JPH086019Y2 - 高温下で耐磨耗、耐剥離性に優れた羽口 - Google Patents
高温下で耐磨耗、耐剥離性に優れた羽口Info
- Publication number
- JPH086019Y2 JPH086019Y2 JP1991001027U JP102791U JPH086019Y2 JP H086019 Y2 JPH086019 Y2 JP H086019Y2 JP 1991001027 U JP1991001027 U JP 1991001027U JP 102791 U JP102791 U JP 102791U JP H086019 Y2 JPH086019 Y2 JP H086019Y2
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- Japan
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- tuyere
- layer
- resistance
- welding
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は高温にさらされ溶融物等
と直接接触し溶損し易く、又小片コークス等により激し
い衝突磨耗をうけ、更には微粉炭等を吹込んだ場合には
極めて苛酷な温度環境下にある高炉の送風用羽口であっ
て、詳しくは高温下で耐磨耗、耐剥離性に優れた羽口先
端部表層の構造に関するものである。
と直接接触し溶損し易く、又小片コークス等により激し
い衝突磨耗をうけ、更には微粉炭等を吹込んだ場合には
極めて苛酷な温度環境下にある高炉の送風用羽口であっ
て、詳しくは高温下で耐磨耗、耐剥離性に優れた羽口先
端部表層の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】羽口先端部の表面構造については、各種
の改善手段が研究されており、その主なものとして例え
ば次のような方法が知られている。 (1)金属溶射(特開昭49−84911号)、 (2)セラミック溶射(特開昭59−20411号)、 (3)金属拡散浸透(実開昭48−96202号)、 (4)炭化物粉粒体を添加した金属溶接(特開昭54−
158336号)、 (5)コルモノイ合金溶接(実開昭51−32603
号)、 (6)純ニッケル溶接層への炭化チタンの溶接(実開昭
62−153355号)などである。
の改善手段が研究されており、その主なものとして例え
ば次のような方法が知られている。 (1)金属溶射(特開昭49−84911号)、 (2)セラミック溶射(特開昭59−20411号)、 (3)金属拡散浸透(実開昭48−96202号)、 (4)炭化物粉粒体を添加した金属溶接(特開昭54−
158336号)、 (5)コルモノイ合金溶接(実開昭51−32603
号)、 (6)純ニッケル溶接層への炭化チタンの溶接(実開昭
62−153355号)などである。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来技術には、それぞれ次のような問題点がある。即
ち、前記(1),(2)の溶射法では機械的密着強度が
溶接に比して格段に劣るのが普通であり、特に(2)の
セラミックスの場合には、機械性質が本体の銅と大幅に
異なることから早期に溶射層が剥離し易く、更には溶射
によって形成される被覆層の厚さは約0.3mm程度と薄
く、耐熱の効果については、使用初期にはある程度認め
られても被覆層が早期に剥離することから耐磨耗性は極
めて小さかった。
従来技術には、それぞれ次のような問題点がある。即
ち、前記(1),(2)の溶射法では機械的密着強度が
溶接に比して格段に劣るのが普通であり、特に(2)の
セラミックスの場合には、機械性質が本体の銅と大幅に
異なることから早期に溶射層が剥離し易く、更には溶射
によって形成される被覆層の厚さは約0.3mm程度と薄
く、耐熱の効果については、使用初期にはある程度認め
られても被覆層が早期に剥離することから耐磨耗性は極
めて小さかった。
【0004】前記(3)の金属拡散浸透では被覆層中に
銅との混合層があるため、全体として硬度が希釈され、
被覆層断面においても均一な硬度を有する層を形成せし
めることは難しく、前記(1),(2)と同様に耐熱の
効果は認められても耐磨耗性は小さかった。前記(4)
の炭化物粉粒体を添加した金属溶接では、耐剥離性につ
いては改善されても、耐摩耗性については添加した粉粒
体の有するミクロ的な高硬度部位に期待されるが、マク
ロ的に見ると全体硬度は粉粒体の高硬度が溶接基材に希
釈されたものと考えられ、これが十分な耐磨耗性を有す
るか否かは疑問である。前記(5)のコルモノイ合金溶
接では高温下での表面硬度の低下が大きく、また前記
(6)の純ニッケル溶接層上へ炭化チタンを主成分とし
た溶接層を形成したものは、耐磨耗性、耐剥離性を向上
させる点で優れているが、羽口を通して微粉炭等の燃料
を吹き込む高炉操業条件下での苛酷な環境下では耐剥離
性の点で十分とはいえずこれに対する改善が望まれてい
た。
銅との混合層があるため、全体として硬度が希釈され、
被覆層断面においても均一な硬度を有する層を形成せし
めることは難しく、前記(1),(2)と同様に耐熱の
効果は認められても耐磨耗性は小さかった。前記(4)
の炭化物粉粒体を添加した金属溶接では、耐剥離性につ
いては改善されても、耐摩耗性については添加した粉粒
体の有するミクロ的な高硬度部位に期待されるが、マク
ロ的に見ると全体硬度は粉粒体の高硬度が溶接基材に希
釈されたものと考えられ、これが十分な耐磨耗性を有す
るか否かは疑問である。前記(5)のコルモノイ合金溶
接では高温下での表面硬度の低下が大きく、また前記
(6)の純ニッケル溶接層上へ炭化チタンを主成分とし
た溶接層を形成したものは、耐磨耗性、耐剥離性を向上
させる点で優れているが、羽口を通して微粉炭等の燃料
を吹き込む高炉操業条件下での苛酷な環境下では耐剥離
性の点で十分とはいえずこれに対する改善が望まれてい
た。
【0005】本考案は上述した観点から微粉炭吹込時等
の苛酷な条件下においても機械的密着強度が高くて剥離
し難い、安定した硬化被覆層を有する耐磨耗性に優れた
羽口を提供することを目的とするものである。
の苛酷な条件下においても機械的密着強度が高くて剥離
し難い、安定した硬化被覆層を有する耐磨耗性に優れた
羽口を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案は、銅鋳物からな
る羽口本体の先端部表面にクロムを10〜20%含有し
たニッケル基からなる溶接層を形成し、さらにその溶接
層上に炭化チタンを主成分とした溶接層を形成してなる
高温下で耐磨耗、耐剥離性に優れた羽口を、要旨とする
ものである。
る羽口本体の先端部表面にクロムを10〜20%含有し
たニッケル基からなる溶接層を形成し、さらにその溶接
層上に炭化チタンを主成分とした溶接層を形成してなる
高温下で耐磨耗、耐剥離性に優れた羽口を、要旨とする
ものである。
【0007】次に本考案を図面と共に説明する。図1の
羽口本体は銅鋳物から成り、高温下における耐熱性を得
るために冷却水循環路2を設け水冷を行っている。これ
によりある程度の耐熱性は得られるが小片コークス等に
よる磨耗に対しては耐用性がなく早期に破損に至るた
め、本考案は羽口先端部表面にクロムを10〜20%含
有したニッケル基からなる銅母材と密着強度の高い溶接
層3を設け、さらにこの溶接層3上に炭化チタンを主成
分とした溶接層4を形成させたことによって炭化チタン
の密着強度を向上させる表面構造としたことを特徴とす
る。前記の羽口先端部表面構造は、銅母材と被覆層間の
剪断強度測定試験、熱衝撃を与えての亀裂発生試験、被
覆層断面硬度測定試験、高温下被覆層表面硬度測定試験
に依って本考案者らが知見したものである。
羽口本体は銅鋳物から成り、高温下における耐熱性を得
るために冷却水循環路2を設け水冷を行っている。これ
によりある程度の耐熱性は得られるが小片コークス等に
よる磨耗に対しては耐用性がなく早期に破損に至るた
め、本考案は羽口先端部表面にクロムを10〜20%含
有したニッケル基からなる銅母材と密着強度の高い溶接
層3を設け、さらにこの溶接層3上に炭化チタンを主成
分とした溶接層4を形成させたことによって炭化チタン
の密着強度を向上させる表面構造としたことを特徴とす
る。前記の羽口先端部表面構造は、銅母材と被覆層間の
剪断強度測定試験、熱衝撃を与えての亀裂発生試験、被
覆層断面硬度測定試験、高温下被覆層表面硬度測定試験
に依って本考案者らが知見したものである。
【0008】本考案による羽口先端部表面構造によれば
剪断強度は約55kg/mm2 と従来技術では得られなかっ
た高い機械的密着強度を有しており、熱衝撃を与えての
亀裂発生試験では室温から20分間で500℃まで昇温
し、その状態を10分間保持し、5分で室温まで冷却さ
せる熱サイクルを40回まで繰り返したところ、図2に
示すように、前述の従来技術によるものはいずれも接着
面あるいは硬化層表面に亀裂の発生が見られたが、本考
案によるものは亀裂の発生が全く見られず、極めて優れ
た耐剥離性を示した。これはクロムを10〜20%含有
したニッケル基からなる溶接層3が、上層となる炭化チ
タンを主成分とした溶接層4を形成させる際、境界面に
おいて良好な溶け込み層を形成し、これが耐剥離性に大
きく寄与するためである。
剪断強度は約55kg/mm2 と従来技術では得られなかっ
た高い機械的密着強度を有しており、熱衝撃を与えての
亀裂発生試験では室温から20分間で500℃まで昇温
し、その状態を10分間保持し、5分で室温まで冷却さ
せる熱サイクルを40回まで繰り返したところ、図2に
示すように、前述の従来技術によるものはいずれも接着
面あるいは硬化層表面に亀裂の発生が見られたが、本考
案によるものは亀裂の発生が全く見られず、極めて優れ
た耐剥離性を示した。これはクロムを10〜20%含有
したニッケル基からなる溶接層3が、上層となる炭化チ
タンを主成分とした溶接層4を形成させる際、境界面に
おいて良好な溶け込み層を形成し、これが耐剥離性に大
きく寄与するためである。
【0009】また、被覆層断面硬度測定試験では約70
0ビッカースの安定した硬化肉盛層が得られ、高温下被
覆層表面硬度測定試験では800℃の高温下においても
約400ビッカースと従来技術に見られた極端な硬度低
下がなく極めて優れた耐磨耗性を有している。
0ビッカースの安定した硬化肉盛層が得られ、高温下被
覆層表面硬度測定試験では800℃の高温下においても
約400ビッカースと従来技術に見られた極端な硬度低
下がなく極めて優れた耐磨耗性を有している。
【0010】溶接層3のクロム含有量は10%未満では
前記溶け込み層形成が不十分となり、逆に20%超では
溶け込み過ぎにより全体の硬度が低下する。また溶接層
4は炭化チタンを40〜50%含有し、残りはニッケ
ル、クロム、コバルトからなる合金であってよい。炭化
チタンが40%未満では硬度が不足し、逆に50%超で
は残りの成分のニッケル及びクロムの含有量が相対的に
不足し、耐剥離性が低下するので好ましくない。
前記溶け込み層形成が不十分となり、逆に20%超では
溶け込み過ぎにより全体の硬度が低下する。また溶接層
4は炭化チタンを40〜50%含有し、残りはニッケ
ル、クロム、コバルトからなる合金であってよい。炭化
チタンが40%未満では硬度が不足し、逆に50%超で
は残りの成分のニッケル及びクロムの含有量が相対的に
不足し、耐剥離性が低下するので好ましくない。
【0011】
【実施例】本考案による表面構造を有する羽口の実炉試
験結果によると、約1年の使用にて溶損等の損傷は認め
られず、先端部の磨耗も約1mm(肉盛厚6.5mm)とご
くわずかであった。更には長期間使用による硬度の低下
も全く無かった。以上により従来技術では1年程度の耐
用性しかなかった羽口の寿命を、本考案によれば大幅に
延長することが可能である。
験結果によると、約1年の使用にて溶損等の損傷は認め
られず、先端部の磨耗も約1mm(肉盛厚6.5mm)とご
くわずかであった。更には長期間使用による硬度の低下
も全く無かった。以上により従来技術では1年程度の耐
用性しかなかった羽口の寿命を、本考案によれば大幅に
延長することが可能である。
【0012】
【考案の効果】以上のように本考案によれば高炉の送風
羽口の如く磨耗・溶損の激しい箇所に対して機械的強度
の高い耐磨耗・耐剥離性に優れた羽口先端表面構造を得
ることができ、工業上極めて優れた効果がもたらされ
る。
羽口の如く磨耗・溶損の激しい箇所に対して機械的強度
の高い耐磨耗・耐剥離性に優れた羽口先端表面構造を得
ることができ、工業上極めて優れた効果がもたらされ
る。
【図1】本考案の羽口構造を例示する断面図である。
【図2】各種溶接層の亀裂成長度をみる熱サイクル試験
結果を示す図である。
結果を示す図である。
1:羽口本体 2:冷却水循環路 3:クロムを含有するニッケル基溶接層 4:炭化チタンを主成分とする溶接層
Claims (1)
- 【請求項1】 銅鋳物からなる羽口本体の先端部表面に
クロムを10〜20%含有したニッケル基からなる溶接
層を形成し、さらにその溶接層上に炭化チタンを主成分
とした溶接層を形成したことを特徴とする高温下で耐磨
耗、耐剥離性に優れた羽口。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1991001027U JPH086019Y2 (ja) | 1991-01-17 | 1991-01-17 | 高温下で耐磨耗、耐剥離性に優れた羽口 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1991001027U JPH086019Y2 (ja) | 1991-01-17 | 1991-01-17 | 高温下で耐磨耗、耐剥離性に優れた羽口 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0497830U JPH0497830U (ja) | 1992-08-25 |
| JPH086019Y2 true JPH086019Y2 (ja) | 1996-02-21 |
Family
ID=31728142
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1991001027U Expired - Lifetime JPH086019Y2 (ja) | 1991-01-17 | 1991-01-17 | 高温下で耐磨耗、耐剥離性に優れた羽口 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH086019Y2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP6397618B2 (ja) * | 2013-11-26 | 2018-09-26 | 株式会社戸畑製作所 | 耐摩耗性被覆用溶加棒 |
| JP2021181607A (ja) * | 2020-05-20 | 2021-11-25 | 後藤合金株式会社 | 高炉用羽口 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS4827204U (ja) * | 1971-08-07 | 1973-04-02 | ||
| JPS62153353U (ja) * | 1986-03-17 | 1987-09-29 |
-
1991
- 1991-01-17 JP JP1991001027U patent/JPH086019Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0497830U (ja) | 1992-08-25 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19960820 |