JPH0881819A - ポリビニルアルコール系繊維 - Google Patents

ポリビニルアルコール系繊維

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JPH0881819A
JPH0881819A JP21681894A JP21681894A JPH0881819A JP H0881819 A JPH0881819 A JP H0881819A JP 21681894 A JP21681894 A JP 21681894A JP 21681894 A JP21681894 A JP 21681894A JP H0881819 A JPH0881819 A JP H0881819A
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JP
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fiber
pva
polyvinyl alcohol
polymerization
mol
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JP21681894A
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English (en)
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Hirofumi Sano
洋文 佐野
Tomoyuki Sano
友之 佐野
Naoki Fujiwara
直樹 藤原
Yoshiki Miyaki
良樹 宮木
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カチオン染料で染色可能であり、引張強度が
高く、熱水に対しても安定なポリビニルアルコール系繊
維を提供する。 【構成】 重合度が3000以上のポリビニルアルコー
ル系重合体からなり、かつスルホン酸塩基を0.1〜5
モル%含有しており、十分に延伸された繊維であって、
好ましくはスルホン酸塩基を0.1〜5モル%分子内に
含有しているポリビニルアルコール系重合体或いはこの
ようなポリビニルアルコール系重合体と他のポリビニル
アルコール系重合体の混合物であって、重合度が300
0以上であるポリビニルアルコール系重合体からなり、
十分に延伸された繊維。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高強度でカチオン系染
料で染色が可能なポリビニルアルコール(以下PVAと
略記する)系繊維に関するものであり、縫糸、紐類、陸
上ネット、シート、基布などの産業資材やPVA系繊維
の特長である吸湿性を加味した作業服や特需関係、さら
にはエステルとの混綿、混繊、交編織による衣服、不織
布などの衣料分野に利用可能なPVA系繊維を提供する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来PVA系繊維は、高強度、高弾性率
で耐候性、耐薬品性、接着性にすぐれる為、産業資材分
野を中心に用途開拓がなされて来た。しかしながらPV
A系繊維は、耐熱水性や染色性に劣る弱点がある為、衣
料用途は勿論の事、産資用途も一部制限受ける問題があ
った。耐熱水性を高める試みは、古くからホルマール化
や架橋処理の方法で実施されて来たが、染色性改善につ
いては有効な解決手段がなく、また染色性が改善された
としても、新たに着色や強度低下などの問題が生じると
いう欠点を有していた。
【0003】PVA系繊維の染色は、通常硫化染料、金
属錯塩酸性染料、バット染料、直接染料などを用いて行
われているが、いずれも色相の鮮明性や濃度アップ、堅
牢度などに欠点を有していた。染色性を改良する試みは
古くから行われ、特公昭36−14565号公報には青
化ビニリデン化合物添加による直接染料による濃色化、
特公昭43−10172号公報には、ポリエステルやナ
イロンの添加による染色性改良等の技術が記載されてい
る。鮮明な色に染色するためには、カチオン染料で染色
することが好ましく、カチオン染料可染性のPVA系繊
維を得る技術として、特公昭39−24326号公報や
特公昭44−28252号公報には、ポリアクリロニト
リルを添加してカチオン可染性を高める試みが示されて
いる。しかしながら、これらの染色性改良に用いた添加
剤はPVA系ポリマーと相溶性がないか又は少ない為に
分散が悪く、染色斑や強度低下を起こし、さらにPVA
系ポリマーの重合度が低い為に耐熱水性が不十分で実用
上多くの問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上の背景を踏まえ、
本発明の目的は鮮明で均一なカチオン染色が可能で、か
つ高強度と耐熱水性を有するPVA系繊維を提供するこ
とにある。強度、弾性率および耐湿熱性は一般に重合度
が高いほど増大する。この理由は明らかでないが、結晶
と結晶を結ぶtie分子の強化と欠陥になる分子末端数
の減少などが考えられる。一方重合度が高くなるほど染
料分子が繊維内に浸透しずらく、染色性が低下する。本
発明者らは、強度、耐熱水性のレベルを高くしたまま、
如何に均一なカチオン染色を可能にするか鋭意検討した
結果、本発明に至ったものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、高重合度のP
VA系ポリマー原料にスルホン酸塩を0.1〜5モル%
含有させ、高温で高倍率に延伸することにより、強度、
耐熱水性、カチオン可染性を満足するPVA系繊維を得
るものである。すなわち本発明は、粘度平均重合度が3
000以上のポリビニルアルコール系重合体からなり、
かつスルホン酸塩を0.1〜5モル%含有している繊維
であって、引張強度が15g/d以上、熱水溶断温度が
110℃以上であるポリビニルアルコール系繊維であ
る。
【0006】以下、本発明の内容をさらに詳細に説明す
る。本発明に言うPVA系ポリマーとは、アタクチッ
ク、シンジオタクチック、アイソタクチック、いずれの
タクチシティを有するものでも良く、ケン化度が95モ
ル%以上、好ましくは98モル%以上で、粘度平均重合
度が3000以上の直鎖状のものである。強度、耐熱水
性をより高める為に重合度は6000以上、さらには1
0000以上が好ましい。
【0007】また、本発明に言うスルホン酸塩をPVA
系ポリマーに含有させる方法としては高重合度PVAに
該スルホン酸塩を共重合する方法やスルホン酸塩を有す
る化合物を高重合度PVAに添加する方法が挙げられ
る。なお、該化合物はPVA系ポリマーとの分散性、相
溶性が高いものが好ましく、例えば重合度500以上の
PVA系ポリマーにスルホン酸塩含有モノマーが共重合
したものが挙げられる。該スルホン酸塩化合物の例とし
ては、下記化学式(1)〜(6)に示される如く、アル
キルスルホン酸塩やエチレンオキサイド付加のアルキル
スルホン酸塩の重合体あるいはそれらがPVA系ポリマ
ーと共重合したものなどが挙げられる。
【0008】
【化1】
【化2】
【化3】
【化4】
【化5】
【化6】
【0009】ただし、上記化学式中、lは5以上の整
数、mは50以上の整数、nは0以上の整数であり、l
+m+nは100以上である。またRは炭素数1〜18
の直鎖又は分岐型アルキレン基であり、Mは1価又は2
価の金属原子を表す。
【0010】本発明に用いられるスルホン酸塩基を有す
る化合物は公知であり、例えばスルホン酸塩基を有する
PVA系重合体の場合には、PVAの重合方法と同様の
方法が用いられ、具体的にはスルホン酸塩基を有するモ
ノマーと酢酸ビニルをメタノール中で溶液重合し、得ら
れた共重合体をケン化することにより得られる。この
際、高重合度のポリマーを得たい場合には、溶液重合の
際の溶液温度を低め、例えば60℃より低い温度にして
重合を行うのが好ましい。本発明で用いられる上記化学
式(1)〜(3)の重合体は、ブロック共重合体であっ
てもランダム共重合体であってもよい。上記(1)〜
(3)の化学式は、繰返単位がl個、m個あるいはn個
連続したブロック共重合体であることを意味するのでは
なく、単に繰り返し単位が分子内に連続してあるいは不
連続で合計で平均l個、m個あるいはn個存在している
ことを意味している。
【0011】さらにカチオン可染性を高める為にカルボ
キシル基変性のPVA系ポリマーや顔料、紫外線吸収
剤、酸化防止剤、架橋剤などを5重量%以下添加しても
何んら支障ないが、いずれにおいても強度や耐熱水性を
悪化させるものを多量に添加することは好ましくない。
耐熱水性が低い場合は、染色時の溶解や洗濯後の風合い
変化(柔軟性低下)などの問題が起こる。本発明に言う
スルホン酸塩はPVA系ポリマーに対し、0.1〜5モ
ル%含有していなければならず、0.1モル%未満では
カチオン可染性に乏しく、5モル%を越えると強度や耐
熱水性の低下を招き易い。好ましい含有量は0.5〜3
モル%である。
【0012】本発明に用いられるPVA系繊維はこのよ
うな少なくともスルホン酸塩を含有している重合体、好
ましくはPVA系重合体を、該PVA系重合体の場合に
は、単独で又は重合度3000以上のPVA系ポリマー
と混合して、PVA系重合体以外の場合には、PVA系
ポリマーと混合して溶剤に溶解し、湿式、乾湿式、乾式
のいずれかの方法により紡糸し、乾熱延伸することによ
り得られる。PVA系重合体の溶剤としては、グリセリ
ン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、3−メチルペンタン−1,3,5
−トリオールなどの多価アルコールやジメチルスルホキ
シド(DMSO)、ジメチルホルムアミド、ジメチルア
セトアミド、N−メチルピロリドン、1.3−ジメチル
−2−イミダゾリジノン、エチレンジアミン、ジエチレ
ントリアミンおよび水などが単独又は混合して使用され
る。さらに塩化亜鉛、塩化マグネシウム、ロダンカリ、
臭化リチウムなどの無機塩水溶液など該重合体を溶解す
るものも使用可能である。特に冷却でゲル化するような
多価アルコールやそれらと水との混合溶剤、あるいはジ
メチルスルホキシド、ジメチルホルムアミドやそれらと
水との混合溶剤などが紡糸安定となり易いので好まし
い。
【0013】紡糸方式としては、湿式、乾湿式、乾式な
ど一般に用いられるいずれの方式でも何んら支障ない
が、特に乾湿式法を用い、PVA系重合体の溶液を紡糸
ノズルより気体中へ吐出させ、直ちに低温のメタノール
やエタノールなどのアルコール類あるいはそれらと該溶
剤との混合後、さらには無機塩やアルカリを含む水溶液
に浸漬して急冷し、均質で透明なゲル繊維を得る方法が
好ましい。またゲル繊維の断面変形や膠着を防止し、か
つ紡糸時の微結晶を破壊して、延伸倍率を向上させる為
に、溶剤を含んだまま2倍以上、好ましくは4倍以上湿
延伸するのが良い。続いてメタノールやエタノールなど
のアルコール類あるいはアセトン、水などの抽出剤で該
溶剤のほとんどを除去したあと、乾燥により該抽出剤を
蒸発させる。これにより紡糸原糸が得られる。
【0014】次に該原糸を乾熱延伸するが、210℃以
上の温度で総延伸倍率を16倍以上にする必要がある。
210℃未満の温度では、PVA系繊維の結晶化を十分
に進める事が出来ず、強度や耐熱水性の低下を招くので
好ましくない。なお、重合度が高くなるにつれて、延伸
されずらくなるので、延伸を高度に行うためには延伸温
度を高めることが望ましく、その場合分解抑制剤や油剤
で延伸性や繊維性能の低下を防ぐことはより好ましい。
一方、総延伸倍率は、湿延伸倍率と乾熱延伸倍率の積で
表されるが、16倍未満では、PVA系分子鎖の配向が
不十分となり強度、弾性率が悪化する。好ましくは18
倍以上である。特に乾熱延伸倍率として2倍以上が好ま
しい。また耐熱水性を高める目的で酸架橋やホルマール
化などを行なっても何んら支障ないが、着色や強度低下
の激しいものは好ましくない。
【0015】本発明により得られる繊維は、カチオン染
料に染まり、かつ単繊維強度が15g/d以上、熱水溶
断温度が110℃以上を有し、染色条件や繰り返し洗濯
に耐えられ、かつ柔軟性や寸法安定性に問題を生じない
ものである。
【0016】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明は実施例のみに限定されるものでは
ない。なお実施例中における各種の物性値は以下の方法
により測定される。
【0017】1)PVA系ポリマーの粘度平均重合度
(PA) JIS K−6726に基づき、30℃におけるPVA
希薄水溶液の比粘度ηspを5点測定し、濃度0の場合の
極限粘度[η]を求め、さらに(1)式より粘度平均重
合度(PA)を算出した。 PA=([η]×104/8.29)1.613・・・(1)
【0018】2)スルホン酸塩の含有量 繊維試料をフラスコ内で燃焼したあと灰分を過酸化水素
水に溶解し、イオンクロマト法によりS含有量を求め、
それよりスルホン酸塩の試料に対するモル%を算出し
た。 3)単糸引張強伸度、弾性率 JIS L−1015に準じ、予め調湿された単繊維を
試長10cmになるように台紙に貼り、25℃×60%
で12時間以上放置。次いでインストロン1122 2
kg用チャックを用い、初荷重1/20g/d、引張速
度50%/minにて、破断強伸度および初期弾性率を
求め、n≧20の平均値を採用した。デニールは1/1
0g/d荷重下で30cmにカットし重量法により求め
た。なお、デニール測定後の単繊維を用いて強伸度、弾
性率を測定し、1本ずつデニールと対応させた。
【0019】4)熱水溶断温度(WTb) 単繊維25本にデニール当たり200mgの荷重をかけ
て、水を満たしたガラス製円筒状密封容器の中間に吊
し、周囲より水を1〜2℃/minの速度で加熱昇温さ
せていき、繊維が溶断したときの温度を測定した。 5)染着量 カチオン染料水溶液の染色前後の濃度を比色法により測
定し、繊維重量に対する染料付着量を算出した。
【0020】実施例1及び比較例1 粘度平均重合度が17000でケン化度が99.8モル
%のPVAに化学式(1)でl=100,m=900,
n=2,R:C(CH32−CH2,M:Naのスルホ
ン酸塩10モル%変性PVAをスルホン酸塩で1.5モ
ル%含有するように添加し、ジメチルスルホキシドでP
VA濃度が5.5重量%になるように120℃で溶解し
た。得られた溶液を150ホールのノズルより吐出さ
せ、メタノール/ジメチルスルホキシド=7/3重量
比、5℃の凝固浴で湿式紡糸した。さらに40℃メタノ
ール浴で4倍湿延伸したあとメタノールで該溶剤をほと
んど全部除去し、酸化防止剤の塩化マンガンを200p
pmと油剤を0.5%付着させて120℃で乾燥した。
得られた紡糸原糸を180℃、200℃、248℃の3
セクションからなる熱風炉で総延伸倍率が18.7倍に
なるように乾熱延伸した。得られた300d/150f
の延伸糸の単繊維強度は21.5g/d、弾性率は45
0g/dと高く、熱水溶断温度は148℃であった。
【0021】次いで該延伸糸を筒編にして、下記のカチ
オン染料液にて120℃染色した後、常法によりソーピ
ングして赤色編地を得た。 染液 Catchilon Brillant Red
4GH(保土谷化学製)2%owf 芒硝 2g/l 酢酸 1%owf 酢酸ソーダ 0.5%owf 染色条件 浴比 1:50 温度×時間 120℃×40分 染着量は91%と大部分のカチオン染料がPVA系繊維
に吸着され、得られた染色物は、染色斑のない鮮明な赤
色を示し、風合いも柔らかく繊維同志の膠着もみられな
かった。該延伸糸を糸状又は織物にして同様に染色し縫
糸や紐あるいはターポリンの基布に用いたが従来に見ら
れない鮮明な色調を有し、高付加価値な商品となった。
比較例1として実施例1で該スルホン酸塩が0.05モ
ル%含有するように添加し同様の紡糸延伸を実施した。
得られた延伸糸の単繊維強度は23.3g/d、熱水溶
解温度は755℃と良好であったが、カチオン可染性が
低く、染着量は15%でピンク色にしか染まらなかっ
た。
【0022】実施例2及び比較例2 粘度平均重合度が8000でケン化度が99.4モル%
のPVAに化学式(2)でl=80,m=1520,n
=5,R:CH2,M:Naのスルホン酸塩5モル%変
性PVAをスルホン酸塩で0.8モル%含有するように
添加し、エチレングリコールでPVA濃度が9重量%に
なるように170℃溶解した。得られた溶液を80ホー
ルのノズルより吐出させ、メタノール/エチレングリコ
ール=7/3、0℃の凝固浴を用い、乾湿式紡糸を行な
い急冷ゲル繊維を作製した。次いで40℃メタノール中
で4倍延伸したあと、メタノールで該溶剤の大部分を除
去し、120℃で乾燥した。得られた紡糸原糸を17
℃,240℃の2セクションからなる輻射炉で総延伸倍
率が19.2倍になるように乾熱延伸した。得られた2
00d/80fの延伸糸の単繊維強度は18.8g/
d,弾性率360g/dと高く、熱水溶断温度は135
℃であった。
【0023】次いで該延伸糸を筒編にして下記カチオン
染液で100℃染色したあと、ソーピングして青色繊維
を得た。 染液 Catchilon Blue CD−FRLH
(保土谷化学製)2%owf 芒硝 3g/l 酢酸 0.3g/l 染色 浴比 1:50 温度×時間 100℃×60分 染着量は83%であり染色斑のない鮮明な青色を示し、
柔い感触を示した。該延伸糸と100℃カチオン可染の
ポリエステル繊維又はナイロン繊維との交編、交織によ
りスポーツウエアやインナーなど衣料に十分使用でき、
かつPVA繊維の持つ吸湿性や強度を生かした従来に見
られない商品となった。比較例2として、実施例2で該
スルホン酸塩が6モル%含有するように添加し、紡糸延
伸したが、単繊維強度は15.4g/d、熱水溶断温度
は106℃に低下した。またカチオン染色後の編地は硬
く、繊維が一部溶解して、膠着する問題を生じた。
【0024】実施例3 化学式(1)でl=120,m=3880,n=25,
R:C(CH32CH2,M:Naのスルホン酸塩が3
モル%変性のPVA(平均重合度4500)を用い、水
でPVA濃度が11重量%になるように100℃で溶解
した。得られた溶液を1万ホールのノズルより吐出さ
せ、NaOH/Na2SO4=10/300g/lの50
℃水溶液で凝固して湿式紡糸した。次いで95℃の30
0g/lNa2SO4水溶液で5倍湿延伸したあと、H2
SO4水溶液で中和し、水洗して120℃で乾燥した。
得られた紡糸原糸を160℃,200℃,235℃の3
セクションからなる熱風炉で総延伸倍率23.5倍にな
るように延伸した。次いで耐熱水性を向上させる目的で
HCHO200g/l,H2SO450g/l,Na2
450g/lの水溶液で80℃×60分浸漬して、ホ
ルマール化処理をしたあと水洗して60℃で熱風乾燥し
た。得られた単繊維は3drで強度が16.7g/d,
熱水溶断温度が140℃を示した。その後該繊維を捲縮
・カットして紡績糸を作成し、実施例1に類似の110
℃カチオン染色を施したが、均一な鮮明色で柔らかいタ
ッチを有していた。該未染色のカット綿又は紡績糸にカ
チオン可染ポリエステルやアクリル、ナイロンなどの化
合織を混綿、混繊、交編、交織などする事により従来に
ない強度や吸湿性をもつカラフルな作業服として期待で
きるものであった。
【0025】
【発明の効果】本発明のPVA系繊維は、カチオン染料
で染色可能であり、鮮やかに発色させることができる。
さらに本発明の繊維は、単繊維強度が15g/d以上、
熱水溶断温度が110℃以上と極めて優れており、染色
条件や繰り返し洗濯に耐えかつ柔軟性や寸法安定性に関
しても大きな問題を生じない。したがって、本発明の繊
維を、カチオン染料可染性の繊維、例えばスルホイソフ
タル酸塩を共重合したポリエステル繊維と混紡、混繊、
交編織等を行い、カチオン染料で染色することにより、
一般に強度の低い該ポリエステル繊維を補強し、かつ色
むらの等の問題を有しない繊維製品が得られることとな
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮木 良樹 岡山県倉敷市酒津1621番地 株式会社クラ レ内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粘度平均重合度が3000以上のポリビ
    ニルアルコール系重合体からなり、かつスルホン酸塩を
    0.1〜5モル%含有している繊維であって、引張強度
    が15g/d以上、熱水溶断温度が110℃以上である
    ポリビニルアルコール系繊維。
JP21681894A 1994-09-12 1994-09-12 ポリビニルアルコール系繊維 Pending JPH0881819A (ja)

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