JPH08506959A - 食品における滅菌中間相の使用 - Google Patents

食品における滅菌中間相の使用

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ハーツェ、アイザック
ヘンドリックス、ヘンリカス・アーノルダス・シー・エム
スコルテス、ヤコブス・レオナルダス・ヘルマヌス
シッキング、ロブ
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ユニリーバー・ナームローゼ・ベンノートシャープ
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Abstract

(57)【要約】 界面活性剤の滅菌中間相を製造する方法にして、次の一連の工程:(a)界面活性剤と水とを含んでなるプレミックスを当該界面活性剤のクラフト温度よりも高い温度にて調製する工程;(b)上記プレミックスを115℃よりも高い温度で滅菌する工程:及び(c)上記プレミックスを当該界面活性剤のクラフト温度よりも低い温度に冷却する工程を含んでなり、当該方法は(工程cの前又は途中又は後に)適当なパッケージに無菌状態で詰める工程をも含んでなる方法。

Description

【発明の詳細な説明】 食品における滅菌中間相の使用 本発明は滅菌中間相の製造方法並びに当該滅菌中間相を含有してなる製品に関 する。 国際公開番号WO92/09209の記載から、可食性界面活性剤の中間相( mesomorphic phase)を例えば脂肪代替物や組織化剤や起泡剤 として、食品に配合することが知られている。上記の特許明細書には、中間相を 含んだ無脂肪スプレッドの低温殺菌処理(パストゥーリゼーション)についても 記載されている。 低温殺菌処理された製品についての問題は、それらには微生物は実質的に存在 していないものの、胞子が依然として含まれていることが多々あることである。 そのため、室温安定なものにするため、低温殺菌製品には保存料の添加又は低い pHにすることが必要とされる。WO92/09209に記載された製品のもう 一つの問題点は、時としてそれらの起泡性(whippability)に限界 がみられることである。 本発明の目的は上記の問題の一つ又はそれ以上を解決することである。今回、 驚くべきことに、中間相を特定の方法で製造すればこの目的が達成できることが 判明した。 したがって、本発明は、界面活性剤の滅菌中間相を製造する方法にして、下記 の一連の工程: (a)界面活性剤と水とを含んでなるプレミックスを当該界面活性剤のクラフ ト温度よりも高い温度にて調製する工程; (b)上記プレミックスを115℃よりも高い温度で滅菌する工程;及び (c)上記プレミックスを当該界面活性剤のクラフト温度よりも低い温度に冷 却する工程 を含んでなる方法に関するが、当該方法は、工程cの前又は途中又は後に適当な パッケージに無菌状態で詰める工程をも含んでなる。 如何なる理論にも束縛されるつもりはないが、工程(a)〜工程(c)の間に 次に述べるような事柄が起こるものと考えられる。 工程(a)の間に、界面活性剤のある形態での組織化が起こって、その結果、 「液体」中間相の系が形成されると考えられる。このような「液体」中間相構造 がいったん形成された後でプレミックスを工程(b)において加熱処理しても、 驚くべきことに、かかる構造は加熱工程中に不可逆的に破壊されることがない。 次いで、工程(c)で冷却すると滅菌中間相構造が形成されることになる。 工程(a)では、1種類又はそれ以上の界面活性剤と水とを含んでなるプレミ ックスの調製を当該界面活性剤のクラフト点よりも高い温度で行う。界面活性剤 のクラフト点は一般にその種類によって大きく異なる。仮にクラフト点が室温よ りも高ければ、工程(a)には加熱工程が含まれるはずである。成分を予め混合 してから加熱してもよいし、或いは加熱しておいた水に界面活性剤を加えてもよ い。例えば、界面活性剤として飽和モノグリセリドを用いる場合、工程(a)は 好ましくは30〜75℃、さらに好ましくは50〜70℃の温度での加熱処理を 含む。プレミックスをクラフト点よりも高い温度に維持しておく時間は好ましく は5秒以上、さらに好ましくは1〜100分間である。所望に応じて、上記プレ ミックスにその他の成分を加えてもよい。これを工程(a)と工程(b)の間に 行う場合、例えばクラフト点未満への、(部分)冷却を行うのが望ましい。 工程(b)において適切な滅菌処理時間及び温度を選択すれば、滅菌製品、す なわち、ボツリヌス菌(Clostridium botulinum)の胞子 数が非滅菌製品と比べて少なくとも10-12も減少した製品が得られる。滅菌条 件は、上記中間相がボツリヌス菌胞子を実質的に含まなくなる(1000kg当 り1胞子未満)ようにするのが好ましいる。好ましくは、工程(b)は120℃ 以上、さらに好ましくは120〜155℃、最も好ましくは130〜150℃の 温度での加熱処理を含む。加熱処理の時間は一般に0.1秒〜100分間である が、滅菌処理の温度に依存する。例えば、120℃では加熱処理時間は一般に1 〜30分であり、130℃では1〜500秒間であり、130〜150℃では0 .1〜180秒、さらに一般的には1〜25秒間である。これに関して、130 〜150℃の温度、例えば140℃付近まで加熱するのが好ましい。これは、驚 くべきことに、かかる温度付近において、胞子数の減少率(温度増加と共に急激 に増大)と加熱処理のコスト(温度増加と共に増大)と加熱処理時間(温 度増加と共に短縮)と異臭や副反応などの発生(温度増加と共に増大)との良好 なバランスがみられるからである。 工程(c)では、中間相を冷却して上記クラフト温度よりも低い温度にする。 一般に、この冷却処理では室温又はそれ以下の温度、例えば冷蔵温度(5℃)ま で下げる。冷却処理は短時間で行うのが好ましく、例えば、滅菌処理後好ましく は5分以内、さらに好ましくは0.5〜3分以内に(例えば約1〜2分で)、室 温又は冷蔵温度に達するようにする。このような急速冷却は、余り望ましくない とされる場合もある安定な立方晶系中間相の形成の防止に役立つので、有利であ ると考えられる。 工程(c)の前又は途中又は後、製品は以降の使用のため適当なパッケージに 無菌状態で充填される。ただし、製品を連続的な(回分式の反意)滅菌、すなわ ち、包装前の滅菌処理に付すのが好ましい。本発明の食品は、一食分のパック、 すなわち、小分けパックのように一度に食べる分量だけの食品を含んだパックに 包装するのが好ましい。その他の好適なパックは、例えば1〜10000gの食 品を入れた大容器であってもよい。製品の滅菌状態を維持するために、かかるパ ッケージは好ましくは密閉(例えば封止)すべきである。同様に、工程(c)の 前又は途中又は後、この製品を他の追加成分と混合して、食品その他の製品とし てもよい。好ましくは、かかる成分は滅菌処理前又は滅菌処理後のいずれかにお いて無菌条件下で混合する。こうすることによって、無菌下で充填された最終製 品の無菌性が確保される。 上記の滅菌中間相は様々な製品、例えばスキンクリームやその他のパーソナル ケア製品などに好適に使用し得る。しかし、最も好ましくは、上記滅菌中間相は 食品に使用される。かかる目的のため、中間相は可食性界面活性剤で作られる。 好適な食品は、例えば、スプレッド類、ドレッシング類、チーズ、ソース、肉製 品、ババロアや非乳クリームやムースのような起泡性食品、並びにバッターやピ ザ生地やパン生地のような生地製品である。特に好ましいのは、室温安定な食品 で好ましくは4.6以上のpHをもつ食品に対して可食性界面活性剤の滅菌中間 相を使用することである。最も好ましいのは、かかる滅菌中間相をpH4.6以 上の室温安定な食品で保存料を含んでいない食品に使用することである。このよ うな食品は従前製造することのできなかったものである。もう一つの好ましい具 体的態様では、滅菌中間相を起泡性食品、すなわち、通常のホイッピング器具で ホイップすれば1kg当り1.25lの比体積をもつようになる食品に対して使 用する。別の好ましい具体的態様は、滅菌中間相を生地製品に対して、例えばバ ッター中の抱気剤又はパン改良剤として、使用することである。 中間相及びその製造法は食品科学者には公知である。かかる相については、G unstone,Harwood及びPadley著の“Lipid Hand book”(Chapman and Hall,1986年)の第227頁に 記載されている。さらに詳細な記載は、S.Friberg著の“Food E mulsions”(Marcel Decker,1976年,第82頁)に みられる。 本発明の目的に鑑みれば、中間相という用語は水と可食性界面活性剤からなる 半規則的な(semi−ordered)相をすべて包含した意味で用いる。中 間相の具体例は、立方晶系(cubic)相、六方晶系(hexagonal) 相、コアゲル(coagel)相及びラメラ(lamellar)相である。本 発明で使用するのに好ましい中間相はリオトロピック(lyotropic)中 間相であり、特に好ましいのはラメラ相である。本発明の目的に鑑みれば、ラメ ラ相という用語は界面活性剤二重層と水とが交互に存在したパターンをもつ系を いう。ラメラ相の具体例はラメラ粒滴(droplet)相、ラメラゲル相及び 界面活性剤層と水層とが平行に伸びたラメラ相である。本発明の技術的範囲に入 らないのは、例えば脂肪やフレーバーなどのキャリア物質として機能するリポソ ームのような中間相構造である。 食品などにおける中間相の存在は、界面活性剤の規則的配列を検出するのに適 した方法で検出することができる。好適な方法には、例えばMNR、電子顕微鏡 、示差走査熱量測定、光学顕微鏡及びX線回析などが含まれる。 幾つかの用途に対しては、滅菌中間相は例えばα-ゲル相などのラメラ相であ るのが好ましい。これらの相は、製品の重量を基準にして98重量%さらには9 9重量%もの驚くほど多量の水分を含み得るので特に好ましい。特に好ましいの は、安定なラメラ相構造(すなわちα-ゲル構造)を含んだ製品であり、これ らは室温又はそれ以下の温度で2週間保存しても非ラメラ構造への変換は大して 起こらない(変換率50%未満)。高温などのある種の状況の下では、六方晶系 又は立方晶系の粘稠な等方性中間相が形成されることもある。かかる相の流動学 的性質のため、時としてこれが余り好ましくないこともある。 本発明の別の好ましい要素は食品中に中間相の凝集領域が存在することである 。最も好ましいのは中間ラメラ相の凝集領域が存在することである。凝集相は好 ましくは幾分連続的な中間相又は中間相の離散粒子(例えば数平均粒度1μm〜 10000μm、さらに好ましくは5μmより大、例えば15〜1500μmの もの)のいずれかで構成される。 本発明の食品は可食性界面活性剤の滅菌中間相を好ましくは少なくとも1重量 %、さらに好ましくは2〜100重量%(例えば3〜20重量%)含む。 本発明では、どのような界面活性剤でも使用することもできるが、脂質系のも のが好ましい。食品に対しては、如何なる可食性界面活性剤も使用し得る。なお 、脂質系以外のその他の界面活性剤、例えば炭水化物系のものも除外されない。 一般に、好ましい可食性界面活性剤は、非イオン性界面活性剤、陰イオン界面活 性剤及び陽イオン界面活性剤からなる群から選択される。 好ましい非イオン性界面活性剤又は両性界面活性剤は可食性のモノグリセリド 、ジグリセリド、ポリグリセロールエステル、ホスファチジルコリンのような非 イオン性リン脂質、脂肪酸エステルの非脂肪系カルボン酸エステル、糖と脂肪酸 の部分エステル、ポリオールと脂肪酸の部分エステル、脂肪酸のアルカリ金属塩 及びこれらの混合物である。 好ましい陽イオン界面活性剤は、脂肪酸エステルの陽イオン性非脂肪系カルボ ン酸エステル及びこれらの混合物である。 好ましい陰イオン界面活性剤は、ラクチル化脂肪酸塩、陰イオン性リン脂質、 脂肪酸エステルの陰イオン性非脂肪系カルボン酸エステルとその金属塩、脂肪酸 とその金属塩及びこれらの混合物である。 これらの界面活性剤に用いられる脂肪酸鎖はどのような種類及び起源のもので あってもよい。ただし、C8〜C22脂肪酸鎖が存在しているのが好ましく、C12 〜C22(例えばC14〜C18)のものが存在しているのがさらに好ましい。脂肪酸 は例えば飽和でも不飽和でも、分別されたものでも水添されたものであってもよ く、天然(例えば乳性、植物性又は動物性)に由来するものであっても合成され たものであってもよい。 本発明の製品に使用するのに好ましい界面活性剤は、モノグリセリド、レシチ ン(又はその他のリン脂質)及びラクチル化脂肪酸塩のグループに属する材料を 界面活性剤の一部又は全部として含んでなる。 本発明の食品に含まれる中間相は99〜5重量%の水を含み得るが、中間相は 、中間相の総重量を基準にして、98〜60重量%の水、特に97〜80重量% の水を含んでなるのが好ましい。本発明の製品の総水分量は例えば最大99重量 %まで、例えば10〜90重量%であり、好適には20〜80重量%である。中 間相の残りの部分は上記で定義した界面活性剤であってもよく、中間相の重量の 0.5重量%以上30重量%まで、さらに好ましくは1〜20重量%、最も好ま しくは2〜12重量%の濃度である。 本発明の食品中の可食性界面活性剤の全量は、食品の重量を基準にして、好ま しくは0.1〜30重量%、さらに好ましくは0.2〜15重量%、最も好ましく は0.5〜10重量%である。 以降で例示する本発明の典型的な実施態様は、滅菌中間相として、多量の非イ オン性界面活性剤と少量のイオン性補助界面活性剤を含んでなる。生体高分子が 存在する場合には、これらが中間相構造の一部となり得る。 中間相は、中間相の総重量を基準にして、好ましくは1〜30重量%、さらに 好ましくは2〜10重量%の非イオン性界面活性剤(例えばモノグリセリド)と 0.005〜10重量%、さらに好ましくは0.01〜1重量%のイオン性補助界 面活性剤(例えばラクチル化脂肪酸のアルカリ金属塩、好ましくはステアロイル ラクチレートナトリウム)を含んでなる。 界面活性剤についての「非イオン性」、「陽イオン」及び「陰イオン」という 分類は、いうまでもなく、それらの界面活性剤が使用される食品のpHに依存す る。 好ましくは、非イオン性界面活性剤とイオン性界面活性剤とを100:1〜1 :10の重量比、さらに好ましくは50:1〜1:1(例えば40:1〜 10:1)の重量比で用いる。 好ましい非イオン性界面活性剤は、モノグリセリド、脂肪酸のアルカリ金属塩 、モノグリセリドのラクチル化エステル及びリン脂質である。好ましいイオン性 補助界面活性剤は、ラクチル化脂肪酸のアルカリ金属塩、例えば、ステアロイル ラクチレートナトリウム(SSL)、クエン酸エステル、イオン性リン脂質(ホ スファチド酸(PA))、コハク酸エステル、モノグリセリドのジアセチル酒石 酸エステル(DATEM)である。 本発明の食品は一般に0〜80重量%の脂肪を含んでなるが、この成分の好ま しい量は0〜79重量%(例えば、0〜40重量%)の脂肪である。上述の通り 、本発明の滅菌中間相の好ましい機能は、食品に普通存在している脂肪の一部又 は全部を代替するための脂肪代替物である。好ましくは、本発明の食品は対応全 脂食品よりも少なくとも30%低いカロリー含有量を有しており、また、脂肪含 有量が全脂食品の50%未満であるような食品も同様に好ましい。 驚くべきことに、この中間相は、本発明にしたがって使用すれば、系の組織化 能力に影響を与えずに、比較的多量の電解質を含む食品に使用できることも判明 した。配合し得る電解質の一つの具体例は塩化ナトリウムである。本発明の食品 における電解質(例えば塩)の量は、食品の総重量を基準にして、好ましくは0 .01〜5重量%、さらに好ましくは0.1〜3重量%(例えば0.2〜2重量% )である。 本発明の非常に好ましい実施態様は生体高分子の使用に関するものである。か かる生体高分子は、好ましくは上記の工程(a)において系に加える。如何なる 理論にも束縛されるつもりはないが、かかる物質を工程(a)で加えると、その 生体高分子の一部が「液体」中間相に取り込まれて、その後の滅菌処理(工程( b))及び冷却処理によって特に貯蔵安定性の高い滅菌中間相が得られると考え られる。好適な生体高分子は、例えば、炭水化物(グアーガム、LBG、キサン タンのようなガム類、デンプン類、カラギーナンなど)又はタンパク質(乳タン パク、ゼラチン、大豆タンパクなど)である。特に好ましいのは乳タンパクであ り、生体高分子の一部又は全部とし得る。このようなタンパク質に適した原料は 、例えば脱脂乳、脱脂粉乳、バターミルクパウダー、ホエイパウダー、ホエイ、 卵タンパ ク質及びナトリウムカゼイネートである。 生体高分子の量は、製品の重量を基準にして、好ましくは0.1〜60重量% である。界面活性剤との関係では、界面活性剤と生体高分子の重量比が10:1 〜1:50であるのが好ましい。 本発明の滅菌中間相を含んだ食品の製造に当たっては、滅菌中間相を別個に製 造してその中間相を一つの成分として残りの食品成分に対して添加することも可 能であるし、或いは組成物中の他成分の1種類又はそれ以上を工程(a)のプレ ミックスに添加することも可能である。ただし、構成成分は最終的な食品が滅菌 状態になるように加えるのが好ましい。これは、滅菌の前に成分を加えておくか 或いは滅菌済の成分を加えることによって達成できる。 多数の具体的な実施態様を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明の 技術的範囲がこれらの具体的実施態様に限定されないことは明らかであろう。 本発明の一番目の実施態様はドレッシング又はマヨネーズに関するものである 。一般に、ドレッシング又はマヨネーズは水中油型エマルジョンである。かかる エマルジョンの油相は一般に製品の0〜80重量%である。非低脂肪型食品の場 合、トリグリセリドの量は一般に60〜80重量%、さらに好ましくは65〜7 5重量%である。サラダドレッシングの場合、脂肪の量は一般に10〜60%、 さらに好ましくは15〜40%である。低脂肪又は無脂肪ドレッシングは、例え ば0、5、10又は15重量%程度の量のトリグリセリドを含む。 その他ポリオール脂肪酸エステルのような脂肪様物質をトリグリセリドの一部 又は全部を代替するための代替物として用いてよい。 本発明によるドレッシングは前記の成分に加え、任意成分として、ドレッシン グ及び/又はマヨネーズに都合よく配合することのできる1種類以上のその他の 成分をさらに含んでいてもよい。そのような物質の具体例は、乳化剤(例えば、 卵黄又はその誘導体など)、安定剤、酸性化剤、凝集剤、フレーバー、着色料な どである。組成物の残部は水であるが、水は好適には0.1〜99.9重量%の量 、さらに好ましくは20〜99重量%、最も好ましくは50〜98重量%の量で 配合することができる。 マヨネーズ又はドレッシングにおいて、可食性界面活性剤の中間相は別個に製 造してから組成物の残りの成分を加えてもよいし、或いは他の成分の存在下で製 造してもよい。 本発明の別の実施態様は、上記に概要を記した可食性界面活性剤の滅菌中間相 をスプレッドに使用することである。特に好ましいのは、これらの中間相を脂肪 代替物としてスプレッドに使用することである。 この実施態様によるスプレッドは、一般に可食性トリグリセリドを0〜80重 量%含有する。好適な可食性トリグリセリドは、例えば、Bailey’s I ndustrial Oil and Fat Products(1979) に開示されている。非低脂肪型スプレッド(マーガリン)におけるトリグリセリ ドの量は、一般に60〜80重量%、好ましくは70〜79重量%である。低脂 肪型スプレッドでは、トリグリセリドの量は一般に30〜60重量%、好ましく は35〜45重量%である。極低脂肪型スプレッドでは、トリグリセリドの量は 、一般に0〜40%であり、例えば、30%、25%、20%、さらには10% もしくはほぼ0%であってもよい。その他の脂肪様物質(スクロース脂肪酸ポリ エステルなど)をトリグリセリド原料の一部又は全部を代替するための代替物と して用いてもよい。 スプレッドに使用する可食性界面活性剤は、好ましくは0.1〜15重量%、 さらに好ましくは1〜10重量%、最も好ましくは2〜8重量%の量で使用する 。非イオン性可食性界面活性剤の量は、好ましくは0.1〜15重量%、さらに 好ましくは1〜8重量%、最も好ましくは2〜6重量%である。非イオン性可食 性界面活性剤として特に好ましいのはモノグリセリド及びレシチンである。イオ ン性可食性界面活性剤の量は、好ましくは0〜5%、さらに好ましくは0.05 〜2%、最も好ましくは0.1〜0.5%である。好ましいイオン性可食性界面活 性剤は、ラクチル化脂肪酸塩及びモノグリセリドのジアセチル酒石酸エステルで ある。 本発明のスプレッドは、前記の成分に加え、任意成分として、スプレッドに都 合よく使用することのできるその他の成分を含んでいてもよい。かかる物質の具 体例は、ゲル化剤、糖、EDTA、スパイス類、塩、凝集剤、フレーバー類、着 色料、タンパク質、酸などである。組成物の残部は水であるが、水は最大 99.9重量%まで、さらに一般的には10〜98重量%、好ましくは20〜9 7重量%の量で配合し得る。 本発明のスプレッドは、脂肪及び/又は水を連続相(分散媒)とし得る。滅菌 中間相は、スプレッド製品に含まれる水相及び/又は油相の一部又は全部を代替 するための代替物として用いることができる。 本発明のスプレッドの製造に当たっては、中間相は残りの成分を加える前に別 個に製造してもよいし、或いは他の成分の存在下で中間相を製造してもよい。 本発明の一つの好ましい実施態様は、可食性界面活性剤中間相を、起泡性食品 、特に起泡性の非乳クリーム類、ムース類、ババロア類などに使用することであ る。好ましい用途は、起泡制御剤及び脂肪代替物である。 起泡性製品中の可食性界面活性剤の量は、組成物の重量を基準にして、好まし くは0.1〜15重量%、さらに好ましくは1〜10重量%、最も好ましくは2 〜8重量%である。好ましくは、可食性界面活性剤物質はモノグリセリドを例え ば1〜10重量%、さらに好ましくは2〜5重量%含む。モノグリセリドに加え 、補助界面活性剤が例えば0〜10%、さらに好ましくは0.1〜8%の量で存 在していてもよい。 好ましくは、本発明の起泡性食品は0.1〜15重量%の生体高分子を含有す る。好ましい生体高分子はタンパク質、特に乳タンパクである。 本発明の起泡性食品は、中間相に含まれる可食性界面活性剤に加え、例えば糖 、乳化剤、着色料、フレーバー、脂肪(好ましくは植物性脂肪)、脱脂乳などの 1種類又はそれ以上の成分を都合よく含み得る。例えば、脂肪含有量は0〜80 %であり、さらに好ましくは0〜40%、例えば約5%、15%又は30%であ る。組成物の残部は好ましくは水である。 前述の通り、可食性界面活性剤の中間相は、残りの成分を混合する前に製造し てもよいし、或いは組成物の他の成分の存在下で形成してもよい。 本発明の別の好ましい実施態様は、可食性界面活性剤の滅菌中間相をチーズ製 品、例えばプロセスチーズやセミハードチーズなどに使用することである。チー ズ製品における滅菌中間相の好ましい使用の態様はフレッシュチーズ及びプロセ スチーズにおけるものである。 チーズ製品は概してマトリックス中に脂肪粒が分散したものを含んでおり、そ のマトリックスはカゼインで組織化されている場合が多い。本発明では、滅菌中 間相を分散相の一部又は全部を代替するための代替物として使用することができ るが、かかる中間相をチーズマトリックスの一部又は全部を代替するための代替 物として使用することも可能である。前者の場合、中間相は、中間相の離散粒子 からなる凝集相として存在する。後者の場合、中間相は連続的凝集相であっても よいし、離散粒子で構成されていてもよい。 チーズ製品中における可食性界面活性剤の量は、組成物の好ましくは0.1〜 15重量%、さらに好ましくは0.5〜10重量%、最も好ましくは1〜8重量 %である。非イオン性界面活性剤の量は、好ましくは0.1〜8%、さらに好ま しくは0.5〜5%である。イオン性界面活性剤の量は、好ましくは0〜7%、 さらに好ましくは0.1〜5%である。生体高分子の量は好ましくは0.1〜60 重量%である。好ましい生体高分子はタンパク質、特に乳タンパクである。 本発明のチーズ製品は、可食性界面活性剤の中間相に加え、チーズ製品中に存 在し得る成分であればその種類を問わず好適に含み得る。このような成分の具体 例は、脂肪(好ましくは0〜45%、さらに好ましくは1〜30%の量で存在す る)、ポリオール脂肪酸エステルなどの脂肪様物質(脂肪の一部又は全部を代替 し得る)、電解質(0〜5%、好ましくは1〜4%量のCaCl2及び/又はN aClなど)、レンネット又はレンニン(例えば0.005〜2%、さらに好ま しくは0.01〜0.5%の量)、フレーバー、着色料、乳化剤、安定剤、保存料 、pH調整剤などである。製品の残部は通常は水であるが、水は例えば0〜99 .5重量%、さらに好ましくは5〜80重量%、最も好ましくは0〜75重量% の量で存在し得る。 本発明のチーズ製品は、チーズ類の製造に適した方法であればどのような方法 で製造してもよい。前記の通り、可食性界面活性剤の中間相は別個に製造しても よいし、或いはチーズ製品の他の成分の存在下で製造してもよい。滅菌中間相を 別個に製造する場合、そのようにして製造された滅菌中間相は前記の通り工程( c)において残りの成分に加えるのが好ましい。 本発明によって可食性界面活性剤の滅菌中間相を都合よく配合し得るその他の 食品には、上記以外の可食性乳化系、ソース類、スイートスプレッド、液状及び 半液状の乳製品、肉製品、ベーカリクリーム、トッピング類、ベーカリ製品(例 えば生地)などが含まれる。 以下の実施例によって本発明を例示するが、実施例中の百分率は、特記しない 限り、すべて組成物の重量に基づくものである。 次の成分を用いた。 Hymono及びAdmulという名称の後にコード番号が付いた界面活性剤 は、すべてQuest International社の商品名である。各種β -カロチンはHoffmann-La Roche Ltd.社(スイス国バーゼ ル)から入手した。BMPはバターミルクパウダーである。SMPは脱脂粉乳で ある。塩は塩化ナトリウムである。実施例1 可食性界面活性剤の中間相を下記の成分から製造した。 水 89.0% モノグリセリド(*) 6.0% 脱脂粉乳 5.0% 注: *Hymono 8803(Quest Int.社製) 水をウォータージャケット付容器内で60℃の温度まで加熱した。この温度に 達した時点で、残りの成分をすべて水に加え、得られた混合物を「リボン式撹拌 機」を用いて約30分間穏やかに撹拌した。この生成物のpHを水酸化ナトリウ ムで7.0に調節した。この生成物を、間接系による140℃で10秒間のUH T処理によって滅菌した。生成物を40℃に冷却して、1kgの容器に無菌状態 で充填した。この生成物は室温で保存した。 得られた生成物は、可食性界面活性剤と生体高分子からなるαゲル型の滅菌中 間相であった。この生成物は本発明の様々な食品の製造に使用することができた 。実施例2 次の組成の中間相を製造した。 モノグリセリド(*) 8.0% ステアロイルラクチレートナトリウム(**) 0.4% 低温殺菌脱脂乳 残部 注: *=Hymono 8903(Quest Int.社製) **=Admul SSL 2012 65℃においてすべての成分を手作業でブレンドし、水酸化ナトリウム溶液で このブレンドを中和してpH7.0とした。得られた混合物を5分間撹拌した。 このようにして得られた液体生成物を、140℃で8秒間UHT処理した。生成 物を冷却して容器中に無菌状態で充填し、5℃又は20℃で保存した。こうして 得られた滅菌中間相は、無菌状態にあり、室温安定で、αゲル型のものであった 。 Hobartミキサーをレベル3で用いて、この製品の起泡特性を調べた。混 合を始めて30秒後に、密度が1000g/lから440g/lに低下し、さら に混合を続けると最終的に40g/lの密度になった。 生成物を130℃で30秒間加熱した場合にも同様の結果が得られた。実施例3 下記成分からなる低カロリーババロアを製造した。 モノグリセリド(Hymono 8803) 6.2% ゼラチン(ブルーム250,酸) 1% 砂糖 11% ストロベリーシロッブ 10% 水 残部 モノグリセリドを撹拌容器内において62℃で水と混合した。10分後に残り の成分を加えた。水酸化ナトリウムを用いてpHを7に調節した。生成物を14 2℃で16秒間滅菌処理した。25℃に冷却した後、生成物を無菌状態で包装し て、室温で保存した。この滅菌生成物はαゲル型の中間相を含んでおり、ホイッ プすると適当なコンシステンシーを示すと共に良好な脂様食感を与えた。実施例4 下記の成分から室温安定な起泡性非乳クリームを製造した。 モノグリセリド(Hymono 8903) 4.5% バターミルクパウダー 8% グアーガム 0.2% ビーンオイル 10% Triodan 55 0.3% β-カロテン(ビーンオイル中2%) 0.01% 水 残部 撹拌容器内で水を60℃に加熱し、次にUltra Turax(Jamke & Kunkel社製)の中で撹拌しながらモノグリセリド、バターミルクパ ウダー及びグアーガムを加えた。水酸化ナトリウムでpHを7.0に調節した。 10分後に溶液を40℃に冷却して、残りの成分と混合した。この混合物を2段 階ホモジナイザー(50及び25bar)の中でホモジナイズし、UHT間接チ ューブ型熱交換器を用いて140℃で10秒間滅菌処理した。40℃に冷却した 後、生成物を無菌状態で包装して5℃及び20℃で保存した。 こうして得られた製品は、起泡性で、無菌状態にあり、数週間にわたって室温 安定であり、卓越した脂様食感を有していた。この製品は、伝統的に高脂肪型( 45%前後)のホイップドクリームが使用されてきた数多くの用途に用いること ができた。実施例5 下記に示す数種類の組成のピザ生地を製造した。 生地はWerner-Pfleiderer UC80の中で製造した。成分 は上記の順序で添加して、67rpmで2分間及び134rpmで4分間捏ねた 。すべての生地が良好な生地取扱性を有していた。 230℃で16分間ベーキングしたところ、満足すべきピザ製品が得られた。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1994年12月1日 【補正内容】 8.起泡性食品の製造方法にして、請求項1記載の方法において工程(a)の プレミックスが当該食品の他の成分を含んでいることを特徴とする方法。 9.1種類以上の可食性界面活性剤の滅菌中間相を含んでなる起泡性食品。 10.請求項9記載の起泡性食品にして、可食性界面活性剤の滅菌中間相の凝集 領域を含んでなることを特徴とする起泡性食品。 11.請求項9又は請求項10記載の起泡性食品にして、4.6以上のpHを有 し、好ましくは保存料を含まないことを特徴とする起泡性食品。 12.請求項9乃至請求項11のいずれか1項記載の起泡性食品にして、ババロ ア、非乳クリーム及びムースから選択されることを特徴とする起泡性食品。 【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1994年12月6日 【補正内容】 明細書 食品における滅菌中間相の使用 本発明は滅菌中間相の製造方法並びに当該滅菌中間相を含有してなる製品に関 する。 国際公開番号W092/09209の記載から、可食性界面活性剤の中間相( mesomorphic phase)を例えば脂肪代替物や組織化剤や起泡剤 として、食品に配合することが知られている。上記の特許明細書には、中間相を 含んだ無脂肪スプレッドの低温殺菌処理(パストゥーリゼーション)についても 記載されている。 Journal of the American Oil Chemist s’ Society(JAOCS),Vol.42,1068-1070頁、特 に1069頁の記載から、0〜45%の水を含有したある種のモノグリセリドの 水性混液をクラフト温度よりも高い温度に加熱して再度冷却しても、何の問題も 起こらず、不可逆的相転移も起こらないことも知られている。しかし、モノグリ セリト含有率が低くて水分量の高い組成物については検討されておらず、報告も されていない。 低温殺菌処理された製品についての問題は、それらには微生物は実質的に存在 していないものの、胞子が依然として含まれていることが多々あることである。 そのため、室温安定なものにするため、低温殺菌製品には保存料の添加又は低い pHにすることが必要とされる。WO92/09209に記載された製品のもう 一つの問題点は、時としてそれらの起泡性(whippability)に限界 がみられることである。 本発明の目的は、水分量が高く可食性界面活性剤含有率の比較的低い滅菌中間 相を含んだ起泡性食品にみられる上記の問題の一つ又はそれ以上を解決すること である。今回、驚くべきことに、中間相を特定の方法で製造すればこの目的が達 成できることが判明した。 したがって、本発明は、界面活性剤の滅菌中間相を製造する方法にして、下記 の一連の工程: (a)1種類以上の界面活性剤と98〜60重量%の水と0.1〜30重量% の 生体高分子を含んでなるプレミックスをクラフト温度よりも高い温度にて調 製する工程; (b)上記プレミックスを115℃よりも高い温度で滅菌する工程;及び (c)上記プレミックスをクラフト温度よりも低い温度に冷却する工程 を含んでなる方法に関する。 如何なる理論にも束縛されるつもりはないが、工程(a)〜工程(c)の間に 次に述べるような事柄が起こるものと考えられる。 工程(a)の間に、界面活性剤のある形態での組織化が起こって、その結果、 「液体」中間相の系が形成されると考えられる。このような「液体」中間相構造 がいったん形成された後でプレミックスを工程(b)において加熱処理しても、 驚くべきことに、かかる構造は加熱工程中に不可逆的に破壊されることがない。 次いで、工程(c)で冷却すると滅菌中間相構造が形成されることになる。 工程(a)では、1種類又はそれ以上の界面活性剤と水とを適当な割合で含ん でなるプレミックスの調製をクラフト温度よりも高い温度で行う。界面活性剤の クラフト点は一般にその種類によって大きく異なる。仮にクラフト点が室温より も高ければ、工程(a)には加熱工程が含まれるはずである。成分を予め混合し てから加熱してもよいし、或いは加熱しておいた水に界面活性剤を加えてもよい 。例えば、界面活性剤として飽和モノグリセリドを用いる場合、工程(a)は好 ましくは30〜75℃、さらに好ましくは50〜70℃の温度での加熱処理を含 む。プレミックスをクラフト温度よりも高い温度に維持しておく時間は好ましく は5秒以上、さらに好ましくは1〜100分間である。所望に応じて、上記プレ ミックスにその他の成分を加えてもよい。これを工程(a)と工程(b)の間に 行う場合、例えばクラフト温度未満への、(部分)冷却を行うのが望ましい。 工程(b)において適切な滅菌処理時間及び温度を選択すれば、滅菌製品、す なわち、ボツリヌス菌(Clostridium botulinum)の胞子 数が非滅菌製品と比べて少なくとも10-12も減少した製品が得られる。滅菌条 件は、上記中間相がボツリヌス菌胞子を実質的に含まなくなる(1000kg当 り1胞子未満)ようにするのが好ましいる。好ましくは、工程(b)は120℃ 以上、さらに好ましくは120〜155℃、最も好ましくは130〜150℃の 温度で の加熱処理を含む。加熱処理の時間は一般に0.1秒〜100分間であるが、滅 菌処理の温度に依存する。例えば、120℃では加熱処理時間は一般に1〜30 分であり、130℃では1〜500秒間であり、130〜150℃では0.1〜 180秒、さらに一般的には1〜25秒間である。これに関して、130〜15 0℃の温度、例えば140℃付近まで加熱するのが好ましい。これは、驚くべき ことに、かかる温度付近において、胞子数の減少率(温度増加と共に急激に増大 )と加熱処理のコスト(温度増加と共に増大)と加熱処理時間(温度増加と共に 短縮)と異臭や副反応などの発生(温度増加と共に増大)との良好なバランスが みられるからである。 工程(c)では、中間相を冷却して上記クラフト温度よりも低い温度にする。 一般に、この冷却処理では室温又はそれ以下の温度、例えば冷蔵温度(5℃)ま で下げる。冷却処理は短時間で行うのが好ましく、例えば、滅菌処理後好ましく は5分以内、さらに好ましくは0.5〜3分以内に(例えば約1〜2分で)、室 温又は冷蔵温度に達するようにする。このような急速冷却は、余り望ましくない とされる場合もある安定な立方晶系中間相の形成の防止に役立つので、有利であ ると考えられる。 工程(c)の前又は途中又は後、製品は以降の使用のため適当なパッケージに 無菌状態で充填される。ただし、製品を連続的な(回分式の反意)滅菌、すなわ ち、包装前の滅菌処理に付すのが好ましい。本発明の起泡性食品は、一食分のパ ック、すなわち、小分けパックのように一度に食べる分量だけの食品を含んだパ ックに包装するのが好ましい。その他の好適なパックは、例えば1〜10000 gの食品を入れた大容器であってもよい。製品の滅菌状態を維持するために、か かるパッケージは好ましくは密閉(例えば封止)すべきである。同様に、工程( c)の前又は途中又は後、この製品を他の追加成分と混合して、食品その他の製 品としてもよい。好ましくは、かかる成分は滅菌処理前又は滅菌処理後のいずれ かにおいて無菌条件下で混合する。こうすることによって、無菌下で充填された 最終製品の無菌性が確保される。 上記の水と可食性界面活性剤と生体高分子を好適な割合で含んでなる滅菌中間 相は様々な起泡性食品に対して好適に使用し得る。好適な起泡性食品は例えば、 ババロアや非乳クリームやムースのような食品である。特に好ましいのは、室温 安定な食品で好ましくは4.6以上のpHをもつ食品に対して可食性界面活性剤 の滅菌中間相を使用することである。最も好ましいのは、かかる滅菌中間相をp H4.6以上の室温安定な食品で保存料を含んでいない食品に使用することであ る。このような食品は従前製造することのできなかったものである。もう一つの 好ましい具体的態様では、滅菌中間相を起泡性食品、特に通常のホイッピング器 具でホイップすれば1kg当り1.25lの比体積をもつようになる食品に対し て使用する。 中間相及びその製造法は食品科学者には公知である。かかる相については、G unstone,Harwood及びPadley著の“Lipid Hand book”(Chapman and Hall,1986年)の第227頁に 記載されている。さらに詳細な記載は、S.Friberg著の“Food E mulsions”(Marcel Decker,1976年,第82頁)に みられる。 本発明の目的に鑑みれば、中間相という用語は水と可食性界面活性剤からなる 半規則的な(semi-ordered)相をすべて包含した意味で用いる。中 間相の具体例は、立方晶系(cubic)相、六方晶系(hexagonal) 相、コアゲル(coagel)相及びラメラ(lamellar)相である。本 発明で使用するのに好ましい中間相はリオトロピック(lyotropic)中 間相であり、特に好ましいのはラメラ相である。本発明の目的に鑑みれば、ラメ ラ相という用語は界面活性剤二重層と水とが交互に存在したパターンをもつ系を いう。ラメラ相の具体例はラメラ粒滴(droplet)相、ラメラゲル相及び 界面活性剤層と水層とが平行に伸びたラメラ相である。本発明の技術的範囲に入 らないのは、例えば脂肪やフレーバーなどのキャリア物質として機能するリポソ ームのような中間相構造である。 本発明の滅菌中間相を含んだ食品の製造に当たっては、滅菌中間相を別個に製 造してその中間相を一つの成分として残りの食品成分に対して添加することも可 能であるし、或いは組成物中の他成分の1種類又はそれ以上を工程(a)のプレ ミックスに添加することも可能である。ただし、構成成分は最終的な食品が滅菌 状態になるように加えるのが好ましい。これは、滅菌の前に成分を加えておくか 或いは滅菌済の成分を加えることによって達成できる。 多数の具体的な実施態様を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明の 技術的範囲がこれらの具体的実施態様に限定されないことは明らかであろう。 本発明の別の実施態様は、上記に概要を記した可食性界面活性剤の滅菌中間相 をスプレッドに使用することである。特に好ましいのは、これらの中間相を脂肪 代替物としてスプレッドに使用することである。 本発明の好ましい実施態様は、好適な水分量及び生体高分子量をもつ可食性界 面活性剤の中間相を、起泡性食品、特に起泡性の非乳クリーム類、ムース類、バ バロア類などに使用することである。好ましい用途は、起泡制御剤及び脂肪代替 物である。 起泡性製品中の可食性界面活性剤の量は、組成物の重量を基準にして、好まし くは0.1〜15重量%、さらに好ましくは1〜10重量%、最も好ましくは2 〜8重量%である。好ましくは、可食性界面活性剤物質はモノグリセリドを例え ば1〜10重量%、さらに好ましくは2〜5重量%含む。モノグリセリドに加え 、補助界面活性剤が例えば0〜10%、さらに好ましくは0.1〜8%の量で存 在していてもよい。 好ましくは、本発明の起泡性食品は0.1〜15重量%の生体高分子を含有す る。好ましい生体高分子はタンパク質、特に乳タンパクである。 本発明の起泡性食品は、中間相に含まれる可食性界面活性剤に加え、例えば糖 、乳化剤、着色料、フレーバー、脂肪(好ましくは植物性脂肪)、脱脂乳などの 1種類又はそれ以上の成分を都合よく含み得る。例えば、脂肪含有量は0〜80 %であり、さらに好ましくは0〜40%、例えば約5%、15%又は30%であ る。組成物の残部は好ましくは水である。 前述の通り、可食性界面活性剤の中間相は、残りの成分を混合する前に製造し てもよいし、或いは組成物の他の成分の存在下で形成してもよい。 以下の実施例によって本発明を例示するが、実施例中の百分率は、特記しない 限り、すべて組成物の重量に基づくものである。 次の成分を用いた。 撹拌容器内で水を60℃に加熱し、次にUltra Turax(Jamke & Kunkel社製)の中で撹拌しながらモノグリセリド、バターミルクパ ウダー及びグアーガムを加えた。水酸化ナトリウムでpHを7.0に調節した。 10分後に溶液を40℃に冷却して、残りの成分と混合した。この混合物を2段 階ホモジナイザー(50及び25bar)の中でホモジナイズし、UHT間接チ ューブ型熱交換器を用いて140℃で10秒間滅菌処理した。40℃に冷却した 後、生成物を無菌状態で包装して5℃及び20℃で保存した。 こうして得られた製品は、起泡性で、無菌状態にあり、数週間にわたって室温 安定であり、卓越した脂様食感を有していた。この製品は、伝統的に高脂肪型( 45%前後)のホイップドクリームが使用されてきた数多くの用途に用いること ができた。 【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1994年12月13日 【補正内容】 請求の範囲 1.界面活性剤の滅菌中間相を含んでなる起泡性食品の製造方法にして、下記の 一連の工程: (a)1種類以上の界面活性剤と水98〜60重量%と1種類以上の生体高分 子0.1〜30重量%を含んでなるプレミックスをクラフト温度よりも高い温度 にて調製する工程; (b)上記プレミックスを115℃よりも高い温度で滅菌する工程;及び (c)上記プレミックスをクラフト温度よりも低い温度に冷却する工程 を含んでなる方法。 2.請求項1記載の方法にして、前記プレミックスが0.1〜15重量%の1種 類以上の生体高分子、好ましくはタンパク質を含んでいることを特徴とする方法 。 3.請求項1又は請求項2記載の方法にして、工程(b)で、130〜150℃ の温度で0.1〜180秒間、さらに好ましくは1〜25秒間の加熱処理を行う ことを特徴とする方法。 4.請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の方法にして、前記1種類以上の 界面活性剤が非イオン性界面活性剤とイオン性界面活性剤とを100:1〜1: 10の重量比で含んでなることを特徴とする方法。 5.請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の方法にして、滅菌中間相がラメ ラ相であることを特徴とする方法。 6.請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載の方法にして、当該方法が、生成 物を無菌状態で充填する工程(d)を含んでいることを特徴とする方法。 7.起泡性食品の製造方法にして、請求項1記載の方法で得られた1種類以上の 界面活性剤の滅菌中間相を含んでなる起泡性食品を当該食品の他の成分と混合す ることを特徴とする方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI A23L 1/307 9359−4B (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AT,AU,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CZ,DE,DK,ES,FI,GB,H U,JP,KP,KR,KZ,LK,LU,LV,MG ,MN,MW,NL,NO,NZ,PL,PT,RO, RU,SD,SE,SK,UA,UZ,VN (72)発明者 スコルテス、ヤコブス・レオナルダス・ヘ ルマヌス オランダ国、3043・ピージェイ・ロッテル ダム、プリンス、マウリッツシンゲル 82 シー (72)発明者 シッキング、ロブ オランダ国、2807・ディーケイ・ゴーダ、 トーレンモルナフ 2

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.界面活性剤の滅菌中間相を製造する方法にして、下記の一連の工程: (a)界面活性剤と水とを含んでなるプレミックスを当該界面活性剤のクラ フト温度よりも高い温度にて調製する工程; (b)上記プレミックスを115℃よりも高い温度で滅菌する工程;及び (c)上記プレミックスを当該界面活性剤のクラフト温度よりも低い温度に 冷却する工程を含んでなり、 当該方法は(工程cの前又は途中又は後に)適当なパッケージに無菌状態で 詰める工程をも含んでなる方法。 2.請求項1記載の方法にして、前記プレミックスが0.1〜30重量%の生 体高分子、好ましくはタンパク質をも含んでいることを特徴とする方法。 3.請求項1記載の方法にして、工程(b)で、130〜150℃の温度で0 .1〜180秒間、さらに好ましくは1〜25秒間の加熱処理を行うことを特徴 とする方法。 4.請求項1記載の方法にして、前記界面活性剤が可食性界面活性剤であるこ とを特徴とする方法。 5.請求項1記載の方法にして、前記界面活性剤が非イオン性界面活性剤とイ オン性界面活性剤とを100:1〜1:10の重量比で含んでなることを特徴と する方法。 6.請求項1記載の方法にして、滅菌中間相がラメラ相であることを特徴とす る方法。 7.食品の製造方法にして、請求項1記載の方法で得られた滅菌中間相を当該 食品の他の成分と混合することを特徴とする方法。 8.食品の製造方法にして、請求項1記載の方法において工程(a)のブレミ ックスが当該食品の他の成分を含んでいることを特徴とする方法。 9.可食性界面活性剤の滅菌中間相を含んでなる食品。 10.請求項9記載の食品にして、前記滅菌中間相がラメラ相であることを特徴 とする食品。 11.請求項9記載の食品にして、当該食品が滅菌中間相の凝集領域を含んでな ることを特徴とする食品。 12.請求項9記載の食品にして、室温安定で、好ましくは4.6以上のpHを 有し、好ましくは保存料を含まないことを特徴とする食品。 13.請求項9記載の食品にして、スプレッド、ドレッシング、チーズ、肉製品 、ソース、起泡性食品及び生地製品からなる群から選択されることを特徴とする 食品。 14.請求項13記載の食品にして、ババロア、非乳クリーム及びムースから選 択される起泡性食品であることを特徴とする食品。 15.請求項13記載の食品にして、バッター、ピザ生地及びパン生地からなる 群から選択される生地製品であることを特徴とする食品。
JP6514769A 1992-12-23 1993-12-09 食品における滅菌中間相の使用 Pending JPH08506959A (ja)

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