JPH08510641A - マーカー遺伝子 - Google Patents

マーカー遺伝子

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JPH08510641A JP6524981A JP52498194A JPH08510641A JP H08510641 A JPH08510641 A JP H08510641A JP 6524981 A JP6524981 A JP 6524981A JP 52498194 A JP52498194 A JP 52498194A JP H08510641 A JPH08510641 A JP H08510641A
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Abstract

(57)【要約】 アミノグリコシド抗生物質の存在下で植物細胞においてアミノグリコシド−6′−N−アセチルトランスフェラーゼをエンコードするキメラ性遺伝子を発現させることによる形質転換植物細胞を選別及び同定するための方法。

Description

【発明の詳細な説明】 マーカー遺伝子 本発明は植物発現性プロモーター、アミノグリコシド−6′−N−アセチルト ランスフェラーゼをエンコードするDNA(「AAC(6′)」)並びに3′末端構成 及び植物細胞において活性なポリアデニル化領域を含んで成るキメラ性の選別可 能マーカー遺伝子に関する。 本発明は更に植物細胞におけるAAC(6′)をエンコードするキメラ性マーカ ー遺伝子の発現により形質転換化植物細胞を選別又は同定するための方法に関す る。このキメラ性マーカー遺伝子は植物細胞に、その細胞においてこのAAC(6 ′)により効率的に解毒される通常は致死的又は成長抑制的な濃度の抗生物質に 対する耐性を授ける。 本発明はまたAAC(6′)をエンコードするキメラ性マーカー遺伝子により安 定的に形質転換された植物細胞及びこの植物細胞から再生した植物にも関連する 。 発明の背景 植物の遺伝子操作技術はこの10年の間に著しい進歩を遂げている。外来遺伝子 を安定的に植物に導入することが可能となってきている。これは近代農業にとっ ての剌激的な機会を供している。 植物細胞の形質転換におけるキメラ性選別可能マーカー遺伝子の利用は形質転 換化植物細胞の選別をかなり簡略化した。例えば、かかるマーカー遺伝子の発現 により、その形質転換植物細胞は、非形質転換化細胞に対して細胞障害性又は成 長抑制的である抗生物質に 対して耐性となりうる。一般的に利用されているキ.メラ性マーカー遺伝子はネ オマイシンホスホトランスフェラーゼ−II又は nptIIコード領域を含む(Bevan ら(1983)Nature 304,184-187;Fraleyら(1983)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 80 ,4803-4807)。 nptII遺伝子は、この遺伝子を発現する植物細胞にカナマイシン、ネオマイシ ン及びG-418抗生物質に対する耐性を授ける(Reynaertsら(1987)Plant Mol.Bi ol.Manual,Gelvin,S.B.& Schilperoot,R.A.(編)、Kluwer,Dordrecht、第 A9章、pp 1-16)。 キメラ性マーカー遺伝子は一般に:植物発現性プロモーター(5′非翻訳領域 を伴う);選択マーカーをエンコードするDNA(例えば nptII遺伝子);並びに 3′末端構成及び植物において活性なポリアデニル化領域;を含む。 nptII遺伝 子の多様性はこの数年間でいくつかの植物系におけるキメラ性マーカー遺伝子に おいて確証されているが、かかるキメラ性選別可能マーカー遺伝子における用途 にとっての別の抗生物質耐性遺伝子の開発を必要とする点でその利用は制約され ている(Hayfordら(1988)Plant Physiol.86,1216)。更に、数多くの状況に おいて、第二の補助的な抗生物質耐性遺伝子が抗生物質耐性遺伝子により既に形 質転換されている植物への導入にとって必要である。かかる別の抗生物質耐性遺 伝子は既にあるが、しかしそれらは往々にして非常に毒性な物質の利用を必要と する及び/又は全ての植物の種における効率的な選別を可能にしない。明らかに 日常的に生長力をもって再生するポテトの如くの種にとっては、各別の特異的基 性をもつ各別の選択マーカーをエンコードする抗生物質耐性遺伝子が、植物の中 に各別の時間において各別の遺伝子を操作するときに必要とされる。 公知の抗生物質耐性遺伝子はとりわけアミノグリコシド抗生物質アセチル化性 (AAC)酵素をエンコードするものであり、そのうちの 4タイプが特性化されている(2−デオキシストレプトアミン誘導型アミノグリ コシドの修飾アミノ基の位置に基づく):AAC(1),AAC(2′),AAC(3) 及びAAC(6′)。Shawら(1989)Antimicrob.Agents & Chemotherapy 33,205 2-2062を参照のこと。高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)分析は、これら4タ イプの酵素のアセチル化生成物間での相違を示し、そしてある宿主株におけるこ れらのタイプの酵素それぞれの存在は同定するのにアミノグリコシド耐性プロフ ィールを利用できることを示している(Shawら(1939)前掲)。 ヨーロッパ特許公報(「EP」)第0,289,478号(Rogersら(1988)、Hayfordら (1988)前掲及びCarrerら(1991)Plant Mol. Biol.17,301-303はアミノグリ コシド−3−N−アセチルトランスフェラーゼ・エンコード遺伝子(「 acc(3 )遺伝子」)で形質転換された植物のゲンタマイシンに基づく選別を述べている 。この aac(3)−IV遺伝子は(ペチュニア〔Petunia]における)カナマイシ ンに対する耐性を授けることが見い出されてはいるが、その耐性のレベルは、最 大でもぎりぎりの選別に足りにすぎない(Hayfordら(1988)前掲)。これらの 公開物は更に、 nptII遺伝子により形質転換されたタバコの aac(3)遺伝子に よる超形質転換体の、ゲンタマイシン含有培地に基づく選別を述べている。EP第 0,289,478号はまた acc(3)遺伝子により形質転換されたペチュニア、ダイズ 、ナタネ(oilseed rape)及びアルファルファの形質転換における基質としての ゲンタマイシンの利用を述べている。Carrerら(1991)前掲はまた、 aac(3) −I遺伝子によるタバコ植物の形質転換はゲンタマイシンに対する耐性のみを授 り、従って、ゲンタマイシン耐性植物はカナマイシンに対するその感受性を維持 していることを述べている。Carrerら(1991)前掲に従うと、あるケースにおい ては幅の狭い基質特異性をもつ選別可能マーカー遺伝子を利用することがより好 都合でありうる。 AAC(6′)−エンコード遺伝子(「 aac(6′)遺伝子)はいくつかのアミ ノグリコシド抗生物質の5′アミノ基をアセチル化する異なりはするが近縁して いる遺伝子のクラスを構成する。いくつかの細菌性 aac(6′)遺伝子がクロー ン及び配列決定されている。Davis(1986)のAmtibiotics in Laboratory Medic ine ,pp 474-489(編)Lorian V.,Williams & Wikins,Baltimore,Maryland a nd Phillips & Shannon(1984)British Med.Bull.40,28-35によると、AAC( 6′)はトブラマイシン、カナマイシン、アミカシン、ネオマイシン、ゲンタマ イシンC1A及びC2、シゾマイシン及びネチルマイシンをアセチル化するか、AAC (6′)の種類に応じて効率は変わる。2つのサブタイプの aac(6′)遺伝子 がそのアミノグリコシド耐性プロフィールにより特性化されている: aac(6′ )−I遺伝子及び aac−(6′)−II遺伝子;その前者のサブクラスは aac(6 ′)−IV及び−4遺伝子を含んで成り、そして後者のサブクラスは aac(6′) −III遺伝子を含んで成る(Shawら(1989)前掲)。しかしながら、これらの遺 伝子のその他の分類もなされている。 その他のアセチルトランスフェラーゼ、ホスフィノトリシンアセチルトランス フェラーゼも選択可能な表現型(即ち、殺虫剤耐性)を植物細胞に授けることが できることが見い出されている(De Blockら(1987)EMBO J.,2513-2518) 。 EP第0,248,207号(Wohllebenら、1987)はストレプトマイシスStreptomyces )において活性であり、且つS.ガネンシス(S.ghanaensis)の株からBgl IIに よる全消化により得られるゲンタマイシン耐性遺伝子を述べている。 フランス国特許公報第2,601,965号(Courvalin,1988)はAAC(6′)及びAPH (2″)活性をエンコードする二価遺伝子、この遺伝子のクローニング及び配列 決定、並びに細菌培養物における抗生物質耐性発達を検出するためのDNAプロー ブとしてのこの遺伝子の一部の利用を述べている。 発明の概要 本発明に従うと、同一の遺伝子座の中の以下の作用連結要素、即ち、植物発現 性プロモーター;このプロモーターのコントロール下にあるAAC(6′)をエン コードするDNA配列(「 aac(6′)DNA」)、特にSEQ ID No.1の配列を有する aac (6′)DNA;並びに3′末端構成及び植物細胞において活性であるポリアデ ニル化領域;を含んで成るキメラ性選択可能マーカー遺伝子(「キメラ性 aac( 6′)遺伝子」)を提供する。 また、本発明に従うと、形質転換された植物細胞を選別又は同定するための方 法であって:この細胞をキメラ性 aac(6′)遺伝子により形質転換させる;次 いでその細胞を非形質転換植物細胞にとっては致死的又は成長抑制的な濃度のア ミノグリコシド抗生物質と接触させる;ことによる方法を提供する。 更に本発明に従うと、このキメラ性 aac(6′)遺伝子により安定的に形質転 換された植物細胞、この植物細胞から再生させた植物細胞培養物及び植物、並び にこのキメラ性 aac(6′)遺伝子を含む植物形質転換用ベクター、プラスミド 及びアグロバクテリウム(Agrobacterium )株を提供する。 発明の詳細な説明 本明細書で用いている「 aac(6′)DNA」なる語は、アミノグ リコシド抗生物質の6′アミノ基のアセチル化を触媒するタンパク質(「AAC( 6′)」)をエンコードするDNAコード配列を意味する。この語は、AAC(6′) をエンコードする部分的もしくは完全合成DNA配列及び天然DNA配列を含む。本発 明に係る好適な aac(6′)DNAにはSEQ ID No.1のDNA及び実質的に類似のDNA 、例えばNobutaら(1988)J.Bacteriol.170 ,3769,Tolmaski(1990)Plasmid 24 ,218-226及びTran van Nhieu and Collatz(1987)J.Bacteriol.169 ,5708 に記載されている aac(6′)DNAが含まれる。本発明のその他のDNAには、Davi es and Smith(1978)Ann.Rev.Microbiol.32,469-518、Morohoshiら(1984)J. Antibiotics 37,1687-1691、Tenoverら(date)J.Bacteriol.170 ,471、Ferre ttiら(1986)J.Bacteriol.167 ,631及びShawら(1989)Antimicrob.Agents an d Chemotherapy 33,2052に記載のものが含まれる。 本明細書で用いている「キメラ性 aac(6′)遺伝子」なる語は、植物発現性 プロモーター(5′非翻訳領域を含む)並びに3′末端構成及び植物において活 性なポリアデニル化領域に作用連結された aac(6′)DNAを含んで成るキメラ 性選別可能マーカー遺伝子を意味する。 aac(6′)DNAは所望のゲノタイプの 選別力を高めるため、別の形質転換用DNAとのキメラ性遺伝子融合体における融 合タンパク質としても発現されうる。このキメラ性遺伝子融合体の構築は公知の マーカーを含んで成るキメラ性遺伝子を構築するために現状用いられている方法 に由来する技術に従って実施できる。 本明細書で用いている「選別可能マーカー遺伝子」なる語はDNA配列であって 植物細胞におけるその発現がその植物細胞に対して選別可能な表現型(例えば抗 生物質耐性)を授けるDNA配列を意味する。 本明細書で用いている「翻訳的にニュートラルな修飾」なる語は 、遺伝子又はDNA配列の修飾であってその遺伝子又はDNA配列によりエンコードさ れるアミノ酸配列に何ら影響を及ぼさない修飾を意味する。かかる翻訳的にニュ ートラルな修飾の好適な例は、同一のアミノ酸をエンコードする別のコドンに至 るコドンのヌクレオチド置換による変更である。 本明細書で用いている「適切な基質」又は「適切な基質抗生物質」なる語はAA C(6′)により効率的に改変されるアミノグリコシド抗生物質(例えばカナマ イシン)であり、従って植物細胞における aac(6′)DNAの発現はその植物細 胞にその抗生物質に対する耐性を授けるものである。それ故、本明細書で用いて いる「AAC(6′)の基質」なる語は aac(6′)遺伝子生成物により改変、即 ちアセチル化されうる任意のアミノグリコシド抗生物質を意味する。 本発明の aac(6′)DNAは例えばNobutaら(1988)J.Bacteriol.170 ,376 9に記載の通り、通常の阻害レベルのアミノグリコシド抗生物質、例えばカナマ イシンを含む適切な基質に基づく培養を経て、“日常の手順により細菌から容易 に単離できうる。AAC(6′)活性は慣用の方法によりアッセイできうる(Davie s(1986)前掲;Shawら(1989)前掲)。 好ましくは、本発明の aac(6′)DNAを、植物細胞において遺伝子の発現を 指令できうるプロモーターの下流(即ち、3′側)、且つそのコントロール下に ある植物ゲノムの中に挿入する。好適なプロモーターには、限定することなく、 カリフラワーモザイクウィルスの強力な構成的35Sプロモーター(Odellら(1985 )Nature 313 ,810)又は二本鎖35Sプロモーター(Kayら(1987)Science 23 6 ,1299)が含まれる;35Sプロモーターは様々な単離体から得られる(Hull & Howell(1987)Virology 86,482-493)。その他の好適なプロモーターにはTR1 ′プロモーター及びTR2′プロモーターが 含まれる(Veltenら(1984)EMBO J.,2723)。更に好ましいのは単子葉類プ ロモーター、例えばEPO第0,342,926号又はEP第0,459,643号に記載のプロモータ ーである。他方、構成的ではなく、むしろ1又は複数の植物組織又は器官に対し て特異的であるプロモーターを利用できうる。例えば、 aac(6′)DNAは植物 の生きのよい(green)組織において、そのDNAをEP第0,193,259号に記載のリブ ロース−1,5−ビスホスフェート−カルボキシラーゼ小サブユニット遺伝子の 如くの光誘発性プロモーターのコントロール下に置くことによって、選択的に発 現されうる。他の方法は温度もしくは化学因子により発現が誘発されるプロモー ター又は細胞が選択される時期もしくは発育段階において優先的もしくは選択的 に発現されるプロモーター、例えば従来からその他のマーカーと共に利用されて いるカルス特異的プロモーターを利用することにある。どのような状況において も、本発明において使用するためのプロモーターは、少なくとも植物細胞に抗生 物質耐性を授けるよう、植物細胞の中での aac(6′)DNAの十分なる発現を可 能とするものでなければならないことが明らかである。 aac(6′)DNAは適切な3′転写調節シグナル(即ち、3′末端構成及びポ リアデニル化シグナル)の上流(即ち5′側)に挿入することが好ましい。好ま しい3′転写調節シグナルにはカルコンシンターゼ遺伝子(Sommer & Saedler( 1986)Mol.Gen.Genet.202,429)、カリフラワーモザイクウィルス(Mogenら(1 990)The Plant Cell ,1261)、オクトパインジンターゼ遺伝子(Gielenら (1984)EMBO J.,835)又はT-DNA遺伝子の(Velten & Schell(1985)Nucl .Acids Res.13,6981)のものが含まれる。 本発明に従うと、本発明の aac(6′)DNAの全体又は一部を慣用の方法で植 物細胞の核ゲノムの中に安定的に挿入でき、そしてこ のようにして形質転換させた植物細胞はアミノグリコシド抗生物質に対する耐性 を示す遺伝子導入植物を作り上げるのに利用されうる。これに関連して、アグロ バクテリアAgrobacterium )(例えば、A.トウメファシエンス〔A.tumefacie ns 〕)におけるこのキメラ性 aac(6′)遺伝子を含む無毒化Ti−プラスミド を、例えばEP第0,116,718号及びEP第0,270,822号、PCT公開W084/02913、EP第0, 242,246号、De Block(1988)Theor.Appl.Genet.76,767-774及びGouldら(199 1)Plant Physiol.95,426(引用することで本明細書に組入れる)におけるよう な前述の手順を利用して植物細胞を形質転換するのに利用できる。好ましいTi− プラスミドベクターはTi−プラスミドのT-DNAのボーダー配列の間に、又は少な くともその右ボーダー配列の左側の位置に、このキメラ性 aac(6′)遺伝子を 含む。むろん、その他のタイプのベクターも、例えば直接遺伝子搬送(例えばEP 0,233,247に記載)、花粉媒介形質転換(例えば、EP0,270,356、PCT公開W085/0 1856及び米国特許4,684,611に記載)、植物RNAウィルス媒介型形質転換(例えば EP0,067,553及び米国特許4,407,956に記載)、リポソーム媒介形質転換(例えば 米国特許第4,536,475)及びその他の方法、例えばPCT公開W092/09696に記載の 単子葉類(例えばトウモロコシ、コメ、ムギ、オオムギ及びライムギを含む主要 穀類)を形質転換するための方法の如くの手順を利用して植物細胞を形質転換す るのに利用できうる。形質転換すべき植物がトウモロコシの場合、他の最近開発 された方法、例えばFrommら(1990)Bio/Tech.,833、Gordon-Kammら(1990 )The Plant Cell ,603及びGouldら(1991)前掲によるトウモロコシの一定 の系列について述べられている方法も利用されうる。形質転換すべき植物がコメ である場合、他の最近開発された方法、例えばShimamotoら(1989)Nature 338 ,274、Dattaら (1990)Bio/tech.,736及びHayashimotoら(1990)Plant Physiol.93,857 に記載の方法も利用されうる。 植物における本発明のキメラ性 aac(6′)遺伝子の発現性を高めるため、 a ac (6′)DNAは例えば同等の人工的な aac(6′)DNAを形成するようにそのニ ュートラルコドン用語を変えることによって修飾できうる。かかる修飾はPCT特 許出願PCT/EP92/02547に記載の如くのこの細菌DNAに存在している有害なDNA配 列を排除するために aac(6′)DNA配列に機能性イントロン及び/又は翻訳的 にニュートラルな修飾を導入することが含まれうる。これはかかる有害なDNA配 列を(翻訳的にニュートラルな手法で)修飾することにより、植物細胞の中での 発現を阻害すること等により直接的に改変を施すことにより、又は例えばMurray ら(1989)Nucleic Acids Res,17,477に記載の通りにして aac(6′)DNAの コドン用語をその植物により好適とされるものにすることにより改変を施すこと により行われうる。更に、単子葉植物、例えばシウモロコシにおける十分なる発 現を達成するため、、効率的にスプライされたトウモロコシの adh遺伝子をキメ ラ性 aac(6′)遺伝子に付加してよい(Kozielら(1993)Bio/Tech.11,194- 200)。 該キメラ性 aac(6′)遺伝子により形質転換された植物細胞から再生した本 発明の形質転換植物はその植物細胞におけるAAC(6′)活性の発揮により、適 切な基質抗生物質に対する耐性を示す。かかる植物は、同一のアミノグリコシド 抗生物質耐性特性を有するより多種の形質転換植物を生産するために慣用の繁殖 手法において、又は標準の繁殖技術によって同一もしくは近縁の植物種のその他 の変種にこのキメラ性 aac(6′)遺伝子を導入するために利用できうる。形質 転換植物から得られる種子は安定なゲノムインサートとしてこのキメラ性 aac( 6′)遺伝子を含む。 本発明の aac(6′)DNAの発現により化学修飾されうる抗生物質のスペクト ルは nptIIコード領域のそれとは異なるため、2種類の外来遺伝子を植物に導入 する場合、この aac(6′)DNAは別のキメラ性選択可能マーカー遺伝子の中の npt IIコード領域と共に利用することができ、ここで各外来遺伝子はそれ自身の キメラ性マーカー遺伝子と一体化している。植物の中で複数のキメラ性マーカー 遺伝子を操作するとき、一定のアミノグリコシド抗生物質群に対してのみ耐性を 授けるキメラ性 aac(6′)遺伝子を利用することが好都合でありうる(Carrer ら(1991)前掲)。しかしながら、一種のキメラ性マーカー遺伝子のみを使用す るなら、キメラ性 aac(6′)遺伝子を植物細胞にとって適切な基質としてカナ マイシンと一緒に利用することが好ましい。これに関連して、アセチルトランス フェラーゼ活性を検出するための酵素アッセイは往々にして、 nptII活性を検出 するのに利用するホスホトランスフェラーゼアッセイよりも迅速、且つ簡単であ る。 aac(6′)DNAによる植物の有効な形質転換について試験するため、種々の 方法が有用である。例えば、抗生物質耐性はカルス誘発試験又はドット塗布アッ セイにおいて検査できる。AAC(6′)の存在及び活性は酵素アッセイによって も分析できうる。ウェスタンブロットは簡単な免疫学的試験を担うが、しかし感 度があまりよくない。更にカナマイシン耐性はカナマイシン含有培地上での種子 の植え付けによる遺伝子導入植物の子孫において追尾できうる。 以下の実施例は本発明を説明する。何らかのことわりのない限り、組換DNAを 作る及び操作するための手順は全てSambrookらMolecular Cloning-Alaboratory Manual,Second Ed. ,Cold Spring Harb or Laboratory Press,NY(1989)又は AusubelらCurrent Protocols in Molecular Biology,vols.1及び2,Current Protocols,USA (1994)に記載の標準手順により実施する。 実施例 実施例1.キメラ性 aac(6′)DNAのクローニング及びキメラ性 aac(6′) 遺伝子の構築 aac(6′)DNAをmini−SaプラスミドpGV1106から得た(Leemansら(1982)G ene 19,361-364)。 aac(6′)DNAを含むpGV1106の1.5kbのPvuII/HindIIIフ ラグメントをクレノウ処理を経たScaI−線形化プラスミドpGSC1600(Corneliss en & Vandewiele(1989)Nucl.Acids Res.17,19-29)にリゲートした。得ら れるプラス ミドpFD1002Aを、SEQ ID No.3及び4それぞれのプライマーRVA61及びOFD15を用 いるPCRのための鋳型として用いた。RVA61は aac(6′)DNAの非コード鎖及びp FD1002Aにおけるその非翻訳配列に対して相補性である。pFD1002AのSalI/BamH I aac(6′)PCRフラグメントをキメラ性遺伝子P35S− nptII−3′g7を含むプ ラスミドpGSJ290の7.2kbのSalI/BamHIフラグメントにリゲートして、SEQ ID N o.5のプラスミドPTRVA3を得た。 pGSJ290は、キメラ性P35S− nptII−3′g7の遺伝子構築体がT-DNAボーダーリ ピートの間にクローンされているpGV825(Deblaereら(1985)Nucl.Acids Res .13,4777-4787)に由来する。このT-DNA遺伝子7の3′非翻訳末端(即ち、3 ′g7)はVelten & Schell(1985) aac(6′)前掲に記載の通りであり、 nptI I遺伝子はpKM109/90(Reissら(1984)EMBO J.,3317-3322)に由来し、そ してCaMV35Sプロモーター(即ちP35S)はEP 0,193,259及びGardnerら(1981)Nu cl.Acids Res.,2871-2888に記載のカリフラワーモザイクウィルス35S−2プ ロモーターである。キメラ性p35S- nptII−3′g7遺伝子構築体をpGV825の右及 び左側ボーダーリピートの間のT-DNAのHpaIとBglII部位の間にクローンした。 翻訳開始部位の下流へのBamHI制限部位の導入により、pTRVA3における aac( 6′)DNA配列は、SEQ ID No.5に示している通り、アミノ酸位置2及び3のそ れぞれにおいてアミノ酸Asp及びProを含み、そしてSEQ ID No.1の配列を有する aac (6′)DNAを含むキメラ性 aac(6′)遺伝子P35S− aac(6′)−3′g 7を含む。 実施例2.カナマイシンに基づく aac(6′)−形質転換タバコ細胞の選別。 プラスミドpTRVA3及びpGSJ290をE.コリ(E.coli)からA.トウメファシエ ンス 株C58C1-RifR(pGV2260;Deblaereら(1985)前 掲)へと、Deblaereら(1985)前掲及びEP 0,193,259に記載の三重親株交配によ って移した。得られるアグロバクテリアを最少A培地(Miller(1972)Experime nts in-Molecular Genetics ,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Sp ring Harbor,NY)に基づいて選別した。タバコcvペチト・ハバナ(Tobacco cv Petit Havana)SR1細胞をこれらのアグロバクテリアと一緒に栽培し、そして形 質転換されたタバコ細胞をDe Blockら(1984)EMBO J.,1681-1689に従い抗 生物質耐性を利用して選別した。タバコのプロトプラストの感染のために用いたアグロバクテリア 株は:陰性コントロールとしてのC58C1-RifR(pGV2260)、 aa c (6′)DNAを含むC58C1-RifR(pGV2260::pTRVA3)及び nptII遺伝子を含むC58 C1-RifR(pGV2260::pGSJ290)とした。感染させてから一週間後、これらのプロ トプラストを下記のいくつかの濃度の硫酸カナマイシン(Km)のいづれかを含む 選択培地に移した:0−25−50−100−6200μg/ml。 感染させてから7週間後、全てのKm濃度においてC58C1-RifR(pGV2260::pTRVA 3)及びC58C1-RifR(pGV2260::pGSJ290)と一緒に栽培した細胞からカルスが成 育し始めた。pGV2260(陰性コントロール)で感染始めたプロトプラストはKmを 有さない培地上でのみカルスを形成した。200μg/mlのKmを含む菌条誘発培地 にこのカルスを移した後、菌条が容易に形成された。カナマイシン耐性タバコ植 物から抽出したDNAのサザン分析は aac(6′)DNAの安定な組込みを確証せしめ た。 実施例3.カナマイシンに基づく aac(6′)−形質転換ポテトの選別。 ポテト変種エスミナ(Yesmina)の葉のディスクを、 aac(6′)DNA又はDe B lock(1988)前掲)に記載の nptII遺伝子のいづれか を含む実施例2のキメラ性遺伝子を担持するアグロバクテリアートウメファシエ ンス株C58C1-RifR(pGV2260::pTRVA3)及びC58C1-RifR(pGV2260::pGSJ290)と 一緒に栽培した。これらの葉のディスクを50μg/mlの硫酸カナマイシンを含む カルス誘発培地に移した。アグロバクテリアC58C1-RifR(pGV2260::pGSJ290)と 一緒に栽培した葉のディスクのうちの約30%がカナマイシンの存在下で成育カル スをもたらし、一方アグロバクテリアC58C1-RifR(pGV2260::pTRVA3)と一緒に 栽培した葉のディスクのうちの約70%がカナマイシン培地で6週間栽培した後に 成育カルスをもたらした。 aac(6′)−形質転換カルスを菌条再生培地に移し た後、菌条は容易に形成された。再生したポテト植物のカナマイシン耐性表現型 を保持していることが見い出せた。カナマイシン耐性ポテト植物及びその子孫か ら抽出したDNAのサザン分析は aac(6′)DNAの組込みを確証せしめた。 実施例4. aac(6′)−形質転換植物における酵素活性についてのアッセイ。 キメラ性 aac(6′)遺伝子を含む実施例2のタバコのカルス及び葉組織はカ ナマイシンについての薄層クロマトグラフィー(TLC)−アセチルトランスフェ ラーゼアッセイにおいて試験したときにAAC(6′)活性を示した。De Blockら (1987)EMBO J.,2513-2518に従うホスフィノトリシン−アセチルトランス フェラーゼ活性を決定するアセチルトランスフェラーゼアッセイを利用したが、 ただしホスフィノトリシンの代わりの基質として硫酸カナマイシンを、De Block ら(前掲)により利用されているホスフィノトリシンの濃度の2倍の濃度で用い 、そして酵素の放射能形態及び非放射能形態の両方を含む混合物の代わりに2μ lの14C−アセチル補酵素Aを加えた。37℃で30分インキュベーション後、その 反応混合物をTLC プレート上に点着し、そしてその反応生成物を1−プロパノール/NH4OH(3/ 2)の中でクロマトグラフィーにより分けた。キメラ性 aac(6′)遺伝子を含 むカルスの抽出物はカナマイシンこのアセチル化を触媒し、一方、非形質転換SR 1植物由来のカルス及び nptII−発現性カルスの抽出物では何の反応も認められ なかった。更に、再生した aac(6′)−形質転換タバコ植物の葉組織由来の抽 出物もカナマイシンを効率的にアセチル化することが見い出せた。 言うまでもなく、本発明は aac(6′)DNAにより形質転換されたタバコ又は ポテト植物に限定されない。これは aac(6′)DNAで形質転換された任意の植 物、例えばトマト、綿、ナタネ、アルファルファ、ヒマワリ、トウモロコシ、コ メ、ダイズ、アブラナ、サトウキビ及びその他の野菜類を含む。 更に本発明は植物細胞がAAC(6′)を発現するようにそれらを形質転換させ るためのSEQ ID No.5のキメラ性 aac(6′)遺伝子又はSEQ ID No.1の aac( 6′)遺伝子の利用に限定されない。その他の天然及び人工的なキメラ性遺伝子 及びDNAが利用できる。これに関連して、SEQ ID No.1及び5の aac(6′)DNA 配列は、1)あるコドンを同一もしくは異なる、好ましくは同一のアミノ酸をコ ードする別のものと置き換える;及び/又は2)あるコドンを欠失もしくは付加 する;ことにより修飾されうるが、ただしかかる修飾はAAC(6′)の特性、特 にそのアミノグリコシド抗生物質を解毒する能力を実質的に改変しないことが条 件とされる。 本願において言及している公開物は全て引用することで本明細書に組入れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C12R 1:01) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AT,AU,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CN,CZ,DE,DK,ES,FI,G B,HU,JP,KP,KR,KZ,LK,LU,LV ,MG,MN,MW,NL,NO,NZ,PL,PT, RO,RU,SD,SE,SI,SK,UA,US,U Z,VN (72)発明者 ゴセール,ベロニク ベルギー国,ベー―9000 ゲント,ヨッ ト.プラトーシュトラート 7 (72)発明者 ファン アールセン,ロエル ベルギー国,ベー―9000 ゲント,ツビユ ナールドセシュテーンベク 35

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.植物をアミノグリコシド抗生物質(例えばカナマイシン)に対して耐性に するようにその植物を形質転換するためのキメラ性選択可能マーカー遺伝子であ って:順番に a)植物発現性プロモーター; b) aac(6′)DNA;並びに c)3′末端構成及び植物細胞において活性なポリアデニル化領域; を含んで成るマーカー遺伝子。 2.前記 aac(6′)DNAが:a)SEQ ID No.1のAAC(6′)をエンコードす るか、又はb)i)SEQ ID No.1のDNA配列もしくはii)SEQ ID No.1のAAC(6 ′)と実質的に同一の抗生物質解毒特性を有するAAC(6′)をエンコードする その変異体を有する、請求項1記載のマーカー遺伝子。 3.形質転換植物細胞を選別又は同定するための方法であって、次の工程:植 物細胞を請求項1又は2記載のマーカー遺伝子を含んで成る外来DNAで形質転換 させる;次いでこの形質転換細胞をその非形質転換植物細胞に対して致死的又は 成長抑制的な濃度のアミノグリコシド抗生物質、例えばカナマイシンの中で成育 させる;を含んで成る方法。 4.植物細胞であって核ゲノムが請求項1又は2記載のマーカー遺伝子を含む 細胞。 5.複数の請求項4記載の植物細胞を含んで成る植物、種子又は植物細胞培養 物。 6.請求項1又は2記載のマーカー遺伝子を含む植物ゲノム。 7.請求項1又は2記載のマーカー遺伝子を含む、植物形質転換 用ベクター、特にTiプラスミド。 8.請求項7記載のベクターを含むアグロバクテリア トウメファシエンス。 9.植物細胞をアミノグリコシド抗生物質(例えばカナマイシン)に対して耐 性にする方法であって、この細胞の核ゲノムを請求項1又は2記載のマーカー遺 伝子で形質転換する工程を含んで成る方法。 10.植物細胞においてアミノグリコシド抗生物質を解毒する方法であって、請 求項1又は2記載のマーカー遺伝子をこの細胞の核ゲノムに供ずる工程を含んで 成る方法。
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