JPH0874095A - 表面処理装置 - Google Patents

表面処理装置

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JPH0874095A
JPH0874095A JP21112794A JP21112794A JPH0874095A JP H0874095 A JPH0874095 A JP H0874095A JP 21112794 A JP21112794 A JP 21112794A JP 21112794 A JP21112794 A JP 21112794A JP H0874095 A JPH0874095 A JP H0874095A
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Hirohiko Ikegaya
裕彦 池ケ谷
Masaaki Isobe
正章 磯部
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Yamaha Motor Co Ltd
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Yamaha Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 処理装置に対するワークの装着性の改善によ
り、省スペース化及び作業効率の向上を果たす。 【構成】 シリンダブロック1を支持する処理装置本体
20の支持ブロック22に、シリンダ内部に処理液の流
路34,35を構成する電極30を設け、この電極30
が支持ブロック22の表面に突出してシリンダブロック
1の各シリンダ内に突入する位置と、支持ブロック22
内に収納される位置とに進退し得るようにした。また、
流路34,35に連通する処理液導入通路27及び処理
液導出通路26を支持ブロック22に形成した。さら
に、シリンダブロック1の上部に当接する補助部材10
を設け、これに、各シリンダの上方開口部に挿入される
シール部材としてのエアチューブ44を設け、このエア
チューブ44の膨出により各シリンダ1bの上方開口部
がシールされるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンのシリンダブ
ロック等の筒状部分を有するワークの筒状部分の内周面
にめっきを施す場合のめっき処理や、その前処理などに
適用される表面処理装置であり、特に、被処理面に対し
て処理液を流動させつつ高速で表面処理を行う表面処理
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、ワークの被処理面にめっきを
施したり、その前工程として脱脂処理を行ったりする表
面処理に関する技術は種々知られている。例えば、処理
液を貯蔵したタンクにワークを浸漬させてめっき等を行
うものが一般に知られているが、この手法では処理時間
が長くかかり、性能が悪い。
【0003】そのため、近年では、ワークの被処理面に
対して処理液を流動させることにより、処理能率を高め
高速処理を可能にしたものが考えられている。本願出願
人においても、エンジンのシリンダブロック等の筒状部
分を有するワークの筒状部分の内周面に処理液を流動さ
せながらめっき等を施す装置を開発し出願している(平
成6年 特許願第134714号)。この装置では、処
理装置本体のワーク支持部に筒状の流路構成部材が突設
され、シリンダブロックを支持した状態で、そのシリン
ダ内に流路構成部材が突入するようにされている。そし
て、シリンダの両開口部がシールされた状態で、上記流
路構成部材の外周面とシリンダ内壁面との間に処理液を
流動させることにより、シリンダ内壁面に所定の表面処
理が施されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な装置において、ワーク支持部に筒状の流路構成部材を
固定的に突設した場合は、シリンダブロックをワーク支
持部に装着するに際し、先ず、ワークを流路構成部材よ
りも上方に吊持し、各シリンダ内に各流路構成部材が入
りこむようにしながらシリンダブロックをワーク支持部
に載置する必要があり、そのため、処理装置本体の上方
にシリンダブロックを吊持するに充分なスペースが要求
される。しかし、シリンダのストロークが長いシリンダ
ブロック等では、流路構成部材の突出量が多いため、要
求される上記スペースが拡大し、表面処理ライン等の省
スペース化を図る上で不利となる。
【0005】また、ワークが多気筒エンジンのシリンダ
ブロックの場合には、複数のシリンダにそれぞれ対応す
る流路構成部材を挿入しながら装着するので、流路構成
部材とシリンダブロックとの衝突等による双方の損傷を
回避するには、この作業を慎重に行う必要がある。しか
し、このような作業はシリンダブロックを吊持した不安
定な状態で行われるため作業性が悪く、作業効率上好ま
しくない。
【0006】さらに、V形エンジンのシリンダブロック
のように左右に所定角度傾斜した状態に形成されるシリ
ンダに対しては、双方のシリンダ内に同時に流路構成部
材を挿入し得るような構造とすることが難しいという問
題があった。
【0007】本発明は、上記問題を解決するためになさ
れたものであり、処理装置に対するワークの装着性を改
善することにより、省スペース化及び作業効率の向上を
果たすことができる表面処理装置を提供することを目的
としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る表面処理
装置は、筒状部分を有するワークの前記筒状部分の内周
面に処理液を供給してめっき等の表面処理を施す表面処
理装置であって、ワーク処理箇所に設置された処理装置
本体に、上記筒状部分の片側の開口部を塞ぐようにワー
クを支持するワーク支持部と、このワーク支持部表面に
突出した位置と内部に退避した位置とに進退自在となっ
た流路構成部材とを設け、上記ワーク支持部にワークが
支持され、かつ上記流路構成部材が突出位置に保持され
た状態でワークの筒状部分の内部に処理液の流路が構成
されるようにするとともに、処理液供給手段に接続され
る処理液導入通路及び処理液導出通路を、上記流路構成
部材により構成される流路に連通する一方、上記ワーク
に対応するように配置された補助部材に、上記筒状部分
のワーク支持部側とは反対側の開口部に挿入されてこの
開口部をシールするシール部材を設けたものである。
【0009】請求項2に係る発明は、請求項1記載の表
面処理装置において、上記ワークが、筒状部分としての
少なくとも一組のシリンダが所定角度を有してクランク
ケース部に連通するV形エンジンのシリンダブロックで
あって、上記処理装置本体に、上記シリンダブロックの
各シリンダの配列、角度及び数に対応する上記流路構成
部材が設けられる一方、上記補助部材に、上記シリンダ
ブロックの各シリンダの配列、角度及び数に対応する上
記シール部材が設けられてなるものである。
【0010】請求項3に係る発明は、請求項1又は2記
載の表面処理装置において、上記補助部材が、上記ワー
ク支持部の上方に、上記ワークに当接する位置とこの位
置から退避する位置とに移動可能に設けられているもの
である。
【0011】請求項4に係る発明は、請求項1乃至3の
いずれかに記載の表面処理装置において、上記シール部
材が、上記クランクケース部側の各シリンダの開口部内
に位置するように上記補助部材に取付けられ、上記開口
部内に突入可能な縮径状態と、開口部の内周面に圧接す
る拡径状態とに拡縮自在に設けられたものである。
【0012】
【作用】上記請求項1記載の発明によると、ワーク支持
部にワークが支持されるまでは、流路構成部材がワーク
支持部から内部に退避した状態に保持されている。そし
て、ワークが載置されると、流路構成部材が突出してワ
ークの筒状部分に突入させられるとともに、ワーク支持
部でワークの片側の開口部が塞がれ、さらに上記筒状部
分のワーク支持部に塞がれない側の開口部がシール部材
によりシールされた状態とされる。そして、処理液供給
手段により供給される処理液が処理液導入通路からワー
クの筒状部内の流路を流動して処理液導出通路から導出
され、こうして処理液が循環されつつ高速で表面処理が
行われる。
【0013】上記請求項2記載の発明によると、V形エ
ンジンのシリンダブロックがワーク支持部に装着される
と、流路構成部材が突出して所定角度で形成された各シ
リンダ内に流路構成部材が突入されるとともに、ワーク
支持部でシリンダのクランクケース部と反対側の開口部
が塞がれ、さらに各シリンダのクランクケース部側の開
口部がシール部材によりシールされた状態とされる。そ
して、処理液供給手段により供給される処理液が循環さ
れることにより、全てのシリンダに対して同時に高速で
表面処理が行われる。
【0014】上記請求項3記載の発明によると、ワーク
支持部上にワークがセットされた状態では、補助部材が
ワークに当接する位置とされてシール部材によるシール
が行われ、ワークの搬入、搬出時には上記補助部材が退
避される。
【0015】上記請求項4記載の発明によると、シール
部材によるシリンダの開口部のシールは、上記シール部
材が拡張してシリンダ内壁面に圧接することにより行わ
れる。
【0016】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0017】図1乃至図3は、本発明の適用の一例とし
てめっき処理システム全体の概略を示している。同図に
示すワークはV形エンジンのシリンダブロック1であ
り、そのシリンダ(筒状部分)の内周面にめっきを施す
ようになっている。なお、めっきの種類は本発明で限定
するものではないが、実施例においては、ニッケルに分
散剤としてのシリコンカーバイト及びリンを含む複合め
っきを施すようになっている。
【0018】このめっき処理システムにおいては、各種
前処理のための処理部A〜Dとめっき処理部Eと乾燥部
Fとが作業順序に対応する配列でめっき処理ラインに沿
って配設されている。具体的には脱脂処理部A、アルカ
リエッチング処理部B、混酸エッチング処理部C、アル
マイト処理部D,高速めっき処理部E及び乾燥部Fがこ
の順に配設されている。さらに、各処理部A〜Eの間及
び高速めっき処理部Eと乾燥部Fとの間にはそれぞれ水
洗部Ga,Gb,Gc,Gd,Geが設けられている。
また、めっき処理ラインの始端側にはワーク投入部2が
設けられ、めっき処理ラインの終端側にはワーク搬出部
3が設けられている。
【0019】処理ラインの外方には、脱脂液貯蔵タンク
4A、アルカリ液貯蔵タンク4B、混酸液貯蔵タンク4
Cならびに混酸排液タンク4C′、アルマイト液貯蔵タ
ンク4D及びめっき液貯蔵タンク4Eが設置されてい
る。各処理液のタンク4A〜4Eとそれぞれに対応する
処理部A〜Eとの間には、処理液供給用のポンプ5A,
5B,5D,5E及び処理液給排用の配管(図1乃至図
3では省略)が装備されている。
【0020】また、搬送ラインの上方には、ワーク搬送
用設備が設けられ、このワーク搬送用設備は、例えば所
定高さ位置に架設された互いに平行な一対のビーム6
と、これらの各ビーム6に跨った状態でビーム6に沿っ
て移動可能に取付けられた複数のワーク搬送装置7とで
構成されている。上記ワーク搬送装置7は、昇降可能な
チャック8と、これを昇降させる駆動装置9とを備えて
おり、図外の駆動モータによってワーク搬送装置7のビ
ーム6に沿った移動が行われる。ワークであるシリンダ
ブロック1は、上端部に上記チャック8に対する係合部
を具備しており、当該係合部が上記チャック8により把
持されることによりワーク搬送装置7に吊り下げ保持さ
れるようになっている。
【0021】さらに、各ビーム6間でその上方には、各
処理部A〜D及びめっき処理部Eに対応して後述の補助
部材10が昇降可能に配設されており、各処理部A〜E
において表面処理が施される際には、当該補助部材10
が各ビーム6間を通って各処理部A〜Eの直上方にまで
下降し、各処理部A〜Eに支持されたシリンダブロック
1に当接するようになっている。
【0022】なお、上記各処理部A〜Eには、後に詳述
するような処理装置の主要部を構成する部分に加え、シ
リンダブロック1を位置決めして保持するための図外の
位置決め手段やクランプ手段等が具備されている。
【0023】図4は、めっき処理部Eにおける高速めっ
きのための処理液給排系統を示し、これらの図におい
て、処理液(めっき液)を貯蔵するタンク4E及びこれ
に接続されたポンプ5Eと、ワーク支持部を有する処理
装置本体20との間に処理液供給管12及び処理液回収
管13が配設されている。上記処理液供給管12は、そ
の上流端側が上記ポンプ5Eに接続される一方、下流端
側が処理装置本体20の後述の処理液導入通路27に接
続されている。また、処理液回収管13は、上流端側が
処理装置本体20の後述の処理液導出通路26に接続さ
れる一方、下流端側がタンク4Eに至っている。
【0024】上記処理液供給管12には、処理液供給量
を調整するためのメイン自動バルブ14及びメイン手動
バルブ15が設けられ、さらに余剰液をタンク4Eに戻
すため、上記バルブ14,15よりも上流側で処理液供
給管12から分岐してタンク4Eに至るバイパス通路1
6が付設され、このバイパス通路16にバイパス自動バ
ルブ17が設けられている。
【0025】図5は、上記めっき処理部Eの具体的な構
造を示している。同図において、処理装置本体20の基
台21上には、ワーク支持部としての支持ブロック22
が設けられ、この支持ブロック22上にシリンダブロッ
ク1が支持されてシリンダ1bの片側の開口部が支持ブ
ロック22で塞がれるようになっている。具体的には、
図6に示すように、交互に左右に向かって所定の傾斜角
度で並列配置された複数(図では6つ)のシリンダ1b
を有するシリンダ構成部分1aとクランクケース部分1
cとが一体に形成されたV形エンジンのシリンダブロッ
ク1が、車両への搭載時の状態に対して上下反転した状
態で、支持ブロック22に支持されており、この状態で
各シリンダ1bの下方開口部(ヘッド側開口部)が支持
ブロック22で塞がれるようになっている。
【0026】上記支持ブロック22には、シリンダブロ
ック1の各シリンダ1bに対応する位置に開口し、かつ
各シリンダ1bを延長する方向に延びる円柱状の中空部
23が形成されており、この中空部23に流路構成部材
を兼ねる円柱状の電極30が軸方向への移動を許容され
た状態でそれぞれ挿入されている。
【0027】上記各中空部23には、支持ブロック22
の上方側から所定の間隔で処理液導出室23b及び処理
液導入室23cが形成され、これらの処理液導出室23
b及び処理液導入室23cにそれぞれ連通する処理液導
出通路26及び処理液導入通路27が支持ブロック22
に形成されている。そして、これらの処理液導出通路2
6及び処理液導入通路27がそれぞれ上記処理液回収管
13及び処理液供給管12に接続されるようになってい
る。
【0028】また、上記各中空部23において、上記処
理液導出室23bよりも上側の部分は電極30の径より
大きく形成されており、また、シリンダブロック1に臨
む開口部分23aの周囲にはシール部24が設けられて
いる。そして、支持ブロック22上に上述のようにシリ
ンダブロック1が支持された状態では、シリンダブロッ
ク1の各シリンダ1bの下方開口部と上記各中空部23
の開口部分23aとが合致し、その周辺部において上記
シール部24により支持ブロック22の上面とシリンダ
ブロック1の下端面(ヘッド側端面)との間がシールさ
れるようになっている。
【0029】上記各電極30は、内筒及び外筒を有する
円筒状に形成されており、その内外筒間には補給用のニ
ッケルペレットが適量収納されている。電極30の壁面
は、例えばネット状とされ、後述のめっき処理の際に
は、循環するめっき液のニッケルの析出に応じて、収納
されているニッケルペレットが溶け出すことにより、め
っき液内のニッケル濃度を保つようになっている。
【0030】上記電極30は、これと略同径の円柱状の
ホルダー31の先端部に取付けられ、このホルダー31
と一体に支持ブロック22の上記中空部23に挿入され
ている。 各ホルダー31の基端部(図5では下端部)
には、詳しく図示していないが処理装置本体20の基台
21に固定されたエアシリンダ32の作動軸が連結され
てている。そして、支持ブロック22上に上記のように
シリンダブロック1が支持され、かつ上記エアシリンダ
32にエア圧が供給されたエアシリンダ32の作動状態
では、図5に示すように、電極30が上記開口部分23
aを介してシリンダブロック1の各シリンダ1b内に突
入して電極30の上端がシリンダ1bの上端近傍に達す
るようになっている。その一方で、エアシリンダ32か
らエア圧が排出されるエアシリンダ32の停止状態で
は、電極30が支持ブロック22内に収納されるように
なっている。
【0031】そして、上述のエアシリンダ32の作動状
態では、電極30の外周面とシリンダ内周面との間に一
定隙間が保たれ、これによりシリンダブロック1の各シ
リンダ1b内の電極30の外側と内側とに、上部で互い
に連通する流路34,35が形成されるとともに、外側
の流路34が上記開口部分23a及び処理液導出室23
bを介して上記処理液導出通路26に連通するようにな
っている。
【0032】また、上記各ホルダー31には、図5に示
すようにエアシリンダ32が作動された状態で、上記処
理液導入室23cに開口する開口部31bと、この開口
部31bを介して上記電極30の内側の流路38と処理
液導入室23cとを連通する中空部31aが形成されて
いる。また、上記電極30は、図外の整流器に電気的に
接続されている。
【0033】上記補助部材10は、フランジ等を介して
めっき処理部Eの上方に固定されたエアシリンダ36の
作動軸に連結されており、このエアシリンダ36へのエ
ア圧の給排に応じてロッド37にガイドされて昇降する
ように構成されている。具体的には、上記ビーム6の上
方に退避した上昇位置と、図5に示すように、支持ブロ
ック22に支持されたシリンダブロック1の上部に当接
する下降位置とに昇降するようになっている。
【0034】補助部材10には、上記各シリンダ1b
の、支持ブロック22側とは反対側の開口部である上方
開口部(クランクケース側開口部)に挿入されるシール
部材と、このシール部材に外周側への膨出力を与えてシ
ール部材の外周をシリンダ1bの内周面に圧接させる作
動手段とが具備されている。当実施例では、上記シール
部材及び作動手段が図7に示すような構造となってい
る。
【0035】同図において、補助部材10には、シリン
ダブロック1の各シリンダ1bに対応してそれぞれ、シ
リンダブロック1の上端に当接するプレート41に、エ
アシリンダ42と、プレート41から斜め下方に突出し
てシリンダ1bの上方開口部近傍に達する筒状の取付部
材43とが設けられ、各エアシリンダ42の作動軸がプ
レート41及び取付部材43の内部を貫通してシリンダ
1bの上部開口部近傍に臨む位置に突出している。そし
て、各エアシリンダ42の作動軸先端に板体48が取付
けられる一方、各取付部材43の下端部にシール部材と
しての扁平なエアチューブ44が取付けられている。こ
のエアチューブ44は、内部にエアが供給され、かつ上
下に圧縮された拡径状態の時に外周がシリンダ1bの内
周面に圧接するとともに、内部にエアが供給されていな
い縮径状態では、補助部材10の昇降に際しクランクケ
ース部分1cの内壁面等と接触することがないように、
その大きさ及び形状が設定されている。
【0036】上記プレート41及び取付部材43にはそ
れぞれ、上記エアチューブ44に対するエア供給手段と
して図外の加圧エア供給部に接続されるエアポート45
と、このエアポート45に連通して取付部材43の中心
部を通るエア通路46とが形成され、エア通路46の下
端が連通孔47を介してエアチューブ44内に連通して
いる。
【0037】次に、以上のように構成された装置による
表面処理について図8を用いて説明する。なお、ここで
は、上記処理システムにおいて、めっき処理部Eでシリ
ンダブロック1にめっき処理を施す場合について説明す
る。
【0038】先ず、シリンダブロック1がワーク搬送装
置7により前工程、すなわちアルマイト処理後の水洗部
Gdからめっき処理部Eに搬送され、めっき処理部Eに
おいて処理装置本体20の支持ブロック22に載置され
る。この際、補助部材10はビーム6上方に退避され、
また処理装置本体20の各電極30は、図8(a)に示
すように支持ブロック22内に収納されている。これに
よりシリンダブロック1の搬入作業において、補助部材
10や電極30が作業の邪魔になることがない。また、
同図に示す状態では、ホルダー31の開口部31bが処
理液導入室23cに臨んでおらず、従って、めっき液の
ホルダー31内(中空部31a)へのの供給が阻止され
た状態となっている。
【0039】このようにシリンダブロック1が支持ブロ
ック22に載置されると、当該シリンダブロック1の搬
入に供されたワーク搬送装置7が所定の退避位置に移動
されて、図8(b)に示すように補助部材10が下降さ
せれる。この際、各エアチューブ44への加圧エアの供
給が遮断された状態で下降させられ、補助部材10が完
全に下降させられることにより、シリンダブロック1の
上部にプレート41が当接し、各エアチューブ44がそ
れぞれ対応するシリンダ1bの上方開口部内に挿入させ
られる(図7の二点鎖線に示す)。それから、上記エア
チューブ44への加圧エアの供給が行われるとともに、
エアシリンダ42が作動させられ、これにより図7の実
線に示すように、板体48が引上げられてエアチューブ
44が上下に圧縮されつつ、エア圧でエアチューブ44
が外方に膨出してその外周がシリンダ1bの内周面に圧
接され、シリンダブロック1の各シリンダ1bの上方開
口部がシールされる。
【0040】こうしての各シリンダ1bの上方開口部が
シールされると、処理装置本体20の各エアシリンダ3
2が作動され、これに伴い図8(c)に示すように電極
30及びホルダー31が上昇(前進)して、シリンダブ
ロック1の各シリンダ1bに各電極30が突入させられ
る。そして、これ伴い各ホルダー31の開口部31bが
処理液導入室23cに臨むと、図4に示す配管系統によ
りめっき液の供給、循環が行われるとともに、各電極3
0への通電が行われ、これによりシリンダブロック1の
各シリンダ1bの内周面の高速めっきが行われる。すな
わち、処理液供給管12から支持ブロック22内の処理
液導入通路27に送り込まれためっき液は、図5中に矢
印で示すように、処理液導入室23c、ホルダー31の
中空部31a、電極30の内側の流路35を通り、シリ
ンダ1bの上部から電極30の外周面とシリンダ内周面
との間の流路34、処理液導出室23b及び処理液導出
通路26を経て処理液回収管13へ流れる。このように
被めっき面である各シリンダ1bの内周面に沿ってめっ
き液が流動しつつ電圧が印加されることにより高速めっ
きが行われる。
【0041】この際、上記補助部材10に設けられたシ
ール部材により各シリンダ1bの上方開口部がシールさ
れるため、シリンダ1b内を流動するめっき液がシリン
ダ外方に洩れることが防止され、高速めっき処理が良好
に行われることになる。
【0042】そして、シリンダブロック1の各シリンダ
1bに対する所定のめっき処理が行われた後は、上述と
逆の動作が行われることによってシリンダブロック1が
めっき処理部Eの処理装置本体20から取外されて、ワ
ーク搬送装置7により次工程、すなわち水洗部Geに搬
出させられる。
【0043】ところで、本発明の装置は、上記めっき処
理部Eだけではなく処理部A〜Dの前処理部にも適用す
ることができ、ここで、本発明の装置をこれらの前処理
部に適用した場合の構造について図9を用いて簡単に説
明する。
【0044】同図において、処理装置本体50の基台5
1上に設けられた支持ブロック52は、めっき処理部E
における支持ブロック22と同様に構成されている。す
なわち、支持ブロック52には、シリンダブロック1の
各シリンダ1bに対応して中空部53が形成され、この
中空部53に処理液導出室53b及び処理液導入室53
cが設けられるとともに、これらの処理液導出室53b
及び処理液導入室53cにそれぞれ連通する処理液導出
通路56及び処理液導入通路57が支持ブロック52に
形成されている。
【0045】また、この中空部53には、流路構成部材
としての筒状のロッド54が嵌入されるとともに、この
ロッド54がエアシリンダ60の作動軸に連結されてい
る。このロッド54は、めっき処理部Eにおける電極3
0及びホルダー31を一体とした形状とほぼ同様の形状
とされ、上記エアシリンダ60の作動に応じて支持ブロ
ック52内に収納された状態と、支持ブロック52から
突出した状態とに進退し得るようになっている。そし
て、同図に示すように、支持ブロック52上にシリンダ
ブロック1が支持され、かつ上記エアシリンダ32が作
動された状態では、ロッド54がシリンダブロック1の
各シリンダ1bに突入してシリンダ1bの上端近傍に達
し、シリンダ1b内のロッド54の内外に流路58,5
9を形成するようになっている。また、上記ロッド54
には、エアシリンダ32が作動された状態で、上記処理
液導入室53cに開口する開口部54bが形成され、こ
れによってロッド54内と処理液導入室53cとを連通
するようになっている。
【0046】このように処理装置本体50が構成された
前処理部において処理が行われるときも、上述のように
シリンダブロック1が支持ブロック52に支持され、シ
リンダブロック1の上部に補助部材10が当接される。
そして、図外のポンプにより処理液供給管を経て処理液
導入通路57に送り込まれた処理液が、シリンダブロッ
ク1の各シリンダ1b内において上記ロッド54で構成
される流路58,59を通ることにより、シリンダ1b
の内周面に沿った処理液の流れが得られる。これによ
り、各種前処理も高速化される。
【0047】以上説明したように、上記実施例の表面処
理装置では、流路構成部材としての電極30が支持ブロ
ック22の内部に収納された状態と突出した状態とに進
退可能とされているので、上述のようにV形エンジンの
シリンダブロック1であっても、全てのシリンダ1bに
対して同時に表面処理作業を施すことができる。従っ
て、表面処理作業の効率を向上させることができる。
【0048】また、上記処理装置本体20によれば、シ
リンダブロック1を処理装置本体20の支持ブロック2
2に載置する際に、上述の通り電極30が支持ブロック
22内に収納されているので、シリンダブロック1を支
持ブロック22の直上方に保持しながら搬送することが
できるという利点もある。すなわち、ワーク支持部に流
路構成部材が常に突出していると、ワークと流路構成部
材との衝突を避けるために、ワークを流路構成部材より
も充分に高い位置まで吊持して搬送したり、あるいは流
路構成部材を避けて搬送するような搬送経路を設ける必
要があり、処理ラインの設計において処理装置本体上方
のスペースや、ワークの搬送経路に制限が課せられる。
しかし、上記実施例の処理装置本体では、上述のように
流路構成部材(電極30)を支持ブロック22内に収納
することができるので、上記のような制限が緩和され
る。特に、シリンダのストロークが比較的長いシリンダ
ブロックを対象とする場合には、流路構成部材の突出量
もそのストロークに応じて多くなり、処理装置本体の上
方に要求されるスペースも拡大するので、このような場
合に本発明の構成を採用すれば、処理ラインの省スペー
ス化の点で有効である。
【0049】さらに、上記実施例の装置によれば、シリ
ンダブロック1を支持ブロック22に載置して位置決め
すれば、その後は、各電極30が自動的にシリンダ1b
内に挿入されるので、極めて容易な作業でシリンダブロ
ック1を処理装置本体20にセットすることができると
いう利点がある。つまり、流路構成部材が固定的に突出
していると、シリンダブロックを吊持した状態で、シリ
ンダブロック1の各シリンダにそれぞれ流路構成部材を
挿入しながら支持ブロック上に載置するといった作業が
要求されるが、上記実施例の装置では、このような不安
定、かつ慎重な作業を行うことなくシリンダブロックを
正確、かつ迅速に処理装置にセットすることができる。
特に、本実施例のようにワークがV形エンジンのシリン
ダブロックであっても、流路構成部材(電極30)がワ
ークのセット時に邪魔になることがなく、ワークのセッ
トを容易に、かつ迅速に行うことができる。
【0050】また、上記実施例の装置では、上記のよう
に補助部材10を設け、これに取付けられたシール部材
としてのエアチューブ44によりシリンダブロック1の
各シリンダ1bの上方開口部をシールするようにしてい
るため、流路構成部材としての電極30の構造を簡略化
できるという利点もある。すなわち、各シリンダ1bの
上方開口部をシールする構造として、電極30の上端部
にシール部材を一体に設ける構造も考えられるが、上記
実施例のように電極30に補給用のニッケルペレットを
収納する装置に、さらにシール部材を設けようとする
と、電極30の構造が複雑となったり、また高い剛性を
要求される等、設計上、あるいはコスト面で不利とな
る。しかし、上記実施例のように、電極30とシール部
材を分離させた構造とすることにより上述のような不都
合を回避することができる。
【0051】なお、上記処理装置は、本発明に係る表面
処理装置の一実施例であって、具体的な構成は、本発明
の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0052】例えば、補助部材10におけるシール部材
の構造としては、図10に示すように、取付部材43の
下端部に、ゴム等の弾性材料により略円盤状に形成され
た弾性シール部材49を取付けるようにしても構わな
い。この構成によれば、弾性シール部材49がシリンダ
1bの上方開口部内に挿入された同図の二点鎖線に示す
状態から、エアシリンダ42の作動により板体48が引
上げられることにより弾性シール部材49が上下に圧縮
されて外方に膨出し、その外周がシリンダ1bの内周面
に圧接される。このような図10の構成においても、上
記実施例同様にシリンダ1bの上方開口部に対するシー
ル効果を得ることができる。しかも、この構成によれ
ば、上記実施例のような加圧エアをエアチューブ44に
供給するための構造(エアポート45、エア通路46、
連通孔47)が不用となり、補助部材10の構造を簡略
化できるという利点がある。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
ワーク支持部にワークが支持されるまでは、流路構成部
材がワーク支持部から内部に退避した状態に保持されて
いる。そして、ワークが載置されると、流路構成部材が
突出してワークの筒状部分に突入させられるとともに、
ワーク支持部でワークの片側の開口部が塞がれ、さらに
上記筒状部分のワーク支持部に塞がれない側の開口部が
シール部材によりシールされた状態とされる。従って、
流路構成部材を固定的に設ける場合のように、ワークと
流路構成部材との衝突を避けるべくワークを充分に高い
位置まで吊持してワーク支持部に載置する必要がなく、
これにより装置の占有スペースを少なくすることができ
る。また、ワークの筒状部分に流路構成部材を挿入しな
がらワーク支持部にワークを載置するといった不安定、
かつ慎重を要する作業が不用となるので、ワーク支持部
にワークを載置する作業を正確かつ迅速に行うことが可
能となり、これにより作業効率を高めることができる。
特に、この構成において、上記処理装置本体に、上記V
形エンジンのシリンダブロックの各シリンダの配列、角
度及び数に対応する流路構成部材を設ける一方、補助部
材に、同シリンダブロックの各シリンダの配列、角度及
び数に対応するシール部材を設けるようにすれば、ワー
クがV形エンジンのシリンダブロックである場合に、セ
ット作業等を容易に行うことができるとともに、上記V
形エンジンの全てのシリンダに対して同時に表面処理を
施すことができる。
【0054】また、上記補助部材を、上記ワーク支持部
の上方に、上記ワークに当接する位置とこの位置から退
避する位置とに移動可能に設けるようにすれば、ワーク
支持部上にワークがセットされた状態では、補助部材が
ワークに当接する位置とされてシール部材によるシール
が行われ、ワークの搬入、搬出時には上記補助部材が退
避される。
【0055】さらに、シール部材を、上記クランクケー
ス部側の各シリンダの開口部内に位置するように補助部
材に取付け、上記開口部内に突入可能な縮径状態と、開
口部の内周面に圧接する拡径状態とに拡縮自在に設ける
ようにすれば、シリンダの開口部のシールを確実に行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装置が適用されるめっき処理システム
全体の概略平面図である。
【図2】めっき処理システムの概略正面図である。
【図3】めっき処理システムのワーク搬送装置と各処理
部の位置関係を示す概略平面図である。
【図4】めっき処理部における高速めっきのための配管
系統を示す図である。
【図5】めっき処理部に適用した本発明の一実施例によ
る表面処理装置の垂直断面正面図である。
【図6】めっき処理部の支持ブロックにセットされたシ
リンダブロックを示す概略平面図である。
【図7】ワーク固定手段において、シリンダブロックの
シリンダの上方開口部をシールする部分を示す拡大断面
図である。
【図8】(a)〜(c)は、シリンダブロックを支持ブ
ロックに載置する作業手順を説明する概略断面である。
【図9】前処理部に適用した本発明の一実施例による表
面処理装置の垂直断面正面図である。
【図10】ワーク固定手段において、シリンダブロック
のシリンダの上方開口部をシールする部分の別の例を示
す拡大断面図である。
【符号の説明】
1 シリンダブロック 1b シリンダ1b 10 補助部材 12 処理液供給管 13 処理液回収管 20 処理装置本体 22 支持ブロック 23,31a 中空部 23b 処理液導出室 23c 処理液導入室 26 処理液導出通路 27 処理液導入通路 30 電極 31 ホルダー 32 エアシリンダ 34,35 流路 44 エアチューブ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状部分を有するワークの前記筒状部分
    の内周面に処理液を供給してめっき等の表面処理を施す
    表面処理装置であって、ワーク処理箇所に設置された処
    理装置本体に、上記筒状部分の片側の開口部を塞ぐよう
    にワークを支持するワーク支持部と、このワーク支持部
    表面に突出した位置と内部に退避した位置とに進退自在
    となった流路構成部材とを設け、上記ワーク支持部にワ
    ークが支持され、かつ上記流路構成部材が突出位置に保
    持された状態でワークの筒状部分の内部に処理液の流路
    が構成されるようにするとともに、処理液供給手段に接
    続される処理液導入通路及び処理液導出通路を、上記流
    路構成部材により構成される流路に連通する一方、上記
    ワークに対応するように配置された補助部材に、上記筒
    状部分のワーク支持部側とは反対側の開口部に挿入され
    てこの開口部をシールするシール部材を設けたことを特
    徴とする表面処理装置。
  2. 【請求項2】 上記ワークは、筒状部分としての少なく
    とも一組のシリンダが所定角度を有してクランクケース
    部に連通するV形エンジンのシリンダブロックであっ
    て、上記処理装置本体に、上記シリンダブロックの各シ
    リンダの配列、角度及び数に対応する上記流路構成部材
    が設けられる一方、上記補助部材に、上記シリンダブロ
    ックの各シリンダの配列、角度及び数に対応する上記シ
    ール部材が設けられてなることを特徴とする請求項1記
    載の表面処理装置。
  3. 【請求項3】 上記補助部材は、上記ワーク支持部の上
    方に、上記ワークに当接する位置とこの位置から退避す
    る位置とに移動可能に設けられていることを特徴とする
    請求項1又は2記載の表面処理装置。
  4. 【請求項4】 上記シール部材は、上記クランクケース
    部側の各シリンダの開口部内に位置するように上記補助
    部材に取付けられ、上記開口部内に突入可能な縮径状態
    と、開口部の内周面に圧接する拡径状態とに拡縮自在に
    設けられたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか
    に記載の表面処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010059459A (ja) * 2008-09-02 2010-03-18 Suzuki Motor Corp シリンダブロックめっき処理装置の電極構造
DE112009002130T5 (de) 2008-09-02 2011-06-22 Suzuki Motor Corporation, Shizuoka-ken Zylinderblock-Metallisiervorrichtung und Abdichtungsmechanismus für diese
JP2011179098A (ja) * 2010-03-03 2011-09-15 Toyota Motor Corp マスキング治具

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