JPH08511001A - 性的感染症の予防または治療に用いる方法及び組成物 - Google Patents

性的感染症の予防または治療に用いる方法及び組成物

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JPH08511001A JP6523197A JP52319794A JPH08511001A JP H08511001 A JPH08511001 A JP H08511001A JP 6523197 A JP6523197 A JP 6523197A JP 52319794 A JP52319794 A JP 52319794A JP H08511001 A JPH08511001 A JP H08511001A
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Abstract

(57)【要約】 性的感染症(STDs)の予防および/または治療のための方法及び組成物が開示される。それによれば、多量の、ミエロペルオキシダーゼまたは好酸球ペルオキシダーゼのようなハロペルオキシダーゼおよび精液基質特異的オキシダーゼを、ヒトまたは動物被験体に対して性的感染流体の環境内に投与する。精液の存在下で、精液基質特異的オキシダーゼは過酸化水素の生成に触媒として働き、この過酸化水素は、今度はハロペルオキシダーゼにより性的感染流体中に存在する病原微生物の選択的阻害に利用される。加えて、高い濃度レベルでは、該組成物は、殺精子性をも示す。

Description

【発明の詳細な説明】 性的感染症の予防または治療に用いる方法及び組成物 〔発明の分野〕 本出願は、1991年2月21日出願の米国特許出願第07/660,994 号の一部継続出願である。 本発明は、性的感染症の予防または治療のための方法及び組成物に関するもの である。より詳細には、本発明は、精液中に存在する基質により活性化されるオ キシダーゼ−ハロペルオキシダーゼの殺微生物作用を用いる方法及び組成物に関 するものである。このシステムは、殺微生物作用に必要な2つの構成要素、すな わち、オキシダーゼ−ハロペルオキシダーゼと精液のオキシダーゼ基質とが性的 行為の際に組み合わせられる点において非常に効率的であり、そのように処方さ れている。 〔発明の背景〕 性的感染症(STDs;sexually transmitted disease)は、世界で最も一般 的な伝染性疾患にランク付けされる。公衆を教育するための組織的な努力にもか かわらず、STDs、例えば非特異性尿道炎、クラミジア感染症、性器および肛 門直腸のヘルペスおよびいぼ、梅毒、淋病、軟性下疳並びに鼠径部肉芽腫のよう なものは、重大な公衆の健康問題を呈し続けている。淋病については、世界的に は2億5千万人を超え、合衆国においても3百万人近くが毎年感染していると概 算される。梅毒については、年間の世界的な発生は5千万人と概 算され、そのうち、合衆国の400,000人は毎年治療を必要とする。サルモ ネラ症、細菌性赤痢、カンピロバクター菌、A型、B型およびC型肝炎、並びに サイトメガロウイルス感染症を含むほかの感染症もときに性的に感染する。子宮 頸癌とヘルペスウイルスおよび乳頭腫ウイルスとの間の強い相関関係が発見され ている。さらに最近では、致命的な後天性免疫不全症候群(AIDS)を引き起 こすヒト免疫不全ウイルス(HIV)の拡散が、ホモセクシュアルおよびヘテロ セクシュアルのグループに急速に進行している。 STD発生は、これらの疾病の診断および治療における進歩にもかかわらず増 大している。この傾向に寄与する要因には、性行動の変化、例えば、避妊薬およ び避妊具の広範な使用、口腔性器接触および肛門直腸接触を含むより多様化した 性行為、抗生物質に対する感受性の低くなった生物株の出現、伝染病媒体の潜伏 キャリヤー、高い人口流動、パートナーの複数化を含む高レベルの性行為、内科 医および公衆の現実の怠惰など、並びに治療を求めることについての患者のため らいが含まれる。 STDsの従来の治療は、通常、STDの感染および診断がなされた後の、テ トラサイクリン、ペニシリン、メトロニダゾール、ナイスタチン、ミコナゾール 、スルファメトキサゾールおよびアシクロビアのような抗生物質、抗菌剤または 抗ウイルス剤の投与に限定されていた。STDsの従来の予防は、通常、性交時 の体液の交換を防ぎ、または低減する、コンドームのような物理的バリヤの使用 に限定されていた。 STDsの診断および治療におけるある種の進歩はこれまでにもあったが、性行 為の際、および直後の病原微生物による感染を防止する新たな方法および組成物 に対する強い要請が存在する。治療し得るSTDsの場合においてさえ、予防は 、病状の診断および治療よりもはるかに好ましい。 〔発明の概要〕 性的感染症は、精液の存在下で、性的感染流体(sexuallytransmitted fluid )中に存在する病原微生物の感染およびコロニー形成の阻害に有効な量のハロペ ルオキシダーゼおよび精液基質特異的オキシダーゼ(semen substrate-specific oxidase)を、性的感染流体の環境にあるヒトまたは動物に投与することにより 予防または治療し得ることが今回発見された。精液の存在下で、精液基質に特異 的なオキシダーゼは過酸化水素の生成に触媒として働き、この過酸化水素は、今 度はハロペルオキシダーゼにより、正常な膣内菌叢(vaginal flora)を破壊せ ずに性的感染流体中に存在する病原微生物の選択的阻害に利用される。このよう に、本発明は、性行為により活性化される、性的感染性病原微生物に対して有効 な抗微生物システムを提供するものである。本発明のこのハロペルオキシダーゼ /精液基質特異的オキシダーゼシステムを、比較的高い濃度で用いて殺精子性( spermicidal properties)を得ることは任意である。 本発明の方法および組成物に用いるための好ましいハロペルオキシダーゼには 、ミエロペルオキシダーゼ(MPO)および好酸球ペルオキシダーゼ(EPO) が含まれ、一方、好 ましい精液基質特異的オキシダーゼには、コリンオキシダーゼ、コレステロール オキシダーゼ、−アミノ酸オキシダーゼ、ポリアミンオキシダーゼ、尿酸オキ シダーゼ(ウリカーゼ)、ピルビン酸オキシダーゼおよび乳酸オキシダーゼが含 まれる。 〔発明の詳細な説明〕 本発明は、精液の存在下で病原微生物の感染およびコロニー形成を阻害するの に有効な、所定量のハロペルオキシダーゼおよび精液基質特異的オキシダーゼを 、ヒトまたは動物に投与することにより、ヒトまたは動物を処置して性的感染症 を阻害するための方法および組成物に向けられている。本発明の実施において、 ハロペルオキシダーゼおよび精液基質特異的オキシダーゼは、オキシダーゼ−ハ ロペルオキシダーゼシステムの抗微生物機能が精液の存在により解発されるよう な仕方で、感染性の精液流体の環境に与えられる。結果として、最大の殺微生物 作用は、最長の感染への暴露時間と時間的にリンクしている。 本発明において有益なハロペルオキシダーゼは、ハロゲン化物:過酸化水素酸 化還元酵素(例えば、国際生化学連合の定義に基づく酵素番号1.11.1.7 および酵素番号1.11.1.10)として定義されるものであり、そのハロゲ ン化物は電子供与体、すなわち還元剤であり、その過酸化物は電子受容体、すな わち酸化剤である。その開示が参照として本出願に組み込まれるPCT国際公開 第WO92/14484号に詳細に記載されているように、ミエロペルオキシダ ーゼ(MPO)および好酸球ペルオキシダーゼ(EPO)のような哺乳類のハロ ペルオキシダーゼは、選択的に標的微生物に結合して、過酸化物およびハロゲン 化物の存在下で、標的微生物の存在する環境において、好ましい微生物を殺傷す ることがなく、あるいは宿主細胞のような他の構成要素を著しく損傷することが なく、標的微生物の増殖を阻害することに用いることができる。標的微生物(例 えば病原細菌、病原真菌または病原ウイルス)が好ましい微生物(例えば正常な 菌叢の成員)または宿主細胞よりも優れたハロペルオキシダーゼへの結合能力を 有するならば、標的微生物はハロペルオキシダーゼに選択的に結合し、ハロペル オキシダーゼは正常な菌叢または正常な宿主細胞にほとんどあるいはまったく結 合しない。過酸化物およびハロゲン化合物の存在下で、標的に結合したハロペル オキシダーゼは、ハロゲン化合物の酸化を触媒し、且つ過酸化物の不均化反応を 促進して、次の反応にしたがって標的微生物表面での1重項の分子状酸素を産生 する。 H22+HCl −ハロペルオキシダーゼ→H2O+HOCl (1a) H22+HOCl→H2O+HCl+12 (1b) 1重項の分子状酸素の寿命によっては、その反応およびそれに伴う損傷効果は、 ハロペルオキシダーゼ発生源の半径2ミクロン以内の範囲に制限される。こうし て、該損傷効果は標的微生物の表面に制限される。したがって、標的微生物の選 択的殺傷がなされ、好ましい微生物または正常な宿主細胞の 損傷は最小限度に抑制される。 ハロペルオキシダーゼの抗微生物作用には過酸化物の存在が必要であることか ら、ハロペルオキシダーゼが、精液中の1種類以上の構成要素に作用して過酸化 物を産生するオキシダーゼと共存すれば、抗微生物作用は性行為とリンクし、且 つ該行為によって解発され得ることが今回発見された。このような、本発明の実 施においては、感染微生物への最大暴露時間の間に最大の殺微生物作用が提供さ れるものである。移入体液(the transferred body fluid)である精液中の化合 物が、本発明の組成物中に存在するオキシダーゼの律速基質であることから、こ こでは性行為が殺微生物作用に効果的に結び付いている。オキシダーゼにより産 生される過酸化物は、殺微生物作用に関与するハロペルオキシダーゼにとっての 律速基質である。 本発明の実施において有益な精液基質特異的オキシダーゼは、感染精液の環境 において、過酸化水素を直接的または間接的に生成する際に、精液中の成分を基 質として利用できるオキシダーゼであればいずれでも良い。精液すなわち射精物 は、雄性生殖器官の複合粘着性流体であり、精巣、精巣上体、輸精管、精曩、前 立腺、カウパー腺およびリトレ腺を包含する付随生殖腺の分泌物に精子が懸濁さ れてできている。精液は、3つの主要部分に分けられる。第1の部分は精子の存 在しない前立腺分泌物であり、高濃度の酸性ホスファターゼを特徴とする。第2 の部分、すなわち中間部分は、精巣の産物の精子および精巣上体の分泌物を含む 。最終部分は、精曩の 粘性分泌物を含む。 精曩由来のフィブリノーゲン様タンパク質に作用する前立腺プロティナーゼは 、射精直後の精液の凝固に機能する。約10分間の後に、この凝固物は今度は、 プラスミン様前立腺酵素の働きにより液化し、この軟化凝固片は、キモトリプシ ン様酵素の働きにより、さらにペプチドおよびアミノ酸に加水分解される。 全射精量は3.4±1.6mlである。射出された精液の13−33%は前立 腺起源であり、46−80%は精曩起源であり、および、約10%は精巣上体起 源である。射出された精液全体のpHは、6.9から7.4の範囲内であり、塩 化物濃度の範囲は、28mEq/Lから57mEq/Lである。 精液は、本発明にとって有益な含窒素有機化合物を幾つか含んでいる。精液全 体のコリン濃度は、射精2分後に測定すると比較的高く、5.8mM(すなわち 0.7mg/ml)である。さらに重要なことに、コリン濃度は射精後数時間上 昇し続ける。追加されるコリンは、前立腺由来の部分の成分である酸性ホスファ ターゼの、ホスホリルコリンに対する作用により産生されるものである。グリセ リルホスホリルコリンも2.1から3.5mMの範囲で存在するが、これは加水 分解に対して比較的安定である(Arrataら、1978,Fert Ster 30:329-333)。 アミノ酸は、プロテアーゼの作用により産生される。射精4時間後から6時間 後までに、アミノ酸濃度は約12mg/ mlまで上昇した。前立腺分泌物起源の数種類のポリアミンが精液中に存在する 。スペルミンの濃度は0.3mMから7mMの範囲である。プトレシンおよびス ペルミジンもまた、低濃度で存在する。プリン代謝の最終産物である尿酸は、約 0.4mMの濃度で存在する。 精液には、本発明にとって有益な一群の炭水化物および代謝中間体が含まれて いる。それらには、クエン酸(〜18mM)、フルクトース(〜13mM)、シ アル酸(〜3mM)、フコース(〜3mM)、ピルビン酸(3mM)、乳酸(〜 3mM)およびグルコース(〜0.3mM)が含まれる。ガラクトースおよびソ ルビトールもまた存在する。アスコルビン酸は、0.1mMから0.4mMの範 囲で存在する。本発明にとって有益な脂質であるコレステロールは、精液中に1 .6mMの濃度で存在する。 精液は、普通は性交時に膣環境に送り込まれる。皮膚と同様に、膣の表面は深 部の結合組織の上に鱗片状の上皮が層を成している。しかし、普通の皮膚とは違 って、毛曩、皮脂腺または汗腺はない。「膣粘膜」という術語は、この表面が粘 液を分泌しないという点では不正確である。しかしながら、漏出液様の粘液状液 体の液滴が性的興奮時に膣上皮表面に現れる。これらの液滴は集まって、性交を 容易にする滑らかな潤滑表面を形成する。性的刺激の結果、膣に存在する静脈叢 において血流停止が起こる。この血管充血が上記の潤滑漏出液の起源と信じられ ている。 膣上皮は、基底膜に隣接した生殖上皮の基底層から成り立 っている。この基底層は、略10ミクロンの厚さである。この層上に、略14ミ クロンの厚さの副基底層がある。中間層は約10細胞の厚さで、排卵時は上皮の 最も厚い層(略100ミクロン)である。これも約10細胞の厚さ(略80ミク ロン)の移行層の細胞は、卵形から鱗片状への形状変化を示す。表面層は、約1 0層の鱗片状細胞から成り立っている。これらの上皮の外層は、ハロペルオキシ ダーゼにより産生される短命な反応物に対する保護バリヤとして働く。 これら鱗片状細胞は、最終的に角質化し、変質し、剥離し、膣内に蓄積して、 デーデルライン桿菌、膣漏出液および子宮頸管部の粘液と混ざって、凝乳とよく 似た酸性流体を形成する。この流体は、膣の正常な分泌物である。分泌物の量は 、膣壁全体を綿球で拭き取ることにより吸収された物体を計量して概算したとこ ろ、0.76±0.04gである(Stone&Gable,1959)。タン ポンにより、卵巣を損なわずに子宮摘出された6人の女性から採集された膣分泌 物の一日の量は、1.9±0.1g/24時間であった。 膣の流体には、炭水化物、脂肪酸、タンパク質、ペプチド、アミノ酸および剥 離した上皮細胞の崩壊により放出された他の化合物が含まれる。細胞膜の構成成 分のコレステロールもまた存在する(Pretiら、1977年)。上皮のグリ コーゲンが、糖質および脂肪酸の主要な供給源である。宿主細胞または細菌によ るグリコーゲン分解によりグルコースが産生され、このグルコースが、デーデル ライン桿菌により最終的に乳酸にまで代謝される。「デーデルライン桿菌」とは 実 際には、ラクトバチルス・アシドフィルス(Lactobacillus acidophilus)、L .カゼイ(Lcasei)、L.フェルメントウム(Lfermentum)、L.セロビオ スス(Lcellobiosus)、ロイコノストック・メセンテロイデス(Leuconostoc mesenteroides )を含むグラム陽性乳酸菌の集まりである。これらの生物は、チ トクロームを合成せず、フラビン酵素に基づく酸化還元代謝に依存する。ラクト バチルス細菌代謝の乳酸生成物は、健常な成熟した膣の酸性度(すなわちpH4 からpH5)の主要な原因となっている。加えて、本発明にとって重要なことは 、これらのラクトバチルス細菌もまた過酸化水素(H22)を産生することであ る。 正常な膣内菌叢の下では、ミエロペルオキシダーゼ及び好酸球ペルオキシダー ゼは有効に微生物を殺傷する。これらの乳酸菌は十分な量の酸及び過酸化物を産 生して、標的の細菌、真菌、及びウイルスに対する、ハロペルオキシダーゼに基 づく強力な殺微生物作用を保証する。しかしながら、膣炎のような状態では、菌 叢が変化して酸性度および過酸化物産生が減少し、ミエロペルオキシダーゼ及び 好酸球ペルオキシダーゼの働きが減衰することもある。最終的には、ミエロペル オキシダーゼ/好酸球ペルオキシダーゼは正常な菌叢の成育および再確立を助け るであろう。しかし、正常な菌叢に復帰するために必要なタイムラグの期間にお いては、ミエロペルオキシダーゼ/好酸球ペルオキシダーゼの最適な殺微生物作 用は、過酸化物の利用可能性により制限されることになる。 本発明の実施において、ハロペルオキシダーゼ、好ましく はミエロペルオキシダーゼまたは好酸球ペルオキシダーゼは、感染した精液の環 境において、ハロペルオキシダーゼの抗微生物作用を解発できる精液基質特異的 オキシダーゼとともに供給され、これにより感染した体液に存在する微生物によ る疾病の感染を防止する。精液基質特異的オキシダーゼは、感染精液の環境にお いて、精液中の成分を基質として利用し、直接的または間接的に過酸化水素を生 成することができるオキシダーゼであればいずれでもよい。精液の組成及び膣環 境の性質が上記の通りなので、目下の最適な精液基質特異的オキシダーゼは、コ リンオキシダーゼ、コレステロールオキシダーゼ、−アミノ酸オキシダーゼ、 ポリアミンオキシダーゼ、尿酸オキシダーゼ(ウリカーゼ)、ピルビン酸オキシ ダーゼおよび乳酸オキシダーゼからなる群より選択される。 本発明の実施において、感染精液の環境における過酸化物生成の速度は、本発 明の組成物に含まれるオキシダーゼの活性を調節することにより制御できる。オ キシダーゼの単位活性当たりの実際の効果は、基質の利用可能性と、pHのよう な環境条件とに依存する。オキシダーゼ活性の1単位とは、1分間に約1μmo lの過酸化水素を生成するものである。 性的感染症の防止または治療に加えて、本発明の方法及び組成物においては、 組成物の殺精子性を増強または低減するように設計し得る。もしも精子を生存さ せることが関心事であれば、オキシダーゼ及びハロペルオキシダーゼの濃度を、 精子への付随的な打撃を最小にするために、有効な殺微生物作用のために要求さ れる最低のレベルにまで低くすることが できる。もしも精子の生存が望ましくないのであれば、過酸化物の産生が微生物 殺傷と同様にハロペルオキシダーゼ依存型の殺精子作用に十分となるように、オ キシダーゼ及びハロペルオキシダーゼの濃度を増加させ得る。酸化作用の近接性 及び強さによって、ハロペルオキシダーゼの精子との結合が極めて低い場合でさ えも、精子の殺傷は十分に保証される。1重項の分子状酸素の短い反応寿命によ り、宿主にダメージを与える潜在力は限定される。鱗片状の上皮の厚さにより、 生きている膣組織が酸化によるダメージから保護される。ミエロペルオキシダー ゼ(約140,000ダルトン)および好酸球ペルオキシダーゼ(約74,00 0ダルトン)の大きさは、これらのハロペルオキシダーゼの膣による直接吸収に 対する物理的な寸法上の障壁を提供する。 本発明のハロペルオキシダーゼ組成物の防腐作用には、上記のように、過酸化 物およびハロゲン化物が次亜ハロゲン酸塩を形成する反応、並びに過酸化物およ び次亜ハロゲン酸塩が1重項の分子の酸素を形成する反応が含まれていることか ら、本発明の組成物の作用は、感染部位における適切なハロゲン化物の存在に依 存している。本発明の方法及び組成物に用いる上で相応しいハロゲン化物は、臭 化物または塩化物である。特定の適用で用いられるハロゲン化物の使用、選択及 び量は、防腐剤化合物に用いられるハロペルオキシダーゼ、所望の治療効果、過 酸化物の利用可能性及びその他の要因といった、様々な要因に依存している。ハ ロペルオキシダーゼがミエロペルオキシダーゼのときには、ハロゲン化物は臭化 物または塩化物がよい。塩化物は、ハライド補因子として無制限に十分な量で、 基本的にすべての生理学的な媒質に存在するので、塩化物の外部からの供給源は 一般的に必要がなく、したがって現在のところ、使用する上で最も好ましいハロ ゲン化合物は塩化物である。塩化物の外部供給源が求められるときは、用いられ る塩化物の量は、大体生理学的な条件になるように、溶液1ml当りの塩化物が 約10μmolから約150μmolの範囲とする。ハロペルオキシダーゼが好 酸球ペルオキシダーゼのときには、塩化物は補因子として比較的効果が小さく、 従って、好ましいハロゲン化合物は臭化物である。局所使用のための液状組成物 に含有されるときには、本発明の組成物は、液状組成物1ml当り約1nmol から約20μmolの臭化物を含み、より好ましくは液状組成物1ml当り約1 0nmolから約10μmolの臭化物を含み、且つ最も好ましくは液状組成物 1ml当り約100nmolから約1μmolの臭化物を含み得る。 ハロゲン化合物の過酸化物に対する比は、効果的な殺微生物環境を設定する上 での重要な問題である。したがって、微生物攻撃の位置でのハロゲン化合物およ び過酸化物の効果的なレベルを確実にすることに加えて、上記のように、最大の 殺微生物活性を与えるハロゲン化合物:過酸化物比で本発明の方法を実施するこ とが好ましい。高いハロゲン化合物:過酸化物比はハロペルオキシダーゼ作用の 速度を遅くする傾向があるが、系の殺微生物効率は比較的良く維持される。しか しながら、極めて低い比では、ハロペルオキシダーゼの働き を損ない、殺微生物活性を弱める。 本発明の方法及び組成物は、正常な菌層を破壊すること無く、病原微生物によ る広いスペクトルの性的感染症の治療に用いることができる。ここで用いられる 「病原微生物(pathogenic microbes)」の語は、通常は宿主中に存在しないか 、または宿主に病状を引き起こすことができ、且つ、本明細書中に詳述したよう に、ハロペルオキシダーゼに特異的かつ選択的に結合して殺傷され得る、病原性 の細菌、真菌、ウイルス粒子、酵母、クラミジア、または原生動物を含めること を意図している。宿主に病原感染をもたらし得る性的感染微生物は良く知られて いる。従って、本発明の方法及び組成物は、例えば、淋菌性尿道炎、非特異性尿 道炎、粘液膿性子宮頸炎、非特異性性器感染症、クラミジア感染症、梅毒、性器 カンジダ症、軟性下疳、鼠径リンパ肉芽腫、性器ヘルペス、後天性免疫不全症候 群(AIDS)などを含む性的感染症の治療または予防に用いることができる。 本発明の組成物は、一般的に、精液の存在下で病原微生物の感染及びコロニー 形成を阻害するのに有効な、所定量のハロペルオキシダーゼ及び精液基質特異的 オキシダーゼを、薬学的に許容可能な担体または媒体と共に含有するものである 。精液基質特異的オキシダーゼおよびハロペルオキシダーゼはフリーの状態、す なわち、組成物の別個の成分であり得る。あるいは、オキシダーゼおよびハロペ ルオキシダーゼは共有結合的に、もしくは非共有結合的に連結することができ、 さもなければ、オキシダーゼおよびハロペルオキシダーゼによ り産生される過酸化物との間の緊密な物理的近接性を保証するために複合物とす ることができる。ハロペルオキシダーゼの選択的結合能力または、ハロペルオキ シダーゼ活性もしくはオキシダーゼ活性を有意に損なわないかぎり、通常は、い かなる薬学的に許容可能な担体または媒体を用いてオキシダーゼ/ハロペルオキ シダーゼシステムを組み合わせてもよい。好ましくは、該薬学的に許容可能な担 体または媒体は、液体、ゼリー、座薬、フォーム、スポンジ、トローチなどの形 態であり、ハロペルオキシダーゼおよびオキシダーゼに加えて十分なハロゲン化 合物を含み、且つ最大の殺微生物作用を確保することに十分なpHに調整される 。該オキシダーゼ/ハロペルオキシダーゼシステムは、(a)軟膏及びゼリー、 (b)挿入薬(座薬、スポンジ、トローチなど)、(c)フォームおよび(d) 灌水剤に組み込むことができる。これらのものは、雌性の膣またはその他の精液 による感染環境に導入されることが好ましく、それは略性交時であり、好ましく は性交の前である。調合による薬剤の強さ次第で、該システムは、非特異的膣炎 の治療、性的感染症の防止および避妊に用いることができる。投与の方法につい ては、上記の防腐剤組成物と性的感染微生物との直接接触が得られるように配慮 することが好ましいであろう。 局所的な適用のために、薬学的に許容可能な担体は、潤滑剤、フォーム、液体 、クリーム、ローション、またはゲルといった形態を取ることができ、且つ、追 加成分として、有機溶剤、乳化剤、ゲル化剤、加湿剤、安定化剤、界面活性剤、 付着剤、保存料、徐放剤、並びに少量の湿潤剤、金属イオン封鎖剤、染料、香料 、および局所投与のための薬学的組成物において一般に用いられるその他の成分 を含んでもよい。本発明の組成物は、性交時または性交後に精液の環境に投与す るために、スポンジのような吸収性素材に浸み込ませてもよく、または、コンド ームのような固相の素材の表面に塗布してもよい。この種の他のデリバリーシス テムは、当業者に明らかであろう。 局所的な投与のための固形の投薬形態には、座薬、粉末及び顆粒が含まれる。 固形の投薬形態においては、組成物を少なくとも1種類の、ショ糖、乳糖または デンプンのような不活性希釈剤と混合してもよく、且つ、潤滑剤、緩衝剤、およ び当業者に周知のその他の追加成分を含ませてもよい。 本発明の組成物中のハロペルオキシダーゼ及び精液基質特異的オキシダーゼの 実際の投薬レベルは、特定のハロペルオキシダーゼによる望ましい治療上または 予防上の応答及び投与方法を得るために、性的感染流体の存在する部位において 所定量のハロペルオキシダーゼ及びオキシダーゼが得られるように変化させ得る 。従って、選択される投薬レベルは、感染の性質及び部位、求められる治療上の 応答、投与経路、治療上望ましい持続時間及びその他の要因に依存する。一般に 、ハロペルオキシダーゼがミエロペルオキシダーゼのときには、局所、膣内、肛 門、または口腔に投与するための液状投薬形態では、液状組成物1ml当り約0 .1ピコモル(pmol)から約500pmolのミエロペルオキシダーゼを、 より好 ましくは液状組成物1ml当り約1pmolから約200pmolのミエロペル オキシダーゼを、最も好ましくは液状組成物1ml当り約1pmolから約50 pmolのミエロペルオキシダーゼを含み得る。好酸球ペルオキシダーゼでも同 様の投与量が用いられる。非液状組成物については、いずれかのハロペルオキシ ダーゼの投与量として、一般に、組成物1グラム当り約1pmolから約1nm olのハロペルオキシダーゼ(ミエロペルオキシダーゼまたは好酸球ペルオキシ ダーゼ)を、より好ましくは組成物1グラム当り約10pmolから約500p molのハロペルオキシダーゼを、最も好ましくは組成物1グラム当り約50p molから約250pmolのハロペルオキシダーゼを含み得る。上記の一般的 なパラメーターの範囲内において、ミリリットル当り約0.1pmolから約2 0pmolのハロペルオキシダーゼ(ミエロペルオキシダーゼまたは好酸球ペル オキシダーゼ)が殺微生物作用には好ましく、一方、約20pmolから約50 0pmolのハロペルオキシダーゼが殺微生物作用および殺精子作用に共に好ま しい。上記の投与量範囲は一般的なガイドライン及び現在の好ましい態様を示す ものであるが、該システムの実際の殺微生物作用および殺精子作用は、オキシダ ーゼによる過酸化物生成、適用される環境およびその他の要因に強く依存するで あろう。 オキシダーゼ投与量は、活性の観点から記載され、単位で表現される。1酵素 単位(ユニット)は、1分間に1μmolの過酸化水素を生成するオキシダーゼ の量として定義され る。もしも精液中の基質の利用可能性が無制限であれば、過酸化物生成の速度は 、配合処方中のオキシダーゼの活性を制御することにより調節することができる 。オキシダーゼの活性は、利用できる基質の種類および量、並びに温度、pH及 び配合処方中に存在する構成成分のような環境要因に依存する。一般には、液状 (もしくは非液状)の投与形態には、精液の存在下で、1分間にml(グラム) 当り約1nmolから約2μmolの過酸化物、より好ましくは1分間にml( グラム)当り約10nmolから約500nmolの過酸化物を生成するのに十 分な量の精液基質特異的オキシダーゼが含まれるであろう。上記の量はそれぞれ 、約1ミリ単位から約2単位のオキシダーゼ活性、および約10ミリ単位から約 500ミリ単位のオキシダーゼ活性に相当する。低めの過酸化物生成速度、例え ば1分間に約1nmolから約100nmolの過酸化物生成速度は、一般に殺 微生物作用については有効である。これに対して、高めの過酸化物生成速度、例 えば1分間に約100nmolから約2μmolの過酸化物生成速度は、殺微生 物作用および殺精子作用がともに求められるときに好ましい。 本明細書中で用いられているように、「正常菌叢(normalflora)」という用 語は、健常な宿主の体表上または体表下に共生のレベルで、正常に成育している 細菌群を意味する。正常菌叢には、例えばヒト患者の口腔または膣内部の乳酸菌 科の細菌(the lactic acid family of bacteria)、さらに例示すれば、口腔内 のストレプトコックス.ビリダンス(Strept ococcus (viridans))、および母乳哺育中の幼児、外陰部、前部尿道及び膣の 内部のラクトバチルス属菌の1種(Lactobacillus sp.)(例えばチジヤー桿菌 (Tissier′s bacillus)およびデーデルライン桿菌)が含まれる。宿主の正常 菌叢を構成する微生物は良く知られている(例えば、Principles and Practice of Infectius Diseases ,supra,New York,pp.34-36 and 161を参照)。本発明の ハロペルオキシダーゼは正常菌叢に対してよりも、多くの病原微生物に対して優 先的かつ選択的に結合することが分かっている。ヒト及び動物は、本発明にした がって、それらの正常菌叢の殺傷には無効な量のハロペルオキシダーゼ及び精液 基質特異的オキシダーゼにより好ましく治療される。 実施例 例1 コリンオキシダーゼとハロペルオキシダーゼ との同時使用 上記のように、精液はほぼ6mM(6μmol/ml)のコリンを含む。平均 射精量は3.5mlであるから、射精された精液中にはほぼ21μmolのコリ ンが放出される。 コリンはコリンオキシダーゼ(コリン:O2酸化還元酵素EC1.1.3.1 7)の基質である。 コリン+O2 −コリンオキシダーゼ→ ベタインアルデヒド+H22 (2a) ベタインアルデヒド+O2 −コリンオキシダーゼ→ ベタイン+H22 (2b) コリンがベタインに酸化されることにより2分子の過酸化物が作られることに 注意すべきである。細菌由来のコリンオキシダーゼは商業的に入手可能である。 アルカリゲネス(Alcaligenes)属菌由来のコリンオキシダーゼは、約70,0 00ダルトンの分子量のフラビン・アデニン・ジヌクレオチド酵素である。その ミカエリス定数(Km)は、コリンに対しては0.9mMであり、ベタインアル デヒドに対しては6.2mMである(Ohta-Fukuyama et al.,1980,J Biochem 8 8:197-203)。アルスロバクター(Arthrobacter)属菌由来のコリンオキシダー ゼは、等電点(pI)4.5の約75,000ダルトンのフラビンである。その Kmは、コリンに対しては1.2mMであり、ベタインアルデヒドに対しては8 .7mMである(Ikuta et al.,1977,J Biochem 82:1741-7149)。 コリンに加えて、精液は約14mMのホスホリルコリンを含んでおり、これが 酸性ホスファターゼの作用によりコリンに転換する。 ホスホリルコリン −酸性ホスファターゼ→ コリン+リン酸(3) 精液のホスホリルコリンの加水分解は、基本的に1時間以内で完了する。その 結果、コリンの利用可能性は射精後最初の1時間以内は向上し続ける(Arrata e t al.,1978,Fertil Steril 30:329-333)。射精後最初の1時間以内では、利用 可能な全コリン量、すなわち当初からのコリンに加水分解され たホスホリルコリンを加えたものは、ほぼ20μmol/ml精液、すなわち総 量70μmolである。 コリンオキシダーゼによるコリン全量の変換により、140μmolの過酸化 水素が産生されよう。これは比較的多量の過酸化物であるが、しかし、コリンの 過酸化物への変換は、配合処方中のコリンオキシダーゼの活性に依存しており、 その結果、過酸化物産生の速度は、該配合処方中のコリンオキシダーゼの量を制 御することにより調整し得るものである。コリンオキシダーゼについては、殺微 生物作用には十分であるが殺精子作用には不十分であるような過酸化物産生の速 度が得られる濃度に調整することができる。所望とあらば、コリンオキシダーゼ 濃度は、殺微生物作用にも殺精子作用にも共に十分な過酸化物産生の速度が得ら れるまで増大させることができる。コリンは膣内の液体主要成分ではないので、 酸素酸化作用に依存したコリン酸化は、精液のコリンの消尽によって終結する。 コリンオキシダーゼ−ミエロペルオキシダーゼ系およびコリンオキシダーゼ− 好酸球ペルオキシダーゼ系の、細菌、酵母および真菌の胞子に対する殺傷能力は 、下記のようにして立証される。反応混合液は、0.2単位(即ち20μg)の アルカリゲネス属菌(Alcaligenes sp.)由来のコリンオキシダーゼ(存在する 場合には、指示通り)と、20pmol(2.8μg)のブタのミエロペルオキ シダーゼ(テキサス州サンアントニオ、イグゾグゼミス(ExOxEmis)社製、Lo t#1899201)または20pmol(1.5μg)の ブタの好酸球ペルオキシダーゼ(テキサス州サンアントニオ、イグゾグゼミス( ExOxEmis)社製、Lot#1929201)とを、100mEq/LのCl-、 1mEq/LのBr-および1mMの−アラニンを含有する50mM酢酸緩衝 液に含有させて調製した。pHは、50mM MOPS緩衝液を添加して7に調 整した。コリンの最終濃度は150mM(150μmol/ml)であった。最 終量は1mlであった。この混合液に、コロニー形成単位(CFU)が略106 から107のS.アウレウス(Saureus)、C.アルビカンス(Calbicans) またはA.フミガツス(Afumigatus)の胞子を接種し、22℃で4時間インキ ュベートした。次いで、S.アウレウスはトリプティカーゼ(trypticase)大豆 寒天培地で平板培養した。C.アルビカンスおよびA.フミガツスはサブロー・ デキストロース寒天培地で平板培養した。その結果を、35℃での略48時間の インキュベート後に計測されたCFUで表1に示す。 表1に示したように、基質(即ちコリン)が無制限のとき(たとえば150m M)は、0.2単位(20μg)のコリ ンオキシダーゼにミエロペルオキシダーゼ20pmol(2.8μg)または好 酸球ペルオキシダーゼ20pmol(1.5μg)のいずれかを加えたものは、 アスペルギルス・フミガツスの胞子と同様、スタフィロコックス・アウレウス、 カンディーダ・アルビカンスの胞子の完全殺傷にも十分である。効果的な殺精子 作用に必要なコリンオキシダーゼーハロペルオキシダーゼの量は、この系を用い る個々のタイプの配合処方について実験的に決定されねばならない。 スタフィロコックス・アウレウスに対する殺微生物作用において、コリンオキ シダーゼ量を変化させることの直接の効果は次のように測定された。コリンオキ シダーゼの必要量を評価するために、コリンおよびハロペルオキシダーゼの量を 、低めではあるが反応速度制限をしない濃度の範囲内に設定し、且つコリンオキ シダーゼの量を変化させたことを除いて、前記の手順と同様に行った。 それぞれの試験においては、表示量のアルカリゲネス属菌由来のコリンオキシ ダーゼ(0.1単位が10μgに当る)と、10pmol(1.4μg)のブタ のミエロペルオキシダーゼ(Lot#1899201)または10pmol(0 .7μg)のブタの好酸球ペルオキシダーゼ(Lot#1929201)とを、 100mEq/LのCl-、1mEq/LのBr-および1mMの−アラニンを 含有する50mM酢酸緩衝液に含有させた。pHは、50mMのMOPS緩衝液 により6.7に調整した。コリンの最終濃度は40mM(40μmol/ml) であった。最終量は1mlであった。2 時間のインキュベーション(37℃)の後、微生物はトリプティカーゼ大豆寒天 培地で平板培養した。結果を、計測されたコロニー形成単位(CFU´s)で表 2に示す。 表2に示したように、Staph.aureus(スタフィロコックス・アウレウス)の完 全殺傷は、0.05単位のオキシダーゼで観察され、不完全ではあるが有意な殺傷が 、0.025単位のオキシダーゼで観察された。最適反応条件に一致すると仮定すれ ば、50ミリ単位(0.05申位)のオキシダーゼは、1分間当り約50nmolの 過酸化水素を産生する。Staph.aureusの多少の殺傷は、好酸球ペルオキシダーゼ 単独でも観察され、またより低い程度ではあるが、コリンオキシダーゼ単独でも 観察される。 例2 コレステロールオキシダーゼとハロペルオキシダーゼ との同時使用 精液のコレステロール濃度は約1.6mMである。3.5mlと仮定して、射 精された精液にはほぼ5.6μmolのコレステロールが存在する。定量するこ とは困難であるが、コレステロールは膣内の液体の主要成分でもある(Ston e&Gable,1959)。 コレステロールおよびその他の3β−ヒドロキシステロイドは、フラビン酵素 のコレステロールオキシダーゼ(コレステロール:O2酸化還元酵素EC1.1 .3.6)に対する基質である。 コレステロール+O2 −コレステロールオキシダーゼ→ 4-コレステン-3-オン+H22 (4) 多くの種類の微生物由来のコレステロールオキシダーゼが 商業的に入手可能である。この例では、ノルカルディア・エリトロポリス(Norc ardia erythropolis)のコレステロールオキシダーゼが用いられた。このフラビ ン酵素は非常に安定で、広いpHレンジに渡って活性を有し、コレステロールに 対して14mMのKmを有する(Richmond,1973,Clin Chem19:1350-1356)。 コレステロールオキシダーゼ−ハロペルオキシダーゼ系は、オキシダーゼの基 質であるコレステロールが、精液にさらされる前に膣内の液体中に存在すること において、前記のコリンオキシダーゼ−ハロペルオキシダーゼ系とは異なる。コ レステロールオキシダーゼ−ハロペルオキシダーゼ系の活性は、部分的には精液 の影響を受けず、その結果、殺微生物作用は適用時に開始される。性交において 、精液の射出は同時に、コレステロールオキシダーゼ−ハロペルオキシダーゼ処 方の基質として、略5.6μmolのコレステロールを膣内に適切に持ち込むこ とになる。 コレステロールオキシダーゼは比較的強力な酵素であり、表3のデータに示さ れるように、コレステロールオキシダーゼ−ハロペルオキシダーゼ系は、細菌、 酵母及び真菌の胞子に対して強力な殺微生物作用を働かせる。膣のコレステロー ルに精液のコレステロールを加えた場合の全量が6μmolを上回らない場合で さえ、このシステムは性的感染症に対して十分な防止力を発揮するはずである。 このシステムはまた潜在的には殺精子的であるが、しかし、基質が制限されるこ とは、この点においてコリンオキシダーゼ−ハロペルオキシ ダーゼシステムよりも強力さに欠けるであろうことを示唆する。 精液特異的オキシダーゼとしてコレステロールオキシダーゼを用いた本発明の 組成物の有効性を例証するために、例1の手順が、下記のようにコレステロール オキシダーゼを用いて繰り返された。示された反応には、0.1単位(即ち4μ g)のノルカルディア・エリトロポリス由来のコレステロールオキシダーゼ、2 0pmol(2.8μg)のブタのミエロペルオキシダーゼ(テキサス州サンア ントニオ、イグゾグゼミス社製、Lot#1899201)または20pmol (1.5μg)のブタの好酸球ペルオキシダーゼ(テキサス州サンアントニオ、 イグゾグゼミス社製、Lot#1929201)を、100mEq/LのCl- 、1mEq/LのBr-および1mMの−アラニンを含有する50mM酢酸緩 衝液に含有させた。pHは、50mMのMOPS緩衝液を添加して7に調整した 。コレステロールの最終濃度は7mM(7μmol/ml)であった。最終量は 1mlであった。4時間のインキュベーションの後に、微生物は平板培養された 。S.アウレウスはトリプティカーゼ大豆寒天培地で平板培養した。C.アルビ カンスおよびA.フミガツスはサブロー・デキストロース寒天培地で平板培養し た。結果を、計測されたコロニー形成単位(CFU´s)で表3に示す。 例3 別のオキシダーゼとハロペルオキシダーゼ との同時使用 精液には、過酸化物を生成するオキシダーゼの基質であるか、または基質とし て働くように修飾され得るその他の多くの化合物が含まれる。非常に明白な化合 物には、−アミノ酸、ポリアミン、尿酸塩(urate)、乳酸塩(lactate)、ピ ルビン酸塩(pyruvate)、グルコースおよびガラクトースが含まれる。これらの 化合物の精液中の濃度は、オキシダーゼ−ハロペルオキシダーゼの殺微生物作用 を働かせるのに十分である。−アミノ酸およびポリアミンのようなこれらの化 合物の幾つかは、比較的高濃度で存在するという点から見て有利である。 また、処方中に他の酵素が追加して組み合わせられるならば、多くの潜在的な 基質も存在する。例えば、ある種のイソメラーゼがフルクトースをグルコースに 変換することが分かっているならば、グルコースオキシダーゼ−ハロペルオキシ ダーゼ処方にその様な酵素を含有させて、グルコースオキシダーゼによる過酸化 物生成の間接基質としてフルクトース(略13μmol/ml精液)を用いるこ とが可能になるであろう。加えて、主たる栄養源のフルクトースを精子から奪う ことによって、その様な系の殺精子能力にさらに寄与することであろう。 グルコースは、デーデルライン桿菌の主要栄養源であり、そのため、グルコー スはおそらくオキシダーゼ−ハロペルオキシダーゼ殺微生物系にとって最善の基 質ではないであろう。グルコースの酵素による消耗は、逆に正常菌叢にも悪影響 を与え得る。デーデルライン桿菌に、グルコースを乳酸および 過酸化物に直接的に代謝させることははるかに好ましい。しかしながら、正常菌 叢の代謝の乳酸塩生成物は、乳酸オキシダーゼ−ハロペルオキシダーゼ殺微生物 系にとって基質として用いることのできるものである。 乳酸塩は、フラビン酵素の乳酸オキシダーゼに対する基質である(乳酸塩:O2 酸化還元酵素)。 乳酸塩+O2−乳酸オキシダーゼ→ ピルビン酸塩+H22 (4) 本発明の例では、ペディオコックス属菌(Pediococcussp.)から調製された 市販の乳酸オキシダーゼが用いられた(Mizutani et al.,1983,Anal Chem 55:3 5-38)。表4のデータにより例示されるように、この乳酸オキシダーゼ−ハロペ ルオキシダーゼ系は良好な殺細菌作用を示す。しかしながら、ほかの試行された オキシダーゼ−ハロペルオキシダーゼ系に比較して殺真菌作用に乏しい。 例1の手順が下記のように精液特異的オキシダーゼとして乳酸オキシダーゼを 用いて繰り返された。示唆された反応は、0.2単位(即ち5μg)のペディオ コックス属菌由来の乳酸オキシダーゼ、20pmol(2.8μg)のブタのミ エロペルオキシダーゼ(テキサス州サンアントニオ、イグゾグゼミス社製、Lo t#1899201)または20pmol(1.5μg)のブタの好酸球ペルオ キシダーゼ(テキサス州サンアントニオ、イグゾグゼミス社製、Lot#192 9201)を、100mEq/LのCl-、1mEq/LのBr-および1mMの −アラニンを含有する50mM酢酸緩 衝液に含有させた。pHは、50mMのMOPS緩衝液を添加して7に調整した 。乳酸塩の最終濃度は150mM(150μmol/ml)であった。最終量は 1mlであった。4時間のインキュベーションの後に、微生物は平板培養された 。S.アウレウスはトリプティカーゼ大豆寒天培地で平板培養した。C.アルビ カンスおよびA.フミガツスはサブロー・デキストロース寒天培地で平板培養し た。結果を、計測されたコロニー形成単位(CFU´s)で表4に示す。 本発明の好ましい態様を例示し、説明したが、本発明の精神および範囲から離 れることなく、様々な変更をなし得ることが理解されるであろう。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1995年3月16日 【補正内容】 請求の範囲 1.性的感染症の原因となる病原細菌、病原クラミジアまたは病原酵母の増殖 を阻害する方法であって、雌性宿主の膣内の該病原細菌、病原クラミジアまたは 病原酵母に対して、ライソザイム投与の不在下で且つ精液の存在下において該病 原細菌、病原クラミジアまたは病原酵母を増殖するのに阻害に有効な量の、膣が 許容可能な薬学的担体中に含まれるハロペルオキシダーゼと、コリンオキシダー ゼ、コレステロールオキシダーゼ、−アミノ酸オキシダーゼ、ポリアミンオキ シダーゼ、尿酸オキシダーゼ(urate oxidase)、ピルビン酸オキシダーゼ(pyr uvate oxidase)および乳酸オキシダーゼ(lactate oxidase)からなる群から選 択されるオキシダーゼとを接触させることを具備した方法。 2.前記のハロペルオキシダーゼが、ミエロペルオキシダーゼおよび好酸球ペ ルオキシダーゼからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。 3.前記の病原細菌、病原クラミジアまたは病原酵母に対して、膣が許容可能 な液状の薬学的担体中にml当り0.1pmolから500pmol含まれる前 記のミエロペルオキシダーゼまたは好酸球ペルオキシダーゼを接触させる、請求 項2に記載の方法。 4.前記の病原細菌、病原クラミジアまたは病原酵母に対して、膣が許容可能 な液状の薬学的担体中にml当り1pmolから200pmol含まれる前記の ミエロペルオキシダーゼまたは好酸球ペルオキシダーゼを接触させる、請求項2 に記載の方法。 5.前記の病原細菌、病原クラミジアまたは病原酵母に対して、膣が許容可能 な非液状の薬学的担体中にグラム当り1pmolから1nmol含まれる前記の ミエロペルオキシダーゼまたは好酸球ペルオキシダーゼを接触させる、請求項2 に記載の方法。 6.前記の病原細菌、病原クラミジアまたは病原酵母に対して、膣が許容可能 な非液状の薬学的担体中にグラム当り10pmolから500pmol含まれる 前記のミエロペルオキシダーゼまたは好酸球ペルオキシダーゼを接触させる、請 求項2に記載の方法。 7.前記のオキシダーゼが、精液の存在下で、ml当り毎分1nmolから1 μmolの過酸化物を生成する効果を有する、請求項1に記載の方法。 8.前記のオキシダーゼが、精液の存在下で、ml当り毎分10nmolから 500nmolの過酸化物を生成する効果を有する、請求項1に記載の方法。 9.前記のオキシダーゼが、コリンオキシダーゼ、コレステロールオキシダー ゼおよび乳酸オキシダーゼからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。 10.前記の病原細菌、病原クラミジアまたは病原酵母に対して、膣が許容可 能な液状の薬学的担体中にml当り1ミリ単位から2単位含まれる前記のコリン オキシダーゼまたはコレステロールオキシダーゼを接触させる、請求項9に記載 の方法。 11.前記の病原細菌、病原クラミジアまたは病原酵母に対して、膣が許容可 能な非液状の薬学的担体中にグラム当り1ミリ単位から2単位含まれる前記のコ リンオキシダーゼまたはコレステロールオキシダーゼを接触させる、請求項9に 記載の方法。 12.前記の病原細菌、病原クラミジアまたは病原酵母に対して、膣が許容可 能な液状の薬学的担体中にml当り10ミリ単位から500ミリ単位含まれる前 記のコリンオキシダーゼまたはコレステロールオキシダーゼを接触させる、請求 項9に記載の方法。 13.前記の病原細菌、病原クラミジアまたは病原酵母に対して、膣が許容可 能な非液状の薬学的担体中にグラム当り10ミリ単位から500ミリ単位含まれ る前記のコリンオキシダーゼまたはコレステロールオキシダーゼを接触させる、 請求項9に記載の方法。 14.前記の病原細菌、病原クラミジアまたは病原酵母に対して、膣が許容可 能な軟膏、ゼリー、フォーム、灌水剤または膣挿入薬の形でハロペルオキシダー ゼおよびオキシダーゼを接触させる、請求項1に記載の方法。 15.雌性宿主の膣内において、性的感染症の原因となる病原細菌、病原クラ ミジアまたは病原酵母の増殖を阻害するための薬学的組成物であって、ライソザ イム投与の不在下で且つ精液の存在下において該病原細菌、病原クラミジアまた は病原酵母の増殖の阻害に有効な所定量のハロペルオキシダーゼと、コリンオキ シダーゼ、コレステロールオキシダーゼ、 L−アミノ酸オキシダーゼ、ポリアミンオキシダーゼ、尿酸オキシダーゼ、ピル ビン酸オキシダーゼおよび乳酸オキシダーゼからなる群から選択されるオキシダ ーゼとを、膣が許容可能な薬学的担体とともに含む組成物。 16.前記のハロペルオキシダーゼが、ミエロペルオキシダーゼおよび好酸球 ペルオキシダーゼからなる群から選択される、請求項15に記載の組成物。 17.膣が許容可能な液状の薬学的担体中に、ml当り約0.1pmolから 約500pmolの前記のミエロペルオキシダーゼまたは好酸球ペルオキシダー ゼを含む請求項16に記載の組成物。 18.膣が許容可能な非液状の薬学的担体中に、グラム当り約1pmolから 約1nmolの前記のミエロペルオキシダーゼまたは好酸球ペルオキシダーゼを 含む請求項16に記載の組成物。 19.膣が許容可能な液状の薬学的担体中に、ml当り約1pmolから約2 00pmolのミエロペルオキシダーゼまたは好酸球ペルオキシダーゼを含む請 求項16に記載の組成物。 20.膣が許容可能な非液状の薬学的担体中に、グラム当り約10pmolか ら約500pmolのミエロペルオキシダーゼまたは好酸球ペルオキシダーゼを 含む請求項16に記載の組成物。 21.膣が許容可能な液状の薬学的担体中に、ml当り1ミリ単位から2単位 の前記のオキシダーゼを含む請求項15 に記載の組成物。 22.膣が許容可能な非液状の薬学的担体中に、グラム当り1ミリ単位から2 単位の前記のオキシダーゼを含む請求項15に記載の組成物。 23.精液基質特異的オキシダーゼが、コリンオキシダーゼ、コレステロール オキシダーゼ乳酸オキシダーゼからなる群から選択される、請求項15に記載の 組成物。 24.液状の薬学的に許容可能な担体中に、ml当り約1ミリ単位から約2単 位の前記のコリンオキシダーゼ、コレステロールオキシダーゼまたはその混合物 を含む請求項23に記載の組成物。 25.非液状の薬学的に許容可能な担体中に、グラム当り約1ミリ単位から約 2単位の前記のコリンオキシダーゼ、コレステロールオキシダーゼまたはその混 合物を含む請求項23に記載の組成物。 26.前記の液状の薬学的に許容可能な担体中に、ml当り約10ミリ単位か ら約500ミリ単位のコリンオキシダーゼ、コレステロールオキシダーゼまたは その混合物を含む請求項23に記載の組成物。 27.前記の非液状の薬学的に許容可能な担体中に、グラム当り約10ミリ単 位から約500ミリ単位のコリンオキシダーゼ、コレステロールオキシダーゼま たはその混合物を含む請求項23に記載の組成物。 28.前記の薬学的に許容可能な担体が軟膏、ゼリー、フォーム、灌水剤また は膣挿入薬の形態である請求項15に記 載の組成物。 29.前記のハロペルオキシダーゼが、前記のオキシダーゼに共有結合的に連 結されている請求項15に記載の組成物。 30.前記のハロペルオキシダーゼが、前記のオキシダーゼに非共有結合的に 連結されている請求項15に記載の組成物。
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Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.性的感染症を阻害してヒトまたは動物を治療する方法であって、精液の存 在下で、病原微生物の感染およびコロニー形成の阻害に有効な量のハロペルオキ シダーゼおよび精液基質特異的オキシダーゼを、ヒトまたは動物に投与すること を具備した方法。 2.前記のハロペルオキシダーゼが、ミエロペルオキシダーゼおよび好酸球ペ ルオキシダーゼからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。 3.液状の薬学的に許容可能な担体中にml当り約0.1pmolから約50 0pmol含まれる、前記のミエロペルオキシダーゼまたは好酸球ペルオキシダ ーゼをヒトまたは動物に投与する、請求項2に記載の方法。 4.前記の液状の薬学的に許容可能な担体中にml当り約1pmolから約2 00pmol含まれる、ミエロペルオキシダーゼまたは好酸球ペルオキシダーゼ をヒトまたは動物に投与する、請求項2に記載の方法。 5.非液状の薬学的に許容可能な担体中にグラム当り約1pmolから約1n mol含まれる、前記のミエロペルオキシダーゼまたは好酸球ペルオキシダーゼ を投与する、請求項2に記載の方法。 6.前記の非液状の薬学的に許容可能な担体中にグラム当り約10pmolか ら約500pmol含まれる、ミエロペルオキシダーゼまたは好酸球ペルオキシ ダーゼを投与する、請求項2に記載の方法。 7.前記の精液基質特異的オキシダーゼが、精液の存在下で、ml当り毎分約 1nmolから約1μmolの過酸化物を生成する効果を有する、請求項1に記 載の方法。 8.前記の精液基質特異的オキシダーゼが、精液の存在下で、ml当り毎分約 10nmolから約500nmolの過酸化物を生成する効果を有する、請求項 1に記載の方法。 9.前記の精液基質特異的オキシダーゼが、コリンオキシダーゼ、コレステロ ールオキシダーゼ、−アミノ酸オキシダーゼ、ポリアミンオキシダーゼ、尿酸 オキシダーゼ(urate oxidase)、ピルビン酸オキシダーゼ(pyruvate oxidase )および乳酸オキシダーゼ(lactate oxidase)からなる群から選択される、請 求項1に記載の方法。 10.液状の薬学的に許容可能な担体中にml当り約1ミリ単位から約2単位 含まれる、前記のコリンオキシダーゼまたはコレステロールオキシダーゼをヒト または動物に投与する、請求項9に記載の方法。 11.非液状の薬学的に許容可能な担体中にグラム当り約1ミリ単位から約2 単位含まれる、前記のコリンオキシダーゼまたはコレステロールオキシダーゼを ヒトまたは動物に投与する、請求項9に記載の方法。 12.前記の液状の薬学的に許容可能な担体中にml当り約10ミリ単位から 約500ミリ単位含まれる、コリンオキシダーゼまたはコレステロールオキシダ ーゼをヒトまたは動物に投与する、請求項9に記載の方法。 13.前記の非液状の薬学的に許容可能な担体中にグラム 当り約10ミリ単位から約500ミリ単位含まれる、コリンオキシダーゼまたは コレステロールオキシダーゼをヒトまたは動物に投与する、請求項9に記載の方 法。 14.前記のハロペルオキシダーゼおよび精液基質特異的オキシダーゼが、薬 学的に許容可能な軟膏、ゼリー、フォーム、灌水剤または膣挿入薬の形で投与さ れる、請求項1に記載の方法。 15.精液の存在下において病原微生物の感染およびコロニー形成の阻害に有 効な、所定量のハロペルオキシダーゼおよび精液基質特異的オキシダーゼを、薬 学的に許容可能な担体とともに含んでいる薬学的組成物。 16.前記のハロペルオキシダーゼが、ミエロペルオキシダーゼおよび好酸球 ペルオキシダーゼからなる群から選択される、請求項15に記載の組成物。 17.液状の薬学的に許容可能な担体中に、ml当り約0.1pmolから約 500pmolの前記のミエロペルオキシダーゼまたは好酸球ペルオキシダーゼ を含む請求項16に記載の組成物。 18.非液状の薬学的に許容可能な担体中に、グラム当り約1pmolから約 1nmolの前記のミエロペルオキシダーゼまたは好酸球ペルオキシダーゼを含 む請求項16に記載の組成物。 19.前記の液状の薬学的に許容可能な担体中に、ml当り約1pmolから 約200pmolのミエロペルオキシダーゼまたは好酸球ペルオキシダーゼを含 む請求項16に記載 の組成物。 20.前記の非液状の薬学的に許容可能な担体中に、グラム当り約10pmo lから約500pmolのミエロペルオキシダーゼまたは好酸球ペルオキシダー ゼを含む請求項16に記載の組成物。 21.液状の薬学的に許容可能な担体中に、ml当り約1ミリ単位から約2単 位の前記の精液基質特異的オキシダーゼを含む請求項15に記載の組成物。 22.非液状の薬学的に許容可能な担体中に、グラム当り約1ミリ単位から約 2単位の前記の精液基質特異的オキシダーゼを含む請求項15に記載の組成物。 23.前記の精液基質特異的オキシダーゼが、コリンオキシダーゼ、コレステ ロールオキシダーゼ、−アミノ酸オキシダーゼ、ポリアミンオキシダーゼ、尿 酸オキシダーゼ、ピルビン酸オキシダーゼおよび乳酸オキシダーゼからなる群か ら選択される、請求項15に記載の組成物。 24.液状の薬学的に許容可能な担体中に、ml当り約1ミリ単位から約2単 位の前記のコリンオキシダーゼ、コレステロールオキシダーゼまたはその混合物 を含む請求項23に記載の組成物。 25.非液状の薬学的に許容可能な担体中に、グラム当り約1ミリ単位から約 2単位の前記のコリンオキシダーゼ、コレステロールオキシダーゼまたはその混 合物を含む請求項23に記載の組成物。 26.前記の液状の薬学的に許容可能な担体中に、ml当 り約10ミリ単位から約500ミリ単位のコリンオキシダーゼ、コレステロール オキシダーゼまたはその混合物を含む請求項23に記載の組成物。 27.前記の非液状の薬学的に許容可能な担体中に、グラム当り約10ミリ単 位から約500ミリ単位のコリンオキシダーゼ、コレステロールオキシダーゼま たはその混合物を含む請求項23に記載の組成物。 28.前記の薬学的に許容可能な担体が軟膏、ゼリー、フォーム、灌水剤また は膣挿入薬の形態である請求項15に記載の組成物。 29.前記のハロペルオキシダーゼが、前記の精液基質特異的オキシダーゼに 共有結合的に連結されている請求項15に記載の組成物。 30.前記のハロペルオキシダーゼが、前記の精液基質特異的オキシダーゼに 非共有結合的に連結されている請求項15に記載の組成物。 31.請求項15に記載の薬学的組成物を含む性的感染症の予防薬。 32.殺精子効果を有する量のハロペルオキシダーゼおよび1種類以上の精液 基質特異的オキシダーゼを、薬学的に許容可能な担体とともに含む殺精子剤組成 物。 33.液状の薬学的に許容可能な担体中に、ml当り少なくとも約20pmo lの前記のミエロペルオキシダーゼまたは好酸球ペルオキシダーゼを含む請求項 32に記載の組成物。 34.非液状の薬学的に許容可能な担体中に、グラム当り 少なくとも約20pmolの前記のミエロペルオキシダーゼまたは好酸球ペルオ キシダーゼを含む請求項32に記載の組成物。
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