JPH0874075A - 蒸気タービンシステム - Google Patents
蒸気タービンシステムInfo
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- JPH0874075A JPH0874075A JP20987894A JP20987894A JPH0874075A JP H0874075 A JPH0874075 A JP H0874075A JP 20987894 A JP20987894 A JP 20987894A JP 20987894 A JP20987894 A JP 20987894A JP H0874075 A JPH0874075 A JP H0874075A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 腐食形態に適した腐食防止用の薬品を適正量
だけ注入することにより、タービン構造材の腐食損傷を
未然に且つ効果的に防止する。 【構成】 低圧タービン4から排出される凝縮水を一時
貯蔵する凝縮水貯蔵部17を設ける。凝縮水貯蔵部17
の凝縮水中には、低圧タービン4の構造材と同一成分の
材料で構成された試料電極と、電位の基準となる参照電
極とが浸漬されている。そして薬品注入制御装置19
が、前記参照電極と試料電極間の電位差を測定し、その
測定電位差が低圧タービン4の構造材について予め定め
ておいた電位範囲内となるよう、注入薬品の種類と注入
量を算出する。その算出結果は薬品注入装置16に送ら
れ、薬品注入装置16では前記算出結果に基づき、低圧
タービン4の入口側蒸気配管に最適な薬品を適正量だけ
注入する。
だけ注入することにより、タービン構造材の腐食損傷を
未然に且つ効果的に防止する。 【構成】 低圧タービン4から排出される凝縮水を一時
貯蔵する凝縮水貯蔵部17を設ける。凝縮水貯蔵部17
の凝縮水中には、低圧タービン4の構造材と同一成分の
材料で構成された試料電極と、電位の基準となる参照電
極とが浸漬されている。そして薬品注入制御装置19
が、前記参照電極と試料電極間の電位差を測定し、その
測定電位差が低圧タービン4の構造材について予め定め
ておいた電位範囲内となるよう、注入薬品の種類と注入
量を算出する。その算出結果は薬品注入装置16に送ら
れ、薬品注入装置16では前記算出結果に基づき、低圧
タービン4の入口側蒸気配管に最適な薬品を適正量だけ
注入する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発電用、船舶用、その
他各種回転機器駆動用の蒸気タービンシステムに関す
る。
他各種回転機器駆動用の蒸気タービンシステムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば火力発電プラントの場合、ボイラ
をはじめとする構造材料を腐食損傷から保護する手法と
してAVT(All Volatile Treatment)と呼ばれる水処
理法が実用化されている。AVTはボイラへの給水にア
ンモニア、ヒドラジンを添加して、給水のpHが9.0
から9.5に、DO(Dissolved Oxygen:溶存酸素)濃
度が7ppb以下になるように制御する方法である。こ
の方法は主にボイラ材料の腐食を防ぐために考案された
もので、タービン材料を積極的に防食しようとするもの
ではない。
をはじめとする構造材料を腐食損傷から保護する手法と
してAVT(All Volatile Treatment)と呼ばれる水処
理法が実用化されている。AVTはボイラへの給水にア
ンモニア、ヒドラジンを添加して、給水のpHが9.0
から9.5に、DO(Dissolved Oxygen:溶存酸素)濃
度が7ppb以下になるように制御する方法である。こ
の方法は主にボイラ材料の腐食を防ぐために考案された
もので、タービン材料を積極的に防食しようとするもの
ではない。
【0003】最近になって、CWT(Combined Water T
reatment)と呼ばれる水処理法が従来のAVT法に代わ
り広く普及するようになった。AVT処理法では次に述
べる問題点があったためである。AVT処理した給水が
ボイラに送られると、ボイラ蒸発細管内で生成した腐食
生成物が管内に波状に堆積する。この波状堆積物が給水
の移動の障害となり、ボイラ差圧を上昇させ、結果的に
発電効率を悪化させていた。また、AVT処理ではCW
T処理と比較して約10倍多くのアンモニア量を必要と
する。さらに、ボイラ差圧上昇を避けるためには前記の
腐食生成物を定期的に脱スケール処理する必要があり、
このための費用など経済的に問題があった。
reatment)と呼ばれる水処理法が従来のAVT法に代わ
り広く普及するようになった。AVT処理法では次に述
べる問題点があったためである。AVT処理した給水が
ボイラに送られると、ボイラ蒸発細管内で生成した腐食
生成物が管内に波状に堆積する。この波状堆積物が給水
の移動の障害となり、ボイラ差圧を上昇させ、結果的に
発電効率を悪化させていた。また、AVT処理ではCW
T処理と比較して約10倍多くのアンモニア量を必要と
する。さらに、ボイラ差圧上昇を避けるためには前記の
腐食生成物を定期的に脱スケール処理する必要があり、
このための費用など経済的に問題があった。
【0004】CWT法はpHを8.0から8.5、DO濃
度を50から200ppbに制御する方法で、上記の諸
問題に対しは効果的である。しかし、この手法もAVT
法同様にタービン材料を積極的に防食しようとするもの
ではない。また、タービン材料の腐食性からこの水処理
方法を考えた場合、逆にAVT法より腐食環境が厳しく
なると考えられる。
度を50から200ppbに制御する方法で、上記の諸
問題に対しは効果的である。しかし、この手法もAVT
法同様にタービン材料を積極的に防食しようとするもの
ではない。また、タービン材料の腐食性からこの水処理
方法を考えた場合、逆にAVT法より腐食環境が厳しく
なると考えられる。
【0005】このような状況の中で、動翼、静翼及びロ
ータ等、タービン材料の腐食損傷が発生することがあ
る。特に高圧、中圧及び低圧タービンで構成される火力
発電プラントでは蒸気の乾湿交播域にあたる低圧タービ
ンの後段で蒸気が凝縮して液滴が発生し、これに腐食媒
が混入して腐食を進行させることがある。さらにプラン
トの起動及び停止時において主タービン(高、中、低圧
タービン)および給水ポンプ駆動用タービンに凝縮水が
発生し、低圧タービン同様、腐食損傷が発生する懸念が
ある。また、AVTからCWTへの水処理法の移行が進
む中で、AVTのpH9.5から耐食性が劣るpHの低
いCWTのpH8.5への移行により、ますますタービ
ン材の腐食損傷を引き起こす懸念が生じている。
ータ等、タービン材料の腐食損傷が発生することがあ
る。特に高圧、中圧及び低圧タービンで構成される火力
発電プラントでは蒸気の乾湿交播域にあたる低圧タービ
ンの後段で蒸気が凝縮して液滴が発生し、これに腐食媒
が混入して腐食を進行させることがある。さらにプラン
トの起動及び停止時において主タービン(高、中、低圧
タービン)および給水ポンプ駆動用タービンに凝縮水が
発生し、低圧タービン同様、腐食損傷が発生する懸念が
ある。また、AVTからCWTへの水処理法の移行が進
む中で、AVTのpH9.5から耐食性が劣るpHの低
いCWTのpH8.5への移行により、ますますタービ
ン材の腐食損傷を引き起こす懸念が生じている。
【0006】そこで、湿り蒸気または腐食防止用薬品を
タービンに吹き付けることにより、タービンに付着した
腐食媒体を洗い流し且つ防食するようにした蒸気タービ
ンが提案されている(たとえば、特開平3−12120
2号公報)。
タービンに吹き付けることにより、タービンに付着した
腐食媒体を洗い流し且つ防食するようにした蒸気タービ
ンが提案されている(たとえば、特開平3−12120
2号公報)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術では、タービンに吹き付ける湿り蒸気または腐
食防止用薬品の単位時間あたりの量は一定で、また腐食
防止用薬品の種類も一度セットしたら変えられないよう
になっている。このため、湿り蒸気または腐食防止用薬
品の吹き付け量が過小であれば防食の効果がなく、過大
であれば経済的でないといった問題と、腐食形態に適し
た腐食防止用薬品が使用されていない場合は防食の効果
が薄いといった問題がある。
来の技術では、タービンに吹き付ける湿り蒸気または腐
食防止用薬品の単位時間あたりの量は一定で、また腐食
防止用薬品の種類も一度セットしたら変えられないよう
になっている。このため、湿り蒸気または腐食防止用薬
品の吹き付け量が過小であれば防食の効果がなく、過大
であれば経済的でないといった問題と、腐食形態に適し
た腐食防止用薬品が使用されていない場合は防食の効果
が薄いといった問題がある。
【0008】本発明の目的は、腐食形態に適した腐食防
止用薬品を適正量だけ注入することにより、タービン構
造材の腐食損傷を未然に且つ効果的に防止できるように
した蒸気タービンシステムを提供することである。
止用薬品を適正量だけ注入することにより、タービン構
造材の腐食損傷を未然に且つ効果的に防止できるように
した蒸気タービンシステムを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願の第1の発明は、給水を加熱して蒸気を発生す
るボイラと、該ボイラで発生した蒸気により駆動される
蒸気タービンと、該蒸気タービン駆動後の蒸気を凝縮さ
せて凝縮水とする復水器と、前記凝縮水を前記ボイラに
戻すポンプと、を備えた蒸気タービンシステムにおい
て、前記蒸気タービンまたは前記復水器から排出される
凝縮水の中に、前記蒸気タービン構造材と同一成分の材
料で構成された少なくとの1つの試料電極と、電位の基
準となる参照電極とが浸漬され、前記参照電極と試料電
極間の電位差を測定する電位差測定手段と、前記蒸気タ
ービンへの入口側蒸気配管内又は前記蒸気タービン内
に、蒸気タービン構造材の腐食を防止するための薬品を
注入する薬品注入手段と、前記電位差測定手段で測定し
た電位差測定結果を取り込むとともに、その電位差測定
結果が蒸気タービン構造材について予め定めておいた電
位範囲内となるよう、前記薬品注入手段から注入される
薬品の種類を選択し且つ薬品の量を制御する薬品注入制
御手段と、を備えたものである。
に、本願の第1の発明は、給水を加熱して蒸気を発生す
るボイラと、該ボイラで発生した蒸気により駆動される
蒸気タービンと、該蒸気タービン駆動後の蒸気を凝縮さ
せて凝縮水とする復水器と、前記凝縮水を前記ボイラに
戻すポンプと、を備えた蒸気タービンシステムにおい
て、前記蒸気タービンまたは前記復水器から排出される
凝縮水の中に、前記蒸気タービン構造材と同一成分の材
料で構成された少なくとの1つの試料電極と、電位の基
準となる参照電極とが浸漬され、前記参照電極と試料電
極間の電位差を測定する電位差測定手段と、前記蒸気タ
ービンへの入口側蒸気配管内又は前記蒸気タービン内
に、蒸気タービン構造材の腐食を防止するための薬品を
注入する薬品注入手段と、前記電位差測定手段で測定し
た電位差測定結果を取り込むとともに、その電位差測定
結果が蒸気タービン構造材について予め定めておいた電
位範囲内となるよう、前記薬品注入手段から注入される
薬品の種類を選択し且つ薬品の量を制御する薬品注入制
御手段と、を備えたものである。
【0010】また第2の発明は、上記構成の蒸気タービ
ンシステムにおいて、蒸気タービンまたは復水器から排
出される凝縮水のpHを測定するpH測定手段を付加し
ておき、薬品注入制御手段が、電位差測定手段で測定し
た電位差測定結果とpH測定手段で測定したpH測定結
果を取り込むとともに、蒸気タービン構造材の構成元素
の電位−pH図の酸化物安定領域内に前記電位差測定結
果と前記pH測定結果との交点が位置するよう、薬品注
入手段から注入される薬品の種類を選択し且つ薬品の量
を制御する構成としたものである。
ンシステムにおいて、蒸気タービンまたは復水器から排
出される凝縮水のpHを測定するpH測定手段を付加し
ておき、薬品注入制御手段が、電位差測定手段で測定し
た電位差測定結果とpH測定手段で測定したpH測定結
果を取り込むとともに、蒸気タービン構造材の構成元素
の電位−pH図の酸化物安定領域内に前記電位差測定結
果と前記pH測定結果との交点が位置するよう、薬品注
入手段から注入される薬品の種類を選択し且つ薬品の量
を制御する構成としたものである。
【0011】さらに第3の発明は、上記構成の蒸気ター
ビンシステムにおいて、蒸気タービン内、蒸気タービン
への蒸気入口部、蒸気タービンからの蒸気出口部のいず
れかの箇所で蒸気が凝縮したことを検出する凝縮検出手
段を付加しておき、薬品注入制御手段が、電位差測定手
段で測定した電位差測定結果を取り込むとともに、凝固
検出手段が蒸気の凝縮を検出したときに、前記電位差測
定結果が蒸気タービン構造材について予め定めておいた
電位範囲内となるよう、薬品注入手段から注入される薬
品の種類を選択し且つ薬品の量を制御する構成としたも
のである。
ビンシステムにおいて、蒸気タービン内、蒸気タービン
への蒸気入口部、蒸気タービンからの蒸気出口部のいず
れかの箇所で蒸気が凝縮したことを検出する凝縮検出手
段を付加しておき、薬品注入制御手段が、電位差測定手
段で測定した電位差測定結果を取り込むとともに、凝固
検出手段が蒸気の凝縮を検出したときに、前記電位差測
定結果が蒸気タービン構造材について予め定めておいた
電位範囲内となるよう、薬品注入手段から注入される薬
品の種類を選択し且つ薬品の量を制御する構成としたも
のである。
【0012】
【作用】最初に腐食損傷の一つである腐食疲労及び応力
腐食割れについて説明する。金属が交番応力や繰り返し
応力を受けた結果、割れが進行する現象を疲労という。
それぞれの金属は固有の疲労限を持ち、疲労限以下の応
力では応力サイクルを繰り返し与えても破壊は起こらな
い。一方、腐食疲労は腐食環境下において、応力をいく
ら小さくしても応力サイクルの繰り返し数が十分大きけ
れば破壊がおこる。腐食疲労の中には応力腐食割れによ
る破壊を同時に引き起こすこともある。腐食疲労は一般
に、全面腐食度が大きいほど疲労寿命も短くなる。ま
た、腐食疲労に対する抵抗性は金属の機械的強さよりは
むしろ腐食に対する強さに依存する。したがって、金属
材料が接する腐食環境を緩和することによって金属を腐
食疲労から保護することができる。
腐食割れについて説明する。金属が交番応力や繰り返し
応力を受けた結果、割れが進行する現象を疲労という。
それぞれの金属は固有の疲労限を持ち、疲労限以下の応
力では応力サイクルを繰り返し与えても破壊は起こらな
い。一方、腐食疲労は腐食環境下において、応力をいく
ら小さくしても応力サイクルの繰り返し数が十分大きけ
れば破壊がおこる。腐食疲労の中には応力腐食割れによ
る破壊を同時に引き起こすこともある。腐食疲労は一般
に、全面腐食度が大きいほど疲労寿命も短くなる。ま
た、腐食疲労に対する抵抗性は金属の機械的強さよりは
むしろ腐食に対する強さに依存する。したがって、金属
材料が接する腐食環境を緩和することによって金属を腐
食疲労から保護することができる。
【0013】応力腐食割れは腐食作用と静的応力とが同
時に働いたときに起こる割れである。応力腐食割れは腐
食疲労と異なり、特定の環境下において引っ張り応力が
加わった場合に生じる。タービン材の一つであるマルテ
ンサイト系ステンレス鋼は塩化物イオン、アンモニア存
在下の環境で応力腐食割れを生じることが知られてい
る。また、応力腐食割れには材料個々の応力腐食割れ発
生臨界電位がある。
時に働いたときに起こる割れである。応力腐食割れは腐
食疲労と異なり、特定の環境下において引っ張り応力が
加わった場合に生じる。タービン材の一つであるマルテ
ンサイト系ステンレス鋼は塩化物イオン、アンモニア存
在下の環境で応力腐食割れを生じることが知られてい
る。また、応力腐食割れには材料個々の応力腐食割れ発
生臨界電位がある。
【0014】このほか、タービン材料の腐食で問題にな
る形態として、隙間腐食や孔食、水素脆性割れが挙げら
れる。隙間腐食は特に動翼とロータとの間のダブテイル
部で問題となる。孔食は塩化物イオン等腐食性アニオン
が環境中に存在した時に問題となる。発電プラントにお
いて時として復水器からの海水リークが発生した場合、
塩化物イオンはタービン系へ飛来することがある。これ
ら腐食についても応力腐食割れ同様、発生臨界電位が存
在する。水素脆化割れは腐食とは異なり、腐食が進行し
た結果生じる原子状水素が鋼中に進入して材料を脆化さ
せるもの現象である。特に動翼に使用されているマルテ
ンサイト系ステンレス鋼のような固い材料で顕著とな
る。本発明ではこれら腐食を総じて腐食損傷と呼ぶこと
にする。
る形態として、隙間腐食や孔食、水素脆性割れが挙げら
れる。隙間腐食は特に動翼とロータとの間のダブテイル
部で問題となる。孔食は塩化物イオン等腐食性アニオン
が環境中に存在した時に問題となる。発電プラントにお
いて時として復水器からの海水リークが発生した場合、
塩化物イオンはタービン系へ飛来することがある。これ
ら腐食についても応力腐食割れ同様、発生臨界電位が存
在する。水素脆化割れは腐食とは異なり、腐食が進行し
た結果生じる原子状水素が鋼中に進入して材料を脆化さ
せるもの現象である。特に動翼に使用されているマルテ
ンサイト系ステンレス鋼のような固い材料で顕著とな
る。本発明ではこれら腐食を総じて腐食損傷と呼ぶこと
にする。
【0015】次に問題になることは過不足なく効果的な
注入量を決める方法である。注入量は次のように決定す
る。蒸気タービンまたは復水器から排出される凝縮水の
中に、タービン材を構成する材料と同じ組成の試験電極
と、電位の基準となる参照電極とを浸漬しておく。そし
て、注入薬品の種類及び注入量は参照電極で測定した試
験電極の電位が予め求めておいたタービン構造材が腐食
損傷しない電位領域に存在するように制御する。金属材
料は一般に個々の腐食形態に対し固有の腐食発生臨界電
位を持つ。たとえば孔食や隙間腐食の場合、自然電位が
孔食発生あるいは隙間腐食発生電位を越えることにより
孔食及び隙間腐食がそれぞれ発生する。よって、試験電
極の電位をモニタし、この自然電位がタービン構造材が
腐食損傷しない電位領域に存在するように注入薬品の種
類及びその量を制御することによって、タービン材料を
健全に保つことができる。
注入量を決める方法である。注入量は次のように決定す
る。蒸気タービンまたは復水器から排出される凝縮水の
中に、タービン材を構成する材料と同じ組成の試験電極
と、電位の基準となる参照電極とを浸漬しておく。そし
て、注入薬品の種類及び注入量は参照電極で測定した試
験電極の電位が予め求めておいたタービン構造材が腐食
損傷しない電位領域に存在するように制御する。金属材
料は一般に個々の腐食形態に対し固有の腐食発生臨界電
位を持つ。たとえば孔食や隙間腐食の場合、自然電位が
孔食発生あるいは隙間腐食発生電位を越えることにより
孔食及び隙間腐食がそれぞれ発生する。よって、試験電
極の電位をモニタし、この自然電位がタービン構造材が
腐食損傷しない電位領域に存在するように注入薬品の種
類及びその量を制御することによって、タービン材料を
健全に保つことができる。
【0016】本願の第1の発明によれば、電位差測定手
段で測定する電位差が蒸気タービン構造材について予め
定めておいた電位範囲を外れていれば、薬品注入手段
は、測定電位差が電位範囲内に入るよう注入薬品の種類
を選択し、さらに薬品の注入量を制御する。例えば、p
Hを高める化学薬品を選び、これを適正量注入すること
により、鉄系金属の耐食性を向上させることができる。
段で測定する電位差が蒸気タービン構造材について予め
定めておいた電位範囲を外れていれば、薬品注入手段
は、測定電位差が電位範囲内に入るよう注入薬品の種類
を選択し、さらに薬品の注入量を制御する。例えば、p
Hを高める化学薬品を選び、これを適正量注入すること
により、鉄系金属の耐食性を向上させることができる。
【0017】また、第2の発明によれば、薬品注入の種
類および量はタービン材を構成する元素の電位−pH図
における酸化物安定領域内に、腐食電位が存在するよう
に制御されるため、腐食に強いタービンを維持できる。
構造材料の表面に存在する不働態皮膜は主に酸化物で構
成されているので、タービン材構成元素−水系の電位−
pH図において腐食電位が酸化物安定領域に存在すれ
ば、熱力学的に、構造材料は腐食しない。これを達成す
るためには構造材料の腐食電位および構造材料が接して
いる液体のpHを知る必要があり、本発明では、蒸気タ
ービンまたは復水器から排出される凝縮水のpHをpH
測定手段で測定している。
類および量はタービン材を構成する元素の電位−pH図
における酸化物安定領域内に、腐食電位が存在するよう
に制御されるため、腐食に強いタービンを維持できる。
構造材料の表面に存在する不働態皮膜は主に酸化物で構
成されているので、タービン材構成元素−水系の電位−
pH図において腐食電位が酸化物安定領域に存在すれ
ば、熱力学的に、構造材料は腐食しない。これを達成す
るためには構造材料の腐食電位および構造材料が接して
いる液体のpHを知る必要があり、本発明では、蒸気タ
ービンまたは復水器から排出される凝縮水のpHをpH
測定手段で測定している。
【0018】ただし、この電位−pH図は塩化物イオン
などの腐食性イオンが含まれない時に使用できるもので
あるため、火力発電プラントのように時として塩化物イ
オンがタービンに流入する場合、タービン材構成元素−
水−塩化物イオンの3元系の電位−pH図を用いる必要
がある。
などの腐食性イオンが含まれない時に使用できるもので
あるため、火力発電プラントのように時として塩化物イ
オンがタービンに流入する場合、タービン材構成元素−
水−塩化物イオンの3元系の電位−pH図を用いる必要
がある。
【0019】次に、第3の発明によれば、注入対象とな
るタービンにおいて蒸気が凝縮しているときのみ薬品が
注入されるので、薬品の消耗を抑制することができる。
るタービンにおいて蒸気が凝縮しているときのみ薬品が
注入されるので、薬品の消耗を抑制することができる。
【0020】タービン車室内の蒸気が凝縮するかしない
かはボイラの負荷により変化する。注入対象とするター
ビン車室内の蒸気が乾き領域の時は水が発生しないので
腐食は進行しない。このときに薬品を注入しても無駄に
なる。したがって蒸気の凝縮状況をとらえる凝縮検出手
段を備え、蒸気が凝縮したときだけ薬品を注入すること
により、薬品の浪費を抑えることが可能となる。凝縮検
出手段として、たとえば伝導度計を用いれば、伝導度計
の電極に凝縮水が付着することにより伝導度が上昇する
ので、蒸気が凝縮したかどうかを検出することができ
る。
かはボイラの負荷により変化する。注入対象とするター
ビン車室内の蒸気が乾き領域の時は水が発生しないので
腐食は進行しない。このときに薬品を注入しても無駄に
なる。したがって蒸気の凝縮状況をとらえる凝縮検出手
段を備え、蒸気が凝縮したときだけ薬品を注入すること
により、薬品の浪費を抑えることが可能となる。凝縮検
出手段として、たとえば伝導度計を用いれば、伝導度計
の電極に凝縮水が付着することにより伝導度が上昇する
ので、蒸気が凝縮したかどうかを検出することができ
る。
【0021】また、注入する薬品は、酸化性または還元
性または凝縮水に溶けてpH変化をもたらす性質を有す
る化学物質、あるいは金属材料の表面に存在する不働態
皮膜を高耐食化する性質を有する化学物質を選ぶことに
より、タービン材の耐食性を高度に保つことができる。
性または凝縮水に溶けてpH変化をもたらす性質を有す
る化学物質、あるいは金属材料の表面に存在する不働態
皮膜を高耐食化する性質を有する化学物質を選ぶことに
より、タービン材の耐食性を高度に保つことができる。
【0022】酸化性を有する酸素ガスなどの化学物質は
不働態皮膜生成を促進し、耐食性を向上させる効果を有
する。ただし、酸素は腐食を促進する相反する効果も持
ち合わせている。還元性を有する水素ガス等の場合、皮
膜を高耐食化する性質はないが、材料の自然電位を低く
する効果を有する。自然電位が低くなると、たとえばS
CC発生電位と自然電位との差が大きくなり、結果的に
SCCが発生しづらくなる。pH変化をもたらす性質を
有するアンモニア等の場合、アンモニア添加により、凝
縮水のpHは増加し、鉄系合金では腐食に対し安定な方
向に働く。モリブデン酸イオンなどの不働態皮膜を安定
化させる性質を有する化学種の場合、耐食性を左右する
不働態皮膜が腐食に対し強固になるため、耐食性が向上
する。
不働態皮膜生成を促進し、耐食性を向上させる効果を有
する。ただし、酸素は腐食を促進する相反する効果も持
ち合わせている。還元性を有する水素ガス等の場合、皮
膜を高耐食化する性質はないが、材料の自然電位を低く
する効果を有する。自然電位が低くなると、たとえばS
CC発生電位と自然電位との差が大きくなり、結果的に
SCCが発生しづらくなる。pH変化をもたらす性質を
有するアンモニア等の場合、アンモニア添加により、凝
縮水のpHは増加し、鉄系合金では腐食に対し安定な方
向に働く。モリブデン酸イオンなどの不働態皮膜を安定
化させる性質を有する化学種の場合、耐食性を左右する
不働態皮膜が腐食に対し強固になるため、耐食性が向上
する。
【0023】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面に従って説明す
る。 (第1実施例)図1は火力発電プラントの構成図であ
る。この発電プラントには、高圧タービン、中圧タービ
ン、低圧タービンが設けられ、給水をCWT処理できる
ようになっている。図に示すように、本発電プラント
は、給水系(細実線で示した経路)、蒸気系(破線で示
した経路)および薬品注入系(太実線で示した経路)の
3つの系からなる。
る。 (第1実施例)図1は火力発電プラントの構成図であ
る。この発電プラントには、高圧タービン、中圧タービ
ン、低圧タービンが設けられ、給水をCWT処理できる
ようになっている。図に示すように、本発電プラント
は、給水系(細実線で示した経路)、蒸気系(破線で示
した経路)および薬品注入系(太実線で示した経路)の
3つの系からなる。
【0024】初めに、給水系および蒸気系の動作につい
て説明し、次に薬品注入系を説明する。給水は、復水ポ
ンプ7、復水昇圧ポンプ11、給水ポンプ14の各ポン
プににより昇圧され、復水器6からボイラ1へ供給され
る。復水ポンプ7から復水昇圧ポンプ11までの途中に
は、グランドコンデンサ8、復水ろ過器9および復水脱
塩器10が設けられている。また、復水昇圧ポンプ11
から給水ポンプ14までの途中には、給水のpHを調整
するためにアンモニアを注入するアンモニア注入装置2
9、低圧給水加熱器12、給水に溶存している気体を除
去するための脱気器13、給水に酸素を注入する酸素注
入装置28が設けられている。また、給水ポンプ14か
らボイラ1までの途中には、高圧給水加熱器15が設け
られている。
て説明し、次に薬品注入系を説明する。給水は、復水ポ
ンプ7、復水昇圧ポンプ11、給水ポンプ14の各ポン
プににより昇圧され、復水器6からボイラ1へ供給され
る。復水ポンプ7から復水昇圧ポンプ11までの途中に
は、グランドコンデンサ8、復水ろ過器9および復水脱
塩器10が設けられている。また、復水昇圧ポンプ11
から給水ポンプ14までの途中には、給水のpHを調整
するためにアンモニアを注入するアンモニア注入装置2
9、低圧給水加熱器12、給水に溶存している気体を除
去するための脱気器13、給水に酸素を注入する酸素注
入装置28が設けられている。また、給水ポンプ14か
らボイラ1までの途中には、高圧給水加熱器15が設け
られている。
【0025】ボイラ1により給水は蒸気相となり高圧タ
ービン2と給水駆動用タービン5へ供給される。高圧タ
ービン2に供給された蒸気は、タービン2を回転させる
運動エネルギを放出した後、一部はボイラ1へ戻され再
加熱される。残りは中圧タービン3へ供給され、同様に
仕事をした後、低圧タービン4へ送られる。中圧タービ
ンから出た蒸気の一部は給水駆動タービン5へも供給さ
れるが、供給するかどうかはボイラの負荷状態に応じて
変化する。低圧タービン4で仕事をした蒸気はそのほと
んどのエネルギを使い果たし(温度約30度、圧力0.
05気圧)、復水器6で凝縮、回収される。凝縮した水
は再び給水となって、ボイラー1へ供給され、このサイ
クルを循環する。
ービン2と給水駆動用タービン5へ供給される。高圧タ
ービン2に供給された蒸気は、タービン2を回転させる
運動エネルギを放出した後、一部はボイラ1へ戻され再
加熱される。残りは中圧タービン3へ供給され、同様に
仕事をした後、低圧タービン4へ送られる。中圧タービ
ンから出た蒸気の一部は給水駆動タービン5へも供給さ
れるが、供給するかどうかはボイラの負荷状態に応じて
変化する。低圧タービン4で仕事をした蒸気はそのほと
んどのエネルギを使い果たし(温度約30度、圧力0.
05気圧)、復水器6で凝縮、回収される。凝縮した水
は再び給水となって、ボイラー1へ供給され、このサイ
クルを循環する。
【0026】次に薬品注入系について説明する。低圧タ
ービン4の入口側配管は薬品注入装置16に接続されて
おり、前記入口側配管に薬品が注入されるようになって
いる。ベースロード状態(定格運転時)の低圧タービン
4における水の相は乾湿交番域に当たるため、一部の蒸
気は凝縮する。動翼表面に付着した凝縮水は高速に回転
している動翼の遠心力で周方向へはじき飛ばされる。低
圧タービン4には低圧タービン4内で生成した前述の凝
縮水を排出する凝縮水導入管21が設置され、凝縮水を
凝縮水ポンプ18を用いて凝縮水槽17へ導いている。
薬品注入装置16から注入される薬品の種類ならびにそ
の量は、次に述べる凝縮水槽17に設置した試験電極の
電位を基に決定される。
ービン4の入口側配管は薬品注入装置16に接続されて
おり、前記入口側配管に薬品が注入されるようになって
いる。ベースロード状態(定格運転時)の低圧タービン
4における水の相は乾湿交番域に当たるため、一部の蒸
気は凝縮する。動翼表面に付着した凝縮水は高速に回転
している動翼の遠心力で周方向へはじき飛ばされる。低
圧タービン4には低圧タービン4内で生成した前述の凝
縮水を排出する凝縮水導入管21が設置され、凝縮水を
凝縮水ポンプ18を用いて凝縮水槽17へ導いている。
薬品注入装置16から注入される薬品の種類ならびにそ
の量は、次に述べる凝縮水槽17に設置した試験電極の
電位を基に決定される。
【0027】図2は凝縮水槽17の詳細を示したもので
ある。凝縮水槽17は圧力に耐えられる構造を有し、凝
縮水導入管21および凝縮水排出管26が取り付けられ
ている。さらに凝縮水槽17には、試料電極22と、試
料電極22の電位基準となる参照電極23とが設置され
ている。試料電極22の組成はタービン構造材と同じで
ある。タービンが複数の材料で構成されている場合は、
それぞれの材料に対応する数の試料電極を追加するか、
あるいは注目すべき材料を選定して設置するようにして
もよい。ここでは簡単のためにタービン材のうち、動翼
を構成する12%クロムのマルテンサイト系ステンレス
鋼を選ぶこととする。また参照電極23に対する試料電
極22の電位を測定するために、電極22,23には電
位信号ライン24が接続され、電位信号が薬品注入制御
装置19へ送られるようになっている。なお、25は凝
縮水である。
ある。凝縮水槽17は圧力に耐えられる構造を有し、凝
縮水導入管21および凝縮水排出管26が取り付けられ
ている。さらに凝縮水槽17には、試料電極22と、試
料電極22の電位基準となる参照電極23とが設置され
ている。試料電極22の組成はタービン構造材と同じで
ある。タービンが複数の材料で構成されている場合は、
それぞれの材料に対応する数の試料電極を追加するか、
あるいは注目すべき材料を選定して設置するようにして
もよい。ここでは簡単のためにタービン材のうち、動翼
を構成する12%クロムのマルテンサイト系ステンレス
鋼を選ぶこととする。また参照電極23に対する試料電
極22の電位を測定するために、電極22,23には電
位信号ライン24が接続され、電位信号が薬品注入制御
装置19へ送られるようになっている。なお、25は凝
縮水である。
【0028】図3は薬品注入制御装置19の詳細図であ
る。薬品注入制御装置19には、参照電極23に対する
試料電極22を測定するための電位差計27が内蔵され
ている。電位差計27で測定された試料電極22の電位
は比較部30へ送られ、予め設定しておいた電位範囲内
であるかどうかが判断される。
る。薬品注入制御装置19には、参照電極23に対する
試料電極22を測定するための電位差計27が内蔵され
ている。電位差計27で測定された試料電極22の電位
は比較部30へ送られ、予め設定しておいた電位範囲内
であるかどうかが判断される。
【0029】ここで、凝縮水槽17、試料電極22、参
照電極23および電位差計27等は電位差測定手段を、
薬品注入装置16は薬品注入手段を、薬品注入制御装置
19内の比較部30と制御部31は薬品注入制御手段を
それぞれ構成している。
照電極23および電位差計27等は電位差測定手段を、
薬品注入装置16は薬品注入手段を、薬品注入制御装置
19内の比較部30と制御部31は薬品注入制御手段を
それぞれ構成している。
【0030】なお薬品の注入は、低圧タービン4の入口
側配管だけでなく、図4のように静翼に設けられたノズ
ルから行うようにしてもよい。図4において、36はロ
ータ、37は動翼、38は静翼、39は発電機である。
そして、静翼38にはタービン内に薬品を噴出するため
のノズル40が設けられ、このノズル40は薬品注入装
置16に接続されている。
側配管だけでなく、図4のように静翼に設けられたノズ
ルから行うようにしてもよい。図4において、36はロ
ータ、37は動翼、38は静翼、39は発電機である。
そして、静翼38にはタービン内に薬品を噴出するため
のノズル40が設けられ、このノズル40は薬品注入装
置16に接続されている。
【0031】図5は、温度90℃における12%クロム
マルテンサイト系ステンレス鋼の孔食発生電位と塩化物
イオン濃度との関係をpHの関数として示したものであ
る。試料電極22の電位が実線で示した位置からプラス
側に越えると、すなわち酸化性雰囲気が強くなると孔食
が発生する。孔食は応力腐食割れや腐食疲労の発生起点
となりやすいので、孔食が発生しない環境下でタービン
を運転する必要がある。安全性を見込んで腐食電位がp
H4.7、塩化物イオン濃度1mol/dm ̄3で示さ
れる電位−0.25Vvs.SHE以下になるように注
入薬品、および量を制御すれば、動翼(タービン材料)
の防食をはかることができる。
マルテンサイト系ステンレス鋼の孔食発生電位と塩化物
イオン濃度との関係をpHの関数として示したものであ
る。試料電極22の電位が実線で示した位置からプラス
側に越えると、すなわち酸化性雰囲気が強くなると孔食
が発生する。孔食は応力腐食割れや腐食疲労の発生起点
となりやすいので、孔食が発生しない環境下でタービン
を運転する必要がある。安全性を見込んで腐食電位がp
H4.7、塩化物イオン濃度1mol/dm ̄3で示さ
れる電位−0.25Vvs.SHE以下になるように注
入薬品、および量を制御すれば、動翼(タービン材料)
の防食をはかることができる。
【0032】上記をもとに、測定された試料電極22の
電位が設定範囲内をプラス側に越えた場合、低圧タービ
ンの環境は酸化雰囲気が強いと考えられるので還元性を
もつ水素を注入するように制御部31に信号を送り、制
御部31は薬品注入装置16を制御する。逆に測定され
た腐食電位が設定領域のマイナス側に越えた場合、還元
雰囲気が強くなり、水素脆化による動翼の割れが懸念さ
れる。したがって、電位を高める効果のある酸素を注入
するように薬品注入装置16を制御する。このように腐
食電位に応じて薬品を注入することにより、タービン材
料を腐食損傷から守ることが可能である。
電位が設定範囲内をプラス側に越えた場合、低圧タービ
ンの環境は酸化雰囲気が強いと考えられるので還元性を
もつ水素を注入するように制御部31に信号を送り、制
御部31は薬品注入装置16を制御する。逆に測定され
た腐食電位が設定領域のマイナス側に越えた場合、還元
雰囲気が強くなり、水素脆化による動翼の割れが懸念さ
れる。したがって、電位を高める効果のある酸素を注入
するように薬品注入装置16を制御する。このように腐
食電位に応じて薬品を注入することにより、タービン材
料を腐食損傷から守ることが可能である。
【0033】先に示した図5から明らかなように、孔食
発生電位はpHおよび塩化物イオン濃度の関数として表
現される(ただし、タービンの温度と凝縮水槽17の温
度はほぼ等しいとする)。より精度よく腐食性環境を評
価するためにはpHおよび塩化物イオン濃度を測定する
ことが望ましい。凝縮水のpHおよび塩化物イオン濃度
が既知で、かつ経時変化がない場合は問題ないが、プラ
ントの起動、停止などのボイラの負荷の状態によりこれ
らは変化することがある。図6は凝縮水槽17にpH計
32および塩化物イオン濃度計33を追加したものであ
る。このような構成にすると、凝縮水のpHおよび塩化
物イオン濃度が得られ、図5の関係から正確な孔食発生
電位を知ることができる。たとえば、測定されたpHが
8.5で、塩化物イオン濃度が0.01mol/dm~3の
ときの孔食発生電位は、図より約0.1Vとなり、この
孔食発生電位以下に自然電位を保持すれば動翼の孔食は
発生しない。
発生電位はpHおよび塩化物イオン濃度の関数として表
現される(ただし、タービンの温度と凝縮水槽17の温
度はほぼ等しいとする)。より精度よく腐食性環境を評
価するためにはpHおよび塩化物イオン濃度を測定する
ことが望ましい。凝縮水のpHおよび塩化物イオン濃度
が既知で、かつ経時変化がない場合は問題ないが、プラ
ントの起動、停止などのボイラの負荷の状態によりこれ
らは変化することがある。図6は凝縮水槽17にpH計
32および塩化物イオン濃度計33を追加したものであ
る。このような構成にすると、凝縮水のpHおよび塩化
物イオン濃度が得られ、図5の関係から正確な孔食発生
電位を知ることができる。たとえば、測定されたpHが
8.5で、塩化物イオン濃度が0.01mol/dm~3の
ときの孔食発生電位は、図より約0.1Vとなり、この
孔食発生電位以下に自然電位を保持すれば動翼の孔食は
発生しない。
【0034】本実施例では孔食を例に取り上げたが、実
環境下では孔食の他に隙間腐食、応力腐食割れ、腐食疲
労といった種々の腐食モードが存在し、これらの腐食に
ついても対策しないと完全にタービン材の腐食損傷を防
ぐことはできない。一般に、これら腐食においても孔食
同様、腐食発生臨界電位が存在するため、これら腐食が
発生しない電位領域に自然電位が存在するように薬品注
入することによって腐食損傷からタービン材料を高度に
保護することが可能である。
環境下では孔食の他に隙間腐食、応力腐食割れ、腐食疲
労といった種々の腐食モードが存在し、これらの腐食に
ついても対策しないと完全にタービン材の腐食損傷を防
ぐことはできない。一般に、これら腐食においても孔食
同様、腐食発生臨界電位が存在するため、これら腐食が
発生しない電位領域に自然電位が存在するように薬品注
入することによって腐食損傷からタービン材料を高度に
保護することが可能である。
【0035】また本実施例では凝縮水槽17に試験電極
22を設置し、参照電極23により腐食電位を測定する
ことを示したが、試験電極22に代わりに凝縮水が通る
配管材の腐食電位を代用しても可能である。
22を設置し、参照電極23により腐食電位を測定する
ことを示したが、試験電極22に代わりに凝縮水が通る
配管材の腐食電位を代用しても可能である。
【0036】(第2実施例)次に本発明の第2実施例に
ついて説明する。図7は鉄の25℃における電位−pH
図である。この図は熱力学的な鉄化合物の安定性を示し
たもので、ハッチング部分は酸化物として安定に存在で
きる領域である。したがって、凝縮水槽17における試
料電極22の腐食電位がハッチングされた部分に存在し
ていれば、酸化物で構成されている不働態皮膜(正しく
は水酸化物やオキシ水酸化物も存在することがある)も
安定に存在でき、腐食されない。
ついて説明する。図7は鉄の25℃における電位−pH
図である。この図は熱力学的な鉄化合物の安定性を示し
たもので、ハッチング部分は酸化物として安定に存在で
きる領域である。したがって、凝縮水槽17における試
料電極22の腐食電位がハッチングされた部分に存在し
ていれば、酸化物で構成されている不働態皮膜(正しく
は水酸化物やオキシ水酸化物も存在することがある)も
安定に存在でき、腐食されない。
【0037】図3における比較部30による電位−pH
図と腐食電位との比較の結果、腐食電位がこの酸化物安
定領域からはずれた場合、制御部30は腐食電位が酸化
物安定領域に収まるようにpH変化をもたらす薬品、あ
るいは電位を変化させる薬品を薬品注入装置16を用い
て注入するよう指示する。この図7は塩化物イオンのよ
うな腐食性物質が存在しないときに限って適用できるの
で、凝縮水に塩化物イオンや硫化物イオンなどが存在す
るときは新たに計算または実測した鉄−水−塩化物イオ
ン系あるいは鉄−水−硫黄系等の電位−pH図を薬品注
入の判断基準として利用する。なお、クロムの場合の電
位−pH図を図8に掲げておく。
図と腐食電位との比較の結果、腐食電位がこの酸化物安
定領域からはずれた場合、制御部30は腐食電位が酸化
物安定領域に収まるようにpH変化をもたらす薬品、あ
るいは電位を変化させる薬品を薬品注入装置16を用い
て注入するよう指示する。この図7は塩化物イオンのよ
うな腐食性物質が存在しないときに限って適用できるの
で、凝縮水に塩化物イオンや硫化物イオンなどが存在す
るときは新たに計算または実測した鉄−水−塩化物イオ
ン系あるいは鉄−水−硫黄系等の電位−pH図を薬品注
入の判断基準として利用する。なお、クロムの場合の電
位−pH図を図8に掲げておく。
【0038】(第3実施例)次に本発明の第3実施例に
ついて説明する。第1実施例においては、注入する薬品
として自然電位の状態に応じて酸素および水素を用いた
が、酸素のように酸化性の性質を持つ化学薬品であれば
いずれでも良く、同様に水素のように還元性を持つ薬品
であればいずれでも良い。さらにタービン環境が酸化性
雰囲気あるいは還元性雰囲気の場合、これらの原因とな
る物質を化学反応で除去するような薬品であってもよ
い。例えば酸化性の性質を持つ酸素はヒドラジンと反応
して酸化性のない窒素と水に分解する。pHを変化させ
る薬品であっても腐食を防ぐことができる。鉄系材料は
pHが高いほど腐食しづらくなる。アンモニアは凝縮水
に溶けてpHを上昇させるのでタービン材の防食効果を
持つ。このほか、タービン材自身の耐食性を向上させる
薬品を注入することによっても腐食損傷を防ぐことがで
きる。たとえば、モリブデン酸イオンは鉄系材料の不働
態皮膜を強固にする働きがあり、腐食を抑制する。
ついて説明する。第1実施例においては、注入する薬品
として自然電位の状態に応じて酸素および水素を用いた
が、酸素のように酸化性の性質を持つ化学薬品であれば
いずれでも良く、同様に水素のように還元性を持つ薬品
であればいずれでも良い。さらにタービン環境が酸化性
雰囲気あるいは還元性雰囲気の場合、これらの原因とな
る物質を化学反応で除去するような薬品であってもよ
い。例えば酸化性の性質を持つ酸素はヒドラジンと反応
して酸化性のない窒素と水に分解する。pHを変化させ
る薬品であっても腐食を防ぐことができる。鉄系材料は
pHが高いほど腐食しづらくなる。アンモニアは凝縮水
に溶けてpHを上昇させるのでタービン材の防食効果を
持つ。このほか、タービン材自身の耐食性を向上させる
薬品を注入することによっても腐食損傷を防ぐことがで
きる。たとえば、モリブデン酸イオンは鉄系材料の不働
態皮膜を強固にする働きがあり、腐食を抑制する。
【0039】(第4実施例)次に本発明の第4実施例に
ついて説明する。ボイラの負荷状態により、タービン内
の蒸気が凝縮するかどうかが変化する。蒸気が凝縮しな
ければ腐食に必要な水が供給されないので腐食は進行し
ない。このとき薬品を注入しても無駄になる。図9は、
図1と同じ構成の火力発電プラントにおいて、凝縮検出
手段として、低圧タービン4内の蒸気の湿りを感受する
伝導度計34を低圧タービン4に設けた例である。すな
わち、図9では蒸気が湿ると、伝導度計34の電極面に
凝縮水が付着し伝導度が増加する。伝導度計34の伝導
度の信号は伝導度信号ライン35を介して、薬品注入制
御装置19に送信される。そして、薬品注入制御装置1
9は伝導度計34が水を感知したときだけ薬品注入装置
16に対して薬品注入を許可する。このように本実施例
では、ボイラ1の負荷状態に注意を払わなくても、防食
の対象となるタービンの蒸気が凝縮環境になったときだ
け薬品が注入され、つまり蒸気が凝縮しない間は薬品注
入が制止されので、薬品の浪費を防ぐことができる。
ついて説明する。ボイラの負荷状態により、タービン内
の蒸気が凝縮するかどうかが変化する。蒸気が凝縮しな
ければ腐食に必要な水が供給されないので腐食は進行し
ない。このとき薬品を注入しても無駄になる。図9は、
図1と同じ構成の火力発電プラントにおいて、凝縮検出
手段として、低圧タービン4内の蒸気の湿りを感受する
伝導度計34を低圧タービン4に設けた例である。すな
わち、図9では蒸気が湿ると、伝導度計34の電極面に
凝縮水が付着し伝導度が増加する。伝導度計34の伝導
度の信号は伝導度信号ライン35を介して、薬品注入制
御装置19に送信される。そして、薬品注入制御装置1
9は伝導度計34が水を感知したときだけ薬品注入装置
16に対して薬品注入を許可する。このように本実施例
では、ボイラ1の負荷状態に注意を払わなくても、防食
の対象となるタービンの蒸気が凝縮環境になったときだ
け薬品が注入され、つまり蒸気が凝縮しない間は薬品注
入が制止されので、薬品の浪費を防ぐことができる。
【0040】なお、本実施例では低圧タービン4内に伝
導度計34を設置したが、凝縮水導入管21や凝縮水槽
17など、凝縮水が流れ出る場所であればどこであって
もよい。また本実施例では蒸気の凝縮状態を伝導度計3
4で感知したが、蒸気が凝縮したことを検出できる手段
であれば何でもよい。
導度計34を設置したが、凝縮水導入管21や凝縮水槽
17など、凝縮水が流れ出る場所であればどこであって
もよい。また本実施例では蒸気の凝縮状態を伝導度計3
4で感知したが、蒸気が凝縮したことを検出できる手段
であれば何でもよい。
【0041】第1実施例1から第4実施例で述べた薬品
注入装置16は低圧タービンを対象に例示したが、本発
明はこれに限らず必要に応じて高圧、中圧、給水駆動用
タービンにも適用できる。また薬品の注入点はタービン
入口に設けたが、静翼に設けた噴出口から注入してもよ
い。同様に腐食電位を測定する凝縮水槽17を高圧、中
圧、給水駆動用タービンに設置してもよい。
注入装置16は低圧タービンを対象に例示したが、本発
明はこれに限らず必要に応じて高圧、中圧、給水駆動用
タービンにも適用できる。また薬品の注入点はタービン
入口に設けたが、静翼に設けた噴出口から注入してもよ
い。同様に腐食電位を測定する凝縮水槽17を高圧、中
圧、給水駆動用タービンに設置してもよい。
【0042】また、凝縮水のサンプリングは薬品注入対
象のタービンに設けた凝縮水導入管21を通して行った
が、この手法に限らずとも可能である。タービン車室に
凝縮水を抽出する管(凝縮水導入管21)を設けること
が困難なときは試験電極22および参照電極23を復水
器6自身に設置しても差し支えない。さらに復水器6か
ら復水ポンプ7の途中、あるいは給水系の任意の場所に
凝縮水槽17を設置してもよい。さらに、蒸気系に新た
に抽気配管を設け、抽気した蒸気を熱交換器で凝縮させ
た凝縮水を腐食電位測定の対象に用いても本発明は実施
できる。
象のタービンに設けた凝縮水導入管21を通して行った
が、この手法に限らずとも可能である。タービン車室に
凝縮水を抽出する管(凝縮水導入管21)を設けること
が困難なときは試験電極22および参照電極23を復水
器6自身に設置しても差し支えない。さらに復水器6か
ら復水ポンプ7の途中、あるいは給水系の任意の場所に
凝縮水槽17を設置してもよい。さらに、蒸気系に新た
に抽気配管を設け、抽気した蒸気を熱交換器で凝縮させ
た凝縮水を腐食電位測定の対象に用いても本発明は実施
できる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
腐食形態に適した防食用薬品が適正量注入されるので、
蒸気タービン構造材の腐食損傷を未然に且つ効果的に防
止でき、高信頼性の蒸気タービンシステムを提供するこ
とが可能となる。
腐食形態に適した防食用薬品が適正量注入されるので、
蒸気タービン構造材の腐食損傷を未然に且つ効果的に防
止でき、高信頼性の蒸気タービンシステムを提供するこ
とが可能となる。
【図1】本発明の第1の実施例による蒸気タービンシス
テムの構成図である。
テムの構成図である。
【図2】図1の凝縮水槽部の詳細図である。
【図3】図1の薬品注入制御部の詳細図である。
【図4】蒸気タービン内への薬品注入部を示した図であ
る。
る。
【図5】孔食発生電位によぼす塩化物イオン濃度および
pHの影響を示した図である。
pHの影響を示した図である。
【図6】本発明の第2実施例によるpH計を備えた凝縮
水槽を示した図である。
水槽を示した図である。
【図7】鉄の電位−pH図である。
【図8】クロムの電位−pH図である。
【図9】本発明の第4実施例による蒸気タービンシステ
ムの構成図である。
ムの構成図である。
1 ボイラ 2 高圧タービン 3 中圧タービン 4 低圧タービン 5 給水駆動用タービン 6 復水器 7 復水ポンプ 8 グランドコンデンサ 9 復水ろ過器 10 復水脱塩装置 11 復水昇圧ポンプ 12 低圧給水加熱器 13 脱気器 14 給水ポンプ 15 高圧給水加熱器 16 薬品注入装置 17 凝縮水槽 18 凝縮水ポンプ 19 薬品注入制御装置 20 薬品注入制御信号 21 凝縮水導入管 22 試料電極 23 参照電極 24 電位信号線 25 凝縮水 26 凝縮水排出管 27 電位差計 28 酸素注入装置 29 アンモニア注入装置 30 比較部 31 制御部 32 pH計 33 塩化物イオン濃度計 34 伝導度計 35 伝導度信号ライン 36 ロータ 37 静翼 38 動翼 39 発電機 40 ノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 暢夫 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 山口 哲男 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内
Claims (7)
- 【請求項1】 給水を加熱して蒸気を発生するボイラ
と、該ボイラで発生した蒸気により駆動される蒸気ター
ビンと、該蒸気タービン駆動後の蒸気を凝縮させて凝縮
水とする復水器と、前記凝縮水を前記ボイラに戻すポン
プと、を備えた蒸気タービンシステムにおいて、 前記蒸気タービンまたは前記復水器から排出される凝縮
水の中に、前記蒸気タービン構造材と同一成分の材料で
構成された少なくとの1つの試料電極と、電位の基準と
なる参照電極とが浸漬され、前記参照電極と試料電極間
の電位差を測定する電位差測定手段と、 前記蒸気タービンへの入口側蒸気配管内又は前記蒸気タ
ービン内に、蒸気タービン構造材の腐食を防止するため
の薬品を注入する薬品注入手段と、 前記電位差測定手段で測定した電位差測定結果を取り込
むとともに、その電位差測定結果が蒸気タービン構造材
について予め定めておいた電位範囲内となるよう、前記
薬品注入手段から注入される薬品の種類を選択し且つ薬
品の量を制御する薬品注入制御手段と、 を備えたことを特徴とする蒸気タービンシステム。 - 【請求項2】 給水を加熱して蒸気を発生するボイラ
と、該ボイラで発生した蒸気により駆動される蒸気ター
ビンと、該蒸気タービン駆動後の蒸気を凝縮させて凝縮
水とする復水器と、前記凝縮水を前記ボイラに戻すポン
プと、を備えた蒸気タービンシステムにおいて、 前記蒸気タービンまたは前記復水器から排出される凝縮
水の中に、前記蒸気タービン構造材と同一成分の材料で
構成された少なくとの1つの試料電極と、電位の基準と
なる参照電極とが浸漬され、前記参照電極と試料電極間
の電位差を測定する電位差測定手段と、 前記蒸気タービンまたは前記復水器から排出される凝縮
水のpHを測定するpH測定手段と、 前記蒸気タービンへの入口側蒸気配管内又は前記蒸気タ
ービン内に、蒸気タービン構造材の腐食を防止するため
の薬品を注入する薬品注入手段と、 前記電位差測定手段で測定した電位差測定結果と前記p
H測定手段で測定したpH測定結果を取り込むととも
に、前記蒸気タービン構造材の構成元素の電位−pH図
の酸化物安定領域内に前記電位差測定結果と前記pH測
定結果との交点が位置するよう、前記薬品注入手段から
注入される薬品の種類を選択し且つ薬品の量を制御する
薬品注入制御手段と、 を備えたことを特徴とする蒸気タービンシステム。 - 【請求項3】 給水を加熱して蒸気を発生するボイラ
と、該ボイラで発生した蒸気により駆動される蒸気ター
ビンと、該蒸気タービン駆動後の蒸気を凝縮させて凝縮
水とする復水器と、前記凝縮水を前記ボイラに戻すポン
プと、を備えた蒸気タービンシステムにおいて、 前記蒸気タービンまたは前記復水器から排出される凝縮
水の中に、前記蒸気タービン構造材と同一成分の材料で
構成された少なくとの1つの試料電極と、電位の基準と
なる参照電極とが浸漬され、前記参照電極と試料電極間
の電位差を測定する電位差測定手段と、 前記蒸気タービン内、蒸気タービンへの蒸気入口部、蒸
気タービンからの蒸気出口部のいずれかの箇所に設けら
れ、当該箇所で蒸気が凝縮したことを検出する凝縮検出
手段と、 前記蒸気タービンへの入口側蒸気配管内又は前記蒸気タ
ービン内に、蒸気タービン構造材の腐食を防止するため
の薬品を注入する薬品注入手段と、 前記電位差測定手段で測定した電位差測定結果を取り込
むとともに、前記凝固検出手段が蒸気の凝縮を検出した
ときに、前記電位差測定結果が蒸気タービン構造材につ
いて予め定めておいた電位範囲内となるよう、前記薬品
注入手段から注入される薬品の種類を選択し且つ薬品の
量を制御する薬品注入制御手段と、 を備えたことを特徴とする蒸気タービンシステム。 - 【請求項4】 請求項3記載の蒸気タービンシステムに
おいて、 前記凝縮検出手段は、当該箇所の伝導度を測定する伝導
度計であることを特徴とする蒸気タービンシステム。 - 【請求項5】 請求項1,2又は3記載の蒸気タービン
システムにおいて、 前記電位差測定手段は、前記蒸気タービンまたは前記復
水器から排出される凝縮水を一時貯留するための貯留手
段を有することを特徴とする蒸気タービンシステム。 - 【請求項6】 請求項1,2又は3記載の蒸気タービン
システムにおいて、 前記薬品注入手段が注入する薬品は、酸化性または還元
性または凝縮水に溶けてpH変化をもたらす性質を有す
る物質、あるいは前記蒸気タービン構造材の表面に存在
する不働態皮膜を高耐食化する性質を有する物質である
ことを特徴とする蒸気タービンシステム。 - 【請求項7】 請求項1,2又は3記載の蒸気タービン
システムにおいて、 前記薬品注入手段は、前記蒸気タービンの静翼に設けら
れたノズルから蒸気タービン内に薬品を注入することを
特徴とする蒸気タービンシステム。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP6209878A JP3047279B2 (ja) | 1994-09-02 | 1994-09-02 | 蒸気タービンシステム |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6209878A JP3047279B2 (ja) | 1994-09-02 | 1994-09-02 | 蒸気タービンシステム |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0874075A true JPH0874075A (ja) | 1996-03-19 |
| JP3047279B2 JP3047279B2 (ja) | 2000-05-29 |
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ID=16580148
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6209878A Expired - Fee Related JP3047279B2 (ja) | 1994-09-02 | 1994-09-02 | 蒸気タービンシステム |
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| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3047279B2 (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005291815A (ja) * | 2004-03-31 | 2005-10-20 | Hitachi Ltd | 炭素鋼の腐食減肉防止方法 |
| JP2012082702A (ja) * | 2010-10-07 | 2012-04-26 | Hitachi Ltd | 高湿分利用ガスタービンシステム |
| JP2012168117A (ja) * | 2011-02-16 | 2012-09-06 | Fuji Electric Co Ltd | 腐食環境モニタリングセンサ及びこれを用いた腐食環境モニタリングシステム |
| JP2012168118A (ja) * | 2011-02-16 | 2012-09-06 | Fuji Electric Co Ltd | 腐食環境モニタリングセンサ及びこれを用いた腐食環境モニタリングシステム |
| JP2012168116A (ja) * | 2011-02-16 | 2012-09-06 | Fuji Electric Co Ltd | 腐食環境モニタリングセンサ及びこれを用いた腐食環境モニタリングシステム |
| US9033649B2 (en) | 2009-08-17 | 2015-05-19 | Fuji Electric Co., Ltd. | Corrosive environment monitoring system and corrosive environment monitoring method |
| KR20240148514A (ko) * | 2023-04-04 | 2024-10-11 | 한전케이피에스 주식회사 | 산화전극 인출 툴 |
-
1994
- 1994-09-02 JP JP6209878A patent/JP3047279B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005291815A (ja) * | 2004-03-31 | 2005-10-20 | Hitachi Ltd | 炭素鋼の腐食減肉防止方法 |
| US9033649B2 (en) | 2009-08-17 | 2015-05-19 | Fuji Electric Co., Ltd. | Corrosive environment monitoring system and corrosive environment monitoring method |
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| JP2012168117A (ja) * | 2011-02-16 | 2012-09-06 | Fuji Electric Co Ltd | 腐食環境モニタリングセンサ及びこれを用いた腐食環境モニタリングシステム |
| JP2012168118A (ja) * | 2011-02-16 | 2012-09-06 | Fuji Electric Co Ltd | 腐食環境モニタリングセンサ及びこれを用いた腐食環境モニタリングシステム |
| JP2012168116A (ja) * | 2011-02-16 | 2012-09-06 | Fuji Electric Co Ltd | 腐食環境モニタリングセンサ及びこれを用いた腐食環境モニタリングシステム |
| KR20240148514A (ko) * | 2023-04-04 | 2024-10-11 | 한전케이피에스 주식회사 | 산화전극 인출 툴 |
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3047279B2 (ja) | 2000-05-29 |
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