JPH0887504A - 前編集支援方法および装置 - Google Patents

前編集支援方法および装置

Info

Publication number
JPH0887504A
JPH0887504A JP6247248A JP24724894A JPH0887504A JP H0887504 A JPH0887504 A JP H0887504A JP 6247248 A JP6247248 A JP 6247248A JP 24724894 A JP24724894 A JP 24724894A JP H0887504 A JPH0887504 A JP H0887504A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
candidate
clause
sentence
extracted
type
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6247248A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasutsugu Morimoto
康嗣 森本
Hiroyuki Kaji
博行 梶
Hiroko Kida
裕子 木田
Fumio Sato
文夫 佐藤
Kiyonobu Matsumoto
清信 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP6247248A priority Critical patent/JPH0887504A/ja
Publication of JPH0887504A publication Critical patent/JPH0887504A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Document Processing Apparatus (AREA)
  • Machine Translation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】機械翻訳などの前編集処理において、係り受け
関係を決定するために入力文に対して施す前編集の操作
性を向上させ、前編集工数を低減できるようにすること
を目的とする。 【構成】入力文中、用言性の連用修飾文節、非主語の提
題、文頭の接続詞、副詞などからなる文節を分割点の候
補として抽出する。任意の分割点の候補を選択し、この
分割点候補について係り先の候補となる文節を全て抽出
する。この候補を分割点の候補であるかどうかによって
2種類に分類する。そして、分割点の真の係り先が他の
分割点の候補である場合には、選択された文節を真の分
割点としその文節の直後で分割する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、機械翻訳システムにお
いて用いられる前編集支援方法および装置に関し、より
詳細には、機械翻訳において処理することが特に困難で
ある長文に対する前編集支援方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自然言語における数多くの曖昧性は、機
械翻訳の適用に対する障害となっている。中でも構文的
な係り受けの曖昧性は、大きな問題点である。これは、
係り受けの曖昧性解消に失敗した場合に得られる訳文の
構造が、正解の訳文とは大きく異なる場合が多く、後編
集工数が大きくなるという理由による。
【0003】このような係り受けの曖昧性は、文の長さ
に対して組合せ的に大きくなる。よって、長文の解析に
おいては、係り受けが曖昧な箇所が非常に多く発生す
る。このため、長文を正確に翻訳する技術が従来から提
案されてきた。
【0004】例えば、文の切れ目を表す記号をユーザが
挿入し、挿入された記号に基づいて処理を行うシステム
が、特開昭63−10267号公報(機械翻訳装置)に
述べられている。しかし、人手によって記号を挿入する
のは非常に手間がかかり、前編集工数の増大を招く。
【0005】これを解決するため、長文の切れ目を自動
的に認識する技術が提案されている。例えば、「阿部、
接続助詞に注目した文分割の一方式、情報処理学会第4
2回(平成3年前期)全国大会」には、接続助詞に着目
することにより、長文を幾つかの単位文に分割する方法
が述べられている。また、特開平3−259376号公
報(日本語長文分割支援装置)には、分割点(切れ目)
の候補となりうる表現の辞書、分割点候補間の係り受け
関係を判定するルール、および係り受け関係上の分割点
決定ルールを用いることによって、長文を分割する方法
が述べられている。
【0006】
【発明が解決しようとする問題点】しかし、従来の方法
には、次のような問題点が存在する。
【0007】「藤井他、日英機械翻訳システムにおける
長文の解析、情報処理学会第40回(平成2年前期)全
国大会」にも述べられているように、文と文の関係は論
旨の流れなどの意味・文脈に基づいて解析されるもので
あり、上述したような表層的な情報を用いる方法では高
い精度を得ることができない。一方、現在の意味・文脈
処理技術は不十分であり、やはり高い精度で長文を分割
することはできない。結局、自動的に分割点を決定する
方法では、高い精度を得ることができない。このため、
自動的に分割した結果を最終的に人手で全てチェックす
る必要があるので、前編集工数を減少させることができ
なかった。
【0008】これらの問題を解決するためには、前編集
処理のいずれかの時点において人手の介入を行うことが
必要となる。例えば、特開平3−259376号公報に
述べられている発明において、係り受け関係の決定を人
手によって行えば、高い精度で入力文を分割することが
可能である。しかし、係り受け関係の指定において、1
つの文節の係り先の候補の数は、多い場合には7〜8個
程度になるため、マウスによる選択操作や複数のキーを
用いた選択操作が必要となり、非常に繁雑である。
【0009】本発明の目的は、係り受け関係を決定する
ために入力文に対して施す前編集の操作性を向上させ、
前編集工数を低減できる長文の前編集支援方法および装
置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、入力文を文節
に分割し、所定の条件を満たす文節を分割点の候補とし
て抽出し、前記抽出された文節の中から任意の文節を選
択し、前記選択された文節に対してその係り先の候補を
抽出するとともに、抽出した係り先の候補が前記分割点
の候補の文節であるときは第1種の係り先候補に、そう
でないときは第2種の係り先候補に、分類し、前記選択
された文節および前記抽出された係り先の候補をその種
類を明示してユーザに表示し、前記選択された文節の係
り先が前記表示された2種類の係り先の候補のうち第1
種の係り先候補または第2種の係り先候補のいずれに含
まれているかをユーザが判定した結果を読み込み、前記
係り先が前記第1種の候補に含まれていた場合には、前
記選択された文節の直後で入力文を分割することを特徴
とする。
【0011】また、抽出された係り先の候補の表示か
ら、ユーザが第1種の係り先候補の文節について自然に
つながるかどうかを判定し、自然につながらない文節の
みを指定するようにしてもよい。この場合、ユーザが指
定しなかった前記第1種の係り先候補の文節の直後で、
入力文を分割する。
【0012】分割点の候補となる文節を抽出するための
条件としては、例えば、用言を含む連用修飾表現である
こと、非主語の提題であること、または文頭の接続詞も
しくは文頭の副詞であること、などを用いる。
【0013】前記抽出された分割点の候補が所定の条件
を満たす場合には、前記選択された文節の係り先をユー
ザに直接指定してもらうようにし、その結果を読み込
み、前記係り先指定結果から前記選択された文節が分割
可能かどうかを判定するようにしてもよい。その条件と
しては、前記抽出された分割点の候補が、連用中止であ
ることまたは連用形+助詞の「て」であることなどがあ
る。
【0014】さらに、提題を示す助詞「は」を検出し、
「は」格の格要素が存在する節が従属節である場合に
は、「は」格の格要素を主節に移動し、「は」格の格要
素が並列である節の先頭の節に存在する場合には、後続
する並列の節の訳出形態を変更するようにしてもよい。
【0015】
【作用】本発明によれば、分割候補となる文節が分割可
能かどうかの判定を、分割候補文節の複数の係り先候補
を2種類のグループに分けて表示し、真の係り先がいず
れのグループに属しているかをユーザが判定するという
yes/no形式の質問に回答することによって実現できる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例として、本発明
を機械翻訳システムにおける前編集システムに適用した
場合を詳細に説明する。
【0017】図1は、本実施例における前編集支援シス
テムのハードウェア構成図を示す。
【0018】図中、分割表現辞書1は、分割点の候補と
なる箇所を表す表現を記述した辞書である。本実施例で
は、以下のような表現を分割点の候補として用いる。
【0019】(a)用言および特定の表現を含む連用修
飾文節 「〜するので」のような接続助詞表現、「〜するため
に」のような表現など、文節内に用言を含んでいてかつ
連用修飾節を導く文節。ただし、ここで「ため」「と
き」などは、文法的には名詞であるため、「〜するため
に」は、通常の考え方で文節に分けると「〜する」と
「ために」は別の文節となる。しかし、このような形式
名詞は機能語的な側面が強いため、本発明では、「〜す
るために」で1文節と考えることにする。これは、辞書
中の「ため」のような単語に、予め「動詞と接続した場
合には、機能語として扱う」といった属性を付与して置
くことによって実現できる。
【0020】(b)非主語の提題 「〜では」、「〜においては」のような表現を含む文
節。
【0021】(c)文頭の接続詞、副詞 文頭にある「しかしながら」、「したがって」、「通
常」のような表現を含む文節。
【0022】(d)特に登録した文頭の副詞節 分野固有の表現であって、特にユーザが登録した表現を
含む文節。例えば、特許分野における「本発明によれ
ば」のような表現。
【0023】(e)文末の用言 文末の用言は、どこも修飾しないが、他の文節の係り先
の候補として抽出される。ただし、ここで用言とは、
「A社が新製品を発表」のような、体言止めで表現され
ているようなものも含む。
【0024】これらの表現は、次のような分割表現パタ
ーンで記述される。
【0025】<分割表現パターン>:=<要素><要素
><要素>・・・ <要素>:=[文法属性;文字列属性;位置属性] あるい
は{文法属性;文字列属性;位置属性} <文法属性>:=GRM:文法属性値,文法属性値,・・・ <文法属性値>:=<文法属性値>&<文法属性値>,品
詞,活用形 <文字列属性>:=STR:文字列 <位置属性>:=POS:文頭,文末,文節末,・・・
【0026】まず、分割表現パターン全体は、1つ以上
の要素からなる。各要素は、入力文中の各単語に割り当
てられる。各要素は、"[]"か"{}"のいずれかで囲んで表
現される。前者は必ず一つの単語に割当てられる要素で
あり、後者は0個以上の単語に割当てられる要素であ
る。以後、前者を必須要素、後者を任意要素と呼ぶ。各
要素は、属性の並びからなる。ここでは、説明に必要な
属性として、文法属性、文字列属性、位置属性の3つを
述べているが、それ以外に通常の自然言語処理において
用いられる属性を設定することも容易に実現できる。
【0027】図2に、分割表現辞書1の例を示す。図2
において、1番目のパターンは、文頭に「通常」という
副詞がある場合、2番目のパターンは、「〜では」とい
う非主語の提題、3番目のパターンは、「〜する場合」
という表現、4番目のパターンは文末の文節をそれぞれ
示している。
【0028】入力文中にこのような表現を含む文節があ
るかどうかは、図2のような分割表現辞書1に登録され
ている分割表現パターンと入力文とのマッチング処理に
よって判定される。
【0029】以下、図2の3番目のパターンを例に説明
する。これは、「〜する場合」のようなパターンを示
す。このようなパターンに対し、例えば「開発する場
合」のような文節が入力文に含まれている場合には、
「開発する」が1番目の要素に割り当てられ、「場合」
が3番目の要素に割当てられる。また、2番目の要素
は、どの単語にも割り当てられない。また、「開発され
た場合」は、「開発され」「た」「場合」のように単語
分割されるが、「開発され」が1番目の要素に、「た」
が2番目の要素に、「場合」が3番目の要素に割り当て
られる。このように、分割表現辞書1のパターンとマッ
チした入力文中の文節が、分割点の候補として抽出され
る。なお、マッチング処理の詳細については後述する。
【0030】図1中、メモリ2は、形態素解析結果を格
納する単語分割テーブル21のような一時的に作成され
るテーブルを含むメモリである。図3に、単語分割テー
ブル21の例を示す。単語分割テーブル21には、入力
文を単語に分割した結果が格納されている。
【0031】図1中、入出力装置3は、処理対象テキス
トの入力、前編集操作、処理結果の出力などを行うため
に用いられる。CPU4は、全ての処理を行う。単語辞
書5は、形態素解析に用いられる。
【0032】以下、図4に示す処理フローに従って、全
体の処理を説明する。
【0033】(形態素解析ステップ11)入力文に対し
て形態素解析処理を行い、単語への分割、品詞の認定な
どを行う。このステップでは、特開昭58−40684
号公報、特開昭59−121574号公報、および「日
本語情報処理」(長尾真監修,電子情報通信学会,pp.86-
113,1988)などに述べられている方法を用いることがで
きる。以下、日本語の形態素解析の方法を簡単に述べ
る。
【0034】日本語のような分かち書きされない言語に
おいては、文字列から単語を切り出す処理を行い、さら
に接辞や屈折形を同定する処理を行う。ここでは、日本
語の形態素解析の方法として最長一致法を簡単に説明す
る。
【0035】例えば、「試験のために勉強する」のよう
な文字列があったとする。また、辞書には「試験」
「の」「た」「め」「に」「ため」「勉強する」のよう
な単語が格納されている。このとき、与えられた文字列
の部分文字列を単語と対応付けることによって、与えら
れた文字列を「試験|の|ため|に|勉強する(終止
形)」のような単語列に分割することが日本語形態素解
析の基本である。
【0036】しかし、与えられた文字列を辞書中に存在
する単語に置き換えるだけでは、得られる分割の仕方に
曖昧性が発生する。例えば、「ため」という文字列は
「た」(他、田)「め」(目、芽)という単語に分割す
ることも出来る。
【0037】そこで、この曖昧性を解消するために、様
々な方法が取られる。例えば、隣接する単語間の文法的
制約や字種に関するヒューリスティックス(字の種類が
変化するところは、単語の切れ目である可能性が高い)
などが用いられる。最長一致法というのは、一つの部分
文字列が他の部分文字列の一部であるときは、長い部分
文字列を語と考える方が正しい可能性が高いというヒュ
ーリスティックスに基づくものである。
【0038】処理は次のように行われる。まず、文字列
の先頭から取った部分文字列をキーとして辞書を検索す
る。そして、辞書中に存在した部分文字列の中で最も長
いものを単語の候補とする。
【0039】上の例の場合には、まず「試験」が単語の
候補として得られる。次に、「試験」を取り除いた「の
ために勉強する」の先頭から同様な処理を行う。これに
より、「の」が候補として得られる。次に、「ために勉
強する」の先頭から同様の処理を行うと、辞書中に存在
する部分文字列としては「た」と「ため」の2つがある
が、最長一致法により長い方を優先するため、「ため」
が候補として取られる。
【0040】このように複数の部分文字列が可能な場合
には、単語候補として選ばれた候補以外のものも記憶し
ておき、処理が失敗した時点でバックトラックすること
により、正しい解を探す。
【0041】(分割候補文節抽出ステップ12)予め定
められた条件を満たす文節を分割候補文節として抽出す
る。条件(上述の(a)〜(e))は、分割表現辞書1
に格納しておく。分割候補文節は、入力文を分割する箇
所の候補を表しており、各分割候補文節の直後が分割点
の候補となる。
【0042】以下、次の例文を用いて説明する。
【0043】例文1:「通常、MOS型集積回路では入
力端子に過大電圧が印加された場合、入力電流を一定値
以下に制限するための保護回路が設けられている。」 このような文が入力された場合、図2の分割表現辞書1
を用いると、「通常」、「MOS型集積回路では」、
「印加された場合」、「設けられている」が分割候補文
節として抽出される。これらの文節の直後(文末は除
く)が、分割点の候補となる。
【0044】入力文を分割点で分割したときに得られる
それぞれの要素を翻訳ユニットと呼ぶ。例文1の場合、
翻訳ユニットとして、「通常」、「MOS型集積回路で
は」、「入力端子に過大電圧が印加された場合」、「入
力電流を一定値以下に制限するための保護回路が設けら
れている」という候補が得られる。
【0045】なお、条件を満たす文節を見つけるための
マッチング処理については後述する。
【0046】(処理終了判定ステップ13)ステップ1
2で抽出された分割候補文節に対して、以下のステップ
の処理を受けていない文節があるかどうかを調べる。未
処理の分割候補文節があればステップ14に進み、なけ
れば全体の処理を終了する。ただし、文末の分割候補文
節は、他の文節に係ることはないので、処理対象から除
く。例文1の場合、分割候補文節の中で、「設けられて
いる」が文末の文節なので対象から除かれる。残りの、
「通常」、「MOS型集積回路では」、「印加された場
合」の3つを処理したら、全体の処理を終了する。
【0047】(係り先決定対象文節抽出ステップ14)
未処理の分割候補文節を1つ選択し、係り先決定対象文
節として抽出する。例文1の場合、「通常」、「MOS
型集積回路では」、「印加された場合」が順に、係り先
決定対象文節として抽出される。
【0048】(係り先候補抽出ステップ15)本ステッ
プでは、係り先決定対象文節の係り先の候補を抽出す
る。ここで、文節の係り先とは、ある文節が修飾してい
る他の文節のことである。例えば、例文1の場合では、
「通常」という文節が「設けられている」を修飾してい
る。よって、「通常」の係り先は「設けられている」で
ある。本ステップで抽出される係り先の候補は、次の条
件を満たす必要がある。
【0049】(1)連用修飾を受ける文節である。係り
先決定対象文節は、連用修飾文節である。よって、係り
先は、連用修飾を受ける文節となる。具体的には、動
詞、形容詞、形容動詞などからなる文節を抽出する。例
文1の場合、(1)の条件を満たす文節として、「印加
された場合」「制限する」「設けられる」が係り先候補
として抽出される。
【0050】次に、本ステップ15では、次の条件を満
たすどうかによって、係り先の候補を2種類に分類す
る。
【0051】(2)分割候補文節である。この条件を満
たす係り先の候補を第1種の係り先候補、満たさない候
補を第2種の係り先候補と呼ぶ。例文1では、「印加さ
れた場合」、「設けられる」が第1種の係り先候補、
「制限する」が第2種の係り先候補である。
【0052】そして最後に、次の条件を満たす文節が、
ある係り先決定対象文節の候補として抽出される。
【0053】(3)入力文において、係り先決定対象文
節より後方に出現する。これは、日本語において、修飾
文節は、被修飾文節より前方に出現するという事実によ
る。
【0054】以上により、例えば、「通常」「MOS型
集積回路」が係り先決定対象文節のとき、「印加された
場合」「設けられる」が第1種の係り先候補として抽出
され、「制限する」が第2種の係り先候補として抽出さ
れる。また、「印加された場合」が係り先決定対象文節
の場合には、「設けられる」が第1種の係り先候補とし
て抽出され、「制限する」が第2種の係り先候補として
抽出される。
【0055】(係り先候補表示ステップ16)係り先決
定対象文節と係り先の候補をユーザに表示する。表示例
を図5〜図7に示す。図5は、「通常」が係り先決定対
象文節である場合を示している。第1種の係り先候補で
ある「印加された場合、」、「設けられている」には、
第1種の係り先候補であることを示すため二重線の下線
が付されている。また、第2種の係り先候補である「制
限する」には、、第2種の係り先候補であることを示す
ため一重線の下線が付されている。図6、図7は、それ
ぞれ、「MOS型集積回路では」「印加された場合」が
係り先決定対象文節である場合を同様に示している。
【0056】(係り先判定結果読み込みステップ17)
係り先決定対象文節の係り先が、第1種の係り先である
か、第2種の係り先であるかを、ステップ16で表示さ
れた結果を見て、ユーザに判定してもらう。判定結果は
yes/no形式で入力される。システムは、判定結果を読み
込む。
【0057】以下、図5〜図7を用いて、ユーザの操作
について説明する。まず、図5の表示画面がユーザに表
示される。ユーザは、特に「通常」と下線が引かれてい
る部分を中心に入力文を読む。そして、「通常」が「設
けられている」を修飾していると判断し、"yes"のキー
を押す。次に、図6の表示画面がユーザに表示される。
そして、ユーザは「MOS型集積回路では」が「設けら
れている」を修飾していると判定し、"yes"のキーを押
す。最後に、図7の表示画面がユーザに表示される。す
ると、「印加された場合」は「制限する」を修飾してい
るとユーザが判定し、"no"が入力される。
【0058】(分割可能性判定ステップ18)読み込ん
だ回答がyesであれば文分割ステップ19に進み、noで
あれば処理終了判定ステップ13に戻る。例文1の場
合、「通常」と「MOS型集積回路では」が係り先決定
対象文節の場合、文分割ステップ19に進む。「印加さ
れた場合」が係り先決定対象文節の場合は、処理終了判
定ステップ13に戻る。
【0059】(文分割ステップ19)係り先決定対象文
節の直後で、入力文を分割する。その結果、「|」を分
割記号とすると、「通常、|MOS型集積回路では|入
力端子に過大電圧が印加された場合、入力電流を一定値
以下に制限するための保護回路が設けられている。」の
ような分割結果が得られる。
【0060】次に、図8のフローチャートを用いて、ス
テップ12で行われる入力文と分割表現パターンとのマ
ッチング処理について詳細に説明する。以下では、先に
示した例文1を、図2に示す分割表現辞書を用いて処理
する場合を説明する。
【0061】(ステップ121)図3に示したように単
語分割テーブル21に格納されている単語列を、文節に
まとめる。文節の決定処理は、「日本語情報処理」(長
尾真監修,電子情報通信学会, pp.90-93, 1988)に記載
されている方法を使うことができる。
【0062】ここでは、単語列から文節列への変換を行
う方法を簡単に説明する。単語分割テーブル21を参照
し、入力文の単語列から品詞列を得る。そして、品詞列
を先頭からサーチして行き、ある品詞から別の品詞に変
化する場所を文節の切れ目と判定すれば良い。具体的に
は、品詞が付属語(助詞、助動詞)から自立語(動詞、
名詞など)へ変化する場所が代表的な文節の切れ目であ
る。他には、自立語から自立語へ変化する場合でも、異
なる品詞に変化する場所などは文節となる。このような
文節の切れ目となる品詞の対を予めテーブルに格納して
おくことにより、単語列を文節列にまとめることができ
る。
【0063】以上の処理により、入力文から「通常/M
OS型集積回路では/入力端子に/過大電圧が/印加さ
れた場合/入力電流を/一定値以下に/制限するための
/保護回路が/設けられている。」のような文節列が得
られる。ここで、"/"が、文節の切れ目を表している。
【0064】(ステップ122)分割表現辞書1中の全
ての分割表現パターンが処理されていれば、処理を終了
する。未処理のパターンがあれば、ステップ123に進
む。
【0065】(ステップ123)未処理の分割表現パタ
ーンを1つ選ぶ。
【0066】(ステップ124)全ての文節を処理した
かどうか調べる。全ての文節が処理されていれば、ステ
ップ122に進む。未処理の文節があれば、ステップ1
25に進む。
【0067】(ステップ125)未処理の文節を一つ選
ぶ。
【0068】(ステップ126)パターンと文節がマッ
チするかどうかを調べる。マッチすれば、ステップ12
7に進む。マッチしなければ、ステップ124に進む。
【0069】(ステップ127)ステップ125で選ば
れた文節を分割候補文節として抽出する。
【0070】図2に示す分割表現辞書1と上で示した例
文1の場合、1番目のパターンと「通常」という文節、
2番目のパターンと「MOS型集積回路では」という文
節、3番目のパターンと「印加された場合」という文
節、4番目のパターンと「設けられている」という文節
が、それぞれマッチし、分割候補文節として抽出され
る。
【0071】以下、図9に示すフローチャートを用い
て、ステップ126を詳細に説明する。ステップ126
は、分割表現辞書1中の分割表現パターンと入力文中の
文節とのマッチング処理を行う。
【0072】(ステップ1261)分割表現パターンか
ら判定用オートマトンを生成する。例えば、図2に示す
分割表現テーブルの中の3番目のパターンからは、図1
0のようなオートマトンが生成される。
【0073】図10中、丸は状態を、矢印は状態間の遷
移を表現している。Sと書いてある状態は開始状態、E
と書いてある状態は終了状態である。矢印に書かれてい
るのは、その矢印が表す遷移が起きるための条件であ
る。例えば、開始状態Sから状態1に遷移するために
は、入力された要素が動詞であることが必要である。オ
ートマトンに対しパターンを構成する要素の列を入力し
たとする。そのとき、開始状態から、終了状態に遷移す
ることができれば、その列はオートマトンに受理された
という。このとき、パターンと入力がマッチしたことに
なる。
【0074】(ステップ1262)初期化を行う。単語
の番号を表す変数jを0にし、現在の状態を表すリスト
Lを{S}にする。
【0075】(ステップ1263)文節中の全ての単語
を処理したかどうか調べる。未処理の単語があれば、ス
テップ1264に進む。処理していれば、ステップ12
67に進む。
【0076】(ステップ1264)j番目の単語をオー
トマトンに入力する。
【0077】(ステップ1265)入力された単語によ
り、遷移が起きるかどうかを調べる。これは、現在の状
態を始点とするアークの中に、j番目の単語の属性とマ
ッチするアークがあるかどうかを調べることにより、判
定できる。遷移先になりうる状態がある場合には、リス
トL中の現在の状態を遷移先になりうる状態に書き換え
て、ステップ1266に移る。遷移先になりうる状態が
ない場合には、マッチしなかったとして処理を終了す
る。
【0078】(ステップ1266)jを1増す。
【0079】(ステップ1267)現在の状態が終了状
態かどうかを調べる。終了状態であれば、マッチしたと
して処理を終了する。終了状態でなければマッチしなか
ったとして処理を終了する。
【0080】以上の処理を具体例を用いて説明する。例
としては、例文1中の「印加された場合」という文節
と、図2の3番目のパターンを用いる。「印加された場
合」という文節は、「印加され」、「た」、「場合」と
いう3つの単語からなる。
【0081】まず、図2の3番目のパターンから図10
に示すオートマトンが生成される。次に、0番目の単語
として、「印加され」がオートマトンに入力される。す
ると、状態Sから状態1へのアークの動詞という条件が
満たされるので、状態がSから状態1へ遷移し、現在の
状態Lが{1}に変化する。
【0082】次に、「た」がオートマトンに入力され
る。この場合、2番目のアークが助動詞という条件を持
つため、このアークに沿って遷移が行われる。この場
合、現在の状態を示すリストLは変化しない。
【0083】次に、「場合」が入力されると、3番目の
アークに沿って遷移が行われ、現在の状態Lが{E}と
なる。文節中の全ての単語が処理されたので、現在の状
態を調べる。現在の状態が終了状態なので、マッチした
ものとして処理が終了する。つまり、「印加された場
合」という文節は、分割表現パターンとマッチすること
になる。
【0084】次に、図11に示す処理フローを用いて、
分割表現パターンから判定用オートマトンを生成するス
テップ1261について詳しく説明する。
【0085】(ステップ12611)開始状態Sを生成
する。
【0086】(ステップ12612)分割表現パターン
から要素を1つ読み込む。
【0087】(ステップ12613)全ての要素を処理
したかどうかを調べる。処理していれば、ステップ12
619に進む。処理していなければ、ステップ1261
4に進む。
【0088】(ステップ12614)読み込んだ要素が
必須要素かどうか調べる。必須要素であれば、ステップ
12615に進む。任意要素であれば、ステップ126
17に進む。
【0089】(ステップ12615)新しい状態を生成
し、これを新たに現在の状態とする。
【0090】(ステップ12616)前の状態からステ
ップ12615で生成された状態へアークを張る。
【0091】(ステップ12617)現在の状態から現
在の状態に戻るループとなるアークを張る。
【0092】(ステップ12618)読み込んだ要素が
持つ条件を新しく張られたアークに設定する。
【0093】(ステップ12619)最後に生成した状
態を最終状態とする。
【0094】以上のような処理を行うことにより、第1
の実施例では、例として用いた入力文において、次のよ
うな分割結果が得られる。
【0095】「通常、|MOS型集積回路では|入力端
子に過大電圧が印加された場合、入力電流を一定値以下
に制限するための保護回路が設けられている。」
【0096】よって、「通常」、「MOS型集積回路で
は」、「入力端子に過大電圧が印加された場合、入力電
流を一定値以下に制限するための保護回路が設けられて
いる」のような翻訳ユニットをそれぞれ機械翻訳システ
ムで翻訳することにより、入力文をそのまま翻訳する場
合と比較して質の良い翻訳結果が得られる。
【0097】さらに、本実施例の中では特に述べなかっ
たが、分割されなかった箇所について、係り受けの曖昧
性を減らすための情報を得ることも可能である。例え
ば、上記の例文1の場合には、「印加された場合」が、
「設けられている」には係らないという、係り先に制約
を与えるデータが得られる。このような情報を保持して
おき、翻訳の際に用いることにより、係り受けの曖昧性
を著しく減じることも可能となる。例えば、例文1の場
合には、「印加された場合」が「設けられている」に係
らないため、「制限する」が係り先であることが一意に
決定できる。
【0098】次に、第2の実施例として、必要に応じて
係り先を指定する操作を行う前編集システムに本発明を
適用した場合を示す。第2の実施例が第1の実施例と異
なる点は、連用中止のような連用修飾文節を取り扱える
点である。まず、連用中止を扱う際に、どのような問題
が発生するかを説明する。
【0099】入力文として、「Aし(動詞の連用中
止)、Bする(動詞の連体形)ために、Cする(動詞の
終止形)」のような文が与えられ、「Aし」「Bするた
めに」「Cする」が、分割候補文節として抽出されたと
する。
【0100】このとき、第1の実施例のステップ13以
降の処理をそのまま適用すると、「Aし」が「Bするた
めに」と「Cする」のいずれに係っていても、「Aし」
が分割される。しかし、実際には、「Aし」が「Bする
ために」に係っている場合と「Aし」が「Cする」に係
っている場合とでは、訳し方が全く異なる。
【0101】具体的には、例えば、「Aし」が「Bする
ために」に係っている場合には、「ために」を"in orde
r to" と訳すとすると、"in order to A, and B"と訳さ
なければならないが、「Aし」が「Cする」に係ってい
る場合には、"A, and in order to B"と訳さなければな
らない。しかも、前者では、Aが不定詞として訳される
が、後者では、Aが文として訳される。
【0102】このように、上のような連用中止を含む文
では、係り先によって文型が大きく異なる。しかし、第
1の実施例を連用中止に対して直接用いると、後者のよ
うな訳しか得られない点が問題となる。
【0103】このような現象が生じるのは、「〜し」の
ような連用中止、「〜して」のような連用形+「て」と
いった限られた文型の場合のみである。よって、これら
の文型に対してのみ、係り先を明示的に指定する手段を
持つ前編集方法を提供することが第2の実施例の目的で
ある。
【0104】以下、図12に示す処理フローに従って、
本実施例の全体の処理を説明する。例文としては、次の
ような文を用いる。
【0105】例文2:「本プログラムは、時刻などの情
報をテーブルによって管理し、これを参照することによ
って、表示されているオブジェクトの状態を更新す
る。」
【0106】(形態素解析ステップ201)入力文に対
して、形態素解析処理を行い、単語への分割、品詞の認
定などを行う。これらの処理は、第1の実施例のステッ
プ11と同様であるので説明は省略する。
【0107】(分割候補文節抽出ステップ202)予め
定められた条件を満たす分割候補文節を抽出する。ただ
し、第1の実施例のステップ12で記述されている条件
に加えて、次のような条件を追加する。
【0108】(1’)連用中止、用言の連用形+「て」
に読点が付加されているこの条件は、第1の実施例で説
明した記述法を用いると次のように記述される。 連用中止 :[GRM:動詞&連用形][STR:、] 連用形+「て」:[GRM:動詞&連用形][STR:て][STR:、] ただし、ここで"&"は、条件が同時に満たされる必要が
あることを示す。それ以外の処理は、第1の実施例にお
けるステップ12と同様なので詳細な説明は省略する。
【0109】例文2から、次のような文節列が得られ
る。「本プログラムは/時刻などの/情報を/テーブル
によって/管理し/これを/参照することによって/表
示されている/オブジェクトの/状態を/更新する」
【0110】この中から、図13の分割表現辞書1を用
いることにより、「管理し」、「参照することによっ
て」、および「更新する」という文節が分割候補文節と
して抽出される。よって、「本プログラムは、時刻など
の情報をテーブルによって管理し」、「これを参照する
ことによって」、および「表示されているオブジェクト
の状態を更新する」という3つの翻訳ユニット候補が得
られる。
【0111】(処理終了判定ステップ203)全ての分
割候補文節を処理したかどうかを調べる。本ステップ
は、第1の実施例におけるステップ13と同様なので説
明は省略する。例文2の場合には、「更新する」が文末
の文節なので処理対象ではなく、「管理し」と「参照す
ることによって」を処理したらステップ213に進む。
【0112】(係り先決定対象文節抽出ステップ20
4)分割候補文節から係り先決定対象文節を抽出する。
このステップは、第1の実施例におけるステップ14と
同様なので説明は省略する。
【0113】(係り先指定判定ステップ205)選択さ
れた文節が、係り先の直接指定を要求するかどうかを調
べる。このために、係り先要求フラグテーブルを作成
し、各分割表現パターン毎の係り先指定の要/不要を記
述しておく。
【0114】図14に、係り先要求フラグテーブルの例
を示す。係り先要求フラグテーブルは、分割表現辞書中
の各パターンが係り先の指定を必要とするかどうかを表
している。例えば、図14の場合、図13の分割表現辞
書中の1番目のパターンが連用中止を表しているため、
このパターンにマッチする文節は係り先の指定が必要と
なる。また、2、3番目のパターンにマッチする文節
は、係り先指定を必要としない。係り先指定が必要でな
ければ、ステップ206に進む。係り先指定が必要であ
れば、ステップ211に進む。
【0115】例文2の場合、「管理し」が図13の分割
表現辞書の1番目のパターンとマッチする。そして、対
応する係り先要求フラグが要なので、ステップ211に
進む。「参照することによって」が係り先決定対象文節
ならば、2番目のパターンとマッチし、係り先要求フラ
グが不要なので、ステップ206に進む。
【0116】ステップ206からステップ210は、係
り先指定が不要な分割候補文節に対する処理であり、第
1の実施例と同様である。
【0117】(係り先候補抽出ステップ206)係り先
候補を抽出する。このステップは、第1の実施例におけ
るステップ15と同様なので説明は省略する。図15
に、表示例を示す。図15は、例文2において「参照す
ることによって」が係り先決定対象文節として選択さ
れ、「更新する」が係り先候補として選択された状態を
示している。
【0118】(係り先表示ステップ207)係り先決定
対象文節と係り先候補を表示する。本ステップは、第1
の実施例におけるステップ16と同様なので説明は省略
する。
【0119】(係り先判定結果読み込みステップ20
8)真の係り先が、ステップ206で表示された候補の
中に含まれているかどうかをユーザに判定してもらい、
yes/noの判定結果を読み込む。本ステップは、第1の実
施例におけるステップ17と同様なので説明は省略す
る。例文2の場合、「参照することによって」は、「更
新する」に係っているので、yesが読み込まれる。
【0120】(分割可能性判定ステップ209)ユーザ
の回答がyesの場合には、ステップ209に進み、noの
場合には、ステップ210に進む。例文2の場合、yes
が読み込まれているので、ステップ209に進む。
【0121】(文分割ステップ210)係り先決定対象
文節の直後で入力文を分割する。本ステップは、第1の
実施例におけるステップ19と同様なので説明は省略す
る。ただし、本実施例の場合には、この時点で直接分割
記号を挿入せず、分割点の位置を分割点テーブルに格納
する。
【0122】図16に、分割点テーブルの例を示す。分
割点テーブルでは、分割位置がその直前の文節の番号に
よって示されている。図16の分割点テーブルは、例文
2において、7番目の文節「参照することによって」の
直後に分割点が存在することを表している。
【0123】ステップ211およびステップ212は、
連用中止のような係り先の直接指定を必要とする文節に
対する処理である。例文2の場合、「管理し」が係り先
決定対象文節である場合に、以下のステップが実行され
る。
【0124】(係り先候補抽出ステップ211)係り先
候補を抽出して、表示する。このステップでは、連用修
飾を受ける可能性がある文節を全て係り先候補として抽
出する。具体的には、動詞、副詞、形容詞、形容動詞な
どの品詞を含む文節が係り先の候補として選択される。
【0125】図17に、例文2の場合の表示例を示す。
図17では、「管理し」が係り先決定対象文節として選
択され、その係り先候補として「参照することによっ
て」「表示されている」「更新する」が表示されてい
る。
【0126】(係り先指定読み込みステップ212)ユ
ーザに係り先を指定してもらい、結果を読み込む。係り
先の指定方法は、マウスなどにより指定しても良いし、
候補の番号をキーボードから入力する方法などによって
も良い。現在、パソコンなどにおいて利用されているユ
ーザインタフェースが利用できるので、詳細な説明は省
略する。
【0127】例文2の場合、「管理し」は「参照する」
と並列なので、ユーザは図17で「1:参照することに
よって」を選択する。これにより、「参照することによ
って」が「管理し」の係り先として読み込まれる。読み
込まれた係り受け関係は、係り受けテーブルに格納され
る。
【0128】図18に、係り受けテーブルの例を示す。
係り受けテーブルは、係り元と係り先の組が格納されて
いる。例えば、図18の例は、5番目の文節「管理し」
が7番目の文節「参照することによって」に係っている
ことを示している。
【0129】(前編集処理ステップ213)ユーザの指
定に基づいて作成された分割点テーブルおよび係り受け
テーブルに従って前編集処理を行う。具体的には、分割
記号"|",前編集括弧"[]"が入力文に挿入される。
【0130】以下、図19の処理フローを用いて、前編
集処理ステップ213を詳細に説明する。
【0131】ステップ2131〜2134では、連用中
止や連用形+「て」のような係り先指定要求文節につい
ての前編集処理を行う。既に述べたように、連用中止や
連用形+「て」のような係り先指定要求文節は、係り先
指定が必要な分割表現パターンとマッチした文節であ
る。各パターンが係り先指定を必要とするかどうかは、
図14に示した係り先要求フラグテーブルを参照するこ
とにより分かる。
【0132】(ステップ2131)係り受けテーブル中
の全てのレコードを処理したかどうか調べる。処理して
いればステップ2136に進み、処理していなければス
テップ2132に進む。
【0133】(ステップ2132)係り受けテーブルか
ら未処理のレコードを1つ取り出す。図18に示した係
り受けテーブルの場合には、レコードが1つしかないの
で、係り元が5番目の文節、係り先が7番目の文節とい
うレコードが取り出される。
【0134】(ステップ2133)取り出されたレコー
ドの係り元の文節が、分割可能であるかどうか調べる。
係り元の文節が分割可能であるかどうかは、次のように
再帰的に定義される。
【0135】(a)係り先の文節が文末である。
【0136】(b)係り先の文節が、係り先指定要求文
節であり、係り先が分割可能である。
【0137】この条件を用いることにより、「Aし、B
し、Cする。」のような文において、「Aし」が「B
し」に係っていて、「Bし」が「Cする」に係っている
場合には、「Aし」、「Bし」の直後で文を分割可能に
なる。まず、「Bし」が文末の「Cする」に係っている
ので、条件(a)により「Bし」が分割可能だと判定さ
れる。さらに、「Aし」が、「Bし」に係っている。こ
こで、「Bし」は、連用中止であり、かつ分割可能なの
で、「Aし」が分割可能だと判定される。
【0138】例文2の場合には、5番目の文節、「管理
し」の係り先が「参照することによって」であり、条件
が満たされていないので分割不可であると判定される。
本ステップの詳細については後述する。分割可能であれ
ばステップ2134に進み、分割可能でなければステッ
プ2135に進む。本ステップ2133については、図
22を参照して後に詳しく説明する。
【0139】(ステップ2134)係り受けテーブルの
係り元欄に格納されている文節の直後で、入力文を分割
する。分割結果は、分割点テーブルに格納する。例文2
の場合には、「管理し」が分割不可なのでこのステップ
は実行されない。
【0140】(ステップ2135)係り受けテーブルの
内容に基づいて入力文に前編集括弧を挿入する。前編集
括弧の記述方法は、挿入された括弧を処理する翻訳装置
に依存する。ここでは、日立製作所製のクリエイティブ
ワークステーション2050(商品名)上で作動する翻
訳システムHICATS/JE(商品名)で翻訳する場合を想定
して、日立クリエイティブワークステーション205
0、HICATS/WS操作マニュアル第2版(2050-7-6
02-10), p.21に記述されている括弧の記述方法に基づい
て説明する。
【0141】HICATS/JEでは、係り受けを指定するため
に、"[]"(大括弧)と"{}"(中括弧)という2種類
の括弧が用意されている。しかし、いずれか一方の括弧
のみを用いて係り受け指定を行うことが可能である。以
下では、大括弧を用いる場合を説明する。大括弧は、
「括弧内をひとまとまりとして解釈する」ために用いら
れるものである。さらに、日本語では、修飾語が被修飾
語より前に置かれるという特徴があるため、括弧より前
に出現する要素は、括弧内の最後の文節を修飾すること
が言える。以下、このような括弧を用いて係り受け関係
を括弧で表現する方法を述べる。
【0142】次のようなn個の文節列があり、文節Biが
文節Bjに係っているとする。 B1,B2,・・・,Bi,・・・Bj,・・・,Bn さらに係り受けについて次の2つの条件が成り立つもの
と仮定する。
【0143】(a)係り受けは非交差である (b)日本語において、ある文節の係り先はその文節よ
り後方になる
【0144】まず、条件(a)から、BiとBjの間に存
在する文節は全て、BiからBjの範囲内の文節に係るこ
とが言える。なぜならば、この範囲外の文節が係り先の
場合には、係り受けが交差するからである。また、条件
(b)から、BiとBjの間に存在する文節の係り先がB
iではないことが言える。よって、Bi+1からBjまでを
1つのまとまりと考えることができ、次のように前編集
括弧を挿入できる。 B1,B2,・・・,Bi,[・・・Bj],・・・,Bn
【0145】次に、Biより前方に出現する文節につい
て考える。これらの文節は、係り受け非交差の条件か
ら、BiとBjの間の文節に係ることはできない。また、
Bjより後方の文節に係ることは、係り先が遠くなるた
めまれである。よって、これらの文節については、Bi
以前の文節に係ると考えることができるので、B1から
Biを一つにまとめることができる。
【0146】さらに、このまとまりがBjに係っている
ので、結局 [B1,B2,・・・Bi,[・・・Bj]],・・・Bn のように2組の括弧を挿入することによって係り受けを
表現することができる。以上のように、文節間の係り受
け関係は、2つの括弧で表現することができる。
【0147】以下、Bi+1からBjを囲んでいる括弧を内
側の括弧、B1からBjを囲んでいる括弧を外側の括弧と
呼ぶ。例文2の場合には、「管理し」が「参照すること
によって」に係っている場合には、次のように括弧を挿
入すれば良いことが分かる。
【0148】「[本プログラムは、時刻などの情報をテ
ーブルによって管理し、[これを参照することによっ
て]]、表示されているオブジェクトの状態を更新す
る。」
【0149】ただし、本ステップでは、実際に括弧を挿
入することはせず、括弧を挿入するべき箇所を、括弧管
理テーブルに格納する。
【0150】図20に、例文2の場合の括弧管理テーブ
ルの例を示す。括弧管理テーブルは、直前文節欄の文節
と直後文節欄の文節の間に左/右いずれかの括弧を挿入
することを示している。例えば、図20において、2番
目のレコードは、5番目の文節「管理し」と6番目の文
節「これを」の間に、左括弧"["を挿入することを示し
ている。また、第1レコードは、文の先頭に左括弧を挿
入することを示している。
【0151】(ステップ2136)提題の「は」格の処
理を行う。係り助詞の「は」は、何かを取り立てて表現
するために用いられるときに文頭に置かれることが多
い。そのため、非常に遠くの文節に係ることがあり、ス
テップ2135で述べた括弧挿入処理の例外となること
がある。また、意味的に複数の動詞に共有されて用いら
れることがある。例えば、次のような文を考える。
【0152】例文3:「本システムは、日本文を解析す
るため、文法を利用する。」
【0153】この例文3においては、「本システムは」
が、「解析するため」と「利用する」の両方に意味的に
は共有されているが、正しい訳文は次のようになる。
【0154】訳文3a:"In order to analyze Japanes
e sentences, this system uses adictionary."
【0155】このように、「本システムは」が、主節の
主語として取られるのが普通である。ここで、今までに
述べた処理をこの文に適用することを考える。このと
き、例文3は、「解析するため」で分割され、「本シス
テムは、日本文を解析するため」、「文法を利用する」
という2つの翻訳ユニットが得られる。ここで、それぞ
れを別に処理して合成すると、後半の主節が主語を持た
ないため、次のように不適切な訳文が生成される。
【0156】訳文3b:"In order to analyze Japanes
e sentences for this system, adictionary is used."
【0157】以上のような現象が生じるのは、従属節や
副詞句として翻訳されるような節に、提題の「は」格の
格要素が出現しているときである。従属節や副詞句を導
く分割表現には、例文3のような、「〜するため」以外
にも、「〜するとき」「〜することにより」「〜する場
合」など、「動詞の連体形+形式名詞+機能語」の形式
のものが多い。
【0158】また、提題の「は」格は、動詞の連体形に
係らないことが知られている。よって、例文2の場合、
「本プログラムは」は、「参照することによって」に係
らないことが、日本語文法に関する知見から言える。ま
た、翻訳という観点から考えると、「は」格の格要素
は、主節の主語として扱った方が良いと言える。よっ
て、このような文の場合には、「は」格を主節となる翻
訳ユニットに移動してから翻訳することにより適切な訳
文が得られる。
【0159】例文2の場合には、「本プログラムは」と
いう文節を「表示されているオブジェクトの状態を更新
する」という翻訳ユニットに移動してから翻訳すること
により、適切な訳が得られる。以下、このような従属節
や副詞句として翻訳される翻訳ユニットをタイプAと呼
ぶ。
【0160】また、次のような例文4を考える。例文
4:「本システムは、日本文を解析し、英文を生成す
る。」
【0161】この例文4においては、「本システムは」
が、「解析し」と「生成する」の両方に意味的には共有
されているが、正しい訳文は次のようになる。
【0162】訳文4a:"This system analyzes Japane
se sentences, and generates English sentences."
【0163】このように、「解析し」と「生成する」が
等位接続されているため、「生成する」の主語が省略さ
れ、等位接続詞"and"などが訳出される。ここで、例文
3の場合と同様に、分割処理を導入したとすると、訳文
は次のように不適切になる。訳文4b:"This system a
nalyzes Japanese sentences, English sentencesare g
enerated."
【0164】このような現象が生じるのは、主節と等位
接続されている翻訳ユニットに、「は」格の格要素が出
現しているときである。この場合、入力文を分割して処
理するためには、主節に等位接続詞を補い、さらに主語
が省略された文のような、それだけで見ると非文である
ような形態で訳文を生成することが必要になる。例え
ば、例文4の場合には、「英文を生成する」という翻訳
ユニットを"and generates English sentences"のよう
に翻訳する必要がある。以下、このような翻訳ユニット
をタイプBと呼ぶ。
【0165】本ステップ2136では、このような提題
の「は」格を検出し、適切な訳が得られるように処理を
行う。本ステップの詳細については、図23を用いて後
に詳しく説明する。
【0166】(ステップ2137)翻訳ユニット管理テ
ーブルおよび括弧管理テーブルの内容に基づいて、前編
集結果を作成する。図21に、例文2の場合の翻訳ユニ
ット管理テーブルの例を示す。翻訳ユニット管理テーブ
ルは、翻訳ユニットを構成している文節の番号を示して
いる。
【0167】図21の場合、入力文(例文2)全体が、
2つの翻訳ユニットに分割されていることが分かる。さ
らに、1番目のユニットが、2〜7番目の文節から構成
されており、2番目のユニットが、1番目の文節と8〜
11番目の文節で構成されていることが分かる。これら
から、「[時刻などの情報をテーブルによって管理し、
[これを参照することによって]]、|本プログラム
は、表示されているオブジェクトの状態を更新する。」
のような前編集結果が得られる。
【0168】以下では、図22に示す処理フローを用い
て、ステップ2133を詳細に説明する。ステップ21
33は、連用中止のような、係り先の指定が行われた文
節が分割可能かどうかを調べるステップである。
【0169】(ステップ21331)係り受けテーブル
からレコードを1つ取り出し、係り先欄の文節が文末の
文節であるかどうかを調べる。文末の文節であれば、分
割可能であるとして処理を終了する。文末の文節でなけ
れば、ステップ21332に進む。図18に示す係り受
けテーブルの場合、係り先欄が7番目の文節であること
を表している。7番目の文節は「参照することによっ
て」であり、文末ではないのでステップ21332に進
む。
【0170】(ステップ21332)係り受けテーブル
から次の条件を満たすレコードを探し、次に処理するレ
コードとする。
【0171】条件:「現在のレコードの係り先欄に格納
されている文節と等しい文節を係り元欄に持つ」
【0172】(ステップ21333)条件を満たすレコ
ードが見つかればステップ21331に戻り、このレコ
ードについて処理を繰り返す。レコードが見つからなけ
れば、分割不可であるとして処理を終了する。図18に
示す係り受けテーブルの場合、レコードが1個しかな
い。このため条件を満たすレコードが見つからず、分割
不可として処理を終了する。
【0173】次に、図23のフローチャートを用いて、
提題の「は」格の格要素を処理するステップ2136を
詳細に説明する。以下では、次の例文2を用いて説明す
る。
【0174】例文2:「本プログラムは、時刻などの情
報をテーブルによって管理し、これを参照することによ
って、表示されているオブジェクトの状態を更新す
る。」
【0175】ここまで(ステップ2135まで)の処理
により、括弧管理テーブルおよび翻訳ユニット管理テー
ブルが得られている。括弧管理テーブルについては、図
20に示すものが得られている。また、この時点では、
翻訳ユニット管理テーブルは、「参照することによっ
て」の直後に分割点があることから、1番目のユニット
が1〜7番目の文節で、2番目のユニットが8〜11番
目の文節で構成されていることを示している。これらの
テーブルは、「[本プログラムは、時刻などの情報をテ
ーブルによって管理し、[これを参照することによっ
て]]、|表示されているオブジェクトの状態を更新す
る。」のように分割点と前編集括弧の挿入位置が決定さ
れていることを表現している。
【0176】なお、図21に翻訳ユニット管理テーブル
の例を示したが、これは以下で説明する図23の処理を
例文2に対して実行した後の状態を示したものである。
図23の処理に入る前、すなわちステップ2135まで
の処理を終えた時点では、「参照することによって」の
直後の分割点により分割されているため、翻訳ユニット
管理テーブルは、1番目のユニットが1〜7番目の文節
で、2番目のユニットが8〜11番目の文節となってい
る。
【0177】以下、図23を用いて提題の「は」格の格
要素を処理するステップ2136を詳細に説明する。
【0178】(ステップ301)文を構成する翻訳ユニ
ットの種類を判定し、入力文を翻訳ユニットの種類の列
に変換する。翻訳ユニットの種類は、次のように分けら
れる。
【0179】「は」格を含む翻訳ユニット 「は」格を含まず、従属節になる翻訳ユニット 「は」格を含まず、等位接続の翻訳ユニット (「は」格を含まない、文末のユニットを含む) 例えば、例文2は、2つの翻訳ユニットから構成され、
1番目のユニットはであり、2番目のユニットはな
ので、””という列になる。
【0180】(ステップ302)提題範囲の切れ目を検
出する。ここで、提題範囲とは、ある提題の「は」格が
有効な範囲のことを言う。例えば、上記の例文2におい
て「本プログラムは」は、文全体で有効である。よっ
て、提題範囲は文全体である。また、次のような例文を
考える。
【0181】例文5:「構成情報テーブルは、管理対象
毎に用意された複数のレコードからなり、各レコード
は、管理対象名称を示すフィールドからなっている。」
【0182】この例文5において、「構成情報テーブル
は」は、最初の翻訳ユニット「構成情報テーブルは、〜
レコードからなり」で有効であり、「各レコードは」
は、2番目の翻訳ユニット「各レコードは、〜からなっ
ている。」で有効である。すなわち、「構成情報テーブ
ルは」の提題範囲は、1番目の翻訳ユニットのみであ
り、「各レコードは」の提題範囲は、2番目の翻訳ユニ
ットである。
【0183】提題範囲の切れ目は、入力文を翻訳ユニッ
トの種類の列に変換したものと次のような正規表現との
パターンマッチングによって検出される。 →| []**→[]*|* []*→*[]*|
【0184】矢印”→”の左辺のパターンはマッチすべ
きパターンであり、矢印の右辺はそのパターン中で区切
りとなる箇所を記号”|”で表している。例えば、1番
目のパターンは、「は」格の要素を含む翻訳ユニット
が続いている箇所は、提題範囲の区切りとなることを示
している。このパターンにより、例文5は、「構成情報
テーブルは、〜レコードからなり」「各レコードは、〜
からなっている」という2個の提題範囲に分割される。
括弧”[]”は、括弧内に記述されている要素のいずれ
かを示しており、記号”*”は、0回以上の繰返しを示
している。
【0185】正規表現のパターンマッチングについて
は、例えば、「岩波講座ソフトウェア科学3、アルゴリ
ズムとデータ構造、pp.321−350、石畑清、岩
波書店、1989」に記述されている方法を用いること
ができるので、詳細な説明は省略する。
【0186】(ステップ303)すべての提題範囲を処
理したかどうか調べる。すべての提題範囲を処理してい
れば、処理を終了する。処理していない提題範囲があれ
ば、次の提題範囲を処理する。例文2の場合には、文全
体が1個の提題範囲であるため、ステップ304以降の
処理は1度だけ実行される。また、例文5の場合には、
入力文が2個の提題範囲からなるため、ステップ304
以降の処理が2度繰り返される。
【0187】(ステップ304)「は」格を含む翻訳ユ
ニットが、提題範囲内の最後の翻訳ユニットであるかど
うかを調べる。最後のユニットの場合には、何もせずに
ステップ303に進む。そうでなければ、ステップ30
5に進む。
【0188】例文2の場合には、「は」格を含む翻訳ユ
ニットである「本プログラムは、〜参照することによっ
て」は提題範囲(例文2の全体)内の最後のユニットで
はないので、ステップ305に進む。例文5の場合に
は、2個の提題範囲が両方とも1個の翻訳ユニットから
なっている。よって、ステップ303に進む。
【0189】(ステップ305)提題範囲内の「は」格
を含む翻訳ユニットのタイプを調べる。従属節として翻
訳されるタイプAの翻訳ユニットの場合は、ステップ3
06に進む。等位節であるタイプBの場合は、ステップ
309に進む。例文2の場合には、「参照することによ
って」がタイプAなので、ステップ306に進む。
【0190】(ステップ306)提題範囲内の最後の翻
訳ユニットの前に、等位節の1回以上の繰り返しが隣接
しているかどうかを調べる。隣接している等位節の繰り
返しとは、例えば、ユニットの切れ目を”|”で表した
とき、「〜は、Aするので、|Bし、|Cし、|Dす
る。」のような文において、「Bし」と「Cし」の2個
のユニットである。隣接していなければステップ307
に進み、隣接していればステップ308に進む。例文2
の場合、最後のユニットに等位節が隣接していないの
で、ステップ307に進む。
【0191】(ステップ307)「は」格の文節を、提
題範囲内で最後の翻訳ユニットの先頭に移動する。例文
2の場合、「本プログラムは」が「表示されているオブ
ジェクトの状態を更新する。」という翻訳ユニットに移
動する。
【0192】(ステップ308)等位節の繰り返しの先
頭のユニットに、「は」格の文節を移動し、ステップ3
11に進む。
【0193】(ステップ309)提題範囲の最後の翻訳
ユニットの前に、「は」格を含まない等位節の1回以上
の繰り返しが隣接しているがどうかを調べる。「は」格
を含まない等位節の繰り返しとは、例えば、「〜は、A
し、|Bし、|Cし、|Dする。」のような文におい
て、「Bし」と「Cし」の翻訳ユニットを指す。隣接し
ていなければステップ310に進み、隣接していればス
テップ311に進む。
【0194】(ステップ310)提題範囲内の最後の翻
訳ユニットに対し、訳出形態を設定する。翻訳システム
において、予め訳出形態を制御するコードを設置してお
き、そのコードを付与する。ここでは、主語無しの能動
態で訳出するようなコードを設定する。これにより、
「本システムは、辞書を参照し、文を翻訳する。」のよ
うな文が入力され、「参照し」の直後で文分割が行なわ
れた場合に、「文を翻訳する」の部分を自然に翻訳する
ことができる。
【0195】なお、ここで、主語と動詞の一致の問題が
生ずる場合がある。すなわち、主語が3人称、単数で動
詞が現在形の場合には、”s”をつけるような処理が必
要となる。これは、各提題範囲内において、「は」格の
要素が主語であると考えて、「は」格の要素と動詞を対
応させて翻訳することで容易に実現できるので説明は省
略する。
【0196】(ステップ311)「は」格を含まない等
位節の繰り返しのユニットと最後の翻訳ユニットに対
し、主語無しの能動態という訳出形態を設定する。
【0197】以上のようにして、提題の「は」格を処理
する。例文2の場合は、上述のステップ307で「本プ
ログラムは」が「表示されているオブジェクトの状態を
更新する。」という翻訳ユニットに移動するため、最終
的に翻訳ユニット管理テーブルは図21に示したものと
なる。
【0198】本実施例では、係り先決定対象文節が係り
先指定を必要とする文節でない場合に、真の係り先がス
テップ207で表示した候補に含まれないときには、ス
テップ211に進んで係り先を指定させているが、第1
の実施例と同様に、係り先を指定させなくても良い。こ
の場合でも、多くの場合には一意に係り受けを決定でき
る。また、係り受けが一意に定まらない場合もまれにあ
るが、曖昧性を著しく減じることが可能である。
【0199】次に、本発明の第3の実施例として、一括
処理型の前編集処理システムについて、図25の処理フ
ローを用いて、説明する。以下、説明のために第1の実
施例で用いた例文1を再び用いる。
【0200】例文1:「通常、MOS型集積回路では入
力端子に過大電圧が印加された場合、入力電流を一定値
以下に制限するための保護回路が設けられている。」
【0201】(形態素解析ステップ41)形態素解析を
行う。本ステップは、第1の実施例におけるステップ1
1と同様なので説明は省略する。
【0202】(分割候補文節抽出ステップ42)所定の
条件を満たす文節を分割候補文節として抽出する。本ス
テップは、第1の実施例におけるステップ12と同様な
ので説明は省略する。
【0203】(係り先候補抽出ステップ43)分割候補
文節の係り先となりうる文節を係り先候補として抽出す
る。さらに、第1の実施例のステップ15と同様に、第
1種の係り先候補と第2種の係り先候補に分類する。本
ステップは、第1の実施例のステップ15と同様なので
説明は省略する。
【0204】(分割指定画面表示ステップ44)分割候
補文節および係り先候補をユーザに表示する。その際、
分割候補文節は2重線で表示し、第2種の係り先は1重
線で表示する。図26は、その表示例を示す。
【0205】(ユーザ指定読み込みステップ45)ユー
ザは、2重線が引かれている分割候補文節が自然につな
がるかどうかに重点を置いて、表示結果を読んでいく。
そして、不自然な文節があればその文節をマウスなどを
用いて指定する。システムは、ユーザの指定結果を読み
込む。
【0206】例文1の場合には、「過大電圧が印加され
た場合」と「保護回路が設けられている」は、自然につ
ながらない。このとき、ユーザは、1重線が引かれてい
る文節の中に自然につながる候補がないかどうか探す。
この場合、「過大電圧が印加された場合」は、「制限す
る」に自然につながるので、「印加された場合」が不自
然な文節として指摘される。
【0207】(処理終了判定ステップ46)ユーザが処
理の終了を指定したらステップ48に進む。そうでなけ
れば、次のステップに進む。
【0208】(指定結果格納ステップ47)ユーザが不
自然だと指定した文節があればこれを格納する。例文1
の場合、「印加された場合」が格納される。
【0209】(文分割ステップ48)ユーザが指摘しな
かった分割候補文節の直後で文を分割する。例文1の場
合、「通常」、「MOS型集積回路では」の直後で入力
文が分割される。
【0210】なお、本実施例では特に説明しなかった
が、分割指定画面表示ステップ44において、分割候補
文節を表示する際、分割候補文節のみに2重線を引いた
だけでは、分割候補文節間のつながりが自然かどうかを
判定することが困難な場合がある。このような場合に
は、実施例で説明したように、ユーザが分割候補文節以
外の部分を適宜参考にして読んでも良いが、予め参考に
なりそうな部分についても2重線を引いておいても良
い。これは、例えば、分割候補文節の直前の文節が、
「が」「を」のような助詞を含む場合に、この部分につ
いて2重線を引くことによって実現できる。
【0211】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
予め定められた条件によって抽出された分割点の候補と
なる文節が本当に分割できるかどうかを、抽出された文
節の係り先によって判定する。その際に、係り先の候補
を2種類にグループ分けし、真の係り先がいずれのグル
ープに属しているかという2者択一の形式の設問にユー
ザが回答することにより、分割点候補が分割可能かどう
かを判定することができる。これにより、前編集操作を
行なう際の、操作性が向上し、前編集工数を低減するこ
とが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例のハードウェア構成図で
ある。
【図2】第1の実施例で用いる分割表現辞書の概念図で
ある。
【図3】入力文の形態素解析結果である単語分割テーブ
ルの概念図である。
【図4】第1の実施例の全体の処理フローである。
【図5】係り先決定対象文節と係り先候補の表示例であ
る。
【図6】係り先決定対象文節と係り先候補の表示例であ
る。
【図7】係り先決定対象文節と係り先候補の表示例であ
る。
【図8】分割表現パターンと入力文とのマッチング処理
の処理フローである。
【図9】分割表現パターンと文節とのマッチング処理の
処理フローである。
【図10】分割表現判定用オートマトンの例である。
【図11】判定用オートマトン生成処理の処理フローで
ある。
【図12】第2の実施例の全体の処理フローである。
【図13】第2の実施例で用いる分割表現辞書の概念図
である。
【図14】係り先要求フラグテーブルの概念図である。
【図15】係り先候補の表示例である。
【図16】分割点テーブルの概念図である。
【図17】係り先候補の表示例である。
【図18】係り受けテーブルの概念図である。
【図19】前編集処理の処理フローである。
【図20】括弧管理テーブルの概念図である。
【図21】翻訳ユニット管理テーブルの概念図である。
【図22】分割可能性判定処理の処理フローである。
【図23】提題の「は」の処理の処理フローである。
【図24】ユニットタイプテーブルの概念図である。
【図25】第3の実施例の全体の処理フローである。
【図26】第3の実施例における分割指定画面の表示例
である。
【符号の説明】
1 分割表現辞書 2 メモリ 3 入出力装置 4 CPU 5 単語辞書
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 8420−5L G06F 15/38 T (72)発明者 佐藤 文夫 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 松本 清信 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力文を文節に分割するステップと、 所定の条件を満たす文節を分割点の候補として抽出する
    ステップと、 前記抽出された文節の中から任意の文節を選択するステ
    ップと、 前記選択された文節に対してその係り先の候補を抽出す
    るとともに、抽出した係り先の候補が前記分割点の候補
    の文節であるときは第1種の係り先候補に、そうでない
    ときは第2種の係り先候補に、分類するステップと、 前記選択された文節および前記抽出された係り先の候補
    をその種類を明示してユーザに表示するステップと、 前記選択された文節の係り先が前記表示された2種類の
    係り先の候補のうち第1種の係り先候補または第2種の
    係り先候補のいずれに含まれているかをユーザが判定し
    た結果を読み込むステップと、 前記係り先が前記第1種の候補に含まれていた場合に
    は、前記選択された文節の直後で入力文を分割するステ
    ップとを備えたことを特徴とする前編集支援方法。
  2. 【請求項2】入力文を文節に分割するステップと、 所定の条件を満たす文節を分割点の候補として抽出する
    ステップと、 前記分割点の候補として抽出した文節のそれぞれについ
    てその文節の係り先の候補を抽出するとともに、抽出し
    た係り先の候補が前記分割点の候補の文節であるときは
    第1種の係り先候補に、そうでないときは第2種の係り
    先候補に、分類するステップと、 前記抽出された係り先の候補をその種類を明示してユー
    ザに表示するステップと、 前記表示された係り先の候補の文節のうちの第1種の係
    り先候補の文節について、ユーザが自然につながらない
    文節であるとして指定した結果を読み込むステップと、 ユーザが指定しなかった前記第1種の係り先候補の文節
    の直後で、入力文を分割するステップとを備えたことを
    特徴とする前編集支援方法。
  3. 【請求項3】前記分割点の候補となる文節を抽出するた
    めの条件が、用言を含む連用修飾表現であること、非主
    語の提題であること、または文頭の接続詞もしくは文頭
    の副詞であること、を含む請求項1または2に記載の前
    編集支援方法。
  4. 【請求項4】前記抽出された分割点の候補が所定の条件
    を満たす場合には、前記選択された文節の係り先をユー
    ザに直接指定してもらった結果を読み込み、前記係り先
    指定結果から前記選択された文節が分割可能かどうかを
    判定するステップをさらに備えた請求項1から3のいず
    れか1つに記載の前編集支援方法。
  5. 【請求項5】前記係り先の直接指定を行うかどうかを判
    定するための条件が、前記抽出された分割点の候補が、
    連用中止であることまたは連用形+助詞の「て」である
    ことを含む請求項4に記載の前編集支援方法。
  6. 【請求項6】提題を示す助詞「は」を検出するステップ
    と、 「は」格の格要素が存在する節が従属節である場合に
    は、「は」格の格要素を主節に移動し、「は」格の格要
    素が並列である節の先頭の節に存在する場合には、後続
    する並列の節の訳出形態を変更するステップとをさらに
    備えた請求項1から5のいずれか1つに記載の前編集支
    援方法。
  7. 【請求項7】請求項1から6のいずれか1つに記載の前
    編集支援方法によって分割した結果を入力して機械翻訳
    することを特徴とする機械翻訳方法。
  8. 【請求項8】入力文を文節に分割する手段と、 所定の条件を満たす文節を分割点の候補として抽出する
    手段と、 前記抽出された文節の中から任意の文節を選択する手段
    と、 前記選択された文節に対してその係り先の候補を抽出す
    るとともに、抽出した係り先の候補が前記分割点の候補
    の文節であるときは第1種の係り先候補に、そうでない
    ときは第2種の係り先候補に、分類する手段と、 前記選択された文節および前記抽出された係り先の候補
    をその種類を明示してユーザに表示する手段と、 前記選択された文節の係り先が前記表示された2種類の
    係り先の候補のうち第1種の係り先候補または第2種の
    係り先候補のいずれに含まれているかをユーザが判定し
    た結果を読み込む手段と、 前記係り先が前記第1種の候補に含まれていた場合に
    は、前記選択された文節の直後で入力文を分割する手段
    とを備えたことを特徴とする前編集支援装置。
  9. 【請求項9】入力文を文節に分割する手段と、 所定の条件を満たす文節を分割点の候補として抽出する
    手段と、 前記分割点の候補として抽出した文節のそれぞれについ
    てその文節の係り先の候補を抽出するとともに、抽出し
    た係り先の候補が前記分割点の候補の文節であるときは
    第1種の係り先候補に、そうでないときは第2種の係り
    先候補に、分類する手段と、 前記抽出された係り先の候補をその種類を明示してユー
    ザに表示する手段と、 前記表示された係り先の候補の文節のうちの第1種の係
    り先候補の文節について、ユーザが自然につながらない
    文節であるとして指定した結果を読み込む手段と、 ユーザが指定しなかった前記第1種の係り先候補の文節
    の直後で、入力文を分割する手段とを備えたことを特徴
    とする前編集支援装置。
  10. 【請求項10】前記分割点の候補となる文節を抽出する
    ための条件が、用言を含む連用修飾表現であること、非
    主語の提題であること、または文頭の接続詞もしくは文
    頭の副詞であること、を含む請求項8または9に記載の
    前編集支援装置。
  11. 【請求項11】前記抽出された分割点の候補が所定の条
    件を満たす場合には、前記選択された文節の係り先をユ
    ーザに直接指定してもらった結果を読み込み、前記係り
    先指定結果から前記選択された文節が分割可能かどうか
    を判定する手段をさらに備えた請求項8から10のいず
    れか1つに記載の前編集支援装置。
  12. 【請求項12】前記係り先の直接指定を行うかどうかを
    判定するための条件が、前記抽出された分割点の候補
    が、連用中止であることまたは連用形+助詞の「て」で
    あることを含む請求項11に記載の前編集支援装置。
  13. 【請求項13】提題を示す助詞「は」を検出する手段
    と、 「は」格の格要素が存在する節が従属節である場合に
    は、「は」格の格要素を主節に移動し、「は」格の格要
    素が並列である節の先頭の節に存在する場合には、後続
    する並列の節の訳出形態を変更する手段とをさらに備え
    た請求項8から12のいずれか1つに記載の前編集支援
    装置。
  14. 【請求項14】請求項8から13のいずれか1つに記載
    の前編集支援装置によって分割した結果を入力して機械
    翻訳することを特徴とする機械翻訳装置。
JP6247248A 1994-09-14 1994-09-14 前編集支援方法および装置 Pending JPH0887504A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6247248A JPH0887504A (ja) 1994-09-14 1994-09-14 前編集支援方法および装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6247248A JPH0887504A (ja) 1994-09-14 1994-09-14 前編集支援方法および装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0887504A true JPH0887504A (ja) 1996-04-02

Family

ID=17160667

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6247248A Pending JPH0887504A (ja) 1994-09-14 1994-09-14 前編集支援方法および装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0887504A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8131537B2 (en) 2003-10-16 2012-03-06 International Business Machines Corporation Apparatus and method for morphological analysis

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8131537B2 (en) 2003-10-16 2012-03-06 International Business Machines Corporation Apparatus and method for morphological analysis

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6470306B1 (en) Automated translation of annotated text based on the determination of locations for inserting annotation tokens and linked ending, end-of-sentence or language tokens
CN1618064B (zh) 翻译方法与计算机设备
US5890103A (en) Method and apparatus for improved tokenization of natural language text
US5640575A (en) Method and apparatus of translation based on patterns
US5490061A (en) Improved translation system utilizing a morphological stripping process to reduce words to their root configuration to produce reduction of database size
US5774845A (en) Information extraction processor
JP2001195404A (ja) 句翻訳方法およびシステム
JPH03278174A (ja) 異言語交信用翻訳方法およびシステム
WO1998011491A1 (en) Method and apparatus for universal parsing of language
JP3992348B2 (ja) 形態素解析方法および装置、並びに日本語形態素解析方法および装置
US5084817A (en) System for translating a language having polite expressions
JP2997469B2 (ja) 自然言語理解方法および情報検索装置
WO1997048058A9 (en) Automated translation of annotated text
JPH0887504A (ja) 前編集支援方法および装置
KR100286649B1 (ko) 연어패턴에 기초한 어휘 변환방법
JP2922701B2 (ja) 言語変換方式
JPH0561902A (ja) 機械翻訳システム
JP2000250913A (ja) 実例型自然言語翻訳方法、対訳用例集作成方法および装置とそのプログラムを記録した記録媒体
JPH09185629A (ja) 機械翻訳方法
JP3358100B2 (ja) 日本語質問メッセージ解析方法及び装置
JP2719453B2 (ja) 機械翻訳装置
JP2947554B2 (ja) 機械翻訳装置
JPH09160920A (ja) 機械翻訳装置
Murthy Parsing Telugu in the UCSG formalism
JP3233800B2 (ja) 機械翻訳装置