JPH0884740A - 治療装置 - Google Patents

治療装置

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JPH0884740A
JPH0884740A JP6246843A JP24684394A JPH0884740A JP H0884740 A JPH0884740 A JP H0884740A JP 6246843 A JP6246843 A JP 6246843A JP 24684394 A JP24684394 A JP 24684394A JP H0884740 A JPH0884740 A JP H0884740A
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JP
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treatment
ultrasonic
irradiation
therapeutic
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JP6246843A
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English (en)
Inventor
Takuji Suzuki
琢治 鈴木
Katsuhiko Fujimoto
克彦 藤本
Yoshiharu Ishibashi
義治 石橋
Mariko Shibata
真理子 柴田
Satoshi Aida
聡 相田
Kazuya Okamoto
和也 岡本
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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  • Magnetic Resonance Imaging Apparatus (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 予期しない部位への超音波照射による副作用
を抑制して治療対象部位に十分な熱変性を起こさせるこ
とができる安全・確実な治療装置を提供する。 【構成】 超音波源102からの超音波を患者103体
内の治療対象部位に集束させて照射するアプリケータ1
0と、患者体内の3次元画像情報を取得するためのMR
I装置と、3次元画像情報から治療対象部位の3次元領
域を複数のセクションに、各セクションを複数の部分領
域に分割する手段と、複数の部分領域に対して(a) 超音
波源に対してより遠いセクションに属する部分領域から
順に超音波を照射する、(b) 時間的に連続またする超音
波照射対象の部分領域間の距離を所定距離以上離す、
(c) 空間的に連続する超音波照射対象の部分領域間の時
間間隔を所定時間以上空ける、の3原則を満たす手順で
照射させる制御を行う照射制御手段とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波を使用して生体
内の腫瘍などを治療する超音波治療装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
(1)近年、MIT(Minimally Invasive Treatment)
とよばれる最少侵襲治療の流れが医療の各分野で注目を
集めている。その一例として、結石症の治療に体外から
強力超音波を照射し、無侵襲的に結石を破砕治療する結
石破砕装置の実用化が挙げられ、これが泌尿系結石の治
療法を大きく様変わりさせている。この結石破砕装置に
使用される強力超音波の発生法としては、水中放電方
式、電磁誘導方式、微小爆発方式およびピエゾ方式等が
知られている。これらのうち、特にピエゾ素子によって
協力超音波を発生させるピエゾ方式は、例えば特開昭6
0−145131、USP−4526168等に記載さ
れているように、小焦点にできる、消耗品がない、強力
超音波圧力を任意にコントロールできる、複数のピエゾ
素子にかかる駆動電圧を位相制御することで焦点位置を
任意にコントロールできる等、優れた長所があり、注目
されている。
【0003】一方、腫瘍の治療の分野でもMITは1つ
のキーワードとなっている。特に悪性新生物、いわゆる
癌の場合、その治療の多くを外科的手術に頼っている現
状から、本来その臓器が持つ機能や外見上の形態を大き
く損なう場合が極めて多く、生命を長らえたとしても患
者にとって大きな負担が残ることから、QOL(Quality
Of Life) を考慮した侵襲の少ない治療法および治療装
置の開発が強く望まれている。
【0004】このような流れの中、癌の治療技術の一つ
としてハイパーサーミア療法が注目されるようになって
きた。これは、腫瘍組織と正常組織の熱感受性の違いを
利用して、患部を42.5℃以上に加温・維持すること
で癌細胞のみを選択的に死滅させる治療法である。加温
の方法としてはマイクロ波等の電磁波を用いる方法が先
行しているが、この方法では生体の電気的特性により深
部の腫瘍を選択的に加温することは困難であり、深さ5
cm以上の腫瘍に対しては良好な治療成績は望めない。
そこで、深部腫瘍の治療には集束性が良く深達度の高い
超音波エネルギーを利用する方法が考えられている(特
開昭61−13955)。
【0005】また、この加温治療法を更に進めて、ピエ
ゾ素子より発生した超音波を患部に集束させて腫瘍部分
を80℃以上に加熱し、腫瘍組織を瞬時にタンパク変性
ないし熱変性させて壊死させる治療法も報告されている
(G.Vallancien et.al.: Progress in Uro.1991,1,84-8
8 、特開昭61−13955、特願平3−306106
等)。この治療法では、焦点近傍の限局した領域に非常
に強い強度の超音波が投入されるために、従来のハイパ
ーサーミアとは異なり、腫瘍の存在する領域を焦点をス
キャンしながら万遍なく照射する必要がある。特に数千
W/cm2 という強力超音波を照射する際には、照射に
伴って発生するキャビテーションや患部の熱変性による
音響特性の変化が大きな問題となると考えられる。キャ
ビテーションが発生した領域では超音波による発熱が起
こり易くなり、ある位置に強力超音波を照射した直後に
その近接した場所に次の照射を行うと、前回の照射で発
生したキャビテーションによって予期しない位置に発熱
が惹起され、時には副作用の原因となる可能性もある。
【0006】この問題点を解決するために、近接した部
位に連続して強力超音波を照射しないように制御する方
法が提案されている(特願平4−43603)。しか
し、この方法では近接した部位に強力超音波を照射せざ
るを得ない場合にどの様に照射を制御するかに関する記
述はなされていなかった。
【0007】(2)また、超音波による発熱ではなく、
結石を破砕するような強力なパルス状の強力超音波を癌
に照射し、その機械的な力で細胞を壊死させる治療法も
研究されている(例えば、Hoshi, S. et al.: J. Urolo
gy, Vol.146:439, 1991.)。ところで、これらの超音波
治療装置を用いると、開腹する必要がないことから患者
にかかる負担を軽減できるが、反面、直接患部を目視す
ることができないために、治療に際しては体内の必要な
情報及び治療目標の位置等を得るための手段が必要とな
る。
【0008】従来の超音波治療装置においては、強力超
音波の焦点を位置決めする際、超音波断層像を用いてる
方法があるが、治療対象である腫瘍は3次元的に複雑な
形状を呈することが多く、2次元画像では腫瘍全体を万
遍なく治療することは非常に困難である。そこで、特開
昭61−209643のように超音波を用いた3次元画
像との組合せも提案されているが、超音波では骨や肺な
どの含気臓器の後方が見えず、超音波情報を基にしても
正確な3次元画像は得られない。また、この従来例では
単に焦点と治療部位の相対位置を確認するだけであり、
治療の効果を判定する手段がなく、数週間から数カ月後
にならないと治療の継続・終了の決定が出来なかった。
【0009】そこで、上述した超音波治療装置と、生体
内の3次元情報を収集し体内の画像を表示するMRI
(磁気共鳴イメージングシステム)あるいはX線CTと
組み合わせて用いる方法も考えられている。例えば、特
開平2−161434にMRI画像に基づき穿刺等の治
療を行う装置が述べられている。
【0010】さらに、特願平5−228744には、超
音波治療装置において正常組織への誤照射の防止と確実
な治療を行うために、画像診断装置を用いて患部が確実
に高温になり、また周辺の正常組織に過熱が起きていな
いことをリアルタイムにモニタリングすることと、これ
による加温位置の計測について述べられている。例え
ば、MRIの化学シフトの温度依存性を用いて非侵襲温
度計測が可能である(Y.Ishihara et al.: Proc. 11th A
nn. SMRM Meeting, 4803, 1992) 。ここでは、静磁場分
布を位相分布に置き換えて撮像するフェーズマッピング
法を用いて温度変化による化学シフトの変化分を測定し
ている。
【0011】この様な加温治療を行うときに最も問題に
なるのは、治療対象の動きである。生体では呼吸、拍動
その他の不可避な動きが存在し、これにより以下のよう
な問題が生じる。
【0012】第1に、治療対象が動くと、治療前に治療
計画で設定した治療予定部位と異なる部位への超音波照
射を行うことになり、正常組織を傷つけることになる。
第2には、前述の温度計測を行うときにフェーズマッピ
ング法を用いると加熱前に参照画像を取得し、これとの
各画像ピクセル毎の差分を計算する必要がある。また加
熱による熱変性部は緩和時間が変化することから変性部
を画像化して治療効果の確認に使用でき(特願平05−
228744)、この際治療前の画像との差分を計算す
るとより変性部を明瞭に観察できる。しかしこれらのよ
うに差分を取る場合、撮像間で治療対象が動くと違うピ
クセル間の差分を計算することになるので誤差を発生す
る。
【0013】これらの影響を低減するためには、対象の
動きベクトルを検出することが必要となる。これにより
動きに対して治療エネルギーの照射位置を変更し、動き
に追従することができ、また差分処理を行う画像を動い
た分だけ補正して差分処理を行うことで誤差が低減でき
る。特開昭62−217976には、超音波温度分布計
測装置において撮像プローブに摂動を加え、相関係数の
大きな方向へ撮像面を移動することで、動きに追従して
同一関心領域での差分を計算する装置が述べられてい
る。
【0014】動きベクトル検出法に関しては、画像処理
の分野でいくつか方法が考えられている。パターンマッ
チング法、勾配法など画像データそのままを利用した方
法が一般的であるが(摂動を加えて相関係数を計算する
方法と本質的には等価)、画像のフーリエ変換を行い、
空間周波数領域の積、あるいは商の逆フーリエ変換を計
算し、相互相関関数、あるいはインパルス応答を計算す
ることでも動きベクトルが計算できる(吹抜 敬彦著、
「TV画像の多次元信号処理」、日刊工業新聞社)。
【0015】しかし、動きを検出するのに一般的なパタ
ーンマッチング法などを用いると、画像を徐々にずらし
てその都度画像間の最小自乗誤差を計算するので、特に
3次元の場合、動きベクトルを計算するまでに膨大な計
算量を必要とする。前述のように相関係数を計算するこ
とでも動きを検出することができるが、3次元的な摂動
を与えてそれぞれの相関係数を計算するので、動きベク
トルの検出には時間がかかる。相互相関関数を計算する
場合でも、実時間上でそのまま計算すると2次元の畳み
込み積分を計算することとなり、やはり処理に時間がか
かる。しかし対象の移動に対し追従するためにはリアル
タイムな動きの情報が必要である。
【0016】(3)さらに、特願平05−228744
には、組織の熱変性により緩和時間T1、T2が変化す
るため、これらの強調画像で熱変性部を描出する事がで
き治療効果確認が可能であることが述べられている。
【0017】(4)また近年、外部からアクセスの容易
なオープンタイプのマグネットを持つMRIシステムが
多く発表されてきており、これを手術等のモニタ用MR
Iとして利用することについて特開平4−312446
等で述べられている。このようなMRIでは術者がMR
Iでモニタを行いながら治療をおこなうことができる。
【0018】一方、MRIにおいてx,y,zそれぞれ
の方向への選択励起を行うことで任意の位置の1ポイン
トのみを励起することも可能である。また一回の励起で
任意の部位に任意の形状で励起を行う技術も報告されて
いる(C.J.Hardy, and H.E.Cline, Journal of Magnetic
Resonance, vol.82, pp.647-654, 1989) 。これを用い
るとある位置のNMR 信号のみを得ることができる。1回
の励起で3次元的に局所励起することもできる(J.Pauly
et al.:"Three-Dimensional π Pulse",Proc. 10th A
nn.SMRM Meeting, 493, 1991 )。またこれらを超音波な
どによる加熱治療の温度モニタのシーケンスに適応する
ことも考えられている(米国特許第5,307,812
号)。
【0019】また、集束超音波による加熱治療の肉片を
用いた実験では、照射時間を長くすると変性領域が照射
軸に沿って手前側に広がるという結果が得られており、
必ずしも加熱領域が焦点に一致しないことが分かってき
ている( 藤本ら、日本ME学会雑誌論文号 JJME ,vol.
32 Suppl., pp.125)。よって治療時の温度モニタが非常
に重要となってくる。
【0020】(5)さらに、患者体内の治療部位をモニ
タリングする手段として、例えば結石破砕装置では、特
開昭63−5736公報に提案されているごとく、結石
破砕用の強力な超音波パルス(衝撃波)の非照射時に結
石探査用の微弱な超音波を照射して結石からの反射信号
を解析し、結石と焦点が一致したときのみ衝撃波を照射
する装置が知られている。また、強力超音波による加温
治療装置においては、特開平4−43603公報に記載
されているがごとく、MRI、CTや超音波診断装置を
用いたモニタリングシステムが提案されている。しか
し、モニタリング装置に超音波診断装置を用いた加温装
置では、治療用超音波がモニタリングに対して影響を与
え、治療中のリアルタイムモニタリングが行えないとい
う問題があった。
【0021】この問題に対しては、特願昭60−241
436公報で提案されているように生体内画像に対して
治療用超音波が影響を与えないように、生体内画像非構
成時に治療用超音波を照射する装置が知られている。ま
た、MRIやCTを用いてモニタリングを行う超音波加
温装置では、モニタリング専用の装置を治療エネルギ源
とは別個に用意しなければならず、装置の設置スペース
の増加やコストの負担が大きくなるという欠点があっ
た。
【0022】以上の問題点に対し、特開平5ー1943
59公報に記載されているように、結石破砕用ピエゾ素
子と加温・加熱治療用ピエゾ素子を一体化した治療用超
音波エネルギ発生源が提案され、加温・加熱治療中は結
石破砕用ピエゾ素子を治療領域調査用の微弱超音波発生
源として用いた装置が知られている。
【0023】(6) ところで、前述のように体外から
超音波を集束させる超音波治療装置においては、骨が上
部にある様な部位、例えば脳や肝臓などを治療する際、
治療用超音波が反射されてしまうため、十分なエネルギ
を患部に照射する事が困難であった。また、身体の中心
部付近の非常に深い部位を治療する場合は、超音波の進
達度を上げるために周波数を下げねばならず、このため
焦点サイズが大きくなってしまう問題があった。ここで
超音波焦点の方位方向のサイズWは、R/A*f(A:
振動子直径、R:振動子曲率、f:超音波周波数)に比
例、つまり周波数fに反比例する事が知られている。
【0024】この様な問題を解決するため、近年、治療
用超音波を照射するトランスジューサを体腔内に入れて
治療しようという試みが始められている。例えば、N.T.
Sanghvi らのNoninvasive transrectal ultrasound dev
ice for prostate tissue visualisation and tisue ab
lation in the focal zone using high intensity foc
used beam.,J Ultrasound Med.,1991;10:104-109におい
ては、直腸内にトランスジューサを挿入し、経直腸壁的
に肥大した前立腺を治療する試みが報告されている。
【0025】(7)また、前述した腫瘍治療装置では焦
点を位置決めする際、超音波断層像を用いているが、治
療対象である腫瘍は3次元的に複雑な形状を呈すること
が多く、2次元画像では腫瘍全体を万遍なく治療するこ
とは非常に困難である。そこで、特開昭61−2096
43号公報に記載されているように超音波を用いた3次
元画像との組合せも提案されているが、超音波では骨や
肺などの含気臓器の後方が見えず、超音波情報をもとに
しても正確な3次元画像は得られなかった。
【0026】しかも、従来例では単に焦点と治療部位の
相対位置を確認するだけであり、治療の効果を判定する
手段がなく、数週間から数カ月後にならないと治療の継
続・終了の決定が出来なかった。そこで、CTとして生
体内の3次元情報を収集し、体内の画像を表示するMR
Iを用いる方法が考えられる。しかし、MRIでは必ず
しも画像再構成がリアルタイムに行われる訳ではない。
このため患者の呼吸や体動等による速い動きをとらえる
事が出来ない。この動きによる誤照射を防ぐ意味でCT
に加えて超音波画像装置を併用する場合がある(特開平
5−300910号公報)。このとき断層像を得る超音
波プローブと治療用超音波の焦点との相対位置を求める
手段を設ける事で、超音波画像上に焦点位置を表示した
り、さらにCTで得られた2次元または3次元の体内画
像上にその時表示している超音波断層像の位置を示し、
先に立てた治療計画に則って超音波断層像を利用する事
が出来る。
【0027】さらに、MRIのT2画像では、熱による
組織変性状況を確認できることが報告されている(Fere
nc A. Jolesz et al.:MR Imaging of Laser-Tissue Int
eractions )。従って、治療前後にこれら2つのMRI
画像の差を観測すれば、本治療による生体作用・治療効
果の判定が可能であり、未治療部を確認しながら治療で
きるので、最小限の照射で十分な治療効果を確保でき
る。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】
(1)従来の超音波治療装置においては、体内の腫瘍領
域の治療の際に最適な照射位置制御がなされていないた
めに、予期しない部位に影響が及んだり、狙った部位に
十分な熱変性を惹起できない可能性があった。
【0029】本発明の第1の目的は、予期しない部位へ
の超音波照射による副作用を抑制して治療対象部位に十
分な熱変性を起こさせることができる安全・確実な治療
装置を提供することにある。
【0030】(2)従来の超音波治療装置においては、
治療対象が動くと治療予定部位と異なる部位への超音波
照射を行うことになるため、正常組織を傷つけるおそれ
があり、これを避けるために動きベクトルを検出して治
療用エネルギーの照射位置を変更する場合、一般的なパ
ターンマッチング法や相関係数の計算により動きベクト
ルを検出する方法では検出には時間がかかり、治療対象
の移動に対し追従できるようなリアルタイムの動き検出
ができないという問題があった。
【0031】本発明の第2の目的は、MRI特有の処理
手順を利用して複数の画像間の撮像対象の動きをリアル
タイムに検出して、常に動きに追従した形で正確に治療
が行うことができる治療装置を提供するにある。
【0032】(3)特願平5−228744で述べられ
いる誤照射防止機能は事前のチェック機能であり、実際
の治療照射中の温度モニタは行っていない。しかし、生
体は呼吸移動、体動などの動きがあり、治療照射を行っ
ているときに動くおそれもある。このような場合の照射
状態の異常のチェックとして温度計測が重要になる。し
かし加熱治療では、焦点部位を瞬間的に高温にして治療
するので、温度計測にはかなり高い時間追従性(リアル
タイム性)が必要となる。それに対しエネルギー照射位
置は予め分かっているので計測範囲は限定でき、また温
度分布はなだらかであることが分かっているので通常の
画像程の高い空間分解能は得られなくても十分である。
また温度のほかに治療効果を示すデータを高い時間分解
能で得る必要もあり、時間分解能を最優先する計測法が
必要である。
【0033】しかしこのような温度計測を行うとき、分
布として捉えようとすると、1つの画像を撮像するのに
例えば通常のスピンエコーシーケンスでは一回の励起に
かかる時間(繰り返し時間)にエンコード回数をかけた
時間必要である。たとえば繰り返し時間が2秒でエンコ
ード回数128回であれば5分程度必要である。これに
対しフィールドエコーなどの高速撮像、エコープラナー
などの超高速撮像が考案されているが、フィールドエコ
ーでも撮像に数秒必要で、また超高速撮像でも数100
ms必要である。また撮像は高速であっても、その後の
再構成処理にある程度時間が必要であり、結果として数
秒程度のタイムラグが生じてしまい、正確な温度制御が
不可能となる。加熱治療では瞬間に高温に至るので数秒
のタイムラグは危険である。
【0034】本発明の第3の目的は、治療照射中に特定
部位のみの温度情報をリアルタイムに得ることでエネル
ギー照射が正常であるかを実際の治療中にチェックでき
る正確・安全な治療装置を提供することにある。
【0035】(4)超音波治療を行う際には、誤照射防
止のための温度モニタが非常に重要となるが、超音波モ
ニタでは高精度に温度分布を測定することができない。
MRIでは温度分布計測は可能であるが、治療用超音波
の照射方向は任意であり、超音波トランスデューサ3次
元撮像が必要となり通常の撮像法では撮像に時間が掛か
りリアルタイム性が悪く、治療の効率が非常に悪くな
る。
【0036】特にオープンタイプのMRIを用い、ハン
ドプローブタイプの超音波治療装置を術者が直接操作す
る場合には、術者が治療装置の位置合わせのために見た
い領域は治療部位近傍であり、治療装置の位置、角度に
応じて撮像領域を制御しないと治療領域が撮像領域から
はずれてしまったり、不用意に広い領域を撮像するため
に撮像時間がかかりすぎて治療の効率が悪くなる。よっ
てMRIにおいても、超音波プローブを操作するのと同
等の手軽さとリアルタイム性を持つ温度分布計測の可能
なMRIモニタリングによる超音波治療装置が望まれ
る。
【0037】また変性が進むに伴い、照射軸に沿って手
前側に変性領域が広がることから、照射軸上の温度分布
をモニタするのが最も重要となる。局所励起で焦点を含
む1ラインの温度分布を得ていても、照射軸に沿ってい
ないと照射軸の手前方向に加熱領域が変位してきたとき
撮像ラインからはずれて温度モニタが不可能になってし
まう。
【0038】本発明の第4の目的は、常に治療対象部位
について高速に温度モニタを行うことができる治療装置
を提供することにある。
【0039】(5)治療用衝撃波パルス非照射時に焦点
調査用超音波を照射する装置では、治療用超音波をパル
スモードで動作させなければならないため、治療が間欠
的となってしまい効率が悪い。また、生体内画像非構成
時に治療用超音波を照射する装置では、リアルタイムモ
ニタリングが不可能である。さらに、加温・加熱治療中
に結石破砕用ピエゾ素子を用いて治療領域の変化をモニ
タリングする超音波治療装置では、結石破砕用超音波発
生源とそれとは基本周波数が異なる加温・加熱治療用超
音波発生源を同一のアプリケータ上に配置してあるた
め、アプリケータが大きくなるばかりでなく、基本周波
数の違う駆動手段が2種類必要という問題点があった。
【0040】本発明の第5の目的は、上記のような問題
を伴うことなく治療対象のリアルタイムモニタリングを
可能とし、正確・安全な治療装置を提供することにあ
る。
【0041】(6)前述した経直腸的に使用する装置の
ように、治療対象位置が壁から近い場合は、前式に示し
たように距離Rが小さいために、治療用超音波振動子の
直径Aが小さくても十分に集束でき、しかも周波数も高
くできるためさらに集束させてピーク超音波強度を高め
る事が可能であった。また、直腸が比較的大きな管腔で
あり、患者への苦痛も比較的少ない場所である事から比
較的大きなトランスジューサを挿入することが容易であ
った。
【0042】ところが、経口的にトランスジューサを挿
入し、胃壁を通して肝臓や膵臓等を治療しようとする
際、治療部位が比較的深部であるため振動子の直径を大
きくしなければならない。しかし、胃内部は広いものの
通過経路である食道部が狭く、患者の苦痛を考えればサ
イズ的に制限を受けてしまうという問題があった。
【0043】また、最近では体表から腹腔内に筒を挿入
し、内視鏡と鉗子を用いて手術をする手技が盛んに行わ
れるようになったが、ここに超音波治療装置を用いよう
とする場合も同様な問題点があった。
【0044】従って、本発明の第6の目的は、超音波を
用いて体腔内の比較的深い部位を効率的に治療可能な治
療装置を提供することにある。
【0045】(7)生体内に強力な超音波を照射して加
熱治療を行うときには、誤照射による生体損傷を防ぐた
めに正確な位置決めが必要になるが、MRIガントリ内
の座標に超音波振動子の焦点の位置を一致させること
は、MRIとアプリケータと患者の位置を正確に一致さ
せる必要があるため、例えば既存のMRI装置と新しく
購入する超音波加熱装置を組み合わせて使用するときに
は、困難である。手動でMRIとアプリケータ、アプリ
ケータと患者の2点の位置合わせをする必要があるた
め、術者の労力と時間がかかったり、MRI装置にアプ
リケータ位置検出装置を取り付ける必要があり装置のコ
ストが高くなったりするからである。
【0046】本発明の第7の目的は、患者とアプリケー
タのみの位置合わせで正確な治療を行うことができる治
療装置を提供することを目的とする。
【0047】
【課題を解決するための手段】
(1)第1の発明に係る治療装置は、超音波源を有し、
該超音波源からの超音波を被検体内の治療対象部位に集
束させて照射する照射手段と、前記被検体内の3次元画
像情報を取得する手段と、前記3次元画像情報から前記
治療対象部位の3次元領域を抽出する手段と、前記3次
元領域を所定の厚さの複数のセクションに分割する手段
と、前記セクションを所定のサイズの複数の部分領域に
分割する手段と、前記複数の部分領域に対して前記照射
手段から前記治療用超音波を所定の手順で照射させる制
御を行う照射制御手段とを具備する。そして、前記照射
制御手段は、前記所定の手順として(a) 前記超音波源に
対してより遠いセクションに属する部分領域から順に前
記超音波を照射する、(b) 時間的に連続または近接する
超音波照射対象の部分領域間の距離を所定距離以上離
す、(c) 空間的に連続または近接する超音波照射対象の
部分領域間の時間間隔を所定時間以上空ける、の3原則
を満たす手順を用いることを特徴とする。
【0048】ここで、上でいう所定距離及び所定時間
は、治療用超音波の照射によって発生するキャビテーシ
ョンの影響が失われる距離及び時間に対応させることが
好ましい。また、セクションに定められた所定の厚さお
よび部分領域のサイズは、超音波源の形状及び駆動方法
により決定される焦点発熱形状により決定されることが
望ましい。
【0049】さらに、第1の発明においては、被検体内
の断層像を取得し画像化する画像診断装置と、超音波源
のエネルギー集束位置の可変に連動して、この画像診断
装置の断層像取得位置(面・ヴォリューム)が変化しな
いように超音波源の位置もしくは信号励起位置を制御す
る断層画像取得位置制御手段と、取得された断層像を表
示する画像表示手段とを有することが好ましい。
【0050】また、画像診断装置として超音波画像診断
装置を用い、断層像としてBモードとCモードの組み合
わせもしくはヴォリューム(3D)データを取得するこ
とを特徴とする。
【0051】(2)第2の発明に係る治療装置は、磁気
共鳴診断装置によって収集された被検体内の画像情報に
基づいて、前記被検体内の治療対象部位を認識し、治療
用エネルギー照射手段から治療用エネルギーを該治療対
象部位に照射して治療を行う治療装置において、前記被
検体内の画像情報の空間周波数データを収集する手段
と、前記空間周波数データより時間的に隣接する画像間
のインパルス応答または相互相関関数を求め、これらイ
ンパルス応答または相互相関関数のピーク点から前記患
者の動きを検出する手段と、この手段により検出された
動きに従い前記治療用エネルギー照射手段による前記治
療用エネルギーの照射位置を変更する手段とを具備する
ことを特徴とする。
【0052】ここで、インパルス応答は2つの空間周波
数データの画像間の商を計算し、その商の逆フーリエ変
換から求められる。一方、相互相関関数は2つの空間周
波数データの画像間の積を計算し、その積の逆フーリエ
変換から求められる。
【0053】また、第2の発明においては検出された患
者の動きに基づいて画像を移動させて差分をとることが
望ましい。
【0054】(3)第3の発明に係る治療装置は、磁気
共鳴診断装置によって収集された被検体内の画像情報に
基づいて、前記被検体内の治療対象部位を認識し、治療
用エネルギー照射手段から治療用エネルギーを該治療対
象部位に照射して治療を行う治療装置において、前記治
療用エネルギー照射手段による前記治療用エネルギー照
射中の温度計測部位を設定する手段と、この手段により
設定された前記温度計測部位について前記磁気共鳴診断
装置による局所励起を用いて温度情報を取得する手段
と、この手段により取得された前記温度情報を表示する
手段とを具備することを特徴とする。
【0055】また、治療照射中の温度計測部位を設定す
る手段は、被検体内の組織に損傷を与えない程度に弱い
エネルギーを照射する手段と、磁気共鳴診断装置により
該弱いエネルギーを照射したときの温度の分布を計測す
る手段と、計測された温度と予め設定した値を比較する
手段と、この比較結果に基づき温度計測部位を決定する
手段とで構成されることを特徴とする。
【0056】(4)第4の発明に係る治療装置は、磁気
共鳴診断装置によって収集された被検体内の画像情報に
基づいて、前記被検体内の治療対象部位を認識し、治療
用エネルギー照射手段から治療用エネルギーを該治療対
象部位に照射して治療を行う治療装置において、前記治
療用エネルギー照射手段による前記治療用エネルギーの
照射方向および照射位置を検出する手段と、この手段に
より検出された前記照射方向および位置に従って温度計
測部位を設定する手段と、この手段により設定された前
記温度計測部位について前記磁気共鳴診断装置による局
所励起を用いて温度情報を取得する手段と、この手段に
より取得された前記温度情報を表示する手段とを具備す
ることを特徴とする。
【0057】また、前記温度情報に従い治療用エネルギ
ーを制御する手段を備えたことを特徴とする。
【0058】また、温度計測部位を設定する手段は、治
療用超音波の照射軸を含む部位を設定することを特徴と
する。
【0059】さらに、治療用エネルギー照射手段の照射
方向および照射位置を検出する手段はエンコーダによっ
て構成されることを特徴とする。
【0060】(5)第5の発明に係る治療装置は、被検
体内の治療対象に向けて治療用超音波を照射する超音波
照射手段と、この超音波照射手段を駆動する駆動手段
と、前記被検体内からの前記治療用超音波の反射波信号
を前記駆動手段から前記超音波照射手段に供給される駆
動信号と分離して検出する検出手段と、この検出手段に
より検出された前記反射波信号を解析する解析手段と、
この解析手段の解析結果に基づき前記駆動手段を制御す
る制御手段とを具備することを特徴とする。
【0061】また、第5の発明においては被検体内の画
像を取得するイメージング用超音波プローブと、被検体
内の画像を再構成する手段と、再構成された画像と治療
用超音波照射手段との相対位置関係を求める手段と、再
構成された画像上に治療対象領域の情報を重ねて表示す
る手段とをさらに具備することを特徴とする。
【0062】(6)第6の発明に係る治療装置は、被検
体内に治療用超音波を照射して治療を行う治療装置にお
いて、前記治療用超音波を照射するための複数の超音波
振動子を有する治療用アプリケータと、これら複数の超
音波振動子の相対位置を第1の状態では少なくとも二つ
の超音波振動子が互いに重なり合い、第2の状態では該
少なくとも二つの超音波振動子の重なり合いが減少する
ように変更する相対位置変更手段と、この相対位置変更
手段を前記治療用アプリケータの前記被検体内への挿入
時は前記相対位置が前記第1の状態となり、治療時は前
記相対位置が前記第2の状態となるように制御する手段
とを具備することを特徴とする。
【0063】ここで、超音波振動子が凹面振動子である
場合は、複数の超音波振動子が治療開始時には概略同一
の焦点位置を有するように相対位置が設定され、各超音
波振動子から焦点までの距離のそれぞれの差が波長の整
数倍になるようにすることが好ましい。
【0064】また、複数の超音波振動子がアレイ振動子
の場合は、それぞれの素子の駆動タイミングとパワーを
制御できる駆動手段を設けることが望ましい。さらに、
複数の振動子が凹面振動子であり、これらが治療開始時
に概略同一の焦点位置を有するように相対位置が設定さ
れている場合も、それぞれの振動子の駆動タイミングと
パワーを制御できる駆動手段を有していることが好まし
い。
【0065】(7)第7の発明に係る治療装置は、磁気
共鳴診断装置によって収集された被検体内の画像情報に
基づいて、前記被検体内の治療対象部位を認識し、治療
用エネルギーを該治療対象部位に集束させて照射するこ
とにより治療を行う治療装置において、前記治療用エネ
ルギーを照射する治療用エネルギー照射手段および該治
療用エネルギー照射手段を収納するハウジングを有する
治療用アプリケータと、前記ハウジングに前記磁気共鳴
診断装置で検出可能な材質により形成され、前記磁気共
鳴診断装置に対する前記治療用アプリケータの位置決め
のための基準マーカとを具備することを特徴とする。
【0066】また、第7の発明において治療用エネルギ
ー照射手段による超音波エネルギーの焦点位置を可変さ
せる手段を設けることが好ましい。この焦点位置可変手
段は、例えば複数の基準マーカを基にした2次元および
3次元座標に基づいて焦点位置を制御する構成とすれば
よい。
【0067】
【作用】
(1)第1の発明においては、治療用超音波の照射の際
の位置・時間制御が最適化されるため、予期しない部位
への副作用や熱変性領域の拡大が抑制され、かつ狙った
部位に正確に熱変性を惹起できる。これにより治療の安
全性、確実性が向上する。
【0068】(2)第2の発明においては、磁気共鳴診
断装置により収集された生データである空間周波数デー
タをそのまま用い、空間周波数領域の商あるいは積の逆
フーリエ変換を計算し、それに基づいて2つの画像間の
インパルス応答あるいは相互相関関数を計算してそのピ
ーク点を検出することで、動きベクトルが高速に計算で
きる。これにより従来の実空間画像データを用いた動き
検出に比べ計算の高速化が可能となり、画像間の動きベ
クトルをリアルタイムに検出することが可能となる。従
って、この動きベクトルを用いて治療エネルギー照射位
置を治療対象部位の動きに追従させて、誤照射を防止で
きる。
【0069】また、その動きに合わせて画像をずらして
画像間の差分を取得すれば、差分誤差を低減することも
できる。
【0070】(3)加熱治療を行う際、操作者は治療上
で最も注意すべき部位を決定し、制御手段に入力する。
具体的には、温度が十分上がらなければならない治療対
象の中心や、温度が上昇してはいけない周辺重要組織な
どの数点を選ぶ。そして、治療エネルギ照射中に磁気共
鳴診断装置は局所励起法により上記数点を励起し、それ
に基づいて温度情報を計測して画面上に表示する。ここ
で測定点が限定され再構成等の処理が単純化されるた
め、計測時間は大幅に短縮する。また、膨大な計測デー
タを表示しないことにより、操作者に不要な混乱を与え
ずに必要な情報のみを提供できる。
【0071】さらに、この時まず所定の弱い治療用エネ
ルギーを与えて、その時の温度を予め設定して置いた値
と比較することにより、治療部位がエネルギ集中点と一
致しているか否か、また周囲重要組織では副作用を引き
起こす不要なエネルギを照射されていないか等を判定す
ることができるため、上記特徴により高速に判断して治
療エネルギを強くして治療を開始することも、治療を停
止して再位置決めすることもできる。
【0072】従って、磁気共鳴診断装置を用いた治療装
置において治療照射中に治療が正常であることと、異常
な発熱の起こっていないことを確認でき、安全で正確な
治療が可能となる。
【0073】(4)第4の発明では、超音波の焦点の情
報が最も重要であり、超音波照射軸を含む面を常にモニ
タできれば加熱のモニタとしては十分であることに着目
し、プローブの位置と角度の情報を得てそれに基づいて
常に超音波の照射軸を含むスライス面を撮像するように
撮像をコントロールすることで、3次元画像を得なくて
も治療のモニタが常に高速に可能となる。また、ハンド
プローブタイプの治療装置では超音波診断装置を扱って
いるような手軽でインタラクティブな照射領域のモニタ
リングが可能となる。
【0074】(5)第5の発明においては、治療対象で
反射した治療用超音波をピエゾ素子を介して受信し、例
えばこの受信信号と駆動信号が合成された信号から、ピ
エゾ素子に駆動回路から供給される駆動信号を差し引く
ことによって、受信信号のみを駆動信号から分離して検
出することが可能となる。さらに、検出した反射波信号
を解析することにより治療対象の変化のリアルタイムモ
ニタリングが可能となり、それに基づいて治療対象の変
化に応じて治療用超音波を制御することによって、安全
かつ確実な治療用超音波の照射が可能となる。
【0075】(6)第6の発明においては、被検体内、
特に体腔内に治療用アプリケータを挿入する際、治療用
振動子のサイズは挿入部の入り口の径で規定されるため
に、まずアプリケータの挿入前には複数の超音波振動子
の相対位置を変化させ、互いに重なるようにして最大径
を小さくする(第1の状態)。そして、アプリケータを
体腔内に一旦挿入してアプリケータ周辺が広くなった状
態では、複数の超音波振動子の相対位置を変化させて互
いに重なり合う部分が少ない状態として全体の開口径を
最大にする(第2の状態)。これにより大きい開口から
超音波を集束できるため、臓器の比較的深い部位に対し
ても超音波エネルギーを鋭く集束させることができ、効
率的な治療を可能とする。
【0076】ここで、複数の超音波振動子として凹面振
動子を使用した場合は、体腔内への挿入後は、それぞれ
の焦点を一致させることにより治療用超音波の鋭い集束
が得られる。その際、重なり合った超音波振動子を移動
させるため、焦点から各超音波振動子までの距離が異な
るってくるが、その距離差を波長の整数倍にすることに
より、複数の超音波振動子を同位相で、つまり同一の駆
動回路で駆動しても、焦点での位相を一致させることが
できる。このため、複数の超音波振動子は一つの凹面振
動子であるかのように動作する。従って、このアプリケ
ータは口腔のような狭い挿入孔からでも用意に挿入で
き、しかも実効的な面積の大きな治療用アプリケータと
して使用することができる。
【0077】また、複数の超音波振動子としてアレイ振
動子を用いた場合は、各振動子が例えば平板形状であっ
ても、駆動回路側で各素子の駆動タイミングを変化させ
ることで同じ位置に焦点を形成することができる。これ
らの振動子の相対位置の変更によりアプリケータ挿入の
前後で開口径を変化できる点は、凹面振動子を用いた場
合と同様である。また、駆動タイミングを制御できる駆
動回路であれば、凹面振動子を用いた場合でも、上述の
ように焦点からの距離を波長の整数倍にする必要は必ず
しもない。
【0078】さらに、各振動子にあるいは各振動子に結
合された駆動回路の出力をそれぞれ独立に変更できる場
合は、設定焦点に対する距離の違いに応じ出力を変化さ
せ、焦点から見込む立体角あたりのエネルギ密度を一定
にできるため、より理想的な音場を形成することが可能
である。
【0079】(7)第7の発明においては、超音波源の
ハウジングに置いた基準マーカ(基準点)に基づいた座
標、すなわち、超音波治療装置内の座標を被検体内と同
時に画像化できる。このため、超音波治療装置と磁気共
鳴診断装置の相対位置を検出しなくても、超音波治療装
置内の座標に基づいて制御される焦点の体内での位置を
決定できる。従って、被検体内を撮像するための磁気共
鳴診断装置と超音波治療装置を特別な位置検出機構を設
けることなく組み合わせることができる。
【0080】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0081】(実施例1)図1は、第1の発明に係る一
実施例の構成を示すブロック図である。治療用のアプリ
ケータ101は強力超音波を発生するピエゾ素子(群)
102、強力超音波を患者103に導くカップリング溶
液104およびカップリング膜105から構成されてい
る。ピエゾ素子群102は、治療用強力超音波を治療部
位に照射する複数のピエゾ素子を例えばアニュラアレイ
あるいはリニアアレイとして構成したものである。な
お、単一の球殻状ピエゾ素子を用いて治療用の強力超音
波を治療部位に照射するようにしてもよい。カップリン
グ溶液104には通常、脱気水が用いられる。
【0082】治療時には、まず患者103を寝台に乗せ
てテーブル移動装置134により患者103を所定位置
に固定する。そして作業孔135よりアプリケータ10
1を患者103の体表に載せ、カップリング膜105を
図示しない超音波ゼリー等により皮膚に接触させる。そ
して、システムコントローラ119からの駆動位相情報
に基づいて位相制御回路136でそれぞれ所定の遅延が
与えられた複数のタイミング信号により駆動回路109
を制御し、駆動回路109によってピエゾ素子群102
の各ピエゾ素子を所定の位相関係で駆動することによ
り、治療用の強力超音波を焦点106に向けて照射す
る。このような駆動位相制御によって、強力超音波の焦
点106を3次元的に任意の場所に設定できる。この原
理については、例えばUSP−4,526,168に記
載されている。
【0083】この際、アプリケータ位置検出装置110
は、アプリケータ101を可動支持するメカニカルアー
ム111からの信号よりアプリケータ101の位置情報
を検出し、システムコントローラ119にその位置情報
のデータを送る。システムコントローラ119は、この
位置情報データと駆動位相情報に基づいて、治療用の強
力超音波の焦点106と超音波入射経路をCRTディス
プレイ117上に体内形態画像情報と重ねて表示する。
【0084】ここで、本実施例では画像診断装置として
MRIを使用している。すなわち、システムコントロー
ラ119は勾配磁場電源132、送受信回路133をコ
ンソール120より指示した所定のシーケンス(例えば
T2強調撮像法)に則り起動し、患者103のマルチプ
レーンの画像情報を図示しないメモリ上に記憶する。こ
のメモリ上の3次元情報は、システムコントローラ11
9によりCRTディスプレイ117上に表示される。
【0085】また、システムコントローラ119は治療
に先立って得られた3次元画像情報より患部領域を抽出
し、予め定められた厚さ(例えば深さ方向の超音波焦点
サイズ)に従って患部をスライスする。そして、そのス
ライスにより得られた複数のセクションの各々を焦点サ
イズにより予め定められた複数の部分領域(以下、ボク
セルという)に分割・表示する。
【0086】さらに、アプリケータ101内のカップリ
ング溶液(脱気水)104の脱気度を一定に保ち、かつ
体表やピエゾ素子群102の発熱を防止するために、シ
ステムコントローラ119によって制御される水処理回
路121により、カップリング溶液104の脱気処理及
び冷却を行う。
【0087】図2は、1枚のスライス内の各セクション
における治療用強力超音波の照射手順を説明するための
図である。本実施例での治療法は焦点近傍の限局した領
域に非常に強い強度の超音波を投入し、腫瘍の存在する
領域(治療部位)107内を焦点106をスキャンしな
がら万遍なく焼灼する方法である。特に1k〜100k
W/cm2 という非常に強力な超音波を照射する際には、
照射に伴って発生するキャビテーションや、患部の熱変
性による音響特性の変化が大きな問題となると考えられ
る。キャビテーションが発生した領域では、超音波によ
る発熱が起こり易くなり、ある位置に強力超音波を照射
した直後、近接した場所に次の照射を行うと、前回の照
射で発生したキャビテーションによって予期しない位置
に発熱が惹起され、時には副作用の原因となる可能性も
ある。この問題点を解決するためには、超音波照射の時
間的・空間的間隔を設定してキャビテーションが十分消
失した後に、近接部位への照射を行う必要がある。この
ために、本発明では以下のような強力超音波の照射手順
を採用する。
【0088】(手順1):時間的に連続または近接する
照射領域は、図2(a)に示すように予め定めた所定距
離(r)以上離して超音波を照射する。
【0089】ここで、予め定めた所定距離とは直前の照
射で発生したキャビテーションの影響を受けない距離の
ことであり、例えば方位方向の焦点サイズ(強度分布)
が2mmの時には、その5倍の10mm以上離れた位置で
あれば、直前の照射による影響をほとんど受けないと考
えられる。ここでいう2つの領域間の距離とは、各領域
の中心(重心)間の距離を指す。
【0090】(手順2):手順1に該当する領域がない
場合には、全ての領域の内で起点から最も遠い所に照射
する。
【0091】(手順3):位置的に隣り合う(連続す
る)または近接する照射領域間に対して、予め定めた所
定時間以上のインターバルをあけて照射を行う。この様
子を図2に示す。
【0092】ここで、予め定めた所定時間とは、強力超
音波の照射を行ったときに焦点領域に発生したキャビテ
ーションがほぼ消失してしまうまでの時間である。具体
的には、媒体及び体内の状態によっても異なるが我々が
行った動物実験の結果より5秒から30秒以上のインタ
ーバルが必要であることが分かっている。
【0093】実際の照射手順を例を挙げて説明すると、
図2(b1)の場合には領域1と領域5は図2(b2)
のように時間t以上離れているため、隣接していても良
いが、(c1)の様に領域1と領域2が隣接している場
合には、図2(c2)のように時間t以上のインターバ
ルを取って照射を行う必要がある。この時、領域3も領
域1と隣接しているが、これらの領域1と領域3の照射
タイミングは既に時間t以上離れているため問題ない。
また、図2(d1)の場合には領域1と領域2、領域2
と領域3は距離r以上離れているため連続照射が可能で
あるが、領域1と領域3が隣接するため、その間の照射
タイミングが時間t以上離れるるように照射時間を制御
する必要がある。
【0094】(手順4):手順2の様な場合、つまり図
2(d1)のような場合には、超音波照射間のインター
バルは別途定める時間だけ空けて照射する。別途定める
時間とは、例えば連続照射可能な距離rと2領域間の距
離dとの単純な比例計算であり、以下のように定めるこ
とも可能である(図2(d2)参照)。
【0095】 t′=T+(t−T)(1−d/r)(秒) また、これに限らず連続照射可能な距離以下の領域間は
全て時間tだけインターバルを入れて照射を行うことも
可能である。ただし、この場合は全治療時間がやや長く
なる。
【0096】図3は、以上の手順をフローチャートで表
わしたものである。この処理は、図1のシステムコント
ローラ119によって実行される。まず、治療用強力超
音波の照射位置の起点を定めた後、次に照射すべき点
(次点)に対しその起点から距離r以上離して照射でき
るかどうかを判定し(S101)、yesであればさら
に次点の候補が複数存在するかどうかを調べる(S10
2)。S102においてyesと判定された場合には起
点に最も近い点を次点とし、Noと判定された場合には
その一つの候補を次点とする。そして、起点とS102
〜S104で決定された次点との間の超音波の照射時間
間隔をT秒間空ける。これは、図2(a)のケースに相
当する。
【0097】一方、S101においてNoと判定された
場合には、起点から最も遠い点を次点とし(S10
5)、さらにその次点と起点が隣接しているかどうかを
調べる(S106)。S106でNoと判定された場合
には、起点と次点との間の超音波の照射時間間隔をt′
秒間空ける。これは、図2(e1)(e2)のケースに
相当する。
【0098】さらに、S106においてYesと判定さ
れた場合には、起点と次点との間の超音波の照射時間間
隔をt秒間空ける。これは、図2(b1)(b2)(c
1)(c2)(d1)(d2)のケースに相当する。
【0099】以上述べたような手順を基本にして治療用
強力超音波の照射を行えば、最短もしくはそれに準ずる
時間で全ての照射を行うことが可能となる。この手順の
フローチャートを図3に示す。
【0100】図4に、強力超音波照射の別の手順を示
す。これは予め各セクションをいくつかのグループに分
け、グループ毎に1から順に番号を付けてA−1,B−
1,C−1……A−2,B−2,C−2,……という順
番で照射していく方法である。この方法では、グループ
数を予め1巡するとキャビテーション残存時間がt以上
になるように設定しておけば、ほとんどの場合、隣接し
た場所への連続照射は避けられる。但し、この方法は完
全ではないので、前述した手順3、手順4の方法と組み
合わせることで、より確実な照射手順を実現することが
可能となる。
【0101】(実施例2)図5は、第1の発明に係る他
の実施例の構成を示すブロック図である。治療用のアプ
リケータ101は強力超音波を発生するピエゾ素子群1
02、強力超音波を患者103に導くカップリング溶液
104、カップリング膜105のほか、患部の画像を取
得する超音波プローブ8及び超音波プローブの位置を移
動・回転させるためのZθステージ113およびXθス
テージ114から構成されている。ピエゾ素子群2は治
療用強力超音波を照射する1つまたは複数の素子から成
る。治療時にはアプリケータ110を患者103の体表
に乗せ、カップリング膜105を図示しない超音波ゼリ
ー等を使用して皮膚に接触させる。そして、強力超音波
の焦点106を患部107に一致させた後に、駆動回路
109でピエゾ素子群102を駆動し、強力超音波を焦
点6に向けて照射する。
【0102】アプリケータ101の移動は、操作者がコ
ンソール120および補助入力装置118より入力した
情報に基づき、システムコントローラ119を通じてメ
カニカルアーム111を制御することで行う。また、予
め取得しておいた患部画像上の治療範囲を一定の手順に
従って走査・治療することも可能である(特開平05−
49551号公報参照)。患部の画像は、ここでは超音
波診断装置115を使用し、超音波プローブ108で超
音波を送受信して得られた信号を超音波診断装置115
でBモード画像もしくは3次元画像として再構築してC
RTディスプレイ117に表示する。
【0103】超音波プローブ108の移動は、Zθステ
ージ113及びXθステージ114をステージコントロ
ーラ112により制御することで行う。また、アプリケ
ータ101内のカップリング溶液104の脱気度を一定
に保ち、かつ体表やピエゾ素子群102の発熱を防止す
るために、水処理回路121によりカップリング溶液1
04の脱気処理及び冷却を行う。
【0104】次に、アプリケータ101の移動機構に関
して説明する。図6はこの移動機構を説明するためのピ
エゾ素子群102と超音波プローブ108の位置関係を
示す図であり、(a)は側面図、(b)は上面図であ
る。
【0105】本実施例の特徴は、機械的に焦点位置10
6を動かしたときに超音波画像が常に同一の位置からリ
アルタイムでモニタできることにある。即ち、従来の装
置では通常アプリケータを移動させると同時に超音波振
動子も移動するため、常に同一の状況でモニタすること
ができなかった。これに対し、本実施例ではピエゾ素子
群102が実線から破線の位置に移動したとき、Zθス
テージ113及びXθステージ114をステージコント
ローラ12で制御して、プローブ8の位置・断層方向
(この図では超音波Bモード画像のプレーンの向き)を
変えずにピエゾ素子群102を移動させることが可能に
なる。これによって、治療中も同様の位置の画像が取得
可能であるため、予め画像上で腫瘍の位置やサイズ・状
態を確認しておき、その画像と照射途中の画像の変化分
を画像化して現在どこまで治療が進んでいるかを容易に
確認することが可能となる。
【0106】図7は、同様に超音波プローブの位置・断
層方向を変えずに患部107内で焦点106を走査して
治療を行うシステム(アプリケータ部)の別の例であ
る。(a)ではXYZステージ122、(b)ではZθ
φステージ123を使用することで、超音波プローブ1
08の位置・断層方向を全く移動させずに患部の焼灼治
療が可能となる。
【0107】(実施例3)図8は、第1の発明に係るも
う一つの実施例の構成を示すブロック図であり、ピエゾ
素子群102を2次元アレイ構成とした以外は実施例2
と同様である。本実施例では、例えばUSP−4,52
6,168と同様にピエゾ素子群102の各素子の駆動
位相を制御することで焦点位置を走査する。本実施例に
よっても、前述と同様に超音波プローブ108を移動・
回転させることなく、強力超音波の焦点106の位置を
移動させることが可能となる。
【0108】次に、図9を参照して本実施例における治
療時のCRTディスプレイ117での画像表示法を説明
する。まず、図9(a)の左側の超音波Bモード画像1
26では、患部(腫瘍)107を超音波入射方向に対し
てほぼ垂直にスライスして表示している。これは、発明
者らの行った実験結果より、超音波加熱によって熱変性
した領域は周囲の正常組織に比べて音響特性が大きく変
化することが分かっており、焦点よりも手前側に熱変性
領域がある場合には、それ以降に十分な音響エネルギー
が伝搬しない可能性がある。このため、治療の際には腫
瘍塊の奥の方から順に照射を進めていく必要があると考
えられる。従って、超音波の深さ方向の焦点サイズを考
慮してほぼ同程度のサイズにスライス厚を決定して、こ
の図の場合には深い方から「1」〜「4」の4つのセク
ションに分割し、照射の順番もこれに沿って行う様に表
示する。
【0109】図9(a)の右側にはそれぞれのセクショ
ンの超音波加算Cモード画像127を表示する。加算C
モード画像とは、ある定められた厚みを持ったセクショ
ンの画像情報、即ちそのセクションから返ってきた反射
信号を厚み方向に加算した画像のことである。これによ
って、断面を平面として見る際に直感的に分かりやす
く、かつ、既変性領域のハイエコー部分を加算すること
でより強調して表示することが可能となる。この図では
現在セクション「3」を照射中であり、その旨を明確に
表示すると共に。断面中に現在照射している点125を
色を変えて表示している。
【0110】図9(a)の表示例では、照射中のセクシ
ョンの横に「照射中] の表示を行ったが、各セクション
断面像のうち、照射中のセクションのみを色を変えて表
示することも可能である。また、照射ポイント125を
異なる色によって明示する変わりに、例えば明滅表示を
行うことも可能である。
【0111】また、図9(b)に示すように、照射中の
画像で現在どこまで照射が進んでいて、未照射の領域が
どのくらいあるのかを把握するために、既照射領域・未
照射領域・現在照射中の領域125を明確に色分けして
表示することもできる。
【0112】さらに、図9(a)(b)のようにBモー
ド画像を表示することに代えて、図9(c)のように超
音波3次元画像を表示し、その横に現在照射中のセクシ
ョンの立体拡大像129およびその加算Cモード画像1
27を併せて表示することによって、より視覚的に分か
り易い画像インタフェースを提供することも可能であ
る。そして、この画像上でマウスやライトペン等の補助
入力装置118を使用して腫瘍の輪郭やサイズ等を入力
し、その情報に基づいて治療を進めていくことも可能で
ある。
【0113】以上説明したように、第1の発明によれば
強力超音波照射治療時に画像診断装置によって正確なモ
ニタが可能となる。更に、照射の際の位置・時間制御が
最適化されるため、予期しない部位への副作用や熱変性
領域の拡大が抑制され、かつ狙った部位に正確に熱変性
を惹起できるため、安全かつ確実な超音波加熱治療を実
現できる。
【0114】(実施例4)図10は、第2の発明の一実
施例に係る構成を示すブロック図である。本実施例で
は、画像診断装置には磁気共鳴映像装置(MRI)を用
い、また治療装置には超音波治療装置を用いている。
【0115】図10において、静磁場磁石201は励磁
用電源202により励磁され、被検体203にz方向の
一様な静磁場を印加する。勾配磁場コイル204は静磁
場磁石内に配置され、シーケンスコントローラ205に
よって制御される駆動回路206により駆動され、寝台
207上の被検体203に対して直交するx、y、zの
3方向にそれぞれ磁場強度が直線的に変化する勾配磁場
Gx、Gy、Gzを印加する。高周波コイル208は送
受信兼用コイルであり、勾配磁場コイル204内に配置
される。
【0116】シーケンスコントローラ205による制御
下で、送信部209からの高周波信号がデュプレクサ2
10を介して高周波コイル208に印加され、これによ
り発生する高周波磁場が寝台207上の高周波コイル2
08の中の被検体3に印加される。高周波コイル208
には、被検体203の画像化すべき領域に均一な高周波
磁場を発生できる、例えば鞍型コイル、分布定数型コイ
ルあるいはこれらを用いて構成されるクォードラチャ送
信コイルが使用される。治療対象が限定され、さらに高
いS/N比が望まれるときには、送受信あるいは受信用
に表面コイルを用いてもよい。受信用に表面コイルを使
用する場合は、一様コイルを送信用として用いる。
【0117】高周波コイル208により被検体203か
らの磁気共鳴信号を受信して得られる受信信号は、デュ
プレクサ210を介して受信部211へ送られる。デュ
プレクサ210は高周波コイル208を送信と受信に切
り替えて使用するためのものであり、送信時には送信部
209からの高周波信号を高周波コイル208に伝達
し、受信時には高周波コイル208からの受信信号を受
信部211に導く働きをする。
【0118】受信信号は検波と、ローパスフィルタによ
る帯域制限を受けた後、シーケンスコントローラ205
による制御下で、データ収集部212に送られる。デー
タ収集部212では、受信信号の収集とA/D変換を行
い、画像再構成用データを電子計算機213へ送る。
【0119】電子計算機213はコンソール214によ
り制御され、受信部211から入力された画像再構成用
データについて2次元フーリエ変換を含む画像再構成処
理を行い、またシーケンスコントローラ205の制御も
行う。電子計算機213により得られた画像データは画
像ディスプレイ215に供給され、画像としてが表示さ
れる。
【0120】一方、超音波アプリケータ216には集束
超音波を発生するための図示しないピエゾ素子群が配置
され、図示しない水袋で被検体203に装着される。ピ
エゾ素子群の各素子には、独立した駆動回路群217が
接続され、さらに駆動回路群217には位相制御回路群
218が結合されている。駆動回路群217は電源21
9の電位により強度が決定された電圧パルスを位相制御
回路群218からのトリガに応じてピエゾ素子群の各素
子に印加する。電源219および位相制御回路群218
は、電子計算機213によってコントロールされる。ピ
エゾ素子を用いて超音波を送信する際に、各素子の駆動
位相を制御することで焦点の位置を3次元的に電子的に
移動できることはよく知られている(例えば米国特許第
4,526,168号)。これにより焦点を治療部位に
合わせるよう遅延パルスを発生させることで、アプリケ
ータ216を移動することなく治療部位を順に治療して
いくことが可能となる。
【0121】ここでは焦点移動を電子制御としたが、機
械的に動かしても構わない。機械的に焦点を移動させる
場合は、ピエゾ素子は1つの球殻状振動子とするか、複
数の振動子を同時に駆動するか、位相制御回路群118
を固定とするかのいずれかの方法をとればよい。また、
焦点移動に電子制御と機械式制御を組み合わせてもよ
い。例えば深さ方向については電子制御とし、方位方向
についてはピエゾ素子を機械的に平行移動させてもよ
い。
【0122】次に、本実施例における空間周波数のデー
タを利用した画像間の動きの検出法について説明する。
【0123】初めに、インパルス応答を利用する場合を
説明する。複数の画像間で対象が動いたとすると、動い
た後の画像は動く前の画像に動きベクトル分動いたイン
パルスが畳み込み積分されたものと等価となる。図11
で、画像信号を1ラインで示して説明する。図11
(a)が原画像f(x)で、図11(c)が動いた後の
画像g(x)とすると、(c)は(a)に動きベクトル
を中心(0)からのズレに置き換えた図11(b)に示
すインパルスh(x)を畳み込み積分したものと等価と
なる。この関係を式で表すと次式のようになる。
【0124】 g(x)=f(x)*h(x) (1) h(x)=σ(x−a) *は畳み込み積分、σ(x)はデルタ関数を表す。
【0125】よって、図11(a)(c)の2つの画像
間のインパルス応答を計算すると図11(b)が求ま
り、このピークの中心からのズレが動きベクトルとな
る。MRI画像は、一般に磁気共鳴信号である空間周波
数データを取得し、これをフーリエ変換することで得ら
れるので、データ収集を行った後、再構成を行う前に2
つの画像の周波数データの商(すなわち伝達関数)を計
算し、その再構成を行えば動きベクトルを検出すること
ができる。
【0126】(1)式の両辺をそれぞれg(x)→G
(kx),h(x)→H(kx),f(x)→F(k
x)とフーリエ変換すると G(kx)=F(kx)・H(kx) (2) ∴H(kx)=G(kx)/F(kx) (3) となり、伝達関数H(kx)の逆フーリエ変換であるイ
ンパルス応答h(x)は簡単に計算できる。具体的な伝
達関数の計算には、単純な各周波数毎の割算のほか、ウ
ィーナフィルタ、適応フィルタ、最適フィルタなどを用
いる。
【0127】次に、相互相関関数を用いた場合について
次に説明する。2つの画像の相互相関関数を計算する
と、2つの画像の最も相関の高い位置でピークを持つの
で、これから動きベクトルを計算することもできる。2
つの画像f(x),g(x)の相互相関関数w(x)は
【0128】
【数1】 である。この式からも明らかなように、W(x)を最大
にするaが動きベクトルとなる。この際も、次の(5)
式のように周波数領域での2つの画像データの積を計算
し、この逆フーリエ変換をとることで相互相関関数を計
算できる。
【0129】 W(kx)=F(kx)・G(kx) (5) このような周波数領域での処理の場合、画像の端での不
連続性による影響を低減するため、ウィンドウをかける
ことも必要である。ここでは簡単のため1次元で説明し
たが、2次元あるいは3次元でも同様に、収集された空
間周波数データから動きベクトルを計算することができ
る。
【0130】温度分布計測に適応する場合は、特に化学
シフト温度計測のフェーズマッピング法の場合、画像の
位相情報に温度変化が反映される方法であり、絶対値画
像は形態を示すので、動きの検出には絶対値画像を用
い、これを基に位置を補正した位相画像間で差分を計算
する。
【0131】図12に、MRIにより得られたデータか
ら動きを検出し、その補正を行いつ差分を計算する方法
を模式的に示す。(a)(b)は収集された空間周波数
データである。これらの間の伝達関数(c)を計算し、
(a)(b)(c)をそれぞれ(d)(e)(f)のよ
うに再構成する。そして、(d)(e)を(f)から得
られた動きベクトル分だけ移動して差分を計算する。例
えば(a)を超音波照射前、(b)を超音波照射中に得
た画像として両者の差分を計算すると、温度変化による
変化分(h)が描出される。
【0132】次に、この動き検出機能を用いた治療手順
について図13に示すフローチャートを用いて説明す
る。初めに、化学シフト温度計測のフェーズマッピング
法を用いた場合を述べる。
【0133】まず、治療前にMRIにより3次元高精細
画像を撮像し(ステップS201)、この画像上で治療
部位を設定して治療計画を策定する(ステップS20
2)。治療直前に患者をガントリ内に配置し(ステップ
S203)、位置合わせ用の3次元画像を撮像する(ス
テップS204)。次に、ステップS203で得られた
3次元画像とステップS201で得られた治療計画画像
との間の位置のずれを検出し(ステップS205)、そ
のずれの量がしきい値に満たないかどうかを調べ(ステ
ップS206)、しきい値以上の場合には位置がずれて
いると判断して、前記動きベクトル検出法を用いて動き
ベクトルを検出し、この動きベクトルを用いてずれを補
正する(ステップS207)。
【0134】ステップS206で位置がずれていないと
判定された場合、またはステップS207でずれ補正が
行われた場合は、その直後に温度分布(3次元)の初期
画像を撮像し、続けて連続的な温度分布の計測(形態画
像も同時に取得)を開始し(ステップS208)、これ
らの画像データをメモリに保存する(ステップS20
9)。この画像を得ながら初期画像または前画像に対す
る動きベクトルを検出し(ステップS210)、同時に
画像の再構成を行う(ステップS211)。動きを打ち
消すように後の画像の位置を移動した後に位相画像の差
分を計算し(ステップS212)、温度分布画像を得
る。
【0135】一方、MRI撮像とは独立に治療のための
超音波照射を行う。すなわち、N個の焦点位置を順番に
設定し(ステップS214〜S216→S220)、超
音波照射を行う(ステップS221)。設定した全ての
焦点位置の治療が終了した後で、MRI撮像を行う(ス
テップS217)。治療予定部位で十分治療効果が確認
されたら(ステップS218)、治療を終了する(ステ
ップS219)。この際、随時MRI側からステップと
210で得られた動きベクトルの情報により座標基準が
変更される(ステップS221)。また、超音波照射時
に得られた温度分布より加熱位置(ホットスポット)が
検出できる。ホットスポットが治療予定部位からずれて
いる場合は、これを補正するよう超音波照射側をコント
ロールする。
【0136】T1強調画像(T1:縦緩和時間)の温度
による画像変化を検出することでホットスポットを観察
する場合も、全く同様な流れで治療できるが、差分を取
る画像が絶対値画像であることが異なる。また、T1強
調画像の場合は、差分を計算しなくとも画像信号の強度
が事前に与えたしきい値より変化した位置をホットスポ
ットとして検出してもよい。この場合は、動きベクトル
の情報は超音波の照射位置の補正のみに使用される。
【0137】図14に初期画像基準、図15に前画像基
準の動き補正の時間的流れの模式図を示す。図14、図
15では、初めに組織に損傷を与えない程度の照射を行
い、そこでホットスポットが治療予定部位にあることを
確認して治療用照射を行うときの1回の照射のタイムテ
ーブルを示している。図14では常に基準画像に対する
動きを検出し、また温度変化については基準画像からの
温度変化を測定する。図15では直前の画像に対する動
きを検出し、温度変化についても直前の画像に対する変
化分を測定する。よって移動は直前の画像に対して行
い、温度変化については累積温度分布を計算する。この
ような場合、累積誤差の低減のため、例えば10回の撮
像に対して1回、初期画像に対する画像の動きを検出し
て座標を補正する。
【0138】以上説明したように、第2の発明によれば
画像診断装置を用いた治療装置において、MRIにより
連続的に得られる空間周波数データから従来より高速に
動きのベクトルを検出することで、リアルタイムに差分
画像の誤差を低減し、動きによる座標のズレを低減し、
安全・正確な治療が可能となる。
【0139】(実施例5)次に、第3の発明の実施例に
ついて説明する。本実施例の装置としての基本構成は図
10に示した実施例4と同様である。
【0140】図16に、本実施例に係る局所励起でポイ
ントの温度を化学シフト温度計測でリアルタイムに行う
シーケンスを示す。RFは高周波パルス、Gx,Gy,
Gzは勾配磁場、daqはデータ収集期間である。ここ
ではスピンエコーを適用し、局所励起にxy面の1ショ
ット局所励起とz方向の通常の選択励起を用いて、ポイ
ント(厳密には円筒形)を局所励起している。ただし、
この様な勾配磁場制御を行わなくとも、図25のように
x,y,zそれぞれの方向にスライスすることでも、所
望の1点のエコー信号のみを得ることができる。これら
の場合、リードおよびエンコード勾配磁場を使用しない
で、一回のシーケンス実行でデータ収集は終了する。デ
ータとしては励起したボクセル内の信号強度が観察され
る。ここで、1次元フーリエ変換を行うとスペクトルが
観察されるので、より選択的に水のスペクトル強度を観
察できる。このポイントの温度計測を化学シフト温度計
測のフェーズマッピング法(Y.Ishihara et al.: Proc.
11th Ann. SMRM Meeting,4803, 1992) を用いて行う場
合、得られた信号の位相データと参照データの位相デー
タの差分を計算すればよい。
【0141】以下、この温度計測を用いた治療手順を治
療計画時に複数設定された治療点の1点を治療する場合
について説明する。また、この時間的流れの模式図を図
17に示す。
【0142】初めに、組織に影響の出ない程度に弱い加
熱を行った時の温度分布を例えば3次元的に撮像し(C
1)、加熱部位(ホットスポット)を前もって確認し
て、設定した位置とのズレを確認し、さらに局所励起の
ポイントを最大加熱点、もしくは予め設定された温度の
しきい値を越えた部位に設定する(C2)。このしきい
値はハイパワーの治療用強力超音波照射時に組織に影響
の起こる温度から決められる。このときの処理の過程を
図22に示した。図22(a)のような温度分布を得た
とき、しきい値以上の部分のみを(b)のように抽出
し、その中から代表的な点(例えば、その中の最大発熱
点)を(c)のように抽出する。ここでは温度分布画像
より温度測定部位を決定したが、別に得られた形態画像
から治療部位、あるいは加熱してはならない部位などの
温度モニタしたい部位を操作者が指定してもよい。
【0143】次に、治療用ハイパワー照射を行い、この
とき同時にC2で設定された温度測定点について化学シ
フト温度計測を行う(C3)。そして、所望の部位に予
想通りの温度上昇の得られた場合は照射を続け(C4→
C5)、温度上昇が十分でないときには焦点のズレなど
の恐れがあるので照射を中止し(C4→C6)、警報を
発生する。本来加熱したくない部位については温度が組
織に損傷を与えない程度の温度の上限にしきい値を与
え、これを越えた場合治療を中止し、警報を発生する。
そして、次の焦点について同様に治療を行う。
【0144】計測された温度は、図18のようにディス
プレイ(例えば図10の画像ディスプレイ)上のサブウ
ィンドウ221,222に、時間に対する温度変化とし
て表示され、その計測位置はメインウィンドウ上に示さ
れた形態画像に矢印で示される。温度グラフは危険温度
を越える場合、もしくは温度上昇が異常の場合、その温
度を色を変えて表示することで操作者に異常を知らせ
る。また、形態画像内に超音波振動子の位置形状22
3、幾何焦点224などをスーパーインポーズして表示
してもよい。さらに、微弱超音波照射時に得られた温度
分布を重ねて表示するか、切り替えて表示してもよい。
【0145】次に、超音波照射軸上の1次元温度分布を
高速に測定しながら治療を行う場合を説明する。このと
きのシーケンスを図19に示す。ここではx、y方向に
計2回の局所励起を行い、z軸の1ラインのみの励起を
行う場合を示している。シーケンスとしてはフィールド
エコーシーケンスを用いており、z軸方向のリードでz
軸方向の1次元温度分布を得る。実際の使用時には、励
起方向は照射方向(照射軸上)に合わせるようにオブリ
ーク撮像法を用いて設定する。この際、1回目の励起と
2回目の励起とリードの勾配のベクトル方向は全て直交
しているように設定する。
【0146】また、この温度計測を用いた治療手順を治
療計画時に複数設定された治療点の1点を治療する場合
について説明する。また、この時間的流れの模式図を図
20に示す。
【0147】初めに、組織に影響の出ない程度に弱い加
熱を行った時の温度分布を3次元的に撮像し(C1)、
加熱部位(ホットスポット)を前もって確認して、設定
した位置とのズレを確認し、さらに局所励起のラインを
最大加熱点、もしくは予め設定された温度のしきい値を
越えた部位(複数)を含むように設定する(C2)。こ
のときの設定手順は図22と同様に行う。ポイント温度
計測と同じように、操作者がモニタしたいラインを指定
してもよい。
【0148】次に、治療用ハイパワー照射を行い、この
とき同時にC2で設定された温度測定ラインについて化
学シフト温度計測を行う。ここでは1回の励起後得られ
た空間周波数データを1次元フーリエ変換して(C
3)、1次元温度分布を算出する(C4)。そして、所
望の部位に予想通りの温度上昇の得られた場合は照射を
続け(C5→C6)、温度上昇が十分でないときには焦
点のズレなどの恐れがあるので照射を中止し(C5→C
7)、警報を発生する。本来加熱したくない部位につい
ては温度が組織に損傷を与えない程度の温度の上限にし
きい値を与え、これを越えた場合治療を中止し、警報を
発生する。以下、次の焦点について同様に治療を行う。
【0149】そして、C4で計測された温度分布のう
ち、代表的な点について図18に示したように表示す
る。あるいは図21に示すようにメインウィンドウ上の
形態画像に、温度分布を色を変えてスーパーインポーズ
して温度を計測する毎に表示し直して示してもよい。こ
の場合、予定加熱プロファイルを別の色か、点線で表示
して、それとのズレがあった場合警報を発生するように
する。この温度分布の表示は計測ラインをメインウィン
ドウに示し、これを矢印で示したサブウィンドウ内に表
示してもよい。
【0150】なお、ここまでで示した形態画像は治療前
に得られた画像か、もしくは1つの加熱点の加熱が終了
後に得られた画像でも良い。
【0151】また、同様な治療シーケンスで治療照射中
に得られた温度を超音波照射のためのコントロールに用
いてもよい。例えば図26に示すように照射条件より予
想される温度変化と実際測定された温度との比較を両者
の差を判別することで行い(C1)行い、この差をなく
すように超音波照射パワーを制御する(C2)。例え、
ば設定温度より測定温度が低い場合は照射パワーを上げ
るようにコントロールすればよい。
【0152】次に、温度モニタと治療効果の確認を同時
に行う方法を述べる。
【0153】ここでは、温度測定はポイントまたはライ
ンで行い、緩和時間強調のデータをほぼ同時に取得す
る。T2(横緩和時間)強調に関しては、超音波照射中
は温度計測をポイントかラインで連続的に行い、照射後
温度が平温に戻ったところでT2強調画像を取得後、直
ぐに次の照射に入る。この際、T2強調信号を取得する
際にも図23に示したような手順で画像ではなく局所励
起を用いて治療予定点のT2強調信号の計測を行うこと
で、治療時間を短縮することができる。このとき温度上
昇時には緩和時間も変化するので、これを化学シフト温
度計測で得られた温度により補正してもよい。この様に
することで同時に温度モニタと治療効果確認ができる。
【0154】なお、図23のように微弱超音波照射後、
画像もしくは温度を計測し、その位置および温度を確認
後、異常がなければすぐに強力超音波を照射すること
で、チェック時と実際の治療用照射時のタイムラグを小
さくすることができ、その間の位置ズレを低減できる。
【0155】また、縦緩和時間T1については温度計測
時にフィールドエコーを用いていると絶対値画像でT1
強調画像を同時に得ることができる。緩和時間T1も変
性により変化することが分かっているので、治療用超音
波照射中はポイントもしくはラインの温度計測を行い、
次の焦点の照射前の微弱超音波照射時に計測した温度分
布の絶対値画像から治療効果も判定する。
【0156】図24に、同一シーケンス内で温度計測と
T1、T2強調画像を取得するようなシーケンスを図1
0に示す。これはCPMG(Carr-Purcell-Meiboom-Gil
l) シーケンスを応用したもので、1ポイントを局所励
起後180゜パルスを複数回用いることで複数のエコー
タイムの信号を得ることができ、例えば短いエコータイ
ムTE1のときに得られる信号の位相から温度、絶対値
からT1強調信号をそれぞれ得て、長いエコータイムT
E2のときの絶対値よりT2強調信号を得る。
【0157】この場合も、温度からT1、T2強調信号
を補正してもよい。これにより、一度の励起で温度モニ
タと治療効果確認ができる。このとき繰り返し時間TR
を短くし、90゜パルスをエルンスト角のパルスとし、
フィールドエコーで温度計測を行い、その後180゜パ
ルスを加えてT2Wの信号を取得してもよい。
【0158】なお、実施例5ではMRIのパルスシーケ
ンスとしてピンエコーシーケンスとフィールドエコーシ
ーケンスを用いたが、他のシーケンスも局所励起を含め
ば同様に用いることができる。また、実施例5では特に
深部局所の患部を治療するために治療エネルギーに超音
波を用いたが、一度に大きなエネルギーを投入したい場
合にはレーザ、広い領域にエネルギーを投入する場合に
はマイクロ波などを適宜用いても加熱治療が行うことが
可能であり、この際の温度モニタ全てに本発明を適用す
ることができる。
【0159】以上説明したように、第3の発明によれば
磁気共鳴診断装置を用いた治療装置において、局所励起
法を用いて前もって得られた温度モニタの必要な点につ
いての温度計測をリアルタイムに行うことが可能とな
り、照射中に異常を発見できる安全な治療装置を提供で
きる。
【0160】(実施例6)次に、第4の発明の実施例に
ついて説明する。本実施例の装置としての基本構成は図
10に示した実施例4と同様である。
【0161】本実施例では、超音波照射軸上の1次元温
度分布を高速に測定しながら治療を行う手順を説明す
る。ここで、照射軸とは球殻状超音波振動子の球面の中
心と振動子の中心を結ぶ軸である。このときのパルスシ
ーケンスを図27に示す。ここではx,y方向に計2回
の局所励起を行い、z軸の1ラインのみの励起を行う場
合を示している。パルスシーケンスとしてはフィールド
エコーシーケンスを用いており、z軸方向のリードでz
軸方向の1次元温度分布を得る。実際の使用時には、励
起方向は照射方向(照射軸上)に合わせるようにオブリ
ーク撮像法を用いて設定する。この際、1回目の励起と
2回目の励起とリードの勾配のベクトル方向は全て直交
しているように設定する。
【0162】超音波アプリケータ216の位置、照射軸
方向の検出および制御については、位置、照射軸方向を
電子計算機213で制御する場合と、操作者が電子計算
機213を介して制御する場合と、直接アプリケータを
操作者が移動する場合とに分けられる。
【0163】まず、前者の場合の制御の流れを図28に
示す。電子計算機213が治療計画時に予め決められた
ようにアプリケータ216の位置、角度を設定してシー
ケンスコントローラ205とアプリケータ駆動系231
に伝え、それに伴い超音波の照射軸も計算する。その軸
を含むように撮像条件を決めて、加熱時に温度計測を行
う。
【0164】また、この時の治療手順を治療計画時に複
数設定された治療点の1点を治療する場合を例に挙げて
次に示す。また、この時間的流れは先の実施例5で用い
た図20と同様である。
【0165】図20を参照して説明すると、初めに組織
に影響の出ない程度に弱い加熱を行った時の温度分布を
3次元的に撮像し(C1)、加熱部位(ホットスポッ
ト)を前もって確認して、設定した位置とのズレを確認
し、さらに局所励起のラインを最大加熱点、もしくは予
め設定された温度のしきい値を越えた部位(複数)を含
むように設定する(C2)。このときの設定手順は図2
2と同様に行う。このとき、既に照射軸に合わせて軸を
含む面か、そのマルチスライスの撮像を行ってもよい。
【0166】次に、治療用ハイパワー照射を行い、この
とき同時にC2で設定された温度測定ラインについて化
学シフト温度計測を行う。ここでは1回の励起後得られ
た空間周波数データを1次元フーリエ変換して(C
3)、1次元温度分布を算出する(C4)。そして、所
望の部位に予想通りの温度上昇の得られた場合は照射を
続け(C5→C6)、温度上昇が十分でないときには焦
点のズレなどのおそれがあるので照射を中止し(C5→
C7)、警報を発生する。本来加熱したくない部位につ
いては温度が組織に損傷を与えない程度の温度の上限に
しきい値を与え、これを越えた場合治療を中止し、警報
を発生する。以下、次の焦点について同様に治療を行
う。
【0167】そして、C4で計測された温度分布のう
ち、代表的な点について図18に示したように表示す
る。あるいは図21に示すようにメインウィンドウ上の
形態画像に、温度分布を色を変えてスーパーインポーズ
して温度を計測する毎に表示し直して示してもよい。こ
の場合、予定加熱プロファイルを別の色か、点線で表示
して、それとのズレがあった場合警報を発生するように
する。この温度分布の表示は計測ラインをメインウィン
ドウに示し、これを矢印で示したサブウィンドウ内に表
示してもよい。
【0168】次に、操作者が電子計算機213を介して
アプリケータ216を制御する場合について説明する。
図29に示すように、まず操作者が位置、角度データを
電位計算機213にキーボード231よりインプットす
るか、電子計算機213によりディスプレイ上に表示し
た形態画像と超音波アプリケータ216のコンピュータ
グラフィックス(ともに疑似3次元画像)を基に、画像
内のアプリケータをマウス232や3Dポインタ23
3、キーボード231を使用して移動すると、その時の
位置と角度データがMRIの撮像条件にフィードバック
され、照射軸を含む線、面の温度分布が収集される。な
お、立体ディスプレイ等を用いて実際に3次元表示して
も構わない。
【0169】次に、直接アプリケータ216を操作者が
移動する場合を説明する。
【0170】MRIモニタによるハンドプローブタイプ
の超音波治療アプリケータの構成図を図30に示す。こ
こではオープンタイプのMRIマグネット300を用い
ている。エンコーダ301,302,303は回転検出
型エンコーダ、またエンコーダ304,305,306
は並進検出型エンコーダであり、これらにより回転、並
進計6自由度の移動を可能とする。把握部307を操作
者が握り、患部に対して位置合わせをすると、それぞれ
のエンコーダ301〜306からの信号を計算機に送
り、アプリケータ216の位置、角度を常に計算して把
握することができる。これらの位置、角度データをMR
Iの撮像条件にフィードバックし、照射軸を含む線、あ
るいは面のデータを収集する。線のデータ収集の場合
は、図27のようなパルスシーケンスを用い、面の場合
は通常のMRIの2次元撮像用のパルスシーケンスを用
いる。
【0171】ここではアプリケータ216の位置、角度
検出にエンコーダを用いたが、これに代えて光ジャイロ
を用いて検出を行ってもよい。この場合の模式図を図3
1に示す。光ジャイロ311,312によってアプリケ
ータ216の2点の位置を計測する。その位置情報を電
子計算機213に送り、その位置に適したMRIの撮像
を行う。
【0172】また、テレビカメラを用いて位置、角度検
出を行うこともできる。このときの検出方法の模式図を
図32に示す。ここではカメラ323,324を2方向
に設置し、またアプリケータにはLEDなどの自光式の
ポインタ321,322が設けられており、これらのポ
インタ321,322から光を2方向からのカメラで計
測し、カメラ323,324の位置から3次元的なポイ
ンタの位置を計算し、アプリケータ216の位置、角度
を算出することができる。
【0173】このとき液晶ディスプレイなど磁場の影響
を受けにくいディスプレイをシールドルーム内に操作者
が操作しながら見ることのできる位置に配置し、ここに
照射軸を含む面の形態画像、および温度分布画像を表示
する。このときの形態画像は予め得ておいた3次元の画
像データより構築してもよいし、または温度分布と交
互、もしくは同時に同一面の画像を収集してもよい。も
しくは形態画像は3次元データを疑似3次元画像として
表示し、この中に2次元、もしくは1次元の温度分布画
像を重ねて表示してもよい。
【0174】操作者が図29に示したようにマウス23
2、3Dポインタ233などの入力デバイス、もしくは
アプリケータ216をコントロールしてインタラクティ
ブに治療を行う場合には、入力デバイスもしくはアプリ
ケータ216にスイッチを設置しておく。そして、まず
リアルタイムで照射軸を含む面について形態画像を連続
的に取得し、形態画像と加熱予定部位を重ねて表示す
る。治療予定部位(患部)と加熱予定部位を合わせるよ
うにアプリケータ216もしくは入力デバイスを移動す
る。一致が確認できたら、スイッチを操作し、ごく弱い
強度で組織に損傷の起きない程度の超音波加熱を行う。
電位計算機213の制御により同時に温度分布計測を行
い、計測された温度分布内の加熱部位が予定部位に一致
したかどうかを電子計算機213を用いて判定し、電子
計算機213の制御で自動的に強力超音波をすぐに照射
する。
【0175】ただし、位置ズレは3次元的に起こるの
で、2次元、もしくは1次元撮像を行った場合、スライ
ス方向に位置ズレが起こる可能性もある。このときは照
射パワーに対する温度上昇を予め知っておいて、これに
達しない場合は位置ズレが起きていると判断して、別の
スライスで同様に温度計測を行い、これとの比較でスラ
イス方向の最大加熱位置を把握する。もしくはマルチス
ライス撮像をして3次元的な位置ズレ検出を行ってもよ
い。また、直交するかもしくは単に交わっているだけで
構わないが、複数画面の温度分布を撮像し、このそれぞ
れの面内の最大温度上昇点を含むスライスを再び撮像し
直してもよい。
【0176】加熱部位と治療予定部位との一致の確認は
操作者が行って、別のスイッチで強力超音波の照射をマ
ニュアルで行ってもよいし、もしくは加熱予定部位と弱
い加熱時の加熱部位が一致したかをコンピュータで確認
し、確認できたら自動的に強力超音波を照射してもよ
い。もしくはピエゾ素子にフェーズドアレイを用い、こ
のときのズレを電子的に位相制御によって補正してもよ
い。
【0177】また、本実施例では特に深部局所の患部を
治療するために治療エネルギーに超音波を用いたが、一
度に大きなエネルギーを投入したい場合にはレーザ、広
い領域にエネルギーを投入するためにはマイクロ波など
を用いても加熱治療を行うことができ、この際の温度モ
ニタ全てに本実施例の手法を適用することができる。こ
のときは例えばレーザであっても照射軸を含む面の温度
を計測すればよい。
【0178】以上説明したように、第4の発明によれば
磁気共鳴診断装置を用いた治療装置において、治療位置
に一致した部位の温度情報を高速に常時得ることがで
き、治療効率と安全性の高い治療が可能となる。
【0179】(実施例7)図33は、第5の発明に係る
一実施例の構成を示す図である。同図において、超音波
アプリケータ401はピエゾ素子402と、その中心に
挿入配置されたイメージング用の超音波プローブ40お
よび可撓性の水袋404によって構成されている。アプ
リケータ401は、図に示すように患者405の体内の
治療対象406を治療すべく、音響インピーダンスが生
体に近い物質で作られた音響的エネルギの伝播媒質40
7(例えば水など)を介して患者405に当接される。
【0180】ピエゾ素子402は、駆動回路408によ
って駆動される。駆動回路408は制御回路409に接
続されており、制御回路409からの制御信号によって
ピエゾ素子402の駆動電圧を調節する。駆動回路40
8の出力端子は2つあり、それぞれ独立しているが、同
一信号を出力する。この駆動回路408の一方の出力端
子はピエゾ素子402及び受信波検出回路410の一方
の入力に、他方の出力端子は受信波検出回路410の他
の入力に接続されている。
【0181】受信波検出回路410は、駆動電圧に重畳
された治療対象406からの反射超音波信号を検出す
る。レベル検出回路411及び位相ずれ検出回路412
は受信波検出回路410からの反射波信号のレベル及び
位相をそれぞれ検出し、これらの情報を制御回路409
に出力する。
【0182】本実施例においては、診断用超音波プロー
ブ403及び超音波診断装置413によって取得された
生体内画像と、制御回路409からの治療領域の変化の
情報をデジタルスキャンコンバータ(DSC)414を
介してCRTディスプレイ415上に表示する。
【0183】次に、本実施例の動作を強力超音波による
焼灼治療を例にとり説明する。
【0184】本実施例では、ピエゾ素子402から治療
対象406に向けて放射された治療用強力超音波によっ
てリアルタイムに治療領域の変化を検出することが特徴
である。ピエゾ素子402から焦点に向けて放射された
治療用超音波により、焦点領域の温度は数秒で摂氏60
〜80℃にまで上昇する。その結果、焦点領域の生体組
織は熱変性を起こし死滅する。その後、さらに超音波エ
ネルギの照射を継続すると、熱変性領域は拡大してい
く。この熱変性壊死した生体組織の音響的な特性は正常
細胞のそれとは異なっているため、熱変性部と正常組織
との境界面において超音波は反射される。また、熱変性
領域における超音波エネルギの吸収係数も正常細胞のそ
れとは異なっている。
【0185】従って、以下に説明するように熱変性領域
近傍からの反射波を検出し、その振幅を計測すれば、治
療領域の変化(熱変性状態)の有無を知ることができ
る。さらに、熱変性領域が拡大する状況についても、反
射波の時間による位相ずれを検出することにより、モニ
タリングが可能となる。
【0186】熱変性領域近傍で反射された超音波はアプ
リケータ410側に伝播していき、ピエゾ素子402に
到達する。その後、ピエゾ素子402を振動させ、ピエ
ゾ素子402により超音波エネルギが電気エネルギに変
換される。一般には、ピエゾ素子402の駆動電気エネ
ルギに比べて、反射超音波による電気エネルギは小さい
ので、反射超音波成分を検出するのは困難である。
【0187】そこで、本実施例では電気信号である駆動
信号を打ち消すような信号を受信波検出回路410の入
力側に印加することにより、反射波信号成分のみを検出
する。その原理を図34を用いて説明する。図34は、
ピエゾ素子2と駆動回路408および受信波検出回路4
10を概略的に示す図である。駆動回路408の出力段
は2つあり、それぞれ別の素子、この例ではトランジス
タ431,432を用いている。もちろん、出力素子は
オペアンプなどのICや、サイリスタなど他の半導体素
子でも良く、要は出力が入力段に影響を与えないように
構成されていればよい。
【0188】トランジスタ431のコレクタ側には、負
荷であるピエゾ素子402が接続されている。トランジ
スタ431,432には同一の信号が入力され、トラン
ジスタ432のコレクタからはピエゾ素子402に印加
される駆動信号と同一の信号が取り出せるようになって
いる。トランジスタ431のコレクタには、駆動信号に
熱変性領域近傍からの反射波信号成分が重畳された信号
が現れる。
【0189】トランジスタ431,432の各々のコレ
クタからの信号は、受信波検出回路410に入力され、
差動増幅器433によってその差信号が検出される。差
動増幅器433は、差信号を検出すると同時にそれを増
幅することによって、駆動信号成分が相殺された信号成
分、すなわち反射波信号成分を出力する。
【0190】こうして受信波検出回路410で検出され
た反射波信号成分の大きさを図33のレベル検出回路4
11で予め設定された閾値と比較し、閾値以上である場
合には制御回路407が駆動回路408に供給する駆動
信号をオフとして、ピエゾ素子402からの治療用超音
波の照射を即時または一定時間後にストップする。レベ
ル検出回路411が反射波信号成分の大きさが閾値以上
と判定した時点から治療用超音波の照射をストップする
まで時間幅は、入力部416を用いて設定可能になって
いる。例えば、熱変性領域をある程度拡大させたい場合
は、この時間幅を長くすればよい。なお、レベル検出回
路411に与える閾値は、操作者が入力部416を用い
て任意に設定できる。また、閾値以上の反射波が一定時
間継続した後に治療用超音波の照射をストップするなど
の治療手順の設定も可能になっており、操作者が要求す
る治療効果が得られるようになっている。
【0191】さて、治療領域が拡大してくると、治療用
超音波の一部が反射される境界面もアプリケータ401
側にずれてくるため、照射してから反射波が得られるま
での時間が徐々に短縮され、反射波信号の位相ずれが生
じる。この位相ずれを位相ずれ検出回路412によって
検出することにより、熱変性領域の拡大を知ることがで
きる。さらに、この位相ずれ量を積分することにより、
焦点位置からの熱変性領域の拡大量の目安が得られる。
これより、熱変性領域の拡大が設定した値以上になった
ら照射をストップするなどの制御も可能である。ここ
で、位相ずれ検出回路412は、例えば位相のずれを電
圧に換算して出力する構成になっており、良く知られた
PLL回路や位相比較器によって構成できる。
【0192】その他、本発明を利用すれば焦点領域の熱
変性状態のみならずキャビテーションの生成状況、温度
上昇度及び体表面の変化も測定できる。これらは、反射
波信号の振幅変化や位相ずれをこれらに特徴的なものと
比較することによって実現される。
【0193】以上のようにして得られた治療対象の変化
を超音波診断装置で取得した生体内の超音波画像と重ね
合わせ、CRTディスプレイ415上に表示し操作者に
知らせる。この表示法としては、例えば焦点上に熱変性
領域を示すマークを重ねて表示し、変性領域のアプリケ
ータ401側への移動量に対応してマークの大きさを変
えたり、患者405の体表における温度上昇または変性
を検出して警告を発生するなどの使用法も考えられる。
【0194】(実施例8)図35は、第5の発明に係る
他の実施例の構成を示す図である。なお、図35におい
ては図33中に示したイメージング用超音波プローブ4
03、超音波診断装置413、デジタルスキャンコンバ
ータ411及びCRTディスプレイ415を省略して示
している。
【0195】本実施例では、受信波検出回路410の2
つの入力はピエゾ素子402及び駆動回路408と新た
に設けられたメモリ419に接続されている。図35で
は、治療用超音波照射直後の1波長もしくは数波長分の
反射波信号をA/Dコンバータ418によりディジタル
信号に変換した後、メモリ419に格納する。
【0196】治療用超音波の照射直後は熱変性領域は存
在しないので、ピエゾ素子402の電気信号入力端の信
号は、駆動信号と生体組織からの微小な反射波信号の合
成信号になっている。治療が進行し熱変性領域が顕現す
ると、反射波信号に変化が生じ、これを検出して熱変性
の情報を得る。この手順としては図36に示す構成の受
信波検出回路410を用いる。
【0197】すなわち、図36に示すようにピエゾ素子
402で受信した反射波信号成分が重畳された駆動信号
(受信信号)をまずA/Dコンバータ441でディジタ
ル信号に変換する。メモリ419に格納されている信号
は、位相およびレベル調整回路442により、制御回路
409からの制御信号に従って駆動回路408の出力及
び位相に応じて調節される。そして、減算器443でA
/Dコンバータ441の出力信号から位相およびレベル
調整回路442の出力信号がデジタル的に引き算され、
その結果、反射波信号成分のみが抽出される。なお、メ
モリ419の出力信号をD/Aコンバータ444により
アナログ信号に変換した上で、ピエゾ素子402からの
アナログ信号と差分をとってもよい。この後の動作は図
33と同じであり、反射波信号の振幅の変化及び位相ず
れを検出し、これらの情報に基づいて制御回路8により
治療用超音波の制御を行う。なお、図36の出力段のD
/Aコンバータ444を取り外して、図35のレベル検
出回路411、位相ずれ検出回路412及び制御回路4
08をデジタル化して構成してもよい。本実施例では、
治療用超音波照射直後の1波もしくは数波の信号を取得
してメモリ419に格納するものとしたが、製造時にあ
らかじめ419に駆動信号波形を格納しておいてもよ
い。
【0198】(実施例9)図37は、第5の発明に係る
別の実施例の構成を示す図であり、反射波信号検出の際
に用いる駆動信号を他の発振器によって作成する例であ
る。この実施例では、駆動回路408の出力の大きさ及
び位相に対応するように、発振器420の出力及び位相
が制御回路409により制御される。この発振器420
の出力と受信信号との差分をとることを除いては、実施
例7と同じである。
【0199】(実施例10)図38は、第5の発明に係
るさらに別の実施例の構成を示す図である。この実施例
ではアプリケータ401にアニュラーアレイ型超音波発
生源402a〜402fを用いている。アニュラーアレ
イ型超音波発生源402a〜402fは、複数のピエゾ
素子群により構成され、同心円状の複数のリングの組に
分かれて構成されている。各リングはそれぞれ独立して
駆動可能であり、駆動タイミングも独立に制御できるよ
うになっている。
【0200】本実施例では、実施例7で説明した反射波
信号検出法をアニュラーアレイ型超音波発生源402a
〜402fの各リング毎にそれぞれ行っている。ここ
で、熱変性領域が手前に変化した場合、各リング毎に位
相ずれを計算することにより、アプリケータ401の軸
上のどの位置まで変性したかが定量的に検出できる。こ
のデータを基にして照射の制御を行うことで、より安全
で確実な治療が可能となる。
【0201】さらに、2次元アレイ状にピエゾ素子を配
置して治療用超音波発生源を構成すれば、本発明を利用
した焦点移動型の治療装置を実現することもできる。
【0202】以上述べたように、第5の発明によれば治
療領域からの治療用超音波の反射波を検出し解析するこ
とにより、超音波治療システムによる治療領域のリアル
タイムモニタリングを可能にする。さらに、得られた治
療領域の情報に基づいて治療用超音波を制御することに
より、安全で確実な治療を実現できる。
【0203】(実施例11)図39は、第6の発明の一
実施例に係るアプリケータの構成を示す図である。体腔
内挿入用の支持体501としては、フレキシブルでしか
もある程度の強度を有する筒を用いている。このため、
操作者がアプリケータの手元で先端部の傾きを自由に調
整することが可能である。
【0204】治療用超音波を発射する振動子502a,
502bは、それぞれ凹面形状でかつ大きさの異なった
半円形状に形成されており、回転軸503を中心として
振動子502aに対し振動子502bが相対的に回転で
きるように、支持体501に固定されている。振動子5
02a,502bは半円形状であるため、この相対的な
回転により超音波の送波方向に見た振動子502aに対
する振動子502bの重なり面積が変化することにな
る。
【0205】振動子502a,502bに駆動信号を供
給するリードは図示していないが、支持体501の内部
を通って図示しない駆動回路本体に結合される。また、
振動子502a,502b全体を被うように可撓性の膜
504が水密に支持体501に取り付けられており、支
持体501内を通っている図示しないチューブの開口部
505から脱気水などの超音波カップリング用の液体を
給排水することで、アプリケータの外形の大きさを調整
できるようになっている。また、このカップリング液の
循環により、体表面・振動子面の冷却も可能である。
【0206】図40に、図39のアプリケータのA−
A′断面を示す。同図に示されるように、振動子502
a,502bは凹面の曲率半径が異なっているが、曲率
半径の小さい方の振動子502bを大きい方の振動子5
02aより曲率半径の差分だけ内側に配置することによ
り、同一の幾何焦点506を有するようになっている。
また、支持体501の内部には回転軸503を中心に振
動子502bを回転移動させる回転機構507が取り付
られており、操作者は支持体501の手元に設けられた
例えばワイヤなどを用いた操作機構(図示せず)によっ
て回転機構507を操作できる。この構造は当業者にお
いて公知の技術である。
【0207】アプリケータは図39および図40のよう
に振動子502aを振動子502bに対して重ねた状態
で、患者の体腔内、例えば胃内部に食道から挿入され
る。この状態では振動子502aが振動子502bと重
なっていることによって、アプリケータの最大径は小さ
くなっているため、容易に体腔内に挿入することができ
る。そして、アプリケータの先端部が一旦胃内部まで届
くと、操作者は前記の操作機構により回転機構507を
操作して、振動子502bをほぼ180°回転させ、振
動子502aに対し振動子502bを重ならせない図4
1および図42に示す状態とする。この状態では、振動
子502a,502b全体として見たときの開口径が最
大となり、超音波エネルギを深い部位まで鋭く集束させ
ることができる。また、このとき可撓性膜504は回転
する振動子502bと干渉せず、しかも患者に対し十分
な接触を図るため内部のカップリング液を増加させる。
【0208】ここで、振動子502a,502bの曲率
半径、つまり幾何焦点506から振動子502a,50
2bまでの距離R1,R2は異なっているが、この距離
差ΔR=R1−R2が治療用超音波の波長の整数倍とな
る関係に構成されている。一例として、超音波周波数と
して4MHzを用いると、振動子502a,502bの
厚みは通常のPZTを用いた場合、約0.5mmにな
る。図示していないが振動子502a,502bを保持
するためのバッキングや電線の引き回しの為に、振動子
502a,502bの間には距離差ΔRとして1mm以
上の空間が必要になる。また、カップリング液の音速を
1500m/secとすると、カップリング液内での波
長が0.375mmになるため、ΔRはその整数倍とい
うことで、例えば5波長分である1.875mmに設定
してある。従って、振動子502a,502bを単に電
気的に並列に結合させて同一の駆動回路に接続しても、
振動子502a,502bから放射される超音波は幾何
焦点506では同位相となり、焦点形成に大きな問題は
ない。
【0209】ただ、厳密には振動子502a,502b
で幾何焦点506からの距離が異なるため、幾何焦点5
06からそれぞれの振動子502a,502bを見込ん
だ場合の単位立体角当たりの超音波強度が僅かにアンバ
ランス(振動子502aのそれより、振動子502bの
それの方が大)となる。これを防ぐためには、例えば駆
動回路側で該単位立体角当たりの超音波強度が等しくな
るように、それぞれの振動子502a,502bに印加
する駆動電圧を適当な分割比で分割するなどの方法をと
れば良い。
【0210】このように実施例によると、体腔内に挿入
するときはアプリケータの最大径を小さくした状態で挿
入を容易にし、挿入後の治療時には振動子全体の開口を
大きくすることにより幾何焦点での集束を鋭くして、強
力な超音波を限局した領域にのみ発生させ、効率的な治
療を行うことが可能となる。
【0211】(実施例12)図43は、第6の発明の一
実施例に係る超音波治療装置の構成図であり、特に腹腔
鏡と共に用いるのに適したアプリケータと装置本体の構
成を示している。
【0212】図43において、支持体511は硬性の筒
であり、先端にアプリケータの手元で角度を変更できる
アングル機構512が構成されている。実施例11と同
様に2組の振動子513a,513bが設けられている
が、本実施例ではこれらの振動子513a,513bは
平板で、且つ表面がそれぞれ複数(N個)の素子に分割
された2次元アレイ構造を成している。
【0213】振動子513a,513bは、横方向にス
ライド可能となっており、挿入時は両者を完全に重ねて
おき、挿入完了時に手元操作により移動させる。これら
の振動子513a,513bの各アレイ素子はそれぞれ
独立した駆動回路群514に結合されており、それぞれ
の駆動タイミングは制御回路515からの信号に従って
遅延回路群516から送信されるトリガ信号で決定さ
れ、結果的に位置可変の焦点517を形成する。この
時、焦点517の近傍の治療対象の状況を、治療用振動
子513a,513bの近傍にあって支持体511に構
成された画像用超音波トランスジューサ518と超音波
診断装置519を用いて、制御回路515を介してCR
Tディスプレイ520に断層像として画像化する。ここ
で、制御回路515は焦点517の位置を計算上求め
て、CRTディスプレイ520の画像上に重ねて表示す
る。そして、治療中は制御回路515からの指示により
水制御回路521によってアプリケータ先端の可撓性膜
504内に開口部505を通してカップリング液を満た
し、振動子513a,513b自体の加熱が予想される
場合は循環して冷却する。
【0214】図44に、上述したスライド式の移動機構
の一例を示す。支持体531の先端に2枚の振動子53
2a,533bが取り付けられている。振動子532
a,563bは支持体521の長手方向にはリニアアレ
イになっており、また幅方向は凹面形状を成している。
動子532aは支持体531に固定されており、振動子
532bは支持体531上に斜めに形成された溝534
内をスライド可能な支柱533に固定されている。支柱
533は溝534に沿ってスライドすることによって、
支持体531の長手方向の動きを振動子532bのスラ
イド運動に変換する。
【0215】これにより、振動子532bのスライド後
は、振動子532a,532bは図45に示す位置関係
となり、共通の凹面形状の幾何焦点535を有すること
になる。また、振動子532a,532bの長手方向に
は、リニアアレイの電子集束作用により焦点を形成でき
る。なお、図44および図45ではカップリング用の可
撓性膜を省略している。
【0216】以上説明したように、第6の発明によれば
挿入部が非常に狭い体腔内へも、大きな開口を有する治
療用超音波振動子を挿入できるため、内臓表面から深い
位置にある治療対象にも非常に集束した強力な超音波を
照射して効率的な治療を行うことができる。
【0217】(実施例13)図46は、第7の発明に係
る一実施例の構成図である。まず、図46中のアプリケ
ータ601の構成を図47により説明する。図47に示
すように、アプリケータ601は治療用強力超音波を照
射する超音波振動子602と、強力超音波を患者603
まで導くカップリング液604と、該カップリング液6
04を密閉する水袋605と、これらを収納するハウジ
ング633よりなる。
【0218】ハウジング625には、焦点位置決めの際
に用いるための3点以上(ここでは3点で説明する)の
基準点608A,608B,608Cが付けられてい
る。基準点608A,608B,608Cは、MRI画
像上で明確に描出でき、生体の物質との区別が容易な材
質で形成されており、その材質はより好ましくは非磁性
体がよい。具体的には、ハウジング材の空孔に油類を注
入したものや、ゴム類、樹脂類を付着したものでもよ
い。
【0219】図48に示すように、超音波振動子602
は円形平板のピエゾ素子を径方向および周方向に分割し
た形状を有している。治療する際は、アプリケータ60
1を体表に載せ、水袋605を超音波ゼリー等(図示せ
ず)を介して患者603の皮膚に接触させる。そして、
焦点607を腫瘍606に一致させてから駆動回路群6
11で超音波振動子602を駆動して強力超音波を照射
し、焦点607と一致した治療部位を高温に維持して治
療する。
【0220】本実施例では、強力超音波発生源としてフ
ェーズドアレイを用いた。従って、駆動回路群611の
駆動タイミングを位相制御回路群610によって制御す
ることにより、アプリケータ601及び超音波振動子6
02を移動させずに焦点位置や音場、加温・加熱領域を
操作することができる。駆動回路群611は分割した超
音波振動子602の個数のチャンネルに分かれており、
加熱治療装置制御回路609からの信号に基づいて位相
制御回路群610で遅延が与えられた独立のタイミング
信号により駆動される。これにより、超音波の焦点60
7は3次元的に任意の場所に設定できる。この遅延時間
制御による焦点位置の移動操作は、例えばUSP−4,
526,168に詳述されている。
【0221】次に、本実施例における位置決めとMRI
像の撮像部について説明する。
【0222】まず、患者603は治療台620上にセッ
トされ、さらにアプリケータ601が取り付けられた状
態で、MRI制御回路614により制御されるテーブル
移動装置613によって、RFコイル619と静磁場コ
イル617および勾配磁場用コイル618が内蔵されて
いるMRI撮像用のガントリ(図示せず)内に送り込ま
れる。
【0223】MRI制御回路614は、勾配磁場電源6
16および送受信回路615をコンソール621より指
示した所定のシーケンス(例えばT2強調撮像法:T2
横緩和時間)により起動し、アプリケータ601の基準
点608A,608B,608Cを含む患者603の体
内の3次元の画像情報を図示しないメモリ内に記憶す
る。この3次元情報は、MRI制御回路614によりC
RTディスプレイ612上に表示することができるが、
特開平5−300910に述べられているように、例え
ばワイヤフレームを用いた疑似3次元表示のような任意
の形で表示することもできる。
【0224】次に、腫瘍606と焦点607の位置合わ
せを行う。ここで、CRTディスプレイ612には図4
9に示すように、基準点608Aを含んだ患者体内のM
RI2次元画像が表示されている。術者は、この基準点
608AのMRI座標626上の位置を加熱装置制御回
路609に入力する。なお、この代わりにMRI制御回
路614がアプリケータ601の基準点608Aを認識
し、その座標情報を加熱治療装置制御回路609に送る
ようにしてもよい。同様の操作を残りの基準点608
B,608Cに対しても行い、アプリケータ601の位
置決めを行う。
【0225】図49に示すように、CRTディスプレイ
612にはMRI画像622と重ねて、加熱治療装置制
御回路609の持つアプリケータ座標625が表示でき
る。但し、図49の例のアプリケータ座標625は基準
点608Aを原点にした3次元及び2次元座標である。
焦点607の座標は基準点608Aを基準に設定されて
いるため、アプリケータ601の位置合わせ及び治療計
画はアプリケータ座標625に従って行う。例えば、ラ
イトペンやタッチパネル等の入力装置623を介して、
CRTディスプレイ612上で焦点607の位置を指定
し、この情報を加熱装置制御回路609で記憶してい
く。この時、CRTディスプレイ612上のタッチパネ
ル、ライトペン等の入力装置623は、MRI座標62
6での操作と、アプリケータ座標625での操作を切り
替えて使用することができ、MRI3次元画像上の任意
の断面を指定する場合には、従来通りMRI座標で行う
ことが可能である。
【0226】また、焦点607についても、図49に示
すようにCRTディスプレイ612のMRI画像622
上に表示される。超音波の入射経路624を併せて表示
することもできる。
【0227】加熱治療装置制御回路609は、内蔵のメ
モリに記憶された焦点607の位置と腫瘍606の位置
との一致を検出すると超音波照射の開始を駆動回路群6
11に指示し、これにより治療が開始される。ここで、
毎回強力超音波を照射する直前に基準点608Aを含む
患部のMRI画像を撮像し、基準点608AとMRI画
像の座標との一致状況を確認することもできる。呼吸移
動等の患者の動きで基準点608Aが初めに決定したM
RI座標上の点から一定の値以上離れると、加熱装置制
御回路609は駆動回路群611を制御して超音波振動
子602の駆動を停止する。この動作は、全ての基準点
608A,608B,608Cを含むMRIの3次元画
像を撮像し、これら3つの基準点のうち何れかが決めら
れた値以上元の点から離れると超音波の照射が停止する
というものでもよい。
【0228】当初の治療計画の中間あるいは終了と思わ
れる時点で超音波の照射を停止し、治療の進行状況を観
察する。これは上述と同様に腫瘍606周囲のMRI画
像を撮像し、生体の変化を調べることによって行う。こ
の間、アプリケータ601は患者603に装着されたま
まである。そして、治療前にメモリ上に記憶しておいた
T2強調画像のデータと今回のデータとのサブトラクシ
ョンをとると、熱変性領域が明瞭に確認でき、治療が十
分に行われたか、あるいは不十分で再治療が必要かを判
断できる。また、このような治療効果の判定ステップを
当初から治療計画に盛り込んで、所定の治療時間おきに
自動的に腫瘍606周囲のMRI画像を撮像するように
することも可能である。
【0229】治療が終了したと思われるところで、前記
と同様の動作で体内のMRI3次元画像を撮像する。こ
の時、治療漏れが疑われた部分を含む面を入力装置62
3を介してCRTディスプレイ612上で指定し、例え
ばその部分のMRI2次元画像を表示させて詳しく調
べ、治療漏れが確定された場合は、その部分(点あるい
は範囲)をCRTディスプレイ612上のアプリケータ
座標625で指示すると、その情報が加熱治療装置制御
回路609へ送られ、加熱治療装置制御回路609は指
定された体内の治療漏れの部分に焦点を結ぶように位相
制御回路群610を制御した後、駆動回路群611を駆
動させ、加熱治療を追加する。
【0230】MRIによる治療効果の判定で十分治療が
完了したと判断できる状況になったら、操作者は治療を
終了する。この時、MRI制御回路614は治療条件の
履歴をメモリから呼び出し、治療記録をCRTディスプ
レイ612から出力することができる。
【0231】本実施例については、種々の変形した実施
が可能であり、例えば送受信用RFコイル619として
体腔内コイルを使用してもよい。また、超音波振動子6
02にフェイズドアレイを用いたが、これに代えてアニ
ュラーアレイを用いてもよいし、アプリケータ601を
機械的に動かして焦点を移動させる方法をとってもよ
い。
【0232】また、図50に示すように超音波振動子6
27の中央または一部に設けられた超音波プローブ挿入
孔629に超音波プローブ628を挿入し、これを超音
波診断装置630に接続して、リアルタイムに体内の超
音波像を観察できるようにしてもよい。超音波プローブ
628は、前後方向のスライドと回転移動が可能に構成
されている。そして、超音波断層像を得る超音波プロー
ブ628と治療用超音波の焦点607との相対位置を求
め、この相対位置の情報に基づいて超音波画像上に焦点
位置607を表示したり、更にMRIで得られた2次元
または3次元の体内画像上にそのとき表示している超音
波断層像の位置を示し、先に立てた治療計画に沿って超
音波断層像を利用することができる。これらの方法は、
特開平5ー300910に詳しく述べられている。
【0233】また、アプリケータ601は本実施例のよ
うに患者603に対して上方から装着するいわゆる上方
アプローチでなくともよく、図示しないメカニカルアー
ムにより移動制御されるアプリケータを構成して、下方
アプローチでも用いることができる。
【0234】(実施例14)図51は、第7の発明に係
る他の実施例の構成図である。まず、図51中のアプリ
ケータ631の構成を図52により説明する。本実施例
では、超音波振動子632は焦点固定で、機械的に焦点
を動かすタイプを用いられる(特開昭63−99234
3参照)。アプリケータ631は、治療用強力超音波を
照射する超音波振動子632と、強力超音波を患者60
3まで導くカップリング液604と、該カップリング液
604を密閉する水袋605と、これらを収納するハウ
ジング633よりなる。ハウジング633には、複数の
アプリケータ側基準点(ここでは2点で説明する)63
8A,638Bが付けられている。これらのアプリケー
タ側基準点638A,638Bは、アプリケータ631
を複数の被検体側基準点(ここでは2点で説明する)6
39A,639Bと正確に一致させるためのもので、例
えば図53に示すようにアプリケータ側基準点638
A,638Bを凹型形状とし、これらに凸型の被検体側
基準点639A,639Bを嵌め込むようにしてもよ
い。また、他の構成として図54に示すように、凹型の
被検体側基準点640A,640Bに凸型のアプリケー
タ基準点641A,641Bを嵌め込むようにしてもよ
い。
【0235】超音波振動子632は一枚のピエゾ素子を
球殻状に切り出したもので、カップリング液604を満
たしたハウジング633の中で、振動子位置制御回路6
35に制御される支持棒634による上下の移動と、同
じく振動子位置制御回路635に制御されるベアリング
637による揺動が可能である。
【0236】治療時には、実施例13と同様にアプリケ
ータ631を患者603の体表に載せ、水袋605を超
音波ゼリー等(図示せず)を介して患者603の皮膚に
接触させる。焦点607を振動子位置制御回路635に
より腫瘍606に一致させてから、駆動回路636で超
音波振動子632を駆動して強力超音波を照射し、焦点
607と一致した治療部位を高温に維持して治療する。
【0237】次に、本実施例における位置決めとMRI
像の撮像部について説明する。
【0238】まず、患者603には被検体側基準点63
9A,639Bがアプリケータ631の基準点638
A,638Bと正確に一致する位置で張り付けられる。
被検体側基準点639A,639Bは、強力な粘着力の
ある使い捨ての突起物のようなものが適当であり、しか
もMRI画像上で明確に描出でき、生体の物質との区別
が容易なもので、さらに好ましくは非磁性体がよい。具
体的には、例えばゴム類、樹脂類等が挙げられる。次
に、患者603上にアプリケータ631が取り付けられ
るが、このとき基準点638A,638Bと、639
A,639Bの位置が正確に一致するようにする。こう
して治療台620上にセットされ、かつ基準点639
A,639Bが付けられた患者603は、MRI制御回
路614により制御されるテーブル移動装置613によ
って、RFコイル619と静磁場コイル617および勾
配磁場用コイル618が内蔵されている撮像用のガント
リ(図示せず)内に送り込まれる。
【0239】次に、MRI制御回路614は勾配磁場電
源616および送受信回路615をコンソール621よ
り指示した所定のシーケンス(例えばT2強調撮像法)
により起動し、アプリケータ基準点638A(実施例1
3の基準点608と同様な働きをする)を含む患者60
3体内の3次元の画像情報を図示しないメモリ内に記憶
する。この3次元情報は、MRI制御回路614によ
り、CRTディスプレイ612上に表示することができ
る。
【0240】MRI3次元画像に描出された腫瘍606
の位置に超音波振動子632の焦点607を合わせる作
業及び、治療計画を行う方法は、実施例13と同様であ
る。また、治療途中の治療状況の確認や治療終了後の処
理も、実施例13と同様であるが、本実施例14ではア
プリケータ631の位置と患者603の位置が複数の点
で物理的に固定されているため、治療の途中で一旦アプ
リケータ601を患者603から取り外しても、確実に
元の位置に戻すことができる。
【0241】なお、本実施例ではアプリケータ側基準点
と被検体側基準点が2点ずつの場合を示したが、3点ず
つの基準点を設けて位置をより安定にするようにするこ
とも有効である。また、上述の説明では代表となる基準
点をアプリケータ座標の原点((X,Y,Z)=(0,
0,0))としたが、(X,Y,Z)に任意の値を与え
ても良い。
【0242】以上説明したように、第7の発明によれば
超音波加熱治療の際に、加熱治療装置のアプリケータと
被検体との位置合わせを行うだけでよく、従来のように
CT装置と加熱治療装置の相対位置を検出するための特
別な機構を組み込む必要がないため、CT装置と加熱治
療装置が別個に構成されている場合でも正確な位置合わ
せができ、患者に対する安全性を確保できると共に、装
置のコストの低減を図ることができる。
【0243】
【発明の効果】第1の発明によれば強力超音波照射治療
時に画像診断装置によってり正確なモニタが可能とな
る。更に、照射の際の位置・時間制御が最適化されるた
め、予期しない部位への副作用や熱変性領域の拡大が抑
制され、かつ狙った部位に正確に熱変性を惹起できるた
め、安全かつ確実な超音波加熱治療を実現できる。
【0244】第2の発明によれば画像診断装置を用いた
治療装置において、MRIにより連続的に得られる空間
周波数データから従来より高速に動きのベクトルを検出
することで、リアルタイムに差分画像の誤差を低減し、
動きによる座標のズレを低減し、安全・正確な治療が可
能となる。
【0245】第3の発明によれば磁気共鳴診断装置を用
いた治療装置において、局所励起法を用いて前もって得
られた温度モニタの必要な点についての温度計測をリア
ルタイムに行うことが可能となり、照射中に異常を発見
できる安全な治療装置を提供できる。
【0246】第4の発明によれば磁気共鳴診断装置を用
いた治療装置において、治療位置に一致した部位の温度
情報を高速に常時得ることができ、治療効率と安全性の
高い治療が可能となる。
【0247】第5の発明によれば治療領域からの治療用
超音波の反射波を検出し解析することにより、超音波治
療システムによる治療領域のリアルタイムモニタリング
を可能にする。さらに、得られた治療領域の情報に基づ
いて治療用超音波を制御することにより、安全で確実な
治療を実現できる。
【0248】第6の発明によれば挿入部が非常に狭い体
腔内へも、大きな開口を有する治療用超音波振動子を挿
入できるため、内臓表面から深い位置にある治療対象に
も非常に集束した強力な超音波を照射して効率的な治療
を行うことができる。
【0249】第7の発明によれば超音波加熱治療の際
に、加熱治療装置のアプリケータと被検体との位置合わ
せを行うだけでよく、従来のようにCT装置と加熱治療
装置の相対位置を検出するための特別な機構を組み込む
必要がないため、CT装置と加熱治療装置が別個に構成
されている場合でも正確な位置合わせができ、患者に対
する安全性を確保できると共に、装置のコストの低減を
図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明に係る一実施例の構成を示すブロッ
ク図
【図2】同実施例における強力超音波の照射手順を説明
するための模式図
【図3】同実施例における強力超音波の照射手順を示す
フローチャート
【図4】同実施例における強力超音波の別の照射手順を
説明するための図
【図5】第1の発明に係る他の実施例の構成を示すブロ
ック図
【図6】同実施例における超音波プローブ及び振動子の
位置関係と動作を示す図
【図7】超音波プローブと振動子の相対位置を可変にす
る機構の他の例を示す図
【図8】第1の発明に係る2次元アレイを用いた場合の
実施例の構成を示す図
【図9】同実施例における強力超音波照射治療中のCR
T画像表示例を示す図
【図10】第2の発明の一実施例の構成図
【図11】同実施例における動きの概念の説明図
【図12】同実施例におけるMRIによる温度計測の際
の動き補正を説明するための模式図
【図13】同実施例における画像からの動き補正法を採
り入れた治療手順を示す流れ図
【図14】同実施例における基準画像に対する動き検出
と温度変化の検出を行う場合の時間的流れを示す模式図
【図15】同実施例における直前に得た画像に対する動
き検出と温度変化の検出を行う場合の時間的流れを示す
模式図
【図16】第3の発明の実施例に係るポイント励起(2
次元1ショット局所励起)のMRIパルスシーケンスを
示す模式図
【図17】同実施例におけるポイント励起を用いた超音
波照射とデータの処理手順を示す模式図
【図18】同実施例におけるポイント励起の際の温度表
示手段の一例を示す図
【図19】第3の発明の実施例に係るライン励起のMR
Iシーケンスを示す模式図
【図20】同実施例におけるライン励起を用いた超音波
照射とデータの処理手順を示す模式図
【図21】同実施例におけるライン励起の際の温度分布
表示手段の一例を示す図
【図22】同実施例における温度分布から温度測定点を
決定する手順を示す模式図
【図23】第3の発明の実施例に係る温度計測と緩和時
間強調信号計測を同時に行う治療シーケンス図
【図24】第3の発明の実施例に係る温度計測と緩和時
間強調信号計測を同一シーケンス内で行うMRIパルス
シーケンス図
【図25】第3の発明の実施例に係るポイント励起のM
RIパルスシーケンスを示す模式図(3つのα゜パルス
を用いた場合)
【図26】第3の発明の実施例に係る治療照射時に計測
された温度を治療用照射にフィードバックする場合の時
間的流れの模式図
【図27】第4の発明の実施例に係るライン励起のMR
Iパルスシーケンスを示す模式図
【図28】同実施例に係る電子計算機制御の制御信号の
流れ図
【図29】同実施例に係る電子計算機ディスプレイ内の
アプリケータのコントロール手段を示す模式図
【図30】同実施例に係るハンドプローブタイプの超音
波アプリケータのエンコーダによる位置・角度検出手段
の模式図
【図31】同実施例に係るハンドプローブタイプの超音
波アプリケータの光ジャイロによる位置・角度検出手段
の模式図
【図32】同実施例に係るハンドプローブタイプの超音
波アプリケータのテレビカメラによる位置・角度検出手
段の模式図
【図33】第5の発明に係る実施例を示すブロック図
【図34】同実施例における受信信号から反射信号を検
出する手段を説明するための駆動回路および受信波検出
回路の要部の回路図
【図35】第5の発明に係る他の実施例を示すブロック
【図36】同実施例における受信信号から反射信号を検
出する手段を説明するための受信波検出回路の要部の回
路図
【図37】第5の発明に係る別の実施例を示すブロック
【図38】第5の発明に係るさらに別の実施例を示すブ
ロック図
【図39】第6の発明に係る超音波アプリケータの一実
施例の構成図
【図40】図39の超音波アプリケータのA−A′断面
【図41】第6の発明に係る超音波アプリケータの他の
実施例の構成図
【図42】図41の超音波アプリケータのB−B′断面
【図43】第の発明に係る治療装置の一実施例の構成図
【図44】第6の発明に係る超音波アプリケータの別の
実施例の構成図
【図45】第6の発明に係る超音波アプリケータのさら
に別の実施例の構成図
【図46】第7の発明に係る一実施例の構成図
【図47】同実施例におけるアプリケータの構成図
【図48】同実施例における超音波振動子の構成図
【図49】同実施例におけるCRTディスプレイ上の表
示画面を示す図
【図50】第7の発明に係る他の実施例の構成図
【図51】第7の発明に係る別の実施例の構成図
【図52】同実施例におけるアプリケータの構成図
【図53】同実施例における基準点の設け方の一例を示
す図
【図54】同実施例における基準点の設け方の他の例を
示す図
【符号の説明】
101…アプリケータ 102…ピエゾ素
子群 103…患者 104…水 105…カップリング膜 106…強力超音
波焦点 107…患部(腫瘍) 108…超音波プ
ローブ 109…駆動回路 110…アプリケ
ータ位置検出装置 111…メカニカルアーム 112…ステージ
コントローラ 113…Zθステージ 114…Xθステ
ージ 115…超音波画像診断装置 116…デジタル
スキャンコンバータ 117…CRT 118…補助入力
装置 119…システムコントローラ 110…コンソー
ル 121…水処理回路 122…XYZス
テージ 123…Zθφステージ 124…指示カー
ソル 125…加熱点 126…超音波B
モード画像 127…超音波加算Cモード画像 128…超音波3
D画像 129…治療ブロック立体拡大像 121…静磁場コイル 122…勾配磁場
電源 123…送受信回路 124…テーブル
移動装置 125…作業孔 126…位相制御
回路 201…静磁場磁石 202…励磁用電
源 203…被検体 204…勾配磁場
コイル 205…シーケンスコントローラ 206…勾配磁場
コイル駆動回路 207…寝台 208…高周波コ
イル 209…送信部 210…デュプレ
クサ 211…受信部 212…データ収
集部 213…電子計算機 214…コンソー
ル 215…画像ディスプレイ 216…超音波ア
プリケータ 217…駆動回路群 218…位相制御
回路群 219…電源(パルス発生用) 221…温度分布表示ウィンドウ 222…温度分布
表示ウィンドウ 223…超音波振動子の位置表示 224…設定焦点 301〜303…回転検出型エンコーダ 304〜306…並進検出型エンコーダ 307…把握部 401…超音波アプリケータ 402…ピエゾ素
子 403…イメージング用超音波プローブ 404…可撓性の水袋 405…患者 406…治療対象 407…超音波伝
搬媒質 408…駆動回路 409…制御回路 410…受信波検出回路 411…レベル検
出回路 412…位相ずれ検出回路 413…超音波診
断装置 414…DSC 415…CRTデ
ィスプレイ 416…入力部 418…A/Dコ
ンバータ 419…メモリ 420…発振器 501…支持体 502…超音波振
動子 503…回転軸 504…可撓性膜 505…開口部 506…焦点 507…回転移動機構 511…支持体 512…アングル機構 513…超音波振
動子 514…駆動回路群 515…制御回路 516…遅延回路群 517…焦点 518…画像用超音波振動子 519…超音波診
断装置 520…CRTディスプレイ 521…水制御回
路 531…支持体 532…超音波振
動子 533…支柱 534…移動溝 535…焦点 601…アプリケータ 602…超音波振
動子 603…患者 604…カップリ
ング液 605…水袋 606…腫瘍 607…焦点 608A〜608
C…基準点 609…加熱治療装置制御回路 610…位相制御
回路郡 611…駆動回路群 612…CRT 613…テーブル移動装置 614…MRI制
御回路 615…送受信回路 616…勾配磁場
電源 617…静磁場コイル 618…勾配磁場
コイル 619…RFコイル 620…治療台 621…コンソール 622…MRI画
像 623…入力装置 624…超音波入
射経路 625…アプリケータ座標 626…MRI座
標 627…超音波振動子 628…超音波プ
ローブ 629…プローブ挿入孔 630…超音波診
断装置 631…アプリケータ 632…超音波振
動子 633…ハウジング 634…支持棒 635…振動子位置制御回路 636…駆動回路 637…ベアリング 638A,638B…アプリケータ側基準点 639A,639B…被検体側基準点 640A,640B…被検体側基準点 641A,641B…アプリケータ側基準点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柴田 真理子 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 相田 聡 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 岡本 和也 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超音波源を有し、該超音波源からの超音波
    を被検体内の治療対象部位に集束させて照射する照射手
    段と、 前記被検体内の3次元画像情報を取得する手段と、 前記3次元画像情報から前記治療対象部位の3次元領域
    を抽出する手段と、 前記3次元領域を所定の厚さの複数のセクションに分割
    する手段と、 前記セクションを所定のサイズの複数の部分領域に分割
    する手段と、 前記複数の部分領域に対して前記照射手段から前記治療
    用超音波を所定の手順で照射させる制御を行う照射制御
    手段とを具備し、 前記照射制御手段は、前記超音波源に対してより遠いセ
    クションに属する部分領域から順に前記超音波を照射す
    る、時間的に連続または近接する超音波照射対象の部分
    領域間の距離を所定距離以上離す、空間的に連続または
    近接する超音波照射対象の部分領域間の時間間隔を所定
    時間以上空けるという条件を満たすよう制御することを
    特徴とする治療装置。
  2. 【請求項2】磁気共鳴診断装置によって収集された被検
    体内の画像情報に基づいて、前記被検体内の治療対象部
    位を認識し、治療用エネルギー照射手段から治療用エネ
    ルギーを該治療対象部位に照射して治療を行う治療装置
    において、 前記被検体内の画像情報の空間周波数データを収集する
    手段と、 前記空間周波数データより時間的に隣接する画像間のイ
    ンパルス応答または相互相関関数を求め、これらインパ
    ルス応答または相互相関関数のピーク点から前記患者の
    動きを検出する手段と、 この手段により検出された動きに従い前記治療用エネル
    ギー照射手段による前記治療用エネルギーの照射位置を
    変更する手段とを具備することを特徴とする治療装置。
  3. 【請求項3】磁気共鳴診断装置によって収集された被検
    体内の画像情報に基づいて、前記被検体内の治療対象部
    位を認識し、治療用エネルギー照射手段から治療用エネ
    ルギーを該治療対象部位に照射して治療を行う治療装置
    において、 前記治療用エネルギー照射手段による前記治療用エネル
    ギー照射中の温度計測部位を設定する手段と、 この手段により設定された前記温度計測部位について前
    記磁気共鳴診断装置による局所励起を用いて温度情報を
    取得する手段と、 この手段により取得された前記温度情報を表示する手段
    とを具備することを特徴とする治療装置。
  4. 【請求項4】磁気共鳴診断装置によって収集された被検
    体内の画像情報に基づいて、前記被検体内の治療対象部
    位を認識し、治療用エネルギー照射手段から治療用エネ
    ルギーを該治療対象部位に照射して治療を行う治療装置
    において、 前記治療用エネルギー照射手段による前記治療用エネル
    ギーの照射方向および照射位置を検出する手段と、 この手段により検出された前記照射方向および位置に従
    って温度計測部位を設定する手段と、 この手段により設定された前記温度計測部位について前
    記磁気共鳴診断装置による局所励起を用いて温度情報を
    取得する手段と、 この手段により取得された前記温度情報を表示する手段
    とを具備することを特徴とする治療装置。
  5. 【請求項5】被検体内の治療対象に向けて治療用超音波
    を照射する超音波照射手段と、 この超音波照射手段を駆動する駆動手段と、 前記被検体内からの前記治療用超音波の反射波信号を前
    記駆動手段から前記超音波照射手段に供給される駆動信
    号と分離して検出する検出手段と、 この検出手段により検出された前記反射波信号を解析す
    る解析手段と、 前記解析手段の解析結果に基づき前記駆動手段を制御す
    る制御手段とを具備することを特徴とする治療装置。
  6. 【請求項6】被検体内に治療用超音波を照射して治療を
    行う治療装置において、 前記治療用超音波を照射するための複数の超音波振動子
    を有する治療用アプリケータと、 これら複数の超音波振動子の相対位置を第1の状態では
    少なくとも二つの超音波振動子が互いに重なり合い、第
    2の状態では該少なくとも二つの超音波振動子の重なり
    合いが減少するように変更する相対位置変更手段と、 この相対位置変更手段を前記治療用アプリケータの前記
    被検体内への挿入時は前記相対位置が前記第1の状態と
    なり、治療時は前記相対位置が前記第2の状態となるよ
    うに制御する手段とを具備することを特徴とする治療装
    置。
  7. 【請求項7】磁気共鳴診断装置によって収集された被検
    体内の画像情報に基づいて、前記被検体内の治療対象部
    位を認識し、治療用エネルギーを該治療対象部位に集束
    させて照射することにより治療を行う治療装置におい
    て、 前記治療用エネルギーを照射する治療用エネルギー照射
    手段および該治療用エネルギー照射手段を収納するハウ
    ジングを有する治療用アプリケータと、 前記ハウジングに前記磁気共鳴診断装置で検出可能な材
    質により形成され、前記磁気共鳴診断装置に対する前記
    治療用アプリケータの位置決めのための基準マーカとを
    具備することを特徴とする治療装置。
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