JPH0881503A - ラテックス製ゴム膜の製造方法 - Google Patents
ラテックス製ゴム膜の製造方法Info
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- JPH0881503A JPH0881503A JP22053794A JP22053794A JPH0881503A JP H0881503 A JPH0881503 A JP H0881503A JP 22053794 A JP22053794 A JP 22053794A JP 22053794 A JP22053794 A JP 22053794A JP H0881503 A JPH0881503 A JP H0881503A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 平均粒径0.1〜0.5μmの天然ゴム微粒
子を合成ゴムに対して1.0〜10重量%の割合で合成
ゴムラテックスに添加した後、成膜してゴム膜を得る。 【効果】 合成ゴムラテックスの成形・加硫工程におけ
る成膜特性が大幅に向上し、その結果、亀裂がなく均一
な膜を容易に作製することができ、製品品質の向上に寄
与できる。
子を合成ゴムに対して1.0〜10重量%の割合で合成
ゴムラテックスに添加した後、成膜してゴム膜を得る。 【効果】 合成ゴムラテックスの成形・加硫工程におけ
る成膜特性が大幅に向上し、その結果、亀裂がなく均一
な膜を容易に作製することができ、製品品質の向上に寄
与できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゴム系ラテックスの加
工特性を改善したラテックス製ゴム膜の製造方法に関す
る。
工特性を改善したラテックス製ゴム膜の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】ゴム
系ラテックスは、植物の代謝作用による天然の生産物で
ある天然ゴム(NR)ラテックスと、エマルション重合
によって相応する単量体から製造されたスチレンーブタ
ジエンゴム(SBR)、アクリロニトリルーブタジエン
ゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)等の合成ゴ
ムラテックスと、固形高分子を水性媒質中に分散したイ
ソプレンゴム(IR)、イソブテンーイソプレンゴム
(IIR)等の人工ゴムラテックスとの3種類に分類さ
れる。
系ラテックスは、植物の代謝作用による天然の生産物で
ある天然ゴム(NR)ラテックスと、エマルション重合
によって相応する単量体から製造されたスチレンーブタ
ジエンゴム(SBR)、アクリロニトリルーブタジエン
ゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)等の合成ゴ
ムラテックスと、固形高分子を水性媒質中に分散したイ
ソプレンゴム(IR)、イソブテンーイソプレンゴム
(IIR)等の人工ゴムラテックスとの3種類に分類さ
れる。
【0003】これらのゴム系ラテックスは、フォームラ
バー等の発泡製品、手袋、コンドーム等の浸漬製品、さ
らに粘着剤や接着剤の原料等として工業的に用いられ
る。ラテックスは、熱力学的に準安定状態にある分散系
であり、常にその高い界面エネルギーを低下させようと
するポリマー粒子ー水間の界面張力の作用によって粒子
の凝集体を形成し、粒子の界面面積を縮小して安定な状
態に移行しようとする傾向を有している。
バー等の発泡製品、手袋、コンドーム等の浸漬製品、さ
らに粘着剤や接着剤の原料等として工業的に用いられ
る。ラテックスは、熱力学的に準安定状態にある分散系
であり、常にその高い界面エネルギーを低下させようと
するポリマー粒子ー水間の界面張力の作用によって粒子
の凝集体を形成し、粒子の界面面積を縮小して安定な状
態に移行しようとする傾向を有している。
【0004】しかしながら、実際には、このラテックス
粒子の凝集傾向は、粒子の電気二重層の作用ならびに界
面活性剤または高分子保護コロイドが形成する吸着層の
保護作用によって妨げられている。ラテックスは、最終
用途に供されるまでには、上述の熱力学的凝集傾向に加
えて、さらに凝集体の形成傾向を促進する破壊作用が加
えられる。この破壊作用に耐えうる度合いが安定性であ
る。破壊作用には種々の作用があり、それに対応するラ
テックスの安定性は貯蔵安定性、化学的安定性、機械的
安定性、凍結安定性等と呼ばれる。
粒子の凝集傾向は、粒子の電気二重層の作用ならびに界
面活性剤または高分子保護コロイドが形成する吸着層の
保護作用によって妨げられている。ラテックスは、最終
用途に供されるまでには、上述の熱力学的凝集傾向に加
えて、さらに凝集体の形成傾向を促進する破壊作用が加
えられる。この破壊作用に耐えうる度合いが安定性であ
る。破壊作用には種々の作用があり、それに対応するラ
テックスの安定性は貯蔵安定性、化学的安定性、機械的
安定性、凍結安定性等と呼ばれる。
【0005】これらの安定性の中で、機械的安定性はラ
テックスが製造されてから輸送・配合されて最終用途に
供せられるまでに、いろいろな形で受ける機械的操作に
よる分散破壊ショックに対する抵抗力であり、ラテック
スの重要な基本的性質の一つである。また、化学的安定
性は、ラテックスの加工時に受ける電解質および溶媒等
による分散破壊作用に対する抵抗力であり、これもラテ
ックスの重要な基本的性質の一つである。ラテックスは
成形までの段階で凝集してしまうと実用に供し得ない
が、成形段階では意図的に凝集させて成膜する必要があ
る。即ち、機械的安定性は出来るだけ高いほうが良い
が、化学的安定性があまり高いと成形時に成膜が出来な
くなるため、適当なバランスが必要となる。
テックスが製造されてから輸送・配合されて最終用途に
供せられるまでに、いろいろな形で受ける機械的操作に
よる分散破壊ショックに対する抵抗力であり、ラテック
スの重要な基本的性質の一つである。また、化学的安定
性は、ラテックスの加工時に受ける電解質および溶媒等
による分散破壊作用に対する抵抗力であり、これもラテ
ックスの重要な基本的性質の一つである。ラテックスは
成形までの段階で凝集してしまうと実用に供し得ない
が、成形段階では意図的に凝集させて成膜する必要があ
る。即ち、機械的安定性は出来るだけ高いほうが良い
が、化学的安定性があまり高いと成形時に成膜が出来な
くなるため、適当なバランスが必要となる。
【0006】天然ゴムラテックスは、ゴム粒子に結合し
た親水性の蛋白質が水中での安定性に寄与すると同時
に、ラテックスに含まれている天然の脂肪酸も、腐敗防
止のために添加されたアンモニアと反応して両性のイオ
ン性界面活性剤である脂肪酸アンモニウムとなり、ラテ
ックスの安定化に寄与している。そのため、機械的安定
性と化学的安定性のバランスが良く、さらに乾燥・加硫
工程において膜の強度が強く、収縮も少ないため亀裂の
ない均一な膜を容易に成形することができる。
た親水性の蛋白質が水中での安定性に寄与すると同時
に、ラテックスに含まれている天然の脂肪酸も、腐敗防
止のために添加されたアンモニアと反応して両性のイオ
ン性界面活性剤である脂肪酸アンモニウムとなり、ラテ
ックスの安定化に寄与している。そのため、機械的安定
性と化学的安定性のバランスが良く、さらに乾燥・加硫
工程において膜の強度が強く、収縮も少ないため亀裂の
ない均一な膜を容易に成形することができる。
【0007】一方、合成ゴムラテックスにおいては、ゴ
ム粒子に結合した保護層を有しないため、主として界面
活性剤の添加によってその安定性を保つ必要がある。界
面活性剤の濃度を上げれば機械的安定性は増すが、成膜
特性を損なう等の加工性に悪影響を及ぼすことが多い。
ラテックスからの膜形成過程は、大まかに粒子の充填、
融着および拡散の過程に分けられる。すなわち、ラテッ
クスを乾燥すると、水の蒸発とともにラテックス粒子は
相互に近接して最密状態またはそれに近い状態に充填さ
れ、その空隙には界面活性剤および無機塩を溶解した水
が残される(充填過程)。さらに、乾燥が進むと、粒子
界面の吸着保護層が破壊されて、露出したゴム粒子自体
の接触が起こる。通常乾燥温度が最低成膜温度よりも高
いので、乾燥の進行とともに粒子は変形し且つ融着して
膜を形成する(融着過程)。次いで粒子間隙および融着
粒子間の水溶性物質がゴム中に溶解拡散されると、同時
に融着粒子間においてゴム分子鎖自由端の相互拡散が進
行して膜の機械的性質が向上する(拡散過程)。
ム粒子に結合した保護層を有しないため、主として界面
活性剤の添加によってその安定性を保つ必要がある。界
面活性剤の濃度を上げれば機械的安定性は増すが、成膜
特性を損なう等の加工性に悪影響を及ぼすことが多い。
ラテックスからの膜形成過程は、大まかに粒子の充填、
融着および拡散の過程に分けられる。すなわち、ラテッ
クスを乾燥すると、水の蒸発とともにラテックス粒子は
相互に近接して最密状態またはそれに近い状態に充填さ
れ、その空隙には界面活性剤および無機塩を溶解した水
が残される(充填過程)。さらに、乾燥が進むと、粒子
界面の吸着保護層が破壊されて、露出したゴム粒子自体
の接触が起こる。通常乾燥温度が最低成膜温度よりも高
いので、乾燥の進行とともに粒子は変形し且つ融着して
膜を形成する(融着過程)。次いで粒子間隙および融着
粒子間の水溶性物質がゴム中に溶解拡散されると、同時
に融着粒子間においてゴム分子鎖自由端の相互拡散が進
行して膜の機械的性質が向上する(拡散過程)。
【0008】安定性を向上させるための界面活性剤がゴ
ムとの相溶性の悪い場合やその量を多くすると、上記融
着過程におけるゴム粒子の融着が阻害される。一般に合
成ゴムラテックスは天然ゴムラテックスに比べて、乾燥
・加硫の工程で、膜の強度が弱い、収縮が起こる、フィ
ルム表面に亀裂が入るなど成膜特性に劣っているが、そ
の主たる原因は上記要因によるものと推測される。
ムとの相溶性の悪い場合やその量を多くすると、上記融
着過程におけるゴム粒子の融着が阻害される。一般に合
成ゴムラテックスは天然ゴムラテックスに比べて、乾燥
・加硫の工程で、膜の強度が弱い、収縮が起こる、フィ
ルム表面に亀裂が入るなど成膜特性に劣っているが、そ
の主たる原因は上記要因によるものと推測される。
【0009】合成ゴムラテックスにおいて、界面活性剤
の添加に依らずにその機械的安定性を向上させる技術と
しては、分散ゴム粒子をカルボキシル化変性することが
一般的である。しかしながら、この技術をもってしても
十分な効果がなく、合成ゴムラテックスの加工特性は、
天然ゴムラテックスに比較して格段に劣るのが現実であ
る。
の添加に依らずにその機械的安定性を向上させる技術と
しては、分散ゴム粒子をカルボキシル化変性することが
一般的である。しかしながら、この技術をもってしても
十分な効果がなく、合成ゴムラテックスの加工特性は、
天然ゴムラテックスに比較して格段に劣るのが現実であ
る。
【0010】また、高分子保護コロイドの添加は化学的
安定性を向上させても、機械的安定性の向上には殆ど効
果はないが、ラテックス粒子に高分子保護コロイドをグ
ラフト重合にて結合させるような条件で使用すると、著
しく高い安定性が得られることが知られている。しか
し、この手法は合成が多段階になることで経済的に容易
に行えるものではなく実用化されていない。
安定性を向上させても、機械的安定性の向上には殆ど効
果はないが、ラテックス粒子に高分子保護コロイドをグ
ラフト重合にて結合させるような条件で使用すると、著
しく高い安定性が得られることが知られている。しか
し、この手法は合成が多段階になることで経済的に容易
に行えるものではなく実用化されていない。
【0011】本発明の主たる目的は、合成ゴムラテック
スの加工性を改善し、特に成形および加硫時における収
縮が少なく亀裂のないゴム膜を容易に得ることができる
ラテックス製ゴム膜の製造方法を提供することである。
スの加工性を改善し、特に成形および加硫時における収
縮が少なく亀裂のないゴム膜を容易に得ることができる
ラテックス製ゴム膜の製造方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段および作用】本発明者ら
は、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、成膜
特性の悪い合成ゴムラテックスに、天然ゴム微粒子を添
加すると、合成ゴムラテックスの成膜特性を顕著に改善
できるという新たな事実を見出し、本発明を完成するに
到ったものである。
は、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、成膜
特性の悪い合成ゴムラテックスに、天然ゴム微粒子を添
加すると、合成ゴムラテックスの成膜特性を顕著に改善
できるという新たな事実を見出し、本発明を完成するに
到ったものである。
【0013】すなわち、本発明のラテックス製ゴム膜の
製造方法は、平均粒径0.1〜0.5μmの天然ゴム微
粒子を合成ゴムに対して1.0〜10重量%の割合で合
成ゴムラテックスに添加した後、成膜することを特徴と
する。前記天然ゴム微粒子としては、脱蛋白天然ゴム微
粒子が特に好適に使用可能である。また、天然ゴム微粒
子は、ラテックスの形態で合成ゴムラテックスに添加す
るのが、取扱い性のうえから好ましい。
製造方法は、平均粒径0.1〜0.5μmの天然ゴム微
粒子を合成ゴムに対して1.0〜10重量%の割合で合
成ゴムラテックスに添加した後、成膜することを特徴と
する。前記天然ゴム微粒子としては、脱蛋白天然ゴム微
粒子が特に好適に使用可能である。また、天然ゴム微粒
子は、ラテックスの形態で合成ゴムラテックスに添加す
るのが、取扱い性のうえから好ましい。
【0014】本発明に用いられる脱蛋白天然ゴム微粒子
には、例えばヘビアブラジリエンス等より産出するフィ
ールドラテックスを遠心分離で濃縮して精製ラテックス
を製造する際に発生するしょう液に含まれるゴム分を回
収利用することが出来る。上記しょう液には平均粒径
0.1〜0.5μmの微細ゴム粒子が4〜8%含まれ、
通常酸を添加後沈澱させて固形ゴムとして回収される
が、不純物が多く低品質低価格のグレードとして利用さ
れている。本発明においては、このしょう液に蛋白分解
酵素と界面活性剤を加えて蛋白分解処理後、精製濃縮し
て、脱蛋白天然ゴム微粒子のラテックスとして使用す
る。すなわち、しょう液に蛋白分解酵素を添加して蛋白
質を分解させた後、界面活性剤によって繰り返し洗浄し
て精製する。洗浄には遠心分離法が好適に採用される。
には、例えばヘビアブラジリエンス等より産出するフィ
ールドラテックスを遠心分離で濃縮して精製ラテックス
を製造する際に発生するしょう液に含まれるゴム分を回
収利用することが出来る。上記しょう液には平均粒径
0.1〜0.5μmの微細ゴム粒子が4〜8%含まれ、
通常酸を添加後沈澱させて固形ゴムとして回収される
が、不純物が多く低品質低価格のグレードとして利用さ
れている。本発明においては、このしょう液に蛋白分解
酵素と界面活性剤を加えて蛋白分解処理後、精製濃縮し
て、脱蛋白天然ゴム微粒子のラテックスとして使用す
る。すなわち、しょう液に蛋白分解酵素を添加して蛋白
質を分解させた後、界面活性剤によって繰り返し洗浄し
て精製する。洗浄には遠心分離法が好適に採用される。
【0015】蛋白分解用酵素としては、例えば細菌由来
のもの、糸状菌由来のもの、酵母由来のものなどのいず
れであってもよく、特に限定されるものではないが、細
菌由来のプロテアーゼを使用するのが好ましい。かかる
蛋白分解用酵素による分解処理は、通常、しょう液に蛋
白分解用酵素を0.01〜10重量%の割合で添加し、
数分間ないし1週間静置または攪拌することにより行う
ことができる。蛋白分解処理は、5〜90℃、好ましく
は20〜60℃の温度で行うのが適当である。
のもの、糸状菌由来のもの、酵母由来のものなどのいず
れであってもよく、特に限定されるものではないが、細
菌由来のプロテアーゼを使用するのが好ましい。かかる
蛋白分解用酵素による分解処理は、通常、しょう液に蛋
白分解用酵素を0.01〜10重量%の割合で添加し、
数分間ないし1週間静置または攪拌することにより行う
ことができる。蛋白分解処理は、5〜90℃、好ましく
は20〜60℃の温度で行うのが適当である。
【0016】前記界面活性剤は蛋白分解処理時または処
理後のいずれに添加してもよい。界面活性剤としては、
例えば陰イオン性界面活性剤および/または非イオン性
界面活性剤が使用可能である。陰イオン性界面活性剤と
しては、例えばカルボン酸系、スルホン酸系、硫酸エス
テル系、リン酸エステル系などがあげられる。非イオン
性界面活性剤としては、例えばポリオキシアルキレンエ
ーテル系、ポリオキシアルキレンエステル系、多価アル
コール脂肪酸エステル系、糖脂肪酸エステル系、アルキ
ルポリグリコシド系などがあげられる。界面活性剤の添
加量は、天然ゴムラテックスの0.001〜10重量%
であるのが適当である。
理後のいずれに添加してもよい。界面活性剤としては、
例えば陰イオン性界面活性剤および/または非イオン性
界面活性剤が使用可能である。陰イオン性界面活性剤と
しては、例えばカルボン酸系、スルホン酸系、硫酸エス
テル系、リン酸エステル系などがあげられる。非イオン
性界面活性剤としては、例えばポリオキシアルキレンエ
ーテル系、ポリオキシアルキレンエステル系、多価アル
コール脂肪酸エステル系、糖脂肪酸エステル系、アルキ
ルポリグリコシド系などがあげられる。界面活性剤の添
加量は、天然ゴムラテックスの0.001〜10重量%
であるのが適当である。
【0017】また、本発明に用いられる他の脱蛋白天然
ゴム微粒子としては、本発明者らによって特開平6−5
6902号公報に開示された脱蛋白天然ゴムラテックス
の遠心分離による濃縮精製工程で発生するしょう液に含
まれるゴム分を濃縮して利用することも出来る。このし
ょう液には平均粒径0.1〜0.5μmのゴム分が2〜
5重量%含まれている。濃縮の手法は、蛋白分解残渣の
アミノ酸類を除去するために、遠心分離による精製濃
縮、限外ロ過法による精製濃縮等が採用される。なお、
前記脱蛋白天然ゴムラテックスの調製は、前記と同様に
蛋白分解酵素と界面活性剤を加えて蛋白分解処理後、精
製濃縮して行う。
ゴム微粒子としては、本発明者らによって特開平6−5
6902号公報に開示された脱蛋白天然ゴムラテックス
の遠心分離による濃縮精製工程で発生するしょう液に含
まれるゴム分を濃縮して利用することも出来る。このし
ょう液には平均粒径0.1〜0.5μmのゴム分が2〜
5重量%含まれている。濃縮の手法は、蛋白分解残渣の
アミノ酸類を除去するために、遠心分離による精製濃
縮、限外ロ過法による精製濃縮等が採用される。なお、
前記脱蛋白天然ゴムラテックスの調製は、前記と同様に
蛋白分解酵素と界面活性剤を加えて蛋白分解処理後、精
製濃縮して行う。
【0018】前述の遠心分離による精製濃縮では、遠心
分離の効率を高めるために、比重の高い水溶性化合物を
しょう液にその総量に対して5〜10重量%の割合で添
加し溶解させた上で遠心分離することが必要である。添
加する化合物はラテックスを凝固させず、ラテックスの
特性を低下させないもので且つ最終製品に微量が残留し
ても悪影響の無いものであれば、無機化合物であっても
有機化合物であっても良い。通常、硫酸アンモニウム、
炭酸ソーダ等の無機塩類やポリエチレングリコール等の
水溶性高分子が好適に利用される。
分離の効率を高めるために、比重の高い水溶性化合物を
しょう液にその総量に対して5〜10重量%の割合で添
加し溶解させた上で遠心分離することが必要である。添
加する化合物はラテックスを凝固させず、ラテックスの
特性を低下させないもので且つ最終製品に微量が残留し
ても悪影響の無いものであれば、無機化合物であっても
有機化合物であっても良い。通常、硫酸アンモニウム、
炭酸ソーダ等の無機塩類やポリエチレングリコール等の
水溶性高分子が好適に利用される。
【0019】遠心分離の手法は特に限定されないが、ア
ミノ酸類の蛋白分解残渣やしょう液の比重を高めるため
に添加した水溶性化合物の混入を下げるために、回転数
を高めるか、遠心分離時の滞留時間を長くする等の手法
で、ゴム分濃度が60%以上となるように出来るだけ高
く濃縮することが望ましい。一方、限外ロ過による濃縮
精製では、平膜法、チューブ法の他、回転平膜法も用い
ることができ、特に限定されないが、平膜法やチューブ
法では凝固させずに高濃度に濃縮することが困難である
ため、通常固形分濃度を20重量%以下に押さえる必要
がある。
ミノ酸類の蛋白分解残渣やしょう液の比重を高めるため
に添加した水溶性化合物の混入を下げるために、回転数
を高めるか、遠心分離時の滞留時間を長くする等の手法
で、ゴム分濃度が60%以上となるように出来るだけ高
く濃縮することが望ましい。一方、限外ロ過による濃縮
精製では、平膜法、チューブ法の他、回転平膜法も用い
ることができ、特に限定されないが、平膜法やチューブ
法では凝固させずに高濃度に濃縮することが困難である
ため、通常固形分濃度を20重量%以下に押さえる必要
がある。
【0020】また、脱蛋白天然ゴムの製法として、本発
明者らが特願平6−52989号で提案した回転平膜法
では、固形分を65%以上に濃縮することも可能であ
る。また、限外ロ過膜としては分画分子量70万程度以
上のものが好適に使用されるが、ゴム粒子を通過させず
に蛋白分解残渣を通過させるものであれば良く、膜材の
種類も特に限定されない。
明者らが特願平6−52989号で提案した回転平膜法
では、固形分を65%以上に濃縮することも可能であ
る。また、限外ロ過膜としては分画分子量70万程度以
上のものが好適に使用されるが、ゴム粒子を通過させず
に蛋白分解残渣を通過させるものであれば良く、膜材の
種類も特に限定されない。
【0021】前記回転平膜法とは、蛋白分解処理したま
たは蛋白分解処理用の天然ゴムラテックスに水および/
または界面活性剤を添加後、回転式平膜分離装置にて精
製処理する方法をいう。ここで、回転式平膜分離装置
は、図1、図2に示すように、支持板2の両側面にスペ
ーサ3を介して分離膜1を配設し、支持板2と分離膜1
との間に透過流体通路4を形成してなるプレート状膜ユ
ニットを、中空回転軸6の内部に連通接続したものから
なる。矢印5は、分離膜1に対する加圧方向を示してい
る。前記プレート状膜ユニットの複数個を中空回転実施
例6に沿って併設したものが一般的な実用装置である。
かかる装置においては、天然ゴムラテックス中に装置を
浸漬して、回転軸6を介して支持板2を矢印7方向に回
転させることにより、矢印で示すように、分離膜1を通
って、分解した蛋白質や蛋白分解酵素を含有する廃液が
透過流体通路4に浸入し、それが回転軸6の中空内部を
通って系外に排出され、精製された天然ゴムラテックス
が装置の浸漬槽内に残留して分離処理が達成される。
たは蛋白分解処理用の天然ゴムラテックスに水および/
または界面活性剤を添加後、回転式平膜分離装置にて精
製処理する方法をいう。ここで、回転式平膜分離装置
は、図1、図2に示すように、支持板2の両側面にスペ
ーサ3を介して分離膜1を配設し、支持板2と分離膜1
との間に透過流体通路4を形成してなるプレート状膜ユ
ニットを、中空回転軸6の内部に連通接続したものから
なる。矢印5は、分離膜1に対する加圧方向を示してい
る。前記プレート状膜ユニットの複数個を中空回転実施
例6に沿って併設したものが一般的な実用装置である。
かかる装置においては、天然ゴムラテックス中に装置を
浸漬して、回転軸6を介して支持板2を矢印7方向に回
転させることにより、矢印で示すように、分離膜1を通
って、分解した蛋白質や蛋白分解酵素を含有する廃液が
透過流体通路4に浸入し、それが回転軸6の中空内部を
通って系外に排出され、精製された天然ゴムラテックス
が装置の浸漬槽内に残留して分離処理が達成される。
【0022】本発明における合成ゴムラテックスとして
は、例えば、前記したNBR,CR,SBRの他、EP
M,EPDM,ウレタンゴム、多硫化ゴム、水素化ニト
リルゴム、フッ素ゴム、アクリルゴムなどのラテックス
があげられ、とくに制限されるものではないが、NBR
またはCRのラテックスにおいて、特に成膜特性の改善
が著しい。
は、例えば、前記したNBR,CR,SBRの他、EP
M,EPDM,ウレタンゴム、多硫化ゴム、水素化ニト
リルゴム、フッ素ゴム、アクリルゴムなどのラテックス
があげられ、とくに制限されるものではないが、NBR
またはCRのラテックスにおいて、特に成膜特性の改善
が著しい。
【0023】前記天然ゴム微粒子は合成ゴムに対して
1.0〜10重量%の割合で合成ゴムラテックスに添加
されることが必要であって、この範囲より添加量が少な
いときは成膜特性の改善を図ることができない。一方、
添加量がこの範囲を超えると、合成ゴムの特徴(耐油
性、気体の透過を防止する能力、耐熱性など)に悪影響
を与えることになり、好ましくない。
1.0〜10重量%の割合で合成ゴムラテックスに添加
されることが必要であって、この範囲より添加量が少な
いときは成膜特性の改善を図ることができない。一方、
添加量がこの範囲を超えると、合成ゴムの特徴(耐油
性、気体の透過を防止する能力、耐熱性など)に悪影響
を与えることになり、好ましくない。
【0024】このようにして天然ゴム微粒子を添加した
合成ゴムラテックスは、通常の成膜手段、例えば浸漬、
塗布などを用いて、成膜することができる。
合成ゴムラテックスは、通常の成膜手段、例えば浸漬、
塗布などを用いて、成膜することができる。
【0025】
【実施例】以下、参考例および実施例に基づいて本発明
を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに
限定されるものではない。 参考例1 マレーシアFELDA社より入手したフィールドラテッ
クス(ゴム固形分30重量%)に、ゴム固形分に対して
ノニオンアニオン複合系界面活性剤(花王(株)製のネ
オペレックスF−25と同社製のエマルゲン109Pと
を重量比で60:38で混合したもの)を1重量%、蛋
白分解酵素(花王(株)製のアルカリプロテアーゼ)を
0.02重量%の濃度となるように添加した。これを、
40℃、24時間の条件で酵素処理後、ゴム固形分濃度
が10重量%になるように水で希釈した後、デラバル型
連続遠心分離機(約10,000G)を用い、固形ゴム
分濃度65重量%になるまで濃縮精製した。得られたク
リームは再度ゴム固形分濃度が10重量%になるように
水で希釈し、再度遠心分離してゴム固形分濃度65%、
機械的安定性120秒(JIS K 6381に準拠し
た条件で測定)、ケルダール法により測定した生ゴム中
の窒素含有量が0.007%の脱蛋白天然ゴムラテック
スを得た。上記工程中、最初の遠心分離の際に副生した
ゴム固形分約5%のしょう液を濃縮して、脱蛋白天然ゴ
ム微細粒子のラテックスとして使用した。
を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに
限定されるものではない。 参考例1 マレーシアFELDA社より入手したフィールドラテッ
クス(ゴム固形分30重量%)に、ゴム固形分に対して
ノニオンアニオン複合系界面活性剤(花王(株)製のネ
オペレックスF−25と同社製のエマルゲン109Pと
を重量比で60:38で混合したもの)を1重量%、蛋
白分解酵素(花王(株)製のアルカリプロテアーゼ)を
0.02重量%の濃度となるように添加した。これを、
40℃、24時間の条件で酵素処理後、ゴム固形分濃度
が10重量%になるように水で希釈した後、デラバル型
連続遠心分離機(約10,000G)を用い、固形ゴム
分濃度65重量%になるまで濃縮精製した。得られたク
リームは再度ゴム固形分濃度が10重量%になるように
水で希釈し、再度遠心分離してゴム固形分濃度65%、
機械的安定性120秒(JIS K 6381に準拠し
た条件で測定)、ケルダール法により測定した生ゴム中
の窒素含有量が0.007%の脱蛋白天然ゴムラテック
スを得た。上記工程中、最初の遠心分離の際に副生した
ゴム固形分約5%のしょう液を濃縮して、脱蛋白天然ゴ
ム微細粒子のラテックスとして使用した。
【0026】上記しょう液に硫酸アンモニウムを10重
量%になるように添加し溶解させた後、デラバル型連続
遠心分離機(約10,000G)を用い濃縮してゴム固
形分約50重量%のクリームを得た。このクリームを5
重量%の硫酸アンモニウムを溶解させた水でゴム固形分
が10重量%になるよう希釈した後、再度遠心分離して
ゴム固形分50重量%のクリーム(以下クリームAとい
う)を得た。クリームAは粒径0.1〜1μmのゴム粒
子のラテックスであり、ゴム粒子の平均粒子径は0.3
8μmであった。 参考例2 参考例1で得たしょう液を回転平膜法で濃縮精製した。
即ち、公称分画分子量70万のポリスルホン限外ろ過膜
(平膜径200mm)を装着した回転式平膜装置を配置
した槽に上記しょう液を加えて装置を稼働させ、ゴム固
形分濃度が約25重量%まで、即ち全量が元の1/5に
なるよう濃縮した。これを水で元の濃度まで希釈した
後、再度1/4に濃縮した。次いで同様に希釈後、固形
分が60重量%になるまで濃縮した。ここに得たラテッ
クス(以下クリームBという)は粒径0.05〜1μm
のゴム粒子のラテックスであり、ゴム粒子の平均粒子径
は0.30μmであった。 参考例3 参考例1で用いたと同じフィールドラテックス(ゴム固
形分30重量%)を、デラバル型連続遠心分離機(約1
0,000G)を用いて固形ゴム分濃度が60重量%に
なるまで濃縮精製した。その際に最大粒径1μm以下ゴ
ム粒子を約6重量%含むしょう液が副生した。このしょ
う液に、その全量に対してノニオンアニオン複合系界面
活性剤(花王(株)製のネオペレックスF−25と同社
製のエマルゲン109Pとを重量比で60:38で混合
したもの)が0.5重量%、蛋白分解酵素(花王(株)
製のアルカリプロテアーゼ)が0.01重量%の濃度と
なるように添加した。これを、40℃、24時間の条件
で酵素処理後、硫酸アンモニウムを10重量%になるよ
うに添加して溶解させ、以下参考例1と同様にしてゴム
固形分52重量%のクリーム(以下クリームCという)
を得た。このクリームCは粒径0.1〜1μmのゴム粒
子のラテックスであり、ゴム粒子の平均粒子径は0.3
0μmであった。 実施例1 日本ゼオン社製のカルボキシル変性NBRラテックス
(LXー520、固形分濃度40重量%)100gに脱
蛋白天然ゴム微粒子のラテックスであるクリームAを5
g添加して、ラテックスNー1を調製した。ついで、こ
のラテックスN−1を固形分量が21.5gに相当する
量にて18cm×12cmのガラス板全面に流延し、室
温下で放置して乾燥させ、生ゴムフィルムを得た。 実施例2 実施例1で用いたと同じNBRラテックス100gにク
リームBを5g添加してラテックスN−2を調製し、以
下実施例1と同様にして生ゴムフィルムを得た。 実施例3 実施例1で用いたと同じNBRラテックス100gにク
リームCを5g添加したラテックスN−3を調製し、以
下実施例1と同様にして生ゴムフィルムを得た。 実施例4 日本ゼオン社製のNBRラテックス(Nipolー15
51、固形分濃度51重量%)100gにクリームBを
8g添加してラテックスNー4を調製し、以下実施例1
と同様にして生ゴムフィルムを得た。 実施例5 電気化学工業社製のCRラテックス(LMー61、固形
分濃度60重量%)100gにクリームAを5g添加し
てラテックスCー1を調製し、以下実施例1と同様にし
て生ゴムフィルムを得た。 実施例6 実施例5で用いたと同じCRラテックス100gにクリ
ームBを5g添加してラテックスC−2を調製し、以下
実施例1と同様にして生ゴムフィルムを得た。 実施例7 実施例5で用いたと同じCRラテックス100gにクリ
ームCを5g添加したラテックスC−3を調製し、以下
実施例1と同様にして生ゴムフィルムを得た。 比較例1 ラテックスN−1に代えて、カルボキシ変性NBRラテ
ックス(前出のLXー520B)を単独で用いたほかは
実施例1と同様にして生ゴムフィルムを得た。 比較例2 ラテックスN−4に代えて、NBRラテックス(前出の
Nipolー1551)を単独で用いたほかは実施例4
と同様にして生ゴムフィルムを得た。 比較例3 ラテックスC−1に代えて、CRラテックス(前出のL
Mー61)を単独で用いたほかは実施例5と同様にして
生ゴムフィルムを得た。 比較例4 ラテックスNー1に代えて、日本ゼオン社製のSBRラ
テックス(Nipol4850A、固形分濃度70重量
%)100gにクリームAを5g添加して調製したラテ
ックスを用いたほかは実施例1と同様にして生ゴムフィ
ルムを得た。 比較例5 ラテックスNー1に代えて、住友精化社製のIRラテッ
クス(Maxprene、固形分濃度65重量%)10
0gにクリームAを5g添加して調製したラテックスを
用いたほかは実施例1と同様にして生ゴムフィルムを得
た。 比較例6 クリームAに代えて、市販の高アンモニア処理天然ゴム
ラテックス(固形分60重量%)5gをNBRラテック
ス(前出のLXー520B)100gに添加したラテッ
クスを用いたほかは実施例1と同様にして生ゴムフィル
ムを得た。 比較例7 クリームAに代えて、市販の高アンモニア処理天然ゴム
ラテックス(固形分60重量%)5gをCRラテックス
(前出のLMー61)100gに添加したラテックスを
用いたほかは実施例1と同様にして生ゴムフィルムを得
た。 〔評価試験〕上記各実施例および比較例で得た生ゴムフ
ィルムの出来具合を観察して成膜特性を評価した。 (1) 成膜特性 成膜時にクラック発生などの理由で成膜が困難なものを
成膜性が不良とし、均一な膜成形が可能であったものを
良とした。 (2) 生ゴム強度 乾燥したフィルムはガラス板から剥がして、ガラス面に
接していた面を1日乾燥させた。次いで、真空下で乾燥
して生ゴム試験用フィルム試料とした。得られた試験用
試料である生ゴムフィルムの強度をJIS 4号ダンベルを
用いて試験速度500mm/分で測定した。 (3) 加硫ゴムの特性 上記各ラテックスのゴム固形分100gに、標準的な加
硫系であるジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、亜鉛華お
よび硫黄を各1gの割合で添加した後、50℃で19時
間熟成し前加硫させた。ついで、上記生ゴムフィルムの
成形と同様にしてガラス板上で流延フィルムを成形し乾
燥後、100℃オーブン中で30分間、後加硫をした。
得られた加硫フィルムについて収縮の状態を観測し、収
縮の大きいものを大、小さいものを小として評価した。
また、引っ張り試験を生ゴム試験と同条件で行った。
量%になるように添加し溶解させた後、デラバル型連続
遠心分離機(約10,000G)を用い濃縮してゴム固
形分約50重量%のクリームを得た。このクリームを5
重量%の硫酸アンモニウムを溶解させた水でゴム固形分
が10重量%になるよう希釈した後、再度遠心分離して
ゴム固形分50重量%のクリーム(以下クリームAとい
う)を得た。クリームAは粒径0.1〜1μmのゴム粒
子のラテックスであり、ゴム粒子の平均粒子径は0.3
8μmであった。 参考例2 参考例1で得たしょう液を回転平膜法で濃縮精製した。
即ち、公称分画分子量70万のポリスルホン限外ろ過膜
(平膜径200mm)を装着した回転式平膜装置を配置
した槽に上記しょう液を加えて装置を稼働させ、ゴム固
形分濃度が約25重量%まで、即ち全量が元の1/5に
なるよう濃縮した。これを水で元の濃度まで希釈した
後、再度1/4に濃縮した。次いで同様に希釈後、固形
分が60重量%になるまで濃縮した。ここに得たラテッ
クス(以下クリームBという)は粒径0.05〜1μm
のゴム粒子のラテックスであり、ゴム粒子の平均粒子径
は0.30μmであった。 参考例3 参考例1で用いたと同じフィールドラテックス(ゴム固
形分30重量%)を、デラバル型連続遠心分離機(約1
0,000G)を用いて固形ゴム分濃度が60重量%に
なるまで濃縮精製した。その際に最大粒径1μm以下ゴ
ム粒子を約6重量%含むしょう液が副生した。このしょ
う液に、その全量に対してノニオンアニオン複合系界面
活性剤(花王(株)製のネオペレックスF−25と同社
製のエマルゲン109Pとを重量比で60:38で混合
したもの)が0.5重量%、蛋白分解酵素(花王(株)
製のアルカリプロテアーゼ)が0.01重量%の濃度と
なるように添加した。これを、40℃、24時間の条件
で酵素処理後、硫酸アンモニウムを10重量%になるよ
うに添加して溶解させ、以下参考例1と同様にしてゴム
固形分52重量%のクリーム(以下クリームCという)
を得た。このクリームCは粒径0.1〜1μmのゴム粒
子のラテックスであり、ゴム粒子の平均粒子径は0.3
0μmであった。 実施例1 日本ゼオン社製のカルボキシル変性NBRラテックス
(LXー520、固形分濃度40重量%)100gに脱
蛋白天然ゴム微粒子のラテックスであるクリームAを5
g添加して、ラテックスNー1を調製した。ついで、こ
のラテックスN−1を固形分量が21.5gに相当する
量にて18cm×12cmのガラス板全面に流延し、室
温下で放置して乾燥させ、生ゴムフィルムを得た。 実施例2 実施例1で用いたと同じNBRラテックス100gにク
リームBを5g添加してラテックスN−2を調製し、以
下実施例1と同様にして生ゴムフィルムを得た。 実施例3 実施例1で用いたと同じNBRラテックス100gにク
リームCを5g添加したラテックスN−3を調製し、以
下実施例1と同様にして生ゴムフィルムを得た。 実施例4 日本ゼオン社製のNBRラテックス(Nipolー15
51、固形分濃度51重量%)100gにクリームBを
8g添加してラテックスNー4を調製し、以下実施例1
と同様にして生ゴムフィルムを得た。 実施例5 電気化学工業社製のCRラテックス(LMー61、固形
分濃度60重量%)100gにクリームAを5g添加し
てラテックスCー1を調製し、以下実施例1と同様にし
て生ゴムフィルムを得た。 実施例6 実施例5で用いたと同じCRラテックス100gにクリ
ームBを5g添加してラテックスC−2を調製し、以下
実施例1と同様にして生ゴムフィルムを得た。 実施例7 実施例5で用いたと同じCRラテックス100gにクリ
ームCを5g添加したラテックスC−3を調製し、以下
実施例1と同様にして生ゴムフィルムを得た。 比較例1 ラテックスN−1に代えて、カルボキシ変性NBRラテ
ックス(前出のLXー520B)を単独で用いたほかは
実施例1と同様にして生ゴムフィルムを得た。 比較例2 ラテックスN−4に代えて、NBRラテックス(前出の
Nipolー1551)を単独で用いたほかは実施例4
と同様にして生ゴムフィルムを得た。 比較例3 ラテックスC−1に代えて、CRラテックス(前出のL
Mー61)を単独で用いたほかは実施例5と同様にして
生ゴムフィルムを得た。 比較例4 ラテックスNー1に代えて、日本ゼオン社製のSBRラ
テックス(Nipol4850A、固形分濃度70重量
%)100gにクリームAを5g添加して調製したラテ
ックスを用いたほかは実施例1と同様にして生ゴムフィ
ルムを得た。 比較例5 ラテックスNー1に代えて、住友精化社製のIRラテッ
クス(Maxprene、固形分濃度65重量%)10
0gにクリームAを5g添加して調製したラテックスを
用いたほかは実施例1と同様にして生ゴムフィルムを得
た。 比較例6 クリームAに代えて、市販の高アンモニア処理天然ゴム
ラテックス(固形分60重量%)5gをNBRラテック
ス(前出のLXー520B)100gに添加したラテッ
クスを用いたほかは実施例1と同様にして生ゴムフィル
ムを得た。 比較例7 クリームAに代えて、市販の高アンモニア処理天然ゴム
ラテックス(固形分60重量%)5gをCRラテックス
(前出のLMー61)100gに添加したラテックスを
用いたほかは実施例1と同様にして生ゴムフィルムを得
た。 〔評価試験〕上記各実施例および比較例で得た生ゴムフ
ィルムの出来具合を観察して成膜特性を評価した。 (1) 成膜特性 成膜時にクラック発生などの理由で成膜が困難なものを
成膜性が不良とし、均一な膜成形が可能であったものを
良とした。 (2) 生ゴム強度 乾燥したフィルムはガラス板から剥がして、ガラス面に
接していた面を1日乾燥させた。次いで、真空下で乾燥
して生ゴム試験用フィルム試料とした。得られた試験用
試料である生ゴムフィルムの強度をJIS 4号ダンベルを
用いて試験速度500mm/分で測定した。 (3) 加硫ゴムの特性 上記各ラテックスのゴム固形分100gに、標準的な加
硫系であるジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、亜鉛華お
よび硫黄を各1gの割合で添加した後、50℃で19時
間熟成し前加硫させた。ついで、上記生ゴムフィルムの
成形と同様にしてガラス板上で流延フィルムを成形し乾
燥後、100℃オーブン中で30分間、後加硫をした。
得られた加硫フィルムについて収縮の状態を観測し、収
縮の大きいものを大、小さいものを小として評価した。
また、引っ張り試験を生ゴム試験と同条件で行った。
【0027】それらの試験結果を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】表1から明らかなように、SBRラテックス
やIRラテックスでは効果が認められなかったが、NBRラ
テックスおよびCRラテックスの成膜特性は脱蛋白天然ゴ
ム微粒子成分の添加で大幅に改善された。NBRラテック
スおよびCRラテックスの成膜特性は、天然ゴムラテック
スの添加でも改善されるが、その場合加硫時の収縮が大
きいという欠点がある。
やIRラテックスでは効果が認められなかったが、NBRラ
テックスおよびCRラテックスの成膜特性は脱蛋白天然ゴ
ム微粒子成分の添加で大幅に改善された。NBRラテック
スおよびCRラテックスの成膜特性は、天然ゴムラテック
スの添加でも改善されるが、その場合加硫時の収縮が大
きいという欠点がある。
【0030】また、脱蛋白天然ゴム微粒子成分を添加し
たNBRラテックスおよびCRラテックスは、加流ゴム特性
において引っ張り強さが若干低下し、伸びが大きくなる
傾向にあり、ゴムが柔らかくなっていることを示してい
る。これは、手袋製品等における合成ゴムラテックス製
品の欠点の一つである固い風合いを改善する好適な手段
を提供する。
たNBRラテックスおよびCRラテックスは、加流ゴム特性
において引っ張り強さが若干低下し、伸びが大きくなる
傾向にあり、ゴムが柔らかくなっていることを示してい
る。これは、手袋製品等における合成ゴムラテックス製
品の欠点の一つである固い風合いを改善する好適な手段
を提供する。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、合成ゴムラテックスの
成形・加硫工程における成膜特性が大幅に向上し、その
結果、亀裂がなく均一な膜をつくることが容易になり、
手袋製造等における製品品質の向上に寄与することがで
きるという効果がある。
成形・加硫工程における成膜特性が大幅に向上し、その
結果、亀裂がなく均一な膜をつくることが容易になり、
手袋製造等における製品品質の向上に寄与することがで
きるという効果がある。
【図1】本発明で使用する回転式平膜分離装置を示す斜
視図である。
視図である。
【図2】図1に示す装置の縦断面図である。
1 分離膜 2 支持板 3 スペーサ 4 透過流体通路 5 中空回転軸
フロントページの続き (72)発明者 田中 康之 東京都八王子市打越町1481−184 (72)発明者 中出 伸一 兵庫県伊丹市春日丘3丁目31番地 (72)発明者 榊 俊明 兵庫県加古川市尾上町養田1314番地の1 (72)発明者 林 正治 和歌山県和歌山市榎原133−5 (72)発明者 関口 一浩 東京都千代田区神田錦町3丁目19番地1 不二ラテックス株式会社内 (72)発明者 柴田 和彦 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】平均粒径0.1〜0.5μmの天然ゴム微
粒子を合成ゴムに対して1.0〜10重量%の割合で合
成ゴムラテックスに添加した後、成膜することを特徴と
するラテックス製ゴム膜の製造方法。 - 【請求項2】前記天然ゴム微粒子が脱蛋白天然ゴム微粒
子である請求項1記載のラテックス製ゴム膜の製造方
法。 - 【請求項3】前記合成ゴムラテックスがアクリロニトリ
ルーブタジエンゴムラテックス,クロロプレンゴムラテ
ックスである請求項1または2記載のラテックス製ゴム
膜の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22053794A JP3562729B2 (ja) | 1994-09-14 | 1994-09-14 | ラテックス製ゴム膜の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22053794A JP3562729B2 (ja) | 1994-09-14 | 1994-09-14 | ラテックス製ゴム膜の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0881503A true JPH0881503A (ja) | 1996-03-26 |
| JP3562729B2 JP3562729B2 (ja) | 2004-09-08 |
Family
ID=16752555
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22053794A Expired - Fee Related JP3562729B2 (ja) | 1994-09-14 | 1994-09-14 | ラテックス製ゴム膜の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3562729B2 (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1998003584A1 (en) * | 1996-07-23 | 1998-01-29 | Nippon Zeon Co., Ltd. | Dipping latex composition and rubber articles made therefrom by dipping |
| WO1999067338A1 (en) * | 1998-06-23 | 1999-12-29 | Nitto Denko Corporation | Pressure-sensitive rubber adhesive and pressure-sensitive adhesive sheet made using the same |
| JP2002338603A (ja) * | 2001-05-16 | 2002-11-27 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 微粒子天然ゴムの製造方法 |
| US6946172B2 (en) | 1996-11-18 | 2005-09-20 | Charles S. Munn | Rubbery products that shrink due to the application of energy and hypo-allergic rubbery products |
-
1994
- 1994-09-14 JP JP22053794A patent/JP3562729B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1998003584A1 (en) * | 1996-07-23 | 1998-01-29 | Nippon Zeon Co., Ltd. | Dipping latex composition and rubber articles made therefrom by dipping |
| US6187857B1 (en) | 1996-07-23 | 2001-02-13 | Nippon Zeon Co., Ltd. | Dipping latex composition and rubber articles made therefrom by dipping |
| US6946172B2 (en) | 1996-11-18 | 2005-09-20 | Charles S. Munn | Rubbery products that shrink due to the application of energy and hypo-allergic rubbery products |
| WO1999067338A1 (en) * | 1998-06-23 | 1999-12-29 | Nitto Denko Corporation | Pressure-sensitive rubber adhesive and pressure-sensitive adhesive sheet made using the same |
| US6518355B1 (en) | 1998-06-23 | 2003-02-11 | Nitto Denko Corporation | Pressure-sensitive rubber adhesive and pressure-sensitive adhesive sheet made using the same |
| JP2002338603A (ja) * | 2001-05-16 | 2002-11-27 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 微粒子天然ゴムの製造方法 |
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| JP3562729B2 (ja) | 2004-09-08 |
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