JPH0878903A - デュアルモード誘電体導波管型フィルタ及びその特性調整方法 - Google Patents

デュアルモード誘電体導波管型フィルタ及びその特性調整方法

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JPH0878903A
JPH0878903A JP21588594A JP21588594A JPH0878903A JP H0878903 A JPH0878903 A JP H0878903A JP 21588594 A JP21588594 A JP 21588594A JP 21588594 A JP21588594 A JP 21588594A JP H0878903 A JPH0878903 A JP H0878903A
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Kosuke Nishimura
浩介 西村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型化の実現が容易で、作製が容易で低コス
ト化の実現が可能で、信号入出力線との結合が容易で、
周波数特性の調整が容易なデュアルモード誘電体導波管
型フィルタを提供する。 【構成】 略正方形断面形状の柱状誘電体ブロック2の
側面及び一端面に導電膜4を形成してX方向及びY方向
に振動する2つの電磁気的信号モードを可能となし該2
つのモード間の電磁気的信号を結合させるための手段と
しての切欠6を誘電体ブロック2のX方向及びY方向に
対し角度45度をなす方向を含み前記ブロック2の長さ
方向に延在せる対称面上に形成してなる誘電体共振器を
備えており、該誘電体共振器の前記2つのモードの電磁
気的信号とそれぞれ結合をとるための入出力手段として
の入出力電極8a,8b及び入出力用ストリップライン
導電膜16a,16bを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、デュアルモード誘電体
導波管型フィルタ及びその特性調整方法に関する。本発
明のフィルタは、例えば、マイクロ波を用いた移動体通
信等に用いられる小型通信機のフィルタとして好適に利
用することができる。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
空洞を用いた導波管型共振器でデュアルモード共振を発
生させ、これをフィルタに利用することがなされてい
る。しかし、これは寸法が大きく、小型化の要求に応え
ることが困難であり、更に、空洞内面を鏡面にする必要
があるため、作製が困難であり、コスト高となるという
難点があった。寸法を小さくするために空洞内部を誘電
体で満たすことも行われているが、それでも1/2波長
型であるため共振器と信号線路との接続(励振可能な接
続)が困難であった。
【0003】一方、マイクロストリップの技術を用い
て、誘電体基板上でプレーナマイクロ波フィルタを構成
することもある。しかし、これは、小型ではあるが、高
い挿入損失のために実用性が低く、その問題解決のため
に超電導体を用いることも提案されているが、現状では
実用的ではない。
【0004】そこで、本発明は、小型化の実現が容易な
デュアルモード誘電体導波管型フィルタを提供すること
を目的とする。
【0005】更に、本発明は、作製が容易で低コスト化
の実現が可能なデュアルモード誘電体導波管型フィルタ
を提供することをも目的とする。
【0006】更に、本発明は、信号入出力線との結合が
容易なデュアルモード誘電体導波管型フィルタを提供す
ることをも目的とする。
【0007】また、本発明の目的は、周波数特性の調整
が容易なデュアルモード誘電体導波管型フィルタを提供
すること、及び、該フィルタの特性を調整する方法を提
供することにもある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、以上の
如き目的を達成するものとして、柱状であってその長さ
方向と直交する断面の形状が略正方形または略円形であ
る誘電体ブロックの側面及び第1の端面に導電膜を形成
して前記断面内の互いに直交する第1及び第2の方向に
振動する2つの電磁気的信号モードを可能となし、該2
つのモード間の電磁気的信号を結合させるための結合形
成手段を前記誘電体ブロックの前記第1及び第2の方向
に対し角度45度をなす方向を含み前記ブロックの長さ
方向に延在せる対称面上に形成してなる誘電体共振器を
備えており、該誘電体共振器の前記2つのモードの電磁
気的信号とそれぞれ結合をとるための入出力手段を備え
ていることを特徴とする、デュアルモード誘電体導波管
型フィルタ、が提供される。
【0009】本発明の一態様においては、前記共振器の
結合形成手段は、前記2つのモードをそれぞれの対称性
を乱すことにより結合させるものである。
【0010】本発明の一態様においては、前記共振器の
結合形成手段は、前記誘電体ブロックの側面に形成され
た切欠を含んでなる。
【0011】本発明の一態様においては、前記共振器の
結合形成手段は、前記誘電体ブロックの第2の端面に付
与された導電膜を含んでなる。
【0012】本発明の一態様においては、前記共振器の
結合形成手段は、前記誘電体ブロックの側面に付与され
た誘電体スタブを含んでなる。
【0013】本発明の一態様においては、前記共振器に
は共振周波数調整手段が付されている。
【0014】本発明の一態様においては、前記共振周波
数調整手段は、前記誘電体ブロックの前記第1の方向及
び/または第2の方向を含み前記ブロックの長さ方向に
延在せる対称面上に形成されている。
【0015】本発明の一態様においては、前記共振周波
数調整手段は、前記誘電体ブロックの側面の導電膜を部
分的に除去したものからなる。
【0016】本発明の一態様においては、前記共振周波
数調整手段は、前記誘電体ブロックの第2の端面に付与
された導電膜を含んでなる。
【0017】本発明の一態様においては、前記入出力手
段は、前記誘電体ブロックの第2の端面における前記第
1の方向に関する一方の端部及び前記第2の方向に関す
る一方の端部に付与された入出力電極を含んでなる。
【0018】本発明の一態様においては、前記入出力電
極は、マイクロストリップラインに接続されている。
【0019】本発明の一態様においては、前記マイクロ
ストリップラインのアース用導電膜は、前記誘電体ブロ
ックの側面に付与された導電膜に接続されている。
【0020】また、本発明によれば、以上の如き目的を
達成するものとして、前記共振器を複数備えており、隣
接せる共振器の夫々の前記2つのモードの電磁気的信号
のうちの一方どうしを結合させるための段間結合手段
と、両端の前記共振器の前記2つのモードの電磁気的信
号のうちの一方とそれぞれ結合をとるための入出力手段
とを備えていることを特徴とする、複数段デュアルモー
ド誘電体導波管型フィルタ、が提供される。
【0021】本発明の一態様においては、前記段間結合
手段は、前記隣接せる共振器の第2の端面に付与された
電極どうしを接続したものからなる。
【0022】本発明の一態様においては、前記共振器を
2つ用いており、これら共振器は前記第1の端面どうし
を対向させて配置されており、前記段間結合手段は、前
記隣接せる共振器の第1の端面に付与された導電膜の対
応部分どうしの除去により実現されている。
【0023】本発明の一態様においては、前記入出力手
段は、前記誘電体ブロックの第2の端面に付与された入
出力電極を含んでなる。
【0024】本発明の一態様においては、前記入出力電
極は、マイクロストリップラインに接続されている。
【0025】本発明の一態様においては、前記マイクロ
ストリップラインのアース用導電膜は、前記誘電体ブロ
ックの側面に付与された導電膜に接続されている。
【0026】更に、本発明によれば、以上の如き目的を
達成するものとして、前記フィルタの特性を調整する方
法であって、前記結合形成手段の寸法を変化させること
を特徴とする、デュアルモード誘電体導波管型フィルタ
の特性調整方法、が提供される。
【0027】更に、本発明によれば、以上の如き目的を
達成するものとして、前記フィルタの特性を調整する方
法であって、前記共振周波数調整手段の寸法を変化させ
ることを特徴とする、デュアルモード誘電体導波管型フ
ィルタの特性調整方法、が提供される。
【0028】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の具体的実
施例を説明する。
【0029】図1は、本発明によるデュアルモード誘電
体導波管型フィルタの第1の実施例を示す一部切欠概略
斜視図であり、図2はその概略縦断面図である。
【0030】これらの図において、2は誘電体共振器を
構成する誘電体ブロックであり、該ブロックは水平面内
での断面形状が略正方形で上下方向に延びた柱状をなし
ている。ブロック2は、1/4波長型共振器とした場合
の放射損失低減の観点から、誘電率が20以上であるの
が好ましく、例えば、誘電率90のチタン酸バリウム系
のセラミック誘電体からなる。ブロック2の4つの側面
及び底面には殆どの領域または全領域に導電膜4が付与
されている。該導電膜4は、例えば銀または銅からな
る。ブロック2の頂面には殆どの領域において導電膜は
形成されていない(この導電膜の形成されていない頂面
即ち端面を「開放端面」と称する)。
【0031】10はマイクロストリップラインの基板で
あり、該基板の中央には、上記誘電体ブロック2の断面
形状にほぼ対応する形状及び寸法の穴12が形成されて
いる。そして、この穴内に、上記誘電体ブロック2の上
端部が適合せしめられており、ブロック2の頂面と基板
10の上面とが同一の高さとされている。
【0032】上記基板10は誘電体からなり、その下面
には全面にアース用導電膜14が形成されており、上面
には入出力用のストリップライン導電膜16a,16b
が形成されている。
【0033】図1に示されている様に、誘電体ブロック
2は、側面の1つの稜線の上半部が切除されて切欠6が
形成されている。この切欠6は、水平断面(X−Y断
面)内の互いに直交するX方向及びY方向に振動する2
つの電磁気的信号モード間の電磁気的信号をそれぞれの
対称性を乱すことにより結合させるためのものであり、
このデュアルモード誘電体共振器の結合形成手段は、ブ
ロック2のX方向及びY方向に対し角度45度をなす方
向の対称面上に形成されている。
【0034】また、上記入出力用ストリップライン導電
膜16a,16bに対応する部分において、ブロック2
の側面上端部の導電膜が部分的に除去されている。更
に、ブロック2の頂面には、上記入出力用ストリップ導
電膜の先端に続いて延在せる入出力用電極8a,8bが
形成されている。該入出力用電極8a,8bと上記入出
力用ストリップライン導電膜16a,16bとにより、
共振器の2つのモードの電磁気的信号とそれぞれ結合を
とるための入出力手段が構成されている。
【0035】尚、上記基板10のアース用導電膜14
は、上記ブロック2の側面の導電膜4と電気的に接続さ
れている。
【0036】本実施例の共振器はXYの2つの方向に振
動するモードを持ち、上記切欠6がない場合には2つの
モードが互いに独立に振動するので共振周波数が同一で
ある(縮退している)が、上記の如き切欠6を作ると縮
退が解けて偶(EVEN)モード及び奇(ODD)モー
ドの2つのモードが立ち、後述の様に、それらの2つの
モードの共振周波数の差にほぼ相当する周波数幅を通過
帯域として利用する帯域通過フィルタが得られる。
【0037】本実施例のフィルタでは、従来の空洞を用
いた導波管型共振器とは異なり、基本的に誘電体ブロッ
ク2により共振器を構成しているので、1/4波長型の
共振器を構成することができ、該ブロックが高誘電率で
あることと相まって、フィルタの小型化が容易に達成で
きる。
【0038】更に、本実施例のフィルタでは、誘電体ブ
ロック外面の所望部分に導電膜を付与することにより容
易に共振器を得ることができるので、フィルタの作製が
容易であり、低コスト化の実現が可能である。
【0039】更に、本実施例のフィルタでは、誘電体ブ
ロックの頂面に直接信号入出力線を接続させており、容
易に入出力結合をとることができる。
【0040】また、本実施例のフィルタでは、周波数特
性の調整が容易である。以下、この点に関し、説明す
る。
【0041】図3は、上記実施例において、誘電体ブロ
ック2の切欠6の寸法を変化させた場合の共振周波数の
変化を示す図である。図3に記載されている様に、誘電
体ブロック2の寸法を、5(mm)×5(mm)×10
(mm)とし、切欠6の寸法を、図示される様に、0.
7(mm)×0.7(mm)の幅で長さΔCであるとし
て、該長さΔCを変化させた場合の、共振器のODDモ
ード及びEVENモードの共振周波数fの変化を示す。
フィルタの通過帯域幅fPASSは、ODDモードの共振周
波数fODD とEVENモードの共振周波数fEVENとの間
の周波数幅にほぼ対応している。例えば、ΔCを4(m
m)とすることで、通過帯域幅fPASSをほぼ300(M
Hz)とすることができる。
【0042】従って、上記切欠6の長さΔCを変化させ
ることで、フィルタの特性を変化させることができる。
具体的には、予め所望の帯域幅を得るために要すると予
想される寸法より若干小さめの切欠6を形成し、その周
波数特性を検査した上で、所望の特性が得られるまで、
少しづつ切欠き及び検査を繰り返す。これにより、誘電
体ブロック製造上の他の精度誤差あるいは入出力手段の
結合度の誤差等に基づく周波数特性の設計値からのずれ
をも補償した上で、所望の周波数特性のフィルタを得る
ことができる。
【0043】更に一般的にいえば、図4に示される様
に、長さLで、該長さ方向と直交する正方形断面の1辺
の長さがWの誘電体ブロック2の側面の1つの稜線に、
1辺がW1 で長さΔCの切欠6を形成した場合におい
て、W1 及びΔCの寸法を変化させることにより、フィ
ルタの周波数特性を変化させることができる。ΔCは0
<ΔC≦Lの範囲内で変化させることができ、ΔCをL
に近付けるほど結合の大きさを大きくすることができ、
また、W1 を大きくするほど結合の大きさを大きくする
ことができる。上記切欠6の表面には導電膜を形成する
こともでき、これにより放射損失を抑制してQ値を良好
なものとすることができるが、該導電膜のないほうが一
層強い結合を得ることができ調整も一層容易である。場
合によっては、予め切欠6の表面の所望の領域に導電膜
を形成しておき、該導電膜をトリミングして周波数特性
の微細な調整を行う様にすることができる。
【0044】上記切欠の形態は、必ずしも図1、3及び
図4の様なものである必要はなく、図5及び図6に示す
様なものでもよい。図5の実施例は、図3とは反対側の
端面の方から切欠6を形成した場合を示し、図6の実施
例は、2つの切欠6A,6Bを形成し、一方の切欠6B
の寸法を固定しておき、他方の切欠6Aの長さを変化さ
せた場合を示している。これら図5及び図6には、図3
におけると同様な共振器のODDモード及びEVENモ
ードの共振周波数fの変化が示されている。
【0045】上記切欠からなる結合形成手段は、直交す
る2つのモードをそれぞれの対称性を乱すことにより結
合させるものであるが、本発明の結合形成手段はこれに
限定されるものではなく、直交する2つのモードをそれ
ぞれの対称性を乱すことにより結合させるものであれ
ば、その他の手段であってもよい。この様な手段として
は、図7に示す様な、誘電体ブロック2の頂面(開放端
面)に付与された導電膜7を用いてもよい。この導電膜
7は、上記図1の実施例の切欠6と同様なブロック2の
稜線に対応する部分に形成されており、その直角2等辺
三角形の直角を挟む2つの辺の寸法ΔFを変化させた場
合の、共振器のODDモード及びEVENモードの共振
周波数fの変化を示す。
【0046】この実施例によれば、誘電体ブロック2に
切欠を形成する様な機械的作業が不要であり、一層手軽
に周波数特性の調整を行うことができる。尚、上記寸法
ΔFを変化させるには、順次導電膜を付加していっても
よいし、逆に予め大きな寸法に導電膜を形成しておき、
順次除去してもよい。この導電膜7の部分的形成は、ブ
ロック2に対する切欠形成に比べて容易であり、更に、
万一寸法を小さくしすぎた場合でも、導電膜を付加でき
るので、製品の歩留まりを低下させることがないという
利点がある。
【0047】図8も、上記図7と同様な誘電体ブロック
2の開放端面に対する導電膜付与による結合形成手段の
実施例を示すものである。但し、本実施例では、更に、
図7の実施例の導電膜7に加えて、該導電膜7の位置す
るブロック頂面隅部と隣接する2つの隅部にも導電膜
7’が付与されている。そして、導電膜7の寸法ΔFを
変化させた場合の共振周波数変化が示されている。
【0048】本実施例の場合には、ODDモードの共振
周波数fODD とEVENモードの共振周波数fEVEN
は、途中で交差している。この場合、周波数特性におい
て興味深いことがある。即ち、図9に示す様に、ΔFの
大きさが周波数特性上でのfOD D とfEVENとの交差位置
の上であるか下であるかに応じて、通過帯域の近傍に形
成される減衰極の位置が高域側と低域側との間で変化す
ることである。この様な特性を利用して、所望の周波数
特性を実現することができる。
【0049】図10は、結合形成手段の他の例を示す模
式的平面図である。ここでは、上記切欠6や導電膜7の
位置するブロック2の部分に、該ブロックの誘電体材料
で膨らみ(スタブ)9を形成している。このスタブ9の
ブロック長さ方向(Z方向)の長さを適宜変化させる
(即ち、適宜の部分を削り取る)ことにより、結合の大
きさを変化させ周波数特性の調整を行うことができる。
【0050】図11は、以上の様な、結合形成手段の機
能を説明するための模式的平面図である。
【0051】2つの直交モードの振動方向をX,Yとす
ると、これらX,Yの方向とそれぞれ角度45度をなす
方向(x,y)のブロック端面正方形状のほぼ対角線上
においてブロック構造を変化させたり導電膜を付与また
は除去したりすることにより、導波路の対称性を崩して
摂動を生じさせ、2つの直交モードの結合を得ることが
できる。また、これらの寸法を変化させることにより結
合の強さを変化させることができる。その際、一般的に
いって、ブロック2の第1の隅部に結合形成手段を形
成した場合、それと対角をなす第2の隅部にも結合形
成手段を形成すると結合は強められるが、これらと隣接
する第3の隅部及び/または第4の隅部にも結合形
成手段を形成すると結合は弱められる。
【0052】尚、図11において破線X1 ,Y1 で示す
面内(即ち、ブロック2の断面形状の中心を通りX方向
またはY方向に延在する平面内)のブロック上の位置に
おいて、開放端面上に部分的に導電膜を付与したり、側
面上の導電膜を部分的に除去したりすると、共振器のそ
のX1 ,Y1 面内のモードの共振周波数を変化させるこ
とができる。
【0053】図12により、その具体例を説明する。図
12において、X’,Y’は、図11の破線X1 ,Y1
で示す面と交わるブロック表面位置を示す。ブロック2
の開放端面において、X’,Y’上に、入出力用電極と
は別に、例えばそれらと対向する様に、共振周波数調整
手段として導電膜22a,22bを形成することができ
る。また、ブロック2の側面において、X’,Y’上
に、共振周波数調整手段として導電膜4の除去された部
分24a,24bを形成することができる。この様な共
振周波数調整手段により、2つの直交モードの共振周波
数を独立に調整することができ、ブロック作製の寸法誤
差等に起因する2つの直交モードの共振周波数のずれを
調整することができる。
【0054】図13は、共振周波数調整手段の作用を説
明するための図である。本図に示されている様に、誘電
体共振器ブロック2の開放端面に幅1(mm)で長さ
0.5(mm)の入出力用電極8a,8bが形成されて
おり、更に入出力電極8bと対向する位置に共振周波数
調整用の導電膜22bが形成されている。導電膜22b
の幅は2(mm)であり、その長さMを変化させた時の
X方向モードの共振周波数及びY方向モードの共振周波
数の変化が示されている。ここでは、結合形成手段が形
成されていない。X方向モードは、Mの変化によっては
実質上変化しない。尚、M=0(mm)の時にX方向モ
ードの共振周波数とY方向モードの共振周波数とが異な
るのは、ブロック断面正方形状のX方向及びY方向の寸
法誤差等に起因するものである。従って、X方向モード
の共振周波数とY方向モードの共振周波数とが一致する
Mの値を採用する様にすることによって、ブロック作製
上の寸法誤差等に起因する2つの直交モードの共振周波
数の調整をすることができる。
【0055】図13ではX方向モードの共振周波数調整
手段が形成されていないが、Y方向モードと同様にして
X方向モードの共振周波数調整手段を形成することがで
き、同様に機能させることができる。また、図13では
結合形成手段が形成されていないが、所望の結合形成手
段を形成することにより本発明のフィルタとすることが
できる。尚、このフィルタの中心周波数の調整のため
に、上記直交する2モードの共振周波数調整手段の寸法
を同等の共振周波数変化が得られる様に変化させること
ができる。
【0056】以上の実施例では、誘電体ブロックの長さ
方向と直交する面内の断面形状が正方形である場合につ
き説明したが、誘電体ブロックとしては、断面円形の円
柱状のものを用いることもでき、この場合も上記実施例
と同様の作用効果が得られる。図14にその実施例を示
す。図14において、誘電体ブロック2は断面が半径3
(mm)の円形で長さが10(mm)であり、側面及び
一方の端面には導電膜4が付与されており、開放端面に
結合形成手段としての導電膜7が付与されている。8
a,8bは入出力用電極である。図14には、導電膜7
の寸法ΔFを変化させた場合の共振周波数変化が示され
ている。
【0057】更に、以上の実施例では、入出力手段が開
放面に直接接続される場合が示されているが、本発明で
は、入出力手段は、それ以外にも、先端がブロックの開
放端面または側面に対し適宜の間隔をもって配置され、
所望の容量を形成して入出力結合を実現するものであっ
てもよい。
【0058】次に、図15及び16に、複数段のデュア
ルモード誘電体導波管型フィルタの実施例を示す。これ
らの図において、上記図1〜14におけると同様の機能
を有する部材には同一の符号が付されている。
【0059】図15の実施例では、上記図1で示される
実施例で使用した誘電体共振器が2つ直列に配置されて
おり、第1段目の共振器と第2段目の共振器とが段間結
合手段としての段間結合用ストリップライン導電膜32
により接続されており、第1段目の共振器に入出力用の
ストリップライン導電膜34aが接続されており、第2
段目の共振器に入出力用のストリップライン導電膜34
bが接続されている。尚、図15においてストリップラ
イン基板は図示を省略されている。同様にして、3段以
上のフィルタを構成することができる。
【0060】また、図16の実施例では、上記図1で示
される実施例で使用した誘電体共振器が2つ用いられて
おり、これら共振器の開放端面と反対側の端面どうしが
対向し当接せしめられて配置されている。段間結合手段
は、2つのブロック2の対向する端面に付与された導電
膜4の対応部分どうしを除去して開口36を形成するこ
とにより実現されている(第2段目の共振器の開口36
のみが図示されているが、第1段目の共振器にも、第2
段目と対向する部分に開口が形成されている)。第1段
目の共振器に入出力用のストリップライン導電膜34a
が接続されており、第2段目の共振器に入出力用のスト
リップライン導電膜34bが接続されている。尚、図1
6においてストリップライン基板は図示を省略されてい
る。
【0061】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のデュアルモード誘電体導波管型フィルタによれば、小
型化の実現が容易になるという効果が得られ、作製が容
易で低コスト化の実現が可能なるという効果が得られ、
信号入出力線との結合が容易になるという効果が得ら
れ、周波数特性の調整が容易になるという効果が得られ
る。
【0062】また、本発明のデュアルモード誘電体導波
管型フィルタの特性調整方法によれば、フィルタ特性を
容易に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるデュアルモード誘電体導波管型フ
ィルタの第1の実施例を示す一部切欠概略斜視図であ
る。
【図2】図1のフィルタの概略縦断面図である。
【図3】図1のフィルタにおいて誘電体ブロックの切欠
の寸法を変化させた場合の共振周波数の変化を示す図で
ある。
【図4】本発明によるフィルタにおける誘電体ブロック
を示す図である。
【図5】本発明によるフィルタにおいて誘電体ブロック
の切欠の寸法を変化させた場合の共振周波数の変化を示
す図である。
【図6】本発明によるフィルタにおいて誘電体ブロック
の切欠の寸法を変化させた場合の共振周波数の変化を示
す図である。
【図7】本発明によるフィルタにおいて誘電体ブロック
の開放端面に付与された導電膜の寸法を変化させた場合
の共振周波数の変化を示す図である。
【図8】本発明によるフィルタにおいて誘電体ブロック
の開放端面に付与された導電膜の寸法を変化させた場合
の共振周波数の変化を示す図である。
【図9】図8のフィルタの周波数特性を示す図である。
【図10】本発明によるフィルタの結合形成手段の例を
示す模式的平面図である。
【図11】本発明によるフィルタの結合形成手段の機能
を説明するための模式的平面図である。
【図12】本発明によるフィルタの結合形成手段の具体
例を説明するための概略斜視図である。
【図13】本発明によるフィルタの共振周波数調整手段
の作用を説明するための図である。
【図14】本発明によるフィルタにおいて誘電体ブロッ
クの開放端面に付与された導電膜の寸法を変化させた場
合の共振周波数の変化を示す図である。
【図15】本発明による複数段のデュアルモード誘電体
導波管型フィルタの実施例を示す一部省略概略斜視図で
ある。
【図16】本発明による複数段のデュアルモード誘電体
導波管型フィルタの実施例を示す一部省略概略斜視図で
ある。
【符号の説明】
2 誘電体ブロック 4 導電膜 6 切欠 7 導電膜 8a,8b 入出力用電極 9 スタブ 10 マイクロストリップライン基板 12 穴 14 アース用導電膜 16a,16b 入出力用ストリップライン導電膜 22a,22b 導電膜 24a,24b 導電膜除去部分 32 段間結合用ストリップライン導電膜 34a,34b 入出力用ストリップライン導電膜 36 開口

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 柱状であってその長さ方向と直交する断
    面の形状が略正方形または略円形である誘電体ブロック
    の側面及び第1の端面に導電膜を形成して前記断面内の
    互いに直交する第1及び第2の方向に振動する2つの電
    磁気的信号モードを可能となし、該2つのモード間の電
    磁気的信号を結合させるための結合形成手段を前記誘電
    体ブロックの前記第1及び第2の方向に対し角度45度
    をなす方向を含み前記ブロックの長さ方向に延在せる対
    称面上に形成してなる誘電体共振器を備えており、 該誘電体共振器の前記2つのモードの電磁気的信号とそ
    れぞれ結合をとるための入出力手段を備えていることを
    特徴とする、デュアルモード誘電体導波管型フィルタ。
  2. 【請求項2】 前記共振器には共振周波数調整手段が付
    されている、請求項1に記載のデュアルモード誘電体導
    波管型フィルタ。
  3. 【請求項3】 前記入出力手段は、前記誘電体ブロック
    の第2の端面における前記第1の方向に関する一方の端
    部及び前記第2の方向に関する一方の端部に付与された
    入出力電極を含んでなる、請求項1または2に記載のデ
    ュアルモード誘電体導波管型フィルタ。
  4. 【請求項4】 前記請求項1または2に記載の共振器を
    複数備えており、隣接せる共振器の夫々の前記2つのモ
    ードの電磁気的信号のうちの一方どうしを結合させるた
    めの段間結合手段と、両端の前記共振器の前記2つのモ
    ードの電磁気的信号のうちの一方とそれぞれ結合をとる
    ための入出力手段とを備えていることを特徴とする、複
    数段デュアルモード誘電体導波管型フィルタ。
  5. 【請求項5】 前記請求項1〜4のいずれかに記載のフ
    ィルタの特性を調整する方法であって、前記結合形成手
    段の寸法を変化させることを特徴とする、デュアルモー
    ド誘電体導波管型フィルタの特性調整方法。
  6. 【請求項6】 前記請求項2〜4のいずれかに記載のフ
    ィルタの特性を調整する方法であって、前記共振周波数
    調整手段の寸法を変化させることを特徴とする、デュア
    ルモード誘電体導波管型フィルタの特性調整方法。
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