JPH0867937A - 高強度WC粒子分散Ni基合金およびこれを用いた複合材 - Google Patents
高強度WC粒子分散Ni基合金およびこれを用いた複合材Info
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- Manufacture Of Alloys Or Alloy Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐蝕性および耐摩耗性に優れ、しかも強度の
大きなNi基合金を得る。 【構成】 B:0.6〜3重量%、Si:0〜6重量
%、Mo:3〜35重量%、WC:10〜70重量%、
および残部Niからなる高強度WC粒子分散Ni基合
金。
大きなNi基合金を得る。 【構成】 B:0.6〜3重量%、Si:0〜6重量
%、Mo:3〜35重量%、WC:10〜70重量%、
および残部Niからなる高強度WC粒子分散Ni基合
金。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高強度WC粒子分散N
i基合金およびこれを用いた複合材に係り、特に耐蝕
性、耐摩耗性および強度が同時に要求される機械部材に
適用するのに好適な合金および複合材に関する。
i基合金およびこれを用いた複合材に係り、特に耐蝕
性、耐摩耗性および強度が同時に要求される機械部材に
適用するのに好適な合金および複合材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、Ni−Cr−B−Si等のN
i基自溶合金は、耐蝕性および耐摩耗性に優れ、鋼材表
面の硬化材料として広く知られている。
i基自溶合金は、耐蝕性および耐摩耗性に優れ、鋼材表
面の硬化材料として広く知られている。
【0003】また、例えば特開昭62−197264号
公報には、前記Ni基自溶合金にWC粒子を微細に分散
させたWC粒子分散Ni基自溶合金が開示されており、
この合金は耐蝕性および耐摩耗性に優れているため、プ
ラスチック成形機のバレル等の機械部品に使われてい
る。
公報には、前記Ni基自溶合金にWC粒子を微細に分散
させたWC粒子分散Ni基自溶合金が開示されており、
この合金は耐蝕性および耐摩耗性に優れているため、プ
ラスチック成形機のバレル等の機械部品に使われてい
る。
【0004】また、例えば特公平5−5889号公報に
は、Mo2 NiB2 を主体とした硬質層をNi基の結合
相によって結合したMo−Ni系複硼化物合金が開示さ
れており、この合金は、耐蝕性および耐摩耗性が優れて
いるため、高腐蝕環境下で使用される材料として適して
いると言われている。
は、Mo2 NiB2 を主体とした硬質層をNi基の結合
相によって結合したMo−Ni系複硼化物合金が開示さ
れており、この合金は、耐蝕性および耐摩耗性が優れて
いるため、高腐蝕環境下で使用される材料として適して
いると言われている。
【0005】さらに、例えば特開平6−57360号公
報には、Cr−Mo−W−V−B−Si−Ni等の耐蝕
耐摩耗Ni基合金が開示されており、耐蝕性および耐摩
耗性を必要とする各種構成材料として有用であると言わ
れている。
報には、Cr−Mo−W−V−B−Si−Ni等の耐蝕
耐摩耗Ni基合金が開示されており、耐蝕性および耐摩
耗性を必要とする各種構成材料として有用であると言わ
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の各種合金の
うち、Ni基自溶合金は、耐蝕性および耐摩耗性が必ず
しも充分ではなく、材料の強度、抗折力は約0.8GP
aと小さい。このため高い応力がかかる機械部品として
は使用できないという問題がある。
うち、Ni基自溶合金は、耐蝕性および耐摩耗性が必ず
しも充分ではなく、材料の強度、抗折力は約0.8GP
aと小さい。このため高い応力がかかる機械部品として
は使用できないという問題がある。
【0007】また、WC粒子分散Ni基自溶合金は、均
一に分散しているWCのために優れた耐摩耗性および耐
蝕性が得られるが、材料の強度は約0.9GPaの抗折
力で小さい。このため、Ni基自溶合金と同様、高負荷
機械部品には使用が難しいという問題がある。
一に分散しているWCのために優れた耐摩耗性および耐
蝕性が得られるが、材料の強度は約0.9GPaの抗折
力で小さい。このため、Ni基自溶合金と同様、高負荷
機械部品には使用が難しいという問題がある。
【0008】また、Mo−Ni系複硼化物合金は、耐蝕
性および耐摩耗性には優れているが、材料の強度、抗折
力が1.5GPaで稍低く、必ずしも充分とは言えな
い。また、焼結温度が1125〜1225℃と高く、こ
の温度では鋼材の結晶粒粗大化により鋼材が劣化するた
め、焼結と同時に鋼材と接合して複合材料として用いる
には不向きであるという問題がある。
性および耐摩耗性には優れているが、材料の強度、抗折
力が1.5GPaで稍低く、必ずしも充分とは言えな
い。また、焼結温度が1125〜1225℃と高く、こ
の温度では鋼材の結晶粒粗大化により鋼材が劣化するた
め、焼結と同時に鋼材と接合して複合材料として用いる
には不向きであるという問題がある。
【0009】さらに、耐蝕耐摩耗Ni基合金は、硬さが
低く耐摩耗性が必ずしも充分とは言えないという問題が
ある。
低く耐摩耗性が必ずしも充分とは言えないという問題が
ある。
【0010】本発明は、このような点を考慮してなされ
たもので、耐蝕性および耐摩耗性に優れ、しかも充分な
強度が得られる高強度WC粒子分散Ni基合金を提供す
ることを目的とする。
たもので、耐蝕性および耐摩耗性に優れ、しかも充分な
強度が得られる高強度WC粒子分散Ni基合金を提供す
ることを目的とする。
【0011】本発明の他の目的は、基材の鉄鋼を劣化さ
せることなく、焼結と接合とを同時に行なって複合化す
ることができる高強度WC粒子分散Ni基合金を用いた
複合材を提供することを目的とする。
せることなく、焼結と接合とを同時に行なって複合化す
ることができる高強度WC粒子分散Ni基合金を用いた
複合材を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段および作用】本発明の高強
度WC粒子分散Ni基合金は、B含有量が0.6〜3重
量%、Si含有量が0〜6重量%、Mo含有量が3〜3
5重量%、WC含有量が10〜70重量%、および残部
Niからなる化学組成を有している。
度WC粒子分散Ni基合金は、B含有量が0.6〜3重
量%、Si含有量が0〜6重量%、Mo含有量が3〜3
5重量%、WC含有量が10〜70重量%、および残部
Niからなる化学組成を有している。
【0013】また、本発明の高強度WC粒子分散Ni基
合金を用いた複合材は、前記化学組成のNi基合金と鉄
鋼とを接合して複合化されている。
合金を用いた複合材は、前記化学組成のNi基合金と鉄
鋼とを接合して複合化されている。
【0014】本発明のNi基合金の成分限定理由は次の
とおりである。
とおりである。
【0015】B:0.6〜3重量%(以下単に%と表
す) Bは、本合金の焼結温度を低下させ、またNi、Moと
硼化物を形成して合金の耐摩耗性を高めるために用いら
れる。本発明のNi基合金をX線回折により調査した結
果、Ni2 B,Ni3 B,MoB,Mo2 NiB2 の硼
化物が形成されていることが判明した。
す) Bは、本合金の焼結温度を低下させ、またNi、Moと
硼化物を形成して合金の耐摩耗性を高めるために用いら
れる。本発明のNi基合金をX線回折により調査した結
果、Ni2 B,Ni3 B,MoB,Mo2 NiB2 の硼
化物が形成されていることが判明した。
【0016】このB含有量は、多くても少なくても抗折
力を低下させるので、0.6〜3%、好ましくは0.9
〜2.8%とする。
力を低下させるので、0.6〜3%、好ましくは0.9
〜2.8%とする。
【0017】Si:0〜6% Siは、Bとともに本Ni基合金の焼結温度を低下させ
るために用いられる。このため、鋼材と焼結・接合する
際に、鋼材を劣化させることなく両者を冶金的結合させ
るのに効果がある。本Ni基合金では、Si量の増加と
ともに焼結温度が低下するが、6%を超えると合金の緻
密化が妨げられ急激に強度低下を来すので、上限は6%
とする。
るために用いられる。このため、鋼材と焼結・接合する
際に、鋼材を劣化させることなく両者を冶金的結合させ
るのに効果がある。本Ni基合金では、Si量の増加と
ともに焼結温度が低下するが、6%を超えると合金の緻
密化が妨げられ急激に強度低下を来すので、上限は6%
とする。
【0018】ここで、緻密化が妨げられるのは、6%以
上ではSiのNiへの固溶限を超えて、未焼結Siが残
存するためであると考えられる。よって、Si含有量は
0〜6%、好ましくは0.5〜4.5%とする。
上ではSiのNiへの固溶限を超えて、未焼結Siが残
存するためであると考えられる。よって、Si含有量は
0〜6%、好ましくは0.5〜4.5%とする。
【0019】Mo:3〜35% Moは、硼化物、MoBおよびMo2 NiB2 を形成
し、合金の耐摩耗性を高める。Moはまた、Niを主と
する結合相の耐蝕性を改善する効果がある。Moはさら
に、合金の結晶粒を微細化するのに効果があり、合金の
強度(抗折力)を著しく高める。
し、合金の耐摩耗性を高める。Moはまた、Niを主と
する結合相の耐蝕性を改善する効果がある。Moはさら
に、合金の結晶粒を微細化するのに効果があり、合金の
強度(抗折力)を著しく高める。
【0020】Mo含有量は、3%から上記効果を現わ
し、35%を超えると抗折力を低下させ、焼結温度を高
めるので好ましくない。よって、Mo含有量は3〜35
%、好ましくは8〜31%とする。
し、35%を超えると抗折力を低下させ、焼結温度を高
めるので好ましくない。よって、Mo含有量は3〜35
%、好ましくは8〜31%とする。
【0021】WC:10〜70% WCは、合金中に微細に分散し、合金の耐摩耗性を高め
る。またWCの分散は、合金を分散強化して抗折力を向
上させる。WC含有量は、10%未満では上記効果が得
られず、また70%を超えると、合金中にマイクロポア
が多数発生して焼結不良となり、抗折力を低下させる。
したがって、WC含有量は10〜70%、好ましくは2
0〜65%とする。
る。またWCの分散は、合金を分散強化して抗折力を向
上させる。WC含有量は、10%未満では上記効果が得
られず、また70%を超えると、合金中にマイクロポア
が多数発生して焼結不良となり、抗折力を低下させる。
したがって、WC含有量は10〜70%、好ましくは2
0〜65%とする。
【0022】以上、B、Si、MoおよびWC含有量の
中で、最も優れた耐蝕性、耐摩耗性および強度を示すの
は、B:1.4〜2.5%、Si:1.4〜3.9%、
Mo:13〜28%、WC:20〜65%である。
中で、最も優れた耐蝕性、耐摩耗性および強度を示すの
は、B:1.4〜2.5%、Si:1.4〜3.9%、
Mo:13〜28%、WC:20〜65%である。
【0023】本発明のNi基合金は、B、Si、Mo、
NiおよびWC粉、もしくはこれらの元素のうち2種以
上含む合金粉を、回転ボールミル等により粉砕混合した
粉末を用い、成形、焼結することによって製造される。
焼結は、真空、還元性ガス中で行なわれる他、熱間静水
圧焼結法等の他の方法で行なってもよい。焼結温度は、
合金組成によっても異なるが、1000〜1120℃で
行なわれる。温度が低いと、緻密化が完全に行なわれず
抗折力が低下し、また温度が高過ぎると、結晶粒が粗大
化して抗折力が低下する。
NiおよびWC粉、もしくはこれらの元素のうち2種以
上含む合金粉を、回転ボールミル等により粉砕混合した
粉末を用い、成形、焼結することによって製造される。
焼結は、真空、還元性ガス中で行なわれる他、熱間静水
圧焼結法等の他の方法で行なってもよい。焼結温度は、
合金組成によっても異なるが、1000〜1120℃で
行なわれる。温度が低いと、緻密化が完全に行なわれず
抗折力が低下し、また温度が高過ぎると、結晶粒が粗大
化して抗折力が低下する。
【0024】
【実施例】表1に示す各供試合金につき、腐蝕試験、摩
耗試験および機械試験を行なって表2に示す結果を得
た。供試合金No.1〜5は本発明例、No.6〜8は
比較例であり、比較例は、原料粉の配合化率を本発明の
範囲外とした例である。
耗試験および機械試験を行なって表2に示す結果を得
た。供試合金No.1〜5は本発明例、No.6〜8は
比較例であり、比較例は、原料粉の配合化率を本発明の
範囲外とした例である。
【0025】これらのは供試合金は、表1に示す配合の
原料粉を、回転ボールミルによりエチルアルコール中で
48時間混合粉砕し、その後、乾燥、プレス成形し真空
中で焼結して製造した。プレス成形品の寸法は、6×1
0×32mmである。焼結温度は表2のとおりで、焼結
時間はすべて10分間である。
原料粉を、回転ボールミルによりエチルアルコール中で
48時間混合粉砕し、その後、乾燥、プレス成形し真空
中で焼結して製造した。プレス成形品の寸法は、6×1
0×32mmである。焼結温度は表2のとおりで、焼結
時間はすべて10分間である。
【0026】各試験要領は次のとおりである。
【0027】(I)腐蝕試験 20%Hcl溶液に試験片を浸漬し、5時間経過後の腐蝕
減量(mg/cm2 ・hr)を測定する。
減量(mg/cm2 ・hr)を測定する。
【0028】(II)摩耗試験 大越式迅速摩耗試験機を使用し、以下の試験条件により
比摩耗量(×10-9mm2 /kgf)を測定する。
比摩耗量(×10-9mm2 /kgf)を測定する。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】 表3は、本発明のNi基合金と前記従来の各合金とを比
較した性能表であり、表3中、範囲のないものは各合金
の代表的合金の値である。また、比較値のないものは−
−で示した。
較した性能表であり、表3中、範囲のないものは各合金
の代表的合金の値である。また、比較値のないものは−
−で示した。
【0031】表3からも明らかなように、本発明のNi
基合金は、従来の各合金に比較して、耐蝕性および耐摩
耗性に優れ、しかも強度(抗折力)に優れたものである
ことが判る。
基合金は、従来の各合金に比較して、耐蝕性および耐摩
耗性に優れ、しかも強度(抗折力)に優れたものである
ことが判る。
【0032】
【表3】
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
耐蝕性および耐摩耗性に優れ、しかも抗折力が大きい合
金が得られるため、高負荷のかかる耐蝕、耐摩耗機械部
材に適用できる。
耐蝕性および耐摩耗性に優れ、しかも抗折力が大きい合
金が得られるため、高負荷のかかる耐蝕、耐摩耗機械部
材に適用できる。
【0034】また、本発明の合金は、焼結温度が低いた
め、鉄鋼を劣化させることなく、鉄鋼との複合化を焼結
と同時に行なうことができる。このため、複合化する際
にコスト面で有利である。
め、鉄鋼を劣化させることなく、鉄鋼との複合化を焼結
と同時に行なうことができる。このため、複合化する際
にコスト面で有利である。
Claims (2)
- 【請求項1】B含有量が0.6〜3重量%、Si含有量
が0〜6重量%、Mo含有量が3〜35重量%、WC含
有量が10〜70重量%、および残部Niからなる高強
度WC粒子分散Ni基合金。 - 【請求項2】請求項1の高強度WC粒子分散Ni基合金
と鉄鋼とを接合したことを特徴とする高強度WC粒子分
散Ni基合金を用いた複合材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20881194A JPH0867937A (ja) | 1994-06-22 | 1994-09-01 | 高強度WC粒子分散Ni基合金およびこれを用いた複合材 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13996894 | 1994-06-22 | ||
| JP6-139968 | 1994-06-22 | ||
| JP20881194A JPH0867937A (ja) | 1994-06-22 | 1994-09-01 | 高強度WC粒子分散Ni基合金およびこれを用いた複合材 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0867937A true JPH0867937A (ja) | 1996-03-12 |
Family
ID=26472620
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP20881194A Pending JPH0867937A (ja) | 1994-06-22 | 1994-09-01 | 高強度WC粒子分散Ni基合金およびこれを用いた複合材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0867937A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2012053287A1 (ja) * | 2010-10-22 | 2012-04-26 | 第一高周波工業株式会社 | 合金被覆ボイラ部品 |
-
1994
- 1994-09-01 JP JP20881194A patent/JPH0867937A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2012053287A1 (ja) * | 2010-10-22 | 2012-04-26 | 第一高周波工業株式会社 | 合金被覆ボイラ部品 |
| JPWO2012053287A1 (ja) * | 2010-10-22 | 2014-02-24 | 第一高周波工業株式会社 | 合金被覆ボイラ部品 |
| TWI554728B (zh) * | 2010-10-22 | 2016-10-21 | 第一高周波工業股份有限公司 | 合金被覆鍋爐零件 |
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