JPH0851646A - 多規格適合形ビデオ信号復号器及びビデオ信号復号化方法 - Google Patents

多規格適合形ビデオ信号復号器及びビデオ信号復号化方法

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JPH0851646A
JPH0851646A JP7167366A JP16736695A JPH0851646A JP H0851646 A JPH0851646 A JP H0851646A JP 7167366 A JP7167366 A JP 7167366A JP 16736695 A JP16736695 A JP 16736695A JP H0851646 A JPH0851646 A JP H0851646A
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video signal
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デメル ヴァルター
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明はNTSC方式又はPAL方式のビデ
オ信号を選択的に処理し得る複合ビデオ信号用のディジ
タル多規格適合形復号器の提供を目的とする。 【解決手段】 本発明の多規格適合形復号器は、第1の
所定のクロック周波数でディジタル化されたビデオ信号
のサンプル値を第2の実質的なサンプリング周波数のビ
デオ信号のサンプル値に変換するサンプルレート変換器
と;サンプルレート変換器と、ライン同期信号パルスを
判定し実質的なサンプリング周波数をビデオ信号のライ
ン周波数の整数倍に設定するための同期信号検波器と、
実質的なサンプリング周波数をビデオ信号の色副搬送波
の位相と同期させて設定するためのバースト検波器とを
制御する位相ロックループと;復号−復調器とからな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビデオ信号用のデ
ィジタル多規格適合形復号器及びビデオ信号の復号化方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】所謂CVBS(複合ビデオ、ブランキン
グ及び同期信号)のようなカラービデオ信号は、本質的
に輝度信号又はルミナンス成分(Y)と、二つの色差信
号又はクロミナンス成分(U,V又はI,Q)と、垂直
及び水平同期信号(VS,HS)と、ブランキング信号
(BL)とからなる。複合ビデオ信号と、対応するY、
U及びV信号の構成が図1に示されている。
【0003】図1の(a)はEBU(欧州放送連合)の
カラーバーテスト信号に対する複合ビデオ信号を示す図
である。同図に示すルミナンス成分Yには、色搬送波周
波数を有する「搬送パケット」内の垂直方向のカラーバ
ーに属する6種類の色相(明度)の値が加算的に重ねら
れている。色搬送波を発生させるため、色副搬送波周波
の同期信号、バーストがライン同期パルスSYNCの後
に直接伝送される。バースト位相及びバースト振幅は、
個々の搬送パケットによって表わされた復調された信号
の色相及び色飽和度を定める基準値として使用される。
【0004】例えば、NTSC、PAL及びSECAM
等の従来のテレビジョン標準規格に採用されている種々
の符号化方式は、クロミナンス伝送の特性が異なり、特
に、別個のシステムは、別個の色副搬送波周波数及び別
個のライン周波数を利用する。以下の説明はPAL及び
NTSC方式に関する説明であるが、他の標準規格のビ
デオ信号と標準化されていない信号にも同様に適合す
る。
【0005】PAL方式及びNTSC方式のfsc(色
副搬送波周波数)は: fsc(NTSC)= 3.58MHz fsc(PAL) = 4.43MHz である。その上、PAL及びNTSC方式において、f
h(ライン周波数)に対する色副搬送波周波数の関係
は: fsc(NTSC) = 227.50 * fh 又は 4・fsc(NTSC)
= 910・fh fsc(PAL) = 283.75 * fh 又は 4・fsc(NTSC)
= 1135・fh と表わされるので、NTSC方式の場合、色副搬送波の
位相は1ライン当たり180°変わり、PAL方式の場
合、1ライン当たり270°変わる。
【0006】ディジタルビデオ信号の処理及び復号化に
おける従来技術は、上記二つの方式のアーキテクチャー
の間で基本的に区別される。上記アーキテクチャーは、
バーストロック方式アーキテクチャーと、ラインロック
方式アーキテクチャーであり、即ち、かかる方式は、夫
々、バーストパルスと共に伝送された色副搬送波周波に
位相ロックされた方法、或いは、ライン周波に位相ロッ
クされた方法で発生させられたビデオ信号に対するサン
プリング周波数で動作する。
【0007】バーストロック方式アーキテクチャーを有
する復号器の場合、サンプリング周波数は、電力損失を
低く抑え得るために高くなり過ぎることがなく、一方、
ナイキストの定理、即ち、fa >2・fscを満たすよ
うに選択される。復号器の復調された色搬送波を問題な
く処理するために色副搬送波の偶数倍に一致するサンプ
リング周波数を利用することが適切である。この例の場
合、色副搬送波の周波数の4倍が最も適当である。
【0008】ラインロック方式アーキテクチャーの場
合、ディジタル装置のクロックはライン周波数から得ら
れ、ライン周波数の整数倍であるので、ライン毎に整数
個の画素が生成される。バーストロック方式は、色の復
号化のための努力と経費を最小限に抑える点に利点があ
り、一方、多規格適合形及び非標準形の用途と同様に、
例えば、水平方向及び垂直方向の同期の際に重大な欠点
がある。サンプリング処理は本質的に直交しないので、
バーストロック方式は画像をスクリーンに直接表示する
場合に限り適当であり、例えば、PCの環境におけるフ
ィールド又はフレームの格納、或いは、フレームの獲得
のような固定的なラスタ利用のためのデータを作成する
には適当ではない。
【0009】しかし、たとえ、ラインロック方式がバー
ストロック方式アーキテクチャーの問題点を満足のゆく
方法で解決するとしても、新しい問題が生じる。特に、
より複雑な色復号器が必要とされ、アナログクロックの
発生回路に高額の費用が必要とされ、A/D変換器と、
先行のアナログ信号処理段のダイナミックな非線形性を
最大限に許容することが非常に高く要求される。
【0010】何れの方式においても、ビデオ信号をディ
ジタル化するクロック周波数はビデオ装置、即ち、色副
搬送波周波又はライン周波から得られ、一方、PCの環
境では、各動作は全く異なるクロック周波数で行われる
ので、システム全体のクロック周波数の違いに起因する
相互変調の生成物及び信号のクロストークが動作の全体
及び画質に妨害的な影響を与える。PCのクロック周波
数は、上述の条件を満たさないため一般的にビデオ信号
のサンプリングには不適当であるため、かかる場合の従
来の復号器は、特定のテレビジョン標準規格に適当なサ
ンプリング周波数を発生するために独自の発振器を有す
る。
【0011】以下の表Iに種々のサンプリング周波数
と、ディジタルビデオ処理に対するそのサンプリング周
波数の利点/欠点を要約する。 表I サンプリング周波数 利点 欠点 バーストロック方式(4・fsc) 簡単な色復号器 複雑なライン同期 非線形性による歪み フィールド/フレーム格 なし。 納のためサンプルレート 変換が必要。多規格適合 形動作には多数の水晶が 必要。 ラインロック方式(n・fH) 簡単なフィールド/フ 複雑な色復号器 レーム格納。多規格適 複合ビデオ信号の非線形 合形動作は1個の水晶 性に感度がよい。 を必要とするに過ぎな い。
【0012】上記の要因に関する最良の選択は、復号器
の求められる市場、機能及び目的の用途に依存する。概
略的な調査を以下の表IIに示す。 表II 市場 用途 好ましいサンプリング法 テレビセット アナログ回路の置換 バーストロック方式 テレビセット 補助的な特徴 ラインロック方式 (フィールド/フレーム 格納) デスクトップビデオ(PC) ウィンドウ内の固定ビデオ バーストロック方式 画像サイズ デスクトップビデオ(PC) ウィンドウ内の拡大縮小可 ラインロック方式 能なビデオ画像サイズ
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点に鑑み、例えば、PCのようなホスト装置のランダム
な所定のクロック周波数に基づいて種々の標準規格に従
うビデオ信号を処理し得るディジタルビデオ信号用復号
器及び複合ビデオ信号復号化方法を提供する。本発明は
NTSC方式又はPAL方式のビデオ信号を選択的に処
理し得る複合ビデオ信号用のディジタル多規格適合形復
号器の提供を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記問題点は複合ビデオ
信号用ディジタル多規格適合形復号器を含む本発明によ
って解決される。本発明の複合ビデオ信号用ディジタル
多規格適合形復号器は、第1の所定のクロック周波数で
ディジタル化されたビデオ信号のサンプルの値を第2の
実質的なサンプリング周波数のビデオ信号のサンプルの
値に変換するサンプルレート変換器(32)と、ライン
同期信号パルスを判定し実質的なサンプリング周波数を
ビデオ信号のライン周波数の整数倍に設定するための同
期信号検波器と、ビデオ信号の色副搬送波信号の位相と
同期させて実質的なサンプリング周波数を設定するため
のバースト検波器とを有するサンプルレート変換器を制
御する位相ロックループ(33)と、実質的なサンプリ
ング周波数のビデオ信号のサンプルの値からルミナンス
及びクロミナンス信号成分を再現する復号−復調器(3
4−40)とからなる。
【0015】本発明の第1の所定のクロック周波数でデ
ィジタル化されたビデオ信号のサンプルの値から第2の
実質的なサンプリング周波数のビデオ信号のサンプルの
値に複合ビデオ信号を復号化する方法は、ライン同期信
号パルスの位置を判定し、位相ロック方式でライン周波
数の整数倍として実質的なサンプリング周波数を発生さ
せる段階(粗い位相制御)と、バーストパルス中に動作
的な色副搬送波信号の位相を判定し、色副搬送波信号の
位相と同期させて実質的なサンプリング周波数を設定す
る段階(ロックイン)と、補間によって第1の所定のク
ロック周波数のサンプルの値から実質的なサンプリング
周波数のサンプルの値を発生させ、実質的なサンプリン
グ周波数のビデオ信号のサンプル値からビデオ信号のル
ミナンス及び色信号成分が再現される段階とからなる。
【0016】好ましくは、本発明の復号器は、上記同期
信号検波器が粗い同期信号検波器と精緻な同期信号検波
器とからなるよう設計され、上記粗い同期信号検波器は
実質的なサンプリング周波数をビデオ信号のライン周波
数の整数倍に設定するためビデオ信号のライン同期信号
パルスを判定し(粗い位相制御)、上記精緻な同期信号
検波器はライン周波数と同期させて実質的なサンプリン
グ周波数の位相を設定するためライン同期信号パルスの
エッジを判定し(精緻な位相制御)、上記バースト検波
器は、色副搬送波周波数の位相と同期させて実質的なサ
ンプリング周波数の位相を設定するためバーストパルス
中に動作的な色副搬送波信号の位相を判定する(ロック
イン)よう設計されている。
【0017】本発明の一実施例によれば、位相ロックル
ープは、粗い同期信号検波器又は精緻な同期信号検波器
或いはバースト検波器の何れかを作動させる閾値/ヒス
テリシス手段を有し、上記閾値/ヒステリシス手段は、
粗い位相制御から精緻な位相制御への推移に対しそれと
逆向きの推移とは異なるスイッチングレベルを上記ロッ
クインに供給する。
【0018】所定のクロック周波数は、例えば、検波器
のホスト装置の動作クロック周波数でもよい。実質的な
サンプリング周波数は色副搬送波周波数の4倍である場
合に利点が得られる。本発明の復号器は、好ましくは、
バーストパルスのクロミナンス情報を評価し、実質的な
サンプリング周波数が色副搬送波周波数に対し所望の比
率を有するかどうかを表わす信号(coki)を発生す
るクロミナンス利得制御手段を更に有する。
【0019】本発明の復号化方法において、粗い位相制
御の後、実質的なサンプリング周波数を色副搬送波信号
の位相と同期させる前に、ライン同期信号パルスの側面
が判定され、実質的なサンプリング周波数の位相がライ
ン周波数と同期されて設定される段階(精緻な位相制
御)を有することが利点である。最後に、本発明の方法
によれば、精緻な位相制御は、粗い位相制御が完了した
ときに限り作動され、ロックインは、精緻な位相制御が
完了したときに限り作動される。
【0020】好ましくは、本発明の方法によれば、粗い
位相制御から精緻な位相制御への推移に対しそれと逆向
きの推移とは異なるスイッチングレベルがロックインに
供給される。本発明の方法の一実施例によれば、第1の
所定のクロック周波数は、検波器のホスト装置の動作ク
ロック周波数でも構わない。
【0021】上記方法において、実質的なサンプリング
周波数は、特に、期待される色副搬送波周波数の4倍に
対応するライン周波数の整数倍に設定される場合に利点
がある。バーストパルスのクロミナンス信号を評価し、
その評価結果の関数として実質的なサンプリング周波数
が色副搬送波信号に対し正しい関係で作成されたかどう
かを判定してもよい。
【0022】その上、ビデオ信号のライン周波数の91
0又は1135倍として設定された実質的なサンプリン
グ周波数を供給してもよい。多規格適合形復号器は、本
質的に入力サンプルレート変換器と、サンプルレート変
換器を制御する位相ロックループと、標準的なディジタ
ルビデオ信号復号器でもよい復号−復調器とからなる。
【0023】サンプルレート変換器の機能は、ホスト装
置の既存のクロックからNTSC方式及びPAL方式の
入力信号(4・fsc)に対し色副搬送波周波数の4倍
の「実質的な」クロック周波数を作成することである。
上述のアーキテクチャーの困難な点は、例えば、水晶発
振器によって供給されるような信頼性の高い基準周波数
がない場合にも略20乃至40MHzの広範囲のクロッ
ク周波数で動作し得る必要があることである。サンプル
レート変換の制御は位相ロックループの機能によって行
われる。
【0024】従来の色副搬送波の位相ロックループは、
上記の条件下では以下の二つの理由から失敗する。第1
に、サイドロックの可能性があるので、色副搬送波の位
相ロックループは、ロックインのための正確なレンジ
と、5kHz未満の目標レンジを必要とする。その上、
位相ロックループのノイズ帯域は、バーストが非常に煩
わしい場合にもフライホイール作用が依然として効果的
に利用できるよう300kHzよりも小さくする必要が
ある。
【0025】サイドロック問題について以下に簡単に説
明する。色副搬送波の位相検波器は、バーストパルスが
発生した場合に限り信頼性のある出力信号を発生するの
で、各水平ラインの主要な部分に対する判定力に欠け
る。かかる判定力の不足のため、周波数毎に各ラインの
同一位相と共に繰り返される曖昧な結果が生じる。この
ことは、周波数がライン周波数の整数倍、即ち、909
・fh,910・fh,911・fh,...,113
4・fh,1135・fh,1136・fh...であ
る場合、位相検波器は違いを検出し得ないことを意味す
る。従来の装置において、かかる問題は公差が制限され
た水晶発振器が所望の中央周波数に設定されることによ
り解決される。しかし、多規格適合形復号器は多数の水
晶を常に必要とする。
【0026】しかし、本発明によるサンプルレート変換
器を制御する階層的構造は、基準の水晶を必要としな
い。ビデオ信号処理装置は、以下の条件を満たす場合、
ホスト装置のランダムなクロック周波数(所定のクロッ
ク周波数)で動作し得る: 周波数: ≧ 12 MHz(ナイキスト−シャ
ノンの定理) 精度 長期安定性:≦ 4 kHz (サイドロックの
防止のため) 変動 短期安定性:≦ 400 Hz (復調誤差<2°の
場合) 実質上、水晶によって発生されるPCのクロックは上記
条件を満たすので、本発明は所定のPCクロックを用い
て実現することが可能である。
【0027】本発明による多規格適合形復号器は、あた
かも別の「実質的な」サンプリング周波数に一致するか
のように、所定のクロック周波数でディジタル化された
データストリームの個々のサンプルの値をもう一度変換
するためサンプルレート変換器を使用する。多規格適合
形復号器の場合、実質的なサンプリング周波数は、NT
SC又はPAL方式、或いは、他のビデオ方式の入力ビ
デオ信号の対応する標準規格に適合させることができ
る。
【0028】従って、本発明による多規格適合形復号器
の重要な特徴は、所定のクロック周波数でディジタル化
されたサンプルの値から、所望のサンプルの値、又は、
ライン周波数の所定の倍数に一致する第2の実質的なサ
ンプリング周期へのサンプルレート変換である。多規格
適合形復号器は、入力ビデオ信号のライン周波数を自動
的に連想するので、異なる標準規格のビデオ信号を処理
することが可能である。
【0029】サンプルレート変換は、水晶によって発生
された固定的な所定のクロック周波数では動作しない各
色復号器に対する必須の前提条件である。サンプルレー
ト変換は、ビデオ信号の同期信号パルスを判定し、実質
的なサンプリング周波数を明確に確定されたライン周波
数(fh)の整数倍、即ち、NTSC方式の信号に対し
910・fh、PAL方式の信号に対し1135・fh
に設定する粗い位相制御を最初に実行する階層的に構成
された位相ロックループによって制御される。次いで、
精緻な位相制御を用いて、サンプリング周波数は、明確
に確定されたサンプリング周波数の位相が(同期信号パ
ルスの立ち上がりエッヂの)トリガパルスに同期するよ
うに設定される。同期的な位相関係が確立された後、バ
ーストパルスと共に伝送された色副搬送波周波が判定さ
れ、実質的なサンプリング周波数は、色副搬送波周波の
位相と位相ロックした形で生成される。サンプリング周
波数の異なる位相平面の階層的な配置の場合、カオス
的、又は、不確定の状態が生じないよう同時に作動され
る段は1段に限られることが非常に重要である。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明の多規格適合形復号器は、
第1の所定のクロック周波数でディジタル化されたビデ
オ信号のサンプル値を第2の実質的なサンプリング周波
数のビデオ信号のサンプル値に変換するサンプルレート
変換器と;サンプルレート変換器と、ライン同期信号パ
ルスを判定し実質的なサンプリング周波数をビデオ信号
のライン周波数の整数倍に設定するための同期信号検波
器と、実質的なサンプリング周波数をビデオ信号の色副
搬送波の位相と同期させて設定するためのバースト検波
器とを制御する位相ロックループと;復号−復調器とか
らなる。
【0031】以下に添付図面を参照して、その例に限定
されることのない本発明の実施例を説明する。図2は本
発明によるディジタル多規格適合形復号器の好ましい一
実施例のブロック回路図である。ディジタル多規格適合
形復号器は、入力SRC(サンプルレート変換器)32
と、ライン及びバーストPLL(位相ロックループ)3
3と、垂直WHT(ウォルシュ−アダマール変換)回路
34と、水平WHT回路35と、制御及び設定回路(制
御と設定)36と、クロマAGC(自動利得制御回路)
37と、コントローラ及びユーザインタフェース38
と、水平IWHT(逆ウォルシュ−アダマール変換)回
路39と、垂直IWHT回路40と、出力SRC(サン
プルレート変換器)41と、ラインPLL(位相ロック
ループ)42とからなる。
【0032】例えば、コンピュータのようなホスト装置
のクロック周波数でディジタル化されたCVBS(複合
ビデオ信号)は、入力サンプルレート変換器32に入力
される。ライン及びバースト位相ロックループ33は、
以下に説明するように所定のクロック周波数でディジタ
ル化された入力ビデオ信号が色副搬送波周波数の4倍で
ある第2の実質的なサンプリング周波数のサンプルの値
に変換されるよう、入力サンプルレート変換器32を制
御する。「実質的な」サンプリング周波数を色副搬送波
周波数の4倍として選択することにより、シャノン−ナ
イキストの定理(fa >2・fsc)は満たされ、一方、
1ビデオ画像当たり整数個のサンプルの値、即ち、NT
SC方式の信号に対し1ライン当たり910個のサンプ
ルの値、及び、PAL方式の信号に対し1ライン当たり
1135個のサンプルの値が得られるので、サンプリン
グ周波数が色副搬送波周波数の偶数倍である位相ロック
方式のアーキテクチャーの利点をサンプリング周波数が
ライン周波数の整数倍であるラインロック方式のアーキ
テクチャーの利点と結合することが可能である。
【0033】実質的なサンプリング周波数の複合ビデオ
信号(CVBS)のサンプルの値は、その出力が次の水
平WHT回路35の入力信号を供給する垂直WHT回路
34に送られる。垂直及び水平WHT回路34及び35
において、ビデオ信号の入力サンプル値は、2×4のウ
ォルシュ−アダマール変換を用いて画素領域からWHT
領域に変換され、上記値はWHT領域において集中制御
及び設定回路36によって処理することができる。
【0034】ウォルシュ−アダマール変換の個々の出力
係数は、上記WHTの全ての入力サンプル値(画素)の
線形結合を表わしているので、WHTの一つの出力係数
が特定の入力サンプル値に関連付けられる訳ではない。
実際上、一組のWHT出力係数は、所定サイズの所定ブ
ロックに対する全ての入力サンプル値の2次元スペクト
ルを再生する。
【0035】ウォルシュ−アダマール変換によるディジ
タル化された信号のWHT領域への変換とWHT領域に
おける信号の処理は、コストが最適化されたビデオ信号
用のディジタル多規格適合形復号器の実現に特に有利で
あることが分かった。かかる復号器と、ウォルシュ−ア
ダマール変換の利点を利用する対応するディジタルビデ
オ信号復号化処理は、ここに参考として引用した発明の
名称が「ビデオ信号ディジタル復号化方法及びビデオ信
号ディジタル復号器(Video Signal Digital Decoding P
rocess and Video Signal Digital Decoder)」である本
願と同一出願人による同一出願日の並行した特許出願の
課題を形成する。
【0036】垂直WHT回路は、本質的に垂直ローパス
フィルタ及び垂直ハイパスフィルタを形成し、二つのビ
デオ画像ラインの二つの対応するサンプルの値が夫々加
算、及び、減算される。一方、水平WHT回路におい
て、ハイパス及びローパスフィルタリングされた1ライ
ン毎のサンプルの値は、ウォルシュ−アダマール変換を
用いてWHT領域に交互に変換される。得られたWHT
マトリックスは制御及び設定回路36に入力され、制御
及び設定回路36においてクロミナンス信号成分U及び
Vがルミナンス信号成分Yから分離され、一方、ビデオ
信号の全ての制御及び設定は上記回路において以下に説
明する方法で集中的に実行することが可能である。
【0037】クロミナンス信号成分が分離されたWHT
マトリックスは、水平IWHT回路39及び垂直IWH
T回路40を用いて再び元の画素領域に変換され、復号
化されたビデオ信号成分U、V及びYは、選択的に出力
サンプルレート変換器41による出力サンプルレート変
換の後に、ディジタル復号器を用いて出力することがで
きる。
【0038】本発明によるディジタル多規格適合形復号
器において、実質的なサンプリング周波数を伴うビデオ
信号サンプルからルミナンス及びクロミナンス信号成分
を再現する復号−復調器は、上述とは異なる方法で実現
してもよい。ビデオ信号の処理は、NTSC方式及びP
AL方式の信号を選択的に処理し得る従来のあらゆるデ
ィジタルビデオ信号復号器を用いて画素領域(時間領
域)又は周波数領域で行うことが可能であるが、ライン
及びバースト位相ロックループ33によって制御された
入力サンプルレート変換器32は、特定のビデオ信号の
標準が認識され、実質的なサンプリング周波数が正しく
設定されることを保証する。
【0039】以下に多規格適合形動作に不可欠な図2の
ディジタル復号器の回路部の構成及び機能を説明する。
ディジタル多規格適合形復号器の心臓部はライン及びバ
ースト位相ロックループ33である。ライン及びバース
ト位相ロックループ33は、入力サンプルレート変換器
32が第1の所定のクロック周波数でディジタル化され
たビデオ信号のサンプル値を色副搬送波周波数の4倍、
即ち、NTSC方式の信号に対し910・fh及びPA
L方式の信号に対し1135・fhである第2の実質的
なサンプリング周波数のビデオ信号のサンプル値に変換
するよう入力サンプルレート変換器32を制御するの
で、ビデオ信号は以下の復号−復調器において最適的な
方法で処理することが可能である。NTSC方式又はP
AL方式の何れであるかが分からない標準規格のビデオ
信号に対し正確な実質的なサンプリング周波数を判定す
るため、ライン及びバーストPLL33はCVBS(入
力ビデオ信号)のライン同期信号及びバーストパルスを
必要とする。ライン及びバーストPLLの機能は、正確
な関係、かつ、位相ロック方式で実質的なサンプリング
周波数をバーストパルスと共に伝送された色副搬送波周
波数にロックインさせることである。
【0040】ビデオ信号のライン同期パルス及びバース
トパルスは、本発明の好ましい一実施例によれば、図3
に詳細に示す制御及び設定回路36から得られる。しか
し、上記ライン同期パルス及びバーストパルスは、専門
家に周知の如く、入力ビデオ信号から別の方法で生成す
ることも可能である。図3に示す設定及び制御回路は、
図示した方法でコントローラ54及びICバス55を介
してユーザインタフェースに接続された4台の乗算器5
0乃至53を有する。
【0041】図3の制御及び設定回路には、WHTマト
リックスの変換係数、即ち、入力サンプル値の2×4の
ウォルシュ−アダマール変換によって形成されたWHT
0,0乃至WHT0,3 とWHT1,0 乃至WHT1,3 が入力
される。変換係数がフィルタの組のサンプリングされた
値として見なされるウォルシュ−アダマール変換の特性
の結果として、色差信号U及びVは、制御及び設定回路
36から特定のWHT係数として直接得ることができ
る。色差信号U及びVは、バーストパルスの判定と、バ
ーストパルスと共に伝送された色副搬送波周波数との実
質的なサンプリング周波数の同期の基礎を形成する。
【0042】本発明の好ましい一実施例に対応する入力
サンプル値の2×4のWHTの場合、色差信号U及びV
は、WHTの係数WHT1,1 及びWHT1,2 として直接
読み出すことができる。WHTの係数WHT1,1 及びW
HT1,2 は、乗算器51及び52の出力でタップされ、
場合によってはコントローラ54の出力fからの制御信
号と共に位相ロックループ33のバースト位相検波器に
供給される。
【0043】従来のディジタル復号器のシステムアーキ
テクチャーとは異なり、本発明の多規格適合形復号器の
場合、全ての制御及び設定機能は、一つのハードウェア
段に結合されている。WHTの係数、従って、復号化さ
れるべきビデオ信号は、コントローラの出力a乃至fを
用いて制御、設定することができる。WHTの係数WH
T0,0 は、水平及び垂直方向にローパスフィルタリング
された入力信号に対応するので、ビデオ信号のライン同
期信号パルスの処理に非常に適当である。従って、SY
NC PROC.(同期信号パルス処理)用のWHTの
係数WHT0,0 は、図3の制御及び設定回路の入力でタ
ップされている。
【0044】入力サンプルレート変換器32を制御する
ライン及びバーストPLL33は図4に示され、その詳
細は図5以降に示されている。図4のライン及びバース
トPLLは、粗い同期信号検波器60と、精緻な同期信
号検波器61と、バースト位相検波器62とからなる。
ライン及びバーストPLLは、バーストゲート回路63
と、閾値/ヒステリシス回路64と、位相増分回路65
と、位相積分回路66と、分周器67を更に有する。ラ
イン及びバーストPLLの個々の回路構成部品の接続
は、図4の回路図から得ることができ、その上、同図に
はクロマAGC(利得自動制御回路)37が示されてい
る。
【0045】ライン及びバーストPLLを介したサンプ
ルレート変換器の制御は、一般的に以下の如く行われ
る。実質的なサンプリング周波数は、最初に粗い同期信
号検波器60がディジタル化されたビデオ信号から同期
信号パルスを分離し、ライン周波数を判定するためその
時間的位置を確定することにより定められる。次いで、
NTSC方式又はPAL方式信号のいずれであるかが想
定される。この目的のため、検波器のユーザ又は製造者
は、装置が動作される特定の国に応じてサンプルレート
の倍率にデフォールトの値、即ち、910又は1135
を設定することが可能である。
【0046】同期信号パルスと同期して、ライン周波数
の整数倍(910・fh又は1135・fh)が実質的
なサンプリング周波数の第1近似として生成され、粗い
同期信号検波器には常に同期信号パルスを検出する広い
探索ウィンドウが設定されている。粗い同期信号検波器
60の動作が十分に安定な場合、精緻な同期信号検波器
61への切換えが行われる。精緻な同期信号検波器61
は、粗い同期信号検波器によって判定された同期信号の
近似的な位置に基づいてかなり狭い探索ウィンドウ内で
同期信号パルスの前縁、即ち、同期信号パルスの精密な
時間的位置を定め、実質的なサンプリング周波数を同期
信号パルスのエッジ内に正確に固定する。
【0047】これにより、バーストパルス中の色副搬送
波信号の位相に対する実質的なサンプリング周波数の位
相ロック制御の場合に限り生じるサイドロックが回避さ
れる。安定な精緻な位相制御の後、色副搬送波周波数の
位相はバースト位相検波器62によって判定することが
可能であり、サンプリング周波数はかかる位相に同期さ
せて設定することが可能であり、バーストパルスは色副
搬送波基準信号が伝送される時間ウィンドウを表わす。
かくして判定された実質的なサンプリング周波数及び位
相は、制御信号としてサンプリングレート変換器32に
出力される。
【0048】以下に図5乃至12を参照して図4のライ
ン及びバーストPLLの個々の回路構成部品及びその動
作を説明する。図5はビデオ信号のライン同期信号パル
スを定める粗い同期信号検波器の回路図である。粗い同
期信号検波器の上流には5台の直列接続された遅延段7
0乃至74があり、係数WHT0,0 はその遅延段を通過
し、粗い同期信号検波器の中で更に処理される。図5の
回路は、同図に相互に接続されて示される如く、2台の
比較器75、76と、ANDゲート78と、比較器79
と、加算器80と2進除算器81と遅延素子82の直列
接続とを更に有する。
【0049】水平WHT回路によって出力されたWHT
の係数WHT0,0 は、ディジタル復号器の水平方向にロ
ーパスフィルタリングされたCVBS入力信号に一致す
る。実質的なサンプリング周波数の設定及び同期の最後
に、WHTの係数WHT0,0は、水平方向及び垂直方向
にローパスフィルタリングされたCVBS信号に一致す
る。上記いずれの場合にも、WHT0,0 は、抑制されな
ければライン同期信号パルスの検波を妨げる可能性のあ
る高周波色副搬送波を抑制するために使用される。上流
のウォルシュ−アダマール変換の次数によって定められ
たWHTの係数WHT0,0 の制限された帯域は、ライン
同期信号パルスの公称的なエッジの勾配を確定し、入力
信号に生じる可能性のあるピークを防止する。
【0050】係数WHT0,0 はライン同期信号パルス処
理のための入力信号を形成する。比較器75及び76
が、WHT0,0 の少なくとも二つの連続的な値は同期信
号のスイッチングレベル(2<2・bl)以上であり、
WHT0,0 の次の値はランダムな値を有し、更に続く少
なくとも二つのWHT0,0 の値は同期信号のスイッチン
グレベル(2<2・bl)未満であることを示す場合、
同期信号の先行する立ち下がりのエッジが判定される。
同期信号のスイッチングレベルは、図1の(b)に示す
如く、同期信号パルスの黒色レベルとピーク値の間の値
として確定される。
【0051】信号のピークが生じる可能性を低減し、等
化的なパルスを消失させるため、図5の粗い同期信号検
波器は、位相積分器が値「640」を超えた場合に限
り、作動される。かかる場合に、比較器79は信号
「1」を送出する。立ち下がりの同期信号のエッジに対
する上記条件が満たされた場合、同期信号トリガ信号
(csd%)が出力される。その上、図5に示す如く、
ライン当たりのサンプル値の公称的な数(910又は1
135)に対する位相積分器の値の差(csd0)は、
ライン同期信号パルスと、サンプルレート変換器を制御
する位相積分器との間の時間的な位相関係を表わすため
格納され転送される。ループ利得は、1/4096まで
の12ビットオフセットによる2進乗算器31を用いて
設定される。
【0052】図5の粗い同期信号検波器がライン同期信
号パルスを定め、同期信号トリガパルスを出力した場
合、図6の精緻な同期信号検波器は、実質的なサンプリ
ング周波数を同期信号パルスの前縁と正確に同期させる
ため作動される。精緻な同期信号検波器は、実質的なサ
ンプリング周波数をビデオ信号のライン周波数に同期さ
せて制御するPIコントローラを形成する。
【0053】図6に示す精緻な同期信号検波器は、同図
に相互接続された形で示す如く、5台の加算器83乃至
87と、2台の遅延素子88、89と、2台の2進乗算
器90、91とからなる。図6に示す如く、3クロック
パルス及び4クロックパルスが遅延されたWHT 0,0 の
値の合計から遅延されていないWHT0,0 の値と5クロ
ックパルスが遅延された対応部の合計が減算される。位
相の増分は位相積分器に入力される前に累算されるの
で、比例値は微分86、88を用いて作成される必要が
あり、一方、積分値は直接得ることができる。
【0054】比例値は2進除算器90の2ビットシフト
により4で除算され、積分値は2進除算器91の4ビッ
トシフトによって除算される。粗い同期信号検波器によ
り得られた同期信号トリガ信号(csd%)によって制
御された値に切換えることにより、精緻な同期信号検波
器の出力信号(fsd1)は水平ライン当たり1回発生
される。
【0055】ビデオ信号のライン同期信号パルスへのサ
ンプリング周波数の同期が終了したとき、ライン及びバ
ースト位相ロックループはバースト検波器に切換えら
れ、色副搬送波周波数に対する実質的なサンプリング周
波数のPI(比例−積分)コントローラを形成する。比
較器92とカウンタ93からなる図7に示すバーストゲ
ート回路によって、バーストゲートパルスが判定され
る。バーストゲートは、位相積分器の出力信号の整数部
(phint)が所定の値「82」を超えるとき開かれ
る。バーストゲート間隔は、8クロックパルスに固定さ
れている。
【0056】バーストゲートの開いている間に、バース
トパルスと共に伝送された色副搬送波信号の位相は、図
7に示すバースト位相検波器内で判定される。図7のバ
ースト位相検波器は、同図に示す如く相互に接続された
4台の加算器94乃至97と、2台の遅延素子98、9
9と、2台の2進除算器100、101とからなる。入
力信号は、色差信号U、V、又は、ディジタル復号器の
一実施例においてはWHTの係数WHT1,1 及びWHT
1,2 によって構成されている。
【0057】色差信号の合計は、加算器94で形成さ
れ、バーストゲートの最初にリセットされ、その間隔中
作動されるレジスタ95で累算される。公称的なバース
ト位相135°の場合、累算された合計は、期待通り
に、かつ、必要に応じて、ゼロになる。かかる値は、2
進除算器101内の9ビットシフト又はオフセットを用
いて512で除算され、2進除算器100内の6ビット
シフト又はオフセットを用いて先に64で除算された微
分された対応する値から減算される。得られた結果は、
バーストゲート信号(bg)と共にバースト位相差(b
upsd)として出力される。
【0058】図8は色度の制御の際に色差信号U及びV
に一定値が加算された場合の図7のバースト位相検波器
の弁別特性を示す図である。かかる加算は、実質的なバ
ースト位相の位相偏移を実行する図3の制御及び設定回
路の加算器56、57で行われる。図9に示す如く、ク
ロマ自動利得制御回路37は、バースト位相検波器62
と並行に動作する。図9のクロマ自動利得制御回路37
は、同図に相互接続された形で示される如く、2台の絶
対値化素子101、102と、2台の加算器104、1
05と、2台の遅延素子106、107とからなる。バ
ースト位相検波器のように色差信号U及びVをその特定
の符号と共に加算する代わりに、図9のクロマ自動利得
制御回路37は、バーストゲート信号が動作的であり上
記累算された値をコントローラに送る間にU及びVの絶
対値を累算する。コントローラは、クロマ自動利得制御
回路の出力が色飽和度のユーザ設定と同一となるよう累
算された値に従ってその出力c及びd(図3)に出力さ
れたWHT1,1 及びWHT1,2に対する乗数を補正す
る。その上、coki(カラーキラー信号)が以下の条
件の中の一つに従って設定される: 1) 位相ロックループ33(図2)に負荷がない場合 2) Uが間違った符号を有する場合 3) 色副搬送波が非常に小さい場合 これにより、例えば、間違ったビデオ信号標準規格が想
定されているような重大な障害がある場合、ビデオ信号
のクロミナンス成分は圧縮され、黒及び白色の画像に対
するルミナンス信号だけが出力されることが保証され
る。カラーキラー信号は正しいビデオ標準規格が想定さ
れているがどうかを検査するため使用される。
【0059】カラーキラー信号=1の場合、粗い同期信
号検波器はライン同期信号を判定するため再び作動され
るが、次いで、別のビデオ標準規格が想定され、即ち、
先にサンプリング周波数910・fhが選択された場合
にサンプリング周波数1135・fhが選択され、或い
は、その逆の場合も考えられる。階層的に配置された位
相ロックループの各段の不所望な干渉及び相互作用を防
止するため、正確に1段、かつ、1段だけが同時に動作
し得る。その選択は図10に示した閾値及びヒステリシ
ス回路によって行われる。粗い同期信号検波器60及び
精緻な同期信号検波器61の出力信号は、閾値及びヒス
テリシス回路に入力される。図10に示す如く、閾値及
びヒステリシス回路は、粗い位相制御から精緻な位相制
御への推移に対し、精緻から粗い位相制御への反対向き
の推移とは異なる閾値を定める。これにより、精緻な同
期信号位相ロックループは、実質的なサンプリングクロ
ックの周波数が設定された後、非常に精緻にかかる周波
数を調整するので、明確に確定された位相は同期信号パ
ルスの前縁の閾値レベルと一致する。この同期的な位相
関係が設定された場合、バースト位相ロックループは他
の制御を引き継いでもよい。デッドロック、不安定又は
カオス的な状態を回避するため、かかる階層的な位相ロ
ックループの1段だけをある時間に作動させることが可
能であり、ある段から別の段への切換え、或いは、元の
高いランクの段への切換えの許容度に適当なヒステリシ
スがある場合、信頼性の高い制御が保証される。
【0060】動作中に粗く同期したラインPLLから精
緻に同期したラインPLL及びバーストPLLへの切換
え行われるよう、粗い同期信号検波器60と、精緻な同
期信号検波器61と、バースト位相検波器62の中の一
つだけが常に作動するので、位相増分回路65及び位相
積分回路66は常に作動する。図11に示す位相増分又
は増加回路は、マルチプレクサ108と積分器109と
からなり、積分器109は、加算器と、バーストゲート
信号によってスイッチオンされる遅延段とにより構成さ
れている。閾値及びヒステリシス回路によって確定され
た閾値に従って、マルチプレクサ108は、粗い同期信
号検波器60、精緻な同期信号検波器61、又は、バー
スト位相検波器62の3本の入力信号の中から一つを選
択する。粗い、精緻な、又は、バースト位相の差の信号
に従って、位相増分は、各水平ラインの間に一回更新さ
れ、バーストゲート信号により制御され、位相積分器に
出力される。
【0061】図12に示された位相積分回路は、同図に
示す如く相互接続し得る加算器110と遅延段111と
からなる。位相積分器は、ディジタル的に制御された発
振器として機能し、サンプルレート変換器用の4・fsc
の実質的なサンプリング周波数、即ち、910・fh又
は1135・fhを発生する。位相積分器は、バースト
ゲートパルスによってタイミングが供給され、前の段で
定められた位相増分を累算する。位相ロックループが既
にロックインしている場合、位相積分器は、910又は
1135の整数値まで増分を累算する。その上、本発明
の好ましい一実施例によれば1/32(5ビット)であ
るサンプルレート変換器32(図2)の中間画素分解能
は、位相積分器の非整数の出力である。図示した実施例
における位相積分回路は全体で29ビットの分解能(精
度)を必要とする。その中の12ビットは整数の積分器
出力値、17ビットは非整数の積分器出力値として必要
とされる。
【0062】図12に示す如く、粗い同期信号検波器に
よって出力された同期信号トリガ信号は、累算器の整数
ビットをリセットするが、非整数ビットは影響されるこ
となく元の状態を維持する。位相積分器のキャリー、即
ち、非整数成分から整数成分への繰上げは、4・f scの
サンプリング周波数に対しあるサンプル値が入力サンプ
ルレート変換器によって計算される時点を判定する。位
相積分器の出力信号の非整数成分は、実際のサンプル値
からの「実質的な」サンプル値の中間画素距離をホスト
クロック周波数の小数部として特定する。
【0063】しかし、サンプルレート変換器は、出力サ
ンプリングレート(4・fsc)に対し制御入力の値を必
要とする。位相増分は、4・fscに対するホストクロッ
ク周波数の関係を表わすので、位相積分器の出力値の非
整数成分を位相増分の値で分割することが必要である。
この除算は除算器67によって実行される。この除算に
は、サンプルレート変換器が1/32(5ビット)の中
間画素増分を生成し得る精度が必要とされる。5ビット
の精度の出力信号を形成するため、除算器の入力精度
は、被除数に対し7ビット、除数に対し8ビットが必要
とされる。
【0064】入力サンプルレート変換器32は従来技術
に従う変換器でよい。ディジタル多規格適合形ビデオ復
号器に適当であり、特に簡単かつ有利なサンプルレート
変換器は、ここに参考として引用した発明の名称が「サ
ンプルレート変換器及びサンプルレート変換方法」であ
る本願と同一出願人による同一出願日の並行した特許出
願明細書に記載されている。かかるサンプルレート変換
器は、二つの隣接するサンプル値の間で等しく重み付け
された補間を実行し、得られた補間結果に振幅補正を加
える。次いで、補正された第1の補間結果の別の等しく
重み付けされた補間が、隣接するサンプル値又は隣接す
る補間結果の何れでもよい隣接する値を用いて行われ、
得られた補間結果は再び振幅の補正を受ける。等しく重
み付けされた補間は、実質的なサンプリング周波数に必
要な所望の分解能、例えば、ホストクロック周波数の1
/32に達するまで繰り返される。位相ロックループに
よって出力されたサンプルレート変換器の制御信号は、
各々の場合に実際のサンプル値に対する実質的なサンプ
ル値のオフセットの方向と大きさを定める。
【0065】本発明によれば、復号化されたビデオ信号
が4・fsc以外のクロック周波数で更に処理されるべき
場合には、ディジタル多規格適合形復号器の出力にライ
ン及びバーストPLLによって制御されたサンプルレー
ト変換器を設けることが可能である。しかし、ライン位
相ロックループ42(図2)によって制御された簡単化
された出力サンプルレート変換器41を設けてもよい。
ラインPLLにおいて、ラインPLLのために複製され
た上記ライン及びバーストPLLに対応する部分、即
ち、粗い同期信号検波及び精緻な同期信号検波が繰り返
されるが、バーストPLLを連続的に監視する必要があ
るのでそのまま再使用することは不可能である。出力サ
ンプルレート変換器の場合、隣接する画素間で簡単な線
形補間を使用することが可能である。その理由は、ベー
スバンド信号Y、U及びVだけを処理する必要があり、
復調後に直流電圧として発生する高いスペクトル成分を
有する情報を色搬送波周波と共に含む複合ビデオ信号を
処理する必要はないからである。従って、サンプルレー
ト変換器の周波数依存利得性能の線形性は殆ど必要とさ
れない。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)はCVBS(複合EBUカラーバービデ
オ信号)と対応するY、U及びV信号を示す図であり、
(b)は(a)の拡大詳細図である。
【図2】本発明によるディジタル多規格適合形復号器の
好ましい一実施例のブロック回路図である。
【図3】図2の復号器の制御及び設定を実現する回路図
である。
【図4】図2の復号器のライン/バーストPLL(位相
ロックループ9を実現する回路図である。
【図5】図4の位相ロックループの粗い同期検波器を実
現する回路図である。
【図6】図4の位相ロックループの精緻な同期検波器を
実現する回路図である。
【図7】図4の位相ロックループのバースト位相検波器
を実現する回路図である。
【図8】図7のバースト位相検波器の弁別特性を説明す
る曲線である。
【図9】クロミナンス信号の自動利得制御を実現する回
路図である。
【図10】図4の位相ロックループの閾値/ヒステリシ
ス回路を実現する回路図である。
【図11】図4の位相ロックループの位相増分回路を実
現する回路図である。
【図12】図4の位相ロックループ内の位相積分を実現
する回路図である。
【符号の説明】
32 入力サンプルレート変換器 33 ライン及びバースト位相ロックループ 34 垂直WHT回路 35 水平WHT回路 36 制御及び設定回路 37 クロマ自動利得制御回路 38 コントローラ及びユーザインタフェース 39 水平IWHT回路 40 垂直IWHT回路 41 出力サンプルレート変換器 42 ライン位相ロックループ 50,51,52,53 乗算器 54 コントローラ 55 ICバス 60 粗い同期信号検波器 61 精緻な同期信号検波器 62 バースト位相検波器 63 バーストゲート回路 64 閾値/ヒステリシス回路 65 位相増分回路 66 位相積分回路 67 分周器 70,71,72,73,74,82,88,89,9
8,99,106,107,111 遅延素子 75,76,79,92 比較器 78 ANDゲート 80,83,84,85,86,87,94,95,9
6,97,104,105,110 加算器 81,90,91,100,101 2進除算器 93 カウンタ 95 レジスタ 101,102 絶対値化素子 108 マルチプレクサ 109 積分器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 9/45 K 9/66 C 9/804 9/808

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複合ビデオ信号のディジタル多規格適合
    形復号器であって、 第1の所定のクロック周波数でディジタル化されたビデ
    オ信号のサンプルの値を第2の実質的なサンプリング周
    波数のビデオ信号のサンプルの値に変換するサンプルレ
    ート変換器(32)と、 ライン同期信号パルスを判定し上記実質的なサンプリン
    グ周波数を上記ビデオ信号のライン周波数の整数倍に設
    定するための同期信号検波器と、上記ビデオ信号の色副
    搬送波信号の位相と同期させて上記実質的なサンプリン
    グ周波数を設定するためのバースト検波器とを有し、上
    記サンプルレート変換器を制御する位相ロックループ
    (33)と、 上記実質的なサンプリング周波数の上記ビデオ信号のサ
    ンプルからルミナンス及びクロミナンス信号成分を再現
    する復号−復調器(34−40)とからなる、復号器。
  2. 【請求項2】 上記同期信号検波器は、上記実質的なサ
    ンプリング周波数を上記ビデオ信号のライン周波数の整
    数倍に設定するため上記ビデオ信号の上記ライン同期信
    号パルスを判定する粗い同期信号検波器(60)(粗い
    位相制御)と、上記ライン周波数と同期させて上記実質
    的なサンプリング周波数の位相を設定するため上記ライ
    ン同期信号パルスのエッジを判定する精緻な同期信号検
    波器(61)(精緻な位相制御)とからなり、 上記バースト検波器(62)は、上記色副搬送波周波数
    と同期させて上記実質的なサンプリング周波数を設定す
    るためバーストパルス中に動作的な上記色副搬送波信号
    の位相を判定する(ロックイン)、請求項1記載の復号
    器。
  3. 【請求項3】 上記位相ロックループ(33)は、上記
    粗い同期信号検波器(60)又は上記精緻な同期信号検
    波器(61)或いは上記バースト検波器(62)のいず
    れかを作動させ、上記粗い位相制御から上記精緻な位相
    制御への推移に対しそれと逆向きの推移とは異なるスイ
    ッチングレベルを上記ロックインに供給する閾値及びヒ
    ステリシス手段(64)を有する請求項1又は2記載の
    復号器。
  4. 【請求項4】 上記所定のクロック周波数は上記検波器
    のホスト装置の動作クロック周波数であることを特徴と
    する請求項3記載の復号器。
  5. 【請求項5】 上記実質的なサンプリング周波数は、上
    記色副搬送波周波数の4倍であることを特徴とする請求
    項1乃至4のうちいずれか1項記載の復号器。
  6. 【請求項6】 上記バーストパルスの色情報を評価し、
    上記実質的なサンプリング周波数が上記色副搬送波周波
    数と所望の関係を有するかどうかを示す信号(cok
    i)を発生するクロミナンス利得制御手段を更に有する
    ことを特徴とする請求項5記載の復号器。
  7. 【請求項7】 第1の所定のクロック周波数でディジタ
    ル化されたビデオ信号のサンプルの値から第2の実質的
    なサンプリング周波数のビデオ信号のサンプルの値に複
    合ビデオ信号を復号化する方法であって、 ライン同期信号の位置を判定し、実質的なサンプリング
    周波数を位相ロック方式でライン周波数の整数倍として
    発生させる段階(粗い位相制御)と、 バーストパルス中に動作的な色副搬送波信号の位相を判
    定し、上記色副搬送波信号の位相と同期させて上記実質
    的なサンプリング周波数の位相を設定する段階(ロック
    イン)と、 補間によって上記第1の所定のクロック周波数の上記サ
    ンプルの値から上記実質的なサンプリング周波数でサン
    プルの値を発生させ、上記実質的なサンプリング周波数
    の上記ビデオ信号のサンプルの値から上記ビデオ信号の
    ルミナンス及びクロミナンス信号成分を再現する段階と
    からなる、方法。
  8. 【請求項8】 上記粗い位相制御の後、上記色副搬送波
    信号の位相との上記実質的なサンプリング周波数の同期
    の前に、上記ライン同期信号のエッジが判定され、上記
    実質的なサンプリング周波数の位相は上記ライン周波数
    と同期されて設定される段階(精緻な位相制御)を有す
    ることを特徴とする請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 上記精緻な位相制御は上記粗い位相制御
    が完了したときに限り作動され、上記ロックインは上記
    精緻な位相制御が完了したときに限り作動され、上記粗
    い位相制御から上記精緻な位相制御への推移に対しそれ
    と逆向きの推移とは異なるスイッチングレベルが上記ロ
    ックインに供給されることを特徴とする請求項7又は8
    記載の方法。
  10. 【請求項10】 上記第1の所定のクロック周波数は上
    記検波器のホスト装置の動作クロック周波数であり、上
    記実質的なサンプリング周波数は期待される色副搬送波
    周波数の4倍に対応する上記ライン周波数の整数倍とし
    て設定され、好ましくは、上記実質的なサンプリング周
    波数は上記ビデオ信号の上記ライン周波数の910又は
    1135倍として設定されることを特徴とする請求項7
    乃至9のうちいずれか1項記載の方法。
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