JPH0855899A - 静電チャック - Google Patents

静電チャック

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JPH0855899A JP18921794A JP18921794A JPH0855899A JP H0855899 A JPH0855899 A JP H0855899A JP 18921794 A JP18921794 A JP 18921794A JP 18921794 A JP18921794 A JP 18921794A JP H0855899 A JPH0855899 A JP H0855899A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】窒化アルミニウム質焼結体などの所定の基体表
面に窒化アルミニウム結晶相を主相とするセラミック抵
抗体からなる薄層を具備した静電チャックであって、薄
層中に酸素が0.02〜20原子%の割合で存在し、窒
化アルミニウム結晶の格子定数がa軸で3.107〜
3.116Å、c軸で4.976〜4.988Åであ
り、且つ25℃における体積固有抵抗が107 〜1013
Ω−cmであることを特徴する。 【効果】少なくとも室温から400℃の広い温度領域に
おいて安定したウエハ吸着特性を有し、残留吸着力がな
く吸着力も大きい静電チャックを提供でき、優れた信頼
性と長期安定性が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体製造装置等にお
いてウエハを静電的に吸着保持して処理したり、搬送す
るための静電チャックに関するものである。
【0002】
【従来技術】従来より、半導体製造用装置において、シ
リコンウエハ等の半導体を成膜やエッチングするために
はシリコンウエハの平坦度を保ちながら保持する必要が
あるが、このような保持手段としては機械式、真空吸着
式、静電吸着式が提案されている。これらの保持手段の
中で静電的にシリコンウエハを保持することのできる静
電チャックはシリコンウエハの加工を行うに際して要求
される加工面の平坦度や平向度を容易に実現することが
でき、さらにシリコンウエハを真空中で加工処理するこ
とができるため、半導体の製造に際して最も多用されて
いる。
【0003】従来の静電チャックは、電極板の上にアル
ミナ、サファイヤ等からなる絶縁層を形成したもの(特
開昭60ー261377号)、絶縁性基体の上に導電層
を形成しその上に絶縁層を形成したもの(特開平4ー3
4953号)、絶縁性基体内部に導電層を組み込んだも
の(特開昭62ー94953号)などが提案されてい
る。
【0004】近年、半導体素子の集積回路の集積度が向
上するに従い、静電チャックの精度が高度化し、さらに
耐食性、耐摩耗性、耐熱衝撃性に優れたセラミックス製
静電チャックが要求されるようになってきた。特に窒化
アルミニウムは耐プラズマ性に優れることから、これを
用いた静電チャックが検討されている。
【0005】一般に絶縁体の体積固有抵抗値は温度とと
もに低下する。例えば窒化アルミニウムの場合には室温
で1016Ω−cmから600℃で107 Ω−cm以下の
9桁も減少し、安定した動作が不可能であり、使用温度
に制限があった。そこで、特開平2ー160444号に
は絶縁層を2層以上積層するとともにそれぞれの層に対
応する電極層及び電気回路、スイッチングを設けて、室
温から400℃までの使用に耐えられるような構造が提
案されている。また、特開平4ー300137号には静
電チャック内にヒータ、熱電対などの温度検出器を取付
け、外部に制御部を設けて温度変化にともなって電源部
を制御して吸着力を安定させ、使用温度範囲を広げるこ
とも提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする問題点】静電チャックの表面
を形成する誘電性絶縁体として、主として窒化アルミニ
ウムやアルミナなどが検討されているが、従来のこれら
の誘電性絶縁体では、室温から高温まで安定した吸着力
を得るには至っておらず、上述のように静電チャックの
構造を変えたり、電気的な制御により使用できる温度範
囲を広げようとしてきた。しかし、前述したような絶縁
層を2層以上積層して電極層を増やしたものでは、電気
回路も複雑となり、静電チャック自体の構造が複雑にな
るために製造工程が煩雑であり、そのために製品の信頼
性が低下したり、コストが高くなるといった欠点があっ
た。
【0007】また、ヒータを内蔵してその温度を検知
し、印加電圧を制御する方法においても静電チャック内
に熱電対などの温度検知器を内蔵するために検知器が故
障すると使用不可能になるという問題があり、またこの
方法においてもセラミック材料の持つ特性は本質的に変
化しないことから、その使用範囲には自ずと限界がある
ことには変わりがない。
【0008】
【問題点を解決するための手段】本発明者等は、上記問
題点に対して静電チャックの表面を形成するセラミック
抵抗体について特に静電チャックを構成する材料の観点
から検討を重ねた結果、窒化アルミニウム結晶中に酸素
を含有せしめ、その格子定数を特定の範囲に制御するこ
とにより、室温(25℃)において体積固有抵抗が10
7 〜1013Ω−cmの抵抗を有するとともに室温から4
00℃までの温度範囲において抵抗が安定した抵抗体が
得られることを見いだし本発明に至った。
【0009】即ち、本発明の静電チャックは、所定の基
体表面に窒化アルミニウム結晶相を主相とするセラミッ
ク抵抗体からなる薄層を具備し、該薄層中に酸素が0.
02〜20原子%の割合で存在し、前記窒化アルミニウ
ム結晶の格子定数がa軸で3.107〜3.116Å、
c軸で4.976〜4.988Åであるとともに、25
℃における体積固有抵抗が107 〜1013Ω−cmであ
ることを特徴するものである。
【0010】以下、本発明を詳述する。本発明の静電チ
ャックは、図1に示すように、室温における体積固有抵
抗が1014Ω−cm以上の絶縁体からなる基体1の表面
に電圧が印加される電極層2が形成され、さらにその電
極層2上にセラミック抵抗体からなる薄層3(以下、セ
ラミック抵抗体層という。)が形成されている。セラミ
ック抵抗体層3は、少なくともシリコンウエハ4の載置
面、あるいは半導体製造装置内に露出している基体面全
体に形成される。なお、基体1内にはヒータ5を内蔵さ
せても何ら差し支えない。
【0011】本発明において、セラミック抵抗体層3
は、窒化アルミニウムを主体とし、酸素原子を0.01
〜20原子%の割合で含有するものである。これは、酸
素原子量が0.01原子%未満では体積固有抵抗値を低
くするのに十分ではなく、また20原子%を越えると窒
化アルミニウムとしての特性が変化し、例えば耐プラズ
マ性が劣化するとともに、特に熱膨張係数の変化により
基体との密着性に影響を及ぼすので好ましくない。
【0012】また、セラミック抵抗体層を構成する窒化
アルミニウム結晶の格子定数がa軸で3.107Å〜
3.116Å、c軸で4.950Å〜4.985Åであ
ることが重要である。これに伴い、25℃の温度におけ
る体積固有抵抗107 〜1013Ω−cmを実現すること
ができる。この格子定数が上記の範囲を逸脱すると25
℃の温度における体積固有抵抗107 〜1013Ω−cm
以下は達成されない。
【0013】なお、静電チャックとして特性の点で、こ
のセラミック抵抗体層の抵抗が1×107 Ω−cmより
小さいとリーク電流が大きくなり、1×1013Ω−cm
より大きいと残留吸着力が発生する場合があるため、静
電チャックの使用温度領域、即ち25℃〜400℃での
体積固有抵抗がその温度範囲にわたり1×107 Ω−c
m〜1×1013Ω−cmの範囲にあることが必要とな
る。このうち、漏れ電流や電圧印加に対する応答性を考
慮すれば1×108 〜5×1012Ω−cmが、さらに耐
電圧を考慮すると1×109 〜5×1011Ω−cmが最
も望ましい。この体積固有抵抗の変化は、前記格子定数
と相関を有し、それぞれの抵抗特性を得るためには下記
表1のように格子定数を制御すればよい。
【0014】
【表1】
【0015】つまり、格子定数がa軸で3.116Å、
c軸で4.988Åを越えると電気伝導に寄与するキャ
リア濃度が低く、体積固有抵抗は温度に対して急激な変
化をするので安定した静電吸着特性を得られない。ま
た、a軸で3.107Å、c軸で4.976Åを下回る
と電気抵抗が低く、静電チャックとしては漏れ電流が大
きくなって実用的ではない。
【0016】更に、静電チャックとして安定した動作を
行なうためには、25℃から400℃の温度範囲におけ
る体積固有抵抗の変化が3桁以内、好ましくは2桁以内
であるのが良い。
【0017】本発明の窒化アルミニウムからなるセラミ
ック抵抗体層は組織としては酸素を固溶した窒化アルミ
ニウム結晶を主相とするものであるが、窒化アルミニウ
ム結晶中に固溶しきれなかった酸素により酸化アルミニ
ウムおよび/または酸窒化アルミニウムの相が副相とし
て存在する場合もある。
【0018】上記のように、酸素を固溶するとともに上
記の電気特性を有するセラミック抵抗体層は、粉末焼結
法で製造することが難しいが、気相合成法によると容易
に作製することができる。具体的な成膜方法としては、
スパッタリング、イオンプレーティングなどの物理気相
合成法(PVD法)や、プラズマCVD、光CVD、M
O(Metal−organic)CVDなどの化学気
相合成法(CVD法)により形成されるが、これらの中
でもCVD法がよい。
【0019】例えば、CVD法により前記セラミック抵
抗体層を形成するには、例えば原料ガスとしてN2
ス、NH3 ガス、NO2 およびAlCl3 ガスを用い、
これらのガスの流量比をN2 /AlC13=5〜70、N
2 /NH3 =0.005〜1、NH3 /AlCl3
1〜10とし、成膜温度を850℃以上の比較的高めに
設定することにより作製することができる。
【0020】一方、セラミック抵抗体層を形成する基体
としては、格別限定するものではないが、特にAl2
3 、AlON、Si3 4 、ダイヤモンド、ムライト、
ZrO2 などを主とするセラミック材料が挙げられる
が、これらの中でも半導体製造時の耐プラズマ性に優れ
る点で窒化アルミニウムを主体とする焼結体が最も望ま
しい。
【0021】さらに、電圧を印加する電極層2は、周知
の金属材料が適用でき、例えば、W、Mo、Mo−M
n、Agのいずれでも使用可能である。また、導電性の
セラミック材料、例えばTiN、SiC、WC、カーボ
ンやSi半導体材料(n型あるいはp型)も電極材料と
して使用できる。その他、電極層2が存在せず、基体自
体が電極能を有する場合もあり、その場合には基体1と
してSiC、TiN、WCなどを主体とする導電性セラ
ミックス、W、Moなどの金属単体およびこれらの合金
などにより形成すればよい。その場合には導電性基体そ
のものに直接電圧を印加することにより静電気が発生す
る。また、基体内にヒータを内蔵させる場合、ヒータ用
材料としてはMo、W、Mo−Mn、TiC、TiNな
どが用いられる。
【0022】上記のような構成からなる静電チャックに
よりシリコンウエハを静電吸着するには、電極層2ある
いは導電性基体1におよそ0.2〜2.0kVの電圧を
印加することにより静電吸着を行うことができる。
【0023】本発明によれば、これまでセラミック抵抗
体を静電チャックの基体表面に形成されるセラミック抵
抗体層として使用した場合について説明したが、本発明
のセラミック抵抗体は、その他に静電気を防止するため
の部品として、例えば半導体製造装置におけるウエハ搬
送用アーム、ウエハハンドリング用治具の他に、ヒータ
材料、真空管外囲管などにも使用することができる。
【0024】
【作用】通常、窒化アルミニウムは体積固有抵抗1014
Ω−cm以上の高絶縁体であるが、その窒化アルミニウ
ム結晶中に酸素を固溶させて窒素を酸素で置換させる
と、電子が1個余剰となりこれが導電性に寄与し結晶の
導電率を高める作用となすものと考えられる。また、窒
化アルミニウム結晶への酸素の固溶は格子定数の変化に
より判定できる。例えば、酸素を含まない窒化アルミニ
ウムの格子定数はa軸で3.120Å、c軸で4.99
4Åであるが、酸素原子が固溶するに従い、a軸、c軸
とも小さくなる。そして格子定数をa軸で3.107〜
3.116Å、c軸で4.976〜4.988Åにする
と室温の体積固有抵抗を107 〜1013Ω−cmに制御
することができる。しかもこの抵抗体層は温度に対する
抵抗変化が小さく、例えば25℃から400℃までの温
度変化に対する抵抗変化が3桁以下と小さい。その結
果、この温度領域におけるウエハの吸着特性が安定化
し、また残留吸着力の発生しない静電チャックが得られ
る。
【0025】また、本発明によれば、静電チャックとし
て格別に複雑な構造をとる必要がなく、本発明の材料を
用いることによって静電チャック自体の構造が簡単にな
り、低コストで広範囲な温度領域における使用を可能と
し、電気回路を含めて組み込まれる装置自体の簡略化も
実現でき、また静電チャックとして信頼性、長期安定性
が保証される。
【0026】
【実施例】
実施例1 窒化アルミニウム質焼結体からなる基体表面に電極層と
してMoとMnからなる合金をメタライズした後、その
電極を含む基体表面に化学気相合成法によってAlN膜
を形成した。AlN膜の成膜は、基体を外熱式によって
900℃に加熱した炉に入れ、窒素ガスを8SLM、ア
ンモニアガスを1SLMに一定にし、酸素添加ガスとし
てN2 Oガス、dry−空気および水蒸気(H2 O)を
0〜200SCCMの範囲で表2に示す流量に変化さ
せ、炉内圧力を40torrとした。そして、塩化アル
ミニウム(AlCl4 )を0.3SLMの流量で流して
反応を開始し、6時間の反応によって400μmの膜厚
のセラミック抵抗体層を形成した。
【0027】得られた抵抗体層に対して、層中の酸素原
子量を中性子放射化分析により測定するとともに、X線
回折法でSi(SRM640b)を標準試料として角度
補正を行い、ピクトップ法により格子定数を算出した。
測定面指数は(100)、(002)、(101)、
(102)、(110)、(103)、(112)、
(004)とした。さらに、抵抗体層の25℃および4
00℃における体積固有抵抗を測定した。
【0028】そして、気相成長後のセラミック抵抗体層
の表面を表面粗さRaが0.02mmとなるように研磨
した後、電極に400Vの電圧を印加した時の静電チャ
ックとしての吸着力および30分間電圧印加し、電圧印
加を停止した直後の残留吸着力の有無を真空中で測定し
た。さらに、室温から400℃までの吸着力の変化にお
いて、その変化率が10%以内のものを○、それ以上の
ものを×として評価した。
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】表2および表4の結果から明らかなよう
に、抵抗体層の酸素原子量および格子定数は酸素含有ガ
スの流量によって変化し、酸素含有ガスを全く導入せ
ず、酸素原子量も不純物レベルの0.0001原子%の
場合には、抵抗値も9×1015Ω−cmの高絶縁性であ
ったが、N2 O、H2 Oなどの空気の流量を徐々に増加
させると、酸素原子量が増加するとともに室温の体積固
有抵抗も9.7×107 Ω−cmまで低下した。
【0032】なお、得られた抵抗体層はX線回折測定か
ら(002)に配向するAlN膜であった。しかし、透
過型電子顕微鏡観察ではアルミナ(Al2 3 )結晶相
が少量存在しており、またアルミニウム、酸素および窒
素が検出される結晶相もわずかに見い出された。
【0033】また、試料No.4に対して、体積固有抵抗
値の温度依存性の測定結果を図2に、吸着力の温度依存
性の測定結果を図3にそれぞれ示した。図2、3から明
らかなように、室温から400℃の温度範囲において、
体積固有抵抗値は1×1012〜1.4×1010Ω・cm
の範囲にあり、吸着力はこの温度域でほとんど一定であ
り、安定した吸着性を示した。
【0034】これに対して、AlN膜中に不純物レベル
しか酸素を含まない静電チャックAでは、測定温度の2
00℃から400℃への変化に伴い、体積抵抗は1016
Ω−cmから1010Ω−cmまで急激に変化した。その
ため、150℃、200℃では吸着力が安定化するまで
の時間が長く、また残留吸着力が観察された。
【0035】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、静
電チャックの表面層として、窒化アルミニウム中の酸素
量および格子定数を制御した、25℃における体積固有
抵抗が107 〜1013Ω−cmの抵抗を有し、且つ40
0℃までの温度による抵抗変化が小さいセラミック抵抗
体を形成し静電チャックとして用いることにより、半導
体製造過程において少なくとも室温から400℃にわた
る温度領域において安定した吸着特性を有し、残留吸着
力がなく吸着力も大きい静電チャックを提供できる。し
たがって、静電チャックとして優れた信頼性と長期安定
性が得られるとともに、静電チャックの製造コストの低
減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の静電チャックの構造を示す断面図であ
る。
【図2】実施例において作製したセラミック抵抗体層の
体積抵抗値の温度依存性を示す図である。
【図3】実施例において作製した静電チャックの吸着力
の温度依存性を示す図である。
【符号の説明】
1 基体 2 電極 3 セラミック抵抗体層 4 シリコンウエハ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の基体表面に窒化アルミニウム結晶相
    を主相とするセラミック抵抗体からなる薄層を具備し、
    該薄層中に酸素が0.02〜20原子%の割合で存在
    し、前記窒化アルミニウム結晶の格子定数がa軸で3.
    107〜3.116Å、c軸で4.976〜4.988
    Åであるとともに、25℃における体積固有抵抗が10
    7 〜1013Ω−cmであることを特徴する静電チャッ
    ク。
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