JPH08506325A - サイトメガロウイルスに対するヒトモノクローナル抗体 - Google Patents

サイトメガロウイルスに対するヒトモノクローナル抗体

Info

Publication number
JPH08506325A
JPH08506325A JP6517375A JP51737594A JPH08506325A JP H08506325 A JPH08506325 A JP H08506325A JP 6517375 A JP6517375 A JP 6517375A JP 51737594 A JP51737594 A JP 51737594A JP H08506325 A JPH08506325 A JP H08506325A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cmv
antibody
human
dose
cells
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6517375A
Other languages
English (en)
Inventor
オストバーグ、ラース、ジー.
ナドラー、ポール
Original Assignee
サンド ファーマスーティカル コーポレーション
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by サンド ファーマスーティカル コーポレーション filed Critical サンド ファーマスーティカル コーポレーション
Publication of JPH08506325A publication Critical patent/JPH08506325A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • A61K39/395Antibodies; Immunoglobulins; Immune serum, e.g. antilymphocytic serum
    • A61K39/42Antibodies; Immunoglobulins; Immune serum, e.g. antilymphocytic serum viral
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/12Antivirals
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/12Antivirals
    • A61P31/14Antivirals for RNA viruses
    • A61P31/18Antivirals for RNA viruses for HIV
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K16/00Immunoglobulins [IG], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies
    • C07K16/08Immunoglobulins [IG], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from viruses
    • C07K16/081DNA viruses
    • C07K16/085Orthoherpesviridae (F), e.g. pseudorabies virus or Epstein-Barr virus
    • C07K16/089Cytomegalovirus
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Virology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Tropical Medicine & Parasitology (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Mycology (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Communicable Diseases (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • AIDS & HIV (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 ヒトサイトメガロウイルス感染、例えばCMV網膜炎を治療するために有用なヒトモノクローナル抗サイトメガロウイルス抗体、及び該抗体を用いたCMV網膜炎の治療方法が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】 サイトメガロウイルスに対するヒトモノクローナル抗体技術分野 本発明は、一般に、サイトメガロウイルス(CMV)感染、例えばCMV網膜 炎等の治療及び予防のための方法及び組成物に関する。特に、本発明は、ヒトサ イトメガロウイルスに結合しそして中和するヒトモノクローナル抗体を用いるこ とを含む、ヒトサイトメガロウイルス感染の予防及び治療に関する。背景 サイトメガロウイルス(CMV)は、ヒト集団中に広く拡がったヘルペスウイ ルスであり、乳児集団の0.2〜2.2%は子宮内で感染し、そしてその他の8 〜60%は生後6カ月の間に感染する(レイノルズら、1973年、New E ngl.J.Med. 289:1)。CMV感染は、大半が通常不顕性である けれども、CMVで誘発された知覚神経系の聴覚障害及び致死的なサイトメガロ ウイルス感染(「サイトメガルス性封入体疾患」)は、重大な公衆の健康問題で ある。更に、CMVは、AIDSにより併発されるより一般の日和見感染の一つ であり、そしてしばしば、HIV陽性の人に起こる繰り返しの感染による疾患、 典型的には、網膜炎又は結腸及び食道の角質化 しない病変を形成する疾患を生じ、及び場合により、重篤な予後を伴う腸の広範 囲にわたる壊死を生じる(レーンら、(1988)、Dig.Dis.Sci. 33:741;メイスルマンら(1985) Gastroenterolo gy88:171)。サイトメガロウイルス(CMV)感染は、精神遅滞及び 先天性聴覚障害の主要な感染原因である。CMVはまた、免疫抑制された人のな かでたくさんの疾患の原因であり、後天性免疫不全症候群(AIDS)の患者、 医原性的に免疫が抑制された器官移植患者、及び骨髄移植患者において、一般的 な及びしばしば厳しい全身性の効果を生じる。 サイトメガロウイルス感染が重大な人の健康問題であるということは明らかで ある。それ故、サイトメガロウイルス感染を予防し及び/又は、持続的な潜伏感 染からの繰り返しの感染の発生を阻止する、特にヒト患者のCMV網膜炎の治療 のために、治療薬の開発が望まれている。 サイトメガロウイルスによる感染は、新生児及び免疫が抑制された患者、特に 器官移植、癌及びAIDSを有する患者の罹病率及び死亡率に重要な役割を果た す。接種又は感染の特定の治療によるこれらの感染の予防は、従来は不可能であ った。 ヘルペスウイルス感染の治療のために用いられている一つのアプローチは、C MVウイルスのDNA複製の阻害である。例えば、ウイルスDNA複製は、しば しば、ウイルスによってエンコードされたDNAポリメラーゼを阻害す る薬剤によって阻害されうる。ウイルスDNAポリメラーゼのこのような阻害剤 の最も顕著な例は、アサイクロバー、ガンシクロバー、シトルシン−I及び非環 式グアノシンホスホネート(R,S)−HPMPCである(テリーら(1988 )Antiviral Res. 10:235;ヤマモトら(1989)An tiviral Res. 12:21)。しかしながら、これらの化合物は、 ウイルスのチミジレートシンセターゼ又はDNAポリメラーゼに完全に選択性で なく、それ故、不都合にも、高い投与量では宿主のDNA複製の阻害を引き起こ しうる。更に、これらの化合物の阻害効果に耐性である変異株ウイルスの発生が 報告されており、そしてそれはウイルスDNAポリメラーゼの変異の結果から生 じているようである(コーエンら(1982)J.Virol. 41:909 ;コーエンら(1980)Proc.Natl.Acad.Sci.(USA) 77:2265;ラーダーら(1987)EMBO J. 6:169)。従 って、CMV感染、例えばCMV網膜炎を最初にホスカネット及びガンシクロバ ーで処理することができる一方、ある期間の後、CMV複製及び病理学的なウイ ルス感染の進行が再発する。ウイルス病理学のこのような再発及び進行は、ホス カネット及びガンシクロバーを用いた更なる治療に対して抗治療性であり得る。 そしてこれは、「ブレークスルー」現象と呼ばれる。更に、CMV感染(例えば 、網膜炎)のホスカネット及びガンシクロバー治療は、かなり短い期間 の抗ウイルス効果を結果し、ある研究では、抗ウイルス治療から疾患進行までの 平均の期間(即ち、ブレークスルー)は、ガンシクロバー治療についてはたった の56日であり、そしてホスカネット治療についてはたったの59日であった(N.Engl.J.Med. 326:213(1992))。 抗体(例えば、免疫グロブリン)を用いた受動免疫を、ガンシクロバーと組み 合わせて、ヒトにおける治療効果についてテストした。このような抗体の調製物 は、より初期の感染の結果としてウイルスに対する高い抗体価を有する供与体の 血清から得られる。このような慣用の抗体調製物の一つの欠点は、適した供与体 の数が限られていること及び、種々の調製物の乏しい再現性又は品質(これは、 病原体及び病原性ウイルスの潜在的な汚染を含む)である。不運にも、ガンシク ロバーと組み合わせての静脈内の免疫グロブリンの使用は、明白に、ガンシクロ バー治療単独に比べて著しく改善された効果を生じない(ジェイコブソンら(1 990)Antimicrob.Agents and Chemother. 34:176)。 ハイブリドーマの開発及び同様の技術は、今日、インビトロにおいて所望の特 異性を有する抗体を、大量にかつ一定の品質にて製造することを可能とした。こ のような抗体は、典型的には、ミエローマ細胞を所望の特異性の抗体を分泌する リンパ球と融合することにより得られるハイブリドーマ細胞から製造される。他 の発現系もまた、モノクロ ーナル抗体の軽鎖及び/又は重鎖をエンコードするポリヌクレオチドの導入に引 き続いてモノクローナル抗体を発現するために用いられ得る。 モノクローナル抗体は、本技術分野の熟練者に良く知られた種々の技術により 得られうる。簡潔には、動物、好ましくはヒト(ヒトの治療のために減少した抗 原性を有するヒトモノクローナル抗体を製造するため)を、所望の抗原で免疫す るか又はCMVで感染させ、そして脾臓細胞を取り出して、通常はミエローマ細 胞と融合することにより不死とする(コーラーとミリステイン(1976)Eu r.J.Immunol. :511、及び。オストベルグ Lとパーシュ E(1983)Hybridoma :361参照)。不死化の代替の方法は 、エプスタイン・バールウイルス、オンコジーン又はレトロウイルスを用いた形 質転換、又は本技術分野にて公知の他の方法を含む。単一の不死化細胞から作り 上げたクローンを、所望の特異性及び抗原に対する親和性を有する抗体の産生に ついてスクリーニングする。このような細胞によって産生されたモノクローナル 抗体の収量は、種々の技術(脊椎動物宿主の腹水腔への注入を含む)により増幅 されうる。 ハイブリドーマセルライン及びそれらの製造方法、並びに抗体産生のためのそ れらの使用は、米国特許第4,634,664号明細書に記載されている。これ らのハイブリドーマセルラインは、異種ハイブリドーマ細胞を、遺伝子的に相容 性の物質を産生する細胞と融合することによって 作られる。モノクローナル抗体を記載している他の文献は、米国特許第4,57 4,116号、第4,624,921号、第4,491,632号、第4,61 8,577号、第4,608,377号、第4,634,666号、及び5,0 43,281号明細書;英国特許出願公開第2,086,937号公報;ヨーロ ッパ特許出願第0,389,983号公報、PCT特許出願第 WO 91/1 4703号公報;メーダーら(1986)Hybridoma :33;イチ モリら(1985)Biochem.Biophys.Res Comm. 29 :26;ヴァン ミールら(1985)J.Immunol.Meth. 80 :267;ガファーら(1986)Hybridoma :93;パルマ ーら(1986)Hybridoma :249及びカン−ミッチェルら(1 987)Hybridoma :161を含む。 この技術の適用を成功させるためには3つの決定的な要因がある。(1)得ら れるハイブリドーマを不死化し、そして同時にこの細胞において所望の抗体を連 続的に産生することを可能とする適当なミエローマ細胞の使用。(2)融合パー トナーとしてのリンパ球、該リンパ球は、所望の抗体を製造するためにインビボ 及び/又はインビトロで適当な方法により刺激されている。及び(3)適当なス クリーニング及び選択方法の使用、該方法を用いて、所望の特異性を有する抗体 を産生するハイブリドーマ細胞が選択されうる。 サイトメガロウイルスを中和するヒトモノクローナル抗体の調製は、これらの 3つの要因の正しい組み合わせに基づいている。ニューカークら(1988) Clin.Invest. 81:1511は、ヒトCMVと反応する中和性 モノクローナル抗体、及び該抗体の可変領域のヌクレオチド配列及びアミノ酸配 列を記載している。 抗サイトメガロウイルスモノクローナル抗体の安全性及び薬物動態プロフィー ルはアウリツキーら(1991)J.Infect.Dis. 163:134 4及びドロビスキーら(1991)Transplantation 51:1 190において議論されている。しかしながら、報告されたヒト抗CMVモノク ローナル抗体はいずれも、ヒトのCMV感染(例えば、網膜炎)の治療において 、著しい治療効果を有していないと示されている。 従って、本技術分野においては、ヒトサイトメガロウイルスの複製阻害、CM Vビリオンの中和、及びサイトメガロウイルス感染特にヒトCMV網膜炎、及び 特に免疫が抑制された患者例えばAIDS患者におけるCMV感染を予防・治療 するための効果的な方法及び組成物が必要とされている。CMVウイルスが誘発 した病状を妨げる薬剤は一般に重大な治療上の欠点及び限定を有しているので、 このような方法及び組成物は、他の治療態様、例えばCMV感染を直接に治療す るためのホスカネット及びガンシクロバー治療、及び潜伏性のHIV病状及びA IDS病状に付随する免疫抑制の治療のためのジデオキシイノシン及びAZ Tとの有利な組み合わせに適していることが更に望ましい。 発明の概要 本発明は、サイトメガロウイルス感染に対して有効なヒトモノクローナル抗体 に関する。本発明は、サイトメガロウイルスを中和するヒトモノクローナル抗体 の製造において、ミエローマ細胞SPAZ−4を、既にサイトメガロウイルスに 対して免疫応答を有しかつインビトロにてCMV抗原で二次刺激を受けているヒ ト脾臓からのリンパ球、又はサイトメガロウイルスに対する抗体が増加している ヒトからの末梢血リンパ球のいずれかと融合することを特徴とする製造に関する 。所望のハイブリッドが選択され、このようにして作られたハイブリドーマセル ライン(これは、ナショナル コレクション オブ アニマル セル カルチャ ーズ(NACC)に1985年10月9日に、番号85 100 803にて寄 託された)がインビトロ培地で培養され、そして、モノクローナル抗体SDS MSL 109がこの培地より単離される。モノクローナル抗体は、免疫抑制さ れた患者、例えば新生児又は器官移植を受けた或いは癌、AIDS等を有する患 者の治療に有用である。 本発明の目的は、サイトメガロウイルス感染に対して抗ウイルス活性を有する 、特にヒトサイトメガロウイルス(例えば、hCMV)での感染により生じた網 膜炎の治療のための組成物及び化合物(モノクローナル抗体を包含する)を提供 することである。 本発明の他の目的は、特にヒトにおいて、CMV感染、そして特には、免疫抑 制された患者、例えばAISD患者、新生児、抗腫瘍化学療法を受けている患者 、移植片拒絶反応を防ぐために免疫抑制剤を処置された患者等におけるCMV網 膜炎を治療又は予防するための方法を提供することである。 一つの観点において、本発明は、ヒト患者においてCMV感染力及び/又はC MV関連病状を阻害する治療効果を有するヒトモノクローナル抗CMV抗体を提 供する。本発明の一つの実施態様において、CMVを中和しかつヒトCMV感染 の治療に効果を有するSDZ MSL 109と命名されたヒトモノクローナル 抗CMV抗体が提供される。本発明はまた、CMV gH 表面糖蛋白質に結合 しかつ(例えば、ウイルスを中和することにより)CMV感染力を阻害するモノ クローナル抗体、例えばMSL 109を提供する。SDZ MSL 109抗 体を分泌するハイブリドーマセルラインが提供され、そしてそれはEV 2−7 と命名されている。 本発明の一つの観点において、ヒト患者においてCMV感染を治療及び予防す るための治療方法が提供される。一つの実施態様において、ヒトモノクローナル 抗CMV抗体、例えばCMV gH 糖蛋白質外部ドメインに結合する抗体の有 効投与量が、CMVに感染したヒト患者に、単独で或いは少なくとも一つの他の 抗ウイルス剤、例えばホスカネット及び/又はガンシクロバーと組み合わせて投 与され る。好都合に、ヒトモノクローナル抗CMV抗体は、ヒトモノクローナル抗CM V抗体に対する著しい抗体応答を引き起こさない。 一つの観点において、本発明は、サイトメガロウイルス(CMV)に対するヒ トモノクローナル抗体の製造のための方法並びにこれらの抗体それ自身、及びこ れらの方法で用いられる安定なハイブリドーマライン EV 2−7並びにその 製造に関する。 本発明は更に、ヒトにおいてhCMV感染を治療するための、治療用のヒト抗 CMVモノクローナル抗体の無菌組成物であって、ヒトモノクローナル抗CMV 抗体の単位投与量、又は治療抗体及びウイルス阻害剤の混合物を含み、ヘルペス ウイルス例えばCMVの増殖を阻害する生物活性を有する組成物を提供すること である。特に、ヒトCMV感染の治療に有用な組成物が提供される。いくつかの 変更において、治療組成物は、ヒトモノクローナル抗CMV抗体及び非免疫グロ ブリン性抗ウイルス剤、好ましくはホスカネット、ガンシクロバー又はホスカネ ット及びガンシクロバーの両者を含む。 本発明はまた、適当な培養条件下で培養されて培養上清中にMSL 109モ ノクローナル抗体を発現しうる、EV 2−7と命名されたハイブリドーマ(ト リオーマ)を提供する。 本明細書中で議論した文献は引用することにより本明細書の一部となり、そし てそれらは本出願の出願日前の開示 のためのみに提供される。本明細書中のいずれの記載も、発明者が従来の発明に よってこのような開示よりも先発明である権利を有しないということを是認した と解釈されるべきではない。 明細書の以下の部分及び図を参照することにより、本発明の性質及び利点の理 解が更に明白となるであろう。図面の簡単な説明 図1は、ホスカネット又はガンシクロバーのいずれかと共にSDZ MSL 109で処置された患者集団のカプラン−メイアープロットを示す。検出可能な 進行が再び始まる前の日数に対して、CMV網膜炎の発達が進行しない患者のパ ーセンテージがプロットされている。進行の再開(網膜炎のブレークスルー)の 平均期間は202日であった。定義 特に断りの無い限り、本明細書中で用いた全ての技術的及び化学的用語は、こ の発明が属する技術分野の熟練者によって通常理解されているのと同じ意味を有 する。本明細書に記載した方法及び物質と類似の或いは同等のいずれの方法及び 物質も、本発明を実施し又はテストするために用いられ得るけれども、好ましい のは記載された方法及び物質である。 目的物に対して用いられる本明細書中の言葉「自然発生 する」とは、目的物が天然に見いだされうる事実を意味する。例えば、天然の起 源から単離されうる、かつ研究室で人為的に改変されていない微生物(ウイルス を含む)中に存在するポリペプチド又はポリヌクレオチド配列は、自然発生する である。 本明細書で用いた「実質的に純粋な」は、目的の物質種が優勢に存在する種で ある(即ち、モル基準で、それが、組成物中のいずれの他の個々の物質種よりも 豊富である)ことを意味し、そして好ましくは、実質的に精製された画分とは、 目的の物質種が、存在する全ての巨大分子種の少なくとも約50パーセント(モ ル基準で)を構成する組成物である。一般に、実質的に純粋な組成物は、組成物 中に存在する全巨大分子種の約80〜90パーセント超を構成する。最も好まし くは、目的種は、本質的に均質(汚染種が、慣用の検出手段では組成物中に検出 されない)まで精製され、そこでは組成物は本質的に単一の巨大分子よりなる。 本明細書で用いた言葉「免疫グロブリン」は、免疫グロブリン遺伝子によって 実質的にエンコードされる1以上のポリペプチドからなる蛋白質を意味する。認 識されている免疫グロブリン遺伝子は、カッパ、ラムダ、アルファ、ガンマ、デ ルタ、イプシロン及びミュー定常領域遺伝子、並びにミリアド免疫グロブリン可 変領域遺伝子を含む。免疫グロブリンは、抗体のみならず種々の形態で存在しう る。例えば、それらは、Fv、Fab及びF(ab)2並びに 一本鎖を含む(例ば、ヒューストンら、Proc.Nat.Acad.Sci. U.S.A.85:5879−5883(1988)及びバードら、Scie nce 、242:423−426(1988)、これらは引用することにより明 細書の一部となる)。(一般には、フードら、Immunology、ベンジャ ミン、N.Y.、第2版(1984)及びハンカピラーとフード、Nature323:15−16(1986)参照、これらは引用することにより明細書の 一部となる)。本明細書で用いた言葉「抗体」とは、少なくとも2つの軽ポリペ プチド鎖及び2つの重ポリペプチド鎖を含む免疫グロブリンを意味する。重ポリ ペプチド鎖及び軽ポリペプチド鎖のそれぞれは、抗原と相互作用する結合ドメイ ンを含む可変領域(一般に、ポリペプチド鎖のアミノ末端部分)を含む。また、 重ポリペプチド鎖及び軽ポリペプチド鎖はそれぞれ、免疫系の種々の細胞を含む 宿主組織又は因子、いくつかの食細胞及び古典的補体系の最初の成分(C1q) への免疫グロブリンの結合を仲介しうるポリペプチド鎖の定常領域(一般に、カ ルボキシル末端部分)を含む。典型的には、軽ポリペプチド鎖及び重ポリペプチ ド鎖は、可変領域及び完全な定常領域からそれぞれが本質的になる完全鎖である 。本発明の抗CMV抗体の可変領域は、他のイソタイプの定常領域にグラフトさ れうる。例えば、γ1イソタイプのヒト抗CMV重鎖の可変領域をエンコードす るポリヌクレオチドは、他の重鎖クラス(又はサブクラス)、例えば、μ、γ2 、γ3、γ 4、δ、ε、α1、α2及びαsec(γ定常領域を、κ定常領域の代わりに用い うる)の定常領域をエンコードするポリヌクレオチドにグラフトされうる。 更に、一般に、1〜数個のアミノ酸置換、特には同類アミノ酸置換が、抗原結 合を実質上に妨げることなしに、そしていくつかの実施態様においてはヒト患者 に投与されたときに抗体の抗原性を実質上増加することなしに本発明の抗体の重 鎖及び/又は軽鎖配列のアミノ酸配列に対して成されうる。1〜数個のアミノ酸 の変更、欠失または付加が行われうる。典型的には、アミノ酸の置換、付加又は 欠失は、定常領域又は可変領域フレームワーク配列に対してなされ、相補性決定 (CDR)配列に対しては典型的には殆ど成されない。 同類アミノ酸置換は、類似の性質を有する代替アミノ酸によるアミノ酸置換で ある(例えば、酸性であるものとしては、Asp及びGlu)。同類(又は同義 の)アミノ酸置換は、親配列の構造的特性を実質上変えるべきではない(例えば 、代替アミノ酸が、親配列中にあるヘリックスを壊したり、又は親配列を特徴づ ける他のタイプの二次構造を崩壊したりすべきではない)。従来認識されたポリ ペプチド二次及び三次構造の例は、Proteins,Structures and Molecular Principles 、(1984)クレイトン (編)、W.H.フリーマン アンド カンパニー、ニューヨーク;Intro duction to Protein Str ucture 、(1991)、C.ブランデンとJ.トーズ、ガーランド パブ リッシング、ニューヨーク、NY;及びトールントンら(1991)Natur 354:105に記載されている。 例えば、単一の又は複数のアミノ酸置換(好ましくは、同類アミノ酸置換)は 、自然発生する配列中で(好ましくは、抗原に直接接触しないポリペプチドの領 域にて)行われうる。突然変異した或いは改変した蛋白質及び他の類似体は、一 般に、生物活性(即ち、CMV結合及び中和活性)を有する。詳細な説明 本発明以前は、ヒト抗サイトメガロウイルスモノクローナル抗体SDZ MS L 109は、作られてもおらずまた特徴付けもされていなかった。従って、本 発明の目的は、サイトメガロウイルスに対するヒトモノクローナル抗体、該抗体 を製造するための方法及び該抗体を用いた方法を提供することである。本発明の 更なる目的は、サイトメガロウイルスを中和するヒトモノクローナル抗体を製造 するための方法であって、ミエローマ細胞SPAZ−4を、既にサイトメガロウ イルスに対して免疫応答を有しかつインビトロにてCMV抗原で二次刺激を受け ているヒト脾臓からのリンパ球、又はサイトメガロウイルスに対する抗体が増加 しているヒトからの末梢血リンパ球のいずれかと融合し、次いで所望のハイブリ ッドを選択し、かくして作られたハ イブリドーマセルライン(該ハイブリドーマセルラインは、ナショナル コレク ション オブ アニマル セル カルチャーズ(NACC)に1985年10月 9日に、番号85 100 803にて寄託された)はインビトロ培地で培養さ れ、そして、モノクローナル抗体SDZ MSL 109がこの培地より単離さ れることを特徴とする製造方法を提供することである。米国特許出願シリアル番 号第08/010,228(1993年1月28日に出願された)はEV 2− 7及びMSL 109を記載しており、そしてこの出願は引用することにより明 細書の一部である。本発明の更なる目的は、モノクローナル抗体SDZ MSL 109の特徴付けを行い、そして慢性病のために又は予防的に該抗体を用いる 方法を提供することである。 ヒト抗CMVモノクローナル抗体の製造 本発明に従って、CMVに対するモノクローナル抗体が、ミエローマ細胞とし てSPAZ−4細胞(これは、例えば、NIGMS Human Geneti c Mutant Cell Repositoryから参照番号GM3566 9A(米国 DHHS 1982 Catalog of Cell Line s参照)として入手可能な薬剤耐性セルラインSP−2から調製される)を用い て得られる。SPAZ 4の調製を以下に概略する。SP−2セルラインを、慣 用の技術により正常ヒト末梢リンパ球と融合する。多数のハイブリッドを得、そ して約5週間後に、速 い成長を示すが抗体産生を行わないクローンを選択する。これらの細胞を8−ア ザグアニンに対する耐性で選択し、そしてこれらを用いて、20μg/mlの8 −アザグアニンに対して耐性である変異株を得ることができる。これらの細胞は 、ヒポキサンチン−アミノプテリン−チミジン(HAT)培地に対して感受性に され、このことはそれらの細胞が、ヒポキサンチンホスホリボシルトランスフェ ラーゼを産生する能力を欠失していることを示す。これらのセルラインの一つが SPAZ−4である。 リンパ球は、例えばトラウマチン破壊のために取り除かれたヒト脾臓に由来す る。単一細胞懸濁液がこれらの脾臓から(摘出の後の2〜4時間以内に)得られ 、そしてリンパ球を、融合まで−70℃にて適当な凍結培地中にて保存する。多 くの脾臓の中から、CMV免疫供与体由来の脾臓を選択した。これは、CMV抗 原で細胞を刺激し、その後、チミジンの取り込みを測定することにより行った。 次いで、そのように予備選択された脾臓のリンパ球をインビトロで7〜14日に わたってCMV抗原で刺激し、引き続き公知の方法によりSPAZ−4細胞と融 合した。或いは、リンパ球は、もしサイトメガロウイルス抗体の力価増加の時に 可能であるならば、サイトメガロウイルス感染しているヒトから採った血液サン プルから由来する。リンパ球は、公知の方法により血液から単離され、そしてS PAZ−4細胞と融合される。次いで、ハイブリッド細胞を公知の方法で(例え ば、HAT培地中で)選択した。次いで、得られ たセルラインは、CMVを中和する抗体を産生しているかについてテストされる 。陽性の培養物をサブクローン化し、そして長期間のインビトロでの培養により 、中和抗体を産生する安定なセルラインへと発展させた。 このようにして、EV 2−7と呼ばれる安定なハイブリドーマラインが得ら れた。(このセルラインは、1985年10月9日、ナショナル コレクション オブ アニマル セル カルチャーズ(NCACC)に、番号85100 8 03のもと寄託された)。このセルラインは、中和モノクローナル抗体SDZ MSL−109を産生し、該抗体は、いずれの量にても得られることができ、そ して公知の方法で精製後、ヒトのCMV感染の治療及び予防のために利用できる 。抗体は、サブクラスIgG1に属し、そして軽鎖としてカッパ鎖を有する。抗 体は、インビトロにて、3つの実験室株(Towne、AD 169及びDav is)を含むサイトメガロウイルスの一連のテストした株、並びに一連のテスト した新鮮な臨床の分離株を中和した。抗体はプロテインAに結合した。従って、 抗体は、プロテインAセファロースでのアフィニティークロマトグラフィーによ り、培養上清より精製されうる。 ヒト抗CMV抗体の組み換え発現 本発明のポリヌクレオチド及び組み換えにより製造された本発明のヒト抗CM V抗体は、本技術分野にて公知のそしてマニアティスら、Molecular Clonin g:A Laboratory Manual 、第2版(1989)、コールド スプリング ハーバー、N.Y.及びベルガーとキメル、Method in Enzymology,Volume 152,Guide to Mole cular Cloning Techniques (1987)、アカデミッ ク プレス、インコーポレーテッド、サンディエゴ、CA(これらは引用するこ とにより本明細書の一部である)に記載された方法に従って本明細書中に記載さ れた配列データに基づいて調製されうる。本発明のポリヌクレオチドは、好まし くは合成オリゴヌクレオチドから形成される。 このような組み換えポリヌクレオチドは、本技術分野で公知の標準法に従って 原核又は真核宿主細胞中で発現されることができ、好ましくは、哺乳動物細胞、 例えばリンパ球セルラインが宿主細胞として用いられ得る。典型的には、このよ うなポリヌクレオチド構築物は、少なくともSDZ MSL 109重鎖及び/ 又は軽鎖可変領域をそれぞれが有する完全なヒト免疫グロブリン重鎖及び/又は 完全なヒト免疫グロブリン軽鎖をエンコードする。或いは、SDZ MSL 1 09免疫グロブリン鎖に元々付随するもの以外のヒト定常領域配列(重鎖及び/ 又は軽鎖)が代用されることができ、これはヒト定常領域イソタイプを含みうる 。このような代替のヒト定常領域配列は、本技術分野の熟練者によって、種々の 文献より選ばれ得る。これは、E.A.カバットら、Sequences of Prote ins of Immunologocal Interest (1987), ナショナル インスチチュート オブ ヘルス、ベセスダ、MDに列記されたも のを含むがそらに限定されない。配列番号3及び配列番号4として以下に示され た可変領域配列は、このような抗体にCMV結合性を与える。一つの実施態様に おいて、配列番号4へのアミノ末端ペプチド連結(即ち、インフレーム融合)を 有するヒト軽鎖定常領域を含む免疫グロブリン軽鎖をエンコードするポリヌクレ オチド配列及び配列番号3へのアミノ末端ペプチド連結を有する免疫グロブリン 重鎖定常領域をエンコードするポリヌクレオチド配列が発現され、そして重鎖/ 軽鎖ダイマー及び他の抗体タイプを形成する。ヒト定常領域配列に加えて、他の 非免疫原性定常領域も用いられ得る(例えば、非ヒト霊長類配列、配列変異型) 。自然のMSL 109に比べて可変ドメインの結合活性を実質上減少しない配 列変異型が作られうる。 一般に、原核生物は、ヒト抗CMV免疫グロブリン鎖をエンコードするDNA 配列をクローニングするために用いられ得る。E.coliは、本発明のDNA 配列をクローニングするために特に有用な原核生物宿主の一つである。或いは、 オリゴヌクレオチドは、ホスホルアミダイト合成を含む種々の方法により化学的 に合成されうる。 ポリヌクレオチド構築物は、典型的には、自然に付随する又は異種のプロモー ター領域を含む、コーディング配列に作動可能に連結された発現調節配列を含む 。好ましくは、 発現調節配列は、真核生物宿主細胞を形質変換又はトランスフェクトできるベク ター中の真核生物プロモーター系である。いったんベクターが適当な宿主中に導 入されれば、宿主は、ヌクレオチド配列の高レベルでの発現、及びヒト抗CMV 免疫グロブリンの回収及び精製に適した条件下で維持される。 前記した如く、DNA配列は、配列が発現調節配列に作動可能に連結された後 (即ち、構造遺伝子の転写及び翻訳を保証するように配置された後)に宿主中で 発現されうる。これらの発現ベクターは、典型的には、宿主生物中で、エピソー ムとして或いは宿主の染色体DNAに組み込まれた部分としてのいずれかにより 複製可能である。通常、発現ベクターは、選択マーカー、例えば、アンピシリン 耐性又はヒグロマイシン耐性を含み、所望のDNA配列を有する形質転換された 細胞の検出を可能とする(例えば、米国特許第4,704,362号明細書参照 、これは引用することにより本明細書の一部となる)。 微生物、例えば酵母が、発現のために用いられ得る。サッカロミセスが、所望 の発現調節配列、複製起点及び終結配列等を有する適したベクターを持った好ま しい酵母宿主である。典型的なプロモーターは、3−ホスホグリセレートキナー ゼ及び他の解糖酵素を含む。誘導可能な酵母プロモーターは、とりわけ、アルコ ールデヒドロゲナーゼ2、イソシトクロムC及びマルトース及びガラクトース利 用のための酵素からのプロモーターを含む。 真核微生物、例えば酵母に加えて、哺乳動物組織細胞培養物もまた、本発明の ポリペプチドを製造するために用いられ得る(ウイナッカー、「From Ge nes to Clones」VCHパブリッシャーズ、N.Y.、N.Y.( 1987)参照、これは引用することにより本明細書の一部となる)。哺乳動物 細胞は、現実に好ましい。何故なら、無傷の異種蛋白質を分泌できる多くの適し た宿主セルラインが本技術分野で開発されているからである。それらは、CHO セルライン、種々のCOSセルライン、HeLa細胞、ミエローマセルライン等 を含む。これらの細胞のための発現ベクターは、発現調節配列、例えば複製起点 、プロモーター、エンハンサー(クイーン C.ら(1986)Immunol .Rev.89 :49、これは引用することにより本明細書の一部となる)及び 必須のプロセシング情報部位、例えばリボソーム結合部位、RNAスプライス部 位、ポリアデニル化部位及び転写終結部位を含むことができる。好ましい発現調 節配列は、内生遺伝子、サイトメガロウイルス、SV40、アデノウイルス及び ウシパピローマウイルス等から由来のプロモーターである。コ、M.ら、(19 92)J.Immunol.148:1149参照、これは引用することにより 本明細書の一部となる。 目的のDNAセグメントを含むベクターは、細胞性宿主のタイプに依存して、 公知の方法により宿主細胞中へ転移されうる。例えば、塩化カルシウムトランス フェクション が原核細胞のために通常用いられ、一方、リン酸カルシウム処理、エレクトロポ レーション、リポフェクション、バイオリスティクス(biolistics) 或いはウイルスに基づいたトランスフェクションが他の細胞性宿主のために用い られ得る。哺乳動物細胞を形質転換するために用いられる他の方法は、ポリブレ ン(Polybrene)、プロトプラスト融合、リポソーム、エレクトロポレ ーション及びマイクロインジェクションの使用を含む(一般に、サムブロックら 、前掲 参照)。 典型的には、抗CMV抗体の重鎖及び/又は軽鎖をエンコードするポリヌクレ オチド配列は、免疫グロブリンをグリコシル化するグリコシル化細胞中に導入さ れそしてその中で発現される。本明細書で用いた「グリコシル化細胞」とは、蛋 白質をグリコシル化できる細胞、特に、該細胞中で発現された少なくとも一つの ポリペプチド、特に分泌された蛋白質の少なくとも一つのグリコシル化部位配列 に、少なくとも一つのマンノース残基を含むN−連結された「コアオリゴ糖」を 付加できる及び/又はO−連結された糖を付加できる真核細胞である。従って、 グリコシル化細胞は、蛋白質又はポリペプチド中のグリコシル化部位配列への糖 残基の付加を触媒する少なくとも一つの酵素活性を含み、そして細胞は実際、少 なくとも一つの発現されたポリペプチドをグリコシル化する。例えば、これに限 定はされないが、哺乳動物細胞は典型的にグリコシル化細胞である。他の真核細 胞、例えば、昆虫細胞及び酵母はグリコシ ル化細胞であり得る。 ひとたび発現されれば、本発明のヒト抗CMV免疫グロブリンは、HPLC精 製、分画カラムクロマトグラフィー及びゲル電気泳動等を含む本技術分野の標準 法に従って精製されうる(一般に、スコープス、R.、Protein Pur ification 、スプリンガー−ベルラグ、N.Y.(1982)参照)。 所望の如く、部分的に又は均質にまでひとたび精製されば、ポリペプチドは、治 療的に、又は検定方法の開発及び実行にて、又は市販の研究試薬として用いられ うる。 ヒト抗CMV抗体の治療的利用 ハイブリドーマセルラインから製造されたモノクローナル抗体、特にSDZ MSL 109は、ヒト及び多くの非ヒト霊長類において、ほんの僅かに免疫原 性を有するか又は有しない。このことは、サルにおいて、及びそれに引き続きヒ トの臨床試験により立証することができた。アカゲザルの免疫グロブリンとヒト の免疫グロブリン間の大きな類似性故、アカゲザルは良い動物モデルである。3 匹のサルへの0.5mg/kg体重の抗体の静脈内投与(6.1〜7.3kgの 体重、200日の期間にわたって動物当たり12回投与)は、いずれかの確認で きる免疫応答を引き起こさず、特に抗イディオタイプ抗体を介しての免疫応答を 引き起こさなかった。何故なら、SDZ MSL 109抗体は、数週間にわた って(180〜250日 まで)血清中に検出され得るが、薬物動態学は免疫応答の場合に予想されるそれ に対応していなかったからである。 更に、抗体は並外れて長期間血流中に留まる。即ち、ELISAテストで測定 されたSDZ MSL 109抗体の半減期は18日であった(「サンドイッチ アッセイ」:合成物質上に吸着された抗SDZ MSL 109イディオタイプ ヤギ免疫グロブリン:ホースラディシュパーオキシダーゼと複合された抗ウサギ ヤギIgGを有するウサギ抗SDZ MSL 109イディオタイプを用いた 、結合したSDZ MSL 109抗体の検出)。このことは、ヒトの場合に少 なくとも半減期の長さに対応するであろう(シュルツェ H.E.とJ.F.ヘ レマンズ、Molecular Biology of Human Prot eins with Special Reference to Plasm a Proteins 、第1巻、エルセヴィア パブリッシング コーポレーテ ッド、ニューヨーク、第480頁、1966年)。 これらの発見は驚くべきことである。それらは、本発明に従ったモノクローナ ル抗体がヒトにおいて抗イディオタイプ抗体の形成を引き起こすことは予期され ないということを示す。それ故、それらは、長期間にわたっての複数回、例えば 年間当たり6〜12回の注入により投与されることができ、それにより、血中の 抗体濃度は、約1μg/mlの値を超えて、数カ月間維持されうる。実際、もし 医学上必要であれば、抗体は患者の生命の残りの期間投与されう るということが期待されうる。投与量及び平均血中濃度は、時間に伴い変化し、 そしてそれ故、典型的にはモニターされ且つ調節される。 それ故、本発明に従ったモノクローナル抗体は、慢性病の場合でさえ治療的用 途に、又は予防用途に適している。モノクローナル抗体を用いた治療又は予防に 適した病状の例は、器官移植(例えば、腎臓、心臓又は肝臓)又は骨髄移植を受 けた又はAIDSに罹った患者のCMV網膜炎及びCMV肺炎、及び先天性CM V疾患等を含むCMV疾患である。 治療組成物 治療的又は予防的使用のために、薬理学的有効投与量の1以上のヒトモノクロ ーナル抗CMV抗体を含む無菌組成物が、サイトメガロウイルス感染の治療のた めにヒト患者に又は獣医の非ヒト患者に投与される。典型的には、組成物は、S DZ MSL 109と同一の又は実質上類似のヒトモノクローナル抗CMV抗 体を含む。例えば、もしヒト患者がhCMVに感染していれば、有効投与量のS DZ MSL 109を投与するのが好ましい。いくつかの実施態様において、 SDZ MSL 109と実質上同一であるがCMVへの結合を著しく変更しな いマイナーな配列の変化を含むヒトモノクローナル抗CMV抗体を用いるのが望 ましいかもしれない。 薬学上許容できる基剤又は賦形剤が、このような無菌組 成物においてしばしば用いられる。投与経路は、典型的には、筋肉内又は静脈内 注入、皮下又は経皮投与である。 本発明のヒトモノクローナル抗CMV抗体を含む薬学組成物は、局所又は非経 口投与(即ち、皮下的、筋肉内的、眼内的、静脈内的又はイオン導入法(例えば 、経皮的)による)のために有用である。非経口投与のための組成物は、通常、 ヒトモノクローナル抗CMV抗体の溶液又は許容できる基剤、好ましくは水性基 剤に溶解されたそれらの混液を含む。種々の水性基剤、例えば、水、緩衝化水、 0.4%食塩水、0.3%グリシン等が用いられ得る。これらの溶液は、無菌で あり、そして一般的には微粒子物質を含まない。これらの組成物は、慣用の良く 知られた滅菌法により滅菌されうる。組成物は、適当な生理学的条件のために要 求される薬学上許容できる補助物質、例えばpH調節及び緩衝剤、毒性調節剤等 、例えば酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、乳 酸ナトリウム等を含みうる。これらの製剤中のヒトモノクローナル抗CMV抗体 の濃度は、大きく、即ち、約0.01重量%未満から通常は少なくとも約0.1 重量%から、5重量%もの多量まで変化することができ、そして第一に、選択さ れた特定の投与様式に従って、液容量、粘度等に基づいて選択される。 従って、筋肉内注入のための典型的な薬学組成物は、1mlの無菌緩衝水及び 約1〜50mgのヒトモノクローナル抗CMV抗体を含むように調製されうる。 静脈内注入の ための典型的な組成物は、250mlの無菌リンゲル液及び約10〜500mg のヒトモノクローナル抗CMV抗体を含むように調製されうる。非経口投与組成 物の調製のための実際の方法は、本技術分野の熟練者に良く知られているか又は 明白であり、更に詳細には、例えば、Remington’s Pharmac eutical Science 、第15版、マック パブリッシング カンパ ニー、イーストン、ペンシルバニア(1980)(これは引用することにより本 明細書の一部となる)に記載されている。局所適用のための典型的な薬学組成物 は、適した皮膚軟膏、クリーム、ローション、眼軟膏及び溶液、呼吸用エーロゾ ル及び他の賦形剤を用いて作られうる。賦形剤は、調製物の活性成分であるヒト モノクローナル抗CMV抗体と化学的に適合すべきであり、そして、一般には、 活性成分の分解、変性又は凝集を増加させるべきでない。 本発明のヒトモノクローナル抗CMV抗体は、貯蔵のために凍結乾燥されるこ とができそして使用に先だって適した基剤中で再構成されうる。この技術は慣用 の抗体に有効であると示されており、そして本技術分野で知られた凍結乾燥及び 再構成の技術が用いられ得る。凍結乾燥及び再構成は、種々の程度で生物活性の 損失をもたらしうること、および使用レベルはそれを補うために調製されなけれ ばならないかもしれないということが本技術分野の熟練者に認識されるであろう 。 好ましい組成物は、20mg〜200mgのヒトモノク ローナル抗CMV抗体(例えば、SDZ MSL 109)を含む。最も通常に は、SDZ MSL 109が、患者への注入に先だって、無菌緩衝水性溶液、 例えば、無菌生理的食塩水等の中に懸濁又は溶解される。 治療的及び予防的投与 治療的適用において、ヒトモノクローナル抗CMV抗体(例えば、SDZ M SL 109)を含む組成物は、既に特定のCMV関連疾患(例えば、網膜炎) に冒された患者に、CMVの感染力及び感染の再発を阻害することにより状態の 進行及びその併発症を治し、部分的に阻止し又は検出できるほど遅らせるのに十 分な量にて投与される。このことを成し遂げるために十分な量は、「治療的有効 投与量」又は「有効投与量」と定義される。この使用のための有効量は、状態の ひどさ、患者の一般的状態及び投与経路、(もしあれば)他の抗ウイルス剤との 組み合わせに依存するが、一般には、投与当たり約1mg〜約1gヒト抗CMV 抗体の範囲内であり、患者当たり10mg〜100mgの1回の投与単位が更に 通常用いられ、そして患者当たり20mg〜80mgの投与単位が更に典型的で ある。例えば、急性CMV網膜炎の治療のために、約20mg〜80mgのヒト モノクローナル抗CMV抗体(例えば、SDZ MSL 109)が、静脈内注 入にて全身的に投与されうる。或いは、投与量レベルは、一般に、約0.25m g/kg患者体重〜おおよそ5mg/kg患者体重であり、 更に大きな投与量も場合により用いられる。通常、複数回の投与が、治療のコー スに従って行われ、典型的な投与スケジュールは、1日約1回〜月1回投与され た(隔週の投与が典型的である)治療的有効投与量を含む。 予防適用において、ヒトモノクローナル抗CMV抗体又はそれらの混液を含む 組成物が、患者の抵抗性を増すために又はCMV関連疾患(例えば、CMV網膜 症)の進行を阻害するために、まだCMV疾患状態にない患者に投与される。こ のような量は、「予防的有効投与量」と定義される。この使用において、正確な 量はやはり、患者の健康状態及び一般の免疫レベルに依存するが、一般には、投 与当たり1mg〜1g、特には患者当たり10mg〜100mgの範囲内である 。CMV感染再発を防ぐために用いるヒトモノクローナル抗CMV抗体、例えば SDZ MSL 109の典型的な製剤は、1単位投与形態当たり約20〜80 mgの抗体を含む。 組成物の1回の又は複数回の投与は、治療内科医によって選択された投与量レ ベル及び投与様式にて行われうる。どんな場合であっても、薬学製剤は、患者を 有効に治療するのに十分な本発明のヒトモノクローナル抗CMV抗体(例えば、 SDZ MSL 109)の量を提供すべきである。典型的には、ヒトモノクロ ーナル抗CMV抗体(例えば、SDZ MSL 109)は、唯一の活性成分と して又は1以上の他の活性成分(例えば、ホスカネット、ガンシクロバー又はC MV阻害性のテイル(tail)ペプ チド(米国特許出願シリアル番号第07/867,831))と組み合わせて投 与される。一般に、免疫無防備状態の患者におけるCMV関連疾患の治療のため の、ヒトモノクローナル抗CMV抗体の適した有効投与量は、投与当たり、受容 者の体重1キログラム(kg)当たり0.01〜100ミリグラム(mg)の範 囲内であり、好ましくは、投与当たり、体重1kg当たり0.1〜5mgの範囲 内である。望ましい投与量は、好ましくは、治療プロトコルに従って適当な間隔 にて投与される1、2、3、4又はそれ以上の副投与量(subdose)で表 される。これらの副投与量は、例えば、単位投与形態当たり5〜200mg、好 ましくは20〜80mgの活性抗体を含む単位投与形態として投与されうる。 ひとたび、患者の状態の検出できるほどの改善が起これば、必要ならば維持投 与量が投与される。次いで、投与の量或いは頻度、又は両者が、症状の関数とし て、改善された状態が維持されるところのレベルまで減少されうる。症状が所望 のレベルまで緩和したとき、治療は中止されるか又は予防的有効投与量レベルま で減少されうる。しかしながら、患者は、疾患症状の再発に基づいて長期間また は疾患症状の再発を防ぐ予防手段として、間欠的な治療を要求しうる。これらの 治療にて用いられる組成物は、種々の形態であり得る。好ましい形態は、意図さ れる投与様式及び治療用途に依存する。典型的には、水性溶媒(例えば、生理的 食塩水)中のヒトモノクローナル抗CMV抗体(例え ば、SDZ MSL 109)の無菌溶液が静脈内投与される。 ヒトモノクローナル抗CMV抗体は、CMV感染(例えば、CMV網膜炎)に 罹った患者に、単独で、又はCMVウイルス病因の進行の遅延、阻止又は逆行が 起こるところの期間を増加するためにホスカネット及び/又はガンシクロバー、 又は他の抗CMV剤、例えばHPMPCと組み合わせて投与される。投与の量及 びスケジュールは、幾分かは、処置内科医の臨床判断において内科医により及び /又は個々の患者の投薬力価によって決定されうる。 以下の実施例は、本発明を更に完全に説明する。実施例は、説明的意味を持ち 、限定的意味は有しない。実験的実施例 実施例1 親のミエローマセルラインの特徴付け 親のミエローマセルライン、SPAZ−4は、マウス×ヒトハイブリドーマで ある。この細胞は、ネズミハイブリドーマSP2/O−Ag14を、健常な成人 男性から得られた末梢血リンパ球へ融合することにより構築された。SP2/O −Ag14は、SP2/HLGK(抗ヒツジ赤血球活性を有するBALB/c脾 臓細胞とミエローマセルラインP3X63Ag8間のハイブリッド)由来のSP 2/HL−Agの再クローンとして単離される。SP2/O−Ag14は、いず れの免疫グロブリン鎖も合成せずまた分 泌もせず、20μg/mLの8−アザグアニンに対して耐性でありそしてヒポキ サンチン、アミノプテリン、チミジン(HAT)含有培地中で生存できない。こ のセルラインは、全く自由に入手可能であり、ACTT番号CRL1581を有 している。用いたセルラインは、エルランゲン大学(エルランゲン、ドイツ(ツ ール ハウゼン教授))から得た。SP2/O−Ag14細胞を、以下の操作に より、Ficoll−Plaque(ファルマシア、ウプサラ、スゥーデン)上 で遠心してヘパリン処理した血液から単離したヒト末梢血リンパ球(PBL)に 融合させた:生理的食塩水で洗浄後、PBLを8−アザグアニン耐性ミエローマ セルに、2:1(PBL:ミエローマ)の比にて融合した。 融合は、ガルフレら(1977)ネーチャー266:550に従って、フソ ゲン(fusogen)として、無血清ダルベッコMEM中のPEG4,000 (ロス、カールスルーエ、ドイツ)の50%溶液を用いて行った。細胞を、平ら な底を有したマイクロタイタープレート中に、HAT含有培地1ml当たり106 ミエローマ細胞と同等の濃度にて播種した。培地は、20%の加熱不活性化( 56℃、30分)ウシ胎児血清(FBS)、10%NCTC−109及び追加の アミノ酸、インシュリン、ピルベート及びオキザロ酢酸を含むダルベッコMEM であった。4日後、培地を、HTのみを含む成長培地に代え、そして3日後に上 清を、ヒト抗体の存在についてELISAによりテスト した。 多数の培養物が、ヒト抗体を産生していることが判ったが、予期したとおり、 続く数週間後にはこの能力は失われた。この方法により得られたいくつかのセル ラインを、8−アザグアニン(3週間、20μg/mlの濃度にて用いた)中で の戻し選択(back−selection)について選択した。培養は、大多 数の細胞死を示したが、速やかに成長する細胞を回収することが可能であった。 この細胞はまた、HAT培地中で速やかな死を示した。これらのセルライン中最 も良好に成長するもの(SPAZ−4と名付けた)を次の実験のために選択した 。このセルラインは、敏感なELISAテストにより、マウスばかりでなくヒト の免疫グロブリンも産生しないことが示された。このテストは、Immuno− plate(ヌンク、ロスキルデ、デンマーク)に対して、ウサギ抗マウス(又 は抗ヒト)免疫グロブリン抗体を吸着することにより行った。上清及び界面活性 剤で溶解した細胞の希釈液を、ウェル中で温置し、そして再び洗浄後、マウス( 又はヒト)免疫グロブリンに対する多価のホースラディシュパーオキシダーゼ複 合化ウサギ抗体(ミレス−イェダ、レホボット、イスラエル)と共に温置した。 温置及び洗浄後、結合した酵素を、1,2−フェニレンジアミンジハイドロクロ リド(フルカ、ブッフス、スイス)を用いて検出した。ネズミ及びヒト免疫グロ ブリンの標準は、このテストが、低いng/mlの範囲においても感受性である ことを示したが、ネズミ又はヒ トの免疫グロブリン鎖のいずれもSPAZ−4物質中には見いだされなかった。 SPAZ−4セルラインは、マイコプラズマ汚染が無いことが繰り返し示され、 そして、検出されない汚染の危険を除くために抗生物質の無い培地中で日常的に 維持された。実施例2 抗体SDZ MSL 109の調製及び同定 免疫細胞を、ヒト脾臓細胞のインビトロ免疫により得た。脾臓は、ランデルス クランケンハウス(国立病院)アイゼンスタット、アイゼンスタット、オースト リアにおける手術を受けた、他の点では健康な自動車事故の犠牲者から得た。脾 臓は、手術より4時間以内に、サンド社の研究所(ウイーン、オーストリア)に 運び、単一細胞の懸濁物を、使用まで液体窒素中に冷凍保存した。予備実験にて 、細胞は、ヒトサイトメガロウイルス(CMV)抗原によりインビトロで刺激さ れることが示された。インビトロ刺激のためのCMV抗原は、CMVのTown e株に感染したMRC−5細胞から調製した。培養物が完全な細胞変性効果(C PE)を示したとき、細胞を、ラバー−ポリスマンを用いて培地中に掻き採り、 遠心により培地と分離し、そしてPBSで3回洗浄した。次いで、175cm2 の組織培養フラコからの細胞を、1mlの0.1Mグリシン−NaOH、pH9 .5中に懸濁して、ダウンス ホモジナイザーでホモジナイズした。等体積のP BSを加え、更に懸濁液を、超音波処理により30秒間ホモジナイズした。細胞 破片を低速度遠心分離により除き、そして上清を0.45μmのフィルターを通 して濾過した。物質を1時間56℃で加熱して潜在的に残った感染力を不活性化 し、そして使用まで−70℃で保存した。 ヒト脾臓細胞(8×107)を、5%の加熱不活性化ヒト血清及び2.5μg mlのシメチジンを含んだRPMI1640の50ml中で培養した。(シメチ ジンの培地中への含有は、ジメチジンがTサプレッサー細胞の活性を阻害し、そ してそれ故インビトロ免疫応答を誘発する助けとなるという科学文献の示唆に基 づいて行った)。培養の3日後、細胞を遠心分離し、そしてCMV抗原を1:1 00の最終濃度にて含む新鮮培地中に懸濁した(ウイルス抗原バッチ VZ54 7)。抗原のこの濃度は、最初のスクリーニング実験において最適な刺激を与え ると判っていた。CMV抗原の存在下での培養の7日後、2×107細胞を収集 し、そしてフソゲンとして50%PEG4000を用いて同様の数のSPAZ− 4細胞と融合させた。融合した細胞(106細胞/mlの濃度にて)を、実施例 1の記載如く、同じ培地中にて、底が平らな96ウェルの組織培養マイクロタイ タープレート中に播いた。しかしながら、この場合、HTのみを培地中に入れ、 アミノプテリンは24時間後に等容量の培地中に加えた。ハイブリドーマ様の形 態を有したコロニーの成長が観察されたとき、上清を、実施例1の記載の如くE LISA検定によりヒト免疫グロブリンについて検定した。次いで、陽性のウェ ルを、ミクロ 中和検定にて、CMVに対する中和抗体についてテストした。このテストは、5 0μlの上清を、50μlの所定希釈度のウイルスと、37℃にて1時間混合す ることにより行った。この温置後、25μlのテンジクネズミの補体の希釈液を 加え、そして培養を37℃にて2時間続けた。組織培養物で処理された、MRC −5細胞の密集単一層を含む96ウェルプレートから、細胞上に約50μlの培 地を残して培地を吸引した。50μlのサンプル−ウイルス−補体混合物を細胞 に加え、37℃にて2時間温置した。その後、100μlの5%のFBSを含む イーグル培地を加えた。 安定な細胞変性効果(CPE)が得られるまで、引き続く2週間にわたって、 結果を繰り返し倒立顕微鏡で記録した。このテストにて陽性の結果を示したハイ ブリドーマ培養物を採取し、そして限界希釈法により、96ウェル組織培養プレ ートに上記と同じ培地中にてクローン化した。クローンが成長したとき、それら を再び、CMVを中和する抗体を産生する能力についてテストした。そして、陽 性のクローンを更に増やし、液体窒素中に凍結した。この方法により得られた一 つのハイブリドーマをEV2−7と命名した。このハイブリドーマは抗体SDZ MSL 109を産生する。このセルラインからの抗体は、その後、テストし た研究室株Davis及びAD169、並びに8つの臨床CMV単離物を中和す ることが示された。中和能力は、ウイルス貯蔵品の品質に大きく依存している( もしウイル ス調製物が大量の非感染性ウイルスを含んでいれば、これは抗体を吸収しそして より低い中和力価を与えるであろう)が、典型的には、抗体は100ng/ml の濃度で存在する場合にウイルスを中和できる。抗体は、補体を用いた中和テス トにより同定されたが、後の研究により、中和に補体が要求されないことが示さ れた。 ハイブリドーマ細胞は、5%の加熱不活性化(56℃、30分)ウシ胎児血清 (FBS)を含むダルベッコのMEMからなる培地中で、バルク培養にて、規則 正しく成長する。長期間、より少ない血清で細胞を成長させることが試みられ、 最終的には、血清を完全に除くことを試みた。多くのタイプの「無血清」培地が 市場にあるが、このような製品は常に、添加された蛋白質、例えば、トランスフ ェリン、アルブミン及び成長因子例えばインシュリンを含む。このような培地は 、血清含有培地に比べて制限された利点、特に精製に関する利点を提供するが、 それらは、蛋白質性の原材料の確認テスト、及び蛋白質が最終製品から除かれて いることを証明するテストを要求する。「無血清培地」は、FBS含有培地に比 べて、ほんの少しの(もし、あったとしても)コストの利点を有する。それ故、 血清を除く努力のゴールは、他の蛋白質性の添加物で血清をおきかえることなし に血清を除くことである。細胞は、血清の濃度を減少した場合でさえ成長するが 、血清濃度が1%未満の場合は、生存性及び生産性を維持できない。しかしなが ら、重要な解決策は、培地中で高濃度のFe+++を用いる方法 であり、培地を、ダルベッコのMEMとハムのF12(この培地はまた17.3 μg/Lの亜セレン酸ナトリウムを含む)の1:1の混合物として作ることであ った。どのようにして鉄添加物を添加するかが重要である:0.1M硝酸第二鉄 及び0.2Mのクエン酸ナトリウムの保存溶液から、0.5mlを培地の各1リ ットルに加え、50μMFe+++の最終添加濃度とする(基本培地は、約0.1 2μMのFe+++を含んでいる)。この高濃度の第二鉄イオンが、トランスフェ リン−トランスフェリンリセプター機構により成長中の細胞に対して鉄を与える ことの必要性を克服するようである。しかしながら、この培地中ですら、細胞は より低い血清レベルに適合するための時間を必要とする。しかし、最終的に、血 清は完全に除くことができて、細胞はなお無制限な期間成長しうる。高細胞密度 は増殖のための要求であると思われるので、血清の不存在下での細胞のクローン 化は、まだ再現性良く可能ではない。 上記した如く、抗体SDZ MSL 109は、第一に、インビトロでのサト メガロウイルス活性を中和する能力に基づいて同定された。簡単な結合検定より もこのような骨の折れる方法を用いる理由は、サイトメガロウイルスに感染した 細胞溶解物へ強く結合する抗体は、主にカプシド蛋白質に対して向けられたもの であり、全く中和活性を有しないという我々の経験からである。抗体SDZ M SL109は、サイトメガロウイルスに感染した細胞溶解物におけるELISA テストにおいては、ほんの弱い活性を有 する。このような結合研究に用いる抗原は、本質的に、抗原調製物が界面活性剤 (TRITON X−100)によって可溶化されることを除いては、上記した 刺激抗原調製物と同じように調製される。抗原は、イムノプレートに吸着され、 そして過剰の抗原を洗い流した後、抗体の希釈物がウェル中で温置される。洗浄 後、結合した抗体は、ホースラディシュパーオキシダーゼと複合されたヤギ抗ヒ ト免疫グロブリン試薬によって示される。抗体はまた、偽の感染した抗原調製物 においてもテストされたが、このような系では完全に陰性であった。抗体SDZ MSL 109によって認識される抗原の同定を試みた。用いた方法は、還元 及び非還元条件下でのウエスタンブロット、放射性ラベルされた感染した細胞の 免疫沈降及び連結された抗体とのカラムを用いたアフィニティークロマトグラフ ィーを含む。我々は、35S−メチオニンラベルされた、CMVに感染したMRC −5線維芽細胞の溶解物からの免疫沈降により82,000ダルトンの成分を同 定することができた。この蛋白質は、既に記したCMVのgH糖蛋白質として同 定されうる。 抗体SDZ MSL 109は、IgG1、カッパタイプである。抗体がカッ パタイプであることを示すために、上記した免疫グロブリン−ELISAを少し 改変して行った。つまり、ヒト免疫グロブリンに対する多価ホースラディシュパ ーオキシダーゼ複合ウサギ抗体を、カッパ鎖決定基をそれぞれ特異的に同定する 試薬と置き換えた。このよ うなサブグループを区別できる非常に確かな試薬は、例えば、Tago、Inc .、ブールリンガム、カリフォルニアから入手可能である。重鎖サブクラスの決 定は、4つのヒトIgGサブクラスの全てを同定するネズミモノクローナル抗体 のパネルを用いて容易に達成される。用いた試薬は、IgG1のためにはJDC 1(サザン バイオテクノロジー アソシエーツ、ビルミンガム、アラバマ)、 IgG2のためにはHP6002及びHP6014、IgG3のためにはHP6 047及びHP6050、IgG4のためにはHO6023及びHP6025で ある(これらは全て、テキサス大学、ヘルス サイエンス センター(ヒュース トン)、ドクター ロバートG.ハミルトンから入手)。同定は、SDZ MS L 109をイムノプレートに吸着し、抗サブクラスモノクローナル抗体の適当 な希釈物と共に温置し、そしてヤギ抗マウスIg試薬を用いて結合を検出するこ とにより行う。このような実験設定において、SDZ MSL 109は、抗I gG1試薬との強い反応を示したが、他のいずれとも反応しなかった。 SDZ MSL 109の調製物は、IgG以外のヒト免疫グロブリン重鎖ク ラス(IgM)IgA、IgD及びIgEをテストした)又はλ−鎖決定基につ いて敏感なELISAテストでテストすると完全に陰性である。還元されたSD S−PAGEゲル上のパターンは、重鎖及び軽鎖が共に、高解像度の銀染色した ゲルにおいて、狭い、均質なバンドとして現れることを示した。等電点電気泳動 ゲル は、抗体調製物にいつも見られる微小不均一性を考慮すれば、均質な免疫グロブ リン生成物と良く一致する4つのバンドを示した。このことは、親のミエローマ セルラインの情報と一緒になって、このハイブリドーマセルラインが追加の軽鎖 又は重鎖を同時に生産していないということの証明である。 実施例3 モノクローナル抗体の精製 モノクローナル抗体SDZ MSL 109は、血清の不存在下でハイブリド ーマセルラインから細胞培養物中で生産される。このことは、細胞性物質からの 成分のみを最終製品から除く必要があることを意味している。SDZMSL 1 09は、それ自身免疫原性であると予測さないヒトモノクローナル抗体であるの で、全ての潜在的に免疫原性の成分を除くことが非常に重要となる。精製操作の ゴールは、99.9%を超える純度の最終製品である。 反応器中の殆どの細胞が微小球によって保持されているけれども、割合多くの 数の細胞が、回収された上清中に存在する。細胞成分による培地の著しい汚染を 避けるために、上清を、回収タンクから取り出した直後にポリビニリデンジフル オリド0.65μmプロスタック/フィルター(ミリポア)を通して濾過した。 このタイプのフィルター装置は、フィルターが詰まることなしに大量の粒状物質 の濾過を可能とする接線流様式にて働く。澄んだ培地は、冷却されたステンレス スチールタンク中に回収した。 ならし培地を、ミリポア コーポレーションより市販されている公称30,0 00ダルトンのポリスルホンが螺旋状に巻かれた膜を用いて濃縮した。濃縮後、 pHを1Mの酢酸を用いて7.0に設定した。物質を、サルトブラン−PH0. 8/0.2μm(ザルトリウス)フィルター(0.8μm成分がポリエステル、 0.2μm成分が酢酸セルロース)を通して濾過滅菌し、その後4℃にて保存し た。物質を、精密濾過し(0.22μm、ミリポア)、そしてポリプロピレンの 出荷容器中に充填した。精製段階は、スタヒロコッカス アウレウスのプロテイ ンAに対するヒトIgG1抗体の高親和性を利用した。プロテインAは、既にア ガロースにアミド結合により共有結合的に連結されたものを購入した。ゲルをカ ラムに充填後、カラムを、その内容物及び連結されたチューブとともに、70% エタノール水溶液を用いて24時間洗浄した(これは、1.0N NaOH洗浄 に代えることができる)。次いで、カラムをPBS、pH7.0平衡化した。こ の処理は、プロテインA又はアガロース粒子に全くダメージを与えない。 プロテインAカラムを用いたアフィニティークロマトグラフィー分離の実行は 、以下の順次の工程を含む: A/負荷.濃縮されたならし培地をポンプを用いてカラムに負荷した。カラム からの溶出液を集め、ヒト免疫グロブリンELISAにより抗体の存在をモニタ ーした。測定可能な量の抗体含有液がカラムを通過するような程度まで、カラム に負荷した。このことはカラム物質の最大利用を与 える。過負荷した画分は別個に回収し、そしてそれが20mg/mlを超えるS DZ MSL 109を含んでいる場合は再利用した。 B/洗浄.未結合の物質を除くために、カラムを、塩化ナトリウムが0.5M の最終濃度にて添加されたリン酸塩緩衝化食塩水、pH7でよく洗浄した。この 洗浄に引き続き、0.5Mの塩化ナトリウムを含んだ0.02Mクエン酸ナトリ ウム、pH5.6の緩衝液を用いて第二の洗浄を行った。この洗浄により、少量 のヒト抗体が遊離する。 C/溶出。結合したモノクローナル抗体を、0.5Mの塩化ナトリウムを含ん だ0.02Mクエン酸ナトリウム、pH3.0からなる緩衝液を用いてカラムか ら溶出した。溶出された物質は、連続して、ある容量の1Mトリス−HCl、p H8.0で希釈し、素早くほぼ中性条件に戻した。 プロテインA精製は、以下の設備からなるウォーターズ650プロテイン ピ ュリフィケーション システムを用いた閉鎖系で行う。システムは、ウォーター ズ600Eシステム コントローラーで制御される。ポンプ系は、80ml/分 までの流速をだせる2つの400μlポンプへッドからなる。吸収は、ウォータ ーズ440アブソーバンス ディテクターを用いてモニターする。閾を有したI SCOモデル2150ピーク セパレーターを、液流の分割のための6ポートの 空気バルブを用いてピークを検出及び単離するために用いた。或いは、分離は、 600E コン トローラーによってコントロールされた時間に基づいたバルブ切り替えにより行 われうる。pHは、オンラインのプローブ及びJENCOモデル6071pHメ ーターを用いてモニターされる。信号は、pHメーター及び吸収ディテクターか らABB GoerzモデルSE120レコーダーに送られ、クロマトグラムと pH変化が記録される。プロテインAは、ファルマシアBPG100/500バ イオプロセスカラム中に充填される。全ての緩衝液の交換、及び廃棄プールから 洗浄プール及び溶出プールへの流出液の方向の向け直しは、ソレノイドバルブに より制御する。ゲルは、ゲルの上部に混合容量を全く設けることなしにカラムを 用いることを可能とする、2つの調節可能なアダプター間に充填する。このこと は、緩衝液の交換が、突然にそして異なった緩衝液間の混合が最少にて起こるこ とを意味する。カラムの性能は、UVモニターでカラムからの流出液を直接モニ ターすることによりモニターする。カラムは、ゲル1ml当たり少なくとも10 mgのSDZ MSL 109を結合できるはずである。次の精製工程を更に有 効に且つ簡便にするために、プロテインAカラムからの溶出液は、上記したのと 同じタイプのPyrosartユニットを用いて少なくとも5mg/mlのSD Z MSL 109まで濃縮する。濃縮物を、0.2μMのフィルター(ナルゲ ン又はコーニング)を通して濾過滅菌し、そして滅菌濃縮物を、次の精製工程に 十分な物質が回収されるまで4℃にて保存する。 抗体調製は、約10リットルのベッド容量にて、ファルマシアBP113/1 20カラムに充填されたセファクリル S−300 ハイ レゾリューション( ファルマシア)ゲルを用いて行う。 カラムは、Lactated Ringer’s Irrigation U SP(トラベノール ラボラトリーズ)中に充填する。カラムの溶出は、ウォー ターズ650プロテイン ピュリフィケーション システムによってモニターす る。システムは、pHメーターが無いことを除いてはプロテインA ピュリフィ ケーション システムと同様の設備からなる。 この工程の目的は、主として追加の精製ではなくて緩衝液の交換である。プロ テインAカラムの溶出後、抗体は、クエン酸ナトリウム、塩化ナトリウム及びト リス−HClからなる複合した、高浸透圧の緩衝液中にある。この緩衝液混合物 は、静脈注入のビヒクルとしては直接用いることができない。この工程後の緩衝 液は、静脈内注入及び長期間の冷凍保存に共に適している。 濃縮上清中に存在するDNAの大半を除くプロテインAクロマトグラフィー及 びモノクローナル抗体製造物よりも著しく大きいか又は著しく小さいかのいずれ かであるDNA分子を除くセファクリル S−300HRの後ですら、少量の、 しかし検出可能な量のDNAが抗体調製物中に存在する。我々は、この汚染を、 強アニオン交換体;Q−セファロース(ファルマシア インコーポレテッド)を 用い たイオン交換工程により除くことを選択した。乳酸化リンゲル液のpHにて、抗 体蛋白質は陽の電荷を持ち、そしてアニオン交換体と反発する。しかしながら、 核酸は、このpHで負の電荷を持ちそしてカラムに結合する。 カラムは、製品仕様書に従って充填した。ゲルが入れられている20%のエタ ノール溶液をデカント後、100mlのゲルを200mlの乳酸化リンガル液中 に懸濁した。スラリーを、ファルマシアK50/30カラム中に注ぎ、ゲルが自 身で一定の容量まで充填されたとき、1カラム容量の0.5N水酸化ナトリウム で洗浄し、引き続き3カラム容量のダルベッコPBSで、そしてその後5カラム 容量の乳酸化リンゲル液で洗った。使用の直前に、カラムを更に5カラム容量の 乳酸化リンゲル溶液で洗浄した。次いで、サンプルをカラムに通し、そして通過 した液を滅菌コンテナ中に集めた。 この精製案は、例示のためにのみ記したものであり、本技術分野の熟練者に良 く知られた多くの他の精製方法が代わりに用いられ得るということが理解できよ う。 実施例4 SDZ MSL 109の分子分析 SDZ MSL 109を、以下の標準法を用いて配列決定した。 DNAの配列決定のために、標準方法論を用いて、ハイブリドーマmRNAか ら、ファージλZAP(ストラタジーン インコーポレーテッド)中にcDNA ライブラリー を調製した。cDNAライブラリーを、単離したヒトカッパ定常領域又はヒトI gG1定常領域をプローブとして用いてスクリーニングした。適当な大きさのD NAフラグメントをアガロースゲル上のBam HI消化したcDNAから選択 し、バクテリオファージラムダEMBL4中にクローン化した。ファージプラー クをそれぞれのプローブを用いてスクリーニングし、そして陽性のクローンをヌ クレオチド配列決定のためにバクテリオファージM13mp18中にクローン化 した。配列決定は、マニアティスら(マニアティス T、フリチュ E.F.と サムブロック J.、モレキュラー クローニング:ア ラボラトリー マニュ アル、コールド スプリング ハーバー ラボラトリーズ、コールド スプリン グ ハーバー、ニューヨーク)に従って行った。蛋白質配列を決定するために用 いた方法:DNA配列を遺伝暗号を用いて蛋白質配列に翻訳した。 SDZ MSL 109のVH及びVL領域のDNA配列を、それぞれ以下に配 列番号1及び配列番号2として示す。成熟VH及びVL領域のペプチド配列を、下 に、それぞれ配列番号3及び配列番号4として示す。これらの配列及び他の発表 された免疫グロブリン配列及びクローン化された免疫グロブリンエンコード配列 を用いて、本質的に配列番号3よりなる可変領域を有する重鎖を含み、かつ本質 的に配列番号4よりなる可変領域を有する軽鎖を含む広範囲の種々のヒト配列抗 体。他の実施態様において、1〜数個のアミノ酸置換、欠失又は追加が、CMV 結合及び中和 の特性が実質上保持されている限り、配列番号3及び/又は配列番号4に対して 成されることができ、このような変化は通常、同類置換であり、そして好ましく は最少の配列変化である。 実施例5 ヒト治療効果 平均年齢が44歳で、CMV網膜炎と診断されている17人の男子AIDS患 者を、ヒトモノクローナル抗CMV抗体、SDZ MSL 109の薬物動態学 及び抗体に対する寛容性を決定するための、抗体の実験的投与のために選択した 。DHPG又はホスカネットを、CMV網膜炎の最初の治療のために各患者に投 与した。DHPG/ホスカネット治療開始の約2週間又はそれ以上の後に、SD Z MSL 109を、2週毎に、全16週間(8回投与)、静脈内注入として 各患者に投与した。各投与のSDZ MSL 109の投与量は、投与当たり、 0.25mg/kg、1mg/kg、2mg/kg、5mg/kg、又は20m gの固定投与、80mgの固定投与のいずれかであり、各患者について一貫して いた。 全ての患者は、SDZ MSL 109の投与を受けている間は2週毎に、そ してその後の4週及び8週に眼科医により診察を受けた。各患者において、CM V網膜炎の進行又は進行の阻止がモニターされた。SDZ MSL 109の投 与に関して不利な反応は観察されず、全ての投与量レベルが良好に寛容であった 。薬物動態学的研究は、投 与摂生は、抗イディオタイプELISA検定により測定された如くSDZ MS L 109濃度の投与量依存様式を生じるということを証明した。トラフ(tr ough)レベルは、常に、ED50(約0.5μg/ml)を超えた。いずれの 患者も、SDZ MSL 109に対する検出可能な抗体応答を発現しなかった 。 患者群に対するSDZ MSL 109の投与は、検出可能な網膜炎進行の再 発(「ブレークスルー」)までの平均時間を202日とした(図1)。これは、 進行がない状態(「阻止」)が、N.Engl.J.Med.326:213( 1992)で報告された、ガンシクロバー又はホスカネット単独での慣用の抗ウ イルス治療による進行までの平均時間(即ち、ガンシクロバー治療の56日、及 びホスカネット治療の59日)に比べて著しく延長している。 理解の明確化のために、説明及び実施例により上記の発明を詳細に説明してき たけれども、ある種の変更又は修飾が添付の請求の範囲の範囲内において成され うるということは明らかである。 配列表 (1)一般情報 (i)出願人:オステベルグ、ラルス G (ii)発明の名称:サイトメガロウイルスに対するヒトモノクローナル抗体 (iii)配列の数:4 (iv)通信住所: (A)名あて人:タウンゼント アンド タウンゼント コーリー アン ド クルー (B)ストリート:379 リットン アベニュー (C)市:パロ アルト (D)州:カリフォルニア (E)国:アメリカ (F)郵便番号:94301 (v)コンピューター読みとり可能形式 (A)媒体:フロッピー ディスク (B)コンピューター:IBM PC コンパチブル (C)オペレーティング システム:PC−DOS/MS−DOS (D)ソフトウェア:PatentIn Release #1.0、V ersion #1.25 (vi)現出願データ (A)出願番号:米国 08/082,623 (B)出願日:1993年6月25日 (C)分類: (vii)前出願データ (A)出願番号:米国 08/010,228 (B)出願日:1993年1月28日 (viii)代理人情報 (A)名前:スミス、ウィリアム M (B)登録番号:30,223 (C)ファイル参照番号:11823−055−1 (ix)電子通信情報 (A)電話:(415)326−2400 (B)テレファックス:(415)326−2422 (2)配列ID番号1に関する情報 (i)配列特性: (A)長さ:369 塩基対 (B)タイプ:核酸 (C)鎖特性:一本鎖 (D)トポロジー:線状 (ii)分子タイプ:DNA(ゲノム) (vi)起源: (A)生物:ホモサピエンス (ix)性質: (A)名前/キー:混成性質(misc feature) (B)位置:1〜369 (C)他の情報:/標準名=「SDZ MSL 109のV−h領域のヌク レオチド配列」 (xi)配列記載:配列ID番号1: (2)配列ID番号2に関する情報 (i)配列特性: (A)長さ:339 塩基対 (B)タイプ:核酸 (C)鎖特性:一本鎖 (D)トポロジー:線状 (ii)分子タイプ:DNA(ゲノム) (vi)起源: (A)生物:ホモサピエンス (ix)性質: (A)名前/キ−:混成性質(misc featu re) (B)位置:1〜339 (C)他の情報:/標準名=「SDZ MSL 109のV−1領域のヌク レオチド配列」 (xi)配列記載:配列ID番号2: (2)配列ID番号3に関する情報 (i)配列特性: (A)長さ:123 アミノ酸 (B)タイプ:アミノ酸 (C)トポロジー:線状 (ii)分子タイプ:ペプチド (vi)起源: (A)生物:ホモサピエンス (ix)性質: (A)名前/キー:ペプチド (B)位置:1〜123 (C)他の情報:/標準名=「SDZ MSL 109のV−h領域のペプ チド配列」 (xi)配列記載:配列ID番号3: (2)配列ID番号4に関する情報 (i)配列特性: (A)長さ:113 アミノ酸 (B)タイプ:アミノ酸 (C)トポロジー:線状 (ii)分子タイプ:ペプチド (vi)起源: (A)生物:ホモサピエンス (ix)性質: (A)名前/キー:ペプチド (B)位置:1〜113 (C)他の情報:/標準名=「SDZ MSL 10 9のV−l領域のペプチド配列」 (xi)配列記載:配列ID番号4:
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI //(C12P 21/08 C12R 1:91) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AT,AU,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CN,CZ,DE,DK,ES,FI,G B,HU,JP,KP,KR,KZ,LK,LU,LV ,MG,MN,MW,NL,NO,NZ,PL,PT, RO,RU,SD,SE,SK,UA,US,UZ,V N (72)発明者 ナドラー、ポール アメリカ合衆国、ニュージャージー州 07869、ランドルフ、ルックアウト ロー ド 14

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.ヒト抗CMV抗体の有効投与量を含む、CMVウイルス感染の治療のための 薬剤組成物。 2.CMVウイルス感染が網膜炎であり、かつヒト抗CMV抗体が、配列番号3 の可変領域配列を含むヒト免疫グロブリン重鎖及び配列番号4の可変領域を含む ヒト免疫グロブリン軽鎖を含む1組の重鎖−軽鎖ダイマーを含む請求の範囲第1 項に記載の薬剤組成物。 3.該ヒト抗CMV抗体がSDZ MSL 109である請求の範囲第1項又は 第2項に記載の薬剤組成物。 4.該SDZ MSL 109モノクローナル抗体がEV2−7ハイブリドーマ セルラインによって生産される請求の範囲第3項に記載の薬剤組成物。 5.SDZ MSL 109抗体及び、ホスカネット及びガンシクロバーからな る群より選ばれる抗ウイルス剤を含む請求の範囲第3項に記載の薬剤組成物。 6.有効投与量が約20mg〜約80mgである請求の範囲第3項に記載の薬剤 組成物。 7.有効投与量が約0.1mg/kg患者体重〜約5mg/kg患者体重である 請求の範囲第3項に記載の薬剤組成物。 8.ヒト抗CMV抗体がCMV gH 糖蛋白質に結合する請求の範囲第1項に 記載の薬剤組成物。 9.CMVウイルス感染を有するヒト患者の治療方法において、該方法がヒト抗 CMVモノクローナル抗体の有効投与量を投与する段階を含むことを特徴とする 方法。 10.CMVウイルス感染が網膜炎であり、かつヒト抗CMV抗体が、配列番号 3の可変領域配列を含むヒト免疫グロブリン重鎖及び配列番号4の可変領域を含 むヒト免疫グロブリン軽鎖を含む1組の重鎖−軽鎖ダイマーを含む請求の範囲第 9項に記載の方法。 11.該ヒト抗CMV抗体がSDZ MSL 109である請求の範囲第10項 に記載の方法。 12.該SDZ MSL 109モノクローナル抗体がEV 2−7ハイブリド ーマセルラインによって生産される請求の範囲第11項に記載の方法。 13.更にホスカネット及びガンシクロバーからなる群よ り選ばれる抗ウイルス剤を投与する段階を含む請求の範囲第9項又は11項に記 載の方法。 14.投与量が静脈内投与により複数回投与にて投与されかつ、個々の投与が約 20mg〜約80mgのSDZMSL 109抗体を含む請求の範囲第11項に 記載の方法。 15.投与量が静脈内投与により複数回投与にて投与されかつ、個々の投与が約 0.1mg/kg〜約5mg/kgのSDZ MSL 109抗体を含む請求の 範囲第11項に記載の方法。 16.投与量が少なくとも16週間、隔週で投与される請求の範囲第14項に記 載の方法。 17.投与量が16週間、隔週で投与される請求の範囲第15項に記載の方法。 18.ヒト抗CMV抗体がCMV gH 糖蛋白質に結合する請求の範囲第9項 に記載の方法。 19.SDZ MSL 109ヒト抗CMV抗体の約20mgの投与量〜約5m g/kgの投与量を2週毎に16週間、静脈内注入により投与することを含む、 ガン シクロバー又はホスカネットの投与後のAIDS患者のCMV網膜炎の進行のな い期間を延長するための方法。 20.有効投与量のSDZ MSL 109を静脈内注入により投与することを 含むCMV網膜炎に罹った患者の治療方法。
JP6517375A 1993-01-28 1994-01-28 サイトメガロウイルスに対するヒトモノクローナル抗体 Pending JPH08506325A (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US1022893A 1993-01-28 1993-01-28
US08/010,228 1993-01-28
US7380893A 1993-06-09 1993-06-09
US08/073,808 1993-06-09
PCT/US1994/001068 WO1994016730A1 (en) 1993-01-28 1994-01-28 Human monoclonal antibodies to cytomegalovirus

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08506325A true JPH08506325A (ja) 1996-07-09

Family

ID=26680936

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6517375A Pending JPH08506325A (ja) 1993-01-28 1994-01-28 サイトメガロウイルスに対するヒトモノクローナル抗体

Country Status (5)

Country Link
EP (1) EP0683675A4 (ja)
JP (1) JPH08506325A (ja)
AU (1) AU695584B2 (ja)
CA (1) CA2153790A1 (ja)
WO (1) WO1994016730A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010114106A1 (ja) 2009-04-01 2010-10-07 株式会社イーベック ヒトサイトメガロウイルスgB糖タンパク質のAD1領域に存在する特定の不連続エピトープに結合するモノクローナル抗体ならびにその抗原結合性断片

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5750106A (en) * 1993-01-28 1998-05-12 Novartis Ag Human monoclonal antibodies to cytomegalovirus
WO2001082965A1 (en) * 2000-05-03 2001-11-08 Medimmune, Inc. Combination therapy of respiratory diseases using antibodies
WO2007094423A1 (ja) * 2006-02-15 2007-08-23 Evec Incorporated ヒトサイトメガロウイルスに結合するヒトのモノクローナル抗体並びにその抗原結合部分
US7947274B2 (en) 2007-01-04 2011-05-24 Humabs, LLC. Human cytomegalovirus neutralising antibodies and use thereof
GB0700133D0 (en) 2007-01-04 2007-02-14 Humabs Llc Human cytomegalovirus neutralising antibodies and use thereof
US8202518B2 (en) 2007-07-04 2012-06-19 Ribovax Biotechnologies S.A. Antibodies against human cytomegalovirus (HCMV)
CA2728739C (en) 2008-06-20 2017-07-11 Duke University Use of human cytomegalovirus antigens to enhance immune responses to cancer cells
PE20141435A1 (es) 2008-07-16 2014-10-22 Inst Research In Biomedicine Anticuerpos neutralizantes de citomegalovirus humano
WO2012047732A2 (en) * 2010-09-29 2012-04-12 Genentech, Inc. Antibody compositions and methods of use
WO2019121906A1 (en) 2017-12-19 2019-06-27 F-Star Beta Limited Specific pd-l1 binding sequences inserted in a ch3 domain
PL3820569T3 (pl) 2018-07-12 2025-07-14 Invox Pharma Limited Cząsteczki przeciwciał, które wiążą PD-L1 oraz CD137
CN116135971B (zh) * 2023-03-30 2025-03-14 同路生物制药有限公司 一种人巨细胞病毒的培养方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010114106A1 (ja) 2009-04-01 2010-10-07 株式会社イーベック ヒトサイトメガロウイルスgB糖タンパク質のAD1領域に存在する特定の不連続エピトープに結合するモノクローナル抗体ならびにその抗原結合性断片
US8492529B2 (en) 2009-04-01 2013-07-23 Evec Incorporated Monoclonal antibody capable of binding to specific discontinuous epitope occurring in AD1 region of human cytomegalovirus GB glycoprotein, and antigen-binding fragment thereof

Also Published As

Publication number Publication date
AU6167794A (en) 1994-08-15
EP0683675A4 (en) 1997-05-21
EP0683675A1 (en) 1995-11-29
WO1994016730A1 (en) 1994-08-04
AU695584B2 (en) 1998-08-20
CA2153790A1 (en) 1994-08-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6136310A (en) Recombinant anti-CD4 antibodies for human therapy
EP0690132B1 (en) Anti-hiv monoclonal antibody
FI103131B (fi) Menetelmä CD25 sitovan molekyylin valmistamiseksi
JP5422649B2 (ja) ヒトサイトメガロウイルス中和抗体およびその使用
TWI461436B (zh) 人類cd134(ox40)之人類單株抗體及其製造及使用方法
JPWO1994020632A1 (ja) 抗hivモノクローナル抗体
JPH05336989A (ja) 抗体誘導体
US10689434B2 (en) Antibody against hepatitis B surface antigen and use thereof
US5750106A (en) Human monoclonal antibodies to cytomegalovirus
JPH08506325A (ja) サイトメガロウイルスに対するヒトモノクローナル抗体
CN110818793A (zh) 抗IL-1β的抗体、其药物组合物及其用途
EP0511308B2 (en) Chimeric immunoglobulin for cd4 receptors
CN114269788B (zh) 一种能够与人4-1bb结合的分子及其应用
US7037496B2 (en) Chimeric immunoglobulin for CD4 receptors
HK40099176A (zh) 抗cd38抗体及其用途
CA2057842A1 (en) Human monoclonal antibody
HK1016995B (en) Recombinant anti-cd4 antibodies for human therapy
JPH04152888A (ja) 抗体,抗体産生ハイブリドーマおよび抗体の製造法