JPH089093B2 - 繊維強化金属の製造方法 - Google Patents
繊維強化金属の製造方法Info
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- JPH089093B2 JPH089093B2 JP62214780A JP21478087A JPH089093B2 JP H089093 B2 JPH089093 B2 JP H089093B2 JP 62214780 A JP62214780 A JP 62214780A JP 21478087 A JP21478087 A JP 21478087A JP H089093 B2 JPH089093 B2 JP H089093B2
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Description
【発明の目的】 (産業上の利用分野) この発明は、内部に強化用繊維を部分的または全体的
に分散させることにより、強度や靭性、あるいは耐摩耗
性などの特性を向上させるようにした繊維強化金属(FR
M)を得るのに利用される繊維強化金属の製造方法に関
するものである。 (従来の技術) 従来、繊維強化金属としては、例えば、炭素,アルミ
ナ,シリカ,炭化珪素,窒化珪素,ガラス,アラミド
(芳香族ポリアミド)などの繊維(ウイスカなどの類似
のものを含む)を強化用繊維とし、この強化用繊維をア
ルミニウムやマグネシウム等の軽金属(軽合金)マトリ
ックス中に複合分散させたものであり、このような繊維
強化金属に関しては、例えば、特開昭58−93835〜6
号,特開昭58−93838号,特開昭58−93840〜1号,特開
昭58−93948号,特開昭59−70734〜6号等に記載があ
る。 第13図ないし第15図は、繊維強化金属の従来の製造方
法を示している。 第13図において、101は強化用繊維成形体であり、こ
の強化用繊維成形体101は、例えば、真空成形法,積層
法,ワインディング法などによって成形される。 この強化用繊維成形体101は、第14図に示すように、
内型102と外型103との間に配設されたのち、外型103と
強化用繊維成形体101との間に金属溶湯104を流し込み、
パンチ105を降下させて金属溶湯104を加圧することによ
って、当該金属溶湯104を強化用繊維成形体101の内部に
浸透させ、金属溶湯104が凝固したのち内側102および外
型103から取外すことによって、第15図に示すように、
内部に強化用繊維106を分散させた繊維強化金属107を得
るようにしていた。 また、この種の繊維強化金属107は、上述したよう
に、強化用繊維成形体101内に向けて金属溶湯を加圧す
ることによって浸透させるいわゆる溶湯鍛造法による場
合のほか、強化用繊維成形体101の内部を減圧すること
によって金属溶湯を吸引浸透させるいわゆる吸引鋳造法
による場合など各種の手法が開発されている。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、繊維強化金属107を構成する強化用繊
維成形体101は、繊維の集合体からなっているため柔軟
性を有しており、また、成形体の成形精度は通常の場合
に±0.5mm,成形体の機械加工後の精度は±0.2mm程度と
なっていたため、ミクロンオーダーで精密に機械加工さ
れている内型102および外型103の間に配設された状態で
は、上記の寸法差によって、第14図に示すように、強化
用繊維成形体101に割れ108を生じたり、すき間109が形
成されたりすることがあるので、パンチ105によって金
属溶湯104を加圧した際に、金属溶湯104は抵抗の少ない
前記割れ108やすき間109の部分に優先的に流れ込むよう
になることから、同じく第14図に示すように、割れ108
の部分には繊維強化されていない金属層110が形成され
たり、すき間109に2方向から流れ込んだ金属溶湯104に
よる湯境111が形成されたりし、繊維強化金属107の構造
体としての性能が低下することもありうるという問題点
があった。 (発明の目的) この発明は、上述した従来の問題点に着目してなされ
たもので、強化用繊維成形体を成形型に配設する際に、
強化用繊維成形体に割れを生じたり、強化用繊維成形体
と成形型との間にすき間が形成されたりして不具合がも
たらされることにかんがみ、上記割れを生じたり、すき
間が形成されたりすることがないようにして、強化用繊
維成形体の内部に金属溶湯を加圧する手法や強化用繊維
成形体を減圧する手法により金属溶湯を浸透させて凝固
させることにより製造した後の繊維強化金属に、繊維強
化されない金属層の部分が発生したり、湯境が形成され
たりするのを防止し、強度,靭性,耐摩耗性等に優れた
繊維強化金属が得られるようにすることを目的としてい
るものである。
に分散させることにより、強度や靭性、あるいは耐摩耗
性などの特性を向上させるようにした繊維強化金属(FR
M)を得るのに利用される繊維強化金属の製造方法に関
するものである。 (従来の技術) 従来、繊維強化金属としては、例えば、炭素,アルミ
ナ,シリカ,炭化珪素,窒化珪素,ガラス,アラミド
(芳香族ポリアミド)などの繊維(ウイスカなどの類似
のものを含む)を強化用繊維とし、この強化用繊維をア
ルミニウムやマグネシウム等の軽金属(軽合金)マトリ
ックス中に複合分散させたものであり、このような繊維
強化金属に関しては、例えば、特開昭58−93835〜6
号,特開昭58−93838号,特開昭58−93840〜1号,特開
昭58−93948号,特開昭59−70734〜6号等に記載があ
る。 第13図ないし第15図は、繊維強化金属の従来の製造方
法を示している。 第13図において、101は強化用繊維成形体であり、こ
の強化用繊維成形体101は、例えば、真空成形法,積層
法,ワインディング法などによって成形される。 この強化用繊維成形体101は、第14図に示すように、
内型102と外型103との間に配設されたのち、外型103と
強化用繊維成形体101との間に金属溶湯104を流し込み、
パンチ105を降下させて金属溶湯104を加圧することによ
って、当該金属溶湯104を強化用繊維成形体101の内部に
浸透させ、金属溶湯104が凝固したのち内側102および外
型103から取外すことによって、第15図に示すように、
内部に強化用繊維106を分散させた繊維強化金属107を得
るようにしていた。 また、この種の繊維強化金属107は、上述したよう
に、強化用繊維成形体101内に向けて金属溶湯を加圧す
ることによって浸透させるいわゆる溶湯鍛造法による場
合のほか、強化用繊維成形体101の内部を減圧すること
によって金属溶湯を吸引浸透させるいわゆる吸引鋳造法
による場合など各種の手法が開発されている。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、繊維強化金属107を構成する強化用繊
維成形体101は、繊維の集合体からなっているため柔軟
性を有しており、また、成形体の成形精度は通常の場合
に±0.5mm,成形体の機械加工後の精度は±0.2mm程度と
なっていたため、ミクロンオーダーで精密に機械加工さ
れている内型102および外型103の間に配設された状態で
は、上記の寸法差によって、第14図に示すように、強化
用繊維成形体101に割れ108を生じたり、すき間109が形
成されたりすることがあるので、パンチ105によって金
属溶湯104を加圧した際に、金属溶湯104は抵抗の少ない
前記割れ108やすき間109の部分に優先的に流れ込むよう
になることから、同じく第14図に示すように、割れ108
の部分には繊維強化されていない金属層110が形成され
たり、すき間109に2方向から流れ込んだ金属溶湯104に
よる湯境111が形成されたりし、繊維強化金属107の構造
体としての性能が低下することもありうるという問題点
があった。 (発明の目的) この発明は、上述した従来の問題点に着目してなされ
たもので、強化用繊維成形体を成形型に配設する際に、
強化用繊維成形体に割れを生じたり、強化用繊維成形体
と成形型との間にすき間が形成されたりして不具合がも
たらされることにかんがみ、上記割れを生じたり、すき
間が形成されたりすることがないようにして、強化用繊
維成形体の内部に金属溶湯を加圧する手法や強化用繊維
成形体を減圧する手法により金属溶湯を浸透させて凝固
させることにより製造した後の繊維強化金属に、繊維強
化されない金属層の部分が発生したり、湯境が形成され
たりするのを防止し、強度,靭性,耐摩耗性等に優れた
繊維強化金属が得られるようにすることを目的としてい
るものである。
(問題点を解決するための手段) この発明に係る繊維強化金属の製造方法は、流動状の
強化用繊維調合物を調製し、この強化用繊維調合物を可
除性成形型と共に成形して前記可除性成形型と一体で成
形された強化用繊維成形体を得たあと、前記可除性成形
型と一体で成形された強化用繊維成形体の内部に、金属
溶湯を加圧する手法や強化用繊維成形体を減圧する手法
により金属溶湯を浸透させ、強化用繊維成形体の内部に
浸透させた金属溶湯を凝固させて前記可除性成形型と一
体の繊維強化金属を得たのち、前記可除性成形型を除去
して繊維強化金属を得るようにしたことを特徴としてい
るものである。 この発明に係る繊維強化金属の製造方法において使用
される強化用繊維としては、カーボンやボロンなどの元
素系繊維,アルミナやシリカなどの酸化物系繊維,炭化
珪素などの炭化物系繊維,窒化珪素などの窒化物系繊維
などが用いられ、これらの単結晶繊維(ウイスカー)や
多結晶繊維などが用いられる。 この強化用繊維を繊維成形体とするに際しては、例え
ば、まず、強化用繊維調合物を調製する。すなわち、例
えば、前記単結晶繊維や多結晶繊維をアルミナゾルやコ
ロイド状シリカ等の無機バインダーと共に混合し、必要
に応じてポリビニルアルコール,ポリアルキレンオキサ
イド,カルボキシメチルセルロース,メチルセルロー
ス,アルギン酸ソーダ,CMCなどの有機質増粘剤や水を添
加して混合することにより、流動状の強化用繊維調合物
を得る。 この場合、無機質繊維と無機質バインダーとの混合割
合は、無機質繊維100重量部に対して、無機質バインダ
ーを有効成分で4〜30重量部、有機質増粘剤0.5〜20重
量部、水50〜800重量部とするのが適している。また、
必要に応じて、アルミナ,水酸化アルミニウム,珪砂,
炭化珪素,窒化珪素等の粉末を添加することもでき、さ
らには界面活性剤,有機高分子剤を添加することもでき
る。 このようにして作製した強化用繊維調合物は、可除性
成形型と一体で成形されるが、この場合の可除性成形型
としては、ショットブラストによって崩壊除去させるこ
とができる石膏からなる成形型や、例えば粒径50μm以
下の粒子を少なくとも20重量部配合したジルコンサン
ド,炭化珪素,窒化珪素,シャモットなどの粒子をコロ
イド状シリカやアルミナゾル等の無機質バインダーやフ
ェノール樹脂,フラン樹脂,エポキシ樹脂,ウレタン樹
脂等の有機質バインダーで結合して所望の形状にして同
様にショットブラストによって崩壊除去させたり加熱し
て有機質バインダーを分解させることにより崩壊除去さ
せたりすることができるようにした成形型や、水によっ
て溶解除去できる塩よりなる可除性成形型や、比較的低
温で溶融除去できる亜鉛などの低融点金属製成形型など
が用いられる。 そして、この場合に用いられる可除性成形型として
は、吸水性を有するものを使用することも必要に応じて
望ましい。すなわち、吸水性を有するものとすれば、強
化用繊維調合物中の水分を吸収してグリーン強度を高
め、離型時の型くずれや寸法変化をなくすことができ
る。また、吸水にともなって繊維の配向を生じるため、
繊維強化金属にとって有利なものとなる。さらに、必要
に応じて適宜気孔率を例えば20〜50%に調整することも
よい。 このような可除性成形型と前記強化用繊維調合物とを
一体で成形するに際しては、成形型内に可除性成形型を
配設した状態で成形型と可除性成形型との空間部分に、
前記流動状の強化用繊維調合物を充填し、別の成形型に
より圧縮して液体成分等を除去して、可除性成形型と強
化用繊維成形体とが一体となったものを製作する。 この可除性成形型と強化用繊維成形体とを一体化させ
る際において使用する成形型としては、必要に応じて吸
水性を有するものを使用することも望ましい。すなわ
ち、吸水性を有するものとすれば、この成形型の接する
強化用繊維調合物中の水分を吸収するため、調合物のグ
リーン強度を高め、離型時の難くずれや寸法変化を防止
することができるようになる。また、吸水にともなって
繊維の配向が生じるため、金属溶湯を繊維成形体中に浸
透させて繊維強化金属とする場合に有利である。 このようにして、可除性成形型と強化用繊維成形体と
を一体で成形したのち、この成形体に対して金属溶湯を
浸透して凝固させるが、この場合、加圧した金属溶湯を
強化用繊維中に浸透させるいわゆる溶湯鍛造法的や手法
や、減圧した強化用繊維中に金属溶湯を浸透させるいわ
ゆる吸引鋳造法的な手法などを採用することができる。 かくして、強化用繊維中に金属溶湯を浸透して凝固さ
せたのち、前記可除性成形型を除去して繊維強化金属を
得るようにするが、この場合の可除性成形型は前記に例
示した素材に合わせて、例えば石膏よりなる成形型の場
合はサンドブラスト等により除去し、塩よりなる成形型
の場合は水中に浸漬して除去し、亜鉛などの低融点金属
よりなる成形型の場合は融点まで低温加熱して除去す
る。 このようにして製作した繊維強化金属は、従来のよう
に、強化用繊維成形体に割れを生じていたり、成形型と
の間ですき間が形成されていたりすることがないため、
繊維強化されない金属層の部分があったり、湯境が生じ
た部分があったりすることがなく、構造体として要求さ
れる性能、例えば、強度,靭性,耐摩耗性等に優れた繊
維強化金属となる。 (実施例1) 第1図はこの発明の実施例1において製造した繊維強
化金属の縦断面図であって、この繊維強化金属1は、金
属2の内部に強化用繊維3が複合分散している構造をな
すものである。 このような繊維強化金属1を製造するに際しては、ま
ず、多結晶アルミナ繊維100重量部と、コロイド状シリ
カ(SiO2として20重量%含有)50重量部と、水50重量部
と混ぜ合わせた強化用繊維調合物を準備する。 次に、第2図に示すように、石膏より作製した崩壊型
可除性成形型4を配設したステンレス鋼製外型5の空間
部分に、前記強化用繊維調合物6を充填し、ステンレス
鋼製上型7でプレスを行ったのち、上型7および外型5
を取外し乾燥を行うことによって、強化用繊維成形体8
と可除性成形型4との一体物を作製した(第3図参
照)。 次いで、第3図に示すように、下型11と外型12とを有
する溶湯鍛造型の前記下型11上に、前記強化用繊維成形
体8と可除性成形型4との一体物を配置したのち、溶湯
鍛造型の空間部分にアルミニウム合金(JIS AC8A)よ
りなる金属溶湯13を供給し、次いでパンチ14によって金
属溶湯13を加圧することにより強化用繊維成形体8中に
金属溶湯13を浸透させ、凝固させた。 凝固後に下型11および外型12より取出し、ショットブ
ラストにより可除性成形型4を除去して、第1図に示し
た繊維強化金属1を得た。 このようにして得た繊維強化金属1の内周面は著しく
滑らかであって、繊維強化されていない金属層や湯境な
どの不具合の発生は認められなかった。 (実施例2) この実施例2では、まず、多結晶アルミナ繊維100重
量部と、アルミナゾル(Al2O3として20重量%含有)70
重量部と、ポリビニルアルコール3重量部と、水100重
量部とを混ぜ合わせた強化用繊維調合物を準備し、ま
た、他方では、粒径50μm以下の粒子を40重量%配合し
たジルコンサンド100重量部と、コロイド用シリカ(SiO
2として40%含有)15重量部とから作製した崩壊型可除
性成形型を作製し、その周囲にフィラメントワインディ
ング法によってカーボン繊維層を形成させたのち、第2
図に示したと同様にステンレス鋼製外型(5)内に設置
し、ステンレス鋼製外型(5)の空間部分に前記強化用
繊維調合物(6)を充填し、ステンレス鋼製上型(7)
でプレスを行ったのち、上型(7)および外型(5)を
取外し、乾燥を行うことによって、第4図に示すよう
に、強化用繊維成形体8と可除性成形型4との一体物を
作製した。この実施例においては、強化用繊維成形体8
の筒状部分は、前述した工程により、カーボン繊維3aが
層状に巻き付けられたものとなっている。 次いで、第3図に示したと同様にして、下型(11)と
外型(12)とを有する溶湯鍛造型の前記下型(11)上
に、第4図に示した前記強化用繊維成形体8と可除性成
形型4との一体物を設置したのち、溶湯鍛造型の空間部
分に、マグネシウム合金(JIS AZ91)よりなる金属溶
湯(13)を供給し、次いでパンチ(14)によって金属溶
湯(13)を加圧することにより強化用繊維成形体8中に
浸透させ、凝固させた。 凝固後に下型(11)および外型(12)より取出し、シ
ョットブラストにより可除性成形型4を除去して繊維強
化金属を得た。 このようにして得た繊維強化金属の内周面は著しく滑
らかであって、繊維強化されていない金属層や湯境など
の不具合の発生は認められなかった。 (実施例3) この実施例3では、多結晶アルミナ繊維100重量部と
コロイド状シリカ(SiO2として20重量%含有)40重量部
と、ポリエチレンオキサイド2重量部と、水300重量部
とを混合し、攪拌・混練して粘稠なパテ状の強化用繊維
調合物とし、第2図に示したと同様に、石膏により作製
した崩壊型可除性成形型(4)を配置した石膏製外型
(5)の中に前記調合物(6)を入れ、石膏製の上型
(7)でプレスして成形した。この際、各石膏型の調合
物と接触する面に酢酸:水=1:1の溶液を塗布し、成形
直後のグリーン強度と良好な離型性とを確保するように
した。 成形後、石膏製の上型(7)および外型(5)を取り
外し、石膏製の可除性成形型(4)をつけたまま乾燥
し、さらに第3図に示したと同様にして、外型(12)内
に配置し、パンチ(14)による加圧によってアルミニウ
ム合金(JIS AC8A)よりなる金属溶湯(8)をアルミ
ナ繊維に浸透・凝固させた。次に、型(11,12)から取
り出した後、ショットプラストにより石膏製成形型
(4)を除去した。 このようにして得られた繊維強化金属の内周面は滑ら
かであり、湯境や非繊維強化層等の不具合は認められな
かった。 なお、酢酸の代りに、蟻酸,乳酸等の有機酸や、塩
酸,硫酸,硼酸等の無機酸の一種または二種以上をpH4
以下で使用できる。 (実施例4) この実施例では、多結晶質アルミナ繊維100重量部
と、コロイド状アルミナ(Al2O3として10重量%含有)8
0重量部と、ポリビニルアルコール10重量部と、水140重
量部とを混合し、攪拌して強化用繊維調合物を作製し
た。 一方、粒径50μm以下の粒子を40重量%含むジルコン
サンド100重量部と、コロイド状シリカ(SiO2として40
%含有)15重量%とから、吸水性かつ崩壊型の可除性成
形型(4)を作成し、そのまわりにフィラメントワイン
ディング法によってカーボン繊維層を形成した後、第2
図に示した同様に石膏製外型(5)内に配置し、石膏製
上型(7)でプレスを行った。このとき、調合物と接触
する成形型(4),外型(5),上型(7)の表面に、
硼酸:乳酸:水=0.03:1:2の溶液を塗布した後、調合物
(6)を注入して上型(7)によりプレスした。 この注入後において、調合物(6)は型内に流動した
後ゲル化し、その後外型(5)を取り除き乾燥して内子
型付き繊維成形体とした。 この内子型付き繊維成形体を第3図に示したと同様に
して下型(11)および外型(12)内に配設し、外型(1
2)内にマグネシウム合金(AZ91)よりなる金属溶湯(1
3)を注入してパンチ14によって加圧することにより、
繊維成形体中に金属溶湯を浸透させた。その後、ショッ
トブラストにより可除性成形型(4)を除去した。 このようにして得られた繊維強化金属においても内周
面は滑らかであり、良好なものであった。 (実施例5) この実施例では、ジルコンサンド100重量部に、フェ
ノールフラン樹脂溶液を固型分として1重量部添加し、
硬化させることによって、第5図に示すような崩壊型可
除性成形型24を作成したのち、ステンレス鋼製外型25の
中央に配置した。 他方、アルミナ多結晶繊維100重量部をコロイダルシ
リカ(SiO2として20重量%含有)50重量部,水400重量
部と混合して強化用繊維調合物26とし、これを第5図に
示すように成形型24を配置した外型25に充填した後、成
形型24と同じ材料で作成した上型27を乗せて吸水させ
た。吸水後に、外型25,上型27を外し、乾燥容器中で乾
燥することによって、中子付き繊維成形体とした。 次いで、この中子付き繊維成形体を溶湯鍛造型内に設
置し、アルミニウム合金(JIS AC材)よりなる金属溶
湯を繊維成形体中に浸透・凝固させた。 次に、電気炉内に移して600℃に1時間加熱したとこ
ろ成形型24は完全に崩壊し、第6図に示すようなアンダ
ーカット付きの繊維強化金属1を得ることができた。 (実施例6) この実施例では、実施例5と同様にして、強化用繊
維,無機バインダー,および水を混合した強化用繊維調
合物26を調製した。 また、同じく実施例5と同様に、ジルコンサンド100
重量部に有機樹脂としてフェノールフラン樹脂溶液2重
量部を添加して硬化させることにより、第7図に示すよ
うな崩壊型可除性成形型24を作製した。一方、第7図に
示す吸水性下型28および外型25にはその調合物26と接す
る面にゲル化剤を塗布しておいたのち、吸水性型25,28
の中に前記調合物26を入れ、吸水性を有する崩壊型可除
性成形型24をプレスし、下型28と外型25と成形型24との
間隙に調合物26を充満させて成形する。その後、外型25
から取り除き乾燥したのち溶湯鍛造型内に移し、アルミ
ニウム合金(JIS AC材)よりなる金属溶湯を繊維成形
体中に浸透・凝固させた。 次いで、電気炉内に移して加熱することによって有機
質バインダを分解させ、成形型24を除去することにより
第8図に示すようなアンダーカット付きの繊維強化金属
1を得た。 (実施例7) この実施例では、多結晶アルミナ繊維と、無機質バイ
ンダとを水に分散したスラリーを用い、真空成形により
成形したのち乾燥,焼成して第9図に示すような繊維成
形体31を作製した。次いで、前記成形体31の内面に、ジ
ルコンサンド(粒径3μm)100重量部とコロイダルシ
リカ(SiO2として20重量%含有)50重量部とからなるス
ラリーをスプレーし、乾燥および650℃×30分間の焼成
を行って、第9図に示すようなセラミックス質緻密層32
を形成した。次いで、第10図に示すように、前記緻密層
32の中に、第1表に示す組成の溶融塩(850℃)を注入
し、凝固させることによって可溶性物質よりなる可溶型
可除性成形型34を形成させた。 次に第11図に示すように、下型35および外型36の空間
内に前記繊維成形体31および成形型34の一体物を配設
し、次いで、アルミニウム合金(JIS AC8A)よりなる
金属溶湯38を入れたのちパンチ39によって加圧(800Kgf
/cm2)することにより、金属溶湯38を繊維成形体31中に
浸透・凝固させた。 次に、型ばらし後、水中に浸漬することにより可溶性
物質よりりなる成形型34を除去し、その後、ショットブ
ラストによりセラミックス質緻密層32を除去した。 このようにして得られた繊維強化金属の内周面には、
従来のような非繊維強化層110や湯境111等の不具合は生
じなかった。 また、前記セラミックス質緻密層32を形成するジルコ
サンドの粒径として、50μm以下であれば溶湯の浸透が
ないことを確認した。 (実施例8) この実施例では、第12図に示すカーボン繊維よりなる
繊維成形体31を積層法,ワインディング法を組合わせて
作製した。そして、前記繊維成形体31の内面に半透性高
分子としてアルギン酸ソーダ(2%溶液)をスプレー
し、半透性のフィルム材33を形成させ、さらに実施例7
を同様の方法でセラミックス質緻密層32を形成させた。
さらに可溶性物質として亜鉛合金(JIS ZnDC2)を溶融
注入し、凝固させることにより、溶解型可除性成形型34
を一体で作成した。 次いで、実施例7と同様に第11図に示した成形型(3
5),(36)を用い、パンチ(39)の加圧力により繊維
成形体31中にマグネシウム合金(AZ91)を浸透させ、そ
の後、400℃で加熱して可溶性物質よりなる成形型34を
除去した。 このようにして得られた繊維強化金属においても、実
施例7と同様に、従来のような不具合を全く生じなかっ
た。 この実施例において、フィルム材33は、セラミックス
質緻密層32の除去を容易にする作用があり、半透性高分
子としては上記のほかポリビニルアルコールやコロジオ
ン等を用いてもさしつかえない。
強化用繊維調合物を調製し、この強化用繊維調合物を可
除性成形型と共に成形して前記可除性成形型と一体で成
形された強化用繊維成形体を得たあと、前記可除性成形
型と一体で成形された強化用繊維成形体の内部に、金属
溶湯を加圧する手法や強化用繊維成形体を減圧する手法
により金属溶湯を浸透させ、強化用繊維成形体の内部に
浸透させた金属溶湯を凝固させて前記可除性成形型と一
体の繊維強化金属を得たのち、前記可除性成形型を除去
して繊維強化金属を得るようにしたことを特徴としてい
るものである。 この発明に係る繊維強化金属の製造方法において使用
される強化用繊維としては、カーボンやボロンなどの元
素系繊維,アルミナやシリカなどの酸化物系繊維,炭化
珪素などの炭化物系繊維,窒化珪素などの窒化物系繊維
などが用いられ、これらの単結晶繊維(ウイスカー)や
多結晶繊維などが用いられる。 この強化用繊維を繊維成形体とするに際しては、例え
ば、まず、強化用繊維調合物を調製する。すなわち、例
えば、前記単結晶繊維や多結晶繊維をアルミナゾルやコ
ロイド状シリカ等の無機バインダーと共に混合し、必要
に応じてポリビニルアルコール,ポリアルキレンオキサ
イド,カルボキシメチルセルロース,メチルセルロー
ス,アルギン酸ソーダ,CMCなどの有機質増粘剤や水を添
加して混合することにより、流動状の強化用繊維調合物
を得る。 この場合、無機質繊維と無機質バインダーとの混合割
合は、無機質繊維100重量部に対して、無機質バインダ
ーを有効成分で4〜30重量部、有機質増粘剤0.5〜20重
量部、水50〜800重量部とするのが適している。また、
必要に応じて、アルミナ,水酸化アルミニウム,珪砂,
炭化珪素,窒化珪素等の粉末を添加することもでき、さ
らには界面活性剤,有機高分子剤を添加することもでき
る。 このようにして作製した強化用繊維調合物は、可除性
成形型と一体で成形されるが、この場合の可除性成形型
としては、ショットブラストによって崩壊除去させるこ
とができる石膏からなる成形型や、例えば粒径50μm以
下の粒子を少なくとも20重量部配合したジルコンサン
ド,炭化珪素,窒化珪素,シャモットなどの粒子をコロ
イド状シリカやアルミナゾル等の無機質バインダーやフ
ェノール樹脂,フラン樹脂,エポキシ樹脂,ウレタン樹
脂等の有機質バインダーで結合して所望の形状にして同
様にショットブラストによって崩壊除去させたり加熱し
て有機質バインダーを分解させることにより崩壊除去さ
せたりすることができるようにした成形型や、水によっ
て溶解除去できる塩よりなる可除性成形型や、比較的低
温で溶融除去できる亜鉛などの低融点金属製成形型など
が用いられる。 そして、この場合に用いられる可除性成形型として
は、吸水性を有するものを使用することも必要に応じて
望ましい。すなわち、吸水性を有するものとすれば、強
化用繊維調合物中の水分を吸収してグリーン強度を高
め、離型時の型くずれや寸法変化をなくすことができ
る。また、吸水にともなって繊維の配向を生じるため、
繊維強化金属にとって有利なものとなる。さらに、必要
に応じて適宜気孔率を例えば20〜50%に調整することも
よい。 このような可除性成形型と前記強化用繊維調合物とを
一体で成形するに際しては、成形型内に可除性成形型を
配設した状態で成形型と可除性成形型との空間部分に、
前記流動状の強化用繊維調合物を充填し、別の成形型に
より圧縮して液体成分等を除去して、可除性成形型と強
化用繊維成形体とが一体となったものを製作する。 この可除性成形型と強化用繊維成形体とを一体化させ
る際において使用する成形型としては、必要に応じて吸
水性を有するものを使用することも望ましい。すなわ
ち、吸水性を有するものとすれば、この成形型の接する
強化用繊維調合物中の水分を吸収するため、調合物のグ
リーン強度を高め、離型時の難くずれや寸法変化を防止
することができるようになる。また、吸水にともなって
繊維の配向が生じるため、金属溶湯を繊維成形体中に浸
透させて繊維強化金属とする場合に有利である。 このようにして、可除性成形型と強化用繊維成形体と
を一体で成形したのち、この成形体に対して金属溶湯を
浸透して凝固させるが、この場合、加圧した金属溶湯を
強化用繊維中に浸透させるいわゆる溶湯鍛造法的や手法
や、減圧した強化用繊維中に金属溶湯を浸透させるいわ
ゆる吸引鋳造法的な手法などを採用することができる。 かくして、強化用繊維中に金属溶湯を浸透して凝固さ
せたのち、前記可除性成形型を除去して繊維強化金属を
得るようにするが、この場合の可除性成形型は前記に例
示した素材に合わせて、例えば石膏よりなる成形型の場
合はサンドブラスト等により除去し、塩よりなる成形型
の場合は水中に浸漬して除去し、亜鉛などの低融点金属
よりなる成形型の場合は融点まで低温加熱して除去す
る。 このようにして製作した繊維強化金属は、従来のよう
に、強化用繊維成形体に割れを生じていたり、成形型と
の間ですき間が形成されていたりすることがないため、
繊維強化されない金属層の部分があったり、湯境が生じ
た部分があったりすることがなく、構造体として要求さ
れる性能、例えば、強度,靭性,耐摩耗性等に優れた繊
維強化金属となる。 (実施例1) 第1図はこの発明の実施例1において製造した繊維強
化金属の縦断面図であって、この繊維強化金属1は、金
属2の内部に強化用繊維3が複合分散している構造をな
すものである。 このような繊維強化金属1を製造するに際しては、ま
ず、多結晶アルミナ繊維100重量部と、コロイド状シリ
カ(SiO2として20重量%含有)50重量部と、水50重量部
と混ぜ合わせた強化用繊維調合物を準備する。 次に、第2図に示すように、石膏より作製した崩壊型
可除性成形型4を配設したステンレス鋼製外型5の空間
部分に、前記強化用繊維調合物6を充填し、ステンレス
鋼製上型7でプレスを行ったのち、上型7および外型5
を取外し乾燥を行うことによって、強化用繊維成形体8
と可除性成形型4との一体物を作製した(第3図参
照)。 次いで、第3図に示すように、下型11と外型12とを有
する溶湯鍛造型の前記下型11上に、前記強化用繊維成形
体8と可除性成形型4との一体物を配置したのち、溶湯
鍛造型の空間部分にアルミニウム合金(JIS AC8A)よ
りなる金属溶湯13を供給し、次いでパンチ14によって金
属溶湯13を加圧することにより強化用繊維成形体8中に
金属溶湯13を浸透させ、凝固させた。 凝固後に下型11および外型12より取出し、ショットブ
ラストにより可除性成形型4を除去して、第1図に示し
た繊維強化金属1を得た。 このようにして得た繊維強化金属1の内周面は著しく
滑らかであって、繊維強化されていない金属層や湯境な
どの不具合の発生は認められなかった。 (実施例2) この実施例2では、まず、多結晶アルミナ繊維100重
量部と、アルミナゾル(Al2O3として20重量%含有)70
重量部と、ポリビニルアルコール3重量部と、水100重
量部とを混ぜ合わせた強化用繊維調合物を準備し、ま
た、他方では、粒径50μm以下の粒子を40重量%配合し
たジルコンサンド100重量部と、コロイド用シリカ(SiO
2として40%含有)15重量部とから作製した崩壊型可除
性成形型を作製し、その周囲にフィラメントワインディ
ング法によってカーボン繊維層を形成させたのち、第2
図に示したと同様にステンレス鋼製外型(5)内に設置
し、ステンレス鋼製外型(5)の空間部分に前記強化用
繊維調合物(6)を充填し、ステンレス鋼製上型(7)
でプレスを行ったのち、上型(7)および外型(5)を
取外し、乾燥を行うことによって、第4図に示すよう
に、強化用繊維成形体8と可除性成形型4との一体物を
作製した。この実施例においては、強化用繊維成形体8
の筒状部分は、前述した工程により、カーボン繊維3aが
層状に巻き付けられたものとなっている。 次いで、第3図に示したと同様にして、下型(11)と
外型(12)とを有する溶湯鍛造型の前記下型(11)上
に、第4図に示した前記強化用繊維成形体8と可除性成
形型4との一体物を設置したのち、溶湯鍛造型の空間部
分に、マグネシウム合金(JIS AZ91)よりなる金属溶
湯(13)を供給し、次いでパンチ(14)によって金属溶
湯(13)を加圧することにより強化用繊維成形体8中に
浸透させ、凝固させた。 凝固後に下型(11)および外型(12)より取出し、シ
ョットブラストにより可除性成形型4を除去して繊維強
化金属を得た。 このようにして得た繊維強化金属の内周面は著しく滑
らかであって、繊維強化されていない金属層や湯境など
の不具合の発生は認められなかった。 (実施例3) この実施例3では、多結晶アルミナ繊維100重量部と
コロイド状シリカ(SiO2として20重量%含有)40重量部
と、ポリエチレンオキサイド2重量部と、水300重量部
とを混合し、攪拌・混練して粘稠なパテ状の強化用繊維
調合物とし、第2図に示したと同様に、石膏により作製
した崩壊型可除性成形型(4)を配置した石膏製外型
(5)の中に前記調合物(6)を入れ、石膏製の上型
(7)でプレスして成形した。この際、各石膏型の調合
物と接触する面に酢酸:水=1:1の溶液を塗布し、成形
直後のグリーン強度と良好な離型性とを確保するように
した。 成形後、石膏製の上型(7)および外型(5)を取り
外し、石膏製の可除性成形型(4)をつけたまま乾燥
し、さらに第3図に示したと同様にして、外型(12)内
に配置し、パンチ(14)による加圧によってアルミニウ
ム合金(JIS AC8A)よりなる金属溶湯(8)をアルミ
ナ繊維に浸透・凝固させた。次に、型(11,12)から取
り出した後、ショットプラストにより石膏製成形型
(4)を除去した。 このようにして得られた繊維強化金属の内周面は滑ら
かであり、湯境や非繊維強化層等の不具合は認められな
かった。 なお、酢酸の代りに、蟻酸,乳酸等の有機酸や、塩
酸,硫酸,硼酸等の無機酸の一種または二種以上をpH4
以下で使用できる。 (実施例4) この実施例では、多結晶質アルミナ繊維100重量部
と、コロイド状アルミナ(Al2O3として10重量%含有)8
0重量部と、ポリビニルアルコール10重量部と、水140重
量部とを混合し、攪拌して強化用繊維調合物を作製し
た。 一方、粒径50μm以下の粒子を40重量%含むジルコン
サンド100重量部と、コロイド状シリカ(SiO2として40
%含有)15重量%とから、吸水性かつ崩壊型の可除性成
形型(4)を作成し、そのまわりにフィラメントワイン
ディング法によってカーボン繊維層を形成した後、第2
図に示した同様に石膏製外型(5)内に配置し、石膏製
上型(7)でプレスを行った。このとき、調合物と接触
する成形型(4),外型(5),上型(7)の表面に、
硼酸:乳酸:水=0.03:1:2の溶液を塗布した後、調合物
(6)を注入して上型(7)によりプレスした。 この注入後において、調合物(6)は型内に流動した
後ゲル化し、その後外型(5)を取り除き乾燥して内子
型付き繊維成形体とした。 この内子型付き繊維成形体を第3図に示したと同様に
して下型(11)および外型(12)内に配設し、外型(1
2)内にマグネシウム合金(AZ91)よりなる金属溶湯(1
3)を注入してパンチ14によって加圧することにより、
繊維成形体中に金属溶湯を浸透させた。その後、ショッ
トブラストにより可除性成形型(4)を除去した。 このようにして得られた繊維強化金属においても内周
面は滑らかであり、良好なものであった。 (実施例5) この実施例では、ジルコンサンド100重量部に、フェ
ノールフラン樹脂溶液を固型分として1重量部添加し、
硬化させることによって、第5図に示すような崩壊型可
除性成形型24を作成したのち、ステンレス鋼製外型25の
中央に配置した。 他方、アルミナ多結晶繊維100重量部をコロイダルシ
リカ(SiO2として20重量%含有)50重量部,水400重量
部と混合して強化用繊維調合物26とし、これを第5図に
示すように成形型24を配置した外型25に充填した後、成
形型24と同じ材料で作成した上型27を乗せて吸水させ
た。吸水後に、外型25,上型27を外し、乾燥容器中で乾
燥することによって、中子付き繊維成形体とした。 次いで、この中子付き繊維成形体を溶湯鍛造型内に設
置し、アルミニウム合金(JIS AC材)よりなる金属溶
湯を繊維成形体中に浸透・凝固させた。 次に、電気炉内に移して600℃に1時間加熱したとこ
ろ成形型24は完全に崩壊し、第6図に示すようなアンダ
ーカット付きの繊維強化金属1を得ることができた。 (実施例6) この実施例では、実施例5と同様にして、強化用繊
維,無機バインダー,および水を混合した強化用繊維調
合物26を調製した。 また、同じく実施例5と同様に、ジルコンサンド100
重量部に有機樹脂としてフェノールフラン樹脂溶液2重
量部を添加して硬化させることにより、第7図に示すよ
うな崩壊型可除性成形型24を作製した。一方、第7図に
示す吸水性下型28および外型25にはその調合物26と接す
る面にゲル化剤を塗布しておいたのち、吸水性型25,28
の中に前記調合物26を入れ、吸水性を有する崩壊型可除
性成形型24をプレスし、下型28と外型25と成形型24との
間隙に調合物26を充満させて成形する。その後、外型25
から取り除き乾燥したのち溶湯鍛造型内に移し、アルミ
ニウム合金(JIS AC材)よりなる金属溶湯を繊維成形
体中に浸透・凝固させた。 次いで、電気炉内に移して加熱することによって有機
質バインダを分解させ、成形型24を除去することにより
第8図に示すようなアンダーカット付きの繊維強化金属
1を得た。 (実施例7) この実施例では、多結晶アルミナ繊維と、無機質バイ
ンダとを水に分散したスラリーを用い、真空成形により
成形したのち乾燥,焼成して第9図に示すような繊維成
形体31を作製した。次いで、前記成形体31の内面に、ジ
ルコンサンド(粒径3μm)100重量部とコロイダルシ
リカ(SiO2として20重量%含有)50重量部とからなるス
ラリーをスプレーし、乾燥および650℃×30分間の焼成
を行って、第9図に示すようなセラミックス質緻密層32
を形成した。次いで、第10図に示すように、前記緻密層
32の中に、第1表に示す組成の溶融塩(850℃)を注入
し、凝固させることによって可溶性物質よりなる可溶型
可除性成形型34を形成させた。 次に第11図に示すように、下型35および外型36の空間
内に前記繊維成形体31および成形型34の一体物を配設
し、次いで、アルミニウム合金(JIS AC8A)よりなる
金属溶湯38を入れたのちパンチ39によって加圧(800Kgf
/cm2)することにより、金属溶湯38を繊維成形体31中に
浸透・凝固させた。 次に、型ばらし後、水中に浸漬することにより可溶性
物質よりりなる成形型34を除去し、その後、ショットブ
ラストによりセラミックス質緻密層32を除去した。 このようにして得られた繊維強化金属の内周面には、
従来のような非繊維強化層110や湯境111等の不具合は生
じなかった。 また、前記セラミックス質緻密層32を形成するジルコ
サンドの粒径として、50μm以下であれば溶湯の浸透が
ないことを確認した。 (実施例8) この実施例では、第12図に示すカーボン繊維よりなる
繊維成形体31を積層法,ワインディング法を組合わせて
作製した。そして、前記繊維成形体31の内面に半透性高
分子としてアルギン酸ソーダ(2%溶液)をスプレー
し、半透性のフィルム材33を形成させ、さらに実施例7
を同様の方法でセラミックス質緻密層32を形成させた。
さらに可溶性物質として亜鉛合金(JIS ZnDC2)を溶融
注入し、凝固させることにより、溶解型可除性成形型34
を一体で作成した。 次いで、実施例7と同様に第11図に示した成形型(3
5),(36)を用い、パンチ(39)の加圧力により繊維
成形体31中にマグネシウム合金(AZ91)を浸透させ、そ
の後、400℃で加熱して可溶性物質よりなる成形型34を
除去した。 このようにして得られた繊維強化金属においても、実
施例7と同様に、従来のような不具合を全く生じなかっ
た。 この実施例において、フィルム材33は、セラミックス
質緻密層32の除去を容易にする作用があり、半透性高分
子としては上記のほかポリビニルアルコールやコロジオ
ン等を用いてもさしつかえない。
以上説明してきたように、この発明に係る繊維強化金
属の製造方法では、流動状の強化用繊維調合物を調製
し、この強化用繊維調合物を可除性成形型と共に成形し
て前記可除性成形型と一体で成形された強化用繊維成形
体を得たあと、前記可除性成形型と一体で成形された強
化用繊維成形体の内部に、金属溶湯を加圧する手法や強
化用繊維成形体を減圧する手法により金属溶湯を浸透さ
せ、強化用繊維成形体の内部に浸透させた金属溶湯を凝
固させて前記可除性成形型と一体の繊維強化金属を得た
のち、前記可除性成形型を除去して繊維強化金属を得る
ようにしたから、製造後の繊維強化金属に、繊維強化さ
れない金属層の部分が発生したり、湯境が形成されたり
することがなく、強度,靭性,耐摩耗性等の特性に優れ
た繊維強化金属を製造することが可能であるという著大
なる効果がもたらされる。
属の製造方法では、流動状の強化用繊維調合物を調製
し、この強化用繊維調合物を可除性成形型と共に成形し
て前記可除性成形型と一体で成形された強化用繊維成形
体を得たあと、前記可除性成形型と一体で成形された強
化用繊維成形体の内部に、金属溶湯を加圧する手法や強
化用繊維成形体を減圧する手法により金属溶湯を浸透さ
せ、強化用繊維成形体の内部に浸透させた金属溶湯を凝
固させて前記可除性成形型と一体の繊維強化金属を得た
のち、前記可除性成形型を除去して繊維強化金属を得る
ようにしたから、製造後の繊維強化金属に、繊維強化さ
れない金属層の部分が発生したり、湯境が形成されたり
することがなく、強度,靭性,耐摩耗性等の特性に優れ
た繊維強化金属を製造することが可能であるという著大
なる効果がもたらされる。
第1図は繊維強化金属の一例を示す断面図、第2図は強
化用繊維成形体と石膏より作成した崩壊型可除性成形型
の一体物を得る要領を例示する断面図、第3図は第2図
の一体物を用いて強化用繊維成形体中に金属溶湯を浸透
させる要領を例示する断面図、第4図は実施例2におい
て強化用繊維成形体と崩壊型可除性成形型との一体物の
一部にカーボン繊維層を形成される要領を例示する断面
図、第5図は実施例5においてアンダーカット付きの繊
維強化金属を得る場合の繊維成形体と可除性成形型との
一体物を得る要領を例示する断面図、第6図はアンダー
カット付き繊維強化金属の縦断斜面図、第7図は実施例
6においてアンダーカット付きの繊維強化金属を得る場
合の繊維成形体と可除性成形型との一体物を得る要領を
例示する断面図、第8図はアンダーカット付き繊維強化
金属の縦断斜面図、第9図は実施例7において繊維成形
体の内面にセラミックス質緻密層を形成した状態を例示
する断面図、第10図は第9図の繊維成形体と可除性成形
型との一体物を例示する断面図、第11図は第10図に示し
た一体物に金属溶湯を浸透させる要領を例示する断面
図、第12図は実施例8において繊維成形体とセラミック
ス質緻密層との間にフィルム材を介在させた状態を示す
断面図、第13図ないし第15図は従来例を示し、第13図は
繊維成形体の断面図、第14図は第13図の繊維成形体に金
属溶湯を浸透させる要領を例示する断面図、第15図は繊
維強化金属の形状を例示する断面図である。 1……繊維強化金属、 2……金属、 3……強化用繊維、 4,24,34……可除性成形型、 31……繊維成形体。
化用繊維成形体と石膏より作成した崩壊型可除性成形型
の一体物を得る要領を例示する断面図、第3図は第2図
の一体物を用いて強化用繊維成形体中に金属溶湯を浸透
させる要領を例示する断面図、第4図は実施例2におい
て強化用繊維成形体と崩壊型可除性成形型との一体物の
一部にカーボン繊維層を形成される要領を例示する断面
図、第5図は実施例5においてアンダーカット付きの繊
維強化金属を得る場合の繊維成形体と可除性成形型との
一体物を得る要領を例示する断面図、第6図はアンダー
カット付き繊維強化金属の縦断斜面図、第7図は実施例
6においてアンダーカット付きの繊維強化金属を得る場
合の繊維成形体と可除性成形型との一体物を得る要領を
例示する断面図、第8図はアンダーカット付き繊維強化
金属の縦断斜面図、第9図は実施例7において繊維成形
体の内面にセラミックス質緻密層を形成した状態を例示
する断面図、第10図は第9図の繊維成形体と可除性成形
型との一体物を例示する断面図、第11図は第10図に示し
た一体物に金属溶湯を浸透させる要領を例示する断面
図、第12図は実施例8において繊維成形体とセラミック
ス質緻密層との間にフィルム材を介在させた状態を示す
断面図、第13図ないし第15図は従来例を示し、第13図は
繊維成形体の断面図、第14図は第13図の繊維成形体に金
属溶湯を浸透させる要領を例示する断面図、第15図は繊
維強化金属の形状を例示する断面図である。 1……繊維強化金属、 2……金属、 3……強化用繊維、 4,24,34……可除性成形型、 31……繊維成形体。
Claims (5)
- 【請求項1】流動状の強化用繊維調合物を調製し、この
強化用繊維調合物を可除性成形型と共に成形して前記可
除性成形型と一体で成形された強化用繊維成形体を得た
あと、前記可除性成形型と一体で成形された強化用繊維
成形体の内部に、金属溶湯を加圧する手法や強化用繊維
成形体を減圧する手法により金属溶湯を浸透させ、強化
用繊維成形体の内部に浸透させた金属溶湯を凝固させて
前記可除性成形型と一体の繊維強化金属を得たのち、前
記可除性成形型を除去して繊維強化金属を得ることを特
徴とする繊維強化金属の製造方法。 - 【請求項2】可除性成形型として吸水性を有するものを
使用し、強化用繊維調合物を前記可除性成形型と共に吸
水性を有する成形型を使用して成形して前記可除性成形
型と一体で成形された強化用繊維成形体を得ることを特
徴とする特許請求の範囲第(1)項に記載の繊維強化金
属の製造方法。 - 【請求項3】可除性成形型は、石膏やサンドなどの粒子
を用いた崩壊型可除性成形型であることを特徴とする特
許請求の範囲第(1)項に記載の繊維強化金属の製造方
法。 - 【請求項4】可除性成形型は、水により溶解する塩を用
いた可溶型可除性成形型であることを特徴とする特許請
求の範囲第(1)項に記載の繊維強化金属の製造方法。 - 【請求項5】可除性成形型は、低温加熱により溶融する
低融点金属を用いた溶解型可除性成形型であることを特
徴とする特許請求の範囲第(1)項に記載の繊維強化金
属の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62214780A JPH089093B2 (ja) | 1987-08-28 | 1987-08-28 | 繊維強化金属の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62214780A JPH089093B2 (ja) | 1987-08-28 | 1987-08-28 | 繊維強化金属の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6457964A JPS6457964A (en) | 1989-03-06 |
| JPH089093B2 true JPH089093B2 (ja) | 1996-01-31 |
Family
ID=16661411
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62214780A Expired - Lifetime JPH089093B2 (ja) | 1987-08-28 | 1987-08-28 | 繊維強化金属の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH089093B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| AT407393B (de) * | 1999-09-22 | 2001-02-26 | Electrovac | Verfahren zur herstellung eines metall-matrix-composite (mmc-) bauteiles |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS58148049A (ja) * | 1982-02-26 | 1983-09-03 | Yanmar Diesel Engine Co Ltd | 鋳包み用部品の製造方法 |
-
1987
- 1987-08-28 JP JP62214780A patent/JPH089093B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6457964A (en) | 1989-03-06 |
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