JPH08508396A - 核マトリックスタンパク質 - Google Patents

核マトリックスタンパク質

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JPH08508396A
JPH08508396A JP6518284A JP51828494A JPH08508396A JP H08508396 A JPH08508396 A JP H08508396A JP 6518284 A JP6518284 A JP 6518284A JP 51828494 A JP51828494 A JP 51828494A JP H08508396 A JPH08508396 A JP H08508396A
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エス. コフィー,ドナルド
ダブリュー パーティン,アラン
エイチ ゲツェンバーグ,ロバート
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ザ ジョーンズ ホプキンス ユニバーシティー スクール オブ メディシン
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Abstract

(57)【要約】 組織での明確に定められた発現により特徴づけられる核マトリックスタンパク質(NMP)を提供する。かかるNMPは細胞の悪性度の段階を診断およびモニターし、NMPと関連した細胞増殖性疾患を治療する際の有用なマーカーとなる。また、本発明のNMPをコードする実質的に精製されたポリペプチドおよびヌクレオチド配列も提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 核マトリックスタンパク質発明の背景 1.発明の分野 本発明は、核マトリックスタンパク質(nuclear matrixprotein:NMP)に 関し、特に正常細胞および細胞増殖性疾患と関連した細胞において明確に定めら れた組織発現パターンを有する新規な核マトリックスタンパク質に関するもので ある。 2.関連技術の説明 組換えDNA技術の進展により、増殖、発生および分化を制御する正常細胞の 遺伝子(癌原遺伝子および腫瘍抑制遺伝子)が発見されるようになってきた。あ る状況下では、これらの遺伝子の調節が変化を受けて、正常細胞が腫瘍性の増殖 挙動をとるようになる。いくつかの場合に、正常細胞の表現型はこれらの遺伝子 に関連した種々の操作により修復することができる。これまでに、癌原遺伝子お よび抑制遺伝子は40以上知られており、その機能特性に応じていくつかのカテ ゴリーに類別される。これらには、1)増殖因子および増殖因子受容体、2)例 えば細胞質と核の間の、細胞内シグナル伝達経路のメッセンジャー、および3) 核の内外に存在する、遺伝子発現およびDNA複製に影響を与える調節タンパク 質、が含まれる。 正常細胞の寿命は、増殖能を有する未成熟期で始まり、続いて起こる分化期を 通り、最後には細胞死で終わる。一方、癌は悪性 度の段階によって規定され得る多段階進行であり、そこでは正常な秩序正しい段 階的進行が、おそらくは癌遺伝子、腫瘍抑制遺伝子または他の遺伝子の変異ゆえ に、正常でなくなる。癌遺伝子とそれらの産物に関する研究により、癌の原因と 進行のメカニズムの基本的な理解が深まり、悪性疾患を診断・治療するためのよ り合理的な手段が得られるようになった。 細胞の増殖および分化の制御に関連した遺伝子として、遺伝子発現およびDN A複製に影響を及ぼす調節タンパク質をコードしている遺伝子が挙げられる。こ れらの遺伝子の大半の遺伝子産物は核の中にあり、多くはDNA結合タンパク質 である。動物細胞の核は、クロマチン(染色質)と呼ばれる、タンパク質と結合 して複合体を形成している細胞DNAを含んでいる。クロマチンは核マトリック スと呼ばれる核の内部骨格によって構成される。DNAと関連した核マトリック スタンパク質(NMP)は、細胞での遺伝子発現の調節においてある役割を果た している増殖/分化調節タンパク質でありうる。増殖調節機構を失っている細胞 では、核特異的タンパク質が遺伝子の転写プロモーター領域を活性化し続けて、 その遺伝子の過剰発現を引き起こすと想定される。同様に、種々の癌原遺伝子の 発現を制御または抑制するサプレッサーとして機能する核タンパク質は、過少発 現されるかまたは変異型で発現され、その結果、さもなくば抑制される遺伝子の 異常発現を可能とする。 最近の癌検査は一般的に非特異的で、感度が低く、そのため臨床用途が限られ ている。例えば、癌の診断とモニターの両面で広く採用されている生化学的検査 は癌胎児性抗原(CEA)のレベ ルを測定するものである。CEAは胎児組織では大量に検出されるが、正常な成 人組織では少量しか検出されない胎児腫瘍性抗原である。ある種の消化器系癌を もつ患者の血清は、免疫学的方法で測定しうる高レベルのCEAを含んでいる。 血清中のCEAの量はこれらの腫瘍の鎮静化または再発と相関関係があり、腫瘍 を外科的に摘出した後ではそのレベルがいきなり低下する。CEAレベルが再度 上昇することは悪性細胞の復帰を意味する。しかし、CEAはほぼ全ての成人に 低レベルで存在する普通の糖タンパク質でもある。さらに、このタンパク質はい くつかの非悪性状態でも上昇することがあり、多くの癌の存在下では上昇しない 。それゆえ、癌マーカーとしては理想に程遠いものである。 同様の胎児腫瘍マーカーとしてはアルブミンの胚型であるα−フェトプロテイ ンがある。この抗原も胚組織で多量に検出されるが、正常な成人では少量しか検 出されない。これは肝癌を含めて多くの消化器系悪性疾患において上昇する。C EAと同様に、その低下は癌の鎮静化に、その再上昇は再発に関係がある。2, 3の選ばれた症例以外のどの症例においても、このマーカーを悪性疾患のスクリ ーニングや以前に診断を下された癌のモニタリングに使用するには、感度と特異 性が不十分である。 上述したことを考慮すると、より効果的な診断、予後および治療法を可能にす るような、新しい癌マーカーの必要性が依然存在している。正常細胞と癌細胞に おける遺伝子発現または細胞構造の調節に関係しているNMPの同定は、細胞の 悪性度の段階を確認するための理想的なマーカーを提供するであろう。発明の概要 本発明は、細胞の異常な増殖および悪性度のさまざまな段階で明確に定められ た組織発現パターンを有する新規な核マトリックスタンパク質(NMP)の発見 に基づくものである。本発明のNMPは、タンパク質NPB−1、NPB−2、 NPB−3、NPB−4、NPB−5、NPB−6、NPB−7、NP−1、N P−2、NP−3、BPC−1、BPC−2、BPC−3およびPC−1のいず れか1つに特徴的な組織発現パターンにより明確に定められる。これらのタンパ ク質は、初めに、正常な前立腺組織(NP)、正常および良性の両方の過形成前 立腺組織(NBP)、良性の過形成前立腺組織および癌性の前立腺組織(BPC )または前立腺癌組織(PC)に関連があるとして同定された。 本発明は、新規なNMPをコードしているヌクレオチドを提供する。本発明の NMPは、細胞性成分とNMPに結合する試薬とを接触させることからなる被検 者における細胞増殖性疾患の検出方法の基礎を提供するものである。この方法は 尿生殖器系の組織、特に前立腺組織、の細胞増殖性疾患を検出するのに特に有用 である。 本発明はまた、NPB−1、NPB−2、NPB−3、NPB−4、NPB− 5、NPB−6、NPB−7、NP−1、NP−2、NP−3、BPC−1、B PC−2、BPC−3およびPC−1に関連した細胞増殖性疾患の治療方法を提 供する。こうした方法は例えば遺伝子治療を含みうる。図面の簡単な説明 図1は、正常ヒト前立腺(A)、良性前立腺過形成(B)および前立腺癌(C )の核マトリックスタンパク質の組成を示す。大きな矢印(パネルA):いろい ろなタイプの組織に一貫しないで存在していたタンパク質類の可変グループ。小 さな矢印:すべての組織において一貫して変化しており、表1で分子量および等 電点により同定されるタンパク質。略号:LA−ラミンA、LB−ラミンB、L C −ラミンC、A−アクチン、NP−正常な前立腺、NPB−正常な前立腺およ びBPH、BPC−BPHおよび前立腺癌、PC−前立腺癌、kD−1,000 の位の分子量、SDS−PAGE−ドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミ ドゲル電気泳動、およびpI−等電点。 図2は、BPHと前立腺癌に特異的な核マトリックスタンパク質を示す。正常 な前立腺、BPHおよび前立腺癌の主な組織特異的核マトリックスタンパク質の 概略図。略号:kD−1,000の位の分子量、SDS−PAGE−ドデシル硫 酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲル電気泳動、pI−等電点、およびBPH −良性の前立腺過形成。 図3は、正常な前立腺(正常)から良性の前立腺過形成(BPH)への、また は前立腺癌(癌)への多段階進行の2つのモデルを示す。モデルIは、同様の現 象が両方の経路で起こることを予告するものである。モデルIIは、正常から、癌 へ進行する場合のBPHへ、進行するときに起こる異なる現象を予告するもので ある。発明の詳細な説明 本発明は、実質的に純粋な核マトリックスタンパク質(NMP)またはその機 能性フラグメントを提供する。該タンパク質はNPB−1、NPB−2、NPB −3、NPB−4、NPB−5、NPB−6、NPB−7、NP−1、NP−2 、NP−3、BPC−1、BPC−2、BPC−3およびPC−1より成る群か ら選ばれたタンパク質に特徴的な組織発現パターンを有する。本発明はまた、こ れらのタンパク質をコードしているポリヌクレオチド配列を提供する。本発明の NMPは、一般に、細胞増殖性疾患の特定の時期に細胞内に存在する点に特徴が ある。 「細胞増殖性疾患」という用語は、悪性細胞集団ばかりでなく、しばしば形態 と遺伝子型の両方が周囲の組織と違っているように見える非悪性細胞集団をも表 す。悪性疾患(すなわち、癌)は多段階進行であり、本発明のタンパク質は正常 細胞から癌細胞へ移行する際に3つの広範な段階と関係している。広範な段階に おいて、正常組織(段階1)は過形成(段階2)の徴候を示し始めるか、または 新形成(段階3)の徴候を示す。本明細書中で用いる「過形成(hyperplasia) 」とは、組織において異常な増殖または異常な配列を示す細胞のことである。用 語「過形成」に含まれるものは、良性腫瘍などの良性の細胞増殖性疾患である。 正常組織と良性過形成組織(NPB)(非悪性)の両方において組織発現パター ンを示す本発明のタンパク質としては、NPB−1、NPB−2、NPB−3、 NPB−4、NPB−5、NPB−6およびNPB−7がある。「組織発現パタ ーン」という用語は、当業者が普通に用いる方法(例えば、SDS−ポリアクリ ルアミドゲ ル電気泳動)によって検出され得るレベルでのNMP遺伝子の遺伝子産物の合成 を意味する。本明細書中で用いる「新形成(neoplasia)」とは新たな異常増殖 を指し、腫瘍をもたらすことである。過形成と違って、新形成増殖はもとの刺激 物の不在下でさえも持続し、制御不能で進行性である点に特徴がある。悪性新生 物つまり悪性腫瘍は良性腫瘍と区別され、前者は退形成(anaplasia)の度合が より大きく、侵入および転移の性質を有する。本発明のタンパク質PC−1は、 悪性新生物に見られる発現パターンを有するタンパク質の例である。本発明のタ ンパク質BPC−1、BPC−2およびBPC−3は良性の過形成組織または腫 瘍において、さらに新形成組織または腫瘍でも発現されるタンパク質の例である 。一方、タンパク質NP−1、NP−2およびNP−3は正常組織(非腫瘍)、 非過形成組織および非新形成組織において組織発現パターンを有する。したがっ て、これら後者のタンパク質の存在は本質的に細胞増殖性疾患の存在を問題外と する。 要するに、BPC−1、BPC−2およびBPC−3、それにPC−1は腫瘍 細胞と関係があり、NPB−1、NPB−2、NPB−3、NPB−4、NPB −5、NPB−6およびNPB−7は正常および非悪性の過形成または腫瘍細胞 と関係があり、PC−1は悪性細胞と関係があり、そしてNP−1、NP−2お よびNP−3は非腫瘍細胞と関係がある。「と関係がある」という用語は、タン パク質の発現パターンと癌への進行段階との相関関係を意味する。 本発明は実質的に純粋なNMPまたはその機能性フラグメント を提供する。本明細書中で用いる「機能性ポリペプチド」または「機能性フラグ メント」という用語は、規定された機能検査により同定される生物学的機能また は活性を保有し、かつ細胞の特定の生物学的変異、形態学的変異または表現型の 変異と関係があるポリペプチドを指す。生物学的機能を保有するポリペプチドフ ラグメントは、抗体分子が結合し得るエピトープほどに小さなものから、細胞内 の表現型変化の特徴的な誘導またはプログラミングに関与しうるポリペプチドほ どに大きなものまで、様々である。本発明のNMPの全体または機能性部分をコ ードしている機能性ポリペプチドは、それらが核マトリックス中に見いだされて 本発明の所与のNMPに特有の組織発現パターンを示す限り、どれも本発明に含 まれることが理解されよう。「機能性ポリヌクレオチド」とは、ここに記述する 機能性ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドのことである。 「実質的に純粋な」または「単離された」という用語は、本質的に他のポリペ プチドまたは他の遺伝子を含まない、それぞれ本発明のNMP機能性ポリペプチ ドまたは該NMP機能性ポリペプチドをコードする遺伝子を意味し、自然界で通 常一緒に存在している他の汚染物質や、自然界では見られない形で存在するよう な汚染物質を本質的に含まない。本発明はまた、本発明のNMPの機能性誘導体 を提供する。「機能性誘導体」とは、分子の「フラグメント」、「変異体」、「 類似体」または「化学的誘導体」を意味する。本発明のDNAまたはアミノ酸配 列のような分子の「フラグメント」は、該分子のヌクレオチドまたはアミノ酸サ ブセットを含む。かかる分子の「変異体」は、完全な分子またはそ のフラグメントに実質的に類似している天然に存在する分子のことである。分子 の「類似体」は、完全な分子またはそのフラグメントに実質的に類似している非 天然分子のことである。 本発明のNMPを単離するために用いられる方法は、例えばタンパク質用の通 常の沈殿剤によるNMP含有試料の処理、これに続くイオン交換クロマトグラフ ィー、アフィニティークロマトグラフィー、分子ふるいクロマトグラフィー、吸 着クロマトグラフィー、限外濾過およびこれらの種々の組合せのような分画化技 法を含む、タンパク質物質の分離に常用されている方法である。NMPは、例え ば米国特許第4,885,236号および同第4,882,268号に記述される方法により細胞浮 遊液から精製することができる。本発明のポリペプチドの他の精製法は当業者に は知られているだろう(例えば、参考としてここに組み入れるCurrent Protocol sin Immunology,Coliganら編集,1992を参照のこと)。 NMP含有画分は適当な条件下でSDS PAGEにかけ、NMP活性を含む ゲル切片または対象のNMPの分子量に対応するゲル切片を回収する。SDS PAGEはLaemmliらの方法(Nature,227:680,1970)にしたがって実施でき るが、当技術分野で公知の技法である。適当な範囲内にある条件の変更はこの精 製法に含まれることが理解されよう。 SDS PAGEからのNMP含有画分は逆相HPLCにかけ、例えばアセト ニトリルを用いて溶出する。得られたNMPは実質的に純粋で、N末端のアミノ 酸配列解析が可能である。この溶液を減圧下で乾燥し、少量のアセトニトリル9 5%+TFA(0.08%)中に再溶解する。その後、濃厚な試料をフェニルチ オヒ ダントイン(PTH)分析装置に接続したシークエンサーに導入する。 本発明は、新規なNMP機能性ポリペプチドをコードするDNA、cDNA、 RNAのようなポリヌクレオチドを提供する。本発明のNMPの全体または機能 性部分をコードするポリヌクレオチドは、それらが核マトリックス中に見いださ れて本発明の所与のNMPに特有の組織発現パターンを示す限り、どれも本発明 に含まれることが理解されよう。このようなポリヌクレオチドとしては、天然に 存在するポリヌクレオチドと、故意に操作した、例えば突然変異誘発を行ったポ リヌクレオチドが含まれる。 NMPのポリヌクレオチド配列には、アンチセンス配列および遺伝暗号の結果 としての縮重配列も含まれる。天然アミノ酸は20種類存在しているが、そのう ちの大半は1より多いコドンにより特定される。それゆえ、NMPのアミノ酸配 列が機能性ポリペプチドをもたらすのであれば(少なくとも、センスポリヌクレ オチド鎖の場合)、全ての縮重ヌクレオチド配列は本発明に包含される。アンチ センスポリヌクレオチドが関係している場合には、本発明はNMPポリペプチド の生産を阻害することができる全てのアンチセンスポリヌクレオチドを包含する 。 本発明のDNA配列はいくつかの方法によって得ることができる。例えば、D NAは当技術分野で公知のハイブリダイゼーション技法を用いて単離することが できる。これらには、1)共有しているヌクレオチド配列を検出するためのゲノ ムまたはcDNAライブラリーへのプローブのハイブリダイゼーション、2)共 有している構造的特徴を検出するための発現ライブラリーの抗体ス クリーニング、および3)ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)による合成が含まれ るが、これらに限らない。本発明のRNA配列は当技術分野で公知の方法により 得られる(例えば、参考としてここに組み入れるCurrent Protocols in Molecul ar Biology,Ausubelら編集,1989を参照のこと)。 本発明のNMPをコードしている特定DNA配列の開発は、(1)ゲノムDN Aからの二本鎖DNA配列の単離、(2)対象ポリペプチドの必要なコドンを提 供するDNA配列の化学的製造、および(3)真核ドナー細胞から単離されたm RNAの逆転写による二本鎖DNA配列のin vitro合成、によって得ることがで きる。後者の場合には、mRNAの二本鎖DNA相補体が最終的に形成され、こ れは一般的にcDNAと呼ばれている。組換え法で用いる特定DNA配列を開発 するためのこれら3つの方法のうち、ゲノムDNA単離物の単離が最も一般的で ない。このことは、イントロンの存在のために哺乳動物ポリペプチドの微生物発 現を得ることが望ましい場合に、特に当てはまる。 DNA配列の合成は、目的のポリペプチド産物のアミノ酸残基の全配列が知ら れているときには、しばしば最良の方法となる。 目的のポリペプチド産物のアミノ酸残基の全配列が不明である場合は、DNA配 列の直接合成が実施できず、cDNA配列の作製が最良の方法となる。対象のc DNA配列を単離するための標準方法の中に、ドナー細胞(高レベルの遺伝子発 現を有する)に豊富に存在しているmRNAの逆転写により誘導されるプラスミ ド担持cDNAライブラリーの作製がある。ポリメラーゼ連鎖反応の技法と併用 すると、稀少発現産物でさえもクローニングするこ とができる。ポリペプチドのアミノ酸配列のかなりの部分が知られている場合に は、標的cDNA中に推定上存在する配列と重複する一本鎖または二本鎖の標識 DNAまたはRNAプローブ配列の作製を、DNA/DNAハイブリダイゼーシ ョン法(一本鎖形態に変性されたcDNAのクローン化コピーに対して実施され る)において採用できるかもしれない(Jayら,Nucleic AcidResearch,11:232 5,1983)。 ハイブリダイゼーション法は、それぞれのプローブが、変性二本鎖DNAの異 種混合物を含むハイブリダイゼーション試料中の特異的DNA配列に完全に相補 的である可能性をもつ場合、標識した混合合成オリゴヌクレオチドプローブを用 いて組換えクローンをスクリーニングするのに有用である。そのようなスクリー ニングのためには、一本鎖DNAまたは変性二本鎖DNAを用いてハイブリダイ ゼーションを行うことが望ましい。ハイブリダイゼーションはとりわけ、問題と しているポリペプチドに関係するmRNAの量がきわめて少ない供給源材料に由 来するcDNAクローンの検出に有用である。非特異的な結合を避けるための厳 格な(ストリンジェント)ハイブリダイゼーション条件を用いることによって、 たとえば、混合物中に存在する、標的DNAに対するただ一つの完全な相補的プ ローブに対する標的DNAのハイブリダイゼーションによって、特異的cDNA のクローンのオートラジオグラフィーによる可視化が可能となる(Wallaceら,N ucleic Acid Research,9:879,1981)。 NMP含有cDNAライブラリーは、さまざまなcDNAを卵母細胞に注入し 、cDNA遺伝子が発現して産物が生産されるための十分な時間を与え、たとえ ばNMPポリペプチドに対する特異的な抗体、あるいはNMP活性に対する機能 的なアッセイおよびNMPに特徴的な組織の発現パターンを用いることによって 、目的とするcDNAの発現産物の存在を検証することによってスクリーニング を行うことができる。 核酸のハイブリダイゼーションに依拠したスクリーニング法は、適当なプロー ブが利用できる限りはいかなる生物のいかなる遺伝 子配列をも単離することを可能にする。問題とするタンパク質をコードする配列 の一部に対応するオリゴヌクレオチドプローブは、化学的に合成することができ る。これはアミノ酸配列の短いオリゴペプチド領域が知られていなければならな いことを要求する。タンパク質をコードするDNA配列は遺伝子暗号から推論さ れるが、遺伝暗号の縮重を考慮に入れなければならない。配列が縮重している場 合には変性二本鎖DNAの異種混合物を利用した混合添加反応を行うことが可能 である。そのようなスクリーニングのためには、ハイブリダイゼーションは一本 鎖DNAまたは変性二本鎖DNAを用いて行うことが望ましい。 本発明の新規なDNA配列は本質的にNMPの全部または一部をコードするの で、サブクローンを調製し、このDNAまたは対応するDNA配列からより小さ なポリペプチド断片を発現させるのは、ごくふつうに行われることである。ある いは、ここに開示した本発明の独自のNMP種を定めるDNA断片を用いること によって、知られている技術と結びつけて、全NMPをコードするDNA配列を 決定することが可能である。そのような技術は米国特許第4,394,443号および米 国特許第4,446,235号に述べられており、文献内容は参考としてここに組み入れ る。 ラムダgt11のようなcDNA発現ライブラリーは、NMPに対する特異的な抗 体を用いて、少なくとも一つのエピトープを有するNMPペプチドに対して間接 的にスクリーニングを行うことができる。そのような抗体はポリクローナル由来 でもモノクローナル由来でもよく、NMPcDNAの存在を示す発現産物を検出 するのに用いられる。 ポリクローナル抗体は動物、たとえばウサギを免疫原性のあるNMP標品によ って免疫し、つづいて当業者にはよく知られた方法によって抗体の精製を行うこ とにより調製される。 本発明に用いられた抗体は本発明のNMPと免疫反応性をもつ。基本的に異な るエピトープ特異性をもつモノクローナル抗体の集合よりなる抗体と、明確に異 なるモノクローナル抗体標品の両方が提供される。モノクローナル抗体はタンパ ク質の抗原含有断片を用い、当技術分野でよく知られている方法(Kohrerら,Na ture,256:195,1975;Current Protocols in Molecular Biology,Ausubel et al.,1989)によって作られる。 本発明の抗体は、本発明のNMPを含む配列の単離のためのイムノアフィニテ ィークロマトグラフィーに用いることができる。そのようなイムノアフィニティ ークロマトグラフィーを用いる一つの方法は、本発明の抗体をCNBr−セファ ロース−4BまたはTresyl活性化セファロース(Pharmacia)に結合させること である。これらの固相結合抗体は、次いでその他のタンパク質を含む混合物から NMPを含む配列を特異的に結合し、この配列の単離精製を可能にする。結合し たNMP配列は当業者にはよく知られている技術、たとえばカオトロピック試薬 、低pH、または尿素などを用いて、アフィニティークロマトグラフィーの支持 体から溶出することができる。 NMPのDNA配列はNMPをコードするゲノミックなポリヌクレオチドの増 幅のためのプライマーであるオリゴヌクレオチドを用いて作製できる。これらの 独特のオリゴヌクレオチドプライマーの作製はNMPをコードするポリヌクレオ チドに隣接するフ ランキング領域の同定にもとづいて行われる。これらのオリゴヌクレオチドプラ イマーは、NMPポリペプチドをコードする配列のフランキングヌクレオチドお よびこれに相補的な配列とハイブリダイゼーションを行うことのできる配列を含 む。 本発明のプライマーは、NMPをコードするポリヌクレオチドのなかの相当量 の核酸の重合の特異的な開始を可能にさせるような、十分な長さと適当な配列を もったオリゴヌクレオチドを含む。特に、ここで用いられている「プライマー」 という用語は、NMP鎖に実質的に相補的なプライマー伸長反応生成物の合成を 開始させることのできる、二つまたはそれ以上、望ましくは三つ以上のデオキシ リボヌクレオチドまたはリボヌクレオチドを含む配列のことを意味する。合成の ための実験的条件はヌクレオチド三リン酸およびDNAポリメラーゼなどの重合 と伸長のための試薬、および適当な温度およびpHを含む。プライマーは増幅の 効率を最大にするために一本鎖であることが望ましいが、二本鎖でもよい。二本 鎖の場合には、プライマーは伸長反応生成物を調製するために用いる前に、二つ の鎖を分離する処理をうける。プライマーとして望ましいのはオリゴデオキシリ ボヌクレオチドである。プライマーの長さは、ヌクレオチドの重合と伸長を誘導 する試薬の存在下で、伸長生成物の合成を開始させるのに十分な長さをもたねば ならない。プライマーの正確な長さは、温度、緩衝液、およびヌクレオチド組成 などを含む多くの要素によって左右される。オリゴヌクレオチドプライマーは、 より少ないヌクレオチドを含むものであってもよいが、典型的な15〜22またはそ れ以上のヌクレオチドを含む。 本発明のプライマーは、増幅をうけるべきNMPをコードするポリヌクレオチ ドの各鎖に「実質的に」相補的であるように設計されている。これはプライマー が重合とヌクレオチド伸長の試薬が働きうる条件で、その対応する鎖とハイブリ ダイゼーションを行うのに十分な相補性をもつことを意味する。言葉をかえれば 、プライマーはフランキング配列とハイブリダイゼーションを行うのに十分な相 補性をもち、レセプターNMPをコードするポリヌクレオチドの増幅を許すもの でなければならない。望ましいのはプライマーがフランキング配列鎖と正確な相 補性をもつことである。 本発明のオリゴヌクレオチドプライマーは、含まれている反応段階の数に相当 する、NMPをコードするポリヌクレオチドの指数的な量を生成する酵素的な連 鎖反応である、増幅過程に用いられる。典型的には一つのプライマーは、NMP をコードするポリヌクレオチドの負(−)鎖に対して相補的であり、もう一方は 正(+)鎖に対して相補的である。変性させた核酸に対するプライマーのアニー リングに続く、たとえばDNAポリメラーゼIの大フラグメント(Klenow)など の酵素とヌクレオチドによる伸長反応により、NMP配列を含む、新しく合成さ れた(+)および(−)鎖が生じる。これら新しく合成された配列はまた鋳型と もなるので、変性、プライマーアニーリング、伸長反応のサイクルの繰返しによ り、プライマーによって両端の区切られた配列(すなわちNMPポリヌクレオチ ド配列)の指数的な生成がはかられる。連鎖反応の生成物はその末端が用いられ た特異的なプライマーの末端に対応する、ばらばらの核酸二本鎖となる。この分 野の専門家 は、標的核酸のコピー数を増加させるために利用される、他の増幅手段があるこ とも知るであろう。これら0、例えば、連結活性化転写(ligation activated t ranscription:LAT)、リガーゼ連鎖反応(LCR)、鎖置換活性化(strand di splacement activation:SDA)などを含むが、PCRが望ましい方法である。 本発明のオリゴヌクレオチドプライマーは、通常のホスホトリエステルおよび ホスホジエステル法またはこの自動化法など、適当な方法を用いで調製すること ができる。そのような自動化法の一例として、ジエチルホスホルアダイトが出発 材料として用いられ、Beaucageら(Tetrahedron Letters 22:1859-1862,1981 )に述べられたように合成することができる。改質固層支持体上におけるオリゴ ヌクレオチド合成の一方法は、米国特許第4,458,066号に述べられている。本発 明に従って用いることのできる増幅の一方法は米国特許第4,683,202号および同 第4,683,195号に述べられているポリメラーゼ連鎖反応(PCR)である。 本発明のNMPの特異的な核酸の配列を含むか、または含んでいると考えられ る限り、精製または未精製形態の、いかなる核酸標本も上記方法のための出発核 酸として用いることができる。したがってこのプロセスは、たとえばDNAまた はRNA(mRNAを含む)を用いることができるが、ここでDNAまたはRN Aは一本鎖または二本鎖のいずれでもよい。RNAが鋳型として用いられる場合 は、鋳型をDNAへと逆転写するために至適の酵素および/または条件が用いら れる。さらに、それぞれの一方の鎖を含むDNA−RNAハイブリッドを用いる ことができる。核酸の混合物もまた用いることができ、あるいは同一の、または 異な るプライマーを用いた、ここでさきに述べた増幅反応で生成した核酸も用いられ る。増幅されるべき特定の核酸配列(すなわちNMP配列)は、大きな分子の分 画であるかもしれず、または、特定配列が核酸全体の配列を構成するようにはじ めにばらばらの分子として存在しうる。増幅すべき配列がはじめに純粋なかたち で存在する必要はないから、それはヒト全DNAに含まれているような複雑な混 合物の微量成分であってもよい。 ここで用いられるDNAまたはRNAは、前立腺組織またはその他のさまざま な組織などの身体標本からManiatisら(Molecular Cloning,280:281,1982) によって述べられた方法などの、さまざまな技術によって抽出されうる。抽出さ れた試料が不純(例えば血漿、血清、精液または血液など)な場合には、これは 増幅を行う前に試料の細胞、体液、組織または動物細胞膜などをばらばらにし、 核酸鎖を露出および/または分離させるのに有効な試薬の量を用いて処理するこ とができる。鎖を露出させ分離させる、溶解と核酸の変性の段階は、増幅をより 容易に行わせることを可能にする。 試料の標的核酸配列が二本の鎖を含む場合、これを鋳型として用いる前に核酸 の鎖を分離する必要がある。鎖の分離は独立の段階として、またはプライマー伸 長生成物の合成と同時に行うことができる。この鎖の分離は、物理的、化学的、 または酵素的な手段を含む、さまざまの適当な変性条件を用いて行うことができ る。「変性」という用語はそのようなすべての方法を含んでいる。核酸二本鎖を 分離する一つの物理的方法は、これが変性するまで核酸を加熱することを含む。 典型的な熱変性は、約80℃から105℃ の温度範囲で約1分から10分間の処理を含む。鎖の分離はまた、ヘリカーゼとし て知られる酵素群または、ヘリカーゼ活性を有し、リボATPの存在下でDNA を変性することが知られているRecA酵素によって誘導することができる。ヘリカ ーゼによる核酸の鎖の分離に適当な反応条件はKuhn Hoffmann-Berling(CSH-Qua ntitative Biology,43:63,1978)によって記述されており、RecAを用いる技 術についてはC.Radding(Ann.Rev.Genetics,16:405-437,1982)に総説があ る。 増幅を行うべき配列を含む核酸が一本鎖ならば、その相補的な鎖は一つまたは 二つのオリゴヌクレオチドプライマーを加えることによって合成される。単一の プライマーが用いられる場合には、プライマー、重合のための試薬、および後述 の4種類のヌクレオチド三リン酸の存在下でプライマー伸長反応生成物が合成さ れる。生成物は一本鎖核酸に部分的に相補性があり、一本鎖核酸とハイブリダイ ズして鎖の長さが等しくない二本鎖を形成し、これは次いで一本鎖に分けられ、 二本の分離した相補的な一本鎖を生じる。あるいは二つのプライマーを一本鎖の 核酸に加え、既述のように反応を行わせてもよい。 核酸がもともと一本鎖であったか二本鎖であったかには無関係に、核酸の相補 的な鎖が分離されると、分離した鎖はもう一本の鎖の合成のための鋳型として直 ちに用いられうる状態にある。この合成はプライマーの鋳型へのハイブリダイゼ ーションが生ずる条件下で行われる。一般に合成は、水性の緩衝液中で生じ、望 ましいpHは7〜9であり、最も望ましいのは約8である。モル過剰の(ゲノミ ックな核酸にたいしては通常プライマー:鋳型=約 108:1)の二つのオリゴヌクレオチドプライマーを、分離した鋳型鎖を含む緩 衝液に加えるのが望ましい。しかし、本発明の方法が診断への応用に用いられる 場合には、相補的な鎖の量が未知でありうるので、相補的な鎖に対するプライマ ーの相対量を確実に決定することはできない。しかし、実際問題として増幅され るべき配列が複雑で長い核酸鎖の混合物の一部に含まれている場合には、加える プライマーの量は相補的な鎖(鋳型)の量よりも一般的にモル過剰である。この プロセスの効率を上げるためには大モル過剰であることが望まれる。 デオキシリボヌクレオチド三リン酸、dATP、dCTP、dGTPおよびd TTPを、プライマーと別々にまたはプライマーと共に適量を合成混合物中に加 え、生じた溶液を約90〜100℃でおよそ1〜10分間、望ましくは1〜4分間加熱 する。この加熱後、溶液の温度をプライマーのハイブリダイゼーションに適当な 室温にまで下げる。冷えた溶液に、プライマー伸長反応に影響をあたえる適当な 試薬(ここでは“重合試薬”と呼ぶ)を加え、反応を当業界で知られた条件下で 行わせる。重合試薬は熱に安定であれば他の試薬とともに添加してもよい。この 合成(または増幅)反応は室温から、それ以上の温度では重合試薬が働かなくな るまでの温度で生じうる。したがってたとえば、DNAポリメラーゼがこの試薬 として用いられた場合、温度は一般に40℃以下である。温度は通常室温が用いら れる。 重合試薬は酵素を含め、プライマー伸長生成物の合成を行わせる機能をもつも のであればどんな化合物またはシステムでもよい。この目的に適した酵素は、た とえば熱安定性の酵素(すなわ ち、変性を行わせるのに十分な高さに上昇させた温度に曝されたのちにプライマ ー伸長反応を行う酵素)を含み、大腸菌DNAポリメラーゼI、大腸菌DNAポ リメラーゼIのKlenow断片、T4DNAポリメラーゼ、他の利用可能なDNAポ リメラーゼ、ポリメラーゼ変異タンパク質、逆転写酵素、その他の酵素などを含 む。適当な酵素はヌクレオチドを適当に結合させ、NMP核酸鎖に相補的なプラ イマー伸長生成物を形成するのを助ける。一般的に、この合成は各プライマーの 3’末端ではじまり、異なる長さの分子を生成しつつ合成が終結するまで、鋳型 鎖に沿って5’方向に進行する。しかし、上に述べたのと同一の方法を用いて、 合成が5’側で開始し、反対方向に進行するような重合試薬もありうる。 新しく合成されたNMP鎖およびその相補的な核酸鎖は上に述べたハイブリダ イゼーション条件下で二本鎖分子を形成し、このハイブリッドはこのプロセスの 次の段階に用いられる。次の段階では、この新しく合成された二本鎖DNAはさ きに述べた方法のいずれかの方法を用いた変性条件に曝し、一本鎖分子を生じさ せる。 上記プロセスは一本鎖分子について繰り返される。上に述べた条件下で反応を 進行させるために、さらに重合試薬、ヌクレオチド、およびプライマーを加える ことができる。ふたたび、この合成は各オリゴヌクレオチドプライマーの一端か ら開始し、鋳型の一本鎖に沿って進行しもう一本の核酸鎖を生む。この段階の後 、伸長生成物の半分は二つのプライマーで区切られた特定の核酸配列より成るで あろう。 変性および伸長生成物の合成の段階は、検出に必要な程度まで、NMP核酸配 列の増幅に必要なだけ何度も繰り返すことができ る。生じた特定核酸の量は指数的に蓄積することになる。 本発明の方法により増幅を行った配列は、PCR、オリゴマー制限(Saikiら ,Bio/Technology,3:1008-1012,1985)、対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチ ド(ASO)プローブ分析(Connerら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,80:278, 1983)、オリゴヌクレオチド連結試験(OLA)(Landegrenら,Science,241 :1077,1988)その他のような特定のDNA配列の検出に通常用いられる方法の いずれかによって、溶液中、または固体支持体に結合後、さらに評価、検出、ク ローニング、配列解析を行うことができる。 NMPをコードするDNA配列は、DNAを適当な宿主細胞に移入することに よってin vitroで発現させることができる。“宿主細胞”はベクターが増殖継代 され、そのDNAが発現する細胞である。この用語はさらに検体宿主細胞の子孫 細胞も含む。複製の過程で変異が生じる可能性があるので、すべての子孫細胞は 親細胞と同一でないかもしれないことが考えられる。しかし、そのような子孫細 胞も“宿主細胞”という用語が用いられるときには含まれている。安定した移入 、言葉を変えれば外来DNAが宿主内で継続的に保持される場合の方法は当業界 で知られている。 本発明において、NMPポリヌクレオチド配列を組換え発現ベクターに挿入す ることができる。“組換え発現ベクター”という用語は、NMP核酸配列の挿入 または組み込みにより操作された、当業界で知られているプラスミド、ウイルス または他の運搬体をさす。そのような発現ベクターは宿主の挿入された核酸配列 の効率のよい発現を促進するプロモーター配列を含む。この発現ベ クターは典型的には、複製起点、プロモーターおよびトランスフォームされた細 胞の表現型による選択を可能にする特定遺伝子を含む。本発明における使用に適 切なベクターは以下に限るものではないが、バクテリアにおける発現のためのT 7系発現ベクター(Rosenbergら,Gene 56:125,1987)、哺乳動物細胞におけ る発現のためのpMSXND発現ベクター(Lee and Nathans,J.Biol,Chem.263 :3521,1988)および昆虫細胞における発現のためのバキュロウイルス誘導 ベクターなどを含む。DNAセグメントはベクター中で、調節要素たとえばプロ モーター(たとえばT7、メタロチオネインI、またはポリヘドリンプロモータ ーなど)と機能的に連結して存在しうる。 NMPをコードするポリヌクレオチド配列は原核生物または真核生物のいずれ かのなかでも発現させうる。宿主として微生物、酵母、昆虫および哺乳動物など を含みうる。原核生物中における真核生物またはウイルス配列をもつDNA配列 の発現の方法は当業者間にはよく知られている。宿主中の発現および複製が可能 な生物学的に機能をもつウイルスおよびプラスミドDNAは当業者には知られて いる。そのようなベクターは本発明のDNA配列を組み込むために用いられる。 組換えDNAによる宿主細胞のトランスフォーメーションは当分野の専門家に はよく知られている、通常の技術によって実施することができる。宿主が大腸菌 などの原核細胞である場合には、DNAのとり込み能力のあるコンピテント細胞 は、対数増殖期の後に集菌し、ひきつづいてCaCl2法によって処理するという、 当業者にはよく知られた方法により調製することができる。この代 りにMgCl2またはRbClを用いてもよい。トランスフォーメーションは宿主細胞の プロトプラストを形成した後、またはエレクトロポレーションによって行うこと もできる。 宿主が真核生物である場合、リン酸カルシウム共沈殿などのDNAのトランス フェクション法、マイクロインジェクション、エレクトロポレーションなどの通 常の機械的方法、リポソームに封入したプラスミドの挿入またはウイルスベクタ ーなどを用いることができる。真核生物細胞はまた本発明のNMPをコードする DNA配列、およびヘルペス・シンプレックス・チミジンキナーゼ遺伝子など選 択に使える表現型をコードする第二の外来DNA分子によって同時にトランスフ ォームすることができる。もう一つの方法はシミアンウイルス40(SV40)または ウシパピローマウイルスなどの真核生物ウイルスベクターを用いて、真核細胞を 一時的に感染またはトランスフォームさせてタンパク質を発現させる方法である 。(Eukaryotic Viral Vectors,Cold Spring HarborLaboratory,Gluzman ed. ,1982)。 本発明が提供する微生物を用いて発現させたタンパク質質またはその断片の単 離と精製は、調製用クロマトグラフィーおよびモノクローナルまたはポリクロー ナル抗体を含む免疫学的分離法などを含む、通常の方法によって行うことができ る。本発明で提供される抗体はNMPポリペプチドおよびその断片と免疫反応性 をもつ。 本発明のNMPポリペプチドはポリペプチドの断片および保存的な変異を含む 。NMPの一次アミノ配列配列の小さな改変は、ここで述べられているNMPポ リペプチドに比較して実質的に等 しい活性をもつタンパク質を生じうる。そのような改変は部位特異的突然変異誘 発によるように意図的なものであることも、自然発生的なこともある。これらの 改変で生じるすべてのポリペプチドは、NMPの生物学的活性が存在する限り、 本発明に含まれる。さらに、一つまたはそれ以上のアミノ酸の欠失も、その生物 学的活性を大きく変えることなしに、生じる分子の構造の改変をもたらす。これ はより広い用途をもったより小さい活性分子の開発に結びつく。 ここで用いられる“保存的変異”という用語はアミノ酸残基を別の、生物学的 に類似の残基で置換することを意味する。保存的変異の例は、イソロイシン、バ リン、ロイシンまたはメチオニンなどの一つの疎水性残基を別の疎水性残0で置 換すること、またはアルギニンをリジンで、グルタミン酸をアスパラギン酸で、 またはグルタミンをアスパラギンで、さらに類似の方法で置換するような一つの 極性残基を別の極性残基で置換することを意味する。 本発明のペプチドは、Merrifield,J.Am.Chem.Soc.,85:2149,1962)およ びStewart and Young,Solid Phase Peptides Synthesi(Freeman,San Francis co,1969,pp.27-62)に述べられている、0.1〜1.0mMolアミン/gポリマーを含 むコポリ(スチレン−ジビニルベンゼン)を用いた、よく知られた固相ペプチド 合成法によって合成できる。化学合成の完了に際して、ペプチドは液体HF−10 %アニソールで0℃約1/4〜1時間処理することにより脱保護され、ポリマー から切断させられる。試薬をしたのち、ペプチドは1%酢酸溶液でポリマーから 抽出され、これは次いで凍結乾燥を行って粗生産物を得る。これはふつう、5% 酢酸を溶媒として用い、セファデックスG−15のゲル濾過などの方法で精製され うる。カラムの適当な分画の凍結乾燥によって均一なペプチドまたはペプチドの 誘導体が得られ、これは次いでアミノ酸分析、薄層クロマトグラフィー、高性能 液体クロマトグラフィー、紫外吸収スペクトル分析、モル旋光度、溶解度等の標 準の技術によって性質を決定し、固相エドマン分解によって定量を行った。 本発明は、NMPポリペプチドまたはその免疫原性のある断片と免疫反応性の ある、ポリクローナルおよびモノクローナル抗体を含む。必要な場合には、ポリ クローナル抗体は、たとえばNMPポリペプチドが結合したマトリックスに結合 させ、これから溶出することによってさらに精製することができる。本分野の専 門家は、ポリクローナル抗体およびモノクローナル抗体の精製および/または濃 縮のための免疫学の技術における他のさまざまな一般的技術を承知しているであ ろう。基本的に異なるエピトープ特異性をもったモノクローナル抗体の集合より 成る抗体および各単一のモノクローナル抗体が提供された。本発明で用いられる 抗体または免疫グロブリンという用語は、無傷の分子およびNMPのエピトープ 決定部位と結合する能力のあるFabおよびF(ab')2などの断片を含む。 NMPと結合する抗体の結合領域の同定と単離のための望ましい方法はバクテ リオファージλベクターシステムである。このベクターシステムは大腸菌におけ るマウス抗体レパートリー(Huseら,Science,246:1275-1281,1989)、およ びヒト抗体レパートリー(Mullinaxら,Proc.Natl.Acad.Sci.,87:8095-809 9, 1990)からのFab断片の組合わせライブラリーを発現させるために用いられてき た。そこで述べられているように、あらかじめ選択されたリガンドへの結合を示 すレセプター(Fab分子)はこれらの抗体発現ライブラリーから同定され、単離 された。この方法はモノクローナル抗体を発現しているハイブリドーマ細胞系列 のあらかじめ選択されたリガンドとの結合に適用された。目標とするモノクロー ナル抗体を分泌するハイブリドーマは当業者にはよく理解されている技術を用い て様々な方法で生産することができ、ここではあらためて繰り返さない。これら の技術の詳細はMonoclonal Antibodies-Hybridomas:A New Dimension in Biolo gicalAnalysis,Edited by Roger H.Kennettら,Plenum Press,1980;および米 国特許第4,172,174号等(文献内容は参考としてここに組み入れる)に述べられ ている。 ここで用いられる用語“細胞増殖性疾患”は悪性および非悪性(良性)の異常 を意味する。この用語はさらに過形成疾患をも含む。これらの増殖性疾患をもつ 細胞は、しばしば周囲の正常細胞とはちがった形態学的および遺伝子型的な表現 をもつ。さきに述べたように細胞増殖性疾患は、たとえば本発明のNMPの発現 、または発現の不在と結びついている。細胞周期の不適切な時期における、また は間違った細胞タイプにおけるNMPの発現は細胞増殖性疾患を招くかもしれな い。アンチセンスポリヌクレオチドの形をとったNMPポリヌクレオチドはさま ざまな器官系、とりわけたとえば、前立腺などの尿生殖器起源の過形成や悪性疾 患の治療に有用である。さらに、腎臓や膀胱などの過形成や悪性疾患は本発明の NMPポリヌクレオチドを用いて治療することが可能 である。基本的に、NMPの発現と病因論的な結びつきをもついかなる疾患も、 NMP発現を変調する本発明の薬剤によって治療を行うことが考慮されよう。“ 変調する”という用語は、NMPが不適切に発現しているときのNMP発現の抑 制、または、過少に発現しているときのNMP発現の増強、または発現したNM Pがこのポリペプチドの変異型である場合のNMPの発現の増強を期待したもの である。細胞増殖性疾患がNMP発現と関係しているとき(たとえばBPC−1 ,2,3およびPC−1)、アンチセンスNMPポリヌクレオチド配列またはN MP結合抗体を細胞内に導入することができる。あるいは、細胞増殖性疾患が過 少発現または変異NMPポリペプチド(たとえば、NPB1−7およびNP−1 −3)の発現と関係がある場合には、センスNMPポリヌクレオチド配列(DN Aコード配列)またはNMPポリペプチドを細胞内に導入することができる。 本発明は、NMPを発現しているかまたはNMP関連疾患をもつ細胞成分を該 成分と結合する試薬と接触させることを含む、被検者におけるNMP発現細胞ま たはNMP関連の細胞増殖性疾患を検出する方法を提供する。その細胞成分はD NAまたはRNAのような核酸、またはタンパク質でありうる。成分が核酸であ る場合には、試薬は核酸プローブまたはPCRプライマーである。細胞成分がタ ンパク質の場合には、試薬は抗体プローブである。プローブはたとえば放射性同 位元素、蛍光化合物、生物発光化合物、化学発光化合物、金属キレート剤、また は酵素などによって直接的または間接的に標識されたものである。当業者は、プ ローブに結合せるための他の適当な標識を考えることができるであろ うし、また通常の実験によってそれを確かめることができるであろう。 本発明の目的のためには、NMPに対して特異的な抗体または核酸プローブは 、生物学的液体または組織中のNMPポリペプチド(抗体を用いて)またはポリ ヌクレオチド(核酸プローブを用いて)の存在を検出するために用いることがで きる。NMP配列中のどのコード配列領域に基づくオリゴヌクレオチドプライマ ーも、たとえばPCRによるDNAの増幅に有用である。検出可能な量の抗原を 含めば、どのような標品も使用可能である。本発明の望ましい標本、とくに前立 腺癌の検出に望ましい標本は、尿生殖器由来、とくに前立腺の組織である。ある いは、精液または尿など、NMP関連細胞増殖性疾患の徴候を示す細胞を含むか もしれない生物学的液体を用いることができる。望ましい被検体はヒトである。 より高い感度が得られる他の技術は、プローブを低分子量のハプテンに結合さ せることから成るであろう。これらのハプテンは、二次反応の手段によって特異 的に検出されうる。たとえば、アビジンと反応するビオチン、または特異的な抗 ハプテン抗体と反応することができるジニトロフェノール、ピリドキサールおよ びフルオレセインなどのハプテンを用いるのが一般的である。 さきに述べた本発明の特定のNMPを発現する細胞またはNMP関連の細胞増 殖性疾患を検出するための方法は、臨床的に軽快した状態にある被検者における 残存する前立腺癌または他の悪性疾患、または良性の過形成状態の検出のために 用いることができる。さらに、細胞におけるNMPポリペプチドの検出方法は、 特 定のNMPを発現している細胞を、正常細胞で発現しているNMPと比較して固 定することを通じて、細胞増殖性疾患を検出するために有用である。本発明の方 法を用いて、細胞におけるNMPの発現が同定され、適切な治療計画をたてるこ とが可能である(たとえば、センスまたはアンチセンス遺伝子治療、および通常 の化学療法)。本発明のNMPの発現パターンは細胞の悪性度の段階によって変 化するので、前立腺組織などの標本は、NMPの発現を検出し、細胞の悪性度の 段階を診断するために、一連のNMP特異的試薬(たとえば、核酸プローブまた はNMPに対する抗体)によってスクリーンできる。 本発明のモノクローナル抗体は、たとえば、液相でまたは固相担体に結合した 状態で利用される、イムノアッセイへの使用に適している。さらに、これらのイ ムノアッセイにおけるモノクローナル抗体は、さまざまな方法で検出可能に標識 しうる。本発明のモノクローナル抗体を用いることができるイムノアッセイのタ イプの例は、直接または間接的フォーマットの拮抗的(競合的)または非拮抗的 (競合的)イムノアッセイである。そのようなイムノアッセイの例にはラジオイ ムノアッセイ(RIA)およびサンドイッチ(イムノメトリック)アッセイがあ る。本発明のモノクローナル抗体を用いた抗原の検出は、生理学的な標本上の免 疫組織化学アッセイを含め、前進(forward)、逆行(reverse)、同時のモード のいずれかで実施されるイムノアッセイを用いて行うことができる。あるいは、 本発明の抗体は、ウェスタンブロットや二次元ゲルなどの電気泳動的に分散され るゲルプロトコールでNMPを検出するために用いることができる。本分野の専 門家は不 必要な実験を経ずに、他のイムノアッセイ法があることがわかるし、また容易に 確認できるだろう。 本発明のモノクローナル抗体は、さまざまな異なる担体に結合でき、NMPの 存在を検出するのに用いられる。よく知られた担体の例は、ガラス、ポリスチレ ン、ポリプロピレン、ポリエチレン、デキストラン、ナイロン、アミラーゼ、天 然および改質セルロース、ポリアクリルアミド、アガロースおよびマグネタイト である。担体の性質は、本発明の目的に応じて可溶、不溶のどちらでもありうる だろう。当業者はモノクローナル抗体を結合させるための他の適当な担体を考え ることができるであろうし、その点は通常の実験を通して確かめることができる であろう。 アッセイを行うにあたって、インキュベーション液中に、ある種の“ブロッカ ー”を含ませることが望まれるかもしれない(通常、標識された可溶性抗体とと もに加えられる)。“ブロッカー”は、実験標本中に存在する抗NMP免疫グロ ブリンに対する、非特異的なタンパク質、プロテアーゼまたは抗ヘテロ親和性免 疫グロブリンなどが固相支持体の上の抗体または放射性標識した指示抗体を架橋 または破壊することによって、誤った陽性または負の結果を生じることがないの を確実にするために加える。したがって“ブロッカー”の選択は本発明で述べら れたアッセイの特異性に大きな影響を与える。 アッセイに用いられるものと同一のクラスまたはサブクラス(アイソタイプ) の無関係(すなわち非特異的)な抗体(たとえばIgG1,IgG2a,IgM 等)が“ブロッカー”として用いられうる。適当な感度を保ちつつ、なお標本中 に存在する交差反 応性のタンパク質による望ましくない干渉を防止するためには、“ブロッカー” の濃度(ふつう1−100μg/μl)が重要である。 本発明で用いられている用語“エピトープ”は、本発明のモノクローナル抗体 と特異的な相互作用を行いうるあらゆる決定基を含む。エピトープ決定基は通常 、アミノ酸または糖側鎖のような、分子の化学的に活性な表面グループより成り 、通常、三次元構造的特徴および特定の荷電特徴をもっている。 本発明のモノクローナル抗体を、抗原のin vivo検出に使用するにあたっては 、検出可能に標識されたモノクローナル抗体が、診断的に有効な量で与えられる 。“診断的に有効な”とは、検出可能に標識された抗体が、モノクローナル抗体 が特異的に結合するNMP抗原をもつ部位の検出を可能にするのに十分な量で投 与されることである。 投与される、検出可能に標識されたモノクローナル抗体の濃度は、NMPをも つ細胞への結合がバックグラウンドに対して検出可能であるような十分量でなけ ればならない。さらに、最良の標的対バックグラウンドのシグナル比を得るため には、検出可能に標識された抗体は循環系から速やかに除去されることが望まし い。 原則的には、in vivo診断のための、検出可能に標識されたモノクローナル抗 体の投与量は、被検者の年令、性別、疾患の程度により変わるであろう。モノク ローナル抗体の投与量は約0.00lmg/m2から約500mg/m2の範囲であり、望ましい のは0.1mg/m2から約200mg/m2、最も望ましいのは約0.1mg/m2から約10mg/m2 である。そのような投与量は、たとえば注射を複数回行うか、腫瘍の重症度およ び当業者に知られている他の要因によって変化し うる。 in vivo診断造影を得るためには、与えられた放射性同位元素の選択にあたっ て、使用できる検出機器のタイプが主な要因となる。選ばれる放射性同位元素は 、与えられた機器のタイプによって検出可能な崩壊のタイプをもたなければなら ない。in vivo診断のための放射性同位元素を選ぶための他の重要な要素は、放 射性同位元素の半減期が、標的によって最大にとり込まれた時点でもなお検出で きるに十分なだけ長く、宿主への有害な照射が最小となるのに十分なだけ短いよ うにすることである。理想的には、in vivo造影に用いられる放射性同位元素は 粒子の放出がなく、しかし通常のガンマカメラで容易に検出されるような、140 〜250keVの領域で大量の光子を生じるものである。 in vivo診断のためには、放射性同位元素は中間的官能基を用いて直接または 間接に免疫グロブリンに結合させることができる。免疫グロブリンに金属イオン として存在する、放射性同位元素を結合するために用いられることの多い中間的 官能基はジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)およびエチレンジアミン テトラ酢酸(EDTA)および類似の分子などの二官能性キレート剤である。本 発明のモノクローナル抗体に結合することのできる典型的な金属イオンとしては 、111In,97Ru,67Ga,68Ga,72As,89Zrおよび201Tlがある。 本発明のモノクローナル抗体は、磁気共鳴造影(MRI)または電子スピン共 鳴(ESR)におけるように、in vivo診断の目的のために常磁性同位体で標識 することができる。一般的に診断的造影を視覚化するための通常の方法は何であ っても用いること ができる。ふつう、ガンマ線およびポジトロン放出放射性同位元素がカメラ造影 用に、常磁性同位元素がMRIのために使われる。それらの技術にとくに有用な 元素には157Gd,55Mn,162Dy,52Crおよび56Feが含まれる。 本発明のモノクローナル抗体は、NMP関連細胞増殖性疾患の回復の過程をモ ニターすることに用いられうる。したがって、NMPを発現する細胞数の増減ま たは精液や尿などのさまざまな体液中に存在するNMPの変動を測定することに よって、疾患の改善を狙った特定の治療法が有効であるかどうかを決定すること が可能であろう。 本発明のモノクローナル抗体はまた単独で、あるいはエフェクター細胞との組 合わせで(Douillardら,Hybridoma,5 Supp.l:S 139,1986)、本発明のモ ノクローナル抗体B反応性のあるエピトープをもったNMPポリペプチドを発現 する細胞増殖性疾患を有する動物における免疫療法に用いることができる。 免疫療法に用いる場合、本発明のモノクローナル抗体は治療薬で標識されるこ ともされないこともあろう。これらの薬剤は本発明のモノクローナル抗体に直接 または間接的に結合させることができる。間接的な結合の一つの例はスペーサー 成分(moiety)を用いることである。これらのスペーサー成分(moiety)は不溶 性または可溶性(Dienerら,Science,231:148,1986)のどちらでもよく、また 標的部位でモノクローナル抗体分子からの薬剤の放出を可能にするよう選択され うる。免疫療法のための本発明のモノクローナル抗体に結合させることのできる 治療薬の例は、薬物、放射性同位元素、レクチン、毒素などである。 本発明のモノクローナル抗体に結合させうる薬物はタンパク質性および非タン パク質性の薬物を含む。“非タンパク質性薬物”という用語はたとえばマイトマ イシンC、ダウノルビシンおよびビンブラスチンなどの古典的に薬物と呼ばれて いる化合物を含む。 本発明のモノクローナル抗体の標識に用いることのできるタンパク質性の薬物 は、免疫調節因子(immunomodulator)およびその他の生体応答改変剤(modifie r)を含む。“生体応答改変剤”という用語は、本発明のモノクローナル抗体が 特異性を示すNMP関連腫瘍の破壊を促進するように免疫応答を改変することに 関与する物質を含む。免疫応答改変剤の例は、リンホカインのような化合物を含 む。リンホカインは腫瘍壊死因子、インターロイキン、リンホトキシン、マクロ ファージ活性化因子、遊走阻止因子、コロニー刺激因子、およびインターフェロ ンなどを含む。本発明のモノクローナル抗体を標識することのできるインターフ ェロンは、αインターフェロン、βインターフェロンおよびγインターフェロン およびこれらのサブタイプを含む。 免疫療法のための、本発明の放射性同位元素を結合したモノクローナル抗体の 使用にあたっては、腫瘍細胞の分布および同位元素の安定性と放射などの要因に よって、ある種のアイソタイプが他のアイソタイプよりも望ましいということが ある。必要があれば、腫瘍細胞の分布は上に述べたin vivoの診断技術によって 評価されうる。細胞増殖性疾患によっては、ある放射性物質がほかの放射性物質 より好まれることがある。一般的に、アルファおよびベータ粒子を放出する放射 性同位元素が免疫療法には好まれる。たとえば、動物が固形の腫瘍病巣をもつ場 合には、90Yなど、 数ミリメートルの組織を貫通できる高エネルギーのベータ放射性物質が望ましい 。これに反して、細胞増殖性疾患が白血病の場合のような単純な標的細胞から成 る場合も、212Biなどの短距離の高エネルギーアルファ放射性物質が望ましい 。治療を目的として本発明のモノクローナル抗体に結合させることのできる放射 性同位元素の例は、125I,131I,90Y,67Cu,212Bi,211At,212Pb ,47Sc,109Pd,65Znおよび188Reである。 レクチンは通常植物材料から単離され、特定の糖成分に結合するタンパク質で ある。多くのレクチンはまた細胞を凝集させ白血球を刺激する能力をもつ。しか し、リシンは免疫療法に用いられてきた毒性のレクチンである。これは毒性の起 源であるリシンのαペプチド鎖を抗体分子に結合し、毒性効果の部位特異的デリ バリーを可能にすることを通じて達成される。 毒素は十分量では致死的な効果をもつことが多い、植物、動物、または微生物 によって生産される有毒の物質である。ジフテリア毒素はCorynebacterium diph theriaによって生産される物質であり、治療目的に使うことができる。この毒素 は適当な条件下では分離できるαおよびβサブユニットからできている。毒素A 成分は抗体に結合させることができ、NMP保有細胞への部位特異的デリバリー に用いられる。本発明のモノクローナル抗体と結合させうる他の因子は、当業者 には知られているかまたは容易に確かめられるであろう。 本発明の標識または未標識モノクローナル抗体は、上記のような治療剤と組み合 わせて使用することもできる。特に好ましいのは、本発明のモノクローナル抗体 、免疫調節剤、および他の生物学的応答変更剤(modifier)からなる治療剤の組 み合わせである。 このように、本発明のモノクローナル抗体は例えばアルファーインターフェロ ンと組み合わせて使用することができる。この治療様式は、癌細胞によるモノク ローナル抗体反応性抗原の発現を増大させることにより、モノクローナル抗体の 癌に対する標的設定を強化する(Greinerら、Science,235:895,1987)。ある いは、本発明のモノクローナル抗体は例えばガンマ−インターフェロンと組み合 わせて使用できる。この場合エフェクター細胞によるFc受容体の発現が活性化 および増大され、その結果モノクローナル抗体のエフェクター細胞との結合を増 進し、標的腫瘍細胞を殺す。当業者は種々の生物学的応答変更剤を選択し、本発 明のモノクローナル抗体の効力を強化する所望のエフェクター機能を創造できる 。 本発明のモノクローナル抗体をここに記述するような種々の治療剤と組み合わ せて用いる場合には、モノクローナル抗体および治療剤は通常実質的に同時期に 投与される。「実質的に同時期に」という表現は、モノクローナル抗体および治 療剤が時間的にかなり接近して投与されることを意味する。通常、治療剤をモノ クローナル抗体より先に投与することが好ましい。例えば、治療剤をモノクロー ナル抗体の1〜6日前に投与することができる。治療剤の投与は、例えば腫瘍の 性質、患者の状態、および治療剤の半減期等の因子により、毎日行なうことも可 能であるし、または 他の任意の間隔で行なうこともできる。 本発明のモノクローナル抗体を使用して、本明細書に記述されているすべての 特徴を結合した治療法を設計することができる。例えば、ある与えられた状況に おいては、本発明のモノクローナル抗体をエフェクター細胞および同じまたは異 なる治療剤と組み合わせて投与する前に、1つまたは複数の治療剤を投与するこ とが望ましいであろう。例えば、前立腺、腎臓または膀胱癌の患者にまずガンマ −インターフェロンおよびインターロイキン−2を3〜5日間毎日投与し、5日 目に本発明のモノクローナル抗体をエフェクター細胞ならびにガンマ−インター フェロンおよびインターロイキン−2と組み合わせて投与することが望ましいで あろう。 また、本発明のモノクローナル抗体と共にリポソーム類を抗体の膜として使用 し、NMPを発現している腫瘍にリポソームを特異的に送達させることも可能で ある。これらのリポソーム類は、モノクローナル抗体のほかに腫瘍部位に到達し て放出される前記のような免疫治療剤を含有するように作成することができる( Wolffら、Biophysical Acta,802:259,1984)。 本発明のモノクローナル抗体の投与量範囲は、悪性疾患の症状を改善する所望 の効果を奏するに十分なだけ大きい投与量範囲である。投与量は、望ましくない 交差反応、アナフィラキシー反応等の副作用を生じるほど大きくてはならない。 一般的に、投与量は患者の年齢、状態、性別、病気の程度によって変わり、当業 者によって決定されうる。投与量は合併症の場合、各医師によって調整可能であ る。投与量は約0.1mg/kgから約2000mg/kgの 間であり、好ましくは約0.1mg/kgから約500mg/kgであり、1日または数日間、1 日に1回または複数回投与される。一般に本発明のモノクローナル抗体を治療剤 と組み合わせて投与する場合は、in vivo診断イメージングに使用される用量に 匹敵するより低い用量が使用できる。 本発明のモノクローナル抗体は、注射または時間をかけた緩慢な灌流により非 経口的に投与することができる。本発明のモノクローナル抗体は、静脈内、腹腔 内、筋肉内、皮下、体腔内に、または経皮的に、単独でまたはエフェクター細胞 と組み合わせて投与することができる。 本発明はまた、NMP関連細胞増殖性疾患の患者をNMPヌクレオチド配列を 用いて治療する方法を提供する。サプレッサーポリペプチドをコードする可能性 のあるNMPヌクレオチド配列は、正常細胞における発現に較べて少なく発現さ れる可能性がある。それゆえ、この配列に向けられた適切な治療または診断技法 を設計することが可能である。したがって、細胞増殖性疾患が悪性疾患に関連し たNMPの発現を伴う場合は、翻訳レベルでNMP発現を妨害する核酸配列が使 用できる。この方法は、例えばアンチセンス核酸およびリボザイムを利用して、 特定のNMP mRNAをアンチセンス核酸でマスクするか、またはそれをリボ ザイムで開裂することにより、特定NMP mRNAの翻訳を阻止する。細胞増 殖性疾患または異常細胞表現型が例えばNMPサプレッサーの過少発現を伴う場 合は、障害を有する患者にNMPをコードする核酸配列(センス)を投与するこ とができるであろう。 アンチセンス核酸とは、特定のmRNA分子の少なくとも一部 に対して相補的なDNAまたはRNA分子である(Weintraub,Scientific Amer ican,262:40,1990)。細胞内でアンチセンス核酸は対応するmRNAとハイ ブリダイズし、2本鎖分子を形成する。細胞は2本鎖をなすmRNAを翻訳しな いので、アンチセンス核酸はmRNAの翻訳を妨害する。約15個のヌクレオチ ドからなるアンチセンスオリゴマーが好ましい。なぜなら、それらは容易に合成 され、また標的のNMP産生細胞に導入した時に大きい細胞よりも問題を起こす ことが少ないからである。遺伝子のin vitro翻訳を阻止するためにアンチセンス 法を用いることは当分野では周知である(Marcus-Sakura,Anal.Biochem.,172 :289,1988)。 リボザイムとは自分以外の1本鎖RNAをDNA制限エンドヌクレアーゼと類 似の方法で特異的に開裂する能力を有するRNA分子である。これらのRNAを コードするヌクレオチド配列の修飾によって、RNA分子中の特異的ヌクレオチ ド配列を認識し、そのRNA分子を開裂する分子を工学的に作成することが可能 である(Cech,J.Amer.Med.Assn.,260:3030,1988)。この方法の主要な利点 は、それらの分子が配列特異的であるため、特定の配列を有するmRNAのみが 不活性化されることである。 リボザイムには2つの基本的な型がある。すなわち、テトラヒメナ(tetrahyn eba)型(Hasselhoff,Nature,334:585,1988)および「ハンマーヘッド」型 である。テトラヒメナ型リボザイムは長さが4塩基の配列を認識し、ハンマーヘ ッド型リボザイムは長さが11〜18塩基の塩基配列を認識する。認識配列が長 いほど、その配列が標的mRNA種においてのみ起こる可能性が大きい 。したがって、特異的mRNA種を不活性化するためにはテトラヒメナ型リボザ イムよりハンマーヘッド型リボザイムが好ましく、18塩基からなる認識配列は より短い認識配列より好ましい。 本発明はまた、NMPによって仲介される細胞増殖性疾患を治療するための遺 伝子治療法を提供する。このような治療は、適切なNMPポリヌクレオチド(ア ンチセンスまたはセンス)を増殖性疾患を有する患者の細胞に導入することによ ってその治療的効果を達成するであろう。アンチセンスNMPポリヌクレオチド の送達は、キメラウイルス等の組換え発現ベクターまたはコロイド分散系を用い ることにより達成できる。NMPの過少発現または癌を伴うNMPの発現を伴う 疾患は、それぞれセンスまたはアンチセンス核酸配列を用いる遺伝子治療法によ って治療することができるであろう。 本明細書に教示する遺伝子治療に使用できる種々のウイルスベクターには、ア デノウイルス、ヘルペスウイルス、ワクシニアウイルスまたは、好ましくはレト ロウイルスのようなRNAウイルスが含まれる。好ましくは、そのレトロウイル スベクターは、マウスまたはトリのレトロウイルスの誘導体である。単一の外来 遺伝子を挿入することのできるレトロウイルスベクターの例として以下のものが 挙げられるが、それらだけに限定されない。すなわち、モロニーマウス白血病ウ イルス(MoMuLV)、ハーベイマウス肉腫ウイルス(HaMuSV)、マウス乳腺癌ウイ ルス(MuMTV)およびラウス肉腫ウイルス(RSV)である。多くの追加のレトロウ イルスベクターは、多重遺伝子を導入できる。これらのベクターはすべて、選択 マーカー用の遺伝子を移動又は導入できるので、導入細胞が 同定され、生成される。興味のあるNMP配列を、例えば特定の標的細胞上の受 容体に対するリガンドをコードする別な遺伝子と共にウイルスベクターに挿入す ることにより、そのベクターは標的特異的となる。例えば糖、糖脂質、またはタ ンパク質をコードするポリヌクレオチドを挿入することによって、レトロウイル スベクターを標的特異的とすることができる。好ましい標的設定は、レトロウイ ルスベクターを標的とする抗体を用いることにより達成される。当業者は、レト ロウイルスゲノム中に挿入されNMPセンスまたはアンチセンスポリヌクレオチ ドを含有するレトロウイルスベクターの標的特異的送達を可能とする特異的ポリ ヌクレオド配列を知り、また過度の実験を行なうことなく容易に確かめることが できるであろう。 組換えレトロウイルスは不完全なものなので、感染性のベクター粒子を産生す るためには助けを必要とする。この助けは、例えばLTR内の調節配列の制御下 にあるレトロウイルスの構造遺伝子の全てをコードするプラスミドを含有するヘ ルパー細胞系を使用することにより得られる。これらのプラスミドは、パッケー ジング機構が包み込み(encapsidation)のためのRNA転写物の認識を可能と するヌクレオチド配列を欠く。パッケージングシグナルを欠失したヘルパー細胞 系には、例えばΨ2、PA317およびPA12が含まれるが、これらだけに限 定されない。これらの細胞系は、ゲノムが全くパッケージされないので中空ウイ ルス粒子を産生する。パッケージングシグナルは無傷だが構造遺伝子が他の興味 のある遺伝子に置き換えられている細胞にレトロウイルスベクターが導入される と、ベクターはパッケージされ、ベクタ ーウイルス粒子が産生される。 または、通常のリン酸カルシウムトランスフェクションにより、NIH 3T 3もしくは他の組織培養細胞に、レトロウイルス構造遺伝子gag,polおよびenv をコードするプラスミドを直接トランスフェクトさせることも可能である。次に 、これらの細胞に興味のある遺伝子を含有するベクタープラスミドをトランスフ ェクトさせる。得られた細胞はレトロウイルスベクターを培地に放出する。 NMPアンチセンスポリヌクレオチドのためのもう1つの標的設定された送達 系はコロイド拡散系である。コロイド拡散系には、巨大分子複合体、微小カプセ ル、微小球体、ビーズ、および水中油滴エマルジョン、混合ミセルおよびリポソ ームを含む脂質に基づく系が含まれる。本発明における好ましいコロイド系はリ ポソームである。リポソームはin vitroおよびin vivoの送達手段として有用な 人工膜小胞である。1枚の薄層からなるサイズが0.2〜4.0μmの大きい小 胞(LUV)は、大きい巨大分子を含有する水性緩衝液の相当な部分を包み込む ことが可能であることが判明している。RNA、DNAおよび無傷のウイルス粒 子を水性の内部に包み込み、生物学的に活性な形態で細胞に送ることが可能であ る(Fraleyら、Trends Biochem.Sci.,6:77,1981)。哺乳動物細胞に加え、 リポソームは植物、酵母、および細菌細胞におけるポリヌクレオチドの送達に使 用されてきた。リポソームが有効な遺伝子輸送手段であるためには、以下の特徴 が存在しなければならない。すなわち、(1)高い効率での、また生物学的活性 を損なうことのない、興味のある遺伝子の包み込み;( 2)非標的細胞と比較して、標的細胞と優先的かつ実質的な結合;(3)小胞の 水性内容物の標的細胞細胞質への高効率での送達;および(4)遺伝子情報の正 確かつ効果的な発現(Manninoら、Biotechniques,6:682,1988)。 リポソームの組成は普通リン脂質、特に高相転移温度リン脂質と通常はステロ イド、特にコレステロールとの組み合わせである。他のリン脂質または他の脂質 もまた使用できる。リポソームの物理的特徴は、pH、イオン強度、および二価 のカチオンの存在に依存する。 リポソーム作成に有用な脂質の例には、ホスファチジルグリセロール、ホスフ ァチジルコリン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルエタノールアミン等の ホスファチジル化合物、スフィンゴ脂質、セレブロシド、およびガングリオシド が含まれる。特に有用なのは脂質部分が14〜18個、特に16〜18個の炭素 原子を含有し、飽和しているジアシルホスファチジルグリセロールである。例示 的なリン脂質には、卵ホスファチジルコリン、ジパルミトイルホスファチジルコ リン、およびジステアロイルホスファチジルコリンが含まれる。 リポソームの標的設定は解剖学的および機械学的因子に基づいて分類されてい る。解剖学的分類は、例えば臓器特異的、細胞特異的、および細胞小器官特異的 等の選択性のレベルに基づくものである。機械学的標的設定は、それが受動的か 能動的かに基づいて区別できる。受動的標的設定は洞様毛細血管を含有する臓器 における網内細胞系(RES)の細胞に分布するリポソーム生来の傾向を利用す る。他方、能動的標的設定は、自然に存在するリポ ソームの局在部位とは異なる臓器および細胞型への目標付けを達成するため、リ ポソームをモノクローナル抗体、糖、糖脂質、またはタンパク質等の特異的リガ ンドと結合させることによる、またはリポソームの組成もしくは大きさを変える ことによるリポソームの変更を含む。 標的設定された送達系の表面を種々の方法で修飾することが可能である。リポ ソームからなる標的設定された送達系の場合は、標的設定リガンドをリポソーム の二重膜と安定した結合状態で維持するため、脂質基をリポソームの脂質二重膜 に組み込むことができる。脂質鎖を標的設定リガンドと結合するために、種々の 結合基が使用できる。 一般的に、標的設定された送達系の表面に結合される化合物は、標的設定され た送達系が所望の細胞を発見し、そこに向かって進むことを可能とするようなリ ガンドおよび受容体であろう。リガンドは別の化合物(例えば受容体)と結合す る、興味のある任意の化合物であってよい。 一般的に、特異的エフェクター分子と結合する表面膜タンパク質は受容体と称 される。本発明においては、本発明の抗体は好ましい受容体である。リポソーム を特異的細胞表面リガンド(この場合、選択されたNMP)に向かわせるために 、抗体を使用することができる。好ましくは標的組織は尿生殖器で、特に前立腺 組織である。腎臓および膀胱組織もまた使用できる。ポリクローナル抗体または モノクローナル抗体をリポソーム二重膜に共有結合させるためには多数の方法が 使用できる。抗体によって標的設定されたリポソームは、モノクローナルもしく はポリクローナル抗 体、または標的細胞上の抗原性エピトープに効率よく結合しさえすればそれらの 断片、例えばFabまたはF(ab’)2等を含むことができる。 非経口投与のための調製物には、滅菌水性または非水性溶液、懸濁液およびエ マルジョンが含まれる。非水性溶媒の例としては、プロピレングリコール、ポリ エチレングリコール、オリーブオイル等の植物油、およびオレイン酸エチル等の 注射可能な有機エステルが挙げられる。水性担体には、水、アルコール性/水性 溶液、エマルジョンまたは懸濁液が含まれ、さらに生理食塩水及び緩衝化媒体が 含まれる。非経口的ビヒクルには、塩化ナトリウム溶液、リンガーブドウ糖、ブ ドウ糖および塩化ナトリウムが含まれる。乳酸加リンガー静注ビヒクルは、流体 および養分補充物、電解質補充物(例えばリンガーブドウ糖に基づくもの)等を 含む。防腐剤及び他の添加物、例えば抗菌剤、酸化防止剤、キレート化剤、不活 性ガス、等も存在してよい。 本発明はまた、本発明のポリヌクレオチドまたはモノクローナル抗体を含有す る薬剤または医薬組成物の調製方法に関し、該薬剤はNMP関連細胞増殖性疾患 の治療に使用されるものである。 本発明のNMPは、細胞のNMPに影響を及ぼす組成物をスクリーニングする 道具として有用である。したがって本発明は別の態様において、試験すべき組成 物および細胞(または細胞懸濁液)を含む成分をそれらの成分の相互作用を可能 とするのに十分な条件下でインキュベートし、次に該組成物のNMPへの効果を 測定することを含む、NMPに影響を及ぼす組成物を同定する方法を提供する。 NMPに対する観察される効果は、阻害的または刺 激的でありうる。 例えば、前立腺の悪性疾患細胞において、BPC−1、BPC−2、PBC− 3またはPC−1発現に対して阻害的な組成物は、その組成物で処理する前と後 に、細胞または細胞抽出物におけるNMPレベルを測定することにより同定する ことができる。または、NP−1、NP−2またはNP−3のレベルをモニター して、正常細胞に見いだされるこれらNMPの発現を刺激する組成物を同定する ことも可能である。 本発明のアッセイに使用される材料は、キットの作成に理想的に適合している 。このようなキットは、バイアル、試験管、等の1個以上の容器手段を厳重収納 するために小区画に分けられたキャリアー手段を包含することができ、各容器手 段は上記の方法で使用される個々のエレメントのうち1つを包含する。 例えば、容器手段の1つは検出可能に標識された、または標識可能なプローブ を包含することができる。このようなプローブは、標的タンパク質または標的核 酸に対してそれぞれ特異的な抗体またはヌクレオチドでありうる。ここでその標 的は本発明のNMPの存在を示すか、またはその存在と相互関係を有する。標的 核酸を検出するのにキットが核酸ハイブリダイゼーションを使用する場合は、キ ットは標的核酸配列を増幅するためのヌクレオチドを含有する容器、および/ま たは例えばビオチン結合タンパク質、例えばレポーター分子に結合したアビジン またはストレプトアビジン、酵素、蛍光または放射核種標識、等のレポーター手 段を包含する容器をも持つことができる。 以下に記述する実施例は本発明を説明するためのものであり、 本発明を制限するものではない。このような実施例は、使用されるであろう方法 の典型的なものであるが、当業者に公知の他の方法を代わりに使用することもで きる。 実施例1 核マトリックスタンパク質の同定および精製 患者。臨床的に限局性の(B段階、T2)前立腺癌(N=19)〔グリーソン (Gleason)等級5〜9〕のため恥骨後方前立腺完全切除を受ける、または良性 前立腺過形成(BPH,N=2)のため開放(open)前立腺切除を受ける21名 の男性患者由来の新鮮な前立腺組織を検査した。 組織調製物。外科的摘出から15分以内に新鮮な組織を得た。14個の標本由 来の顕著な腫瘍小結節1個から約1グラムの総腫瘍を取った。1グラムの正常な 前立腺組織を、13個の標本における腫瘍小結節に対側性の前立腺葉から得た。 1グラムのBPH組織を、12個の標本における対側性葉の尿道周囲領域より得 、2個の開放(open)前立腺切除標本のそれぞれから25〜30グラムのBPH 組織を得た。除去されたすべての組織は、ヘマトキシリンおよびエオシン切片を 用いて、切片の近位および遠位両末端について組織学的に確認した。 核マトリックスタンパク質の精製。FeyおよびPenmanの方法(Proc.Natl.Aca d.Sci.USA,85:121-125,1988)にしたがって、核マトリックスタンパク質を 単離した。要約すると、新鮮なヒト前立腺組織を小片(1mm3)に刻み、テフロ ン製乳棒を用いて氷 上で2mMバナジルリボヌクレオシド(RNAase阻害剤)および1mMフッ化フェニル メチルスルホニル(セリンプロテアーゼ阻害剤)を含有する溶液に溶解した0.5 %Triton X-100とホモジナイズし、脂質および可溶性タンパク質を放出させた。 次に、抽出物を350ミクロンのナイロンメッシュで濾過し、0.25M硫酸アンモニ ウムを用いて抽出し、可溶性の細胞骨格エレメントを放出させた。可溶性クロマ チンを除去するため、25℃でDNases処理を行なった。残存画分は中間フィラメン トおよび核マトリックスタンパク質を含有していた。次にこの画分を8M尿素を 用いて分解し、不溶性成分(主として炭水化物および細胞外マトリックス成分か らなる)をペレット化した。上記の尿素を透析により除去し、中間フィラメント を再度集合させ、遠心により除去した。次に核マトリックスタンパク質をエタノ ール沈降させた。ComassieTMPlusタンパク質アッセイ試薬キット(Pierce,Rock ford,IL)を用いて、タンパク質濃度を測定した。ゲル電気泳動の準備のため、 核マトリックスタンパク質を9M尿素、65mM 3-[(3-コラミドプロピル)ジ メチルアミノ)-1-プロパノスルホネート、2.2%両性電解質、および140mMジチ オトレイトルからなるサンプル緩衝液に再度溶解した。 二次元電気泳動。Investigator 2-Dゲルシステム(Milligan/Biosearch,Bedf ord,MA)を用いて高分解能二次元ゲル電気泳動を実施した(Patton,W.F.ら、B ioTechniques,8:518-527,1990)。1.5時間の前電気泳動(prefocusing)の後 で、1nmx18onのチューブゲル(tube gel)を用いて、18,000 V-hで一次元等電 点電気泳動を実施した。チューブゲルを押し出し、1-mmのあらか じめ流しておいた10%Tris-酢酸ドデシル硫酸ナトリウムDuracrylTM(Millipore ,Co.,Bedford,MA)高引張り強度(HTS)ポリアクリルアミド電気泳動スラブ ゲルの上に載せ、12℃の一定温度に制御してゲルを約5時間電気泳動にかけた。 50%メタノールおよび10%酢酸でゲルを固定した。充分に洗浄して再度脱水した のち、50mMリン酸(pH 7.2)で緩衝化してからゲルを5%グルタルアルデヒドお よび5mMジチオトレイトルで処理した。Wrayの方法(Wray,W.ら、Anal.Bioch em,118:197-203,1981)を用いて、ゲルを銀染色した(Accurate Chemical Co .,Inc.,Westbury,NY)。50マイクログラムの核マトリックスタンパク質を各 ゲルに負荷した。タンパク質分子量標準は、GELCODE(Dacheng,H.ら、J.Cell Biol.,110:569-580,1990)、タンパク質分子量マーケットキット(MW 12,400 〜97,400)(Pierce,Rockford,IL)を用いて測定した。等電点は、カルバミル 化クレアチンキナーゼ標準品[pH7.0〜4.950,(BDH Limited,England)]を用 いて測定した。核マトリックスタンパク質の組織間における変異を決定する際は 、種々の組織由来のすべてのサンプルにおいて明確に、かつ再現性をもって観察 された、または存在しなかったタンパク質スポットのみを考慮した。 患者間の核マトリックスタンパク質パターンには、150個のタンパク質スポ ットのうちどの患者にも一貫して見られる約120個について、顕著な類似性が 見られた。正常、前立腺BPH、および前立腺癌を比較したときに一貫して存在 する、または不在の14個の核マトリックスタンパク質が同定された。分子量が 56KdでpI=6.58のタンパク質(PC−1)は、検査した すべて(14/14)のヒト前立腺癌標本に現れたが、正常な前立腺組織(0/ 13)またはBPH組織(0/14)においては全く検出されなかった核マトリ ックスタンパク質を表した。 図1は正常なヒト前立腺(A)、良性前立腺過形成(B)および前立腺癌(C )の核マトリックスタンパク質組成を示す。ほとんどの核マトリックス調製物に 存在することが知られている4つのタンパク質、すなわちラミンA、ラミンB、 ラミンCおよびアクチンが以前に報告された分子量および等電点に基づいて同定 され(Fey,E.G.ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA,85:121-125,1988)、図1 AにそれぞれLA、LB、LCおよびAと明示された。 図1は、正常なヒト前立腺(図1A)、ヒトBPH(図1B)およびヒト前立 腺癌(図1C)より単離された核マトリックスタンパク質の典型的な高分解能二 次元ゲル電気泳動パターンを示す。正常な前立腺、BPHおよび前立腺癌(全標 本を検査)の間で異なるゲルスポットを矢印でマークし、表1で用いられている 名称と対応するレッテルを付けて同定した。表1は、21名の患者からなる群の 正常な前立腺、BPHおよび前立腺癌組織由来の核マトリックスタンパク質を比 較したとき、一貫して存在する、または不在であることが判明した14個の異な るタンパク質スポットの分子量および等電点を示す。 図2は、種々の組織間で異なったタンパク質スポットの位置を要約し、またB PHおよび前立腺癌における特異的核マトリックスタンパク質を示す。正常な前 立腺、BPHおよび前立腺癌の主要な組織特異的核マトリックスタンパク質の大 要である。略語:kD −単位1000で表された分子量、SDS-PAGE−ドデシル硫酸ナトリウム−ポリアク リルアミドゲル電気泳動、pl−等電点、およびBPH-良性前立腺過形成。 BPHにのみ存在し、正常な前立腺および前立腺癌には存在しないというNMP は検出されなかった。同様に、正常な前立腺および前立腺癌の両方に存在するが 、BPHには存在しないというNMPはなかった。PC−1(分子量が56Kdで 等電点が6.58)は、ヒト前立腺癌組織にのみ見られ、正常な前立腺およびB PHサンプルのすべてに一貫して存在しなかったNMPを表す。追加の試験にお いて、PC−1は腎臓および膀胱癌の標本に発見されたが、正常な腎臓および膀 胱組織には検出されなかった。 悪性疾患細胞におけるNBP−1−7およびNP−1−3の不在は、これらの NMPをコードする遺伝子は癌サプレッサー遺伝子として機能するのかもしれな いことを示唆している。このことは、良性過形成組織においても不在であったN P−1−3について特にそう言える。 各タンパク質の名称は、図1において同定されたタンパク質に対応している。 実施例2 正常な前立腺細胞から前立腺癌への進行モデル 前立腺疾患発症に必要な正確な分子的および/または環境的現象はほとんど分 かっていないが、前立腺癌の発症は多段階過程であることが充分立証されている (Carter,H.B.ら、J.Urol.,143:742-746,1990)。Ashley(Ashley,D.F.B. ,J.Path.Bact.,90:217-225,1965)ならびにArmitageおよびDoll(Armitag e,P.およびDoll,R.,Brit.J.Cancer,8:1-15,1954)の独創的研究に基づ く、米国における前立腺癌およびBPHに関する年齢特異的発症率を用いた疫学 的研究は、BPHの発症は2段階過程である可能性が高く、他方、臨床的に明確 な前立腺癌の発症は多段階(2現象より多い)過程を包含する可能性が高いこと を示している(Carter,H.B.ら、J.Urol.,143:742-746,1990)。 正常な前立腺上皮細胞のBPHまたは前立腺癌への進行に関して、2つの異な るモデルを仮定することができる。図3は、正常な前立腺(Normal)から良性前 立腺過形成(BPH)への、または前立腺癌(Cancer)への多段階的進行の2つの モデルを示す。モデルIは類似の現象が両方の経路で起こることを予測する。モ デルIIは、正常からBPHへ進行する際は、癌へと進行する際とは異なる現象 が起こることを予測する。最初のモデル(モデルI)は、正常からBPHへ、ま たは正常から前立腺癌へ進行する際の初期の現象は類似している(モデルIの現 象A−B)と予測する。第2のモデル(モデルII)は、BPHおよび癌への進 行は異なる現象を経るものであろうと予測する(現象A−B対現象E−H)。核 マトリックスタンパク質の存在または不在をこれらのモデルをテストする表現型 マーカーとして用いると、特定グループのタ ンパク質スポットがBPHおよび前立腺癌の両方に不在または存在し(NP 1-3, BPC 1-3)、さらに付加的タンパク質スポットが前立腺癌にのみ存在または不在 であれば(NPB1-7またはPC-1)、モデルIは満たされるであろうと予測される。 このように、核マトリックスタンパク質において観察されたすべての相違はモデ ルIを満足させた。モデルIIを満足させるには、1つまたは複数のタンパク質 がBPHにのみ存在または不在である必要があり、これはいかなるサンプルにお いても観察されなかった。したがって、これらのデータはBPHへと進行する細 胞の核マトリックス内では前立腺癌へと進行する細胞に起こるのと類似の表現型 発現が起こる、とするモデルIを支持する。その結果、本発明のNMPは前立腺 癌のような細胞増殖疾病の正常から良性疾患、良性疾患から悪性疾患への段階と 進行をモニターし、検出するのに使用できる。次に、この情報を適切な治療を開 始するために使用できる。 上記は本発明を説明するためのもので、本発明の範囲を制限するものではない 。実際、当業者はここに記述された教示に基づいて、過度の実験を行なうことな く、容易に更なる態様を想像し、作り出すことができよう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C07K 14/435 8517−4H C07K 14/435 14/82 8517−4H 14/82 C12N 1/21 8828−4B C12N 1/21 5/10 9358−4B C12P 21/08 C12P 21/08 9453−4B C12Q 1/68 A C12Q 1/68 8310−2J G01N 33/53 D G01N 33/53 8310−2J 33/577 B 33/577 9281−4B C12N 5/00 B (72)発明者 パーティン,アラン ダブリュー アメリカ合衆国 21236 メリーランド州 バルチモア,ヘッジフォードコート 7 番地 (72)発明者 ゲツェンバーグ,ロバート エイチ アメリカ合衆国 06405 コネティカット 州 ブランフォード グリーンズ ファー ム ロード 244番地

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.NPB−1、NPB−2、NPB−3、NPB−4、NPB−5、NPB− 6、NPB−7、NP−1、NP−2、NP−3、BPC−1、BPC−2、B PC−3およびPC−1より成る群から選ばれたタンパク質に特有の組織発現パ ターンを有する、実質的に純粋な核マトリックスタンパク質またはその機能性フ ラグメント。 2.組織が尿生殖器の組織である、請求項1に記載のタンパク質。 3.組織が前立腺の組織である、請求項2に記載の尿生殖器組織。 4.前記タンパク質が腫瘍細胞と関連づけられる、請求項1に記載のタンパク質 。 5.前記タンパク質がBPC−1、BPC−2、BPC−3およびPC−1より 成る群から選ばれる、請求項4に記載のタンパク質。 6.腫瘍細胞が良性である、請求項4に記載の腫瘍細胞。 7.腫瘍細胞が悪性である、請求項4に記載の腫瘍細胞。 8.前記タンパク質が非悪性細胞と関連づけられる、請求項1に記載のタンパク 質。 9.前記タンパク質がNPB−1、NPB−2、NPB−3、NPB−4、NP B−5、NPB−6およびNPB−7より成る群から選ばれる、請求項8に記載 のタンパク質。 10.前記タンパク質が非腫瘍細胞と関連づけられる、請求項1に記載のタンパク 質。 11.前記タンパク質がNP−1、NP−2およびNP−3より成る群から選ばれ る、請求項10に記載のタンパク質。 12.請求項1のタンパク質をコードする単離精製された核酸から本質的に成るポ リヌクレオチド配列。 13.請求項12のポリヌクレオチドの少なくとも一部を含む核酸プローブ。 14.ポリヌクレオチドがDNAである、請求項12に記載のポリヌクレオチド。 15.ポリヌクレオチドがRNAである、請求項12に記載のポリヌクレオチド。 16.請求項12のポリヌクレオチドを含む宿主細胞。 17.請求項12のポリヌクレオチドに対して相補的であるポリヌクレオチド配列。 18.請求項12または17のポリヌクレオチドを含む組換え発現ベクター。 19.ベクターがウイルスである、請求項18に記載のベクター。 20.ウイルスがRNAウイルスである、請求項19に記載のベクター。 21.RNAウイルスがレトロウイルスである、請求項20に記載のベクター。 22.ベクターがコロイド分散系である、請求項18に記載のベクター。 23.コロイド分散系がリポソームである、請求項22に記載のベクター。 24.リポソームが本質的に標的特異性である、請求項23に記載のベクター。 25.リポソームが解剖学的に標的設定(targeting)される、請求項24に記載の ベクター。 26.リポソームが機械学的に標的設定される、請求項24に記載のベ クター。 27.機械学的な標的設定が受動的である、請求項26に記載のベクター。 28.機械学的な標的設定が能動的である、請求項26に記載のベクター。 29.リポソームが糖、糖脂質およびタンパク質より成る群から選ばれた成分との カップリングにより能動的に標的設定される、請求項28に記載のベクター。 30.タンパク質成分が抗体である、請求項29に記載のベクター。 31.ベクターがプラスミドである、請求項18に記載のベクター。 32.請求項1の1以上のタンパク質と結合する抗体。 33.抗体がモノクローナルである、請求項32に記載の抗体。 34.抗体がポリクローナルである、請求項32に記載の抗体。 35.細胞性成分を、請求項1の1以上のタンパク質に結合する試薬と接触させる ことを含む、被検者における細胞増殖性疾患の検出方法。 36.細胞増殖性疾患が尿生殖器の組織にある、請求項35に記載の方法。 37.尿生殖器組織が前立腺である、請求項36に記載の方法。 38.細胞性成分が核酸である、請求項35に記載の方法。 39.核酸がDNAである、請求項38に記載の方法。 40.核酸がRNAである、請求項38に記載の方法。 41.細胞性成分がタンパク質である、請求項35に記載の方法。 42.試薬がプローブである、請求項35に記載の方法。 43.プローブが核酸である、請求項42に記載の方法。 44.プローブが抗体である、請求項42に記載の方法。 45.抗体がポリクローナルである、請求項44に記載の方法。 46.抗体がモノクローナルである、請求項44に記載の方法。 47.プローブが検出できるように標識されている、請求項42に記載の方法。 48.標識が放射性同位体、生物発光化合物、化学発光化合物、蛍光化合物、金属 キレートまたは酵素より成る群から選ばれる、請求項47に記載の方法。 49.NPB−1、NPB−2、NPB−3、NPB−4、NPB−5、NPB− 6、NPB−7、NP−1、NP−2、NP−3、BPC−1、BPC−2、B PC−3およびPC−1より成る群から選ばれたタンパク質と関連づけられる細 胞増殖性疾患の治療方法であって、該疾患をもつ患者に、NPB−1、NPB− 2、NPB−3、NPB−4、NPB−5、NPB−6、NPB−7、NP−1 、NP−2、NP−3、BPC−1、BPC−2、BPC−3およびPC−1よ り成る群から選ばれたタンパク質の活性を変調(modulate)する、治療上有効な 量の試薬を投与することを含む方法。 50.試薬がアンチセンスポリヌクレオチド配列である、請求項49に記載の方法。 51.試薬がセンスポリヌクレオチド配列である、請求項49に記載の方法。 52.試薬が抗体である、請求項49に記載の方法。 53.抗体がモノクローナルである、請求項52に記載の方法。 54.細胞増殖性疾患が尿生殖器の組織にある、請求項49に記載の方 法。 55.尿生殖器組織が前立腺である、請求項54に記載の方法。 56.宿主対象者の細胞に、請求項1のタンパク質をコードするヌクレオチド配列 を含む発現ベクターを導入することを含む遺伝子治療法。 57.宿主対象者の細胞にin vitroで発現ベクターを導入し、その後、形質転換細 胞を宿主対象者に導入する、請求項56に記載の方法。 58.発現ベクターがRNAウイルスである、請求項56に記載の方法。 59.RNAウイルスがレトロウイルスである、請求項58に記載の方法。 60.対象者がヒトである、請求項56に記載の方法。 61.細胞のNMPに作用を及ぼす組成物の同定方法であって、 a.該組成物およびNMP含有細胞を含む成分をインキュベートし、その際 、該成分に相互作用させておくのに十分な条件下でインキュベーションを行い、 そして b.該組成物によって生じたNMPに対する作用を測定する、 ことを含む方法。 62.前記の作用がNMPの阻害である、請求項61に記載の方法。 63.NMPがBPC−1、BPC−2、BPC−3およびPC−1より成る群か ら選ばれる、請求項62に記載の方法。 64.前記の作用がNMPの刺激である、請求項61に記載の方法。 65.NMPがNP−1、NP−2およびNP−3より成る群から選ばれる、請求 項64に記載の方法。 66.請求項1のタンパク質と関連した細胞増殖性疾患の指標となる 標的細胞性成分の検出に有用なキットであって、プローブを入れた容器を含む1 以上の容器を厳重な拘束状態で受け入れるように区画化されているキャリアー手 段を含んでなるキット。 67.標的細胞性成分がポリペプチドであり、プローブが抗体である、請求項66に 記載のキット。 68.細胞性成分が核酸標的であり、プローブがポリヌクレオチドハイブリダイゼ ーションプローブである、請求項66に記載のキット。 69.標的核酸を増幅させるためのオリゴヌクレオチドプライマーを入れた容器を さらに含む、請求項68に記載のキット。
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