JPH0890649A - インフレーションフィルムの成形方法及びその装置 - Google Patents

インフレーションフィルムの成形方法及びその装置

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JPH0890649A
JPH0890649A JP22811694A JP22811694A JPH0890649A JP H0890649 A JPH0890649 A JP H0890649A JP 22811694 A JP22811694 A JP 22811694A JP 22811694 A JP22811694 A JP 22811694A JP H0890649 A JPH0890649 A JP H0890649A
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bubble
air ring
film
resin
molten resin
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JP22811694A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Asuke
哲也 足助
Toshio Taka
敏雄 鷹
Hisashi Hatano
久 波田野
Takeshi Onoda
武士 小野田
Tomoaki Kobayashi
智明 小林
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Resonac Holdings Corp
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Showa Denko KK
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  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶融張力の小さい熱可塑性樹脂をロングネッ
クタイプで、溶融樹脂バブルを安定化し、透明性(ヘー
ズ、クラリティー)に優れたフィルムを高速で生産す
る。 【構成】 溶融樹脂バブル3を第1エアリング2で冷却
し、次いでこれを安定体4表面に接触状態に支持し、膨
張点に設けられた第2エアリング5入口の該バブルの粘
度を50,000〜30Pa・sの粘度範囲に調整して
成形する方法及びこれに適した装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は溶融張力が小さいため、
インフレーションフィルム成形方法においてバブル形状
をいわゆるロングネックタイプ(バブルの膨張する位置
がダイスより相当離れた形のタイプのバブル形状を意味
する。)とすることが困難とされていた線状低密度ポリ
エチレン(以下LLDPEという。)、低密度ポリエチ
レン(以下LDPEという。)または高密度ポリエチレ
ン(以下HDPEという。)、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、エチレン−アクリレート系モノマー共重合体等
のエチレン系共重合体、ポリプロピレン、ポリアミド、
ポリエステル等の合成樹脂であっても、高速成形が可能
であり、強度大なるフィルムが得られるロングネックタ
イプ−インフレーションフィルム成形方法により、透明
性(ヘーズ、光沢、クラリティー)、強度に優れた熱可
塑性樹脂フィルムを高生産性で製造するためのフィルム
成形方法及び成形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】空冷法によるインフレーションフィルム
の生産方法は数多く提案があり、それらの提案でフィル
ムを成形するための樹脂のバブルの形状は大きく分けて
4つ乃至5つのタイプに分けられる(図1〜図2,図4
〜図5)。
【0003】この溶融樹脂バブルの形状を決定する要因
は冷却能力、フィルムの引き取り速度、溶融樹脂温度等
を挙げることができ、超高分子量高密度ポリエチレン
(以下、HMWHDPEという。)など線状ポリエチレ
ンであって溶融張力の高いポリエチレンでは、図1また
は図2に示されるいわゆるロングネックタイプのバブル
によるフィルム成形が多く採用され、高強度のバランス
フィルムとしてショッピングバッグ等の分野に大量に供
給されている。
【0004】しかし、この方法では溶融バブルが徐冷さ
れるため、透明なフィルムを得ることはできない。
【0005】一方、現在市販されているLLDPEは、
溶融張力が極めて小さく、流動特性がHMWHDPEと
は著しく異なり、バブルの安定性が悪く、バブルをロン
グネックタイプのごとき形状とすることは困難であり、
通常は図4のタイプまたは図5のタイプのバブル形状
(低フロストラインタイプという。)によりまたはT−
ダイ法により成形されている。他の溶融張力の小さい熱
可塑性樹脂も同様である。
【0006】この低フロストラインタイプによるインフ
レーションフィルム製造では、溶融バブルが急冷され、
透明なフィルムが得られるが、この方法での最大の問題
は高速生産をするとバブルの安定性が悪く、バブルの揺
れによる厚みやフィルム幅のばらつきが発生し易いこ
と、及びフィルムを高速で生産するとき引き取り方向へ
の配向が強くなり縦方向(機械方向)の強度は増大する
のに対し、これと直角方向(横方向)の強度は著しく失
われ易く、このため強度のバランスを失い縦に裂け易く
なるので引き取り速度を上げることが困難であり、生産
性に限度があることである。
【0007】このように溶融張力の小さい合成樹脂をイ
ンフレーション法によりフィルム成形をするためには、
低速であっても安定した生産ができる低フロストライン
タイプのバブル形状とするか、あるいはT−ダイ法によ
る生産を採用するしかなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、溶融張力の
小さい熱可塑性樹脂の空冷インフレーション法によるフ
ィルムの製造に際し、低溶融張力の熱可塑性樹脂を使用
したときでも、ロングネックタイプによる成形で溶融樹
脂バブルの不安定性を解消し、バブルの安定化、透明性
(ヘーズならびにクラリティー)に優れたフィルムの高
生産性成形方法の確立を目標とした。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、熱可塑性樹脂
のインフレーションフィルム成形方法において、ダイス
出口に近接して設けられた第1エアリングから溶融樹脂
バブルに対し、冷却エアを吹きつけてこれを冷却し、次
いで該バブルは引き取られながらダイス面に設けた安定
体にその内面を接触させ、更に溶融樹脂バブルを急激に
膨張させる位置に設けられた複数の環状スリットを有す
る第2エアリングの入口における該バブルの粘度を5
0,000〜30Pa・sの範囲に調整して成形するこ
とを特徴とするインフレーションフィルムの成形方法を
開発することにより上記の目的を達成した。
【0010】また、押出機、バブル安定体を設けたイン
フレーション用円形ダイス、溶融樹脂バブル冷却用第1
エアリング及び第2エアリング等からなる熱可塑性樹脂
のインフレーションフィルム成形装置において、第2エ
アリングが複数の環状スリットを有し、該環状スリット
が溶融樹脂バブルの引き取り方向に冷却エアを吹き出す
エアリングを有することを特徴とするインフレーション
フィルム成形装置を開発することにより上記インフレー
ションフィルム成形の実施が容易にできることを確認し
た。
【0011】本発明の対象とする熱可塑性樹脂とは、L
LDPE、HDPE、LDPE等のポリエチレン;エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重
合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体等エチレ
ンとラジカル重合性モノマーの共重合体;ポリプロピレ
ン、塩化ビニル、ポリアミド、ポリエステルまたはそれ
らの混合物等の溶融張力の小さい熱可塑性樹脂であって
も使用することができる。しかし、できるだけ溶融張力
の大きい高分子量のもののほうがバブル安定性に優れて
いる。
【0012】LLDPEであっても成形に際してバブル
安定性が良いため高速での引き取りが可能であり、本発
明方法により成形したフィルムは透明性、強度に優れ、
その透明性はキャスティングポリプロピレンフィルムに
匹敵するものが得られ、低温での使用可能な安価なフィ
ルムとして使用できる。
【0013】以下の説明は熱可塑性樹脂としてLLDP
Eを代表とし、図面を参照しながら説明する。
【0014】本発明に使用できるインフレーション成形
方法としては上向きブロー(図2)、下向きブロー(図
3)の何れでも良い。
【0015】樹脂の押出粘度は、樹脂の種類により若干
変わるが、通常50,000〜30Pa・sの粘度の範
囲内である。例えばLLDPEであれば20,000〜
130Pa・sの粘度範囲で成形することが好ましい。
【0016】20,000Pa・sより高粘度にすると
メルトフラクチャーが出易くなり、また130Pa・s
より低粘度にすると溶融張力が小さくなり、バブルの安
定性を損ね易くなる。
【0017】特にLLDPEまたはそれを含む樹脂組成
物は、メルトフラクチャーを起こし易い性質があるの
で、ダイスのリップギャップを2.0〜10.0mm
(好ましくは2.5〜5.5mm)とHDPEにおける
場合より大きくすること、あるいは第1エアリング2と
第2エアリング5の中間(膨張点よりはダイス側)に溶
融樹脂バブル3の表面を加熱するバブルヒーター(図面
には示していない。)を設けるなどの手段を講ずれば表
面の肌荒れを回避することができる。リップギャップが
7.0mmより大きくなるに従い、フィルムの厚さの均
一性を失うのでメルトフラクチャーを小さくすることが
できるとしても10.0mmよりは大きくすべきでな
く、バブルヒーターで表面の肌荒れを回避することが好
ましい。
【0018】比較的低温で押し出された溶融樹脂バブル
3はダイス出口近辺において第1エアリング2からの冷
却エアで冷却される。
【0019】第1エアリング2の冷却エア吹出方向は、
通常のエアリングのごとく引き取り方向に対し斜めに吹
き出すものでも良いが、ほぼ水平方向にする方が好まし
い。
【0020】特に引き取り方向に対し、斜めに吹き出す
エアリングにおいては、図1に示すごとく、主吹出口2
1から主たる冷却エアの吹出による減圧雰囲気が溶融樹
脂バブル3に悪影響を与えぬように、その減圧雰囲気を
補償するだけの少量の副次的な冷却エアを供給する副吹
出口22を設けた第1エアリングを使用すれば良い。副
吹出口は主吹出口と同一供給源のエアでも良いし、また
独立に吹出量を調節可能としても良いが、影響を与えな
い範囲は比較的許容範囲が大きいようなので微細な調節
をしなくとも効果は充分に発揮される。
【0021】この第1エアリング2で冷却エアを吹きつ
ける部分に、ダイス1のスリット口径とほぼ同じか若干
太目の出口内部安定体Bを設けることも良い方法であ
る。この出口安定体Bは接触抵抗をできるだけ小さくす
るために板状、網状、スプリング等から構成しても良
い。これがあると、第1エアリング2の吹出圧力が強く
ともバブルは該出口安定体Bによってバブル形状が保持
され、この部分が安定化されるために有効である。
【0022】溶融樹脂バブルは第1エアリングにより冷
却され、溶融張力を増しながら引き取られ、安定体に接
触した後急激に膨張する。
【0023】安定体は通常ダイス側に出口安定体を有
し、更にそれ以降に通常HDPEに使用されている内部
安定体等を同軸に支持したものが好ましい。この場合、
出口安定体から離れた溶融樹脂バブルはロングネックタ
イプの形になり、出口安定体径を離れるに従い収縮する
傾向を有しているので、内部安定体に接触安定化する。
内部安定体の径は特に限定されておらず、ダイス口径よ
り太くともよいが、好ましくは出口安定体よりは細く、
通常はダイスの口径に対し0.7〜1.0とすることが
好ましい。これは同じサイズのダイスを使用して同一サ
イズのフィルムを製造したときでも実質膨張比(膨張後
のバブル径/急激に膨張する前のバブル径の比)を大き
く取ることができる。
【0024】逆に言えば同一サイズのフィルムを、より
大口径のダイスを使用して同一膨張比のフィルムが生産
可能となるメリットがあることを示している。
【0025】この実質膨張比を大きくすると、横方向
(フィルム引き取り方向と直角方向)の強度を大とする
こと、インパクト強度を大とすることなどの効果があ
り、実質膨張比として通常1.3〜6.0の範囲とする
こと、好ましくは1.5〜4.5の範囲とすることがよ
い。
【0026】実質膨張比がこれより小さいとき得られた
フィルムは、縦裂きが起こり易く、またインパクト強度
が低くなる。一方、実質膨張比を6.0以上とすると、
横方向の配向が強過ぎてフィルムの輪切れが起こり易
く、生産中にバブルの切断などが惹起し易くなるので避
けるべきである。
【0027】内部安定体はHDPE−バランスフィルム
用安定体であっても使用できるが、好ましくは接触抵抗
を小さくした形式の内部安定体、例えばバブルの接触位
置にボールベアリングまたは樽型ローラーを埋め込んだ
安定体、スプリングを用いた安定体、内部安定体の表面
にフィルム走行方向に同調して回転するベルトを設けた
安定体、摩擦抵抗の小さいテフロン製の安定体等を使用
することが好ましい。
【0028】内部安定体4と溶融樹脂バブル3との接触
抵抗が大きいと、溶融張力が高まったといっても低い次
元のことでバブルの切断が起き易いので接触抵抗の小さ
い内部安定体4を採用すべきである。
【0029】本発明における重要な要件の一つとして溶
融樹脂バブル温度がある。ダイス1から押し出された溶
融樹脂バブル3は第1エアリング2からの冷却エア等に
より冷却され、第2エアリング5の入口において使用樹
脂が、50,000〜30Pa・sの粘度範囲にあるこ
とが必要であり、好ましくは10,000〜400Pa
・s、より好ましくは8,000〜300Pa・sの粘
度範囲である。50,000Pa・sより高いときは溶
融バブルが徐冷となり透明性が低下するだけでなく、膨
張が不可能になるかあるいは不完全になるかしてバラツ
キが大きくなり、目的とする厚さ及びサイズのフィルム
を得ることができない。また、粘度が30Pa・sより
低いときは溶融樹脂バブル3の膨張が不均一になった
り、バブルの安定性を損なったりするため均一性のある
フィルムの製造が困難となる。
【0030】例えば直鎖状低密度ポリエチレンにあって
は第2エアリング入口における樹脂粘度は30,000
〜140Pa・sの範囲にあることが必要である。溶融
樹脂バブルは第2エアリング5中で充分膨張するか、あ
るいは第2エアリング5を出てからすぐに充分膨張する
かして所定の厚さ及びサイズのフィルムとなるが、高透
明性を必要とするときはフィルム厚さとして50μm以
下、好ましくは40μm以下とすることが好ましい。フ
ィルム厚さが厚くなるに従い、徐冷となるためどうして
も不透明化する。この対策としてはバブルヒーターを用
いることにより相当程度この問題を解決できる。
【0031】2つ以上の冷却エア吹出のための同心の環
状スリットを有する吹出口を有する第2エアリング5の
複数の環状スリットの吹出口(52,53,54)は、
バブル径の外側方向に吹き出すものでも良いが、できれ
ば図3に示すごとくエアをバブルの引き取り方向とほぼ
平行に吹出すことが好ましい。
【0032】エアリングの環状スリットからバブル引き
取り方向への冷却エアの吹出により作られる減圧雰囲気
が溶融樹脂バブルに影響を与え、この位置でバブルの急
激な膨張が開始する。
【0033】なお、図3においては第2エアリングの吹
出口(52,53,54)を3重の環状スリットを示し
たが、これは二重以上であればよい。各吹出口52,5
3,54のエア出口の上端壁面は減圧度を高めるため斜
めにするなどの手段をとってもよい。また外部空気の流
れや減圧雰囲気を外界から遮断する意味も兼ねてエアリ
ングの先端にカバー55を付けても良い。
【0034】従って得られるフィルムの性質に影響を与
えるフロストライン8の位置は、第2エアリング5の位
置の移動により自由に変更することができる。第2エア
リング5の位置は通常ダイス面より50mm以上離すこ
とが必要で、好ましくは100mm以上、更に好ましく
は200mm以上離すことが良い。あまり接近しすぎる
と冷却効果が少なくなり高速引き取りが困難となる。
【0035】溶融樹脂バブル3は急激に膨張すると樹脂
フィルムは薄くなるため急冷され、固化した後は通常の
インフレーションと同じくニップロールで空気を絞ら
れ、巻き取り機に引き取られフィルムとなる。
【0036】
【作用】本発明は通常のバランスフィルム用HMWHD
PEなどのように高溶融張力の熱可塑性樹脂はもちろ
ん、溶融張力が小さく、従来のインフレーション成形装
置ではロングネックタイプのインフレーション成形が困
難とされていた熱可塑性樹脂に対しても有効な製造方法
である。
【0037】本発明方法によって得られた樹脂が高透明
性である理由は次のように考えている。
【0038】一般にダイスから押し出された溶融樹脂バ
ブルはスウェル効果により出口において膨れ、溶融樹脂
バブルの外径はダイス口径より数%〜10数%大きくな
ることはよく知られている。
【0039】この膨れるとき、該バブル表面は凹凸の大
きい状態を示している。これを図4または図5に示す低
フロストラインタイプのバブル形状でフィルム成形を行
うときはその状態から急激に膨張されるため、フィルム
表面はスウェル効果の影響を強く受けたものとなる。
【0040】しかし、ロングネックタイプとするときは
溶融樹脂バブルは膨張点までゆっくりと移動し、スウェ
ルによって生成した表面の凹凸が大幅に緩和され、この
緩和されたバブルが急激に膨張するため、スウェルの影
響は大幅に減少させることができ、表面のより平滑なフ
ィルムが得られる一因となっていると推定している。
【0041】例えばフィルムの透明性の一つのインデッ
クスとしてヘーズがあるが、フィルムのヘーズの大部分
(例えば60〜80%位)は外部ヘーズ(フィルム表面
の凹凸などに起因する光の不透過による不透明性)にあ
ることが知られている。
【0042】本発明におけるフィルムの高透明性は、そ
の一部がスウェル効果を緩和するロングネックタイプと
したことにより得られたものと考えられる。
【0043】またネックポイント(急激に膨張する直前
のポイント)を結晶化温度まで低下させると結晶が生長
してヘーズを悪化させるが、本発明においては第2エア
リング入口の温度を規制することによりこの問題も回避
しており、これも高透明フィルムを得る一因と考えられ
る。
【0044】本発明の成形方法において第1エアリング
2による冷却により、第2エアリング5の入口における
溶融樹脂バブル温度を規制したこと、第2エアリングの
複数の環状スリット(52,53,54)からの冷却エ
ア吹出に伴う減圧雰囲気により溶融樹脂バブルを急激に
膨張させる方法を取り入れたことにより溶融張力の高い
樹脂はもちろん、低溶融張力の場合であっても問題な
く、インフレーション成形できたものと推定している。
【0045】特に安定体に接触させ支持することにより
溶融樹脂バブルが安定化され、エアリングを2段使用し
たことによる冷却能力の向上もあって高速引き取りが可
能となり、また急激な膨張による溶融樹脂の急冷などの
相乗効果のためヘーズ、像鮮明度(クラリティー)など
の透明性が著しく改善されたものと思われる。
【0046】
【実施例】
(実施例1)密度0.923g/cm3 、JIS K−
7210の表1、条件4による溶融流れ(以下、MFR
という。)1.0g/10分の直鎖状ポリエチレンをリ
ップギャップ3mm、口径100mmφのダイスを備え
た下向きインフレーションフィルム成形装置を用い、樹
脂粘度1,900Pa・sで押し出した。
【0047】安定体は表面をテフロンで被覆した直径1
00mmφの円柱を用い、折幅314mm、厚さ30μ
mのフィルムを引き取り速度50m/minの速度で成
形した。溶融樹脂バブルは第1エアリングからの冷却エ
ア等により冷却され、2重の環状スリットからなる第2
エアリング入口では2,100Pa・sであり、出口で
は3,200Pa・sであった。フロストラインはダイ
ス面から650mm、フロストライン温度は111℃で
ある。得られたフィルムの評価は表1に示す。
【0048】なお、各実施例及び各比較例の押出樹脂粘
度と第2エアリングの入口における樹脂粘度は次の方法
により測定した。押出樹脂粘度は、ダイスリップ出口部
位に最も近い溶融樹脂の温度を、チノー株式会社製型式
IR−AP温度計を用い、距離150cm、測定面積;
直径5cmφで測定し、次いで同温度における溶融樹脂
の粘度を、東洋精機製作所株式会社製キャピラリーレオ
メトリー、キャピログラフ1Cを用いて、キャピラリー
長さ10mm、キャピラリー径1.0mm、バレル径
9.55mm、剪断速度122sec-1の条件にて測定
した。第2エアリングの入口における樹脂粘度は、第2
エアリング入口部位に最も近い溶融樹脂の温度を、チノ
ー株式会社製型式IR−AP温度計を用い、距離150
cm、測定面積;直径5cmφで測定し、次いで同温度
における溶融樹脂の粘度を、東洋精機製作所株式会社製
キャピラリーレオメトリー、キャピログラフ1Cを用い
て、キャピラリー長さ10mm、キャピラリー径1.0
mm、バレル径9.55mm、剪断速度122sec-1
の条件にて測定した。ヘーズ、グロス、クラリティーは
JIS K−7105に規定された方法により測定し
た。
【0049】(実施例2〜5)密度0.923g/cm
3 、MFR 1.0g/10分のLLDPE80重量
%、密度0.925g/cm3 、MFR 0.8g/1
0分のLDPE20重量%からなる樹脂組成物を用い、
実施例1と同一の装置を用い、条件を変更してフィルム
の成形を行った。得られたフィルムの評価を表1に示
す。
【0050】(実施例6)密度0.953g/cm3
MFR 0.5g/10分のHDPE60重量%、密度
0.925g/cm3 、MFR 0.8g/10分のL
DPE40重量%からなる樹脂組成物を用い、実施例1
と同一の装置を用い、樹脂粘度2,300Pa・sにお
いて表1に示す条件でフィルムの成形を行った。得られ
たフィルムの評価を表1に示す。
【0051】(実施例7)実施例4のフィルム成形にお
いて、第1エアリングと第2エアリングの中間に3.0
kwの赤外線ヒーター(バブルヒーター)を設けて透明
性の改善を図った。得られたフィルムの評価を表1に示
す。透明性(ヘーズ、グロス、クラリティー)は大幅に
改善されたことを示す。
【0052】(比較例1)実施例2と同一の樹脂及び装
置を用い、表1に示す条件でフィルムの成形を行った。
得られたフィルムの透明性(ヘーズ、グロス、クラリテ
ィー)は著しく低下した。
【0053】(比較例2〜4)溶融樹脂バブルがダイス
出口からただちに膨張する低フロストラインタイプ(図
4または図5に示すようなバブル形状)のインフレーシ
ョンフィルム成形を実施例2と同一の樹脂で行った。得
られたフィルムの評価を表1に示す。
【0054】比較例2〜3においては透明性の低下はわ
ずかであったが、比較例3のようにフロストラインを実
施例1とほぼ同一とした場合においてもフィルムの機械
的性質は著しく低下した。また引き取り速度を実施例1
〜2、4〜7と同じく50m/minとしたところ、溶
融樹脂バブルが不安定となり切断が頻発して成形不可能
であった。
【0055】
【表1】
【0056】
【発明の効果】本発明は、熱可塑性樹脂のインフレーシ
ョン法によるフィルム成形に際し、溶融樹脂バブルはダ
イス出口に近接して設けられた第1エアリングによりこ
れを冷却し、ついで安定体に接触状態に支持すると共
に、急激に膨張させる位置に設けられた複数の環状スリ
ットを有する第2エアリングの入口の粘度が50,00
0〜30Pa・sの範囲に調整し、ロングネックタイプ
でフィルムを成形するときは例えばLLDのごとき溶融
張力の小さい熱可塑性樹脂であっても溶融樹脂バブルは
安定し、透明性(ヘーズ並びにクラリティー)に優れた
フィルムを高速で生産できることを見いだした。
【0057】またこのために使用するための成形装置は
上記のインフレーションフィルム成形法に好適に使用で
きる。
【0058】更にメルトフラクチャーの発生し易い熱可
塑性合成樹脂であっても第1エアリングと第2エアリン
グの中間にバブルヒーターを設けて生産することにより
ヘーズ、クラリティーを大幅に改善できることも見いだ
した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインフレーションフィルム成形法
の一例を示す概念図である。
【図2】本発明に係るインフレーションフィルム成形法
の他の一例(安定体径がダイス口径より大である例)を
示す概念図である。
【図3】第2エアリングの一例を示す断面図である。
【図4】従来法の低フロストラインタイプによるインフ
レーションフィルム成形法の一例の概念図である。
【図5】従来法の低フロストラインによるインフレーシ
ョンフィルム成形法の他の一例の概念図である。
【符号の説明】
1 ダイス 2 第1エアリング 21 主吹出口 22 副吹出口 3 溶融樹脂バブル 4 安定体 5 第2エアリング 51 エア通路 52 吹出口 53 吹出口 54 吹出口 55 カバー 8 フロストライン B 出口安定体
フロントページの続き (72)発明者 小野田 武士 神奈川県川崎市川崎区千鳥町3番2号 昭 和電工株式会社川崎樹脂研究所内 (72)発明者 小林 智明 神奈川県川崎市川崎区千鳥町3番2号 昭 和電工株式会社川崎樹脂研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂のインフレーションフィル
    ム成形方法において、溶融樹脂バブルに対しダイス出口
    に近接して設けられた第1エアリングから冷却エアを吹
    きつけてこれを冷却し、次いで該バブルは引き取られな
    がらダイス面に設けた安定体にその内面を接触させ、更
    に溶融樹脂バブルを急激に膨張させる位置に設けられた
    複数の環状スリットを有する第2エアリングの入口にお
    ける該バブル樹脂粘度を50,000〜30Pa・sの
    範囲に調整して成形することを特徴とするインフレーシ
    ョンフィルムの成形方法。
  2. 【請求項2】 低溶融張力の熱可塑性樹脂を、押出樹脂
    粘度が30,000〜17Pa・sの範囲に調整して成
    形する請求項1記載のインフレーションフィルムの成形
    方法。
  3. 【請求項3】 溶融樹脂バブルの接触する安定体の径/
    ダイス口径の比が0.7〜1.0、実質の膨張比が1.
    3〜6.0、ダイス面からフロストラインまでの距離が
    400〜2000mmである請求項1または2記載のイ
    ンフレーションフィルムの成形方法。
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂が直鎖状低密度ポリエチレ
    ンであって、リップギャップ2.5〜5.5mm、押出
    樹脂粘度が20,000〜130Pa・s、第2エアリ
    ングの入口における樹脂粘度が30,000〜140P
    a・sであり、製造されるフィルムの厚さが10〜80
    μmである請求項1記載のインフレーションフィルムの
    成形方法。
  5. 【請求項5】 押出機、バブル安定体を設けたインフレ
    ーション用円形ダイス、溶融樹脂バブル冷却用第1エア
    リング及び第2エアリング等からなる熱可塑性樹脂のイ
    ンフレーションフィルム成形装置において、第2エアリ
    ングが複数の環状スリットを有し、該環状スリットが溶
    融樹脂バブルの引き取り方向に冷却エアを吹き出すエア
    リングを有することを特徴とするインフレーションフィ
    ルム成形装置。
  6. 【請求項6】 第1エアリングと第2エアリングの中間
    に、溶融樹脂バブル表面を加熱する手段を設けた請求項
    5記載のインフレーションフィルム成形装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103144286A (zh) * 2013-03-05 2013-06-12 张家港市三佳中空吹塑科技有限公司 一种吹塑机冷却风机装置
CN114734616A (zh) * 2022-04-21 2022-07-12 淄博睿智通机电科技有限公司 一种气雾混合多微孔式出风吹膜机风环

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