JPH08510127A - シュードモナス・シリンガエ・ピーブイ・シリンガエのhrpZ遺伝子 - Google Patents
シュードモナス・シリンガエ・ピーブイ・シリンガエのhrpZ遺伝子Info
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- JPH08510127A JPH08510127A JP6525560A JP52556094A JPH08510127A JP H08510127 A JPH08510127 A JP H08510127A JP 6525560 A JP6525560 A JP 6525560A JP 52556094 A JP52556094 A JP 52556094A JP H08510127 A JPH08510127 A JP H08510127A
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Abstract
(57)【要約】
シュードモナス・シリンガエ(Pseudomonas syringae)に対する過敏性応答として知られる植物の防御反応の蛋白性誘発物質に関するヌクレオチドおよびアミノ酸配列を、その製造方法とともに記載する。
Description
【発明の詳細な説明】
シュードモナス・シリンガエ・ピーブイ・シリンガエのhrpZ遺伝子
高等植物の過敏応答(HR)は、病原体の侵入部位における植物細胞の急激か
つ局部的な死滅により特徴づけられている。HRは、典型的には、別の植物にお
いてのみ疾病を引き起こす微生物に関連する両立しえない相互作用の間に生じ、
多くの線虫、真菌、ウイルスおよび細菌に対する抵抗性に関連している。HRを
誘発する細菌の能力は、クレメント(Klement)および共同研究者が、高レベル
の蛍光性シュードモナス(Pseudomonas)であるシュードモナス・シリンガエ・
ピーブイ・シリンガエ(Pseudomonas syringae pv.syringae)(豆類の病原菌
)、シュードモナス・シリンガエ・ピーブイ・タバチ(Pseudomonas syringae p
v.tabaci)(タバコの病原菌)、およびシュードモナス・フルオレセンス(Pse
udomonas Fluorescens)をタバコの葉の細胞間空間に注入した1963年に初め
て報告された[ネイチャー(Nature)第199巻:299頁(1963年);お
よびフィトパソロジー(Phytopathology)第54巻:474頁参照]。彼らは、
シュードモナス・シリンガエ・ピーブイ・シリンガエが浸潤した部位は崩壊した
こと、24時間以内に乾燥したこと、シュードモナス・シリンガエ・ピーブイ・
タバチが浸潤した部位はゆっくりと広がり、徐々に含水傷害が広がったこと、さ
らに、シュードモナス・フルオレセンスが浸潤した部位は何の応答も示さなかっ
たことを観察した。より低い接種レベルにおいては、シュードモナス・シリンガ
エ・ピーブイ・シリンガエは目に見える反応を起こさなかったが、シュードモナ
ス・シリンガエ・ピーブイ・タバチはやはり疾病を引き起こした。
シュードモナス・シリンガエ種は、その病原性の多様性が著しい(ヒラノ(Hi
rano)およびアッパー(Upper),1990年)。種々の株は、擦り傷から「野
火のごとき広がる」胴枯れ病に至るまでの徴候を引き起こし、十分に特徴づけら
れた毒性(徴候増強)因子は、植物ホルモンおよびペプチド毒と同じくらい多様
であり、宿主特異性の多様なパターン(いくつかの場合、avrにより媒介され
る遺伝子対遺伝子相互作用を包含する)は実質的にはすべての作物植物を包含し
、植物の関連は、エペフィティズム(epephytism)から国土を荒らす病因論に至
るまでまでさまざまである。植物と病原微生物との相互作用における多くの重要
な現象に関連するシュードモナス・シリンガエ種が存在し、よって、この種は多
くの研究対象となっている。これらの初期の観察結果は、多くの研究者を、HR
に存する機構の研究へと駆り立てた。例えば、適合しない宿主中の低濃度の病原
体は、散在した個々の植物細胞(1個の植物細胞を死滅させる引き金となる1個
の細菌を伴う)におけるHRを引き起こすこと、さらに肉眼で見えるHRは自然
条件下で作用しうる細胞の過敏性の証拠であることが知られている[フィトパソ
ロジー(Phytopathology)第64巻:885頁(1974年)参照]。さらに、
HRの誘発には、蛋白を合成でき、ドーム状の植物細胞の表面に接触する細菌が
必要であることが知られている[フィトパソジェニック・プロカリオーツ(Phyt
opathogenic Prokaryotes)第2巻,マウント(Mount)およびレイシー(Lacy)
編,アカデミック・プレス(Academic Press),149〜177頁(1982年)
参照]。しかしながら、実際にHRを誘発する(逆説的には、病因論に不可欠な
)シュードモナス・シリンガエ分子は把握しにくいままであった。
宿主でない植物または宿主植物においてHRまたは病気を誘発するシュードモ
ナス・シリンガエ株の能力は、hrp遺伝子により調節され、典型的なHrp変
異株はすべての植物において病原性のないヌル表現型(null phenotype)を有す
る[プロシーディングス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシズ
・ユーエスエイ(Proc.Natl.Acad.Sci.USA)第82巻:406頁(1985年)
;ジャーナル・オブ・バクテリオロジー(J.Bacteriol.)第168巻:512頁
(1986年);およびモレキュラー・プラント−マイクローブ・インターラク
ションズ(Mol.Plant-Microbe Interact.)第4巻:132頁(1991年)参
照]。hrp遺伝子はクラスター化しており、いくつかのものは、その宿主を最
終的に壊死させるグラム陰性病原細菌において広く保存されている。これらの病
原体は、シュードモナス・シリンガエ、シュードモナス・ソラナセアルム(Pseu
domonas solanacearum)、キサントモナス・カンペストリス
(Xanthomonas campestris)、エルウィニア・アミロボラ(Erwinia amylovora
)、エルウィニア・ステワルティ(Erwinia stewartii)およびエルウィニア・
クリサンテミ(Erwinia chrysanthemi)を包含する[モレキュラー・プラント−
マイクローブ・インターラクションズ第5巻:390頁(1992年)参照]。
シュードモナス・シリンガエ・ピーブイ・シリンガエ61株(ブダペスト条約の
要請に基づきアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(American Type
Culture Collection)に寄託され、ATCC 55427と命名された)および
エルウィニア・アミロボナRa321由来のhrpクラスターは、タバコおよび
他の植物において非病原性細菌がHRを誘発することを可能にするという点で独
特である[ジャーナル・オブ・バクテリオロジー第170巻:4748頁(19
88年);およびアドバンシズ・イン・モレキュラー・ジェネティックス・オブ
・プラント−マイクローブ・インターラクションズ(Advances in Molecular Ge
netics of Plant-Microbe Interactions)第2巻,ネスター(Nester)およびバ
ーマ(Verma)編,クルワー・アカデミック・パブリッシャーズ(Kluwer Academi
c Publishers),53〜60頁(1991年)参照]。かくして、シュードモナ
ス・シリンガエ・ピーブイ・シリンガエ61のhrp遺伝子の25kbのクラス
ターは、細菌のHR表現型(しかし、病原性の表現型ではない)に関して十分で
ある[ジャーナル・オブ・バクテリオロジー第170巻:4748頁(1988
年)参照]。
TnphoA突然変異およびコスミドpHIR11上で行われたシュードモナ
ス・シリンガエ・ピーブイ・シリンガエ61のhrp遺伝子のHR活性クラスタ
ーの相補性分析を包含する本発明につながった初期の研究により、まず我々は、
シストロンレベルにおいて13の相補性群を同定することができた。そのうちの
2つは外套蛋白をコードしていた。[モレキュラー・プラント−マイクローブ・
インターラクションズ第4巻:469頁(1991年)、該開示を本明細書に取
り入れる]。相補性群IIからXIIIまでにおけるTnpho変異は、強力なHrp
表現型を有し、マメ類の植物において疾病を悪化または引き起こす能力、および
タバコ細胞においてHRを誘発する能力を失っている。外套蛋白をコードしてい
る2つの遺伝子のDNA配列分析により、HepH(X群)産物は多くのグラム
陰性細菌における蛋白またはファージ分泌に必要とされる外膜蛋白に類似であり
、HrpI(IV群)は蛋白分泌調節における明らかな機能を有する内膜蛋白のス
ーパーファミリー(superfamily)の一員であることが明らかとなった[ジャー
ナル・オブ・バクテリオロジー第174巻:6878頁(1992年)参照]。
それらの蛋白の推定上の読み取り枠も、シュードモナス・ソラナセアルムおよび
キサントモナス・カンペストリス・ピーブイ・ベシカトリア(X.campestris pvv
esicatoria)において報告されており、エルウィニア・アミロボラもまたHrp
I蛋白を産生することが示されている[モレキュラー・プラント−マイクローブ
・インターラクションズ第5巻:390頁(1992年);およびモレキュラー
・プラント−マイクローブ・インターラクションズ第5巻:384頁(1992
年)参照]。これらの観察結果は、いくつかの保存されたhrp遺伝子は、宿主
でない植物においてHRを誘発し宿主における発病に必要とされる1種またはそ
れ以上の蛋白の分泌に必要であるという仮説を支持する。ハーピン(harpin)と
命名されたHRの蛋白性誘発物質は、バラ科の植物の極めて広がりやすい病原菌
であるエルウィニア・アミロボラEa321から単離された[サイエンス(Scie
nce)第257巻:85頁(1992年)参照、その開示を本明細書に取り入れ
る]。ハーピンは、見かけの分子量44kDaの、熱安定性のある、細胞の外套
に関連した蛋白である。同種のhrpN遺伝子を欠損した変異株は、タバコの葉
においてHPを誘発できず、また、感受性の高い成熟したナシの果実において徴
候を生じさせることができない。
シュードモナス・シリンガエのHR誘発物質の同定は有用である。なぜなら、
この種およびその病原性変種は植物と病原体との相互作用におけるいくつかの鍵
となる現象を調べるためのモデルとなっているからである。不幸なことに、エル
ウィニア・アミロボラのhrpN遺伝子およびその産物に対する抗体によっては
、対応するシュードモナス・シリンガエ・ピーブイ・シリンガエの誘発物質を明
らかにすることはできなかった。すなわち、サザンブロットされたシュードモナ
ス・シリンガエ・ピーブイ・シリンガエ61株のDNAに対する緊縮性の低い条
件で
のプロービングによってはhrpNの相同性が見いだされず、さらにシュードモ
ナス・シリンガエ・ピーブイ・シリンガエ61株の遺伝子を発現する活性のある
細菌由来の蛋白のイムノブロットにおいては交差反応する蛋白が見いだされなか
ったのである。これらのhrp遺伝子を発現する細菌の培養液の無細胞抽出物に
おける誘発物質の活性を検出することも不可能であった。それにもかかわらず、
HrpHはHRに必要とされるという観察結果により、シュードモナス・シリン
ガエ・ピーブイ・シリンガエ61株のHR誘発物質は、その1次構造がエルウィ
ニア・アミロボラのハーピンとは非類似であり、不明なことが多くても、やはり
分泌蛋白であることが示唆された。かかる蛋白を見いだすために、本発明者らは
、本発明の1の態様であるインサイチュ(in situ)溶解法を開発した。該方法
により、シュードモナス・シリンガエ・ピーブイ・シリンガエ61株のハーピン
遺伝子の発現ライブラリーをHR誘発活性に関して直接スクリーニングすること
が可能となった。
かくして、hrp遺伝子は、シュードモナス・シリンガエの病原性の多様性に
存する共通要素であり、この種におけるhrp遺伝子の機能を調べることにより
大きな説得力が得られるであろう。本発明者らは、シュードモナス・シリンガエ
・ピーブイ・シリンガエ61株のhrpクラスターの生物学的に活性のある産物
は34.7kDaの細胞外蛋白であるハーピンPssであることを見いだし、本明
細書に記載する。ハーピンPssは、hrp依存的に細胞外環境に分泌されるもの
であり、最近発見されたHrp分泌経路を通じて細胞外環境に到達することが明
確に示された最初の蛋白である。
インサイチュ溶解法を用いて、本発明者らは、シュードモナス・シリンガエ・
ピーブイ・シリンガエ61株のhrpクラスターにおいて相補性群XIIは34.
7kDaの蛋白をコードしており、該蛋白はhrpH依存的に分泌されてタバコ
の葉においてHRを誘発し、さらに該蛋白は反復アミノ酸配列を有するカルボキ
シル末端領域中に誘発物質の情報を持っているという、本発明のもう1つの態様
を説明することができる。ハーピンPssと命名された蛋白は、そのアミノ酸配列
において、エルウィニア・アミロボラのハーピンEaとは非類似であるが、
この2種のハーピンは、HR誘発活性に関する蛋白のクラスの共通した構造上の
特徴を示唆する他のいくつかの特性において類似である。本発明者らはサザンブ
ロット分析を用いて、ハーピンPssをコードしているhrpZ遺伝子の同族体が
シュードモナス・シリンガエの異なる病原性変種のうちのいくつかの重要な株に
存在することを調べた。最終的には、代謝阻害剤(α−アマニチン、シクロヘキ
シミド、バナジン酸ナトリウムおよび塩化リチウム(シグマ・ケミカル(Sigma
Chemical)社製)を用いて、タバコの葉においてハーピンpssにより誘発される
HRは植物の積極的な応答により生じることを示した。病原性、寄生体との適合
性、過敏性、および宿主範囲の決定は、特にシュードモナス・シリンガエ病原体
が関与しうる植物−微生物相互作用における中心的現象である。シュードモナス
・シリンガエと植物との不可欠は相互作用を媒介する分子の発見は、これらの現
象に対する分子の面からの説明を促進するはずである。
本発明のこれらの、そして他の態様は、以下の図面、実施例および発明の詳細
な説明を参照して、より明確になるであろう。
図中、
図1は、本発明HR誘発物質を産生するpHIR11サブクローンの制限酵素
地図を示し;
図2は、本発明ハーピンPssの誘発物質活性における、保存または反復アミノ
酸配列の役割を試験するのに用いるhrpZフラグメントのダイアグラムを示し
;
図3は、精製の前後におけるイー・コリ(E.coli)形質転換体により生産され
る本発明ハーピンPssおよびハーピンPssΔ125蛋白のSDS−PAGE分析
を示し;
図4A、4Bおよび4Cは、最少培地中で増殖した61株の培養物においてイ
ー・コリ(pSYH4)およびシュードモナス・シリンガエ・ピーブイ・シリン
ガエ61により生産される本発明ハーピンPss蛋白の同一性を示すイムノブロッ
トを示し;
図5は、本発明の3株のシュードモナス・シリンガエがhrpZ同族体を有す
るというサザンブロットによる証拠を示し;
図6は、さらに3株のシュードモナス・シリンガエにおけるハーピンPss同族
体を示すイムノブロットを示す。
より詳細には、図1は、pHIR11および相補性群(complementation grou
p)(TnphoA突然変異により決定)ならびにhrpクラスターからなる推
定上の転写単位(Tn−gusA1突然変異およびDNA配列分析により決定)
[モレキュラー・プラント−マイクローブ・インターラクションズ第4巻:46
9頁(1991年);フアング(Huang)ら,キャラクタリゼイション・オブ・ザ
・シュードモナス・シリンガエ・ピーブイ・シリンガエ・hrpJ・アンド・h
rpI・ジーンズ:ホモロジー・オブ・HrpI・トゥ・ア・スーパーファミリ
ー・オブ・プロテインズ・アソシエイテッド・ウイズ・プロテイン・トランスロ
ケイション(Characterization of the Pseudomonas siringae pv.siringaehrp
J and hrpI genes: homology of HrpI to a super family of proteins associa
ted with protein translocation),モレキュラー・プラント−マイクローブ・
インターラクションズ,印刷中(1993年);およびジャーナル・オブ・バク
テリオロジー第174巻:1734頁(1992年)参照]を示す最上段の線を
含む。分泌に関連する外套蛋白をコードしている2つの遺伝子(hrpIおよび
hrpH)および誘発物質遺伝子(hrpZと命名)が同定されている。相補性
群A(hrmA)は発病には必要でなく、さらに、相補性群A、IおよびIIが、
TnphoAならびにTn−gusA1挿入により定義されている[モレキュラ
ー・プラント−マイクローブ・インターラクションズ第4巻:469頁(199
1年):フアング(Huang)ら,キャラクタリゼイション・オブ・ザ・シュードモ
ナス・シリンガエ・ピーブイ・シリンガエ・hrpJ・アンド・hrpI・ジー
ンズ:ホモロジー・オブ・HrpI・トゥ・ア・スーパーファミリー・オブ・プ
ロテインズ・アソシエイテッド・ウイズ・プロテイン・トランスロケーション(
Characterization of the Pseudomonas siringae pv.siringae hrpJ and hrpI
genes: homology of Hrpl to a superfamily of proteins associated with pro
tein translocation),モレキュラー・プラント−マイクローブ・イン
ターラクションズ,印刷中(1993年);およびジャーナル・オブ・バクテリ
オロジー第174巻:1734頁(1992年)参照]。pSYH1およびpS
YH4は、タバコの葉におけるHR誘発活性により、pHIR11サブクローン
のランダムライブラリーにおいて同定された。サブクローンpSYH5およびp
SYH8はpSYH1の誘導体である。他のすべてのものはpSYH4由来であ
る。これらのサブクローンの産物は、SDS−PAGEゲルにより分析され、3
2kDaの蛋白は42kDaの蛋白のアミノ末端が切断された誘導体である。斜
線を付したボックスは、各サブクローン中に存在するhrpZの読み取り枠の伸
長を示す。BはBamHI;BgはBglII;EはEcoRI;HはHindII
I;VはEcoRVを示す。
図2に関しては、下記実施例に記載されたように制限部位(図の最上段の線お
よび下に示すDNA配列中に示す)を用いることによりサブクローンおよびhr
pZの欠失誘導体をpBluescript中に構築した。白い部分は、各プラ
スミドのHrpZ生成物を示し、左側がアミノ末端である。pSYH10は完全
なhrpZ読み取り枠を有し、ブダペスト条約の要請に基づきアメリカン・タイ
プ・カルチャー・コレクションにイー・コリDH5α(pYSH10)として寄
託された。寄託番号はATCC69317である。黒い部分は、ハーピンEaと
の類似性を示す22個のアミノ酸からなる領域を示す(下記DNA配列を参照)
。斜線を付した部分はGGGLGTPをコードする反復部分である。網掛け部分
はQTGTをコードする反復部分である。ビア(Beer)により概説された方法に
したがって、超音波処理したイー・コリDH5α形質転換体のPMSF処理抽出
液を、タバコの葉における典型的なHRを誘発する能力について試験した[サイ
エンス第257巻:85頁(1992年)参照]。ここに、「+」はHRを示し
、「−」は応答が観察されないことを示す。
図3に関しては、慣用的方法を用いて調製され、クーマシーブルー染色された
SDS−12%PAGEゲルであり、本発明による粗誘発物質標品の熱処理によ
り得られた部分精製標品、および4%NuSeiveアガロース(FMC)によ
る電気泳動およびその後の電気溶出により得られたさらなる精製標品を示す。レ
ーン1、2および5は、それぞれ、イー・コリDH5α(pBluescript)、DH
5α(pSYH1)およびDH5α(pSYH4)から得た全蛋白抽出物を示し
、レーン3および6は、DH5α(pSYH1)およびDH5α(pSYH4)
の超音波処理物を熱処理した標品中の可溶性蛋白を示す。レーン4は、DH5α
(pSYH1)から得たゲル精製ハーピンPssΔ125を示し、レーン7は、D
H5α(pSYH4)から得たゲル精製ハーピンPssを示す。市販標準マーカー
蛋白の分子量(kDa)を左に示す。
図4A、4Bおよび4Cに関しては、細菌をOD600が0.5〜0.8になるま
でキング(King)のB培地で増殖させ、次いで、実施例IIIで詳述するように、
最少培地またはキングのB培地で24時間インキュベーションした。次いで、細
胞および細胞外フラクションを遠心分離し、10%ポリアクリルアミドゲル電気
泳動に供する前にSDSローディングバッファー中で煮沸し、次いで、抗−ハー
ピンPss抗体でイムノブロットして証明(AおよびB)するか、あるいはクーマ
シーブルー染色(C)を行った。市販標準マーカー蛋白の分子量(kDa)を各
図の左に示す。
より詳細には、図4Aは、抗−ハーピンPss抗体でプローブしてアルカリ性ホ
スファター結合ゼヤギ・抗−ウサギ抗体で可視化したイムノブロットであり、イ
ー・コリDH5α(pSYH4)およびシュードモナス・シリンガエ・ピーブイ
・シリンガエ61株により生産されたハーピンPss蛋白の移動度が同じであるこ
とを示す。レーン1は、イー・コリDH5α(pSYH4)由来の精製ハーピン
Pssを示す。レーン2は最少培地で増殖したシュードモナス・シリンガエ・ピー
ブイ・シリンガエ61株の溶解物を示す。より詳細には、図4Bは、シュードモ
ナス・シリンガエ・ピーブイ・シリンガエの細胞外ハーピンPssの生産は、hr
pH、hrpZおよびhrpを抑制する最少培地に依存することを示す。レーン
1は、キングのB培地における61株由来の細胞フラクションを示す。レーン2
は、キングのB培地における61株由来の細胞外フラクションを示す。レーン3
は、最少培地における61株由来の細胞フラクションを示す。レーン4は、最少
培地における61株由来の細胞外フラクションを示す。レーン6は、最少培
地における61−2089株由来の細胞外フラクションを示す。レーン7は、最
少培地におけるhrpZ変異株61−2092由来の細胞フラクションを示す。
レーン8は、最少培地におけるhrpZ変異株61−2092由来の細胞外フラ
クションを示す。より詳細には、図4Cは、図4Bのレーン3〜8において分析
されたのと同じ試料のクーマシーブルー染色されたSDS−PAGEゲルを示す
。レーン1から6は上記レーン3から8に記載したものであり、細胞外フラクシ
ョンへのハーピンPssの分泌は細胞溶解の結果ではないことを示す。
より詳細には、図5のサザンブロットは、hrpZのpHIR11中(レーン
1)、シュードモナス・シリンガエ・ピーブイ・シリンガエB728a株中(レ
ーン2)、シュードモナス・シリンガエ・ピーブイ・グリシネア(glycinea)品
種4中(レーン3)、およびシュードモナス・シリンガエ・ピーブイ・トマト(
Tomato)DC3000株中(レーン4)のEcoRIフラグメントとのハイブリ
ダイゼーションを示す。同様に消化されたエックス・カンペストリス・グリシネ
ス(X.campestris glycines)(レーン5)はハイブリダイズしなかった。この
データの収集に使用したプローブは、以下に配列を示すhrpZ遺伝子の0.7
5kbのBstXl内部フラグメントであった(製造者の説明に従ってPrime-it I
I(ストラタジーン(Stratagene)社製)を用いて32P−dCTPで標識)。
インモビロン−N(Immobilon-N)膜(ミリポア(Millipore)社製)を用い、5
8〜60℃の中庸の温度において14時間、ハイブリダイゼーションを行った。
次いで、0.1%SDSを含有する2XSSC中で15分間室温にて膜を洗浄し
、次いで、0.5%SDSを含有する0.1XSSC中、58〜60℃でさらに1
時間洗浄した。コダック(Kodak)X−Omat ARフィルムを用いて、−8
0℃においてオートラジオグラフィーを3時間(レーン1、2、3、5)および
7時間(レーン4)。標準マーカーフラグメントのサイズを左に示す。
特に図6に関しては、他のシュードモナス・シリンガエ株から得たイムノブロ
ットを示す。これらのイムノブロットを得るために、最少培地で24時間培養を
行い。培養物を直接超音波処理した。10%SDS−PAGEにより蛋白を分離
し、図4Aのごとく免疫染色した。レーン1は、シュードモナス・シリンガエ・
ピー
ブイ・シリンガエ61株を示す。レーン2は、シュードモナス・シリンガエ・ピ
ーブイ・シリンガエB728a株を示す。レーン3は、シュードモナス・シリン
ガエ・ピーブイ・グリシネア品種4を示す。レーン4は、シュードモナス・シリ
ンガエ・ピーブイ・トマトDC3000株を示す。レーン5は、シュードモナス
・フルオレッセンス55株を示す。標準マーカー蛋白の分子量(kDa)を左に
示す。
以下の記載において、タバコ(ニコチアナ・タバクム・エル・シーブイ・サム
スン(Nicotiana tabacum L.cv.Samsun))、トマト(リコペルシコン・エスク
レントゥム・ミル・シーブイ・ペアーソン(Lycopersicon esculentum Mill.cv.
Pearson))、大豆(グリシン・マックス・エル・シーブイ・ノルチエフ(Glyci
ne max L.cv.Norchief))、ジャガイモ(ソラヌム・ツペロスム・エル・シーブ
イ・カタージン(Solanum tuperosum L.cv.Katahdin))、およびソラマメ(フ
ァセオルス・ブルガリス・エル・シーブイ・ピント(Phaseolus vulgarisL.cv.P
into))の市販種をグリーンハウス中、光周期16時間として23〜25℃で成
長させた。エイ・タリアナ(A.thaliana)(Co−1)植物を、光周期16〜2
4時間として21〜23℃で成長させた。
HRを示すために本発明の以下の説明において用いる研究室的方法は簡単なも
のでる。まず、通常のまっすぐな解剖用針で穴をあけることにより、タバコの葉
の細胞間空間を浸潤させる。次いで、0.1〜0.5mlの細菌細胞懸濁液(通常
は107〜108個の生細胞/ml)の入った1ml容シリンジで葉の片側の横の
方に入れる。葉の反対側を指で押さえて葉を固定し、穴の部分から液が漏れない
ようにしながらシリンジのプランジャーを静かに押し込んで細菌懸濁液を葉の中
に導入する。葉の水に浸された面積が1〜4cm2である場合に、浸潤は成功し
たものと見なす。ハーピンPss標品(pH6.5の5mMリン酸バッファー中)
または細菌(10mM MgCl2中)での植物の葉の浸潤を以下に説明する。
特記しないかぎり、本明細書記載のすべてのDNA操作は慣用的プロトコール
に従った[アウスベル(Ausbell)ら,カレント・プロトコールズ・イン・モレキ
ュラー・バイオロジー(Current protocols in molecular biology),ジョン・
ウィ
リー(John Wiley)(1987年);およびサムブルック(Sambrook),上記参
照]。シークエンス・バージョン 2.0キット(Sequence Version 2.0 kit)
(ユーエス・バイオケミカル(U.S.Biochemical)社製)を用いてDNA配列決
定を行った。ジェネティックス・コンピューター・グループ・シークエンス・ア
ナリシス・ソフトウェア・パッケージ(Genetics Computer Group Sequence Ana
lysis Software package)を用いて配列を分析した[ジーン(Gene)第12巻:
387頁(1984年)参照]。
使用した2つのシュードモナス・シリンガエ・ピーブイ・シリンガエ・Tnp
hoA変異株、61−2089および61−2092は、以前構築された[モレ
キュラー・プラント−マイクローブ・インターラクションズ第4巻:469頁(
1991年)参照]。シュードモナス・シリンガエ・ピーブイ・グリシネア品種
4(大豆のいくつかの栽培変種作物の病原菌)、シュードモナス・シリンガエ・
ピーブイ・トマトDC3000株(トマトのいくつかの栽培変種作物の病原菌)
、ならびにエイ・タリアナを種々の源から得た。さらにシュードモナス・フルオ
レッセンス55株(非病原菌)はすでに報告されているものであった[ジャーナ
ル・オブ・バクテリオロジー第170巻:4748頁(1988年)参照]。主
に使用したイー・コリ株はDH5α株(ベセスダ・リサーチ・ラボラトリーズ(
Bethesda Research Laboratories))であった[ジャーナル・オブ・モレキュラ
ー・バイオロジー(J.Mol.Biol.)第166巻:557頁(1988年)参照]
。pHIR11のHrp+表現型を観察する必要がある実験には、MC4100
株[シルハビー(Silhavy)ら,イクスペリメンツ・ウイズ・ジーン・フュージョ
ンズ(Experiments with gene fusions),コールド・スプリング・ハーバー(Co
ld Sprong Harbor)(1984年)]を用いた。シュードモナス・シリンガエ・
ピーブイ・シリンガエ61株の25kbのhrp遺伝子クラスターを含んでいる
コスミドクローンであるpHIR11は、シュードモナス・フルオレッセンスお
よび多くのイー・コリのRecA+株のごとき非病原性細菌が植物における過敏
性応答を誘発することを可能にする[ジャーナル・オブ・バクテリオロジー第1
70巻:4748頁(1988年)参照]。pSYH1およびpSYH4は、
pBluescript SK(ストラタジーン社製)中のpHIR11のサブクローンであり
、シュードモナス・シリンガエ・ピーブイ・シリンガエのhrpZ遺伝子を含ん
でいる。本明細書記載の微生物は、本発明の実施に用いるとしてても、あるいは
有用性を示すためのスクリーニングに用いるとしても、それらは市販されている
か、本明細書に引用した文献の著者から得られるか、あるいはアメリカン・タイ
プ・カルチャー・コレクション(メリーランド州ベセスダ)に寄託されている。
さらに、本明細書記載の微生物は、デパートメント・オブ・プラント・パソロジ
ー・アット・コーネル・ユニバーシティー(Departmant of Plant Pathology at
Cornell University)(ニューヨーク州イサカ(Ithaca))において維持され
ており、ブダペスト条約と同等の規定に基づきデパートメント・オブ・プラント
・パソロジーに要請する研究者はその微生物を利用することができる。
フイン(Huynh)のhrp抑制最少培地[サイエンス第245巻:1374頁
(1989年)参照]であると断らない限り、シュードモナスをpH5.5に調
節したキングのBブロス[ジャーナル・ラボ・メディ(J.Lab.Med.)第22巻:
301頁(1954年)参照]中30℃で通常どおり増殖させた。イー・コリを
LMまたはテリフィック・ブロス(Terrific Broth)[サムブルック(Sambrook
)ら,モレキュラー・クローニング:ア・ラボラトリー・マニュアル(Molecular
Cloning: A Laboratory Manual),第2版,コールド・スプリング・ハーバー・
ラボラトリー(Cold Spring Harbor Laboratory)(1989年)参照]中、プ
ラスミド抽出には37℃で、蛋白発現には30℃で増殖させた。上記サムブルッ
クらにより報告された認められている化学的方法、または製造者に指示に従いジ
ーン・パルサー(Gene Pulser)(バイオラッド(Bio-Rad)社製)を用いる電気
穿孔法により、プラスミドを細菌中に導入した。
植物中での細菌による溶解に基づくハーピンPss生産組み換えイー・コリの迅
速同定法を下記実施例に記載する。
実施例I
慣用的方法を用いて、pHIR11の部分Sau3Aサブクローン(1.5〜
3.5kbの挿入断片)をpBluescript SK(−)中に組み込み、
イー・コリDH5α中で維持した。200個のランダムに選択された形質転換体
を、タバコの葉におけるHR誘発活性についてスクリーニングした。1mMIP
TG含有テリフィック・ブロス(Terrific Broth)中、室温で一定の振盪をしな
がら形質転換体を増殖させた。遠心分離により細菌を集め、50mMグルコース
、25mM Tris−HCl(pH8.0)および10mM EDTAからな
る溶液中、OD600を0.4ないし0.6としてで10分間インキュベーションし
た。この処理により、細菌の外膜が細菌を溶解するリゾチームのごとき高分子に
対して透過性となった。次いで、遠心分離により細胞を集め、2mg/mlのリ
ゾチームを含有する同体積の10mM Tris−HCl(pH8.0)に再懸
濁した。直ちに懸濁液をタバコの葉中に浸潤させた。HR表現型を24時間後に
記録した。
本発明ハーピンPssを、以下の実施例を用いて均一に精製した。
実施例II
適当なプラスミドを含有しているイー・コリDH5α細胞を、1mMのIPT
G存在下、テリフィック・ブロス中30℃で一晩増殖させた。遠心分離により細
菌を集め、10mMリン酸バッファー(pH6.5)にてペレットを1回洗浄し
、1mMフッ化フェニルメチルスルホニル(PMSF,セリンプロテアーゼ阻害
剤)を含有する10分の1体積の同バッファーに再懸濁した。
次いで、超音波発生器ウルトラソニック・セル・ディスラプター(Ultrasonic
Cell Disruptor)(登録商標)(ヒート・システム−ウルトラソニックス(Hea
t System-Ultrasonics)社製)を用いる超音波処理により細胞を破壊した(出力
4、パルスサイクル時間を40%デューティーサイクルにセット、これらの条件
下で10mlの細菌懸濁液を氷で冷却しながら10分間超音波処理した)。超音
波処理物を100℃で10分間処理し、次いで、16500xgで20分遠心分
離を行った。0.025M Tris、0.192MグリシンからなるpH8.3
のバッファー中の慣用的な水平アガロースゲル電気泳動により上清中の蛋白を分
離した。
個々の蛋白を含むアガロースの領域を切り出し、製造者の指示に従いエルトラッ
プ(Elutrap)装置(シュライヒャー・アンド・シュール(Schleicher and Schu
ell)社製)を用いてアガロースのブロックから蛋白を溶出した。セファデック
スG−25スピンカラムに通すことにより溶出物を脱塩した。SDS−ポリアク
リルアミドゲル電気泳動およびイムノブロッティングの条件は、ヒー[ジャーナ
ル・オブ・バクテリオロジー(J.Bacteriol.)第173巻:4310頁(199
1年)参照]により報告されたものと同じであった。
シュードモナス・シリンガエ・ピーブイ・シリンガエ培養物の細胞外液中の誘
発物質活性の検出を以下の実施例記載のごとく行った。
実施例III
シュードモナス・シリンガエ・ピーブイ・シリンガエ61株および61−20
89株を、まず、50mlのキングのBブロス中、30℃でOD600が0.5ない
し0.8になるまで増殖させた。遠心分離により細胞を集め、5mlのhrp抑
制最少培地[サイエンス第245巻:1374頁(1989年)参照]にて1回
洗浄し、50mlの同培地に再懸濁し、振盪しながら一晩インキュベーションし
た。培養物を27000xgで30分遠心分離し、得られた上清を直ちに沸騰水
浴中に10分間置き、200倍体積の10mM MES(pH5.5)および1
mM PMSFに対して一晩透析し、セントリコン(Centricon)10チューブ
(アミコン(Amicon)社製)を用いる限界濾過により50倍に濃縮した。次いで
、濃縮された上清を、同バッファーを用いて種々の程度に希釈し、タバコの葉に
浸潤させた。HR徴候を24時間後に記録した。
切断されたハーピンPssポリペプチド産生する本発明hrpZ誘導体の構築お
よび分析を、以下の実施例に従って行った。
実施例IV
MscIおよびKpnIでの消化、T4 DNAポリメラーゼ処理、次いで再連
結により、pSYH12[図2]をpSYH5から誘導した。pSYH14は、
pBluescript SK(−)のEcoRV部位中のpSYH5の0.73kbのMscI
−EcoRVフラグメントを含んでいる。pSYH26は、pBluescriptのEco
RV部位中のpSYH5由来のT4 DNAポリメラーゼ処理された0.6kbの
AvaII−EcoRVフラグメントを有している。pSYH32は、pBluescript
SK(−)のSmaI部位中のpSYH5由来のT4 DNAポリメラーゼ処理さ
れた0.73kbのPvuII−EcoO1091フラグメントを有している。す
べての構築物は、β−ガラクトシダーゼのアミノ末端の30ないし41個のアミ
ノ酸を伴う翻訳融合物を生じ、hrpZ停止コドン(pSYH14およびpSY
H26)またはpBluescript SK(−)多重クローニング領域中の停止コドン(p
SYH12、pSYH32およびpSYH33)において翻訳を終止する。イー
・コリDH5α形質転換体を0.5mM IPTG含有テリフィック・ブロス中
、30℃で一晩増殖させることにより誘発物質活性分析を開始した。遠心分離に
より細胞を集め、5mM MES(pH5.5)で2回洗浄し、1mM PMS
Fを含有する5分の1体積の同バッファーに再懸濁し、超音波処理により破壊し
た。超音波処理物を16500xgで10分間遠心分離し、上清フラクションを
タバコの葉中に浸潤させた。
説明したように、植物内での細菌による溶解を用いるスクリーニング法は、本
発明ピー・シリンガエのHR誘発物質を発現するイー・コリ形質転換体の同定を
容易にした。HR誘発活性を非病原性細菌に付与するpHIR11の能力は、そ
のhrpクラスターが誘発物質をコードしている遺伝子を有している可能性があ
ることを本発明者らに示唆するものであり、よって、pBluescript SK中のpHI
R11の部分消化されたSau3Aフラグメント(1.5〜3.5kb)の発現ラ
イブラリーを調製し、イー・コリ形質転換体をタバコの葉におけるHR誘発活性
についてスクリーニングした。先の観察結果は、インサイチュ溶解法の利用は誘
発物質活性に検出を容易にするであろうということを示唆するものであった。初
期の報告には、イー・コリMB5504において外膜の漏出性を付与するenv
A1変異は、pHIR11におけるhrpH変異を表現型的には抑制することが
できないことが記載されていたが[ジャーナル・オブ・バクテリオロジー
第174巻:6878頁(1992年)参照]、そのことにより、本発明者らは
、他のhrp遺伝子の不存在下においてはhrpサブクローンにより産生される
誘発物質は細胞質に存在する可能性があり、それゆえ、細胞溶解後にのみ検出可
能であると確信した。本発明によれば、1mMのフッ化フェニルメチルスルホニ
ル(PMSF,セリンプロテアーゼ阻害剤)で処理されたイー・コリMC410
0株(ATCC寄託番号35695)(pHIR11)、シュードモナス・フル
オレッセンス55株(pHIR11)およびシュードモナス・シリンガエ・ピー
ブイ・シリンガエ61株(pHIR11)の培養液または超音波処理した抽出液
においては誘発物質活性の検出を観察することはできなかった。このことは、本
発明者らに、誘発物質が非常に不安定であることを示唆した。
植物体外での溶解物の調製を迂回するために、本発明者らは、本発明の1態様
(実施例I)、すなわち、接種時にEDTAおよびリゾチーム処理を行うことに
より植物中でイー・コリを溶解させることを開発した。この方法によりスクリー
ニングされた200個のランダムに選択されたイー・コリ形質転換体のうちの2
個(1%)が、迅速に葉の組織を崩壊させるというHRの特徴を示すことがわか
った。溶解工程を省略した場合、あるいはこれらの2つのサブクローンを欠くイ
ー・コリDH5α細胞に対して溶解を行った場合には崩壊は起こらなかった。プ
ラスミドpSYH1およびpSYH4を、2個の陽性形質転換体から単離した。
重複したサブクローンはハーピンPssおよび切断された誘導体を産生し、両サ
ブクローンは熱安定性のHR誘発活性を有していた。pSYH1およびpSYH
4の制限酵素地図(図1)は、2つのプラスミド中の挿入断片は、pHIR11
の相補性群XIIと符号する2.0kbの領域において重複していることを示す。興
味深いことに、その2つのプラスミドは、SDS−PAGE分析によると異なる
サイズの蛋白を発現した。pSYH1は32kDaの蛋白を発現し、pSYH4
は42kDaの蛋白を発現した。両方の蛋白は可溶性のままであり、100℃で
10分のインキュベーション後でも85%より高い誘発物質活性を保持しており
、そのことにより、迅速な部分精製が容易となった。4.0%アガロースによる
電気泳動により均一まで精製した後、蛋白はタバコの葉において、
0.6μM(32kDaの蛋白)および2.4μM(42kDaの蛋白)でHRを
誘発した。さらなるサブクローン化により、32kDaの蛋白は42kDaの蛋
白の切断生成物であることが明らかとなった。よって、HR誘発において、切断
生成物は全長蛋白の4倍の活性があった。慣例に従い、ハーピンPssの名を42
kDaの蛋白に用いて、現在ハーピンEaと呼ばれているビア[サイエンス第2
57巻:85頁(1992年)参照]により報告されたエルウィニア・アミロボ
ラのハーピンと区別した。pSYH4によりコードされる32kDaの蛋白は、
アミノ末端の125個のアミノ酸が欠失しており、それゆえハーピンPssΔ12
5という。ハーピンPssはpHIR11によってのみコードされるHR誘発物質
であると思われる。HR誘発活性を示すクローンは他にはない。
さらに本発明者らは、ハーピンPssは、hrp遺伝子を抑制する最少培地中で
シュードモナス・シリンガエ・ピーブイ・シリンガエ61株により生産され、該
蛋白はHrpHに依存する様式で分泌されることを本明細書に示す。このことを
示すために、慣用的方法を用いて、イー・イDH5α(pSYH4)から精製さ
れた42kDaのハーピンPss蛋白に対する抗体をウサギにおいて生成させ、該
蛋白およびシュードモナス・シリンガエ・ピーブイ・シリンガエ61株由来の蛋
白を負荷したイムノブロットSDS−PAGEのプローブとして用いた。シュー
ドモナス・シリンガエ・ピーブイ・シリンガエ61株を、キングのBブロスまた
はhrp抑制最少培地において増殖させた。次いで、両方の細胞溶解物および培
養液フラクションを分析した。図4Aは、種61株が、抗ハーピンPss抗体と交
差反応し、生成ハーピンPssと同じ移動度を有することを示す。図4Bは、hr
p遺伝子発現を抑制[サイエンス第245巻:1374頁(1989年)参照;
アップライド・アンド・エンバイオロンメンタル・マイクロバイオロジー(Appl
.Environ.Microbiol.)第55巻:1724頁(1989年);ジャーナル・オ
ブ・バクテリオロジー第174巻:3499頁(1992年);およびジャーナ
ル・オブ・バクテリオロジー第174巻:1734頁(1992年)参照]する
キングの培地中のシュードモナス・シリンガエ・ピーブイ・シリンガエによっ
てはこの蛋白は生産されず、さらにhrpZ変異株であるシュードモナス・シリ
ンガエ・ピーブイ・シリンガエ61−2092株によってもこの蛋白は生産され
ないことを示す。当該結果は、野生型シュードモナス・シリンガエ・ピーブイ・
シリンガエ61株による42kDaの蛋白の生産を確認するものであり、明らか
な蛋白のhrp依存性翻訳後プロセッシングに対する議論となる。
シュードモナス・シリンガエ・ピーブイ・シリンガエ61株におけるハーピン
Pssの局在性を調べるために、hrp抑制最少培地で24時間増殖させ、遠心分
離により分画し、次いで、SDS−PAGEゲル上で抗ハーピンPss抗体をプロ
ーブとしてイムノブロットすることによりハーピンPssの分配を分析した。図4
Bに示すように、ハーピンPssの半分以上が培養上清に見いだされた。培養上清
ならびに細胞溶解物中の全蛋白のクーマシーブルー染色(図4Cに示す)により
、ハーピンPssに放出は細胞溶解によるものではないことが示された。そのうえ
、図4Bは、ハーピンPssは、hrpH変異株であるシュードモナス・シリンガ
エ・ピーブイ・シリンガエ61−2089の培地には分泌されなかったことを示
す。hrpHは、いくつかのグラム陰性細菌における蛋白またはファージ分泌に
必要であることがわかっている外膜蛋白に類似した配列の外套蛋白をコードして
おり、該外套蛋白はシュードモナス・シリンガエ・ピーブイ・シリンガエ61株
がHRを誘発するのに必要とされる。予想したように、ハーピンPssは生産され
たが、hrpH細胞中に保持された。よって、ハーピンPssはHrp分泌経路を
経て分泌される細胞外蛋白であり、その輸送はHRの誘発に不可欠である。
ハーピンPssが分泌されるという観察結果は、本発明者らの以前の検出の失敗
にもかかわらず、hrp抑制培地で増殖したシュードモナス・シリンガエ・ピー
ブイ・シリンガエ培養の菌体外液は、誘発物質活性を有するはずであるというこ
とを示唆する。実際に、シュードモナス・シリンガエ・ピーブイ・シリンガエ6
1株培養物の透析上清は、タバコの葉において典型的なHRを誘発することが見
いだされたが、それは集菌後ただちに100℃で10分インキュベーションし、
PMSF存在下で透析し、次いで、限界濾過により30倍以上に濃縮した場合に
のみ見いだされた。同様に調製されたシュードモナス・シリンガエ・ピーブイ・
シリンガエ61−2089株培養物由来の上清はHRを誘発しなかった。
本発明hrpZのDNA配列分析により、その生成物であるハーピンPssが既
知蛋白には類のないグリシンに富む蛋白であることが明らかとなった。pSYH
10およびpSYH5中のDNA挿入断片のヌクレオチド配列を当該分野におい
て知られた方法を用いて決定し、本発明hrpZ遺伝子のDNA配列(配列番号
:3)を以下に示す。
pSYH10中にあり、完全なhrpZの読み取り枠を有するシュードモナス
・シリンガエ・ピーブイ・シリンガエ61株のDNAフラグメントのDNA配列
を、本明細書記載の他のサブクローンの範囲を決定する重要な制限部位とともに
上に示す。矢印の後に示されたプラスミドは指示された制限部位の5’側に欠失
を有しており、かっこ内に示されたプラスミドは指示された制限部位の3’側に
欠失を有する。
このDNA(すなわち、ヌクレオチド81〜1103、または配列番号:4)
の産物、すなわち本発明ハーピンPssの予想アミノ酸配列(配列番号:5)は以
下のごとし。
このアミノ酸配列において、精製ハーピンPssの配列決定により確認されたア
ミノ酸をイタリックで示す。エルウィニア・アミロボラのハーピンEaと類似の
領域を1本下線により示し(同一アミノ酸を太字で示す)、ハーピンPss中の反
復アミノ酸配列を2本下線により示す。
ハーピンPssの暗号配列は、ヌクレオチド81から開始し1103で終了する
、34.7kDaのものである。これはSDS−PAGEで評価したハーピンPs s
のサイズ(図3)よりも小さく、蛋白がこれらのゲル中を異常な移動をした可
能性がある。このことは、質量スペクトル計(レイザーマット(Lazermat),フ
ィンニガン・マット(Finnigan Mat))を用いる分子量のより正確な測定により
確認され、ハーピンPssは34.7kDaであり、ハーピンPssΔ125は25.
1
kDaと算定され、配列からの推定値と極めてよく一致した。精製ハーピンPss
およびハーピンPssΔ125のアミノ末端配列決定によりハーピンPssの開始コ
ドンが確認され、ハーピンPssΔ125はβ−ガラクトシダーゼのN末端配列を
有し、それゆえ融合蛋白であることが確認された。
ハーピンpssは、ブラスト・サーチ・プログラム(Blast search program)[
ジャーナル・オブ・モレキュラー・バイオロジー(J.Mol.Biol.)第215巻:
403頁(1990年)参照]でアクセスできる主な配列データベースに寄託さ
れた配列と類似する有意な配列を有しておらず、さらにジェネティックス・コン
ピューター・グループ・シークエンス・アナリシス・ソフトウェア・パッケージ
(Genetics Computer Group Sequence Analysis Software Package)のMOTI
Fプログラム[ジーン第12巻:387頁(1984年)参照]を用いてハーピ
ンPssに関して検索される既知の生物学的に有意なモチーフも存在しない。しか
しながら、限定的ではあるが、興味深い配列の類似性が、ハーピンPssとハーピ
ンEaとの間において22アミノ酸の長さにわたり検出された。ハーピンPssは
グリシンに富み(13.5%)、システインおよびチロシンを欠く。ハーピンPs s
のアミノ末端配列は、Sec輸送経路を通る細菌の細胞質膜を越えたトランス
ロケーションに関する蛋白を標的とする典型的な配列とは類似でない。明らかな
トランスメンブレン配列および疎水性配列はハーピンPssには存在しない。実際
、ハーピンPssは非常に親水性であると思われ、イー・コリで発現された場合、
可溶性の細胞質蛋白である。ハーピンPssをコードしている遺伝子は、エルウィ
ニア・アミロボラのhrpN遺伝子とはほとんど関連性を示さず、シュードモナ
ス・シリンガエ・ピーブイ・シリンガエ61株のhrpクラスターの見かけ上の
最終産物をコードしているので、その遺伝子はhrpZと命名された。
ハーピンPssのカルボキシル末端の148個のアミノ酸部分は、2種の直接的
な反復配列を含むことが見いだされ、該148個のアミノ酸部分は誘発物質活性
にとり十分なものである。該2種の配列GGGLGTP(配列番号:1)および
QTGT(配列番号:2)は、ハーピンEaとの類似性を示す22個のアミノ酸
の領域に対するカルボキシル末端であるハーピンPssの当該部分において直接的
に反復されている。誘発物質活性におけるハーピンPssのこれらの特徴の重要性
を評価するために、一連の欠失体をhrpZにおいて構築した。図2は、サブク
ローンおよび欠失誘導体の構築に使用されたhrpZ制限部位、ならびに得られ
たハーピンPssポリペプチドを示す。抗ハーピンPss抗体を用いるイムノブロッ
ト分析により、種々のプラスミドによる予想されたサイズのポリペプチドの生産
が確認された。プラスミドを有するイー・コリDH5α細胞をPMSF存在下で
超音波処理し、可溶性抽出物をタバコの葉中に浸潤させた。pSYH14により
産生されたポリペプチドの異なった効果により、ハーピンEaと類似性のある領
域は、誘発物質活性にとり十分でも必要でもないことが示された。対照的に、両
方の反復配列を有するすべてのポリペプチドにより、24時間以内に典型的なH
Rが誘発された。さらに、pSYH33により産生されたポリペプチドの効果は
、反復配列の両方の組が誘発物質活性には不可欠であることを示唆する。
サザンブロットおよびイムノブロット分析は、他のピー・シリンガエ病原性変
種においてhrpZ同族体が存在し発現されていることを示唆する。hrpZ配
列が他のシュードモナス・シリンガエの病原性変種に存在するか否かを決定する
ために、本発明者らは、シュードモナス・シリンガエ・ピーブイ・シリンガエB
728a株、シュードモナス・シリンガエ・トマトDC3000株およびシュー
ドモナス・シリンガエ・グリシネア品種4由来のEcoRI消化したゲノムDN
Aのサザンブロットにおけるプローブとして、hrpZ内にあるBstXIフラグ
メントを用いた。これら3種の株は、実験的に興味深い多様なシュードモナス・
シリンガエの病原菌であるという理由で選択された。シュードモナス・シリンガ
エ・ピーブイ・シリンガエB728a株は、ソラマメに茶色の斑点を生じさせ、
植物病理学者による寄生適合性の研究のための適当なモデルとなっている。シュ
ードモナス・シリンガエ・トマトDC3000株は、トマトの細菌小斑を生じさ
せ、さらにアラビドプシス・タリアナ(Arabidopsis thaliana)のいくつかの生
態型に対する病原菌である。シュードモナス・シリンガエ・グリシネア品種4は
、大豆の胴枯れ病を引き起こす。後者2株は、avr遺伝子依存性(遺伝子対遺
伝子)不和合性の減少の研究に特に有用である。図5に示すように、これらの各
病
原菌からの単一バンドはhrpZプローブにハイブリダイズし、該遺伝子が種シ
ュードモナス・シリンガエにおいて広く存在することが示唆された。しかし、ハ
イブリダイゼーションシグナルの強度はさまざまで、シュードモナス・シリンガ
エ・ピーブイ・シリンガエB728a株が最も強く、この株がシュードモナス・
シリンガエ・ピーブイ・シリンガエ61株に最も関連している。さらに本発明者
らは、エックス・シー・グリシネス(X.c.glycines)におけるhrpZ同族体の
存在について検索したが、ハイブリダイゼーションは観察されなかった(図5の
レーン5)。
抗ハーピンPss抗体と交差反応する蛋白の生産について分析した。細胞をhr
p抑制最少培地中で24時間増殖させ、培地を直接超音波処理した。SDS−P
AGEをイムノブロットすることにより得られた溶解物を分析した。図6に示す
ように、交差反応のバンドがシュードモナス・シリンガエの3株すべてにおいて
検出されたが、非病原性のシュードモナス・フルオレッセンスにおいては検出さ
れなかった。
タバコ以外に、いくつかの高等植物のハーピンPssに対する応答を試験し、異
なる植物が異なるレベルのハーピンPssに対する感受性を有することがわかった
。これらの植物には2種のナス科の植物(トマトおよびジャガイモ)、2種のマ
メ科(ソラマメおよび大豆)ならびに典型的なアブラナ科であるエイ・タリアナ
(A.thaliana)が包含されていた。5mMリン酸バッファー(pH6.5)中の
ハーピンPssΔ125およびハーピンPssは、ジャガイモの葉(それぞれ>0.
6μMおよび>2.4μM)およびトマトの葉(それぞれ>5μMおよび>20
μM)において、7〜16時間以内に使用誘発物質濃度に対応したHRを誘発し
た。さらにハーピンPssΔ125は、大豆の葉(>50μM)およびエイ・タリ
アナ(>50μM)の葉においてもHRを誘発した。ハーピンPssΔ125およ
びハーピンPssのいずれについても、60μMの濃度において、ソラマメ(シュ
ードモナス・シリンガエ・ピーブイ・シリンガエ61株の宿主植物)の葉におい
ては何の応答もなかった。現行の分析条件下(プロテアーゼ阻害剤無添加)では
、大豆およびエイ・タリアナの葉におけるHRはハーピンPssに応答するもの
は一貫して観察されなかったし、さらにHRは葉により異なっていた。ハーピン
Pssに対する異なる植物の異なる応答は、大豆、エイ・タリアナおよびソラマメ
のごときいくつかの植物はハーピンPssに対して低い感受性を有するか、または
ハーピンPssをより迅速に分解するか、あるいはその両方であることを示すとい
える。これらの植物種の精製ハーピンPssに対する応答は、ハーピンPss生産細
菌に対する応答と相関関係があるが、生きた細菌により送達されるハーピンPss
はより効果的と思われるということが重要である。例えば、シュードモナス・フ
ルオレッセンス55株(pHIR11)は、エイ・タリアナの葉における細胞密
度(>1x108個/ml)よりも低い細胞密度(1x107個)でタバコの葉に
おいてHRを誘発した。5x108個より高い密度において、シュードモナス・
フルオレッセンス55株(pHIR11)はソラマメの葉において組織の壊死を
弱く誘発した。
さらに、タバコにおいてハーピンPssにより誘発されたHRは、植物の積極的
な応答であることがわかった。ハーピンPssにより誘発されたHRが、直接的な
毒性効果から生じるものか、あるいは壊死につながる積極的な応答の誘発から生
じるものかを調べるために、植物の代謝に対する種々の阻害剤を試験して、それ
らがHRを防止しうるかどうかを調べた。そのうえ、精製ハーピンPssの利用に
より、細菌による代謝またはhrp遺伝子発現の不存在下で植物代謝の阻害剤を
使用することが可能になった。使用した4種の阻害剤はα−アマニチン(真核細
胞RNAポリメラーゼIIの特異的阻害剤)、シクロヘキシミド(80Sリボゾー
ムの特異的阻害剤)、バナジン酸塩(ATPアーゼおよびホスファターゼの阻害
剤)およびランタン(カルシウムチャンネルブロッカー)であった。4種すべて
の阻害剤は、α−アマニチンについては2.2x10-4M、シクロヘキシミドに
ついては7.1x10-5M、バナジン酸については5x10-5M、ランタンにつ
いては1x10-3Mの濃度で精製蛋白とともに同時浸潤させた場合、タバコの葉
において、ハーピンPssにより誘発されるHRを効果的に防止することがわかっ
た。実験中(16〜24時間)に細胞内部にどれくらいの濃度の阻害剤が存在し
たのかは不明であるが、それにもかかわらず、実験により、ハーピンPssにより
誘発されるHRは積極的な過程であり、以下の重要な代謝プロセスを必要とする
可能性があることが明確に示された。以下の重要な代謝プロセスとは、デノボ(
de novo)遺伝子発現ならびに蛋白合成、膜を通過するカルシウムの流れ、およ
びATPアーゼ活性である。よって、ハーピンPssは、直接的な毒物としてより
もむしろ過敏性の誘発物質として作用する。
さらに、ハーピンPssがシュードモナス・シリンガエ・ピーブイ・シリンガエ
61株のHR誘発物質であるということを示す強力な証拠が存在するということ
が、本発明によりわかった。
本発明者らは、以前、シュードモナス・シリンガエ・ピーブイ・シリンガエ6
1株のhrpクラスターのすべてのhrp相補性群におけるTnphoA挿入は
、非病原性細菌のヌル表現型(null phenotype)を生じることを観察した[モレ
キュラー・プラント−マイクローブ・インターラクションズ(Mol.Plant-Microb
e Interact.)第4巻:469頁(1991年)参照]。すなわち、変異株は、
宿主でないタバコの葉においては、宿主のソラマメの葉における水に浸った状態
、壊死障害を増加または生成するようなHRを誘発しない。このことに基づいて
、本発明者らは、シュードモナス・シリンガエ・ピーブイ・シリンガエ61株が
植物と相互作用するのに不可欠な唯一の因子の生成にhrp遺伝子が必要とされ
ると仮定した。現在、いくつかの系統の証拠により、ハーピンPssが活性因子で
あることが示されている。第1に、ハーピンPssはタバコにおけるHRの誘発に
とり十分であること(細菌不存在下において分析されうる唯一の表現型の特質)
;第2に、pHIR11サブクローンの発現ライブラリー中の他のhrp遺伝子
はHR誘発物質活性を有しないこと;第3に、タバコにおいてHRを誘発するた
めには、ハーピンPssはシュードモナス・シリンガエ・ピーブイ・シリンガエ6
1株にとり明らかに不可欠であること(なぜなら、相補性群XII(hrpZ)に
おける変異は典型的なヌル表現型を生じるが、別の誘発物質がhrpクラスター
により産生される場合には植物に対する副次的効果が考えられるから);第4に
、ハーピンPssの細胞外における存在は、誘発物質としての機能と矛盾せず、他
のいくつかのhrp産物の調節または分泌における別の役割に
対する説明となること;そして最後に、ハーピンPssは強力に調節されているこ
とである。このことは、最少培地で増殖し、接種時にリファマイシン処理された
シュードモナス・シリンガエ・ピーブイ・シリンガエ細胞はやはりHRを誘発す
るが、リッチな培地で増殖した細胞はHRを誘発することができないという観察
結果[サイエンス第245巻:1374頁(1989年)参照]と矛盾しない。
ハーピンに関して予想されるさらなる特徴を以下に述べる。
エルウィニア・アミロボラおよびシュードモナス・シリンガエ・ピーブイ・シ
リンガエの無関係な蛋白がHRを誘発するという知見は、それらに共通する特性
に基づく現実的な定義を示唆する。よって、ハーピンは、親水性でアミノ末端シ
グナルペプチドを欠いたhrpによりコードされた蛋白であり、多くの植物にお
いて過敏性壊死を誘発する蛋白である。そのうえ、本発明者らは、Hrp分泌経
路を通じてハーピンPssが細菌培地中に分泌されること、該蛋白のカルボキシル
末端の43%の部分が誘発物質活性にとり十分であること、そしてハーピンPss
に対するタバコの過敏性は植物の積極的な応答であることを示した。
ハーピンPssのさらなる構造上の特徴は記載に値する。まず、ハーピンPssの
アミノ酸組成は、一般的にはハーピンEaの組成と類似である。例えば、両方の
蛋白はグリシンに富み、システインを欠く。このことは、蛋白が開いた構造を有
し、それらが熱による変性に耐性があり、それらがトリクロロ酢酸に溶解するこ
とと矛盾しない。興味深いことに、本発明者らが構築した最も小型のポリペプチ
ドであるpSTH14の148個のアミノ酸産物は、特にグリシン含量が高く(
20%);第2に、2種のハーピンは、内膜アンカーとして役立つ疎水性アミノ
酸の伸長部分を欠き;第3に、2種のハーピンは、22個のアミノ酸のうち11
個が同じである内部配列を有しており(この類似性のレベルからは容易には構造
上の相同性を予想しえないが[ジェネティクス(Genetics)第9巻:56頁(1
991年)参照]、この領域は細菌表面へのhrp依存性トランスロケーション
に関する候補標的シグナルである);第4に、2つの配列GGGLGTPおよび
QTGTはハーピンPssのカルボキシル末端において直接反復されおり(かかる
反復配列はハーピンEaにはないが、それらは明らかにハーピンPssの誘発物
質活性に必要であり、いすれのうちの一方のメンバーを欠失すると誘発物質活性
がなくなる);第5に、ハーピンPssはチロシンを欠いているが、このことから
、細胞壁蛋白におけるチロシン残基のH2O2媒介性クロスリンキング(潜在的な
防御応答)が生じた場合、蛋白の植物細胞壁通過が容易になると推論できる。チ
ロシン残基を欠くことは、明らかに、ハーピンPssの一般的特性ではない(ハー
ピンEaは4個のチロシンを有する)[サイエンス第257巻:85頁(199
2年)参照]。
ハーピンPssの構造と機能との間の関係についての基本的な疑問は、該蛋白が
、その生成物が実際の誘発物質である酵素(例えば、植物細胞壁中の基質と関連
している)であるかどうか、あるいは植物がハーピンの構造自体に存する情報に
応答するのかどうかである。本発明者らの仮説は、後者が正しいとするものであ
る。例えば、ハーピンPssはペクチン溶解活性を示さない(ペクチン溶解酵素も
植物を死滅させうるが、HR誘発における役割を示唆する報告は、次いで行われ
た遺伝学的分析によっては支持されていない)、さらに、誘発物質活性は、ハー
ピンPss処理されたタバコの葉から遠心分離により回収されたプロテアーゼ処理
したアポプラスティックな液体(apoplastic fluid)中には見いだされていない
[フィジオロ・プラント・パソロ(Physiol.Plant.Pathol.)第21巻:1頁(
1982年)参照]。そのうえ、ハーピンPssの熱安定性および生の蛋白の半分
以上を欠く切断された誘導体における活性保持は、酵素の特徴ではない特性であ
る。
シュードモナス・シリンガエ、シュードモナス・ソラナセアルム、エックス・
カンペストリスおよびエルウィニア・アミロボラのhrpクラスターは、イェル
シニア・エスピーピー(Yersinia spp.)ならびに他のヒトの病原菌における分
泌経路の構成成分に類似した蛋白に関する推定上の読み取り枠を含んでいる[モ
レキュラー・プラント−マイクローブ・インターラクションズ第5巻:390頁
(1992年);およびモレキュラー・プラント−マイクローブ・インターラク
ションズ第5巻384頁(1992年)参照]。該経路は、そのすべてがアミノ
末端シグナルペプチドおよび他の標的配列を欠くいくつかの細胞外の毒性「Yo
p」蛋白により使用さる[ジャーナル・オブ・バクテリオロジー第173
巻:1677頁(1991年)参照]。培地中へのYop蛋白の分泌およびイェ
ルシニア・エスピーピーの毒性はこの経路に依存しており、この経路は、少なく
ともその一部はysc(Yop分泌)オペロンによりコードされている。分泌経
路間(これらの動植物の病原体の成分間)の類似性により、hrp遺伝子のいく
つかはYop様蛋白の分泌を調節することが示唆された。シュードモナス・シリ
ンガエ・ピーブイ・シリンガエ61株のHrpH蛋白(YscC同族体)はハー
ピンPss分泌に必要とされるという本発明者らの知見は、この仮説に関する直接
的な実験的証拠を提供する。シュードモナス・ソラナセアルムおよびエックス・
カンペストリスにおけるYscC同族体の存在は、これらの細菌もハーピンを生
産することを示唆する。宿主でない植物においてHRを誘発する植物病原細菌間
におけるハーピンの可能性のある一般性により、シュードモナス・ソラナセアル
ムが、Hrp+細胞により分泌されタバコにおいてHR様壊死を誘発する1種ま
たはそれ以上の熱安定性かつプロテアーゼ感受性因子を生産するということにお
いてさらなる実験的支持が見いだされる。
hrp分泌遺伝子の保存性にもかかわらず、ハーピンをコードしている遺伝子
は異なる属の植物病原細菌間で保存されているようには思えない。エルウィニア
・アミロボラのhrpNおよびシュードモナス・シリンガエ・ピーブイ・シリン
ガエのhrpZ遺伝子の非類似性、ならびに、その多様な植物との相互作用がシ
ュードモナス・シリンガエの相互作用と同様のものであるエックス・カンペスト
リスのゲノムDNAとhrpZがハイブリダイズしないことにより、保存性の欠
如が示される。
一般的には、細菌性病因に対する植物の過敏性は植物の積極的な応答であると
考えられている。過敏性壊死は接種後長時間たってから起こる。過敏性壊死には
、比較的短い誘導期間が過ぎれば生きた細菌は必要でなく、過敏性壊死は、遮光
、高温、蛋白合成、ブラスティシジンSのごとき阻害剤、およびコバルトおよび
ランタンのごときカルシウムチャンネルブロッカーにより抑制されうる。これら
の処理が潜在的にインビボでの細菌の代謝および/またはhrp遺伝子発現に打
撃を与える効果を有す可能性があるが、それらは、シュードモナス・シリンガエ
の
HR誘発物質が、植物細胞を直接死滅させる毒物としてよりはむしろ植物の防御
応答経路の引き金を引くシグナルとして、宿主でない植物において作用すること
を強く示す。上記のごとく、タバコの葉においてハーピンPssにより誘発された
壊死は、実際には、デノボ転写、翻訳、カルシウム流入、およびATPアーゼ活
性を必要とする。生きたシュードモナス・シリンガエ細胞および単離ハーピンPss
の植物に対する類似の効果は、シュードモナス・シリンガエがその細胞外ハー
ピンPssを生産することにってのみHRを誘発するというさらなる証拠を提供す
る。これらの知見の重要な意味は、遺伝子発現、特別な転写物、および過敏性を
調節する植物シグナル変換経路を遮断された変異株について、細菌不存在下で追
跡研究を行うことができるということである。
本発明の種々の態様およびその一部が提供される利用は多種多様である。例え
ば、hrpZ変異株を用いて、相補性により、ハーピンと同様に機能する蛋白を
コードしている他の植物病原生物(例えば、細菌、真菌、線虫)由来の遺伝子を
同定してもよい。かかる蛋白は、実質的には異なる1次構造を有する可能性があ
るが(それゆえ、DNAハイブリダイゼーション法によっては検出が困難である
)、これらの蛋白は、機能的なhrpクラスター(hrpZ遺伝子を除く)を有
するシュードモナス・シリンガエまたはイー・コリ細胞のいずれについてもHR
誘発能を回復させるはずである。
本発明の範囲内の別の利用は、植物におけるハーピン受容体および/またはシ
グナル変換経路におけるそれらの相互作用因子、ならびにそれらをコードしてい
る遺伝子を有するクローンを同定するためのハーピンおよび/またはハーピン生
産株の使用である。かくして、この使用により、植物病原体に対する改善された
抵抗性を有する遺伝子工学的に得られる植物の生産を目的として、ハーピン受容
体をコードしている植物遺伝子の構造あるいは発現を操作するために、病原性因
子としてあるいは防御反応誘発物質として機能するハーピンの潜在能力を利用す
ることが可能になる。
本発明の範囲内のさらに別の利用は、自然環境または組織培養において生育し
た植物の2次代謝産物生産の促進であろう。
さらにもう1つの利用は、特異的トランスジェニック植物を開発するための、
ハーピンをコードしている遺伝子と植物遺伝子の特異的プロモーターとの融合で
あろう。該植物遺伝子が「スイッチ・オン」されると、ハーピンが発現され、植
物細胞が死滅するであろう。いくつかの適当な植物遺伝子プロモーターおよびそ
れらの計画的な利用は、花粉の成長に必要な遺伝子(雄性の不稔植物の開発に帰
着する);真菌による感染に応答して発現される遺伝子、例えばフェニルアラニ
ンアンモニアリアーゼおよびカルコンシンターゼをコードしている遺伝子(植物
細胞は死滅し、そのことにより真菌の増殖が制限され、植物は真菌による疾病に
対して抵抗性になる);および老化の進行に必要な遺伝子(hrp遺伝子の発現
は落葉を引き起こして収穫を容易にするであろう)を包含する。
本発明の範囲内のさらにもう1つのハーピンの利用は、ハーピンと反応し、そ
のことにより細菌のハーピンを不活性化させるように設計された化合物が反応す
る標的分子としてのハーピンの使用であろう。かかる利用は、ハーピンが疾病に
不可欠であるため、特異的な殺細菌剤の標的を提供するであろう。
本願記載のヌクレオチドおよびアミノのリストは以下のごとし。
かくして、本発明者らは、本発明の好ましい具体例を図示し、説明したが、本
発明は変更および修飾を許容し、それゆえ本発明者らは、記載されている言葉ど
おりに発明を限定されることを望まず、本発明を種々の利用および状況に適合さ
せるために行われてもよいかかる変更および修飾を利用することを望む。例えば
、かかる変更および修飾は、上で詳細に説明したものと実質的に類似の活性を生
ずるように機能する構造的に類似の配列(天然のものであっても合成的に製造さ
れたものであっても)を、本発明誘発物質およびhrpZ遺伝子に代えて用いる
ことを包含する。よって、上で詳細に説明された配列の機能を実質的に変化させ
ない核酸の置換、欠失、挿入もしくは付加による配列の変更(DNA配列におけ
る)またはアミノ酸の変更(ペプチド配列における)は、本発明の範囲内である
と考えられる。さらに、上記配列表の配列番号:3のオリゴヌクレオチド配列の
フラグメント、すなわち、pSYH10、pSYH4、pSYH5、pSYH1
2、pSYH32、pSYH8、pSYH9、pSYH14、pSYH33、p
SYH12、pSYH26、pSYH32およびpSYH33として示された配
列も、本発明の範囲内であると考えられる。したがって、かかる変化および変更
は、均等物の全範囲に正当に属し、それゆえ、以下の請求の範囲内である。
よって、本発明および本発明を実施または利用する方法ならびに手順は、当業
者が本発明に関係し、本発明に密接に関連を有し、さらに本発明を実施し利用で
きるように、十分に、明確に、簡潔にそして正確な文言で説明されている。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI
(C12N 1/21
C12R 1:19)
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.hrp遺伝子により発現される蛋白に対応する単離蛋白であって、疎水性 で、アミノ末端シグナルペプチドを欠き、熱安定性であり、植物における過敏性 壊死を誘発し、蛋白中にアミノ酸配列GlyGlyGlyLeuGlyThrProおよびアミノ酸配 列GlnThrGlyThrを含むことを特徴とする単離蛋白。 2.配列 の全部またはフラグメントから選択されるフラグメントである核酸配列。 3. である請求項2記載の配列。 4. である請求項2記載の配列。 5. である請求項4記載の配列。 6.ATCC寄託番号69317であるエシェリア・コリ(Escherichia coli )DH5α(pSYH10)。
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| US08/062,024 US5708139A (en) | 1993-05-17 | 1993-05-17 | Pseudomonas syringae pv syringae hrpZ gene |
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| PCT/US1994/005014 WO1994026782A1 (en) | 1993-05-17 | 1994-05-05 | PSEUDOMONAS SYRINGAE pv. SYRINGAE hrpZ GENE |
Publications (1)
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