JPH088406Y2 - 走査型トンネル顕微鏡用電圧検出器 - Google Patents

走査型トンネル顕微鏡用電圧検出器

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JPH088406Y2
JPH088406Y2 JP1990110187U JP11018790U JPH088406Y2 JP H088406 Y2 JPH088406 Y2 JP H088406Y2 JP 1990110187 U JP1990110187 U JP 1990110187U JP 11018790 U JP11018790 U JP 11018790U JP H088406 Y2 JPH088406 Y2 JP H088406Y2
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piezo actuator
voltage
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tunnel current
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剛 小山内
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Description

【考案の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 本考案は、走査型トンネル顕微鏡に使用される電圧検
出器に関する。
B.考案の概要 本考案の電圧検出器は、走査型トンネル顕微鏡におい
て、トンネル電流が指定値となる時のピエゾアクチュエ
ータに印加する電圧値を保持するサンプルホールド回路
と、このサンプルホールド回路に保持した電圧値とピエ
ゾアクチュエータ回路に印加される電流との差を演算す
る減算器と、この減算器により演算された差をデジタル
信号に変換するA/D変換器と、このA/D変換器により変換
されたデジタル信号が零となるように電流コントロール
アンプを介してピエゾアクチュエータに印加される電流
を制御する制御回路とからなるので、検出分解能を維持
したまま、A/D変換器としては低価格で入手容易なもの
が使用でき、この為コストが低減する利点がある。
C.従来の技術 第2図に従来の走査型トンネル顕微鏡の原理を示す。
同図に示すように、導電性物質である試料1と探針2
の間にバイアス電圧を印加し、両者のギャップ長を狭め
て行くと、トンネル電流が流れ出し、このトンネル電流
はギャップ長に比例して指数関数的に増加する。
ここで、このトンネル電流を検出し、探針2を支持す
るピエゾアクチュエータ3を位置制御回路4により制御
して、試料1表面と探針2とのキャップ長を一定とすれ
ば、トンネル電流を一定とすることができる。逆に、ト
ンネル電流が一定となるようにピエゾアクチュエータ3
を制御すれば、ギャップ長も一定となり、ここで、探針
2の試料1に沿った水平方向位置と、試料1に対し垂直
方向位置をモニタすれば、試料1である試料の表面の凹
凸を観測することが出来る。
例えば、従来の走査型トンネル顕微鏡は、第5図に示
す構成となっている。
同図に示すように、導電性物質である試料1と探針2
との間には、バイアス電圧が印加される一方、この探針
2はピエゾアクチュエータ3により支持されている。ピ
エゾアクチュエータ3は、第3図に示すように電圧を印
加する方向により3方向に変位し、支持する探針2を三
次元的に移動できるものである。ここで、試料1の表面
に沿った平面をx−y平面とし、試料1に対し垂直な方
向をz方向とする。ピエゾアクチュエータ3に対するz,
x,y方向に関する印加電圧は、それぞれハイボルテージ
アンプ5,6,7により増幅されて供給される。ハイボルテ
ージアンプ5には、トンネル電流コントロール回路8
と、制御回路である中央演算回路(以下、CPUと言う)
9からの信号が入力される。トンネル電流コントロール
回路8には、探針2からトンネル電流が検出して入力さ
れている。また、ハイボルテージアンプ5からピエゾア
クチュエータ3に供給されるz方向についての印加電圧
は、電圧検出器として使用されるA/D変換器10により、
検出されデジタル化されて、CPU9に入力される。
従って、例えば、ピエゾアクチュエータ3にz方向に
ついての印加電圧を印加するとにより、試料1と探針2
とのギャップを狭めて、トンネル電流を試料1と探針2
との間で発生させ、このトンネル電流がある指定値とな
ったことが、トンネル電流コントロール回路8で検出さ
れたら、その時にハイボルテージアンプ5からピエゾア
クチュエータ3に供給されるz方向の印加電圧をA/D変
換器10により検出して、その値をデジタル信号に変換し
て、CPU9はその値を保持する。CPU9は、この保持した値
に比較してA/D変換器10により検出される信号が低い
か、又高いかにより、トンネル電流コントロール回路8
を介してハイボルテージアンプ5を制御することによ
り、トンネル電流を一定とすることが出来る。この状態
のまま、関数発生器11からの信号をハイボルテージアン
プ6,7に入力して、ピエゾアクチュエータ3をx−y方
向に変位することで、探針2を試料1の表面に沿って移
動させることができる。
D.考案が解決しようとする課題 前述したように走査型トンネル顕微鏡では、探針2が
支持されているピエゾアクチュエータ3の印加電圧を検
出し、第3図に示すピエゾアクチュエータ3の印加電圧
と変位量から、ピエゾアクチュエータの変位を求め、こ
れにより探針2の位置を測定している。
走査型トンネル顕微鏡は、物質の原子レベルの表面状
態を観察するので、ピエゾアクチュエータ3の分解能は
0.1Å以下が要求され、しかも、探針2と試料1の表面
との初期設定、つまり、トンネル電流が流れ出す状態ま
で、ギャップを小さくすることを簡単にするため、ピエ
ゾアクチュエータの最大変位は0.1μmが要求される。
この為、具体的には、20Å/V程度のピエゾアクチュエ
ータが採用され、従って、100V印加で0.2μm、1mV印加
で0.02μmの変位となる。この場合、印加電圧は1mV〜1
00Vまで変化するから、これを単一の電圧検出器で測定
しようとすれば、100V/1mV=105≒217即ち、17ビットの
A/D変換器10が必要となる。
ところが、17ビットのA/D変換器は非常に高価である
か或いは市販されていない状況である。
この為、単一のA/D変換器でピエゾアクチュエータ3
の印加電圧を全範囲に渡り測定することは事実上不可能
といってもよい。
しかし、走査型トンネル顕微鏡では、トンネル電流が
発生する状態で、試料1の表面観察を原子レベルで行う
には、ピエゾアクチュエータ3の変位量は10Å以下の変
位で充分である。
つまり、第4図のようにピエゾアクチュエータ3の印
加電圧としては、平均値をV0とすると、V0±0.5V程度の
範囲を検出することができれば充分である。
従って、第4図の場合には、最小1mV〜最大1Vの電圧
を測定するために、1V/1mV=103≒210、即ち、10ビット
のA/D変換器で良いことになる。
本考案は、上記従来技術に鑑みて成されたものであ
り、走査型トンネル顕微鏡のピエゾアクチュエータ印加
電圧を高価な高分解能のA/D変換器を使用することな
く、安価で低分解能のA/D変換器を使用しても確実に検
出することができる電圧検出器を提供することを目的と
するものである。
E.課題を解決するための手段及び作用 係る目的を達成する本考案の目的は試料表面と探針と
の間にバイアス電流を印加すると共に該探針を支持する
ピエゾアクチュエータに電圧を印加して前記ピエゾアク
チュエータを変位させることにより、前記探針と前記試
料表面の間隔を狭めて、前記試料表面と前記探針との間
にトンネル電流を発生させた後、前記トンネル電流が指
定値となるように前記ピエゾアクチュエータに電圧を印
加しつつ前記探針を前記試料表面に沿って移動させる走
査型トンネル顕微鏡おいて、前記トンネル電流が前記指
定値となる時の前記ピエゾアクチュエータに印加する電
圧値を保持するサンプルホールド回路と、このサンプル
ホールド回路に保持した電圧値と前記ピエゾアクチュエ
ータ回路に印加される電流との差を演算すると減算器
と、この減算器により演算された差をデジタル信号に変
換するA/D変換器と、このA/D変換器により変換されたデ
ジタル信号が零となるように電流コントロールアンプを
介して前記ピエゾアクチュエータに印加される電流を制
御する制御回路とを有することを特徴とする。
制御回路は、探針からのトンネル電流が指定値にな
り、トンネル電流が発生したことを確認すると、サンプ
ルホールド回路にサンプルゲートパルスを出力する。サ
ンプルホールド回路は、トンネル電流が指定値となった
時のピエゾアクチュエータの印加電圧値を保持する。減
算器14では、ピエゾアクチュエータに供給される印加電
圧値と、サンプルホールド回路13に保持された印加電圧
値を比較し、その差を演算する。演算された差は制御回
路に入力され、この差が零となるように、トンネル電流
コントロール回路を介して制御する。そして、この状態
のままで、探針が試料の表面に沿って移動するようピエ
ゾアクチュエータに印加電圧を加える。
F.実施例 以下、本考案について、図面に示す実施例を参照して
詳細に説明する。
本考案に係る走査型トンネル顕微鏡の一実施例を第6
図に示す。
同図に示すように、導電性物質である試料1と探針2
との間には、バイアス電圧が印加される一方、この探針
2はピエゾアクチュエータ3により支持されている。
ピエゾアクチュエータ3は、第3図に示すように電圧
を印加する方向により3方向に変位し、支持する探針2
を三次元的に移動できるものである。
ピエゾアクチュエータ3に対するz,x,y方向に関する
印加電圧は、それぞれハイボルテージアンプ5,6,7によ
り増幅されて供給される。ハイボルテージアンプ5に
は、トンネル電流コントロール回路8、制御回路である
中央演算回路(以下、CPUと言う)9からの信号が入力
される。
トンネル電流コントロール回路8には、探針2からト
ンネル電流が検出して入力されている。
更に、本考案では、A/D変換器10、バッファ12、サン
プルホールド回路13及び減算器14からなる電圧検出器が
設けられている。
バッファ12には、ハイボルテージアンプ5からピエゾ
アクチュエータ3に供給されるz方向についての印加電
圧が入力され、また、サンプルホールド回路13には、CP
U9からのサンプリングゲートパルスが入力され、入力さ
れた時にバッファ12に入力された印加電圧値が保持され
るようになっている。
減算器14では、バッファ12に入力された印加電圧と、
サンプルホールド回路13に保持された印加電圧が比較さ
れ、その差が演算される。
A/D変換器10には、減算器14により演算された差が入
力され、デジタル信号に変換される。その値はCPU9に入
力される。
CPU9は、探針2からのトンネル電流がある指定値にな
り、トンネル電流が発生したことを確認すると、サンプ
ルホールド回路13にサンプルゲートパルスを出力する。
従って、サンプルゲートパルスがサンプルホールド回
路13に出力されると、サンプルホールド回路13は、トン
ネル電流が指定値となった時のピエゾアクチュエータ3
に対するz方向についての印加電圧値V0が保持される。
そして、減算器14では、バッファ12に入力される電圧
値Vと、サンプルホールド回路13に保持された印加電圧
値V0が比較され、その差|V0−V|を演算する。演算され
た差|V0−V|がCPU9に入力され、この|V0−V|が零とな
るように、トンネル電流コントロール回路8を介してハ
イボルテージアンプ5が制御される。
この状態のままで、トンネル電流コントロール回路8
によりピエゾアクチュエータ3にx,y方向の印加電圧が
加えられて、探針2が試料1の表面に沿って移動させら
れる。
ここで、上記サンプルホールド回路13に保持される電
圧値V0として、第4図に示すようにトンネル電流発生状
態における平均値とすると、その状態における印加電圧
Vは一般にV0±0.5Vで変化する。
従って、最小1mvから最大1Vの電圧を変換できるA/D変
換器、つまり、1V/1mV=103≒210、即ち10ビットのA/D
変換器を使用すれば、原子レベルの表面観察が可能とな
る。但し、20Å/V程度のピエゾアクチュエータを使用す
るものとする。
上記構成を有する本実施例の走査型トンネル顕微鏡用
電圧検出器は、原子レベルの表面観察を行うための高い
分解能(0.02Å)を得るために、A/D変換器としては、1
0ビット程度のもので良く、従来の17ビット程度のもの
を必要としない。この為、高価で入手困難なA/D変換器
が不要となり、この結果、電圧検出器のコストを低減す
ることが出来る。
また、サンプルホールド回路13、減算器14のみの追加
であるので、構成が簡単である厭う利点もある。
尚、上記実施例は、走査型トンネル顕微鏡に本考案を
適用したものであるが、本考案は、これに限ることなく
適用することが出来るものである。
G.考案の効果 以上、実施例に基づいて具体的に説明したように、本
考案はサンプルホールド回路で予め保持された電圧と、
現在の電圧との差を減算器で求めて、これをA/D変換器
でデジタル化するのであるから、A/D変換器としては低
価格で入手容易なもので良い。この為、コストの低減と
なる。尚、従来と同様な高度の分解能を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例に係る走査型トンネル顕微鏡
の回路図、第2図は走査型トンネル顕微鏡の原理図、第
3図はピエゾアクチュエータの印加電圧と変位の関係を
示すグラフ、第4図は探針を水平方向に走査する時のz
方向印加電圧を示すグラフ、第5図は従来の走査型トン
ネル顕微鏡の回路図である。 図面中、 1は試料、2は探針、3はピエゾアクチュエータ、4は
位置制御回路、5,6,7はハイボルテージアンプ、8はト
ンネル電流コントロール回路、9はCPU(制御回路)、1
0はA/D変換器、11は関数発生器、12はバッファ、13はサ
ンプルホールド回路、14は減算器である。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料表面と探針との間にバイアス電流を印
    加すると共に該探針を支持するピエゾアクチュエータに
    電圧を印加して前記ピエゾアクチュエータを変位させる
    ことにより、前記探針と前記試料表面の間隔を狭めて、
    前記試料表面と前記探針との間にトンネル電流を発生さ
    せた後、前記トンネル電流が指定値となるように前記ピ
    エゾアクチュエータに電圧を印加しつつ前記探針を前記
    試料表面に沿って移動させる走査型トンネル顕微鏡おい
    て、前記トンネル電流が前記指定値となる時の前記ピエ
    ゾアクチュエータに印加する電圧値を保持するサンプル
    ホールド回路と、このサンプルホールド回路に保持した
    電圧値と前記ピエゾアクチュエータ回路に印加される電
    流との差を演算する減算器と、この減算器により演算さ
    れた差をデジタル信号に変換するA/D変換器と、このA/D
    変換器により変換されたデジタル信号が零となるように
    電流コントロールアンプを介して前記ピエゾアクチュエ
    ータに印加される電流を制御する制御回路とを有するこ
    とを特徴とする走査型トンネル顕微鏡用電圧検出器。
JP1990110187U 1990-10-23 1990-10-23 走査型トンネル顕微鏡用電圧検出器 Expired - Lifetime JPH088406Y2 (ja)

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