13
(iv)コンピーター読み取り先:
(A)媒体:フロッピーディスク
(B)コンピーター:IBM PCコンパチブル
(C)操作システム:PC−DOS/MS−DOS
(D)ソフトウェア:ASCII テキスト
(v)現在の出願データ:
(A)出願番号:
(B)出願日:1994年1月7日
(C)分類:
(vi)先願データ:
(A)出願番号:08/001,177
(B)出願日:1993年1月7日
(vii)弁理士/代理人情報:
(A)氏名:エリザベス エイ.ヘンリー
(B)登録番号:33,505
(C)参考/処理番号:GZI−003C2
(ix)電気通信情報:
(A)電話番号:(617)227−7400
(B)ファックス番号:(617)227−5941
(2)配列番号1の情報:
(i)配列特性
(A)長さ:34塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)分子の種類:cDNA
(xi)配列:配列番号1:
(2)配列番号2の情報:
(i)配列特性
(A)長さ:27塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)分子の種類:cDNA
(xi)配列:配列番号2:
(3)配列番号3の情報:
(i)配列特性
(A)長さ:27塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)分子の種類:cDNA
(xi)配列:配列番号3:
(4)配列番号4の情報:
(i)配列特性
(A)長さ:27塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)分子の種類:cDNA
(xi)配列:配列番号4:
(5)配列番号5の情報:
(i)配列特性
(A)長さ:27塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)分子の種類:cDNA
(xi)配列:配列番号5:
(6)配列番号6の情報:
(i)配列特性
(A)長さ:18塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)分子の種類:cDNA
(xi)配列:配列番号6:
(7)配列番号7の情報:
(i)配列特性
(A)長さ:18塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)分子の種類:cDNA
(xi)配列:配列番号7:
(8)配列番号8の情報:
(i)配列特性
(A)長さ:18塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)分子の種類:cDNA
(xi)配列:配列番号8:
(9)配列番号9の情報:
(i)配列特性
(A)長さ:18塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)分子の種類:cDNA
(xi)配列:配列番号9:
(10)配列番号10の情報:
(i)配列特性
(A)長さ:30塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)分子の種類:cDNA
(xi)配列:配列番号10:
(11)配列番号11の情報:
(i)配列特性
(A)長さ:30塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)分子の種類:cDNA
(xi)配列:配列番号11:
(12)配列番号12の情報:
(i)配列特性
(A)長さ:18塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)分子の種類:cDNA
(xi)配列:配列番号12:
(13)配列番号13の情報:
(i)配列特性
(A)長さ:34塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)分子の種類:cDNA
(xi)配列:配列番号13:
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フロントページの続き
(51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI
A61K 39/395 U 9284−4C
C07H 21/04 B 8615−4C
C07K 14/52 8318−4H
C12N 1/21 8828−4B
5/00
C12P 21/02 9282−4B
21/08 9358−4B
//(C12N 1/21
C12R 1:19)
(C12P 21/02
C12R 1:19)
(C12P 21/02
C12R 1:91)
9455−4C A61K 37/24 ADS
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),AU,CA,JP