JPH086505B2 - 外柵を備えた墓 - Google Patents

外柵を備えた墓

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JPH086505B2
JPH086505B2 JP26602892A JP26602892A JPH086505B2 JP H086505 B2 JPH086505 B2 JP H086505B2 JP 26602892 A JP26602892 A JP 26602892A JP 26602892 A JP26602892 A JP 26602892A JP H086505 B2 JPH086505 B2 JP H086505B2
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野村  勝
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株式会社石乃匠
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、外柵を備えた墓に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】墓石を支持してその下方を囲む外柵を備
え、墓石下方の外柵内に納骨堂を形成した墓が一般に用
いられ、この墓は東北地方に多い。従来の外柵を備えた
墓は、図5,図6および図7に示すように、栗石1上に
鉄筋コンクリート製の基礎2を構築し、基礎2上に外柵
3を構築している。外柵3は、基礎2上に平面ほぼ矩形
枠状に胴石4を固定し、基礎2上に固定した矩形枠状の
骨堂壁5を胴石4内にこれと隙間を設けて配置し、骨堂
壁5内に納骨堂6を形成している。
【0003】前記胴石4の左,右側面壁4b上には上石
7を介して袖石8をそれぞれ固定し、これらの正面側端
に当接させて基礎2上に左,右門柱9を固定し、これら
の門柱9間に階段10を設けると共に、基礎2の正面側
端には縁石11を設けてある。胴石4の背面壁4c上に
は、上石7を介して中央部に塔婆立て12を立設すると
共に、左,右端部に屏風13を立設し、これらの端部に
袖石8を当接させている。
【0004】前記骨堂壁5と胴石4との間には、土14
を充填し、土14上の階段10背面側に接して敷石15
を設置すると共に、骨堂壁5の正面板5a上に正面側部
を支持した骨蓋16の背面側部によって納骨堂6の開放
された上面の正面側端部に位置する入口部を覆うと共
に、墓石17の下台17aを骨堂壁5の左,右側面板5
b、背面板5c上に支持させ、前記下台17aによって
納骨堂6の骨蓋16よりも背面側部分上を覆っている。
【0005】なお、胴石4、骨堂壁5、上石7、袖石
8、門柱9、階段10、塔婆立て12、屏風13、敷石
15、骨蓋16、墓石17の下台17a、中台17b、
上台17c、棹石17Dなどはそれぞれ御影石などの石
材によって構成してある。また、図5,図7中17eは
墓石17の供物台である。前記墓石17は、下台17a
上に中台17bおよび上台17cを介して棹石17dを
支持固定し、骨蓋16上には花立て18および香炉19
を配置してある。なお、この明細書において、外柵は、
胴石とその内周側に設けた骨堂壁などの部材とからな
り、前記上石などを含むものでもよい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の外柵を備えた墓
は、前述のように構成し、骨堂壁5と胴石4との間に土
14を充填しているので、土14が含水しこの水の乾燥
が遅いことにより、水を胴石4や石材からなる骨堂壁5
が吸水する。そして、土14の含水や胴石4、骨堂壁5
の吸水が東北地方、北海道などの寒冷地では冬期に凍結
し、体積が膨張するため、胴石4、骨堂壁5にひび割れ
が生じ水が納骨堂に入り込んだり、骨堂壁5や胴石4が
これらの石材がずれて変形するなど、凍害が発生すると
いう問題点があり、また、夏期などには土14に草が生
え、その除草が面倒であるという問題点もあった。
【0007】この発明は、前述した問題点を解決して、
寒冷地でも冬期に凍害が発生せず、長年月にわたって使
用でき、強度も大きい上に、夏期などに外柵の胴石と骨
堂壁との間の部分に草が生えない、外柵を備えた墓を提
供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明による外柵を備
えた墓は、基礎上に平面ほぼ矩形枠状に胴石を設け、こ
の胴石内に納骨堂を形成する石材製の骨堂壁を前記基礎
上に設け、骨堂壁の左,右側面板を胴石の正面壁および
背面壁の内面にそれぞれ固定し、骨堂壁の正面板を左,
右側面板の正面側端部間に固定し、前記納骨堂の正面側
端部の入口部を覆う石材からなる骨蓋を骨堂壁の正面側
端部上に移動可能に支持し、胴石と骨堂壁との間および
納骨堂の背面側端部の上面を覆う石材製の覆い板を胴石
および骨堂壁上に支持固定し、胴石と骨堂壁との間に密
閉空間部を形成した外柵を備え、骨堂壁上の前記骨蓋よ
りも背面側部分上に墓石を支持固定し、納骨堂の上面を
密閉したものである。
【0009】
【作用】この発明の外柵を備えた墓は、胴石と骨堂壁と
の間の上面を覆う覆い板を有し、胴石と骨堂壁との間に
密閉空間部を形成したので、この空間部内に雨水や雪融
け水などが入り込むことがなく、また胴石と骨堂壁との
間に土を充填していないので、覆い板上に草が生えるこ
とがなく、水の凍結による体積の膨張もなく、胴石や骨
堂壁にひび割れやこれらの変形が生じない。
【0010】そして、納骨堂は外側面を骨堂壁によって
囲み、上面を骨蓋、覆い板、墓石によって覆い、外側面
および上面を密閉したので、納骨堂内に水が入り込むこ
とも防止できる。したがって、この発明の外柵を備えた
墓は、凍害の発生を防止できる。
【0011】さらに、骨堂壁は、側面板を胴石の正,背
面壁に固定し、正面板を側面板の正面側端部に固定した
ので、組立強度が大きく、かつ耐震性に優れていること
で地震などによって納骨堂や密閉中空部を構成する部材
の位置ずれも防止でき、長年月にわたって使用できる。
【0012】
【実施例】以下、この発明の一実施例につき図1ないし
図4を参照して説明する。これらの図において、図5,
図6および図7と同符号は対応する部分を示す。この実
施例は、図1,図2,図3に示すように、枠状の基礎2
上に板状の石材からなる胴石4を適宜の手段によってほ
ぼ矩形枠状に固定し、胴石4の側面壁4bの正面側端部
を正面壁4aより正面側に僅かに突出させてある。基礎
2上に骨堂壁5の板状の石材からなる正面板5aおよび
左,右側面板5bを適宜の手段によってそれぞれ固定
し、正面板5aと左,右側面板5bと胴石4の背面壁4
cの中央部とで囲まれた内部に納骨堂6を形成してあ
る。
【0013】すなわち、骨堂壁5は、左,右側面板5b
の正面側端および背面側端を胴石4の正面壁4aおよび
背面壁4cの内面にそれぞれ支持、固定し、左,右側面
板5bの背面側端の対向面に正面板5aを支持固定して
ある。また、納骨堂6は、上面を開放し、下面が基礎2
に開口2aを介して外柵3構築面の土21に連通させて
あり、開口2a部を含む納骨堂6内の底部には盲暗渠用
の砂22を敷設してある。
【0014】前記胴石4の左,右側面壁4bと骨堂壁5
の左,右側面板5b外半部との上には上石を兼ねた左,
右覆い板23を支持固定し、左,右覆い板23間の背面
側部分間には上石を兼ねた背面側覆い板25を介在さ
せ、この覆い板25を胴石4の背面壁4cと骨堂壁5の
左,右側面板5b内半部の背面側端との間に支持固定し
てある。前記胴石4の左,右側面壁4bの正面側端部と
骨堂壁5の正面側端部とに敷石を兼ねた正面側覆い板2
4を支持固定し、骨堂壁5の左,右側面板5bと胴石4
の左,右側面壁4bとの間に、これらと基礎2、左,右
覆い板23および正面側覆い板24とで囲んだ左,右密
閉空間部26を形成してある。
【0015】骨堂壁5の正面側部分の内半部上には平面
凹字状の突出部27を設けてある。この突出部27は上
面を左,右覆い板23および正面側覆い板24上に若干
突出させてあり、突出部27上に骨蓋16を移動可能に
支持することで、納骨堂6の入口部を覆っている。さら
に、墓石17の下台17aを骨堂壁5の骨蓋16背面側
部分内半部上に支持固定することで、納骨堂6の骨蓋1
6よりも背面側の部分を覆っている。
【0016】そして、覆い板23,24,25、骨堂壁
5の突出部27は、それぞれ御影石などの石材によって
構成してある。突出部27は骨堂壁5を構成する石材と
別体の石材27a,27bを骨堂壁5の正面板5a、
左,右側面板5b上にそれぞれ固定してある。
【0017】左,右密閉空間部26のコーナー部には、
図4にも示すように、L字状のコーナー金具28を内側
から当て、これらの長孔28aに挿通したボルト29を
胴石4、骨堂壁5の所要部分に穿った孔30に予め嵌め
てあるナット31にねじ込むことで、ナット31を拡径
して孔30壁に押付けて固定し、ボルト29によって前
記コーナー金具28を押付けることによってコーナー部
を補強してある。
【0018】胴石4の左,右側面壁4bと正面壁4a、
背面壁4cとの連結部には縦孔を有する切削溝32を形
成し、これらの切削溝32に鎹33を渡しかけ、鎹33
の脚を縦孔に差込み、切削溝32内に鎹33をセメント
などで埋込むことで、前記連結部を補強してある。骨堂
壁5の左,右側面板5bと胴石4の正面壁4a、背面壁
4cとの連結部、左,右側面板5bと正面板5aとの連
結部、および左,右覆い板23と正面側覆い板24、背
面側覆い板25との連結部も、前述した胴石4の左,右
側面壁4bと正面壁4a、背面壁4cとの連結部の場合
と同様に鎹33を用いて補強してある。
【0019】さらに、左,右覆い板23と正面側覆い板
24、背面側覆い板25とを連結したコーナー部は、前
述した胴石4のコーナー部と同様に、コーナー金具2
8、ボルト29、ナット31を用い、それぞれ補強して
ある。
【0020】左,右覆い板23の外側縁部、正面側覆い
板24の左,右端部上に渡しかけて左,右袖石8をそれ
ぞれ固定し、左,右覆い板23の背面側端部上には左,
右屏風13をそれぞれ固定し、左,右覆い板23の背面
側端部、背面側覆い板25の外側縁部上に渡しかけて、
屏風13間に介在させた塔婆立て12を立設してある。
左,右袖板8、塔婆立て12の下縁部にはこれらの長手
方向中央部に排水用の切欠き8a,12aをそれぞれ形
成してある。左,右袖石8の正面側端に当接する左,右
門柱9を基礎2上に立設し、左,右門柱9間に階段10
を設けてある。
【0021】そして、左,右覆い板23、正面側覆い板
24と左,右袖石8との固定を、これらに相対向して穿
った孔または切欠に嵌めたボルト状の棒または板からな
る連結金具34によって補強し、同様に連結金具34を
用いて、左,右覆い板23と屏風13、背面側覆い板2
5と塔婆立て12、左,右門柱9と階段10との固定も
補強してある。なお、連結金具34は、これらを孔また
は切欠に固定するために、これらにセメントで埋込んで
もよい。
【0022】また、コーナー金具28、ボルト29、ナ
ット31、鎹33、連結金具34は、ステンレスなどの
不錆鋼材で構成してある。さらに、実施例の外柵3の各
構成部材は、シリコーン樹脂などの対候性接着剤により
接着固定し、納骨堂6および前記空間部26内には、外
部から水が入り込まないように、胴石4、骨堂壁5の構
成部材およびこれらと当接する部材を接着してある。
【0023】墓石17の下台17aを骨堂壁5上の骨蓋
16よりも背面側に位置する正面板5a、左,右側面板
5bの内半部上に支持固定すると共に、下台17aの外
周部によって左,右覆い板23、背面側覆い板25の内
周部上を覆い、納骨堂6の上面も密閉してある。墓石1
7は、棹石17dと上台17cとの固定を複数の連結金
具34を用いて、左,右覆い板23と左,右袖石8との
補強と同様に補強してある。また、墓石17の下台17
aと左,右覆い板23、背面覆い板25との間から水が
納骨堂6内に入り込まないように、シリコーン樹脂など
による防水手段を講じてある。なお、この実施例の前述
した以外の構成は、図5,図6,図7に示す従来の外柵
を備えた墓と同構成である。
【0024】以上のように構成した実施例は、骨堂壁5
の正面側部分に突出部27を形成し、突出部27上に骨
蓋16を支持したので、骨蓋16が左,右覆い板23、
正面側覆い板24より高いことにより、骨蓋16と骨堂
壁5との隙間から納骨堂6内にその入口部から水が入り
込むのを確実に防止できる。なお、突出部27は骨堂壁
5と一体に形成してもよい。
【0025】また、この実施例では、不錆鋼材からなる
コーナー金具28、ボルト29、ナット31、鎹33、
連結金具34を用いて、外柵および墓石17の構成石材
の固定部を補強したので、地震に対する強度が大きく、
とくにコーナー金具28を用いて、胴石4、骨堂壁5を
補強しているので、密閉空間部26、納骨堂6が変形し
にくく、これらの内部に地震の後でも水漏れすることが
少ない。なお、コーナー金具28、鎹33および連結金
具34による補強箇所は図示のものに限られるものでは
なく、増減など適宜変更できる。
【0026】この発明において、袖石の一部を除去して
法名碑を設けるなど、適宜の部材を付加したり、塔婆立
て、門柱および墓石の構成を変更したりすることがで
き、また骨堂壁の左,右側面板間の背面側端部に背面板
を設けて、納骨堂の強度を向上させることもできる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、この発明は、基礎
上に平面ほぼ矩形枠状に胴石を設け、この胴石内に納骨
堂を形成する石材製の骨堂壁を前記基礎上に設け、骨堂
壁の左,右側面板を胴石の正面壁および背面壁の内面に
それぞれ固定し、骨堂壁の正面板を左,右側面板の正面
側端部間に固定し、前記納骨堂の正面側端部の入口部を
覆う石材からなる骨蓋を骨堂壁の正面側端部上に移動可
能に支持し、胴石と骨堂壁との間および納骨堂の背面側
端部の上面を覆う石材製の覆い板を胴石および骨堂壁上
に支持固定し、胴石と骨堂壁との間に密閉空間部を形成
した外柵を備え、骨堂壁上の前記骨蓋よりも背面側部分
上に墓石を支持固定し、納骨堂の上面を密閉したので、
次の効果が得られる。
【0028】すなわち、この発明の外柵を備えた墓は、
胴石と骨堂壁との間の上面を覆う覆い板を有し、胴石と
骨堂壁との間に密閉空間部を形成したので、この空間部
内に雨水や雪融け水などが入り込むことがなく、また胴
石と骨堂壁との間に土を充填していないので、覆い板上
に草が生えることがなく、水の凍結による体積の膨張も
なく、胴石や骨堂壁にひび割れやこれらの変形が生じな
い。
【0029】そして、納骨堂は外側面を骨堂壁によって
囲み、上面を骨蓋、覆い板、墓石によって覆い、外側面
および上面を密閉したので、納骨堂内に水が入り込むこ
とも防止できる。したがって、この発明の外柵を備えた
墓は、凍害の発生を防止できる。
【0030】さらに、骨堂壁は、側面板を胴石の正,背
面壁に固定し、正面板を側面板の正面側端部に固定した
ので、組立強度が大きく、かつ耐震性に優れていること
で地震などによって納骨堂や密閉中空部を構成する部材
の位置ずれも防止でき、長年月にわたって使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示した縦断側面図
【図2】図1のA−A線矢視断面図
【図3】図2のB−B線矢視断面図
【図4】図1のコーナー金具の説明図
【図5】従来例の外柵を備えた墓の縦断側面図
【図6】図5に示した墓の平面図
【図7】図5に示した墓の斜視図
【符号の説明】
2 基礎 3 外柵 4 胴石 4a 正面壁 4b 側面壁 4c 背面壁 5 骨堂壁 5a 正面板 5b 側面板 6 納骨堂 8 袖石 9 門柱 10 階段 12 塔婆立て 13 屏風 16 骨蓋 17 墓石 17a 下台 17d 棹石 23 左,右覆い板 24 正面側覆い板 25 背面側覆い板 26 密閉空間部 27 骨堂壁の突出部 28 コーナー金具 33 鎹 34 連結金具

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基礎上に平面ほぼ矩形枠状に胴石を設
    け、この胴石内に納骨堂を形成する石材製の骨堂壁を前
    記基礎上に設け、骨堂壁の左,右側面板を胴石の正面壁
    および背面壁の内面にそれぞれ固定し、骨堂壁の正面板
    を左,右側面板の正面側端部間に固定し、前記納骨堂の
    正面側端部の入口部を覆う石材からなる骨蓋を骨堂壁の
    正面側端部上に移動可能に支持し、胴石と骨堂壁との間
    および納骨堂の背面側端部の上面を覆う石材製の覆い板
    を胴石および骨堂壁上に支持固定し、胴石と骨堂壁との
    間に密閉空間部を形成した外柵を備え、骨堂壁上の前記
    骨蓋よりも背面側部分上に墓石を支持固定し、納骨堂の
    上面を密閉したことを特徴とする外柵を備えた墓。
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