JPH086076B2 - ゴム系接着剤組成物 - Google Patents

ゴム系接着剤組成物

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JPH086076B2 JP28633887A JP28633887A JPH086076B2 JP H086076 B2 JPH086076 B2 JP H086076B2 JP 28633887 A JP28633887 A JP 28633887A JP 28633887 A JP28633887 A JP 28633887A JP H086076 B2 JPH086076 B2 JP H086076B2
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Description

【発明の詳細な説明】 I 技術分野 本発明はゴム系の被接着体を相互に接着するゴム系接
着剤組成物に関し、より詳しくは、加硫ゴムの被接着体
と未加硫ゴムの被接着体とを耐熱性良好に強力に接着す
るゴム系接着剤組成物に関する。
II 従来技術 ゴム製ベルトの両端を相互に接着してエンドレスベル
トとする場合のように、ゴム系の被接着体を相互に接着
する場合、一般に第1図に示すように被接着体である加
硫ゴム1相互の間に接着剤組成物2を介して被接着体の
未加硫ゴム3を配し、それらを加熱圧着する。そして、
この接着剤組成物2としては、通常、共セメントと称さ
れる被接着体ゴムの未加硫ゴムを溶剤で溶かしたものが
使用されている。
しかしながら、共セメントを使用すると接着面の耐熱
性を被接着体本体と同程度以上にすることができないと
いうこと等の問題点がある。
例えば、被接着体がジエン系主体のゴムである場合に
は、一般にその耐熱性を向上させるため、被接着体ゴム
の加硫としては低硫黄含量の加硫がなされる。そしてこ
の場合、低硫黄量の加硫剤としてはチウラム系加硫促進
剤等の低硫黄−高加硫促進剤が添加される(所謂EV加
硫)。しかし、被接着体がこのようなEV加硫系である場
合には、硫黄含量が低いため通常の共セメントを接着剤
組成物としても接着することはできない。
そこで、EV加硫系ゴムの接着には、接着剤組成物とし
て通常の共セメントではなく、共セメントにイオウまた
は種々のイオウ供与体を添加したものか、あるいは被接
着体のポリマーと異種のポリマーであるが被接着体ゴム
との組合せにより高接着性を発揮するポリマー(例え
ば、被接着体がSBRである場合のセメントとしてのNR)
から調整される接着性組成物が使用されている。
しかしながら、これらの接着剤組成物を使用すると接
着物の耐熱性が低くなり、また接着界面の接着力の寿命
が短くなるという問題点がある。さらに、これらの接着
剤組成物は通常の共セメントに比べて高硫黄含有組成物
となっているのでゲル化しやすく、接着剤組成物自体の
寿命が短いという問題点もある。
そこで、被接着体がEV加硫系ゴムであっても高耐熱性
に接着することができ、しかも接着剤組成物自体の寿命
も長い接着剤組成物の開発が望まれていた。
III 発明の目的 本発明は前記従来技術に伴う問題点を解決しようとす
るものであって、本発明の目的は、ゴム系の被接着体を
相互に接着させるに際し、加硫ゴム被接着本体と未加硫
ゴムとの接着面に加硫ゴム被接着体本体と同程度以上の
耐熱性を付与することができるゴム系接着剤組成物、特
に、被接着体がEV加硫系ゴムであっても高耐熱性に接着
することができるゴム系接着剤組成物を提供すること、
さらに、その組成物自体の寿命が長いゴム系接着剤組成
物を提供することにある。
IV 発明の構成 本発明者は上記目的を達成すべく鋭意努力した結果、
共セメント等の如く未加硫ゴムを溶剤で溶かしたもの
に、さらに特定の有機ポリサルファイド化合物を含有さ
せると接着力及び接着面の耐熱性が飛躍的に向上するこ
とを見い出し本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明のゴム、分子の少なくとも一つの末端が
アルコキシシラン基である有機ポリサルフアイド化合
物、及び溶剤を含有してなるゴム系接着剤組成物を提供
する。
上記発明においては前記ゴムが被接着体ゴムと同質の
ゴムであるのが好ましい。
また、前記有機ポリサルファイド化合物の少なくとも
一つの末端のアルコキシシラン基がトリメトキシシラン
基またはトリエトキシシラン基であるのが好ましい。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のゴム系接着剤組成物に含有されるゴムとして
は、特に制限的でなく、被接着体を構成するゴムの未加
硫のものの他、一般にゴム系接着剤に使用されるものが
使用できる。
具体的にはNR、SBR、BR、NBR、CR、IP、EPDM、再生ゴ
ム等をあげることができ、さらにこれらを変性したもの
も含まれる。また、これらのゴム中にはケトン樹脂、ク
マロンインデン樹脂、石油樹脂等の変性用樹脂、炭酸カ
ルシウム、カーボンブラック、ホワイトカーボン、クレ
ー等の補強充填剤、その他のステアリン酸、老化防止
剤、加硫促進剤、硬化剤等が含有されていても良い。な
お、被接着体のゴムを使用すると、被接着体の製造工程
を利用してゴム系接着剤組成物が簡単に調製できるので
好ましい。
本発明に含有される有機ポリサルファイド化合物は、
分子内にポリサルファイド基を有し、かつ分子の少なく
とも一つの末端にアルコキシシラン基を有するものであ
る。ポリサルファイド基あるいはアルコキシシラン基の
いずれか一方だけを有する化合物では本発明の効果を達
成することはできない。
本発明に含有される有機ポリサルファイド化合物とし
ては、具体的には ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)−テトラサル
ファイド:(C2H5O)−Si−(CH2−S4−(CH2
−Si−(OC2H5 トリメトキシシリルプロピル−ベンゾチアジル−テトラ
サルファイド: 等をあげることができる。これらの有機ポリサルファイ
ド化合物のゴム系接着剤組成物における反応理論は詳細
には解明されていないが、100℃以下程度ではイオウを
供与せず、130℃以上程度で良好なイオウ供与体となる
ものである。そして、分子の少なくとも一方の末端にあ
るアルコキシシラン基が遊離イオウの発生を抑制し、そ
れにより、接着面が高硫黄含量で加硫されて低耐熱性に
なることを防止しているものと思われる。
本発明に含有される溶剤としては、トルエン、n−ヘ
キサン、ゴム揮発油、酢酸エチル、メチルエチルケトン
等の各種溶剤が前記ゴムの種類に応じて適宜選択され
る。
次に、上記のようなゴム、有機ポリサルファイド化合
物及び溶剤の配合割合について説明する。
ゴムの溶剤溶解物に有機ポリサルファイド化合物が添
加されている本発明のゴム系接着剤組成物は、その有機
ポリサルファイド化合物の配合割合を問わず、有機ポリ
サルファイド化合物が添加されていない接着剤組成物に
比べて優れた接着力と耐熱性を発揮するが、それらの配
合割合はより高い接着力と耐熱性が発揮されるように制
御されるのが好ましい。
即ち、特に高い接着力が必要とされる場合には、有機
ポリサルファイド化合物として例えばビス(3−トリエ
トキシシリル)テトラサルファイドを使用した場合に
は、その配合割合は、ゴム系接着剤組成物に対して0.5
〜10重量%、より好ましくは2〜8重量%とするのが良
い。この範囲で高い接着力が安定的に得られるからであ
る。一方、10重量%を超えるとゴム系接着剤組成物自体
がゲル化しやすくなるので好ましくなく、また有機ポリ
サルファイド化合物は比較的高価な化合物なので経済的
にも好ましくない。
本発明のゴム系接着剤組成物は従来の共セメントと同
様に使用される。即ち、第1図に示したように加硫され
ている被接着物ゴム(加硫ゴム1)と未加硫の被接着物
ゴム(未加硫ゴム3)の間に本発明のゴム系接着剤組成
物2を施し、130〜170℃、15〜70分間、面圧8kgf/cm2
25kgf/cm2程度で加熱圧着すればよい。
V 実施例 以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
(実施例1、比較例1〜4) 種々の有機含硫黄化合物の共セメントへの添加テスト (i)ゴム系接着剤組成物の製造 被接着体ゴムとして、以下に示す組成のゴムを150℃
で20分間加硫したものを用意した。
被接着体ゴム組成(重量部) SBR(Nipol1502、日本ゼオン(株)製) 100.0 亜鉛華(正同化学製) 5.0 ステアリン酸(日本油脂製) 1.0 SRFブラック(中部カーボン#S) 65.0 芳香族プロセス油(ダイアナプロセスオイル製) 3.0 老防6C(サントフレクス13、モンサント製) 2.0 硫黄 0.3 促進剤(テトラメチル・チウラムダイサルファイド)2.
0促進剤(ジベンゾチアジルダイサルファイド) 1.0 合計 179.3 一方、ゴム系接着剤組成物として上記組成のゴム18重
量%、有機含硫黄化合物として末端にアルコキシシラン
基を有する有機ポリサルファイド化合物であるビス(3
−トリエトキシ シリルプロピル)テトラサルファイド
2重量%、ゴム揮発油80重量%からなる組成物を製造し
た(実施例1)。また有機含硫黄化合物を含有させない
か、あるいはその有機含硫黄化合物として表1表に示す
3種の有機含硫黄化合物を使用した以外は実施例1と同
様にしてゴム系接着剤組成物を製造した(比較例1〜
4)。
(ii)接着 上記ゴム系接着剤組成物を、それぞれ加硫した被接着
体ゴムと未加硫の被接着ゴムの間に施し(ゴム厚さ3m
m、接着剤2回ハケ塗り)、150℃、20分、圧力15kgf/cm
2の条件で加硫接合した。
(iii)剥離試験 上記加硫接合したものを(a)常温時、(b)100℃
時、(c)120℃で72時間おくことにより老化させた後
の常温時、(e)120℃で72時間おくことにより老化さ
せた後の100℃時、のそれぞれについてJIS−K、6854に
準拠してT型剥離試験を行った。
剥離時の剥離力(kgf/2.5cm)および剥離面中の材料
破壊部分占有率(%)を表1にあわせて示す。
(iv)ゴム系接着剤組成物の安定性試験 ゴム系接着剤組成物の安定性を評価するため、40℃で
14日間おいた後のゲルの発生の有無を観察した。
結果を表1にあわせて示す。
表1に示した結果より、有機含硫黄化合物が添加され
ている比較例2〜4の組成物は添加されていない比較例
1の組成物よりも常温時には良好な接着性を示すが、加
熱時および老化後の接着性は十分でないこと、および末
端にアルコキシシラン基を有する有機ポリサルファイド
化合物が添加されている本発明の実施例1の組成物は加
熱時および老化後にも良好な接着性を示すことがわか
る。
(実施例2および3、比較例5〜7)種々の有機シラン
化合物の共セメントへの添加テスト (i)ゴム系接着剤組成物の製造 実施例1において添加した末端にアルコキシシラン基
を有する有機ポリサルファイド化合物のかわりに表2に
示すポリサルファイド基を有する有機シラン化合物(C.
D)とポリサルファイド基を有さない有機シラン化合物
(A.B)をそれぞれ使用した以外は実施例1と同様にし
てゴム系接着剤組成物を製造した(実施例2、3および
比較例5〜7)。
(ii)接着および剥離試験 上記ゴム系接着剤組成物を使用して実施例1と同様に
接着および剥離試験を行った。
結果を表2にあわせて示す。
(iii)ゴム系接着剤組成物の安定性試験 実施例1と同様にしてゲルの発生の有無を観察した。
結果を表2にあわせて示す。
表2に示した結果より、有機シラン化合物が添加され
ている比較例6、7の組成物は添加されていない比較例
5の組成物よりも老化前は良好な接着性を示すが、老化
後の接着性は常温時、加熱時ともに十分でないこと、お
よびポリサルファイド基を有するシラン化合物が添加さ
れている本発明の実施例2、3の組成物は老化前および
老化後の双方において常温時および加熱時に良好な接着
性を示すことがわかる。
(実施例4〜10、比較例8)末端にアルコキシシラン基
を有する有機ポリサルファイド化合物の添加量の評価
ゴム系接着剤組成物中の末端にアルコキシシラン基を有
する有機ポリサルファイド化合物の含有量を変化させた
以外は実施例1と同様にして表3に示す8種のゴム系接
着剤組成物を製造した。
次に、それらのゴム系接着剤組成物を使用して被接着
体の加硫ゴムと未加硫ゴムを実施例1と同様に接着し、
その接着物を120℃で72時間おいて老化させ、その後実
施例1と同様に剥離試験を行った。
結果を第2図に示す。
第2図より、有機ポリサルファイド化合物がビス(3
−トリエトキシ シリルプロピル)テトラサルファイド
である場合、その含有率が2〜8重量%であるとき安定
した高い接着力が得られることがわかる。
VI 発明の効果 本発明のゴム系接着剤組成物を使用して加硫ゴム被接
着体と未加硫ゴムとを加硫接合すれば、常温のみならず
加熱時においても、また老化後においても、強い接着力
を示す耐熱性の接着面を得ることができる。特に、被接
着体がEV加硫系ゴムであるとき、これらの効果は顕著に
発揮される。
また、本発明のゴム系接着剤組成物は通常の保温温度
以下ではゲル化せず、その組成物の寿命が長い。
さらに、本発明の接着剤組成物はその製造に際して、
被接着体ゴムの未加硫ゴムを使用すれば簡単な操作で製
造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、接着剤組成物を使用したゴム系被接着体の接
着方法を表わす説明図である。 第2図は、接着剤組成物中の有機ポリサルファイド化合
物の含有量と接着力との関係を表わすグラフである。 符号の説明 1……加硫ゴム、 2……接着剤組成物、 3……未加硫ゴム

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ゴム、分子の少なくとも一つの末端がアル
    コキシシラン基である有機ポリサルファイド化合物、及
    び溶剤を含有してなるゴム系接着剤組成物。
  2. 【請求項2】前記ゴムが被接着体ゴムと同質のゴムであ
    る特許請求の範囲第1項に記載のゴム系接着剤組成物。
  3. 【請求項3】前記有機ポリサルファイド化合物の少なく
    とも一つの末端のアルコキシシラン基がトリメトキシシ
    ラン基またはトリエトキシシラン基である特許請求の範
    囲第1項に記載のゴム系接着剤組成物。
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