JPH08508980A - クローン化レプトスピラ外膜タンパク質 - Google Patents

クローン化レプトスピラ外膜タンパク質

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JPH08508980A JP6522001A JP52200194A JPH08508980A JP H08508980 A JPH08508980 A JP H08508980A JP 6522001 A JP6522001 A JP 6522001A JP 52200194 A JP52200194 A JP 52200194A JP H08508980 A JPH08508980 A JP H08508980A
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Abstract

(57)【要約】 レプトスピラからの31kD外膜タンパク質を含む抗原調製物が提供され、これは前記生物により発生するレプトスピラ症のワクチンとして免疫学的に使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】 クローン化レプトスピラ外膜タンパク質 発明の背景 1.技術の分野 本発明は、一般的には抗原性調製物に関し、具体的には動物において保護的な 免疫反応を誘導するのに使用されるレプトスピラ(Leptospira)外膜タンパク質 (OmpL1)に係わる。このようなタンパク質は、この生物が原因となるレプトス ピラ症(leptospirosis)のためのワクチンとして免疫学的に使用することがで きる。あるいは、前記タンパク質、該タンパク質に対する抗体、または該タンパ ク質をコードするポリヌクレオチドの存在を検出することによりレプトスピラ症 の診断を行うことができる。 2.関連技術の記載 レプトスピラ症は、レプトスピラの病原株を原因とする動物原性感染疾患であ り、これらの病原株は殆どの哺乳動物種に感染し得る。現在、レプトスピラ属に は6種の病原種と3種の非病原種があるとされている。感染動物に直接接触する こと、あるいは汚染された土壌や水に間接的に接触することのいずれを介しても 感染が起こる。家畜においては、この疾患により流産、死産、不妊、乳生産の減 少、及び死亡するために経済的な損失が生じる。 有毒なレプトスピラは、環境中において長期間生存し、潜伏期間を過ぎても感 染する能力を有し、野性生物及び家畜に潜伏する能力を有していることから、レ プトスピラ症を抑制しようとする努力は制限されてきた。現在使用できるレプト スピラワクチンは 短期間の免疫しか生成することができず、病原性レプトスピラの170の血清型の 多くのものに対して交差保護を与えない(Thiermann,et al.,J.Am.Vet.Med .Assoc.184:722,1984)。これらのワクチンは、不活性化された生物の全体、 あるいは外被調製物からなり、そのままの生物の顕微鏡的凝集により測定される 血清反応性を生じる。リポ多糖様物質(LLS)がある程度の保護を与えることを 示唆するといういくつかの証拠があるが、これらのワクチン調製物中の保護的な 免疫原の性質は最終的に解明されていない。 レプトスピラ症の病因は、梅毒(Treponema pallidumを原因とする)及びライ ムボレリア症(Lyme borreliosis;Borrelia burgdorferiを原因とする)を含む その他のスピロヘータ症のものと非常に似ている。梅毒及びライムボレリア症の いずれも、中枢神経系への侵入を含む、その疾患の初期における広い範囲への伝 播を特徴とする。レプトスピラはその他の病原性スピロヘータと共通するこの能 力を有しており、髄膜炎がレプトスピラ症の共通した症状である。スピロヘータ 感染のもう1つの特徴は、三期梅毒及び慢性ライム関節炎に見られるように、宿 主中で慢性的に生存する能力である。 レプトスピラ外膜タンパク質(OMP)を同定する試みにおいては、1)表面の露 出タンパク質を同定するために使用された技術が、おそらく脆いレプトスピラ外 膜を傷つけ、表面下構造を露出する結果を招いたこと、2)同定された推定され る表面露出タンパク質が、スピロヘータにおける表面下構造である、レプトスピ ラ内鞭毛(endoflagella)に対応する35-36kDのダブレットを含んでいたこと (Kelson,et al.,J.Med.Microbiol.26:47,1988)、及び3)その本来の細 胞での位置にかかわりなく、タンパク質を非選択的に可溶化するSDSを使用した こと、等の問題のためにこれまでの研究は成功していなかった。 Nunes-Edwardsら(Infect.Immun.48:492,1985)は、レプトスピラOMPを同 定する研究において、SDSの使用に基づく放射活性免疫沈降及び細胞分画化法の 使用を導入した。彼らの放射活性免疫沈降法に使用されたレプトスピラは、抗体 を添加する前に高速の遠心分離にかけられたものである(20,000 x g)。そのよ うな高遠心力はレプトスピラ外膜の機械的破壊を招く。Niikuraら,(Zbl.Bakt .Hyg.A.266:453,1987)は、ラクトペルオキシダーゼ触媒表面放射活性ヨウ 素化により標識されたL.interrogans血清型copenhageniの毒性及び無毒性株のS DS-可溶化抽出物を免疫沈降させた。これらの研究は、両方ともレプトスピラの 内鞭毛に一致する35-36kDのダブレットを沈降させていることから、その他の同 定されたタンパク質も、表面の位置ではなく表面下の位置を有するのかどうかと いうことに関心が払われていた。 Jostら(J.Med.Microbiol.27:143)は、レプトスピラ外被調製物中に存在 した35kDのプロテイナーゼK感受性抗原について特異性を有するモノクローナル 抗体を特徴づけした。しかし、免疫電子顕微鏡法によりモノクローナル抗体の結 合を明らかにするためには、レプトスピラ外膜を破壊しなければならなかった。 Dohertyら(J.Med.Microbial.28:143)は、L.interrogansのSDS-生成外膜調 製物中に示される2種のレプトスピラタンパク質をクローン化したが、それらの タンパク質が外膜の構成物であるの かあるいは表面に露出されたものであるのか確認する証拠を与えていない。 レプトスピラ及びT.pallidumのOMPの同定に関する研究が成功しなかったこと は、スピロヘータ外膜の脆さ及びドデシル硫酸ナトリウム(SDS)のようなイオ ン性洗剤の外膜選択性の欠如を考慮することの重要性を示すものであった(Cunn ingham,et al.,J.Bacteriol.170:5789,1988;Penn,et al.,J.Gen.Micro biol.131:2349,1985;Stamm,et al.,Infect.Immun.55:2255,1987)。外 膜タンパク質は、細菌病原論において鍵となる役割を果たすため非常に重要であ る。レプトスピラの病原論に関与する外膜タンパク質を同定することは、レプト スピラ外膜タンパク質及びその病原論における関与の理解のみならず、その他の スピロヘータ外膜タンパク質及びその病原論における役割を理解するためにも意 義深い。 発明の要約 本発明は、レプトスピラの病原性株に関連する主要なレプトスピラ外膜タンパ ク質としてOmpL1を同定したことに基づくものである。スピロヘータ外膜の脆さ 、及び外膜タンパク質が少量でしか存在しないということのために、膜を形成す る(spanning)スピロヘータ外膜タンパク質の明確な報告は、本発明に到るまで 存在しなかった。本発明は、レプトスピラからの31kD外膜タンパク質と該タンパ ク質をコードする遺伝子を記載するものである。この遺伝子は、試験した病原性 レプトスピラの全ての種に存在するが、試験した非病原性レプトスピラの全てに 存在しないものであ る。推定アミノ酸配列は、典型的なリーダーペプチダーゼI開裂部位を有してお り、内膜を越えた搬出を示している。前記31kDタンパク質は、レプトスピラの外 膜タンパク質(outer membraneprotein of Leptospira)であることから、OmpL1 と指称する。この免疫原性ポリペプチドは、病原性レプトスピラに対する免疫反 応を誘導すること、及びレプトスピラ症の診断対象を与えることに有用である。 図面の簡単な説明 図1は、OmpL1のDNA配列及び推定アミノ酸配列を示す。 図2は、Nmp1(Neisseria meningitidisのポーリン外膜タンパク質)とOmpL1 のアミノ酸配列との比較を示す。 図3Aは、ompL1をプローブとして使用し、病原性及び非病原性レプトスピラ中 の遺伝子を検出したサザンブロットを示す(中程度のストリンジェンシー)。 図3Bは、ompL1をプローブとして使用し、病原性及び非病原性レプトスピラ中 の遺伝子を検出したサザンブロットを示す(高いストリンジェンシー)。 発明の詳細な説明 本発明は、病原性レプトスピラ種の外膜タンパク質からの単離された免疫原性 ポリペプチドを提供するものである。該ポリペプチドをコードするポリヌクレオ チド配列も包含される。前記外膜タンパク質は、最初にレプトスピラ・アルスト ニ(Leptospira alstoni)から単離された31kDタンパク質であり、OmpL1と指称 され、レプトスピラの外部に搬出される病原物質関連タンパク質である。この免 疫原性ポリペプチドは、病原性レプトスピラに対する免疫反応を誘導するための 医薬組成物において有用である。 本発明は、組換えDNA技術を使用してレプトスピラの外膜タンパク質のポリペ プチド部分を製造する方法も包含するものである。L.alstoni OmpL1外膜タンパ ク質の遺伝子をプラスミドベクター中にクローン化し、これを使用して大腸菌( E.coli)を形質転換した。OmpL1遺伝子を大腸菌中で発現した場合、生成された ポリペプチドは、SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動により測定して約31kDの 分子量を有していた。L.interrogansの血清型であるicterohaemorrhagiae,pom ona及びbratislava、L.alstoniの血清型であるgrippotyphosa及びfortbragg、L .santarosaiの血清型であるbakeri及びcanalzonae、並びにL.weilliの血清型 であるcelledoniを含むレプトスピラの病原株に対する抗血清により、31kDタン パク質に対する反応性が示された。これは、OmpL1は発現されるだけではなく、 種にかかわりなく病原性レプトスピラにおいて抗原として保存されることを示す ものであり、従ってこのポリペプチドは優れたワクチンの候補であり、レプトス ピラ症の診断のマーカー抗原である。 非イオン性洗剤、Triton X-114(TX-114)を使用したL.alstoniの全細胞から のタンパク質の抽出により、31kDの洗剤相タンパク質(OmpL1)を含む多数のタ ンパク質が可溶化された。全L.alstoniに対して生成された抗血清を使用した表 面免疫沈降を使用して画分を生成し、これをSDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳 動にかけた。次いで電気泳動にかけた画分を配列決定膜に移し、前 記31kDタンパク質の14アミノ酸のN-末端配列を決定した。N-末端アミノ酸配列に 基づいて、2種の縮重オリゴヌクレオチドプローブを合成した。L.alstoniゲノ ムDNAライブラリーを前記オリゴヌクレオチドにより釣り上げ、2.5kbインサート を31kD OmpL1のコード配列を含むものとして同定した。 配列分析により、OmpL1構造遺伝子は、320アミノ酸のタンパク質をコードする 960塩基からなることが示された。内膜を越えて外部に搬出されるタンパク質か ら予想されるように、誘導されたアミノ酸配列は24残基のシグナルペプチドによ り開始するものである。OmpL1配列は両親媒性の10のβ−シート構造部分を含ん でおり、外膜タンパク質トランスメンブランセグメントと一致する。サザンハイ ブリダイゼーション実験により、レプトスピラの病原性とOmpL1遺伝子の存在と の間に強い相関があることが示された。OmpL1遺伝子の単一コピーは、試験した 病原性レプトスピラの全ての株に存在し、試験した全ての非病原性レプトスピラ に存在しなかった。 OmpL1外膜タンパク質の細菌遺伝子は、病原性レプトスピラのいずれの株から も誘導することができる。好ましくは、該タンパク質はLeptospira alstoni,血 清型grippotyphosaからのものである。 本発明は、レプトスピラOmpL1タンパク質をコードするポリヌクレオチドを提 供するものである。これらのポリヌクレオチドは、該タンパク質をコードするDN A及びRNA配列を含む。ここでは、OmpL1の全て又は一部をコードするポリヌクレ オチドは、それらがOmpL1の機能、例えば抗体を誘導し又はそれを結合する能力 を 示す限り、全て包含されるものであると理解される。そのようなポリヌクレオチ ドは、天然のもの、及び意図的に操作されたもの、例えば突然変異を起こされた ポリヌクレオチドの両方を含む。 本発明のDNA配列はいくつかの方法により得ることができる。例えば、前記DNA は当分野で周知のハイブリダイゼーション法を使用して単離することができる。 これらには、限定するものではないが、1)プローブをゲノムライブラリーにハ イブリダイズさせて共通のヌクレオチド配列を検出すること、2)発現ライブラ リーを抗体スクリーニングして共通の構造的特徴を検出することを含む。 ハイブリダイゼーション法は、標識された混合合成オリゴヌクレオチドプロー ブを使用して組換体クローンをスクリーニングするのに有用である(各プローブ は、変性した二本鎖DNAの不均一な混合物を含むハイブリダイゼーション試料中 の特異的なDNA配列の、潜在的に完全な相補物である可能性がある)。そのよう なスクリーニングのためには、ハイブリダイゼーションは好ましくは一本鎖DNA または変性二本鎖DNAのいずれかにおいて行う。非特異的な結合を排除すること を目的としたストリンジェントなハイブリダイゼーション条件を使用することで 、例えば、標的DNAのその完全な相補物である混合物中の単一のプローブに対す るハイブリダイゼーションにより、特異的DNAクローンのオートラジオグラフィ ーでの視覚化が可能となる(Wallace,et al.,Nucleic Acid Research,9:879 ,1981)。 あるいは、OmpL1に対する抗体を使用して、少なくとも1つのエピトープを有 するOmpL1ペプチドについて、発現ライブラリー を間接的にスクリーニングすることもできる。そのような抗体は、ポリクローナ ル又はモノクローナルいずれの由来でもよく、OmpL1 DNAの存在を示す発現産物 を検出するのに使用される。一般的には、λgt11ライブラリーを構築し、Huynh らの方法(DNA CIoning:A Practical Approach,D.M.Glover,ed.,1:49,198 5)により免疫学的にスクリーニングする。 OmpL1をコードする特異的DNA配列の開発は、(1)ゲノムDNAから二本鎖DNAを 単離すること、及び(2)DNA配列を化学的に製造して対象のポリペプチドに必要 なコドンを得ることによっても達成することができる。 OmpL1をコードするDNA配列は、適当な宿主細胞にDNAを移すことによりin vitr oで発現させることができる。「組換体宿主細胞」または「宿主細胞」とは、そ の中でベクターが増殖でき、そのDNAが発現される細胞である。この用語は、対 象の宿主細胞の子孫のいずれをも含む。複製時に変異が起こり得るので、子孫の 全てが必ずしも親細胞に同一とは限らないと考えられる。しかし、そのような子 孫も上記の用語を使用する場合には包含されるものである。 本発明で使用する「宿主細胞」の用語は、原核生物のみならず、酵母、糸状菌 並びに植物及び動物のような真核生物を包含することを意図するものである。「 原核生物」の用語は、レプトスピラのOmpL1外膜タンパク質の発現のための遺伝 子により形質転換され得る全ての細菌を包含することを意図するものである。原 核生物宿主は、グラム陰性並びにグラム陽性細菌、例えば大腸菌、S.typhimuriu m及びBacillus subtilis等を包含し得る。 OmpL1タンパク質をコードする組換体DNA分子を使用して、当業者によく知られ た任意の技術により宿主を形質転換することができる。特に好ましいのは、原核 生物形質転換の目的のためのOmpL1コード配列を含むプラスミドを使用すること である。宿主が原核生物、例えば大腸菌である場合、DNAを取り込むことができ るコンピテント細胞は、指数増殖期の後に回収し、その後当分野で周知のCaCl2 法により処理した細胞から調製することができる。あるいは、MgCl2又はRbClを 使用することができる。形質転換は、宿主細胞のプロトプラストを形成した後に 行うこともできる。 本発明においては、OmpL1配列を組換体発現ベクター中に挿入してもよい。「 組換体発現ベクター」の用語は、OmpL1遺伝子配列を挿入又は導入することによ り操作されたプラスミド、ウィルス、又はその他の当分野で公知のビヒクルをい うものである。そのような発現ベクターは、挿入された遺伝子配列を宿主中で効 率よく転写することを容易にするプロモーター配列を含む。発現ベクターは典型 的には、複製起点、プロモーター、並びに形質転換細胞の表現型選択を可能とす る特異的遺伝子を含む。形質転換された原核生物宿主は、当分野で公知の手段に より培養し、最適な細胞増殖を得ることができる。酵母において外来遺伝子を発 現するための種々のシャトルベクターが報告されている(Heinemann,et al.,N ature,340:205,1989;Rose,et al.,Gene,60:237,1987)。宿主中で発現及 び複製できる生物学的に機能的なDNAベクターは当分野で公知である。そのよう なベクターを使用して本発明のDNAを導入する。 機能することが可能なように結合された融合遺伝子を製造し、 それを細菌中で発現させる方法は公知であり、例えば米国特許第4,366,246号に 示されており、これは引用により本明細書の一部とする。そこに記載された遺伝 子構築物及び方法は、レプトスピラOmpL1を原核生物宿主内で発現するのに使用 できる。 本発明に使用できるプロモーターの例は、rec A、trp、lac、tac、及びバクテ リオファージλ pRまたはpLである。本発明に使用できるプラスミドの例は、Man iatisら(Molecular Cloning,Cold Spring Harbor Laboratories,1982)に挙 げられている。 本発明において提供される抗体は、OmpL1タンパク質に対して免疫反応性を有 する。異なるエピトープ特異性を有するプールされたモノクローナル抗体から実 質的になる抗体、及び特定のモノクローナル抗体の調製物が提供される。モノク ローナル抗体は、当分野で周知の方法により前記タンパク質の断片を含む抗原か ら製造される(Kohler,et al.,Nature,256:495,1975;CurrentProtocols in Molecular Biology,Ausubel,et al.,ed.,1989)。本発明において使用する 抗体又は免疫グロブリンの用語は、無傷の分子及びその断片、例えばFab及びF(a b')2を包含するものであり、これらはOmpL1のエピトープ抗原決定基に結合でき るものである。 OmpL1の一次アミノ酸配列を僅かに改変すると、本明細書に記載されるOmpL1タ ンパク質と比較して実質的に等価な機能を有するタンパク質が得られる。このよ うな改変は、部位指向突然変異のように意図的なものであってもよく、あるいは 自然に起こるものであってもよい。そのような改変により生成された全てのタン パク質は、OmpL1の機能が存在する限り、本発明に包含されるものである。 OmpL1の一次アミノ酸配列の改変は、保存的変化も含む。本明細書で使用する 「保存的変化」の用語は、アミノ酸残基を別の生物学的に類似の残基で置き換え ることを示す。保存的変化の例は、イソロイシン、バリン、ロイシン若しくはメ チオニンのような疎水性残基を別のものの置換物とすること、又は1つの極性残 基を別のものの置換物とすること、例えばリシンをアルギニンに、アスパラギン 酸をグルタミン酸に、若しくはアスパラギンをグルタミンに置換すること等であ る。「保存的変化」の用語は、置換ポリペプチドに対して生成された抗体が非置 換ポリペプチドに対しても免疫反応性を有する限り、非置換のもとのアミノ酸に 代えて置換アミノ酸を使用することも含む。 本発明により提供される微生物によって発現されたタンパク質、あるいはその 断片の単離と精製は、予備的クロマトグラフィー、及びモノクローナルまたはポ リクローナル抗体を使用した免疫学的分離のような慣用の手段で行うことができ る。 本発明は、記載した方法により改変された、又は当業者によく知られたその他 の方法、例えば溶原性ファージを使用した遺伝物質移送で改変された宿主であっ て、OmpL1タンパク質のレプトスピラ遺伝子を発現する原核生物を与える任意の 宿主にまで拡張されるものである。OmpL1タンパク質をコードするレプトスピラ 遺伝子により形質転換された原核生物は、動物の免疫化のために使用することが できるポリペプチドの製造に特に有用である。 1つの態様においては、本発明は製剤学上許容される担体中に 免疫原として有効な量のOmpL1を含む、動物における病原性レプトスピラに対す る免疫反応を誘導するのに有用な医薬組成物を提供する。本発明を記載するのに 使用される「免疫原として有効な量」の用語は、動物においてレプトスピラに対 する免疫反応の生成を誘導するのに必要なレプトスピラ抗原の量を示すことを意 図するものである。本発明のOmpL1外膜タンパク質は、1つの結果として、レプ トスピラ感染の効果を改善する免疫反応を生成するように動物の免疫系を感受性 にするのに特に有用である。 OmpL1外膜タンパク質は、注射、急速輸液、鼻咽頭吸収、経皮吸収等により非 経口的に、あるいは経口的に投与することができる。非経口投与のための製剤学 上許容される担体調製物としては、滅菌又は水性もしくは非水性溶液、懸濁液、 及びエマルションがある。非水性溶媒の例は、プロピレングリコール、ポリエチ レングリコール、オリーブオイルのような植物油、及びエチルオレエートのよう な注射可能な有機エステル等である。閉塞性の包帯用のキャリアを使用して、皮 膚透過性を増加し、抗原吸収を増強することができる。経口投与用の液体投与形 態は一般的に、液体投与形態を含むリポソーム溶液を含むことができる。リポソ ームを懸濁するのに適した形態としては、当分野で通常に使用される不活性な希 釈剤、例えば精製水を含むエマルション、懸濁液、溶液、シロップ、及びエリキ シル等が挙げられる。 不活性な希釈剤の他に、上記のような組成物は、アジュバント、湿潤剤、乳化 及び懸濁剤、並びに甘味料、調味料及び香料を含むことができる。 本発明のOmpL1タンパク質を含む抗原調製物はアジュバントを 含むことも可能である。アジュバントは、特異的な免疫反応を非特異的に増強す るのに使用することができる物質である。通常、アジュバントと抗原は免疫系に 与えられる前に混合されるか、あるいは別々に与えるが、免疫される動物の同じ 部位に与えられる。アジュバントは、おおまかにはその組成によりいくつかの群 に分けられる。これらの群には、オイルアジュバント(例えばフロイントの完全 及び不完全)、無機塩(例えばAlK(SO4)2、AlNa(SO4)2、AlNH4(SO4)、シリカ、 明礬、Al(OH)3、Ca3(PO4)2、カオリン、及び炭素)、ポリヌクレオチド(例えば ポリIC及びポリAU酸)、並びにある種の天然物質(例えばMycobacterium tuberc ulosisからのワックスD、Corynebacterium parvum,Bordetella pertussis及びB rucella属のメンバーに見出された物質)が含まれる。 また別の態様においては、動物において病原性レプトスピラに対する免疫反応 を誘導する方法が提供される。複数の免疫法を使用する場合には、免疫のタイミ ングについて多くの異なる方法が存在する。本発明の抗原性調製物を1回より多 く使用して、免疫された動物の免疫反応の発現のレベルと多様性を増加させるこ とができる。典型的には、複数の免疫を行う場合には、2〜4週間の間隔をあけ て行われる。レプトスピラに対する免疫反応が望ましい対象としては、豚、畜牛 、及びヒトが含まれる。 一般には、動物に投与されるOmpL1タンパク質の投与量は、年齢、症状、性別 、疾患の程度、そして存在する場合にはその他の可変的要素に依存して変化し、 当業者により調整され得る。 本発明の抗原性調製物は、単一又は複数回の投与回数で投与す ることができ、1投与量あたりレプトスピラOmpL1抗原について約10μg〜1000 μg、より好ましくは1投与量あたり約50μg〜700μg OmpL1抗原、最も好ま しくは1投与量あたり約50μg〜300μg OmpL1抗原で変化し得る。 免疫治療に使用する場合、本発明のモノクローナル抗体は標識されていなくて もよいが、治療剤で標識されていてもよい。そのような薬剤は、本発明のモノク ローナル抗体に直接又は間接的に結合することができる。間接的な結合の1つの 例は、スペーサー部分を使用することである。スペーサー部分はさらに、不溶性 でもあるいは可溶性でもよく(Diener,et al.,Science,231:148,1986)、標 的部位において薬剤がモノクローナル抗体から放出され得るように選択すること ができる。免疫治療のために本発明のモノクローナル抗体に結合できる治療剤の 例は、薬剤、放射性同位体、レクチン、トキシン等である。 本発明の標識又は非標識モノクローナル抗体は、上記したような治療剤と組み 合わせて使用することもできる。特に好ましいのは、本発明のモノクローナル抗 体及び免疫調節剤及びその他の生物学的応答改変剤の治療的組み合わせである。 本発明のモノクローナル抗体を種々の治療剤、例えば本明細書に記載したよう なものと組み合わせて使用する場合、モノクローナル抗体と治療剤の投与は、通 常実質的に同時に行う。「実質的に同時」の用語は、モノクローナル抗体と治療 剤が時間的に適度に接近して投与されることを意味する。通常は、治療剤をモノ クローナル抗体の前に投与することが好ましい。例えば、治療剤をモノクローナ ル抗体の1〜6日前に投与することができる。治療 剤の投与は、例えば疾患の性質、患者の状態、薬剤の半減期等の要因に応じて、 毎日、又はその他の間隔を開けて行うことができる。 本発明のモノクローナル抗体の投与のための投与量範囲は、レプトスピラ疾患 の発症兆候が軽減されるような所望の効果を生成するのに十分大きいものである 。投与量は、有害な副作用、例えば望ましくない交差反応、アナフィラキシー反 応等を起こす程大きいものであってはならない。一般的には、投与量は、患者の 年齢、症状、性別、疾患の程度により変化し、当業者が決定することができる。 投与量は、任意の複雑な症状について個々の医師により調整され得る。投与量は 、毎日の1回以上の投与において、1〜数日の投与について、約0.1mg/kg〜約20 00mg/kg、好ましくは約0.1mg/kg〜約500mg/kgの範囲で変化させることができる 。一般的には、本発明のモノクローナル抗体を治療剤と組み合わせて投与する場 合には、in vivoの診断用画像化に使用されるものに匹敵する、より低い投与量 を使用することができる。 本発明のモノクローナル抗体は、注射又は時間をかけたゆっくりとした潅流に より非経口的に投与することができる。本発明のモノクローナル抗体は、静脈内 、腹膜内、筋肉内、皮下、腹腔内に、若しくは経皮的に単独で、又はエフェクタ ー細胞とともに投与することができる。 非経口投与用の調製物としては、滅菌された水性または非水性溶液、懸濁液及 びエマルション等がある。非水性溶媒の例は、プロピレングリコール、ポリエチ レングリコール、オリーブオイルのような植物油、エチルオレエートのような注 射可能な有機エス テル等である。水性担体としては、水、アルコール性/水性溶液、エマルション または懸濁液が含まれ、生理食塩水及び緩衝化された媒体が含まれる。非経口ビ ヒクルとしては、塩化ナトリウム溶液、リンガーデキストロース、デキストロー ス及び塩化ナトリウム、液体及び栄養補充液、電解質補充液(例えばリンガーデ キストロースをベースとしたもの)等を含む乳酸化リンガー静脈内ビヒクルがあ る。保存料及びその他の添加剤も存在してよく、例えば抗菌剤、酸化防止剤、キ レート剤、不活性ガス等である。 さらに別の態様においては、本発明は、細胞成分を該細胞成分に結合する試薬 と接触させることを含む、患者における病原性レプトスピラ関連疾患を検出する 方法を提供する。上記細胞成分は、核酸、例えばDNA若しくはRNAであってもよく 、又はタンパク質であってもよい。成分が核酸である場合は、試薬は核酸プロー ブまたはPCRプライマーである。細胞成分がタンパク質である場合は、試薬は抗 体プローブである。プローブは、例えば放射性同位体、蛍光化合物、生物発光化 合物、化学発光化合物、金属キレート化剤又は酵素等により検出できるように標 識される。当業者であれば、抗体に結合するためのその他の適当な標識を理解し 、日常的な実験によりそのようなものを確認できるであろう。 本発明の目的のためには、OmpL1に特異的な抗体又は核酸プローブを使用して 、生物学的流体又は組織中のOmpL1ポリペプチド(抗体を使用して)またはポリ ヌクレオチド(核酸プローブを使用して)の存在を検出することができる。検出 可能な量のOmpL1抗原を含む任意の標品を使用することができる。本発明の好ま しい標本は、血液、尿、脳脊髄液又は内皮由来の組織である。 細胞成分が核酸である場合、レプトスピラ特異性プローブに結合する前に核酸 を増幅する必要があり得る。好ましくは、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を使用 するが、その他の核酸増幅法、例えばリガーゼ連鎖反応(LCR)、連結活性化転 写(ligated activated transcription,LAT)、核酸配列をベースとした増幅( nucleicacid sequence-based amplification,NASBA)等を使用することができ る。 より大きい感受性が得られる別の方法としては、抗体を低分子量のハプテンに 結合することがある。これらのハプテンはその後第2の反応により特異的に検出 することができる。例えば、アビジンと反応するビオチン、又は特異的な抗ハプ テン抗体と反応できるジニトロフェニル、ピリドキサル及びフルオレセインのよ うなハプテンがよく使用される。 あるいは、OmpL1ポリペプチドを使用して標品中のOmpL1ポリペプチドに対する 抗体を検出することができる。本発明のOmpL1は、免疫アッセイに使用するのに 特に適しており、液相中で使用することができ、又は固相キャリアに結合できる 。さらに、これらのアッセイにおいて使用されるOmpL1は、種々の方法により検 出できるように標識することができる。 本発明のOmpL1を使用することができる免疫アッセイの例は、直接又は間接形 式の競争的又は非競争的免疫アッセイである。そのような免疫アッセイの例は、 ラジオイムノアッセイ(RIA)、サンドウィッチ(免疫測定アッセイ)及びウェ スタンブロットアッセイである。本発明のOmpL1に結合する抗体の検出は、生理 学的試料についての免疫組織化学アッセイを含む、フォワード、リバ ース又は同時モードで行われる免疫アッセイを使用して行うことができる。使用 されるOmpL1の濃度は、免疫アッセイの種類及び使用される検出可能な標識の性 質により変化する。しかし、使用する免疫アッセイの種類にかかわりなく、使用 されるOmpL1の濃度は通常の実験を使用して当業者が容易に決定できる。 本発明のOmpL1は多数の種々の担体に結合することができ、該ポリペプチドに 特異的に反応する抗体の存在を検出するのに使用することができる。周知の担体 の例としては、ガラス、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリ エチレン、ポリカーボネート、デキストラン、ナイロン、アミロース、天然及び 改変セルロース、ポリアクリルアミド、アガロース、並びにマグネタイトが挙げ られる。担体の性質は、本発明の目的には、可溶性又は不溶性のいずれでもよい 。当業者であれば、OmpL1を結合するための適当なその他の担体を理解し、通常 の実験によりそれらを確認することができるであろう。 当業者に知られた多くの標識及び標識方法がある。本発明に使用できる標識の 種類の例は、酵素、放射性同位体、コロイド状金属、蛍光化合物、化学発光化合 物及び生物発光化合物等である。 本発明の目的のためには、本発明のOmpL1に結合する抗体は、種々の生物学的 流体又は組織中に存在し得る。OmpL1に対する抗体の検出可能な量を含む任意の 試料を使用することができる。通常、試料は、尿、唾液、脳脊髄液、血液、血清 等の液体、又は組織、糞便等の固体もしくは半固体である。 OmpL1を指向する本発明のモノクローナル抗体は、抗原のin vivoでの検出にも 有用である。検出可能なように標識されたモノ クローナル抗体を診断上有効な投与量で与える。「診断上有効」の用語は、検出 可能なように標識されたモノクローナル抗体が、該モノクローナル抗体が特異的 であるレプトスピラOmpL1抗原の検出を可能とするのに十分な量で投与されるこ とを意味する。 投与される検出可能なように標識されたモノクローナル抗体の濃度は、OmpL1 を有する細胞、体液又は組織への結合がバックグラウンドと比較して検出できる ように十分なものでなければならない。さらに、検出可能なように標識されたモ ノクローナル抗体が循環系から速やかに消失して最良の標的対バックグラウンド 信号比を与えるようにすることが望ましい。 一般的には、in vivoでの診断のための検出可能なように標識されたモノクロ ーナル抗体の投与量は、患者の年齢、性別、及び疾患の程度等に応じて変化する 。モノクローナル抗体の投与量は、約0.001mg/m2〜約500mg/m2、好ましくは約0. 1mg/m2〜約200mg/m2、最も好ましくは約0.1mg/m2〜約10mg/m2で変化し得る。こ のような投与量は、例えば、複数の注射をするのかどうか、及び当業者に公知の その他の要因により変化し得る。 in vivoの診断用画像化のためには、使用できる検出装置の種類は、所与の放 射性同位体を選択する上で主要な要因である。選択された放射性同位体は、所与 の装置の種類で検出可能な減衰の型を有していなければならない。in vivoでの 診断のための放射性同位体を選択する上で重要なさらに別の要因は、放射性同位 体の半減期が、標的により最大に取り込まれる時間においてなお検出可能である ように十分に長いが、宿主に対する身体に有害な放射を最小にするように十分短 いものでなければならないというこ とである。理想的には、in vivoでの画像化に使用される放射性同位体は粒子放 出をしないが、140〜250キイレンジの多数の光子を生成するものであり、これは 慣用のガンマカメラにより容易に検出できる。 in vivoでの診断のためには、放射性同位体を免疫グロブリンに直接、または 中間官能基を使用して間接的に結合することができる。金属イオンとして存在す る放射性同位体を免疫グロブリンに結合するのによく使用される中間官能基は二 官能キレート化剤であり、例えばジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)、エ チレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)及び同様の分子である。本発明のモノクロー ナル抗体に結合することができる金属イオンの典型的な例は、111In、97Ru、67G a、68Ga、72As、89Zr及び201Tlである。 本発明のモノクローナル抗体は、in vivoでの診断の目的のために、磁気共鳴 イメージング(MRI)又は電子スピン共鳴(ESR)におけるように、常磁性同位体 により標識することもできる。一般的には、診断画像化を可視化するための任意 の慣用の方法を使用することができる。通常は、ガンマ及びポジトロン放出放射 性同位体がカメラ画像化に使用され、常磁性同位体がMRIに使用される。そのよ うな方法に特に有用な元素としては、157Gd、55Mn、162Dy、52Cr及び56Feが挙げ られる。 本発明のモノクローナル抗体は、レプトスピラ関連疾患の改善の過程を監視す るのに使用することができる。即ち、種々の体液又は組織中に存在するレプトス ピラOmpL1ポリペプチド又はOmpL1ポリペプチドに対する抗体の増減を測定するこ とにより、疾患を改善することを目的とする特定の治療計画が有効であるかどう かを判定できる。 本発明の方法において使用するための材料は、キットの製造に適していること が理想的である。そのようなキットは、1以上の容器手段、例えばバイアル、チ ューブ等を密閉空間内に受容するための区画に分けられたキャリア手段を含み、 前記容器手段のそれぞれは、方法に使用される別々の要素の1つを含むものであ る。例えば、容器手段の1つはOmpL1結合試薬、例えば抗体を含むものとするこ とができる。第2の容器は、さらにOmpL1ポリペプチドを含むものとすることが できる。構成材料は、所望により液体または凍結乾燥された形態で存在させるこ とができる。 以下の実施例は本発明を説明することを意図するものであり、限定することを 意図するものではない。それらは使用されるであろう典型的なものであるが、当 業者に知られたその他の方法も代わりに使用することができる。 実施例 以下の実施例は、重要なレプトスピラOMPの候補としてのOmpL1の同定を記載す るものである。レプトスピラ外膜の非イオン性洗剤抽出、表面免疫沈降、及びフ リーズフラクチャー電子顕微鏡法を含む、L.alstoni表面成分の包括的な研究を 示す。また、ompL1遺伝子をクローン化し、配列決定した方法を記載する。配列 分析及び相同性についての研究を示すが、これはOmpL1がOMPであることをさらに 示すものである。サザンハイブリダイゼーション及び免疫ブロットによる研究に より、OmpL1が、種にかかわりなく病原性レプトスピラの広い範囲に関連してい ることが示されている。 実施例1 外膜のTRITON X-114非イオン性洗剤抽出 表面成分を特徴づけするために使用した方法は、スピロヘータ外膜(OM)の公 知の脆さに内在する問題と取り組むべく設計された。最初の方法は、非イオン性 洗剤Triton X-114(TX-114)を使用するものであり、これは加温したときに疎水 性相と親水性相とに分配する有用な特性を有している。膜タンパク質は疎水性で あり、疎水性相に分画化されるのが典型的であり、可溶性の非膜タンパ ク質は親水性相に分画化される。いくつかの証拠により、0.1% TX-114が選択的 にレプトスピラOMを可溶化することが示されている。TX-114処理は、認識可能な OM構造を失わせることによりレプトスピラの直径を減少させ、その結果LLSを実 質的に完全に放出する。TX-114可溶性画分は、T.pallidumの内鞭毛(endoflage lla)に特異的な交差反応性抗血清で釣り上げた免疫ブロットによれば、原形質 鞭毛を含んでいなかった。この知見は、T.pallidumの内鞭毛とレプトスピラと の間のエピトープ保存を最初に示したものである。 0.1% TX-114を使用したL.alstoniの抽出により、100kDaをこえるものから14k Da未満のものまで分子量が変化する多くのタンパク質が可溶化された。約16のタ ンパク質が疎水性の洗剤相に分配された。35-、39-、及び66-kDaの洗剤相タンパ ク質は毒性株に特異的であるようである。これに対し、31-kDa(OmpL1)及び38- kDaの洗剤相タンパク質は弱毒株においてより多い量で発現されるようである。 毒性株と弱毒株は、41-及び44-kDaの分子量を有する主要な洗剤相タンパク質を 同様な量で含んでいた。SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動にかけられたレプ トスピラ試料中のLLSの存在は、過ヨウ素酸−銀染色又は免疫ブロッティングに おけるバンドの特徴的なパターンにより示された。TX-114を使用した実験により 、レプトスピラLLSは疎水性相にのみ分配されたことが示され、これは、LLSが疎 水性の外膜成分であることを示している。この結果は、LLSの長鎖脂肪酸成分の 疎水性特性とも合致する。 実施例2 外膜成分の表面免疫沈降 L.alstoniの表面成分を同定するのに使用した第2の方法は、生物全体に対し て生成された抗血清を使用した表面免疫沈降であった。脆いスピロヘータの物理 的な取り扱いを避けるために、Hansenら(Infect.Immun.31:950-953,1981) の表面免疫沈降法の改変法を使用したが、ここでは、増殖の対数期にある、無傷 で運動性のあるレプトスピラの培養物に血清を加えた。次に、凝集したレプトス ピラを、外膜の破壊を避けるために低速の遠心分離(2000 x g)を使用して洗浄 し、結合していない抗体を除いた。抗原−抗体複合体をハンセン可溶化緩衝液中 に可溶化し、スタフィロコッカスタンパク質A-Sepharose(CL-4B(Sigma))を 使用して単離した。免疫沈降した物質の免疫ブロットでは、35〜36-kDaダブレッ ト内鞭毛タンパク質の有意な量は検出されず、レプトスピラ表面成分の同定のた めの免疫沈降法の選択性を支持するものであった。 表面免疫沈降法により、31-kDa(OmpL1)、41-kDa及び44-kDaタンパク質が表 面に位置することを確認する情報が得られた。31-kDa(OmpL1)タンパク質は、 毒性L.alstoniよりも、培養弱毒化L.alstoniにおいて有意に多い量が存在した 。41-kDa及び44-kDaタンパク質は2種の株において同様な量で存在した。表面免 疫沈降の結果により、L.alstoniのLLSエピトープは生細胞の表面における露出 を有することを示す証拠が得られた。より早期の放射活性免疫沈降実験は、完全 にタンパク質エピトープの表面露出に集中されていたものである。 実施例3 フリーズフラクチャー電子顕微鏡法によるOMP含量の測定 暗視野顕微鏡による20視野の計数(少なくとも200の全生物)で測定して、 約4 x 108の生存可能なスピロヘータ(100%の運動性)を含む懸濁液を30,000 x gで遠心分離して生物をペレット化した。ペレットを、0.1Mカコジル酸ナトリウ ム緩衝液(pH7.4)中、2mlの2%グルタルアルデヒドに懸濁した。15分の固定の 後、1mlの懸濁液を2つの1.5-mlマイクロフュージ遠心分離管のそれぞれに入れ 、14,000 x gでの遠心分離によりトレポネーマをペレット化した。ペレットを0. 1Mカコジル酸ナトリウム緩衝液(pH7.4)中、20%グリセロールの50μlに懸濁し た。これらの操作は周囲温度(22〜24℃)で行った。この懸濁液から2μlの部 分を標準的なBalzars標品ホルダー(Balzars Co.,Nashua,N.H.)に置いた。ギ ロチン型装置を使用して、試料を液体プロパン(-190℃)に浸漬することにより 凍結した。凍結試料を液体窒素下に、-150℃に予備冷却したBalzars,400Kフリ ーズフラクチャー装置の標品状態に移した。細菌の凍結懸濁液を、液体窒素の温 度に冷却したナイフを使用して-120℃で破壊した。破壊表面を45’において白金 −炭素で、90’において炭素で直接複製化した。複製物を3〜4%次亜塩素酸ナ トリウムに浮遊させて有機物質を漂白し、2回蒸留した水で3回洗浄し、Formva r-被覆フリーズフラクチャーグリッド(Ted Pella Inc.,Redding,Calif.)に 置いた。グリッドを80kVで作動するJEOL 100 CX II電子顕微鏡で観察した。試験 したそれぞれの生物について、最低50視野を写真にとり、x1 00,000の最終倍率でプリントした。膜内粒子密度を測定するために、典型的な破 壊細胞をこれらの視野から選択した。 毒性及び培養弱毒化L.alstoni血清型grippotyphosaの外膜粒子密度を調べた 。結果は、1)他の病原性スピロヘータと同様に、L.alstoniのこの血清型は腸 内グラム陰性細菌と比較して低いOMP含量を有していたこと、及び2)毒性及び弱 毒化L.alstoniの比較により、31-kDaタンパク質(OmpL1)の発現及び一体的膜 粒子密度の間の直接の関連が見出されたことの2点において興味深いものであっ た。 実施例4 31-kDaタンパク質OmpL1のクローン化 L.alstoni表面成分を調べるのに使用した異なる方法からの証拠を比較考慮す ることにより、31-kDaタンパク質が最も有望なOMP候補であると結論された。存 在するこの31-kDaタンパク質の量が毒性と関連しないという事実は、その重要性 を減じるものではなく、それはこれが最初の同定された膜構成スピロヘータOMP であろうということによる。この31-kDaタンパク質のN-末端アミノ酸配列を以下 のようにして得た。表面免疫沈降法を使用して試料を生成し、これをSDS-ポリア クリルアミドゲル電気泳動にかけ、Trans-Blot PVDF Protein Sequencing Membr ane(Bio-Rad,Richmond,CA)に移し、UCLA微小配列決定施設に送付した。31-k Daタンパク質のN-末端の13〜14の一貫したアミノ酸を決定することができた。こ のN-末端アミノ酸配列に基づいて、2種の縮重オリゴヌクレオチドプローブを合 成した。 Yelton,D.B.,及びN.W.Charon,1948の方法により、L.alstoniゲノムDNAを 調製した。オリゴヌクレオチドプローブはγ32P-ATPにより末端標識し、L.alst oniゲノムのサザンハイブリダイゼーションにより2.5kb EcoRI断片を独立して同 定した。EcoRIゲノム消化物をアガロースゲル電気泳動で分離した。制限エンド ヌクレアーゼにより生成され、全レプトスピラDNAの10%を示す、2.1〜2.8kbの大 きさの範囲の断片を除去し、ゲル精製した。これらのDNA断片をλZap IIベクタ ー(Stratagene)中に連結した。これらのオリゴヌクレオチドプローブを、4,80 0プラークのライブラリーを独立してスクリーニングするのに使用した。レプト スピラゲノムのサイズは、おおよそ5メガ塩基である(Baril,et al.FEMS Mic robial.Lett.,71:95-100)。バクテリオファージλライブラリーは、全ゲノム の10%、すなわち500,000塩基対を示すものであった。陽性プラークの予想される 頻度は、断片サイズ/ゲノム画分=2500/500,000=0.25%である。この計算に基 づくと、ハイブリダイゼーションは4800 x 0.25%=12プラークと 予想された。両方のオリゴヌクレオチドプローブが同じ18のプラークにハイブリ ダイズした。6つの陽性プラークを取り、再プレート化し、再度釣り上げてハイ ブリダイズしたDNA断片を有するファージを精製した。精製ファージを増幅し、i n vivo切り出し及び再環化によりpBluescript SK-プラスミド形態に変換した。 このようにして得られた6つのpBluescriptプラスミドは、全て同じ2.5kbインサ ートを含んでいた。該インサートの制限地図を作成した。前記オリゴヌクレオチ ドプローブを使用したサザンハイブリダイゼーションを行ったところ、ハイブリ ダイゼーションの領域はNdeI部位に近い122bp断片に位置するものと決定された 。 実施例5 ompL1についての配列分析 T7フォワード及びT3リバースプライマーによるSequenase反応を使用して、制 限断片を二本鎖DNA配列決定用のpBluescript中にサブクローン化した。DNA Stri der 1.0プログラムを使用してDNA配列を分析した。無傷のオープンリーディング フレームが、EcoRI部位の上流からの始まりの770塩基に見出された。ompL1構造 遺伝子は320アミノ酸のタンパク質をコードする960塩基からなる。大腸菌様-35 (TTGCCG)及び-10(TCCAAT)プロモーター領域が上流に存在する。大腸菌コン センサスリボソーム結合部位(AGGAG)は開始コドンから6塩基上流に存在する 。内膜を越えて搬出されるタンパク質に予想されるように、誘導されたアミノ酸 配列は、図1の影を付した領域により示した24残基のシグナルペプチドから始ま る。リーダーペプチダーゼI開裂部位が存在し、 その配列は原核生物搬出タンパク質に典型的なものであり、そこでは-1位置にア ラニンが存在する。アミノ酸配列がコンセンサスLeu-X-Y-Cysリーダーペプチダ ーゼII開裂部位を含んでおらず、OmpL1がリポタンパク質でないことを示してい ることも指摘される。この搬出シグナルが大腸菌中で機能するかどうかを試験す るために、OmpL1リーダーを含むSspI断片を、アルカリホスファターゼ発現ベク ターpMGのポリリンカーのSmaI部位にクローン化し、温度感受性リーダーペプチ ダーゼ1変異を有する大腸菌株であるIT41中に形質転換した(Inada,et al.,J .Bacteriol.,171:585-587,1989)。得られたOmpL1-PhoA融合タンパク質は原 形質に搬出され、アルカリホスファターゼ基質XP(ブロモ‐クロロ‐インドリル ホスフェート)を含む寒天上で青いコロニーを生成した。OmpL1-PhoA融合タンパ ク質の開裂は32℃の許容温度で示されたが、37℃の制限温度では見られず、大腸 菌リーダーペプチダーゼ1開裂に対するOmpL1の感受性が確認された。リーダー ペプチダーゼ1開裂部位の直後には13アミノ酸の配列が存在し、これは本来のタ ンパク質から得たN-末端アミノ酸配列の最初の13アミノ酸と正確に一致した。29 6アミノ酸の成熟タンパク質は約31,000ダルトンの計算上の分子量を有し、これ は実験的に観察されたものに一致する。疎水性プロットでは0.75のN-末端ピーク が示され、これは前記リーダーペプチドに対応する。その他には0.65を越える疎 水性スコアを有する領域はなく、ompL1遺伝子は内膜タンパク質をコードしない という考えと一致する。終結コドン(TAA)の下流は逆転した反復であり、これ はヌクレオチド997から1027へ延びるrho-非依存の転写ターミネーターとして機 能し得る。 OmpL1配列は、OMP トランスメンブランセグメントと一致する両親媒性βシー ト構造の10の部分を含んでいる。一次アミノ酸配列のデータに基づけば、グラム 陰性細菌のよく定義されたポーリンのトポロジーに基づいた構造の規則性に一致 する、OmpL1のトポロジーモデルを示すことができる。トランスメンブランセグ メントのそれぞれは10アミノ酸長であり、これらの10のトランスメンブランセグ メント中には、代替疎水性アミノ酸の規則に対する例外はない。トランスメンブ ランセグメント中のアミノ酸は、アレイの右側の疎水性の膜に面する残基を有す る変動アレイとして示される。トランスメンブランセグメントには、β−モーメ ントプロット上にピークとして反映されるものもあり、このβ−モーメントプロ ットは、疎水性及び親水性アミノ酸が交互になっている領域を同定するように設 計されたものであり、OPM膜構成配列を予測するのに有用なものである(Vogel, et al.,J.Mol.Biol.,190:191-199,1986)。5つの種々の長さの表面に露出 されたループは、表面確率の高いセグメントを含む。4つの原形質ループは、そ れらが短く、かつ、プロリン(P)、グリシン(G)、セリン(S)及びアスパラ ギン(N)のようなアミノ酸を含み、ターンプロモーターである点で、OMPに典型 的なものである(Jeanteur,et al.,Molec.Microbiol 5:2153-2164,1991)。 OmpL1のカルボキシ末端の10アミノ酸は、グラム陰性OMPに特徴的である疎水性 アミノ酸の交代パターンを示した。-3位置にヒスチジンがあることは特に重要で ある。ヒスチジンは、Neisseria meningitidisのクラス1(Nmp1)及びクラス2 (Nmp2)ポーリン、並びにNeisseria gonorrheaeのpIポーリンのカルボキシ末端 トラ ンスメンブランセグメントのこの位置に見出される(Jeanteur,et al.,Molec .Microbiol.,5:2153-2164,1991)。Gap Alignmentプログラム(University o f Wisconsin,Genetics Computer Group)を使用し、3.0のギャップ幅にセット して、全OmpL1配列をNmp1のものと整列させたところ、21%のアミノ酸が同一であ り、別の45%が類似のものであった。OmpL1の種々の他のタンパク質との対ごとの 整列により、OmpL1は、大腸菌のOMP(例えばLamB、OmpF又はPhoE)よりもNmp1に 対する相同性が高いことが示された。OmpL1は、大腸菌の原形質タンパク質(例 えばAraFまたはβ−ラクタマーゼ)よりもOMPに対する相同性がより高かった。O mpL1の以下のタンパク質とのギャップ整列スコアを括弧内に示す:Nmp1[113.5 ],LamB[107.7],PhoE[104.8],AraF[95.7]及びβ−ラクタマーゼ[95.5 ]。対ごとの整列のスコアを使用してポーリンの相対的な相同性を調ベた(Gerb l-Reiger,S.,et al.,J.Bacteriol,173:2196-2205,1991)。OmpL1のNmp1と のギャップ整列により、公知のNmp1トランスメンブランセグメントに対応する、 領域中の相同性が示された。Neisseriaのポーリンはそのトランスメンブランセ グメント中に最も大きな配列保存を示した(Van der Ley,P.,et al.,Infect .Immun.59:2963-2971,1991)。Nmp1のトランスメンブランセグメント(TMS) #6、#7、#8、#9、#11及び#16を、Nmp1トランスメンブランセグメントの交 代疎水性残基(*)の殆どがOmpL1におけるものと同一(I)であるか類似(:) であるようなパターンにOmpL1配列と整列させた(図2)。 実施例6 サザンハイブリダイゼーション実験 レプトスピラの病原性とompL1遺伝子の存在との間には強い相関がある。サザ ンハイブリダイゼーション実験を以下のようにして行った。ompL1遺伝子は、リ ーダーペプチド開裂部位がコードされた2コドン後に単一のNdeI部位を有する。 構造遺伝子の末端の近くに単一のPvuI部位も有する。成熟タンパク質の94%をコ ードする834塩基対NdeI-PvuI断片をランダムプライミング法によりα32P-dCTPで 標識し、11の病原性レプトスピラ株及び4の非病原性レプトスピラ株のEcoRIゲ ノム消化物を釣り上げるのに使用した。図3Aは、55℃で2 x SSCにおける中程度 のストリンジェンシーでの洗浄後の結果を示す。試験した病原性レプトスピラの 株の全てに前記遺伝子の単一のコピーが存在した。前記遺伝子はレプトスピラの 非病原性株には存在しなかった。図3Bは、55℃で0.1 x SSCにおける高いストリ ンジェンシーでの洗浄後の結果を示す。試験した別のL.alstoni血清型において 最も相同なompL1遺伝子が見られる。 実施例7 pRCET発現ベクター中へのompL1遺伝子のクローン化 ompL1遺伝子を含むpBluescriptプラスミドをNdeIで消化し、Klenow中に満たし て平滑末端を生成し、その後EcoRIで消化した。実質的に成熟OmpL1タンパク質の 全体をコードする、得られた1600塩基対DNA断片をアガロースゲル電気泳動で単 離し、SmaI及びEcoRIで消化したpRSET(Invtrogen,San Diego,CA)中に連結し た。得られた構築物、pRSET-ompL1は、OmpL1のアミノ末端に41 アミノ酸His6結合部位を含む融合タンパク質をコードする。6個のヒスチジンに より、ニッケル樹脂カラム上での融合タンパク質のpH依存性アフィニティー精製 で大腸菌タンパク質を除去することができる。pRSET融合タンパク質はT7プロモ ーター制御下にある。pRSET-ompL1を大腸菌DH5α中に形質転換した後、イソプロ ピル-β-D-チオガラクトシド(IPTG,Sigma)の存在下に、ミリグラム量のHis6- OmpL1融合タンパク質が生成された。IPTG誘導の1時間後にリファンピシン(Sig ma)を添加することにより、大腸菌タンパク質に対するHis6-OmpL1生成が増強さ れた。大腸菌宿主タンパク質の大部分が、溶解緩衝液中での数回の凍結−溶解サ イクルの後に放出され、不溶性ペレットの>90%はHis6-OmpL1融合タンパク質か らなっていた。 実施例8 精製OmpL1によるウサギの免疫 SDS-PAGEにより、His6-OmpL1融合タンパク質をその他の不溶性物質から分離し た。50マイクログラムのタンパク質を含むHis6-OmpL1バンドをアクリルアミドゲ ルから切り出し、乾燥し、粉砕して粉末とし、フロイント完全アジュバントと混 合し、ニュージーランドホワイト雄性ウサギの皮下及び筋肉内に接種した。別の His6-OmpL1融合タンパク質を6Mグアニジン中に可溶化し、ニッケル樹脂カラム上 で精製し、10mMトリス、pH8.0中で透析した。フロイント不完全アジュバント中 の約50マイクログラムの精製His6-OmpL1融合タンパク質を使用して、一次免疫の 6週間後に二次免疫を行った。二次免疫の2週間後にウサギから採血した。追加 免 疫後の抗血清は、SDS-PAGEにより分離された全L.alstoniの免疫ブロットにおい て31-kDa抗原とのみ反応した。TX-114により分画化したL.alstoniの免疫ブロッ トにより、31-kDa OmpL1抗原との反応性が全生物及び洗剤相中で示されたが、水 性相又は不溶性ペレットでは示されなかった。 実施例9 免疫電子顕微鏡法による表面位置決定 位置決定実験のための高度に特異的な免疫学的試薬を得、予備的な免疫電子顕 微鏡法実験を行った。107のL.alstoniの20μlの懸濁物を、0.5mlの熱不活化抗 OmpL1抗血清又は同じウサギからの免疫前血清に加え、混合しながら1時間イン キュベートした。250μlの100mMカコジル酸緩衝液(pH7.0)中の0.75%グルタル アルデヒドを添加することにより細菌を30分間固定した。細菌を洗浄し、電子顕 微鏡グリッドに塗布し、タンパク質G-コロイド状金(10nm粒子)で釣り上げた。 低いレベルのL.alstoniの外膜に対する特異的結合が観察された。免疫前血清で は20の生物あたり1粒子が観察されたが、抗OmpL1抗血清では20の生物あたり8 粒子が観察された。結合のレベルが低いのは、レプトスピラOMPの不足のためで あることが予測された。 実施例10 pTrc99A発現ベクターによるOmpL1の発現 His6融合タンパク質は、精製には十分適しているが、His6結合部位を含む41の 追加的なアミノ酸に対するバックグラウンドの反 応性の可能性のために、免疫ブロッティング実験には適していない。ウサギの1 匹からの免疫前血清はHis6-OmpL1融合タンパク質と反応したが、本来のOmpL1と はしなかった。BglII-HindII断片をpRCET-ompL1ベクターからゲル電気泳動によ り単離し、10-マーNcoIリンカーにより調整されたリーディングフレームのpTrc9 9A発現ベクター(Pharmacia)中にクローン化した。大腸菌DH5α中に形質転換さ れたpTtrc99A-ompL1構築物は、完全な成熟OmpL1タンパク質と、開始メチオニン 及びベクターにより与えられた5つのみの追加的アミノ酸とを発現する。当初の pTrc99Aベクターを含む大腸菌DH5αを陰性コントロールとした。細菌タンパク質 をSDS-PAGEにより分離し、ニトロセルロースに移し、種々の病原性レプトスピラ 株により免疫されたウサギからの抗血清により釣り上げた(Dr.Arnold Kaufman n,Centers for Disease Control,Atlantaにより供給された抗血清)。L.inte rrogansの血清型icterohaemorrhagiae、pomona及びbratislava、L.alstoniの血 清型grippotyphosa及びfortbragg、L.santarosaiの血清型bakeri及びcanalzona e、並びにL.weiliiの血清型celledoniに対する抗血清によりOmpL1に対する反応 性が示された。これは、OmpL1が発現されるだけではなく、病原性レプトスピラ の間に抗原として保存されていることを示し、これはそれを優れたワクチンの候 補とする特徴である。 上記の記載は本発明を説明することを意図するものであり、その範囲を限定す ることを意図するものではない。実際に、当業者は、本明細書の教示に基づき、 過度の実験をすることなく容易に 別の態様を想到し、製造することができるであろう。 配列の要旨 配列番号1はompL1の核酸配列である。 配列番号2はOmpL1の推定アミノ酸配列である。 配列表 (2)配列番号1の情報 (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:963塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:DNA(genomic) (vii)直接の起源: (B)クローン:OMP L1 (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:CDS (B)存在位置:1..963 (xi)配列の記載:配列番号1: (2)配列番号2の情報 (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:320アミノ酸 (B)配列の型:アミノ酸 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:タンパク質 (xi)配列の記載:配列番号2: 配列表 (2)配列番号1の情報 (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:963塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)分子種類:DNA(genomic) (vii)直接の起源: (B)クローン:OMP L1 (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:CDS (B)存在位置:1..963 (xi)配列の記載:配列番号1: (2)配列番号2の情報 (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:320アミノ酸 (B)配列の型:アミノ酸 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:タンパク質 (xi)配列の記載:配列番号2:
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI A61K 48/00 AEB 8615−4C C07H 21/04 B C07H 21/04 8517−4H C07K 14/20 ZNA C07K 14/20 ZNA 9358−4B C12P 21/08 C12N 15/09 ZNA 9453−4B C12Q 1/68 A C12P 21/08 9162−4B C12N 15/00 ZNAA C12Q 1/68 9455−4C A61K 37/02 ABB (72)発明者 ブランコ,デビッド アール. アメリカ合衆国 90211 カリフォルニア 州 ビバリーヒルズ,ノース アルナッツ ドライブ 146番地 (72)発明者 チャンピオン,チェリル アイ. アメリカ合衆国 90230 カリフォルニア 州 カルヴァー シティー,#135,オー バーランド アベニュー 4900番地 (72)発明者 ロヴェット,マイケル エイ. アメリカ合衆国 90077 カリフォルニア 州 ロサンゼルス,ストラデラ ロード 2172番地 (72)発明者 ミラー,ジェームズ エヌ. アメリカ合衆国 91326 カリフォルニア 州 ノースリッジ,ラドロー ストリート 19128番地 【要約の続き】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. OmpL1のアミノ酸配列を含む単離されたポリペプチド。 2. ポリペプチドがSDS-PAGEで測定して約31kDの分子量を有する請求項1記載 のポリペプチド。 3. ポリペプチドが実質的に図1のアミノ酸配列を有する請求項2記載のポリ ペプチド。 4. OmpL1がレプトスピラ・アルストニ(Leptospira alstoni)からのもので ある請求項1記載のポリペプチド。 5. OmpL1が、grippotyphosa及びfortbraggからなる群から選択されたレプト スピラ・アルストニの血清型からのものである請求項4記載のポリペプチド。 6. OmpL1がレプトスピラ・インテロガンス(Leptospira interrogans)から のものである請求項1記載のポリペプチド。 7. OmpL1が、icterohaemorrhagiae、pomona及びbratislavaからなる群から選 択されたレプトスピラ・インテロガンスの血清型からのものである請求項6記載 のポリペプチド。 8. 請求項1記載のポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチド配 列。 9. ポリヌクレオチドがDNAである請求項8記載のポリヌクレオチド配列。 10. ポリヌクレオチドがRNAである請求項8記載のポリヌクレオチド配列。 11. 請求項8記載のポリヌクレオチドを含む組換体発現ベクター。 12. ベクターがプラスミドである請求項11記載の発現ベクター。 13. ポリヌクレオチド配列がL.アルストニからのものである請求項11記載のベ クター。 14. 請求項11記載の発現ベクターにより形質転換された宿主細胞。 15. 細胞が原核生物である請求項14記載の宿主細胞。 16. 大腸菌である請求項15記載の原核生物。 17. 細胞が真核生物である請求項14記載の宿主細胞。 18. a. 宿主を請求項8記載のポリヌクレオチドで形質転換し、 b. 宿主中で該ポリヌクレオチドを発現させることを含む、OmpL1ポリペ プチドを製造する方法。 19. さらにOmpL1ポリペプチドを単離することを含む請求項18記載の方法。 20. 宿主が原核生物である請求項18記載の方法。 21. 免疫原として有効な量のOmpL1を製剤学上許容される担体中に含む、動物 において病原性レプトスピラに対する免疫反応を誘導するのに有用な医薬組成物 。 22. 製剤学上許容される担体がアジュバントを含む請求項21記載の医薬組成物 。 23. 請求項21記載の組成物により動物を免疫することを含む、動物において病 原性レプトスピラに対する免疫反応を誘導する方法。 24. 免疫原として有効な量のOmpL1を結合する抗体を製剤学上許容される担体 中に含む、動物において病原性レプトスピラに対する免疫反応を誘導するのに有 用な医薬組成物。 25. OmpL1に結合する抗体。 26. 抗体がポリクローナルである請求項25記載の抗体。 27. 抗体がモノクローナルである請求項25記載の抗体。 28. 試料中の病原体に特異的な細胞成分を前記病原体に特異的な細胞成分と結 合する試薬に接触させることを含む、試料中の病原性レプトスピラの検出方法。 29. 病原体に特異的な細胞成分が、OmpL1ポリペプチドをコードする核酸であ る請求項28記載の方法。 30. 核酸がDNAである請求項29記載の方法。 31. 核酸がRNAである請求項28記載の方法。 32. 病原体に特異的な細胞成分がOmpL1ポリペプチドである請求項28記載の方 法。 33. 試薬がプローブである請求項28記載の方法。 34. プローブが核酸である請求項33記載の方法。 35. プローブが抗体である請求項33記載の方法。 36. 抗体がポリクローナルである請求項35記載の方法。 37. 抗体がモノクローナルである請求項35記載の方法。 38. プローブが検出可能なように標識される請求項33記載の方法。 39. 標識が、放射性同位体、生物発光化合物、化学発光化合物、蛍光化合物、 金属キレート及び酵素からなる群から選択されるものである請求項38記載の方法 。 40. 試料が、ヒト、豚及び畜牛からなる群から選択された動物からのものであ る請求項28記載の方法。 41. 試料中のOmpL1ポリペプチドに対する抗体を検出するため の方法であって、OmpL1ポリペプチドに抗体が結合できる条件下で試料をOmpL1ポ リペプチドと接触させ、OmpL1ポリペプチドに対する抗体の結合を検出すること を含む前記方法。 42. OmpL1ポリペプチドが検出可能なように標識される請求項41記載の方法。 43. OmpL1結合試薬を含む容器を含む1以上の容器を密閉空間内に受容するた めの区画に分けられたキャリア手段を含む、OmpL1の検出に有用なキット。 44. 試薬が抗体である請求項43記載のキット。 45. 抗体がヒトのものである請求項44記載のキット。 46. 抗体がモノクローナルである請求項44記載のキット。 47. OmpL1ポリヌクレオチド結合試薬を含む容器を含む1以上の容器を密閉空 間内に受容するための区画に分けられたキャリア手段を含む、OmpL1の検出に有 用なキット。 48. 結合試薬が核酸である請求項47記載のキット。 49. OmpL1ポリペプチドを含む容器を含む1以上の容器を密閉空間内に受容す るための区画に分けられたキャリア手段を含む、OmpL1ポリペプチドに対する抗 体の検出に有用なキット。
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