JPH0889135A - 釣り針とその製造方法 - Google Patents

釣り針とその製造方法

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JPH0889135A
JPH0889135A JP25929094A JP25929094A JPH0889135A JP H0889135 A JPH0889135 A JP H0889135A JP 25929094 A JP25929094 A JP 25929094A JP 25929094 A JP25929094 A JP 25929094A JP H0889135 A JPH0889135 A JP H0889135A
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coating layer
fishing hook
scattering material
light
coating
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Application number
JP25929094A
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English (en)
Inventor
Shigekatsu Fujii
繁克 藤井
Akira Yotsutsuji
晃 四つ辻
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KOKI ENG KK
Gamakatsu Co Ltd
Original Assignee
KOKI ENG KK
Gamakatsu Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、水中や海中
でキラキラと光って魚の注意を引き、且つ魚が餌と間違
えて食いつくような釣りにおいて非常に効果的な釣り針
を開発する事にある。 【構成】 釣り針本体(1)と、釣り針本
体(1)の表面に形成された被覆層(2)と、被覆層(2)中又
は被覆層(2)の表面の少なくともいずれか一方に存在す
る光透過散乱材(3)とで構成された事を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は表面が光りを反射して非
常に輝くと同時に任意の色に着色出来る釣り針とその製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】サビキ釣りのように、複数の枝糸に釣り
針を装着し、餌籠を吊り下げて釣りを行う場合、海中
や水中でキラキラと光ったり、ボンヤリと光を発したり
して魚の注意を引くことや、魚が釣り針を餌と間違え
て食いついてくれる事が釣果を高める上で効果的であ
る。
【0003】ところが、従来の釣り針は鉄素地であり、
海中や水中で光を発する事もなければ、キラキラと光る
こともなく、魚の注意を引き付けるような事がなく、ま
た、表面の色も魚が餌と間違えるようなものでもなく、
著しい釣果を期待する事が出来なかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、水中や海
中でキラキラと光って魚の注意を引いたり、水中や海
中で光を発して魚の注意を引き、更に、魚が餌と間違
えて食いつくような釣りにおいて非常に効果的な釣り針
とその製造方法を開発する事にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の釣り針(A)は
鉄素地に直接被覆層を層着した場合で『釣り針本体(1)
と、釣り針本体(1)の表面に形成された被覆層(2)と、被
覆層(2)中又は被覆層(2)の表面の少なくともいずれか一
方に存在する光透過散乱材(3)とで構成された』事を特
徴とする。これによれば、光透過散乱材(3)は、被覆
層(2)中のみに散在する場合と、被覆層(2)の表面のみ
にあって被覆層(2)中には存在しない場合と、被覆層
(2)中及び被覆層(2)の表面のいずれにも存在する場合が
ある。いずれの場合でも光透過散乱材(3)は被覆層(2)の
表面に露出しているので、釣り針(A)を海中や水中に投
入した場合、水面からの光を受けて光透過散乱材(3)が
反射し、キラキラと光る。その結果、魚が釣り針に興味
を抱き、これに食いつく事になる。又、前記被覆層
(2)中及び被覆層(2)の表面のいずれにも光透過散乱材(3
a)(3b)存在する場合、被覆層(2)中の光透過散乱材(3a)
に散在ムラがあったとしても被覆層(2)の表面の光透過
散乱材(3b)がそのムラを補い、釣り針(A)全体に光透過
散乱材(3)をムラなく散在させる事が出来る。
【0006】請求項2の釣り針(A)は請求項1の場合に
下地メッキ層(4)を施し、これに被覆層(2)を層着した場
合で『釣り針本体(1)と、釣り針本体(1)の表面に形成さ
れた下地メッキ層(4)と、下地メッキ層(4)の表面に形成
された被覆層(2)と、被覆層(2)中又は被覆層(2)の表面
の少なくともいずれか一方に存在する光透過散乱材(3)
とで構成された』事を特徴とする。これによれば、下地
メッキ層(4)の色が光透過散乱材(3)を通して表面に表
れ、釣り針(A)の着色が可能となる。下地メッキ層(4)の
色と光透過散乱材(3)の色や反射具合、光の透過具合に
よっては明るい白味がかった肌色から赤味のがかった肌
色でパールに輝く釣り針(A)とする事が出来、前記のよ
うに水面からの光を受けて光透過散乱材が反射し、キラ
キラと光って魚の興味を引くだけでなく、釣り針(A)の
表面の色が餌と同様の色であるために魚が餌と間違えて
食いつく確率がより高くなり、高い釣果を期待できる。
【0007】請求項3の釣り針(A)は『被覆層(2)の表面
の光透過散乱材(3b)が、保護コート材(5)で被覆されて
いる』事を特徴とするもので、これにより表面の光透過
散乱材(3b)の被覆層(2)への付着力が弱い場合でも光透
過散乱材(3b)が保護コート材(5)中に埋入されており、
釣り中に光透過散乱材(3b)に接触したり魚が釣り針(A)
に食いついたとしても容易には離脱したりしない。保護
コート材(5)は、光透過性を有している事が好ましい。
着色は任意の色にて行う事ができる。
【0008】請求項4の釣り針(A)は『光透過散乱材(3)
が被覆層(2)中及び被覆層(2)の表面に存在する場合で、
被覆層(2)中の光透過散乱材(3a)より被覆層(2)の表面に
固着した光透過散乱材(3b)の方が形状的に大きい』事を
特徴とするもので、これによれば、被覆層(2)中に埋入
される光透過散乱材(3a)は小さいので被覆層(2)の形成
時に被覆層(2)の形成塗料中に均一に分散し且つ形成塗
料と共に電気泳動によって移動しやすく光透過散乱材(3
a)と共に被覆層(2)が形成されやすい。また、表面側の
光透過散乱材(3b)は大きいので被覆層(2)の表面に単体
で付着させやすいし、反射面が大きくてよく光を反射
し、釣り針(A)を目立たせる効果がある。
【0009】請求項5は光透過散乱材の材質に言及した
もので『光透過散乱材(3)が微細雲母又は微細ガラス
片、微細光透過樹脂片の少なくともいずれか1つであ
る』事を特徴とするもので、これらは光をよく通すと同
時に反射して水中でキラキラと光り、魚の注意を引く事
ができる。又、これらの硬度は高いので、魚が釣り針
(A)に食いついたとてしも剥離しにくく、光散乱効果を
維持する事ができる。
【0010】請求項6は下地メッキ層(4)に付いて言及
したもので『下地メッキ層(4)が金、銀、銅、ニッケ
ル、クロム又は真鍮のいずれかである』事を特徴とする
もので、下地メッキ層(4)を施すことにより、被覆層
(2)との密着性が改善され、使用中に被覆層(2)が剥離し
にくくなり、下地メッキ層(4)の色が光透過散乱材(3)
を通して外に表れ、釣り針(A)の着色効果を発揮する。
特に、下地メッキ層(4)が金の場合には、光透過散乱材
(3)を通して表れた釣り針(A)の表面の色はパール状に光
った白味からピンク味の肌色で、オキアミなどの餌の色
に類似し、集魚及び食いつき効果が著しく優れる事にな
る。
【0011】請求項7は『被覆層(2)中に蓄光剤が混入
されている』事を特徴とするものであり、請求項8は
『保護コート材(5)中に蓄光剤が混入されている』事を
特徴とするものであって、これにより水中や海中に釣り
針を投入した場合、投入前に釣り針(A)に当たっていた
光が海中や水中で放出されて釣り針(A)が自ら光り出
し、水面から深く沈んだ場所でも釣り針(A)からの光を
屈折して光透過散乱材(3)がキラキラと光ることにな
る。その結果。水面からの光が非常に弱い深い場所でも
釣り針(A)を目立たせる事ができて前記釣果を期待する
事が出来る。
【0012】請求項9は釣り針(A)の製造方法に関し
『電着塗料の水溶液又はエマルションを電着処理によ
り、釣り針本体(A)の表面に電着させて被覆層(2)を形成
し、光透過散乱材(3b)を被覆層(2)の表面に付着させ
た』事を特徴とする。この場合は電着溶液中に光透過散
乱材(3a)が混入されていない場合で、これによれば、被
覆層(2)は電着塗装によって形成されるために、釣り針
(A)の先端部分やカエリの部分その他細かい場所まで正
確に極く薄い塗膜(2)を形成する事が出来る。従って、
光透過散乱材(3b)は釣り針(A)の微細な所まで付着させ
る事ができる。そして、光透過散乱材(3b)が被覆層(2)
の表面に付着しているので、水面から投入された光が光
透過散乱材(3b)に当たって複雑に屈折して反射し、釣り
針(A)を水中又は海中でキラキラと光らせる事になる。
なお、この場合は被覆層(2)中に光透過散乱材(3a)が存
在しないので、釣り針本体(1)の表面の色は外面側に現
れにくい。又、被覆層(2)は透明でもよいし、任意の色
に着色されていてもよい。
【0013】請求項10も釣り針の他の製造方法で、
『光透過散乱材(3a)を混入した電着塗料の水溶液又はエ
マルションを電着処理により、釣り針本体(1)の表面に
電着させて光透過散乱材(3a)が散在した被覆層(2)を形
成した』事を特徴とする。これによれば、釣り針(A)の
先端部分やカエリの部分その他細かい場所まで光透過散
乱材(3a)入りの極く薄い塗膜(2)を正確に形成する事が
出来る。光透過散乱材(3a)を電着塗料の水溶液又はエマ
ルションに混入しておくだけで、直流を通電すると電気
泳動によって塗料と共に光透過散乱材(3a)が釣り針本体
(1)の表面に付着し、光透過散乱材(3a)が全体に散在し
た被覆層(2)を形成する事になる。この場合、光透過散
乱材(3a)は直径の小さく微細なものであるため、反射面
が小さく、釣り針(A)を水中又は海中で微小面にてキラ
キラと光らせる事になる。又、被覆層(2)中に光透過散
乱材(3a)を通って釣り針本体(1)の表面に色が現出する
事になり、色調によっては食いつき効果を発揮する。
【0014】請求項11は『光透過散乱材(3a)を混入し
た電着塗料の水溶液又はエマルションを電着処理によ
り、下地メッキ処理(4)の施された釣り針本体(1)の表面
に電着させて光透過散乱材(3a)が散在した被覆層(2)を
形成した』事を特徴とするもので、下地メッキ層(4)の
存在により被覆層(2)の釣り針本体(1)への密着性を改善
出来ると同時に下地メッキ層(4)の色を光透過散乱材(3
a)を通じて釣り針(A)の表面に現出させる事が出来、剥
げる事のない自由な着色が可能となる。
【0015】請求項12は『請求項10又は11の釣り
針(A)の製造方法において、電着処理後、電着によって
形成された被覆層(2)上に光透過散乱材(3b)を固着させ
て光拡散層(6)を形成した』事を特徴とするもので、こ
れにより、被覆層(2)中に散在する光透過散乱材(3a)の
不足や散在ムラを表面側の光透過散乱材(3b)にて補うも
のである。その結果、釣り針(A)の表面のキラつきを強
化する事ができる。
【0016】請求項13は『請求項9又は12の釣り針
の製造方法において、被覆層(2)上に固着された光透過
散乱材(3b)に保護コート(5)を施した』事を特徴とする
もので、これにより前述のように表面側の光透過散乱材
(3b)の剥奪が防止される。
【0017】請求項14は『被覆層(2)に蓄光剤が混入
されている』事を特徴とし、請求項15は『保護コート
層(5)に蓄光剤が混入されている』事を特徴とするもの
で、これらも前述のように光の少ない水中又は海中で自
発光し、集魚効果を発揮する事になる。
【0018】
【実施例】以下、本発明にかかる釣り針(A)を図面に従
って説明する。釣り針本体(1)は従来の鉄素地のものが
使用されるもので、その形状は大中小から実に多種多様
あるが、本発明では特にその形状は問わないので、ここ
では通常使用されるものを代表例にする。又、本発明の
釣り針(A)は、サビキのような仕掛けに使用される釣り
針に限られず、餌釣りの場合でも使用可能であり、その
用途は限定されないが、説明を簡略化するためにサビキ
のような仕掛けに使用される釣り針を代表例として説明
する。
【0019】釣り針本体(1)に層着される被覆層(2)は、
透明乃至半透明の樹脂の極く薄い皮膜で構成されてお
り、被覆層(2)中に微細な光透過散乱材(3a)を分散ても
よいし、樹脂のみとしてもよい。被覆層(2)は、釣り針
(A)に魚が食いつく関係から出来るだけ硬く、且つ釣り
針本体(1)の表面との密着性に優れている事が必要であ
る従って、鉄素地の釣り針本体(1)の表面に直接被覆層
(2)を電着してもよいし、逆に下地メッキ層(4)を必要に
応じて形成し、下地メッキ層(4)上に電着してもよい。
また、被覆層(2)の形成は釣り針(A)の量産が必要である
から大量処理に向く事が重要であり、本実施例では水溶
性樹脂による電着処理が採用されているが、前記条件を
満たす限り、被覆層の形成方法は電着処理に限られな
い。ここでは電着処理を中心にして説明する。
【0020】被覆層(2)は本実施例では、細部にまで塗
膜形成が可能な電着塗料が使用される。電着塗料とは、
被塗物[ここでは釣り針本体(1)]を陽極又は陰極と
し、対極との間に直流電流を通じ、電気泳動によって被
塗物に電着させて塗膜を形成する塗料である。樹脂は、
熱可塑性と熱硬化性とを問わないが、熱硬化性樹脂の場
合には電着後に焼き付けが行われる。熱硬化性樹脂とし
ては、例えば、メラミン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン
樹脂、エポキシ樹脂などが好適である。一般的には、透
明樹脂か使用されるが、必要に応じて顔料や染料が混入
されて使用される。電着塗料は水溶液又はエマルション
として用いられる。
【0021】光透過散乱材(3)は、特に限定されないが
本実施例では、微細雲母又は微細ガラス片、微細光透過
樹脂片などが使用される。特に雲母の場合はコスト的に
も有利であり、ここでは微細雲母が使用されている。電
着塗料の水溶液やエマルション中に分散される雲母(3a)
は、電着時に塗料の電気泳動と共に釣り針側に容易に移
動金型出来るようにするために、出来るだけ微細なもの
が好ましく、平均的には1〜10μm程度のものが使用
される。また、被覆層(2)の表面に固着される雲母(3b)
は電着塗料中に分散される雲母(3a)より形状的に大きい
方がよく、平均的には10μm〜1mm程度のものが選
定される。光透過散乱材(3)は基本的には無色の透明体
又は半透明体が使用されるが、着色されたものを使用す
る事も可能である。特に、下地メッキ層(4)の色との関
係で、魚が好むような色が釣り針(A)の表面に示現され
るように配慮する事が重要である。
【0022】釣り針本体(1)には、下地メッキ層(4)を施
す場合と鉄素地をそのまま使用して直接電着施す場合が
あるが、下地メッキを施す場合には、被覆層(2)の密着
性を考慮して、例えば、金、銀、銅、ニッケル、クロム
又は真鍮等が選ばれる。このうち、金下地を用いると被
覆層(2)との密着性は勿論の事、光透過散乱材(3)にピン
ク色の雲母を使用する事により、その金色と相俟って美
しいパール地の白味からピンク色が釣り針(A)の表面に
示現される。
【0023】次に、釣り針(A)の表面に色彩が示現され
る場合で、好ましい例を説明する。魚の食いつき効果を
高めるには魚の好む種類の餌に似た色である事が必要で
あり、一般的にはオキアミの色、即ち白味から赤みがか
った暖色系の色で、さらにはパール状に輝いている事が
好ましい。このような色を示現するものとして、金色の
下地メッキ層(4)(特に、金下地)とピンク系の着色雲
母を光透過散乱材(3)との組み合わせが好適例として挙
げられる。
【0024】被覆層(2)の表面に付着される光透過散乱
材(3b)は、そのままでは被覆層(2)とその接触部分で接
着しているだけであるから、比較的剥離しやすい。そこ
で、保護コート材(5)を被覆層(2)の表面の光透過散乱材
(3b)に塗布して埋入してしまうことが望ましく、この場
合に使用される保護コート材(5)としては、例えば透明
なクリヤ塗料が使用される。保護コート材(5)が熱硬化
型の場合はコート処理後焼き付け処理がなされる。保護
コート層(5)にも光透過散乱材(3)を混入してもよい事は
言うまでもない。
【0025】また、被覆層(2)や保護コート層(5)に蓄光
剤を混入してもよく、前者の場合には電着塗料の水溶液
やエマルションに蓄光剤が混入され、電着時の被覆層
(2)の形成時に光透過散乱材(3a)と同時に蓄光剤も被覆
層(2)中に分散する事になる。また、保護コート層(5)中
に蓄光剤を含ませる場合にはクリヤ塗料中に蓄光剤を均
一に分散させておけばよい。蓄光剤は、明るい場所で光
を蓄えておき、暗所で内部に蓄えていた光を外部に放
ち、自ら光る物質で、例えば硫化亜鉛が使用される。
【0026】次に本発明にかかる釣り針の製造法を図5
に従って説明する。本発明にかかる釣り針(A)の製造法
は基本的には2種類あり、その中で使用素材によって細
かく分けられた変形例がある。まず、第1の製造方法に
付いて説明する。第1方法は、鉄素地の釣り針本体(1)
に直接電着による被覆層を形成する場合で、鉄素地の釣
り針本体(1)を例えばNaOHのようなアルカリ溶液に
浸漬して表面の活性化を図る(表面活性化処理)。表面
処理時には超音波その他を併用してもよい。希Hcl溶
液に釣り針本体を浸漬し、表面のアルカリ分を中和し、
続いて水洗して表面の清浄化を図る。水洗の完了した釣
り針本体(1)をクロム酸溶液(CrO3又はH2Cr27
+H2S04水溶液)に浸漬し、又は浸漬後直流電流を通
電して釣り針本体(1)の表面にクロム酸化物の安定皮膜
を生成させる。クロム酸化物の安定皮膜は、黄褐色や灰
褐色、真珠色の硬い非晶質皮膜でピンホールは少ない
(クロメート処理)。クロメート処理の終了した釣り針
本体(1)を十分に水洗し、釣り針本体(1)を陰極に、溶液
側に浸漬した電極を陽極にして電着槽に浸漬し、直流電
流を通電する。電着溶液には前述のように、必要に応じ
て微細な光透過散乱材(3a)や蓄光剤が混入されており、
通電により電着塗料の釣り針本体(1)への電気泳動と共
に光透過散乱材(3a)や蓄光剤も移動し、釣り針本体(1)
の表面に光透過散乱材(3a)や蓄光剤の両者が散在した電
着被覆層(2)や、光透過散乱材(3a)だけが散在した電着
被覆層(2)、光透過散乱材(3a)や蓄光剤のいずもが存在
しない電着塗料だけで構成された電着被覆層(2)が形成
される。被覆層が形成されると電着槽から被覆層(2)が
形成された釣り針本体(1)を取り出し、水洗を行い、続
いて被覆層(2)の水分乾燥を行う。被覆層(2)が熱可塑性
樹脂の場合には、乾燥・固化後そのまま包装して出荷す
る事になるし、被覆層(2)が熱硬化性樹脂の場合には、
焼き付け処理を行い、被覆層を硬化させてから包装し出
荷する事になる。
【0027】第1製造方法の第1変形例は、被覆層(2)
の水分乾燥を行った後、表面用の光透過散乱材(3b)を被
覆層(2)の上に付着させる場合である。水分乾燥を行っ
た被覆層(2)の表面はある程度粘着性を保持しており、
光透過散乱材(3b)を付着させることができる。被覆層
(2)が熱可塑性樹脂の場合には、光透過散乱材(3b)を付
着した後、乾燥して被覆層(2)を固化した後そのまま包
装して出荷する。被覆層(2)が熱硬化性樹脂の場合に
は、光透過散乱材(3b)を付着した状態で焼き付け処理を
行い、被覆層(2)を硬化させてから包装し出荷する。
【0028】第1製造方法の第2変形例は、表面用の光
透過散乱材(3b)を被覆層(2)の上に保護コート処理(5)を
行う場合である。この場合は、表面用の光透過散乱材(3
b)の付着後水分乾燥し、保護コート処理(5)をしてから
乾燥・固化して包装・出荷する場合や、保護コート層
(5)を硬化させるために焼き付け処理を施したり、光透
過散乱材を付着した被覆層(2)を焼き付け処理し、水洗
してから保護コート処理して乾燥・固化して出荷した
り、保護コート層を焼き付けて硬化させた後、包装・出
荷する。
【0029】以上の場合は鉄素地に直接被覆層(2)が層
着されるので、鉄素地の暗い色が直接光透過散乱材(3)
を通して現れるので、釣り針(A)の表面の色は暗いパー
ル地の色になる。着色光透過散乱材(着色電着塗料でも
同様)を使用すれば、暗いパール地でその色に着色され
た釣り針(A)となる。
【0030】次に第2の製造方法に付いて説明する。こ
の場合は鉄素地の釣り針(A)の表面に下地メッキ層(4)を
施す場合で、下地メッキ層(4)としては前述のように例
えば金、銀、銅、ニッケル、クロム又は真鍮などが為さ
れる。メッキ方法は既知の方法で行われる。この場合も
第1製造方法と同様、下地メッキ層(4)の種類によって
クロメート処理を省く場合(Cr、Cu、Brは被覆層(2)と
の密着性がよいため、特にクロメート処理を施す必要が
ない。)、表面側の光透過散乱材(3b)を省略して被覆層
(2)中のみとする場合、逆に被覆層(2)中の光透過散乱材
(3a)を省略して表面側の光透過散乱材(3b)のみとする場
合、両者に光透過散乱材(3a)(3b)を設ける場合があり、
下地メッキ処理(4)を行う点を除き、第1製造法と基本
的に同一である。
【0031】下地メッキ処理を行う第2製造法で、特筆
すべきは前述のように金メッキを行う場合である。この
場合は、ピンク色の雲母を使用した場合、釣り針の表面
の色は美しいパール地の淡いピンクとなり、オキアミの
色に似た色となる。
【0032】次に、本発明の釣り針(A)の使用方法につ
いて言及する。図1はサビキのような仕掛けで、幹糸
(7)から導出された枝糸(8)の先端に本発明の釣り針(A)
を取り付ける。幹糸(7)の加担には餌を充填した餌籠(9)
が吊り下げられている。この仕掛けを水中又は海中に投
入し、魚の棚付近で上下させると餌籠(図示せず)から
餌が適当にこぼれ、周囲に撒き散らされる。枝糸(8)に
挿着された釣り針(A)は周囲に撒かれた餌と混じって上
下し、あたかも餌のような動きをする。
【0033】釣り針(A)の表面は前述のように、水面か
らの光を受けて光透過散乱材(3)が反射してキラキラと
パール状に光り、魚の注意を引く。蓄光剤を含有する場
合には光が余り届かない深い場所でも自発的に発光し、
前記光透過散乱材(3)による反射が生じる。一方、釣り
針(A)の外面の色は餌とよく似た色であるために魚に警
戒心を起こさせない。その結果魚は餌以上に釣り針(A)
に食いつく事になる。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、被覆層中又は被覆層の
表面の少なくともいずれか一方に存在する光透過散乱材
が散在するので、海中や水中で光透過散乱材が反射して
キラキラと光り、魚の興味を引き食いつき易くなる。
又、被覆層の表面に光透過散乱材を設けた場合、被覆層
中の光透過散乱材の散在ムラを補う事ができる。下地メ
ッキ層を設けた場合には、下地メツキ層の色が光透過散
乱材を通して表面に表れ、釣り針の着色が可能となる。
又、保護コート材で被覆した場合には、光透過散乱材が
保護コート材中に埋入され、光透過散乱材が容易には離
脱したりしなくなる。被覆層中の光透過散乱材より表面
側の光透過散乱材の方が大きい場合には反射面が大きく
てよく光を反射し、釣り針を目立たせる効果がある。下
地メッキ層を用いた場合には、被覆層との密着性が改善
されるだけでなく、下地メッキ層の色が光透過散乱材を
通して外に表れ、釣り針の着色効果を発揮する。特に、
下地メッキ層が金の場合には、釣り針の表面の色はパー
ル状に光った白味からピンク味の肌色で、オキアミなど
の餌の色に類似し、集魚及び食いつき効果が著しく優れ
る事になる。被覆層又は保護コート層中に蓄光剤が混入
されている場合には、水中や海中で釣り針が自ら光り出
し、光透過散乱材の反射と相俟って釣り針を目立たせる
事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の釣り針を使用例である仕掛けの正面図
【図2】本発明の釣り針の1実施例の斜視図
【図3】本発明の釣り針本体に直接被覆層を電着した場
合の部分拡大断面図
【図4】本発明の釣り針本体に下地メツキ層を介して被
覆層を電着した場合の部分拡大断面図
【図5】本発明の製造手順を示したフロー図
【符号の説明】
(1)…釣り針本体 (2)…被覆層 (3)…光透過散乱材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 四ツ辻 晃 大阪市中央区内平野町2丁目3番11−1101 号 有限会社コーキ・エンジニアリング 内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 釣り針本体と、釣り針本体の表面
    に形成された被覆層と、被覆層中又は被覆層の表面の少
    なくともいずれか一方に存在する光透過散乱材とで構成
    された事を特徴とする釣り針。
  2. 【請求項2】 釣り針本体と、釣り針本体の表面
    に形成された下地メッキ層と、下地メッキ層の表面に形
    成された被覆層と、被覆層中又は被覆層の表面の少なく
    ともいずれか一方に存在する光透過散乱材とで構成され
    た事を特徴とする釣り針。
  3. 【請求項3】 被覆層の表面の光透過散乱材が、
    保護コート材で被覆されている事を特徴とする請求項2
    に記載の釣り針。
  4. 【請求項4】 光透過散乱材が被覆層中及び被覆
    層の表面に存在する場合で、被覆層中の光透過散乱材よ
    り被覆層の表面に固着した光透過散乱材の方が形状的に
    大きい事を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の
    釣り針。
  5. 【請求項5】 光透過散乱材が微細雲母又は微細
    ガラス片、微細光透過樹脂片の少なくともいずれか1つ
    である事を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の
    釣り針。
  6. 【請求項6】 下地メッキ層が金、銀、銅、ニッ
    ケル、クロム又は真鍮のいずれかである事を特徴とする
    請求項2〜5のいずれかに記載の釣り針。
  7. 【請求項7】 被覆層中に蓄光剤が混入されてい
    る事を特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の釣り
    針。
  8. 【請求項8】 保護コート材中に蓄光剤が混入さ
    れている事を特徴とする請求項3〜7のいずれかに記載
    の釣り針。
  9. 【請求項9】 電着塗料の水溶液又はエマルショ
    ンを電着処理により、釣り針本体の表面に電着させて被
    覆層を形成し、光透過散乱材を被覆層の表面に付着させ
    た事を特徴とする釣り針の製造方法。
  10. 【請求項10】 光透過散乱材を混入した電着塗料
    の水溶液又はエマルションを電着処理により、釣り針本
    体の表面に電着させて光透過散乱材が散在した被覆層を
    形成した事を特徴とする釣り針の製造方法。
  11. 【請求項11】 光透過散乱材を混入した電着塗料
    の水溶液又はエマルションを電着処理により、下地メッ
    キ処理の施された釣り針本体の表面に電着させて光透過
    散乱材が散在した被覆層を形成した事を特徴とする釣り
    針の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項10又は11の釣り針の製
    造方法において、電着処理後、電着によって形成された
    被覆層上に光透過散乱材を固着させて光拡散層を形成し
    た事を特徴とする釣り針の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項9又は12の釣り針の製造
    方法において、被覆層上に固着された光透過散乱材に保
    護コートを施した事を特徴とする釣り針の製造方法。
  14. 【請求項14】 被覆層に蓄光剤が混入されている
    事を特徴とする請求項10〜12のいずれかに記載の釣
    り針の製造方法。
  15. 【請求項15】 保護コート層に蓄光剤が混入され
    ている事を特徴とする請求項13に記載の釣り針の製造
    方法。
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