JPH08511717A - 適応不応周期を利用する植え込み可能なカージオバータ‐デフィブリレータ - Google Patents
適応不応周期を利用する植え込み可能なカージオバータ‐デフィブリレータInfo
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- JPH08511717A JPH08511717A JP7526334A JP52633495A JPH08511717A JP H08511717 A JPH08511717 A JP H08511717A JP 7526334 A JP7526334 A JP 7526334A JP 52633495 A JP52633495 A JP 52633495A JP H08511717 A JPH08511717 A JP H08511717A
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Abstract
(57)【要約】
植え込み可能なカージオバータ‐デフィブリレータ(ICD)(12)が、内因性の心臓リズムまたは頻脈を示す脱分極信号または細動を示す脱分極信号を最適に検出するために制御・決定論理回路(42)を経てその検出チャネル(30)の不応周期および感度設定を適応調節する。1つの実施例では、ICDはそれぞれ第1および第2の不応周期および第1および第2の感度設定を有する第1および第2の脱分極信号処理チャネルを利用する。第1の処理チャネルの感度設定は正常な脱分極信号および頻脈を検出するべく適応調節される。第2の処理チャネルの感度設定は細動を検出するべく適応調節される。第1および第2の不応周期の双方は整調された脱分極もしくは検出された脱分極に続いて開始する。
Description
【発明の詳細な説明】
適応不応周期を利用する植え込み可能な
カージオバータ‐デフィブリレータ
発明の分野
本発明は植え込み可能な医学装置および方法に関し、、一層詳細には、種々の
形式の脱分極信号を最適に検出するために適応不応周期を利用する植え込み可能
なカージオバータ‐デフィブリレータ(ICD)に関する。
発明の背景
脱分極信号(小さい電気パルス)はたいていの哺乳類の筋肉組織により、さの
ような組織が収縮する際に発生される。従って、人間の心臓の拍動または収縮は
P波と呼ばれる心房の収縮とR波(またはQRS複合波)と呼ばれる心室の収縮
とを表す適切な脱分極信号により明らかにされる。こうしてR波により続けられ
るP波のシーケンスは、心臓の状態を指示するべく適切な電気回路によりモニタ
ーされ得る電位記録図または心電図信号を含んでいる。
植え込み可能なペースーメーカは、P波および/またはR波の生起を捜すこと
により心臓をモニターする検出回路と、脱分極信号が予め定められた時間周期内
で検出されない場合に適切な電気的刺激パルスにより心臓を刺激する整調回路と
を含んでいる。この仕方で、もし心臓が予め定められた時間周期内で自然に拍動
しないならば、すなわち、もし心臓が予め定められた時間周期により定められた
最小心臓レートを維持するように独力で拍動しないならば、心臓筋肉組織を強制
的に収縮させ、それにより予め定められた最小心臓レートを保証するべく、電気
的刺激パルスが与えられる。
植え込み可能なカージオバータ‐デフィブリレータ(ICD)は典型的には、
遅い内因性(自然)心臓レートまたは心臓収縮不全(拍動しない心臓)に反応す
る目的で電気的刺激パルスを与えるべく検出および整調回路を含んでいる。整調
回路は、速い内因性レート(頻不整脈または頻脈)を終了させる目的で典型的に
は予め定められたバーストまたはパターンで適切な電気的刺激パルスを与え得る
。
ペースメーカおよびICDのような植え込み可能な装置において、植え込み可
能な装置の検出回路が禁止されるかまたは他の仕方で無効にされている“不応周
期”を使用することは一般的である。不応周期は植え込み可能な装置で“オーバ
ー‐センシング”を防止するのに必要である。オーバー‐センシングとは、T波
と呼ばれる心臓組織の再分極または整調された脱分極の後に残留するアフターポ
テンシアルのような脱分極と結び付けられる自然または他の事象が検出され、ま
た誤って自然脱分極であるとみなされる現象をいう。
ICDは内因性心臓活動を広いダイナミックレンジにわたって検出しなければ
ならない。すなわち、非常に低い振幅の心室細動信号(約1mVピーク‐ピーク
値またはそれ以下の大きさを有する速い脱分極信号により表される)から、より
高い振幅の心室頻脈信号(10mVピーク‐ピーク値までの大きさを有する脱分
極信号により表される)まで、また正常な心室および(または)心房脱分極信号
(より遅い内因性心拍と結び付けられており、また10mVビーク‐ピーク値ま
たはそれ以上までの大きさを有する)までの範囲の心臓活動がすべて検出されな
ければならない。このような検出は、1つの形式の脱分極信号を検出するのに必
要とされる検出回路の感度は他の形式の脱分極信号を検出するのに必要とされる
検出回路の感度と同一でないので、困難である。さらに、非常に高いレートの頻
不整脈の検出を許すのに必要とされる比較的短い不応周期は、アフターポテンシ
アルまたは再分極または正常な心臓活動、喚起された応答または細動と結び付け
られる他の一般に存在する信号の検出を有効に阻止または禁止するのには過度に
短い可能性がある。従って、検出回路の感度および不応周期の継続時間の双方が
実行されている検出機能の形式に関係して最適な値に自動的に調節されるICD
が必要とされる。
発明の概要
本発明は、上記および他のニーズに有利に応えるため、、たとえ心臓事象が矛
盾する検出規範を有し得るとしても、種々の心臓事象を最良に検出するべくその
不応周期および感度設定を自動的に適応させる植え込み可能なカージオバータ‐
デ
フィブリレータ(ICD)を提供するものである。たとえば、正常な脱分極また
は頻脈の生起を捜す時には、不応周期は第1の値に適応設定され、また検出回路
の感度はこのような正常な脱分極または頻脈と結び付けられる比較的高い振幅の
脱分極信号を最適に検出するように適応設定される。他方において、細動の生起
を捜す時には、不応周期は第2の値に適応設定され、また検出回路の感度は細動
と典型的に結び付けられる比較的低い振幅の脱分極信号を最適に検出するように
適応設定される。
1つの実施態様では、本発明に従って製造されるICDは2つの並列な信号処
理チャネルを含んでいる。各信号処理チャネルはそれと結び付けられたそれぞれ
の不応周期を有する。両チャネル内の不応周期は整調された脱分極もしくは検出
された脱分極の後に続く。
このような実施態様の2つの検出チャネルの第1の検出チャネルは正常な脱分
極および頻脈を検出し、また第1の不応周期を有する。第1の不応周期の間、第
1の検出チャネルでの検出はアフターポテンシアルまたは再分極(T波)の検出
がR波として誤って解釈されるのを阻止するべく禁止されている。第1の不応周
期の直後に、第1の検出チャネルでの検出が再びイネーブルされ、また第1のチ
ャネルの感度、すなわちその検出しきいおよび/または利得が正常な脱分極また
はモノモーフィックな頻脈を検出する機能に対して最適化される。
上記の実施例の2つの検出チャネルの第2の検出チャネルは細動を検出し、ま
た第2の不応周期を有する。第1の不応周期よりも短い(場合によっては長くて
もよい)第2の不応周期の間、検出は整調された事象であるアフターポテンシア
ルを第2の内因性脱分極として誤って同定するのを防止するべく禁止される。第
2の不応周期の直後に、第2の検出チャネルでの検出が再びイネーブルされ、ま
た第2のチャネルの感度(検出しきいおよび/または利得)が細動を検出する機
能に対して最適化される。
本発明の1つの実施態様によれば、ICDの検出回路の感度はモニターされる
信号がその検出以前に越えなければならないしきい設定を変更すること、および
/またはモニターされた信号を検出するのに使用される検出増幅器の利得を調節
することにより調節される。たとえば、正常な脱分極または頻脈が検出されるべ
き場合には(たとえば10mVのオーダーのピーク‐ピーク値を有する脱分極信
号により典型的に明らかである)、検出回路のしきい設定は高い値に設定され、
および/または検出回路の利得は減ぜられ得る。細動が検出されるべき場合には
(たとえば1mVのオーダーのピーク‐ピーク値を有する速いまたは無秩序の頻
度の脱分極信号により典型的に明らかである)、検出回路のしきい設定は低い値
に設定され、および/または検出回路の利得は増され得る。
本発明の他の実施態様では、ICDの不応周期は、各相または区分の終了時に
生起する所望の心臓活動を最適に検出するべく各相または区分の終了時に能動化
される種々の検出オプションを有する相または区分に分割される。
2つの互いに独立してプログラム可能な不応周期を利用し、第1の不応周期は
正常な脱分極および頻脈を検出する時に使用され、また第2の不応周期は細動を
検出する時に使用されるICDを提供することは本発明の特徴である。典型的な
応用では、たとえば、細動を検出する時に正常な脱分極および頻脈を検出する時
よりも長い不応周期を利用することは本発明の特徴である。
種々の形式の脱分極信号、たとえば正常な心臓脱分極および頻脈と結び付けら
れる比較的高い振幅の脱分極信号、または細動と結び付けられる比較的低い振幅
の脱分極信号を最適に検出するべく、信号処理チャネルの不応周期、利得および
/またはしきい設定を適応調節するICDを提供することは本発明の他の特徴で
ある。
単一の検出リード(またはリード回路網)を経て検出された脱分極信号を検出
するための2つの並列な信号処理チャネルを有し、各処理チャネルがその固有の
互いに独立してプログラム可能な不応周期を有し、さらに各信号処理チャネルが
その固有の互いに独立して調節可能な利得および/またはしきい設定を有するI
CDを提供することは本発明の他の特徴である。
それぞれの処理チャネルのそれぞれの不応周期および/または利得/しきい設
定が、(1)自然の心臓リズムと結び付けられているにせよ、頻不整脈と結び付
けられているにせよ正常な心臓脱分極、または(2)細動を最適に検出するべく
、適応調節されるICDを提供することは本発明の追加的な特徴である。
図面の簡単な説明
本発明の上記および他の局面、特徴および利点は添付図面と結び付けての以下
の一層詳細な説明から明らかになろう。
第1図は本発明の1つの実施例に従って製造された植え込み可能なカージオバ
ータ‐デフィブリレータ(ICD)の機能ブロック図を示す。
第2図および第3図はそれぞれ細動条件または頻脈条件の存在を決定する第1
図のICDの作動を示すタイミング波形図である。
第4図は脱分極信号を検出しかつ解釈するのに第1および第2の信号処理チャ
ネルを使用する本発明に従って製造されたICDの好ましい実施例のブロック図
である。
第5図は細動条件を検出する際の第4図のICDの作動を示すタイミング波形
図である。
第6図は第5図の脱分極波形の拡張された部分を示し、また第4図のデノジタ
ルコンパレータ回路の作動を示す。
第7図は頻脈条件を検出する際の第4図のICDの作動を示すタイミング波形
図である。
第8‐1図および第8‐2図は、ICDが頻脈または細動を検出し、また適切
な治療を施すその機能を実行する際に第4図のICDの制御および決定論理によ
り実行されるプロセスを示す簡略化されたフローチャートを示す。
いくつかの図面を通じで対応する符号は対応する構成要素を示す。
発明の詳細な説明
以下の説明は本発明を実施するために現在考えられている最良の形態に関する
ものである。この説明は本発明の範囲を限定する意図で行われるものではなく、
単に本発明の一般的な原理を説明する目的で行われるものである。本発明の範囲
は請求の範囲を参照してのみ決定されるものとする。
先ず第1図を参照すると、本発明に従って製造されたICD12の1つの実施
例のブロック図が示されている。第1図に示されているように、ICD12は少
なくとも1つの検出/整調リード16により心職14に電気的に接続されている
。
典型的には、リード16は心臓内に挿入されるべく設計されている心臓内リード
であり、また心臓組織とインタフェースするべく構成されている少なくとも1つ
の電極18を有する。いくつかの応用に対して、整調の分野で知られているよう
に、1つよりも多い検出/整調リードを使用すること、または1つよりも多い電
極を有するリードを使用することは望ましいであろう。従って電極17を有する
追加的な検出/整調リードも第1図中には示されている。第1図中に示されてい
るように、電極17(および対応する検出/整調リード15)は心臓14の心房
内の心臓組織とインタフェースし、また電極18(および対応する検出/整調リ
ード16)は心臓の心室内の心臓組織とインタフェースする。心臓の脱分極信号
、たとえばP波またはR波(またはQRS複合波)は検出/整調リード15およ
び16を通じて検出される。脱分極信号は、整調の分野で知られているように、
心臓組織が収縮するにつれて生起する。心臓の実際の物理的収縮には直ちに脱分
極信号が続く。強制的に脱分極を生じさせるため、定格エネルギーの電気的刺激
パルスが検出/整調リード15および16を通じて心臓に供給される。
検出/整調リード16とインタフェースするペースメーカ12内の電気回路は
一般に“心室チャネル”と呼ばれている(対応する電極18を通じて生起する検
出および整調は心臓の心室内で生起するからである)。同様に、検出/整調リー
ド15とインタフェースするペースメーカ12内の電気回路は一般に“心房チャ
ネル”と呼ばれている(対応する電極17を通じて生起する検出および整調は心
臓の心房内で生起するからである)。心室チャネルおよび心房チャネルの各々は
整調および検出の双方のための適切な回路を含んでいる。本願の目的に対して、
心室チャネルのみが詳細に説明される。しかし、第1図中に単一のブロック28
として示されている心房チャネルが心室チャネルと同一の基本回路を含んでいる
ことは理解されよう。
さらに第1図に示されているように、2つの細動除去電極20および22が同
様にそれぞれ細動除去リード24および26により心臓14に電気的に接続され
ている。このような細動除去電極は典型的には双極構成で利用され、1つの電極
は正に荷電され、また他方の電極は負に荷電され、それにより最大可能な電圧電
位が心臓を横切って与えられることを許す。第1図中に示されている細動除去リ
ードおよび電極は心外膜リードおよび電極として示されているが、これは例示に
過ぎず、心内膜細動除去リードおよび電極も使用され得ることは理解されよう。
高エネルギーの電気ショックが心臓に供給されることを許す任意の形式のリード
/電極構成も使用され得る。
第1図に示されているICD12の心室チャネルは適切なコネクタ34を通じ
て検出/整調リード16に取り外し可能に接続されている検出チャネル30およ
び整調チャネル32を含んでいる。(同様に、心房チャネル28は適切なコネク
タ19を通じて検出/整調リード15に取り外し可能に接続されている検出チャ
ネルおよび整調チャネルの双方を含んでいる。しかし、心房チャネル28の整調
および検出チャネルは、実質的に心室チャネルのそれらと同一であるので、ここ
では説明されない。)検出チャネル30および整調チャネル32の双方は制御お
よび決定論理回路42により制御および/またはモニターされる。検出チャネル
30は検出整調リード16の電極18に存在する電気信号を検出する。もし電気
信号が十分に大きいならば、それらは心臓14の自然の収縮を表す脱分極信号、
たとえばR波として解釈される。もし電気信号が過度に小さいならば、またはも
し電気信号が生起しないならば、検出される脱分極信号の不存在が制御・決定論
理回路42により、心職がその固有の拍動に失敗したものとして解釈され、それ
により電気的刺激パルスが整調チャネル32を経て心臓に供給される。
第1図中に見られるように、整調チャネル32は出力増幅器33を含んでいる
。増幅器33は植え込み可能なペースメーカに一般に使用されているもののよう
な通常の設計であってよい。植え込み可能なペースメーカの設計および作動は当
分野でよく知られている。たとえば米国特許第4,712,555号、第4,817,605号およ
び第5,040,534号明細書を参照されたい。これらの特許明細書の内容を参照によ
りここに組み入れるものとする。増幅器33はここでVパルス43と呼ばれる整
調パルス指令信号の受信時に検出/整調リード16を経て心臓14に整調パルス
を供給する。(もちろん、用語“Vパルス”の使用はここで必ずしも、整調パル
スが心職14の心室に供給されなければならないことを意味しない。整調パルス
は特定の患者に対して必要とされるように、また使用される整調リードにより許
されるように心臓14の心房、心室および両チャンバに供給され得る。)
続けて第1図を参照すると、検出チャネル30はブロッキング信号37または
それと等価な信号により制御されて検出/整調リード16を検出増幅器38に選
択的に接続するスイッチ36またはそれと等価な回路要素を含んでいる。このよ
うなブロッキングは典型的には心職への刺激パルス、たとえばVパルスの供給と
同時にまたその直後に行われ、それにより検出増幅器の入力回路が大きい刺激パ
ルスに曝されるのを防止する。検出増幅器の利得は利得信号39により制御され
る。検出増幅器38の出力はしきい検出器40の2つの入力端の一方に与えられ
、しきい検出器の他方の入力端は参照電圧41に接続されている。もししきい検
出器の出力が参照電圧を越えれば、しきい検出器の出力は論理“1”レベル(た
とえば高電圧)をとり、他方においてもししきい検出器の出力が参照電圧よりも
小さいならば、しきい検出器の出力は他方の論理レベル(たとえば低電圧)をと
る。
ブロッキング信号37、利得信号39および参照電圧41(検出チャネル30
を制御するのに使用される)およびVパルス信号(整調チャネル32を制御する
のに使用される)はすべて制御・決定論理回路42により種々の指令信号、タイ
ミング信号または制御・決定論理回路42に与えられまたはそれにより発生され
る他の制御信号の関数として発生される。しきい検出器40の出力も制御・決定
論理回路42に与えられ、またこのような回路に脱分極信号が検出されているか
否かについての指示を与える。有利には、本発明の1つの実施態様によれば、検
出/整調リード16を通じて検出される特定の形式の脱分極信号を最適に検出す
るべくブロッキング信号37、利得信号39および/またはしきい参照信号41
を調節するため、制御・決定論理回路42はこのような指令信号、タイミング信
号およびしきい検出器40の出力を含む他の制御信号に適応応答するべく構成さ
れている。
タイミング回路46により発生されたタイミング信号44は、検出される脱分
極信号のレートを決定するため、また脱分極信号が検出チャネルを通じて検出さ
れない場合に他の措置を講じるための適切な時間ベースを与えるために、制御・
決定論理回路42に与えられる。通常の徐脈整調(ICD12が行い得る機能)
のために、刺激パルスは、一般に逸走間隔(EI)と呼ばれる予め定められた時
間周期が脱分極信号が検出されることなしに経過するときにのみ、心臓を整調す
るべく発生される。脱分極信号が検出されるとすれば、逸走間隔はリセットされ
る。逸走間隔が脱分極信号が検出されることなしにタイミングするとすれば、V
パルス指令が発せられ、刺激パルスが出力増幅器33により発生され、また逸走
間隔はリセットされる。この仕方で、刺激パルスは“オン‐デマンド”で、すな
わち心臓により必要とされる時にのみ与えられ、関連した逸走間隔は各心臓サイ
クルの開始時にリセットされる。
他の指令信号は適切なテレメトリ回路48を経て受信され、また制御・決定論
理回路42に伝達され得る。テレメトリ回路48は外部のプログラマ装置(第1
図には図示されていない)との遠隔通信的接触が確立されるのを許す。たとえば
、適当なプログラミング装置については米国特許第4,808,697号明細書を参照さ
れたい。たとえば、適切なテレメトリ回路については米国特許第4,944,299号明
細書を参照されたい。これらの特許明細書の内容を参照によりここに組み入れる
ものとする。テレメトリ回路48を通じて受信された指令信号はタイミング回路
により使用される基本逸走間隔(この逸走間隔は刺激パルスがオン‐デマンドで
発生されるレートを設定する)、不応周期信号37の初期継続時聞、利得信号3
9および/または参照信号などのようなICD装置の作動パラメータを設定し得
る。またテレメトリ回路48は外部プログラマへ送られるべきICD12と結び
付げられている状態情報および作動データを伝達するべく構成されている。この
仕方で、心臓医または他の医学関係者はICD12の作動を、患者にわずかしか
不快感を与えず、または全く不快感を与えずに、非侵襲的にモニターし得る。
第1図中に示されているICD12はそれぞれ細動除去リード24および26
を通じて電極20および22に取り外し可能に接続されているカージオバージョ
ン/細動除去チャネル50を含んでいる。カージオバージョン/細動除去チャネ
ル50は、検出チャネル30および整調チャネル32と同様に、制御・決定論理
回路42により制御および/またはモニターされている。カージオバージョン/
細動除去チャネル50は電池56に接続されている充電回路52とスイッチング
回路網54とを含んでいる。制御・決定論理回路42がカージオバージョンまた
は細動除去のニーズがあることを決定すると、充電回路52は必要とされるカー
ジオバージョンまたは細動除去バルスを実現するべく十分に大きい電荷をビルド
アップし始める。(注:カージオバージョンパルスは典型的には定格整調パルス
よりも著しく高いエネルギーの電気的刺激パルスとみなされており、また一般に
検出されるR波と結合まなは同期化されている。他方、細動除去パルスは一般に
カージオバージョンパルスよりもさらに高いエネルギーの電気的刺激パルスとみ
なされている。しかし、本願の目的に対して、用語“細動除去パルス”は、その
エネルギーにかかわりなく、一般的にカージオバージョン/細動除去チセネル5
0により発生されるすべてのパルスを指すのに用いられる。)いったん必要とさ
れる電荷が充電回路52内に蓄積されると、スイッチング回路網54が蓄積され
た電荷、すなわち細動除去パルスをリード24および26および電極20および
22を通じて心臓14に与えるのに使用される。有利には、スイッチング回路網
は細動除去パルスが心臓に所望の極性に従って、すなわち電極20を電極22に
対して相対的に正として、または電極22を電極20に対して相対的に正として
与えられることを許す。
いくつかの形式のカージオバージョン治療は整調チャネル50を通じてではな
く整調チャネル32を通じて供給される予め定められたシーケンスの整調パルス
および/または整調パルスのバーストにより心臓に施され得る。このような形式
の治療は米国特許第5,103,822号明細書に説明されている。この特許明細書の内
容を参照によりここに組み入れるものとずる。いったんカージオバージョン治療
の必要性が検出されると、すなわちいったん制御・決定論理回路が心臓が正しい
レートまたはリズムで拍動していないことを決定すると、ICDは典型的には最
初に整調チャネル32を通じて予め定められたシーケンスの整調パルスまたはプ
ログラムされた間隔での整調パルスのアレイを供給することにより心臓をカージ
オバートしようと試みるべくプログラムされる。もしこのような最初の試みが心
臓に正常な心臓リズムを回復させるのに失敗するならば、第2の試みは一般に細
動除去チャネル50を通じての1つまたはそれ以上の低エネルギーの細動除去(
カージオバージョン)パルスの供給を含んでいる。もし第2の試みが心臓に正常
な心臓リズムを回復させるのに失敗するならば、第3の試みは典型的には細動除
去チャネル50を通じての1つまたはそれ以上の高エネルギーの細動除去パルス
の供給を含んでいる。
さらに第1図中に見られるように、ICD12内の電池56は、充電回路52
への電力の供給に加えて、他のICD回路に作動電力を供給するのにも使用され
る。典型的には電池は6.4V電池であり、また必要な作動電力をICD回路に
利用可能にするため通常の電圧設定回路および調節器が必要に応じて使用されて
いる。
作動中、ICD12は脱分極信号、たとえば第2図および第3図中に示されて
いるようにR波を検出する。第2図および第3図の双方はそれぞれ細動条件また
は頻脈条件の存在を決定するICD12の作動を説明するタイミング波形図を示
す。各図面中の上側波形は整調/検出リード16の電極18において検出される
心臓内電位記録図信号を表す。第2図中で、このような電位記録図信号は(典型
的には心房チャネル28を通じて検出される)心房の脱分極を示すP波58を含
んでおり、P波58は(心室チャネルを通じて検出される)心室の脱分極を示す
R波60により続けられ、R波60は心室の再分極を示すT波62により続けら
れる。このようなP‐R‐T波シーケンスは心室収縮により続けられる心房収縮
を含んでいる正常な心臓サイクルを表す。これらの収縮は典型的には“心拍”と
呼ばれている。
第1図中に示されているICD12の検出チャネル30はR波60(第2図お
よび第3図)を検出するべく構成されている。R波は心臓14の心室の脱分極の
間に生起する。R波60の検出に応答して、不応周期(RP)制御信号が制御・
決定論理回路42により発生される。こうしてRP制御信号はRPパルス66の
パルス列を含んでおり、各パルスは予め定められた継続時間T1を有し、また各
パルスはR波の検出によりトリガーされる。RPパルス66の間、電位記録図信
号は制御・決定論理回路42(第1図)による処理から阻止またはブロックされ
ている。加えて、RPパルス66のフロント部分の間、検出/整調リード16か
らの信号はスイッチ36の使用を通じて検出増幅器38の入力端に与えられるの
を実際に阻止されている。(実際に、RPパルス60が存在している時間の間、
スイッチ時間T1の間、ICD12の制御・決定論理回路42はすべての入力信
号に対して不応に、すなわち応答しないようにされている。)RPパルス66の
継続時間は、再分極T波62およびR波60の直後に存在し得るすべての他の外
来の信号を有効にブロックまたは無視するように十分に長く、しかし次回のR波
の容易な検出を許すように十分に短く選ばれている。こうして、第2図中に示さ
れているように、最初の4つのR波60は検出チャネル30により検出され、最
初の4つのRPパルス66が発生されるようにする。
第2図中に示されている状況に対して、心臓は第4のR波60の直後に細動に
入る。細動は第2図中に正常な心臓レートよりも3/5倍速い頻度を有する低振
幅の脱分極波64として示されている。しかし、細動が低振幅の脱分極信号によ
り典型的に特徴付けられているが、このような信号は規則的なレートで生起せず
、無秩序的に生起しがちであることは理解されよう。しかし、規則的にせよ無秩
序的にせよ、効果は本発明の関心のかぎりでは同一であり、正常なR波60を検
出するべく設定された感度設定(利得39および参照41)を有する検出チャネ
ル30はどの心臓活動の検出にも失敗する。その結果、適切な逸走間隔が経過し
た後に(逸走間隔は第2図山に時間EIとして表されている)、整調チャネル3
2が最初の刺激パルス68を発する。刺激パルス68の生起はR波の生起とまさ
に同じくRPパルス66が発生されるようにする。こうして、RPパルスがR波
60の生起もしくは刺激パルス68の発生に続く。
第2図中に示されている細動条件に対して、、刺激パルス68が心臓になんら
かの効果を有することはありそうにない。すなわち、刺激パルス68は心臓を細
動除去するのに、すなわち心臓を正常なリズムにショック‐バックするのに十分
なエネルギーを有していない。細動条件を検出するため、制御・決定論理回路4
2は予め定められた数の刺激パルス68に対して、または予め定められた周期の
時間T2に対して検出チャネル30の出力をモニターする。周期T2の間の検出
チャネル30からの出力の検出に失敗すると、制御・決定論理回路42は、細動
する心臓を表す脱分極信号64を一層よく検出するように、第2図中の個所70
に示されているように、検出チャネル30の感度を自動的に調節する。検出チャ
ネルの感度のこのような調節は検出増幅器38の利得を増すこと、および/また
はしきい検出器40のしきい参照値を下げることにより成就される。しかしこの
ような調節は、存在する不応周期またはRPパルスが終了するまでは効果を有し
ていない。こうして、感度調節に続く特定のRPパルス(第2図中のパルス67
)
の終了時に、検出チャネル30は脱分極信号64を検出し得るようになる。
感度調節の後の脱分極信号の最初の検出時に、制御・決定論理回路42は、本
発明の1つの実施態様に従って、不応周期を調節し、RPパルス69を発生させ
る。典型的には、細動条件を捜す時、RPパルスまたは不応周期は値T3に調節
される。ここでT3>T1である。RPパルスの延長は細動と結び付けられてい
る無秩序的または不規則的な信号のいくつかを有効にマスクアウトし、しかもな
お脱分極信号が検出されるべき細動を表すことを許す。
予め定められた数の脱分極信号が新しい感度設定で検出された後に、または脱
分極信号が検出され続ける、および/または予め定められた細動規範が存在し続
ける(たとえば特定のレートよりも高いレートを有する細動除去信号の継続する
生起)予め定められた周期の時間T4が経過した後に、制御・決定論理回路42
は、第2図中に個所72に示されているように、細動条件が存在しているという
決定を行う。このような決定に続いて、適切な応答がなされ得るように細動除去
チャネル50が能動化される。
第3図中に示されている電位記録図信号は、第4のR波60の後に心臓が急に
狭い間隔のR波61により表される速いリズムに急変することを例外として、第
2図中に示されている信号に類似している。狭い間隔のR波は正常な心臓レート
よりも2/3倍速いレートで生起し得る。このような速いレートへの急速な変化
は、特になぜこのような急速なレート変化が生起したかの生理学的理由が存在し
ない場合には、頻脈条件の指標である。頻脈と結び付けられるR波61は典型的
には、感度設定のその後の調節なしに検出チャネル30による検出を許す振幅に
とどまる。こうして、R波60またはR波61の検出時に、T1の継続時間を有
するRPパルス66が発生続けられ、再分極信号(T波)またはR波信号の直後
に生起し得る他の信号の検出を有効にブロックアウトする。制御・決定論理回路
42はこのようなR波の生起をモニターし、またそれにレート決定規範を与える
。もしR波のレートが予め定められたしきい、たとえば170ppm(毎分パル
ス)を越えるならば、および/または他の頻脈規範が存在しているならば、また
もしこのような条件が予め定められた時間周期T5に対して、または予め定めら
れたR波の数に対して持続するならば、頻脈条件が存在するという決定が個所7
4に
おいて行われる。このような決定が行われると、適切な頻脈処置が典型的には出
力チャネル33を経て要請される。このような頻脈処置はたとえば刺激パルスの
パーストの発生または刺激パルスの特定のパターンの発生を含んでいてよい。こ
れについてはたとえば米国特許第5,103,822号明細書を参照されたい。
こうして、上記の仕方で検出チャネル30の感度設定および/または不応周期
を適応調節することにより、ICD12は頻脈条件または細動条件が存在するか
否かについての決定を行うことができる。いったんこのような決定が行われると
、次いでこのような頻脈または細動を終了させようと試みて適切な治療が要請さ
れ得る。
第1図に結び付けて以上に説明したICD12はこうして、(a)感度設定(
39、41)の関数として患者の心臓(14)の内因性の心臓脱分極信号を検出
するための検出手段(30)と、(b)予め定められた刺激療法に従って電気的
刺激パルスを発生し、かつこのようなパルスを患者の心臓に供給するための刺激
手段(33、、52、54)と、(c)刺激手段による電気的刺激パルスの発生
または検出手段による内因性の心臓脱分極の検出にすぐ続いて第1の不応周期を
発生する不応手段(36、37)とを含んでおり、刺激手段および検出手段は不
応周期の間は無効であり、また(d)検出手段により検出される脱分極信号の所
与のシーケンスが複数個の心臓条件のうちの1つの心臓条件の指標であるか否か
を最適に検出するべく不応手段の第1の不応周期および検出手段の感度設定を適
応調節するための手段(42)とを含んでいるものとして特徴付けられ得る。
次に第4図を参照すると、脱分極信号を検出しかつ解釈するために心室チャネ
ルを通じて受信される入力信号に第1および第2の不応周期を与える本発明に従
って製造されたICD80の好ましい実施例のブロック図が示されている。(必
要であれば、第1および第2の不応周期は心房チャネルを通じて受信される信号
にも与えられ得る。)ICD80は出力増幅器33を有する出力チャネル32、
テレメトリ回路48、タイミング回路46、充電回路52およびスイッチング回
路網54を含んでおり、これらの回路は第1図と結び付けて説明した等価な回路
と同一の機能を行い、従ってまた実質的に同一であってよい。第4図のICD8
0は、下記のように第1の不応周期RP1および第2の不応周期RP2に従って
信号処理チャネル82をモニターしかつ制御するべく構成されていることを例外
として、第1図の制御・決定論理回路42と同一の機能を行う制御・決定論理回
路84をも含んでいる。
信号処理チャネル82の入力は検出増幅器86に与えられる。検出増幅器86
の利得は制御・決定論理回路84により発生される利得信号87により制御され
ている。検出増幅器86の出力はアナログ‐ディジタル変換器(A/D)88に
与えられる。A/D変換器88は制御・決定論理回路84により発生されるサン
プル信号89により制御されるサンプル時点で検出増幅器の出力をディジタル化
する。ディジタル信号または語を含んでいるA/D変換器88の出力は次いでデ
ィジタルしきい検出器90に与えられる。検出器90は符号AおよびBを付され
ている2つの入力端を有する。入力端AはA/D変換器88からディジタル化さ
れた信号を受信する。入力端Bは制御・決定論理回路84からディジタルしきい
参照信号を受信する。3つの出力がしきい検出器90から与えられる。第1の出
力信号92は、A入力がB入力しきい参照信号よりも大きいことを指示する。第
2の出力信号94は、A入力がB入力しきい参照信号と等しいことを指示する。
第3の出力信号96は、A入力がB入力しきい参照信号よりも小さいことを指示
する。
A/D変換器88および/またはディジタルしきい検出器90またはそれらの
等価な機能は実際には制御・決定論理回路84内で実現され得る。しかし、変換
器88および検出器90は、説明を判り易くするため、第4図中に制御・決定論
理回路84から分離した要素として示されている。
信号処理チャネル82に欠けているものは、心臓からの入力信号、すなわち電
位記録図信号が不応周期の間に検出増幅器86に与えられるのを妨げるスイッチ
または類似の要素である。しかし、すべての植え込み可能な刺激/検出装置で一
般に行われているように、(検出増幅器86の入力回路を大きい刺激パルスから
保護するべく)検出増幅器86が出力増幅器33による刺激パルスの供給にすぐ
続く数ミリ秒の間に“ブランキング周期”により保護されることは理解されるべ
きである。処理チャネル82、RP1に与えられる第1の不応周期も、処理チャ
ネル82、RP2に与えられる第2の不応周期も制御・決定論理回路84内で実
行される。このような実行は多くの形態をとり得る。1つの実行は、たとえば、
規則的なサンプリング時点またはプログラムされたサンプリング時点でサンプル
信号89により制御されてA/D変換器88をサンプリングすることによりデー
タを処理する。このようなサンプリングされたデータは次いでディジタルしきい
検出器90により処理され、また次いでこのようなデータをそれぞれの不応周期
の経過後にのみ使用する。こうして、所与のサンプル時間の後に、ディジタルし
きい検出器90からのデータ出力は、第1の不応周期RP1が経過しているとき
にのみ、制御・決定論理回路84のRP1処理部分によりさらに処理され得る。
ディジタルしきい検出器90からのデータ出力は、加えて、第2の不応周期RP
2が経過しているときにのみ、制御・決定論理回路84のRP2処理部分により
さらに処理され得る。このような仕方で、制御・決定論理回路84は、あたかも
それが2つの分離した信号処理チャネルを有するかのように作動する。実際、以
下の説明のために、ICD80は2つの分離した信号処理チャネル、一層正しく
は第1および第2の仮想信号処理チャネルとして特徴付けられ、またRP1仮想
処理チャネルおよびRP2仮想処理チャネルを有するものとして考えられ得る。
同一の検出増幅器86、A/D変換器88およびディジタルしきい検出器90が
多くの場合にRP1仮想処理チャネルとRP2仮想処理チャネルとの間で時分割
利用され得る。しかし必要であれば、または所望であれば、仮想処理チャネルの
各々に対して利得設定を異ならせることを許すべく、分離した検出増幅器86が
RP1およびRP2仮想処理チャネルの各々と共に使用され得る。同様に、仮想
処理チャネルの各々に対してしきい設定を異ならせることを許すべく、同一の検
出増幅器86およびA/D変換器88が、分離したディジタルしきい検出器90
をRP1およびRP2チャネルの各々と共に使用して、RP1仮想処理チャネル
とRP2仮想処理チャネルとの間で時分割利用され得る。
ICD80の作動を次に第5図〜第7図のタイミング波形図を参照して説明す
る。第5図および第6図は細動条件を検出する時のICD80の作動を示し、第
7図は頻脈条件を検出する時のICD80の作動を示す。符号SENSE OU
Tを付されている第5図中の最上段の波形はRP1処理チャネルと結び付けられ
た検出増幅器86により増幅された後の心臓内電位記録図信号を表す。このよう
な波形は再分極T波により続けられる正常な心蔵脱分極信号、たとえばR波60
を含んでいる。
第1の不応周期RP1は、SENSE OUT信号がRP1パルス98の間に
制御・決定論理回路84のRP1処理チャネル内で処理されるのを妨げる。同様
に、第2の不応周期RP2は、SENSE OUT信号がRP2パルス100の
間にRP2信号処理チャネル内でさらに処理されるのを有効に妨げる。しかし、
RP1パルス98の終了後は、A/D変換器88または等価な回路からのサンプ
ルは、ディジタルコンパレータにより対応する参照しきい信号91と比較された
後に制御・決定論理回路84内のRP1処理チャネルにより適切な仕方で処理さ
れる。この時間の間、SENSE OUT信号に対して相対的な参照しきい信号
91の大きさは第5図中に破線102により表されている。デノジタルコンパレ
ータ90へのB入力を成すのは信号102のディジタルバージョンである。同様
に、デノジタルコンパレータ90へのA入力を成すのはSENSE OUT波形
のデノジタルバージョンである。(こうして、第5図中に示されている破線10
2は、実際のしきい信号91はA/D変換器88によるディジタル化の後のSE
NSE OUT信号のようにデノジタル信号であるので、説明の目的に対しての
み有用である。)
RP1パルス98は、ディジタル化されたSENSE OUT信号がRP1処
理チャネル内のディジタル化された参照しきい91を越えることをデノジタルコ
ンパレータ90が検出するやいなや開始される。同様に、RP2パルス100は
、ディジタル化されたSENSE OUT信号がRP2処理チャネル内の対応す
るディジタル化された参照しきい信号を越えることをディジタルコンパレータ9
0が検出するやいなや開始される。有利には、RP2処理チャネルに対するディ
ジタル化された参照しきい信号はRP1処理チャネルに対するディジタル化され
た参照しきい信号と異なって設定され得る。同様に、RP2処理チャネルで使用
される時の検出増幅器86の利得はRP1処理チャネルで使用される時の利得と
異なって設定され得る。この仕方で、RP1およびRP2処理チャネルの有効感
度設定はチャネルの検出機能に対して適切に設定され得る。RP1処理チャネル
は、たとえば、正常な心臓活動または頻脈を表す正常な大きさの脱分極信号の検
出を
意図する感度設定(利得およびしきい)を有するべきである。RP2処理チャネ
ルは、他方において、細動を表す脱分極信号、たとえば速いレートまたは無秩序
なレートで生起する低振幅の脱分極信号の検出を意図する感度設定を有するべき
である。
第5図中に示されている第4のR波60の後に、速いレートで生起する低振幅
の脱分極ピーク64により明らかにされている細動条件が生ずる。(第5図中に
示されているこのようなピーク64のレートは規則的なレートにより表されてい
るが、状況によっては、レート応答は無秩序または不規則的なレートであり得る
。)いったん細動が開始すると、脱分極ピーク64の大きさは参照しきい102
よりも小さく、従ってまたRP1処理チャネルがSENSE OUT信号がしき
い102よりも大きい場合を検出しなくなる。その結果、RP1パルス信号はも
はや発生されない。しかし、ピーク64の大きさは、第5図中に示されているよ
うに、ピークがRP2処理チャネルにより検出されないほど低くはない。なお第
5図は振幅が低レベルに低下した後の短い周期の間のSENSE OUT信号の
拡大図を示す。
第5図中に示されているように、RP2パルスが時点102において終了する
やいなや、SENSE OUT信号が小さいティックマーク104により示され
ている規則的なサンプル間隔でサンブリングされる。このようなサンプル間隔は
たとえば100〜1000マイクロ秒であってよい。各サンプル周期の終了時に
、RP2チャネルのディジタルコンパレータ90が、A入力信号がB入力信号よ
りも大きいか、それに等しいか、またはそれよりも小さいかについての決定を行
う。さらに、もしこの決定が、A信号がB信号よりも小さいという決定であれば
、すなわちもしSENSE OUT信号が参照しきい信号よりも小さいことが決
定されるならば、またもし(SENSE OUT信号がRP1チャネル内で決定
された参照しきい信号よりも小さいというような)他の適切な規範が存在するな
らば、制御・決定論理回路は、脱分極信号を一層よく検出しようと試みて、RP
2処理チャネルのディジタルコンパレータ90のB入力信号を予め定められた調
節パターンに従って適応調節するようにプログラムされていてよい。こうして、
第5図中に示されているように、B入力信号106は高レベルで開始し得るが、
その後
に、第5図中の時点108で生起するようにA入力信号がB入力信号に等しいか
それよりも大きくなる点が到達されるまで、各サンプル時点の後に下方に適応調
節され得る。
なお、第5図申に示されているように、RP2チャネルのディジタルコンパレ
ータ90のA>B出力信号はSENSE OUT信号が参照しきい信号を越えて
から1サンプル周期の後に高レベルに移行し、またSENSE OUT信号が参
照しきい信号に等しいかそれよりも小さくなるまで高レベルにとどまる。同様に
、RP2チャネルのディジタルコンパレータ90のA<B出力信号はSENSE
OUT信号が参照しきい信号よりも小さくなってから1サンプル周期の後に高レ
ベルに移行し、またSENSE OUT信号が参照しきい信号に等しいかそれよ
りも大きくなるまで高レベルにとどまる。A=B出力信号は、対照的に、SEN
SE OUT信号が参照しきい信号に等しくなるやいなや高レベルに移行し、ま
た1サンプル周期の間のみ高レベルにとどまる(第5図中に示されているような
SENSE OUT信号に対する波形を仮定して)。(1つのサンプル周期は2
つの隣接するティックマーク104の間の時間に等しい。)従って、ディジタル
コンパレータ90の3つの可能な出力信号のうち1つだけが所与の時点で高レベ
ルにある。
信号がRP1処理チャネル内で検出されていない時点で脱分極信号をRP2処
理チャネル内で検出する能力はこうして細動条件が生起していることの指示を与
える。A>BまたはA<B信号の周期TはRP2処理チャネル内で検出される脱
分極信号の近似的レートに関するその後の指示を与えるべくモニターされ得る。
このような事象の組み合わせ(すなわちRP2チャネル内では検出されるがRP
1チャネル内では検出されない信号プラス速いまたは無秩序なレート)はこうし
て制御・決定論理回路84がカージオバージョンまたは細動条件の存在を結論す
ることを許す。いったんこのような決定がなされると、適切なカージオバージョ
ンまたは細動除去治療を要請するため、出力チャネル32および/または細動除
去チャネル50が能動化され得る。
第7図は第5図のようなタイミング波形図を示すが、頻脈条件、たとえば速い
レートで生起するR波60を示す。このようなR波60は、RP1パルス98お
よびRP2パルス100の継続する存在により明らかにされているように、RP
1およびRP2チャネル形式の双方のなかで検出され続ける。このような条件の
もとで、制御・決定論理回路はR波60のレートを容易に決定することができ、
またもしこのようなレートが予め定められた頻脈レートしきいを越えるならば、
頻脈条件が存在すると考えられ、それにより、適切な頻脈防止治療を要請するた
め出力チャネル32および/または細動除去チャネル50が能動化され得る。
上記のように、本発明によれば、2つの互いに独立にプログラム可能な不応周
期を有し、第1の不応周期(RP1)は正常な脱分極および頻脈を検出する時に
使用されており、また第2の不応周期(RP2)は細動を検出する時に使用され
てICDが提供される。
制御・決定論理回路84はRP1およびRP2と結び付けられているそれぞれ
のディジタルコンパレータまたはそれらの等価物からの出力信号をモニターし、
また第8‐1図および第8‐2図の簡略化されたフローチャートに示されている
ようにICD80の作動を制御する。好ましい実施例では、制御・決定論理回路
84は適当な作動プログラムを選択的に記憶し得る適切なメモリを有するマイク
ロプロセッサ援用の制御回路として実現されている。このようなプロセッサ援用
の制御回路も所望の機能を実行するためのこのような回路のプログラミングの仕
方もよく知られている。有利には、このような作動プログラムは、必要に応じて
、通常の仕方でテレメトリ回路48を通じて変更され得る。代替的に、制御・決
定論理回路84は制御プログラムにより行われる等価な機能を行うべく配線され
ている専用の論理回路を使用して実現され得る。
第8‐1図および第8‐2図は制御・決定論理回路84の作動プログラムまた
は等価な制御回路により実行される基本的ステップを示す。第8‐1図および第
8‐2図中で各主要ステップまたはプロセスは、適切な参照数字を付されており
、また作動プログラムの主要ステップの各々の間の相互関係を示す種々の線で接
続されている“ボックス”または“ブロック”として示されている。
第8‐1図を参照すると、いったんこのような作動プログラムが開始されると
、プログラムの制御パラメータに対する初期値が設定される(ブロック120)
。このような制御パラメータはたとえばRP1(RP1チャネルに対する不応周
期)
の長さ、RP2(RP2チャネルに対する不応周期)の長さ、基太的逸走間隔(
EI)のようなICDの作動申に用いられる他の時間間隔の長さ、それ以上では
頻脈または細動条件が存在するとみなされるレートを定めるレート規範、各チャ
ネルの初期感度設定、たとえば利得およびしきい信号、A/D変換器による使用
のためのサンプル周期などを含んでいてよい。これらの制御パラメータのすべて
は工場で定格値に設定されるが、それらのほとんどすべてはICDの植え込み後
に適当なプログラミング装置にアクセスする医師により(ある限度内で)プログ
ラム可能に変更され得る。
制御パラメータが設定された後、所与の心臓サイクルが開始する(ブロック1
22)。これはICDに割当てられた関連する逸走間隔EI(または等価な時間
周期)が開始されることを意味する。このEIはICDの介在なしに心臓サイク
ルに対して許容可能な最長の時間周期を定める。心臓タイミングサイクルの間、
脱分極信号が検出されるか否かを決定するべくRP1およびRP2チャネルの出
力がモニターされる(ブロック124)。もし肯定であれば、脱分極信号のピー
ク値が記録され(ブロック126)、また2つの不応周期RP1およびRP2が
開始する(ブロック132)。もし否定であれば、すなわちもし逸走間隔のタイ
ミングアウト(ブロック128)以前に脱分極信号が(ブロック124で)検出
されないならば、刺激パルスが出力増幅器33により発せられる。刺激パルスの
発生に続いて、2つの不応周期RP1およびRP2が開始する(ブロック132
)。
2つの不応周期RP1およびRP2の開始時に、RP1分岐およびRP2分岐
により示されているように、互いに独立している2つの処理ルーチンが続く。先
ずRP1分岐を参照すると、RP1がタイムアウトしているか否かについての決
定がなされる(ブロック134)。もしRP1がタイムアウトしていないならば
、RP1チャネルの感度設定(利得および/またはしきい)が、RP1チャネル
が実行するであろう検出機能を見越して、必要に応じて、調節され得る。たとえ
ば、もし脱分極が先に検出されたならば(ブロック124)、ブロック136で
実行される感度の調節は先に検出された脱分極信号と結び付けられる(ブロック
126で決定された)ピーク値の予め定められたパーセント、たとえば75%へ
のしきい参照の設定を含んでいてよい。こうして、もし検出された脱分極信号が
10
ミリボルト(mV)のピーク値を有したならば、、RP1チャネルにより使用さ
れるしきい参照は10mVの75%または7.5mVに設定されるであろう。他
のパラメータ、たとえば検出増幅器86の利得、さらにはRP1周期の継続時聞
も同様に先に検出された事象の関数として調節され得る。この仕方で、RP1チ
ャネルは、心臓の特定の形式の脱分極事象を検出するため、その制御パラメータ
を適応調節する。
いったんRP1がタイムアウトすると、検出増幅器86からの出力信号がA/
D変換器88によりサンプリングされる。得られたサンプルは検査され、また、
必要であれば、利得および/またはしきい参照のその後の調節が次のサンプリン
グ時点以前に行われ得る。このような(ブロック138で行われる)サンプル間
調節は、もし使用されるならば、(ブロック136で行われる)サイクル間調節
の小さい変更に限られている。
もし現在のサンプルが、ディジタル化されたSENSE OUT信号がしきい
参照よりも小さいことを指示するならば、それは脱分極信号が存在しないことの
指示として解釈される(ブロック140)。このような事象において、および心
臓サイクルの長さを決定する関連する逸走間隔(EI)がタイムアウトされない
(ブロック142)と仮定して、SENSE OUT信号の次のサンプルがとら
れ(ブロック138)、プロセスが繰り返される(ブロック138、140)。
もしEIがタイムアウトされる(ブロック144)ならば、およびもし脱分極信
号がなお検出されないならば、次の心臓サイクルのための不応周期の期聞が、お
そらくあまりにも長すぎた不応周期により隠されていたと思われる脱分極信号を
みつけるべく上述のパターンに従って調節される(ブロック144)であろう。
このような調節の一部として刺激パルスが心臓リズムを近似レートで保つべく発
生されるであろう。
もし現在のサンプルがディジタル化されたSENSE OUT信号がしきい参
照より大きいことを指示するならば、それは脱分極信号が存在することの指示と
して解釈される。このような場合、脱分極信号の近似的なレートが決定される(
ブロック146)。このようなレート決定は心臓サイクルの開始以後の経過時間
を記録することによりなされる(ブロック122)。実際のレート決定は経過時
間を近似的なレートに変換することによりなされ得る(レート=1/tp、ここ
でtpは経過時間)。代替的に、経過時間がレートの逆尺度として直接に用いら
れ得る。
もしブロック146で決定ざれたレートが予めプログラムされた頻脈レートし
きいを越えないならば(ブロック148)、作動プログラムは次の心臓サイクル
を開始するべくブロック122に戻る。しかし、もし(ブロック148でなされ
た)レート決定が、レートが頻脈しきいよりも大きいことを指示するならば、米
国特許第5,103,822号に記載ざれているような予め定められた頻脈防止治療が要
請される(ブロック152)。このような頻脈防止治療の要請後に、このような
治療が成功裡に行われたか否かについての決定がなされる(ブロック154)。
もし成功であれば、作動プログラムは新しい心臓サイクルを開始するべくブロッ
ク122に戻る。もし成功でないならば、このような頻脈防止治療が再び要請さ
れるべきか否かについての決定がなされる(ブロック156)。典型的には、頻
脈防止治療は、頻脈条件を終了させようと試みて、予め定められた(また好まし
くはプログラム可能な)回数、たとえば3回要請される。(頻脈防止治療を再び
要請するブロック156での決定の一部として、頻脈条件の確認が先ずなされる
ことは理解されよう。)もし頻脈防止治療が再び要請されるべきでないならば(
ブロック156)、作動プログラムは次に適切なカージオバージョン治療を要請
する(ブロック158)。このような治療は、たとえば、細動除去チャネルを通
じての中程度のエネルギーの刺激パルスの発生および供給および/または出力チ
ャネルを通じての種々のバーストパターンのパルスの供給を含んでいる(第4図
参照)。
カージオバージョン治療が頻脈を終了させるのに成功であれば(ブロック16
0)、作動プログラムはブロック122に戻ることにより新しい心臓サイクルを
開始する。もし成功でないならば、カージオバージョン治療が繰り返されるべき
か否かについての決定がなされる(ブロック162)。このような決定の際に重
要なことは、カージオバージョン治療を要請する原因である頻脈条件がまだ続い
ていることの立証である。典型的には、このようなカージオバージョン治療は予
め定められた(プログラム可能な)回数、たとえば4回要請される。成功なしで
の予め定められた回数のこのような治療の実行後に、作動プログラムは終了する
。このような終了はICD装置を基本作動モード、たとえばVOO整調に復帰さ
せる。(時には基太作動モードへの復帰が検出された不整脈を成功裡に終了させ
る。)
第8‐1図のフローチャートのRP1分岐(第4図中のRP1チャネル)で実
行される上記のプロセスと平行して、また実質的にそれと無関係に、作動プログ
ラムは第8‐1図中に示されているフローチャートのRP2分岐(第4図中のR
P2チャネル)のいくつかのステップを実行している。フローチャートの2つの
分岐は、双方が心臓サイクルの開始と同期化されているので(ブロック122)
、完全に互いに無関係ではない。しかし、関連する不応周期が(ブロック132
で)開始した後、また次回の心臓サイクルが開始するように強制される時点まで
は、2つの分岐は互いに無関係に作動する。
ほとんどの点で、RP2分岐で実行されるステップは上記のRP1分岐で実行
されるステップと等価である。すなわち、RP2分岐のブロック170、172
、176、178、180、186および188で実行されるステップはそれぞ
れ上記のRP1分岐のブロック134、136、138、140、146、14
2および144で実行されるステップと等価である。相違点は、RP2分岐(R
P2チャネル)の感度(利得およびしきい)はRP1分岐で使用される感度と完
全に異なっていてよいことのみである。さらに、RP2分岐の感度はたとえばブ
ロック172で調節されるので、それはRP1分岐の感度と異なって調節される
。たとえば、RP2分岐のしきい参照値はブロック126で決定されたピーク値
の20%に(ブロック172で)調節され得る。さらに、もしRP2周期の継続
時間がブロック188で調節されるならば、それはRP1を調節するためのブロ
ック144で続けられる予め定められた調節パターンとは全く異なる予め定めら
れたパターン(PPP)に従って調節され得る。こうして本発明によれば、関心
のある特定の脱分極信号を最良に検出するべく適応可能なさまざまな調節が可能
にされる。
第8‐2図を参照すると、いったん検出された脱分極信号のレートが決定され
ると(ブロック180)、このようなレートが細動しきいレートよりも大きいか
否かについての決定がなされる(ブロック182)。もし否定であれば、次の心
臓サイクルが開始する(ブロック122)。もし肯定であれば、またもしRP1
チャネル内の脱分極信号の検出失敗のような他の特別な細動規範が存在している
ならば(ブロック184)、適切な細動除去治療が要請される(ブロック190
)。このような細動除去治療は典型的には細動除去チャネル50(第4図)を通
じての最大エネルギーの細動除去パルスの供給を含んでいる。もし細動除去治療
が成功でないならば、それは、このような治療を続ける必要性が治療の繰り返し
以前に立証されることを条件として、予め定められた回数継続され得る(ブロッ
ク192、194)。もしそれが成功であれば、作動プログラムは新しい心臓サ
イクルを開始する(ブロック122)。
上記のように、本発明によれば、(a)予め定められた刺激療法に従って電気
的刺激パルスを発生し、かつ前記パルスを患者の心臓に供給するための刺激手段
(32、50)と、(b)患者の心臓の内因性の心臓脱分極信号を検出するため
の検出手段とを含んでいる植え込み可能なカージオバータ‐デフィブリレータ(
ICD)(80)が提供される。検出手段はそれぞれ第1(RP1)および第2
(RP2)の不応周期を有する第1(RP1チャネル)および第2(RP2チャ
ネル)の検出チャネルを含んでおり、第1および第2の不応周期は各々患者の心
臓の脱分極に続いて開始し、第1および第2の検出チャネルはそれらのそれぞれ
の不応周期の間の脱分極信号の検出を阻止されている。RP1検出チャネルは第
1の感度設定の関数として第1の不応周期に続く正常な脱分極および頻脈を検出
するべく構成されている。PR2検出チャネルは第2の感度設定の関数として第
2の不応周期に続く細動を検出するべく構成されている。また、前記第1および
第2の不応周期、前記第1および第2の感度設定および前記の予め定められた刺
激療法を定めるための制御手段もICD(80)内に含まれている。
本発明によるICDは、正常な心臓脱分極および頻脈と結び付けられる比較的
高い大きさの脱分極信号または細動と結び付けられる比較的低い大きさの脱分極
信号を最適に検出ずるべく、それぞれの信号処理チャネルの利得および/または
しきい設定を適応調節する。
さらに、上記の説明から明らかなように、本発明によるICDは、単一の検出
リード(またはリード回路網)を経て検出された脱分極信号に応答する2つの並
列な信号処理チャネルを有する。各処理チャネルは互いに無関係にプログラム可
能な固有の不応周期を有する。また各信号処理チャネルは互いに無関係に調節可
能な固有の利得および/またはしきい設定を有する。
本発明は、頻脈を含む正常な心臓活動を心臓細動から区別するための方法をも
含んでいる。このような方法は8つのステップを含んでいる。第一に、脱分極信
号が電気的に検出される。第二に、第一のステップで検出された脱分極信号が第
1(RP1)および第2(RP2)の信号処理チャネル内で同時に処理される。
第三に、RP1信号処理チャネルが心臓サイクルの開始時に開始する第1の不応
周期(RP1)の間は不応状態にされる。(心臓サイクルは検出または整調され
た脱分極に続いて開始する。)第1の不応周期の継続時間は整調された脱分極ま
たは自然の脱分極と結び付けられるアフターポテンシアルおよび再分極の検出を
阻止するべく選ばれている。第四に、第1の感度設定がRP1信号処理チャネル
に行われる。第1の感度設定は正常な脱分極および頻脈を表す脱分極信号を検出
するべく選ばれる。第五に、RP1信号処理チャネル内で検出された脱分極信号
が、もし検出された脱分極信号が(正常なレートのような)正常な脱分極規範に
適合する時に第1の不応周期の終了に続いて、また次回の心臓サイクルの開始に
先立って検出されるならば、正常な心臓リズムの指標とみなされる。対照的に、
RP1信号処理チャネル内で検出された脱分極信号が、もし検出された脱分極信
号が(速いレートのような)頻脈規範に適合する時に第1の不応周期の終了に続
いて、また次回の心臓サイクルの開始に先立って検出されるならば、頻脈条件の
指標とみなされる。第六に、RP2信号処理チャネルは、心臓サイクルの開始時
に開始する第2の不応周期(RP2)の閤は不応状態にされる。第2の不応周期
の継続時間は整調された事象であるアフターポテンシアルを第2の内因性脱分極
として誤って同定するのを阻止するべく選ばれている。第七に、第2の感度設定
が第2の信号処理チャネルに行われる。このような第2の感度設定は細動を表す
脱分極信号を検出するべく調節される。第八にー、もし脱分極信号が、検出され
た脱分極信号が予め定められた細動規範に適合する時に第2の不応周期の終了に
続いて、、また次回の心臓サイクルの開始以前に、第2の信号処理チャネルによ
り検出されるならば、細動の存在が認識される。
本発明は、植え込み可能なカージオバータ‐デフィブリレータ(ICD)装置
(80)により頻脈および細動を処置する方法をも含んでいる。このような方法
の第一のステップとして、心臓脱分極信号がICD装置内の第1の信号処理チャ
ネル(RP1チャネル)内で検出される。このような第1の信号処理チャネルは
、頻脈と結び付けられた脱分極を含めて、正常な心臓脱分極を検出するべく選ば
れた第1の不応周期(RP1)および感度設定(利得およびしきい)を有する。
第二のステップとして、心臓脱分極信号のレートが第1の信号処理チャネル内で
検出される。決定されたレートに基づいて、、脱分極信号が正常な心臓リズムを
表すかまたは頻脈リズムを表すかについての決定がなされる。第三のステップと
して、頻脈リズムが存在するという決定に応答してICD装置を通じて予め定め
られた頻脈防止治療が施される。第四のステップとして、心臓脱分極信号がIC
D内の第2の信号処理チャネル(RP2チャネル)内で検出される。第2の信号
処理チャネルは細動を表す心臓脱分極信号を検出するべく選ばれている第2の不
応周期(RP2)および感度設定(利得およびしきい)を有する。第五のステッ
プとして、第2の信号処理チャネル内で検出される心臓脱分極信号が、他の予め
定められた規範と組み合わさって、細動を表すか否かについての決定がなされる
。第六のステップとして、細動が存在するという決定に応答してICD装置を通
じて予め定められた細動治療が施される。
以上に本発明をその特定の実施例および応用について説明してきたが、請求の
範囲にあげられている本発明の範囲内にて種々の変更が当業者により行われ得よ
う。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.植え込み可能なカージオバータ‐デフィブリレータ(ICD)において、 第1の感度設定の関数として患者の心臓の内因性の心臓脱分極信号を検出する ための検出手段と、 予め定められた刺激療法に従って電気的刺激パルスを発生し、かつ前記パルス を患者の心臓に供給するための刺激手段と、 刺激手段による電気的刺激パルスの発生または検出手段による内因性の心臓脱 分極の検出のどちらか最初に生起するほうにすぐ続いて第1の不応周期を発生す る不応手段とを含んでおり、前記刺激手段および前記検出手段は前記不応周期の 間は禁止されており、また 検出手段により検出される脱分極信号の所与のシーケンスが複数個の心臓条件 のうちの1つの心臓条件の指標であるか否かを最適に検出するべく前記不応手段 の第1の不応周期および前記検出手段の第1の感度設定を適応調節するための手 段を含んでいる ことを特徴とする植え込み可能なカージオバータ‐デフィブリレータ。 2.第1の感度設定を適応調節するための前記手段が感度設定を、より低い振幅 の脱分極信号に対して前記第1の感度設定よりも敏感な第2の感度設定に調節す ることを特徴とする請求項1記載の植え込み可能なカージオバータ‐デフィブリ レータ。 3.不応周期を適応調節するための前記手段が第1の不応周期を前記第1の不応 周期よりも長い第2の不応周期に調節することを特徴とする請求項2記載の植え 込み可能なカージオバータ‐デフノブリレータ。 4.前記第2の不応周期の使用時および前記第2の感度設定の使用時の第1の予 め定められたレートよりも速いレートを有する脱分極信号の検出が細動条件の指 示を与え、前記刺激手段の前記の予め定められた刺激療法が細動条件のこのよう な指示に応答しての指定された細動除去治療を含んでいることを特徴とする請求 項3記載の植え込み可能なカージオバータ‐デフィブリレータ。 5.前記第1の感度設定の使用時の第2の予め定められたレートよりも速いレー トを有する脱分極信号の検出が頻脈条件の指示を与え、前記刺激手段の前記の予 め定められた刺激療法が頻脈条件のこのような指示に応答しての指定された頻脈 除去治療を含んでいることを特徴とする請求項1記載の植え込み可能なカージオ バータ‐デフィブリレータ。 6.植え込み可能なカージオバータ‐デフィブリレータ(ICD)において、 予め定められた刺激療法に従って電気的刺激パルスを発生し、かつ前記パルス を患者の心臓に供給するための刺激手段と、 患者の心臓の内因性の心臓脱分極信号を検出するための検出手段とを含んでお り、前記検出手段はそれぞれ第1および第2の不応周期を有する第1および第2 の検出チャネルを含んでおり、前記第1および第2の不応周期は各々患者の心臓 の脱分極に続いて開始し、前記第1および第2の検出チャネルはそれらのそれぞ れの不応周期の間の脱分極信号の検出を阻止されており、 前記第1の検出チャネルは第1の感度設定の関数として前記第1の不応周期に 続く正常な脱分極および頻脈を検出するべく構成されており、 前記第2の検出チャネルは第2の感度設定の関数として前記第2の不応周期に 続く細動を検出するべく構成されており、また 前記第1および第2の不応周期、前記第1および第2の感度設定および前記の 予め定められた刺激療法を定めるための制御手段を含んでいる ことを特徴とする植え込み可能なカージオバータ‐デフィブリレータ。 7.前記刺激手段が頻脈終了を目的とする第1の形式の電気的刺激と細動除去を 目的とする第2の形式の電気的刺激とを発生しかつ供給するための手段を含んで いることを特徴とする請求項6記載の植え込み可能なカージオバータ‐デフィブ リレータ。 8.前記検出チャネルの各々が、 利得制御信号により制御されて脱分極信号を受信しかつ増幅する入力増幅器と 、 前記増幅手段により増幅された脱分極信号を参照しきい信号と比較し、また予 め定められた関係が前記の増幅された脱分極信号と前記参照しきい信号との間に 存在する時にのみ出力信号を生ずるしきい手段とを含んでおり、前記利得制御信 号および参照しきい信号が検出チャネルに対する感度設定を含んでいる ことを特徴とする請求項6記載の植え込み可能なカージオバータ‐デフィブリレ ータ。 9.前記参照しきい信号がディジタル信号を含んでおり、また前記しきい手段が 、 前記入力増幅器の出力端に接続されており、増幅された脱分極信号をディジタ ル信号に変換するアナログ‐ディジタル(A/D)変換器と、 前記A/D変換器の出力をディジタル参照信号と比較するディジタルコンパレ ータ回路とを含んでいる ことを特徴とする請求項8記載の植え込み可能なカージオバータ‐デフィブリレ ータ。 10.前記ディジタルコンパレータ回路が、前記A/D変換器の出力がそれぞれ 比較が行われる時の特定のサンプリング時点におけるディジタル参照信号よりも 大きいか、それに等しいか、またはそれより小さいかに関係して所与のサンプリ ング時点で3つの可能な出力信号の1つを発生することを特徴とする請求項9記 載の植え込み可能なカージオバータ‐デフィブリレータ。 11.前記制御手段が所与の心臓サイクルの間の予め定められたパターンに従っ て各検出チャネルの前記感度設定を適応調節するための手段を含んでいることを 特徴とする請求項9記載の植え込み可能なカージオバータ‐デフィブリレータ。 12.前記制御手段が予め定められたパターンに従って前記検出チャネルのうち の選択された一つの検出チャネルの不応周期を調節するための手段を含んでいる ことを特徴とする請求項9記載の植え込み可能なカージオバータ‐デフィブリレ ータ。 13.植え込み可能なカージオバータ‐デフィブリレータ(ICD)において、 患者の心臓の内因性の心臓脱分極信号を検出するための検出手段と、 前記検出手段に応答して、予め定められた刺激療法に従って電気的刺激パルス を発生し、かつ前記パルスを患者の心臓に供給するための刺激手段とを含んでお り 前記検出手段は患者の心臓の脱分極に続く不応周期を含んでおり、前記不応周 期は区分に分割されており、異なる検出オプションが予め定められた形式の心臓 活動を最適に検出するべく各区分の終了時に能動化される ことを特徴とする植え込み可能なカージオバータ‐デフィブリレータ。 14.前記不応周期の第1の区分の終了時に能動化される第1の検出オプション が正常な脱分極および頻脈の検出を目的とする感度設定を含んでおり、また前記 不応周期の第2の区分の終了時に能動化される第2の検出オプションが細動の検 出を目的とする感度設定を含んでいることを特徴とする請求項13記載の植え込 み可能なカージオバータ‐デフィブリレータ。 15.前記不応周期の継続時間が、そのなかに使用されるそれぞれの区分の継続 時間を含めて、適応調節可能であることを特徴とする請求項14記載の植え込み 可能なカージオバータ‐デフィブリレータ。 16.頻脈を含む正常な心臓活動を心臓細動から区別する方法において、 (a)脱分極信号を電気的に検出するステップと、 (b)ステップ(a)で検出された脱分極信号を第1および第2の信号処理チ ャネル内で同時に処理するステップと、 (c)第1の信号処理チャネルを心臓サイクルの開始時に開始する第1の不応 周期の間は不応状態にするステップとを含んでおり、前記心臓サイクルは検出ま たは整調された脱分極に続いて開始し、前記第1の不応周期の継続時間はアフタ ーポテンシアルおよび再分極の検出を阻止するべく選ばれており、 (d)正常な脱分極および頻脈を表す脱分極信号を検出するべく適応させられ ている第1の感度設定を第1の信号処理チャネルに行うステップと、 (e)もし脱分極信号が、検出された脱分極信号が正常な脱分極規範に適合す る時に第1の不応周期の終了に続いて、また次回の心臓サイクルの開始に先立っ て、前記第1の信号処理チャネルにより検出されるならば、正常な脱分極の存在 を認識し、また、、もし脱分極信号が、検出された脱分極信号が頻脈規範に適合 する時に第1の不応周期の終了に続いて、また次回の心臓サイクルの開始に先立 って、前記第1の信号処理チャネルにより検出されるならば、頻脈の存在を認識 するステップと、、 (f)前記心風サイクルの開始時に開始ずる第2の不応周期の間は第2の信号 処理チャネルを不応状態にするステップとを含んでおり、前記第2の不応周期の 継続時間は整調された事象であるアフターポテンシアルを第2の内因性脱分極と して誤って同定するのを阻止するべく選ばれており、 (g)細動を表す脱分極信号を検出するべく適応させられている第2の感度設 定を第2の信号処理チャネルに行うステップと、 (h)もし脱分極信号が、検出された脱分極信号が予め定められた細動規範に 適合する時に前記第2の不応周期の終了に続いて、また次回の心臓サイクルの開 始以前に、前記第2の信号処理チャネルにより検出ざれるならば、細動の存在を 認識するステップとを含んでいる ことを特徴とする正常な心臓活動の識別方法。 17.前記第1および第2の信号処理チャネルの各々の感度設定が利得設定およ びしきい設定を含んでおり、、またさらに、心臓サイクルの開始時における検出 された脱分極信号のピーク値の検出と、先に検出されたピーク値の予め定められ たバーセントに前記第1および第2の信号処理チャネルの各々のしきい設定の適 応調節とを含んでいることを特徴とする請求項16記載の方法。 18.ステップ(h)で使用される予め定められた細動規範が、前記第1の信号 処理チャネル内に検出される脱分極信号が存在しないことと、前記第2の信号処 理チャネル内の脱分極信号と結び付けられるレートが予め定められた細動しきい を越えることとを含んでいることを特徴とする請求項17記載の方法。 19.脱分極信号が次回の心臓サイクルの開始以前に検出されない場合に次回の 心臓サイクルに対する前記第1の不応周期の継続時間を適応調節することを含ん でいることを特徴とする請求項17記載の方法。 20.脱分極信号が次回の心臓サイクルの開始以前に検出されない場合に次回の 心臓サイクルに対する前記第2の不応周期の継続時間を適応調節することを含ん でいることを特徴とする請求項17記載の方法。 21.植え込み可能なカージオバータ‐デフィブリレータ(ICD)装置(80 )により頻脈および細動を処置する方法において、 (a)前記ICD装置内の第1の信号処理チャネル内で心臓脱分極信号を検出 するステップを含んでおり、前記第1の信号処理チャネルは、頻脈と結び付けら れた脱分極を含めて、正常な心臓脱分極を検出するべく適応させられた第1の不 応周期および感度設定を有し、 (b)第1の信号処理チャネル内で検出された心臓脱分極信号のレートを決定 し、またこのような脱分極信号が正常な心臓リズムを表すかまたは頻脈リズムを 表すかを決定するステップと、 (c)頻脈リズムが存在するという決定に応答して前記ICD装置を通じて予 め定められた頻脈防止治療を施すステップと、 (d)前記ICD内の第2の信号処理チャネル内で心臓脱分極信号を検出する ステップとを含んでおり、前記第2の信号処理チャネルは細動を表す心臓脱分極 信号を検出するべく適応させられている第2の不応周期および感度設定を有し、 また (e)第2の信号処理チャネル内で検出される心臓脱分極信号が、他の予め定 められた規範と組み合わさって、細動を表すか否かを決定するステップと、 (f)細動が存在するという決定に応答して前記ICD装置を通じて予め定め られた細動治療を施すステップとを含んでいる ことを特徴とする頻脈および細動の処置方法。 22.他の予め定められた規範が、検出された脱分極信号が前記第1の信号処理 チャネル内に存在しないこと、また第2の信号処理チャネル内で検出された脱分 極信号と結び付けられるレートが予め定められた細動しきいよりも大きいことを 含んでいることを特徴とする請求項21記載の方法。
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- 1995-03-10 AU AU19885/95A patent/AU1988595A/en not_active Abandoned
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