JPH0868233A - 輪ばねを用いた建造物の耐振補強装置 - Google Patents

輪ばねを用いた建造物の耐振補強装置

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JPH0868233A
JPH0868233A JP22397194A JP22397194A JPH0868233A JP H0868233 A JPH0868233 A JP H0868233A JP 22397194 A JP22397194 A JP 22397194A JP 22397194 A JP22397194 A JP 22397194A JP H0868233 A JPH0868233 A JP H0868233A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 輪ばねの弾力および振動減衰能力を生かした
耐振補強装置を使って、建造物に剛性とじん性を付加
し、地震力や風圧力に対する建造物の耐力を増大させ
る。 【構成】 左右の柱1、下階のはり2、および、上階の
はり3からなる建造物の骨組の構面に、下階のはり2の
両端部に両突端を連結させて山形架構5を設置する。取
付軸を上階のはり3と平行に設定した輪ばねブロックを
囲んで、固定板保持枠8と遊動板保持枠11を組み合わ
せ、それらの2つの保持枠が輪ばねブロック取付軸の方
向に相対変位をおこすと、輪ばねブロックに圧縮力が作
用するように輪ばね装着体7を形成する。上階のはり3
と一体に輪ばね装着体7の固定板保持枠8を設置し、山
形架構5の曲折部に輪ばね装着体7の遊動板保持枠11
を連結する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地震または風による建
造物の振動エネルギーを吸収し、建造物の耐力を増大す
る輪ばねを用いた建造物の耐振補強装置に関する。
【0002】
【従来の技術】地震力や風圧力のような短時間に集中し
ておこる繰り返し荷重に対しては、建造物に適度の剛性
と、振動エネルギー吸収能力を持たせじん性を高めるこ
とが必要である。骨組自身に振動エネルギー吸収能力が
ある超高層建造物の場合はよいが、中高層建造物の場合
は、骨組の構成材料、構造形式にかかわらず、骨組だけ
で振動エネルギーを十分吸収することはできない。
【0003】このため、中高層建造物では、各種の振動
減衰装置を使って振動エネルギーを吸収する方法がとら
れているが、従来の振動減衰装置は、振動エネルギーを
吸収することだけを目的として設計されているため、建
造物のじん性を高めるという使い方には向いていない。
とくに、既存の中高層建造物の補強を行う場合、既存の
建造物の骨組の耐力を生かし、その骨組と一体となって
荷重に抵抗する能力、すなわち、耐力が大きく、その剛
性を調節することができ、しかも、振動エネルギー吸収
能力の大きいものが要求される。
【0004】従来の振動減衰装置のうち、基礎と上部建
造物との間、または、建造物の骨組に設置されて、振動
エネルギーを吸収する装置には次の1)〜5)のような
ものがある。1)鋼材または鉛材などの変形を利用する
もの。2)粘性体の粘性抵抗を利用するもの。3)油圧
シリンダーを利用するもの。4)摩擦抵抗を利用するも
の。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の振動減衰装置
1)の場合、鋼材や鉛材が降伏点に達するまでは、骨組
の変形に応じて、骨組とともに荷重に抵抗するが、その
間は振動エネルギー吸収能力はほとんどない。また、鋼
材や鉛材が降伏点を越えると、その塑性変形によって振
動エネルギーを吸収するが、その代わり、骨組の変形に
応じて、骨組とともに荷重に抵抗する能力を失う。ま
た、塑性変形した鋼材や鉛材は交換しなくてはならない
ので、保守の点に問題がある。
【0006】従来の振動減衰装置2)の場合、粘性体の
粘性抵抗は温度、振動数、振幅によって左右される。し
たがって、一定の条件下で振動する機械振動などの振動
減衰には有効であるが、変形量に応じて抵抗力が増大す
る建造物の骨組と協調して建造物にじん性を与えるとい
う用途には向かない。
【0007】従来の振動減衰装置3)の場合、速度に比
例して抵抗力が増大するものであるから、前記の2)の
場合と同様に、変形量に応じて抵抗力が増大する建造物
の骨組と協調して建造物にじん性を与えるという用途に
は向かない。
【0008】従来の振動減衰装置4)の場合、装置に作
用する力が一定の大きさに達するまでは摩擦がおこらな
いから、その間は前記の1)と同様に、骨組に剛性を付
加することはできるが、振動エネルギー吸収能力はな
い。装置に作用する力が一定値を越えると摩擦がおこっ
て振動エネルギーを吸収するが、剛性を付加することは
できなくなる。また、作動した装置は自力で原状にもど
ることができないから、保守の点に問題がある。
【0009】以上から、発明が解決しようとする課題は
次のi)〜iv)のようになる。i)中、小地震から大地震
まで、建造物の骨組に協調して地震力に抵抗し、しか
も、地震または風による振動に対して、振動エネルギー
吸収能力を持つこと。ii)装置の交換、原形復帰作業を
必要とせず、保守管理が容易なこと。iii)設置費用が
経済的に許容できるものであること。iv)装置の性能に
安定性があり、現在の技術水準で十分実施可能なこと。
【0010】
【課題を解決するための手段およびその作用】
(その1)手段:柱1とはりで形成された建造物の骨組
の構面に、一方のはりの両端部に両突端部を連結させて
山形架構5を設置する。取付軸を構面内のはりと平行に
設定した輪ばねブロック16を囲んで、固定板保持枠8
と遊動板保持枠11を組み合わせ、それらの2つの保持
枠が輪ばねブロック16取付軸の方向に相対変位をおこ
すと、輪ばねブロック16に圧縮力が作用するように輪
ばね装着体7を形成する。前記の建造物の骨組の他方の
はりに輪ばね装着体7の固定板保持枠8を連結し、か
つ、前記の山形架構5の曲折部に輪ばね装着体7の遊動
板保持枠11を連結する。
【0011】作用:建造物に地震力または風圧力が作用
し、建造物の骨組が構面内に変形すると、建造物の骨組
の他方のはりに対して山形架構5の曲折部が相対変位を
おこす。この結果、輪ばね装着体7においては、遊動板
保持枠11が固定板保持枠8に対して輪ばねブロック1
6取付軸の方向に相対変位をおこし、輪ばねブロック1
6が圧縮される。建造物の骨組の変形の向きが変わる
と、輪ばね装着体7においては、遊動板保持枠11が固
定板保持枠8に対して反対方向に相対変位をおこし、い
ったん原形に復帰した後、さらに相対変位を続ける。輪
ばね装着体7が原形に復帰すると、輪ばねブロック16
には圧縮力が働かなくなるから、縮んでいた輪ばねブロ
ック16は伸びて原形にもどる。遊動板保持枠11が固
定板保持枠8に対して反対方向に相対変位をおこすと、
輪ばねブロック16に再び圧縮力が働き、輪ばねブロッ
ク16が縮む。このように、地震力または風圧力による
振動変形が建造物の骨組におこると、1周期につき輪ば
ねブロック16は2回伸縮運動をする。輪ばねブロック
16の変形量は、輪ばねブロック16に作用する圧縮力
によって決まり、圧縮力が小さければ変形量は小さく、
圧縮力が大きければ変形量は大きくなる。また、輪ばね
ブロック16には外輪29と内輪30の伸縮摩擦による
振動エネルギー吸収能力があり、除荷されたとき原形に
復帰する能力もある。したがって、本発明の輪ばねを用
いた建造物の耐振補強装置は、建造物の骨組の変形量に
比例した抵抗力と、振動エネルギー吸収能力および自力
で原形に復帰する能力を持っている。
【0012】(その2)手段:柱41とはりで形成され
た建造物の骨組の構面に、一方のはりの両端部に一方の
両突端部を連結させ、他方のはりに、他方の両突端部を
構面内移動可能に連結させてX形架構45を設置する。
そのX形架構45の交さ部に設けた回転軸57に、軸受
部54を連結させて、X形架構45に対して回動可能
に、三角状架構47を取り付ける。他方のはりに相対す
る三角状架構47の中央の突端部を、回動および上下移
動可能に他方のはりに連結し、左右の突端部を他方のは
りに構面内に移動可能に連結する。前記の(その1)に
記載したものと同様に形成した輪ばね装着体7を、一方
のはりに固定板保持枠8を連結させ、一方のはりに相対
する三角状架構47の突端部に遊動板保持枠11を回動
および上下移動可能に連結させて設置する。
【0013】作用:建造物に地震力または風圧力が作用
し、建造物の骨組の一方のはりに対して他方のはりが、
構面内に相対変位をおこすと、三角状架構47では、軸
受部54はX形架構45とともに一方のはりと一体にな
って移動し、他方のはりに連結された中央の突端部は他
方のはりと一体となって移動する。この結果、三角状架
構47はX形架構45に対して回転をおこし、輪ばね装
着体7の遊動板保持枠11に連結された突端部は一方の
はりに対して相対変位する。この相対変位量は、軸受部
54から他方のはりとの連結部までの距離と、軸受部5
4から輪ばね装着体7連結部までの距離によって変わ
り、前者より後者が大きければ、一方のはりに対する他
方のはりの相対変位量が増幅されて輪ばね装着体7に伝
達される。なお、その後の輪ばね装着体7における作用
については、前記の(その1)の作用と同様である。
【0014】(その3)手段:横材に縦材を剛接合して
形成したかぎ形またはT形の補強構造体64を、建造物
の外側の骨組に、その骨組と平行に配置し、その補強構
造体64の横材と縦材との節点と、縦材の突端部を建造
物の骨組に連結する。縦向きに取付軸を設定した輪ばね
ブロック76を囲んで、固定板保持枠68と遊動板保持
枠71を組み合わせ、それらの2つの保持枠が輪ばねブ
ロック76取付軸の方向に相対変位をおこすと、輪ばね
ブロック76に圧縮力が作用するように輪ばね装着体6
7を形成する。前記の建造物の骨組に輪ばね装着体67
の遊動板保持枠71を連結し、かつ、補強構造体64の
横材の突端部に輪ばね装着体67の固定板保持枠68を
連結する。
【0015】作用:建造物に地震力または風圧力が作用
して、建造物の骨組がその構面内に変形すると、骨組に
連結された補強構造体64の節点および縦材の突端部
は、骨組とともに相対変位し、縦材はわずかに回転す
る。縦材と横材は剛接合されているから、縦材が回転を
おこすと横材も回転し、横材の突端部は相対する建造物
の骨組に対して上下方向に相対変位をおこす。この相対
変位量は、補強構造体64の節点から縦材の突端部まで
の距離と、節点から横材の突端部までの距離によって変
わり、前者より後者が大きければ、節点に対する縦材の
突端部の相対変位量が増幅されて輪ばね装着体67に伝
達される。なお、その後の輪ばね装着体67における作
用については、前記の(その1)の作用と同様である。
【0016】(その4)手段:横材に縦材を剛接合して
形成したかぎ形架構103を、建造物の骨組の外側に沿
ってその構面に配置し、その横材と縦材との節点と、横
材の突端部を前記の建造物の骨組に連結する。前記の構
面内において横向きに取付軸を設定した輪ばねブロック
76を囲んで、固定板保持枠108と遊動板保持枠11
1を組み合わせ、それらの2つの保持枠が輪ばねブロッ
ク76取付軸の方向に相対変位をおこすと、輪ばねブロ
ック76に圧縮力が作用するように輪ばね装着体107
を形成する。前記の建造物の骨組に輪ばね装着体107
の固定板保持枠108の一端を連結し、かつ、かぎ形架
構103の横材の突端部に輪ばね装着体107の遊動板
保持枠111を連結する。
【0017】作用:建造物に地震力または風圧力が作用
して、建造物の骨組がその構面内に変形すると、かぎ形
架構103の横材は、連結された建造物の骨組と一体と
なって移動するから、その横材に剛接合されたかぎ形架
構103の縦材の突端部は、相対する建造物の骨組に対
して水平方向に相対変位をおこす。この結果、輪ばね装
着体107では、建造物の骨組に連結された固定板保持
枠108に対して、縦材の突端部に連結された遊動板保
持枠111が相対変位をおこし、輪ばねブロック76が
圧縮される。なお、その後の輪ばね装着体107の作用
については、前記の(その1)の作用と同様である。
【0018】(その5)手段:横材に縦材を剛接合して
形成したかぎ形架構103を建造物の骨組の外側に沿っ
てその構面に配置し、その横材と縦材との節点と、縦材
の突端部を建造物に連結する。縦向きに取付軸を設定し
た輪ばねブロック76を囲んで、固定板保持枠108と
遊動板保持枠111を組み合わせ、それらの2つの保持
枠が輪ばねブロック76取付軸の方向に相対変位をおこ
すと、輪ばねブロック116に圧縮力が作用するように
輪ばね装着体107を形成する。前記の建造物の骨組に
輪ばね装着体107の固定板保持枠108の一端を連結
し、かつ、かぎ形架構103の横材の突端部に輪ばね装
着体107の遊動板保持枠111を連結する。
【0019】作用:建造物に地震力または風圧力が作用
して、建造物の骨組がその構面内に変形すると、上下を
建造物の骨組に連結されたかぎ形架構103の縦材はわ
ずかに回転する。これにつれて、縦材に剛接合された横
材が回転し、横材の突端部は、相対する建造物の骨組に
対して、上下方向に相対変位をおこす。この結果、輪ば
ね装着体107では、建造物の骨組に連結された固定板
保持枠108に対して、横材の突端部に連結された遊動
板保持枠111が相対変位をおこし、輪ばねブロック7
6が圧縮される。なお、その後の輪ばね装着体107の
作用については、前記の(その1)の作用と同様であ
る。
【0020】(その6)手段:横材の両端に縦材をそれ
ぞれ剛接合して形成した門形または段形の補強構造体1
04を、建造物の骨組の外側に沿ってその構面に配置
し、その横材と縦材との2つの節点を建造物に連結す
る。前記の(その4)に記載したものと同様に形成した
2基の輪ばね装着体107を、前記の建造物の骨組に固
定板保持枠108の一端を連結させ、かつ、門形または
段形の補強構造体104の縦材の突端部に遊動板保持枠
111を連結させて設置する。
【0021】作用:建造物に地震力または風圧力が作用
して、建造物の骨組がその構面内に変形すると、補強構
造体104の横材は、連結された建造物の骨組と一体と
なって移動するから、その横材の両端に剛接合された門
形または段形の補強構造体104の2体の縦材の突端部
は、相対する建造物の骨組に対して、それぞれ、骨組の
構面内に水平方向に相対変位をおこす。この結果、2基
の輪ばね装着体107では、建造物の骨組に連結された
固定板保持枠108に対して、縦材の突端部に連結され
た遊動板保持枠111がそれぞれ相対変位をおこし、輪
ばねブロック76が圧縮される。なお、その後の輪ばね
装着体107の作用については、前記の(その1)の作
用と同様である。
【0022】
【実施例1】図1は、本発明の請求項2、10、14に
係わる実施例の正面図である。建造物の骨組は、左右の
柱1に、下階のはり2および上階のはり3を剛接合した
鉄筋コンクリートラーメン構造である。補強構造体4の
山形架構5は鉄筋コンクリート造で、その両突端部の一
体連結部6を、下階のはり2と柱1の接合部に剛接合
し、建造物の骨組の構面に設置されている。上階のはり
3の下側には、はりに沿って輪ばね装着体7が配装され
ている。輪ばね装着体7の固定板保持枠8は、位置調節
体9を介して、柱1面に固着された回転支承10に連結
されるとともに、中間部を上階のはり3に連結させて取
り付けられている。輪ばね装着体7の遊動板保持枠11
は、中間部の両側面を、山形架構5の頂部に設けられた
弾性連結部12に連結させて取り付けられている。山形
架構5の弾性連結部12は、山形架構5頂部に水平に固
着された鋼製の基板14、および、その基板14に、建
造物の骨組の構面に平行に固着された鋼製の2枚の軸受
板15によって形成されている。図2は、輪ばね装着体
7の一部を拡大して示した輪ばねブロック16取付軸を
含む縦断面図で、図3は、同輪ばねブロック16取付軸
を含む横断面図で、図4は、同輪ばねブロック16取付
軸に垂直な縦断面図である。輪ばね装着体7の固定板保
持枠8は、2体の鋼製の固定板側桁17、および、複数
の固定板19で形成されており、固定板19はその両縁
を、固定板側桁17に固着させて取り付けられている。
固定板側桁17は、溝形断面に形成されており、外側の
溝の部分には適当な間隔をおいて、補剛材20が取り付
けられている。遊動板保持枠11は、2体の鋼製の遊動
板側桁18、複数のつなぎ板22、および、複数の遊動
板23によって形成されている。遊動板側桁18は、両
縁部を前記の固定板側桁17に接触させて、輪ばねブロ
ック16取付軸に平行に移動可能に取り付けられ、断続
的に設けたつなぎ板22によって両縁部を相互に連結さ
れている。遊動板側桁18の内面には、相対する固定板
保持枠8の固定板19の位置に合わせて遊動板移動溝2
4が形成されている。この遊動板移動溝24は、固定板
19の面を含む平面と、遊動板側桁18内面との交線を
一方の溝縁とし、遊動板23の厚さに輪ばねブロック1
6の許容変形量を加えたものを溝幅として、輪ばねブロ
ック16を収容する1区画ごとに、4個所設けられてい
る。遊動板23は両縁部をその遊動板移動溝24にそれ
ぞれはめ込み、輪ばねブロック16取付軸の方向に移動
可能に取り付けられている。遊動板側桁18は外側の溝
の部分に適当な間隔をおいて補剛材25を取り付けた溝
形断面材で、その両方の外側中央部には、溝を埋めて平
面26が形成され、建造物の骨組の構面に垂直に回転軸
27が固着されている。この回転軸27は、前記の山形
架構5の弾性連結部12の軸受板15にはめ込まれ、建
造物の骨組の構面内での回動および上下移動が可能な連
結部を形成している。輪ばねブロック16は、鋼製の円
筒状のずれ止めカバー28、複数の外輪29と内輪30
からなる輪ばね31、初期圧調節体32、および、加圧
盤33によって形成されている。ずれ止めカバー28の
外側には、外縁を周囲の側桁またはつなぎ板22に接触
させたつば34が、端部近くに2個所取り付けられてお
り、初期圧調節体32を操作するとき、ずれ止めカバー
28が回転をおこさないようになっている。輪ばね31
は、内側に傾斜面を持つ外輪29と、外側に傾斜面を持
つ内輪30を、傾斜面を接触させて交互に重ね合わせた
もので、ずれ止めカバー28内に収容されている。初期
圧調節体32は、中心に雌ねじ部を持つ円盤状の雌ねじ
体35と、その雌ねじ部にねじ込まれた雄ねじ部、スパ
ナー受け部および円盤状の頭部を持つ雄ねじ体36によ
って形成されている。雌ねじ体35は、ずれ止めカバー
28にはめ込まれ、内面を輪ばね31の一端に密接させ
た状態で、ずれ止めカバー28に固着されている。雄ね
じ体36は、頭部を一方の遊動板23に密接させて装着
されており、この雄ねじ体36をスパナーで回転させる
ことによって輪ばね31に作用する初期圧を調節するよ
うになっている。加圧盤33は円柱体で、頭部を出して
ずれ止めカバー28にゆるくはめ込まれ、内面を輪ばね
31の他端に、頭部を他方の遊動板23に、それぞれ密
接させて装着されている。
【0023】
【実施例2】図5は、本発明の請求項3,10,14に
係わる実施例の正面図である。建造物の骨組は、左右の
柱41に、下階のはり42および上階のはり43を剛接
合した鉄筋コンクリートラーメン構造である。補強構造
体44は、建造物の骨組の構面に配置されたX形架構4
5、このX形架構45を両側からはさんで回動可能に取
り付けられた三角状架構47、下階のはり42の上面に
設置された横枠48、柱41に沿って設けられた縦枠4
9、および、縦枠49によって支えられ柱41面に固着
された回転支承50からなる鋼製の部材によって形成さ
れている。X形架構45は、上部の両突端部に設けられ
た一体連結部46を、回転支承50を介して柱41と上
階のはり43の接合部に連結させている。なお、X形架
構45の下部の両突端部51は、横枠48に形成された
案内部53に建造物の骨組の構面内にのみ移動可能に連
結されている。三角状架構47は、上端に弾性連結部5
2、中間に軸受部54、下端に中央横枠連結部55と突
端横枠連結部56をそれぞれ持ち、X形架構45の交さ
部に、建造物の骨組の構面に垂直に設けられた回転軸5
7に、軸受部54を回動可能に連結させて取り付けられ
ている。三角状架構47の弾性連結部52は、三角状架
構47の頂部に水平に固着された基板14、および、そ
の基板14に、建造物の骨組の構面に平行に固着された
2枚の軸受板15によって形成されている。なお、三角
状架構47の中央横枠連結部55は、横枠48に建造物
の骨組の構面に垂直に設けられた回転軸59に、回動お
よび上下移動可能に連結されており、同突端横枠連結部
56は、横枠48に設けられた案内部58に、建造物の
骨組の構面内にのみ移動可能に連結されている。
【0024】輪ばね装着体7は、固定板保持枠8の両端
を、位置調節体9を介してX形架構45に連結させ、同
中間部を上階のはり43に連結させて、上階のはり43
の下側に取り付けられており、その遊動板保持枠11
は、中央両側面の回転軸27を前記の三角状架構47の
弾性連結部52の軸受板15にはめ込み、建造物の骨組
の構面内に回動および上下移動可能に三角状架構47に
連結されている。なお、輪ばね装着体7のその他の構造
は、実施例1と同様である。
【0025】
【実施例3】図6は、本発明の請求項4、5、11、1
4に係わる実施例の正面図で、図7は、その弾性連結部
と一体連結部の部分を拡大して示した正面図および縦断
面図で、図8は、その一体連結部の部分を拡大して示し
た縦断面図である。建造物の外側の骨組は、壁柱61
に、各階の壁ばり62を剛接合した鉄筋コンクリートラ
ーメン構造である。補強構造体64は、プレストレスト
コンクリート構造の横材と縦材を剛接合したかぎ形架構
63またはT形架構65で、横材と縦材の節点に設けら
れた一体連結部66と、縦材の突端部に設けられた一体
連結部70を、前記の建造物の外側の骨組の壁柱61と
壁ばり62の節点にそれぞれ連結させ、同骨組と並列に
その外側に設置されている。横材と縦材の節点に設けら
れた一体連結部66は、建造物の骨組の側面に、ボルト
によって固着された鋼製の固定円盤73、補強構造体6
4の裏側の節点の位置に埋め込んで固着され前記の固定
円盤73に回動可能にはめ込まれた鋼製の皿状円盤7
4、一端を固定円盤73の中心部に固着させ、皿状円盤
74の中心部および補強構造体64を貫通して設けられ
た保持ボルト80、および、その保持ボルトに装着され
る座金、ナットによって形成されている。固定円盤73
固着用のボルトは、頭を埋め込んで取り付けられてお
り、皿状円盤74は、固定円盤73に凹面部および縁部
を密接させて取り付けられている。縦材の突端部に設け
られた一体連結部70は、建造物の骨組の側面に、ボル
トによって固着された鋼製の取付板81、その取付板8
1に垂直に固着された左右1組の鋼製のほぞ受84、そ
のほぞ受84に取りはずし可能に取り付けられほぞ88
を保持する鋼製の押え板85、補強構造体64の縦材の
突端部に縦材に対して垂直に固着された鋼製の支圧板8
6、および、支圧板86に垂直に固着されほぞ受84の
間にそう入された鋼製のほぞ88によって形成されてい
る。ほぞ受84とほぞ88の接触部は、補強構造体64
の構面内での回動を妨げない曲面になっており、上下方
向にも相対変位が可能なように形成されている。なお、
ほぞ88はほぞ受84から離脱しないように先端が中央
より厚くなっている。横材の突端部に設けられた弾性連
結部72は、横材の突端部に横材に対して垂直に固着さ
れた鋼製の支圧板90と、補強構造体64の構面に平行
に配置され、一端を支圧板90に固着させた2枚の軸受
板75によって形成されている。図9は、実施例3の輪
ばね装着体67を拡大して示した輪ばねブロック76取
付軸を含む縦断面図で、図10は、同輪ばねブロック7
6取付軸に垂直な横断面図である。輪ばね装着体67
は、位置調節体69を介して遊動板保持枠71を建造物
の外側の骨組に連結させ、かつ、固定板保持枠68を、
補強構造体64の弾性連結部72に連結させている。固
定板保持枠68は、輪ばねブロック76取付軸に平行に
縦向きに配置された2体の固定板側桁77と、この固定
板側桁77の内面に、輪ばねブロック76取付軸に垂直
に固着された3枚の固定板79からなり、両方の固定板
側桁77の外面中央部には、補強構造体64を連結する
回転軸87が補強構造体64の構面に垂直にそれぞれ固
着されている。この回転軸87と、補強構造体64の弾
性連結部72の軸受板75は、補強構造体64の構面内
での回動および水平移動が可能な状態に連結されてい
る。遊動板保持枠71は、前記の固定板側桁77の縁端
に両縁端部を接触させ、輪ばねブロック76取付軸に平
行に移動可能に取り付けられた2体の遊動板側桁78、
その遊動板側桁78の両縁部に固着されて遊動板側桁7
8を相互に連結するつなぎ板82、遊動板側桁78の両
端部に設けられた2枚の妻板91、および、遊動板側桁
78の遊動板移動溝に、輪ばねブロック76取付軸の方
向に移動可能にはめ込まれた4枚の遊動板83によって
形成されている。遊動板側桁78の遊動板移動溝の位置
および形状は、前記の実施例1の輪ばね装着体7の場合
と同様である。遊動板保持枠71は、建造物の骨組の側
面にボルトによって固着された位置調節体69に取り付
けられており、調節ボルト93によって上下の位置を調
節し、所定の位置に固定できるようになっている。輪ば
ねブロック76は、鋼製の円筒状のずれ止めカバー2
8、複数の外輪29と内輪30からなる輪ばね31、初
期圧調節体92、および、加圧盤33によって形成され
ている。初期圧調節体92は、中心に雌ねじ部を持つ凹
形断面の雌ねじ体95と、その雌ねじ体95の雌ねじ部
に合う雄ねじ部を持つ凸形断面の雄ねじ体96によって
形成されている。雌ねじ体95は、内面を輪ばね31に
接触させ、外周をずれ止めカバー28に固着させて設け
られている。雄ねじ体96は雄ねじ部を雌ねじ体95に
ねじ込み、頭部を遊動板83に接触させて設けられてお
り、その頭部中央にはレンチをそう入する角穴94が形
成されている。初期圧調節体92は、レンチを使って雄
ねじ体96を回転させ、輪ばね31に初期圧を与えるよ
うになっている。このため、初期圧調節体92は、輪ば
ね装着体67の端部側にそれぞれ配装されている。な
お、輪ばね装着体67の端部側の遊動板83、固定板7
9および妻板91の中央部には、前記のレンチをそう入
するための円穴97がそれぞれあけられている。なお、
ずれ止めカバー28、輪ばね31、加圧板33について
は、実施例1の輪ばね装着体7の場合と同様である。
【0026】
【実施例4】図11〜14は、本発明の請求項6〜9、
12〜14に係わる実施例の正面図で、図15、図16
は、その一体連結部の部分を拡大して示した詳細図であ
る。実施例4における建造物の骨組は、柱101にはり
102を剛接合した鉄筋コンクリートラーメン構造であ
る。補強構造体104は、横材に縦材を剛接合したかぎ
形または門形もしくは段形のプレストレストコンクリー
ト構造の架構でいずれも、建造物の骨組の外側に沿って
その構面に配置されている。補強構造体104がかぎ形
架構103の場合は、図11または図12のように横材
と縦材との節点の近傍に設けた一体連結部106と、横
材または縦材の突端部に設けた一体連結部113を、そ
れぞれ、建造物の骨組に連結し、縦材の突端部または横
材の突端部に設けた弾性連結部112を、建造物の骨組
に取り付けられた輪ばね装着体107に連結して設置さ
れる。補強構造体104が門形架構105の場合は、図
13のように、横材と縦材との節点の近傍に設けた左右
の一体連結部106を、それぞれ、建造物の骨組に連結
し、両縦材の突端部に設けた弾性連結部112を、建造
物の骨組に取り付けられた輪ばね装着体107に連結し
て設置される。補強構造体104が段形架構114の場
合は、図14のように、横材と上向き縦材との節点に設
けた一体連結部118と、横材と下向き縦材との節点の
近傍に設けた一体連結部106を、それぞれ、建造物の
骨組に連結し、両縦材の突端部に設けた弾性連結部11
2を、建造物の骨組に取り付けられた輪ばね装着体10
7に連結して設置される。
【0027】図15は、補強構造体104の横材の突端
部に設けられた一体連結部113を拡大して示したもの
で、図16は、左側に補強構造体104の入隅の一体連
結部118を、右側に補強構造体104の出隅の一体連
結部106をそれぞれ拡大して示したものである。一体
連結部106、113、118は、建造物の骨組と一体
に形成された受台120、受台120に設置された鋼製
の基板122、その基板122に補強構造体104の構
面に平行に固着された2枚の鋼製の軸受板125、補強
構造体104および軸受板125を貫通して設けられた
鋼製の回転軸127、基板122を受台120に固定す
る複数の長ボルト128、および、はりまたは柱をはさ
んで設けられたはさみ材129によって形成されてい
る。はさみ材129は、補強の対象となる建造物の骨組
に直交するはり130が、その骨組の両側にある場合
は、図15、または、図16の右側の図のように直交す
るはり130の端部にそれぞれ設け、直交するはり13
0がその骨組の片側だけにある場合は、図16の左側の
図の場合にならって直交するはり130ではなくその骨
組のはり102の端部に設けて、長ボルト128を取り
付ける。図12のかぎ形架構103の一体連結部113
の場合は、直交するはり130を貫通させて長ボルト1
28を取り付け、その長ボルト128の端部にはさみ材
129を設ける。
【0028】図17〜19は、かぎ形架構103、門形
架構105および段形架構114において下向き縦材の
突端部に弾性連結部112を設けた場合の、輪ばね装着
体107の詳細を示す断面図で、図17は、輪ばねブロ
ック76取付軸と調節ボルト134を含む縦断面図、図
18は、輪ばねブロック76取付軸と調節ボルト134
を含む横断面図、図19は、輪ばねブロック76取付軸
に垂直な縦断面図である。固定板保持枠108は、輪ば
ねブロック76取付軸に平行に横向きに配置された上下
2体の固定板側桁117、この固定板側桁117の内面
に、輪ばねブロック76取付軸に垂直に固着された2枚
の固定板119、および、固定板側桁117の先端部に
固着された妻板131からなる固定板保持枠単体を2基
並列に配置したもので、建造物の骨組に固定された取付
台132に設置されている。取付台132には、輪ばね
ブロック76取付軸の方向に位置を調節できる位置調節
体109と、固定板保持枠108を輪ばねブロック76
取付軸の方向にのみ移動可能に保持する支持枠133が
装着されており、固定板保持枠単体は、その建造物側の
端部を、位置調節体109に固着させ、その先端部を支
持枠133に保持させて取り付けられている。なお、前
記の位置調節体109は、複数の調節ボルト134を介
して建造物の骨組に固着された取付板135に連結され
ている。遊動板保持枠111は、固定板保持枠108の
外側の遊動板保持枠111接触部に両縁端部を接触さ
せ、輪ばねブロック76取付軸に平行に移動可能に取り
付けられた2体の外遊動板側桁121、固定板保持枠1
08の内側の遊動板保持枠111接触部に両面の両縁端
部をそれぞれ接触させ、輪ばねブロック76取付軸に平
行に移動可能に2基の固定板保持枠単体の間に取り付け
られた中遊動板側桁136、外遊動板側桁121と中遊
動板側桁136の上下の縁にそれぞれ固着されて、それ
らの3体の遊動板側桁をつなぐ2体の荷重伝達板13
8、外遊動板側桁121および中遊動板側桁136の遊
動板移動溝124に、輪ばねブロック76取付軸の方向
に移動可能にそれぞれはめ込まれた4枚の遊動板12
3、および、両方の外遊動板側桁121の外側に補強構
造体104の構面に垂直に固着された回転軸127によ
って形成されている。この回転軸127は、補強構造体
104の弾性連結部112の軸受板115にはめ込ま
れ、補強構造体104の構面内での回動と、上下移動が
可能なように補強構造体104に連結されている。な
お、外遊動板側桁121、中遊動板側桁136に設けら
れた遊動板移動溝124の位置および形状は、前記の実
施例1の輪ばね装着体7の場合と同様である。輪ばねブ
ロック76は、鋼製の円筒状ずれ止めカバー28、複数
の外輪29と内輪30からなる輪ばね31、初期圧調節
体92、および、加圧板33によって形成されている。
初期圧調節体92は、中心に雌ねじ部を持つ凹形断面の
雌ねじ体95と、その雌ねじ体95の雌ねじ部に合う雄
ねじ部を持つ凸形断面の雄ねじ体96によって形成され
ている。雌ねじ体95は、内面を輪ばね31に接触さ
せ、外周をずれ止めカバー28に固着させて設けられて
いる。雄ねじ体96は、雄ねじ部を雌ねじ体95にねじ
込み頭部を遊動板123に接触させて設けられており、
その頭部中央にはレンチをそう入する角穴94が形成さ
れている。初期圧調節体92は、レンチを使って雄ねじ
体96を回転させ、輪ばね31に初期圧を与えるように
なっている。このため、初期圧調節体92は、輪ばね装
着体107の先端部側に配装されている。なお、輪ばね
装着体107の先端部側の遊動板123、固定板119
および妻板131の中央部には、前記のレンチをそう入
するための円穴97がそれぞれあけられている。なお、
ずれ止めカバー28、輪ばね31、加圧板33について
は、実施例1の輪ばね装着体7の場合と同様である。
【0029】輪ばね装着体107が、かぎ形架構103
の横材の突端部に設置される場合は、図17〜19に示
した輪ばね装着体107を縦向きにして設置し、輪ばね
装着体107が、段形架構114の上向き縦材の突端部
に設置される場合は、同図のものを上下反転させて設置
する。
【0030】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。実
施例1の場合、山形架構5と下階のはり2で三角形架構
が形成されるので、荷重が作用して左右の柱1、下階の
はり2、および、上階のはり3からなる長方形ラーメン
架構が菱形状に変形をおこしても、この三角形架構はほ
とんど変形しない。したがって、長方形ラーメン架構が
菱形状に変形したとき、山形架構5の頂部は上階のはり
3に対して相対変位をおこす。この結果、輪ばね装着体
7では、上階のはり3と一体に設置された固定板保持枠
8に対して、山形架構5の頂部に連結された遊動板保持
枠11が、輪ばねブロック16取付軸の方向に相対変位
をおこす。図20および図21は、固定板保持枠8に対
して遊動板保持枠11が相対変位をおこし、輪ばねブロ
ック16が圧縮された状態を示す断面図である。両者が
相対変位をおこす前は図3に示すように、輪ばねブロッ
ク16をはさむ左右の遊動板23は、いずれも固定板1
9に密接した状態にある。このとき、初期圧調節体32
によって輪ばね31には適当な圧力がかけられている。
図20は、固定板保持枠8に対して遊動板保持枠11が
左方へ相対変位をおこした状態を示している。輪ばねブ
ロック16の左端の遊動板23は、固定板19によって
移動を阻止されるのに対して、輪ばねブロック16の右
端の遊動板23は、遊動板側桁18の遊動板移動溝24
の溝縁にかかった状態で、遊動板保持枠11とともに移
動する。これによって各輪ばねブロック16が圧縮され
る。荷重の方向が変わり、変形していた建造物のラーメ
ン架構が原形にもどると、輪ばね装着体7も原形にもど
り図3の状態になる。建造物のラーメン架構が前記とは
反対の方向に菱形状に変形すると、輪ばね装着体7で
は、図21に示すように固定板保持枠8に対して遊動板
保持枠11が右方に相対変位をおこす。このとき輪ばね
ブロック16の右端の遊動板23は、固定板19によっ
て移動を阻止されるのに対して、輪ばねブロック16の
左端の遊動板23は、遊動板側桁18の遊動板移動溝2
4の溝縁にかかった状態で、遊動板保持枠11とともに
移動する。これによって各輪ばねブロック16が圧縮さ
れる。このように、建造物のラーメン架構が構面内のど
ちら側に変形しても輪ばねブロック16が圧縮され、ラ
ーメン架構が原形にもどれば輪ばねブロック16も原形
にもどる。実施例1の場合、下階のはり2に対する上階
のはり3の相対変位量が小さいため、小変形に対して大
きい抵抗力と振動エネルギー吸収能力を持つ輪ばね装着
体が必要になる。このため、実施例1の輪ばね装着体7
では、複数個の独立した輪ばねブロック16に同時に圧
縮力をかけ、小さい変位量に対して、大きい抵抗力と大
きい振動エネルギー吸収能力を持たせるようにした。
【0031】実施例2の場合、X形架構45の上端の一
体連結部46は、縦枠49および輪ばね装着体7の固定
板保持枠8によって上下、左右の移動を拘束されている
から、柱41と上階のはり43の接合部に連結された状
態になっている。このため、建造物の長方形ラーメン架
構が菱形状に変形すると、X形架構45の交さ部の回転
軸57は、上階のはり43と一体となって、下階のはり
42に対して相対変位をおこす。この結果、中間の軸受
部54をX形架構45の回転軸57に回動可能に連結さ
れ、下端の中央横枠連結部55を、下階のはり42と一
体に形成された横枠48の回転軸59に、回動および上
下移動可能に連結された三角状架構47は、上階のはり
43の移動方向に傾き、三角状架構47の上端の弾性連
結部52は、上階のはり43に対して相対変位をおこ
す。三角状架構47の軸受部54から下端の中央横枠連
結部55までの距離を1、同軸受部54から上端の弾性
連結部52までの距離を2とすると、上階のはり43に
対して下階のはり42がacm相対変位をおこしたとき、
上階のはり43に対して三角状架構47の弾性連結部5
2は2acm相対変位をおこす。なお、このとき三角状架
構47の弾性連結部52に作用する水平力の大きさは、
中央横枠連結部55に作用する水平力の大きさの半分に
なる。X形架構45および三角状架構47は、建造物の
骨組の構面内において変形しないように剛に形成されて
おり、しかも、X形架構45では突端部51を、三角状
架構47では突端横枠連結部56を、それぞれ、構面内
にのみ移動可能なように横枠48に連結させているた
め、構面外にねじれ変形をおこすこともない。したがっ
て、上階のはり43に対して三角状架構47の弾性連結
部52が相対変位をおこすと、輪ばね装着体7において
は、上階のはり43と一体に設置された固定板保持枠8
に対して、三角状架構47の弾性連結部52に連結され
た遊動板保持枠11が相対変位をおこし、輪ばねブロッ
ク16が圧縮される。建造物のラーメン架構が構面内の
どちら側に変形しても、輪ばねブロック16が圧縮され
る仕組みは、前記の実施例1の輪ばね装着体7の場合と
同様である。実施例2の場合は、実施例1と同様に下階
のはり42に対する上階のはり43の相対変位量が小さ
いため、X形架構45と三角状架構47によって輪ばね
装着体7における相対変位量を増幅し、輪ばね装着体7
に作用する荷重を減少させている。このため、実施例2
は実施例1にくらべて設置する輪ばねブロック16の数
が少なくても、実施例1と同じ効果を挙げることができ
る。
【0032】実施例3の場合は、建造物の外側の桁行方
向の骨組を補強することを目的としたもので、壁柱61
とスパンの大きい壁ばり62を持つ学校などの建造物の
補強に適している。壁柱61と壁ばり62で長方形ラー
メンを形成する建造物の外側の骨組が荷重を受けて菱形
状に変形すると、縦材と横材との節点および縦材の下端
を、建造物の骨組の節点にそれぞれ連結させたかぎ形架
構63またはT形架構65の補強構造体64では、縦材
が建造物の壁柱61とともにわずかに回転し、縦材に剛
に接合された横材は、相対する建造物の壁ばり62に対
して回転をおこす。この結果、横材の突端の弾性連結部
72は、相対する建造物の骨組に対して上方または下方
に相対変位をおこす。したがって、輪ばね装着体67に
おいては、建造物の骨組と一体に設置された遊動板保持
枠71に対して、横材の弾性連結部72に連結された固
定板保持枠68が上方または下方に相対変位をおこし、
輪ばねブロック76が圧縮される。建造物の外側の骨組
が構面内のどちら側に変形をおこしても輪ばねブロック
76に圧縮力が働くのは実施例1の輪ばね装着体7の場
合と同様である。本実施例の場合、補強構造体64を建
造物の骨組の外側に設置するため、補強構造体64の一
体連結部66、70の構造は、建造物の骨組に作用する
荷重を確実に補強構造体64に伝達できるものでなけれ
ばならない。補強構造体64の横材と縦材の節点に設け
られる一体連結部66は、多数のボルトによって建造物
の骨組に固着された鋼製の固定円盤73に、補強構造体
64の裏側に埋め込んで固着された鋼製の皿状円盤74
を回動可能にはめ込み、固定円盤73中央に一端を固着
し、補強構造体64を貫通させて設けた太径の保持ボル
ト80によって、固定円盤73から皿状円盤74および
補強構造体64が離脱しないように保持されている。こ
のため、この一体連結部66は、作用する大きいせん断
力に十分耐え、建造物の骨組に働く荷重を無理なく補強
構造体64に伝達することができる。なお、縦材の突端
の一体連結部70は、ほぞ受84の間にそう入されたほ
ぞ88が補強構造体64の構面内に回動でき、しかも、
上下に移動できるようになっているから、建造物の骨組
に生ずる曲げモーメントや軸方向力が縦材に伝達される
ことはない。本実施例で、補強構造体64の縦材の長さ
を建造物の骨組の1層分の長さとした場合、横材の長さ
を縦材の長さより長くすれば、輪ばね装着体67におけ
る相対変位が増幅され、前記の実施例2と同様の効果を
挙げることができる。また、補強構造体64の縦材の長
さを建造物の骨組の2層分の長さとした場合、横材の長
さが縦材の長さと同程度でも輪ばね装着体67における
相対変位が大きくなり、前記と同様の効果を挙げること
ができる。
【0033】実施例4の場合、建造物のはり間方向の骨
組を補強するのに適しており、そのはり間方向の骨組が
複数スパンの場合はかぎ形架構103を、1スパンの場
合は門形架構105を、段形の骨組の場合は段形架構1
14をそれぞれ補強構造体64に用いると効果的であ
る。いずれの場合も、補強構造体64の2節点、また
は、突端部と1節点を建造物の骨組の節点に連結する。
したがって、建造物の長方形骨組が、荷重を受けて菱形
状に変形すると、補強構造体104の突端部に設けられ
た弾性連結部112は、相対する建造物の骨組に対して
骨組の構面内に相対変位をおこす。補強構造体104の
横材と縦材はいずれも剛に接合されているから、このと
き、輪ばね装着体107においては、建造物の骨組に設
置された固定板保持枠108に対して、補強構造体10
4の弾性連結部112に連結された遊動板保持枠111
が相対変位をおこし、輪ばねブロック76が圧縮され
る。建造物の骨組が構面内のどちら側に変形をおこして
も輪ばねブロック76に圧縮力が働くのは実施例1の輪
ばね装着体7の場合と同様である。本実施例の場合、輪
ばね装着体107における相対変位が大きくなるから、
装着する輪ばねブロックの数を少なくすることができ
る。なお、本実施例では、設置の便を考え、輪ばねブロ
ック76を並列に2基配置した長さの短い輪ばね装着体
107を使用した。
【0034】以上説明した実施例1〜4はそれぞれ次の
ような特徴がある。たとえば、実施例1、2は、室内に
装置を設置できる場所があれば、新築建造物の場合も既
存建造物の場合も、実施することができる。ただし、筋
違いを設けるのと同様に設置する場所が制限される。実
施例3、4の場合は、主に既存建造物の補強が対象にな
り、外観などの問題はあるが、取付工事が外部からほと
んどできるのが特長である。
【0035】輪ばね31は、単位容積当たりのエネルギ
ー蓄積率が大きく大荷重を支持するのに適している。ま
た、その変形が許容変形量の範囲内にあれば、圧縮力に
変形量が比例し、除荷すれば原形に復帰する。しかも、
伸縮にともない外輪29と内輪30との間に摩擦がおこ
り振動エネルギーを吸収することができる。また、輪ば
ね31は、古くから大砲の砲身の緩衝器や車輌連結部の
緩衝器に使用されており、その性能の安定性は十分実証
されている。輪ばね31を含む装置の製造コストについ
ても製造を自動化し、量産を行えばかなり引き下げられ
るものと思われる。この輪ばね31を使った本発明の装
置の特長は、輪ばね装着体7、67、107のばね定数
を調節して、それぞれの建造物に応じた補強が容易にで
きるということである。建造物の抵抗力を増大させ、か
つ、建造物にじん性を持たせるためには、補強構造体
4、44、64、104は、建造物の骨組と協力して外
力に抵抗し、建造物の骨組が降伏した後も抵抗力を維持
できなければならない。もし、輪ばね装着体7、67、
107を持たない補強構造体4、44、64、104を
建造物の骨組に直接取り付けたとすると、その補強構造
体を取り付けた骨組の剛性が大きくなるため、荷重を受
けたとき応力が集中し、建造物の他の骨組が遊んでしま
う。この結果、補強構造体4、44、64、104を取
り付けた骨組が真っ先に降伏し、続いて他の骨組もほと
んど同時に降伏してしまう。輪ばね装着体7、67、1
07の役目は、補強構造体4、44、64、104を取
り付けた骨組への応力集中を防いでその強度を維持し、
建造物の骨組に抵抗力がなくなった後も補強構造体4、
44、64、104に抵抗力を温存させることにある。
【0036】以上から、本発明は、発明が解決しようと
する課題「i)中、小地震から大地震まで、建造物の骨
組に協調して地震力に抵抗し、しかも、地震または風に
よる振動に対して、振動エネルギー吸収能力を持つこ
と。ii)装置の交換、原形復帰作業を必要とせず、保守
管理が容易なこと。iii)設置費用が経済的に許容でき
るものであること。iv)装置の性能に安定性があり、現
在の技術水準で実施可能なこと。」をすべて満足するも
のである。
【0037】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の正面図である。
【図2】実施例1、2の輪ばね装着体の部分を拡大して
示した輪ばねブロック取付軸を含む縦断面図である。
【図3】実施例1、2の輪ばね装着体の部分を拡大して
示した輪ばねブロック取付軸を含む横断面図である。
【図4】実施例1、2の輪ばね装着体の部分を拡大して
示した輪ばねブロック取付軸に垂直な縦断面図である。
【図5】実施例2の正面図である。
【図6】実施例3の正面図である。
【図7】実施例3の一体連結部および弾性連結部の部分
を拡大して示した正面図および縦断面図である。
【図8】実施例3の一体連結部の部分を拡大して示した
縦断面図である。
【図9】実施例3の輪ばね装着体を拡大して示した輪ば
ねブロック取付軸を含む縦断面図である。
【図10】実施例3の輪ばね装着体を拡大して示した輪
ばねブロック取付軸に垂直な横断面図である。
【図11】実施例4の正面図である。
【図12】実施例4の正面図である。
【図13】実施例4の正面図である。
【図14】実施例4の正面図である。
【図15】実施例4の一体連結部を拡大して示した正面
図である。
【図16】実施例4の一体連結部を拡大して示した正面
図である。
【図17】実施例4の輪ばね装着体を拡大して示した輪
ばねブロック取付軸および調節ボルトを含む縦断面図で
ある。
【図18】実施例4の輪ばね装着体を拡大して示した輪
ばねブロック取付軸および調節ボルトを含む横断面図で
ある。
【図19】実施例4の輪ばね装着体を拡大して示した輪
ばねブロック取付軸に垂直な縦断面図である。
【図20】実施例1、2の輪ばね装着体の作用を示す説
明図である。
【図21】実施例1、2の輪ばね装着体の作用を示す説
明図である。
【符号の説明】
1、41、101 柱 2、42 下階のはり 3、43 上階のはり 4、44、64、104 補強構造体 5 山形架構 6、46、66、70、106、113、118 一体
連結部 7、67、107 輪ばね装着体 8、68、108 固定板保持枠 11、71、111 遊動板保持枠 12、52、72、112 弾性連結部 16、76 輪ばねブロック 17、77、117 固定板側桁 18、78 遊動板側桁 19、79、119 固定板 23、83、123 遊動板 24、124 遊動板移動溝 28 ずれ止めカバー 29 外輪 30 内輪 31 輪ばね 32、92 初期圧調節体 45 X形架構 47 三角状架構 61 壁柱 62 壁ばり 63、103 かぎ形架構 65 T形架構 102 はり 105 門形架構 114 段形架構 121 外遊動板側桁 136 中遊動板側桁

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建造物の一方の構造体に連結する一体連
    結部(6、46、66、70、106、113、11
    8)と、輪ばね装着体(7、67、107)を介して、
    前記の建造物の他方の構造体に弾性連結する弾性連結部
    (12、52、72、112)を持つ補強構造体(4、
    44、64、104)を、一体連結部(6、46、6
    6、70、106、113、118)を建造物の一方の
    構造体に連結させて取り付けるとともに、輪ばねブロッ
    ク(16、76)を囲んで固定板保持枠(8、68、1
    08)と遊動板保持枠(11、71、111)を組み合
    わせて設け、固定板保持枠(8、68、108)に対し
    て、遊動板保持枠(11、71、111)が輪ばねブロ
    ック(16、76)取付軸の方向に相対変位をおこす
    と、収容された輪ばねブロック(16、76)に圧縮力
    が作用するように形成した輪ばね装着体(7、67、1
    07)の一方の保持枠を、建造物の構造体に、他方の保
    持枠を、補強構造体(4、44、64、104)の弾性
    連結部(12、52、72、112)にそれぞれ連結し
    たものである輪ばねを用いた建造物の耐振補強装置。
  2. 【請求項2】 補強構造体(4)が、両突端部に設けた
    一体連結部(6)を、左右の柱(1)と上下のはりから
    なる建造物の骨組の、一方のはりの柱(1)との接合部
    にそれぞれ連結し、曲折部に設けた弾性連結部(12)
    を、前記の建造物の骨組の他方のはりに向かい合わせ
    て、建造物の骨組の構面に設置された山形架構(5)
    で、輪ばね装着体(7)が、一方の保持枠を前記の他方
    のはり、または、そのはりに接合された柱(1)に取り
    付け、他方の保持枠を、前記の山形架構(5)の弾性連
    結部(12)に連結したものである請求項1記載の輪ば
    ねを用いた建造物の耐振補強装置。
  3. 【請求項3】 補強構造体(44)が、左右の柱(4
    1)と上下のはりからなる建造物の骨組の一方のはりに
    相対する一方の両突端部に、一体連結部(46)をそれ
    ぞれ設けて、その一体連結部(46)を、前記の一方の
    はりの柱(41)との接合部にそれぞれ連結し、他方の
    両突端部(51)を、前記の骨組の他方のはり、また
    は、そのはりに接合された柱(41)と一体に形成され
    た横枠(48)に、構面内に移動可能に連結させて、建
    造物の骨組の構面に設置されたX形架構(45)と、そ
    のX形架構(45)の交さ部に、X形架構(45)の構
    面に垂直に設けられた回転軸(57)に軸受部(54)
    を連結させ、前記の横枠(48)に相対する一方の端部
    の中央の突端部を回動および上下移動可能に横枠(4
    8)に連結し、かつ、横枠(48)に相対する一方の端
    部の左右の両突端部を構面内に移動可能に横枠(48)
    に連結するとともに、前記の一方のはりに相対する他方
    の端部に、弾性連結部(52)を設け、X形架構(4
    5)に対して回動可能にX形架構(45)の構面に形成
    した三角状架構(47)からなるもので、輪ばね装着体
    (7)が、一方の保持枠を前記の一方のはり、または、
    そのはりに接合された柱(41)、もしくは、X形架構
    (45)の端部に取り付け、他方の保持枠を、前記の三
    角状架構(47)の弾性連結部(52)に連結したもの
    である請求項1記載の輪ばねを用いた建造物の耐振補強
    装置。
  4. 【請求項4】 補強構造体(64)が、横材の端部に縦
    材を剛接合してその節点または節点の近傍に一体連結部
    (66)を設け、かつ、縦材の突端部に一体連結部(7
    0)を設けるとともに、横材の突端部に弾性連結部(7
    2)を設けたかぎ形架構(63)を、建造物の外側の骨
    組に、構面をその骨組と並行に配置し、一体連結部(6
    6、70)を建造物の外側の骨組にそれぞれ連結したも
    ので、輪ばね装着体(67)が、一方の保持枠を前記の
    建造物の外側の骨組に取り付け、他方の保持枠を、前記
    のかぎ形架構(63)の弾性連結部(72)に連結した
    ものである請求項1記載の輪ばねを用いた建造物の耐振
    補強装置。
  5. 【請求項5】 補強構造体(64)が、横材と縦材を剛
    接合してその節点または節点の近傍に一体連結部(6
    6)を設け、かつ、縦材の突端部に一体連結部(70)
    を設けるとともに、横材の両突端部に弾性連結部(7
    2)をそれぞれ設けたT形架構(65)を、建造物の外
    側の骨組に、構面をその骨組と並行に配置し、一体連結
    部(66、70)を建造物の外側の骨組にそれぞれ連結
    したもので、輪ばね装着体(67)が、一方の保持枠を
    前記の建造物の外側の骨組に取り付け、他方の保持枠
    を、前記のT形架構(65)の弾性連結部(72)にそ
    れぞれ連結したものである請求項1記載の輪ばねを用い
    た建造物の耐振補強装置。
  6. 【請求項6】 補強構造体(104)が、横材の端部に
    縦材を剛接合してその節点または節点の近傍に一体連結
    部(106)を設け、かつ、横材の突端部に一体連結部
    (113)を設けるとともに、縦材の突端部に弾性連結
    部(112)を設けたかぎ形架構(103)を、建造物
    の骨組の外側に沿ってその構面に配置し、前記の一体連
    結部(106、113)を、建造物の骨組にそれぞれ連
    結したもので、輪ばね装着体(107)が、一方の保持
    枠を前記の建造物の骨組に取り付け、他方の保持枠を、
    前記のかぎ形架構(103)の弾性連結部(112)に
    連結したものである請求項1記載の輪ばねを用いた建造
    物の耐振補強装置。
  7. 【請求項7】 補強構造体(104)が、横材の端部に
    縦材を剛接合してその節点または節点の近傍に一体連結
    部(106)を設け、かつ、縦材の突端部に一体連結部
    (113)を設けるとともに、横材の突端部に弾性連結
    部(112)を設けたかぎ形架構(103)を、建造物
    の骨組の外側に沿ってその構面に配置し、前記の一体連
    結部(106、113)を、建造物の骨組にそれぞれ連
    結したもので、輪ばね装着体(107)が、一方の保持
    枠を前記の建造物の骨組に取り付け、他方の保持枠を、
    前記のかぎ形架構(103)の弾性連結部(112)に
    連結したものである請求項1記載の輪ばねを用いた建造
    物の耐振補強装置。
  8. 【請求項8】 補強構造体(104)が、横材の両端部
    に縦材を剛接合してその節点または節点の近傍に一体連
    結部(106)をそれぞれ設け、かつ、縦材の両突端部
    に弾性連結部(112)をそれぞれ設けた門形架構(1
    05)を、建造物の骨組の外側に沿ってその構面に配置
    し、前記の一体連結部(106)を、建造物の骨組にそ
    れぞれ連結したもので、輪ばね装着体(107)が、一
    方の保持枠を前記の建造物の骨組に取り付け、他方の保
    持枠を、前記の門形架構(105)の弾性連結部(11
    2)にそれぞれ連結したものである請求項1記載の輪ば
    ねを用いた建造物の耐振補強装置。
  9. 【請求項9】 補強構造体(104)が、横材の一方の
    端部に縦材を下向きに、その横材の他方の端部に縦材を
    上向きにそれぞれ剛接合してその節点または節点の近傍
    に一体連結部(106、118)をそれぞれ設け、か
    つ、縦材の両突端部に弾性連結部(112)をそれぞれ
    設けた段形架構(114)を、建造物の骨組の外側に沿
    ってその構面に配置し、前記の一体連結部(106、1
    18)を、建造物の骨組にそれぞれ連結したもので、輪
    ばね装着体(107)が、一方の保持枠を前記の建造物
    の骨組に取り付け、他方の保持枠を、前記の段形架構
    (114)の弾性連結部(112)にそれぞれ連結した
    ものである請求項1記載の輪ばねを用いた建造物の耐振
    補強装置。
  10. 【請求項10】 固定板保持枠(8)が、両縁に遊動板
    保持枠(11)接触部を、内面に固定板(19)取付部
    をそれぞれ設け、固定板(19)取付部を向かい合わせ
    て輪ばねブロック(16)取付軸に平行に横向きに配置
    された2体の固定板側桁(17)、両縁をそれぞれ前記
    の固定板側桁(17)に固着させて、輪ばねブロック
    (16)取付軸に垂直に取り付けられた複数の固定板
    (19)、および、両固定板側桁(17)の両端に設け
    られた建造物連結部からなるもので、遊動板保持枠(1
    1)が、前記の固定板保持枠(8)の遊動板保持枠(1
    1)接触部に、両縁端部を接触させて輪ばねブロック
    (16)取付軸に平行に移動可能に取り付け、固定板保
    持枠(8)の固定板(19)の面を含む平面と内面との
    交線を一方の溝縁とし、装着する遊動板(23)の厚さ
    に、輪ばねブロック(16)の許容変形量を加えたもの
    を溝幅とする遊動板移動溝(24)を、各固定板(1
    9)に対応させて、輪ばねブロック(16)を収容する
    一方の側の内面または両方の側の内面にそれぞれ形成し
    た2体の遊動板側桁(18)、それらの遊動板側桁(1
    8)の両縁部に固着され両遊動板側桁(18)を相互に
    連結するつなぎ板(22)、遊動板側桁(18)の遊動
    板移動溝(24)に、輪ばねブロック(16)取付軸の
    方向に移動可能にそれぞれはめ込まれた複数の遊動板
    (23)、および、両遊動板側桁(18)の外側に設け
    られた補強構造体(4、44)連結部からなるもので、
    輪ばねブロック(16)が、それぞれ相対する1組の遊
    動板側桁(18)、つなぎ板(22)、および、遊動板
    (23)によって囲まれた部分に収容されたものである
    請求項1、2または3記載の輪ばねを用いた建造物の耐
    振補強装置。
  11. 【請求項11】 固定板保持枠(68)が、両縁に遊動
    板保持枠(71)接触部を、内面に固定板(79)取付
    部をそれぞれ設け、固定板(79)取付部を向かい合わ
    せて輪ばねブロック(76)取付軸に平行に縦向きに配
    置された2体の固定板側桁(77)、両縁をそれぞれ前
    記の固定板側桁(77)に固着させて、輪ばねブロック
    (76)取付軸に垂直に取り付けられた複数の固定板
    (79)、および、両固定板側桁(77)の外側に設け
    られた補強構造体(64)連結部からなるもので、遊動
    板保持枠(71)が、前記の固定板保持枠(68)の遊
    動板保持枠(71)接触部に両縁端部を接触させて輪ば
    ねブロック(76)取付軸に平行に移動可能に取り付
    け、固定板保持枠(68)の固定板(79)の面を含む
    平面と内面との交線を一方の溝縁とし、装着する遊動板
    (83)の厚さに、輪ばねブロック(76)の許容変形
    量を加えたものを溝幅とする遊動体移動溝を、各固定板
    (79)に対応させて、輪ばねブロック(76)を収容
    する一方の側の内面または両方の側の内面にそれぞれ形
    成した2体の遊動板側桁(78)、それらの遊動板側桁
    (78)の両縁部に固着され両遊動板側桁(78)を相
    互に連結するつなぎ板(82)、遊動板側桁(78)の
    遊動板移動溝に、輪ばねブロック(76)取付軸の方向
    に移動可能にそれぞれはめ込まれた複数の遊動板(8
    3)、および、両遊動板側桁(78)の両端部に設けら
    れた建造物連結部からなるもので、輪ばねブロック(7
    6)が、それぞれ相対する1組の固定板側桁(77)、
    遊動板側桁(78)、および、遊動板(83)によって
    囲まれた部分に収容されたものである請求項1、4また
    は5記載の輪ばねを用いた建造物の耐振補強装置。
  12. 【請求項12】 固定板保持枠(108)が、両縁に遊
    動板保持枠(111)接触部を、内面に固定板(11
    9)取付部をそれぞれ設け、固定板(119)取付部を
    向かい合わせて輪ばねブロック(76)取付軸に平行に
    横向きに配置された2体の固定板側桁(117)、両縁
    をそれぞれ前記の固定板側桁(117)に固着させて、
    輪ばねブロック(76)取付軸に垂直に取り付けられた
    複数の固定板(119)、および、両固定板側桁(11
    7)の一方の端部に設けられた建造物連結部からなる固
    定板保持枠単体複数基を、適当な間隔をおいて並列に配
    置したもので、遊動板保持枠(111)が、前記の固定
    板保持枠(108)の外側の遊動板保持枠(111)接
    触部に両縁端部を接触させて輪ばねブロック(76)取
    付軸に平行に移動可能に取り付け、固定板保持枠(10
    8)の固定板(119)の面を含む平面と内面との交線
    を一方の溝縁とし、装着する遊動板(123)の厚さ
    に、輪ばねブロック(76)の許容変形量を加えたもの
    を溝幅とする遊動板移動溝(124)を、各固定板(1
    19)に対応させて、輪ばねブロック(76)を収容す
    る一方の側の内面または両方の側の内面にそれぞれ形成
    した2体の外遊動板側桁(121)、固定板保持枠単体
    の相対する遊動板保持枠(111)接触部に、両面の両
    縁端部を接触させて固定板保持枠単体の間に輪ばねブロ
    ック(76)取付軸に平行に移動可能に取り付け、外遊
    動板側桁(121)の遊動板移動溝(124)に対応さ
    せて、その両面に同様な遊動板移動溝(124)をそれ
    ぞれ形成した1ないし複数体の中遊動板側桁(13
    6)、外遊動板側桁(121)と中遊動板側桁(13
    6)の両縁にそれぞれ固着されて、それらの外、中遊動
    板側桁をつなぐ2体の荷重伝達板(138)、外遊動板
    側桁(121)および中遊動板側桁(136)の遊動板
    移動溝(124)に、輪ばねブロック(76)取付軸の
    方向に移動可能にそれぞれはめ込まれた複数の遊動板
    (123)、および、両外遊動板側桁(121)の外側
    に設けられた補強構造体(104)連結部からなるもの
    で、輪ばねブロック(76)が、固定板側桁(11
    7)、外遊動板側桁(121)、中遊動板側桁(13
    6)および遊動板(123)によって囲まれた部分、ま
    たは、固定板側桁(117)、中遊動板側桁(136)
    および遊動板(123)によって囲まれた部分に収容さ
    れたものである請求項1、6、8または9記載の輪ばね
    を用いた建造物の耐振補強装置。
  13. 【請求項13】 固定板保持枠(108)が、両縁に遊
    動板保持枠(111)接触部を、内面に固定板(11
    9)取付部をそれぞれ設け、固定板(119)取付部を
    向かい合わせて輪ばねブロック(76)取付軸に平行に
    縦向きに配置された2体の固定板側桁(117)、両縁
    をそれぞれ前記の固定板側桁(117)に固着させて、
    輪ばねブロック(76)取付軸に垂直に取り付けられた
    複数の固定板(119)、および、両固定板側桁(11
    7)の一方の端部に設けられた建造物連結部からなる固
    定板保持枠単体複数基を、適当な間隔をおいて並列に配
    置したもので、遊動板保持枠(111)が、前記の固定
    板保持枠(108)の外側の遊動板保持枠(111)接
    触部に両縁端部を接触させて輪ばねブロック(76)取
    付軸に平行に移動可能に取り付け、固定板保持枠(10
    8)の固定板(119)の面を含む平面と内面との交線
    を一方の溝縁とし、装着する遊動板(123)の厚さ
    に、輪ばねブロック(76)の許容変形量を加えたもの
    を溝幅とする遊動板移動溝(124)を、各固定板(1
    19)に対応させて、輪ばねブロック(76)を収容す
    る一方の側の内面または両方の側の内面にそれぞれ形成
    した2体の外遊動板側桁(121)、固定板保持枠単体
    の相対する遊動板保持枠(111)接触部に、両面の両
    縁端部を接触させて固定板保持枠単体の間に輪ばねブロ
    ック(76)取付軸に平行に移動可能に取り付け、外遊
    動板側桁(121)の遊動板移動溝(124)に対応さ
    せて、その両面に同様な遊動板移動溝(124)をそれ
    ぞれ形成した1ないし複数体の中遊動板側桁(13
    6)、外遊動板側桁(121)と中遊動板側桁(13
    6)の両縁にそれぞれ固着されてそれらの外、中遊動板
    側桁をつなぐ2体の荷重伝達板(138)、外遊動板側
    桁(121)および中遊動板側桁(136)の遊動板移
    動溝(124)に、輪ばねブロック(76)取付軸の方
    向に移動可能にそれぞれはめ込まれた複数の遊動板(1
    23)、および、両外遊動板側桁(121)の外側に設
    けられた補強構造体(104)連結部からなるもので、
    輪ばねブロック(76)が、固定板側桁(117)、外
    遊動板側桁(121)、中遊動板側桁(136)および
    遊動板(123)によって囲まれた部分、または、固定
    板側桁(117)、中遊動板側桁(136)および遊動
    板(123)によって囲まれた部分に収容されたもので
    ある請求項1または7記載の輪ばねを用いた建造物の耐
    振補強装置。
  14. 【請求項14】 輪ばねブロック(16、76)が、円
    筒状のずれ止めカバー(28)、そのずれ止めカバー
    (28)の内部に収容された複数の内輪(30)と外輪
    (29)からなる輪ばね(31)、および、輪ばね(3
    1)の一方の端部に装着された初期圧調節体(32、9
    2)を備えたものである請求項1〜13から選ばれる1
    つの項に記載の輪ばねを用いた建造物の耐振補強装置。
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