JPH08512259A - 鋳型成形により多層物体を製造する成形方法と、多層物体製造用成形鋳型 - Google Patents
鋳型成形により多層物体を製造する成形方法と、多層物体製造用成形鋳型Info
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Abstract
(57)【要約】
鋳型成形により多層物体を製造する成形方法および成形鋳型に関する。本方法によると、少なくとも部分的に成形鋳型(1,2)を越えて裏張りシートを配置し、その裏張りシート(3)の下側へ熱可塑性樹脂を注入する。熱可塑性樹脂(4)は裏張りシート(3)の下側で広げられ、多層物体の周辺部分(10)に樹脂溜まり(9)を形成することにより多層物体の内層が形成される。最後に裏張りシート(3)の延在部分(11)が成形鋳型(1,2)上で折り畳まれ、熱可塑性樹脂が硬化するまで裏張りシート(3)と成形鋳型(1)の部分との間で樹脂溜まり(9)を挟持する。
Description
【発明の詳細な説明】
鋳型成形により多層物体を製造する成形方法と、多層物体製造用成形鋳型
本発明は鋳型成形により多層物体を製造する製造方法と、この成形方法を成し
うる多層物体製造用成形鋳型に関する。
本発明は、特に自動車産業における部品の製造のために開発されたが、熱可塑
性材料を鋳型成形して得た様々な形状の物体を使用する分野にも当てはまる。
射出成形により鋳型成形する様々な方法が知られており、この方法では熱可塑
性材料または繊維材料の裏張りシートで覆われた少なくとも一つの熱可塑性樹脂
を基礎材料とした内層を有する物体が製造される。
特に射出圧縮成形技術が知られており、この技術では適合形状の成形鋳型にお
いて、物体の外面を構成する「スキン」と概して呼ばれる熱可塑性材料または繊
維材料のシートを所定位置に保持する。それから熱可塑性樹脂を所謂「スキン」
の下側で部分的に開放した成形鋳型へ射出して物体の内層を形成し、また物体の
内層は容積、堅さ、および所定の強度を物体へ提供する。
これら鋳型成形方法の特徴では、「スキン」は物体の内層の面の一つと一体的
に設けられ、またこの面を越えて延びて補足の仕上げ段階を可能とする。
この場合、脱脂工程を行った後、オペレータは手動により物体を再処理し、突
出したスキンの周辺部分に接着剤を塗る。オペレータはそれから内層の下方部分
に対しスキンを押し付け、言わば物体に「押し込み」を行う。最後に第三段階で
スキンの延在部分を手動に
より切断する。
このような射出圧縮成形技術は、高い美的効果が得られ、同時に許容できる費
用を達成する材料の使用が可能であるという利点がある。
しかしながら押込みや切断といった手動による再処理は費用をかなり上昇させ
る。
本発明の目的は熱可塑性材料または繊維材料の裏張りシートで覆われた少なく
とも一つの熱可塑性樹脂を基礎材料とした内層を有する多層物体を成形鋳型によ
り製造する成形方法を提案することであり、この成形方法により上記欠点が克服
され、更に特に製造中における自動押込みを可能にすることにより物体を仕上げ
る手動による再処理を避けることができる。
これに関連して本発明の成形方法により、多層物体を鋳型成形により製造する
従来の製造段階の終わりで、裏張りシートの延在部分を物体の下側へ折り曲げる
ことが可能であり、また利用するとすれば余分な材料を切断することも可能とな
る。
本発明の更なる目的は本発明の成形方法を行うための多層物体製造用成形鋳型
を提供することであり、この成形鋳型は、後の手動による多層物体再処理を避け
るための手段を使用し、鋳型成形段階において自動的に押し込み作動を行い、お
よび/または余分な裏張りシートを周辺部において切断可能である。
本発明の他の目的は、低圧での射出成形中または射出圧縮成形中に行われる多
層物体製造用成形方法および成形鋳型を提供するこおである。
本発明の他の目的および利点は、例としてのみ提供し且つ本発明を限定するも
のではない後述の説明から明らかである。
本発明によると、熱可塑性材料または繊維材料の裏張りシートで
覆われた少なくとも一つの熱可塑性樹脂を基礎材料とした内層を有する多層物体
を鋳型成形により製造する成形方法は、裏張りシートが成形鋳型に対し少なくと
も部分的に延びるように、パンチとダイとを備えた成形鋳型に裏張りシートを配
置し、熱可塑性樹脂を裏張りシートの下側へ射出する成形方法であって、
多層物体の周辺部分に熱可塑性樹脂の溜まりを形成することにより内層を形成
するために、熱可塑性樹脂を裏張りシートの下側へ分配し、
熱可塑性樹脂が硬化するまで裏張りシートと成形鋳型の部分との間に上記溜ま
りを挟持すると共に、裏張りシートの延在部分を成形鋳型へ押し付けることを特
徴とする。
本発明の成形方法を行うための多層物体製造用成形鋳型は、熱可塑性樹脂の溜
まりを物体の周辺部分に形成する形成手段と、裏張りシートと成形鋳型の一部と
の間で上記溜まりを挾持すると共に、裏張りシートの延在部分を成形鋳型へ押し
付ける押付け手段とを具備することを特徴とする。
本発明は本願の一部である添付図面を参照しつつ後述の説明を読むことにより
より明らかになる。
図1a〜図1eは本発明の鋳型成形により多層物体を製造する成形方法の異な
る段階を略図的に示している。
図2はダイとパンチとが部分的に開けられた本発明の成形鋳型の部分断面図で
ある。
図3は熱可塑性樹脂が裏張りシートの下側へ射出された段階を示した図2の成
形鋳型を示している。
図4は圧縮段階にある図2の成形鋳型を示している。
図5は図2の成形鋳型でなされる本発明の工程の最終段階を示している。
本発明は成形鋳型により多層物体を製造する成形方法と、この成形方法を成し
うる多層物体製造用成形鋳型に関する。
本発明は、特に自動車産業の分野のために開発されたが、プラスチック材料を
鋳型成形することにより製造される全ての種類の物体にも当てはまる。
本発明の方法は、本発明の成形原理を略図的に示した図1a〜図1eを参照す
ると明らかであり、この成形鋳型は、互いに適合する雄部分1、即ちパンチと、
雌部分2、即ちダイとを概して有し、これらは共働して物体に形状を付与する。
例えば物体は、車両の車体用のダッシュボードおよび/または裏張りまたは装着
要素など異なる形状の全てを取りうる。
この方法では『射出圧縮』として知られる技術を用い、この技術は、一方では
特に熱可塑性材料または繊維材料の一つである裏張りシート3と、他方では物体
の内層4を形成するのに適切な熱可塑性樹脂とを有する。
この方法では、図1eの成形鋳型から取り出され、上記裏張りシート3で覆わ
れた内層4を少なくとも有する最終物体5が得られた。
図1eに示した場合では、裏張りシート3は成形鋳型、特にパンチ1とダイ2
との間に配置され、少なくとも部分的には成形鋳型1、2、特にパンチ1に対し
て延びる。
図1bは、裏張りシート3の下側に熱可塑性樹脂4を射出し、内層を形成する
段階を略図的に示している。この射出は、所望の物体形状によりパンチ1内に配
置、分布された一つまたは二つ以上の通路6を介してなされる。
図1bの矢印7および8で示したように、射出段階の終わりでは、ダイ2はパ
ンチ1の方へ、またはその逆の関係で動かされ、裏張りシート3の下側で熱可塑
性樹脂を広げ、内層4を形成し、この間に
物体の周辺部分10に熱可塑性樹脂の溜まり9を形成する。
自動押込み段階は図1cに示されている。ここでは裏張りシート3の延在部分
11が成形鋳型、特にパンチ1へ押し付けられ、熱可塑性樹脂4が硬化するまで
裏張りシート3と成形鋳型1の一部との間に上記溜まり9を挟持する。
上記の延在部分は、矢印13の方向へ移動する押付け手段12によって押し付
けられ、この押付け手段は以下で成形鋳型と共に説明する。
この段階の終わりでは、裏張りシート3の余分な余り部分14を切断すること
も可能であり、これは成形鋳型から物体5を取り出す前に行われる。
本方法におけるこれら略図的に示した段階は、例えば図2〜図5で示したよう
な成形鋳型でなされる。これら図では、分かり易いように上記で使用した参照符
号と同じ参照符号は、同じ部材または要素を示すのに使用した。
従って成形鋳型の上方部分にはダイ2が配置され、成形鋳型の下方部分にはパ
ンチ1が配置されており、これらの間には、成形鋳型が部分的に開いたときに裏
張りシート3が配置される。
上記のように裏張りシートは延在部分11を備えて配置され、図示した例では
、この延在部分11はパンチ1に少なくとも部分的にぶら下がっている。
ここでは上述したように、物体の周辺部分10に熱可塑性樹脂の溜まり9を形
成する形成手段を備える。
この溜まり9は裏張りシート3の延在部分11の下側に自然に、即ち特に図1
cで示したように、一方では熱可塑性樹脂の速度と、熱可塑性樹脂に対する裏張
りシート3の内面の付着力とにより、他方ではパンチ1の側部とダイ2の雌部分
との間に形成された空間に
より自然に形成される。
他の変更例では、この溜まりは、特に図2および図4で示したように、特に上
述の成形鋳型へ裏張りシートの延在部分を押し付ける押付け手段により裏張りシ
ートを規定することで形成される。
これら手段は、例えば摺動および後退可能なプッシュロッド15により構成さ
れ、このプッシュロッド15の動きは、一方でパンチ1に対するダイ2の相対運
動、またはその逆の関係の相対運動と共働し、成形鋳型、特にパンチ1の形状に
適合する。
図面にあるように、プッシュロッド15は、ダイ2へ接続されており、プッシ
ュロッドに関連した矢印16で示したように、一方では下方へ、他方では左から
右へ、そしてこれらの逆へ移動可能である。
プッシュロッド15の機械的設計事項を詳細に説明する前に説明すべきことは
、プッシュロッド15はロッド17に支持され、そして図示していない第一ジャ
ッキ部材によって作動されるということである。
ここではパンチ1に一体的に設けられたカム部材18がプッシュロッド15の
水平運動を制御するために設けられる。特にカム部材18は形成されるべき物体
の周面の所望の輪郭に適合する輪郭を有し、プッシュロッド15は、カム部材の
輪郭に沿って鉛直および水平方向へ摺動可能なストッパ19によりカム部材上で
案内される。
図2のカム部材の部分20は、物体の周辺部分10に対応する。
ここでは、ダイ2がパンチ1の方へ下方へ移動すると、プッシュロッド部材1
5、17、19は、特に図3で示したように特にカム部材18に対して下方へ摺
動する。この場合、プッシュロッドの端部21はパンチ1のシール面22と接触
し、裏張りシート3をこれら二つの部分の間に挟持する。
プッシュロッド15がカム部材18に支持されているとき、ダイとパンチとの
間に調節可能な一定空間が維持されるという利点がある。この空間は裏張りを成
形鋳型に係止する働きをし、従って熱可塑性樹脂を潰している間の締め具合を提
供する。更にプッシュロッドは、カム部材の輪郭と適合することで、図4で示し
たような締め具合と押込みとの両方を確実なものとする。
従って本発明によると、裏張りシートの延在部分11は熱可塑性樹脂の射出中
に成形鋳型1へ押し付けられ、その後、熱可塑性樹脂の周面の締め具合が確実な
ものとなる。
更に制御圧を利用して保持作用を行い、特に図4で示したように射出段階中に
上記溜まり9を形成することを可能とする。
図3は、熱可塑性樹脂4が裏張りシート3の下側へ射出され、延在部分が射出
中にプッシュロッド15によって所定の位置に維持されている段階を略図的に示
している。
図4は、射出された熱可塑性樹脂4が裏張りシート3の下側で分散されている
圧縮段階を示している。これは成形鋳型の閉鎖時に、即ちより正確にはダイ2を
パンチ1へと動かすときに行われる。
これら状況では、押付け手段15により物体の周辺部分10に熱可塑性樹脂の
溜まりを形成することが可能である。この場合、上記保持作用は、成形鋳型であ
るパンチを移動する間に行われ、それから保持点がパンチ上で摺動する。
従って液層での熱可塑性樹脂に対する裏張りシートの付着力により可能となる
自動押込み作動は、物体成形段階中に行われる。
この場合、この段階の後でまた熱可塑性樹脂が硬化した後で、物体5を成形鋳
型から取り出す前に裏張りシートの余分な余り部分14を切り落とすことが可能
である。このために本発明の成形鋳型は、この切落とし作動を可能とする切断手
段23を更に具備する。
より正確には切断手段23は、一方では図面では示していない第二ジャッキ部
材により作動されるカッター保持具25の摺動部材24であり、その摺動平面は
ダイ2の下方平面26に一致し、その切断線27はプッシュロッド15が適用さ
れている平面に一致する。
更に切断手段23は台部材28を具備する。従ってプッシュロッド15が所定
位置に保持される射出圧縮段階後に、カッター25は台部材28へ押し当てられ
、余り部分14を切り落とす。
図1に示した簡単な形態の実施形態において、上記切断手段は、上記のように
裏張りシートの延在部分を成形鋳型へ押し付ける押付け手段をも構成する。
裏張りシートを完全に切断した後、カッター保持具の摺動部材は、初期位置へ
戻される。位置スイッチがプッシュロッドの後部に支持されており、「プッシュ
ロッド後退およびカッター保持具の摺動部材後退」と表示し、それから成形鋳型
を開けて、物体を取り出すことができる。
当業者が本発明の実施形態の他の形態を、本発明の範囲を逸脱することなく成
しえることは言うまでもない。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1. 熱可塑性材料または繊維材料の裏張りシート(3)により覆われた少なく とも一つの熱可塑性樹脂を基礎材料とした内層(4)を有する多層物体(5)を 鋳型成形により製造する成形方法であって、上記裏張りシート(3)が成形鋳型 (1,2)に対し少なくとも部分的に延び(11)るように、パンチ(1)とダ イ(2)とを備えた成形鋳型に上記裏張りシート(3)を配置し、熱可塑性樹脂 (4)を裏張りシート(3)の下側へ射出する成形方法において、 上記多層物体(5)の周辺部分(10)に熱可塑性樹脂の溜まり(9)を形成 することにより上記内層(14)を形成するために、熱可塑性樹脂を裏張りシー ト(3)の下側へ分配し、 熱可塑性樹脂が硬化するまで前記裏張りシート(3)と成形鋳型(1)の部分 との間で前記溜まり(9)を挾持すると共に、前記裏張りシート(3)の延在部 分(11)を成形鋳型(1,2)へ押し付けることを特徴とする成形方法。 2. 成形鋳型から多層物体を取り出す前に裏張りシート(3)の余り部分(1 4)を切断することを特徴とする請求項1に記載の成形方法。 3. 熱可塑性樹脂の周辺の締め具合を確実なものとするために、熱可塑性樹脂 の射出中および射出後に裏張りシート(3)の延在部分(11)を成形鋳型(1 ,2)の所定位置に保持することを特徴とする請求項1に記載の成形方法。 4. 制御圧により裏張りシートの延在部分を成形鋳型の所定位置に保持するこ とを特徴とする請求項3に記載の成形方法。 5. 成形鋳型のダイの移動中に裏張りシートの延在部分を成形鋳型の所定位置 に保持し、それからパンチにわたり保持点を摺動させ ることを特徴とする請求項3に記載の成形方法。 6. 一定空間が、ダイとパンチとの間に形成されていることを特徴とする請求 項5に記載の成形方法。 7. 請求項1〜6のいずれか一つに記載の成形方法を行い、熱可塑性材料また は繊維材料の裏張りシート(3)により覆われた少なくとも一つの熱可塑性樹脂 を基礎材料とした内層(4)を有する多層物体を製造する成形鋳型であって、上 記多層物体(5)へ形状を提供するよう共働し、且つ成形鋳型(1,2)に対し 少なくとも部分的に延びる(11)ように、前記裏張りシート(3)を収容する のに適したダイ(2)とパンチ(1)とを具備する成形鋳型において、 熱可塑性樹脂の溜まり(9)を上記多層物体(5)の周辺部分(10)に形成 する形成手段と、裏張りシート(3)と成形鋳型(1)の部分との間で上記溜ま り(9)を挟持すると共に、裏張りシート(3)の延在部分(11)を成形鋳型 (1,2)へ押し付ける押付け手段とを具備することを特徴とする成形鋳型。 8. 成形鋳型(1)から取り出す前に裏張りシート(3)の余り部分を切断す る切断手段を更に具備することを特徴とする成形鋳型7に記載の成形鋳型。 9. 前記切断手段は、裏張りシート(3)の延在部分を成形鋳型へ押し付ける 押付け手段を形成することを特徴とする成形鋳型7に記載の成形鋳型。 10. 裏張りシートの延在部分を成形鋳型へ押し付ける押付け手段は、摺動お よび後退可能なプッシュロッド(15)によって形成され、その動き(16)は 、一方ではパンチ(1)に対するダイ(2)の相対運動、またはその逆の相対運 動と共働し、他方では成形鋳型(1,2)の形状と適合することを特徴とする請 求項7に記 載の成形鋳型。 11. 前記プッシュロッド(15)は第一ジャッキ部材によって作動され、且 つカム部材(18)に支持(19)され、該カム部材(18)の輪郭は、形成さ れるべき多層物体の周辺部分(10)の輪郭に対応することを特徴とする請求項 10に記載の成形鋳型。 12. 前記切断手段(23)は、一方で第二ジャッキ部材によって作動される カッター保持具(25)の摺動部材(24)の形態を有し、前記第二ジャッキ部 材の摺動面(26)はダイ(2)の下方面に一致し、その切断線(27)は前記 プッシュロッドの圧力面に一致し、他方ではパンチに固定されたカッターに対向 した台部材(28)の形態を有することを特徴とする請求項9および10に記載 の成形鋳型。
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Legal Events
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| A313 | Final decision of rejection without a dissenting response from the applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A313 Effective date: 20050404 |
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| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060207 |