JPH0889265A - 高度不飽和脂肪酸含有トリグリセリドの製造方法 - Google Patents
高度不飽和脂肪酸含有トリグリセリドの製造方法Info
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- JPH0889265A JPH0889265A JP6235746A JP23574694A JPH0889265A JP H0889265 A JPH0889265 A JP H0889265A JP 6235746 A JP6235746 A JP 6235746A JP 23574694 A JP23574694 A JP 23574694A JP H0889265 A JPH0889265 A JP H0889265A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 有用な生理活性を有するDHA(ドコサヘキ
サエン酸)、EPA(イコサペンタエン酸)を高濃度に
含有するトリグリセリドを製造する。 【構成】 高度不飽和脂肪酸を構成脂肪酸とするモノお
よび/またはジグリセリドにリパーゼを作用させること
を特徴とする、高度不飽和脂肪酸含有トリグリセリドの
製造方法。 【効果】 有用な生理活性を有する高度不飽和脂肪酸を
高濃度に含有するトリグリセリドを効率よく生産でき
る。
サエン酸)、EPA(イコサペンタエン酸)を高濃度に
含有するトリグリセリドを製造する。 【構成】 高度不飽和脂肪酸を構成脂肪酸とするモノお
よび/またはジグリセリドにリパーゼを作用させること
を特徴とする、高度不飽和脂肪酸含有トリグリセリドの
製造方法。 【効果】 有用な生理活性を有する高度不飽和脂肪酸を
高濃度に含有するトリグリセリドを効率よく生産でき
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酵素反応を用いて高度
不飽和脂肪酸含有トリグリセリドを製造する方法に関す
るものである。
不飽和脂肪酸含有トリグリセリドを製造する方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】ω3系高度不飽和脂肪酸を含有する油脂
は、トリグリセリドの形態で魚油等に多く含まれる。ω
3系高度不飽和脂肪酸の中でドコサヘキサエン酸(以
下、DHAと略す。)は、学習機能改善作用、抗動脈硬
化作用、抗腫瘍作用、免疫賦活作用、抗アレルギー作用
等を有し、エイコサペンタエン酸(以下、EPAと略
す。)は、抗動脈硬化作用、抗腫瘍作用等の有用な生理
活性を有することが知られている。天然に存在する油脂
には、構成脂肪酸として、DHAやEPAが多くても2
0〜30%程度含まれるが、この他に多量のパルミチン
酸やステアリン酸等の飽和脂肪酸やリノール酸に代表さ
れるω6系高度不飽和脂肪酸が含まれている。そのため
に、このような天然油脂を健康食品や医薬品として使用
する際に、脂質過多という不都合が生じていた。この不
都合を解消するために、DHA以外の脂肪酸を低減した
油脂が酵素法によって調製された(Yukihisa
Tanaka et al.,Journal of
American Oil Chemical Soc
iety, 69,(1992),1210−121
4)。また、遊離の高純度DHAとグリセリンとを原料
として用いたリパーゼによるエステル合成反応や、高純
度DHAエチルエステルのリパーゼによるエステル交換
反応を利用して調製した高濃度DHA油脂に関する報告
がなされている(田中幸久等、油化学、41巻、199
2年、563−567頁および特開平5−331105
号公報)。
は、トリグリセリドの形態で魚油等に多く含まれる。ω
3系高度不飽和脂肪酸の中でドコサヘキサエン酸(以
下、DHAと略す。)は、学習機能改善作用、抗動脈硬
化作用、抗腫瘍作用、免疫賦活作用、抗アレルギー作用
等を有し、エイコサペンタエン酸(以下、EPAと略
す。)は、抗動脈硬化作用、抗腫瘍作用等の有用な生理
活性を有することが知られている。天然に存在する油脂
には、構成脂肪酸として、DHAやEPAが多くても2
0〜30%程度含まれるが、この他に多量のパルミチン
酸やステアリン酸等の飽和脂肪酸やリノール酸に代表さ
れるω6系高度不飽和脂肪酸が含まれている。そのため
に、このような天然油脂を健康食品や医薬品として使用
する際に、脂質過多という不都合が生じていた。この不
都合を解消するために、DHA以外の脂肪酸を低減した
油脂が酵素法によって調製された(Yukihisa
Tanaka et al.,Journal of
American Oil Chemical Soc
iety, 69,(1992),1210−121
4)。また、遊離の高純度DHAとグリセリンとを原料
として用いたリパーゼによるエステル合成反応や、高純
度DHAエチルエステルのリパーゼによるエステル交換
反応を利用して調製した高濃度DHA油脂に関する報告
がなされている(田中幸久等、油化学、41巻、199
2年、563−567頁および特開平5−331105
号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記のYukihis
a Tanaka et al.,Journal o
f American Oil Chemical S
ociety, 69,(1992),1210−12
14に記されている方法は、油脂を構成している脂肪酸
に対するリパーゼの加水分解特異性の差を利用して、D
HA濃度を50%程度に上げるものであるが、DHAの
濃縮度の点で不十分であった。また、田中幸久等、油化
学、41巻、1992年、563−567頁および特開
平5−331105号公報に記載されている方法は、極
端に低い水濃度環境下でDHAの遊離型の脂肪酸とグリ
セリンとを反応させてエステルを合成するものである
が、反応系内の水分濃度の厳密なコントロールが必須で
あった。また、この反応に使用する原料のDHAの遊離
酸は空気酸化に対する安定性がグリセリンエステルより
も劣る等の欠点を有していた。従って、本発明は、かか
る従来技術の欠点を克服した、高度不飽和脂肪酸を高濃
度で含有する油脂(すなわち、トリグリセリド)を製造
する方法を提供することを目的とする。
a Tanaka et al.,Journal o
f American Oil Chemical S
ociety, 69,(1992),1210−12
14に記されている方法は、油脂を構成している脂肪酸
に対するリパーゼの加水分解特異性の差を利用して、D
HA濃度を50%程度に上げるものであるが、DHAの
濃縮度の点で不十分であった。また、田中幸久等、油化
学、41巻、1992年、563−567頁および特開
平5−331105号公報に記載されている方法は、極
端に低い水濃度環境下でDHAの遊離型の脂肪酸とグリ
セリンとを反応させてエステルを合成するものである
が、反応系内の水分濃度の厳密なコントロールが必須で
あった。また、この反応に使用する原料のDHAの遊離
酸は空気酸化に対する安定性がグリセリンエステルより
も劣る等の欠点を有していた。従って、本発明は、かか
る従来技術の欠点を克服した、高度不飽和脂肪酸を高濃
度で含有する油脂(すなわち、トリグリセリド)を製造
する方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を行った結果、リパーゼの酵素反応を利用して、高度不
飽和脂肪酸を構成脂肪酸とするモノおよび/またはジグ
リセリドから高度不飽和脂肪酸含有トリグリセリドを製
造する方法を見い出し、本発明を完成するに至った。
を行った結果、リパーゼの酵素反応を利用して、高度不
飽和脂肪酸を構成脂肪酸とするモノおよび/またはジグ
リセリドから高度不飽和脂肪酸含有トリグリセリドを製
造する方法を見い出し、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、高度不飽和脂肪酸を
構成脂肪酸とするモノおよび/またはジグリセリドにリ
パーゼを作用させることを特徴とする、高度不飽和脂肪
酸含有トリグリセリドの製造方法を提供する。本発明の
製造方法においては、高度不飽和脂肪酸を構成脂肪酸と
するモノおよび/またはジグリセリドを基質にして、リ
パーゼによる加水分解反応と同時に高度不飽和脂肪酸の
エステル交換(合成)反応が進行して、高度不飽和脂肪
酸を構成脂肪酸とするトリグリセリドが生成される。
構成脂肪酸とするモノおよび/またはジグリセリドにリ
パーゼを作用させることを特徴とする、高度不飽和脂肪
酸含有トリグリセリドの製造方法を提供する。本発明の
製造方法においては、高度不飽和脂肪酸を構成脂肪酸と
するモノおよび/またはジグリセリドを基質にして、リ
パーゼによる加水分解反応と同時に高度不飽和脂肪酸の
エステル交換(合成)反応が進行して、高度不飽和脂肪
酸を構成脂肪酸とするトリグリセリドが生成される。
【0006】以下本発明を詳細に説明する。本明細書に
おいて、「高度不飽和脂肪酸を構成脂肪酸とするモノお
よび/またはジグリセリド」は、グリセロールと高度不
飽和脂肪酸とのモノエステル、グリセロールと高度不飽
和脂肪酸とのジエステル、およびグリセロールと高度不
飽和脂肪酸および他の脂肪酸とのジエステルを含むもの
とする。
おいて、「高度不飽和脂肪酸を構成脂肪酸とするモノお
よび/またはジグリセリド」は、グリセロールと高度不
飽和脂肪酸とのモノエステル、グリセロールと高度不飽
和脂肪酸とのジエステル、およびグリセロールと高度不
飽和脂肪酸および他の脂肪酸とのジエステルを含むもの
とする。
【0007】本発明で用いられる「高度不飽和脂肪酸を
構成脂肪酸とするモノおよび/またはジグリセリド」と
しては、グリセリンと高度不飽和脂肪酸との化学的な合
成反応や、グリセリンと高度不飽和脂肪酸を用いたリパ
ーゼによる合成反応により得られるものの他、高度不飽
和脂肪酸を含有するリン脂質にリン脂質加水分解酵素の
ホスフォリパーゼCを作用させることによって得られる
ものを使用することができ、これらは、モノグリセリ
ド、ジグリセリド単独でもこれらの混合物であっても良
い。高度不飽和脂肪酸を構成脂肪酸とするモノおよび/
またはジグリセリドとしては、特に有用な生理活性を有
するDHAおよび/またはEPAを構成脂肪酸とするモ
ノおよび/またはジグリセリドが好ましい。
構成脂肪酸とするモノおよび/またはジグリセリド」と
しては、グリセリンと高度不飽和脂肪酸との化学的な合
成反応や、グリセリンと高度不飽和脂肪酸を用いたリパ
ーゼによる合成反応により得られるものの他、高度不飽
和脂肪酸を含有するリン脂質にリン脂質加水分解酵素の
ホスフォリパーゼCを作用させることによって得られる
ものを使用することができ、これらは、モノグリセリ
ド、ジグリセリド単独でもこれらの混合物であっても良
い。高度不飽和脂肪酸を構成脂肪酸とするモノおよび/
またはジグリセリドとしては、特に有用な生理活性を有
するDHAおよび/またはEPAを構成脂肪酸とするモ
ノおよび/またはジグリセリドが好ましい。
【0008】本発明で用いられるリパーゼは、特にその
起源を問わず使用することができるが、供給面で安定し
ている微生物由来の酵素、例えばキャンディダ(Can
dida)属、ゲオトリカム(Geotrichum)
属等の酵母由来のリパーゼ、クロモバクテリウム(Ch
romobacterium)属、シュードモナス(P
seudomonas)属等の細菌由来のリパーゼ、リ
ゾプス(Rhizopus)属等の糸状菌由来のリパー
ゼが好ましく、ゲオトリカム・キャンディダム(Geo
trichum candidum)由来のリパーゼ、
キャンディダ・シリンドラシェ(Candida cy
lindracea)由来のリパーゼ、クロモバクテリ
ウム・ビスコサム(Chromobacterium
viscosum)由来のリパーゼ、シュードモナス・
エスピー(Pseudomonas sp.)由来のリ
パーゼ、およびリゾプス・デレマー(Rhizopus
delemer)由来のリパーゼがより好ましい。上記
の酵素は単独であるいは組み合わせて使用することがで
きる。
起源を問わず使用することができるが、供給面で安定し
ている微生物由来の酵素、例えばキャンディダ(Can
dida)属、ゲオトリカム(Geotrichum)
属等の酵母由来のリパーゼ、クロモバクテリウム(Ch
romobacterium)属、シュードモナス(P
seudomonas)属等の細菌由来のリパーゼ、リ
ゾプス(Rhizopus)属等の糸状菌由来のリパー
ゼが好ましく、ゲオトリカム・キャンディダム(Geo
trichum candidum)由来のリパーゼ、
キャンディダ・シリンドラシェ(Candida cy
lindracea)由来のリパーゼ、クロモバクテリ
ウム・ビスコサム(Chromobacterium
viscosum)由来のリパーゼ、シュードモナス・
エスピー(Pseudomonas sp.)由来のリ
パーゼ、およびリゾプス・デレマー(Rhizopus
delemer)由来のリパーゼがより好ましい。上記
の酵素は単独であるいは組み合わせて使用することがで
きる。
【0009】リパーゼによる酵素反応は、酵素の活性を
発現するのに十分の量の水の存在下で行えばよいが、そ
の量は、例えば、原料である高度不飽和脂肪酸を構成脂
肪酸とするモノおよび/またはジグリセリドに対して1
0〜4000重量%であり、好ましくは50〜2000
重量%程度である。酵素反応のpHを一定に保つため
に、水の代わりに、酢酸緩衝液、燐酸緩衝液、グッドの
緩衝液等の緩衝液を用いてもよい。反応のpHは、用い
る酵素が失活しない範囲で選択すればよいが、好ましく
は、pH3.5〜7.5であり、より好ましくは、pH4〜
6である。更に酵素反応を速めるためにカルシウムやマ
グネシウム等の2価の陽イオン、アラビアゴムやポリビ
ニルアルコール等の分散剤などを反応液中に添加しても
よい。
発現するのに十分の量の水の存在下で行えばよいが、そ
の量は、例えば、原料である高度不飽和脂肪酸を構成脂
肪酸とするモノおよび/またはジグリセリドに対して1
0〜4000重量%であり、好ましくは50〜2000
重量%程度である。酵素反応のpHを一定に保つため
に、水の代わりに、酢酸緩衝液、燐酸緩衝液、グッドの
緩衝液等の緩衝液を用いてもよい。反応のpHは、用い
る酵素が失活しない範囲で選択すればよいが、好ましく
は、pH3.5〜7.5であり、より好ましくは、pH4〜
6である。更に酵素反応を速めるためにカルシウムやマ
グネシウム等の2価の陽イオン、アラビアゴムやポリビ
ニルアルコール等の分散剤などを反応液中に添加しても
よい。
【0010】前記酵素の使用量は基質となる高度不飽和
脂肪酸を構成脂肪酸とするモノおよび/またはジグリセ
リドの濃度、反応温度、反応pH、反応時間によっても
変わるが、反応液1gあたり2〜10000ユニット
(U)が適当であり、好ましくは10〜1000ユニッ
ト(U)程度である。また、基質となる高度不飽和脂肪
酸を構成脂肪酸とするモノおよび/またはジグリセリド
の濃度は、5〜90%が適当であり、10〜50%が好
ましい。反応温度はリパーゼが失活しない範囲で適宜選
ぶことができるが、好ましくは20〜50℃である。
脂肪酸を構成脂肪酸とするモノおよび/またはジグリセ
リドの濃度、反応温度、反応pH、反応時間によっても
変わるが、反応液1gあたり2〜10000ユニット
(U)が適当であり、好ましくは10〜1000ユニッ
ト(U)程度である。また、基質となる高度不飽和脂肪
酸を構成脂肪酸とするモノおよび/またはジグリセリド
の濃度は、5〜90%が適当であり、10〜50%が好
ましい。反応温度はリパーゼが失活しない範囲で適宜選
ぶことができるが、好ましくは20〜50℃である。
【0011】酵素反応は空気存在下でも問題なく進行す
るが、一般的に高度不飽和脂肪酸は酸化されやすいので
窒素やアルゴンガス等の不活性ガスを用いて酸素を遮断
した環境下で反応を行うことが好ましい。
るが、一般的に高度不飽和脂肪酸は酸化されやすいので
窒素やアルゴンガス等の不活性ガスを用いて酸素を遮断
した環境下で反応を行うことが好ましい。
【0012】反応時間は、反応生成物量をシリカゲルプ
レートを用いた薄層クロマトやシリカゲルロッドを用い
た定量的な分析ができるイヤトロスキャンで分析しなが
ら適宜設定できるが、反応生成物量が最大となるように
設定することが好ましい。薄層クロマトを用いて反応生
成物量を分析する場合には、展開溶媒としてクロロホル
ム:アセトン:酢酸(96:4:1)を使用することが
でき、イヤトロスキャンを用いて反応生成物量を分析す
る場合には、展開溶媒としてベンゼン:クロロホルム:
酢酸(50:20:0.5)を使用することができる。
レートを用いた薄層クロマトやシリカゲルロッドを用い
た定量的な分析ができるイヤトロスキャンで分析しなが
ら適宜設定できるが、反応生成物量が最大となるように
設定することが好ましい。薄層クロマトを用いて反応生
成物量を分析する場合には、展開溶媒としてクロロホル
ム:アセトン:酢酸(96:4:1)を使用することが
でき、イヤトロスキャンを用いて反応生成物量を分析す
る場合には、展開溶媒としてベンゼン:クロロホルム:
酢酸(50:20:0.5)を使用することができる。
【0013】反応後の主要な生成物は高度不飽和脂肪酸
含有トリグリセリドであるが、一部遊離の脂肪酸やモノ
および/またはジグリセリドが混入する場合がある。こ
の場合には、通常行われているアルカリ脱酸法、分子蒸
留法、水蒸気蒸留法、膜分離法、イオン交換樹脂や各種
の吸着担体を用いた吸着クロマトによる分画等の手段を
利用して、これらの副生成物や原料を分離すればよく、
特にその方法は問わない。
含有トリグリセリドであるが、一部遊離の脂肪酸やモノ
および/またはジグリセリドが混入する場合がある。こ
の場合には、通常行われているアルカリ脱酸法、分子蒸
留法、水蒸気蒸留法、膜分離法、イオン交換樹脂や各種
の吸着担体を用いた吸着クロマトによる分画等の手段を
利用して、これらの副生成物や原料を分離すればよく、
特にその方法は問わない。
【0014】上記のようにして得られる高度不飽和脂肪
酸含有トリグリセリドは、高度不飽和脂肪酸を高濃度で
含むトリグリセリドであるが、これには、グリセロール
と高度不飽和脂肪酸とのトリエステル、およびグリセロ
ールと高度不飽和脂肪酸および他の脂肪酸とのトリエス
テルが含まれる。
酸含有トリグリセリドは、高度不飽和脂肪酸を高濃度で
含むトリグリセリドであるが、これには、グリセロール
と高度不飽和脂肪酸とのトリエステル、およびグリセロ
ールと高度不飽和脂肪酸および他の脂肪酸とのトリエス
テルが含まれる。
【0015】
【発明の効果】本発明の方法によれば、リパーゼを用い
て、高度不飽和脂肪酸を構成脂肪酸とするモノおよび/
またはジグリセリドからEPAやDHA等の有用な高度
不飽和脂肪酸を高濃度に含有するトリグリセリドを効率
良く製造することができる。この高度不飽和脂肪酸を高
濃度に含有するトリグリセリドは成人病の予防や治療に
用いることができる。
て、高度不飽和脂肪酸を構成脂肪酸とするモノおよび/
またはジグリセリドからEPAやDHA等の有用な高度
不飽和脂肪酸を高濃度に含有するトリグリセリドを効率
良く製造することができる。この高度不飽和脂肪酸を高
濃度に含有するトリグリセリドは成人病の予防や治療に
用いることができる。
【0016】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳細に
説明するが、本発明はこれにより何ら限定されるもので
ない。
説明するが、本発明はこれにより何ら限定されるもので
ない。
【0017】 〔参考例1〕モノグリセリド、ジグリセリドの合成 モノグリセリドは、グリセリン20gと水酸化ナトリウ
ム50mgを60mlのジメチルホルムアミドの溶解し
た後、この溶液にDHAのエチルエステル(マルハ株式
会社製)とEPAのエチルエステル(マルハ株式会社
製)をそれぞれ7gずつ添加し、70℃で5時間攪拌し
ながらエステル交換反応を行うことにより調製した。反
応後、n−ヘキサン抽出を行い、この抽出物をシリカゲ
ル60のカラム(3×25cm、メルク社シリカゲル6
0を充填)にかけ、未反応のエチルエステルとジグリセ
リドとをベンゼン:酢酸エチル(8:2)で溶出除去し
た後、ベンゼン;酢酸エチル(6:4)でモノグリセリ
ドを溶出させた。DHAのモノグリセリドが5.8g、
EPAのモノグリセリドが6.7g得られた。
ム50mgを60mlのジメチルホルムアミドの溶解し
た後、この溶液にDHAのエチルエステル(マルハ株式
会社製)とEPAのエチルエステル(マルハ株式会社
製)をそれぞれ7gずつ添加し、70℃で5時間攪拌し
ながらエステル交換反応を行うことにより調製した。反
応後、n−ヘキサン抽出を行い、この抽出物をシリカゲ
ル60のカラム(3×25cm、メルク社シリカゲル6
0を充填)にかけ、未反応のエチルエステルとジグリセ
リドとをベンゼン:酢酸エチル(8:2)で溶出除去し
た後、ベンゼン;酢酸エチル(6:4)でモノグリセリ
ドを溶出させた。DHAのモノグリセリドが5.8g、
EPAのモノグリセリドが6.7g得られた。
【0018】ジグリセリドはグリセリンと遊離の脂肪酸
とから酵素法により合成した。すなわち、4.6gのグ
リセリン、16gのDHA(マルハ株式会社製)、およ
び16gのEPA(マルハ株式会社製)を混合し、次い
で2500単位のクロモバクテリウム由来のリパーゼ
(旭化成工業株式会社製、商品名 LPT-01 )を含む0.
5mlの水溶液を添加し、50℃で70時間攪拌しなが
ら反応を行った。反応後、n−ヘキサンで抽出したグリ
セリド画分をシリカゲルカラム(3×25cm、メルク
社シリカゲル60を充填)にかけ、トリグリセリド画分
をベンゼンで溶出し、次いでベンゼン:酢酸エチル
(9:1)でジグリセリドを溶出させた。DHAのジグ
リセリドが1.4g、EPAのジグリセリドが1.3g
得られた。
とから酵素法により合成した。すなわち、4.6gのグ
リセリン、16gのDHA(マルハ株式会社製)、およ
び16gのEPA(マルハ株式会社製)を混合し、次い
で2500単位のクロモバクテリウム由来のリパーゼ
(旭化成工業株式会社製、商品名 LPT-01 )を含む0.
5mlの水溶液を添加し、50℃で70時間攪拌しなが
ら反応を行った。反応後、n−ヘキサンで抽出したグリ
セリド画分をシリカゲルカラム(3×25cm、メルク
社シリカゲル60を充填)にかけ、トリグリセリド画分
をベンゼンで溶出し、次いでベンゼン:酢酸エチル
(9:1)でジグリセリドを溶出させた。DHAのジグ
リセリドが1.4g、EPAのジグリセリドが1.3g
得られた。
【0019】 〔実施例1〕モノグリセリドからトリグリセリドの製造 参考例1で製造したDHAモノグリセリド2gを2ml
の精製水に懸濁し、これにゲオトリカム・キャンディダ
ム(ゲオトリカム・キャンディダムATCC34614
株)から得た200単位のリパーゼを加え、30℃で攪
拌しながら20時間反応を行った。反応液のpHは特に
調整しなかったが、pHは4.9付近で推移した。反応
後、100mlのn−ヘキサンで油脂の抽出を行い、こ
れから参考例1に記載したシリカゲルカラム条件でトリ
グリセリドを溶出させ、1.3gのDHAトリグリセリ
ドを得た。
の精製水に懸濁し、これにゲオトリカム・キャンディダ
ム(ゲオトリカム・キャンディダムATCC34614
株)から得た200単位のリパーゼを加え、30℃で攪
拌しながら20時間反応を行った。反応液のpHは特に
調整しなかったが、pHは4.9付近で推移した。反応
後、100mlのn−ヘキサンで油脂の抽出を行い、こ
れから参考例1に記載したシリカゲルカラム条件でトリ
グリセリドを溶出させ、1.3gのDHAトリグリセリ
ドを得た。
【0020】 〔実施例2〕モノグリセリドからトリグリセリドの製造 参考例1で製造したEPAモノグリセリド2gを2ml
の精製水に懸濁し、これにゲオトリカム・キャンディダ
ム(ゲオトリカム・キャンディダムATCC34614
株)から得た200単位のリパーゼを加え、30℃で攪
拌しながら16時間反応を行った。反応後、100ml
のn−ヘキサンで油脂の抽出を行い、これから参考例1
に記載したシリカゲルカラム条件でトリグリセリドを溶
出させ、0.9gのEPAトリグリセリドを得た。
の精製水に懸濁し、これにゲオトリカム・キャンディダ
ム(ゲオトリカム・キャンディダムATCC34614
株)から得た200単位のリパーゼを加え、30℃で攪
拌しながら16時間反応を行った。反応後、100ml
のn−ヘキサンで油脂の抽出を行い、これから参考例1
に記載したシリカゲルカラム条件でトリグリセリドを溶
出させ、0.9gのEPAトリグリセリドを得た。
【0021】 〔実施例3〕ジグリセリドからトリグリセリドの製造 参考例1で製造したDHAジグリセリド、EPAジグリ
セリド各1gを3mlの精製水に懸濁し、ゲオトリカム
・キャンディダム(ゲオトリカム・キャンディダムAT
CC34614株)から得た200単位のリパーゼを加
え、30℃で16時間反応を行った。反応後、100m
lのn−ヘキサンで油脂の抽出を行い、これから参考例
1に記載したシリカゲルカラム条件でトリグリセリドを
溶出させ、710mgのDHAトリグリセリド、590
mgのEPAトリグリセリドを得た。
セリド各1gを3mlの精製水に懸濁し、ゲオトリカム
・キャンディダム(ゲオトリカム・キャンディダムAT
CC34614株)から得た200単位のリパーゼを加
え、30℃で16時間反応を行った。反応後、100m
lのn−ヘキサンで油脂の抽出を行い、これから参考例
1に記載したシリカゲルカラム条件でトリグリセリドを
溶出させ、710mgのDHAトリグリセリド、590
mgのEPAトリグリセリドを得た。
【0022】 〔実施例4〕モノグリセリドからトリグリセリドの製造 参考例1で製造したEPAモノグリセリド500mgを
精製水3.5mlに懸濁し、200単位の各種リパーゼ
(ゲオトリカム・キャンディダム由来のリパーゼはゲオ
トリカム・キャンディダムATCC34614株より、
リゾプス・デレマー由来のリパーゼはリゾプス・デレマ
ーATCC34612株より得たものであった。また、
クロモバクテリウム・ビスコサム由来のリパーゼは旭化
成工業株式会社製のLPT-01、シュードモナス・エスピー
由来のリパーゼは旭化成工業株式会社製のCENT-18 、キ
ャンディダ・シリンドラシェ由来のリパーゼはシグマ社
の市販酵素L-8525であった。)を添加し、30℃で16
時間攪拌しながら反応を行った。油脂をn−ヘキサンで
抽出後、参考例1に記載の方法により精製EPAトリグ
リセリドを得た。結果を表1に示す。
精製水3.5mlに懸濁し、200単位の各種リパーゼ
(ゲオトリカム・キャンディダム由来のリパーゼはゲオ
トリカム・キャンディダムATCC34614株より、
リゾプス・デレマー由来のリパーゼはリゾプス・デレマ
ーATCC34612株より得たものであった。また、
クロモバクテリウム・ビスコサム由来のリパーゼは旭化
成工業株式会社製のLPT-01、シュードモナス・エスピー
由来のリパーゼは旭化成工業株式会社製のCENT-18 、キ
ャンディダ・シリンドラシェ由来のリパーゼはシグマ社
の市販酵素L-8525であった。)を添加し、30℃で16
時間攪拌しながら反応を行った。油脂をn−ヘキサンで
抽出後、参考例1に記載の方法により精製EPAトリグ
リセリドを得た。結果を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】 〔実施例5〕ジグリセリドからトリグリセリドの製造 参考例1で製造したDHAジグリセリド200mgを精
製水3.8mlに懸濁し、200単位の各種リパーゼ
(ゲオトリカム・キャンディダム由来のリパーゼはゲオ
トリカム・キャンディダムATCC34614株より、
リゾプス・デレマー由来のリパーゼはリゾプス・デレマ
ーATCC34612株より得たものであった。また、
クロモバクテリウム・ビスコサム由来のリパーゼは旭化
成工業株式会社製LPT-01、シュードモナス・エスピー由
来のリパーゼは旭化成工業株式会社製CENT-18 、キャン
ディダ・シリンドラシェ由来のリパーゼはシグマ社の市
販酵素L-8525であった。)を添加し、30℃で攪拌しな
がら反応を行った。油脂をn−ヘキサンで抽出後、参考
例1に記載の方法により精製DHAトリグリセリドを得
た。結果を表2に示す。
製水3.8mlに懸濁し、200単位の各種リパーゼ
(ゲオトリカム・キャンディダム由来のリパーゼはゲオ
トリカム・キャンディダムATCC34614株より、
リゾプス・デレマー由来のリパーゼはリゾプス・デレマ
ーATCC34612株より得たものであった。また、
クロモバクテリウム・ビスコサム由来のリパーゼは旭化
成工業株式会社製LPT-01、シュードモナス・エスピー由
来のリパーゼは旭化成工業株式会社製CENT-18 、キャン
ディダ・シリンドラシェ由来のリパーゼはシグマ社の市
販酵素L-8525であった。)を添加し、30℃で攪拌しな
がら反応を行った。油脂をn−ヘキサンで抽出後、参考
例1に記載の方法により精製DHAトリグリセリドを得
た。結果を表2に示す。
【0025】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉原 耿雄 兵庫県伊丹市千僧六丁目87番地 (72)発明者 島田 裕司 大阪府堺市櫛屋町東四丁2番31号 (72)発明者 丸山 一輝 茨城県つくば市和台16番2 マルハ株式会 社中央研究所内 (72)発明者 椎名 智香子 茨城県つくば市和台16番2 マルハ株式会 社中央研究所内 (72)発明者 中山 秀 茨城県つくば市和台16番2 マルハ株式会 社中央研究所内 (72)発明者 今村 茂行 静岡県富士市鮫島2番地の1 旭化成工業 株式会社内 (72)発明者 清水 俊雄 静岡県富士市鮫島2番地の1 旭化成工業 株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 高度不飽和脂肪酸を構成脂肪酸とするモ
ノおよび/またはジグリセリドにリパーゼを作用させる
ことを特徴とする、高度不飽和脂肪酸含有トリグリセリ
ドの製造方法。 - 【請求項2】 リパーゼが、ゲオトリカム・キャンディ
ダム由来のリパーゼ、キャンディダ・シリンドラシェ由
来のリパーゼ、クロモバクテリウム・ビスコサム由来の
リパーゼ、シュードモナス・エスピー由来のリパーゼ、
およびリゾプス・デレマー由来のリパーゼからなる群か
ら選択される少なくとも1種である、請求項1記載の方
法。 - 【請求項3】 高度不飽和脂肪酸が、ドコサヘキサエン
酸および/またはエイコサペンタエン酸である請求項1
または2記載の方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6235746A JPH0889265A (ja) | 1994-09-29 | 1994-09-29 | 高度不飽和脂肪酸含有トリグリセリドの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6235746A JPH0889265A (ja) | 1994-09-29 | 1994-09-29 | 高度不飽和脂肪酸含有トリグリセリドの製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0889265A true JPH0889265A (ja) | 1996-04-09 |
Family
ID=16990617
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6235746A Withdrawn JPH0889265A (ja) | 1994-09-29 | 1994-09-29 | 高度不飽和脂肪酸含有トリグリセリドの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0889265A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2006077860A1 (ja) * | 2005-01-19 | 2006-07-27 | The Nisshin Oillio Group, Ltd. | 精製リパーゼの製造方法 |
| WO2022211017A1 (ja) * | 2021-04-01 | 2022-10-06 | 花王株式会社 | 油脂組成物 |
-
1994
- 1994-09-29 JP JP6235746A patent/JPH0889265A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2006077860A1 (ja) * | 2005-01-19 | 2006-07-27 | The Nisshin Oillio Group, Ltd. | 精製リパーゼの製造方法 |
| EP2186886A1 (en) * | 2005-01-19 | 2010-05-19 | The Nisshin Oillio Group, Ltd. | Process for production of purified lipase |
| WO2022211017A1 (ja) * | 2021-04-01 | 2022-10-06 | 花王株式会社 | 油脂組成物 |
| JP2022159190A (ja) * | 2021-04-01 | 2022-10-17 | 花王株式会社 | 油脂組成物 |
| CN117042617A (zh) * | 2021-04-01 | 2023-11-10 | 花王株式会社 | 油脂组合物 |
| EP4316251A4 (en) * | 2021-04-01 | 2025-04-09 | Kao Corporation | OIL/FAT COMPOSITION |
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