JPH08511284A - ポリマーの化学的官能化 - Google Patents

ポリマーの化学的官能化

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JPH08511284A JP6521276A JP52127694A JPH08511284A JP H08511284 A JPH08511284 A JP H08511284A JP 6521276 A JP6521276 A JP 6521276A JP 52127694 A JP52127694 A JP 52127694A JP H08511284 A JPH08511284 A JP H08511284A
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Abstract

(57)【要約】 ポリマー物質を共有的に修飾する方法、およびこのようにして修飾された種々のポリマーを開示する。この方法は、それぞれがニトレン生成基と官能化基とを有する分子を備えた官能化剤を必要とする。官能化剤の分子を、ポリマー分子と反応するように近づけ、反応エネルギー源、例えばフォトン、電子または熱に暴露し、これによりニトレン生成基は、−CH、−NH、−OH、−C=C−、−C−C−および他の基と共有的に反応して、官能化基のポリマー分子へのニトレン付加または挿入を行わせる。官能化は、1段階または複数段階の工程を通じて実施できる。

Description

【発明の詳細な説明】 ポリマーの化学的官能化 謝辞 本発明は、国立一般医療科学研究所からの付与番号GM27137および海軍 研究所からの付与番号N00014−92−J−1412(R&Tコード413 t011)の下に、米国政府の補助によってなされたものである。米国政府は、 本発明に特定の権利を有している。 発明の分野 本発明は、ポリマーの化学的官能化に関するものである。 発明の背景 官能化ポリマーは、生物学、化学、医学およびイオン交換樹脂、固定生体巨大 分子および導電性ポリマーにおいて広範囲の可能な用途のため、集中的な研究の 主題となってきた。Akelah等「Functionalized Polymers and Their Applicatio ns」Chapman and Hall,London(1990)。ポリマーフィルムまたはフィルム表面 を、官能基を同時に導入することにより化学的に修飾することは、新規な化合物 、例えば新規な複合体、Baum等,「Chem.Mater.」3:714-720(1991);耐久性材 料,MacDonald等,「Chem.Mater.」3:435-442(1991);バイオセンサー,Pantan o等,「J.Am.Chem.Soc.」113,1832-1833(1991)およびバイオ材料,Allco ck等,「Chem.Mater.」3:450-454(1991)の開発に重要である。 重合体フィルムを修飾するための既存の方法の例としては、ポリスチレンのス ルホン化,Gibson等「Macromolecules」13,34,(1980);ポリ(アリロキシ)ホ スファゼンのスルホン化,Allcock等「Chem.Mater.」3,1120(1991);ポリエス テルのプラズマ処理,Porta等,「Chem.Mater.」3,293,(1991);ポリイミド の塩基加水分解,Lee等,「Macromolecules」23,2097,(1990);ポリホスファゼ ンの塩基加水分解,Allcock等「Chem.Mater.」3,1441(1991);およびポリ(フ ッ化ビニリデン)の塩基処理,Dias等,「Macromolecules」17,2529,(1984)が 挙げられる。 重合体を修飾する他の通常法は、ポリエチレンのような炭化水素重合体の表面 を、気相中で発生したニトレンまたはカルベン中間体に対して接触させることか らなる。Scriven(編集)におけるBreslow,「Azides and Nitrenes」第10章、A cademic press,ニューヨーク州(1984)。また、溶液中で発生したジフルオロ カルベンは、1,4-ポリブタジエンを修飾することが報告された。Siddiqui等,「 Macromolecules」19,595(1986)。 ペルフルオロフェニル アジド(PFPAs)は、PFPAsをシクロヘキサンまたはト ルエンのような炭化水素溶媒中で光分解したときには、これらの非フッ素化相同 体に対するCH挿入の効率の向上を示すことが発見された。Keana等,「Fluorine Chem.」43,151,(1989);Keana等,「J.Org.Chem.」55,3640,(1990);Ley va等,「J.Org.Chem.」54,5938,(1989);およびSoundararajan等,「J.Org .Chem.」55,2034,(1990)。PFPAsは、当初は、効率的な光標識試薬として開 発された。Cai等,「Bioconjugate Chem.」2,38(1991);Pinney等,「J.Org.C hem.」56,3125,(1991);およびCrocker等,「Bioconjugate Chem.」1,419,( 1990)。最近、ビス-(PFPAs)が、ポリスチレン、Cai等,「Chem.Mater.」2,63 1,(1990);およびポリ(3-オクチルチオフェン)、Cai等,「J.Molec.Electro n.」7,63,(1991)に対する効率的な架橋剤であることが示された。 ポリマーを化学的に修飾する本分野の現状の観点から、特に、ポリマーを、広 範囲の官能基で官能化するのに一層容易に適合する、他の方法に対する要望が残 されている。 また、現在まで化学的に修飾されにくかったポリマーを官能化する方法に対し て、継続的な要望がある。 また、任意の広範囲の特定の用途、例えばこれらには限定されないが、生物学 的適合性ポリマーフィルムおよび他の構造体、接着剤および接着剤と相溶性であ る物質、複合マトリックス、膜、半導体材料用の絶縁体、繊維、フォームおよび フィルムに用いるために、化学的に変性させたポリマーに対して、継続的な要望 がある。 発明の要約 こうしたこれまでの要望は、本発明によって満足され、本発明は種々のポリマ ー物質を共有結合的に修飾する(例えば、官能化する)ための方法を提供し、お よび化学的に修飾された表面を備えた種々の官能化ポリマーを提供する。 本発明に従って官能化することができるポリマー物質に含まれるものは、それ ぞれがニトレンと付加反応をすることができる化学的部分を有する合成および/ または天然ポリマー分子を含む任意の種々の物質である。 本発明に従って、ポリマー物質を官能化するには、ポリマー物質に官能化剤を 加える。官能化剤は,それぞれがニトレン生成基および官能化基を有する分子を 含む。官能化剤の分子を、ポリマー分子と反応するように近づけるには、例えば 、これには限定されないが、官能化剤とポリマー分子との溶液を形成する。溶液 を、フィルムまたは他の適切な形状に形成し、次に乾燥することができる。 官能化剤の分子とポリマー分子とが、反応する程度に近接している一方、分子 を、反応エネルギー源、例えばフォトン、電子または熱の存在下に接触させる。 反応エネルギー源の存在下で、官能化剤の分子上のニトレン生成基は、ポリマー 分子上の−CH、−NH、−OH、−C=C−、−C−C−、および他の基と共 有結合的に反応するニトレン中間体を形成して、このポリマー分子の表面にこの 官能化剤の「ニトレン付加」または「ニトレン挿入」を生じさせる。ニトレン付 加またはニトレン挿入の結果、官能基が、ポリマー分子に共有結合する。 官能化剤の分子上のニトレン生成基は、アジド基、または反応エネルギー源に 対して暴露したときに反応性のニトレンを生成させることができる相同性の化学 基である。 本発明に従って、このポリマーを、一工程または複数工程の方法のいずれかに よって、官能化する。複数工程の方法においては、各工程は、典型的には、異な る官能化剤を含んでいる。一工程の方法および複数工程の方法のいずれにおいて も、少なくとも1つの工程には、ニトレンを生成する官能化剤が含まれている。 一工程の方法においては、この官能化剤の各分子が、ニトレンを生成する基に 加えて、このニトレン生成基に対して共有的に結合する官能化作用を有する基を 備えている。この官能化作用を有する基は、ニトレン中間体と架橋反応をせず、 さもなくば基質の表面への官能化剤のニトレン付加反応を顕著に妨害しないよう な、実質的にあらゆる所望の化学基であってよい。例えば、この官能化基は、放 射線活性標識、蛍光標識、酵素、薬理学的活性基、診断上の活性基、抗体、核酸 、表面活性剤、およびあらゆる種々の広範な他の基から選択することができるが 、しかしこれらに限定する必要はない。 複数工程反応において基質を官能化するのに適した官能化剤は、幾つかの方法 で配列することができる。1つの方法に従うと、第一の官能化剤をポリマー分子 と反応させることによって、第一の官能化剤の分子のポリマー分子への共有的付 加を達成し;この後に、第二の官能化剤を加えることによって、付加された第一 の官能化剤の分子と反応させ、従って共有的に結合させる。こうした方法におい ては、この第一の官能化剤は、それぞれが前記のニトレン生成基に加えて第一の 官能化基を有している分子からなり、第一の官能化基は、第一の官能化剤がポリ マー分子へとニトレンの付加によって共有結合した後に、下流の化学反応に参加 するのに適合している。例えば、第一の官能化基は、第二の官能化剤の分子上の −NH基、−OH基、または他の求核性基と反応性である活性エステルであって よい。次いで、この第二の官能化剤は、酵素、抗体、診断薬または治療薬のよう な、基質の表面に対して付加することが最終的に望まれる第二の官能化基をもた らすことができる。 他の複数工程の方法は、最初に第二の官能化剤(第二の、または最終的には所 望の官能化基を有している)を第一の官能化剤(ニトレン生成基を有している) と反応させ;次いで、第二の反応において、第一の反応の生成物を、反応エネル ギー源の存在下に基質と反応させることによって、第一の反応の生成物を基質の 表面へとニトレンの付加によって共有的に付加させることを含む。 本発明に従う、一工程または複数工程の方法用に好適な官能化剤の分類は、N −ヒドロキシスクシンイミド活性エステル−官能化されたペルフルオロフェニル アジド(NHS−PFPAs)からなる。このNHS活性エステル基は、官能化剤 分子のPFPAs部分に由来する高度に反応性のニトレン中間体の反応の間の生成に よって、ポリマー分子へと共有的に結合しはじめる。(この中間体の反応性のニ トレン部分は、好ましくは、このニトレン部分がNHS活性のエステル部分と分 子内で反応できないように、構造的に拘束されている。)従って、このポリマー 分子は、「修飾」(例えば、官能化)され始める。この後に、この活性のエステ ルは、それぞれアミドまたはエステル生成によって、(生体分子のような)1級 アミンまたはヒドロキシル基を含有する種々の試薬との反応に更に参加すること ができる。 本発明の他の態様に従って、ニトレンを生成する官能化剤およびポリマーの分 子を含む混合物を、膜の形態のようにして、基質の表面へと塗布することができ る。次いで、この被膜またはフィルムを反応エネルギー源(フォトン、または電 子ビームのような粒子ビーム)に空間的に選択的な方法で暴露させて、表面の特 定領域を官能化させて他の領域は官能化せず、これによってこの表面上に官能化 されたパターンを生成させる。こうしたパターンは、この被覆された表面を反応 エネルギー源へと暴露しうる高い解像度の方法によって、マイクロメーター単位 で測定される寸法およびそれ以下の寸法を有することができる。従って、本発明 は、マイクロエレクトロニクスにおいて、および新規なミクロンスケールのバイ オセンサーの構成において、広範な応用を有している。 図面の簡単な説明 図1は、8重量%のNHS−PFPA(反応式10中の化合物1)を含むポリ スチレンのIRスペクトルを示す図であり、ここでプロットaは、光分解の前に 得られたものであり;プロットbは光分解の後に得られたものであり;プロット cは、アミン3(反応式10)での処理の後に得られたものであり;2300c m-1におけるピークはCO2からのものである。 図2は、10重量%のNHS−PFPA(反応式10中の化合物1)を含むポ リ(3−オクチルチオフェン)のIRスペクトルを示す図であり、ここでプロッ トaは、光分解の前に得られたものであり;プロットbは光分解の後に得られた ものであり;プロットc(プロットbからのオフセットに示す)は、アミン3( 反応式10)での処理の後に得られたものである。 図3Aは、光学的顕微鏡によって得られた顕微鏡写真であり、電子線リソグラ フィーによりポリスチレンおよび8重量%のNHS−PFPAのフィルム上に形 成した直線状および円形の官能化パターンを示す。 図3Bは、蛍光フィルターセットを備えた蛍光顕微鏡により得られた顕微鏡写 真であり、アミノフルオレセインによる処理の後の図3Aの官能化パターンを示 す。 図4Aは、フィルムを電子線リソグラフィー条件で暴露し、次にフィルムをア ミノフルオレセインで処理することにより、ポリ(3−オクチルチオフェン)お よび7重量%のNHS−PFPAのフィルム上に形成した円形パターンの、蛍光 顕微鏡を使用して得られた顕微鏡写真であり、ここで顕微鏡はローダミンフィル ターセットを備えている。 図4Bは、フィルムを電子線リソグラフィー条件で暴露し、次にフィルムをア ミノフルオレセインで処理することにより、ポリ(3−オクチルチオフェン)お よび7重量%のNHS−PFPAのフィルム上に形成した円形パターンの、蛍光 顕微鏡を使用して得られた顕微鏡写真であり、ここで顕微鏡は蛍光フィルターセ ットを備えている。 図4Cは、フィルムを電子線リソグラフィー条件で暴露し、次にフィルムをア ミノフルオレセインで処理することにより、ポリ(3−オクチルチオフェン)の フィルム上に形成した円形パターンの、蛍光顕微鏡を使用して得られた顕微鏡写 真であり、ここで顕微鏡はローダミンフィルターセットを備えている。 図4Dは、フィルムを電子線リソグラフィー条件で暴露し、次にフィルムをア ミノフルオレセインで処理することにより、ポリ(3−オクチルチオフェン)の フィルム上に形成した円形パターンの、蛍光顕微鏡を使用して得られた顕微鏡写 真であり、ここで顕微鏡は蛍光フィルターセットを備えている。 詳細な説明 次の用語を明細書中で使用する。 「ポリマー物質」は、ポリマー分子またはポリマー分子の網目構造を含む物質 である。 「ポリマー分子」は、「モノマー」と呼ばれる小分子を互いに共有的に結合す ることによって生成した比較的大きい分子である。ポリマー分子中に存在するこ れらのモノマーは、同じであってよく、異なっていてよい。ポリマー分子は、任 意の種々の多糖類およびポリペプチドのような(ただし、これらに限定されない )天然のものであってよく;またはナイロンおよびポリエチレンのような(ただ し、これらに限定されない)合成のものであってよい。ポリマー物質においては 、ポリマー分子は、非共有的(熱可塑性のような)または共有的架橋結合網目構 造(熱硬化性のような)を含む、幾つかの方法のいずれによって会合していても よい。 「官能化されたポリマー」は、官能化されたポリマー物質、または官能化され たポリマー物質の分子のいずれかを示しうる。官能化されたポリマー分子は、本 発明に従ってこれに共有結合した1種以上の官能基を含む。 「官能基」は、有機化学的な方法で1種以上の原子が互いに結合されることに よって、所望の化学的特性を有する基である。若干の官能基は、本発明に従って ポリマー分子の表面へと共有的に結合されたときには、類似の官能基または異な る種類の官能基のいずれかと、1種以上の更なる結合反応に加わることができる 。こうした結合反応は、(a)これらの官能基の、種々の付加的な官能基のいず れかへの付加:または(b)官能化された基質分子の相互結合(架橋)をもたら しうる。本発明においてポリマー分子に結合可能な他の多くの官能基は、ポリマ ー分子に、変化した化学的特性を与えることができる。例えばこれらには限定さ れないが、蛍光、放射線活性、免疫学的、診断学的または治療学的マーカーでこ れらが標識またはタグ化されうる。 本発明による「官能化剤」は、本発明に従ってポリマーを官能化するのに適合 した試薬である。官能化剤の分子は、第二の官能基に結合された少なくとも一種 のニトレン生成基を(第一の官能基として)有しており、ここでこのニトレン生 成基は、好ましくは、官能化剤の分子構造によってこのニトレン生成基と官能基 との間で拘束されている。このニトレン生成基は、反応条件下でポリマー分子を 官能化する能力を有する。 官能化剤上の「ニトレン生成基」は、反応エネルギー源に対して暴露したとき にニトレン基となる化学的部分である。 「ニトレン基」(一般的には、「ニトレン(Nitrene)」または「ニトレン中 間体」とも呼ばれている)は、窒素基の特定の形態であり、構造R−Nの一重項 、および構造R−Nの三重項として示すことができる。ニトレンは、本分野に習 熟した者によって、カルベンの窒素相同体であるとみなされている。カルベン のように、ニトレンは一般的には中間体であるとみなされている。ニトレンは高 度に反応性であり、一般的には通常の条件下では単離することはできない。しか し、本発明による反応のような、特定の化学的反応は、ニトレンの存在を仮定す ることなしでは、既知の反応機構によっては、説明することはできない。重要な ニトレン反応は、次式によって要約することができる。 (a)アリールニトレンを含むニトレンは、−CH部位で、および−NH部位で 付加反応を受けうる:例えば、 (b)またニトレンは、−C−C−および−C=C−結合で付加を受けうる。例 えば、 ここで使用したように、用語「付加反応」は、官能化剤のニトレン基のポリマ ー分子との反応という文脈で使用したときには、本発明に従ってポリマー分子と の間でニトレンが受けうる、種々の付加および挿入反応のいずれをも一般的に示 している。 本発明に従って、ニトレン生成基を有する官能化剤を反応エネルギー源に対し て暴露したときに、官能化反応が生じ、これがニトレン生成基をニトレン中間体 へと変換させる。この官能化反応は、ポリマー分子とニトレン中間体との反応に よって進行する。 「反応エネルギー源」は、特に官能化剤の分子上のニトレン生成基をニトレン へと変換させることによって、本発明による官能化反応を駆動するエネルギー源 であり、ニトレンがポリマー分子と反応する。好適な反応エネルギー源には、( 紫外(UV)光、深UV光、レーザー光、X線、および赤外線放射または導電性 加熱の形態の熱のような)フォトン、(電子ビームのような)エネルギー化され た電子、および(イオンビームのような)エネルギー化されたイオンが含まれる (しかし限定はされない)。これらの反応エネルギー源は、通常は、リソグラフ ィー、走査型顕微鏡、および、UVおよび可視光のフォトンの場合には、光化学 的反応を実施するためおよび蛍光分子を励起するためといったような用途に使用 されている。 「官能化反応」は、ポリマー分子を本発明によって官能化する反応である。官 能化反応は、一工程以上から構成することができる。少なくとも一つの工程に、 反応エネルギー源の存在下での、ポリマー分子と、ニトレン生成基を有する官能 化剤の分子との反応が含まれている。 本発明に従って、ポリマー分子を、化学品によって官能化し、これによって官 能化剤の分子上の官能基が、ポリマー分子へと共有結合しはじめる。こうした共 有結合を達成するには、反応エネルギー源へと官能化剤の分子を暴露することに よって、官能化剤の分子(この官能化剤の分子も、それぞれ下記のような所望の 官能基を備えている)上のニトレン生成基を、ポリマー分子に対して高度に反応 性であるニトレン中間体へと変換する。 この官能化剤は、好ましくは、一般的にアリール アジド、アルキル アジド 、アルケニル アジド、アルキニル アジド、アシル アジド、およびアジドア セチル誘導体からなる群より選択され、すべてが種々の置換基を有することがで きる。最も好ましくは、フッ素(および/または塩素)原子が、可能な最大の広 さでは、このアジド基に隣接する官能化剤分子上の位置に存在している。 また、上記のアジドの各々は、同じ分子中に、ニトレン部分が発生した後にこ のニトレン部分との反応から構造的に抑制されている、次の官能基のいずれかを 有している。 (a)カルボキシル基、およびN−ヒドロキシスクシンイミド エステル;N −ヒドロキシベンズトリアゾール エステル;このカルボキシル基に対応する酸 ハライド;アシルイミダゾール;チオエステル;p−ニトロフェニル エステル ;コレステロールおよびグルコースのような、生物学的に活性の(および光学的 に活性の)アルコールのエステルを含む、アルキル、アルケニル、アルキニルお よび芳香族エステル;アンモニア、一級、および二級アミン、およびエピネフリ ン、ドーパ、酵素、抗体、および蛍光分子のような生物学的に活性の(および光 学的に活性の)アミンを含むアミンに由来するアミドのような種々のアミド誘導 体;のような(しかし、これらには限定されない)カルボキシル基の種々の誘導 体。 (b)遊離のアルコール基、または例えば、脂肪酸、ステロイド酸、またはナ プロシンまたはアスピリンのような薬剤を含む、適当なカルボン酸に対してエス テル化されたアルコール基; (c)ハロアルキル基であって、このハライドが、カルボキシレート陰イオン 、チオール陰イオン、カルボアニオン、またはアルコキシドイオンのような求核 性基によって後に置換することができ、これによってこのハロゲン原子の部位で 新しい基の共有的付加をもたしらうる。 (d)マレイミド基または他のジエノフィル基であって、この基が、例えばエル ゴステロールのような1、3−ジエン含有分子とのディールスアルダー環化付加 反応においてジエノフィルとして作用しうる。 (e)アルデヒドまたはケトン基であって、ヒドラゾン、セミカルバゾンまたは オキシムのような周知のカルボニル誘導体の生成によって、またはグリニヤール 付加やアルキルリチウムの付加のような機構によって、引き続いて誘導体化が可 能であるアルデヒドまたはケトン基;および (f)引き続いてアミンと反応することで、例えばスルホンアミドを生成するよ うなスルホニルハライド。 前記の官能基は特に、下流の化学反応(即ち、前記の官能基がポリマー分子に 結合した後に実施される化学反応)に参加し、これにより尚他の官能基がポリマ ー分子に、すでに結合した官能基との反応により共有結合しうるのに適する。 代表的な官能化剤がニトレン中間体へと変換される一般的な反応は: (式中のXは官能基であり、N3はニトレン生成基(この例ではアジド)であり 、Rは芳香族環、ヘテロ芳香環、または他の炭素含有フラグメントである。) UV光からなる反応エネルギー源は、例えば、次の代表的方法の1つによって 前記反応へと与えることができる:(a)官能化剤分子およびポリマー分子から 成る試料を、350nm、300nm、または254nmのランプのうちいずれ かを備えたライオネット光化学反応装置(Rayonet Photochemical Reactor)の ウエル内に配置し、常温で数分間大気下で照射する。この照射時間を調整するこ とによって、露光線量を変更することができる。(b)試料に対して、例えば投 射UVリソグラフィーによって(これには限定されない)高解像度フォトマスク を使用して照射する。(c)KSMカール サス深UV接触配列装置(Karl Sus s deep-UV contact alighner)中で接触高解像度フォトマスクを使用して、光分 解を実施する。本分野に習熟した者には容易に理解できることであるが、これら の方法も、UV以外の波長のフォトンによる官能化反応をもたらすために、一般 的に使用することができる。 電子からなる反応エネルギー源は、次の代表的方法によって本反応へと与える ことができる:官能化剤分子およびポリマー分子から成るフィルム試料に対して 真空下で電子または粒子ビームを、1〜40kVの範囲内から選択されたエネル ギーで照射する。(代表的な電子ビーム源は、電子ビームリソグラフィーのため に改善された「JEOL 840A」電子顕微鏡である。)このビームを、フィ ルムの表面を横切るようにステップさせて、特定領域を露光し、他の領域は露光 しない。各ステップにおける停止時間を調整することによって、露光線量を変更 することができる。 特に有用な官能化剤は、4−アジド−2,3,5,6−テトラフルオロ安息香 酸であって、このカルボニル基が反応性エステル、アミド、酸ハライド、または 混合された無水物の組成物によって更に活性化されたものに由来するペルフルオ ロフェニル アジド(PFPAs)からなる群より選択される。 例えば、限定を意図したものではないが、代表的な官能化ペルフルオロフェニ ル アジドは、一般式: を有しており、ここで、Xは次のいずれであってもよい:CN、CONH2、C HO、CO2Me、COMe、NO2、CO2H、COCl、CO−イミダゾール 、CONHS、CH2OH、CH2NH2、COCH2Br、N−マレイミド、NH −ビオチニル、CONH−R(ここでRはポリペプチド部分である)、CONH −X−S−S−Y−NH−ビオチニル(ここでXおよびYはスペーサー原子であ り、S−S結合は後の工程で還元的に開裂可能である)、およびCONHS−S O3Na。 代表的な活性化されたPFPAsには、N−ヒドロキシスクシンイミド(NH S)エステルA(「NHS−PFPA」とも記載する)、p−ニトロフェニル エステルB)1−ヒドロキシベンゾトリアゾール エステルC、アシル イミダ ゾールD、酸塩化物E、混合された無水物Fおよび2,2,2−トリクロロエチ ル エステルGが含まれる(しかし、これらに限定はされない)。 前述の官能化剤の候補に加えて、 のような、反応性の官能基とPFPA部分との間に配置された「スペーサー」を 有する他のPFPAsを使用することができる。官能化剤として有用な他のアリ ールアジドの候補は、 のように、上記した例に類似しているが、ただし他のアリール部分によってPF PAが置換されている。 本発明に従って官能化することができるポリマーの候補には、−CH基、およ び/または−NH基、および/または−OH基および/または−C=C−部位を 有する重合体分子を有する、実質的にあらゆる重合体材料が含まれる。これらの ポリマーには、 (a)ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプ ロピレン、ポリブテン、およびこれらの共重合体で例示されるような飽和ポリオ レフィン; (b)アクリル酸、メタクリル酸、〔ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ( ヘキシルメタクリレート)〕、およびアクリロニトリルのポリマーおよびコポリ マーのようなアクリル樹脂; (c)ポリスチレン、およびポリ(p−クロロスチレン)およびポリ(p−ヒ ドロキシスチレン)のようなポリスチレンの相同体; (d)ポリ(イソプレン)およびポリ(ブタジエン)のような不飽和ポリオレ フィン; (e)ポリイミド(ベンゾフェノン テトラカルボキシリック ジアンハイド ライド/テトラエチルメチレンジアニリン)のようなポリイミド; (f)ポリ(トリメチレン アジペート)およびポリ(ヘキシメチレン セバ ケート)のようなポリエステル; (g)ポリ(3−アルキルチオフェン)、ポリ(3−アルキルピロール)、お よびポリアニリンのような共役および導電性ポリマー; (h)ポリ(アリロキシホスファゼン)、ポリ〔ビス(トリフルオロエトキシ )ホスファゼン〕、ポリシラン、およびポリカルボシラン、シロキサンポリマー 、および他のシリコン含有ポリマーのような無機ポリマー; (i)「ケミカル アンド エンジニアリング ニュース(Chemical and Eng ineering News)」1992年8月31日、第8頁に記載されているような、ポ リクロコナイン(polycroconaine)およびポリスクアレイン(polysquaraine) のような有機金属(例えば金属の性質を有する有機ポリマー); (j)パラジウム ポリ−インおよびフェロセン含有ポリアミドのような有機 金属ポリマー;および (k)セルロース繊維、キチンおよびデンプンのような多糖類 が含まれるが、これらに限定はされない。 本発明のポリマー分子の官能化に必要とされることは、官能化剤の分子および ポリマー分子が「反応するように近づく」こと;即ち、反応エネルギー源に暴露 された際に官能化反応を受けることができるように、互いに十分に近づくことで ある。これを実施することができる1つの方法は、ポリマー分子および官能化剤 を含む溶液を調製することである。他の方法は、官能化剤およびポリマー粒子ま たはポリマーの凝集体を含む懸濁液または混合物を調製することである。尚他の 方法は、官能化剤(例えば官能化剤を、ポリマー物質に吸収することができる溶 媒に溶解した溶液)を、ポリマーの表面に塗布し、次に官能化剤を放置してポリ マー物質に吸収させることである。 ポリマーの官能化は、1つ以上の段階において発生しうるが、これは、種々の 要因、例えば官能化される粒状ポリマー;ポリマーの形態(即ち、溶液、粒状懸 濁液、非流体物体);ポリマー分子に結合する官能基;官能基を、官能化剤とポ リマー分子との反応中に、不所望な反応から保護する必要性;および他の事項に 依存する。 例えば、1段階官能化において、それぞれがニトレン生成基および所望の反応 性基を有するポリマー分子および官能化剤の分子を、反応するように近づける。 反応エネルギー源に暴露することにより、官能化剤の分子上のニトレン生成基は 、ポリマー分子上の−CH、−NH、−OH、−C=C−、−C−C−、および 他の基と共有結合的に反応するニトレンに転化され、これにより官能基がポリマ ー分子に共有結合する。官能基は、代表的には、所望の有用な特性を、形成した 官能化したポリマーに与えるためにこれらに作用する、付加的な化学品を必要と しない。 2段階官能化プロトコルにおいて、各段階には異なる官能化剤が関連する。多 くの例において、第1段階を実施するには、第1の官能化剤の分子を、ポリマー 物体中に深さ方向に挿入し、例えば第1に、ポリマーおよび第1官能化剤から成 る流体溶液または懸濁液を形成し;流体を所望の形状に成形し;次に、流体を、 硬質の形態を有する生成物に転化する。次に、反応エネルギー源を、硬質生成物 に照射して、第1官能化剤を、ポリマー分子に共有結合させる。その後、第2段 階中に、第2官能化剤を、硬質生成物の表面に塗布する。 2段階官能化反応の例として、第1段階には、第1官能化剤、例えばNHS− PFPA化合物が関連する。反応エネルギー源に暴露することにより、PFPA 部のアジド基は、ニトレン中間体に転化され、これはポリマー分子と反応する。 このようにして、NHS−PFPA分子上のNHS活性エステル基は、以下の反 応式1(ここでポリマー分子を、まるで囲んだPで示す)に一般的に示される反 応によりポリマー分子に共有結合する: 明らかなように、PFPAのNHS−エステル部分はこの第1段階の化学反応 には関係しない。むしろ、NHS−エステルが、ポリマー分子に移動した後に、 以下に記載する第2段階の化学反応に用いられる。 第2段階において、NHSエステルは第2官能化剤の分子と容易に反応する。 第2官能化剤は、第1または第2アミンおよび/またはヒドロキシルを有する分 子から選択する。NHS−エステルと第1アミンとの反応は、反応式2に示すよ うにアミド形成により進行する: (式中の化合物2は反応式1に示したものである。)NHS−エステルとヒドロ キシルとの反応は、反応式3に示すようにエステル形成により進行する: (式中の化合物2は反応式1に示したものである。) 多くのタイプの生体分子がアミンおよび/またはヒドロキシル基を有するため 、これらの分子は、第1段階官能化反応で表面分子に共有結合したNHS−エス テルとの第2段階官能化反応における反応に適合する官能化剤として作用するこ とができる。従って、巨大分子、例えばタンパク質、核酸、炭水化物および他の 種々の分子を含む広範囲にわたる任意の分子を、本発明の方法を用いてポリマー に結合させることができる。 また、本発明において、第1に、ポリマーに結合する分子のニトレン生成誘導 体(例えば生体分子、薬物、検体、触媒[遷移金属を含む]および診断用の薬剤 )を調製し、この誘導体を基質の表面に塗布し、この誘導体を、ポリマー分子と 反応するように近づけ、次に反応エネルギー源に暴露してニトレン生成誘導体を ポリマー分子にニトレン中間体を介して共有結合させることができる。ニトレン 生成部分が、ニトレンが同一分子の他の部分と容易に反応することができないよ うに構造的に束縛されていることが必要である。従って、NHS−PFPA官能 化剤に関しては、フェニル環の4位がアジド基に好ましい位置である。 いかなる方法においても限定することを意図せずに本発明の範囲を明示するた めに、以下に本発明の代表的な官能化を記載する: (a)発癌性または突然変異誘発性多環式芳香族炭化水素をポリマー分子に結合 させて、ポリマーを「発癌性」とすることができる。多環式炭化水素の候補には 、エチジウム化合物および種々のピレン化合物(例えば1−ピレンメチルアミン および6−アミノクリセン)が含まれる。また、このような化合物をポリマー分 子に結合させる際には、炭化水素をポリマー分子から「持ち上げる」作用を有す る「スペーサー基」を用いることができる。代表的なスペーサー含有炭化水素は 、1−ピレンブチル酸から誘導された第1アミンである。このような反応は、一 般的に反応式4で示される: (式中の2は反応式1に示したものであり、Zはスペーサー基を示す。) (b)ポリマー物質の疎水性は、NHS−エステル基がポリマー分子に第1段階 反 応で(ニトレン中間体を介して)結合した後に、NHS−エステル基と長鎖脂肪 族アミン、例えば1−アミノヘキサデカンとが第2段階反応で反応することによ り変化させることができる。このような反応を一般的に反応式5に示す: (式中のRは疎水性原子の鎖、例えばC1225−、オレイル、オクタデシル,3 −β−アミノコレスタン(aminocholestane)またはヘキシルメチルシリルであ り;2aおよび2bは反応式1に示したものである。) (c)ポリマーの親水性は、NHS−エステル基がポリマー分子に第1段階反応 で(ニトレン中間体を介して)結合した後に、NHS−エステル基とアミンを含 む高度な極性を有する分子とが第2段階反応で反応することにより変化させるこ とができる。このようなアミン含有極性分子には:グルコサミン、エタノールア ミン、ポリエチレンイミン(pH7においてプロトン付加した)、ポリリシン( pH7においてプロトン付加した)、グリセロールおよび他のポリヒドロキシ化 合物が含まれる(しかし必ずしもこれらには限定されない)。このような反応は 一般的には反応式5で示されるが、ここではRはHOCH2CH2−またはNH2 (CH2CH2NH−)n−CH2CH2−であり;2aおよび2bは反応式1に示 したものである。ポリアルコールに関しては、このような反応は反応式6で一般 的に示される: (式中のRは例えばCH−CHOH−CH2OHであり;2は反応式1に示した ものである。) (d)ポリマーは、NHS−エステル基がポリマー分子に第1段階反応ですでに 結合している領域で界面活性とすることができる。界面活性とする反応は、任意 のアミノ化またはヒドロキシル化「界面活性剤」分子、例えば1−アミノドデカ ン酸を用いる2段階反応により進行する。pH7において、この化合物がポリマ ー分子に結合した後、カルボキシル基はイオン化され、化合物は、極性カルボン 酸アニオンで終了する長い疎水性尾部としてポリマー分子から離れるように延び る。このような反応は反応式7で一般的に示される: (式中のRは−(CH2n−CO2Hであり;2は反応式1に示したものである 。) (e)酵素および他のポリペプチドを、第1段階反応で予め官能化されたポリマ ー分子に結合させることができる。その後の2段階反応は、例えば、ポリペプチ ド分子上に存在するリシンアミノ基と、NHS活性エステルとの反応により進行 する。代表的な反応を反応式8に示す: (式中の、NH2基と結合したまるで囲んだEは、リシン残基を有するポリペプ チドを示す。このようなポリペプチドの例には、(これらには限定されないが) 酵素(例えばセイヨウワサビペルオキシダーゼ)、レクチンまたは抗体が含まれ る。化合物2は反応式1に示したものである。) (f)また、抗体、レクチンおよび他のタンパク質を、酵素を結合させる反応と 同様の官能化反応によりポリマー分子に結合させることができる。次に、このよ う な結合分子を、例えば、バイオセンサーにおいて高選択性感知剤として用いるこ とができる。 (g)特定の分子をポリマー分子に結合させて、ポリマーの湿潤性を制御するか または生存細胞がポリマーに付着する能力を変化させることができる。 (h)ポリマー分子を1または2段階反応でビオチニル化し、次にビオチニル化 した分子を、例えばアビジンまたはストレプタビジンの誘導体で処理することが できる。アビジンまたはストレプタビジンは、このように他の生体分子をその後 表面に結合させる架橋単位として用いられる。代表的な反応は以下の通りである : 2段階反応(反応式9) (式中の2は反応式1に示したものであり、RNH2はN−ビオチニルヘキシレ ンジアミン: のアミノ基を示す。)1段階反応は、ポリマー分子とビオチンのPFPA誘導体 の分子: とを反応するように近づけ、次に光分解するかまたは電子線を照射することによ り実施される。 本発明をさらに例示および記載するために、以下に実施例を記載する:実施例1 本実施例において、本発明者等は、光化学的に発生したニトレン中間体の−C H挿入により,炭化水素ポリマーポリスチレン(PS)を官能化した。 反応式10において、活性エステルアジド1を、N−ヒドロキシスクシンイミ ド(NHS)を4−アジド−2,3,5,6−テトラフルオロ安息香酸でエステ ル化することにより形成した。活性エステルアジド1を、代表的な官能化剤とし て、研究のために選択した。その理由は、NHSエステルが、アミノ含有試薬と 容易に反応して、アミド(R1−NH−COR)を形成するからである。 50.2mgのPS(平均分子量125,000〜250,000ダルトン) および4.0mgのNHSエステル1を1.0mLのキシレンに溶解した溶液を 調製し、1の8%w/w溶液を得た。溶液を、NaClディスク上に、1000 rpmに設定したフォトレジストスピナー(アメリカ合衆国テキサス州ガーラン ド所在のヘッドウェイ リサーチ インコーポレーテッド(Headway Research I nc.)を用いて、スピンコートした。ディスクを50℃で1時間乾燥した後、デ ィスク上に残留したフィルムは、楕円偏向計(アメリカ合衆国ニュージャージー 州フランダース所在のラドルフ リサーチ インコーポレーテッド(Rudolph Re search Inc.)を用いて測定して、約0.7μmの厚さを有していた。このフィ ルムを、ライオネット光反応装置(Rayonett photoreactor)(コネティカット 州ブランフォード所在のサザン ニュー イングランド ウルトラバイオレット カンパニー(Southern New England Ultraviolet Co.)を用いて、フォトン源 として254nmのランプを用いて光分解した。 この光分解の結果、アジド基が順調に分解し、同時に、−CH挿入反応から誘 導された官能化されたPS2が形成した。光分解を、2124cm-1におけるア ジド吸収の消失により監視し、これを、曲線a(光分解前)とb(光分解後)と を比較することにより図1に示した。1750cm-1周辺の活性エステルカルボ ニル吸収は、光分解反応により影響されなかった。 次に、官能化されたPSフィルム2を、室温で2時間にわたり、5.4mgの 4−アジド−2,3,5,6−テトラフルオロベンジルアミン(3)(即ち、3 の塩酸塩)および10mgのEt3Nをニトロメタンに溶解した溶液に浸漬する ことにより、さらに官能化した。(ニトロメタンは、PSを溶解しない溶媒であ る。)次に、フィルムを溶液から取り出し、40mLのニトロメタンに10分間 浸漬し、ニトロメタンを用いて洗浄し、次に空中で乾燥した。3の溶液中で官能 化されたPSを上記のように浸漬している間に発生した、結合反応を、ニコレッ ト(Nicolet)モデル5DXB FTIR分光光度計(アメリカ合衆国ウィスコンシン州マ ジソン)を用いてIRスペクトルにより監視した。 結合反応が進行するに従って、2121cm-1におけるアジド吸収ピークが再 び出現した。その理由は、アミン3が、官能化されたPS2に結合したために、 3のアジド基が結合したままであり、未反応であるからである。1750cm-1 における吸収の対応する減少は、活性エステルのカルボニル基(>C=O)の損 失に起因し、これを、曲線cとbとを比較することにより図1に示した。IRス ペクトルにより、アミン3が、フィルム2のNHS活性エステルと反応し、その 結果、PSポリマー鎖に沿って、ペルフルオロフェニルアジドの包含により、P Sがさらに変性し、官能化PS4が得られた。 アジド吸収のIR強度の比較(図1の曲線cと曲線aとの比較)により示され たことには、初期値の約40%のアジド基が、2を3で処理した結果、ポリマー 4のPS鎖に含まれた。これは、おそらく、PSの存在下でのアジド1の光分解 の結果、100%収率より少ないCHが挿入されたためであると考えられる。ま た、考えられることには、NHSが、ニトロメタン中でのアミン3の溶液での処 理中の二次的加水分解により分解した。実施例2および3 これらの実施例は、実施例1の対照実験を含む。化合物は、反応式10に示し た通りである。 実施例2において、PSの溶液を、実施例1と同様にして調製したが、NHS 活性エステル1を用いなかった。PS溶液を、実施例1と同様にフィルムに形成 し、光分解し、次にニトロメタン中でアミン3の溶液で処理した。その後、フィ ルムのIRスペクトルにおいて、アジド吸収は観察されなかった。 実施例3において、活性エステル1を含むPSのフィルムを、実施例1と同様 にして調製した。実施例3のフィルムを光分解せず、むしろニトロメタン中でア ミン3の溶液で直接処理した。IR分光測光により、2124および1750c m-1における吸収が消失したことが明らかになり、これは、ニトロメタンが、ほ とんどすべての活性エステル1または対応するアミドを、ポリマーから抽出した ことを示す。 実施例2および3は、NHS活性エステル1と光分解との両方が、PSフィル ムをNHS活性エステル基で変性させるのに必要であることを示す。実施例4 本実施例において、さらに反応式10を参照して,N−スクシンイミジル4− アミノテトラフルオロベンゾエート(5)を、ポリマー2のモデルとして用いた 。5を調製するために、214mg(1.00ミリモル)の4−アミノテトラフ ルオロ安息香酸、119mg(1.00ミリモル)のN−ヒドロキシスクシンイ ミドおよび211mg(1.00ミリモル)のジシクロヘキシルカルボジイミド の、10mLのCH2Cl2中の混合物を、24時間かきまぜた。この混合物を濾 過し、固体を乾燥した。次にこの固体を、6mLのアセトンと共にかきまぜ、混 合物を濾過した。濾液を蒸発させて、262mg(収率83%)の5を、白色固 体として得、融点は、200〜201℃であった。1H-NMR:δ2.899(s,4),4.6 65(s,2)。IR:3522,3418,1779,1749,1683,1530,1507,1317cm-1。MS:30 6(M+,2),192(100),164(30)。 11mg(1.00ミリモル)の活性エステル5および6.9mg(0.03 1ミリモル)のアミン3の、CDCl3中の混合物を調製し、放置して反応させ た(上記で調製した、CDCl3に溶解した、5のすべての収率ではない)。反 応の進行を、室温で、1H-NMR分光分析法で監視した。反応が進行するに従って、 δ4.7において新たな信号が観察された。24時間後、透明溶液が得られた。 反応混合物を1H-NMR分光測定でアッセイした際には、3に関してδ3.941に おいて、および5に関してδ2.899において、一層大きい信号は見られなか った。この混合物を、分取薄膜クロマトグラフィー(ヘキサン−THF 1:1 )により分離して、12mg(収率94%)のアミド6を、白色固体として得、 融点は、155〜156℃(実際には分解温度)であった。1H-NMR:δ4.286(s ,2),4.701(d,2),6.402(m,1)。IR:3411,2122,1686,1668,1497,1314, 12 39cm-1。MS:411(M+,1),383(20),192(100),164(18)。アミド6のIRスペク トルは、2124cm-1においてアジド吸収ピークを示し、これは、光分解およ びアミン3との反応の後に、実施例1のポリマーフィルムにおいても観察された 。実施例5 本実施例において、反応式11に示すように、本発明者等は、導電性ポリマー ポリ(3−オクチルチオフェン)(P30Tと略記する)の官能化について試験 した。P30Tは、ビス−PFPAにより光化学的に架橋させることができ、電 子ビームリソグラフィー条件下で架橋させることによる導電性構造の直接の生成 に用いることができる。Cai等、J.Mol.Electron.7:63(1991)。 本実施例に関して、P3OTは、Cai等、前記に報告されているように、3− オクチルチオフェンから調製した。 反応式11において、25.8mgのP3OTおよび2.6mg(10%w/ w)のNHSエステル1を、0.8mLのキシレンに溶解した溶液を、実施例1 に記載したように、NaClディスク上にスピンコートし、乾燥し、光分解し、 現像した。光分解反応により、官能化されたポリマーフィルム9が得られた。こ のフィルム9を、アミノアジド3(構造は反応式10に示した)で、ニトロメタ ン中で、実施例1に記載した、PSを処理する条件下で処理した。官能化された ポリマーフィルム10が形成し、この際に、3とNHS活性エステルとの間にア ミド形成反応および同時に、新たな一連のアジド基の、P3OTポリマーへの共 有結合を伴った。(図2において、曲線bと曲線cとを比較)フィルム10のI Rスペクトルは、アジド基に関して、2121cm-1において、適度に強い吸収 を示した。 考えられていることには、官能化されたポリマー9が得られるC−H挿入反応 は、チオフェン環が関係することなく、オクチル側のみに沿って発生した。これ は、シクロヘキサン/チオフェン中の単なるPFPAエステルメチル4−アジド テトラフルオロベンゾエートを光分解することにより、単離することができるC −H挿入生成物のみと同様にメチル(N−シクロヘキシル−4−アミノ)−テト ラフルオロベンゾエートが得られたという観察に基づいている。実施例6 本実施例は、実施例5の対照実験である。 23.2mgのP3OTを0.8mLのキシレンに溶解した溶液(1がない) を、実施例5に記載したように、アミン3で処理した。形成したフィルムのIR スペクトルにおいて、アジド吸収は観察されず、これは、アミン3の包含が発生 しなかったことを示す。 従って、P3OTの、化合物、例えば1による第1の官能化は、アミン3によ る第2の官能化を実施するのに必要である。実施例7 本実施例において、本発明者等は、電子ビームリソグラフィーを用いて、ポリ マー(例えばPS)の架橋およびNHS活性エステル基の、ポリマー中への1段 階での導入の両方を達成することを試験した。一般的な反応を、反応式10に示 す。 50.2mgのPSおよび4.0mgのNHSエステル1(8%w/w)を1 .0mLのキシレンに溶解した溶液を、シリコンウェハ上に、実施例1に一般的 に記載したようにスピンコートした。このフィルムを90℃で35分間乾燥し、 走査型電子顕微鏡(SEM)(アメリカ合衆国メリーランド州ピーボディ所在の JOEL−SEM製)を用いて、電子ビームに暴露し、電子ビームリソグラフィ ー用に変性させた。Nabity等、Rev.Sci.Instrum.60:27(1989)。電子ビームを 用いて、ミクロンの大きさのパターン(8つの5線パターンおよび異なる直径の 5つの円のパターンの形態)をフィルム上に「描いた」。暴露したフィルムを「 現像する」にあたり、キシレン中に35秒間浸漬し、イソプロピルアルコールで 10秒間洗浄し、次に窒素流で乾燥し、これにより「現像した」フィルム2を得 た。フィルム2を、光学顕微鏡を用いて写真撮影し、図3Aに示す結果を得た。 図3Aにおいて、それぞれの5線群の線の幅は、0.1、0.2、0.5、1 .0および2.0μmであった。それぞれの連続する5線群を、前の群に対して 増大した電子ビーム強度を用いて得た。最上部の群において、電子ビーム強度は 、50、60、70および80μC/cm2であった。最下部の群において、電 子ビーム強度は、90、100、110および120μC/cm2であった。そ れぞれの円の線の幅は同一であり:0.5μmであった。円を「描く」のに用い た電子ビーム強度は、60μC/cm2であった。 図3Aに示す線および円は、官能化されたポリスチレン2(即ち、活性エステ ルが共有結合したポリスチレン分子)から成る。 ここで反応式10において、フィルム2(図3Aに示す写真を得た後)を、2 .5mgのアミノフルオレセイン(化合物7)および8.3mgのEt3Nを1 .5mLのEtOHに溶解した溶液に4時間浸漬して、容易に観察しうる蛍光マ ーカーを、フィルム上の活性エステル部分に導入した。その後、フィルムをEt OHで洗浄し、EtOH中に2時間浸漬し、EtOHで洗浄し、次に空気で乾燥 して、フィルム8を得た。フィルム8は、エピフルオレセンスオプティックス (epifluorescence optics)を備えた蛍光顕微鏡(ドイツ国カール ツァイス( Carl Zeiss)社製)で観察した。この顕微鏡は、蛍光フィルターセット(励起波 長450〜490nm、発光波長515〜565nm)を備えていた。図3Bに 示す蛍光パターンが観察された。 フィルム8(図3B)に示す蛍光パターンが、図3Aに示す官能化ポリスチレ ン2に関して観察されたパターンと一致するため、本発明者等の結論では、フィ ルム8における蛍光マーカーの結合は、活性エステルがすでに結合したポリマー 上の部分(フィルム2)のみにおいて発生した。 図3Bにおいて、PSの官能化は、フィルムへの線量を約50μC/cm2と した際に発生した。また、本発明者等は、PSの架橋のみには、約90μC/c m2が必要であることを見出した。実施例8 本実施例は、実施例7の対照実験である。化合物は、反応式10に示した通り である。 NHSエステル1を用いずにPSを調製したが、他は実施例7と同様に処理し た。フィルムを、実施例7に記載したように電子ビームに暴露し、現像し、光学 顕微鏡を用いて写真撮影した。次に、PSフィルムを、アミノフルオレセイン7 で処理し、蛍光顕微鏡で観察した。蛍光パターンは観察されなかった。従って、 NHS活性エステル1の、PS分子への前の結合は、アミノフルオレセイン標識 7のポリマーへのその後の結合に必要である。実施例9 本実施例は、実施例3と類似するが、本実施例においては、本発明者等は、N HS活性エステルを含むP3OTフィルム上に、電子ビームを用いて、ミクロン の大きさのパターンを「描いた」。一般的な反応を、反応式11に示す。 25.7mgのP3OTおよび1.8mgのNHSエステル1(7%w/w) を0.6mLのキシレンに溶解した溶液を、シリコンディスク上にスピンコート し、60℃で30分間乾燥した。形成したフィルムを、実施例3に記載したよう に電子ビームに暴露して、フィルム上に、ミクロンの大きさのパターンを「描い た」(線の幅は0.5μmであり:ビーム強度は20μC/cm2であった)。 次に、フィルムを「現像する」にあたり、キシレン中に10秒間浸漬し、イソプ ロピルアルコールで10秒間洗浄し、次に窒素ガス流で乾燥してフィルム9を得 た。次に、フィルムを、1.5mgのアミノフルオレセイン7および6mgのE t3Nを1mLのEtOHに溶解した溶液に4時間浸漬した。次に、フィルムを EtOHで洗浄し、EtOH中に1時間浸漬し、再びEtOHで洗浄し、次に空 気で乾燥して、試料フィルム11を得た。 試料フィルム11を、ローダミンフィルターセット(励起波長510〜560 nm、発光波長>590nm)を備えた蛍光顕微鏡を用いて観察し、写真撮影し 、図4Aに示す結果を得た。同一の試料フィルムを、蛍光フィルターセット(励 起波長450〜490nm、発光波長515〜565nm)を備えた蛍光顕微鏡 を用いて観察し、写真撮影し、図4Bに示す結果を得た。明らかなように、実質 的に同一のパターンが観察され、このパターンは、ローダミン励起波長(図4A )および蛍光励起波長(図4B)において、強い蛍光を有していた。 P3OTは、単独では、ローダミン励起波長では強い蛍光性を有するが、蛍光 励起波長では、弱い蛍光性を有するにすぎない。(このために、本実施例のフィ ルムを、ローダミンフィルターセットおよび蛍光フィルターセットを用いて観察 し;蛍光励起波長において観察された強い蛍光が必然的に、P3OT以外の分子 の存在によるものである。)図4Aおよび4Bにおいて、ローダミンおよび蛍光 励起波長の両方において観察された強い蛍光性は、フルオレセインが、電子ビー ムに暴露された領域に結合したことを示す(図4Aおよび4B)。実施例10 本実施例は、実施例9の対照である。 P3OTフィルム(活性エステル1がない)を、実施例9に記載したように、 電子ビーム(強度30μC/cm2、線の幅0.5μm)に暴露し、現像し、次 にアミノフルオレセイン7で処理した。対照のP3OTフィルム上に「描かれた 」ミクロンの大きさのパターンは、実施例9のパターンと同一であった。蛍光顕 微鏡を用いてこの対照フィルムを試験した際には、ローダミン励起波長(図4C )において強力な蛍光性が観察されたが、蛍光励起波長(図4D)においては、 弱い蛍光性が観察されたにすぎなかった。 結果が示すことには、活性化されたエステル基がない際には、フルオレセイン 7は、P3OTにほとんど結合しなかった。従って、NHS活性エステルの存在 が、フルオレセイン7のP3OTへ任意の実質的な共有結合を得るために、必要 である。実施例11 本実施例において、本発明者等は、ポリ(3−オクチルチオフェン)(P3O Tを、反応式12に示すように官能化した。 この反応式において、NHS−PFPA(2)およびP3OT(1)の溶液を 、シリコン基板上に、一般に上記した方法によりスピンコートし、次に反応エネ ルギー源、例えば254nmのフォトンまたは電子ビームに暴露して、官能化さ れたP3OT(3)を得た、官能化されたP3OT3と、PFPA4とのその後 の反応により、5が生成した。5と、アミノアセトアミドフルオレセインとの反 応により、フルオレセインで標識したP3OT(6)が得られた。 本発明では好適例と多数の実施例とを関連付けて説明しているが、これらの例 に限定されないことを理解する必要がある。一方、本発明は、すべての代用法、 変更例、および添付した請求の範囲により規定される、本発明の意図および範囲 内に含まれるであろう均等物をカバーすることを意味している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ツァイ スイ ション アメリカ合衆国 オレゴン州 97402 ユ ージン ダブリュー セブンティーンス アヴェニュー 2155 (72)発明者 マノジュ カンスカール ネパール国 カトマンズ カナラッチ ト レ 11/35

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.ポリマー分子を含む物質を官能化する方法であって: (a)ポリマー分子を含む物質を用意し、このポリマー分子は、それぞれニ トレンとの付加反応を受け得る化学的部分を有し; (b)それぞれニトレン生成基と第一官能基とを有している分子からなる第 一の官能化剤を用意し; (c)前記第一官能化剤をポリマー物質に加えて、第一官能化剤の分子を、 ポリマー分子と反応するように近づけ; (d)ポリマー分子と第一官能化剤の分子とが、反応するように近づいてい る間に、これらの分子を、反応エネルギー源に暴露して、ニトレン生成基を、ポ リマー分子上の化学的部分との付加反応を受け得るニトレンに転化し、これによ り第一官能化剤をポリマー分子に共有結合させる、各工程を備えている方法。 2.工程(a)において、−CH、−NH、−OH、−C=C−、−C−C−、 SiO−H、Si−OHおよびSi−OSi部分からなる群より選ばれた化学的 部分を有するポリマー分子を含む物質を用意する、請求項1記載の方法。 3.工程(a)において、前記ポリマー分子を、飽和ポリオレフィン、アクリル 、ポリスチレン、ポリスチレン相同体、不飽和ポリオレフィン、ポリイミド、ポ リエステル、共役重合体、導電性重合体、無機重合体、有機金属、有機金属重合 体、多糖類およびポリペプチドからなる群より選択する、請求項1記載の方法。 4.前記反応エネルギー源を、エネルギー化された電子、エネルギー化されたイ オン、フォトンおよび熱からなる群より選択する、請求項1記載の方法。 5.工程(d)において、前記物質の予め選択された領域を、前記反応エネルギ ー源に暴露して、前記物質の前記領域のみを官能化する、請求項1記載の方法。 6.前記物質の予め選択された領域の前記反応エネルギー源への暴露を、前記物 質の予め選択された領域へと、エネルギー化された電子のビームを照射すること によって実施する、請求項5記載の方法。 7.工程(b)において、前記第一の官能化剤の分子上の前記ニトレン生成基が アジド基である、請求項1記載の方法。 8.工程(b)において、アリール アジド、アルキル アジド、アルケニル アジド、アルキニル アジド、アシル アジドおよびアジドアセチル化合物から なる群より選択された第一の官能化剤を用意する、請求項7記載の方法。 9.工程(b)において、 〔式中のXは、CN;CONH2;CHO:CO2CH3;COCH3;NO2; CO2H;COCl;CO−イミダゾール;CONHS;CH2OH;CH2NH2 ;COCH2Br;N−マレイミド;NH−ビオチニル;CONH−R(ここで Rはポリペプチドである):CONH−X−S−S−Y−NH−ビオチニル(こ こでXおよびYはスペーサー原子である):およびCONHS−SO3Naから なる群より選択されている。〕の構造を有する官能化されたペルフルオロフェニ ル アジドからなる群より選択された第一の官能化剤を用意する、請求項8記載 の方法。 10.工程(b)において、4−アジド−2,3,5,6−テトラフルオロ安息 香酸に由来するペルフルオロフェニル アジドからなる群より選択された第一官 能化剤を用意する、請求項9記載の方法。 11.工程(b)において、N−ヒドロキシスクシンイミド−官能化されたペル フルオロフェニル アジドからなる群より選択された第一官能化剤を用意する、 請求項10記載の方法。 12.工程(b)において、前記第一の官能基が、カルボキシル基、酸ハライド 、アシル イミダゾール、チオエステル、p−ニトロフェニルエステル、アルキ ルエステル、アルケニルエステル、アルキニルエステル、芳香族エステル、アミ ド、遊離のアルコール基、カルボン酸にエステル化されたアルコール基、 ハロアルキル基、マレイミドおよび他のジエノフィル基、アルデヒド、ケトン、 およびスルホニルハライド基からなる群より選択されている分子を含む、第一官 能化剤を用意する、請求項1記載の方法。 13.工程(b)において、前記第一の官能化剤の各分子について、前記第一の 官能基が前記ニトレン生成基と反応しないように拘束されている、請求項12記 載の方法。 14.工程(d)の後に、更に、 それぞれ前記第一の官能基と反応性の第二の官能基を有する分子を含む第二 の官能化剤を用意し; 前記ポリマー分子へと結合されている前記第一の官能基を前記第二の官能化 剤へと、前記第二の官能基が前記第一の官能基との化学的反応を受けるのを促進 する条件下で暴露し、これによって前記第二の官能化剤の分子を前記ポリマー分 子へと共有的に結合させる、各工程を有する、請求項1記載の方法。 15.前記第一の官能基がエステルであり、前記第二の官能基を、水酸基、一級 アミン、および二級アミンからなる群より選択する、請求項14記載の方法。 16.前記第二の官能化剤の分子が、それぞれ更に第三の官能基を有している、 請求項14記載の方法。 17.前記第三の官能基がポリペプチドを有している、請求項16記載の方法。 18.前記第三の官能基が酵素からなる、請求項17記載の方法。 19.前記第三の官能基が西洋ワサビペルオキシダーゼからなる、請求項18記 載の方法。 20.前記第三の官能基が、親水性、疎水性、表面活性、発癌性、突然変異誘発 性、診断性、治療性、蛍光性、および蛍光標識の部分からなる群より選択された 部分からなる、請求項16記載の方法。 21.ポリマー分子を含む物質を官能化する方法であって、 (a)ポリマー分子を含む物質を用意し、このポリマー分子は、それぞれニ トレンとの付加反応を受け得る化学的部分を有し; (b)それぞれニトレン生成基と第一官能基とを有している分子からなる第 一の官能化剤を用意し; (c)それぞれ前記第一の官能基と反応性の第二の官能基を有している分子 からなる第二の官能化剤を用意し; (d)前記第一の官能化剤を前記第二の官能化剤へと、前記第一の官能化剤 の前記第二の官能化剤への付加反応を促進する条件下で加えることによって、前 記第二の官能化剤の分子を前記第一の官能化剤の分子へと結合させ、これによっ て前記第二の官能化剤の分子へと結合された前記第一の官能化剤の分子をそれぞ れ有する分子の反応生成物を生成させ: (e)前記反応生成物を前記物質に加えて、反応生成物の分子を、物質のポ リマー分子と反応するように近づけ; (f)工程(e)と同時に、または工程(e)に引き続いて、前記物質を反 応エネルギー源に暴露することによって、前記ポリマー分子と反応するように近 づいている反応生成物の分子上の、前記ニトレン生成基を、前記ポリマー分子上 の化学的部分との付加反応を受けるニトレンへと変換し、これによって前記反応 生成物の分子を前記ポリマー分子へと共有的に結合させる、各工程を備えている 方法。 22.請求項1記載の方法に従って官能化されたポリマー分子を備えている物質 。 23.請求項21記載の方法に従って官能化されたポリマー分子を備えている物 質。
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