JPH0856513A - 海苔養殖作業用船 - Google Patents

海苔養殖作業用船

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JPH0856513A
JPH0856513A JP1142695A JP1142695A JPH0856513A JP H0856513 A JPH0856513 A JP H0856513A JP 1142695 A JP1142695 A JP 1142695A JP 1142695 A JP1142695 A JP 1142695A JP H0856513 A JPH0856513 A JP H0856513A
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JP
Japan
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seaweed
hull
net
thruster
acid treatment
Prior art date
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Application number
JP1142695A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Tomita
隆 冨田
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Yamaha Marine Seizo KK
Original Assignee
Yamaha Shido Seizo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 海苔等の異物がスラスターに吸い込まれ難く
なるようにして長期にわたって高い旋回性能が得られる
ようにする。 【構成】 海苔網用ガイド4の移動式レール15を、前
端が海中に没する海苔網持ち上げ位置と、船上に引き上
げた収納位置の間で移動自在に構成する。海苔網持ち上
げ位置での移動式レール15の前端を、スラスター5に
対して下方に位置づけた。海苔刈り取り・海苔網酸処理
作業時にはスラスター5より船体前側の海中に漂う異物
が移動式レール15の水没部分に掛かる。このため、異
物がスラスター5に吸い込まれ難くなって水吸込口に付
着し難い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、海苔を養殖するために
用いる海苔網に酸処理を施すときに使用する海苔養殖作
業用船に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の海苔養殖作業用船は、船
体上部に海苔網用ガイドが取付けられ、このガイドを船
首より前方に突出させるとともにその前端を海中に水没
させた状態で海苔網に向かって前進することによって、
海苔網を船上に導く構造になっていた。
【0003】また、前記海苔網用ガイドは、船体前部の
海苔刈り取り装置の直上およびブリッジの上側を通って
船尾側へ延在されており、途中に海苔網に酸処理を施す
ための酸処理槽が設けられていた。この酸処理槽は、船
尾に配置された薬液庫から酸処理用薬液が圧送され、海
苔網用ガイドに沿って移動する海苔網に酸処理用薬液を
吹きかける構造になっていた。
【0004】すなわち、この従来の海苔養殖作業用船
は、前進することによって海苔網を海苔網用ガイドによ
って船上に導き、海苔刈り取り装置および酸処理槽の上
を通してから海面へ戻す構造になっており、海苔網が船
上を通過するときに海苔の刈り取りと、海苔が刈り取ら
れた後の海苔網の酸処理とを連続して行うことができる
ように構成されていた。
【0005】そして、従来の海苔養殖作業用船では、上
述した海苔の刈り取り作業および海苔網の酸処理作業を
行うに当たって前進すると、風や海流の影響により船体
の向きが海苔網の延在方向からずれることがあるので、
スラスターによって船体の向きを微調整していた。
【0006】このスラスターは、軸線方向が左右方向に
向けられたプロペラを正転させたり逆転させたりして左
右何れかの方向へ水流を発生させるように構成され、船
底の前部に埋め込むようにして取付けられていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上述した従
来の海苔養殖作業用船では、長期間経過するとスラスタ
ーを使用して旋回するときの旋回性能が低下してしまう
という問題があった。これは、スラスターのプロペラが
配設された水通路の入口に、海中を漂う海苔等の異物が
吸い寄せられて付着することが原因であった。
【0008】本発明はこのような問題点を解消するため
になされたもので、スラスターの水入口部分に海苔等の
異物が近寄り難いようにして長期にわたって高い旋回性
能が得られるようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る海苔養殖作
業用船は、海苔網用ガイドの前端部を、その前端が船首
から前方へ突出して海中に没する海苔網持ち上げ位置
と、船上に引き上げられた収納位置との間で移動自在に
構成し、海苔網持ち上げ位置での海苔網用ガイドの前端
を、スラスターに対して下方となる位置に位置づけたも
のである。
【0010】
【作用】海苔網用ガイドの前端部を海苔網持ち上げ位置
に移動させた状態で船体を前進させることにより、スラ
スターより船体前側の海中に漂う異物が海苔網用ガイド
の前端部における海中に没している部分に掛かることに
なる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1ないし図17
によって詳細に説明する。図1は本発明に係る海苔養殖
作業船の側面図、図2は図1における船体前部を拡大し
て示す側面図、図3は海苔網用ガイドの移動式レールを
海苔網持ち上げ位置まで前進させた状態を示す側面図、
図4は図3に示した移動式レールを拡大して示す側面図
である。なお、図3は、互いに同じ尺度で描かれた図2
と図4とを合体させて縮小させ、スラスターと移動式レ
ールの位置関係がわかるように描いたものである。
【0012】図5は図1における船体後部を拡大して示
す側面図である。図6は船体前部を示す図で、同図にお
いて図中の一点鎖線に対して上側は平面図を示し、下側
は底面図を示す。図7は船体後部を示す図で、同図にお
いても図中の一点鎖線より上側は平面図を示し、下側は
底面図を示す。なお、図6および図7は酸処理槽を外し
た状態で描いてある。
【0013】図8は図2における船底部のVIII−VIII線
断面図、図9はスラスター取付け部を拡大して示す断面
図、図10は図7におけるX−X線断面図、図11は図7
における船体のXI−XI線断面図、図12は薬液受庫から
薬液庫へ至る薬液戻り通路を示す断面図、図13は酸処
理槽を示す図で、同図(a)は左側半部の平面図、同図
(b)は(a)図におけるB−B線断面図である。
【0014】図14は図13(a)におけるXIV−XIV線
断面図、図15は図13(a)におけるXV−XV線断面
図、図16は図13(a)におけるXVI−XVI線断面図、
図17は酸処理槽を後方から見た図で、同図は左半部の
みを描いてある。なお、上記各図において一点鎖線Cは
船体の左右方向中心を示している。
【0015】これらの図において、1は本発明に係る海
苔養殖作業用船で、この海苔養殖作業用船1は、海苔の
刈り取りと、海苔を刈り取った後の海苔網の酸処理とを
連続して行うことができるように構成されている。2は
この海苔養殖作業用船1の船体、3はブリッジ、4は海
苔網を船上に導くための海苔網用ガイドである。
【0016】前記船体2は船底前部が図6および図8に
示すようにトリマラン状に形成され、左右方向中央部で
下方に突出した中央突部2aには、左右方向へ水流を発
生させて船体の向きを変えるスラスター5が取付けられ
ている。図8において2b,2cは、スラスター5を有
する中央突部2aの左右において下方へ突出する左右突
部である。前記突部2aは図8に断面形状を示すよう
に、下方へ向けて尖るように形成されている。また、こ
の中央突部2aは図1および図2に示すようにスラスタ
ー5より後方となる部分が後方へ向かうにしたがって次
第に上方へ偏在し、船体後部へ延びる水平部2dに連な
っている。すなわち、船底におけるスラスター5が取付
けられる部分より後方の部位が下方に突出しないように
なっている。
【0017】前記スラスター5は図9に示すように、左
右方向に軸線が向けられたプロペラ5aを船室内の油圧
モータによって回転させる構造になっており、管状連結
部材5cを介して船体2に固定されている。なお、油圧
モータ5bを駆動する油圧は、船体後部に搭載されたエ
ンジン6(図5)が油圧ポンプ(図示せず)を駆動する
ことによって供給されるように構成されている。また、
この油圧モータ5bへ供給する油圧の油圧回路を正逆に
切り換えることによってプロペラ5aを正転と反転とに
切換え、船体2が左右何れの方向へも旋回することがで
きるようになっている。さらに、前記管状連結部材5c
の両端の開口部には、プロペラ5aに海中の異物が当た
るのを防ぐためのスクリーン(図示せず)が配設されて
いる。このスクリーンは、ステンレス鋼製パイプを格子
状に組合わせて形成されている。
【0018】なお、船体2の後部に符号7で示すものは
前記エンジン6とともに船内外機を構成する従来周知の
ドライブユニット、船体2の前後方向略中央部に設けら
れた符号8で示すものは後述する酸処理槽に供給する酸
処理用薬液を貯留するための薬液庫である。
【0019】前記海苔網用ガイド4はステンレス製鋼管
を組合わせて形成され、船体2の左右上縁のトップレー
ル9に前後に間隔をおいて複数本立設された支柱10
と、これらの支柱10の上縁に溶接され、船体前部から
ブリッジ3より上側を通って船体後部より後方へまで延
びる左右一対の海苔網用レール11と、最前部の支柱1
0の下部から薬液庫8の前部近傍まで後下がりに延びて
後端部が船体2のデッキ12に固定された左右一対のガ
イドレール13と、このガイドレール13に後端部が摺
動管14を介して連結されるとともに前記左右の海苔網
用レール11の最前部どうしの間に横架されたクロスパ
イプ11a(図6)に支承されて前後に平行移動自在に
構成された移動式レール15等から形成されている。な
お、この移動式レール15が本発明に係る海苔網用ガイ
ドの前端部を構成している。
【0020】前記摺動管14は、その内方にガイドレー
ル13が貫通されてガイドレール13に長手方向に沿っ
て摺動自在に支持されており、移動式レール15の後端
部が連結されている。この移動式レール15は図6に示
すように、後端が摺動管14に連結されて前後に延びる
メインパイプ15aと、左右に延びるクロスパイプ15
bと、このクロスパイプ15bから前方へ延びるサブパ
イプ15cとから形成されており、前部が前記左右の海
苔網用レール11,11の間から前方に延出されてい
る。そして、延出部は平面視において前方へ向かうにし
たがって次第に幅狭になり、先端が尖るように形成され
ている。
【0021】また、この移動式レール15は、図1およ
び図2に示すように側面視において略へ字状となるよう
に湾曲形成されており、摺動管14をガイドレール13
の前端部まで移動させて最も前側へ移動した状態で、そ
の前部が図3および図4に示すように前下がりに傾斜し
た状態で海中に没するように構成されている。図3およ
び図4に示した移動式レール15の位置が海苔網持ち上
げ位置となり、図1および図2に示した移動式レール1
5の位置が収納位置になっている。なお、図3および図
4中の二点鎖線Lは海面を示し、符号Nは海面に漂う海
苔網を示している。
【0022】そして、この移動式レール15の前後方向
の長さ寸法は、図3および図4で示した海苔網持ち上げ
位置にこの移動式レール15を移動させた状態で、その
前端が前記スラスター5に対して下方に位置づけられる
ように設定されている。
【0023】上述したように構成された海苔網用ガイド
4を用いて海面上に漂う海苔網を船上へ導くには、先
ず、移動式レール15を図1および図2に示した収納状
態から前方へ移動させる。このときには、摺動管14を
ガイドレール13に対して前側へ摺動させるとともに、
移動式レール15を前記クロスパイプ11aに支承させ
た状態でこれに対して滑らせる。
【0024】そして、摺動管14をガイドレール13の
前端部まで移動させると、移動式レール15は側面視へ
字状に形成されている関係からその前部が図3および図
4に示すように前下がりに傾斜した状態で海中に没する
ようになる。
【0025】次に、図3および図4に示す状態からこの
海苔養殖作業用船1を前進させる。これにより海苔網N
は移動式レール15に乗り上げ、さらに海苔養殖作業用
船1が前進することによって、移動式レール15から海
苔網用レール11に乗るようになって船上を後方へ移動
し、しかる後、海苔網用レール11の後端から海面に下
りることになる。本発明に係る海苔養殖作業用船1では
海苔網Nが船上を移動するときに海苔の刈り取りと海苔
網の酸処理を行う。
【0026】16は海苔を刈り取るための刈り取り装置
である。この刈り取り装置16は、不図示の刈り取り用
刃を左右方向の軸線回りに回転させて海苔網から海苔を
刈り取る従来周知の構造のものが採用され、前記海苔網
用ガイド4にブラケットパイプ17を介して支持されて
いる。
【0027】18は海苔が刈り取られた後の海苔網Nに
酸処理を施すための酸処理槽である。この酸処理槽18
は、上方に向けて開口する略皿状に繊維強化プラスチッ
クによって一体形成され、この酸処理槽上を海苔網Nが
移動するときに、皿部分に溜めれた酸処理用薬液に海苔
網Nが浸漬されることと、後述するノズルから薬液を吹
き付けることとによって、海苔網に酸処理用薬液を浸透
させる構造になっている。
【0028】そして、この酸処理槽18は、図13に示
すようにその左右両側縁および前後縁にフランジ18a
が一連に形成され、このフランジ18aを介して前記海
苔網用ガイド4に支持固定されている。この固定部分の
構造は、左右の海苔網用レール11や、これらのレール
11,11間に横架された酸処理槽前側クロスパイプ
(図示せず)および酸処理槽後側クロスパイプ11b
(図7)の下縁に、図15〜図17に示すように平板状
支持板19を溶接し、この支持板19上に前記フランジ
18aを載置させた状態で両者をボルトナットによって
締結させる構造になっている。
【0029】酸処理槽18は図1に示すように、前記刈
り取り装置16の後方からブリッジ3の上方を通って船
尾に達するまで前後に長く形成され、図13に示すよう
に、ブリッジ3より前側に前記薬液庫8から薬液が供給
される第1処理部20が形成されるとともにブリッジ3
より後側に第2酸処理部21とが形成され、かつ左右両
側部に、第1酸処理部20から左右の溢出路22を介し
て溢れ出た薬液を第2酸処理部21へ導くための薬液溝
23が形成されている。
【0030】前記第1酸処理部20は、その側壁を形成
する部分に全周にわたって薬液供給路24が一体に形成
されている。この薬液供給路24は図14および図15
に示すように、断面略四角形状に形成されており、ブリ
ッジ3の直前で左右方向に延びる部分に薬液供給ホース
25が左右一対として2本接続されている。なお、この
ブリッジ3の直前で左右に延びる部分は、図14に示す
ようにその下面24aがブリッジ3の前側上縁より低位
置に位置づけられている。
【0031】また、前記薬液供給路24を第1酸処理部
20に対して仕切る部分には、薬液供給路24内の薬液
を第1酸処理部20内の斜め上方へ向けて噴出させるた
めのノズル26が形成されている。このノズル26は、
第1酸処理部20の周囲全域にわたって周方向に間隔を
おいて多数形成されており、その各々は、図14中に符
号αで示す噴出角度が約45度になるように構成されて
いる。なお、図14および図15ではノズル26の構成
を理解し易いように実際より上下開口幅を広くして描い
てある。
【0032】さらに、前記ノズル26が形成される第1
酸処理部20の周壁部分は、海苔網Nが酸処理槽18上
を移動するときにこの部分に引っ掛かることがないよう
に、上縁の角部(図14および図15中に符号Rで示
す)が丸められている。
【0033】前記薬液供給ホース25は下端部が図5お
よび図12に示すように薬液供給ポンプ27に接続され
ている。この薬液供給ポンプ27は、薬液庫8から薬液
を汲み上げて薬液供給ホース25を介して前記薬液供給
路24へ薬液を圧送するように構成されている。
【0034】薬液庫8は図5に示すように、ブリッジ3
の前方であって前記酸処理槽18より下方に配置され、
船体2の底部に左右方向一側から他側にわたるように船
体2と一体的に形成されている。そして、この薬液庫8
は、図5および図11に示すように、その底部8aと船
底28との間に発泡プラスチック29を介装させて実質
的に二重底となるように構成されている。すなわち、二
重底にして薬液庫8の剛性を容易に確保できる構造にな
っている。
【0035】前記第2酸処理部21は、図13(a)に
示すように左右両側が前記薬液溝23に連通され、図1
3(b)に示すように後下がりに傾斜されてその後部が
薬液回収部30に連通されている。この薬液回収部30
は、第2酸処理部21の後端部に左右2箇所に設けら
れ、それぞれが薬液溝23の後端部に連通されて左右の
薬液戻し口30aに薬液を流下させるように略漏斗状に
形成されている。この薬液回収部30を後方からみた状
態を図17に示す。そして、左右の薬液回収部30どう
しの間であって船体左右方向中央部には、図17に示す
ように開きスペースSが形成されている。
【0036】前記薬液戻し口30aは、薬液回収部30
に接続された薬液戻りホース31を介して図5に示す船
体後部の薬液受庫32に連通されている。この薬液受庫
32は図7に示すように船体後部の左右2箇所に配設さ
れ、薬液戻りホース31の下端と対向する上部には図1
2に示すように、異物除去用金網33を有する受け皿3
4が取付けられている。そして、これら左右の薬液受庫
32は、その底部の薬液排出口32aが左右の薬液戻し
通路35を介して前記薬液庫8の後側上部に連通されて
いる。
【0037】前記薬液戻し通路35は、図10に示すよ
うにデッキ12の下面に沿わせて形成されている。な
お、デッキ12はブリッジ前部で船体後部側が前部側に
対して段差をもって高くなるように形成され、この高い
後部が図12に示すように前下がりに傾斜されている。
すなわち、薬液戻し通路35はデッキ12を通路壁の一
部として形成され、デッキ12の傾斜を利用して薬液を
薬液受庫32から薬液庫8へ流下させるように構成され
ている。
【0038】なお、図10において符号36で示すもの
はベンチレーションパイプで、デッキ12より下方の機
関室Kと大気とを連通させるものである。このベンチレ
ーションパイプ36は、デッキ12の側縁部を上下に貫
通しており、デッキ12より上方に位置する部分は、端
面下向きコ字状に形成されたトップレール9の内方に臨
んで下向きU字状に曲げられている。
【0039】次に、上述したように酸処理槽18に薬液
庫8や薬液受庫32を連通させて構成された酸処理装置
の動作について説明する。先ず、薬液供給ポンプ27が
作動すると、薬液庫8内の薬液が薬液供給ホース25か
ら酸処理槽18の薬液供給路24に圧送され、ここに溜
められる。そして、薬液供給路24内が薬液で満たされ
るようになると、薬液はノズル26から第1酸処理部2
0の上方へ向けて噴出される。この噴出された薬液は第
1酸処理部20内に溜められ、液面が溢出路22に達し
たときにこの溢出路22を通って薬液溝23に溢れ出
る。
【0040】薬液溝23に流出した薬液は、そこを伝っ
て後方へ流れ下り、大部分が第2酸処理部21に流れ込
むとともに残りが薬液回収部30に流れ込む。第2酸処
理部21に流れ込んだ薬液は、ここを伝って後方へ流れ
て薬液回収部30に流出する。そして、薬液回収部30
に流れ込んだ薬液は、薬液戻し口30aから薬液戻りホ
ース31および金網33を介して薬液受庫32に流入
し、さらに、薬液受庫32の薬液排出口32aから薬液
戻し通路35を介して薬液庫8へ戻されることになる。
【0041】このように構成された酸処理装置を備えた
海苔養殖作業用船1によって海苔の刈り取りおよび海苔
網の酸処理を施すには、図3および図4に示すように移
動式レール15を前進させて海苔網持ち上げ位置に位置
づけるとともに、海苔刈り取り装置16および薬液供給
ポンプ27を作動させた状態で、船体2を海苔網Nに向
け前進させて行う。なお、進行方向を左右に微調整する
場合にはスラスター5を使用する。
【0042】海苔網Nが海苔網用ガイド4によって案内
されて海苔刈り取り装置16の上方にさしかかると、海
苔網Nから垂れ下がった海苔が刈り取られる。なお、刈
り取られた海苔はデッキ12の低い前部に溜められる。
そして、さらに船体2が前進し海苔の刈り取られた海苔
網Nが酸処理槽18の第1酸処理部20に達すると、こ
の海苔網Nはノズル26から噴出されている薬液が下方
から斜めに吹き付けられるとともに、第1酸処理部20
内に溜められた薬液に浸漬されて薬液が浸透される。
【0043】第1酸処理部20を通過した海苔網Nは、
ブリッジ3の上方を通過した後に第2酸処理部21に達
し、この第2酸処理部21を流れている薬液が付着する
ようになる。すなわち、海苔網Nは第1酸処理20と第
2酸処理部21との両方で酸処理されることになる。
【0044】このように第2酸処理部21で薬液が付着
した海苔網Nは、海苔網用レール11によって船尾側へ
導かれて海面へ戻される。これにより海苔の刈り取り作
業と海苔網の酸処理とが連続して行われることになる。
【0045】また、風や海流の影響を受けて船体2の進
行方向が海苔網Nの延在方向と一致しないときには、ス
ラスター5を駆動して進行方向を左右に調整する。例え
ば、スラスター5によって船体2の左側から右側へ水流
を発生させることにより、船体前部は左方へ移動する。
この水流は、スラスター5のプロペラ5aが回転して管
状連結部材5cの一方の開口端から海水がその内部に吸
い込まれ、他方の開口端から噴出されることによって生
じる。
【0046】海苔刈り取り作業・海苔網の酸処理作業を
行うために海苔網用ガイド4の移動式レール15を海苔
網持ち上げ位置に移動させて船体2を前進させると、こ
の移動式レール15の前端がスラスター5に対して下方
に位置づけられた状態で海中を前方へ進むことになる。
このため、前記作業時にはスラスター5より船体前側の
海中に漂う異物が海苔網用ガイドの前端部における海中
に没している部分に掛かるようになり、スラスター5の
水吸込口の近傍は異物の少ない状態になる。
【0047】したがって、上述したようにスラスター5
を使用すると、このスラスター5は異物の少ない海水を
吸込むようになる。このため、スラスター5における前
記管状連結部材5cの両端の開口部に設けられたスクリ
ーンに、海中に漂う海苔やその他の異物が吸い寄せられ
て付着するのを抑えることができる。
【0048】また、本実施例で示したように、船体前部
に、船体幅方向に延びるとともに移動式レール15を支
承するクロスパイプ11aを設け、かつ移動式レール1
5の後端部を摺動自在に支持するとともに船体前後方向
に延びる左右一対のガイドレール13を設け、このガイ
ドレール13の前端部を前記クロスパイプ11aよりも
後方の船体2に固定するという構成を採ると、以下の2
つの利点がある。 (1)移動式レール15はクロスパイプ11aによって
支承されているので、移動式レール15を前後に移動し
た際に船体2が傷付くことを防止できる。 (2)ガイドレール13の前端部をクロスパイプ11a
よりも後方の船体に固定したので、クロスパイプ11a
の位置を下側へ下げてもこれがガイドレール13と干渉
することがない。このため、クロスパイプ11aの位置
を低くひいては移動式レール15の前端を低い位置に位
置づけることができ、スラスター5より船体前側の海中
に漂う異物を一層確実に除去できる。
【0049】さらに、クロスパイプ11aを、船体前部
から船体後部に延びる左右一対の海苔網用レール11前
部の間に横架されるように構成すれば、クロスパイプ1
1aによって海苔網用レール11の剛性が向上する。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る海苔養
殖作業用船は、海苔網用ガイドの前端部を、その前端が
船首から前方へ突出して海中に没する海苔網持ち上げ位
置と、船上に引き上げられた収納位置との間で移動自在
に構成し、海苔網持ち上げ位置での海苔網用ガイドの前
端を、スラスターに対して下方となる位置に位置づけた
ため、海苔網用ガイドの前端部を海苔網持ち上げ位置に
移動させた状態で船体を前進させることにより、スラス
ターより船体前側の海中に漂う異物が海苔網用ガイドの
前端部における海中に没している部分に掛かることにな
る。
【0051】したがって、スラスターの水吸込口の近傍
は異物の少ない状態になるので、スラスターは異物の少
ない海水を吸込むようになる。このため、スラスターの
水吸込口に海中を漂う海苔等の異物が詰まるのを抑える
ことができるから、長期間にわたって高い旋回性能が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る海苔養殖作業船の側面図であ
る。
【図2】 図1における船体前部を拡大して示す側面図
である。
【図3】 海苔網用ガイドの移動式レールを海苔網持ち
上げ位置まで前進させた状態を示す側面図である。
【図4】 図4は図3に示した移動式レールを拡大して
示す側面図である。
【図5】 図1における船体後部を拡大して示す側面図
である。
【図6】 船体前部を示す図で、同図において図中の一
点鎖線に対して上側は平面図を示し、下側は底面図を示
す。
【図7】 船体後部を示す図で、同図においても図中の
一点鎖線より上側は平面図を示し、下側は底面図を示
す。
【図8】 図2における船底部のVIII−VIII線断面図で
ある。
【図9】 スラスター取付け部を拡大して示す断面図で
ある。
【図10】 図7におけるX−X線断面図である。
【図11】 図7における船体のXI−XI線断面図であ
る。
【図12】 薬液受庫から薬液庫へ至る薬液戻り通路を
示す断面図である。
【図13】 酸処理槽を示す図で、同図(a)は左側半
部の平面図、同図(b)は(a)図におけるB−B線断
面図である。
【図14】 図13(a)におけるXIV−XIV線断面図で
ある。
【図15】 図13(a)におけるXV−XV線断面図であ
る。
【図16】 図13(a)におけるXVI−XVI線断面図で
ある。
【図17】 酸処理槽を後方から見た図である。
【符号の説明】
1…海苔養殖作業用船、2…船体、3…ブリッジ、4…
海苔網用ガイド、5…スラスター、8…薬液庫、11…
海苔網用レール、12…デッキ、13…ガイドレール、
14…摺動管、15…移動式レール、16…海苔刈り取
り装置、18…酸処理槽、N…海苔網。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 海苔網を海面から抄い上げこれを船体の
    後部へ導く海苔網用ガイドが設けられるとともに、船体
    左右方向へ水流を発生させて船体の向きを変えるスラス
    ターが船底前部に設けられた海苔養殖作業用船におい
    て、前記海苔網用ガイドの前端部を、その前端が船首か
    ら前方へ突出して海中に没する海苔網持ち上げ位置と、
    船上に引き上げられた収納位置との間で移動自在に構成
    し、海苔網持ち上げ位置での海苔網用ガイドの前端を、
    前記スラスターに対して下方となる位置に位置づけたこ
    とを特徴とする海苔養殖作業用船。
JP1142695A 1995-01-27 1995-01-27 海苔養殖作業用船 Pending JPH0856513A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100408427C (zh) * 2004-05-31 2008-08-06 中国水产科学研究院渔业机械仪器研究所 漂浮物打捞设备
US12065230B1 (en) 2022-02-15 2024-08-20 Brunswick Corporation Marine propulsion control system and method with rear and lateral marine drives
US12110088B1 (en) 2022-07-20 2024-10-08 Brunswick Corporation Marine propulsion system and method with rear and lateral marine drives
US12134454B1 (en) 2022-07-20 2024-11-05 Brunswick Corporation Marine propulsion system and method with single rear drive and lateral marine drive
US12258115B2 (en) 2022-07-20 2025-03-25 Brunswick Corporation Marine propulsion system and joystick control method

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