JPH0885144A - 生分解性脂肪族ポリエステルフィルムの製造方法 - Google Patents
生分解性脂肪族ポリエステルフィルムの製造方法Info
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- JPH0885144A JPH0885144A JP6222167A JP22216794A JPH0885144A JP H0885144 A JPH0885144 A JP H0885144A JP 6222167 A JP6222167 A JP 6222167A JP 22216794 A JP22216794 A JP 22216794A JP H0885144 A JPH0885144 A JP H0885144A
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- Biological Depolymerization Polymers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 ポリ(2−オキセタノン)の開環構造を主た
る繰り返し単位とし、分子量が2万〜200万の範囲に
ある生分解性ポリエステルをTダイス押出機から溶融押
出した後、ロール表面温度が10〜40℃に制御された
冷却ロールで冷却固化することを特徴とする生分解性ポ
リエステルのTダイス溶融押出フィルムの製造方法。 【効果】 本発明の製造方法は、従来、製造されてこな
かったポリ(2−オキセタノン)を主構造成分とする生
分解性ポリエステルからの溶融押出成形フィルムの製造
を可能とするものである。即ち、本発明の製造方法は、
ポリオレフィンに比べて結晶化速度が遅く、極性が高い
ため金属表面に付着しやすく、さらに、水分による分解
性を起こしやすいために、その成形条件が極めて難しい
該生分解性ポリエステルフィルムを、冷却ロールの表面
を特定の温度範囲にコントロールすることによって、結
晶化速度を促進させて冷却ロール表面からの剥離性を改
善し、巻取り後のフィルムの形状を安定化させ、結果と
して、実用的な生産性で該ポリエステルフィルムの製造
を可能とする。
る繰り返し単位とし、分子量が2万〜200万の範囲に
ある生分解性ポリエステルをTダイス押出機から溶融押
出した後、ロール表面温度が10〜40℃に制御された
冷却ロールで冷却固化することを特徴とする生分解性ポ
リエステルのTダイス溶融押出フィルムの製造方法。 【効果】 本発明の製造方法は、従来、製造されてこな
かったポリ(2−オキセタノン)を主構造成分とする生
分解性ポリエステルからの溶融押出成形フィルムの製造
を可能とするものである。即ち、本発明の製造方法は、
ポリオレフィンに比べて結晶化速度が遅く、極性が高い
ため金属表面に付着しやすく、さらに、水分による分解
性を起こしやすいために、その成形条件が極めて難しい
該生分解性ポリエステルフィルムを、冷却ロールの表面
を特定の温度範囲にコントロールすることによって、結
晶化速度を促進させて冷却ロール表面からの剥離性を改
善し、巻取り後のフィルムの形状を安定化させ、結果と
して、実用的な生産性で該ポリエステルフィルムの製造
を可能とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、環境中で微生物の作用
により分解する生分解性脂肪族ポリエステルの溶融押出
フィルムの製造方法に関するものである。
により分解する生分解性脂肪族ポリエステルの溶融押出
フィルムの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】廃棄物処理の問題が社会問題化するにつ
れて、ゴミを資源化する検討が各方面で検討されてい
る。例えば、このゴミ資源化の一つの手段として、家庭
から排出される生ゴミの堆肥化が検討されている。実際
に各地で生ゴミを分別収集し堆肥化プラントでの処理が
進められている。
れて、ゴミを資源化する検討が各方面で検討されてい
る。例えば、このゴミ資源化の一つの手段として、家庭
から排出される生ゴミの堆肥化が検討されている。実際
に各地で生ゴミを分別収集し堆肥化プラントでの処理が
進められている。
【0003】現在の堆肥化のための生ゴミの分別収集に
は紙袋が使用されている。紙は天然材料であるため堆肥
化可能である。しかし、多くの問題も抱えている。例え
ば、生ゴミ中の水分によって破れやすい、不透明である
ため中身が確認できず堆肥化不適合物の混入が防げな
い、口を閉じるために天然材料の紐を必要とする、かさ
ばるため保管に場所をとる、さらに紙は生分解が遅いな
どの使用上の問題と、木材資源の消費という地球環境の
問題もある。このような問題がゴミ資源化の抑制要因に
もなっている。
は紙袋が使用されている。紙は天然材料であるため堆肥
化可能である。しかし、多くの問題も抱えている。例え
ば、生ゴミ中の水分によって破れやすい、不透明である
ため中身が確認できず堆肥化不適合物の混入が防げな
い、口を閉じるために天然材料の紐を必要とする、かさ
ばるため保管に場所をとる、さらに紙は生分解が遅いな
どの使用上の問題と、木材資源の消費という地球環境の
問題もある。このような問題がゴミ資源化の抑制要因に
もなっている。
【0004】分別収集の際に最も大きな問題を引き起こ
しているのがプラスチック廃棄物である。特に、プラス
チックフィルム類は、環境に散乱しやすい、腐ってなく
なるような事が無い、燃焼熱量が多いため焼却炉を傷め
やすい、見かけのかさが大きいため埋立地の寿命を短く
するなどの幾つかの深刻な問題を引き起こしている。生
分解性プラスチック材料は、これらのプラスチック廃棄
物問題の解決策の一つとして注目されている材料であ
る。
しているのがプラスチック廃棄物である。特に、プラス
チックフィルム類は、環境に散乱しやすい、腐ってなく
なるような事が無い、燃焼熱量が多いため焼却炉を傷め
やすい、見かけのかさが大きいため埋立地の寿命を短く
するなどの幾つかの深刻な問題を引き起こしている。生
分解性プラスチック材料は、これらのプラスチック廃棄
物問題の解決策の一つとして注目されている材料であ
る。
【0005】例えば、生ゴミの堆肥化により適した生ゴ
ミ用ゴミ袋への利用が望まれている。具体的には、耐水
性があり生ゴミ中の水分によって破れない、透明もしく
は半透明であり中身の確認が可能である、充分に薄くて
かさばらず、袋の入口を結び付けることができ特に紐な
どを必要としない、さらに内容物の重量に耐えうる強度
を有している材料の開発が急務となっている。
ミ用ゴミ袋への利用が望まれている。具体的には、耐水
性があり生ゴミ中の水分によって破れない、透明もしく
は半透明であり中身の確認が可能である、充分に薄くて
かさばらず、袋の入口を結び付けることができ特に紐な
どを必要としない、さらに内容物の重量に耐えうる強度
を有している材料の開発が急務となっている。
【0006】生ゴミ用ゴミ袋以外にも、肥料用袋、農林
園芸廃棄物用袋などでは、内容物を取り出した後の袋の
処理や内容物を取り出さずにそのまま利用あるいは資源
化できる袋の開発が望まれている。
園芸廃棄物用袋などでは、内容物を取り出した後の袋の
処理や内容物を取り出さずにそのまま利用あるいは資源
化できる袋の開発が望まれている。
【0007】近年、多様な生分解性プラスチック材料が
開発されてきている。しかし、生分解性、フィルム成形
性、および加工物性などを充足し、実際に廃棄物問題の
軽減に対応できるほどに利用されるような材料は未だ開
発されるに至っていない。
開発されてきている。しかし、生分解性、フィルム成形
性、および加工物性などを充足し、実際に廃棄物問題の
軽減に対応できるほどに利用されるような材料は未だ開
発されるに至っていない。
【0008】例えば、微生物によって生合成されるポリ
(3−ヒドロキシ酪酸)は融点と分解温度が近いため、
成型加工性に問題がある。また、澱粉との複合物につい
ては耐水性の問題点があり、化学合成物には生分解性の
点が懸念されている。
(3−ヒドロキシ酪酸)は融点と分解温度が近いため、
成型加工性に問題がある。また、澱粉との複合物につい
ては耐水性の問題点があり、化学合成物には生分解性の
点が懸念されている。
【0009】2−オキセタノンから合成されるポリエス
テルであるポリ(2−オキセタノン)は、微生物の分泌
する酵素の作用により良好に分解されることが知られて
おり、プラスチック廃棄物問題に対応可能な材料として
その開発が望まれている(向井ら、高分子論文集、50
巻10号、715-722(1993))。
テルであるポリ(2−オキセタノン)は、微生物の分泌
する酵素の作用により良好に分解されることが知られて
おり、プラスチック廃棄物問題に対応可能な材料として
その開発が望まれている(向井ら、高分子論文集、50
巻10号、715-722(1993))。
【0010】2−オキセタノンからポリ(2−オキセタ
ノン)への重合反応式は、下式の通りである。
ノン)への重合反応式は、下式の通りである。
【0011】
【化2】
【0012】ポリ(2−オキセタノン)は生分解性が良
好な材料であることは、1975年フィールズらの報告
(R. D. Fields and F. Rodriguez, Proc. Int. Biodeg
radation Symp. 3rd, 775 (1975))以来、良く知られて
いるが、生分解性以外の物性については、あまり詳細な
報告がなされていない。鍵谷らは、溶液の絶対粘度
[η]が0.5以上のものはフィルム形成能があり、1
以上のものは繊維形成能とフィルムの冷延伸が可能であ
ると報告している(鍵谷勤、左納武蔵、福井謙一、工業
化学雑誌、67巻、第6号、951(1964))。和才らはク
ロロホルムから溶媒キャスティング法により作成したフ
ィルムを常温および65℃の熱水中で500〜700%
延伸し、フィルムの構造に関する分光学的な研究を行っ
ている(和才剛、三枝武夫、古川淳二、工業化学雑誌、
67巻、第4号、601(1964))。マチセンらは、マイラ
ーフィルムにポリ(2−オキセタノン)を挟み、これを
加熱圧縮して0.5mm厚のシートを作成し、これを延
伸して、引っ張り強度103MPaという良好な値を報
告している(T. Mathisen, M. Monica, and A.-C. Albe
rtsson, Journal of Applied Polymer Science, Vol.4
2, 2365(1991))。
好な材料であることは、1975年フィールズらの報告
(R. D. Fields and F. Rodriguez, Proc. Int. Biodeg
radation Symp. 3rd, 775 (1975))以来、良く知られて
いるが、生分解性以外の物性については、あまり詳細な
報告がなされていない。鍵谷らは、溶液の絶対粘度
[η]が0.5以上のものはフィルム形成能があり、1
以上のものは繊維形成能とフィルムの冷延伸が可能であ
ると報告している(鍵谷勤、左納武蔵、福井謙一、工業
化学雑誌、67巻、第6号、951(1964))。和才らはク
ロロホルムから溶媒キャスティング法により作成したフ
ィルムを常温および65℃の熱水中で500〜700%
延伸し、フィルムの構造に関する分光学的な研究を行っ
ている(和才剛、三枝武夫、古川淳二、工業化学雑誌、
67巻、第4号、601(1964))。マチセンらは、マイラ
ーフィルムにポリ(2−オキセタノン)を挟み、これを
加熱圧縮して0.5mm厚のシートを作成し、これを延
伸して、引っ張り強度103MPaという良好な値を報
告している(T. Mathisen, M. Monica, and A.-C. Albe
rtsson, Journal of Applied Polymer Science, Vol.4
2, 2365(1991))。
【0013】以上のように、ポリ(2−オキセタノン)
の開発については実験規模の段階に留まっており、工業
的に実用に耐えるだけの諸物性を満たしたフィルムを成
形したという明確な報告は無い。フィルムの物性につい
ても、単に引っ張り強度と融点が報告されている程度で
ある。その理由は、フィルム状に成形できるほどの高分
子量のポリ(2−オキセタノン)の合成が容易でないと
いう点と、仮に比較的高分子量ポリ(2−オキセタノ
ン)が合成できたとしてもフィルム成形加工ができるほ
どに大量合成することが難しい点、さらには、フィルム
への成形加工条件が未開拓である点などにあったものと
思われる。
の開発については実験規模の段階に留まっており、工業
的に実用に耐えるだけの諸物性を満たしたフィルムを成
形したという明確な報告は無い。フィルムの物性につい
ても、単に引っ張り強度と融点が報告されている程度で
ある。その理由は、フィルム状に成形できるほどの高分
子量のポリ(2−オキセタノン)の合成が容易でないと
いう点と、仮に比較的高分子量ポリ(2−オキセタノ
ン)が合成できたとしてもフィルム成形加工ができるほ
どに大量合成することが難しい点、さらには、フィルム
への成形加工条件が未開拓である点などにあったものと
思われる。
【0014】しかしながら、良好な生分解性と引っ張り
強度を示唆する結果が得られていることから、ポリ(2
−オキセタノン)への期待が高まっており、そのゴミ袋
などの実用的フィルムへの早急な開発が望まれてきてい
る。
強度を示唆する結果が得られていることから、ポリ(2
−オキセタノン)への期待が高まっており、そのゴミ袋
などの実用的フィルムへの早急な開発が望まれてきてい
る。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、2−
オキセタノンの開環構造を主構造成分とする生分解性、
機械的物性、および成形加工性に優れた実用的フィルム
の製造方法を提供することにある。
オキセタノンの開環構造を主構造成分とする生分解性、
機械的物性、および成形加工性に優れた実用的フィルム
の製造方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、2−オキセタノン
の開環構造を主構造成分とし特定の分子量を有するポリ
エステルを特定の製造条件で溶融押出成形することによ
り実用に供しうる良好な物性を有する生分解性脂肪族ポ
リエステルのフィルムが得られることを見いだし、本発
明を完成するに至った。
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、2−オキセタノン
の開環構造を主構造成分とし特定の分子量を有するポリ
エステルを特定の製造条件で溶融押出成形することによ
り実用に供しうる良好な物性を有する生分解性脂肪族ポ
リエステルのフィルムが得られることを見いだし、本発
明を完成するに至った。
【0017】即ち、本発明は、下記式(1)
【0018】
【化3】
【0019】で表わされる繰り返し単位を主たる繰り返
し単位とし、重量平均分子量が2〜200万の範囲にあ
る生分解性脂肪族ポリエステルを、Tダイス押出機のT
ダイスから溶融押し出し後ロール表面温度が10〜40
℃の冷却ロールで冷却することを特徴とする生分解性脂
肪族ポリエステルフィルムの製造方法である。
し単位とし、重量平均分子量が2〜200万の範囲にあ
る生分解性脂肪族ポリエステルを、Tダイス押出機のT
ダイスから溶融押し出し後ロール表面温度が10〜40
℃の冷却ロールで冷却することを特徴とする生分解性脂
肪族ポリエステルフィルムの製造方法である。
【0020】本発明における脂肪族ポリエステルフィル
ムは、基本的に上記式(1)で表される繰り返し単位を
主たる繰り返し単位とする生分解性ポリエステルからな
る。
ムは、基本的に上記式(1)で表される繰り返し単位を
主たる繰り返し単位とする生分解性ポリエステルからな
る。
【0021】この主たる繰り返し単位のみで構成される
ポリエステルはポリ(2−オキセタノン)であり、2−
オキセタノンを開環重合することによって、あるいは、
ヒドロキシプロピオン酸の脱水重縮合などによっても得
られる。
ポリエステルはポリ(2−オキセタノン)であり、2−
オキセタノンを開環重合することによって、あるいは、
ヒドロキシプロピオン酸の脱水重縮合などによっても得
られる。
【0022】本発明における生分解性ポリエステルに
は、式(1)で表される繰り返し単位に加えて、単量体
単位として2−オキセタノン以外の環状エステル化合物
および環状エーテル化合物の開環構造単位を20重量%
以下で共重合している共重合体も含まれる。該環状エス
テルとしては、たとえば、β−ブチロラクトン、ピバロ
ラクトン、δ−バレロラクトンおよびε−カプロラクト
ンなどである。また、2−オキセタノン以外の該環状エ
ーテル化合物としては、例えば、エチレンオキサイド、
プロピレンオキサイドなどを挙げることができる。
は、式(1)で表される繰り返し単位に加えて、単量体
単位として2−オキセタノン以外の環状エステル化合物
および環状エーテル化合物の開環構造単位を20重量%
以下で共重合している共重合体も含まれる。該環状エス
テルとしては、たとえば、β−ブチロラクトン、ピバロ
ラクトン、δ−バレロラクトンおよびε−カプロラクト
ンなどである。また、2−オキセタノン以外の該環状エ
ーテル化合物としては、例えば、エチレンオキサイド、
プロピレンオキサイドなどを挙げることができる。
【0023】本発明における生分解性ポリエステルは、
重量平均分子量が2万以上の重合体であることが必要で
ある。重量平均分子量が2万に満たない場合は、フィル
ムの使用目的や方法などによっては強度や伸びなどの機
械的物性が不十分な場合が有り、実用に供することが難
しい。一方、重量平均分子量が極度に高い場合、溶融時
の粘性が高いために加工が難しくなる場合がある。その
ため、好ましくは200万以下の分子量であることが適
当である。
重量平均分子量が2万以上の重合体であることが必要で
ある。重量平均分子量が2万に満たない場合は、フィル
ムの使用目的や方法などによっては強度や伸びなどの機
械的物性が不十分な場合が有り、実用に供することが難
しい。一方、重量平均分子量が極度に高い場合、溶融時
の粘性が高いために加工が難しくなる場合がある。その
ため、好ましくは200万以下の分子量であることが適
当である。
【0024】溶融押出フィルムは、一般公知の溶融押出
成形方法によって得ることが出来るが、特に好適に用い
られる加工方法の一つは、本発明のTダイス押出成形で
ある。Tダイス押出成形とは、押出機の先端にスクリュ
ー部で溶融され流動状態となったポリマーをフィルムあ
るいはシート状に押し出すためのフラットフィルムダイ
(T型ダイス、TダイスまたはTダイとも呼ばれる。)
という口金を取り付け、フィルムまたはシートを成形す
る成形方法である。
成形方法によって得ることが出来るが、特に好適に用い
られる加工方法の一つは、本発明のTダイス押出成形で
ある。Tダイス押出成形とは、押出機の先端にスクリュ
ー部で溶融され流動状態となったポリマーをフィルムあ
るいはシート状に押し出すためのフラットフィルムダイ
(T型ダイス、TダイスまたはTダイとも呼ばれる。)
という口金を取り付け、フィルムまたはシートを成形す
る成形方法である。
【0025】本発明におけるTダイスとは、マニホール
ド角がゼロのストレート・マニホールド型や角を有する
コートハンガーダイ、およびこれらを組み合わせたもの
等を含むフラットフィルムダイ全体を総称する。
ド角がゼロのストレート・マニホールド型や角を有する
コートハンガーダイ、およびこれらを組み合わせたもの
等を含むフラットフィルムダイ全体を総称する。
【0026】本発明に用いるTダイス押出機としては、
ポリエチレンなどの熱可塑性樹脂のフィルム成形に用い
られる上記Tダイスを備えた様々なTダイス押出機が利
用可能である。好適には、単軸および二軸スクリュー式
押出機が用いられ、本発明の生分解性ポリエステルの分
子量、成形フィルムの形状および用途などに応じて、バ
レルやTダイスの温度、スクリュー形状、回転数、など
の溶融条件が適宜選択される。
ポリエチレンなどの熱可塑性樹脂のフィルム成形に用い
られる上記Tダイスを備えた様々なTダイス押出機が利
用可能である。好適には、単軸および二軸スクリュー式
押出機が用いられ、本発明の生分解性ポリエステルの分
子量、成形フィルムの形状および用途などに応じて、バ
レルやTダイスの温度、スクリュー形状、回転数、など
の溶融条件が適宜選択される。
【0027】Tダイス押出成形を行う場合、通常生分解
性ポリエステルは重合後の粉末状および粒子状の形状で
Tダイス押出機に供給されフィルム成形されるが、フィ
ルム成形に先立ち、生分解性ポリエステルのペレット化
もまた好適に実施しうる。
性ポリエステルは重合後の粉末状および粒子状の形状で
Tダイス押出機に供給されフィルム成形されるが、フィ
ルム成形に先立ち、生分解性ポリエステルのペレット化
もまた好適に実施しうる。
【0028】本発明の溶融押出フィルムの製造方法にお
いて、好適に実施される溶融加工条件としては、バレル
およびダイス温度80〜180℃、さらに好ましくは、
100〜150℃が好ましい。80℃に満たない温度で
は本発明の生分解性ポリエステルの溶融が不十分であ
り、180℃を超える温度では、本発明の生分解性ポリ
エステルの熱分解が顕著になるため好ましくない。但
し、ホッパー直下のバレル温度については80℃に満た
ない温度でも実施しうる。
いて、好適に実施される溶融加工条件としては、バレル
およびダイス温度80〜180℃、さらに好ましくは、
100〜150℃が好ましい。80℃に満たない温度で
は本発明の生分解性ポリエステルの溶融が不十分であ
り、180℃を超える温度では、本発明の生分解性ポリ
エステルの熱分解が顕著になるため好ましくない。但
し、ホッパー直下のバレル温度については80℃に満た
ない温度でも実施しうる。
【0029】Tダイスから溶融押出されたポリ(2−オ
キセタノン)溶融物は、冷却ロールで冷却されて固化
し、さらに冷却ロールより剥離され巻取られることによ
りフィルムとなる。フィルムの冷却固化および巻取りを
生産性よく行うためには、溶融した不安定な状態を、冷
却ロール上で安定な状態に変化させなければならない。
フィルムの安定な状態とは、結晶性ポリマーの場合、結
晶化が十分に進行することを意味している。結晶化が十
分進行することにより、フィルムのサイズが安定し、冷
却ロールからの剥離が容易となり、さらに、巻取った後
のフィルムが変化することはない。
キセタノン)溶融物は、冷却ロールで冷却されて固化
し、さらに冷却ロールより剥離され巻取られることによ
りフィルムとなる。フィルムの冷却固化および巻取りを
生産性よく行うためには、溶融した不安定な状態を、冷
却ロール上で安定な状態に変化させなければならない。
フィルムの安定な状態とは、結晶性ポリマーの場合、結
晶化が十分に進行することを意味している。結晶化が十
分進行することにより、フィルムのサイズが安定し、冷
却ロールからの剥離が容易となり、さらに、巻取った後
のフィルムが変化することはない。
【0030】本発明において、フィルムの結晶化を促進
し、より効率的なフィルム製造を行うために、冷却ロー
ルの表面温度の制御が重要である。該表面温度は、溶融
押し出されたポリ(2−オキセタノン)の厚み、添加
剤、フィラー、および押出量などによって、それぞれ好
ましい温度範囲が少しづつ異なるが、共通的に冷却ロー
ル表面温度として10〜40℃の範囲にあることが必須
である。さらに好ましくは、15〜35℃の範囲であ
る。冷却ロール表面温度が10℃に満たない温度では、
結晶化の速度が遅くなり、上記したような巻取る際のフ
ィルムサイズの変化や巻取った後のフィルムの変形が生
じる。また、ロールタッチ性という問題も生じる。ロー
ルタッチ性とは、過度に冷却されたロール表面に溶融し
たポリマーが接した際に生じる表面の平滑性を失う現象
である。さらには、冷却されたロール表面への水分の凝
縮も問題となる。例えば、ロール表面に凝縮した水分が
フィルム表面に付着し、その水分を含んだままで加熱す
ると、生分解性ポリエステルの加水分解が助長されるこ
とがある。そのため、成形したフィルムをさらに二次加
工を行う際に乾燥工程が必要となるなど工程が煩雑とな
る。逆に、冷却ロール表面温度が40℃を超える場合、
同様に結晶固化が遅くなり上記したような問題が生じ
る。この場合、顕著に認められる問題は、冷却ロール表
面への付着性である。本発明における生分解性ポリエス
テルは、その主鎖中にエステル構造を有しているために
極性が高く、従って、ポリオレフィンと比べて極度に金
属表面に付着しやすい。この付着性は、ロール表面から
のフィルムの剥離が難しくなり、結果として、著しくフ
ィルムの生産性を低下させる。尚、本発明において、冷
却ロールとはTダイスから押し出されたフィルムが冷却
を目的として最初に接触する冷却用のロールを云う。従
って、冷却ロールを複数使用する場合は第一冷却ロール
を意味する。
し、より効率的なフィルム製造を行うために、冷却ロー
ルの表面温度の制御が重要である。該表面温度は、溶融
押し出されたポリ(2−オキセタノン)の厚み、添加
剤、フィラー、および押出量などによって、それぞれ好
ましい温度範囲が少しづつ異なるが、共通的に冷却ロー
ル表面温度として10〜40℃の範囲にあることが必須
である。さらに好ましくは、15〜35℃の範囲であ
る。冷却ロール表面温度が10℃に満たない温度では、
結晶化の速度が遅くなり、上記したような巻取る際のフ
ィルムサイズの変化や巻取った後のフィルムの変形が生
じる。また、ロールタッチ性という問題も生じる。ロー
ルタッチ性とは、過度に冷却されたロール表面に溶融し
たポリマーが接した際に生じる表面の平滑性を失う現象
である。さらには、冷却されたロール表面への水分の凝
縮も問題となる。例えば、ロール表面に凝縮した水分が
フィルム表面に付着し、その水分を含んだままで加熱す
ると、生分解性ポリエステルの加水分解が助長されるこ
とがある。そのため、成形したフィルムをさらに二次加
工を行う際に乾燥工程が必要となるなど工程が煩雑とな
る。逆に、冷却ロール表面温度が40℃を超える場合、
同様に結晶固化が遅くなり上記したような問題が生じ
る。この場合、顕著に認められる問題は、冷却ロール表
面への付着性である。本発明における生分解性ポリエス
テルは、その主鎖中にエステル構造を有しているために
極性が高く、従って、ポリオレフィンと比べて極度に金
属表面に付着しやすい。この付着性は、ロール表面から
のフィルムの剥離が難しくなり、結果として、著しくフ
ィルムの生産性を低下させる。尚、本発明において、冷
却ロールとはTダイスから押し出されたフィルムが冷却
を目的として最初に接触する冷却用のロールを云う。従
って、冷却ロールを複数使用する場合は第一冷却ロール
を意味する。
【0031】本発明の製造方法によって成形された溶融
押出フィルムは、延伸フィルムとすることにより、さら
にその機械的特性を向上させることができる。延伸方法
としては、ロール延伸、テンター法による延伸などの一
般公知の延伸方法を何等制限なく用いる事ができる。延
伸条件は、常温〜80℃の温度範囲で、2〜15倍の延
伸倍率で行うことができる。加工速度を高めて効率を向
上させるために、70〜80℃の温度範囲でより好まし
く実施される。延伸は、一軸配向フィルムとするための
一軸延伸、二軸配向させるための逐次二軸延伸、および
面配向させるための同時二軸延伸等の如何なる態様も実
施可能である。延伸した場合、延伸方向の引っ張り破断
強度は通常500〜5000kgf/cm2 とな
る。
押出フィルムは、延伸フィルムとすることにより、さら
にその機械的特性を向上させることができる。延伸方法
としては、ロール延伸、テンター法による延伸などの一
般公知の延伸方法を何等制限なく用いる事ができる。延
伸条件は、常温〜80℃の温度範囲で、2〜15倍の延
伸倍率で行うことができる。加工速度を高めて効率を向
上させるために、70〜80℃の温度範囲でより好まし
く実施される。延伸は、一軸配向フィルムとするための
一軸延伸、二軸配向させるための逐次二軸延伸、および
面配向させるための同時二軸延伸等の如何なる態様も実
施可能である。延伸した場合、延伸方向の引っ張り破断
強度は通常500〜5000kgf/cm2 とな
る。
【0032】本発明においてフィルムは、好ましくは厚
さが1〜300μmの範囲にある。本発明の製造方法に
よって成形される溶融押出フィルムは本発明における生
分解性ポリエステルから成形されるが、該生分解性ポリ
エステルは通常結晶性を有するため、フィルム中に形成
する結晶相が透明性に影響する。フィルムの透明性はフ
ィルムの厚みによって変化し、フィルムの厚みが増すに
連れ透明性は低下する。たとえば、フィルムから成形さ
れた袋状物の内容物を識別することのできる半透明〜透
明の態様を発現するためには、フィルムの厚さは300
μm以下であることが好ましく、フィルムとしての柔軟
性および充分な機械的強度を保持するために、1〜10
0μmの範囲であることがより好ましい。
さが1〜300μmの範囲にある。本発明の製造方法に
よって成形される溶融押出フィルムは本発明における生
分解性ポリエステルから成形されるが、該生分解性ポリ
エステルは通常結晶性を有するため、フィルム中に形成
する結晶相が透明性に影響する。フィルムの透明性はフ
ィルムの厚みによって変化し、フィルムの厚みが増すに
連れ透明性は低下する。たとえば、フィルムから成形さ
れた袋状物の内容物を識別することのできる半透明〜透
明の態様を発現するためには、フィルムの厚さは300
μm以下であることが好ましく、フィルムとしての柔軟
性および充分な機械的強度を保持するために、1〜10
0μmの範囲であることがより好ましい。
【0033】本発明の製造方法によって成形される溶融
押出フィルムは、物性を特に低下させない範囲でフィラ
ーを添加することが可能である。添加可能なフィラーと
しては一般公知のフィラーが何等制限なく用いられうる
が、特に、固化速度を促進し冷却ロールからの剥離を容
易にする点でタルクが、また、本発明における生分解性
ポリエステルの安定化に寄与する事からアルカリ土類金
属塩がより好ましく用いられる。
押出フィルムは、物性を特に低下させない範囲でフィラ
ーを添加することが可能である。添加可能なフィラーと
しては一般公知のフィラーが何等制限なく用いられうる
が、特に、固化速度を促進し冷却ロールからの剥離を容
易にする点でタルクが、また、本発明における生分解性
ポリエステルの安定化に寄与する事からアルカリ土類金
属塩がより好ましく用いられる。
【0034】ここで、アルカリ土類金属とは、カルシウ
ム、マグネシウム、バリウムなどであるが、環境への影
響などから、カルシウムおよびマグネシウムが特に好適
である。また、アルカリ土類金属塩とは、アルカリ土類
金属の塩酸塩、硫酸塩、炭酸塩およびケイ酸塩であり、
具体的には、塩化カルシウム、塩化マグネシウムなどの
塩酸塩類;硫酸マグネシウム、硫酸バリウムなどの硫酸
塩;炭酸マグネシウム、炭酸カルシウムなどの炭酸塩
類;オルトケイ酸カルシウム、メタケイ酸カルシウム、
ケイ酸二石灰、ケイ酸三石灰、ケイ酸カルシウムナトリ
ウム、ケイ酸アルミニウムカルシウム、オルトケイ酸マ
グネシウム、メタケイ酸マグネシウム、タルクなどの水
化ケイ酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウムカルシウム
などのケイ酸塩類である。これらのアルカリ土類金属塩
類の中でも、吸湿性が低く取り扱いやすいケイ酸塩類が
最も好適に用いられる。上記アルカリ土類金属塩の各塩
は、単独のみならず、複数組み合わせて用いることも可
能である。
ム、マグネシウム、バリウムなどであるが、環境への影
響などから、カルシウムおよびマグネシウムが特に好適
である。また、アルカリ土類金属塩とは、アルカリ土類
金属の塩酸塩、硫酸塩、炭酸塩およびケイ酸塩であり、
具体的には、塩化カルシウム、塩化マグネシウムなどの
塩酸塩類;硫酸マグネシウム、硫酸バリウムなどの硫酸
塩;炭酸マグネシウム、炭酸カルシウムなどの炭酸塩
類;オルトケイ酸カルシウム、メタケイ酸カルシウム、
ケイ酸二石灰、ケイ酸三石灰、ケイ酸カルシウムナトリ
ウム、ケイ酸アルミニウムカルシウム、オルトケイ酸マ
グネシウム、メタケイ酸マグネシウム、タルクなどの水
化ケイ酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウムカルシウム
などのケイ酸塩類である。これらのアルカリ土類金属塩
類の中でも、吸湿性が低く取り扱いやすいケイ酸塩類が
最も好適に用いられる。上記アルカリ土類金属塩の各塩
は、単独のみならず、複数組み合わせて用いることも可
能である。
【0035】上記したアルカリ土類金属塩は、フィルム
中の含有量として、本発明における生分解性ポリエステ
ルに対し20重量%以下で好適に用いられる。
中の含有量として、本発明における生分解性ポリエステ
ルに対し20重量%以下で好適に用いられる。
【0036】本発明の製造方法によって成形される溶融
押出フィルムは、その目的、用途に応じて、酸化防止
剤、離型剤、耐候剤、帯電防止剤、着色剤、補強材、界
面活性剤、無機充填材などの補助目的成分も添加するこ
とができる。
押出フィルムは、その目的、用途に応じて、酸化防止
剤、離型剤、耐候剤、帯電防止剤、着色剤、補強材、界
面活性剤、無機充填材などの補助目的成分も添加するこ
とができる。
【0037】
【作用】本発明の製造方法の要点は、Tダイスから押し
出された該ポリエステルの溶融物を冷却ロール表面上で
効率よく冷却固化させ、さらに該冷却ロール表面より剥
離させる方法を提供する点にある。
出された該ポリエステルの溶融物を冷却ロール表面上で
効率よく冷却固化させ、さらに該冷却ロール表面より剥
離させる方法を提供する点にある。
【0038】冷却ロール表面上で冷却固化させることの
本質は、ポリ(2−オキセタノン)のような結晶性ポリ
マーの場合、結晶化の進行にある。一般的に結晶性ポリ
マーの結晶化は、そのガラス転移温度と融点との間の温
度範囲で進行する。ポリ(2−オキセタノン)のガラス
転移温度は、マチスンによって、−4℃という値が報告
されている(T. Mathisen, M. Lewis, and A.-C. Alber
tsson, Journal of Applied Polymer Science, Vol.42,
2365 (1991))。一方、ポリ(2−オキセタノン)の融
点は、配向していない状態で、一般的に70〜80℃と
されている。このガラス転移温度と融点との間の範囲
が、理論的に結晶化が起こり得る範囲である。しかし、
ガラス転移温度や融点に近付くほど結晶化速度は遅くな
り、実際に有効な結晶化速度はより狭い範囲に限定され
る。
本質は、ポリ(2−オキセタノン)のような結晶性ポリ
マーの場合、結晶化の進行にある。一般的に結晶性ポリ
マーの結晶化は、そのガラス転移温度と融点との間の温
度範囲で進行する。ポリ(2−オキセタノン)のガラス
転移温度は、マチスンによって、−4℃という値が報告
されている(T. Mathisen, M. Lewis, and A.-C. Alber
tsson, Journal of Applied Polymer Science, Vol.42,
2365 (1991))。一方、ポリ(2−オキセタノン)の融
点は、配向していない状態で、一般的に70〜80℃と
されている。このガラス転移温度と融点との間の範囲
が、理論的に結晶化が起こり得る範囲である。しかし、
ガラス転移温度や融点に近付くほど結晶化速度は遅くな
り、実際に有効な結晶化速度はより狭い範囲に限定され
る。
【0039】本発明で提示した10〜40℃冷却ロール
表面温度の範囲は、実際のポリ(2−オキセタノン)フ
ィルムのTダイス溶融押出成形において、十分な冷却固
化速度を発現させ、冷却ロール表面への付着および巻取
られたフィルムロールの相互付着を起こさず、従って、
該フィルムの十分な生産性を維持しうる温度範囲である
ことが見いだされた。
表面温度の範囲は、実際のポリ(2−オキセタノン)フ
ィルムのTダイス溶融押出成形において、十分な冷却固
化速度を発現させ、冷却ロール表面への付着および巻取
られたフィルムロールの相互付着を起こさず、従って、
該フィルムの十分な生産性を維持しうる温度範囲である
ことが見いだされた。
【0040】40℃以上で顕著に認められる冷却ロール
表面への付着は、ポリ(2−オキセタノン)がその主鎖
中に極性の高いエステル構造を有しているためと考えら
れる。また、ポリ(2−オキセタノン)は吸湿性が高
く、かつ加水分解性を有する樹脂であるため、冷却ロー
ル表面温度が低くてその表面に水分が凝結するような温
度範囲は、生産性ばかりでなく、フィルムの保存安定性
を損なう。つまり、フィルム表面への水分の付着が原因
となり、その後の2次加工時や保存時にフィルムの分解
が促進されやすい。
表面への付着は、ポリ(2−オキセタノン)がその主鎖
中に極性の高いエステル構造を有しているためと考えら
れる。また、ポリ(2−オキセタノン)は吸湿性が高
く、かつ加水分解性を有する樹脂であるため、冷却ロー
ル表面温度が低くてその表面に水分が凝結するような温
度範囲は、生産性ばかりでなく、フィルムの保存安定性
を損なう。つまり、フィルム表面への水分の付着が原因
となり、その後の2次加工時や保存時にフィルムの分解
が促進されやすい。
【0041】
【発明の効果】本発明の製造方法は、従来、製造されて
こなかったポリ(2−オキセタノン)を主構造成分とす
る生分解性ポリエステルからの溶融押出成形フィルムの
製造を可能とするものである。即ち、本発明の製造方法
は、ポリオレフィンに比べて結晶化速度が遅く、極性が
高いため金属表面に付着しやすく、さらに、水分による
分解性を起こしやすいために、その成形条件が極めて難
しい該生分解性ポリエステルフィルムを、冷却ロールの
表面を特定の温度範囲にコントロールすることによっ
て、結晶化速度を促進させて冷却ロール表面からの剥離
性を改善し、巻取り後のフィルムの形状を安定化させ、
結果として、実用的な生産性で該ポリエステルフィルム
の製造を可能とする。
こなかったポリ(2−オキセタノン)を主構造成分とす
る生分解性ポリエステルからの溶融押出成形フィルムの
製造を可能とするものである。即ち、本発明の製造方法
は、ポリオレフィンに比べて結晶化速度が遅く、極性が
高いため金属表面に付着しやすく、さらに、水分による
分解性を起こしやすいために、その成形条件が極めて難
しい該生分解性ポリエステルフィルムを、冷却ロールの
表面を特定の温度範囲にコントロールすることによっ
て、結晶化速度を促進させて冷却ロール表面からの剥離
性を改善し、巻取り後のフィルムの形状を安定化させ、
結果として、実用的な生産性で該ポリエステルフィルム
の製造を可能とする。
【0042】本発明の製造方法によって製造された生分
解性ポリエステルフィルムを用いて、種々の製品、例え
ば、ゴミ袋、レジ袋などの袋類、紙おむつ、生理用品な
どの衛生用品、マルチフィルム、結束テープ、苗用ポッ
トなどの農林漁業用資材、食品包装材料、卵パックなど
の食品関係製品などへの実用化が可能である。本発明の
製造方法によって製造された生分解性フィルムは、自然
環境中に放置された場合でも微生物によって分解され、
また、コンポストプラントによって堆肥に変換される。
解性ポリエステルフィルムを用いて、種々の製品、例え
ば、ゴミ袋、レジ袋などの袋類、紙おむつ、生理用品な
どの衛生用品、マルチフィルム、結束テープ、苗用ポッ
トなどの農林漁業用資材、食品包装材料、卵パックなど
の食品関係製品などへの実用化が可能である。本発明の
製造方法によって製造された生分解性フィルムは、自然
環境中に放置された場合でも微生物によって分解され、
また、コンポストプラントによって堆肥に変換される。
【0043】
【実施例】本発明を、実施例により、さらに詳細に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0044】重合例1 本発明の実施例1に用いるポリ(2−オキセタノン)
は、以下の重合方法で製造した。実施例2以下のポリ
(2−オキセタノン)は該重合例に準拠して製造した。
は、以下の重合方法で製造した。実施例2以下のポリ
(2−オキセタノン)は該重合例に準拠して製造した。
【0045】攪拌装置およびコンデンサーを付属した3
5L容量のステンレス製重合容器の内表面およびブルー
マージン/プロペラ型攪拌羽根を、四フッ化エチレン樹
脂微粒子を含んだエアーゾールを用いてスプレーコーテ
ィングし、無極性化した。
5L容量のステンレス製重合容器の内表面およびブルー
マージン/プロペラ型攪拌羽根を、四フッ化エチレン樹
脂微粒子を含んだエアーゾールを用いてスプレーコーテ
ィングし、無極性化した。
【0046】粒径が150〜350μmのポリ(2−オ
キセタノン)(重量平均分子量455、000)100
gに、テトラメチルアンモニウムアセテート1.03g
(7.73mmol)を担持させた担持型重合開始剤と
塩化イソプロピル10Lを、内表面を無極性化処理した
重合容器中に添加した。次に、2−オキセタノン5kg
(69.39mol)/塩化イソプロピル(15L)溶
液を添加した。続いて、攪拌速度150rpmで攪拌を
開始し、重合容器を35℃に外部から加温し重合を開始
させた。重合は20時間行い、その後、反応液を濾過し
て生成した粒子状のポリ(2−オキセタノン)と溶剤お
よび未反応モノマーとを分離した。ポリ(2−オキセタ
ノン)は、減圧下に溶剤および未反応モノマーを完全に
除去した後に秤量した結果、重合率は99.2%であっ
た。サイズ排除クロマトグラフィーを用いて分子量を測
定した結果、重量平均分子量は412、000、数平均
分子量は183、000であった。かさ比重は0.37
88g/mlであった。
キセタノン)(重量平均分子量455、000)100
gに、テトラメチルアンモニウムアセテート1.03g
(7.73mmol)を担持させた担持型重合開始剤と
塩化イソプロピル10Lを、内表面を無極性化処理した
重合容器中に添加した。次に、2−オキセタノン5kg
(69.39mol)/塩化イソプロピル(15L)溶
液を添加した。続いて、攪拌速度150rpmで攪拌を
開始し、重合容器を35℃に外部から加温し重合を開始
させた。重合は20時間行い、その後、反応液を濾過し
て生成した粒子状のポリ(2−オキセタノン)と溶剤お
よび未反応モノマーとを分離した。ポリ(2−オキセタ
ノン)は、減圧下に溶剤および未反応モノマーを完全に
除去した後に秤量した結果、重合率は99.2%であっ
た。サイズ排除クロマトグラフィーを用いて分子量を測
定した結果、重量平均分子量は412、000、数平均
分子量は183、000であった。かさ比重は0.37
88g/mlであった。
【0047】実施例1 Tダイス押し出し成形フィルムの作成: ポリ(2−オ
キセタノン)粒子(重量平均分子量412000、数平
均分子量183000)をTダイスを取り付けた直径4
0mmφのバレルを有する押出機(田辺プラスチックス
社製 V−S40粍エキストルーダー VFC40−2
49)に供給し、バレル設定温度90〜110℃、Tダ
イス設定温度106〜110℃の押出機バレル内へスク
リューによって送り込み、溶融状フィルムをTダイスス
リットから押し出した。押し出された溶融状のポリ(2
−オキセタノン)は水温約23〜26℃の水が循環する
冷却ロールで冷却固化させ、巻取り機に巻取り、厚さ約
250〜280μmの未延伸フィルムロールを作成し
た。
キセタノン)粒子(重量平均分子量412000、数平
均分子量183000)をTダイスを取り付けた直径4
0mmφのバレルを有する押出機(田辺プラスチックス
社製 V−S40粍エキストルーダー VFC40−2
49)に供給し、バレル設定温度90〜110℃、Tダ
イス設定温度106〜110℃の押出機バレル内へスク
リューによって送り込み、溶融状フィルムをTダイスス
リットから押し出した。押し出された溶融状のポリ(2
−オキセタノン)は水温約23〜26℃の水が循環する
冷却ロールで冷却固化させ、巻取り機に巻取り、厚さ約
250〜280μmの未延伸フィルムロールを作成し
た。
【0048】フィルムの冷却ロールへの付着はほとんど
なく、良好な剥離性が認められた。フィルムの表面も平
滑で均一な表面であり、巻取り後のフィルムの変形もな
く、巻取られたフィルム幅は一定であった。さらに、巻
かれたフィルム同士の付着もまた認められなかった。
なく、良好な剥離性が認められた。フィルムの表面も平
滑で均一な表面であり、巻取り後のフィルムの変形もな
く、巻取られたフィルム幅は一定であった。さらに、巻
かれたフィルム同士の付着もまた認められなかった。
【0049】実施例2 Tダイス押し出し成形フィルムの作成: ポリ(2−オ
キセタノン)粒子(重量平均分子量407000、数平
均分子量158000)にタルクを5重量%混合し、こ
の混合物をTダイスを取り付けた直径40mmφのバレ
ルを有する押出機(実施例1に同じ)に供給し、バレル
設定温度90〜110℃、Tダイス設定温度106〜1
10℃の押出機バレル内へスクリューによって送り込
み、溶融状フィルムをTダイススリットから押し出し
た。押し出された溶融状のポリ(2−オキセタノン)/
タルク混合物は水温約23〜26℃の水が循環する冷却
ロールで冷却固化させ、巻取り機に巻取り、厚さ約25
0〜280μmの未延伸フィルムロールを作成した。
フィルムの冷却ロールへの付着はほとんどなく、良好な
剥離性が認められた。フィルムの表面も平滑で均一な表
面であり、巻取り後のフィルムの変形もなく、巻取られ
たフィルム幅は一定であった。さらに、巻かれたフィル
ム同士の付着もまた認められなかった。
キセタノン)粒子(重量平均分子量407000、数平
均分子量158000)にタルクを5重量%混合し、こ
の混合物をTダイスを取り付けた直径40mmφのバレ
ルを有する押出機(実施例1に同じ)に供給し、バレル
設定温度90〜110℃、Tダイス設定温度106〜1
10℃の押出機バレル内へスクリューによって送り込
み、溶融状フィルムをTダイススリットから押し出し
た。押し出された溶融状のポリ(2−オキセタノン)/
タルク混合物は水温約23〜26℃の水が循環する冷却
ロールで冷却固化させ、巻取り機に巻取り、厚さ約25
0〜280μmの未延伸フィルムロールを作成した。
フィルムの冷却ロールへの付着はほとんどなく、良好な
剥離性が認められた。フィルムの表面も平滑で均一な表
面であり、巻取り後のフィルムの変形もなく、巻取られ
たフィルム幅は一定であった。さらに、巻かれたフィル
ム同士の付着もまた認められなかった。
【0050】実施例3〜7、比較例1、2 ポリ(2−オキセタノン)粒子(重量平均分子量412
000、数平均分子量183000)をTダイスを取り
付けた直径30mmφのバレルを有する押出機(田辺プ
ラスチックス社製 S30粍エキストルーダー VD3
0−10)に供給し、バレル設定温度90〜105℃、
Tダイス設定温度105℃の押出機バレル内へスクリュ
ーによって送り込み、溶融状のフィルムをTダイススリ
ットから押し出した。押し出された溶融状のポリ(2−
オキセタノン)は、表1に示した温度に調節した冷却ロ
ール上で冷却固化させ、続いて巻取り機に巻取った。冷
却ロール上での冷却後のロール表面からの剥離性および
巻取り機に巻取ったフィルムの表面状態からロールタッ
チ性を評価した。評価は目視で判断し、その評価基準
は、次の通りとした。
000、数平均分子量183000)をTダイスを取り
付けた直径30mmφのバレルを有する押出機(田辺プ
ラスチックス社製 S30粍エキストルーダー VD3
0−10)に供給し、バレル設定温度90〜105℃、
Tダイス設定温度105℃の押出機バレル内へスクリュ
ーによって送り込み、溶融状のフィルムをTダイススリ
ットから押し出した。押し出された溶融状のポリ(2−
オキセタノン)は、表1に示した温度に調節した冷却ロ
ール上で冷却固化させ、続いて巻取り機に巻取った。冷
却ロール上での冷却後のロール表面からの剥離性および
巻取り機に巻取ったフィルムの表面状態からロールタッ
チ性を評価した。評価は目視で判断し、その評価基準
は、次の通りとした。
【0051】[フィルム剥離性] ロール面付着: 冷却ロールに付着し、連続生産不可 可 : 付着傾向が若干認められるものの連続
生産可能 良好 : 付着傾向がなく、良好に生産継続 [ロールタッチ性] 不可 : 表面が粗面化および/または変形あり 良好 : 表面が平滑であり、変形もなし 評価結果は表1に併記した。その結果、10℃〜40℃
の範囲で良好な剥離性およびロールタッチ性を示すこと
が明かである。
生産可能 良好 : 付着傾向がなく、良好に生産継続 [ロールタッチ性] 不可 : 表面が粗面化および/または変形あり 良好 : 表面が平滑であり、変形もなし 評価結果は表1に併記した。その結果、10℃〜40℃
の範囲で良好な剥離性およびロールタッチ性を示すこと
が明かである。
【0052】実施例5および比較例2で製造したフィル
ムの保存安定性を評価するため、製造したフィルムを1
0cm角に切り出し、そのまま、50℃のオーブン中で
1週間保持し、その重量分子量の変化をサイズ排除クロ
マトグラフィーを用いて測定した。測定結果を表2に示
した。実施例5に比べて比較例2のより大きな分子量低
下は、フィルム製造時に過度に冷却された冷却ロール表
面上に凝縮した水分がフィルムに付着し、この水分がオ
ーブン中での加熱時にフィルムの分子量低下を引き起こ
したと考えられる。
ムの保存安定性を評価するため、製造したフィルムを1
0cm角に切り出し、そのまま、50℃のオーブン中で
1週間保持し、その重量分子量の変化をサイズ排除クロ
マトグラフィーを用いて測定した。測定結果を表2に示
した。実施例5に比べて比較例2のより大きな分子量低
下は、フィルム製造時に過度に冷却された冷却ロール表
面上に凝縮した水分がフィルムに付着し、この水分がオ
ーブン中での加熱時にフィルムの分子量低下を引き起こ
したと考えられる。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 7:00
Claims (1)
- 【請求項1】 下記式(1) 【化1】 で表わされる繰り返し単位を主たる繰り返し単位とし、
重量平均分子量が2〜200万の範囲にある生分解性脂
肪族ポリエステルを、Tダイス押出機のTダイスからフ
ィルム状に溶融押し出し後ロール表面温度が10〜40
℃の冷却ロールで冷却することを特徴とする生分解性脂
肪族ポリエステルフィルムの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6222167A JPH0885144A (ja) | 1994-09-16 | 1994-09-16 | 生分解性脂肪族ポリエステルフィルムの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6222167A JPH0885144A (ja) | 1994-09-16 | 1994-09-16 | 生分解性脂肪族ポリエステルフィルムの製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0885144A true JPH0885144A (ja) | 1996-04-02 |
Family
ID=16778233
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6222167A Pending JPH0885144A (ja) | 1994-09-16 | 1994-09-16 | 生分解性脂肪族ポリエステルフィルムの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0885144A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2003070450A1 (en) * | 2002-02-21 | 2003-08-28 | Riken | High-strength film of polyhydroxyalkanoic acid and process for producing the same |
-
1994
- 1994-09-16 JP JP6222167A patent/JPH0885144A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2003070450A1 (en) * | 2002-02-21 | 2003-08-28 | Riken | High-strength film of polyhydroxyalkanoic acid and process for producing the same |
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