JPH0859124A - エレベーターの運転制御方法 - Google Patents

エレベーターの運転制御方法

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Publication number
JPH0859124A
JPH0859124A JP6195472A JP19547294A JPH0859124A JP H0859124 A JPH0859124 A JP H0859124A JP 6195472 A JP6195472 A JP 6195472A JP 19547294 A JP19547294 A JP 19547294A JP H0859124 A JPH0859124 A JP H0859124A
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JP
Japan
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drive
failure
drive system
car
processing unit
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JP6195472A
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English (en)
Inventor
Mitsuyo Nishikawa
光世 西川
Toshio Meguro
都志雄 目黒
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数の駆動系を有するエレベーターにおい
て、駆動系の一部に故障が生じた場合、健全な駆動系を
用いて安全に乗りかごを階床に停止させる。 【構成】 故障系判定処理部1は、故障信号を検知する
と故障した駆動系と健全な駆動系との切り分けを行い故
障した駆動系を記憶する。故障系切り離し処理部2は、
故障した駆動系への駆動指令の出力をSW2のOFFに
より停止させ、同時(同一制御周期内)に、SW3また
はSW4を「×2」側に切り替えて健全な駆動系へのト
ルク指令値を2倍にする。また、停止階床設定処理部3
は、該処理部3が有効とされたとき、駆動系の故障が検
出されたときの乗りかごの位置と、そのときのかご速度
と、停止時の減速度とを用いて安全に停止できる階床を
演算し、その階床を目的階として制御系に与える。 【効果】 複数の駆動系のうち何れかの駆動系の故障が
検知された場合、健全な駆動系を用いて目的とする階床
に安全に乗りかごを停止させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エレベーターの運転制
御方法に係り、特に、複数の駆動系を有するマルチドラ
イブ式のエレベーターにおいて、複数の駆動系の一部に
故障が生じた場合に適用して好適なエレベーターの運転
制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】マルチドライブ式のエレベーターの制御
に関する従来技術として、例えば、特開平3−3699
1号公報等に記載された技術が知られている。
【0003】この従来技術は、通常運転時、1台の乗り
かごを2台のインバータにより駆動して運転し、故障時
には、故障側のインバータ回路をリレーにより切り離
し、健全な側の回路(系)のみで継続して運転を行うと
いうものであり、具体的には、故障が検出された時点
で、故障が検出された側の回路をリレーによりオフとし
て、故障側のインバータを切り離し、正常側のインバー
タに対する電流指令を正常時の2倍とするように制御す
るものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来技術は、
1台の乗りかごを2台のインバータにより駆動して運転
し、インバータの1台に故障が発生したとき、まず、故
障側のインバータ回路をリレーにより切り離し、その後
に正常なインバータに対する電流指令を2倍にしている
ため、(1)一方の系の切り離しにより総トルク量が減
少(乗りかごの速度が低下する)し、(2)このため、
正常系へのトルク負担が一時的に大きくなり電流指令値
が急増(乗りかごの速度が急増する)し、(3)さら
に、正常系に2倍の電流指令を与える(乗りかごの速度
が大きく変動する)という過程により制御が行われるこ
とになる。
【0005】このため、前述の従来技術は、前述した
(1)〜(3)の過程の中で乗りかごの速度に大幅な変
動を生じさせることになり、乗客に大きな不安感を与え
るという問題点を有している。
【0006】本発明の目的は、前記従来技術の問題点を
解決し、マルチドライブ式のエレベーターの運転制御に
おいて、何れかの駆動系の故障が検知された場合にも、
乗りかごの速度に変動を生じさせることなく、健全な
(正常な)系を用いて安全に乗りかごを階床に停止させ
ることができるエレベーターの運転制御方法を提供する
ことにある。
【0007】なお、本発明でいう駆動系は、少なくとも
コンバータ・インバータシステムを指し、モータについ
ては少なくとも1台備えていればよいものとする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば前記目的
は、複数の駆動系を有するエレベーターにおいて、制御
系が何れかの駆動系の故障を検知した場合、その故障系
を記憶する故障系判定処理部と、故障が発生した駆動系
への駆動指令の出力を即座に停止させると同時(同一制
御周期内)に、速度制御系の制御ゲインあるいは速度制
御系から得られたトルク指令値をN/(N−n)倍し
た、記憶した故障系以外の健全な駆動系に出力する駆動
指令値を求めて健全な駆動系に出力する故障系切り離し
処理部とを備え、乗客を目的階まで運んで乗りかごを停
止させた後、記憶された故障の駆動系の有無に基づいて
乗りかごの再起動を禁止するようにすることにより達成
される。
【0009】また、前記目的は、複数の駆動系を有する
エレベーターにおいて、制御系が何れかの駆動系の故障
を検知した場合、その故障した駆動系を記憶する故障系
判定処理部と、故障発生時のかご位置、かご速度及び減
速度から安全に乗りかごを停止させることができる最寄
り階を求めて目的階として制御系に与える停止階床設定
処理部と、故障が発生した駆動系への駆動指令の出力を
即座に停止させると同時(同一制御周期内)に、速度制
御系の制御ゲインあるいは速度制御系から得られたトル
ク指令値をN/(N−n)倍した、記憶した故障系以外
の健全な駆動系に出力する駆動指令値を求めて健全な駆
動系に出力する故障系切り離し処理部とを備え、乗客を
安全に停止できる最寄り階(新たに求めた目的階)まで
運んで乗りかごを停止させた後、記憶された故障系の有
無に基づいて乗りかごの再起動を禁止するようにするこ
とにより達成される。
【0010】さらに、前記目的は、前述において、制御
系が故障を検知した場合に、エレベーターの保守会社、
監視センタ等にその旨を発報するようにすることにより
達成される。
【0011】なお、前述において、指令値をN/(N−
n)倍とするのは、駆動系の総台数をN、故障した駆動
系の台数をn(N>n≧0)とした場合である。
【0012】
【作用】故障系判定処理部は、制御系が複数の駆動系を
有するエレベーターの何れかの駆動系の故障を検知した
場合に、故障した駆動系を記憶し、故障系切り離し処理
部は、故障の発生した駆動系への駆動指令の出力を即座
に停止すると同時(同一制御周期内)に、速度制御系に
対する制御ゲインあるいは速度制御系から得られたトル
ク指令値をN/(N−n)倍して健全な駆動系に出力す
る駆動指令値を求め健全な駆動系に出力する。
【0013】本発明は、前述により、同一制御周期内で
故障した駆動系の切り離しと健全な駆動系への駆動指令
の出力切り替えとを円滑に行うことができるので、健全
な駆動系を用いたエレベーターの運転への切り替えによ
る速度変動を抑えて、乗りかごを目的階まで安全に運転
して停止させ、その後、ドアを開いて乗客を安全に救出
することができる。また、記憶された故障駆動系の有無
に基づき正常に復帰する前の乗りかごの再起動を禁止す
ることができる。
【0014】また、本発明は、前述に加えて停止階床設
定処理部を備え、該停止階床設定処理部は、駆動系の故
障が検出されたとき、そのときのかご位置、かご速度及
び減速度に応じて、乗かごを安全に停止させることがで
きる最寄り階を求めてそれを目的階として設定する。
【0015】本発明は、これにより、同一制御周期内で
故障した駆動系の切り離しと健全な駆動系への駆動指令
の出力切り替えとを円滑に行うことができるので、健全
な駆動系を用いたエレベーターの運転への切り替えによ
る速度変動を抑えて、乗りかごを安全に停止できる最寄
り階(新たに求めた目的階)まで運転して停止させ、そ
の後、ドアを開いて乗客を安全に救出することができ
る。また、記憶された故障駆動系の有無に基づき正常に
復帰する前の乗りかごの再起動を禁止することができ
る。
【0016】本発明は、さらに、制御系が故障を検知し
た場合に、エレベーターの保守会社、監視センタ等にそ
の旨を発報することができる。
【0017】前述により、本発明は、複数の駆動系を有
するエレベーター運転時、一部の駆動系の故障発生によ
る乗客の閉じ込めを無くすことができると共に、健全な
駆動系への切り替えによる乗りかごの速度変動を抑える
ことができ、乗客の不安を解消することができる。
【0018】さらに、エレベーターの保守会社、監視セ
ンタ等にその旨を発報することができるので、故障によ
るエレベーターの停止時間を最小限に留めることができ
る。
【0019】
【実施例】以下、本発明によるエレベーターの運転制御
方法の一実施例を図面により詳細に説明する。
【0020】図1は本発明の実施例による制御系の構成
を示すブロック図、図2は本発明が適用されるマルチド
ライブ式エレベーターの構成例を示す図、図3は本発明
の効果を説明する図、図4は故障系判定手順の処理動作
を説明するフローチャート、図5は故障系切り離し手順
の処理動作を説明するフローチャート、図6は故障系判
定手順と故障系切り離し手順とを1つにした場合の処理
動作を説明する示すフローチャート、図7は停止階床設
定手順の処理動作を説明するフローチャートである。図
1、図2において、1は故障系判定処理部、2は故障系
切り離し処理部、3は停止階床設定処理部、9は速度制
御部、21は電源、22、23はコンバータ−インバー
タ、24、25はモータ、26はシーブ、27は乗りか
ご、28は釣り合い重り、29、30はPWM信号作成
部、31はロータリーエンコーダ、32は速度制御系、
SW0〜SW4は切り替えスイッチである。
【0021】まず、図2を参照して、本発明が適用され
る電流形マルチドライブ式エレベーターの構成例を説明
する。
【0022】図2に示すエレベーターは、1本のモータ
軸に互いに独立した2台のモータA24、B25が設け
られ、各モータA24、B25が、それぞれ独立したコ
ンバータ−インバータ(以下、単に、インバータA、B
という)22、23により駆動され、その駆動力により
モータ軸に直結されたシーブ26を回転させることによ
り、釣り合い重り28と共にロープによりシーブ26に
巻き掛けられているエレベーターの乗りかご27を昇降
させるように構成されている。
【0023】一方、速度制御系32は、ロータリーエン
コーダ31から得られるシーブ速度、すなわち、乗りか
ご速度に基づいて演算したトルク指令から、システム駆
動用の制御信号(直流電流指令値I、インバータ出力電
流指令値ω、位相指令値θ)を作成し、この制御信号に
基づいてインバータA22、インバータB23を制御す
る。すなわち、インバータA22、インバータB23
は、速度制御系32からの前記制御信号をPWM信号と
するPWM信号作成部29、30を介して制御される。
【0024】図2に示す例では、インバータA22をA
系、インバータB23をB系とし、速度制御系32は、
A系のインバータA22に対する制御信号として、直流
電流指令値IA*、インバータ出力電流指令値ωA*、位相
指令値θA*をPWM信号作成部29に出力し、B系のイ
ンバータB23に対する制御信号として、直流電流指令
値IB*、インバータ出力電流指令値ωB*、位相指令値θ
B*をPWM信号作成部30に出力している。
【0025】速度制御系32、PWM信号作成部29、
30、インバータA22、B23、モータA24、B2
5は、取り込んだシーブ速度を用いて速度制御系で演算
されたトルク指令値に基づいて駆動指令値を作成し、作
成した駆動指令値をそれぞれのインバータに供給する閉
ループを構成している。
【0026】なお、本発明においては、インバータ駆動
用の制御信号(直流電流指令値I、インバータ出力電流
指令値ω、位相指令値θ)を総称して駆動指令と称する
こととする。
【0027】次に、前述したエレベーターに適用される
本発明の制御系について説明する。
【0028】図1に示す本発明の実施例による制御系
は、細線で示した従来の速度制御系(ASR系)の構成
に、スイッチSW0〜SW4と太線の枠内で示した故障
判定処理部1、故障系切り離し処理部2、停止階床設定
処理部3を加えて構成されている。また、図示実施例
は、駆動系統がA、Bの2系統存在し、各系統がトルク
指令値を等分して分担しているとしているため、一方の
駆動系統に故障が発生し、他方の駆動系で乗りかごを駆
動する場合には、トルク指令を「×2」倍としている。
【0029】本発明の実施例は、駆動系の総台数をN台
とした場合にも適用することができる。そして、この場
合、故障となった駆動系の台数をn(N>n≧0)台と
すると、トルク指令は、N/(N−n)倍として与えら
れる。
【0030】図1に示す制御系は、速度目標値と乗りか
ごの実速度との偏差に基づいてトルク指令を発生する速
度制御部9と、荷重検出量に基づいて補正されたトルク
指令に基づいてインバータ駆動用の制御信号である駆動
指令を生成する機能部と、エレベーターの故障信号に基
づいて、故障した駆動系を記憶する故障系判定処理部1
と、故障発生時のかご位置、かご速度及び減速度から安
全に乗りかごを停止させることができる最寄り階を求め
て目的階として制御系に与える停止階床設定処理部3
と、故障が発生した駆動系への駆動指令の出力を即座に
停止させると同時(同一制御周期内)に、速度制御系の
制御ゲインあるいは速度制御系から得られたトルク指令
値をN/(N−n)倍した、記憶した故障系以外の健全
な駆動系に出力する駆動指令値を求めて健全な駆動系に
出力する故障系切り離し処理部2とを備えて構成されて
いる。
【0031】そして、前述した構成の制御系に含まれる
スイッチSW0及びSW1は、本発明の一実施例の動作
態様を切り替えるためのスイッチ、スイッチSW2は、
故障系への駆動指令の出力を停止するためのスイッチ、
スイッチSW3、SW4は、故障発生時の切り替えスイ
ッチである。
【0032】以下、SW0及びSW1をa側にした場合
の本発明の一実施例の第1の動作態様を説明する。
【0033】故障系判定処理部1は、故障信号を検知す
ると故障した駆動系と健全な駆動系との切り分けを行っ
て故障した駆動系を記憶し、故障系切り離し処理部2
は、スイッチSW2をOFFとすることにより、故障し
た駆動系への駆動指令の出力を停止すると同時(同一制
御周期内)に、スイッチSW3を「×2」側に切り替え
て健全な駆動系に対するトルク指令値を2倍にする。
【0034】なお、この本発明の一実施例における第1
の動作態様では、停止階床設定処理部3は、スイッチS
W0により切り離されているいるため動作しない。
【0035】図3には駆動系が2台設けられるエレベー
ターの乗かごが定速走行時に、1台の駆動系が故障とな
った場合の正常な駆動系に対する電流指令値とかご速度
の様子が示されている。
【0036】図3に示す例は、乗りかごの起動から時刻
t1まで、2台の駆動系により乗りかごの運転が行わ
れ、時刻t1で1台の駆動系に故障が生じたとしてい
る。この場合、前述した本発明の実施例では、図の太線
で示すように、時刻t1において、故障の検出と同時
に、その故障した駆動系の切り離しと、正常な駆動系に
対するトルク指令を2倍に設定する処理が実行されるの
で、正常な駆動系に対する電流指令は、直ちに2倍にさ
れる。この結果、本発明の一実施例は、かご速度をほと
んど変化させることなく乗りかごの運転を続けることが
できる。
【0037】図3には、細線で従来技術の場合について
も示しているが、従来技術の場合、一方の駆動系の故障
が検出された時刻t1から正常な駆動系に対する電流指
令が2倍にされるまで、Δtの時間が経過し、この間に
乗りかごの速度が低下して、これに伴い正常な駆動系に
対する電流指令がΔI増加し、その後に電流指令が2倍
にされることになる。この結果、従来技術は、図3に細
線で示すように、電流指令に大きな変動が生じ、乗りか
ごの速度が変動することになり、乗客に不安を抱かせる
こととなる。
【0038】本発明の一実施例は、前述したように、一
方の駆動系の故障が検出されたとき直ちに、故障した駆
動系を切り離すと共に、正常な駆動系に対する電流指令
を2倍〔駆動系の総台数N、故障した駆動系の台数n
(N>n≧0)としたとき、N/(N−n)倍〕にする
ことができるので、その後も、正常時と同様に乗りかご
の運転を継続し、目的階に乗りかごを停止させることが
できる。
【0039】次に、前述のように構成される本発明の一
実施例の第1の動作態様における故障系判定処理部1の
処理動作と故障系切り離し処理部2の処理動作とを詳細
に説明する。
【0040】まず、故障系判定処理部1の処理動作を図
4に示すフローにより説明する。
【0041】(1)図示しない制御系からの故障信号を
監視して、駆動系に故障が発生したか否かを判定し、故
障が発生していなければ処理を終了する(ステップ40
1)。
【0042】(2)ステップ401で故障した駆動系の
発生が検出されると、故障した駆動系と健全な駆動系と
を判定して切り分ける(ステップ402)。
【0043】(3)ステップ402の処理で切り分けた
故障した駆動系を記憶して処理を終了する(ステップ4
03)。
【0044】次に、故障系切り離し処理部2の処理動作
を図5に示すフローにより説明する。
【0045】(1)図示しない制御系からの故障信号を
監視して、駆動系に故障が発生したか否かを判定し、故
障が発生していなければ処理を終了する。なお、故障信
号は、故障系判定処理部1からスルーで、あるいは、ス
テップ401の判定結果として与えられる(ステップ4
01)。
【0046】(2)ステップ501で故障した駆動系の
発生が検出されると、図4のステップ403で記憶され
た故障した駆動系を用いて、図1に示す駆動指令値を出
力するスイッチSW2の故障系側をOFFにする(ステ
ップ502)。
【0047】(3)図1に示す切り替えスイッチSW3
を「×2」側に切り替え、トルク指令を2倍にして処理
を終了する(ステップ503)。
【0048】前述した図4及び図5の処理は、同一の制
御周期内で実行される。これにより、前述した本発明の
一実施例によれば、エレベーターの乗りかごは、故障し
た駆動系の切り離しによる速度変動を受けることなく、
あるいは、最小限に留めて、目的階まで運転を継続する
ことができる。そして、本発明一実施例は、故障した駆
動系を記憶しているので、目的階に乗りかごを停止させ
た後、故障した駆動系の有無を判定し、故障した駆動系
がある場合に、正常に復帰する前の再起動を禁止する等
の処理を行うことができる。
【0049】図6に示すフローは、前述した図4、図5
の故障系判定処理部1と故障系切り離し処理部2との処
理動作を1つの処理で行う場合の例を示したもので、処
理の詳細は、図4、図5の場合と同一であるので、その
説明を省略する。
【0050】次に、前述した本発明の一実施例におい
て、スイッチSW0及びSW1をb側にした場合の例で
ある本発明一実施例における第2の動作態様を説明す
る。
【0051】この動作態様では、故障系判定処理部1
が、前述と同様に駆動系の故障信号を検知すると故障し
た駆動系と健全な駆動系との切り分けを行って故障した
駆動系を記憶し、停止階床設定処理部3が、駆動系の故
障が検出されたときの乗りかごの位置及びかご速度と、
停止時の減速度とを用いて安全に停止できる階床を演算
しその階床を目的階として制御系に与え、故障系切り離
し処理部2が、故障した駆動系への駆動指令をスイッチ
SW2により停止すると同時(同一制御周期内)に、ス
イッチSW4を「×2」側に切り替えてトルク指令値演
算時の制御ゲインを2倍にする。
【0052】この場合の故障系判定処理部1と故障系切
り離し処理部2の処理動作は、図4及び図5に示したフ
ローにおけるスイッチSW3の切り替えをスイッチSW
4の切り替えとするだけで、その他は同様に行われるの
で、この動作態様における故障系判定処理部1と故障系
切り離し処理部2の処理動作の説明は省略する。
【0053】従って、ここでは、停止階床設定処理部3
の処理動作を図7に示すフローを参照して説明する。
【0054】(1)まず、駆動系故障が検出されたとき
の乗りかごの現在位置x0と、乗りかごの現在の速度v
と、乗りかご停止時の減速度αとにより、次式により乗
りかごが安全に停止できる階床を演算する。
【0055】 停止時間の演算 t=v/α (1) 停止距離の演算 X=vt+(αt2)/2 (2) 残距離 x=|XL−x0| (3) 但し、XLは進行方向の端階の位置である(ステップ7
01)。
【0056】(2)ステップ701の演算結果に基づい
て、乗りかごが安全に停止できる階床が有るか否かを次
の判定式を用いて判定する。
【0057】x≧X の場合、安全に停止できる階床有
りと判定し、x<X の場合、安全に停止できる階床無
しと判定する(ステップ702)。
【0058】(3)ステップ702の判定で、乗りかご
が安全に停止できる階床無しと判定された場合、乗りか
ごを非常停止させる指示を制御系に与える(ステップ7
03)。
【0059】(4)ステップ702の判定で、乗りかご
が安全に停止できる階床有りと判定された場合、乗りか
ごが安全に停止できる階床を目的階として制御系に与え
る。すなわち、この場合、停止距離よりも残距離の方が
大きく、乗りかごが安全に停止できる階床が存在する。
乗りかごが安全に停止できる最寄り階は、(x0+X)
(かご下降の場合、(x0−X))よりも遠くて、且
つ、(x0+X)(かご下降の場合、(x0−X))に
最も近い階床位置として求めることができ、これが目的
階として制御系に与えられる(ステップ704)。
【0060】前述した本発明の一実施例の第2の動作態
様によれば、エレベーターの乗りかごは、故障した駆動
系の切り離しによる速度変動を受けることなく、あるい
は、最小限の速度変動を生じるだけで、安全に停止でき
る最寄り階を目的階として運転されることになる。そし
て、この場合にも、故障した駆動系を記憶しているの
で、目的階に乗りかごを停止させた後、故障した駆動系
の有無を判定し、故障した駆動系がある場合に、正常に
復帰する前の再起動を禁止する等の処理を行うことがで
きる。
【0061】また、前述した本発明の実施例において、
図4〜図6により説明した故障発生時のフローにエレベ
ーター保守会社あるいは監視センタ等への発報処理を追
加することにより、復旧時間の短縮を図ることが可能と
なる。
【0062】前述した本発明の一実施例において、その
第1の動作態様で、スイッチSW3ではなくスイッチS
W4を「×2」側に切り替え、また、第2の動作態様
で、スイッチSW4ではなくスイッチSW3を「×2」
側に切り替えるようにしてもよい。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、複
数の駆動系を有するマルチドライブ式エレベーターにお
いて、複数の駆動系の一部に故障が生じた場合に、乗客
の安全を最優先として、健全(正常)な駆動系を用いて
目的とする階床に安全に乗りかごを停止させることが可
能となる。
【0064】また、本発明によれば、故障した駆動系を
記憶しているので、目的階に乗りかごを停止させた後、
故障した駆動系の有無を判定し、故障した駆動系がある
場合に、正常に復帰する前の再起動を禁止する等の処理
を行うことができる。
【0065】さらに、本発明によれば、エレベーター保
守会社あるいは監視センタ等へ発報を行うようにするこ
とにより、復旧時間の短縮を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による制御系の構成を示すブロ
ック図である。
【図2】本発明が適用されるマルチドライブ式エレベー
ターの構成例を示す図である。
【図3】本発明の効果を説明する図である。
【図4】故障系判定手順の処理動作を説明するフローチ
ャートである。
【図5】故障系切り離し手順の処理動作を説明するフロ
ーチャートである。
【図6】故障系判定手順と故障系切り離し手順とを1つ
にした場合の処理動作を説明する示すフローチャートで
ある。
【図7】停止階床設定手順の処理動作を説明するフロー
チャートである。
【符号の説明】
1 故障系判定処理部 2 故障系切り離し処理部 3 停止階床設定処理部 9 速度制御部 21 電源 22、23 コンバータ−インバータ 24、25 モータ 26 シーブ 27 乗りかご 28 釣り合い重り 29、30 PWM信号作成部 31 ロータリーエンコーダ 32 速度制御系 SW0〜SW4 切り替えスイッチ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の駆動系により駆動されるエレベー
    ターの運転制御方法において、何れかの駆動系の故障が
    検知された場合、故障した駆動系への駆動指令の出力を
    停止すると同時に、速度制御系の制御ゲインまたは速度
    制御系から得られたトルク指令値を、駆動系の全数と故
    障した駆動系の数とにより決まる所定倍し、残りの健全
    な駆動系が故障した駆動系がない場合と同一の駆動力を
    発生できる駆動指令を作成し、この駆動指令を健全な駆
    動系に出力することを特徴とするエレベーターの運転制
    御方法。
  2. 【請求項2】 複数の駆動系により駆動されるエレベー
    ターの運転制御方法において、何れかの駆動系の故障が
    検知された場合、故障した駆動系への駆動指令の出力を
    停止すると同時に、速度制御系の制御ゲイン或いは速度
    制御系から得られたトルク指令値を、駆動系の全数と故
    障した駆動系の数とにより決まる所定倍し、残りの健全
    な駆動系が故障した駆動系がない場合と同一の駆動力を
    発生できる駆動指令を作成し、この駆動指令を健全な駆
    動系に出力し、健全な駆動系を用いて乗りかごを目的階
    あるいは停止可能な最寄階まで運転して停止させること
    を特徴とするエレベーターの運転制御方法。
  3. 【請求項3】 複数の駆動系により駆動されるエレベー
    ターの運転制御方法において、故障系判定処理部と、故
    障系切り離し処理部とを備え、前記故障系判定処理部
    は、何れかの駆動系の故障が検知されたとき、故障した
    駆動系を記憶し、前記故障系切り離し処理部は、前記故
    障系判定処理部により記憶された故障の駆動系への駆動
    指令の出力を停止すると同時に、速度制御系の制御ゲイ
    ンあるいは速度制御系から得られたトルク指令値を、駆
    動系の全数と故障した駆動系の数とにより決まる所定倍
    し、残りの健全な駆動系が故障した駆動系がない場合と
    同一の駆動力を発生できる駆動指令を作成し、この駆動
    指令を記憶された故障系以外の健全な系に出力すること
    により、故障した駆動系を切り離し健全な駆動系を用い
    て、乗りかごを目的階まで運転して停止させることを特
    徴とするエレベーターの運転制御方法。
  4. 【請求項4】 複数の駆動系により駆動されるエレベー
    ターの運転制御方法において、何れかの駆動系の故障が
    検知された場合、そのときのかご位置及びかご速度と停
    止時の減速度とを用いて安全に停止できる階床を演算
    し、故障した駆動系への駆動指令の出力を停止すると同
    時に、速度制御系の制御ゲインあるいは速度制御系から
    得られたトルク指令値を、駆動系の全数と故障した駆動
    系の数とにより決まる所定倍し、残りの健全な駆動系が
    故障した駆動系がない場合と同一の駆動力を発生できる
    駆動指令を作成し、この駆動指令を健全な系に出力する
    ことにより、故障した駆動系を切り離し健全な駆動系を
    用いて、乗りかごを安全に停止できる階床まで運転して
    停止させることを特徴とするエレベーターの運転制御方
    法。
  5. 【請求項5】 複数の駆動系により駆動されるエレベー
    ターの運転制御方法において、故障系判定処理部と、停
    止階床設定処理部と、故障系切り離し処理部とを備え、
    前記故障系判定処理部は、何れかの駆動系の故障が検知
    されたとき、故障した駆動系を記憶し、前記停止階床設
    定処理部は、そのときのかご位置及びかご速度と停止時
    の減速度とを用いて安全に停止できる階床を演算して目
    的階として新たに設定し、前記故障系切り離し処理部
    は、前記故障系判定処理部により記憶された故障の駆動
    系への駆動指令の出力を停止すると同時に速度制御系の
    制御ゲインあるいは速度制御系から得られたトルク指令
    値を、駆動系の全数と故障した駆動系の数とにより決ま
    る所定倍し、残りの健全な駆動系が故障した駆動系がな
    い場合と同一の駆動力を発生できる駆動指令を作成し、
    この駆動指令を記憶された故障系以外の健全な系に出力
    することにより、故障した駆動系を切り離し健全な駆動
    系を用いて、乗りかごを前記新たに設定した目的階まで
    運転して停止させることを特徴とするエレベーターの運
    転制御方法。
  6. 【請求項6】 前記故障系切り離し処理部は、前記駆動
    系の全数と故障した駆動系の数とにより決まる所定倍
    を、駆動系の総台数をN、故障した駆動系の台数をn
    (N>n≧0)としたとき、N/(N−n)倍として決
    定することを特徴とする請求項1ないし5のうち1記載
    のエレベーターの運転制御方法。
  7. 【請求項7】 乗りかごが階床に停止した後、正常に復
    帰する前の乗りかごの再起動を禁止することを特徴とす
    る請求項2ないし6のうち1記載のエレベーターの運転
    制御方法。
  8. 【請求項8】 何れかの駆動系の故障が検知された場
    合、エレベーターの保守会社、監視センタ等にその旨を
    発報することを特徴とする請求項1ないし7のうち1記
    載のエレベーターの運転制御方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002284464A (ja) * 2001-03-27 2002-10-03 Toshiba Elevator Co Ltd エレベータの制御装置
JP2011241086A (ja) * 2010-05-21 2011-12-01 Mitsubishi Electric Corp エレベータの制御装置
US8590288B2 (en) 2007-03-30 2013-11-26 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Fan control apparatus
JP2014082866A (ja) * 2012-10-16 2014-05-08 Fanuc Ltd 一つの被駆動体を駆動する複数のモータを制御するモータ制御装置

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