【発明の詳細な説明】
ステロイド5α−レダクターゼ阻害物質としてのインドール誘導体
この発明は、ステロイド5α−レダクターゼ阻害活性を有するインドール誘導
体に関する。
より特定的には、この発明は、一定の3−[(2,2−ジ置換−1,3−ベン
ゾジオキソラン−5−イル)メチルカルボニル]インドール誘導体、それらの製
造及びテストステロン5α−レダクターゼ阻害物質としてのそれらの使用に関す
る。
ステロイド系ホルモンのアンドロゲン類は、男性及び女性の身体的特徴の相違
の原因となっている。アンドロゲン類を生産する全ての器官のうちで、睾丸が最
も大量にこれらホルモンを生産している。体内でのこれらホルモンの過剰生産は
、多くの望ましくない身体的症状発現及ひ疾患状態、例えば、尋常性座瘡、脱毛
症、脂漏症、女性多毛症、良性前立腺肥大及び男性型禿頭症をもたらす。
睾丸により分泌される主なアンドロゲンはテストステロンであり、それは男性
血漿中に存在する主要なアンドロゲンである。前立腺及び皮脂腺の如き一定の器
官内でのアンドロゲン活性の主な媒介物質は、5α−還元アンドロゲン類である
。従って、テストステロンは、テストステロン5α−レダクターゼの働きにより
上記器官内で局部的に形成される5α−ジヒドロテストステロンのプロホルモン
である。このレダクターゼの2種のアイソザイム、つまりテストステロン5α−
レダクターゼ1及びテストステロン5α−レダクターゼ2は、ヒトに存在するこ
とが知られている。従って、多くの疾患状態に高レベルのジヒドロテストステロ
ンが存在することで、テストステロン5α−レダクターゼ阻害物質の合成に注目
が集まっている。
テストステロン5α−レダクターゼ阻害物質は、ヒト前立腺癌の治療にも有用
であるといえる。
本発明の一定の化合物は、国際出願PCT/EP93/00380により広く
開示されている。
今回、驚いたことに、本化合物がヒトテストステロン5α−レダクターゼの両
アイソザイム(即ち、5α−レグクターゼ1及び5α−レダクターゼ2)の強力
な阻害物質で治療効果をもたらすこと、それら化合物がより有効であること、及
びそれらをより少ない投与量で投与できることが分かった。
本発明は、下式の化合物及び薬学的に許容できるそれらの塩基塩を提供する。
〔式中、Rは−CO2H又はテトラゾール−5−イルであり;
R1は場合によりフッ素により置換されたC3〜C8アルキルであり;
そして
R2はC2〜C4アルキルである。〕
3又はそれ以上の炭素原子を含有するアルキル基は、直鎖でも分枝鎖であって
もよい。
Rが−CO2Hである式(I)の化合物は、下式の対応する化合物からin vivo
で誘導することができる。
〔式中、R1及びR2は式(I)の化合物について定義した通りであり、R3は生
体不安定エステル形成基である。〕
“生体不安定エステル形成基”という用語は、in vivoで容易に開裂してRが
−CO2Hである式(I)の対応する化合物を遊離することができるエステルを
形成する基を意味するとして医化学において十分に理解されている。例えば、ペ
ニシリンの分野において又はアンギオテンシン転化酵素(ACE)阻害物質抗高
血圧剤の場合において、かかる多くのエステル基が周知である。
式(IIA)の化合物は、経口投与後にRが−CO2Hである式(I)の化合物
をin vivoで与えるプロドラッグとして有用であるだけでなく、Rが−CO2Hで
ある式(I)の化合物を調製するための合成中間体としても有用である。
あらゆる特定のエステル形成基のこの目的への適性は、慣用的なin vitro又は
in vivo酵素加水分解検討により評価することができる。
生体不安定エステル形成基の例は、アルキル、アルカノイルオキシアルキル(
それらのアルキル、シクロアルキル又はアリール置換誘導体を含む)、アリール
カルボニルオキシアルキル(それらのアリール置換誘導体を含む)、アリール、
アリールアルキル、インダニル及びハロアルキルである。ここで、アルカノイル
基は2〜8の炭素原子を有し、アルキル及びハロアルキル基は1〜8の炭素原子
を有し、そしてアリールはいずれもが場合によりC1〜C4アルキル、C1〜C4ア
ルコキシ又はハロにより置換されていてもよいフェニル又はナフチルを意味する
。アルキル、ハロアルキル、アルカノイル及びアルコキシ基は、適切な場合には
、直鎖であっても分枝鎖であってもよい。
生体不安定エステル形成基の具体例は、C1〜C6アルキル(例えば、メチル、
エチル、n−プロピル、イソプロピル)、ベンジル、1−(2,2−ジエチルブ
チリルオキシ)エチル、2−エチルプロピオニルオキシメチル、1−(2−エチ
ルプロピオニルオキシ)エチル、1−(2,4−ジメチルベンゾイルオキシ)エ
チル、α−ベンゾイルオキシベンジル、1−(ベンゾイルオキシ)エチル、2−
メチル−1−プロピオニルオキシ−1−プロピル、2,4,6−トリメチルベン
ゾイルオキシメチル、1−(2,4,6−トリメチルベンゾイルオキシ)エチル
、ピバロイルオキシメチル、フェネチル、フェンプロピル、2,2,2−トリフ
ルオロエチル、1−又は2−ナフチル、2,4−ジメチルフェニル、4−t−ブ
チルフェニル及び5−インダニルである。
式(I)の化合物の薬学的に許容できる塩基塩は、無毒の塩を形成する適する
塩基から形成され、その例はアルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウ
ム、カリウム、ナトリウム、亜鉛、N−ベンジル−N−(2−フェニルエチル)
アミン、1−アダマンチルアミン及びジエタノールアミン塩である。
好ましい塩基塩は、ナトリウム、カリウム、N−ベンジル−N−(2−フェニ
ルエチル)アミン及び1−アダマンチルアミン塩である。
適する薬学上の塩の委細については、Bergeら,J.Pharm.Sci.,66,1-19(1
977)を参照のこと。
式(I)の化合物に関する上の定義において、好ましいRは−CO2Hである
。好ましくはR1はC3〜C8アルキルであり、より好ましくはC3〜C6アルキル
である。なおより好ましくはR1はn−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル又
はn−ヘキシルである。最も好ましくは、R1はn−ブチルである。好ましくは
R2はC2〜C3アルキルである。最も好ましくは、R2はエチル又はn−プロピル
である。
式(I)の化合物は1又は2以上の不斉炭素原子を含有するので、2又は3以
上の立体異性体が存在する。本発明は、式(I)の化合物のこれら個々の立体異
性体及びそれらの混合物と共に、適切な場合には式(I)の化合物の全ての互変
異性体を包含する。ジアステレオマーの分離は、慣用法により、例えば、式(I
)の化合物又はその適する塩又はそれらの誘導体の立体異性体混合物の分別結晶
化、クロマトグラフィー又はHPLCにより行うことができる。式(I)の化合
物の個々の鏡像体は、対応する光学的に純粋な中間体から調製するか、又は適当
なキラルな担体を用いるラセミ体のHPLCによるか若しくはラセミ体と適する
光学活性塩基との反応により生成するジアステレオマー塩の分別結晶化のよる如
き分割により調製することもできる。
式(I)の好ましい化合物は、4−(3−[(2−n−ブチル−2−[4−エ
チル]フェニル−1,3−ベンゾジオキソラン−5−イル)メチルカルボニル]
インドール−1−イル)酪酸及び4−(3−[(2−n−ブチル−2−[4−プ
ロピル]フェニル−1,3−ベンゾジオキソラン−5−イル)メチルカルボニル
]インドール−1−イル)酪酸、及び薬学的に許容できるそれらの塩基塩である
。
本発明により提供される式(I)の化合物は、次の方法により調製することが
できる。
1)Rが−CO2HでありR1及びR2が式(I)の化合物について先に定義した通
りである式(I)の化合物は、式:
〔式中、R4は開裂してRが−CO2HでありR1及びR2は式(I)の化合物に
ついて先に定義した通りである式(I)の化合物を与えることができる適するエ
ステル形成基である。〕のエステルの開裂により調製することができる。
開裂して対応するカルボン酸を与えることができる多くの適当なエステル形
成基は、当業者には知られている。例えば、T.W.Greene,“Protective Groups
in Organic Synthesis”,Wiley-Interscience(1981)を参照のこと。
R4が加水分解により除去され得るエステル形成基、例えば、式(IIA)の
化合物のR3について先に定義した(C1〜C6アルキルの如き)生体不安定エス
テル形成基である場合、その加水分解は、酸性又は塩基性条件下で、例えば、適
する鉱酸又は適する無機塩基のいずれかの水溶液を用いて行うことができる。好
ましくは、この加水分解は塩基性条件下で行われる。
典型的な加水分解操作では、式(II)のエステルを適する塩基、例えば水酸
化ナトリウム又は水酸化カリウムの水溶液で、適する有機補助溶媒、例えば1,
4−ジオキサン、テトラヒドロフラン又はC1〜C4アルカノール(例えば、メタ
ノール又はエタノール)又はそれらの組み合わせの存在下で処理する。この加水
分解は、典型的には、室温から還流温度まで、好ましくは室温で行われる。生成
物は塩基塩として得られるが、仕上げ操作で酸性にすることによりカルボン酸に
転化することができる。
R4が還元により除去され得るエステル形成基、例えばベンジルである場合
、その還元は、触媒として例えばパラジウム炭を用いる接触水素添加により行う
ことができる。
式(II)の化合物(式(IIA)の化合物を含む)は、Rが−CO2Hである
式(I)の化合物の式R4OH(又はR3OH)(R4(又はR3)はこの方法につ
いて先に定義した通りである)のアルコールとのエステル化により調製すること
ができる。
この反応は、室温から還流温度で過剰のアルコールを用いかつ酸触媒、例え
ば硫酸又はp−トルエンスルホン酸を用いることによる如き古典的なエステル化
条件下で行うことができる。この反応の間に生成する水は、共沸蒸留により又は
脱水剤若しくはモレキュラーシーブを用いることにより除去することができる。
このエステル化は、適する脱水剤、例えばジシクロヘキシルカルボジイミド
又はアゾジカルボン酸ジエチル/トリフェニルホスフィンの存在下でカルボン酸
をアルコールと反応させることによっても行うことができる(O.Mitsunobu,Sy
nthesis,1981,1を参照のこと)。
また、このエステル化は、まず、カルボン酸の活性化エステル又はイミダゾ
リド誘導体を生成させた後で、その活性化エステル又はイミダゾリドをinsituで
式R4OH(又はR3OH)のアルコールと反応させることにより行うことができ
る。活性化エステルは、カルボン酸を1−ヒドロキシベンゾトリアゾールと、適
する脱水剤、例えば1−(3−N,N−ジメチルアミノプロピル)−3−エチル
カルボジイミドの存在下、適する溶媒、例えばジクロロメタン中で室温で反応さ
せることにより生成させることができる。イミダゾリドは、カルボン酸を1,1
’−カルボニルジイミダゾールと、適する溶媒、例えばジクロロメタン中で室温
で反応させることにより生成させることができる。
2)Rが−CO2HでありR1及びR2が式(I)の化合物について先に定義した通
りである式(I)の化合物は、式:
〔式中、R5及びR6はそれぞれ独立にH及びC1〜C4アルキルから選ばれ、R1
及びR2は式(I)の化合物について先に定義した通りである。〕の化合物の加
水分解により調製することができる。
この加水分解は、酸性又は塩基性条件下で、例えば、適する鉱酸(例えば、
塩酸又は硫酸)又は適する無機塩基(例えば、水酸化ナトリウム又は水酸化カリ
ウム)のいずれかの水溶液を用いて、室温から還流温度で行うことができる。塩
基性加水分解条件を用いると生成物は塩基塩として得られるが、仕上げ操作で酸
性にすることによりカルボン酸に転化することができる。
3)Rが−CO2HでありR1及びR2が式(I)の化合物について先に定義した通
りである式(I)の化合物は、式:
〔式中、R1及びR2は式(I)の化合物について先に定義した通りであり、R7
はH又はC1〜C4アルキルである。〕の化合物の加水分解により調製すること
ができる。
この加水分解は、酸性又は塩基性条件下で、例えば、適する酸(例えば、塩
酸又は酢酸)スは適する無機塩基(例えば、水酸化ナトリウム又は水酸化カリ
ウム)のいずれかの水溶液を用いて、室温から還流温度で行うことができる。塩
基性加水分解条件を用いると生成物は塩基塩として得られるが、仕上げ操作で酸
性にすることによりカルボン酸に転化することができる。
4)Rが−CO2HでありR1及びR2が式(I)の化合物について先に定義した通
りである式(I)の化合物は、式:
〔式中、R1及びR2は式(I)の化合物について先に定義した通りである。〕
の化合物の加水分解により調製することができる。
この加水分解は、酸性又は塩基性条件下で、例えば、適する酸(例えば、塩
酸又は硫酸)又は適する無機塩基(例えば、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウ
ム)のいずれかの水溶液を用いて、室温から還流温度で行うことができる。塩基
性条件を用いると場合により過酸化水素が存在することがありかつ生成物は塩基
塩として得られるが、仕上げ操作で酸性にすることによりカルボン酸に転化する
ことができる。
5)Rが−CO2HでありR1及びR2が式(I)の化合物について先に定義した通
りである式(I)の化合物は、式:
〔式中、R1及びR2は式(I)の化合物について先に定義した通りであり、R8
及びR9は一緒になってエチレンを表す。このエチレンは場合によりフェニル又
はC1−C4アルキル(好ましくはメチル)により置換されている。〕の化合物の
酸性加水分解により調製することができる。好ましくは、R8及びR9は一緒にな
って−CH2C(CH3)2−を表す。
この加水分解は、塩酸の如き適する酸の水溶液を用いて、室温から還流温度
で行うことができる。
6)式(I)の全ての化合物は、式:
〔式中、R1及びR2は式(I)の化合物について先に定義した通りである。〕
の化合物の塩基塩(即ち、そのN−脱プロトン体)を式:
の化合物若しくはその塩基塩で、又は式Z(CH2)3−CO2H(Zは適する
脱離基であり、例えば、ハロ(好ましくは、ブロモ又はヨード)、メタンスルホ
ニルオキシ又はp−トルエンスルホニルオキシである)の化合物の塩基塩でアル
キル化することにより調製することができる。
式Z(CH2)3−CO2Hの化合物の好ましい塩基塩には、アルカリ金属塩
及びアルカリ土類金属塩、例えば、ナトリウム及びカリウム塩が含まれる。
式(VII)及び(VIII)の化合物の好ましい塩基塩には、アルカリ金属塩、
例えば、ナトリウム及びカリウム塩が含まれる。
この反応は、まず、適する塩基、例えば、水素化ナトリウム又は炭酸カリウ
ムで式(VII)の化合物を脱プロトン化してから、得られたアニオンを式(VIII
)の化合物又はその塩基塩と、又は適切な場合には式Z(CH2)3−CO2Hの
化合物の塩基塩と反応させることにより行うことができる。この反応は、適する
溶媒、例えばN,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン又は2−ブタ
ノン中、0℃から還流温度で行うことができる。
また、この反応は、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムの如き適する塩基
を用いて相間移動条件下で行うことができる。
式(I)の化合物は塩基塩として得ることができるが、適切な場合には、仕
上げ操作で酸性にすることによりカルボン酸又はNH−テトラゾールに転化する
ことができる。
7)Rが−CO2HでありR1及びR2が式(I)の化合物について先に定義した通
りである式(I)の化合物は、式:
〔式中、Z1は−CH=CH2又は−C≡CHであり、そしてR1及びR2は式(
I)の化合物について先に定義した通りである。〕の化合物の酸化的開裂により
調製することができる。
この反応は、オゾン分解により又は過マンガン酸カリウム水溶液での処理に
より行うことができる。
8)Rが−CO2HでありR1及びR2が式(I)の化合物について先に定義した通
りである式(I)の化合物は、式:
〔式中、R1及びR2は式(I)の化合物について先に定義した通りである。〕
の化合物の酸化により調製することができる。この目的に適する酸化剤は、ピリ
ジン中の三酸化クロムである。
9)式(I)の全ての化合物は、式:
〔式中、Rは式(I)の化合物について先に定義した通りである。〕の化合物
を次のいずれかの化合物と反応させることにより調製することができる:
a)下式の化合物:
〔式中、R1及びR2は式(I)の化合物について先に定義した通りである。〕
典型的な操作では、式(XII)のケタール及び式(XI)の化合物を適する有機溶
媒、例えばトルエン中で、触媒量の適する酸、例えばp−トルエンスル
ホン酸の存在下で一緒に加熱還流する。好ましくは、ジメチルケタールを用いて
反応をDean-Stark装置内で行う;
b)下式の化合物:
〔式中、R1及びR2は式(I)の化合物について先に定義した通りである。〕
式(XIII)の化合物中の好ましいC1〜C4アルキル基はメチルである。典型的な
操作では、式(XI)及び(XIII)の化合物を適する有機溶媒、例えばトルエン中
で、水銀(II)触媒、例えば塩化水銀(II)を用いて一緒に加熱する;
c)下式の化合物:
〔式中、R1及びR2は式(I)の化合物について先に定義した通りである。〕
典型的な操作では、式(XI)及び(XIV)の化合物を適する有機溶媒、例えばト
ルエン中で、適する酸触媒、例えば塩酸又は硫酸の存在下で、好ましくはDean-S
tark装置内で一緒に加熱還流する;又は
d)R1基が1,3−ベンゾジオキソラン環へのその結合位置からみてα位である
炭素原子上に水素原子を有する式(I)の化合物については、下式の化合物のエ
ノールエーテル誘導体:
〔式中、R1及びR2は式(I)の化合物について先に定義した通りであるが、
R1の定義に関しては上の条件が適用される。」この反応は、典型的には、適す
る有機溶媒、例えばトルエン中で、酸触媒、例えばp−トルエンスルホン酸、塩
酸又は硫酸の存在下で室温から溶媒の還流温度で行われる。
この操作に用いるのに適するエノールエーテル誘導体(d)は、適するオル
トギ酸トリ(C1〜C4アルキル)、例えばオルトギ酸トリメチルとの、酸触媒、
例えばp−トルエンスルホン酸の存在下での反応により、式(XIVA)の化合物
から誘導することができる。
式(I)の化合物を調製するのに、式(XI)の例えばRが−CO2Hである化
合物の適する塩基(例えば、ナトリウム)塩、つまりカルボン酸塩を用いて方法
(9)の(a)〜(d)のいずれか1つを行うこともでき、適切な場合には、その
反応の後に仕上げ操作で酸性化工程を行ってもよい。式(XI)の出発物質は、式
:
〔式中、R10及びR11はそれぞれ独立にH及びClから選ばれ、好ましくは両
方がClであり、そしてRは式(I)の化合物について先に定義した通りである
。〕の化合物の酸性加水分解により調製することができる。
典型的な操作では、この加水分解は酢酸水溶液を用いて行われ、その反応液
を加熱還流する。
式(XV)の化合物は、式(I)の化合物の調製についてここに記載した方法
と類似の方法により調製することができる。
10)Rがテトラゾール−5−イルでありR1及びR2が式(I)の化合物について
先に定義した通りである式(I)の化合物は、R1及びR2が式(I)の化合物に
ついて先に定義した通りである式(V)の化合物と適するアジド、例えばアルカ
リ金属アジド(好ましくは、ナトリウムアジド)又はトリメチルシリルアジドと
のフッ素イオンの存在下での反応により調製することができる。この反応は、典
型的には、適する溶媒、例えばN−メチル−2−ピロリジノン中、100〜15
0℃で行われる(Synthesis,1987,1133を参照のこと)。
11)Rがテトラゾール−5−イルでありR1及びR2が式(I)の化合物について
先に定義した通りである式(I)の化合物は、式:
〔式中、R1及びR2は式(I)の化合物について先に定義した通りである。〕
の化合物の脱保護により調製することができる。
典型的な操作では、この脱保護は、適する塩基、例えば水酸化ナトリウムを
用いて、適する溶媒、例えばテトラヒドロフラン/メタノール中で室温辺りで行
われる。
式(XVI)の化合物は、Rが−CO2HでありR1及びR2が式(I)の化合物に
ついて先に定義した通りである式(I)の対応する化合物から出発して2工程操
作により調製することができる。第1工程では、そのカルボン酸を3−アミノプ
ロパンニトリルと標準的ペプチドカップリング条件下で、例えば1
−(3−N,N−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド及び1
−ヒドロキシベンゾトリアゾールを用いて、ジクロロメタンの如き適する溶媒中
で反応させて、式:
〔式中、R1及びR2は式(I)の化合物について先に定義した通りである。〕
の化合物を得る。
この式(XVII)の化合物は、テトラヒドロフランの如き適する溶媒中で室温
で、トリメチルシリルアジド、アゾジカルボン酸ジエチル及びトリフェニルホス
フィンで処理することにより、式(XVI)の化合物に転化することができる。
Rが−CO2Hである式(I)の化合物をRがテトラゾール−5−イルであ
る式(I)の化合物に転化するこの方法は、J.Org.Chem.,56,2395(1991)
に記載されている文献操作に基づくものである。
式(II)、(IIA)、(III)、(IV)、(V)、(VI)、(IX)、(X)、
(XV)、(XVI)及び(XVII)の化合物は全て、式(I)の化合物の調製につい
て方法(6)に記載した操作と類似の操作による式(VII)の化合物の塩基塩の適
切なアルキル化により調製することができる。
以上の全反応及びそれら方法に用いる新規な出発物質の調製法は慣用的なもの
であり、そしてそれらの実施又は調製のための適切な試薬及び反応条件並びに所
望の生成物を単離するための操作は、文献上の先例及びここに記載した実施例及
び調製例を参照すれば、当業者に十分に理解できるであろう。
式(I)の化合物の薬学的に許容できる塩基塩は、式(I)の化合物の溶液と
所望の塩基とを一緒に混合することによって簡単に調製することができる。この
塩は溶液中で沈殿するので濾取しても、溶媒の留去により回収してもよい。
式(I)の化合物はステロイド5α−レダクターゼ阻害物質なので、それらは
尋常性座瘡、脱毛症、脂漏症、女性多毛症、良性前立腺肥大及び男性型禿頭症の
如き疾患又は状態の治療に有用である。
式(I)の化合物は、ヒト前立腺癌の治療にも有用である。
次のようにして、式(I)の化合物をテストステロン5α−レダクターゼ阻害
活性についてin vitroで試験することができる。
(1)雄ラットからの腹側前立腺組織を用いて、式(I)の化合物をラットテス
トステロン5α−レダクターゼを阻害するそれらの能力について試験することが
できる。ラット前立腺5α−レダクターゼに対する阻害力の測定に、次の操作を
用いた。
ラット前立腺を小片に切断した。この組織をバッファ−A(20mMリン酸
ナトリウム,pH6.5;0.32Mショ糖及び1mMジチオスレイトールを含
有する緩衝液)中でBrinkman Polytron(Kinematica GmBH,Luzern)で均質化し
てから、モーター駆動式(1000rpm)Potter Elvehjem(テフロン張りガ
ラス)ホモジナイザで均質化した。前立腺粒子を105.000Gで60分間遠
心分離することにより得た。そのペレットを4容量のバッファーA中で洗浄して
105,000Gで再遠心分離した。得られたペレットをバッファーA(最初に
用いた前立腺組織1g当たり1ml)中に上記のモーター駆動式Potter Elvehje
mホモジナイザで分散させた。この粒子懸濁液を1mlサンプルとして−70℃
で保存した。
バッファーB(40mMリン酸ナトリウム緩衝液,pH6.5)に溶かした
次の成分を試験管に加えた:500μlの[3H]−テストステロン(1μCi
,1nmol;Du Pont,NEN Research Products,Stevenage,U.K.)、100μ1
の0.5mMNADPH、5μlのジメチルスルホキシドに溶かした式(I)の
化合物、及び1mlの最終反応容量にするためのバッファーB。この混合液を3
7℃に温め、少量の前立腺粒子懸濁液を添加することにより反応を開始させた。
この反応混合液を37℃で30分間インキュベートしてから、担体として各20
pgのテストステロンと5α−ジヒドロテストステロンを含有する2mlの酢酸
エチルを激しく混合しながら添加することにより反応を停止
させた。その水層及び有機層を2000Gで10分間遠心分離することにより分
離させた。有機層を第2試験管に移して窒素気流下で濃縮乾固した。残渣を50
〜80μlの無水エタノールに溶かし、シリカゲル60F254TLCプレート
(E.Merck,Darmstadt,ドイツ)上にスポッティングしてジクロロメタン:ア
セトン(185:15)で展開した。
基質(テストステロン)及びその生成物(5α−ジヒドロテストステロン)
のバンド中の放射化学含量をRITAラジオTLCアナライザー(Raytest Inst
ruments Ltd.,Sheffield,U.K.)で測定した。5α−ジヒドロテストステロン
に転化された回収放射標識のパーセントを計算して酵素活性を出すのに用いた。
全てのインキュベーションを15%以下の基質(テストステロン)が生成物に転
化されるように行った。
阻害物質濃度の範囲についてのこの実験的に得られたデータをコンピュータ
ーで用量−応答S字曲線に調整し、5α−レダクターゼ活性を50%阻害する化
合物の濃度(IC50)をSIGFITプログラム(De Lean,A.,Munson,P.J.
とRodbard,D.,American Journal of Physiology,235,E97(1978))を用い
て計算した。
(2)増殖性ヒト前立腺からの組織を用いて、式(I)の化合物をヒトテストス
テロン5α−レダクターゼ2を阻害するそれらの能力について試験することがで
きる。ヒト前立腺5α−レダクターゼ2に対する阻害力の測定に、次の操作を用
いた。
冷凍ヒト前立腺組織をスチール製乳鉢及び乳棒を用いて液体窒素中で粉砕し
た。この粉末化組織を4容量のバッファーA(20mMリン酸ナトリウム,pH
6.5,0.32Mショ糖、1mMジチオスレイトール及び50μM NADP
Hを含有する)中にUltra-Turraxホモジナイザ(JankeとKunkel GmBH & Co.,St
aufen i.BR.,ドイツ)で均質化した。この均質化物を500Gで50分間遠心
分離して大きな粒子の組織を除去してから、その上澄み液を100,000Gで
1時間遠心分離した。得られたペレットをバッファーA(最初に用いた前立腺組
織1g当たり1ml)中にUltra-Turraxホモジナイザで分散させた。次いで、こ
の粒子懸濁液を2層のチーズ布で濾過してその濾液を2ml
サンプルとして−70℃で保存した。
バッファーB(25mMクエン酸リン酸緩衝液,pH5.2)に溶かした次
の成分を試験管に加えた:100μlの[3H]−テストステロン(1μCi,
1nmol;DuPont,NEN Research Products,Stevenage,U.K.)、100μlのN
ADPH再生系(5mM NADPH、50mMグルコース6−リン酸、5ユニ
ット/mlグルコース6−リン酸デヒドロゲナーゼ)、5μlのジメチルスルホ
キシドに溶かした式(I)の化合物、及び1mlの最終反応容量にするためのバ
ッファーB。この混合液を37℃に温め、少量の前立腺粒子懸濁液を添加するこ
とにより反応を開始させた。この反応混合液を37℃で30分間インキュベート
してから、担体として各20μgのテストステロンと5α−ジヒドロテストステ
ロンを含有する2mlの酢酸エチルを激しく混合しながら添加することにより反
応を停止させた。その水層及び有機層を2000Gで10分間遠心分離すること
により分離させた。有機層を第2試験管に移して窒素気流下で濃縮乾固した。残
渣を50〜80μlの無水エタノールに溶かし、シリカゲル60F254TLC
プレート(E.Merck,Darmstadt,ドイツ)上にスポッティングしてジクロロメ
タン:アセトン(185:15)で展開した。
基質(テストステロン)及びその生成物(5α−ジヒドロテストステロン)
のバンド中の放射化学含量をRITAラジオTLCアナライザー(Raytest Inst
ruments Ltd.,Sheffield,U.K.)で測定した。5α−ジヒドロテストステロン
に転化された回収放射標識のパーセントを計算して酵素活性を出すのに用いた。
全てのインキュベーションを15%以下の基質(テストステロン)が生成物に転
化されるように行った。
阻害物質濃度の範囲についてのこの実験的に得られたデータをコンピュータ
ーで用量−応答S字曲線に調整し、5α−レダクターゼ活性を50%阻害する化
合物の濃度(IC50)をSIGFITプログラム(De Lean,A.,Munson,P.J
.とRodbard,D.,Amerlcan Journal of Physiology,235,E97(1978))を用
いて計算した。
(3)細胞系DU145及びHPC36Mを用いて、式(I)の化合物をヒト前
立腺癌におけるステロイド5α−レダクターゼ活性を阻害する能力について試験
することができる。ステロイド5α−レダクターゼに対する阻害力の測定に、次
の操作を用いた。
ヒト前立腺癌細胞系を5%血清を含有するダルベッコ修飾イーグル培地(D
MEM)中で増殖させた。この培地から遠心分離により細胞を回収し、無血清D
MEM中で洗浄して無血清培地中に5〜10×106細胞/mlで懸濁させた。
次の成分を試験管に加えた:エタノール中に溶かした10μlの[3H]−
テストステロン(1μCi,20pmol)(Du Pont,NEN Research Products,St
evenage,U.K.)及び式(I)の化合物の5μlのエタノール溶液。エタノール
を窒素気流下で留去して、このテストステロンとこの化合物を0.25μmolの
NADPHを含有する0.25mlの無血清培地中に再溶解した。この混合液を
37℃に温め、0.25mlの細胞懸濁液(1.2〜2.5×106細胞)を添
加することにより反応を開始させた。この反応混合液を37℃で2時間インキュ
ベートしてから、担体として各20μgのテストステロンと5α−ジヒドロテス
トステロンを含有する1.5mlの酢酸エチルを激しく混合しながら添加するこ
とにより反応を停止させた。
その水層及び有機層を2000Gで10分間遠心分離することにより分離さ
せた。テストステロン及びその代謝産物を含有する有機層を第2試験管に移して
窒素気流下で濃縮乾固した。残渣を50〜80μlの無水エタノールに溶かし、
シリカゲル60F254TLCプレート(E.Merck,Darmstadt,ドイツ)上に
スポッティングしてジクロロメタン:アセトン(185:15)で展開した。
基質(テストステロン)及びその生成物(5α−ジヒドロテストステロン)
のバンド中の放射化学含量をRITAラジオTLCアナライザー(Raytest Inst
ruments Ltd.,Sheffield,U.K.)で測定した。5α−ジヒドロテストステロン
に転化された回収放射標識のパーセントを計算して酵素活性を出すのに用いた。
全てのインキュベーションを15%以下の基質(テストステロン)が生成物に転
化されるように行った。
阻害物質濃度の範囲についてのこの実験的に得られたデータをコンピュータ
ーで容量−応答S字曲線に調整し、5α−レダクターゼ活性を50%阻害する化
合物の濃度(IC50)をSIGFITプログラム(De Lean,A.,Munson,P.J
.とRodbard.D.,American Journal of Physiology,235,E97(1978))を用
いて計算した。
(4)Proc.Natl.Acad.Sci.USA,87,3640(1990)に記載された操作に従っ
てクローン化したヒトテストステロン5α−レダクターゼ1を用いて式(I)の
化合物をヒトテストステロン5α−レダクターゼ1阻害活性についてin vitroで
試験することができる。
ヒトに使用するのに、式(I)の化合物を単独で投与することができるが、一
般的には、意図される投与ルート及び標準的な薬学上の常習行為に関して選ばれ
た製剤上の希釈剤又は担体との混合物で投与されるであろう。例えば、それらを
澱粉又はラクトースの如き賦形剤を含有する錠剤の形で、又は単独で若しくは賦
形剤と混ぜてカプセル剤又は小卵剤(ovules)で、又は矯味剤若しくは着色剤を
含有するエリキシル剤、溶液剤若しくは懸濁剤の形で経口投与することができる
。それらを非経口で、例えば、静脈内、筋肉内又は皮下に注射してもよい。非経
口投与には、それらは滅菌水溶液の形で最もよく用いられ、他の物質、例えば、
その溶液を血液と等張性にするのに十分な塩類又はグルコースを含有することが
できる。
ヒトの患者への経口及び非経口投与については、式(I)の化合物の毎日の投
与量レベルは、0.01〜20mg/kg(1回投与又は複数回投与)であり、
好ましくは、20mg/kgまでの投与量を用いることができるヒト前立腺癌の
治療を除いては、0.1〜10mg/kgであろう。かくして、これら化合物の
錠剤又はカプセル剤は、一度に1錠又は2錠又は適切な場合には3錠以上の投与
用に5mg〜0.5gの活性化合物を含有するであろう。如何なる場合も医師が
個々の患者に最も適する実際の投与量を決めるであろうし、それは、個々の患者
の年齢、体重及び反応で変動するであろう。上記投与量は平均的な場合に適例と
なるものであって、勿論、より多いか又はより少ない投与量範囲の方が良い個々
の場合があってもよく、そうしたものもこの発明の範囲内に属する。
また、式(I)の化合物を坐剤又は膣坐剤の形で投与しても、それらをローシ
ョン剤、溶液剤、クリーム剤、軟膏剤又は散剤の形で局所投与してもよい。例え
ば、それらをポリエチレングリコール又は液状パラフィンの水性エマルジョンか
らなるクリーム剤の中に入れても、それらを白蝋又は白色軟質パラフィンベース
からなる軟膏剤の中に必要とされるような安定剤及び保存剤と一緒に1〜10%
の濃度で入れてもよい。
式(I)の化合物を特に良性前立腺肥大の治療のために、α−アンタゴニスト
(例えば、プラゾシン又はドキサゾシン)、抗アンドロゲン物質(例えば、フル
タミド)又はアロマターゼ阻害物質(例えば、アタメスタン(atamestane))と
一緒に投与することもできる。
治療への言及には、予防だけでなくその疾患の確立された症状の軽減も含まれ
ることが理解されるべきである。
かくして、本発明は、更に下記のものを提供する。
i)式(I)の化合物又は薬学的に許容できるその塩基塩を、薬学的に許容で
きる希釈剤又は製剤上の担体と一緒に含む医薬組成物;
ii)医薬品として使用するための式(I)の化合物又は薬学的に許容できるその
塩基塩又はそれらの組成物;
iii)ステロイド5α−レダクターゼを阻害するための医薬品を製造するための
式(I)の化合物又は薬学的に許容できるその塩基塩又はそれらの組成物の使用
;
iv)尋常性座瘡、脱毛症、脂漏症、女性多毛症、良性前立腺肥大、男性型禿頭症
又はヒト前立腺癌を治療するための医薬品を製造するための式(I)の化合物又
は薬学的に許容できるその塩基塩又はそれらの組成物の使用;
v)ステロイド5α−レダクターゼを阻害するためにヒトを処置する方法であ
って、有効量の式(I)の化合物又は薬学的に許容できるその塩基塩又はそれら
の組成物で前記ヒトを処置することを含む方法;
vi)尋常性座瘡、脱毛症、脂漏症、女性多毛症、良性前立腺肥大、男性型禿頭症
又はヒト前立腺癌を治療するためにヒトを処置する方法であって、有効量の式(
I)の化合物又は薬学的に許容できるその塩基塩又はそれらの組成物で前記ヒト
を処置することを含む方法;及び
vii)式(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)の化合物又はそれ
らの塩基塩、式(IX)、(X)又は(XI)の化合物又はそれらの塩基塩。
以下の実施例は、式(I)の化合物の調製を説明するものである。
実施例1 4−(3−[(2−n−ブチル−2−[4−n−プロピル]フェニル−1,3− ベンゾジオキソラン−5−イル)メチルカルボニル]インドール−1−イル)酪 酸
テトラヒドロフラン(10ml)及びメタノール(20ml)中の4−(3−
[(2−n−ブチル−2−[4−n−プロピル]フェニル−1,3−ベンゾンオ
キソラン−5−イル)メチルカルボニル]インドール−1−イル)酪酸エチル(
536mg)(調製例1を参照のこと)の懸濁液を2N水酸化ナトリウム水溶液
(10ml)で処理して20℃で1時間攪拌した。この溶液を2N塩酸水溶液で
酸性にし、酢酸エチルで抽出して有機相を硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過し
て濾液を濃縮し、表題の化合物を白色泡状物として得た(400mg)。測定
値:C,75.59;H,7.02;N,2.59。C34H37NO5に必要な値:C,75.67;H,6.91;
N,2.60%。LRMS m/z=541(m+l)+。1
H−NMR(CDCl3):δ=0.88(t,3H),0.92(t,3H),1.20-1.48(m.6H)
,1.55-1.65(m,2H),2.15-2.25(m,4H),2.39(t,2H),2.58(t,2H),4.05
(s,2H),4.20(t,2H),6.75(s,2H),6.80(s,1H),7.25(d,2H),7.28-7
.40(m,3H),7.42(d,2H),7.78(s,1H),8.40(m,1H)ppm。
実施例2
4−(3−[(2−n−ヘキシル−2−[4−n−プロピル]フェニル
−1,3−ベンゾジオキソラン−5−イル)メチルカルボニル]イン
ドール−1−イル)酪酸
4−(3−[(2−n−ヘキシル−2−[4−n−プロピル]フェニル−1,
3−ベンゾジオキソラン−5−イル)メチルカルボニル]インドール−1−イル
)酪酸エチル(調製例2を参照のこと)を出発物質として用いて、実施例1の操
作と同じ操作により表題の化合物を調製した。この化合物は白色泡状物として得
ら
れた。測定値:C,76.28:H,7.33;N,2.64。C36H41NO5に必要な値:C,76.16
;H,7.28;N,2.47%。LRMS m/z=569(m+l)+。1
H−NMR(CDCl3):δ=0.85(t,3H),0.95(t,3H),1.20-1.38(m,8H)
,1.50-1.68(m,2H),2.15-2.25(m,4H),2.38(t,2H),2.47(t,2H),4.00
(s,2H),4.22(t,2H),6.70(s,2H),6.80(s,1H),7.15(d,2H),7.28-7
.39(m,3H),7.40(d,2H),7.75(s,1H),8.40(m,1H)ppm。
実施例3〜6
次の表に示した実施例の下記一般式の化合物を対応するエステル(調製例14
〜17を参照のこと)を出発物質として用いて実施例1の操作と同じ操作により
調製した。
実施例7 4−(3−[(2−n−ブチル−2−[4−エチル]フェニル−1,3−ベンゾ ジオキソラン−5−イル)メチルカルボニル]インドール−1−イル)酪酸,鏡 像体A
出発物質として4−(3−[(2−n−ブチル−2−[4−エチル」フェニル
−1,3−ベンゾジオキソラン−5−イル)メチルカルボニル]インドール−1
−イル)酪酸エチル,鏡像体A(調製例18を参照のこと)を用いそして反応溶
媒として3:1v/v1,4−ジオキサン:水を用いて、実施例1の方法と同じ方
法により表題の化合物を調製した。この表題の化合物は90%鏡像体過剰で泡状
物として得られた。[α]20 D=+295°(c=1.0mg/ml,メタノー
ル)。1
H−NMR(CDCl3):実施例5と同一。
分析HPLC(Chiralpak AD(商標)カラム,溶離液=94:6v/vヘキサ
ン:イソプロパノール,流速=1ml/分):RT(鏡像体B)=86.4分,
RT(鏡像体A)=93.0分。鏡像体A:鏡像体Bの95.5モル/モル混合
物として得られた生成物。
以下の調製例は、これまでの実施例の化合物の調製に用いた一定の中間体を得
るための方法を説明するものである。
調製例1 4−(3−[(2−n−ブチル−2−[4−n−プロピル]フェニル−1,3− ベンゾジオキソラン−5−イル)メチルカルボニル]インドール−1−イル)酪 酸エチル
1,1−ジメトキシ−1−(4−n−プロピル)フェニルペンタン(520m
g)(調製例3を参照のこと)及び4−(3−[(3,4−ジヒドロキシフェニ
ル)メチルカルボニル]インドール−1−イル)酪酸エチル(400mg)(調
製例8を参照のこと)の混合物をトルエン(30ml)中に懸濁してDean-Stark
装置内で1時間加熱還流した。Dean-Stark トラップ内に最初に集められた数m
lのトルエンを除去し、反応液を60℃に冷却してp−トルエンスルホン酸(2
5mg)をこの反応混合液に添加した。この混合液を16時間加熱還流し、冷却
してトリエチルアミン(0.5ml)を添加した。この混合液をジエチルエーテ
ル(50ml)と水(50ml)に分配した。有機層を分液して2N水酸化ナト
リウム水溶液(20ml)次いで食塩水(20ml)で洗浄してから、乾燥した
(MgSO4)。この有機層の溶媒を留去してオイルを得、フラッシュクロマト
グラフィー(シリカ,溶離液=3:1ヘキサン/酢酸エチル)により精製して、
表題の化合物を黄色オイルとして得た(550mg)。
LRMS m/z=568(m+l)+。1
H−NMR(CDCl3):δ=0.85(t,3H),0.95(t,3H),1.25-1.50(m,7H)
,1.55-1.65(m,2H),2.18-2.25(m,4H),2.35(t,2H),2.58(t,2H),4.00
(s,2H),4.15(q,2H),4.24(t,2H),6.70(s,2H),6.80(s,1H),7.18(
d,2H).7.28-7.40(m,3H),7.48(d,2H),7.80(s,1H),8.40(m,1H)ppm。
調製例2 4−(3−[(2−n−ヘキシル−2−[4−n−プロピル]フェニル−1,3 −ベンゾジオキソラン−5−イル)メチルカルボニル]インドール−1−イル) 酪酸エチル
1,1−ジメトキシ−1−(4−n−プロピル)フェニルペプタン(調製例4
を参照のこと)をケタール出発物質として用いて、調製例1の方法と同じ方法に
より表題の化合物を調製した。この化合物はオイルとして得られた。LRMS
m/z=596(m+l)+。1
H−NMR(CDCl3):δ=0.85(t,3H),0.90(t,3H),1.18-1.36(m,11H)
,1.55-1.65(m,2H),2.15-2.25(m,4H),2.30(t,2H),2.60(t,2H),4.00
(s,2H),4.15(q,2H),4.25(t,2H),6.70(s,2H),6.80(s,1H),7.15(
d,2H),7.28-7.40(m,3H),7.40(d,2H),7.78(s,1H),8.40(m,1H)ppm。
調製例3
1,1−ジメトキシ−1−(4−n−プロピル)フェニルペンタン
1−(4−n−−プロピル)フェニルペンタン−1−オン(500mg)(調
製例5を参照のこと)、オルトギ酸トリメチル(1.1ml)、メタノール(2
0ml)及びp−トルエンスルホン酸(10mg)の混合液を16時間加熱還流
した。冷却した反応混合液を(メタノール中のナトリウムメトキシドの30%w
/w溶液を数滴用いて)塩基性にし、この反応混合液を水(20ml)とジエチ
ルエーテル(20ml)に分配した。エーテル層を分液し、食塩水(20ml)
で洗浄して乾燥(MgSO4)し、表題の化合物を無色オイルとして得た(60
0mg)。1
H−NMR(CDCl3):δ=1.80(t,3H),0.90-1.02(m,5H),1.10-1.25(m,
2H),1.60-1.75(m,2H),1.85-1.92(m,2H),2.60(t,2H),3.17(s,6H),
7.17(d,2H),7.36(d,2H)ppm。
調製例4
1,1−ジメトキシ−1−(4−n−プロピル)フェニルペプタン
1−(4−n−プロピル)フェニルペプタン−1−オン(調製例6を参照のこ
と)をケトン出発物質として用いて、調製例3の方法と同じ方法により表題の化
合物を調製した。この化合物は無色オイルとして得られた。1
H−NMR(CDCl3):δ=0.80(t,3H),0.95(t,3H),1.10-1.20(m,8H)
,1.60-1.70(m,2H),1.80-1.95(m,2H),2.60(t,2H),3.15(s,6H),7.15
(d,2H),7.36(d,2H)ppm。
調製例5
1−(4−n−プロピル)フェニルペンタン−1−オン
テトラヒドロフラン(10ml)中のn−ブチルリチウム(ヘキサン中1.6
N,3.65ml)の溶液を−78℃に冷却し、テトラヒドロフラン(10ml
)中のN−メトキシ−N−メチル−4−n−プロピルベンズアミド(1.1g)
(調製例7を参照のこと)の溶液で滴下処理してその溶液を一晩室温まで温まる
ままにした。この反応混合液をジクロロメタン(50ml)と2N塩酸水溶液(
50ml)に分配した。有機層を分液し、乾燥(MgSO4)し、溶媒を留去し
て黄色オイルを得、これをフラッシュクロマトグラフィー(シリカ,溶離液
=3:1ヘキサン/酢酸エチル)に付して、表題の化合物を透明オイルとして得
た(545mg)。1
H−NMR(CDCl3):δ=0.95(t,6H),1.38-1.49(m,2H),1.62-1.80(m,
4H),2.65(t,2H),2.95(t,2H),7.25(d,2H),7.90(d,2H)ppm。
調製例6
1−(4−n−プロピル)フェニルヘプタン−1−オン
ジエチルエーテル(25ml)中の1−ブロモヘキサン(1.3ml)の溶液
をマグネシウム削り片(330mg)に添加した。穏やかに還流するのが認めら
れ、この混合液を1時間攪拌したままにした。この混合液をテトラヒドロフラン
(25ml)中のN−メトキシ−N−メチル−4−n−プロピルベンズアミド(
2.07g)(調製例7を参照のこと)の冷却(−78℃)溶液に滴下した。こ
の混合液を一晩室温まで温まるままにしてから、飽和塩化アンモニウム水溶液(
50ml)及び酢酸エチル(50ml)で処理した。有機層を分液し、2N塩酸
水溶液(50ml)で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、溶媒を留去して黄色オイ
ルを得た。フラッシュクロマトグラフィー(シリカ,溶離液=3:1ヘキサン/
酢酸エチル)に付して表題の化合物を透明オイルとして得た(970mg)。L
RMS m/z=233(m+l)+。1
H−NMR(CDCl3):δ=0.90(t,3H),0.95(t,3H),1.20-1.45(m,6H)
,1.60-1.80(m,4H),2.65(t,2H),2.95(t,2H),7.15(d,2H),7.90(d,2
H)ppm。
調製例7
N−メトキシ−N−メチル−4−n−プロピルベンズアミド
4−n−プロピル安息香酸(10.0g)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾー
ル・水和物(8.20g)、1−(3−N,N−ジメチルアミノプロピル)−3
−エチルカルボジイミド・塩酸塩(21.5g)及びジクロロメタン(1000
ml)の混合液をトリエチルアミン(42.6ml)及びN,O−ジメチルヒド
ロキシルアミン・塩酸塩(6.6g)で滴下処理した。この混合液を室温で一晩
攪拌してから水(700ml)で処理した。有機層を分液し、2N塩酸水溶液(
4×500ml)次いで飽和重炭酸ナトリウム水溶液(4×500ml)で洗浄
した。この有機層を乾燥(MgSO4)及び濃縮して、表題の化合物を透明オ
イルとして得た(10.8g)。1
H−NMR(CDCl3):δ=0.95(t,3H),1.65(m,2H),2.60(t,2H),3.36
(s,3H),3.58(s,3H),7.20(d,2H),7.90(d,2H)ppm。
調製例8 4−(3−[(3,4−ジヒドロキシフェニル)メチルカルボニル]インドール −1−イル)酪酸エチル
4−(3−[(2,2−ジ[4−クロロフェニル]−1,3−ベンゾジオキソ
ラン−5−イル)メチルカルボニル]インドール−1−イル)酪酸エチル(9.
5g)(調製例9を参照のこと)を酢酸/水(9:1)(100ml)に溶かし
て1時間加熱還流した。この反応混合液を冷却し、濃縮乾固して酢酸エチルと食
塩水に分配した。有機層を分液し、乾燥(MgSO4)し、溶媒を留去して褐色
オイルを得た。フラッシュクロマトグラフィー(シリカ,溶離液=10:1ジク
ロロメタン/エタノール)に付して、表題の化合物を淡黄褐色固体として得た(
4.5g)。LRMS m/z=382(m+l)+。1
H−NMR(d6-DMSO):δ=1.15(t,3H),2.10(m,2H),2.30(t,2H),3.
90(s,2H),4.00(q,2H),4.25(t,2H),6.55-6.60(m,2H),6.70(s,1H)
,7.10-7.30(m,2H),7.60(d,1H),8.15(d,1H),8.50(s,1H)ppm。
調製例9 4−(3−[(2,2−ジ[4−クロロフェニル]−1,3−ベンゾジオキソラ ン−5−イル)メチルカルボニル]インドール−1−イル)酪酸エチル
2−ブタノン(200ml)中の3−[(2,2−ジ[4−クロロフェニル]
−1,3−ベンゾジオキソラン−5−イル)メチルカルボニル]−1H−インド
ール(8.9g)(調製例10を参照のこと)の懸濁液を無水炭酸カリウム(1
2.2g)及び4−ブロモ酪酸エチル(5.2g)で処理した。この混合液を1
6時間加熱還流し、濾過して溶媒を留去した。フラッシュクロマトグラフィー(
シリカ,溶離液=ジクロロメタン)に付して、表題の化合物を結晶性固体として
得た(9.68g)。
LRMS m/z=615(m+l)+。1
H−NMR(CDCl3):δ=1.25(t,3H),2.10-2.25(m,2H),2.30(t,2H)
,
4.02(s,2H),4.10(q,2H),4.23(t,2H),6.80(m,2H),6.85(s,1H),7.
25-7.40(m,9H),7.45(d,4H),7.80(s,1H),8.40(m,1H)ppm。
調製例10 3−[(2,2−ジ[4−クロロフェニル]−1,3−ベンゾジオキソラン−5 −イル)メチルカルボニル]−1H−インドール
(2,2−ジ[4−クロロフェニル]−1,3−ベンゾジオキソラン−5−イ
ル)酢酸メチル(13.7g)(調製例11を参照のこと)をメタノール(30
ml)及びテトラヒドロフラン(30ml)に溶かした。水(20ml)中の水
酸化ナトリウム(5.0g)の溶液を添加してその混合液を室温で1時間攪拌し
た。この混合液を濃縮して残渣を酢酸エチルと5%クエン酸水溶液に分配した。
有機層を分液し、食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、溶媒を留去して対応
するカルボン酸を白色固体として得た。
この物質をジクロロメタン(200ml)に溶かし、0℃に冷却して塩化オキ
サリル(4.7ml)及びN,N−ジメチルホルムアミド(10滴)で処理した
。0℃で1時間攪拌した後この混合液を濃縮乾固し、そして次工程(以下を参照
のこと)にそのまま用いるためにトルエン(30ml)に溶かした。
インドール(7.72g)をトルエン(50ml)に溶かし、0℃に冷却して
ヨウ化メチルマグネシウム(ジエチルエーテル中3M溶液を22ml)で処理し
た。この溶液を−78℃に冷却してピリジン(5.2g)で処理した後、上記の
通り調製した酸塩化物の溶液で処理した。室温で一晩攬拌した後、この混合液を
飽和塩化アンモニウム水溶液及び酢酸エチルで処理した。有機層を分液し、食塩
水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、溶媒を留去してガム状物を得た。2:1ヘ
キサン/酢酸エチル(150ml)で磨り潰して、表題の化合物を桃色固体とし
て得た(9.1g)。LRMS m/z=503(m)+。1
H−NMR(CDCl3):δ=4.15(s,2H),6.80(m,2H),6.90(s,1H),7.30
-7.50(m,11H),7.90(m,1H),8.40(m,1H),8.60(s,br,1H)ppm。
調製例11 (2,2−ジ[4−クロロフェニル]−1,3−ベンゾジ才キソラン−5−イル )酢酸メチル
トルエン(200ml)中のジ(4−クロロフェニル)ジメトキシメタン(2
6g)(調製例13を参照のこと)及び(3,4−ジヒドロキシフェニル)酢酸
メチル(16g)(調製例12を参照のこと)の混合液をDean-Stark装置内で1
時間加熱還流した。反応液を60℃に冷却してp−トルエンスルホン酸(50m
g)を添加した。16時間加熱還流した後、この溶液を冷却し、重炭酸ナトリウ
ム水溶液(100ml)で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、溶媒を留去して褐色
ガム状物を得た。フラッシュクロマトグラフィー(シリカ,溶離液=4:1ヘキ
サン/酢酸エチル)に付して、表題の化合物を淡黄色ガム状物として得た(13
.7g)。LRMS m/z=415(m)+。1
H−NMR(CDCl3):δ=3.50(s,2H),3.65(s,3H),6.70-6.85(m,3H),
7.30(d,4H),7.48(d,4H)ppm。
調製例12
(3,4−ジヒドロキシフェニル)酢酸メチル
メタノール(70ml)中の3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸(10.0g
)及び濃硫酸(0.5ml)の混合液を16時間加熱還流した。この混合液を濃
縮し、水を添加し、そしてその混合液を炭酸ナトリウムを用いてpH7に中和し
た。得られた濁った溶液をジクロロメタン(200ml)で抽出し乾燥(MgS
O4)し、溶媒を留去して黄色ガム状物を得た(7.64g)。LRMS m/
z=183(m+l)+。1
H−NMR(CDCl3):δ=3.50(s,2H),3.70(s,3H),5.83(s,br.1H),6.
15(s,br,1H),6.65(d,2H),7.75(m,2H)ppm。
調製例13
ジ(4−クロロフェニル)ジメトキシメタン
ジ(4−クロロフェニル)ケトンをケトン出発物質として用いて、調製例3の
操作と同じ操作により表題の化合物を調製した。この化合物は白色結晶性固体と
して得られた。LRMS m/z=268(m-31)+。1
H−NMR(CDCl3):δ=3.10(s,6H),7.25(d,2H),7.45(d,2H)ppm。
調製例14〜16
次の表に示した調製例の下記一般式の化合物を調製例8の化合物及び対応する
ケタール(調製例3〜7に記載したルートと同じルートにより調製したもの)を
出発物質として用いて調製例1の操作と同じ操作により調製した。
調製例17 4−(3−[(2−n−ブチル−2−[4−n−プロピル]フェニル−1,3− ベンゾジオキソラン−5−イル)メチルカルボニル]インドール−1−イル)酪 酸エチルの分割
調製例1のラセミ化合物を1ml/分の流速の9:1v/vヘキサン:エタノー
ルを溶離液として用いるChiralpak(商標)AD 25cm分取HPLCカラムでの
クロマトグラフィーによりその構成要素の鏡像体に分割した。
最初に溶出した鏡像体を含有する画分を合わせて減圧濃縮し、表題の化合物、
つまり鏡像体Aを得た。
分析HPLC(Chiralpak AD,溶離液=9:1v/vヘキサン:エタノール,
1ml/分):RT=14.48分。(98.5%ee)。
1H−NMR及びLRMSは調製例1のラセミ化合物のものと同一。
後の方の画分を合わせて減圧濃縮し、表題の化合物、つまり鏡像体Bを得た。
これは上の表題の化合物、つまり鏡像体Aが混ざったものであった。
分析HPLC(Chiralpak AD,溶離液=9:1v/vヘキサン:エタノール,
1ml/分):RT=21.06分。(55.6%ee)。
調製例18 4−(3−[(2−n−ブチル−2−[4−エチル]フェニル−1,3−ベンゾ ジオキソラン−5−イル)メチルカルボニル]インドール−1−イル)酪酸エチ ル,鏡像体A
(a)(2−n−ブチル−2−[4−エチル]フェニル−1,3−ベンゾジオキ ソラン−5−イル)酢酸メチル
(3,4−ジヒドロキシフェニル)酢酸メチル(調製例12を参照のこと)
及び1,1−ジメトキシ−1−(4−エチルフェニル)ペンタン(調製例16の
ケタール出発物質−調製例3,5及び7に記載したルートと同じルートにより調
製したもの)を出発物質として用いて、調製例11の方法と同じ方法により表題
の化合物を調製した。この表題の化合物は明橙色オイルとして得られた。
1H−NMR(CDCl3):δ=0.80(t,3H),1.20(t,3H),1.20-1.40(m,6H
),2.20(m,2H),2.60(q,2H),3.50(s,2H),3.65(s,3H)ppm。
(b)(2−n−ブチル−2−[4−エチル]フェニル−1,3−ベンゾジオキ ソラン−5−イル)酢酸,鏡像体A
水性1,4−ジオキサンを反応溶媒として用いた以外は調製例10の方法と
同じ方法により、調製例18(a)のエステルを加水分解して対応するラセミカ
ルボン酸を得た。
上のラセミカルボン酸(16.5g)、酢酸エチル(82ml)及びアセト
ン(82ml)の混合液にR−α−メチルベンジルアミンを添加した。この混合
液を30分間激しく攪拌して一晩放置した。生成した白色結晶性物質を濾取して
1:1v/v酢酸エチル:アセトンから4回再結晶した。得られた物質を酢酸エチ
ル(200ml)に溶かして1M塩酸水溶液(2×100ml)と共に震盪した
。有機層を乾燥(硫酸マグネシウム)し減圧濃縮して、表題の化合物をオイルと
して得た(2.95g)。
分析HPLC(Chiralpak AD[商標]カラム,溶離液=98:2:0.1v/v
ヘキサン:イソプロパノール:トリフルオロ酢酸,流速=1ml/分):保持時
間=14.76分。(90%ee)。
LRMS m/z=341(m+l)+。
1H−NMR(CDCl3):δ=0.85(t,3H),1.20(t,3H),1.20-1.40(m,4H
),2.20(t,2H),2.65(q,3H),3.50(s,2H),6.60(d,1H),6.70(d,2H)
,7.15(d,2H),7.40(d,2H)ppm。
(c)3−[(2−n−ブチル−2−[4−エチル]フェニル−1,3−ベンゾ ジオキソラン−5−イル)メチルカルボニル]インドール,鏡像体A
調製例10の方法と同じ方法により、まず調製例18(b)の化合物を対応
する酸塩化物に転化した後で、この酸塩化物をインドールと反応させることによ
り、表題の化合物を調製した。この表題の化合物は非晶質固体として得られた。
1H−NMR(CDCl3):δ=0.90(t,3H),1.20(t,3H),1.20-1.40(m,6H
),2.20(t,2H),2.60(q,2H),4.00(s,2H),6.70(s,2H),6.75(s,1H
),7.05-7.40(m,7H),7.80(d,1H),8.40(m,1H),8.60(br.s,1H)ppm。
(d)4−(3−[(2−n−ブチル−2−[4−エチル]フェニル−1,3− ベンゾジオキソラン−5−イル)メチルカルボニル]インドール−1−イル)酪 酸エチル,鏡像体A
調製例18(c)の化合物及び4−ブロモ酪酸エチルを出発物質として用い
て、調製例9の方法と同じ方法により表題の化合物を調製した。この化合物はオ
イルとして得られた。
1H−NMR(CDCl3):δ=0.90(t,3H),1.10(t,3H),1.20(t,3H),1.
20-1.40(m,6H),2.15(m,4H),2.30(t,2H),2.60(q,2H),4.00(s,2H)
,4.15(q,2H),4.25(t,2H),6.70(s,2H),6.80(s,1H),7.15(d,2H),
7.20-7.40(m,3H),7.40(d,2H),7.80(s,1H),8.40(m,1H)ppm。
比較データ
下表は、クローン化されたヒトテストステロン5α−レダクターゼ1及びヒト
テストステロン5α−レダクターゼ2の両方に対する本実施例から選んだ化合物
のin vitro阻害活性及びPCT/EP93/00380の同活性を示す。これら
データは、それぞれこの明細書の20頁に記載した試験方法(4)及びこの明細
書の17〜18頁に記載した試験方法(2)を用いて得られた。
先行技術化合物とは対照的に、本化合物は、両方のアイソザイムに対してバラ
ンスのとれた強い阻害活性を示す。
【手続補正書】
【提出日】1995年11月28日
【補正内容】
(1)請求の範囲を次のとおり補正する。
『1.下式の化合物又は薬学的に許容できるその塩基塩。
〔式中、Rは−CO2H又はテトラゾール−5−イルであり;
R1は場合によりフッ素により置換されたC3〜C8アルキルであり
;そして
R2はC2〜C4アルキルである。〕
2.Rが-CO2Hである、請求項1記載の化合物。
3.R1がC3〜C8アルキルである、請求項1又は2記載の化合物。
4.R1がC3〜C6アルキルであり、R2がC2〜C3アルキルである、請求項3記
載の化合物。
5.R1がn−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル又はn−ヘキシル、好まし
くはn−ブチルであり、R2がエチル又はn−プロピルである、請求項4記載の
化合物。
6.4−(3−[(2−n−ブチル−2−[4−エチル]フェニル−1,3−ベ
ンゾジオキソラン−5−イル)メチルカルボニル]インドール−1−イル)酪酸
又は4−(3−[(2−n−ブチル−2−[4−プロピル]フェニル−1,3−
ベンゾジオキソラン−5−イル)メチルカルボニル]インドール−1−イル)酪
酸、又は薬学的に許容できるそれらの塩基塩である、請求項1記載の化合物。
7.請求項1〜6のいずれかに記載の式(I)の化合物又は薬学的に許容できる
その塩基塩を、薬学的に許容できる希釈剤又は製剤上の担体と一緒に含む、ステ
ロイド5α−レダクターゼ、特にテストステロン5α−レダクターゼを阻害
するための医薬組成物。
8.尋常性座瘡、脱毛症、脂漏症、女性多毛症、良性前立腺肥大、男性型禿頭症
又はヒト前立腺癌を治療するための、請求項7記載の医薬組成物。
9.下式の化合物:
〔式中、R4は開裂してRが−CO2Hである請求項1で定義した式(I)の化
合物を与えることができるエステル形成基、好ましくはC1〜C6アルキルである
。〕;
〔式中、R5及びR6はそれぞれ独立にH及びC1〜C4アルキルから選ばれる〕
;
〔式中、R7はH又はC1−C4アルキルである。〕;
〔式中、R8及びR9は一緒になってエチレンを表し、前記エチレンは場合によ
りフェニル又はC1−C4アルキルにより置換されている。〕;
又はその塩基塩;
〔式中、Z1は−CH=CH2又は−C≡CHである。〕;
又はその塩基塩。
〔上式中、R、R1及びR2は請求項1において式(I)の化合物について定義
した通りである。〕』
(2)明細書第1頁下4〜3行の「本発明の一定の化合物は・・・広く開示され
ている。」を次のとおり補正する。
『本発明の化合物のあるものは、国際出願公開No.WO93/17014により
一般式で開示されている。
EP−A−0458207は、テストステロン5α−レダクターゼ阻害活性を
有するインドール誘導体を開示している。』
(3)同第37頁第14行の「PCT/EP93/00380の」を『国際出願
公開No.WO93/17014の実施例36の化合物の』と補正する。
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フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),AU,BR,CA,CN,C
Z,FI,HU,JP,KR,NO,NZ,PL,RU
,US
(72)発明者 ブラッグ,ジュリアン
イギリス国 ケント シーティー13・9エ
ヌジェイ,サンドウィッチ,ラムズゲー
ト・ロード(番地なし),ファイザー・セ
ントラル・リサーチ内
(72)発明者 ローソン,デーヴィッド・ジェームズ
イギリス国 ケント シーティー13・9エ
ヌジェイ,サンドウィッチ,ラムズゲー
ト・ロード(番地なし),ファイザー・セ
ントラル・リサーチ内