JPH08511157A - Xaファクター阻害活性を有する新規ポリペプチド - Google Patents

Xaファクター阻害活性を有する新規ポリペプチド

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JPH08511157A
JPH08511157A JP6523326A JP52332694A JPH08511157A JP H08511157 A JPH08511157 A JP H08511157A JP 6523326 A JP6523326 A JP 6523326A JP 52332694 A JP52332694 A JP 52332694A JP H08511157 A JPH08511157 A JP H08511157A
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plasmid
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xai
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ジーロン、エリシャ・ピー
ワーバー、モシェ・エム
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バイオ − テクノロジー・ジェネラル・コーポレーション
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Abstract

(57)【要約】 蛭のHirudo medicinalisから誘導された新規なポリペプチドは、Xa因子を阻害することにより、血液凝固の程度を低下させ得ることが見出された。このポリペプチドは、過剰な血液凝固症状の治療に有用である。該ポリペプチドをコードするcDNAを含む組換え生物が、受付け番号第69134の下にATCCに寄託された。当該ポリペプチドを産生できる組換え微生物は、受付け番号第69135号、第69137号および第69269号の下にATCCに寄託された。

Description

【発明の詳細な説明】 XAファクター阻害活性を有する新規ポリペプチド 〔発明の背景〕 止血は、哺乳類血管系を構成する閉じた高圧の循環系を通しての適切な血流を 確保することを目的とした、複雑な一連のプロセスの相互作用である。止血の一 つの側面は、損傷後の血管の一体性維持に関与する凝血カスケードである。この 凝血カスケードは、血管損傷部位でのフィブリン塊の形成に至る複雑な一連のプ ロセスである。凝血塊の異常形成は、血栓および塞栓のような病理学的症状の原 因である。 凝血カスケードは、内因性経路(全てのタンパク成分が血液中に存在している )または外因性経路(組織ファクター、細胞膜タンパクが重要な役割を果たす) の何れかを介して開始され得る。凝血塊の形成に導く凝血カスケードの最後の二 つのステップは、両方の経路に共通している。これら二つのステップのうちの最 初のステップは、血小板膜表面上のプロトロンビン(トロンビンの酵素前駆体) 、Xa因子(FXa)およびVa因子で構成される「プロトロンビナーゼ複合体 」の形成である。FXaは、プロトロンビンのトロンビンへの変換を触媒する酵 素である。続いて、トロンビンはフィブリノーゲンのフィブリン(凝血塊の主成 分である不溶性ポリマー)への変換を触媒する。 例えば深静脈血栓症(DVT;deep venous thrombosis)のような血栓症、播 種性血管内凝固(DIC)、ならびに心 臓血管系および脳血管系疾患のような広範な臨床症状において、抗凝血剤を用い た治療が指示されている。他の適用症には、術後トラウマに伴う病態生理学的症 状、肥満、妊娠、経口避妊薬の副作用、特に老齢者における続持性運動抑制(pr olonged immobilization)、並びに血液凝固および血栓症を含む他の公知の臨床 症状が含まれる。 種々の参照文献が、括弧内のアラビア数字によって参照される。これらの参照 文献は請求の範囲の前の明細書末尾に数字の順序で列記されており、その内容は 、本件出願に関連する技術の状態を更に説明するための参考として、本願明細書 に組み込まれる。 抗凝血剤の使用は、DVTおよびDICにおいて生じるような静脈血栓症(1 4)、および血栓溶解後の再閉塞の際に生じるような動脈血栓症(15)の治療 に有益であり得る。急性冠動脈血栓症における抗凝血剤の使用は、血小板に富む 動脈性血栓においても、凝血カスケードが血栓発生の主要な原因であるという確 立された事実(16)に基づいている。 過剰な凝血塊形成の病的症状において、凝血は、ヘパリン(その作用は血漿性 インヒビターである抗トロンビンIII、即ちヒルジンに媒介される)によりトロ ンビンの触媒活性をブロックすること、或いは凝血カスケードの初期ステップを 阻害することによって阻害され得る。例えば、ヘパリノイド類(ヘパリンの低分 子量誘導体)は、トロンビンに先立つ工程の選択的阻害剤であること、即ち、こ れらはFXaへの抗トロンビンIIIの結合を優先的に高めて、FXaに触媒され たプ ロトロンビンのトロンビンへの変換を阻害することが知られている。X因子の血 中濃度はプロトロンビンの血中濃度よりも略10倍低いので、凝血を阻害するた めに必要とされるFXaインヒビターの量は、トロンビン阻害剤よりも著しく少 量である。更に、FXaは通常はプロトロンビナーゼ複合体中に存在し、その活 性は該複合体中で阻害されなければならないであろう。しかしながら、これら抗 トロンビンのヘパリン誘導体との複合体による阻害は、血漿中の遊離のFXaに 対してのみ有効であり、FXaがプロトロンビナーゼ複合体中に組み込まれてい るとき(これは血栓形成の際のFXaの存在部位である)には有効でないように 思える。これは、プロトロンビナーゼ複合体中のFXaがヘパリン/抗トロンビ ンIII複合体による阻害に影響され得ないとの開示(6)と類似している。 現在のところ、ヘパリンは最も広範に使用されている抗凝血剤および抗血栓性 薬剤であるが、これには二つの欠点がある。第一は、これがトロンビン阻害のレ ベルで作用するので、相対的に大量の阻害剤を必要とすることである。また、第 二には、正常な止血に必要なトロンビンの全身的な阻害による過剰出血を生じ易 いことである(7)。ヒルジンおよびその低分子量類縁体(ヒルローグ)の使用 には、おそらく同様の欠点が伴う。 これらの欠点によって、治療的使用に適した新たな抗凝血剤および抗血栓性物 質についての研究が促進された。FXaの選択的阻害剤の抗凝血剤としての使用 は、ヘパリン、ヒル ジンおよびその類縁体のような、現在使用されている抗血栓性薬剤により生じる 出血の問題を軽減するかもしれない。FXaインヒビターは既に存在するトロン ビンには影響せず、従って正常な止血を完全には中和しないから、上記の予想さ れる利点は、FXaインヒビターが凝血の調節剤として作用するとの事実に起因 するものである。これは、存在しているトロンビンがフィブリン塊中に活性形で トラップされ、血栓溶解の際に放出されるからである(17)。 メキシコ蛭のヘメンテリア・オフィシナリス(Haementeria officinalis)( アンチスタシン(antistasin)-参照1および2)およびジャイアントアマゾン 蛭(giant Amazonian leech)のヘメンテリア・ジリアーニ(Haementeria ghili ani)(3,4)から、二つの密接に関連したXaインヒビターが単離された。 ダニのオルニトドラス・ムバタ(Ornithodorous moubata)(5,9)から単 離された、ダニ抗凝血剤ペプチドと称する第三のFXaインヒビターがクローン 化され、発現され、精製され、特性が調べられた(10)。黒蝿のシムリウム・ ビッタツム (Simulium vittatum)から単離された、第四の強力なFXaインヒ ビターもまた特徴が調べられている(11)。 イン・ビトロでの研究およびイン・ビボでの研究の両者によって、これら二つ の阻害剤(アンチスタシンおよびTAP)を用いたFXa媒介性の凝血阻害は、 静脈血栓症の予防においてヘパリンと同様に首効であることが示されている(1 2) 。加えて、リグビ(Rigbi)等(13)は、ヨーロッパ蛭のヒルド・メディシナ リス (Hirudo medicinalis)の唾液から単離されたXa因子インヒビターを開示 している。 この出願は、公知のFXaインヒビターの何れのとも異なる配列をもった、新 規なXa因子インヒビター(「FXaI」)の驚くべき且つ予期し得ない発見を 開示する。 〔発明の概要〕 ここで用いる「FXaI」の用語は、ヨーロッパ蛭のヒルド・メディシナリス (Hirudo medicinalis)中に存在し、公知のFXaインヒビターの何れのとも異 なる配列を有する、FXa阻害活性をもった新規ポリペプチドを意味する。「組 換えFXaI」、「recFXaI」および「rFXaI」は全て、組換えDN Aによって発現されるFXa阻害活性を有する新規ポリペプチドを意味する。ま た、「FXaI」の用語はしばしば、両意を表す曖昧さが存在する可能性のない 組換えFXaIを意味するために用いられる。 本発明は、下記のアミノ酸配列を有するポリペプチドを提供する。 上記において、 Xは、METまたは不存在を意味する; Yは、下記配列 LYS・MET・CYS・TRP・ASN・LYS・GLY ・CYS・PRO・CYS・GLY・GLN・ARG・CYS・ASN・LEU ・HIS・ARG・ASN・GLU・CYS・GLU・VAL・ILE・ALA ・GLU・ASN・ILE・GLUの0〜29アミノ酸である。但し、該配列の 一部のみ存在するならば、それは該配列のカルボキシ末端部分であり、Val24 はGlyによって先行されている; Zは、不存在であるか、或いは図7に示した配列Pro110−Lys156の全部 または一部である。但し、該配列の一部のみ存在するならば、それは該配列のア ミノ末端部分である。 また、本発明によれば、バクテリア中で上記ポリペプチドを製造する方法、お よびバクテリア中で産生された上記ポリペプチドを回収する方法が提供される。 更に別の側面において、本発明は、過剰な血液凝固および血栓症の発生によっ て特徴付けられる状況または症状に適用される治療方法および診断方法における 、上記ポリペプチドの使用を提供する。 更なる側面において、本発明は上記ポリペプチドに対する抗体を提供する。 〔図面の簡単な説明〕 図1:蛭唾液中のFXaインヒビターの精製および同定 この図は、アミノ酸配列の決定、並びに得られた製剤の同一性および均一性 を確証するために行なう種々の実験のために、DLSからFXaインヒビターを 精製するために用いる二つの異なったプロトコールを要約している。操作IIにお いては、Q−セファロースの代りにモノ−Qが用いられた。 図2:プラスミドpλSOD−NEG−XaI−13“m”の構築 実施例10に記載した、プラスミドpλSOD−NEG−XaI−13“m ”の構築が示されている。プラスミドpλSOD−NEG−XaI−13“m” は、λPLプロモータの制御下に、修飾Cu/Zn−SOD配列の63アミノ酸 と、図7に示した配列glu23−lys156を有するFXaI−13“m”ポリ ペプチドとを含む融合蛋白を発現する。この13“m”ポリペプチドは、SOD 部分とFXaI部分との間の加工された開裂部位におけるヒドロキルアミン開裂 によって得ることができる。プラスミドpλSOD−NEG−XaI−13“m ”は、受付番号第69269号の下に、大腸菌(E.coli)4300中に形質転換した形で ATCCに寄託されている。 図3:FXaインヒビター単離物およびアンチスタシンのアミノ酸配列比較 この図は、クローンPCR4、cDNAクローン類によって発現される天然 に存在するFXaインヒビターと、アンチスタシンとのアミノ酸配列を比較して いる。これらの配列 は、「進歩した整列方法の単純化」(Feng & Doolittle,J.Mol.Evol,35:351 -356(1987))に基づいて、整列プログラムであるパイルアップ(Pileup)によ り整列された。PCR4は、DLA中に存在するFXaインヒビターをコードす るPCRで誘導されたDNA配列であり、天然に存在するFXaインヒビターの 配列を発現する。(第四位置のメチオニンは明らかにPCR反応のエラーであり 、このエラーによって、蛭の唾液から単離された天然に存在するインヒビターで 得られるN末端アミノ酸配列の第四位置にあるイソロイシンとは異なることが説 明される。)PCR4は、PCRで誘導されたクローン類と、蛭の唾液から単離 された天然に存在するFXaインヒビターの最初の9アミノ酸をコードするヌク レオチド配列とのハイブリダイゼーションによって、実施例3に記載したように して得られた。13は、cDNA由来のクローン13の配列を表し、推定の延長 ペプチドを含んでいる(実施例4を参照のこと)。Asは、アンチスタシンの配 列を表している。「<E」は、ピログルタメートを表す。番号付けはPCR4の 配列に従っている。最良の整列を得るために、ギャップが導入されている。整列 されたシステイン残基は強調されている。 図4:PCRによるFXaインヒビターDNAのクローニング 実施例3に記載したように、120匹の蛭から抽出した全RNAからポリA+ mRNAが単離された。こうして得たポリA+ mRNAの一部(5μg)を、 下記の合成プライマ ーAおよび4dNTPsの存在下において、逆転写反応のテンプレートとして用 いた。 単鎖の相補型DNA(ss−cDNA)の合成に続いて、室温において一晩、0 .3モルのNaOHでアルカリ処理することによりmRNAを分解した。中和さ れたss−cDNAは、Tacポリメラーゼ、4dNTP類および逆プライマー としての下記の合成縮重DNAオリゴマーBを用いてPCR増幅された。 このPCR増幅生成物を、EcoRIおよびHindIIIで消化した。次いで 、このゲル精製したフラグメントをプラスミドpS65のEcoRI−Hind III大フラグメント中にサブクローン化した。このライゲーション混合物を用い て、大腸菌MC1061を形質転換した。得られた形質転換体を、精製した蛭由 来FXaインヒビターのN末端アミノ酸14〜19に対応する、放射能ラベルさ れた合成プローブC(実施例3に開示)を用いて、その場でのハイブリダイゼー ション(in-situ hybridization)によってスクリーニングした。 図5:クローンpSP65−XaI−4のDNAおよび推定アミノ酸配列 放射能ラベルしたプローブCを用いたその場でのハイブリダイゼーションに より同定した陽性クローンから、プラスミドDNAを製造した。クローンpSP 65−XaI−4の精製したプラスミドDNAを、サンガーのジデオキシ法によ って配列決定した。得られた配列を、LKB 2020 DNASISソフトウエアシ ステムを用いて処理した。 図6:cDNAからのFXaインヒビターcDNAのクローニング 実施例4に記載したようにして、120匹の蛭から抽出した全RNAから得 ポリA+ mRNAを、ストラタジーン社のZAPTMcDNA合成キットを用いた 二本鎖相補型DNA(ds−CDNA)の合成のために使用した。こうして得ら れたds−cDNAをXhoIおよびEcoRIで消化して、XhoI−Eco RIで消化されたpBluescriptSKと称するUni-ZAPベクター中にサブクローン化 した。こうして得られたcDNAライブラリーを、プラスミドpSP65−Xa I−4の放射能ラベルしたDNAを用い、高い厳格さ及び低い厳格さのハイブリ ダイゼーション条件下で、FXaインヒビターをコードするクローンについてス クリーニングした。6×SSC(1×SSC:0.15M NaCl,0.015Mクエン酸Na) 、0.1%SDS、5×デンハート(Denhardt)(0.1%フィコール400,0.1%ポリ ビニルピロリドン,0.1%BSA,0.5%SDS)、および100μg/mlのサケ精 子DNA中でフィルターの予備ハイブリダイゼーションを行い、続いて60℃で 48時間、放射性プローブとのハイブリダイゼーションを 行った。ハイブリダイゼーションに続いて、フィルターを二つの異なった条件で 洗浄した。即ち、厳格さの高い条件を得るためには、0.2%SDSを含有する0.2 -0.5×SSCを用い、溶液を数回変えながら、65℃で2時間、フィルターを洗 浄した。厳格さの低い条件を得るためには、0.2%SDSを含有する2×SSC を用い、溶液を数回変えながら、60℃で2時間、フィルターを洗浄した。低い 厳格さで得られたクローン類の一つのプラスミドを、pSK−XaI−13で消 化した。 図7:cDNAクローンpSP65−XaI−13のDNA配列およびアミノ 酸配列 プラスミドpSK−XaI−13から得た、FXaIをコードするDNAを 含むプラスミドpSP65−XaI−13の構築が、実施例6に記載されている 。プラスミドpSP65−XaI−13の精製DNAは、サンガーのジデオキシ 法によって配列決定された。得られたデータは、LKB2020・DNASISソフ トウエアシステムを用いて処理された。 図8:組換えFXaIをコードするcDNAのサブクローニング この図は、実施例6に記載したプラスミドpSK−XaI−13から得たF XaIをコードするDNAを含んだ、プラスミドpSP−XaI−13の構築を 示している。プラスミドpSK−XaI−13を、XhoIおよびEcoRIで 消化した。FXaのコーディング領域を含むXhoI−EcoRIフラグメント を単離し、これをSalI−EcoRI で消化したプラスミドpSP65中にサブクローン化した。得られたプラスミド は、pSP65−XaI−13と命名された。 図9:プラスミドpSP65−XaI−13“m”の構築 プラスミドpSP65−XaI−13は、成熟タンパクの予想N末端にAT G開始コドンを含んでいない。この図は、部位指向性突然変異による、アミノ酸 Val24に隣接したATG開始コドンのプラスミドpSP65−XaI−13へ の導入を示している。プラスミドpSP65−XaI−13を、EcoRIと、 FXaコーディング領域内で開裂するClaIとで消化した。プラスミドpSP 65−XaI−13の第二のアリコートを、XmnIと、AmpRコーディング 領域内で開裂するScaIとで消化した。両方のアリコートから、大きい方のフ ラグメントを単離し、これを下記の合成オリゴマーDの存在下で変性およびアニ ールさせて、開始コドンATGを導入した。 次いで、4dNTP類の存在下でDNAポリメラーゼ(クレノウ)反応を行い、 続いてT4DNAリガーゼでライゲーションを行った。アンピシリン耐性で、且 つオリゴマーDとのハイブリダイゼーションに対して陽性のクローンを、pSP 65−XaI−13“m”と命名した。 図10:発現プラスミドpλ−XaI−13“m”の構築 この図は、λPLプロモータの制御下において、クローンpSP65−Xa I−13“m”によってコードされる、成熟した(“m”)FXaIポリペプチ ドの発現のためのプラスミドの構築を示している。プラスミドpSP65−Xa I−13“m”を、NdeIおよびHindIIIで消化した。FXaIポリペプ チドをコードする該NdeI−HindIIIDNAフラグメントを単離し、これ を、λPLプロモータおよびλcIIリボゾーム結合部位(RBS)を含むプラス ミドpMAL−183/191のNdeI−HindIII消化後に単離された大きい方の フラグメントにライゲートした。このライゲーション混合物を用いて、大腸菌43 00を形質転換した。得られたFXaIを発現するプラスミドは、pλ−XaI− 13−“m”と命名され、ATCC受付番号第69135号として寄託された。 図11:SOD−FXaI融合タンパクの発現のための、プラスミドpDeo −S−XaI−13“f”の構築 この図は、修飾Cu/Zn−SOD配列に由来する58アミノ酸を含んだポ リペプチドフラグメントに融合された、クローン13により産生される組換えF Xaポリペプチドの発現するための、deo12プロモータの制御下にあるプ ラスミドの構築を示している。プラスミドpSP65−XaI−13を、Ssp IおよびPstIで消化した。このS spI−PstIのDNAフラグメントを単離し、プラスミドpBAST−Rの 大きい方のScaI−PstIフラグメントにライゲートした。得られたプラス ミドはpDeo−S−XaI−13“f”と命名され、受付番号第69137号でA TCCに寄託された。 図12:FXaIポリペプチド(延長ペプチドに続くFXaI配列)の発現の ためのプラスミドpλ−XaI−13“l”の構築 この図は、FXaIの「プレペプチド」の発現のための、λPLの制御下に あるプラスミドの構築を示している。プラスミドpSP65−XaI−13は、 PCR技術を利用した部位指向性突然変異によるmet3でのNdeIの導入に よって修飾された。プラスミドpSP65−XaI−13のDNAは、下記の5 ’合成プライマーと、 下記の合成オリゴマー との存在下において、PCR増幅された。 その生成物を、NdeIおよびHindIIIで消化した。次いで、その小さい 方のNdeI−HindIIIフラグメントを、λPLプロモータおよびλcIIRB Sを含むプラスミドpM AL−183/191の大きい方のNdeI−HindIIIフラグメントにライゲートし た。得られたプラスミドはpλ−XaI−13“l”と命名された。 図13:プラスミドpDSOD−NGE−XaI−13“m”の構築 実施例10に説明したプラスミドpDSOD−NGE−XaI−13“m” の構築が示されている。プラスミドpDSOD−NGE−XaI−13“m”は 、deoプロモータの制御下に、修飾されたCu/Zn−SOD配列の63アミ ノ酸と、図7に示した配列 glu23−lys156を有するFXaI13“m” ポリペプチドとを含んだ融合タンパクを発現する。この13“m”ポリペプチド は、SOD部分とFXaI部分との間の加工した開裂部位における、ヒドロキシ ルアミン開裂によって得ることができる。 オリゴマーKおよびオリゴマーLは、次の配列を有している。 図14:発現プラスミドpλ−XaI−13−“m”−05Mの構築 プラスミドpλ−XaI−13“m”(ATCC受付け 番号第69135号)をNdeIエンドヌクレアーゼで消化した。線形の大きい方の フラグメントを単離し、T4DNAリガーゼの存在下で、下記の配列を有する合 成DNAフラグメントにライゲート(連結)した。 14℃で一晩ライゲートした後、このライゲーション混合物をAatIIエンド ヌクレアーゼで消化し、大きい方のDNAフラグメントを単離した。このDNA フラグメントを、予めAatIIおよびSspIエンドヌクレアーゼで消化したプ ラスミドpλ−XaI−13“m”の別のアリコートから誘導された小さい方のAat II−SspIフラグメントにライゲートした。この新たに得られたプラス ミドをpλ−XaI−13“m”−05Mと命名した。 図15:プラスミドpλ−XaI−13“m”−05M−T12の構築 プラスミドpλ−XaI−13“m”−05MをHindIIIエンドヌクレア ーゼで消化し、線形のDNAを単離して、これをDNAプラスミドpHG44( 1984年8月20日にATCC受付番号第39806号で寄託された)のHindIIIエン ドヌクレアーゼ消化によって得られた小さい方のHindIII−HindIII・T12DNAフラグメントにライゲートした。この新たに得たプラスミドは、pλ −XaI−13“m”− 05M−T12と命名された。 図16:ウサギにおけるFXaIの薬物動態学 FXaIを放射性ヨウ素(125I)でラベルし、ラベルしない材料(比活性 :0.13×106cpm/μg)と混合し、ウサギに注射した(10μg/ウサギ )。図中で指示した時間間隔で、2時間に亘って血漿サンプルを分析することに よって、ラベルした材料はいつでも完全にTCA沈殿可能であり、またそのレベ ルは約96分の半減期で減少することが明らかになった。 図17:ウサギにおけるFXaIの薬力学 図中に指示した時間間隔で、2時間に亘ってAPTTのEx vivo投与に対す る応答を測定することによって、ウサギでは、血漿中のFXaIの半減期は約70 -78分であることが明らかになった。 図18:ラットコイルモデル(Rat Coil Model)のための、FXaIの3回注 射レジメ FXaIの連続的な血漿レベルを得るために、ex vivoのAPTT測定によ ってFXaIの血漿レベルを評価した。この評価によって、時間ゼロでの最初の 静脈投与に続いて、45分の間隔で最初の投与量の35%を2回投与することに より、FXaIの満足すべき血漿プロファイルを得られることが明らかになった 。 図19:ラットコイルモデルにおける凝血塊の形成に対するFXaIの効果 鋼コイル上に形成された凝血塊の重量を、図に指示した FXaの三つの投与量について、(実施例15に記載したようにして)ラットコ イルモデルにおいて測定した。 図20:マウスの尾出血に対するFXaIの影響 図に示した種々の投与量のFXaIを静脈注射したマウスにおいて、FXa Iの注射後5分間、尾出血を測定した。 図21:マウスの尾出血に対するヘパリンの影響 図に示した種々の投与量のヘパリンを静脈注射したマウスにおいて、ヘパリ ンの注射後5分間、尾出血を測定した。 図22:ラットにおける急性動脈血栓症に対するFXaIの影響 ラットの急性動脈血栓症モデルにおいて、体温変化の是正後に、(実施例1 7に記載したようにして)動脈温度の低下(%)を測定した。0.133mg/kg のFXaIの投与量では、対照との相違は統計的に有意ではなかったが、二つの 高投与量については、対照との相違は統計的に有意であった(20分および40 分でp<0.01-0.05、60分でp<0.001-0.01)。 図23:ヒヒの動脈血栓症のFXaIによる阻害 3頭の異なったヒヒの夫々に、3種類の異なった投与量のFXaIを注射し た。1頭のヒヒにはPBSを注射し、これを対照とした。図に指示した時間間隔 で、ダクロングラフト(dacron graft)上の111In−血小板沈着をガンマカメ ラで測定した。 図24:ヒヒの静脈血栓症のFXaIによる阻害 3頭の異なったヒヒの夫々に、3種類の異なった投与量 のFXaIを注射した。1頭のヒヒにはPBSを注射し、これを対照とした。図 に指示した時間間隔で、チャンバー内での111In−血小板沈着をガンマカメラ で測定した。 図25:動脈−静脈シャント系 実施例18で用いた結成発生装置の模式図が記載されている。 図26:発現プラスミドpλ−XaI−13“m”−T12の構築 プラスミドpλ−XaI−13“m”(図10)をHindIIIエンドヌク レアーゼで消化して線形DNAを単離し、これを、DNAプラスミドpHG44 (1984年8月20日にATCC受付け番号第39806号で寄託された)のHindIII エンドヌクレアーゼ消化によって得た小さい方のHindIII−HindIII・T12DNAフラグメントにライゲートした。この新たに得たプラスミドは、pλ −XaI−13“m”−T12と命名された。 〔発明の詳細な説明〕 アミノ酸の指定として、下記の略号が用いられる。 A Ala アラニン C Cys システイン D Asp アスパラギン酸 E Glu グルタミン酸 F Phe フェニルアラニン G Gly グリシン H His ヒスチジン I Ile イソロイシン K Lys リジン L Leu ロイシン M Met メチオニン N Asp アスパラギン P Pro プロリン Q Gln グルタミン S Ser セリン R Arg アルギニン T Thr スレオニン V Val バリン W Trp トリプトファン Y Tyr チロシン 本件特許出願は、蛭の一種であるHirudo medicinalisから誘導された、今まで 知られていなかった新規なポリペプチドの同定および特性決定を開示する。この 組換えポリペプチドはFXaのインヒビターであり、ここでは「FXaI」と称 する。組換えFXaIはヤギン(Yagin)とも言う。他の側面において、本件出 願は、この新規なポリペプチドの完全な遺伝子配列ならびに推定アミノ酸配列を 開示する。さらに別の側面において、本件出願は、バクテリア中でのこの新規ポ リペプチドの産生とその折り畳みによる、FXaの酵素活性に対する阻害活性を もった生物学的に活性なタンパクの生成を開示する。 本発明は、下記のアミノ酸配列を持ったポリペプチド(タンパク)を提供する 。 上記において、 Xは、METまたは不存在を意味する; Yは、下記配列 LYS・MET・CYS・TRP・ASN・LYS・GLY ・CYS・PRO・CYS・GLY・GLN・ARG・CYS・ASN・LEU ・HIS・ARG・ASN・GLU・CYS・GLU・VAL・ILE・ALA ・GLU・ASN・ILE・GLUの0〜29アミノ酸である。但し、該配列の 一部のみ存在するならば、それは該配列のカルボキシ末端部分であり、Val24 はGlyによって先行されている; Zは、不存在であるか、或いは図7に示した配列Pro110−Lys156の全部 または一部である。但し、該配列の一部のみ存在するならば、それは該配列のア ミノ末端部分である。 このポリペプチドは、グリコシル化されていてもよく、グリコシル化されてい なくてもよい。 本発明のポリペプチドは、上記ポリペプチドの同族体であ るポリペプチド類をも包含すると解釈されるべきである。 好ましい態様において、当該ポリペプチドはアミノ酸配列A−Lys2−Ly s156、Ile29−Lys156、Glu23−Lys156またはA−Val24−Ly s156(Lys2−Lys156、Ile29−Lys156、Glu23−Lys156およ びVal24−Lys156は、図7に示した配列と同一である)を有し、AはME Tまたは不存在であり、Val24はGlyに先行されている。 別の側面において、本発明は、生物学的に活性な組換えFXaIを提供する。 生物学的に活性なFXaIは、実施例2に記載した生物学的活性試験によって 測定されるXa因子の酵素活性を阻害するような活性を有するFXaIとして定 義される。 阻害活性は、上記の生化学的試験によって測定されるXa因子の酵素活性を低 下させる活性として定義される。 FXaの酵素活性が低下する結果として、血液凝固の程度は減少する。 本発明のポリペプチドは、FXaの阻害剤であることの代わりに、またはこれ に加えて、別のまたは追加の生物学的活性を有し得ると思われる。特に、凝血カ スケードの他の因子に対する阻害活性を有し得る。 ここで用いる場合、本発明のポリペプチドの同族体とは、当該ポリペプチドと 実質的に同じアミノ酸配列および生物学的活性を有するポリペプチドである。 従って、この同族体は、結果として得られるポリペプチド が本発明のポリペプチドの生物学的活性を保持する限り、1以上の本質的でない アミノ酸残基の付加、欠失または置換によって、本発明のポリペプチドとは異な ってもよい。当業者であれば、確立された周知の方法を用いて、如何なるアミノ 酸残基を付加、欠失または置換(何れのアミノ酸で置換するかを含めて)し得る かを容易に決定することができる。この周知の方法には、例えば、主題ポリペプ チドに関する同族体ポリペプチドのバクテリアでの発現をコードするDNA配列 の設計および製造、部位指向性突然変異技術によるcDNAおよびゲノム配列の 修飾、組換えタンパクおよび発現ベクターの構築、ポリペプチドのバクテリアで の発現、および従来の生化学的試験によるポリペプチドの生化学的活性の測定の ための従来の方法が含まれる。 同族体の例には、主題ポリペプチドで特定された全残基よりも少ない残基を有 する欠失同族体、1以上の特定の残基が他の残基で置き換えられた置換同族体、 および1以上のアミノ酸残基が当該ポリペプチドに加えられた付加同族体がある 。これらすべての同族体は、本発明のポリペプチドの生物学的活性を共有してい る。 実質的に同じアミノ酸配列とは、ここでは、FXaIのアミノ酸配列のN末端 において、4アミノ酸未満の付加または欠失を含むものとして定義される。更に 、当該タンパクの生物学的活性を失わないような、配列における置換および/ま たは欠失が存在し得る。このような置換は、当業者には公知である。例えば、Le hninger,Biochemistry, 2nd ed.Worth Pub.,N.Y.(1975);Creighton,Protein Structure,a Practical Approach ,IRL Press at Oxford Univ.Press,Oxford,England(1989);and Dayhoff ,Atlas of Protein Sequence and Structure 1972,National Biomedical Rese rchFoundation,Maryland(1972)に記載された同族体または均等基(equvalent groups)に従って、置換には10残基までが含まれ得る。 実質的に同じ生物学的活性とは、同じ生物学的活性になることが当業者に知ら れている程度に、僅かに異なり得るポリペプチドの活性と同じ生物学的活性をい う。 本出願は、ヒルド・メディシナリス(Hirudo medicinalis)のcDNAライブ ラリーに由来するmRNAから単離されたDNAを開示する。このDNAまたは その一部によってコードされるポリペプチドはFXaのインヒビターであるが、 該DNAヌクレオチド配列から推定されるアミノ酸配列は、リグビ(Rigbi)( 13)によって開示された公知の天然に存在するFXaインヒビターの配列とは 実質的に異なっている。この新規なポリペプチドの存在は従来開示されていない 。 本発明のポリペプチドは、延長ペプチドもしくは融合ペプチドが存在しない「 成熟した」タンパクとして、リーダーペプチドもしくは延長ペプチドを含むプレ ペプチドとして、または他のタンパクもしくはポリペプチドの全部もしくは一部 を含む融合ペプチドとして得ることができる。成熟タンパクは、直接の発現によ って、または融合ポリペプチドもしくはプレペプチドの開裂によって得ることが できる。 特定の態様において、組換えFXaIは、λPLプロモータの制御下にあるプ ラスミドpλ−XaI−13“m”、プラスミドpλ−XaI−13“m”−T12、またはプラスミドpλ−XaI−13“m”-0.5M−T12を含む大腸菌 (E.coli)4300によって、成熟ポリペプチド(即ち、リーダーペプチドもしく は融合タンパクのような、アミノ末端もしくはカルボキシ末端の延長部をもたな い)として発現される。 他の態様において、この組換えFXaIは、修飾されたCu/Zn−SOD配 列のN末端の最初の58アミノ酸に融合された組換えFXaIを発現する、de プロモータの制御下にあるプラスミドpDeo−S−XaI−13“f”を含 む大腸菌733によって、融合ポリペプチドとして産生される。Cu/Zn−SO Dは、一緒に譲渡された米国特許第4,742,004号に記載されており、またSteinma n,H.M.,Superoxide Dismutase,(Oberley,ed.)CRC Press,Florida,p.p.1 1-68,1982に記載されている。 更に別の態様においては、この組換えFXaIは、プラスミドpλ−XaI− 13“l”を含んだ大腸菌4300により発現された、推定延長配列を含むプレペプ チドとして得られる。 より好ましい態様において、この組換えFXaIは、修飾Cu/Zn−SOD 配列の63アミノ酸フラグメントと、ヒドロキシルアミン開裂部位と、図7に示 した配列glu23−lys156を有するFXaI−13“m”ポリペプチドとを 含む融合ポリペプチドをコードするプラスミドpλSOD−NGE−XaI−1 3“m”によって、融合ポリペプチドとして産生される。当業者は、該融合タン パクを加工開裂部位で開裂させることによって、容易にFXaI−13“m”ポ リペプチドを得ることができる。 こうして、成熟組換えFXaIは、公知の方法により、直接発現または融合タ ンパクもしくは融合ポリペプチドの開裂によって得ることができる。更に、当業 者は、公知かつ容易に利用可能な材料および方法を用いて、他の融合タンパクお よびFXaI−DNAをコードするDNAの他の操作から、成熟FXaIを得る 方法を熟知している(例えば、Nilsson et al.,Current Opinion in Structura l Biology,2:569-575(1992) and Hopp et al.,BioTechnology 6:1204-1210 (1988))。 本発明は更に、本発明のポリペプチドをコードするDNAを提供する。 本発明はまた、本発明のポリペプチドをコードするDNAを含んだ発現プラス ミドを提供する。 当該ポリペプチドをコードするDNAを発現させるために用い得るベクターと しては、バクテリオファージ(例えばλファージ)のようなバクテリアウイルス 、コスミド、プラスミド、およびその他のベクターが挙げられる。問題のポリペ プチドをコードする遺伝子は、当該技術で周知の方法によって、適切なベクター に挿入される。例えば、従来の制限エンドヌクレアーゼを用いることにより、挿 入DNAおよびベク ターDNAの双方を開裂させて、相互に相補的な末端対を生じさせ、次いでDN Aリガーゼで連結することができる。或いは、ベクター中の制限部位に対して相 補的な塩基配列を含む合成リンカーを挿入DNAに連結し、次いで当該部位で切 断する制限酵素を用いて消化することができる。他の手段もまた利用可能であり 、これら手段は当業者に公知である。 当該ポリペプチドをコードする配列を含んだベクターは、広範な原核ホスト細 胞または真核ホスト細胞、例えばバクテリア、真菌、酵母、植物、昆虫、並びに CHO、ニワトリ胚、繊維芽細胞、腎よび他の公知の細胞系のような哺乳動物細 胞における発現に適用され得る。これらのベクターは更に、前記ホスト中におい て該ポリペプチドを発現するように、当該ポリペプチドをコードする配列に対し て位置づけられた、クローン化遺伝子の発現に必要な調節要素を含んでいる。発 現に必要な調節要素の例には、プロモータ、オペレータ、およびリボゾーム結合 部位が含まれる。例えば、バクテリア発現ベクターは、λPLLまたはdeoプ ロモータおよびオペレータのような、プロモータ/オペレータ系を含み得る。翻 訳の開始には、λC11またはdeoリボゾーム結合部位のようなリボゾーム結合 部位が用いられ得る。また、リップレッサおよびエンハンサのような適切な要素 が存在していてもよい。種々の発現系に適した調節要素を用いる方法は、当業者 が熟知するところである。 上記の調節要素は、適切なホスト細胞において当該ポリペプチドを発現するよ うに、該ポリペプチドをコードするDN Aに関連してプラスミド内に配置される。本発明の好ましい態様において、調節 要素は当該ポリペプチドをコードするDNAに近接して、その上流に配置される 。他の適切な調節要素は当業者に公知である。 このようなベクターは商業的に得られ、或いは当該技術において周知の方法に より、刊行物に記載された配列から構築され得る。このような刊行物としては、 例えば、λPLに関する方法を開示している1989年5月16日に発行された米国特 許第4,831,120号および1992年9月1日に発行された米国特許第5,143,836号、並 びにdeoプロモータに関する方法を開示している1989年2月22日に発行された ヨーロッパ特許出願公開第303,972号が挙げられる。 本発明は、上記組換えタンパクの何れかをコードするプラスミドを提供する。 一つの好ましい態様は、1992年12月1日にATCC受付け番号第69134号の下 に寄託されたプラスミドpSP65−XaI−13である。スミドpSP65− XaI−13は、適切な調節要素を欠いているから、何れのタンパクをも発現し ない。しかし、組換えFXaIの発現を得るために、プラスミドpSP65−X aI−13を操作する方法は当業者の熟知するところである。 より好ましい態様において、これらのプラスミドは、1992年12月1日にATC C受付け番号第69137号で寄託されたpDeo−S−XaI−13“f”と称す る発現プラスミド、1992年12月1日にATCC受付け番号第69135号で寄託され たプラスミドpλ−XaI−13“m”および1993年3月23日にATCC受付け 番号第69269号で寄託されたプラスミドpλSOD−NGE−XaI−13“m ”である。 更なる別の好ましい態様において、前記発現プラスミドは、プラスミドpλ− XaI−13“m”−T12、pλ−XaI−13“m”−05M−T12、およ びpλ−XaI−13“m”−05Mである。 当業者であれば、この出願に関連して寄託されたプラスミド類が、公知の方法 (例えば部位指向性突然変異またはリンカーの挿入)によって、関連ポリペプチ ド類(同族体)の発現をコードするように容易に変更され得ることを理解するで あろう。このような技術は、例えばSambrook,J.,Fritsch,E.F.and Maniatis ,T.(1989)Molecular Cloning:A Laboratory Manula,2nd edition,Cold S pring Harbor Laboratory Pressに記載されている。 本発明の発現プラスミドは、適切なホスト細胞、好ましくはバクテリアホスト 細胞に導入され得る。しかし、当業者であれば、本発明の発現プラスミドが、既 述の広範な原核細胞および真核細胞へ導入するために適切に修飾され得ることを 理解するであろう。ホストとして用いるバクテリアは、栄養要求性株(例えばE .coli A1645)、原栄養株(例えばE.coli A4255)および溶菌株;F+株および F-株;λプロファージのcI857リプレッサ配列を含む株(例えばE.coli A164 5およびA4255);およびdeoリプレッサおよび/またはdeo遺伝子(1989年 2月22日に公開されたヨーロッパ 特許出願公開第0303972号を参照のこと)の何れであってもよい。大腸菌(Esche richia coli )A4255はATCC受付け番号第53468号で寄託されており、また大 腸菌Sφ930はATCC受付け番号第67706号で寄託されている。好ましい態様に おいて、E.coli 4300はλPLの制御下でのプラスミド発現のためのホストとし て用いられ、E.coli 733はdeoプロモータの制御下でのプラスミドの発現の ためのホストとして用いられる。 好ましいバクテリアホスト細胞は、Escherichia coli細胞である。適切なEsch erichia coli 細胞の例は、733株および4300もしくは4300(F)株であるが、他のEs cherichia coli 株および他のバクテリアもまた、プラスミドのホストとして使用 することができる。真核細胞の一例は昆虫細胞である。好ましい昆虫細胞は、バ キュロウイルス発現系を含むSf−9細胞である。 本発明は、上記の発現プラスミドの何れれかと共にバクテリア細胞を含んだ、 ホスト/プラスミド系を提供する。 上記全てのE.coliホスト株は、当該技術において周知の方法、例えばR.P.No vick(1969年)によってBacteriol.Review 33,210に開示された臭化エチジウム 法により、該ホスト株が有するプラスミドを「除去(cure)」され得る。 ここに開示したポリペプチドを、異なったプラスミドおよび/または遺伝子コ ードの縮重に起因して同じアミノ酸配列をコードする異なったヌクレオチド配列 から製造する方法は、当業者の了知するところである。また、当業者は、当該ポ リ ペプチドの構造または特異的な生物学的活性に影響しない程度の、アミノ酸の微 少な変更を有する実質的に同一な同族体を製造することができる。このような同 族体もまた、本発明に包含されるものである。 加えて、本発明は生物学的に活性な組換えFXaIの製造方法であって、当該 ポリペプチドをコードする発現プラスミドでホスト細胞を形質転換する工程と、 この形質転換されたホスト細胞を、該細胞が前記プラスミドによってコードされ るポリペプチドを産生するように培養する工程と、こうして産生されたポリペプ チドを回収する工程とを具備した方法を提供する。 別の側面において、本発明は、生物学的に活性な組換えFXaIポリペプチド を製造する方法であって、前記ホスト細胞がバクテリア細胞であり、また前記回 収工程は、 (a)前記細胞を破壊して、前記ポリペプチドを含む溶解物を製造する工程 と、 (b)前記溶解物を処理して、前記ポリペプチドを含む包接体(inclusion b ody)を得る工程と、 (c)該包接体を処理して、可溶形の前記ポリペプチドを得る工程と、 (d)得られた可溶性ポリペプチドを処理して、生物学的に活性なポリペプ チドを形成する工程と、 (e)こうして形成された生物学的に活性なポリペプチドを回収する工程と 、 (f)こうして回収された生物学的に活性なポリペプチド を精製する工程 とを具備する方法を提供する。 好ましい態様において、工程(c)の処理工程には変性剤の添加が含まれ、工 程(d)の処理工程には前記ポリペプチドをチオール含有化合物およびジスルフ ィドに接触させることが含まれ、工程(f)の精製工程にはカラムクロマトグラ フィーが含まれる。 より好ましい態様において、前記変性剤は塩化グアニジニウムまたは尿素であ り;前記チオール含有化合物はグルタチオン、チオレドキシン、β−メルカプト エタノールまたはシステインであり;前記ジスルフィドは酸化されたグルタチオ ン、シスチンまたはメルカプトエタノールの空気酸化生成物であり;前記カラム クロマトグラフィーには、Q−セファロースクロマトグラフィーおよびヘパリン −セファロースクロマトグラフィーの何れか一方もしくは両方、またはQ−セフ ァロースクロマトグラフィーおよびS−セファロースクロマトグラフィーの何れ か一方もしくは両方が含まれる。 本発明は更に、前記生物学的に活性なポリペプチドからもたらされる望ましい 治療効果を得るために有効な上記何れかのポリペプチドと、適切なキャリアとを 含有する組成物を提供する。 好ましい態様において、前記望ましい治療効果は、血液凝固および血栓症の程 度を低下させることである。血液凝固の程度は、APTTのようなイン・ビトロ での凝固試験によって表すことができる。本発明はまた、血液凝固の程度を低下 させる方法であって、血液を、血液凝固の程度を低下させるのに有効な量の請求 の範囲に記載したポリペプチドと接触させることを具備する方法を提供する。 好ましい態様において、前記の接触は、患者においてイン・ビボで行われる。 もっとも好ましい態様において、患者は過剰な血液凝固に罹患している。 特定の態様において、過剰血液凝固に罹患している患者は、血管疾患、術後外 傷、並びに肥満、妊娠、経口避妊薬の使用および続持性運動抑制(prolonged im mobilization)に付随した静脈血栓塞栓症の傾向からなる群から選択される症状 を有している。 従って、本発明は、卒中または他の脳血管障害のような脳血管障害における、 血液凝固および血栓症の程度を低下する方法を提供する。 本発明は、血栓症、特に静脈血栓症、より特定的には深静脈血栓症または散在 性血管内凝血で生じる過剰な血液凝固の症状において、血液凝固の程度を低下さ せるための方法を提供する。 本発明は更に、冠動脈の血栓症のような動脈血栓症で発生する過剰な血液凝固 の症状において、過剰な血液凝固の程度を低下させる方法を提供する。 上記のように、血栓症はしばしば血栓溶解に続いて発生する。従って、本発明 は血栓溶解の後の血液凝固の程度を低下する方法を提供する。好ましい態様にお いて、血栓症は血栓溶解剤で生じる。特定の態様において、該血栓溶解剤は組 織プラスミノーゲン活性化剤またはストレプトキナーゼである。当該ポリペプチ ドは、血栓溶解剤を投与している間またはその投与の後に、或いは血栓溶解剤に 結合させて投与すればよい。 本発明はまた、Xa因子の活性を阻害する方法であって、Xa因子を、Xa因 子の活性を阻害するのに有効な量のポリペプチドと接触させることを具備した方 法を提供する。 更なる態様において、本発明のポリペプチドは、再発性インフルエンザ感染の 予防に用いてもよい。インフルエンザ感染は、ウイルスによる細胞の感染および 再感染を含むダイナミックなプロセスである。A型インフルエンザ感染に関連す る活性化酵素は、ニワトリ血液凝固因子Xaに極めて類似していることが示され ている(Gotoh B.el al.(1992),EMBO J.9:4185-4190 and Ogasawara T.e t al(1992),EMBO J.11:467-472)。従って、対応するヒトFXaは、ヒトに 生じるインフルエンザ感染に関与する可能性がある。 FXa阻害剤は、再発性インフルエンザ感染の予防に有用であると思われる。 特定の態様において、FXa阻害剤は本発明のポリペプチドである。また、当該 ポリペプチドは、追加の治療剤との組み合わせにおいて投与され得ると思われる 。特定の態様において、この追加の治療剤は、酸素フリーラジカル消去剤(oxyg en free radical scavenger)が含まれる。好ましい態様において、この酸素フ リーラジカルは、スーパーオキシドジスムターゼである。更に好ましい態様にお いては、このスーパーオキシドジスムターゼはCu/Zn−SO D(米国特許第4,742,004号)またはMnSOD(一緒に譲渡された1992年2月2 7日出願の米国特許出願第842,740号および英国特許第GB 2,183,658号)である。 このような治療は、インフルエンザ感染を扱う現在利用可能な治療法および予 防法を凌駕する多くの利点を有するであろう。現在使用されているインフルエン ザ予防法は、インフルエンザウイルスに対する免疫感作に基づいている。この方 法は、インフルエンザウイルスの突然変異の頻度が高いこと、並びにウイルス株 が多いことに起因して、信頼性がないことが立証されている。 従って、感染メカニズムを阻害する薬剤の使用は、ウイルス粒子の免疫学的性 質に依存せず、従って特定の株には限定されない点において極めて有利である。 更に、インフルエンザは気管支肺疾患であるから、治療薬は好ましくはエアロ ゾルとして投与されるであろうから、単純な投与方法が提供される。 更なる側面において、本発明は当該ポリペプチドのエピトープと特異的に反応 する抗体を提供する。特別の態様において、該抗体はモノクローナル抗体である 。本発明はまた、当該抗体の特異的な反応を拮抗的に阻害するポリペプチドを包 含する。 本発明に関連して寄託されたプラスミドおよび株 本発明による方法の実施に有用な種々のプラスミドおよびE.coli株は、特 許手続上の微生物の寄託の国際的承認に関するブダペスト条約の規定に従い、且 つこれを満たすた めに、メリーランド州20852、ロックウイル、12301パークローンドライブのアメ リカン・タイプ・カルチャー・コレクションに寄託された。 これらプラスミドには、E.coli MC1061中に導入された形でATCC受付け番 号第69134号の下に寄託された、プラスミドpSP65−XaI−13(これは 、クローン13のFXaIをコードするcDNAを含む);E.coli 733中に導 入された形でATCC受付け番号第69137号の下に寄託された、プラスミドpD eo−S−XaI−13“f”(これは、ヒトCu/Zn−SODの修飾配列の 58N末端アミノ酸に融合されたdeoプロモータの制御下に、FXaI阻害剤 を発現する);E.coli 4300中に導入された形でATCC受付け番号第69135号 の下に寄託された、プラスミドpλ−XaI−13“m”(これは、成熟FXa Iポリペプチドを発現する)が含まれる。これらのプラスミドは1992年12月1日 に寄託された。1993年3月24日に、E.coli 4300(F)の中に導入された形で、 ATCC受付け番号第69269号の下に寄託されたプラスミドpλSOD−NGE −XaI−13“m”は、修飾Cu/Zn−SOD配列の63アミノ酸フラグメ ントと、ヒドロキシルアミン開裂部位と、FXaI−13“m”ポリペプチドと を含む開裂可能な融合タンパクを発現する。寄託されたバクテリア株は、上記で 述べたようにATCC受付け番号第69135号の下に寄託された、λPLプロモータ によって制御されるプラスミドのホスト細胞であるE.coli 4300と;上記のよう にATCC受付け番号第69137 の下に寄託された、deoプロモータによって制御されるプラスミドのホスト細 胞であるE.coli 733である。 更に、λPLプロモータを含むベクターであるプラスミドpMLK−100は 、E.coli 4300に導入された形で、ATCC受付け番号第68605号の下に、1991 年2月6日に寄託された。また、T12転写停止配列を含むベクターであるプラ スミドpHG44は、E.coliに導入された形で、ATCC受付け番号第39806号 の下に、1984年8月20日に寄託された。 以下に述べる種々の実施例は、本発明を理解する上での一助とする事を目的と するものであり、本発明の範囲をこれらの例だけに限定しようとする意図はなく 、そのように解釈されてはならない。これら実施例には、相補的DNAの単離、 ベクターの調整、ポリペプチドをコード化している遺伝子のそれらベクターへの 挿入する、或いは細菌宿主中への調製済みプラスミドの導入に関する詳細な説明 は含まれていない。これらの方法は、当該分野の技術者にとって公知であり、ま た、Sambrook,FrischおよびManiatis著、MolecularCloning:A laboratory Manu al ,第2版、コールドスプリングハーバー研究所出版局、米国(1989)等、 数多くの刊行物に記載されている。 実施例1及び2においては、Hirudo medicinalisの唾液に由来する天然のFX a阻害物質の分類及び特性分析のための方法に関して説明がなされている。 実施例3〜18においては、上記方法により得られたポリペプチドを、本発明 の新規ポリペプチドをコードする新規なDNA配列の同定に用いる方法、並びに 新規で且つ発明性を有する本発明の他の実施例について説明がなされている。 実施例1:H.medicinalisに由来する天然のFXa阻害物質の精 Hirudo medicinalis由来のヒル唾液希釈液(DLS)からFXa阻害物質を精 製した。DLSは、Rigbi et al.,Comp.Biochem.Physiol.87B:567-573(19 87)の方法に従って調製した。 簡単に説明すると、生理食塩水中に0.001Mアルギニンを含む摂食本能刺激性 溶液(phagostimulatory solution)を、円筒の両端開口部を覆って張り付けら れた洗浄済みの膜(ソーセージ用外被、Nippi Gelatin Casting,東京、日本か ら入手)面に注いだ。次に、飢餓状態においたヒルの、極度に大きい前腸膨脹部 内にDLSを吸い込ませて、これを飽満状態にした。給飼液は撹拌しなかったの で、この溶液中に分泌された唾液は大部分が再吸入されたと思われる。給飼を中 断した後、ヒルの後端側から前方に向かって扱き、口部から、その唾液を含んだ 消化液を強制的に吐き出させた。この希釈ヒル溶液(DLS)と称する無色の液 体を採集した。 DLSから各種タンパク質を精製する方法を以下に述べる。これら二つの方法 は類似しており、4級アミノエチルカラム(Mono-QまたはQ-Sepharose)による 陰イオン交換クロマトグラフ処理後、Superose 12によるゲル濾過クロマトグラ フ処理またはヘパリン・セファロースによるアフィニティー(親和性)クロマト グラフ処理を用いる方法である。いずれの場合にも、調製された物質の正体およ びその均一性を確認する為に、SDS−PAGE[ポリアクリルアミド電気泳動 法]及び、これを補強する意味で、少なくとも一つ以上の別の方法を用いる。本 精製方法については、図1にその概要を示した。 1.Mono−Q担体による処理に続いてSuperose12担体処理を用いる精製方 25匹前後のヒルから採集したDLS(150ml)を等量の20mMトリス塩 酸緩衝液(pH8.9)で希釈した後に、FPLC Mono-Qカラム(5×50mm)にか けた。同緩衝液(80ml)に溶解させた0-0.5M NaClの線形濃度勾配溶出 法(流速=1ml/分)を用いて溶離した。この際に、280mmでの吸光度を監 視した。その後、再度、同緩衝液(20ml)中に溶解した0.5M-1M NaCl による濃度勾配溶出法を用いてカラムを洗浄した後、同一流速で、5mlの1M NaClを用いて、ダメ押し洗浄を行った。画分は1mlずつ収集した後、FX a阻害活性およびヒルジン活性を測定した。FXa阻害活性に対するピークは、 ほぼ0.35M NaCl濃度の位置において、ヒルジンのピークに対して分離した形 で溶離されたので、FXa阻害活性を示す画分を集めて、Supeose 12充填カラム (10×900mm;即ち、10×300mmカラム3連)にかけた。150mM NaClを含 む20mMトリス塩酸緩衝液(pH8)を、毎分0.3mlで流しな がら、室温下で溶出させた。280nmでの吸光度を監視した。上記の条件の下 で、FXa阻害活性は、見掛け上、4kDの分子量を持つ単一のピークとして溶 離された。これとは対照的に、精製処理を施したFXa阻害活性を含む画分を、 トリシン・SDS−PAGEにかけて電気泳動させた場合には、ほぼ14kDの 分子量に対応する単一バンドが出現した。実施例2で述べる事になるが、該分子 量決定に関する矛盾の原因は、Superose 12がFXa阻害物質と相互作用を行っ た結果、FXa阻害物質のカラムからの溶離が遅延した為であるとも考えられる 。 この精製済みポリペプチドは更に、逆相HPLC[高速液体クロマトグラフ法 ](RP−HPLC)を用いて、分析された。即ち、阻害物質をSuperose 12カ ラムにかけて精製し、凍結乾燥した後、1mlの0.1%三臭化酢酸に溶解させ、 最後にKontronモデル420/422 HPLC装置に組み込んだ7μRP-300充填カラム (Aquapore,Brownlee Labs製)に、かけた。線形濃度勾配下、アセトニトリル を含む0.01%三臭化酢酸溶液(60ml)を毎分1mlで流す事によって、 溶出処理を行った。この際、220nmでの吸光度を監視した。保持時間38.51 分の単一ピークが観察された。これによってFXa阻害物質は精製されて、10 0%均一化された事が実証された。 2.Q−セファロース カラム処理後、ヘパリン−セファロースカラム処理に よる精製 50匹前後のヒルから得られたDLS(320ml)を、等 量の20mMトリス塩酸緩衝液(pH8.9)で希釈し、Q−セファロースカラム (10×50mm)にかけた。カラムからの溶出処理は、同緩衝液(70ml) に溶解させた0-0.5M NaClによる線形濃度勾配下で、毎分1mlの流速で行 った。その間、280nmでの吸光度を監視した。次に、同緩衝液に溶解させた1M NaClを、同流量で流してカラム洗浄を行った。画分を、各々1mlずつ採取 してから、FXa阻害活性およびヒルジン活性について分析した。その結果、F Xa阻害活性のピークは、確実に、ヒルジンのピークに対して分離された事が裏 付けられた。このFX阻害物質は、ほぼ0.3mM NaCl濃度の位置で、溶離さ れたが、この事は、前述したMono-Qによる溶離位置とほぼ同一の位置であった。 FXa阻害活性を示す画分は、一つに纏めて、20mM トリス塩酸緩衝液(pH8. 9)中で透析した。次に、その7mlをヘパリン・セファロースカラム(10× 50mm)にかけた。0-0.5M NaClによる線形濃度勾配で、同緩衝液(70m l)に溶解させたNaCl溶液を、毎分1mlの流速で流して溶出処理を行った 。そして、同時に280nmでの吸光度を監視した。引き続いて、このカラムを、 同一の緩衝液に溶解した1M NaCl溶液を用いて同一流速で洗浄処理した。1 mlずつ採取した各画分のFXa阻害活性を分析した。精製率の極めて高い、F Xa阻害活性を示す物質は、ほぼ0.35MのNaCl濃度位置に単一ピークとして 溶離された。本方法を使用した場合、FXa阻害物質は約600倍に濃縮精製さ れ、総合収率は14%であった。後述するように、この調製物を トリシン・SDS−PAGE分析したところ、分子量14kDに相当する単一バ ンドとして現れた。この方法で精製したFXaの均一度については、更に、変性 ゲル条件下でゲル浸透クロマトグラフ試験を行う事によって確認された。 実施例2:DSLから分離された医用ヒル由来のFXa阻害物質の特性分析 1.分子量 1.1 トリシン・SDS−PAGE[ドデシル硫酸ナトリウム・電気泳動法] 均一度およびタンパク質の分子量を測定する為、実施例1で述べた方法によっ て調整された、種々のFXa試料を分析した。採用した方法は、Schagger等の方 法(Anal.Biochem.166:368-379,1987)の改変版である。FXa阻害物質に相当 するバンドは略14kDの位置まで泳動し、単一バンドとして現れた。場合によ っては、略12-14kDの、比較的幅広いバンドとなって現れた。 1.2 BioGel P−60によるゲル浸透クロマトグラフ法 更に、FXa阻害物質の粗調製試料のゲル浸透クロマトグラフ法にかけたとこ ろ、FXa阻害活性は、分子量14kDに相当する保持時間の位置に溶離された 。前項でも触れたが、トリシン・SDS−PAGE法を用いて、変性条件下で測 定した場合のFXa阻害物質の分子量も、やはり14kDであった。従って、こ れらの事実は、FXa阻害物質は14kDのモノマーに外ならない事を明瞭に物 語っている。 2.N−末端配列 実施例1で述べた二通りの方法を用いて、医用ヒル唾液から精製されたFXa 阻害物質試料は、トリシン・SDS−PAGE法を用いて更に細分別してから、 PVDF膜面にエレクトロブロットした。FXa阻害物質を含有する膜の小片を 自動配列決定装置(Applied Biosystems Microsequencer,475Aモデル)に かけて、連続20の繰り返し処理をした。以下のアミノ酸配列は、前項で述べた 二つの方法を用いて、精製した試料から得られたものである。 引き続き、ピログルタミン酸アミノペプチダーゼ処理を施した場合にも同一の 結果が得られた事から、N末端がピログルタミン酸でブロックされた形のイソ型 FXa阻害物質は、全く存在しない事が明らかになった。 3.生化学的活性の分析 FXa阻害活性のM測定は、以下に述べる通り、発色性物質、即ちMethoxycar bonyl-D-cyclohexylglycyl−glycyl-arginyl p-nitroanilide(CHG)の、FXa に媒介された加水分解に対する阻害率に基づいて行われた。 即ち、405nmでの吸光度(εM=9920M-1cm-1)の 増加として、FXaを観測した。この基質のFXaによる加水分解に関す、反応 速度論的パラメータは以下の通りであった。即ち、触媒定数=130sec-1、 m=15μMである。基質濃度として適切な値については、342nmにおけ る分子吸光係数(8210)から決定した。反応液には50mMトリス塩酸緩衝液(pH 8.2),5mM CaCl2、200mM NaCl,0.1%PEG,40μMの基質及び、約 2nMのFXaを含んでいる。FXa濃度は、前述の反応速度論的パラメータに 基づいて、阻害物質の非存在下において、40μMのCHGの初期加水分解速度 (最初の20秒間)から更に正確に決定された。 本発明のFXaIのようなFXa阻害剤によるFXa阻害活性が存在する場合 には、吸光度増加の抑制が観測され得る。当該阻害物質の濃度は、阻害物質が存 在する場合の反応と存在しない場合の反応との間での吸光度の差に、FXa濃度 を乗じた値である。 この測定法においては、酵素−阻害物質複合体の組成モル比=1:1であると 仮定し、また解離定数(Ki)は、実質的に当該阻害物質(FXa阻害剤)の全 てが当該酵素(FXa)に結合することを可能とするほど充分に低い(即ち、親 和性の高い結合)ことを仮定している。しかしながら、ヒル唾液から分離した天 然のFXa阻害物質の用量反応曲線(抑制度vs抑制物質濃度)における飽和部分 の形状を分析することによって、前記条件下では、阻害物質・酵素複合体が実測 可能で且つ無視できない解離定数を有することが証明され ている。 FXa−FXa阻害物質複合体の解離度は解離定数(Ki)によって特徴づけ られ、また、発色性基質CHGの抑制された加水分解速度から測定され得る。こ れらの結果は、Dixon及びWebb著の酵素学(第3版),Academic Press,ニューヨ ーク(1979)に記載されているのと実質的に同様の、酵素・阻害物質複合体につ いての拮抗阻害の反応速度論的スキームに従って解析し得る。 従って、上記の方法で測定された阻害物質濃度は過少評価されている可能性も ある。それ故、こうした場合には、一定の阻害(通常は50%)を得るために必 要とされる濃度としてFXa阻害剤濃度を定義し、これらの反応条件下で50% 阻害(IC50)を生じる量を1ミリユニット(mu)ないし1pmolと定義す ることが有用である。 精製および特徴決定の際の濃度測定のために用いたFXa阻害活性分析は、El isa Titertek Twin Reader 380型(EF LAB製)またはPhillips(PU 8720モデル )UV/Vis走査型測光計において行った。 FXa阻害剤の阻害活性は、プロトロンビナーゼとの複合体形成時における、 FXaに及ぼす効果として測定する事も可能であろう。リン脂質としては、ウサ ギ脳由来セファリン(Sigma社製)を用いた。1mlの15M NaCl1ml中に 試薬一瓶分を懸濁させた後、反応液に対して1:40の比、即ち、2.5μl/100 μlとなるように希釈した。反応液中の他の諸成分の濃度は以下の通りである。 即ち、トリス塩酸 緩衝液pH7.4/150mM NaCl/0.1%のポリエチレングリコール6000中に、FXaが 250pM,プロトロンビンが2.67μM,FVaが4.2nMおよびCa2+が1mM含 まれる。予め39℃で10分間反応させた後、プロトロンビンを添加して反応を 開始させた。様々な時間間隔を置いて、各々、一定量の試料を採取した。反応停 止は、10mM EDTAによって行った。また、採取後の試料は、分析にかけるま で氷上に静置した。FXa阻害物質(例えば該発明のFXaI)によるFXa阻 害活性は、37℃でプロトロンビンがトロンビンに変化する反応に及ぼすFXa Iの影響として測定した。生成したトロンビン量は、80μgのトロンビン−p ニトロアニリド塩(合成物質)S−2238(KabiVitrum,スエーデン製)を基質に 用いて23℃で測定した。 その結果、天然のFXa阻害物質に対しては、Ki=72pM及び、IC50= 190pMという数値が得られた。 その後実施した実験(例えば実施例14)では、プロトロンビナーゼ複合体に 対する測定方法に若干の改変を加えた。即ち、測定用反応液中に、250pMのF Xa及び2.67μMのプロトロンビンに代えて、50pMのFXa及び1.35μMの プロトロンビンを添加した。その結果、Ki=120pMを得た。 実施例3:PCRによる、FXa阻害物質のcDNAのクローニング 下記の方法は、図4に図式的に示した。RNAは、全量とも120匹のヒル(Hirudo medicinalis) から抽出した。全 量のRNAから35μgのpolyA+・mRANを単離(この際、Fast Trach( 商標)メッセンジャーRNA単離用キット、Invitrogen社製を使用)した。こう して得られたpo1yA+・mRNAの5μgを、次に示す合成プライマーの存在 下における逆転写反応の際、鋳型として使用した。 この15量体のオリゴdT配列は、種々のmRNA中のポリA配列に対して相 補性をもたらす配列である。単鎖状相補DNA(ss−cDNA)の合成に引き 続いて、mRNAを、アルカリ処理(0.3M NaCl溶液中に室温で一晩)によ って分解した。次に、下記の合成縮重DNAオリゴマーを逆転写用プライマーに 用いて、この水解処理後の一定量をPCR増幅した。 この合成プライマーは、天然のFXa阻害物質(実施例2)のN末端部におけ る9個のアミノ酸配に対応して調製され、次のアミノ酸配列をコード化している 。 NH2-Tyr-Glu-Val-Ile-Tyr-Val-Asp-Asp-Pro-(COOH) PCR増幅条件は次の通りである。 1.プライマー A 0.2μg 2.プライマー B 0.2μg 3.ss−cDNA 5μl(全量の5%) 4.5mM dNTP 4μl 5.10×PCR緩衝液 10μl 6.Taqポリメラーゼ 0.2μl(8U/μl(USB)) 7.H2O 81μl 8.40サイクル×[94℃で1分間;37℃で3分間;72℃で4分間] PCR増幅反応による生成物を分析する為、100μlの反応溶液の内、10 μlをアガロースゲルにかけた。同時に、非増幅処理の対称群および数種類の分 子量マーカーを同一ゲルにかけた。略350bp、450bp及び700bpに 相当する3種類のバンドが観察された。これら3種類のバンドはニトロセルロー ス紙上にブロッティングされ、次いで放射性標識化された合成DNAプローブ( プローブC)とのハイブリダイズされた。このDNAプローブは、実施例2に開 示したN末端部配列の内、14ないし19のアミノ酸配列部分に相当するもので あり、下記の配列を有している。 これら3種のPCR産物は、厳密度の高いハイブリダイズ条件下において、プ ローブCとハイブリダイズする事が見出された。しかしながら、700bpに相 当するバンドの場合、 350bp断片及び450bp断片に相当するバンドに比べると、ハイブリッド 形成能力が比較的弱いものである事が観察された。 PCR増幅に続いて、該反応液に対して、クロロフォルム及びフェノール抽出 、並びに、エタノール沈殿処理を行う事により、目的のDNA純度を高めた。次 いで、このDNAをEcoRI及びHindIIIで消化し、ゲル精製処理にかけ た後、得られたDNA断片群を、プラスミドpSP65に由来する大きい方のE coRI−HindIII断片中にサブクローニングした(図4)。この連結反応 後の溶液を、大腸菌(MC1061株)の形質転換用に用いた。形質転換株は、前述 の放射性標識化されたプローブCを用いたin-situハイブリダイゼーションによ ってスクリーニングした。 プラスミドDNAは、陽性クローンから調製した。期待される大きさのEco RI及びHindIII断片を有するこれらプラスミドに対して、Sangerの ジデオキシ配列決定法を用いて、DNA配列の決定を行った。この方式の場合、 二群のクローンが得られた。即ち、(A)約290塩基対の挿入部分を持つクロ ーン群(クローン3、8及び12)並びに(B)約450塩基対の挿入部分を持 つクローン群(クローン1、4、5、及び16)である。クローン3及び4を含 むプラスミドを、それぞれpSP65−XaI−3及びpSP65−XaI−4 と命名した。 クローンpSP65−XaI−4(クローン4)のDNA配列及びその推定ア ミノ酸配列が、図5に示してある。小麦 胚ライゼートを使用した、イン・ビトロ転写によって明らかになったのは、両群 のクローンが共に、同じ大きさのタンパク質をコード化しているという事である 。従って、クローン3の比較的短いDNA配列(290bp)の由来は、クローン 4のDNAによってコードされるmRNAの3’−非翻訳領域での、ポリAに富 んだ配列による内部プライミングに起因するものかもしれない。尚、このクロー ン4のDNAは、本実施例の冒頭で述べた逆転写反応において、鋳型として用い られたものである。 実施例4:Hirudo medicinalis・cDNAライブラリー由来のFXaIをコー ド化しているDNAの単離及びクローニング 精製された天然のタンパク質のN末端配列に由来する一種類のプローブとのハ イブリダイゼーションを用いて、実施例3で開示したPCR由来のcDNA(ク ローン3及び4)を単離した。クローン4のDNAは、Hirudo medicinalisのc DNAライブラリーをスクリーニングするプローブとして用いた。図6に、本方 法の図式が示されている。 全RNAを120匹のヒルから抽出した。Fast Track(商標)mRNA単離用 キットを用いて、全RNAからポリA+mRNAを単離した。こうして得たポリ A+mRNAの一定量(4μg)から、ZAP(商標)cDNA合成用キット(S tratagene社製)を用いてds−cDNA(二本鎖DNA)を合成した。 得られたcDNAを、ラムダZAP(商標)II/大腸菌ク ローンニング用キットを使ってサブクローンニングした。本キットは公知のクロ ーンニング方法を利用しており、cDNAをラムダ・ファージ中にサブクローン ニングする手段、並びにそのcDNAを大腸菌々体内で増幅する手段を提供する ものである。次に、このファージを分離し、ファジミドをヘルパーファージを用 いて切り出す。こうして得られたプラスミドは、一般的方法を使って更に操作を 加える事も可能である。 得られたds−cDNAの20ngをXhoI及びEcoRIを用いて消化し た後、XhoI及びEcoRIで消化したUni−ZAP(商標)ベクター中に サブクローンニングした。この組換えファージを、E.coli XL1-Blue(商標)プ レート上に均一に塗り付けると、ほぼ、1.5×105個のプラークから成るcDN Aライブラリーが得られる(図6)。このcDNAライブラリーを、低い厳密性 および高い厳密性の両方のハイブリダイゼーション条件下において、PCRで誘 導されたプラスミド、即ちpSP65−XaI−4(実施例3)由来の放射能ラ ベルしたDNAをプローブに用いることにより、FXa阻害物質をコード化して いるDNAを含んだクローンについてスクリーニングした。 濾紙のハイブリダイゼーションに際し、以下の反応液中において、先ず60℃ で8時間の予備ハイブリダイゼーションを行った。即ち、6×SSC[標準食塩 −クエン酸緩衝液]、0.1%SDS[ドデシル硫酸ナトリウム],5×Denhar dt[デーンハート]溶液及び、100μg/mlのサケ精子DN Aから成る反応液である。次いで、放射性プローブと、60℃、48時間のハイ ブリダイゼーションを行った。濾紙洗浄は、異なる2通りの条件下で行った。即 ち、厳密性の高い条件を得る場合には、0.2%SDSを含む0.2-0.5×SSCを用 いて、溶液を数回換えながら、65℃で2時間洗浄した。これに対し、低い厳密 性を得る場合には、オートラジオグラフィーにかける前に、2×SSC−0.2% SDSを用いて数回、60℃で2時間フィルターを洗浄した。 陽性プラークを摘出し、単離した後、同じハイブリダイゼーション条件下で、 再度スクリーニングを行った。次いで、Sangerのジデオキシ法に従って、幾つか の陽性クローンのプラスミドDNAの配列決定を行った。 厳密性の低い条件下で得られた数種類のクローンに由来するプラスミドを、p SP65−XaI−13と命名し(ここでは「クローン13」ないし「13」と 称する)、更なる遺伝子操作及び分析用のために選定した。また、異なる配列を 有する他のクローンも得られた。 クローン13は、PCR由来のクローン4とは実質的に異なる塩基配列を含有 しており、従って、クローン4とは異なるタンパク質をコードする。クローン4 及びクローン13が指定するアミノ酸配列は、比較した形で、図3に示してある 。クローン4のDNAとのハイブリダイゼーションによって、クローン13のD NAが同定されるのは、おそらく、予想活性領域におけるアミノ酸配列の相同性 によるものである。 クローン13は、155アミノ酸(N末端メチオニンは数 えない)から成る新規なポリペプチドをコードしている。そして、このポリペプ チドは27個のシステイン残基を含み、その中の5個は、22個のアミノ酸から 成る外延ペプチドと目されている領域内に位置している。クローン13のポリペ プチド産物は、本明細書中では「FXaI」と称されている。また、クローン1 3由来の組換えFXaI産物は、ヤギン(Yagin)と命名されている。 FXaIのアミノ酸配列は、成熟タンパク質および推定延長ペプチドを含んで いると思われる。この推定延長ポリペプチドがそのように呼ばれている理由は、 一見したところ、成熟タンパク質の一部であるとは思えない(実施例5のアライ ンメントの項および図3に示した、FXaI及び他のFXa阻害物質におけるシ ステイン残基の整列に基づいて)にもかかわらず、以下で議論するように、リー ダーペプチドに典型的な組成をもっていないからである。 この推定リーダー配列の存在について、FXaIのN末端アミノ酸配列(図7 )の分析を行った。その際、Von Heijne(Nucleic Acids Res.14:4683-91,1986 )のアルゴリズムを用いた。このアルゴリズムは、所与のアミノ酸配列がリーダ ー配列範囲内の所定の位置を占める可能性を予測し、従って、問題のペプチド配 列がリーダー配列のペプチド配列に一致するか否かを決定する事ができる。更に 、そのペプチドに沿った「結合アミノ酸評価値(combined amino acid score) 」をk決定することによって、先導配列と成熟タンパク質との開裂位置について も予測する事が可能である。プラスミドp SP65−XaI−13の生産物のN末端配列分析に適用したときには、このア ルゴリズムは、リーダー配列のアミノ酸パターンと一致するアミノ酸パターンを 同定することができず、最初の40残基の範囲内における開裂部位は発見されな かった。上記の解析に基づけば、プラスミドpSP65−XaI−13がコード するタンパク質にはリーダー配列が欠如していると結論することができる。こう して、met1で始まりcys22ないしglu23で終わる配列は延長ペプチドで あり、glu23ないしval24で始まり、lys156で終わる配列は成熟タンパ ク質であると思われる。 より詳しくいえば、クローン13がコード化しているポリペプチドは、図7に 示すように、met1〜lys156に亘っている。glu23またはval24からc ys109迄のセグメント(配列の一部)は、機能単位を形成し得る。何故なら、 全てのシステインのアラインメントを含めて、このセグメントは、図3に示した クローン4のtyr26からgly110迄の配列、またはアンチスタシンの持つc ys10からcys94迄の配列と類似しているからである。クローン13がコード 化している、先頭の22個のアミノ酸を含む延長ペプチドの性質は現時点では知 られていない。従って、この延長ペプチドは「推定上の」外延ポリペプチドと称 されている。 クローン13の読取り枠(オープンリーディングフレーム)の実在を確認する ために、また、仮に存在するとすれば、これによりコードされるポリペプチドの 大きさがどの程度のものなのかを確認するために、イン・ビトロ翻訳実験によっ て、 該ポリペプチドのサイズを測定した。Stratagene社のイン・ビトロ翻訳用キット を使用して、SP6・RNAを調製した。こうして得られたRNAをイン・ビト ロで翻訳し、そのポリペプチド生成物を、還元的状態下でSDS−PAGEにか けて分析した。 クローン13がコード化しているmRNAのイン・ビトロでの翻訳により生成 したポリペプチドは、ゲル上を泳動して、およそ20kDに相当する位置まで移 動した(これは大腸菌中で発現されたFXaIの分子量と同一であった)。この 方法で測定された分子量は、アミノ酸配列に基づいて算出された分子量に比べて かなり大きかった。理論に拘泥する積りはないが、こうした現象の原因の一部は 、ゲル上でのタンパク質の泳動に影響する多数のシステインが、クローン13ポ リペプチド中に存在することによると仮定される。 実施例5:推定アミノ酸配列の比較 PCRで誘導されたFXaの阻害物質のcDNA、即ちFXaI・cDNA (推定延長ペプチドを含むクローン13)と、アンチスタシンとの推定アミノ酸 配列を種々の観点、即ち、最大相同率、相同性一致(identical homology)およ びシステインアラインメントの観点からから比較した。 I.相同性 表1は、2020 PROSISプログラム(LKB社製)の6.00版を用いて明らかに された最大相同率(%)を示している。この最大相同率は、表1の脚注部に記載 した等価基を使用し、Needlmano及びWunsch著,J.Mol.Biol.48:443(1970)に基 づいて行われたものであり、推定延長ペプチドを含む全配列ついて算出したもの である。 表2は、等価基を用いずに得られた相同性である相同性一致(パーセンテージ で表す)の程度を示している。 上記の相同率の算定に当たっては、「延長ペプチド」を含めて、クローン13 によってコードされるポリペプチドの完全配列をも考慮に入れた。 II.配列 配列の類似性を解析するに当たって、相同性に対する精度を犠牲にするので あれば、配列中のシステインを並べる(アラインメントする)という別の方法も ある。Feng及びDoolittle,J.Mol.Evol.35:351-360(1987)の仕事に基 づくコンピュータ・プログラムであるパイルアップ(Pileup)を用いれば、この ようなアラインメントを実行できる。上記で比較したのと同じ一配列について、 間隙評価値(gap weight)=3.00と、間隙距離評価値(gap length weight)=0 .10とをパラメータに用いたアラインメントの結果を、図3に示す。図3は、何 れの配列においても、顕著な間隙を導入することなく、14個のシステインがア ラインされ得ることを示している。このパイルアプ・プログラムでは、配列の類 似度を現わす評価値を、0-1.5の評価尺度(スケール)内に割り当てる。こうし て得られた該配列群の類似度を、1.5を基準としたパーセントとして表3に示 した。 上記にみられるように、アンチスタシンとクローン4及クローン13由来の産物 との間には、殆ど類似性が存在していな い。これは、相同性に従う比較および類似性指数に従う比較の両者によって示さ れている。 実施例6:組換えFXaIの発現 組換えFXaIの大腸菌内発現用プラスミドを得るためには、FXaIタン パク質をコードしているDNA断片に対して更なる操作を加える必要がある。プ ラスミドpSK−XaI−13(実施例4)を、XhoI及びEcoRIで消化 した。このFXaI指定配列を含むXhoI−EcoRI断片を単離して、プラ スミドpSP65由来のSalI−EcoRI消化断片中にサブクローニングし た。このプラスミドはpSP65−XaI−13(図8)と命名され、受付番号 第69134号としてATCCに供託された。本プラスミドは、コード化しているタ ンパク質を発現しないが、発現性プラスミドの構築用に利用する事ができる。 例示のために、クローン13がコード化している組換えFXaIが、種々のプ ラスミド構築用のcDNA断片を利用して、バクテリア内で発現された。 A)λp1またはdeoプロモータの支配下における成熟(”m“)組換えF XaIの発現 クローン13が指定しているFXaIの成熟ポリペプチドの発現が可能となる ように、開始コドンであるATGを含むNdeI部位を、以下に示す手順を用い た部位指向性特異的突然変異誘発によって、cDNA配列中のアミノ酸Val24 に隣接する部位に導入した。 プラスミドpSP65−XaI−13の一定量の試料を、 FXaIのコード領域を切断するEcoRI及びClaIを使って消化した。別 途、同プラスミド試料の一定量を、XmnI及びScaIを使って、Amp(商 標)のコード化領域を切断した。いずれの試料からも、ベクターDNAを単離し た後、これに下記のオリゴマーDの存在下で、変性及びアニーリング処理を施し た。 次いで、DNAポリメラーゼであるクレノウ(Klenow)フラグメントと反応させ てから、T4DNAリガーゼ(図9)を用いて連結させた。このライゲーション 反応液を用いて、大腸菌MC 1061の形質転換を行った。アンピシリン耐性で、且 つ放射性標識化されたオリゴマーDに対してハイブリダイズし得る数種のクロー ン群が同定された。この様なクローンの一つは、pSP65−XaI−13“m ”と命名された。 プラスミドpSP65−XaI−13“m”は、発現性プラスミドではない。 そこで、発現を保証する目的で、次のようにして適切な調節要素が与えられた。 即ち、プラスミドpSP65−XaI−13“m”をNdeI及びHindIII を使って切断する。FXaIポリペプチドをコードするNdeI−HindIII 断片を単離し、λPL及びλcIIリボゾーム結合部位を有するλPL発現性ベクタ ーpMAL−183/191のNdeI−HindIII消化物から単離した大き い方断片に連結する。こうして得られたプラスミドはpλ−Xa I−13“m”(図10)と命名され、受付番号第69135としてATCCに寄託 された。該プラスミドpλXaI−13“m”を用い、高温感受性リプレッサー を持つ大腸菌4300株の形質転換を行った。42℃で誘導すると、この形質転換細 胞は約20kD分子量のポリペプチドを発現することが確認された。 このポリペプチドの配列は、Val24からLys156までの、図7に示すクロ ーン13ポリペプチド配列になるように設計された。当業者であれば、該プラス ミドと同様のプラスミドを、次に例示する様なプラスミドを用いて構築する事が できるであろう。即ち、大腸菌を宿主として、ATCC受付番号第68605の下に 供託されているpMLK−100である。該プラスミドは、その調節要素を含む 領域に関して、pMAL−183/191と殆ど同等のものである。更に、これ 以外でも、当業者は、公知かつ入手の容易なベクターを使って同等の発現能を持 つプラスミドを構築する方法を熟知している。 B) 組換えDNAによるヒトCu/Zn−SODN末端アミノ酸(58個)融 合タンパク質の発現 プラスミドpSP65−XaI−13を、SspI及びPstIで切断した 。FXaIをコード化しているSspI断片を単離した後、これを、deoプロ モータの制御下にあるSOD発現性ベクターpBAST−RをScaI−Pst Iで消化して得た大きい方の断片に連結した。このプラスミドは、pDeo−S −XaI−13“f”(図11)と命名 され、大腸菌733株を宿主としてATCC登録番号第69137号として寄託された。 プラスミドpDeo−S−XaI−13“f”が指定する融合タンパク質には 、修飾されたCu/Zn−SOD配列に相当する58個のアミノ酸配列と、図7 に示したFXaI配列のうちのIle29からLys156までの部分とを含んでい る。修飾されたCu/Zn−SOD配列は、以下の通りである。 プラスミドpDeo−S−XaI−13“f”を用いて、大腸菌733株の形 質転換を行った。分子量21kDのSOD−FXaI組換え融合タンパク質は、 形質転換細胞をペレット状に沈降させた後、これに溶菌処理を加えて得られる不 溶性画分から得られた。 C) 予測される外延ペプチドを含むプレペプチドとしてのFXaIの発現 FXaIの発現をより効率的に行わせる為に、推定延長ペプチドをコードす るDNA配列を挿入してやれば、その発現能が増強されるであろうと予測された 。そこで、PCR法を使って、NdeI部位をMet3相当の位置に導入した( 図7)。PCRによる部位特異的突然変異を誘発する目的 で、次の5′及び3′端用プライマーを用いた。 プラスミドpSP65−XaI−13に、プライマーI及びJの存在下でPC R増幅処理を施した。次に、その産物をNdeI及びHindIIIを使って切断 した。FXaIをコード化している断片を単離してから、λPLの発現性ベクタ ーであるpMAL183/191をNdeI−HindIIIで切断して得られた 大きい方の断片に連結した。この結果得られたプラスミドは、pλ−XaI−1 3“l”(図12)と命名された。このプラスミドpλ−XaI−13“l”を 、大腸菌4300株の形質転換に用いた。形質転換細胞を増殖し、目的の産物が誘発 された後、細胞ペレットを溶解して得られる不溶性画分に存在する包摂物からF XaIを採取した。このポリペプチドのアミノ酸配列は、Lys2からLys156 までの延長ペプチド含む、クローン13由来の生成物の配列(図7)となるよう に設計された。これまでのところ、N末端メチオニン(Met1)が存在するか 否かは判明していない。 当業者であれば、大腸菌4300株を宿主としてATCC受付番号第68605として 寄託されている、プラスミドpMLK− 100を用いることにより、同等のプラスミドを構築する事が可能であろう。更 に、該ベクター以外の公知かつ入手可能なベクターを用いて、同様の同等の発現 プラスミドを構築する方法もまた、当業者が了知するところである。 実施例7:プラスミドpλ−XaI−13“m”によって産生される組換えF XaIの折り畳み構造及び、部分精製 プラスミドpλ−XaI−13“m”を含有する大腸菌4300株について、欧 州特許公報第173,280(1986年3月5日発行)に開示されているような当業者に 公知の標準的な方法に従って、増殖およびタンパク質の誘発を行った。その培養 体は30℃において対数増殖期の半ばまで培養され、42℃で2時間、タンパク 質発現を誘発させた。この細胞はペレット化けされ、そのケーキは処理するまで 凍結貯蔵した。 1.包接体(inclusion body)の単離 菌体ペレットを、10倍量のバッファー1(10mM EDTAを含む150mM Tris-HC l pH8)に懸濁させる。懸濁処理後、リゾチーム(2500単位/ml)を添加し、 室温で2時間、間欠的な撹拌を加えながらインキュベートすることによって、菌 体の破壊を行った。次に、この懸濁液を超音波破壊装置にかけ(3×30分間) 、更に4℃で30分間、遠心分離機にかけた(12,000rpm)。上澄を廃棄した 後に、1%Nonidet P-40(NP−40)を含む10倍量のバッファー1中に再懸 濁させることにより、ペレットを洗浄剤で洗浄し、間欠的に攪拌しながら室温で 1時間インキュベートした。4℃で30 分間の遠心分離(12,000rpm)して得られたペレットを、10倍量の蒸留水で 再洗浄し、室温で15分間、間欠的に撹拌を加えながら室温で45分間インキュ ベートし、4℃において45分間、遠心分離(15,000rpm)にかけた。ペレッ ト洗浄により、大腸菌のタンパク質は大部分が除去された。SDS−PAGE法 を利用する事によって、上記の処理条件下において、組換えFXaIポリペプチ ドがペレット中に残留している事が確認された。 2.可溶化及び還元処理 FXaIポリペプチドは、その大部分が包接体、即ち菌体破壊後に得られる 不溶性ペレット中に存在する。次いで、この封入物をバッファー2(1mM EDTA, 100mM NaClを含む20mMトリス塩酸緩衝液[pH8])に溶した20倍量の6M塩化 グアニジニウム(GuCl)で可溶化した。15分後に、窒素雰囲気下で10m Mの還元型グルタチオン(GSH)を添加することにより還元反応を開始させ、 その後1時間継続させた。次いで、GSHを含むバッファー2を添加することに よりタンパク質濃度を1mg/mlに調整し、更に、窒素雰囲気下で1−3時間 インキュベートした。 3.再折り畳み/再酸化 こうして得た還元状態のFXaIを含む可溶性ポリペプチドを、バッファー 2(最終的なCuCl及びGSH濃度は、各々0.6M及び1mM)で10分の 1まで希釈し、タンパク質濃度を100μg/mlとした。酸化状態のグルタチオ ン(GSSG)を最終濃度0.1mMまで添加し、この溶液を4 ℃で16時間インキュベートした。実施例2で述べた発色分析による阻害活性測 定の前に、酸化状態にあるタンパク質を、EDTAを含まないバッファー2対し て、3回の液交換を行いつつ透析させた。 4.再折り畳みされた組換えFXaIタンパク質の種々のバッチの阻害活性 透析に続いて、再折り畳みされたFXaIタンパク質の阻害活性を、実施例2 で述べた発色法を用いて測定した。mgタンパク質当たりのミリ単位(mu)、 即ち、mu/mgで表現した結果を表4に要約した。2nMのFXaIを含む測 定液において50%阻害を誘発するタンパク質量を、1muとして定義している 。 更に、再折り畳みされたポリペプチドは、トロンビン、並びに血液凝固カスケ ード反応に関与する別の酵素に対する阻害活性についても測定された。後者の測 定はLottenberg et.al,Methods Enzymol.80:341-361(1981)の方法に従った 。この場合、FXaIによる有意なレベルのトロンビン阻害効果は何ら認められ なかった(<1mu/mg)。 要約すると、ここに開示された方法により製造された組換えFXaIは、生物 学的に活性である。更に、FXaIによるFXaに対する阻害活性は、トロンビ ンに対する阻害活性に比べて略200倍も高いことから、FXaIは、FXaに 対して選択的であることが実証された 実施例8 天然に存在するFXa阻害剤に対する抗体の誘導および組換えFX aI 実施例6に記載のSOD−FXaI融合ポリペプチドに対する抗体と、DLS から単離された天然に存在するFXa阻害剤に対する抗体の両者を産生した。 A.抗原の調整 1.組換えFXaI融合タンパク プラスミドpDeo-S-XaI-13“f”(実施例6)を、12.5μg/mlテトラサイ クリンを配合したLB中において、37℃で一晩生育させた大腸菌733中で発現 させることによって免疫用抗原を調整した。バクテリアを遠心分離によってペレ ット化し、1mM EDTA、50μg/mlのリゾチームを配合した50mMのTris −HCl(pH8)中に再懸濁し、室温にて30分間インキュベートし、一回あ たり5分の超音波を二回かけて粘度を減少させた。組換えタンパクを含む不溶解 性の顆粒画分を遠心分離によって収集した。該ペレットを水に懸濁し、同量のS DS−PAGEサンプル緩衝液(30% グリセロール、0.19M Tris-HCl pH6.8,10 % SDS)15%β−メルカプトエタノールおよび0.004%ブロムフェノールブルー) で希釈した。該サンプルを12%SDS−PAGEゲル上で電気泳動し、ニトロ セルロース膜上に電気的に転移し、可逆ポンソ−染色剤(reversible Ponceau s tain)で染色した。みかけ分子量29kDを持つタンパクを、該膜より抽出し、 免疫用抗原として使用した。 2.DLS由来の天然に存在するFXa阻害剤 免疫用抗原は、実施例1に記載したように、Qセファロース及びヘパリン− セファロースクロマトグラフィーによってDLSから精製された。タンパクのア リコットを、同量のSDS−PAGEサンプル緩衝剤(30% グリセロール、0.19 M Tris-HCl pH6.8,10% SDS、15%β−メルカプトエタノールおよび0.004%ブロ ムフェノールブルー)で希釈した。次いで、サンプルを15%SDS−PAGE ゲル上で電気泳動し、ニトロセルロース膜上に電気的に転移させ、可逆ポンソ− 染色剤で染色した。みかけ分子量14kDを持つタンパクを該膜より抽出し、免 疫用抗原として使用した。 B.抗体の誘導 精製組換え抗原または天然に存在する発生抗原(20-60μg)が、1mlの DMSO中に溶解され、完全フロイトアジュバンドと混合されて、1.8-2.3kg のウサギの脚肢に注入された。3週間後にまたウサギに注射したが、今度は、不 完全フロイトアジュバンドと混合した同量の抗原を皮下に注射した。この手順を さらに二回、同様の間隔で繰り返した。 組換えSOD配合FXaI融合タンパクに対する抗血清中に存在すると予想さ れる、抗SOD抗体を除去するために、セファロースに結合された組換えヒトC u/Zn−SODを含むアフィニテ−カラムに抗血清を通した。 C.ウエスタン・ブロット分析による抗体の確認 抗体は、還元条件下で行われた12%SDS−PAGE上の種々のタンパク のウエスタン・ブロットで確認された。抗血清と反応させた後、125I標識され たタンパクAによ ってウエスタン・ブロットを現像した。 D.結果 抗−13“f”抗体は、13“f”ポリペプチドおよび13“m”ポリペプ チドと反応したが、DLSから単離した天然に存在するFXa阻害剤のアミノ酸 配列を持つ組換えタンパクとは反応しなかった。更に、天然に存在するFXa阻 害剤に対する抗体は、(DLSから単離した)天然に存在するFXa阻害剤と反 応したが、(再折り畳みされ、且つ部分的に精製された)13“m”とは反応し なかった。 E.結論 我々は、二つの抗血清を得た。すなわち、クローン13由来の13“m”組 換えポリペプチドに対する抗体を含む精製された抗−13“f”と、DLSから 単離された天然に存在するFXa阻害剤に対する抗血清である。両血清による結 果に基づいて、DLSから単離された天然に存在するFXa阻害剤と組換え13 “m”FXaIポリペプチドとの間の免疫交差反応は無いと推論できる。 これらの結果は、クローン13が、DLS中に存在する天然のFXaIタンパ クとは実質的に異なるタンパクをコードしていることを明瞭に示している。 F.H.medicinalisにおける天然に存在するFXaIの同定 クローン13がcDNAライブラリーから得られたので、コードされたタン パクはDLS中に存在するであろうことが合理的に予想される。しかし、上記の 抗−13“f”抗体を 使用した場合、かなり多量のタンパク存在下(70μg)であってもバンドは検出 されなかった。 上記の分析によっては、DLS中でタンパクが検出されなかったので、この新 規FXaIは、ヒルの唾液中には存在しないかも知れない。これによって、DL Sの精製過程においてFXaが観察されないことが説明されるであろう。 しかしながら、ウエスタンブロット上では、FXaI組換えタンパクに対する 抗体と反応する約20kDの分子量を持つタンパクバンドが、ヒル体のホモジナ イズ断片の上澄液中に存在することが立証された。これによって、クローン13 (Yagin)の産生物に対応するタンパクがヒル中に存在することが確認された。 実施例9:再折り畳みされたFXaIの精製及び生物学的活性 本質的に実施例7に記載したようにして産生され、再折り畳みされた、プラ スミドpλ−XaI−13“m”によって発現された組換えFXaIを均一に精 製し、生物学的活性について分析した。 再折り畳みされたタンパクは、50K分離膜上における限外濾過によって精製 され、さらに、10mM Tris-HCl、pH8中のNaCl勾配を使用したヘパリン− セファロース及びQ−セファロースクロマトグラフィーで処理された。約300mM NaClにおいてヘパリン−セファロースから溶出された活性ピークは、次いで Q−セファロースにかけられた。この活性ピークは、約100mM NaClにおいて 、Q−セファロース から溶出された。 こうして得られたタンパクの純度は、還元条件下のSDS−PAGE上で確認 され、みかけ上の分子量20kDを示した。また、スーパーローズ(Superrose )12ゲル濾過クロマトグラフィー上では、約15kDと同等の滞留時間で溶出 される事が確認された。 精製されたFXaIは、実施例2に記載した色素産生分析において、約2500m u/mgの生物学的活性を有していた。K1は、色素産生分析において約13n M、実施例2に記載のプロトロンビナーゼ複合体分析では160pMと決定され た。IC50は、色素産生分析では20-40nM、プロトロンビナーゼ分析では約540 pMと決定された。 精製されたタンパクのAPTT(部分トロンボプラスチン活性化時間(activa ted partial thromboplastin time)は、本質的にはSpaethe,Haemostasis,AHS /Deutschland GmbH,Munich(1984)に記載されているようにして、XII因子お よびXI因子のための活性化用エラグ酸を含むアクチンFS(Dade)、並びに大 豆リン脂質を試薬として使用して、ヒト及びネズミ血漿で測定された。これらの 条件下で且つ20mMのCaCl2の存在下では、凝固に固有の経路のみが活性 化される。この結果によって、23nM(343ng/ml)でヒト血漿における APTTの倍増を生じることが示された。これと比較して、同様の分析において 、APTTを倍増させるためには50nMのヘパリンが必要であった。 生物学的実験:FXaIの薬物動態学研究 循環器系からのFXaIのクリアランス速度を評価するために、予備的な薬 物動態学実験を行なった。雌のBalb/cマウス(体重20-25mg)に、精製された FXaIを静脈注射した。注射後1、3、10、30分の時点において、液サン プルが1/10 v/v 3.8%クエン酸中に採取された。次いで血漿を分離し、APTT について分析した。各マウスからは夫々一つの血液サンプルしか得られなかった ので、各時点での結果は別々のマウスから得たものである。FXaI濃度は、A PTT対FXaI濃度の検量線から計算された。該検量線は、未処理マウスから の血漿プールに様々な量のFXaIを添加することによって、イン・ビトロ(in vitro)で作成されたものである。こうして、血液半減期は約8.1分であること がわかった。 実施例10 開裂可能融合タンパクから得られた成熟FXaIポリペプチド 実施例6に記載したようにして、プラスミドpλ−XaI−13“m”(図 10)から、成熟FXaIポリペプチドの低レベルでの発現が得られた。実施例 6に記載したように、プラスミドpDeo-S-XaI-13“f”(図11)はかなりな量の FXaI融合ポリペプチドを産生するけれども、SOD部分とFXaI部分間に は開裂部位がないので、13“m”ポリペプチドを得る事はできなかった。 多量の13“m”ポリペプチドを得るために、開裂可能な融合ポリペプチドを 発現するプラスミドを構築した。 I.プラスミドpλSOD−NGE−XaI−13“m”の構築 下記の手順は、図13及び図2に概略的に示してある。 プラスミドpλ−XaI−13“l”(図12)をSspIで消化した。FX aIをコードしている断片を単離し、さらにAatIIで消化し、大きい方の断 片を単離した。プラスミドpBAST−R(図11)をAatIIおよびPpu MIで消化し、大きい方の断片を単離した。 FXaIをコードしているDNAを含んだAat II−SspI断片を、下記 二つの合成オリゴマーの存在下において、pBAST−Rの大きい方の断片に繋 いだ。 その結果得られるpDSOD-NGE-XaI-13“m”(図13)と命名された、deoプ ロモータの制御下のプラスミドを使用して大腸菌(E.coli)733を形質転換した が、FXaI融合タンパクの良好な発現体ではないことがわかった。 発現を改良しようとして、非耐熱性のλPLプロモータの制御下でFXaI融 合タンパクを発現するプラスミドを構築した。プラスミドpDSOD−NGE− XaI−13“m”が、NdeIおよびHindIIIで消化された。FXaIを コードする領域を含む小さい方の断片を単離し、プラスミド pλABのNdeI−HindIII消化物から単離された大きい方の断片に繋げた (図2)。その結果得られたpλSOD−NGE−XaI−13“m”を、λPL プロモータの制御下で使用して大腸菌(E.coli)4300(F)を形質転換したと ころ、これはFXaI融合タンパクの良好な発現体であることがわかった(図2 )。 プラスミドpλSOD−NGE−XaI−13“m”は、修飾Cu/Zn−S OD配列の63アミノ酸断片と、Asn−Gly−Glu(水酸化アミン開裂部 位Asn−Glyを含む)の三つアミノ酸と、および図7に示す配列Val24− lys156を有するFXaI−13“m”ポリペプチドを含む融合タンパクを、 5′から3′の順にコードする。該SOD部分は下記のアミノ酸配列を有する。 II.プラスミドpλSOD−NGE−XaI−13“m”由来の13“m” ポペプチドの生産 プラスミドpλSOD−NGE−XaI−13“m”を含む大腸菌(E.col i )4300(F)を30℃で中期対数増殖期まで増殖させ、42℃で2時間誘導し た。包接体画分中に蓄積されたFXaI融合タンパクは、実施例7に記載したよ うにして単離し、洗浄した。 洗浄された包接体画分を、5.5M チオシアン酸グアニジニウム(GuSCN) を含んだ20体積の窒素洗浄緩衝液3(20mM Tris-HCl pH8,50mM NaCl,1mM ED TAおよび20mM GSH)中で溶解した。溶解後に、該融合タンパクを、1.75M GuCl、 2.75M GuSCN、10mM Tris、25mM NaCl、0.5M EDTAおよび10mM GSHを含有する1M の水酸化アミン(pH9、LiOHで調整)中において、室温で16時間、0.7mg /ml濃度でインキュベートすることによって開裂させた。インキュベーション の後、該溶液を3.5M GuClを含む緩衝液3に対して透析した。 次いで、該FXaIは、GSHを欠くが0.3mMのGSSGを含む緩衝液3中に おいて、0.1mg/mlの濃度でインキュベーションすることによって再折り 畳みされた。こうして得られた未精製の再折り畳みされたタンパクは、色素産生 分析による測定では150-300mU/mgの特異的活性をもってFXaを阻害した 。 実施例11: 真核細胞における組換えFXaIの生産 FXaI等のような多くのシステイン含む分子の再折り畳みを行って、生物 学的に活性なポリペプチドを得ることには固有の複雑性が伴うことに起因して、 このようなポリペプチドを真核細胞中で産生すると、幾つかの困難が排除され得 ることが仮定される。これによって、多量の適切に再折された生物学的に活性な 組換えタンパクの生産が可能になるであろう。 予備実験では、成熟した13“m”FXaIタンパクが、 Sf−9昆虫細胞中のバキュロウイルスの発現系を使用して発現された(18) 。該細胞は、例えば13“l”タンパクをコードするDNA、即ち、FXaIポ リペプチドおよびその延長配列をコードしているDNA(プラスミドPSK−X aI−13(図6)に含まれているような)で形質転換された。 ウエスタンブロット分析では、得られるポリペプチドは昆虫細胞に蓄積され、 プロセッシングされず且つ培地中に分泌さもしないことがわかり、これは、ポリ ペプチドのN末端に(分泌を可能にする)リーダーペプチドが欠如している事と 符合する(実施例4)。該ポリペプチドは、実施例8に記載したように、生産さ れた組換えFXaIに対する抗体と交差反応した。 実施例12 発現が改良されたプラスミドおよびFXaIの生育条件 A. プラスミドpλ−Xal−13“m”−T12 強力なラムダPLプロモータによって駆動されるβラクタマーゼの過剰生産 を排除するために、T12転写停止DNA断片をプラスミドpλ−Xal−13 “m”(図10)に導入して、プラスミド−pλ−Xal−13“m”T12( 図26)を得た。 プラスミドpλ−Xal−13“m”T12を使用して、非耐熱性リプレサ− CI857を含む大腸菌(E.coli)4300を形質転換した。42℃で誘導すると、形 質転換された細胞が、プラスミドpλ−Xal−13“m”で得られたのと同様 の 発現レベルで、分子量が約20kDのポリペプチドを発現することが分かった。 しかし、βラクタマーゼタンパクは過剰に生産されないので、プラスミドpλ− Xal−13“m”T12中のFXaIタンパクのパーセンテージは、プラスミ ドpλ−Xal−13“m”中のFXaIタンパクのパーセンテージよりも高い 。 プラスミドpλ−Xal−13“m”−05M−T12 FXaIの発現レベルを改善するために、並びに開始コドンATG(メチオ ニンをコードする)に隣接して、アミノ末端の余分なアミノ酸であるグリシン( 発現後、ホストバクテリア中でメチオニンの完全除去を促進する)を導入するた めに、プラスミドpλ−Xal−13“m”−05M(図14)が構築された。 新たに導入されたMet−Glyは、図7中のVa124の直前に配置された。 強力なラムダPLプロモータによって駆動されるβラクタマーゼの過剰生産を 排除するために、T12転写停止DNA断片をプラスミドpλ−Xal−13“ m”−05Mに導入して、プラスミド−pλ−Xal−13“m”−05M−T12(図15)を得た。 プラスミドpλ−Xal−13“m”−05M−T12を使用して、非耐熱性 リプレサ−CI857を含む大腸菌(E.coli)4300を形質転換した。42℃で誘導す ると、形質転換された細胞が、プラスミドpλ−Xal−13“m”で得られる 2から3倍の発現レベルで、約20kDの分子量を持つポ リペプチドを発現することが分かった。 バクテリア生育および誘導の改良条件 プラスミドpλ−Xal−13“m”T12およびpλ−Xal−13“m ”−05M−T12由来のFXaIの発現レベルは、生育倍地として0.1%グ ルコースを補給した1xLBを使用した場合は低かった。 生育および誘導を至適化するために、一連の実験を行った。生育倍地として0. 1%グリセロールを補給した5xLBを使用した場合、また熱誘導の温度を(4 2℃の代わりに)39℃にかえて4時間行った場合には、FXaIの発現レベル は数倍高くなった。 実施例13純粋かつ活性なFXaIの生産改良 実施例12において記載したプラスミドpλ−Xal−13“m”T12に よって発現されたFXaIの再折り畳みおよび精製は、FXaIの生産を改良す るために行った下記の変更とは別に、実施例7および9に記載したようにして実 施された。 処理はスケールアップされ、処理された包接体画分の純度は、SDS−PAG Eによって評価されたように、40%まで増加した。再折り畳みおよび精製は、 表1に示すようにスケールアップされた。還元剤GSHの濃度は、10mMから 20mMに増加された。ヘパリン・セファロースカラムは、S−セファロースカ ラムに置き換えられた。 濃度および透析はスケールアップされ、10kDa分離膜を備えた、約5時間 以内でそれら工程を完了できるペリカン (Millipore)またはプロダクション・ウルトラフィルトレーション(PFU、M illipore)等の限外濾過系で行われた。 さらに、FXaI生産プロトコルに幾つかの細かい変更を施し、これらの全て の改善は、スキーム1に記載する該改良生産プロトコルに取り入れた。 スキーム1:プラスミドpλ−Xal−13“m”T12によって発現される FXaIのプロセッシング、再折り畳み、および精製 要約すると、バクテリアのケーキ1.5gから、約180mgのFXaI(純度95 %以上)が産生された。 実施例14FXaIの特性決定 FXaI(実施例13に記載の様に生産された)は、下記のように特性が決 定された。 FXaIは、計算分子量15.4kDを持つバリン(図7のval124)で始 まる133アミノ酸を含むタンパクである。FXaIは22のシスチン残基を含 んでおり、該22シスチン残基はおそらく対になって11のジスルフィド結合と なる。 1.生物化学および安定性 FXaIは均一なタンパクであり、還元条件下での、SDS−PAGEで評 価したところ、95%以上純度を有している(スキーム1)。FXaIは、スー パーローズ12上でのゲル濾過によって測定したところによると、1%未満のダ イマーを含み、凝集している。内毒素レベルは、リムルスアメロサイトライセー ト(LAL:limulus amelocyte lysate)試薬を使用したゲル凝集技術(Yin,E.T. et al.(1972),Biochem.Biophys.Acta.261:284-289)によって測定したと ころ、4EU/mg未満である。 FXaIは、凍結乾燥状態ならびにPBS中で凍結した形(好ましくは-70 ℃)において、タンパク濃度1-2mg/ml(Bradford-SDS)で安定である。 2.FXaIの阻害活性 FXaIは、FXaおよびトリプシンを阻害するが、トロンビンおよびプラ スミンを阻害しない。 (i)FXaの阻害 FXaIのFXa阻害活性を、二つの分析でテストした。 (a)溶解性FXa(15,000mU/mg)の阻害を(実施例2に記載のよう な)in vitroの色素産生分析で測定した。本分析では、2nMの活性FXaを含 む1muが、該分析で50%阻害を引き起こす物質の量と同等であった。該分析 の結果は、下記の表5に示されている。この表から、FXaIがFXaの親和性 の高い阻害剤である事が明らかである。 (b)再構成されたプロトロンビナーゼ複合体分析(実施例2に記載)にお いて、トロンビンの生成は下記表5に示 すように阻害された。 (ii)トリプシンの阻害 FXaIによる牛のトリプシン阻害が、下記の古典的な用量応答法に従って 計算された。(下記に記載の色度測定分析で測定した)FXaI活性のパーセン テージを、阻害剤および酵素の濃度の割合に対してプロットすることによって、 Ki値を得た。色素測定分析は、牛のトリプシン3.83または4.27nMの存在下で、 25℃において、10mM Tris -HCl,10 mM Hepes(pH 7.8),100 mM NaCl,0. 1% PEG 6000中の80μMクロモザイムTH(Pentapharm,switzerland)を基質 に用いて行なった。阻害剤および酵素は、基質を添加する 前に、予め25℃で10分間、インキュベートされた。本分析では、FXaIの 2つのバッチのKi値は、夫々7.6および6.0nMであった。 (iii)プラスミンおよびトロンビンの阻害 プラスミンおよびトロンビンは、トリプシンについて上記に記載した同じ分析 においては、FXaIによって阻害されなかった。トロンビンの場合、使用され た基質は、トリプシン用に使用したと同じであった。プラスミンの場合、S2251 (KabiVitrum,Sweden)が基質として使用された。 3.抗体 実施例13に記載したようにして産生された純粋FXaIに対して、抗体が 産生された。 (i)抗体の誘導 再折り畳みされたリン酸緩衝生理食塩水(PBS)中の完全なFXaI(1. 9mg/ml)と、変成FXaI(15%アクリルアミドSDS−PAGEに適用 され、ニトロセルロースに移転され、0.5mlDMSO中に溶解されたもの)の 両者をウサギに注射した。PBS中の抗原(800μg/ml)は、同量(0.5ml )のRibiアジュバント(Ribi adjuvant system-RAS-Ribi ImmunoCohem Research Inc.,Hamilton,MT,USA)と混合したが、DMSO溶解抗原については混合す ることなく、Ribiアジュバントと共にウサギに注射した。抗原(1ml)を、次 のようにしてウサギ(2.5-4.5kg)に投与した。即ち、0.05mlを皮内6部位に ;0.2mlを各後肢筋肉内に;0.1mlを皮下首領域に;および0.2mlを腹腔内に 投与した。ウサギは28日毎日投与され、注射後10日して試放血された。ブースタ ー注入を10回繰り返した。 (ii)ウエスタンブロット分析による抗体の確認 抗体の特異性が、還元下12%SDS−PAGEゲル上を走らせた特異的お よび無関係なタンパクのウエスタンブロット上で確認された。抗血清と反応させ た後、特異的反応を無放射活性の光ベース系(ECL系、Amersham Internation al P/C,Amersham,England)を使用して検出した。 (iii)結果 再折り畳みされたFXaIに対する抗体は、再折り畳みされたFXa折およ び変FXaIの両方を認識したが、還元されたFXaIに対する抗体は、還元さ れたFXaIのみを認識した。何れの抗体も、無関係のタンパクを認識すること はなかった。 実施例15: FXaIの生物学的活性 実験は、実施例13に記載したようにして産生された、2つのバッチのFXa Iで行なわれた。 1.インビトロ(in vitro)APTT FXaI−APTT用量応答曲線を、ヒト、ネズミ、ウサギ、ラットおよび ヒヒの血漿を使用して作成した。70-250nMに等しい1-3.3μg/mlの濃度の FXaI(表6)によって、APTTの倍増が引き起こされた。ラットの血漿を 使用すると、ヘパリンおよび低分子量のヘパリン(LMWH)のAPTTの倍増 濃度は、夫々1.3および3.3IU/ml、つまり8.1および13.2μg/mlであっ た。 II.種々の動物におけるFXaIの薬物動態学および薬力学 下記に記載するように、FXaIの薬物動態学および薬力学が、マウス、ラ ット、ウサギおよびヒヒで評価された。薬物動態学は、種々の動物の血漿からの 、放射線標識されたFXaIの消滅速度を基づいているのに対して、薬力学は、 ex-vivoでのAPTTの経時減少に基づいている。 (i)薬学動態 FXaIを、ボルトン・ハンター試薬(BoltonおよびHunter,(1973)),B iochem.J.133:529-539)と反応させてヨウ素化した。無標識物(特異活性0.13 x106cpm/μg)と混合し、マウスに注入(10μg/マウス)した。3時 間の血漿サンプルの分析から、標識物は、TCAでいつでも十分沈殿可能であり 、そのレベルは41分の半減期(t1/2)をもって減少した事がわかった。投与 後5分以内に、約40%の放射活性が肝臓で発見された。肝臓中の量は、それか ら血漿中の量と平行して徐々に減少した。付随して、125I標識された物質が小 腸に蓄積された。これによって、FXaIが多分、タンパク過水分解され、続い て分解物が小腸に排出された事がわかった。標識されたFXaIが、更にラット およびウサギに注射された。ラットにおいて、血漿放射活性の半減期は約76分 であり、ウサギにおいては約94分であった(図16)。 (ii)薬力学 FXaIを投与すると、研究に供された全ての動物におい て、生理食塩水またはPBS対照についてのex vivo APTTが長くなった。 APTT値は、FXaIが排泄されるにつれて、時間に依存して減少する。この 薬力学の結果は、表6に要約されている。 マウスに対して腹腔内投与、皮下投与および筋肉内投与を行った後、FXaI の薬効が更に研究された。これら三つの投与ルートにおいて、60−90分間に 最大のAPTTが達成され、その生物学的利用率は35−50%であった。 III.静脈血栓症モデルにおける抗血栓活性 ステンレス鋼コイルに誘導される、ラットにおける血栓モデルを使用して、 静脈血栓形成におけるFXaIの阻害効果を研究した。使用されたモデルは、マ フランドら[(thrombosis and Haemostasis 59;225-230(1988)]により記載 された通りである。 ウイスター系由来の雌ラット(200-250g)を、ケタミンHCl+キシラジン HClによって麻酔した。腹腔を中央切開し、下大静脈を露出させた。ステンレ ス鋼ワイヤコイル(歯科用ペーストキャリア、細さ番号31、長さ21mm)を、静 脈の内腔の接合部の真下部位に挿入し、切口を縫合した。挿入する前に、挿入さ れる各装置は個々に秤量され、各重量を記録した。 次に、ラットを致死させた。コイルを担持している静脈部を除去し、静脈断片 を縦に切開し、血栓が付着しているコイルを注意深く除去し、秤量した。各コイ ルの初期重量を、その最終重量から差し引いた。 このモデルを使用して、FXaIの抗血栓活性をヘパリンの抗血栓活性と比較 した。2−3時間以内で成熟した凝血が形成されることが、このモデルの特徴で ある。抗血栓剤の血漿レベルの継続的な維持を達成するために、複数回の静脈内 (i.v.)注射レジメを使用して、薬力学的研究が行なわれた。血漿レベルは、ex vivo APTT測定によって推定さた。時間0の時点で初期静脈内投与一回行な い、初期投与量の35%を45分の間隔をおいて2回投与することによって、ヘ パ リンおよびFXaIの両者で充分な血漿プロフイル(±20%の変動)が得られ た(図18)。このレジメにおいて、種々の投与レベルを使用し、初期注入後5 分してコイルを挿入して凝血の形成を調べ、三回目の注入後45分して凝血測定 を行なった。ID50は、形成される凝血量の50%減少を引き起こすFXaIの 投与量である。FXaIの2投与で見られる抗血栓効果は、(PBS対照と比べ て)図19に示される。これらの結果は、本モデルにおけるヘパリンの抗血栓効 果と比較され、下記表7に要約されている。 IV.マウスの尾部出血に対するFXaIにおよびヘパリンの効果 出血時間を、ペントバルビトンで麻酔されたマウスで測定した。出血は、尾 部先端を標準化された横切断によって誘発された。皮下出血時間は、尾部を等張 生理食塩水中に37℃で垂直浸漬させた後測定された。 FXaIおよびヘパリン両者のマイナス効果、すなわち出血を評価するために 比較研究がなされた。この効果を評価するために、FXaIおよびヘパリンを静 脈内注射されたマウスにおいて注射後5分して尾部出血時間を測定した。FXa Iおよびヘパリンについて出血時間の延長、すなわち対照を凌ぐ増加がそれぞれ 図20および21に示される。 V.FXaIおよびヘパリンの有益効果 vs 危害効果 表7には、FXaIおよびヘパリンについて、静脈血栓モデルにおける時間 の二倍延長に必要とされる投与量およびID50値が示されている。これら二つの 値の割合は、有益効 果 vs 危害効果の直接的な尺度となる。FXaIについては、こ割合が2.6と 計算された。しかるに、ヘパリンは一桁低い値(0.2)を示した。結論として 、FXaIはヘパリンを凌ぐ、優れた有効/危害率を持つ非常に効果的な抗血栓 剤であることがわかった。 実施例16: FXaIよる受精チキン卵のインフルエンザウイルスの増殖阻 受精チキン卵におけるFXaIの薬学動態挙動の確立 受精チキン卵中で実施例13に記載のようにして産生されたFXaIの薬 学動態挙動は、ex vivo APTTが経過時間に依存して減少することによって決 定された。FXaI(300μg/卵)を、受精チキン卵の漿尿膜液(CAF)中 に注入した。 CAFのアリコットを様々な時点で採取し、ラットのクエン酸塩化(3.8% 、v/v1:10)血漿中でのAPTTの延長について分析した。APTT延長 活性は、一次的反応速度で、24時間の半減期で減少することが分かった。この 知見は、ウイルス増殖研究において、4時間間隔の注入養生法を採用する基盤と なった。 受精卵におけるインフルエンザウイルス増殖におけるFXaIの効果 A型インフエルエンザウイルス(PR−8)が、卵1個あたり0.1ml生 理食塩水中の10-2EID50で、受精卵に注入された。卵は3つのグループにわ けられた。1グループ(A群)には、0.2ml生理食塩水中のFXaI(20μg /卵)を時間0の時点で注入し、次いで、その注入後4、8、12、16時間目 に、10μg/卵(0.1ml)を注入した。第二番目のグループ(B群)は、F XaI(20μg/卵)を時間0の時点で注入され、4時間の時点で10μg/卵の 注入を受けた。第三のグループは、0.2mlの生理食塩水を時間0の時点で、続 いて4、8、12、16時間の時点で0.1mlの生理食塩水の注入をうけ、対照 として使用された。卵は37℃において、回転モードで保持した。注入後、24 、32、48時間目に、4-10個の卵を各グループより採取し、CAFを除去して 、インフルエンザウイルスのレベルを赤血球凝集分析(19)にて調べた。その 結果は表8に提示されている。 上記の結果は、FXaIがチキンの胚細胞におけるインフルエンザウイルスの 増殖を阻害することを示している。 更に、これらの結果によって、FXaIが真核細胞におけるインフルエンザウ イルスの増殖を阻害し、インフルエンザウイルスに罹患している患者、或いはイ ンフルエンザと接触する危険のある対象者の感染を治療または予防をする事を示 している。 実施例17:ラットにおけるFXaIによる急性動脈血栓の阻害 急性動脈血栓におけるFXaIの阻害効果を、ラットに おける急性動脈血栓モデルにおいてテストした。使用したモデルは、バーナトら (Bernat A.et al.thromb.Haemostas.,70,812-816(1993))の記載に下記 に記載の若干の改良を加えて行った。 血栓形成は、ラットの頸動脈を電気的刺激することによって誘導された。ウイ スター由来の雄ラット(250-350g)をケタミンHCl+キシラジンHClによ って麻酔し、暖めた毛布の上に載置した。右頸動脈(長さ約10mm)部分を露出さ せ、回りの組織から切離した。絶縁フィルム(パラフィルム)小片および二つの ステンレス鋼の電極を動脈下に挿入した。一定のd.c.電力を供給して、動脈を0 .98mAで4分間刺激した。電気的刺激部位から頭側(下流)の局所動脈温度を 測定することにより、血栓閉塞を追跡調査した。体温および動脈温度を60分に わたり20分間隔で測定した。、電気刺激を開始する5分前に、生理食塩水(対 照動物に対し)またはFXaI(種々の濃度で)の静脈内注射(0.5ml)をラ ットに投与した。 これらの実験に使用したFXaIのバッチは、実施例13に記載したようにし て製造された。しかしながら、FXaIのこのバッチが、色素産生分析において 以前のFXaIバッチと同様の活性を本質的に有していたとしても、APTT分 析においては、その可能性の約65%しか示さなかった。すなわち、APTTの 倍増を起こすFXaIの濃度は、前のFXaIバッチにおけるよりも50%高か った。 対照動物(n=12)および3つの異なるFXaIの投与量 [0.133mg/kg(n=7)、0.266mg/kg(n=9)および0.4mg/kg(n=4)]の結果を図 22に示す。この結果により、FXaIの高投与量の二つでは、動脈血栓に伴う 温度低下を停止させるが、一番低い投与量では、効果は部分的である事がわかっ た。 実施例18ヒヒにおけるFXaIによる血栓の阻止 実施例13に記載のようにして産生されたFXaIによるヒヒでの血栓形成 の阻害を、種々の血液せん断率(blood shear rate)の条件下で、基本的には、 特にCadroy et al.,blood 75(11):2185-2193(1990);kelly et al.,(19 91),Blood 77:1006-1012,Cadroy et al.(1991),P.N.A.S.88:1177-1181 に記載の様にして、図25に示すような若干の変更を加えることで、高血漿板、 高フィブリンの血栓を産するダクロン血栓装置を使用して測定した。 3匹のヒヒの各々に、FXaIを、10、40、200μg/kg/hrの3つの異 なる投与量で注入した。全投与量の半分を丸薬として与え、他の半分を1時間に わたって注入した。ヒヒに111In血漿板を注入し、その蓄積をガンマカメラで 測定した。 定常状態の血漿レベルは:最低投与量では検出不可、中程度の投与量では0.6 μg/ml、最高投与量では3.6μg/mlであった。ヒヒの血漿におけるFX aIの半減期は約2時間であった。動脈血栓に対応するダクロングラフト上の血 漿板の沈殿は、これらの量の投与において、夫々平均で30、50、80%減少 した(図23)。更に、これらの各投与量において、静脈血栓に対応する低せん 断静脈タイプの血流の 「チャンバー」領域における血栓の形成は、殆どなくなった(図24)。 更に、一匹のヒヒにPBSを注入し、対照として使用した。このヒヒには、最 高レベルの動脈および静脈血漿版が蓄積っされた。 この結果により、FXaIが、ヒヒにおいて動脈および静脈両者の血栓を阻害 したことがわかる。更には、FXaIの静脈血栓に及ぼす影響は、最低濃度のF XaI(10μg/kg/hr)でにおいても既に観察され得る。 更に、ヒヒにおけるダクロン動脈血漿板血栓の沈殿を殆ど停止させるために必 要なFXaIの量は、そのような効果を得るために必要なデサルファト・ヒルジ ン(Dessulfato hirudin)の量よりも約2桁小さい(Kelly et al.(1991),Bl ood 77:1006-1012、特に図IC、20 nmolデサルファト−ヒルジン/kg/min(7 mg ヒルデイン/kg/時間に匹敵)。ヒヒにおける静脈血漿板沈着を停止させる のに必要なFXaIの量は、この様な結果を得るに必要なH−ペプチド(Hirulo g)の量よりも、約2桁小さい(Cadroy et al.(1991),P.N.A.S 88:1177-118 1,特に図1A)。 更に、ヒヒにおいてダクロン動脈血漿板沈着をほぼ停止させるのに必要なFX aIの量は、このような効果を得るのに必要なチック(Tick)抗凝集ペプチド( TAP)の量の約5分の1である(Kelly et al.,第65回合衆国心臓協会の科学 分会、ニューオーリンズ、ルイジアナ、合衆国、11月16-19,1992,循環86(4 ,suppl.1)1992,I-411)。参照文献
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C12N 9/99 9358−4B C12P 21/08 C12P 21/02 9455−4C A61K 37/64 ACB 21/08 9455−4C 37/50 ADY //(C12N 1/21 C12R 1:19) (C12P 21/02 C12R 1:19) (72)発明者 レバノン、アビグドア イスラエル国、レボホット、モーリバー・ ストリート 8

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.下記のアミノ酸配列を有するポリペプチド。 上記において、 Xは、METまたは不存在を意味する; Yは、下記配列 LYS−MET・CYS−TRP・ASN・LYS・GLY ・CYS・PRO・CYS・GLY・GLN・ARG・CYS・ASN・LEU ・HIS・ARG・ASN・GLU・CYS・GLU・VAL・ILE・ALA ・GLU・ASN・ILE・GLUの0〜29アミノ酸である。但し、該配列の 一部のみ存在するならば、それは該配列のカルボキシ末端部分であり、Val24 はGlyによって先行されている; Zは、不存在であるか、或いは図7に示した配列Pro110−Lys156の全部 または一部である。但し、該配列の一部のみ存在するならば、それは該配列のア ミノ末端部分である。 2.請求項1に記載のポリペプチドであって、アミノ酸配列Y−Lys2−L ys156を有し、Lys2−Lys156は図7に示した配列と同一であり、YはM ETまたは不存在 であるポリペプチド。 3.請求項1に記載のポリペプチドであって、アミノ酸配列Y−Ile29−L ys156を有し、Ile29−Lys156は図7に示した配列と同一であり、YはM ETまたは不存在であるポリペプチド。 4.請求項1に記載のポリペプチドであって、アミノ酸配列Y−Val24−L ys156を有し、Val24−Lys156は図7に示した配列と同一であり、YはM ETまたは不存在であり、Val24はGlyによって先行されているポリペプチ ド。 5.グリコシル化されていない請求項1〜4の何れか1項に記載のポリペプチ ド。 6.請求項1のポリペプチドをコードするDNA。 7.請求項4のポリペプチドをコードするDNA。 8.請求項6のDNAを含むプラスミドであって、pSP65−FXaI−1 3と命名され、ATCC受付け番号第69134号の下に寄託されたプラスミド。 9.請求項6のDNAを含む発現プラスミド。 10.請求項9に記載の発現プラスミドであって、pλ−XaI−13“m” と命名され、ATCC受付け番号第69135号の下に寄託されたプラスミド。 11.請求項9に記載の発現プラスミドであって、pλ−XaI−13“m” −T12と命名されたプラスミド。 12.請求項9に記載の発現プラスミドであって、pDeo−S−XaI−1 3“f”と命名され、ATCC受付け番 号第69137号の下に寄託されたプラスミド。 13.請求項7のDNAを含む発現プラスミド。 14.請求項13に記載の発現プラスミドであって、pλ−XaI−13“m ”−05Mと命名されたプラスミド。 15.請求項13に記載の発現プラスミドであって、pλ−XaI−13“m ”-05M−T12と命名されたプラスミド。 16.ホスト細胞中に請求項9,10,11,12,13,14または15の 発現プラスミドを含むホスト/プラスミド系。 17.請求項16に記載のホスト/プラスミド系であって、前記ホスト細胞が バクテリア細胞であるホスト/プラスミド系。 18.請求項17に記載のホスト/プラスミド系であって、前記バクテリア細 胞がE.coli細胞であるホスト/プラスミド系。 19.請求項1のポリペプチドを製造する方法であって、当該ポリペプチドを コードする発現プラスミドでホスト細胞を形質転換する工程と、この形質転換さ れたホスト細胞を、該細胞が前記プラスミドによってコードされるポリペプチド を産生するように培養する工程と、こうして産生されたポリペプチドを回収する 工程とを具備した方法。 20.請求項19に記載の方法であって、前記ホスト細胞がバクテリア細胞で あり、また前記回収工程は、 (a)前記細胞を破壊して、前記ポリペプチドを含む溶解 物を製造する工程と、 (b)前記溶解物を処理して、前記ポリペプチドを含む包接体を得る工程と 、 (c)該包接体を処理して、可溶形の前記ポリペプチドを得る工程と、 (d)得られた可溶性ポリペプチドを処理して、生物学的に活性なポリペプ チドを形成する工程と、 (e)こうして形成された生物学的に活性なポリペプチドを回収する工程と 、 (f)こうして回収された生物学的に活性なポリペプチドを精製する工程 とを具備する方法を提供する。 21.請求項20に記載の方法であって、工程(c)の処理には、更に変性剤 の添加が含まれる方法。 22.請求項21に記載の方法であって、前記変性剤が塩化グアニジニウムま たは尿素である方法。 23.請求項20に記載の方法であって、工程(d)の処理には、前記ポリペ プチドを、チオール含有化合物およびジスルフィドの混合物に接触させることが 含まれる方法。 24.請求項23に記載の方法であって、前記チオール含有混合物がグルタ チオン、チオレドキシン、β−メルカプトエタノールまたはシステインであり、 前記ジスルフィドは酸化されたグルタチオン、シスチンまたはメルカプトエタノ ールの空気酸化生成物である方法。 25.請求項20に記載の方法であって、工程(f)の精製 工程にはカラムクロマトグラフィーが含まれる方法。 26.請求項25に記載の方法であって、前記カラムクロマトグラフィーには 、Q−セファロースクロマトグラフィーおよびヘパリン−セファロースクロマト グラフィーの何れか一方もしくは両方、またはQ−セファロースクロマトグラフ ィーおよびS−セファロースクロマトグラフィーの何れか一方もしくは両方が含 まれる方法。 27.当該生物学的に活性なポリペプチドからもたらされる望ましい治療効果 を得るために有効な量の、請求項1〜4および52の何れかのポリペプチドと、 適切なキャリアとを含有する組成物。 28.請求項27に記載の組成物であって、前記望ましい治療効果には、血液 凝固の程度を低下させることが含まれる方法。 29.血液凝固の程度を低下させる方法であって、血液を、血液凝固の程度を 低下させるのに有効な量の請求項1に記載のポリペプチドと接触させることを具 備する方法。 30.請求項29に記載の方法であって、前記の接触が患者においてイン・ビ ボで行われる方法。 31.請求項30に記載の方法であって、前記患者は、過剰な血液凝固に罹患 している方法。 32.請求項31に記載の方法であって、前記過剰な血液凝固に罹患している 患者は、血管疾患、術後外傷、肥満、妊娠、経口避妊薬の副作用および続持性運 動抑制(prolonged immobilization)からなる群から選択される症状を有してい る 方法。 33.請求項32に記載の方法であって、前記過剰な血液凝固には脳血管障害 が含まれる方法。 34.請求項33に記載の方法であって、前記脳血管障害が卒中である方法。 35.請求項31に記載の方法であって、前記過剰な血液凝固に血栓症が含ま れる方法。 36.請求項35に記載の方法であって、前記血栓症が静脈血栓症である方法 。 37.請求項36に記載の方法であって、前記静脈血栓症が深静脈血栓症であ る方法。 38.請求項36に記載の方法であって、前記静脈血栓症が散在性血管内凝血 である方法。 39.請求項35に記載の方法であって、前記血栓症が動脈血栓症である方法 。 40.請求項39に記載の方法であって、前記動脈血栓症が冠動脈の血栓症で ある方法。 41.請求項35に記載の方法であって、前記血栓症は血栓溶解に続いて発生 する方法。 42.請求項41に記載の方法であって、前記血栓症が血栓溶解剤で生じる方 法。 43.請求項42に記載の方法であって、前記血栓溶解剤が組織プラスミノー ゲン活性化剤またはストレプトキナーゼである方法。 44.請求項42に記載の方法であって、前記ポリペプチ ドは血栓溶解剤と共に投与される方法。 45.請求項42に記載の方法であって、前記ポリペプチドは前記血栓溶解剤 の前または後で投与される方法。 46.請求項42に記載の方法であって、前記ポリペプチドは前記血栓溶解剤 に結合される方法。 47.Xa因子の活性を阻害する方法であって、Xa因子を、Xa因子の活性 を阻害するのに有効な量のポリペプチドと接触させることを具備した方法。 48.請求項1のポリペプチドのエピトープと特異的に反応する抗体。 49.請求項48に記載のモノクローナル抗体。 50.請求項48の抗体の特異的な反応を拮抗的に阻害するポリペプチド。 51.請求項9に記載の発現プラスミドであって、pλSOD−NGE−Xa I−13“m”と命名され、ATCC受付け番号第69269号の下に寄託された発 現プラスミド。 52.請求項1に記載のポリペプチドであって、アミノ酸配列Glu23−Ly s156を有し、Glu23−Lys156は図7に示した配列と同一であるポリペプチ ド。 53.グリコシル化されていない、請求項52に記載のポリペプチド。 54.インフルエンザを治療または予防する方法であって、インフルエンザに 罹患した患者またはインフルエンザと接触する危険がある対象に対して、インフ ルエンザを治療または予防するために有効な量のFXaの阻害剤を投与すること を 具備した方法。 55.請求項54に記載の方法であって、FXaの前記阻害剤が、スーパーオ キシドジスムターゼと組み合わせて投与される方法。 56.インフルエンザを治療または予防する方法であって、インフルエンザに 罹患した患者またはインフルエンザと接触する危険がある対象に対して、インフ ルエンザを治療または予防するために有効な量の請求項1または4のポリペプチ ドを投与することを具備した方法。 57.請求項56に記載の方法であって、前記ポリペプチドが、スーパーオキ シドジスムターゼと組み合わせて投与される方法。 58.Xa因子阻害活性を有する、請求項1,2,3,4または5に記載のポ リペプチド。
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