JPH0879887A - 電気−音響変換用スピーカ・システムにおける低音域の平坦特性範囲の拡張と機械的制動の方法 - Google Patents
電気−音響変換用スピーカ・システムにおける低音域の平坦特性範囲の拡張と機械的制動の方法Info
- Publication number
- JPH0879887A JPH0879887A JP21455794A JP21455794A JPH0879887A JP H0879887 A JPH0879887 A JP H0879887A JP 21455794 A JP21455794 A JP 21455794A JP 21455794 A JP21455794 A JP 21455794A JP H0879887 A JPH0879887 A JP H0879887A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- speaker
- voice coil
- cabinet
- sub
- low
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Circuit For Audible Band Transducer (AREA)
- Audible-Bandwidth Dynamoelectric Transducers Other Than Pickups (AREA)
- Obtaining Desirable Characteristics In Audible-Bandwidth Transducers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】スピーカ・システムにおいて、駆動装置側の負
担を拡大することなく、低音域の再生限界を拡張すると
同時に、共振周波数近辺の過大振動をシステム内部で制
動し、駆動装置のインピーダンス特性に頼らず音圧レス
ポンスの平坦化を実現する。 【構成】二つのボイス・コイルを有する所謂ダブル・ボ
イスコイル方式の動電式・直接放射型・主スピーカの背
面を密閉キャビネットで囲み、このキャビネットの背面
ないし側面にもう一つの動電式・直接放射型・副スピー
カを設置し、これを更に密閉または一部開口キャビネッ
トで囲む。主スピーカの駆動用ボイスコイルと別の二つ
目のボイスコイルを、極性を揃えて副スピーカのボイス
コイルに接続し、主スピーカの振動にて発生した起電力
で副スピーカを駆動する。
担を拡大することなく、低音域の再生限界を拡張すると
同時に、共振周波数近辺の過大振動をシステム内部で制
動し、駆動装置のインピーダンス特性に頼らず音圧レス
ポンスの平坦化を実現する。 【構成】二つのボイス・コイルを有する所謂ダブル・ボ
イスコイル方式の動電式・直接放射型・主スピーカの背
面を密閉キャビネットで囲み、このキャビネットの背面
ないし側面にもう一つの動電式・直接放射型・副スピー
カを設置し、これを更に密閉または一部開口キャビネッ
トで囲む。主スピーカの駆動用ボイスコイルと別の二つ
目のボイスコイルを、極性を揃えて副スピーカのボイス
コイルに接続し、主スピーカの振動にて発生した起電力
で副スピーカを駆動する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高忠実度音声再生装置
における電気−音響変換用スピーカ・システムについて
の低音域の再生限界の拡張とその音圧特性の平坦化およ
び機械的制動の強化の方法に関するものである。
における電気−音響変換用スピーカ・システムについて
の低音域の再生限界の拡張とその音圧特性の平坦化およ
び機械的制動の強化の方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高忠実度音声再生装置、いわゆるハイフ
ァイ・オーディオ機器における電気−音響変換器には、
動電型で直接放射型のいわゆるコーン型スピーカを用
い、その背面をキャビネットで囲ったスピーカ・システ
ムが多用されている。とりわけ20Hzから数100H
zまでの低音域については、このエンクロージャ付きコ
ーン型スピーカ・システムがほぼ唯一の電気−音響変換
器として採用されている。
ァイ・オーディオ機器における電気−音響変換器には、
動電型で直接放射型のいわゆるコーン型スピーカを用
い、その背面をキャビネットで囲ったスピーカ・システ
ムが多用されている。とりわけ20Hzから数100H
zまでの低音域については、このエンクロージャ付きコ
ーン型スピーカ・システムがほぼ唯一の電気−音響変換
器として採用されている。
【0003】このシステムの低音域再生限界は、スピー
カ可動部質量とキャビネット内空気弾性との機械的共振
周波数Fcoに規定され、Fcoの、スピーカの固有共
振周波数Foに対する増加比率は、口径とキャビネット
内容積とによって決る。Fco以下の低周波数音域の放
射音圧レスポンスは急激に低下する。
カ可動部質量とキャビネット内空気弾性との機械的共振
周波数Fcoに規定され、Fcoの、スピーカの固有共
振周波数Foに対する増加比率は、口径とキャビネット
内容積とによって決る。Fco以下の低周波数音域の放
射音圧レスポンスは急激に低下する。
【0004】また、共振周波数Fco附近の駆動点イン
ピーダンスが山なりに増大するので、駆動する電力増幅
器の出力インピーダンスが大きい場合には、音圧レスポ
ンスにも大きな山なりのうねりが発生し、低音域の聴感
を害する。
ピーダンスが山なりに増大するので、駆動する電力増幅
器の出力インピーダンスが大きい場合には、音圧レスポ
ンスにも大きな山なりのうねりが発生し、低音域の聴感
を害する。
【0005】このFcoを低く抑えるためには、キャビ
ネット内容積を大きくするのが理想とされるが、実際の
設置の都合から自ずと制約が生ずる。固有共振周波数を
極力低くした上で、口径の小さいスピーカを用いる方法
もあるが、口径を小さくすると同一音響パワーを得るに
必要な振動振幅が増すので、歪を増大する副作用が生ず
る。また、口径の小さいスピーカの固有共振周波数を低
く抑えるには、振動部質量を大きくする必要があるの
で、音響パワーへの変換効率も低下してしまう。
ネット内容積を大きくするのが理想とされるが、実際の
設置の都合から自ずと制約が生ずる。固有共振周波数を
極力低くした上で、口径の小さいスピーカを用いる方法
もあるが、口径を小さくすると同一音響パワーを得るに
必要な振動振幅が増すので、歪を増大する副作用が生ず
る。また、口径の小さいスピーカの固有共振周波数を低
く抑えるには、振動部質量を大きくする必要があるの
で、音響パワーへの変換効率も低下してしまう。
【0006】Fco以下の低音域レスポンスを改善する
意図をもって、キャビネット前面に適当なダクトを設
け、この部位の共振を利用して低域再生限界を拡張す
る、いわゆるバスレフ・ボックス方式が多用されている
が、音圧レスポンスのうねりが伴うことと、共振を利用
することに起因する立上がり応答の鈍さが問題とされて
いる。
意図をもって、キャビネット前面に適当なダクトを設
け、この部位の共振を利用して低域再生限界を拡張す
る、いわゆるバスレフ・ボックス方式が多用されている
が、音圧レスポンスのうねりが伴うことと、共振を利用
することに起因する立上がり応答の鈍さが問題とされて
いる。
【0007】より積極的にFcoを低下させる技巧を施
したものに、シンメトリック・ドライブ・システムと称
される方法がある。主スピーカを囲むキャビネット内の
音圧を、このキャビネット背面に設置し並行して駆動さ
れる副スピーカによって吸収して、キャビネット内空気
コンプライアンスを増大させ、理想的には無限大エンク
ロージャに等価な状態に置こうとするものである。
したものに、シンメトリック・ドライブ・システムと称
される方法がある。主スピーカを囲むキャビネット内の
音圧を、このキャビネット背面に設置し並行して駆動さ
れる副スピーカによって吸収して、キャビネット内空気
コンプライアンスを増大させ、理想的には無限大エンク
ロージャに等価な状態に置こうとするものである。
【0008】副スピーカそのものも十分な容積を保つキ
ャビネットで背面を囲わなければならず、この部分の機
械的共振が問題となるが、これは副スピーカの口径を小
さくすることで十分に低く抑えるものである。ただし積
極的な制動対策を施しているものではない。
ャビネットで背面を囲わなければならず、この部分の機
械的共振が問題となるが、これは副スピーカの口径を小
さくすることで十分に低く抑えるものである。ただし積
極的な制動対策を施しているものではない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】直接放射型スピーカ・
システムのかかえる重大な課題のひとつがFcoの低周
波化であり、もうひとつがこのFcoでのインピーダン
ス増大に起因する音圧レスポンス上昇の抑制である。
システムのかかえる重大な課題のひとつがFcoの低周
波化であり、もうひとつがこのFcoでのインピーダン
ス増大に起因する音圧レスポンス上昇の抑制である。
【0010】上記に見た直接放射型スピーカ・システム
すべてに共通する特徴は、Fcoにおける音圧レスポン
ス上昇を抑えるために、ボイスコイルの逆起電力を吸収
してコーンの慣性運動を制動しうる、出力インピーダン
スの低い電力増幅器による駆動を前提にしていることで
ある。すなわち、駆動用パワー・アンプのダンピング・
ファクタの大きいことを要求している。さもなければ、
Fco周辺の音圧レスポンスの過大な上昇が避けられ
ず、聴感上の弊害をもたらす。
すべてに共通する特徴は、Fcoにおける音圧レスポン
ス上昇を抑えるために、ボイスコイルの逆起電力を吸収
してコーンの慣性運動を制動しうる、出力インピーダン
スの低い電力増幅器による駆動を前提にしていることで
ある。すなわち、駆動用パワー・アンプのダンピング・
ファクタの大きいことを要求している。さもなければ、
Fco周辺の音圧レスポンスの過大な上昇が避けられ
ず、聴感上の弊害をもたらす。
【0011】しかし近年の電力増幅素子は一般に電流増
幅デバイスであり、これによって構成された電力増幅器
の出力インピーダンスは、そのままでは非常に大きくな
るのが避けられない。それ故、エミッタ・ホロワ出力回
路や積極的なオーバオールNFBなど、大量の負帰還を
施して、見かけ上の出力インピーダンスを小さく抑えて
いるのが現状である。
幅デバイスであり、これによって構成された電力増幅器
の出力インピーダンスは、そのままでは非常に大きくな
るのが避けられない。それ故、エミッタ・ホロワ出力回
路や積極的なオーバオールNFBなど、大量の負帰還を
施して、見かけ上の出力インピーダンスを小さく抑えて
いるのが現状である。
【0012】しかし大量の負帰還は、増幅器の過渡特性
の不安定を招くなどの弊害が指摘され、高忠実度を要求
される分野で問題視されるに至っている。また、負帰還
を掛けた電力増幅器は広大なダイナミック・レンジを確
保しなければならず、結局、実効電力効率が負帰還量に
対応して加速度的に減少し、パワー・アンプの不必要な
大電力化を推進する結果となっている。
の不安定を招くなどの弊害が指摘され、高忠実度を要求
される分野で問題視されるに至っている。また、負帰還
を掛けた電力増幅器は広大なダイナミック・レンジを確
保しなければならず、結局、実効電力効率が負帰還量に
対応して加速度的に減少し、パワー・アンプの不必要な
大電力化を推進する結果となっている。
【0013】Fcoを積極的に低下させるべく考案され
たシンメトリック・ドライブ・システムも、従来のもの
は、Fcoにおけるインピーダンス上昇そのものについ
て配慮されているものではない。低域へ移動した共振以
外にも、複雑な配置のために出現する新たな機械的共振
に対する制動が内部では対策されておらず、インピーダ
ンスと音圧特性の平坦化は駆動する電気装置に委ねられ
ている。つまり低インピーダンス駆動を前提している。
従って、先述の欠点を解消しているものではない。
たシンメトリック・ドライブ・システムも、従来のもの
は、Fcoにおけるインピーダンス上昇そのものについ
て配慮されているものではない。低域へ移動した共振以
外にも、複雑な配置のために出現する新たな機械的共振
に対する制動が内部では対策されておらず、インピーダ
ンスと音圧特性の平坦化は駆動する電気装置に委ねられ
ている。つまり低インピーダンス駆動を前提している。
従って、先述の欠点を解消しているものではない。
【0014】また、このシステムにおける副スピーカの
役割は、Fco附近の音圧吸収にあるので、それより高
い周波数帯での作動は不要なばかりか弊害にもなるとい
う事情から、ローパス・フィルターを内蔵した独立のパ
ワー・アンプで副スピーカを駆動するのが通例である。
従って、電力増幅器側の負担が大きくなる短所を有す
る。
役割は、Fco附近の音圧吸収にあるので、それより高
い周波数帯での作動は不要なばかりか弊害にもなるとい
う事情から、ローパス・フィルターを内蔵した独立のパ
ワー・アンプで副スピーカを駆動するのが通例である。
従って、電力増幅器側の負担が大きくなる短所を有す
る。
【0015】副スピーカ側の独立のパワー・アンプを省
略し、主、副両スピーカを単一のアンプで並列駆動した
場合は、Fco周辺以外の周波数帯域で不必要な電力効
率の低下を引起こす。これを避けるために、副スピーカ
接続線路にローパス・フィルターを挿入する方法は、F
coが一般に極く低い周波数であるだけに、インダクタ
ンス素子の負担が大きく、難がある。
略し、主、副両スピーカを単一のアンプで並列駆動した
場合は、Fco周辺以外の周波数帯域で不必要な電力効
率の低下を引起こす。これを避けるために、副スピーカ
接続線路にローパス・フィルターを挿入する方法は、F
coが一般に極く低い周波数であるだけに、インダクタ
ンス素子の負担が大きく、難がある。
【0016】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
もので、電力増幅器など駆動装置側の負担を拡大するこ
となく、比較的簡便に低音域の再生限界を拡張しようと
するものである。
もので、電力増幅器など駆動装置側の負担を拡大するこ
となく、比較的簡便に低音域の再生限界を拡張しようと
するものである。
【0017】同時に共振周波数近辺の過大振動をスピー
カ・システム内部で制動し、インピーダンス増大を抑制
することによって、駆動装置の特性に頼らず音圧レスポ
ンスの平坦化を実現しようとするものである。
カ・システム内部で制動し、インピーダンス増大を抑制
することによって、駆動装置の特性に頼らず音圧レスポ
ンスの平坦化を実現しようとするものである。
【0018】このことによって、負帰還を施さない、簡
素にして小出力のパワー・アンプによって駆動すること
を許し、一層自然で品位の高い高忠実度音声再生を可能
にすること目指すものである。
素にして小出力のパワー・アンプによって駆動すること
を許し、一層自然で品位の高い高忠実度音声再生を可能
にすること目指すものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】請求項1の解決手段につ
いて、図を参照しながら説明する。図1が構成図であ
る。
いて、図を参照しながら説明する。図1が構成図であ
る。
【0020】二つのボイス・コイルを有する所謂ダブル
・ボイスコイル方式の動電式・直接放射型・主スピーカ
(A)と、 これを囲む密閉キャビネット(C)と、 このキャビネットの背面ないし側面に設置された動電式
・直接放射型・副スピーカ(B)と、 これを囲む密閉または一部開口キャビネット(D)とか
ら構成される。
・ボイスコイル方式の動電式・直接放射型・主スピーカ
(A)と、 これを囲む密閉キャビネット(C)と、 このキャビネットの背面ないし側面に設置された動電式
・直接放射型・副スピーカ(B)と、 これを囲む密閉または一部開口キャビネット(D)とか
ら構成される。
【0021】主スピーカAには二つのボイスコイル(L
1、L2)が巻かれている。L1とL2との両コイルの
巻方には、図2のように重ね巻き、図3のように僅かの
距離を隔てた平行巻きなどの方法が在り得る。L1を電
力増幅器によって駆動される第一ボイスコイル、L2を
第二ボイスコイルとする。
1、L2)が巻かれている。L1とL2との両コイルの
巻方には、図2のように重ね巻き、図3のように僅かの
距離を隔てた平行巻きなどの方法が在り得る。L1を電
力増幅器によって駆動される第一ボイスコイル、L2を
第二ボイスコイルとする。
【0022】主スピーカAを囲む第一キャビネットCは
必ず密閉式とするが、比較的小さい容量で構わない。
必ず密閉式とするが、比較的小さい容量で構わない。
【0023】副スピーカBは、出来る限り固有共振周波
数を低く抑えたものを選び、一般には口径を主スピーカ
より小さくして、キャビネットDの容積を余り大きく採
らずとも、これとの共振周波数を低くできるよう設計す
る。
数を低く抑えたものを選び、一般には口径を主スピーカ
より小さくして、キャビネットDの容積を余り大きく採
らずとも、これとの共振周波数を低くできるよう設計す
る。
【0024】第二キャビネットDは、副スピーカ背圧の
前面への回り込みを防ぐものだが、このキャビネットと
副スピーカとのつくる機械共振は、システム全体の再生
音域限界を左右するので、通常はキャビネットCより内
容積をおおきく採る。第二キャビネットは完全な密閉箱
とせず、適切な開口を備えて、共振を分散させても良
い。
前面への回り込みを防ぐものだが、このキャビネットと
副スピーカとのつくる機械共振は、システム全体の再生
音域限界を左右するので、通常はキャビネットCより内
容積をおおきく採る。第二キャビネットは完全な密閉箱
とせず、適切な開口を備えて、共振を分散させても良
い。
【0025】主スピーカの第二ボイスコイルL2を、極
性を揃えて副スピーカのボイスコイル(M)に接続す
る。L2の特性に応じては、図4のごとく接続線路にロ
ーパス・フィルターを挿入する。このフィルターの遮断
周波数は、後に示すようにL2の起電力が適切な高域衰
減の周波数特性を持っているので、比較的高くても構わ
ず、簡易なもので済む。
性を揃えて副スピーカのボイスコイル(M)に接続す
る。L2の特性に応じては、図4のごとく接続線路にロ
ーパス・フィルターを挿入する。このフィルターの遮断
周波数は、後に示すようにL2の起電力が適切な高域衰
減の周波数特性を持っているので、比較的高くても構わ
ず、簡易なもので済む。
【0026】副スピーカに二つのボイスコイル(M1、
M2)が巻かれた、ダブル・ボイスコイル方式のスピー
カを用いても良い。図5のように主スピーカのボイスコ
イルL2にはM1を接続し、M2をスピーカのピストン
運動に比例したモーショナル電圧の検出コイルとして使
用して、フィードバック制御信号に用いたり、更に特性
を向上させる補助的駆動のボイスコイルとして用いるこ
とができる。
M2)が巻かれた、ダブル・ボイスコイル方式のスピー
カを用いても良い。図5のように主スピーカのボイスコ
イルL2にはM1を接続し、M2をスピーカのピストン
運動に比例したモーショナル電圧の検出コイルとして使
用して、フィードバック制御信号に用いたり、更に特性
を向上させる補助的駆動のボイスコイルとして用いるこ
とができる。
【0027】
【作用】主スピーカAの第一ボイスコイルL1を出力イ
ンピーダンスの高いアンプで電流駆動すると、第二ボイ
スコイルL2には、コーンのピストン運動速度に比例し
た起電力が発生する。この電圧Vmは、主スピーカと第
一キャビネットCとがつくる共振周波数Fcoを頂点と
し、その前後で減衰する山なりの周波数応答特性を持
つ。
ンピーダンスの高いアンプで電流駆動すると、第二ボイ
スコイルL2には、コーンのピストン運動速度に比例し
た起電力が発生する。この電圧Vmは、主スピーカと第
一キャビネットCとがつくる共振周波数Fcoを頂点と
し、その前後で減衰する山なりの周波数応答特性を持
つ。
【0028】ふたつのボイスコイルL1、L2の巻数が
等しければ、FcoにおけるVmは、L1両端の駆動点
電圧に等しく、位相も完全に合致する。
等しければ、FcoにおけるVmは、L1両端の駆動点
電圧に等しく、位相も完全に合致する。
【0029】このVmを副スピーカBに加えると、正副
両スピーカの電動変換効率が近似している限り、第一キ
ャビネットC内の音圧変動は二つのスピーカの相補的な
振動によって打消されて、非常に大きなコンプライアン
スを有するに等価な状態になる。従って、第一スピーカ
とこのキャビネットとの共振周波数が、劇的に低く抑え
られることになる。
両スピーカの電動変換効率が近似している限り、第一キ
ャビネットC内の音圧変動は二つのスピーカの相補的な
振動によって打消されて、非常に大きなコンプライアン
スを有するに等価な状態になる。従って、第一スピーカ
とこのキャビネットとの共振周波数が、劇的に低く抑え
られることになる。
【0030】同時に、主スピーカAの可動部の慣性運動
に起因するダイナミック・エネルギーの現れである逆起
電力Vmが、副スピーカを介して第二キャビネットDへ
伝達され、ここの音響エネルギーに変換される。従っ
て、吸音材など適切な音響的ダンピングが施され、この
部位でのエネルギー散乱が効果的に果されるなら、Aの
振動への強力な制動作用を発現することができる。結果
として、Fcoにおけるインピーダンス増大を解消し、
非常に平坦な音圧特性をもたらすに至る。
に起因するダイナミック・エネルギーの現れである逆起
電力Vmが、副スピーカを介して第二キャビネットDへ
伝達され、ここの音響エネルギーに変換される。従っ
て、吸音材など適切な音響的ダンピングが施され、この
部位でのエネルギー散乱が効果的に果されるなら、Aの
振動への強力な制動作用を発現することができる。結果
として、Fcoにおけるインピーダンス増大を解消し、
非常に平坦な音圧特性をもたらすに至る。
【0031】起電力VmがFcoより高域側で急速な減
衰特性を持つことは、上記の制動作用を、最も必要とし
ているFcoの周辺に集中させる理想的な条件をなして
いる。その為、アンプの側には何の特別な工夫も要らな
いし、正、副スピーカ間の接続線路にも特別な回路が全
く不要であるか、簡単なローパス・フィルターを挿入す
るだけで良い。
衰特性を持つことは、上記の制動作用を、最も必要とし
ているFcoの周辺に集中させる理想的な条件をなして
いる。その為、アンプの側には何の特別な工夫も要らな
いし、正、副スピーカ間の接続線路にも特別な回路が全
く不要であるか、簡単なローパス・フィルターを挿入す
るだけで良い。
【0032】総じて、出力インピーダンスの高い電流出
力アンプでの駆動のもとで、電気的装置の側に負担をか
けず、音圧変換特性が広範囲に平坦で、低音域再生限界
の拡張された、電気−音響変換用スピーカ・システムを
構成できることになる。
力アンプでの駆動のもとで、電気的装置の側に負担をか
けず、音圧変換特性が広範囲に平坦で、低音域再生限界
の拡張された、電気−音響変換用スピーカ・システムを
構成できることになる。
【0033】
【実施例】実施例について、図面を参照して説明する。
図6に、請求項1の発明を実現する直接放射型スピーカ
・システムの一例を図示する。1kHzまでの低音域再
生専用のシステムである。
図6に、請求項1の発明を実現する直接放射型スピーカ
・システムの一例を図示する。1kHzまでの低音域再
生専用のシステムである。
【0034】主スピーカAには口径30cmのコーン型
ウーファを、副スピーカBには口径20cmのコーン型
ウーファを使用してある。Aの二つのボイスコイルL
1、L2は重ね巻き構造で、両方とも定格インピーダン
ス8オームである。Bの方は通常の単一ボイスコイル
(M)のものである。これも定格インピーダンス8オー
ムである。
ウーファを、副スピーカBには口径20cmのコーン型
ウーファを使用してある。Aの二つのボイスコイルL
1、L2は重ね巻き構造で、両方とも定格インピーダン
ス8オームである。Bの方は通常の単一ボイスコイル
(M)のものである。これも定格インピーダンス8オー
ムである。
【0035】第一キャビネットの内容積は75リット
ル、第二キャビネットの内容積は120リットルであ
る。両方とも密閉構造で、21mm厚の合板で作製して
ある。簡易さを旨として副スピーカBが主スピーカに対
して直角配置されているが、これでも十分な効果があ
る。
ル、第二キャビネットの内容積は120リットルであ
る。両方とも密閉構造で、21mm厚の合板で作製して
ある。簡易さを旨として副スピーカBが主スピーカに対
して直角配置されているが、これでも十分な効果があ
る。
【0036】L1がパワー・アンプとの接続端子に連結
され、L2とMとが開閉スイッチ(S)を介して接続さ
れる。特別なフィルターは設けていない。
され、L2とMとが開閉スイッチ(S)を介して接続さ
れる。特別なフィルターは設けていない。
【0037】
【発明の効果】本発明がもたらす放射音圧特性の平坦
化、及び低域限界の拡張効果を、上記実施例の実際の数
値で以下に示す。
化、及び低域限界の拡張効果を、上記実施例の実際の数
値で以下に示す。
【0038】まず発明になる技法を施さない状態の特性
を示しておく。図7は、実施例のスピーカ・システムに
おいて、副スピーカB及びキャビネットC、D間の仕切
板を取除いた状態で、主スピーカA単独を高インピーダ
ンス出力増幅器で駆動した場合の、駆動端子電圧の振幅
周波数特性である。Aのインピーダンス特性をそのまま
示すものであるが、40HzのFco附近に大きな盛り
上がりが見られる。
を示しておく。図7は、実施例のスピーカ・システムに
おいて、副スピーカB及びキャビネットC、D間の仕切
板を取除いた状態で、主スピーカA単独を高インピーダ
ンス出力増幅器で駆動した場合の、駆動端子電圧の振幅
周波数特性である。Aのインピーダンス特性をそのまま
示すものであるが、40HzのFco附近に大きな盛り
上がりが見られる。
【0039】図8が同じ状態の放射音圧の周波数特性で
ある。やはりFco附近に大きな盛り上がりが見られ
る。
ある。やはりFco附近に大きな盛り上がりが見られ
る。
【0040】図9が実施例のスピーカ・システムそのま
まの状態で、高インピーダンス出力増幅器で駆動した場
合の、L1端子電圧の振幅周波数特性である。図7に比
べて、低音域特性の大幅な平坦化が果たされている。
まの状態で、高インピーダンス出力増幅器で駆動した場
合の、L1端子電圧の振幅周波数特性である。図7に比
べて、低音域特性の大幅な平坦化が果たされている。
【0041】図10が同じ状態の放射音圧の周波数特性
である。やはり図8に比べて劇的に音圧が平坦化し、そ
れに伴って再生限界附近の低音域のレスポンス下降が緩
和されているのが分る。結果として低音域の再生範囲の
大幅な拡大が実現している。
である。やはり図8に比べて劇的に音圧が平坦化し、そ
れに伴って再生限界附近の低音域のレスポンス下降が緩
和されているのが分る。結果として低音域の再生範囲の
大幅な拡大が実現している。
【0042】以上のように、本発明になるスピーカ・シ
ステムを採用することによって、電力増幅器など駆動装
置側の負担を拡大することなく、低音域の再生限界を拡
張すると共に、共振周波数近辺の過大振動をスピーカ・
システム内部で制動し、音圧レスポンスの平坦化を実現
できる。
ステムを採用することによって、電力増幅器など駆動装
置側の負担を拡大することなく、低音域の再生限界を拡
張すると共に、共振周波数近辺の過大振動をスピーカ・
システム内部で制動し、音圧レスポンスの平坦化を実現
できる。
【0043】このことによって、負帰還を施さない、簡
素にして小出力のパワー・アンプによって駆動すること
を許し、一層自然で品位の高い高忠実度音声再生を可能
にすることが出来るものである。
素にして小出力のパワー・アンプによって駆動すること
を許し、一層自然で品位の高い高忠実度音声再生を可能
にすることが出来るものである。
【図1】請求項1の基本的な構成図である。
【図2】二つのボイスコイルを重ね巻きしたダブル・ボ
イスコイル部の断面図である。
イスコイル部の断面図である。
【図3】二つのボイスコイルを平行巻きしたダブル・ボ
イスコイル部の断面図である。
イスコイル部の断面図である。
【図4】正副スピーカの接続線路にローパス・フィルタ
を挿入したシステム構成図である。
を挿入したシステム構成図である。
【図5】副スピーカにダブル・ボイスコイル方式のもの
を使ったシステム構成図である。
を使ったシステム構成図である。
【図6】本発明の実施例である。
【図7】本発明の技法を施さないスピーカ・システムの
駆動電圧の周波数特性である。
駆動電圧の周波数特性である。
【図8】本発明の技法を施さないスピーカ・システムの
放射音圧の周波数特性である。
放射音圧の周波数特性である。
【図9】実施例のスピーカ・システムの駆動電圧の周波
数特性である。
数特性である。
【図10】実施例のスピーカ・システムの放射音圧の周
波数特性である。
波数特性である。
A 主スピーカ B 副スピーカ C 第一キャビネット D 第ニキャビネット F ローパス・フィルタ L1 主スピーカの第一ボイスコイル L2 主スピーカの第二ボイスコイル M 副スピーカのボイスコイル M1 副スピーカの第一ボイスコイル M2 副スピーカの第二ボイスコイル S 開閉スイッチ 1 駆動用端子 2 フィードバック用端子
Claims (1)
- 【請求項1】 電力増幅器によって駆動されるべき第一
ボイスコイル(L1)と、別にもう一つの第二ボイスコ
イル(L2)を重ね巻き又は並行巻きされた、いわゆる
ダブル・ボイスコイル方式の動電型主スピーカ(A)
と、 これを囲む密閉キャビネット(C)と、 このキャビネットの背面ないし側面に設置された動電型
副スピーカ(B)と、 これを囲む密閉または一部開口キャビネット(D)とか
ら構成され、 主スピーカの第二ボイスコイルL2の起電力を直接に、
ないしフィルター回路(F)を介して副スピーカのボイ
スコイル(M、M1)に加えることによって、 密閉キャビネットCのコンプライアンスを増大させると
同時に、主スピーカへの制動作用を高めたスピーカ・シ
ステム。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21455794A JPH0879887A (ja) | 1994-09-08 | 1994-09-08 | 電気−音響変換用スピーカ・システムにおける低音域の平坦特性範囲の拡張と機械的制動の方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21455794A JPH0879887A (ja) | 1994-09-08 | 1994-09-08 | 電気−音響変換用スピーカ・システムにおける低音域の平坦特性範囲の拡張と機械的制動の方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0879887A true JPH0879887A (ja) | 1996-03-22 |
Family
ID=16657702
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21455794A Pending JPH0879887A (ja) | 1994-09-08 | 1994-09-08 | 電気−音響変換用スピーカ・システムにおける低音域の平坦特性範囲の拡張と機械的制動の方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0879887A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102281487A (zh) * | 2011-06-24 | 2011-12-14 | 徐曙华 | 功放输出驱动与感应电压驱动复合型全频扬声器 |
| US9382917B2 (en) | 2010-06-04 | 2016-07-05 | Snecma | Fibrous structure forming a flange and a counter-flange |
-
1994
- 1994-09-08 JP JP21455794A patent/JPH0879887A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US9382917B2 (en) | 2010-06-04 | 2016-07-05 | Snecma | Fibrous structure forming a flange and a counter-flange |
| CN102281487A (zh) * | 2011-06-24 | 2011-12-14 | 徐曙华 | 功放输出驱动与感应电压驱动复合型全频扬声器 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP3144230B2 (ja) | 低音再生スピーカ | |
| US5815589A (en) | Push-pull transmission line loudspeaker | |
| US4239945A (en) | Sealed headphone | |
| US3688864A (en) | Infinite dynamic damping loudspeaker systems | |
| US4160135A (en) | Closed earphone construction | |
| JP3266401B2 (ja) | 複合型スピーカ装置及びその駆動方法 | |
| JP2751190B2 (ja) | 音響再生帯域拡大装置およびその方法 | |
| JP3223793B2 (ja) | スピーカシステム | |
| JPH0552720B2 (ja) | ||
| WO1996031082A2 (en) | Audio bass speaker driver circuit | |
| US8923531B2 (en) | Speaker with frequency directed dual drivers | |
| JP3896675B2 (ja) | スピーカ装置 | |
| JP2976284B2 (ja) | スピーカシステムの低音増強装置 | |
| JP3906728B2 (ja) | スピーカ | |
| JPH0879887A (ja) | 電気−音響変換用スピーカ・システムにおける低音域の平坦特性範囲の拡張と機械的制動の方法 | |
| JP2650668B2 (ja) | スピーカーシステム | |
| JP2007060367A (ja) | 音響装置 | |
| JP3230078B2 (ja) | スピーカシステムの低音増強装置 | |
| KR102856243B1 (ko) | 혼합 신호 처리 스피커 장치 | |
| KR960002020B1 (ko) | 출력음압 특성을 개선한 전대역 스피커 | |
| JP2660306B2 (ja) | 多重チャンバ型ラウドスピーカ・システム | |
| JPS63219298A (ja) | ラウドスピーカ装置及び方法 | |
| CN214544761U (zh) | 音箱 | |
| JP4437839B1 (ja) | スピーカ装置 | |
| JP3479917B2 (ja) | 二重駆動型スピーカ装置 |