JPH0855349A - サーボ回路の調整方法、電子機器及び電子機器の調整方法 - Google Patents

サーボ回路の調整方法、電子機器及び電子機器の調整方法

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JPH0855349A
JPH0855349A JP21429094A JP21429094A JPH0855349A JP H0855349 A JPH0855349 A JP H0855349A JP 21429094 A JP21429094 A JP 21429094A JP 21429094 A JP21429094 A JP 21429094A JP H0855349 A JPH0855349 A JP H0855349A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】調整作業を簡略化することができるサーボ回路
の調整方法、電子機器及び電子機器の調整方法を提案す
る。 【構成】 本発明は、サーボループ中の負帰還増幅回路
10を形成する反転増幅回路11の入力端に外乱信号S
1を入力し、負帰還増幅回路10の出力側端に対する入
力側端の伝達特性を観察し、この観察結果と負帰還増幅
回路10の伝達特性からオープンループの特性を検出す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サーボ回路の調整方
法、電子機器及び電子機器の調整方法に関し、例えば光
ディスク装置とその製造工程にに適用することができ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、光ディスク装置においては、サー
ボループを形成していわゆる2軸アクチュエータを駆動
することにより、トラッキング制御、フォーカス制御す
るようになされている。
【0003】すなわち光ディスク装置は、所定速度で回
転する光ディスクに対して、この光ディスクの半径方向
に可動できるように、光ピックアップが保持される。こ
の光ピックアップは、内蔵したレーザーダイオードのレ
ーザービームを、対物レンズによってこの光ディスクの
情報記録面に集光し、またこの情報記録面から得れる戻
り光をこの対物レンズで集光した後、所定の光学系を介
してフォトディテクタで受光する。
【0004】ここでこの対物レンズは、ボイスコイルモ
ータ構成のいわゆる2軸アクチュエータによって保持さ
れ、この2軸アクチュエータは、垂直駆動用ボイスコイ
ル及び水平駆動用ボイスコイルの駆動電流によって、そ
れぞれ上下左右に対物レンズを可動できるようになされ
ている。
【0005】これに対してフォトディテクタは、受光面
が分割して形成され、光ディスク装置では、この分割さ
れた各受光面の出力信号を電流電圧変換処理した後、加
減算処理し、これによりトラッキングエラー信号、フォ
ーカスエラー信号、再生信号を検出する。さらに光ディ
スク装置では、このトラッキングエラー信号及びフォー
カスエラー信号をそれぞれ位相補償回路において位相補
償した後、駆動回路に出力し、この駆動回路の出力信号
によって2軸アクチュエータする。
【0006】これにより光ディスク装置は、2軸アクチ
ュエータを含んでなるサーボループをそれぞれ形成し、
対物レンズを上下左右に可動してフォーカス制御及びト
ラッキング制御するようになされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところでこの種の光デ
ィスク装置では、アクセス時間を短くする必要があり、
このためには光ピックアップを小型化、軽量化し、高速
度でシークできるようにする必要がある。このために
は、光ピックアップを構成する2軸アクチュエータにつ
いても、構成を簡略化し、また小型化、軽量化する必要
がある。
【0008】ところがこのようなボイスコイルモータ構
成の2軸アクチュエータは、電気機械変換係数等の特性
にばらつきの発生を避け得ない特徴がある。特に、この
ように構成を簡略化し、また小型化、軽量化すると、こ
の種の特性のばらつきが大きくなる傾向がある。
【0009】このため従来の光ディスク装置では、2軸
アクチュエータを含むサーボループについては、利得、
位相を調整し、これにより確実にトラッキング制御、フ
ォーカス制御することができるようになされている。
【0010】ところがこの種のサーボループの調整は、
作業が煩雑な問題がある。すなわちこのようなサーボル
ープの調整作業は、従来、ループの一部を切断し、この
切断箇所にFFTアナライザ等の測定器を介挿してオー
プンループ特性を求めることにより、このオープンルー
プ特性が規定の特性になるように増幅回路の利得等を調
整して実行される。
【0011】この場合光ディスク装置では、トラッキン
グ制御及びフォーカス制御のサーボループをそれぞれ一
旦切断してオープンループを形成した後、周波数特性等
をモニタしながら増幅回路の利得を調整し、その後切断
箇所を接続し直す必要がある。このため光ディスク装置
においては、ショートランド等の切断箇所を予め形成
し、この切断箇所を切断した後、半田等で接続し直す必
要があり、結局煩雑な作業を実行する必要があった。ま
たこのような作業を実行すれば、その分光ディスク装置
自体の信頼性も低下することになる。
【0012】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、この種の調整作業を簡略化することができるサーボ
回路の調整方法、電子機器及び電子機器の調整方法を提
案しようとするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、負帰還増幅回路10によってサー
ボループの一部が形成されたサーボ回路1の調整方法に
おいて、負帰還増幅回路10を形成する反転増幅回路1
1の入力端に外乱信号S1を入力することにより、サー
ボループに外乱信号S1を注入し、負帰還増幅回路10
の出力側端に対する負帰還増幅回路10の入力側端の伝
達特性Gs、Psを観察し、この伝達特性Gs、Psに
基づいて、サーボループ1の利得Go及び又は位相Po
を調整する。
【0014】特に、伝達特性Gs、Psを、負帰還増幅
回路10の伝達特性Gc、Pcで補正し、該補正結果G
o、Poに基づいてサーボループの利得Go及び又は位
相Poを調整することにより、負帰還増幅回路10の出
力側端に対する負帰還増幅回路10の入力側端の伝達特
性Gs、Psに基づいて、サーボループの利得Go及び
又は位相Poを調整する。
【0015】また負帰還増幅回路10が、位相補償回路
10を形成する場合に適用する。
【0016】さらにこの発明においては、電子回路22
を実装した回路基板と、他の電子部品4、5、6、1
4、29と組み合わせて形成される電子機器20におい
て、回路基板は、単体で電子回路22の特性が検出さ
れ、検出された特性Gc、Pcが内蔵のメモリ回路31
に記録され、電子機器20は、メモリ回路31に格納さ
れた特性Gc、Pcに基づいて、全体の特性Go、Po
を調整する。
【0017】特に、電子回路22は、位相補償回路でな
り、位相補償回路22は、回路基板が他の電子部品5、
6、14、29と組み合わされた際に、他の電子部品
5、6、14、29と共にサーボループを形成し、メモ
リ回路31に格納される特性は、位相補償回路22の位
相特性Pc及び利得Gcでなるようにする。
【0018】さらに電子回路22を実装した回路基板
と、他の電子部品と組み合わせて形成される電子機器2
0の調整方法において、回路基板単体にて、電子回路2
2の特性Gc、Pcを検出し、検出した特性Gc、Pc
を回路基板に搭載されたメモリ回路31に記録し、他の
電子部品5、6、14、29と一体化した後、メモリ回
路31に格納された特性Gc、Pcに基づいて、全体の
特性Go、Poを調整する。
【0019】特に、電子回路は、位相補償回路22でな
り、メモリ回路31に格納する特性は、位相補償回路2
2の位相特性Pc及び利得Gcでなるようにする。
【0020】
【作用】負帰還増幅回路10を形成する反転増幅回路1
1の入力端に外乱信号S1を入力すれば、サーボループ
1に対して簡易に外乱信号S1を注入することができ
る。さらに、負帰還増幅回路10の出力側端に対する負
帰還増幅回路10の入力側端の伝達特性Gs、Psを観
察すれば、オープンループの伝達特性Go、Poから、
負帰還増幅回路10の伝達特性Gc、Pcを減じた伝達
特性Gs、Psを観察することができ、これによりこの
観察結果Gs、Psに基づいて、オープンループの伝達
特性Go、Poを判断することができる。
【0021】特に、伝達特性Gs、Psを、負帰還増幅
回路10の伝達特性Gc、Pcで補正すれば、負帰還増
幅回路10の伝達特性Gc、Pcがばらつく場合でも、
正しいオープンループの伝達特性Go、Poを測定する
ことができる。
【0022】またこの種の負帰還増幅回路10として、
サーボループ1は、位相補償回路10を有していること
により、この外乱注入対象の負帰還増幅回路10として
位相補償回路10を適用することができる。
【0023】回路基板単体で電子回路22の特性を検出
すると共に、検出された特性Gc、Pcを内蔵のメモリ
回路31に記録し、メモリ回路31に格納された特性G
c、Pcに基づいて、全体の特性Go、Poを調整すれ
ば、電子回路のばらつきを補正して全体の特性を正しく
調整することができる。
【0024】特に電子回路22がサーボループを形成す
る位相補償回路の場合、位相補償回路22の位相特性P
c及び利得Gcをメモリ回路31に格納すれば、この位
相特性Pc及び利得Gcに基づいて、簡易にオープンル
ープの伝達特性Go、Poを調整することができる。
【0025】さらに電子機器20の調整方法において、
回路基板単体にて、電子回路22の特性Gc、Pcを検
出すると共に、検出した特性Gc、Pcを回路基板に搭
載されたメモリ回路31に記録し、他の電子部品5、
6、14、29と一体化した後、メモリ回路31に格納
された特性Gc、Pcに基づいて、全体の特性Go、P
oを調整すれば、電子回路のばらつきを補正して全体の
特性を正しく調整することができる調整方法を実現でき
る。
【0026】特に、電子回路が位相補償回路22のと
き、メモリ回路31に位相補償回路22の位相特性Pc
及び利得Gcを記録して、この位相補償回路22が一部
を構成するサーボループの特性を簡易に調整することが
できる。
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
述する。
【0027】図1において、1は全体として光ディスク
装置を示し、治具2を接続してトラッキング制御回路を
調整する。
【0028】ここで光ディスク装置1において、光ディ
スク3は、ポリカーボネート基板に磁性膜を蒸着して情
報記録面が形成された後、この情報記録面を保護膜で覆
って形成される。この情報記録面は、レーザービームの
ガイド溝を担ういわゆるプリグルーブが蛇行してラセン
状に形成されるようになされている。これにより光ディ
スク装置1は、このプリグルーブを基準にして順次熱磁
気記録の手法を適用して所望のデータを記録し、またカ
ー効果を利用して記録したデータを再生するようになさ
れている。
【0029】すなわち光ディスク装置1において、光デ
ィスク3は、スピンドルモータ4によって線速度一定の
条件で回転駆動され、この光ディスク3に対して、光ピ
ックアップ5が光ディスク3の半径方向に可動できるよ
うに保持されている。この光ピックアップ5は、内蔵の
レーザーダイオードからレーザービームを出射し、2軸
アクチュエータに保持された対物レンズ6によって、こ
のレーザービームを光ディスク3の情報記録面に集光す
る。さらに光ピックアップ5は、光ディスク3から得ら
れる戻り光を、この対物レンズ6で受け、所定の光学系
を介して所定の受光系で受光する。
【0030】ここでこの受光系は、フォーカスエラー検
出用のフォトディテクタ、トラッキングエラー検出用の
フォトディテクタ、再生信号検出用のフォトディテクタ
で形成され、このうちトラッキングエラー検出用のフォ
トディテクタは、受光面を光ディスク3の半径方向に分
割して形成されるようになされ、光ディスク3の半径方
向について戻り光の光量変化を検出することができるよ
うになされている。
【0031】増幅回路7は、この各フォトディテクタの
出力信号をぞれぞれ電流電圧変換した後、所定利得で増
幅して出力する複数の電流電圧変換回路で形成され、マ
トリックス回路8は、この増幅回路7から出力される複
数の出力信号を加減算処理し、トラッキングエラー信号
TE、フォーカスエラー信号、再生信号、ウォウブル信
号を生成する。
【0032】ここでウォウブル信号は、トラッキングエ
ラー検出用フォトディテクタの出力信号から生成される
プリグルーブの蛇行を検出した信号で、光ディスク装置
1では、このウォウブル信号のキャリア周波数が約22
〔kHz〕に保持されるようにスピンドルモータ4を回
転駆動し、またこのウォウブル信号からレーザービーム
照射位置の位置情報を検出するようになされている。
【0033】可変利得増幅回路9は、いわゆる電子ボリ
ュームを内蔵した増幅回路で形成され、トラッキングエ
ラー信号TEを増幅して位相補償回路10に出力する。
【0034】位相補償回路10は、入力抵抗R1と、抵
抗R2及びコンデンサC2の直列回路とを並列接続して
入力回路を形成し、この入力回路を介してトラッキング
エラー信号TEを演算増幅回路11の反転入力端に入力
する。この演算増幅回路11は、抵抗R3を介して反転
入力端を基準電源V1に接続し、抵抗R4及びコンデン
サC2の直列回路と、帰還抵抗R5との並列回路により
負帰還回路を形成する。これにより位相補償回路10
は、演算増幅回路11によって負帰還増幅回路を形成
し、トラッキングエラー信号TEの位相を補償して出力
する。
【0035】サーボ集積(IC)回路12は、集積回路
化された信号処理回路でなり、内蔵のトラッキング回路
にて位相補償回路10の出力信号をさらに位相補償して
出力し、駆動回路13は、このサーボ集積回路12の出
力信号によって、2軸アクチュエータの水平駆動用ボイ
スコイル14を駆動する。これにより光ディスク装置1
では、全体としてサーボループを形成し、トラッキング
エラー信号TEの信号レベルが0レベルになるように水
平駆動用ボイスコイル14を駆動する。
【0036】さらに光ディスク装置1は、位相補償回路
10の入力側、抵抗R1及びコンデンサC2の接続端に
第1のテストポイントTP1が形成され、演算増幅回路
11の反転入力端に第2のテストポイントTP2が、位
相補償回路10の出力端に第3のテストポイントTP3
が形成されるようになされている。これらのテストポイ
ントTP1〜TP3は、製造ラインにおいて、光ディス
ク装置1を治具2にセットしたとき、この治具2側に設
けられたプローブが接触して電気的接続が得られるよう
に形成されている。
【0037】これに対して治具2は、この第1のテスト
ポイントTP1がFFTアナライザ(FFT)16の第
1の入力チャンネルCh1に接続され、第3のテストポ
イントTP3が第2の入力チャンネルCh2に接続され
るようになされている。さらに治具2は、このFFTア
ナライザ16のテスト信号出力端子に抵抗R6及びコン
デンサC4の直列回路が接続され、この直列回路の他端
がスイッチ回路17を介して第2のテストポイントTP
2に接続されるようになされている。
【0038】これにより治具2は、製造ラインにおい
て、動作状態に保持された光ディスク装置1に対して、
演算増幅回路11の反転入力端にテスト信号S1でなる
外乱を入力し、トラッキングループの周波数特性を検出
することができるようになされている。
【0039】すなわちこの実施例において、治具2は、
帰還回路と入力回路を有してなる反転増幅回路構成の演
算増幅回路11に対して、抵抗R6を介してテスト信号
S1を入力することにより、この演算増幅回路11にて
トラッキングエラー信号TEに外乱を重畳することがで
きる。
【0040】さらにこのように外乱を注入した際に、位
相補償回路10の入力側(すなわち第1のテストポイン
トTP1側でなる)で検出されるこの外乱においては、
位相補償回路10の周波数特性と、位相補償回路10の
出力から位相補償回路10の入力に至までの周波数特性
とを乗算した総合特性によって変化することになる。
【0041】すなわち図2及び図3に示す位相補償回路
10の位相及び利得の周波数特性に対して、図4及び図
5に示すように、FFTアナライザ16により位相補償
回路10の出力から位相補償回路10の入力に至までの
位相及び利得の周波数特性を測定することができる。こ
れに対してオープンループを形成して測定したところ、
このサーボループの利得及び位相の周波数特性は、図6
及び図7に示すように、この前述の2つの特性を乗算し
た特性になる。
【0042】従ってこのテスト信号S1を入力すること
により、位相補償回路10の出力側(すなわち第3のテ
ストポイントTP3側でなる)を基準にして位相補償回
路10の入力側(すなわち第1のテストポイントTP1
側でなる)で検出される周波数f〔Hz〕における利得
及び位相をそれぞれGs(f)及びPs(f)とおけ
ば、位相補償回路10の入力を基準にした出力の利得及
び位相をそれぞれGc(f)及びPc(f)とおいて、
オープンループの利得Go(f)及び位相Po(f)を
次式の関係式で表すことができる。
【0043】
【数1】
【0044】さらにこの種のサーボループにおいて、位
相補償回路10の周波数特性は、2軸アクチュエータに
比してばらつきが小さく、ほぼ一定と考えることができ
る。これによりこの実施例において、光ディスク装置1
は、製造ラインにおいて、治具2を接続して周波数1
〔kHz〕のテスト信号S1を入力すると共に、FFT
アナライザ16によりこのテスト信号S1を検出して位
相補償回路10の出力から位相補償回路10の入力に至
までの位相及び利得が規定値になるように、可変利得増
幅回路9の利得を調整するようになされ、これによりい
ちいちサーボループの一部を切断しなくてもトラッキン
グ制御回路を調整することができるようになされてい
る。
【0045】なお光ディスク装置1では、フォーカス制
御系においても、上述したトラッキング制御系と同様に
治具2を接続して調整することができるようになされ、
これにより全体として調整作業を簡略化できるようにな
されている。
【0046】以上の構成において、光ピックアップ5に
内蔵されたレーザーダイオードから出射されるレーザビ
ームは、対物レンズ6によって光ディスク3の情報記録
面に集光され、その結果得られる戻り光が、対物レンズ
6によって集光された後、所定の光学系を介してフォト
ディテクタで受光される。このフォトディテクタの出力
信号は、増幅回路7にて電流電圧変換処理された後、所
定利得で増幅され、続くマトリックス回路8で加減算処
理されることにより、トラッキングエラー信号TE等に
変換される。
【0047】このトラッキングエラー信号TEは、可変
利得増幅回路9にて増幅された後、位相補償回路10に
て位相補償され、続くサーボ集積回路12でさらに位相
補償され、駆動回路13に出力される。これによりこの
駆動回路13にて、トラッキングエラー信号の信号レベ
ルが0レベルになるように、2軸アクチュエータの水平
駆動用ボイスコイル14が駆動され、対物レンズ6が左
右に可動されてトラッキング制御される。
【0048】これにより光ディスク装置1においては、
トラッキング制御用のサーボループが形成されることと
なる。この位相補償回路10を形成する演算増幅回路1
1の反転入力端には、テスト信号S1が入力され、これ
によりこのサーボループに対して、外乱信号でなるテス
ト信号S1が注入されることになる。
【0049】このテスト信号S1は、位相補償回路10
から出力されると、サーボ集積回路12、駆動回路13
を順次介して2軸アクチュエータの水平駆動用ボイスコ
イル14に出力され、ここで対物レンズ6の機械的変動
に変換された後、この機械的変動によって変化する戻り
光の光量が光ピックアップ5のフォトディテクタで検出
されることにより、再び電気信号に変換され、増幅回路
7、マトリックス回路8を順次介して可変利得増幅回路
9から位相補償回路10に帰還される。
【0050】この一連の帰還ループを辿る際、テスト信
号S1は、位相補償回路10の出力端と入力端とでそれ
ぞれFFTアナライザ16によって信号レベル及び位相
が検出され、これによりFFTアナライザ16におい
て、位相補償回路10の出力端から入力端に至までの伝
達特性が測定される。これによりこの測定結果から位相
補償回路10の伝達特性を減算してオープンループの利
得及び位相を検出することができ、光ディスク装置1に
おいては、この位相補償回路10において伝達特性のば
らつきが小さいことにより、位相補償回路10の出力端
から入力端に至までの伝達特性が規定値になるように可
変利得増幅回路9の利得を調整してトラッキング制御ル
ープを調整することができる。
【0051】以上の構成によれば、トラッキングエラー
信号に重畳するように、位相補償回路において外乱を注
入し、この位相補償回路の出力側に対する入力側の伝達
特性を測定することにより、サーボループをいちいち切
断しなくてもトラッキング制御回路のオープンループ特
性を測定することができる。これによりトラッキング制
御回路の調整作業を簡略化することができ、また光ディ
スク装置の信頼性を向上することができる。
【0052】図1との対応部分に同一符号を付して示す
図8において、20は全体として第2の実施例に係る光
ディスク装置を示し、この実施例の場合、治具21を用
いてトラッキング制御系及びフォーカス制御系を自動調
整する。
【0053】すなわち光ディスク装置20において、サ
ーボ集積回路(IC)22は、可変利得増幅回路9から
出力されるトラッキングエラー信号TEを、所定の入力
抵抗等の位相補償回路23Aを介して演算増幅回路23
の反転入力端に入力する。この演算増幅回路23は、コ
ンデンサC6と抵抗R7との並列回路で帰還回路が形成
され、トラッキングエラー信号TEを位相補償して続く
駆動回路24に出力する。かくして図8において破線で
示すように、演算増幅回路23は、位相補償回路23
A、コンデンサC6等と共に、位相補償回路ブロックを
構成する。
【0054】この駆動回路24は、演算増幅回路23と
共にサーボ集積回路22に内蔵され、光ディスク装置2
0では、この駆動回路24で水平駆動用ボイスコイル1
4を駆動して対物レンズ6をトラッキング制御する。
【0055】さらに光ディスク装置20において、可変
利得増幅回路26は、いわゆる電子ボリュームを内蔵し
た増幅回路で形成され、マトリックス回路8で生成され
たフォーカスエラー信号FEを増幅して出力する。サー
ボ集積回路22は、この可変利得増幅回路26から出力
されるフォーカスエラー信号FEを、所定の入力抵抗等
の位相補償回路27Aを介して演算増幅回路27の反転
入力端に入力し、この演算増幅回路27は、コンデンサ
C7と抵抗R8との並列回路で帰還回路が形成されるよ
うになされている。かくして破線で示すように、演算増
幅回路27は、位相補償回路27A、外付けのコンデン
サC7等と共に、位相補償回路ブロックを構成する。
【0056】これにより演算増幅回路27は、フォーカ
スエラー信号FEを位相補償して続く駆動回路28に出
力し、駆動回路28は、このフォーカスエラー信号FE
に基づいて2軸アクチュエータの垂直駆動用ボイスコイ
ル29を駆動する。これにより光ディスク装置20で
は、トラッキング制御系及びフォーカス制御系とをサー
ボ集積回路22に一体化し、トラッキング制御及びフォ
ーカス制御するようになされている。
【0057】このトラッキング制御及びフォーカス制御
に関して、可変利得増幅回路9及び26は、この光ディ
スク装置20のシステム制御回路30を形成するマイコ
ンによって内蔵の電子ボリュームが制御され、利得が調
整されるようになされている。これにより光ディスク装
置20では、この制御回路30を介して可変利得増幅回
路9及び26の利得を調整して、それぞれトラッキング
制御及びフォーカス制御のオープンループ利得を調整す
ることができるようになされている。
【0058】リードオンリメモリ(ROM)31は、こ
のサーボ集積回路22等と共に一体に基板に搭載され、
この基板単体における製品検査時に、演算増幅回路2
3、27で形成される位相補償回路の利得、位相特性等
が記録されるようになされ、この記録した情報が制御回
路30によって読み出されるようになされている。これ
により光ディスク装置20では、製造ラインの調整作業
において必要とされる基板毎の各種情報をリードオンリ
メモリ31に格納し、この情報によって最終的な調整作
業を実行することができるようになされている。
【0059】すなわち第1の実地例について上述したよ
うに、位相補償回路に外乱を注入して入出力特性を観察
すれば、トラッキング制御系、フォーカス制御系につい
て、オープンループ特性を測定することができる。とこ
ろが第1の実施例においては、位相補償回路の伝達特性
がほぼ一定のものとして(1)式の演算処理によりオー
プンループ特性を測定していることにより、この伝達特
性がばらつくと正しい特性を測定することが困難にな
り、これにより最終的な特性も正しく調整することが困
難になる。
【0060】特にこの実施例のように、集積回路22に
よって位相補償回路ブロックを形成する場合、一般にデ
ィスクリート部品で位相補償回路を形成する場合に比し
て、ばらつきが大きくなり、実際にばらつきを測定した
結果によれば、このばらつきを無視してオープンループ
特性を調整することが困難なことが分かった。
【0061】このためこの実施例において、光ディスク
装置20は、増幅回路7から集積回路22に至るまでの
回路ブロック、システム制御回路30等を一体に保持し
た回路基板について、この回路基板の最終検査時、位相
補償回路ブロックの伝達特性を検出し、この検出した特
性をメモリ31に格納する。すなわちこの検査工程で
は、可変利得増幅回路9の入力側に形成されたテストポ
イントから周波数1〔kHz〕の基準信号を入力し、演
算増幅回路23の出力側に形成されたテストポイントか
ら出力波形を観察し、これによりこの入出力波形から位
相補償回路ブロックの位相特性及び利得を測定する。
【0062】同様にして、可変利得増幅回路26の入力
側に形成されたテストポイントから周波数1〔kHz〕
の基準信号を入力し、演算増幅回路27の出力側に形成
されたテストポイントから出力波形を観察し、これによ
り演算増幅回路27側についても位相補償回路ブロック
の位相特性及び利得を測定する。
【0063】これに対してリードオンリメモリ31は、
EEPROM(電気的に書換え可能なEPROM:Eras
able Programable Read Only Memory )で形成され、こ
のように位相特性、利得の測定が完了すると、システム
制御回路30を介して、基板のシリアル番号、製造年月
日、機種番号等と共に、この測定した位相特性及び利得
の情報が記録されるようになされている。
【0064】これに対して治具21は、マイコン32に
よって全体の動作が制御され、これによりトラッキング
制御系及びフォーカス制御系については、それぞれオー
プンループ利得を自動調整することができるようになさ
れている。すなわち治具21において、FFTアナライ
ザ33は、マイコン32によって動作を切り換えると共
に、測定結果をこのマイコン32に出力する。さらにこ
のFFTアナライザ33は、コンデンサC4及び抵抗R
6を介してテスト信号S1をスイッチ回路34A及び3
4Bに出力する。
【0065】これらスイッチ回路34A及び34Bは、
マイコン32からの制御信号に応動して動作を切り換
え、FFTアナライザ33のテスト信号S1をそれぞれ
演算増幅回路23の反転入力端及び演算増幅回路27の
反転入力端に出力する。これにより治具21は、それぞ
れスイッチ回路34A又は34Bの接点をオン状態に切
り換えて、トラッキングエラー信号TE又はフォーカス
エラー信号FEに外乱を重畳することができるようにな
されている。
【0066】さらに治具21は、それぞれ可変利得増幅
回路9及び26の出力端にプローブが接触するように形
成され、この各プローブがそれぞれスイッチ回路35A
又は35Bに接続されるようになされている。これらス
イッチ回路35A及び35Bは、マイコン32からの制
御信号に応動して動作を切り換え、コンデンサC8及び
バツフア回路36を介してFFTアナライザ33の第1
の入力チャンネルCh1に接続されるようになされてい
る。これにより治具21では、それぞれスイッチ回路3
5A又は35Bの接点をオン状態に切り換えて、トラッ
キング制御系又はフォーカス制御系について位相補償回
路の入力側において外乱の伝達結果を観察することがで
きるようになされている。
【0067】さらに治具21は、それぞれ演算増幅回路
23及び28の出力端にプローブが接触するように形成
され、この各プローブがそれぞれスイッチ回路37A又
は37Bに接続されるようになされている。これらスイ
ッチ回路37A及び37Bは、マイコン32からの制御
信号に応動して動作を切り換え、コンデンサC9及びバ
ツフア回路38を介してFFTアナライザ33の第2の
入力チャンネルCh2に接続されるようになされてい
る。これにより治具21では、それぞれスイッチ回路3
7A又は37Bの接点をオン状態に切り換えて、トラッ
キング制御系又はフォーカス制御系について位相補償回
路の出力側において外乱の伝達結果を観察することがで
きるようになされている。
【0068】従ってFFTアナライザ33においては、
スイッチ回路34A、35A、37A又はスイッチ回路
34B、35B、37Bがオン状態に設定された状態
で、マイコン32からの制御コマンドに応動してテスト
信号S1を出力すると共に、第2の入力チャンネルCh
2を基準にした第1の入力チャンネルCh1の伝達特性
を検出することにより、それぞれトラッキング制御系又
はフォーカス制御系について、位相補償回路の出力側か
ら入力側に至る伝達特性(すなわちオープンループ特性
と位相補償回路の伝達特性とを合わせた特性でなる)を
検出することができ、この検出結果がマイコン32に出
力されるようになされている。
【0069】これに対してマイコン32は、光ディスク
装置20が治具21にセットされると、光ディスク装置
20側の制御回路30との間で種々のデータ、コマンド
を送受するようになされ、これによりリードオンリメモ
リ31に格納した各種情報を制御回路30を介して取り
込む。さらにマイコン32は、スイッチ回路35A〜3
7A、FFTアナライザ33の動作を制御して、それぞ
れトラッキング制御系又はフォーカス制御系について、
位相補償回路の出力側から入力側に至る伝達特性を検出
し、リードオンリメモリ31から読み出した位相補償回
路の伝達特性をこの検出結果から減算し、これによりオ
ープンループの伝達特性を検出する。
【0070】これによりマイコン32は、必要な可変利
得増幅回路9及び26の利得を検出し、この検出結果を
制御回路30に出力し、この制御回路30によって可変
利得増幅回路9及び26の電子ボリュームを調整する。
さらにこのようにして調整すると、改めて上述の手順を
繰り返し、オープンループの利得及び位相が規定値を満
足するか否か判断し、ここで満足する結果が得られる
と、この調整データをリードオンリメモリ31に記録し
た後、調整を完了する。
【0071】かくして図8に示す構成によれば、トラッ
キング制御系及びフォーカス制御系において、外乱を注
入して位相補償回路の出力側に対する入力側の伝達特性
を検出することにより、サーボループをいちいち切断し
なくてもトラッキング制御回路及びフォーカス制御回路
のオープンループ特性を測定することができ、これによ
り第1の実施例と同様の効果を得ることができ、またこ
の測定結果に基づいて自動調整することにより、さらに
一段と調整作業を簡略化することができる。
【0072】さらにこのオープンループ特性を測定する
ために、基板単体の検査工程において、位相補償回路ブ
ロックの伝達特性を測定し、その測定結果を基板に搭載
されたメモリ31に記録したことにより、この記録した
特性を参考にしてオープンループ特性を測定をして、位
相補償回路ブロックがばらついた場合でも、精度の高い
測定結果を得ることができる。これによりトラッキング
制御系及びフォーカス制御系を所望の特性に高い精度で
調整することができる。
【0073】なお上述の実施例においては、トラッキン
グ制御系及びフォーカス制御系について、サーボループ
を調整する場合について述べたが、本発明はこれに限ら
ず、必要に応じてスピンドルサーボ系等にも適用するこ
とができ、また光ディスク装置に限らず、種々のサーボ
ループの調整作業に広く適用することができる。
【0074】また、上述の実施例においては、位相補償
回路に外乱を注入する場合について述べたが、本発明は
これに限らず、要はループを切断することなくテスト信
号を重畳すれば良く、この場合サーボループ中に配置さ
れた負帰還増幅回路において、この負帰還増幅回路を形
成する反転増幅回路の反転入力端にテスト信号を入力す
ればよい。
【0075】さらに上述の第2の実施例においては、メ
モリ回路としてEEPROMを適用した場合について述
べたが、本発明はこれに限らず、紫外線消去型のEPR
OMを適用する場合等に広く適用することができる。
【0076】さらに上述の第2の実施例においては、メ
モリ回路に記録する特性として位相補償回路の伝達特性
を記録する場合について述べたが、本発明はこれに限ら
ず、例えば非線形回路素子を含むような回路基板にあっ
ては入出力特性を記録する場合等、種々の電子機器にお
いて、必要に応じて種々の特性を記録することができ
る。
【0077】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、サーボル
ープ中の負帰還増幅回路を形成する反転増幅回路の入力
端に外乱信号を入力し、負帰還増幅回路の出力側端に対
する入力側端の伝達特性を観察することにより、サーボ
ループをいちいち切断しなくてもオープンループ特性を
検出することができ、これによりサーボループの調整作
業を一段と簡略化し、また装置としての信頼性を向上す
ることができる。
【0078】また、回路基板単体にて、電子回路の特性
を回路基板に搭載されたメモリ回路に記録し、他の電子
部品と一体化した後、メモリ回路に格納された特性に基
づいて、全体の特性を調整することにより、電子回路の
ばらつきを補正して全体の特性を簡易かつ高い精度で調
整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による光ディスク装置を示す
ブロック図である。
【図2】図1の位相補償回路の位相を示す特性曲線図で
ある。
【図3】図1の位相補償回路の利得を示す特性曲線図で
ある。
【図4】図1の位相補償回路の出力端から入力端に至る
までの位相を示す特性曲線図である。
【図5】図1の位相補償回路の出力端から入力端に至る
までの利得を示す特性曲線図である。
【図6】図1のトラッキング制御系のオープンループ特
性による位相を示す特性曲線図である。
【図7】図1のトラッキング制御系のオープンループ特
性による利得を示す特性曲線図である。
【図8】本発明の第2の実施例による光ディスク装置を
示すブロック図である。
【符号の説明】
1、20 光ディスク装置 2、21 治具 3 光ディスク 5 光ピックアップ 6 対物レンズ 7、9、26 増幅回路 10 位相補償回路 11、23、27 演算増幅回路 14、29 ボイスコイル 16、33 FFTアナライザ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】負帰還増幅回路によってサーボループの一
    部が形成されたサーボ回路の調整方法において、 前記負帰還増幅回路を形成する反転増幅回路の入力端に
    外乱信号を入力することにより、前記サーボループに前
    記外乱信号を注入し、前記負帰還増幅回路の出力側端に
    対する前記負帰還増幅回路の入力側端の伝達特性を観察
    し、該伝達特性に基づいて、前記サーボループの利得及
    び又は位相を調整することを特徴とするサーボ回路の調
    整方法。
  2. 【請求項2】前記伝達特性を、前記負帰還増幅回路の伝
    達特性で補正し、該補正結果に基づいて前記サーボルー
    プの利得及び又は位相を調整することにより、前記負帰
    還増幅回路の出力側端に対する前記負帰還増幅回路の入
    力側端の伝達特性に基づいて、前記サーボループの利得
    及び又は位相を調整することを特徴とする請求項1に記
    載のサーボ回路の調整方法。
  3. 【請求項3】前記負帰還増幅回路は、位相補償回路を形
    成することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の
    サーボ回路の調整方法。
  4. 【請求項4】電子回路を実装した回路基板と、他の電子
    部品とを組み合わせて形成される電子機器において、 前記回路基板は、単体で前記電子回路の特性が検出さ
    れ、検出された特性が内蔵のメモリ回路に記録され、 前記電子機器は、前記メモリ回路に格納された前記特性
    に基づいて、全体の特性が調整されることを特徴とする
    電子機器。
  5. 【請求項5】前記電子回路は、位相補償回路でなり、 前記位相補償回路は、前記他の電子部品と組み合わされ
    た際に、前記他の電子部品と共にサーボループを形成
    し、 前記メモリ回路に格納される特性は、前記位相補償回路
    の位相特性及び利得でなることを特徴とする請求項4に
    記載の電子機器。
  6. 【請求項6】電子回路を実装した回路基板と、他の電子
    部品とを組み合わせて形成される電子機器の調整方法に
    おいて、 前記回路基板単体にて、前記電子回路の特性を検出し、
    検出した特性を前記回路基板に搭載されたメモリ回路に
    記録し、 前記他の電子部品と一体化した後、前記メモリ回路に格
    納された前記特性に基づいて、全体の特性を調整するこ
    とを特徴とする電子機器の調整方法。
  7. 【請求項7】前記電子回路は、位相補償回路でなり、 前記メモリ回路に格納する特性は、前記位相補償回路の
    位相特性及び利得でなることを特徴とする請求項6に記
    載の電子機器の調整方法。
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