JPH0887485A - パターンマッチング装置 - Google Patents

パターンマッチング装置

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JPH0887485A
JPH0887485A JP6250074A JP25007494A JPH0887485A JP H0887485 A JPH0887485 A JP H0887485A JP 6250074 A JP6250074 A JP 6250074A JP 25007494 A JP25007494 A JP 25007494A JP H0887485 A JPH0887485 A JP H0887485A
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Hiroshi Takeda
博 竹田
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 ニューラルネットワークを用いたパターンマ
ッチング装置で、未学習パターンを適格に識別して出力
することができるようにすること。 【構成】 識別すべきパターンが入力されるユニット群
16と、入力パターンに対応するパターンを出力するユ
ニット群20と、入力ユニット群と出力ユニット群とを
複数の結合素子によって連結する中間ユニット群18と
を備え、各ユニット22は結合素子24毎に割り当てら
れた重み係数を前段のユニットからの出力に乗じた後に
加算して入力し、これらの入力値と設定されたしきい値
との差を独立変数とする入出力関数により演算し、出力
用の結合素子を介して他のユニットへの入力をなし、前
記出力ユニット群からの出力を教師信号により関連する
ユニットの前記重み係数を補正することを繰り返した
後、パターンマッチングを行うようにしたパターンマッ
チング装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はパターンマッチング装置
に係り、ニューラルネットワークを利用することにより
手書き文字の認識や音声認識、あるいは情報信号等をパ
ターンとして捉らえ、検出されるパターンに対応する最
終出力を教示し、以後はマッチング処理を自動的に行わ
せるようにしたパターンマッチング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、手書き文字の認識や各種情報信号
に対応する制御出力を得るように識別すべきパターンを
入力し、対応する出力を教師パターンと対比することに
よって修正する学習作業を繰り返した後、以後は任意の
識別パターンを入力することで自動判別させるようにし
たパターンマッチング装置が知られている。このような
パターンマッチング装置は、一般に、多入力1出力型の
素子(ユニット)を結合素子を介して他のユニットと結
合することにより構成されたニューラルネットワークを
利用した構成とされている。
【0003】この種のパターンマッチング装置に用いら
れるニューラルネットワークは、生物の大脳の情報処理
機能を模倣する情報処理技術で、応用の容易なことや非
線形問題への適用が可能なことなど、有用な特性を有し
ている。また、従来のノイマン型の計算機と異なる方法
であるため、ノイマン型計算機で困難とされてきた問題
への適用に期待が寄せられている。
【0004】ニューラルネットワークの構成要素は図5
に示すように生物の神経細胞に相当するユニット1と、
このユニット1の入力部と出力部を結ぶ、神経繊維に相
当する結合素子2からなっている。通常、単一のユニッ
トを用いただけでは有効な情報処理を行わないため、複
数のユニットと結合素子を用いてこれらのユニットを適
当に結合してネットワークを構成する。
【0005】ユニットは他の複数のユニットの結合素子
を介して結合され、下記数式11に示すように、これら
のユニットの出力を結合素子毎に割り当てられた重み係
数を乗じた後、加えあわせて入力とし、これらの入力値
としきい値の差を独立変数とする入出力関数の値を出力
し、出力用の結合素子を介して他のユニットへの入力と
なる。
【0006】
【数11】 ただし、oi:第i番目のユニットの出力値、 f:入出力関数 wij:第j番目のユニットから第i番目のユニットへの
結合の強さ(結合係数)、 oj:第j番目のユニットの出力値、 θi:第i番目のユニットのしきい値、 である。また、定義によっては数式11を、
【数12】 とする場合もある。
【0007】このとき入出力関数fとしては図5(2)
に示すようなシグモイド関数と呼ばれる飽和型の関数が
よく用いられている。この関数は生物の神経細胞の機能
を模したもので、0から1の値をとる単調増加型の関数
で、入力値がしきい値に等しいとき(または入力値がし
きい値と絶対値が等しく異符号の時)に0.5となる。
【0008】次に、以上のような機能を有するユニット
を用いてネットワークを構成することにより有用な情報
処理が可能となるが、代表的なネットワークとしては図
6に示すようなものが考えられている。図6(1)は階
層型のネットワークで1が入力層を構成するユニット、
2、3がそれぞれ第1、第2中間層を構成するユニッ
ト、4が出力層を構成するユニット、5、6、7、が結
合素子である。このような階層型のネットワークは階層
構造をなしており、異なる層間のユニット同士の結合は
あるが同一層のユニット同士は結合されておらず、また
情報が入力部から出力部へ一方向に伝達される。いわば
フィード・フォワード型のネットワークである。このモ
デルは小脳のモデルとして知られていると同時に、パタ
ーマッチングや制御など多くの分野で実用されている重
要なネットワークである。
【009】このモデルでは入力層に識別したいパターン
や時系列信号などが与えられる。例えば、手書き文字の
認識のようなパターマッチングへ応用する場合は、入力
層には手書き文字または手書き文字に何等かの特徴抽出
処理を行った後の特徴パターンを与える。一方、出力層
の各ユニットは学習すべきカテゴリに対する判定結果を
与えるように設定される。すなわち、ユニット1の出力
が例えば0.5以上であればニューラルネットワークは
与えられたパターンをカテゴリ1のパターンと識別した
と考えることができるように設定される。
【0010】図6(2)は相互結合型のネットワークで
1がユニット、2が結合素子である。このように相互結
合型のネットワークは全てのユニットが相互結合されて
いる。尚、ネットワークにはこれ以外にもフィードバッ
クを有するものや、同一層間で部分的に結合を有するも
のなども存在する。
【0011】次に、以上のようなネットワークに有用な
機能を保有させるために、ネットワークに学習用のデー
タを与えることにより学習を実行する。学習方法やネッ
トワークの種類が多数あるため、学習方法も多数存在す
る。ここでは、現在最も典型的な方法である。図7に示
す3層の階層型ニューラルネットワークをバックプロパ
ゲーション・アルゴリズムを用いて学習する方法を例に
学習に関して示す。
【0012】学習は、最初、結合係数やしきい値を小さ
な値に設定しておき、入力層に学習用パターンを与える
ときの出力を計算し、その結果と当該パターンに対する
妥当な出力を指定した教師パターンと比較し、与えた学
習パターンに対して出力層の出力が教師信号に近づくよ
うになるまで結合係数としきい値の値を変化させること
によって行う。学習の詳細なステップは以下のようであ
る。
【0013】(ステップ1)ネットワークの状態を決め
る結合係数行列{Wji}、{Vkj}としきい値ベクトル
{θj}、{γk}をそれぞれ小さな値の乱数値で初期化
する。 (ステップ2)最初のパターンを学習パターンとする。 (ステップ3)学習パターンの値を入力層ユニットの出
力{Ii}に入れ、入力層から中間層への結合係数行列
{Wji}と中間層ユニットjのしきい値θjとを用い
て、中間層ユニットjへの入力Ujを求め、入力Ujと図
5(2)に示すシグモイド関数fにより中間層ユニット
jの出力Hjを求める。
【数13】
【0014】(ステップ4)中間層ユニットの出力{H
j}と、中間層から出力層への結合係数行列{Vkj}と
出力層ユニットkのしきい値γkとを用いて、出力層ユ
ニットkへの入力Skを求め、入力Skとシグモイド関数
fにより、出力層ユニットkの出力Okを求める。
【数14】
【0015】(ステップ5)学習パターンの教師信号T
Kと出力層の出力Okの差から、出力層のユニットkにつ
ながる結合係数と中間層ユニットkのしきい値に対する
誤差δkを求める。
【数15】
【0016】(ステップ6)誤差δkと中間層から出力
層への結合係数行列{Vk}と、中間層の出力Hjから、
中間層ユニットjにつながる結合係数と中間ユニットの
しきい値に対する誤差δjを求める。
【0017】(ステップ7)ステップ5で求めた出力層
ユニットkでの誤差δkと中間層ユニットjの出力Hj
定数αとの積を加算することで、中間層ユニットjから
出力層のユニットkにつながる結合係数Vkjを修正す
る。また、誤差δkと定数βとの積を加算することで、
出力層ユニットkのしきい値γkを修正する。
【数16】
【0018】(ステップ8)中間層ユニットjでの誤差
δjと、入力層ユニットiの出力Iiと定数αとの積を加
算することで、入力層ユニットiから中間層ユニットj
につながる結合係数Wjiを修正する。また誤差δjと定
数βの積を加算することで、中間層ユニットjのしきい
値θjを修正する。
【数17】
【0019】(ステップ9)次ぎのパターンを学習パタ
ーンとする。 (ステップ10)学習パターンが終了するまでステップ
3に戻る。 (ステップ11)学習の繰り返し回数を更新する。 (ステップ12)学習の繰り返し回数が制限回数以下で
あればステップ2に戻る。
【0020】このような学習によってニューラルネット
ワークはパターンマッチング能力を獲得し、既に学習し
たパターンの識別や、学習したカテゴリに属する未学習
パターンの識別を行うことができるようになる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のニュ
ーラルネットワーク処理を用いたパターンマッチング装
置では、学習していないカテゴリに属するパターンを識
別させると、学習したカテゴリのどれかであると誤判定
出力する場合がしばしば存在する。この問題は未学習デ
ータに対する応答ということで一般に問題になっている
ものである。
【0022】ちなみに、誤判定する理由は、従来の入出
力関数はしきい値より相当大きい値ないしは小さい値が
入力された場合には、その値の如何に関わらず1ないし
は0という値を出力する。いわゆる飽和型の関数を用い
ているため、単に学習したカテゴリ間に境界面を設定す
るだけの作用しかしないためと考えられる。
【0023】本発明は、上記従来の問題点に着目し、ニ
ューラルネットワーク処理を用いたパターンマッチング
装置で、未学習パターンを適格に識別して出力すること
ができるようにすることを目的とし、特に個々のユニッ
トにおける重み係数を乗じた入力信号加算値がしきい値
の近傍のみならずしきい値から大きく離れている場合で
あっても適正な出力信号を出力し、もってパターンマッ
チングの判定精度を向上させることができるパターンマ
ッチング装置を提供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明は、識別すべきパターンが入力されるユ
ニット群と、前記入力パターンに対応するパターンを出
力するユニット群と、前記入力ユニット群と出力ユニッ
ト群とを複数の結合素子によって連結する中間ユニット
群とを備え、前記各ユニットは結合素子毎に割り当てら
れた重み係数を前段のユニットからの出力に乗じた後に
加算して入力し、これらの入力値と設定されたしきい値
との差を独立変数とする入出力関数を有する演算部によ
り演算し、出力用の結合素子を介して他のユニットへの
入力をなし、前記出力ユニット群からの出力を教師信号
により関連するユニットの前記重み係数を補正すること
を繰り返した後、パターンマッチングを行うようにした
パターンマッチング装置において、前記ユニットにおけ
る演算部の入出力関数は、入力値がしきい値と等しいと
きに最大値出力をなし、しきい値と異なる入力値に対し
ては当該しきい値から離散するにしたがって前記最大値
を越えない出力値とする入出力特性としたものである。
この場合において、前記ユニットにおける入出力関数演
算部は、入力値がしきい値と絶対値が等しく異符号であ
るときに最大値出力をなすように設定することができ
る。
【0025】また、第2の発明は、特に、前記ユニット
における演算部の入出力関数は、入力値がしきい値と等
しいとき(入力値がしきい値と絶対値が等しく異符号で
ある場合を含む)に最大値出力をなし、しきい値と異な
る入力値に対しては前記最大値を越えない正の出力とす
る入出力特性としたものである。
【0026】更に、第3の発明は、前記ユニットにおけ
る演算部の入出力関数が、c1、c2を係数とし、しきい
値をθとするときに、
【数18】 又は
【数19】 のxに関する微分関数である
【数20】 であるように構成したものである。
【0027】また、第4の発明は、入出力関数演算部の
入出力関数が、c1、c2を係数とし、しきい値をθとす
るときに、
【数21】 又は、
【数22】 のxに関する微分関数である
【数23】 であるように構成した。
【0028】第5の発明は、前記ユニットの演算部にお
ける入出力関数が、cを係数とし、しきい値をθとする
ときに、
【数24】 又は
【数25】 であるように構成した。
【0029】更に、第6の発明は、特に、前記ユニット
の演算部における入出力関数が、cを係数とし、しきい
値をθとするときに
【数26】 又は、
【数27】 であるように構成した。
【0030】
【作用】上記構成によれば、ユニットの入出力関数が図
2(1)、(2)に示すように、しきい値に等しい入力
値に対して最大値をとり、しきい値と異なる値に対して
は対応する出力が最大値を越えないものとなる。ただ
し、しきい値の定義方法によっては、入力値がしきい値
と絶対値が等しく符号が異なる場合に最大値をとる。以
下の発明においてもこの点は同様である。
【0031】第2の発明によればユニットの入出力関数
は、図2(3)、(4)に示すような関数が用いられ
る。すなわち、しきい値に等しい入力値に対して最大値
をとり、しきい値と異なる値に対しては対応する出力が
最大値を越えないもので、更に負の値をとらない関数と
なるのである。
【0032】第3の発明は第2の発明を具体化したもの
で、しきい値としきい値付近の入力に対して有効な出力
が得られる。第4の発明は第2の発明を具体化したもの
で、しきい値としきい値に比例した範囲(c1とc2で決
定される)の入力に対して有効な出力が得られる。第5
の発明は第2の発明を具体化したもので、しきい値とし
きい値付近の入力に対して有効な出力が得られる。nを
大きくすることによってカテゴリの境界がより急峻にな
る。第6の発明は第2の発明を具体化したもので、しき
い値としきい値に比例した範囲(cによって決定され
る)の入力に対して有効な出力が得られる。nを大きく
することによってカテゴリの境界がより急峻になる。
【0033】尚、これらの関数で、係数c、c1、c2
しきい値θは、解決しようとする問題に応じて定数とす
ることも、学習によって決定することも可能である。ま
た、定数とする場合に、1という値を選択することも可
能である。
【0034】このように、本発明のいずれかの入出力関
数を用いても、しきい値に近い入力値がユニットに与え
られた場合にしかユニットから有効な出力が得られず、
しきい値から大きく離れた入力信号に対しては出力信号
としては小さい値が与えられる。これにより、未学習の
パターンに対する判定出力が良好になり、誤判定出力を
大幅に低減することができ、パターンマッチングの判定
精度が向上される。
【0035】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は実施例に係るパターンマッチング装置の全
体構成を示すブロック図と、要部構成の説明図である。
図示のように、この装置は、パターンマッチングを行お
うとする文字や各種信号波形等の認識対象画像を取り込
む受像装置10を有している。受像装置10は認識対象
画像を直接表示できるものとなっており、この画像表示
信号をパターン入力部12に出力させている。パターン
入力部12は、受像装置10の画像表示領域を二次元マ
トリックスに分割し、各分割領域に対応した個々の画像
信号を信号量の大きさ、例えば信号の強度や濃度等に応
じて後段の変換処理部14に出力するものとしている。
これにより、入力された画像信号はパターン信号として
出力されることになる。
【0036】上記パターン入力部12からの出力信号を
入力する変換処理部14は、識別すべきパターンが入力
されるユニット群としての入力層16と、前記入力パタ
ーンに対応するパターンを出力するユニット群としての
20と、前記入力層16と出力層20とを複数の結合素
子によって連結する中間ユニット群としての中間層18
とから構成されている。これらの入力層16、中間層1
8、および出力層20は、各層に複数の多入力1出力型
の素子(ユニット)22を有し、各層のユニット22を
結合素子24を介して他の層のユニット22と結合する
ことにより構成されたニューラルネットワークを利用し
た構成とされている。
【0037】各層16、18、20の構成要素は、生物
の神経細胞に相当するユニット22と、このユニット2
2の入力部と出力部を結ぶ、神経繊維に相当する結合素
子24からなっており、複数のユニットと結合素子を用
いてこれらのユニットを適当に結合してネットワークを
構成する。実施例では階層型のニューラルネットワーク
を採用しており、異なる層間のユニット同士の結合はあ
るが同一層のユニット同士は結合されておらず、また情
報が入力部から出力部へ一方向に伝達される、いわばフ
ィード・フォワード型のネットワークとなっている。
【0038】ユニット22は下層の複数のユニット22
の結合素子24を介して結合され、実施例では下記数式
28に示す入出力関数fに基づいて演算するように構成
されている。
【数28】
【0039】この入出力関数fは、入力値の絶対値がし
きい値と等しいときに最大値出力をなし、しきい値と異
なる入力値に対しては前記最大値を越えない正の出力と
する入出力特性としたもので、cは係数、θはしきい値
であり、定数または変数である。
【0040】まず、変換処理部14の最初の入力部とな
っている入力層16では、その出力計算回路により入力
パターンに基づいて入力層の各ユニットの出力を計算す
る。各ユニット22はパターン入力部12の各要素と1
対1に対応しており、本例では一般的に用いられている
ように入出力関数は線形関数とし、入力層の各ユニット
の出力値は入力パターンの値に等しくなるようにしてい
る。
【0041】次に、中間層18への入力部分における入
力計算回路で、まず、入力層16の出力と、入力層16
と中間層18間の結合係数を用いて中間層18の各ユニ
ットへ供給される入力を計算する。中間層18の各ユニ
ット22へは前段の入力層16の複数のユニット22か
らの複数出力信号が入力されて多入力信号となるが、こ
こでは前述した式13と同様に、
【数29】 に基づいて演算する。ここで、wijは第j番目のユニッ
トから第i番目のユニットへの結合の強さ(結合係
数)、θiは第i番目のユニットのしきい値、Ujは第j
番目のユニットの出力値である。これによって、ユニッ
ト22の出力Uを結合素子毎に割り当てられた重み係数
Wを乗じた後、加えあわせて入力とし、これらの入力値
としきい値の差を独立変数として、前記式28に基づ
き、入出力関数fにより中間層18への出力値を算出す
るものとしている。
【0042】すなわち、中間層18では、出力計算回路
により、上記29式で計算された入力値を基に、上記式
28に基づいて演算し、中間層18における複数のユニ
ット22から下位の層への出力値を算出する(出力信号
U)。これは、具体的には、
【数30】 として、演算される。 ただし、Hj:第j番目のユニットの出力値、 Uj:第j番目のユニットの出力値、 θi:第i番目のユニットのしきい値、 である。
【0043】更に、このようにして得られた中間層18
からの出力Hiは結合素子24を介して出力層20に入
力されるが、この出力層20への入力部分における入力
計算回路で、まず、中間層18の出力Hiと、中間層1
8と出力層20間の結合係数を用いて出力層20の各ユ
ニット22へ供給される入力を計算する。この演算処理
は、上記した式29と同様に、
【数31】 ただし、Vkjは中間層から出力層への結合係数、γk
出力層ユニットkのしきい値γk、Skが出力層ユニット
kへの入力値である。
【0044】次いで、前記式28に基づき、入出力関数
fにより出力層20への出力値を算出するものとしてい
る。すなわち、出力層20では、出力計算回路により、
上記31式で計算された入力値を基に、上記式28に基
づいて演算し、出力層20における複数のユニット22
から下位の層への出力値を算出する(出力信号O)。こ
れは、具体的には、
【数32】 によって演算する。
【0045】このようにして得られた出力信号Oは、出
力層20の各ユニット22毎に出力され、これは基本的
にはパターン出力部26から出力され、出力信号にマッ
チングする出力パターンをメモリ28から読込んで、対
応パターンとして出力し、内容を表示装置30等によっ
て表示出力する。
【0046】この実施例では、バックプロパゲーション
による学習機能を持たせており、このため、前記変換処
理部14の出力層20からの出力信号を入力する誤差検
出部32が設けられ、ここで検出された誤差が解消する
ように変換処理部14の各結合素子24の結合係数やユ
ニット22のしきい値の補正処理を行い、入力パターン
に対するパターンマッチング能力を取得させるようにし
ている。この学習は、最初、結合係数やしきい値を小さ
な値に設定しておき、入力層に学習用パターンを与える
ときの出力を計算し、その結果と当該パターンに対する
妥当な出力を指定した教師パターンと比較し、与えた学
習パターンに対して出力層の出力が教師信号に近づくよ
うになるまで結合係数としきい値の値を変化させること
によって行う。このため、教師装置34が設けられ、出
力層20からの出力パターンと教師信号の差から出力層
20のユニット22につながる結合係数と、中間層18
のユニット22のしきい値に対する誤差を求めることな
どの処理を前述した数式15〜17による修正処理を行
うようにしている。この学習処理を設定回数繰り返し、
学習能力を獲得させるようにする。この処理の後は、前
記誤差検出部32をバイパスさせ、変換処理部14の出
力を直接パターン出力部26を介してパターンマッチン
グ結果を表示装置30により表示させるものとなってい
る。
【0047】このように構成されたパターンマッチング
装置を利用して2次元ベクトルで表されるパターンを識
別する作業を行った実施例を取り上げる。
【0048】図3は前述した変換処理部14の回路構成
を示しており、40は入力層16の出力計算回路で入力
パターンに基づいて入力層の各ユニット22の出力を計
算する。本例では一般的に用いられているように入出力
関数は線形関数としているため、出力値は入力パターン
の値に等しい。42は中間層18の入力計算回路で、入
力層計算回路40の出力と入力層16と中間層18の結
合係数を用いて中間層18の各ユニット22へ供給され
る入力を計算する。44は中間層18の出力計算回路
で、42で計算された入力値を基に式28の入出力関数
を用いて中間層18の出力を計算する。46は出力層2
0の入力計算回路で、中間層出力計算回路44の出力
と、中間層18と出力層20の結合係数を用いて出力層
20の各ユニット22へ供給される入力を計算する。4
8は出力層20の出力計算回路で、4出力層入力計算回
路46で計算された入力値を基に式28の入出力関数を
用いて出力層20の出力を計算する。
【0049】図4は学習に用いた2次元ベクトルであ
る。カテゴリ1は記号「*」で示し、カテゴリ2は記号
「+」で示した。このカテゴリ1、2に属するデータ
表、および検定用データを次表に示す。このデータにお
いて、データ番号1〜18は学習用データ(奇数番号は
カテゴリ1に、偶数番号はカテゴリ2に属する)であ
り、データ番号19〜29は検定用データである。
【0050】
【表1】
【0051】実施例による装置を用いて、図4の各カテ
ゴリ1、2に属する表1の学習用データ(データ番号1
〜18)を入力して学習させた後に、未学習のデータ
(データ番号19〜29)を入力して未学習のデータが
どちらのカテゴリに属するかどうかを検定するととも
に、比較例として中間層18と出力層20の入出力関数
を、従来のようにシグモイド関数としたネットワークを
用いて、同様に図4に対応する学習パターンを対応する
データ1〜18で学習させた後に、表1の未学習のデー
タ(データ番号19〜29)を入力して未学習のデータ
がどちらのカテゴリに属するかどうかを検定した結果を
表2に示す。
【0052】
【表2】
【0053】これらの結果を比較すると学習パターン
(番号1〜18)に対する識別結果には大差はないが、
学習したカテゴリに属さないパターン(番号19〜2
9)に対する識別結果に差がみられる。すなわち、従来
法ではこれらのパターンに対する出力値が大きくなって
おり、例えば0.5以上の出力が得られた場合には設定
したカテゴリに属すると判定されたものとするとデータ
番号20、22、24、26、28のパターンはカテゴ
リ1に属していると識別しており、データ番号23、2
5、27、29のパターンはカテゴリ2に属していると
識別している。従って、学習したカテゴリに属さないデ
ータの正当率は9%である。これに対して本発明に係る
パターンマッチング装置を用いた場合は、データ番号2
8で誤判定を行っているが他のパターンに対しては、出
力値が0.5未満で学習したカテゴリに属さないと判定
している。従って、学習したカテゴリに属さないデータ
の正当率は90%で従来法と比較して高い正当率が得ら
れている。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るパタ
ーンマッチング装置によれば、個々のユニットにおける
重み係数を乗じた入力信号加算値がしきい値の近傍のみ
ならずしきい値から大きく離れている場合であっても適
正な出力信号を出力し、もってパターンマッチングの判
定精度を向上させることができるという優れた効果が得
られ、従来のように学習したパターンに近いパターンに
対してしか応答せず、学習していないカテゴリに属する
パターンを学習したパターンのどれかに割り振るという
ような誤判定を行うという従来の欠点を著しく減少する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るパターンマッチング装置の実施例
の構成ブロック図である。
【図2】本発明の入出力関数の例である。
【図3】本発明の実施例の変換処理部の回路構成例であ
る。
【図4】学習に用いた2次元パターンをx−y座標にプ
ロットしたものである。
【図5】ニューラルネットワーク素子(ユニット)の模
式図、並びにこのユニットに用いられる入出力関数の一
種であるシグモイド関数を示す。
【図6】ネットワークの構成例で、(1)は階層型ネッ
トワーク、(2)は相互結合型ネットワークの模式図で
ある。
【図7】3層階層型ネットワークの模式像である。
【符号の説明】 10 受像装置 12 パターン入力部 14 変換処理部 16 入力層 18 中間層 20 出力層 22 ユニット 24 結合素子 26 パターン出力部 28 メモリ 30 表示装置 32 誤差検出部 34 教師装置 40 入力層出力計算回路 42 中間層入力計算回路 44 中間層出力計算回路 46 出力層入力計算回路 48 出力層出力計算回路

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 識別すべきパターンが入力されるユニッ
    ト群と、前記入力パターンに対応するパターンを出力す
    るユニット群と、前記入力ユニット群と出力ユニット群
    とを複数の結合素子によって連結する中間ユニット群と
    を備え、前記各ユニットは結合素子毎に割り当てられた
    重み係数を前段のユニットからの出力に乗じた後に加算
    して入力し、これらの入力値と設定されたしきい値との
    差を独立変数とする入出力関数を有する演算部により演
    算し、出力用の結合素子を介して他のユニットへの入力
    をなし、前記出力ユニット群からの出力を教師信号によ
    り関連するユニットの前記重み係数を補正することを繰
    り返した後、パターンマッチングを行うようにしたパタ
    ーンマッチング装置において、 前記ユニットにおける入出力関数演算部は、入力値がし
    きい値と等しいときに最大値出力をなし、しきい値と異
    なる入力値に対しては当該しきい値から離散するにした
    がって前記最大値を越えない出力値とする入出力特性と
    したことを特徴とするパターンマッチング装置。
  2. 【請求項2】 識別すべきパターンが入力されるユニッ
    ト群と、前記入力パターンに対応するパターンを出力す
    るユニット群と、前記入力ユニット群と出力ユニット群
    とを複数の結合素子によって連結する中間ユニット群と
    を備え、前記各ユニットは結合素子毎に割り当てられた
    重み係数を前段のユニットからの出力に乗じた後に加算
    して入力し、これらの入力値と設定されたしきい値との
    差を独立変数とする入出力関数を有する演算部により演
    算し、出力用の結合素子を介して他のユニットへの入力
    をなし、前記出力ユニット群からの出力を教師信号によ
    り関連するユニットの前記重み係数を補正することを繰
    り返した後、パターンマッチングを行うようにしたパタ
    ーンマッチング装置において、 前記ユニットにおける演算部の入出力関数演算部は、入
    力値がしきい値と等しいときに最大値出力をなし、しき
    い値と異なる入力値に対しては前記最大値を越えない正
    の出力とする入出力特性としたことを特徴とするパター
    ンマッチング装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のパターンマッ
    チング装置において、前記ユニットにおける入出力関数
    演算部は、入力値がしきい値と絶対値が等しく異符号で
    あるときに最大値出力をなし、しきい値と異なる入力値
    に対しては当該しきい値から離散するにしたがって前記
    最大値より低下する出力値とする入出力特性としたこと
    を特徴とするパターンマッチング装置。
  4. 【請求項4】 識別すべきパターンが入力されるユニッ
    ト群と、前記入力パターンに対応するパターンを出力す
    るユニット群と、前記入力ユニット群と出力ユニット群
    とを複数の結合素子によって連結する中間ユニット群と
    を備え、前記各ユニットは結合素子毎に割り当てられた
    重み係数を前段のユニットからの出力に乗じた後に加算
    して入力し、これらの入力値と設定されたしきい値との
    差を独立変数とする入出力関数を有する演算部により演
    算し、出力用の結合素子を介して他のユニットへの入力
    をなし、前記出力ユニット群からの出力を教師信号によ
    り関連するユニットの前記重み係数を補正することを繰
    り返した後、パターンマッチングを行うようにしたパタ
    ーンマッチング装置において、 前記ユニットにおける演算部の入出力関数が、c1、c2
    を係数とし、しきい値をθとするときに、 【数1】 又は 【数2】 のxに関する微分関数である 【数3】 であることを特徴とするパターンマッチング装置。
  5. 【請求項5】 識別すべきパターンが入力されるユニッ
    ト群と、前記入力パターンに対応するパターンを出力す
    るユニット群と、前記入力ユニット群と出力ユニット群
    とを複数の結合素子によって連結する中間ユニット群と
    を備え、前記各ユニットは結合素子毎に割り当てられた
    重み係数を前段のユニットからの出力に乗じた後に加算
    して入力し、これらの入力値と設定されたしきい値との
    差を独立変数とする入出力関数を有する演算部により演
    算し、出力用の結合素子を介して他のユニットへの入力
    をなし、前記出力ユニット群からの出力を教師信号によ
    り関連するユニットの前記重み係数を補正することを繰
    り返した後、パターンマッチングを行うようにしたパタ
    ーンマッチング装置において、 前記ユニットにおける演算部の入出力関数が、c1、c2
    を係数とし、しきい値をθとするときに、 【数4】 又は、 【数5】 のxに関する微分関数である 【数6】 であることを特徴とするパターンマッチング装置。
  6. 【請求項6】 識別すべきパターンが入力されるユニッ
    ト群と、前記入力パターンに対応するパターンを出力す
    るユニット群と、前記入力ユニット群と出力ユニット群
    とを複数の結合素子によって連結する中間ユニット群と
    を備え、前記各ユニットは結合素子毎に割り当てられた
    重み係数を前段のユニットからの出力に乗じた後に加算
    して入力し、これらの入力値と設定されたしきい値との
    差を独立変数とする入出力関数を有する演算部により演
    算し、出力用の結合素子を介して他のユニットへの入力
    をなし、前記出力ユニット群からの出力を教師信号によ
    り関連するユニットの前記重み係数を補正することを繰
    り返した後、パターンマッチングを行うようにしたパタ
    ーンマッチング装置において、 前記ユニットの演算部における入出力関数が、cを係数
    とし、しきい値をθとするときに、 【数7】 又は 【数8】 であることを特徴とするパターンマッチング装置。
  7. 【請求項7】 識別すべきパターンが入力されるユニッ
    ト群と、前記入力パターンに対応するパターンを出力す
    るユニット群と、前記入力ユニット群と出力ユニット群
    とを複数の結合素子によって連結する中間ユニット群と
    を備え、前記各ユニットは結合素子毎に割り当てられた
    重み係数を前段のユニットからの出力に乗じた後に加算
    して入力し、これらの入力値と設定されたしきい値との
    差を独立変数とする入出力関数を有する演算部により演
    算し、出力用の結合素子を介して他のユニットへの入力
    をなし、前記出力ユニット群からの出力を教師信号によ
    り関連するユニットの前記重み係数を補正することを繰
    り返した後、パターンマッチングを行うようにしたパタ
    ーンマッチング装置において、 前記ユニットにおける演算部の入出力関数が、cを係数
    とし、しきい値をθとするときに 【数9】 又は、 【数10】 であることを特徴とするパターンマッチング装置。
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04311254A (ja) * 1991-03-20 1992-11-04 American Teleph & Telegr Co <Att> ニューラル・ネットワーク及びその制御方法及びニューラル・ネットワーク用演算装置
JPH05197701A (ja) * 1992-01-21 1993-08-06 Fujitsu Ltd ニューラルネットワークを用いた情報処理装置
JPH07210533A (ja) * 1994-01-19 1995-08-11 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> ニューラルネットワーク回路及びこれを用いた演算方法

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