JPH0866740A - 精密鋳造用鋳型 - Google Patents
精密鋳造用鋳型Info
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- JPH0866740A JPH0866740A JP23067694A JP23067694A JPH0866740A JP H0866740 A JPH0866740 A JP H0866740A JP 23067694 A JP23067694 A JP 23067694A JP 23067694 A JP23067694 A JP 23067694A JP H0866740 A JPH0866740 A JP H0866740A
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- refractory
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 脆性金属材料により複雑で凹部を有する形状
の製品を鋳造するに際し、金属の凝固収縮による割れの
発生を防止する。 【構成】 精密鋳造用鋳型18は、チャンネル形状の鋳
型製品を模したワックス型20の外表面に重層的に形成
された8層の耐火層22と、キャビティ24を画成する
第1層目の耐火層22の外側に形成された可縮性耐火層
26との9層構造から基本的に構成される。第1層目の
耐火層22および第3層目から第9層目までの耐火層2
2は、耐火物粉末を粘結剤と混合したスラリと、スタッ
コサンドとから構成される。また第2層目となる可縮性
耐火層26は、所要温度の熱にて焼失し易い熱焼失性粒
28と、スラリとから構成される。熱焼失性粒28は、
鋳型18を脱ロウ工程および焼成工程により加熱した際
に焼失して空洞部が形成される。
の製品を鋳造するに際し、金属の凝固収縮による割れの
発生を防止する。 【構成】 精密鋳造用鋳型18は、チャンネル形状の鋳
型製品を模したワックス型20の外表面に重層的に形成
された8層の耐火層22と、キャビティ24を画成する
第1層目の耐火層22の外側に形成された可縮性耐火層
26との9層構造から基本的に構成される。第1層目の
耐火層22および第3層目から第9層目までの耐火層2
2は、耐火物粉末を粘結剤と混合したスラリと、スタッ
コサンドとから構成される。また第2層目となる可縮性
耐火層26は、所要温度の熱にて焼失し易い熱焼失性粒
28と、スラリとから構成される。熱焼失性粒28は、
鋳型18を脱ロウ工程および焼成工程により加熱した際
に焼失して空洞部が形成される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、精密鋳造用鋳型に関
し、更に詳細には、脆性金属材料を材質とする製品の鋳
造に適した可縮性を有する精密鋳造用鋳型および薄肉部
を有する製品の鋳造に適した断熱性を有する精密鋳造用
鋳型に関するものである。
し、更に詳細には、脆性金属材料を材質とする製品の鋳
造に適した可縮性を有する精密鋳造用鋳型および薄肉部
を有する製品の鋳造に適した断熱性を有する精密鋳造用
鋳型に関するものである。
【0002】
【従来技術】機械加工が困難で、しかも高度の精密加工
を必要とする製品を製造する技術として、精密鋳造技術
の一種であるロストワックス法が知られている。このロ
ストワックス法は、最終製品である鋳物と同一形状寸法
の模型をワックスにより造型し(この模型を「ワックス
型」という)、このワックス型の表面にインベスト材をコ
ーティングして固めてから、該ワックス型を加熱してワ
ックスを溶し出し、空洞状態となった該インベスト材を
高温で焼成して鋳型を得るものである。この鋳型におけ
る前記空洞部(キャビティ)は、最終製品である鋳物の外
部形状と一致しているので、該鋳型に所要の金属の溶湯
を注ぎ込んだ後に冷却固化させ、次いで型ばらしするこ
とにより鋳物製品が製造される。ここでワックス型の表
面にコーティングされるインベスト材としては、例えば
ジルコンフラワーのような微細な耐火物粉末を、エチル
シリケートやコロイダルシリカのようなバインダ(粘結
剤)と混合したスラリ(溶液)が使用される。
を必要とする製品を製造する技術として、精密鋳造技術
の一種であるロストワックス法が知られている。このロ
ストワックス法は、最終製品である鋳物と同一形状寸法
の模型をワックスにより造型し(この模型を「ワックス
型」という)、このワックス型の表面にインベスト材をコ
ーティングして固めてから、該ワックス型を加熱してワ
ックスを溶し出し、空洞状態となった該インベスト材を
高温で焼成して鋳型を得るものである。この鋳型におけ
る前記空洞部(キャビティ)は、最終製品である鋳物の外
部形状と一致しているので、該鋳型に所要の金属の溶湯
を注ぎ込んだ後に冷却固化させ、次いで型ばらしするこ
とにより鋳物製品が製造される。ここでワックス型の表
面にコーティングされるインベスト材としては、例えば
ジルコンフラワーのような微細な耐火物粉末を、エチル
シリケートやコロイダルシリカのようなバインダ(粘結
剤)と混合したスラリ(溶液)が使用される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】耐熱性と低熱膨張率と
を有する特殊な耐熱合金として、鉄−シリコン−アルミ
系のセンダスト合金が知られている。このセンダスト合
金は、前述した特性を有する反面、変形し難いために、
複雑な形状の製品を鋳造する際に割れ易い(脆い)欠点が
あった。例えば、図6に示す如き凹部を有するチャンネ
ル形状の鋳物製品10をロストワックス法により鋳造す
る場合、鋳型のキャビティに鋳込まれたセンダスト合金
は、その凝固に伴って収縮するが、このときに鋳型を構
成する耐火層は変形しないために収縮が阻止されて、製
品10の弱い部位(両側壁部)に割れを生ずることとなっ
ていた。すなわち、センダスト合金により鋳造し得る鋳
物製品の形状は限定され、実用的でない難点が指摘され
る。
を有する特殊な耐熱合金として、鉄−シリコン−アルミ
系のセンダスト合金が知られている。このセンダスト合
金は、前述した特性を有する反面、変形し難いために、
複雑な形状の製品を鋳造する際に割れ易い(脆い)欠点が
あった。例えば、図6に示す如き凹部を有するチャンネ
ル形状の鋳物製品10をロストワックス法により鋳造す
る場合、鋳型のキャビティに鋳込まれたセンダスト合金
は、その凝固に伴って収縮するが、このときに鋳型を構
成する耐火層は変形しないために収縮が阻止されて、製
品10の弱い部位(両側壁部)に割れを生ずることとなっ
ていた。すなわち、センダスト合金により鋳造し得る鋳
物製品の形状は限定され、実用的でない難点が指摘され
る。
【0004】前記ロストワックス法で製造される鋳物製
品として、例えば自動車におけるターボチャージャーの
排気側に組込まれ、エンジンからの排気ガスを受けて高
速で回転するホットインペラー12(図7参照)が挙げら
れる。このホットインペラー12は、その本体14の外
周に、多数のベーン16が所要間隔で放射状に形成され
ている。このベーン16の肉厚は0.5mm程度の薄肉
であり、しかも表面積が大きいため、ホットインペラー
12の鋳造に際しては、キャビティのベーン部に鋳込ま
れた金属が他の部位よりも早く冷却されて凝固してしま
う欠点があった。すなわち、ベーン部での金属の凝固に
よりキャビティ全体への湯回りが不良となって欠陥を生
ずる問題が指摘される。
品として、例えば自動車におけるターボチャージャーの
排気側に組込まれ、エンジンからの排気ガスを受けて高
速で回転するホットインペラー12(図7参照)が挙げら
れる。このホットインペラー12は、その本体14の外
周に、多数のベーン16が所要間隔で放射状に形成され
ている。このベーン16の肉厚は0.5mm程度の薄肉
であり、しかも表面積が大きいため、ホットインペラー
12の鋳造に際しては、キャビティのベーン部に鋳込ま
れた金属が他の部位よりも早く冷却されて凝固してしま
う欠点があった。すなわち、ベーン部での金属の凝固に
よりキャビティ全体への湯回りが不良となって欠陥を生
ずる問題が指摘される。
【0005】
【発明の目的】この発明は、先に述べた従来技術に内在
している欠点に鑑み、これを好適に解決するべく提案さ
れたものであって、脆性金属材料により複雑で凹部を有
する形状の製品を鋳造するに際し、金属の凝固収縮によ
る割れの発生を防止し得る可縮性を有する精密鋳造用鋳
型を提供することを目的とする。また本願の別の発明
は、薄肉部の面積が大きい製品を鋳造するに際し、キャ
ビティ全体への湯回り不良を生じることなく確実な鋳込
みをなし得る断熱性を有する精密鋳造用鋳型を提供する
ことを目的とする。
している欠点に鑑み、これを好適に解決するべく提案さ
れたものであって、脆性金属材料により複雑で凹部を有
する形状の製品を鋳造するに際し、金属の凝固収縮によ
る割れの発生を防止し得る可縮性を有する精密鋳造用鋳
型を提供することを目的とする。また本願の別の発明
は、薄肉部の面積が大きい製品を鋳造するに際し、キャ
ビティ全体への湯回り不良を生じることなく確実な鋳込
みをなし得る断熱性を有する精密鋳造用鋳型を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前述した問題を解決し、
所期の目的を好適に達成するため本発明は、ロストワッ
クス精密鋳造用鋳型であって、脆性金属材料を材質とす
る凹部を有する製品用のキャビティを有し、前記キャビ
ティを画成する重層された複数の耐火層のうち、内側の
2層目から5層目までの任意の層における少なくとも製
品の凹部に対応する部位に、熱にて焼失し易い粒の層を
介在させ、前記粒を焼失させることにより得られた空洞
部の層が、前記キャビティに鋳込まれた脆性金属材料の
凝固収縮に際して崩壊することにより該収縮を許容する
よう構成したことを特徴とする。
所期の目的を好適に達成するため本発明は、ロストワッ
クス精密鋳造用鋳型であって、脆性金属材料を材質とす
る凹部を有する製品用のキャビティを有し、前記キャビ
ティを画成する重層された複数の耐火層のうち、内側の
2層目から5層目までの任意の層における少なくとも製
品の凹部に対応する部位に、熱にて焼失し易い粒の層を
介在させ、前記粒を焼失させることにより得られた空洞
部の層が、前記キャビティに鋳込まれた脆性金属材料の
凝固収縮に際して崩壊することにより該収縮を許容する
よう構成したことを特徴とする。
【0007】また前述した問題を解決し、所期の目的を
好適に達成するため、本願の別の発明は、薄肉部を有す
る製品を鋳造する精密鋳造用鋳型であって、前記製品を
鋳造するためのキャビティを画成する重層された複数の
耐火層のうち、中間部の耐火層内に、熱にて焼失し易い
粒の層を介在させ、前記粒を焼失させることにより得ら
れた空洞部の層を断熱層として機能させるよう構成した
ことを特徴とする。
好適に達成するため、本願の別の発明は、薄肉部を有す
る製品を鋳造する精密鋳造用鋳型であって、前記製品を
鋳造するためのキャビティを画成する重層された複数の
耐火層のうち、中間部の耐火層内に、熱にて焼失し易い
粒の層を介在させ、前記粒を焼失させることにより得ら
れた空洞部の層を断熱層として機能させるよう構成した
ことを特徴とする。
【0008】また前述した問題を解決し、所期の目的を
好適に達成するため、本願の更に別の発明は、薄肉部を
有する製品を精密鋳造する断熱性を有する精密鋳造鋳型
であって、前記製品を鋳造するためのキャビティを画成
する重層された複数の耐火層のうち、中間部の耐火層内
に、中空ガラス球を埋設・介在させたことを特徴とす
る。
好適に達成するため、本願の更に別の発明は、薄肉部を
有する製品を精密鋳造する断熱性を有する精密鋳造鋳型
であって、前記製品を鋳造するためのキャビティを画成
する重層された複数の耐火層のうち、中間部の耐火層内
に、中空ガラス球を埋設・介在させたことを特徴とす
る。
【0009】
【実施例】次に本発明に係る精密鋳造用鋳型につき、好
適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明
する。
適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明
する。
【0010】(第1実施例について)図1は、第1実施例
に係る精密鋳造用鋳型を示すものであって、該鋳型18
は、チャンネル形状の鋳型製品10を模したワックス型
20の外表面に重層的に形成された複数(実施例では8
層)の耐火層22と、キャビティ24を画成する第1層
目(鋳型18の内側から数えた場合)の耐火層22の外側
に形成された可縮性耐火層26との9層構造から基本的
に構成されている。キャビティ24を画成する第1層目
の耐火層22および第3層目から第9層目までの耐火層
22は、耐火物粉末を粘結剤と混合したスラリと、スタ
ッコサンド(ムライトサンド,シャモット,シリカおよび
ジルコンの各単体またはその何れかとの混合物)と称す
る粒子粉末とから構成される。また第2層目となる可縮
性耐火層26は、所要温度の熱にて焼失し易い粒(以
後、この粒を「熱焼失性粒」という)28と、前記スラリ
とから構成され、該熱焼失性粒28は、鋳型18を脱ロ
ウ工程および焼成工程により加熱した際に焼失して空洞
部30が形成されるようになっている(図2参照)。そし
て、多数の空洞部30が形成された可縮性耐火層26
が、キャビティ24に鋳込まれたセンダスト合金の凝固
収縮に際して容易に崩壊することにより該収縮を許容
し、鋳物製品の割れの発生を防止するべく機能する。な
お、前記熱焼失性粒28としては、発泡スチロールや軽
石等が好適に使用される。
に係る精密鋳造用鋳型を示すものであって、該鋳型18
は、チャンネル形状の鋳型製品10を模したワックス型
20の外表面に重層的に形成された複数(実施例では8
層)の耐火層22と、キャビティ24を画成する第1層
目(鋳型18の内側から数えた場合)の耐火層22の外側
に形成された可縮性耐火層26との9層構造から基本的
に構成されている。キャビティ24を画成する第1層目
の耐火層22および第3層目から第9層目までの耐火層
22は、耐火物粉末を粘結剤と混合したスラリと、スタ
ッコサンド(ムライトサンド,シャモット,シリカおよび
ジルコンの各単体またはその何れかとの混合物)と称す
る粒子粉末とから構成される。また第2層目となる可縮
性耐火層26は、所要温度の熱にて焼失し易い粒(以
後、この粒を「熱焼失性粒」という)28と、前記スラリ
とから構成され、該熱焼失性粒28は、鋳型18を脱ロ
ウ工程および焼成工程により加熱した際に焼失して空洞
部30が形成されるようになっている(図2参照)。そし
て、多数の空洞部30が形成された可縮性耐火層26
が、キャビティ24に鋳込まれたセンダスト合金の凝固
収縮に際して容易に崩壊することにより該収縮を許容
し、鋳物製品の割れの発生を防止するべく機能する。な
お、前記熱焼失性粒28としては、発泡スチロールや軽
石等が好適に使用される。
【0011】次に、前記精密鋳造用鋳型18の造型工程
につき説明する。図2(a)に示すワックス型20は、チ
ャンネル形状を有する鋳造製品10の最終形状と同一形
状寸法に形成されたものであって、該ワックス型20の
外側に、耐火性混合物のスラリを塗布し、該スラリの乾
燥前にスタッコサンドを付着させて乾燥させた第1層目
の耐火層22を形成する(図2(b))。次に、第1層目の
耐火層22の外側に、前述したスラリを塗布した後、前
記スタッコサンドに代えて熱焼失性粒28を振り掛けま
たは吹付け等の手段により付着させて可縮性耐火層26
を形成する(図2(c))。
につき説明する。図2(a)に示すワックス型20は、チ
ャンネル形状を有する鋳造製品10の最終形状と同一形
状寸法に形成されたものであって、該ワックス型20の
外側に、耐火性混合物のスラリを塗布し、該スラリの乾
燥前にスタッコサンドを付着させて乾燥させた第1層目
の耐火層22を形成する(図2(b))。次に、第1層目の
耐火層22の外側に、前述したスラリを塗布した後、前
記スタッコサンドに代えて熱焼失性粒28を振り掛けま
たは吹付け等の手段により付着させて可縮性耐火層26
を形成する(図2(c))。
【0012】前記可縮性耐火層26の外側に、第1層目
の耐火層22と同一の成分による層を同様の工程を繰返
して7層形成することにより、9層構造の鋳型18が造
型される(図2(d))。得られた鋳型18を蒸気タンク中
に入れて高温(100℃〜150℃)の蒸気により急速加
熱し、該鋳型18中のワックス型20を溶融させて外部
に排出させる。次いで、1000℃〜1050℃で鋳型
18を焼成することにより、残留しているワックスが燃
焼すると共に当該鋳型18が焼結され、内部に鋳物製品
10の外部形状と一致するキャビティ24が形成された
鋳型18が得られる。この脱ロウ工程および焼成工程に
より鋳型18が加熱されると、前記可縮性耐火層26に
内在している熱焼失性粒28が焼失し、その部位に空洞
部30を生ずる(図2(e))。
の耐火層22と同一の成分による層を同様の工程を繰返
して7層形成することにより、9層構造の鋳型18が造
型される(図2(d))。得られた鋳型18を蒸気タンク中
に入れて高温(100℃〜150℃)の蒸気により急速加
熱し、該鋳型18中のワックス型20を溶融させて外部
に排出させる。次いで、1000℃〜1050℃で鋳型
18を焼成することにより、残留しているワックスが燃
焼すると共に当該鋳型18が焼結され、内部に鋳物製品
10の外部形状と一致するキャビティ24が形成された
鋳型18が得られる。この脱ロウ工程および焼成工程に
より鋳型18が加熱されると、前記可縮性耐火層26に
内在している熱焼失性粒28が焼失し、その部位に空洞
部30を生ずる(図2(e))。
【0013】前記ロストワックス法により得られた鋳型
18のキャビティ24に、例えば減圧吸上げ鋳造法(C
LA)や真空減圧吸上げ鋳造法(CLV)によりセンダス
ト合金を鋳込み、該合金が冷却されて凝固すると、合金
は凹部内方に収縮する。このとき、前記空洞部30が形
成されている可縮性耐火層26が崩壊することにより合
金の収縮が許容され、この結果として鋳造製品10に割
れが生ずるのを確実に防止することができる。
18のキャビティ24に、例えば減圧吸上げ鋳造法(C
LA)や真空減圧吸上げ鋳造法(CLV)によりセンダス
ト合金を鋳込み、該合金が冷却されて凝固すると、合金
は凹部内方に収縮する。このとき、前記空洞部30が形
成されている可縮性耐火層26が崩壊することにより合
金の収縮が許容され、この結果として鋳造製品10に割
れが生ずるのを確実に防止することができる。
【0014】図3は、第1実施例の変形例を示すもので
あって、鋳型18を構成する第2層目および第4層目
を、スラリと熱焼失性粒28とからなる可縮性耐火層2
6で形成してある。すなわちこの鋳型18では、脱ロウ
工程および焼成工程により加熱されると、キャビティ2
4の外周に空洞部30の層を有する可縮性耐火層26が
2重で形成される。従って、図に示す如く、凹部が幅広
で凝固収縮が大きい製品の鋳造に適している。なお、鋳
物製品の寸法よっては、鋳型18を構成する第3層目お
よび第5層目を、可縮性耐火層26で形成するようにし
てもよい。
あって、鋳型18を構成する第2層目および第4層目
を、スラリと熱焼失性粒28とからなる可縮性耐火層2
6で形成してある。すなわちこの鋳型18では、脱ロウ
工程および焼成工程により加熱されると、キャビティ2
4の外周に空洞部30の層を有する可縮性耐火層26が
2重で形成される。従って、図に示す如く、凹部が幅広
で凝固収縮が大きい製品の鋳造に適している。なお、鋳
物製品の寸法よっては、鋳型18を構成する第3層目お
よび第5層目を、可縮性耐火層26で形成するようにし
てもよい。
【0015】なお、図1と図3に示す実施例と変形例で
は、キャビティ24の全体を囲繞するように熱焼失性粒
28の層を存在させるようにしたが、本願はこれに限定
されるものでなく、鋳物製品10の凹部に対応する個所
にのみ熱焼失性粒28の層を存在させるものであっても
よい。すなわち、鋳物製品10の強度的に弱い個所で、
かつセンダスト合金が凝固する際に収縮する方向と対応
する部位に熱焼失性粒28を焼失させた空洞部30の層
を形成することで、凝固収納に伴う割れの発生を確実に
防止することができる。また鋳型18を構成する全ての
耐火層22,26の数は、実施例のような9層でなく8
層であってもよい。
は、キャビティ24の全体を囲繞するように熱焼失性粒
28の層を存在させるようにしたが、本願はこれに限定
されるものでなく、鋳物製品10の凹部に対応する個所
にのみ熱焼失性粒28の層を存在させるものであっても
よい。すなわち、鋳物製品10の強度的に弱い個所で、
かつセンダスト合金が凝固する際に収縮する方向と対応
する部位に熱焼失性粒28を焼失させた空洞部30の層
を形成することで、凝固収納に伴う割れの発生を確実に
防止することができる。また鋳型18を構成する全ての
耐火層22,26の数は、実施例のような9層でなく8
層であってもよい。
【0016】(第2実施例について)図4は、第2実施例
に係る精密鋳造用鋳型を示すものであって、該鋳型31
は、スラリとスタッコサンドとからなる複数(実施例で
は8層)の耐火層22と、内側から数えて第3層目の耐
火層22の外側に形成されたスラリと熱焼失性粒28と
からなる断熱性耐火層32とから構成されている。そし
て、この鋳型31を脱ロウ工程および焼成工程により加
熱することにより、前記熱焼失性粒28が焼失して空洞
部30が形成され、この空洞部30の層を有する断熱性
耐火層32が断熱層として機能する。なお、鋳型31の
内部には、薄肉部を有する例えばホットインペラー12
の外形形状に一致するキャビティ24が画成されてい
る。
に係る精密鋳造用鋳型を示すものであって、該鋳型31
は、スラリとスタッコサンドとからなる複数(実施例で
は8層)の耐火層22と、内側から数えて第3層目の耐
火層22の外側に形成されたスラリと熱焼失性粒28と
からなる断熱性耐火層32とから構成されている。そし
て、この鋳型31を脱ロウ工程および焼成工程により加
熱することにより、前記熱焼失性粒28が焼失して空洞
部30が形成され、この空洞部30の層を有する断熱性
耐火層32が断熱層として機能する。なお、鋳型31の
内部には、薄肉部を有する例えばホットインペラー12
の外形形状に一致するキャビティ24が画成されてい
る。
【0017】図5は、第2実施例に係る精密鋳造用鋳型
31を造型する工程を示すものであって、基本的な工程
は第1実施例と同様である。すなわち、ホットインペラ
ー12に模して形成された図5(a)に示すワックス型3
4の外側に、スラリとスタッコサンドとからなる耐火層
22を3重に形成する(図5(b))。次に、第3層目の耐
火層22の外側に、スラリと熱焼失性粒28とからなる
断熱性耐火層32を形成する(図5(c))。
31を造型する工程を示すものであって、基本的な工程
は第1実施例と同様である。すなわち、ホットインペラ
ー12に模して形成された図5(a)に示すワックス型3
4の外側に、スラリとスタッコサンドとからなる耐火層
22を3重に形成する(図5(b))。次に、第3層目の耐
火層22の外側に、スラリと熱焼失性粒28とからなる
断熱性耐火層32を形成する(図5(c))。
【0018】前記断熱性耐火層32の外側に、第1層目
から第3層目までの耐火層22と同一の成分による層
を、同様の手順を繰返して4層形成することにより、9
層構造の鋳型31が造型される(図5(d))。得られた鋳
型31を、脱ロウ工程および焼成工程により加熱するこ
とで、ホットインペラー12の外形形状と一致するキャ
ビティ24が形成されると共に、第4層目に多数の空洞
部30が形成された断熱性耐火層32を有する鋳型31
が焼結される。
から第3層目までの耐火層22と同一の成分による層
を、同様の手順を繰返して4層形成することにより、9
層構造の鋳型31が造型される(図5(d))。得られた鋳
型31を、脱ロウ工程および焼成工程により加熱するこ
とで、ホットインペラー12の外形形状と一致するキャ
ビティ24が形成されると共に、第4層目に多数の空洞
部30が形成された断熱性耐火層32を有する鋳型31
が焼結される。
【0019】前記ロストワックス法により得られた第2
実施例に係る鋳型31のキャビティ24に、例えば減圧
吸上げ鋳造法(CLA)や真空減圧吸上げ鋳造法(CLV)
により所要金属の溶湯を鋳込むと、該溶湯はキャビティ
24内の各部位に侵入する。この場合に、鋳型31を構
成する第4層目の断熱性耐火層32には、断熱層として
機能する多数の空洞部30からなる層が存在しているか
ら、ホットインペラー12のベーン16と対応する部位
に鋳込まれた溶湯の冷却を遅くすることができる。すな
わち、薄肉部と厚肉部との温度勾配に大きく差がつかな
いので、薄肉部での金属の凝固が早くなることによる湯
回り不良を防止して、溶湯の健全な鋳込みが達成され
る。これにより、欠陥の無い精密な製品を鋳造すること
ができる。なお、鋳造後の鋳型31の型ばらしに際して
は、前記空洞部30の部分において鋳型31が脆くなっ
ているので、型ばらしが容易に行ない得る利点もある。
実施例に係る鋳型31のキャビティ24に、例えば減圧
吸上げ鋳造法(CLA)や真空減圧吸上げ鋳造法(CLV)
により所要金属の溶湯を鋳込むと、該溶湯はキャビティ
24内の各部位に侵入する。この場合に、鋳型31を構
成する第4層目の断熱性耐火層32には、断熱層として
機能する多数の空洞部30からなる層が存在しているか
ら、ホットインペラー12のベーン16と対応する部位
に鋳込まれた溶湯の冷却を遅くすることができる。すな
わち、薄肉部と厚肉部との温度勾配に大きく差がつかな
いので、薄肉部での金属の凝固が早くなることによる湯
回り不良を防止して、溶湯の健全な鋳込みが達成され
る。これにより、欠陥の無い精密な製品を鋳造すること
ができる。なお、鋳造後の鋳型31の型ばらしに際して
は、前記空洞部30の部分において鋳型31が脆くなっ
ているので、型ばらしが容易に行ない得る利点もある。
【0020】なお、第2実施例に係る鋳型31において
は、前記熱焼失性粒28に代えて、脱ロウ工程および焼
成工程による加熱によっても焼失することなく中空形状
を保つ中空ガラス球(例えばシラスバルーン)を使用する
ことも可能である。この場合には、多数の中空ガラス球
自体が断熱機能を果たし、溶湯の健全な鋳込みを達成し
て欠陥の無い鋳型製品を鋳造し得るものである。また、
断熱性耐火層32は鋳型31を構成する全ての耐火層の
内の略中間に形成されればよいので、実施例において第
5層目を断熱性耐火層32とてもよい。更に、全体の耐
火層22,32の数も9層でなく8層とすることもでき
る。
は、前記熱焼失性粒28に代えて、脱ロウ工程および焼
成工程による加熱によっても焼失することなく中空形状
を保つ中空ガラス球(例えばシラスバルーン)を使用する
ことも可能である。この場合には、多数の中空ガラス球
自体が断熱機能を果たし、溶湯の健全な鋳込みを達成し
て欠陥の無い鋳型製品を鋳造し得るものである。また、
断熱性耐火層32は鋳型31を構成する全ての耐火層の
内の略中間に形成されればよいので、実施例において第
5層目を断熱性耐火層32とてもよい。更に、全体の耐
火層22,32の数も9層でなく8層とすることもでき
る。
【0021】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係る精密鋳
造用鋳型によれば、脆性金属材料を材質とする複雑で凹
部を有する形状の製品を、金属の凝固収縮に起因する割
れを生じさせることなく確実に精密鋳造することができ
る。すなわち、脆性金属材料としてセンダスト合金を使
用する場合において、該合金により精密鋳造し得る製品
の形状が限定されないので実用的である。またロストワ
ックス精密鋳造の工程を何ら増やすことなく、耐火層を
構成する一部の材料を、熱にて焼失し易い粒に変更する
だけで実施することができる。
造用鋳型によれば、脆性金属材料を材質とする複雑で凹
部を有する形状の製品を、金属の凝固収縮に起因する割
れを生じさせることなく確実に精密鋳造することができ
る。すなわち、脆性金属材料としてセンダスト合金を使
用する場合において、該合金により精密鋳造し得る製品
の形状が限定されないので実用的である。またロストワ
ックス精密鋳造の工程を何ら増やすことなく、耐火層を
構成する一部の材料を、熱にて焼失し易い粒に変更する
だけで実施することができる。
【0022】熱にて焼失し易い粒を焼失させることによ
り得られた空洞部の層を断熱層として機能させることに
より、キャビティにおける薄肉部と対応する部位での金
属の冷却を遅らせることができる。すなわち、キャビテ
ィにおける製品の薄肉部と厚肉部との温度勾配を均一化
することが可能で、薄肉部での金属の凝固が早くなるこ
とによる湯回り不良を防止して、溶湯の健全な鋳込みを
達成し得る。これにより、例えばホットインペラーのよ
うに薄肉部を有する製品を、欠陥を生ずることなく精密
に鋳造することができる。また断熱層としての空洞部
は、鋳型を構成する耐火層における一部の材料を、熱に
て焼失し易い粒に変更するだけで実施可能である。更
に、耐火層内に、中空ガラス球を埋設・介在させること
により、該中空ガラス球により断熱効果を奏することが
できる。
り得られた空洞部の層を断熱層として機能させることに
より、キャビティにおける薄肉部と対応する部位での金
属の冷却を遅らせることができる。すなわち、キャビテ
ィにおける製品の薄肉部と厚肉部との温度勾配を均一化
することが可能で、薄肉部での金属の凝固が早くなるこ
とによる湯回り不良を防止して、溶湯の健全な鋳込みを
達成し得る。これにより、例えばホットインペラーのよ
うに薄肉部を有する製品を、欠陥を生ずることなく精密
に鋳造することができる。また断熱層としての空洞部
は、鋳型を構成する耐火層における一部の材料を、熱に
て焼失し易い粒に変更するだけで実施可能である。更
に、耐火層内に、中空ガラス球を埋設・介在させること
により、該中空ガラス球により断熱効果を奏することが
できる。
【図1】本発明の精密鋳造用鋳型の好適な第1実施例に
係る可縮性を有する精密鋳造用鋳型を示す断面図であ
る。
係る可縮性を有する精密鋳造用鋳型を示す断面図であ
る。
【図2】第1実施例に係る可縮性を有する精密鋳造用鋳
型の造型工程を示す説明図である。
型の造型工程を示す説明図である。
【図3】第1実施例に係る可縮性を有する精密鋳造用鋳
型の変形例を示す断面図である。
型の変形例を示す断面図である。
【図4】本発明の精密鋳造用鋳型の好適な第2実施例に
係る断熱性を有する精密鋳造用鋳型を示す断面図であ
る。
係る断熱性を有する精密鋳造用鋳型を示す断面図であ
る。
【図5】第2実施例に係る断熱性を有する精密鋳造用鋳
型の造型工程を示す説明図である。
型の造型工程を示す説明図である。
【図6】ロストワックス法により鋳造するチャンネル形
状の製品を示す斜視図である。
状の製品を示す斜視図である。
【図7】ロストワックス法により鋳造するホットインペ
ラーを示す斜視図である。
ラーを示す斜視図である。
【符号の説明】 10 鋳物製品 12 ホットインペラー 18 精密鋳造用鋳型(可縮性) 22 耐火層 24 キャビティ 26 可縮性耐火層 28 熱焼失性粒 30 空洞部 31 精密鋳造用鋳型(断熱性) 32 断熱性耐火層
Claims (6)
- 【請求項1】 ロストワックス精密鋳造用鋳型であっ
て、 脆性金属材料を材質とする凹部を有する製品用のキャビ
ティを有し、 前記キャビティを画成する重層された複数の耐火層のう
ち、内側の2層目から5層目までの任意の層における少
なくとも製品の凹部に対応する部位に、熱にて焼失し易
い粒の層を介在させ、 前記粒を焼失させることにより得られた空洞部の層が、
前記キャビティに鋳込まれた脆性金属材料の凝固収縮に
際して崩壊することにより該収縮を許容するよう構成し
たことを特徴とする精密鋳造用鋳型。 - 【請求項2】 前記粒の層は、複数の耐火層における内
側から2層目または2層目と4層目に介在される請求項
1記載の精密鋳造用鋳型。 - 【請求項3】 前記粒は、スチロールまたは軽石である
請求項1記載の精密鋳造用鋳型。 - 【請求項4】 前記脆性金属材料は、センダスト合金で
ある請求項1記載の精密鋳造用鋳型。 - 【請求項5】 薄肉部を有する製品を鋳造する精密鋳造
用鋳型であって、 前記製品を鋳造するためのキャビティを画成する重層さ
れた複数の耐火層のうち、中間部の耐火層内に、熱にて
焼失し易い粒の層を介在させ、 前記粒を焼失させることにより得られた空洞部の層を断
熱層として機能させるよう構成したことを特徴とする精
密鋳造用鋳型。 - 【請求項6】 薄肉部を有する製品を精密鋳造する断熱
性を有する精密鋳造鋳型であって、 前記製品を鋳造するためのキャビティを画成する重層さ
れた複数の耐火層のうち、中間部の耐火層内に、中空ガ
ラス球を埋設・介在させたことを特徴とする精密鋳造用
鋳型。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23067694A JP3552298B2 (ja) | 1994-08-30 | 1994-08-30 | ホットインペラー鋳造用の鋳型 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23067694A JP3552298B2 (ja) | 1994-08-30 | 1994-08-30 | ホットインペラー鋳造用の鋳型 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0866740A true JPH0866740A (ja) | 1996-03-12 |
| JP3552298B2 JP3552298B2 (ja) | 2004-08-11 |
Family
ID=16911564
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP23067694A Expired - Fee Related JP3552298B2 (ja) | 1994-08-30 | 1994-08-30 | ホットインペラー鋳造用の鋳型 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3552298B2 (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102672102A (zh) * | 2012-05-04 | 2012-09-19 | 中国科学院金属研究所 | 平面薄壁铸件的制备方法 |
| CN103706760A (zh) * | 2014-01-06 | 2014-04-09 | 安徽厚林精密金属科技有限公司 | 一种绞肉机顶盖的精密铸造方法 |
| CN103834845A (zh) * | 2014-03-10 | 2014-06-04 | 安徽厚林神雕金属艺术品有限公司 | 一种艺术品的精密铸造用铜合金和制备方法以及用于精密铸造的方法 |
-
1994
- 1994-08-30 JP JP23067694A patent/JP3552298B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102672102A (zh) * | 2012-05-04 | 2012-09-19 | 中国科学院金属研究所 | 平面薄壁铸件的制备方法 |
| CN103706760A (zh) * | 2014-01-06 | 2014-04-09 | 安徽厚林精密金属科技有限公司 | 一种绞肉机顶盖的精密铸造方法 |
| CN103706760B (zh) * | 2014-01-06 | 2016-06-22 | 安徽厚林精密金属科技有限公司 | 一种绞肉机顶盖的精密铸造方法 |
| CN103834845A (zh) * | 2014-03-10 | 2014-06-04 | 安徽厚林神雕金属艺术品有限公司 | 一种艺术品的精密铸造用铜合金和制备方法以及用于精密铸造的方法 |
| CN103834845B (zh) * | 2014-03-10 | 2015-11-11 | 安徽厚林神雕金属艺术品有限公司 | 一种艺术品的精密铸造用铜合金的制备方法以及用于精密铸造的方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3552298B2 (ja) | 2004-08-11 |
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