JPH0891811A - 廃硫酸精製装置及び精製方法 - Google Patents
廃硫酸精製装置及び精製方法Info
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- JPH0891811A JPH0891811A JP15075295A JP15075295A JPH0891811A JP H0891811 A JPH0891811 A JP H0891811A JP 15075295 A JP15075295 A JP 15075295A JP 15075295 A JP15075295 A JP 15075295A JP H0891811 A JPH0891811 A JP H0891811A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 蒸留塔の硫酸溶液の濃度、製品硫酸の濃度を
直接測定し、廃硫酸を効率良く精製して濃度の一定な精
製硫酸を製造する廃硫酸精製装置及び精製方法の提供を
目的としている。 【構成】 廃硫酸を収容する蒸留塔2と、該蒸留塔に収
容された廃硫酸6を加熱する加熱手段10と、該蒸留塔の
上部に配した充填層を介して該蒸留塔から導出された各
成分の蒸気を冷却凝縮する凝縮器3とを備えた廃硫酸精
製装置において、上記蒸留塔内の廃硫酸を導出し、該廃
硫酸を冷却する冷却部47と廃硫酸濃度測定部7を経て該
蒸留塔内に返送するように設けられた循環管路16と、上
記廃硫酸濃度測定部に硫酸濃度検知器50とを備えた硫酸
濃度測定手段8を設けたことを特徴としている。
直接測定し、廃硫酸を効率良く精製して濃度の一定な精
製硫酸を製造する廃硫酸精製装置及び精製方法の提供を
目的としている。 【構成】 廃硫酸を収容する蒸留塔2と、該蒸留塔に収
容された廃硫酸6を加熱する加熱手段10と、該蒸留塔の
上部に配した充填層を介して該蒸留塔から導出された各
成分の蒸気を冷却凝縮する凝縮器3とを備えた廃硫酸精
製装置において、上記蒸留塔内の廃硫酸を導出し、該廃
硫酸を冷却する冷却部47と廃硫酸濃度測定部7を経て該
蒸留塔内に返送するように設けられた循環管路16と、上
記廃硫酸濃度測定部に硫酸濃度検知器50とを備えた硫酸
濃度測定手段8を設けたことを特徴としている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、使用済みの廃硫酸溶液
を回収し精製する装置に係り、再使用可能な高品質の硫
酸を安定して供給し得る廃硫酸精製装置と精製制御方法
に関する。
を回収し精製する装置に係り、再使用可能な高品質の硫
酸を安定して供給し得る廃硫酸精製装置と精製制御方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体製造工程ではウエハーの洗
浄工程、エッチング工程、フォトレジストの剥離工程に
おいて多量の硫酸が使用されている。ウエハーの洗浄工
程においては主に硫酸が使用され、エッチング工程では
硫酸とフッ化水素酸、或いは硝酸との混酸が使用され、
フォトレジストの剥離工程では硫酸に酸化剤として過酸
化水素を混合した溶液や硫酸を電気分解して生じるペル
オキシ二硫酸が使用されている。
浄工程、エッチング工程、フォトレジストの剥離工程に
おいて多量の硫酸が使用されている。ウエハーの洗浄工
程においては主に硫酸が使用され、エッチング工程では
硫酸とフッ化水素酸、或いは硝酸との混酸が使用され、
フォトレジストの剥離工程では硫酸に酸化剤として過酸
化水素を混合した溶液や硫酸を電気分解して生じるペル
オキシ二硫酸が使用されている。
【0003】これらの工程で生じた廃硫酸は多くの場
合、中和槽で処理した後に廃棄されるか或いは産業廃棄
物処理業者に引渡して処理しているが、このような処理
では環境への影響や経済的に多くの問題を生じていた。
そこで近年、半導体工場など製造工程で使用済みとなっ
た廃硫酸を回収、精製して、上述した半導体の製造工程
等で再使用が可能な高純度の硫酸を製造可能な廃硫酸精
製装置の開発が進められている。
合、中和槽で処理した後に廃棄されるか或いは産業廃棄
物処理業者に引渡して処理しているが、このような処理
では環境への影響や経済的に多くの問題を生じていた。
そこで近年、半導体工場など製造工程で使用済みとなっ
た廃硫酸を回収、精製して、上述した半導体の製造工程
等で再使用が可能な高純度の硫酸を製造可能な廃硫酸精
製装置の開発が進められている。
【0004】従来、この種の廃硫酸精製装置としては、
廃硫酸を収容しそれを加熱する蒸留塔と、この蒸留塔か
ら導出された硫酸蒸気等の蒸気を冷却して凝縮、液化す
る凝縮器とを備え、ほぼ1気圧(760Torr)或いはそれ
より幾分高い圧力で運転される常圧蒸留装置と、蒸留塔
と凝縮器との蒸留系内を減圧する真空ポンプ等の排気装
置を付設し、数Torrから数十Torrの減圧下で運転される
減圧蒸留装置とが知られている。常圧蒸留装置は1気圧
(760Torr)程度で運転されるため、硫酸の沸点は高
く、操作温度が約330℃以上になる。そしてこの常圧蒸
留法の多くは、蒸留塔に一定量の廃硫酸を連続的に供給
して精製し、一定量の製品硫酸を連続生産する連続方式
が採用されている。このような連続方式にあっては、蒸
留塔に供給する廃硫酸の硫酸濃度が安定している場合に
は定常的に運転できるが、この廃硫酸の硫酸濃度がある
条件を越えて変動すると運転状態が非定常な状態とな
り、品質的に安定した製品が得られなくなるという問題
がある。ちなみに定常運転での廃硫酸の硫酸濃度が設定
値に対して±2%以上変動すると、定常運転が維持し得
なくなり非定常状態になるとされている。一方、減圧蒸
留装置は、減圧下で運転するため硫酸の沸点が低くな
り、操作温度は約200℃となる。この減圧蒸留法では回
分式(バッチ式)または半回分式(セミバッチ式)を採
用している。この方式では、供給する廃硫酸中の硫酸濃
度が変動しても製品硫酸を製造できる。
廃硫酸を収容しそれを加熱する蒸留塔と、この蒸留塔か
ら導出された硫酸蒸気等の蒸気を冷却して凝縮、液化す
る凝縮器とを備え、ほぼ1気圧(760Torr)或いはそれ
より幾分高い圧力で運転される常圧蒸留装置と、蒸留塔
と凝縮器との蒸留系内を減圧する真空ポンプ等の排気装
置を付設し、数Torrから数十Torrの減圧下で運転される
減圧蒸留装置とが知られている。常圧蒸留装置は1気圧
(760Torr)程度で運転されるため、硫酸の沸点は高
く、操作温度が約330℃以上になる。そしてこの常圧蒸
留法の多くは、蒸留塔に一定量の廃硫酸を連続的に供給
して精製し、一定量の製品硫酸を連続生産する連続方式
が採用されている。このような連続方式にあっては、蒸
留塔に供給する廃硫酸の硫酸濃度が安定している場合に
は定常的に運転できるが、この廃硫酸の硫酸濃度がある
条件を越えて変動すると運転状態が非定常な状態とな
り、品質的に安定した製品が得られなくなるという問題
がある。ちなみに定常運転での廃硫酸の硫酸濃度が設定
値に対して±2%以上変動すると、定常運転が維持し得
なくなり非定常状態になるとされている。一方、減圧蒸
留装置は、減圧下で運転するため硫酸の沸点が低くな
り、操作温度は約200℃となる。この減圧蒸留法では回
分式(バッチ式)または半回分式(セミバッチ式)を採
用している。この方式では、供給する廃硫酸中の硫酸濃
度が変動しても製品硫酸を製造できる。
【0005】ところで、このような廃硫酸の精製処理に
おいては、廃硫酸の加熱処理温度を切換え、或いは凝縮
液を製品タンクに導入するための切換えの基準とするた
めに、蒸留塔内の廃硫酸溶液の硫酸濃度の変化を正確に
測定することが必要である。しかし、蒸留塔内の廃硫酸
は沸騰状態であり、高温であること及び気泡が発生して
いることなどから、その廃硫酸中の硫酸濃度を直接測定
することは不可能であった。そして、従来は蒸留中の廃
硫酸の硫酸濃度を測定するために、蒸留塔気相部の圧力
と、塔内の廃硫酸溶液の温度とを測定し、その測定結果
をもとに気液平衡計算を行い、或いは図2の如き図表を
用いて廃硫酸の硫酸濃度を推定していた。
おいては、廃硫酸の加熱処理温度を切換え、或いは凝縮
液を製品タンクに導入するための切換えの基準とするた
めに、蒸留塔内の廃硫酸溶液の硫酸濃度の変化を正確に
測定することが必要である。しかし、蒸留塔内の廃硫酸
は沸騰状態であり、高温であること及び気泡が発生して
いることなどから、その廃硫酸中の硫酸濃度を直接測定
することは不可能であった。そして、従来は蒸留中の廃
硫酸の硫酸濃度を測定するために、蒸留塔気相部の圧力
と、塔内の廃硫酸溶液の温度とを測定し、その測定結果
をもとに気液平衡計算を行い、或いは図2の如き図表を
用いて廃硫酸の硫酸濃度を推定していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、減圧状
態で廃硫酸を蒸留する廃硫酸精製装置では、各部の配管
接続部や継手部等から極少量の空気が装置の排気系内に
混入したり、排気手段の真空ポンプの排気量の変動によ
って蒸留塔内の圧力が変化する場合があり、硫酸の蒸気
圧もしくは水蒸気圧の変動として蒸留塔の硫酸濃度を推
測する方法では、実際の硫酸濃度と誤差が生じ易く、又
上記推測した時点と現状運転時点と、時間的にずれが生
じ、廃硫酸精製装置の運転操作を的確にかつ安定して行
うことが困難となり、その結果、製品硫酸の濃度が一定
にならず、均質な製品硫酸を回収することができなかっ
た。
態で廃硫酸を蒸留する廃硫酸精製装置では、各部の配管
接続部や継手部等から極少量の空気が装置の排気系内に
混入したり、排気手段の真空ポンプの排気量の変動によ
って蒸留塔内の圧力が変化する場合があり、硫酸の蒸気
圧もしくは水蒸気圧の変動として蒸留塔の硫酸濃度を推
測する方法では、実際の硫酸濃度と誤差が生じ易く、又
上記推測した時点と現状運転時点と、時間的にずれが生
じ、廃硫酸精製装置の運転操作を的確にかつ安定して行
うことが困難となり、その結果、製品硫酸の濃度が一定
にならず、均質な製品硫酸を回収することができなかっ
た。
【0007】また、常圧で廃硫酸を精製する蒸留装置、
例えば2塔の蒸留塔を用い、第1塔で水分を蒸発気化せ
しめ、底部に残留する濃い硫酸液を第2塔に移動せし
め、より高温に加温して硫酸分を気化し、これを凝縮し
て回収する連続式の常圧蒸留装置においても、第1塔で
の廃硫酸中の硫酸濃度が設定値より約±2%以上変動す
ると非定常状態となって品質的に安定した製品硫酸を得
ることが不可能であることから、第1塔の廃硫酸の濃度
の正確な監視が必要であり、上述した従来の硫酸濃度を
測定する方法では、廃硫酸中の硫酸濃度の正確な監視は
困難であり、安定した均質な製品硫酸を得ることが困難
であった。
例えば2塔の蒸留塔を用い、第1塔で水分を蒸発気化せ
しめ、底部に残留する濃い硫酸液を第2塔に移動せし
め、より高温に加温して硫酸分を気化し、これを凝縮し
て回収する連続式の常圧蒸留装置においても、第1塔で
の廃硫酸中の硫酸濃度が設定値より約±2%以上変動す
ると非定常状態となって品質的に安定した製品硫酸を得
ることが不可能であることから、第1塔の廃硫酸の濃度
の正確な監視が必要であり、上述した従来の硫酸濃度を
測定する方法では、廃硫酸中の硫酸濃度の正確な監視は
困難であり、安定した均質な製品硫酸を得ることが困難
であった。
【0008】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、蒸留塔の硫酸溶液の濃度、製品硫酸の濃度を直接測
定し、廃硫酸を効率良く精製して濃度の一定な精製硫酸
を製造する廃硫酸精製装置及び精製方法の提供を目的と
している。
で、蒸留塔の硫酸溶液の濃度、製品硫酸の濃度を直接測
定し、廃硫酸を効率良く精製して濃度の一定な精製硫酸
を製造する廃硫酸精製装置及び精製方法の提供を目的と
している。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る廃硫酸精製
装置は、廃硫酸を収容する蒸留塔と、該蒸留塔に収容さ
れた廃硫酸を加熱する加熱手段と、該蒸留塔の上部に配
した充填層を介して該蒸留塔から導出された各成分の蒸
気を冷却凝縮する凝縮器とを備えた廃硫酸精製装置にお
いて、上記蒸留塔内の廃硫酸を導出し、該廃硫酸を冷却
する冷却部と廃硫酸濃度測定部を経て該蒸留塔内に返送
するように設けられた循環管路と、上記廃硫酸濃度測定
部に硫酸濃度検知器とを備えた硫酸濃度測定手段を設け
たことを特徴としている。この凝縮器には、凝縮した液
体を該凝縮器外に導出してドレンタンクと製品タンクと
のいずれかに供給する凝縮液分配装置を設けても良い。
また、硫酸濃度測定手段には、上記循環管路を通して上
記蒸留塔から導出された廃硫酸を強制流通させるポンプ
とを設けても良い。さらに、硫酸濃度検知器を、超音波
の伝搬速度の変化によって硫酸濃度を検知する超音波濃
度計としても良い。
装置は、廃硫酸を収容する蒸留塔と、該蒸留塔に収容さ
れた廃硫酸を加熱する加熱手段と、該蒸留塔の上部に配
した充填層を介して該蒸留塔から導出された各成分の蒸
気を冷却凝縮する凝縮器とを備えた廃硫酸精製装置にお
いて、上記蒸留塔内の廃硫酸を導出し、該廃硫酸を冷却
する冷却部と廃硫酸濃度測定部を経て該蒸留塔内に返送
するように設けられた循環管路と、上記廃硫酸濃度測定
部に硫酸濃度検知器とを備えた硫酸濃度測定手段を設け
たことを特徴としている。この凝縮器には、凝縮した液
体を該凝縮器外に導出してドレンタンクと製品タンクと
のいずれかに供給する凝縮液分配装置を設けても良い。
また、硫酸濃度測定手段には、上記循環管路を通して上
記蒸留塔から導出された廃硫酸を強制流通させるポンプ
とを設けても良い。さらに、硫酸濃度検知器を、超音波
の伝搬速度の変化によって硫酸濃度を検知する超音波濃
度計としても良い。
【0010】本発明に係る廃硫酸精製装置の別な態様で
は、廃硫酸を収容する蒸留塔と、該蒸留塔に収容された
廃硫酸を加熱する加熱手段と、該蒸留塔の上部に配した
充填層を介して該蒸留塔から導出された各成分の蒸気を
冷却凝縮する凝縮器とを備えた廃硫酸精製装置におい
て、上記蒸留塔内の廃硫酸を導出し、該廃硫酸を冷却す
る冷却部と廃硫酸濃度測定部を経て該蒸留塔内に返送す
るように設けられた循環管路と、上記廃硫酸濃度測定部
に硫酸濃度検知器とを備えた硫酸濃度測定手段と、上記
凝縮器に設けられ、凝縮した液体を該凝縮器外に導出し
てドレンタンクと製品タンクとのいずれかに供給する凝
縮液分配装置と、該硫酸濃度測定手段によって測定され
た廃硫酸の硫酸濃度に基づいて、上記加熱手段の廃硫酸
加熱を制御して蒸留塔内の廃硫酸の温度を調節するとと
もに、該凝縮液分配装置の凝縮液の供給方向を切換え制
御する制御手段とを備えたことを特徴としている。ま
た、硫酸濃度測定手段には、上記循環管路を通して上記
蒸留塔から導出された廃硫酸を強制流通させるポンプと
を設けても良い。さらに、硫酸濃度検知器を、超音波の
伝搬速度の変化によって硫酸濃度を検知する超音波濃度
計としても良い。
は、廃硫酸を収容する蒸留塔と、該蒸留塔に収容された
廃硫酸を加熱する加熱手段と、該蒸留塔の上部に配した
充填層を介して該蒸留塔から導出された各成分の蒸気を
冷却凝縮する凝縮器とを備えた廃硫酸精製装置におい
て、上記蒸留塔内の廃硫酸を導出し、該廃硫酸を冷却す
る冷却部と廃硫酸濃度測定部を経て該蒸留塔内に返送す
るように設けられた循環管路と、上記廃硫酸濃度測定部
に硫酸濃度検知器とを備えた硫酸濃度測定手段と、上記
凝縮器に設けられ、凝縮した液体を該凝縮器外に導出し
てドレンタンクと製品タンクとのいずれかに供給する凝
縮液分配装置と、該硫酸濃度測定手段によって測定され
た廃硫酸の硫酸濃度に基づいて、上記加熱手段の廃硫酸
加熱を制御して蒸留塔内の廃硫酸の温度を調節するとと
もに、該凝縮液分配装置の凝縮液の供給方向を切換え制
御する制御手段とを備えたことを特徴としている。ま
た、硫酸濃度測定手段には、上記循環管路を通して上記
蒸留塔から導出された廃硫酸を強制流通させるポンプと
を設けても良い。さらに、硫酸濃度検知器を、超音波の
伝搬速度の変化によって硫酸濃度を検知する超音波濃度
計としても良い。
【0011】これら廃硫酸精製装置は、蒸留塔の内部及
び凝縮器の内部を減圧状態とする排気装置を備えた構成
として良い。また、その廃硫酸精製装置は、少なくとも
充填層より上部の蒸留塔と凝縮器とそれらを連結した管
路との各部を石英ガラスによって形成することが望まし
い。
び凝縮器の内部を減圧状態とする排気装置を備えた構成
として良い。また、その廃硫酸精製装置は、少なくとも
充填層より上部の蒸留塔と凝縮器とそれらを連結した管
路との各部を石英ガラスによって形成することが望まし
い。
【0012】本発明に係る廃硫酸精製方法は、加熱手段
を有する蒸留塔内に収容された廃硫酸を加熱し、該蒸留
塔から導出する気相を凝縮器内で冷却して凝縮液化せし
め、この凝縮液から精製硫酸を生産する廃硫酸精製方法
において、上記蒸留塔内の廃硫酸を導出し該廃硫酸を冷
却する冷却部と硫酸濃度検知器が配設された廃硫酸濃度
測定部を経て該蒸留塔内に返送するように設けられた循
環管路を通して該廃硫酸を循環させるとともに、該廃硫
酸濃度測定部で廃硫酸の硫酸濃度を測定し、この廃硫酸
の硫酸濃度の測定結果を制御手段に入力して、予め設定
しておいた廃硫酸の硫酸濃度と比較し、測定した硫酸濃
度が上記予め設定された硫酸濃度と等しくなった時点で
廃硫酸の温度を予め設定された廃硫酸蒸留温度となるよ
うに上記加熱手段による廃硫酸の加熱温度を制御し、か
つ上記凝縮器で液化した凝縮液を該凝縮器外に導出して
ドレンタンクと製品タンクとのいずれかに供給する凝縮
液分配装置の凝縮液の供給方向を切換え制御することを
特徴としている。この方法において、廃硫酸の硫酸濃度
を液相状態で測定する際に、上記循環管路を通して上記
蒸留塔から導出された廃硫酸を冷却し、上記廃硫酸濃度
測定部で冷却された廃硫酸の硫酸濃度を測定するように
しても良い。また、硫酸濃度検知器に、超音波の伝搬速
度の変化によって硫酸濃度を検知する超音波濃度計を用
いても良い。さらに、この廃硫酸精製方法において、減
圧状態で廃硫酸の精製処理を行うようにしても良い。
を有する蒸留塔内に収容された廃硫酸を加熱し、該蒸留
塔から導出する気相を凝縮器内で冷却して凝縮液化せし
め、この凝縮液から精製硫酸を生産する廃硫酸精製方法
において、上記蒸留塔内の廃硫酸を導出し該廃硫酸を冷
却する冷却部と硫酸濃度検知器が配設された廃硫酸濃度
測定部を経て該蒸留塔内に返送するように設けられた循
環管路を通して該廃硫酸を循環させるとともに、該廃硫
酸濃度測定部で廃硫酸の硫酸濃度を測定し、この廃硫酸
の硫酸濃度の測定結果を制御手段に入力して、予め設定
しておいた廃硫酸の硫酸濃度と比較し、測定した硫酸濃
度が上記予め設定された硫酸濃度と等しくなった時点で
廃硫酸の温度を予め設定された廃硫酸蒸留温度となるよ
うに上記加熱手段による廃硫酸の加熱温度を制御し、か
つ上記凝縮器で液化した凝縮液を該凝縮器外に導出して
ドレンタンクと製品タンクとのいずれかに供給する凝縮
液分配装置の凝縮液の供給方向を切換え制御することを
特徴としている。この方法において、廃硫酸の硫酸濃度
を液相状態で測定する際に、上記循環管路を通して上記
蒸留塔から導出された廃硫酸を冷却し、上記廃硫酸濃度
測定部で冷却された廃硫酸の硫酸濃度を測定するように
しても良い。また、硫酸濃度検知器に、超音波の伝搬速
度の変化によって硫酸濃度を検知する超音波濃度計を用
いても良い。さらに、この廃硫酸精製方法において、減
圧状態で廃硫酸の精製処理を行うようにしても良い。
【0013】
【作用】本発明の廃硫酸精製装置は、蒸留塔内の廃硫酸
を導出し、該廃硫酸を冷却する冷却部と廃硫酸濃度測定
部を経て該蒸留塔内に返送するように設けられた循環管
路と、上記廃硫酸濃度測定部に硫酸濃度検知器とを備え
た硫酸濃度測定手段を設けた構成としたことによって、
蒸留塔内の廃硫酸の硫酸濃度を直接測定することがで
き、系内の圧力変動によって測定値が変動することな
く、正確な硫酸濃度が測定可能である。
を導出し、該廃硫酸を冷却する冷却部と廃硫酸濃度測定
部を経て該蒸留塔内に返送するように設けられた循環管
路と、上記廃硫酸濃度測定部に硫酸濃度検知器とを備え
た硫酸濃度測定手段を設けた構成としたことによって、
蒸留塔内の廃硫酸の硫酸濃度を直接測定することがで
き、系内の圧力変動によって測定値が変動することな
く、正確な硫酸濃度が測定可能である。
【0014】本発明の別な態様では、廃硫酸精製装置に
おいて、上記蒸留塔内の廃硫酸を導出し、該廃硫酸を冷
却する冷却部と廃硫酸濃度測定部を経て該蒸留塔内に返
送するように設けられた循環管路と、上記廃硫酸濃度測
定部に硫酸濃度検知器とを備えた硫酸濃度測定手段と、
上記凝縮器に設けられ、凝縮した液体を該凝縮器外に導
出してドレンタンクと製品タンクとのいずれかに供給す
る凝縮液分配装置と、該硫酸濃度測定手段によって測定
された廃硫酸の硫酸濃度に基づいて、上記加熱手段の廃
硫酸加熱を制御して蒸留塔内の廃硫酸の温度を調節する
とともに、該凝縮液分配装置の凝縮液の供給方向を切換
え制御する制御手段とを備えた構成としたことによっ
て、蒸留塔内の廃硫酸の硫酸濃度を正確に測定し、その
測定値を予め設定しておいた廃硫酸の硫酸濃度と比較
し、測定した硫酸濃度が上記予め設定された硫酸濃度と
等しくなった時点で廃硫酸の温度を予め設定された廃硫
酸蒸留温度と等しくなるように上記加熱手段による廃硫
酸の加熱温度を制御し、かつ上記凝縮器で液化した凝縮
液を該凝縮器外に導出してドレンタンクと製品タンクと
のいずれかに供給する凝縮液分配装置の凝縮液の供給方
向を切換え制御する。その結果、蒸留塔内の廃硫酸の硫
酸濃度を直接測定することができ、系内の圧力変動によ
って測定値が変動することなく、正確な硫酸濃度が測定
可能となり、しかもその測定した硫酸濃度を制御手段に
入力して、加熱手段による廃硫酸の加熱温度と、凝縮液
分配装置の凝縮液の供給方向とを制御することによって
常時一定の濃度を持った高濃度の硫酸を製造し得る。
おいて、上記蒸留塔内の廃硫酸を導出し、該廃硫酸を冷
却する冷却部と廃硫酸濃度測定部を経て該蒸留塔内に返
送するように設けられた循環管路と、上記廃硫酸濃度測
定部に硫酸濃度検知器とを備えた硫酸濃度測定手段と、
上記凝縮器に設けられ、凝縮した液体を該凝縮器外に導
出してドレンタンクと製品タンクとのいずれかに供給す
る凝縮液分配装置と、該硫酸濃度測定手段によって測定
された廃硫酸の硫酸濃度に基づいて、上記加熱手段の廃
硫酸加熱を制御して蒸留塔内の廃硫酸の温度を調節する
とともに、該凝縮液分配装置の凝縮液の供給方向を切換
え制御する制御手段とを備えた構成としたことによっ
て、蒸留塔内の廃硫酸の硫酸濃度を正確に測定し、その
測定値を予め設定しておいた廃硫酸の硫酸濃度と比較
し、測定した硫酸濃度が上記予め設定された硫酸濃度と
等しくなった時点で廃硫酸の温度を予め設定された廃硫
酸蒸留温度と等しくなるように上記加熱手段による廃硫
酸の加熱温度を制御し、かつ上記凝縮器で液化した凝縮
液を該凝縮器外に導出してドレンタンクと製品タンクと
のいずれかに供給する凝縮液分配装置の凝縮液の供給方
向を切換え制御する。その結果、蒸留塔内の廃硫酸の硫
酸濃度を直接測定することができ、系内の圧力変動によ
って測定値が変動することなく、正確な硫酸濃度が測定
可能となり、しかもその測定した硫酸濃度を制御手段に
入力して、加熱手段による廃硫酸の加熱温度と、凝縮液
分配装置の凝縮液の供給方向とを制御することによって
常時一定の濃度を持った高濃度の硫酸を製造し得る。
【0015】本発明において、凝縮した液体を該凝縮器
外に導出してドレンタンクと製品タンクとのいずれかに
供給する凝縮液分配装置を設けた構成とすることによ
り、減圧状態で廃硫酸を蒸留する際にも、水分を多く含
む初期留分と製品硫酸の留分とが混合することなく、製
品硫酸を得ることができる。また、硫酸濃度測定手段
に、循環管路を通して上記蒸留塔から導出された廃硫酸
を冷却して上記廃硫酸濃度測定部に送る冷却部と、この
循環管路内に蒸留塔内の廃硫酸を強制流通させるポンプ
とを設けた構成とすることによって、蒸留塔内の廃硫酸
を強制流通させ、しかも測定に好適な温度に冷却した状
態で廃硫酸濃度測定部に供給することによって廃硫酸の
硫酸濃度の測定精度を向上し得る。さらに、硫酸濃度検
知器に、超音波の伝搬速度の変化によって硫酸濃度を検
知する超音波濃度計を用いたことによって、そのセンサ
部を廃硫酸と接触させるだけでその硫酸濃度を短時間で
正確に測定することができる。さらに、少なくとも蒸留
塔上部と凝縮器とそれらを連結した管路との各部を石英
ガラスによって形成すれば、減圧蒸留において、蒸留塔
上部と凝縮器およびそれらを接続する管路に硫酸蒸気が
接触し、それら各部から不純物が溶出されるのが防止で
き、不純物含量の少ない高純度の精製硫酸が得られる。
外に導出してドレンタンクと製品タンクとのいずれかに
供給する凝縮液分配装置を設けた構成とすることによ
り、減圧状態で廃硫酸を蒸留する際にも、水分を多く含
む初期留分と製品硫酸の留分とが混合することなく、製
品硫酸を得ることができる。また、硫酸濃度測定手段
に、循環管路を通して上記蒸留塔から導出された廃硫酸
を冷却して上記廃硫酸濃度測定部に送る冷却部と、この
循環管路内に蒸留塔内の廃硫酸を強制流通させるポンプ
とを設けた構成とすることによって、蒸留塔内の廃硫酸
を強制流通させ、しかも測定に好適な温度に冷却した状
態で廃硫酸濃度測定部に供給することによって廃硫酸の
硫酸濃度の測定精度を向上し得る。さらに、硫酸濃度検
知器に、超音波の伝搬速度の変化によって硫酸濃度を検
知する超音波濃度計を用いたことによって、そのセンサ
部を廃硫酸と接触させるだけでその硫酸濃度を短時間で
正確に測定することができる。さらに、少なくとも蒸留
塔上部と凝縮器とそれらを連結した管路との各部を石英
ガラスによって形成すれば、減圧蒸留において、蒸留塔
上部と凝縮器およびそれらを接続する管路に硫酸蒸気が
接触し、それら各部から不純物が溶出されるのが防止で
き、不純物含量の少ない高純度の精製硫酸が得られる。
【0016】
【実施例】以下、図面を参照して本発明を詳細に説明す
る。図1は本発明に係る廃硫酸精製装置の一実施例を示
す図であり、この廃硫酸精製装置1は、蒸留塔2と、こ
の蒸留塔2に接続された凝縮器3と、該凝縮器3に接続
された凝縮液分配装置4と、凝縮器3に接続されて蒸留
系内を排気する排気装置5と、蒸留塔2内の廃硫酸6を
測定用タンク7(廃硫酸濃度測定部)に導いてその硫酸
濃度を液相状態で測定する硫酸濃度測定手段8と、この
硫酸濃度測定手段8によって測定された廃硫酸6の硫酸
濃度測定結果をもとに、蒸留塔2での廃硫酸6の加熱温
度と、凝縮液分配装置4の凝縮液の供給方向とを制御す
る制御手段9とを備えて構成されている。
る。図1は本発明に係る廃硫酸精製装置の一実施例を示
す図であり、この廃硫酸精製装置1は、蒸留塔2と、こ
の蒸留塔2に接続された凝縮器3と、該凝縮器3に接続
された凝縮液分配装置4と、凝縮器3に接続されて蒸留
系内を排気する排気装置5と、蒸留塔2内の廃硫酸6を
測定用タンク7(廃硫酸濃度測定部)に導いてその硫酸
濃度を液相状態で測定する硫酸濃度測定手段8と、この
硫酸濃度測定手段8によって測定された廃硫酸6の硫酸
濃度測定結果をもとに、蒸留塔2での廃硫酸6の加熱温
度と、凝縮液分配装置4の凝縮液の供給方向とを制御す
る制御手段9とを備えて構成されている。
【0017】蒸留塔2は、廃硫酸6及び蒸留時に発生す
る硫酸蒸気に腐食され難いような材料からなり、かつ内
部を減圧状態として操作可能な耐圧強度を有する容器で
あり、好ましくは厚肉のガラスやセラミックス、さらに
好ましくは石英ガラスまたはホウ珪酸ガラス製の容器が
用いられる。この蒸留塔2の底部には加熱用ヒータ10
が設けられている。この加熱用ヒータ10としては、例
えばマントルヒータが好適に使用される。加熱用ヒータ
10は制御手段9の制御信号によって加熱温度を制御す
るようになっている。蒸留塔2の上部には、蒸留初期に
発生する低沸点成分(主に水分)の蒸気と硫酸蒸気との
分離を向上させるためのラシヒリング等の充填材が充填
された充填層11が設けられている。
る硫酸蒸気に腐食され難いような材料からなり、かつ内
部を減圧状態として操作可能な耐圧強度を有する容器で
あり、好ましくは厚肉のガラスやセラミックス、さらに
好ましくは石英ガラスまたはホウ珪酸ガラス製の容器が
用いられる。この蒸留塔2の底部には加熱用ヒータ10
が設けられている。この加熱用ヒータ10としては、例
えばマントルヒータが好適に使用される。加熱用ヒータ
10は制御手段9の制御信号によって加熱温度を制御す
るようになっている。蒸留塔2の上部には、蒸留初期に
発生する低沸点成分(主に水分)の蒸気と硫酸蒸気との
分離を向上させるためのラシヒリング等の充填材が充填
された充填層11が設けられている。
【0018】この蒸留塔2には、廃硫酸6を塔内に導入
する廃硫酸供給管12と、蒸留塔2の底部から廃硫酸を
導出するドレン管13とが設けられている。これら廃硫
酸供給管12とドレン管13とには、それぞれ弁14,15
が介在されている。このドレン管13は弁15に達する
途中で分岐され、その分岐された管は硫酸濃度測定手段
8の循環管路16となっている。
する廃硫酸供給管12と、蒸留塔2の底部から廃硫酸を
導出するドレン管13とが設けられている。これら廃硫
酸供給管12とドレン管13とには、それぞれ弁14,15
が介在されている。このドレン管13は弁15に達する
途中で分岐され、その分岐された管は硫酸濃度測定手段
8の循環管路16となっている。
【0019】蒸留塔2の上部には、塔内で発生した蒸気
を凝縮器3内に導く管17が設けられている。凝縮器3
は、硫酸蒸気に腐食され難いような材料からなり、かつ
内部を減圧状態として操作可能な耐圧強度を有する容器
であり、好ましくは厚肉のガラスやセラミックス、さら
に好ましくは石英ガラスまたはホウ珪酸ガラス製の容器
である。この凝縮器3内には、冷却水を流通させて凝縮
器3内に導入された蒸気を冷却して凝縮、液化させる冷
却用の蛇管18が配設されている。凝縮器3の底部には
凝縮器3内から凝縮液分配装置4に凝縮液を導出するた
めの管19と、排気装置5に接続される管20とが取付
けられている。
を凝縮器3内に導く管17が設けられている。凝縮器3
は、硫酸蒸気に腐食され難いような材料からなり、かつ
内部を減圧状態として操作可能な耐圧強度を有する容器
であり、好ましくは厚肉のガラスやセラミックス、さら
に好ましくは石英ガラスまたはホウ珪酸ガラス製の容器
である。この凝縮器3内には、冷却水を流通させて凝縮
器3内に導入された蒸気を冷却して凝縮、液化させる冷
却用の蛇管18が配設されている。凝縮器3の底部には
凝縮器3内から凝縮液分配装置4に凝縮液を導出するた
めの管19と、排気装置5に接続される管20とが取付
けられている。
【0020】上記凝縮液分配装置4は、製品タンク21
と、ドレンタンク22と、凝縮器3と製品タンク21と
を接続する管19と、この管19に介在された第1の切
換弁23と、管19の第1の切換弁23と凝縮器3との
間で分岐されてドレンタンク22に接続した管19b
と、この管19bに介在された第2の切換弁25とを備
えて構成されている。製品タンク21の底部には弁26
を有する製品硫酸抜出管27が取付けられ、ドレンタン
ク22の底部には弁28を有する排出管29が取付けら
れている。この凝縮液分配装置4は、第1、第2の切換
弁23,25の開閉切換操作によって、凝縮器3底部から管
19を通して導出される凝縮液を、ドレンタンク22と
製品タンク21とのいずれかに導入させる凝縮液供給方
向の切換えができるようになっている。そして、これら
第1、第2の切換弁23,25の開閉切換えは、制御手段9
の信号によってなされるようになっている。
と、ドレンタンク22と、凝縮器3と製品タンク21と
を接続する管19と、この管19に介在された第1の切
換弁23と、管19の第1の切換弁23と凝縮器3との
間で分岐されてドレンタンク22に接続した管19b
と、この管19bに介在された第2の切換弁25とを備
えて構成されている。製品タンク21の底部には弁26
を有する製品硫酸抜出管27が取付けられ、ドレンタン
ク22の底部には弁28を有する排出管29が取付けら
れている。この凝縮液分配装置4は、第1、第2の切換
弁23,25の開閉切換操作によって、凝縮器3底部から管
19を通して導出される凝縮液を、ドレンタンク22と
製品タンク21とのいずれかに導入させる凝縮液供給方
向の切換えができるようになっている。そして、これら
第1、第2の切換弁23,25の開閉切換えは、制御手段9
の信号によってなされるようになっている。
【0021】上記排気装置5は、真空ポンプ30と、こ
の真空ポンプ30と凝縮器3との間に配設された管20
に介在されたミストセパレータ32及び硫酸除去筒31
とを備えて構成されている。ミストセパレータ32には
グラスウール等の濃硫酸に耐性の材料からなるフィルタ
が充填され、かつ管20を通して導入される気相を再度
冷却し、気相中の低沸点成分を液化するための冷却管3
3が配設されている。また硫酸除去筒31にはソーダラ
イムのようなアルカリ性吸収剤が充填されている。ま
た、ミストセパレータ32の底部には、内部に溜った液
体を排出するための、弁34を有する排出管35が取付
けられている。
の真空ポンプ30と凝縮器3との間に配設された管20
に介在されたミストセパレータ32及び硫酸除去筒31
とを備えて構成されている。ミストセパレータ32には
グラスウール等の濃硫酸に耐性の材料からなるフィルタ
が充填され、かつ管20を通して導入される気相を再度
冷却し、気相中の低沸点成分を液化するための冷却管3
3が配設されている。また硫酸除去筒31にはソーダラ
イムのようなアルカリ性吸収剤が充填されている。ま
た、ミストセパレータ32の底部には、内部に溜った液
体を排出するための、弁34を有する排出管35が取付
けられている。
【0022】製品タンク21には、弁36を介してミス
トセパレータ32に接続された管37が設けられ、また
ドレンタンク22には、弁38を介して上記管37と合
流してミストセパレータ32に接続された管39が設け
られている。そして製品タンク21とドレンタンク22
とは、これら弁36,38と管37,39を通してミストセパレー
タ32に接続されており、管20によって同じくミスト
セパレータ32に接続された凝縮器3及び蒸留塔2の内
部と同じ減圧状態にできるようになっている。なお本実
施例では、蒸留塔2と凝縮器3との内部を減圧状態とし
たままで製品タンク21からの製品硫酸40の抜き出
し、或いはドレンタンク22からの低沸点凝縮液の抜き
出しができるように、製品タンク22とミストセパレー
タ32とをつなぐ管37から分岐され、弁41とフィル
タ42を介して大気に開口する管43を設けるととも
に、ドレンタンク22とミストセパレータ32とをつな
ぐ管39から分岐され、弁44を介して上記管43に合
流されてフィルタ42に達する管45を設けている。
トセパレータ32に接続された管37が設けられ、また
ドレンタンク22には、弁38を介して上記管37と合
流してミストセパレータ32に接続された管39が設け
られている。そして製品タンク21とドレンタンク22
とは、これら弁36,38と管37,39を通してミストセパレー
タ32に接続されており、管20によって同じくミスト
セパレータ32に接続された凝縮器3及び蒸留塔2の内
部と同じ減圧状態にできるようになっている。なお本実
施例では、蒸留塔2と凝縮器3との内部を減圧状態とし
たままで製品タンク21からの製品硫酸40の抜き出
し、或いはドレンタンク22からの低沸点凝縮液の抜き
出しができるように、製品タンク22とミストセパレー
タ32とをつなぐ管37から分岐され、弁41とフィル
タ42を介して大気に開口する管43を設けるととも
に、ドレンタンク22とミストセパレータ32とをつな
ぐ管39から分岐され、弁44を介して上記管43に合
流されてフィルタ42に達する管45を設けている。
【0023】上記硫酸濃度測定手段8は、蒸留塔2底部
から延びるドレン管13の途中で分岐され、該ドレン管
13を通して蒸留塔2から廃硫酸6を導出して測定用タ
ンク7を経て蒸留塔2内に返送するように配設された循
環管路16と、この循環管路16の途中に設けられて所
定量の廃硫酸6を貯留する上記測定用タンク7と、該測
定用タンク7の上流側の循環管路16に介在された弁4
6と、この弁46と測定用タンク7との間の循環管路1
6に介在された冷却器47と、測定用タンク7の下流側
の循環管路16に介在された送液ポンプ48と、測定用
タンク7内の液相(廃硫酸)に接するように配設された
センサ部49を有する硫酸濃度測定計50とを備えてい
る。
から延びるドレン管13の途中で分岐され、該ドレン管
13を通して蒸留塔2から廃硫酸6を導出して測定用タ
ンク7を経て蒸留塔2内に返送するように配設された循
環管路16と、この循環管路16の途中に設けられて所
定量の廃硫酸6を貯留する上記測定用タンク7と、該測
定用タンク7の上流側の循環管路16に介在された弁4
6と、この弁46と測定用タンク7との間の循環管路1
6に介在された冷却器47と、測定用タンク7の下流側
の循環管路16に介在された送液ポンプ48と、測定用
タンク7内の液相(廃硫酸)に接するように配設された
センサ部49を有する硫酸濃度測定計50とを備えてい
る。
【0024】硫酸濃度測定計50としては、超音波の伝
搬速度の変化によって硫酸濃度を検知する超音波濃度計
が好適に使用される。廃硫酸6中の硫酸濃度を測定する
方式は、上記超音波の伝搬速度の変化以外に、電気伝導
度の変化、物性(比重、粘度など)の変化、吸光度の変
化などを捉えて硫酸濃度を検知する方式の濃度計を使用
しても良い。
搬速度の変化によって硫酸濃度を検知する超音波濃度計
が好適に使用される。廃硫酸6中の硫酸濃度を測定する
方式は、上記超音波の伝搬速度の変化以外に、電気伝導
度の変化、物性(比重、粘度など)の変化、吸光度の変
化などを捉えて硫酸濃度を検知する方式の濃度計を使用
しても良い。
【0025】上記制御手段9は、上記硫酸濃度測定計5
0から送られた廃硫酸6中の硫酸濃度の測定値のデータ
を入力し、この入力された測定値と予め記憶させておい
た硫酸濃度値(基準値という)とを比較し、測定値が基
準値と等しくなった時点で、加熱用ヒータ10を制御し
て廃硫酸の加熱温度を上昇、或いは低下させるととも
に、凝縮液分配装置4の第1の切換弁23と第2の切換
弁25との開閉切換えを制御するようになっている。こ
れら切換弁23,25は電気的信号での開閉が容易な電磁弁
を用いて構成することが望ましい。また、廃硫酸精製装
置1の運転状態をより好適にするために、蒸留塔2内の
廃硫酸6の液温を測定可能な温度計51と、蒸留塔2内
の気相の圧力を測定可能な圧力計52とをそれぞれ設
け、これらの測定データを制御手段9に入力し、予め記
憶させておいた適正液温範囲及び適正圧力範囲と比較
し、廃硫酸6の液温と蒸留塔2内の圧力とが適正範囲と
なるように、加熱用ヒータ10の加熱温度と真空ポンプ
30の排気速度とを制御するように構成することもでき
る。
0から送られた廃硫酸6中の硫酸濃度の測定値のデータ
を入力し、この入力された測定値と予め記憶させておい
た硫酸濃度値(基準値という)とを比較し、測定値が基
準値と等しくなった時点で、加熱用ヒータ10を制御し
て廃硫酸の加熱温度を上昇、或いは低下させるととも
に、凝縮液分配装置4の第1の切換弁23と第2の切換
弁25との開閉切換えを制御するようになっている。こ
れら切換弁23,25は電気的信号での開閉が容易な電磁弁
を用いて構成することが望ましい。また、廃硫酸精製装
置1の運転状態をより好適にするために、蒸留塔2内の
廃硫酸6の液温を測定可能な温度計51と、蒸留塔2内
の気相の圧力を測定可能な圧力計52とをそれぞれ設
け、これらの測定データを制御手段9に入力し、予め記
憶させておいた適正液温範囲及び適正圧力範囲と比較
し、廃硫酸6の液温と蒸留塔2内の圧力とが適正範囲と
なるように、加熱用ヒータ10の加熱温度と真空ポンプ
30の排気速度とを制御するように構成することもでき
る。
【0026】上記廃硫酸精製装置1は次のように運転さ
れる。まず、精製すべき所望量の廃硫酸6を廃硫酸供給
管12より蒸留塔2に導入する。この廃硫酸6の濃度は
約60〜90wt%であり、不純物は殆ど水分で、その
他に多少の金属成分などを含んでいる。次いで、弁3
6、弁38を開とし、それ以外の弁を閉として排気装置
5の真空ポンプ30を駆動し、精製装置1の全系を20
Torr以下、好ましくは約10Torr程度まで減圧する。こ
の圧力を維持しながら、加熱用ヒータ10を作動し、蒸
留塔2内の廃硫酸6を加熱する。そして、廃硫酸6が約
130℃まで加熱されると、廃硫酸6中の水分の蒸発が
激しくなる。この蒸発した水蒸気は蒸留塔2の上部に配
した充填層11を通過して同伴する硫酸の量を極力抑制
した後、管17を通って凝縮器3内に導かれる。凝縮器
3内に導入された水蒸気は、その内部に配設された冷却
用の蛇管18に接触し、冷却されて凝縮し、水分が多く
含まれる液が凝縮器3底部に貯留してくる。そこで、弁
25を開き、凝縮器3底部に貯留した水分を多く含む凝
縮液を管19bを通してドレンタンク22に貯える。そ
して蒸留塔2内の廃硫酸6の加熱温度を徐々に高め、約
190℃まで加熱する。これにより廃硫酸6中の硫酸よ
りも沸点の低い不純物が気化して凝縮器3内に導入さ
れ、その内部で冷却、凝縮されて凝縮液となり、凝縮器
3底部より管19b、弁25を介して更にドレンタンク
22に収容される。この間、蒸留塔2内の廃硫酸6の硫
酸濃度は上昇する。
れる。まず、精製すべき所望量の廃硫酸6を廃硫酸供給
管12より蒸留塔2に導入する。この廃硫酸6の濃度は
約60〜90wt%であり、不純物は殆ど水分で、その
他に多少の金属成分などを含んでいる。次いで、弁3
6、弁38を開とし、それ以外の弁を閉として排気装置
5の真空ポンプ30を駆動し、精製装置1の全系を20
Torr以下、好ましくは約10Torr程度まで減圧する。こ
の圧力を維持しながら、加熱用ヒータ10を作動し、蒸
留塔2内の廃硫酸6を加熱する。そして、廃硫酸6が約
130℃まで加熱されると、廃硫酸6中の水分の蒸発が
激しくなる。この蒸発した水蒸気は蒸留塔2の上部に配
した充填層11を通過して同伴する硫酸の量を極力抑制
した後、管17を通って凝縮器3内に導かれる。凝縮器
3内に導入された水蒸気は、その内部に配設された冷却
用の蛇管18に接触し、冷却されて凝縮し、水分が多く
含まれる液が凝縮器3底部に貯留してくる。そこで、弁
25を開き、凝縮器3底部に貯留した水分を多く含む凝
縮液を管19bを通してドレンタンク22に貯える。そ
して蒸留塔2内の廃硫酸6の加熱温度を徐々に高め、約
190℃まで加熱する。これにより廃硫酸6中の硫酸よ
りも沸点の低い不純物が気化して凝縮器3内に導入さ
れ、その内部で冷却、凝縮されて凝縮液となり、凝縮器
3底部より管19b、弁25を介して更にドレンタンク
22に収容される。この間、蒸留塔2内の廃硫酸6の硫
酸濃度は上昇する。
【0027】廃硫酸6の硫酸濃度は、硫酸濃度測定手段
8によって逐一測定する。硫酸濃度測定手段8による廃
硫酸6の硫酸濃度の測定は、循環管路16の弁46を開
とし、冷却器47と送液ポンプ48とを駆動し、蒸留塔
2内の廃硫酸6を循環管路16に導入し、それを冷却し
て測定用タンク7に貯留し、さらに循環管路16を通し
て測定用タンク7内の廃硫酸6を蒸留塔2内に返送させ
つつ、測定用タンク7の液相に配設したセンサ部49を
有する硫酸濃度測定計50で廃硫酸6の硫酸濃度を直接
測定する。
8によって逐一測定する。硫酸濃度測定手段8による廃
硫酸6の硫酸濃度の測定は、循環管路16の弁46を開
とし、冷却器47と送液ポンプ48とを駆動し、蒸留塔
2内の廃硫酸6を循環管路16に導入し、それを冷却し
て測定用タンク7に貯留し、さらに循環管路16を通し
て測定用タンク7内の廃硫酸6を蒸留塔2内に返送させ
つつ、測定用タンク7の液相に配設したセンサ部49を
有する硫酸濃度測定計50で廃硫酸6の硫酸濃度を直接
測定する。
【0028】蒸留塔2内の廃硫酸6の硫酸濃度が所定濃
度、例えば96wt%以上になったら、さらに廃硫酸6
の温度を200℃以上、好ましくは200〜210℃ま
で加熱昇温させる。その結果蒸留塔2内では硫酸が気化
し始める。気化した硫酸は凝縮器3内に導入され、冷却
されて凝縮し、高濃度の(96wt%以上の)硫酸液と
なって凝縮器3の底部へ流下する。
度、例えば96wt%以上になったら、さらに廃硫酸6
の温度を200℃以上、好ましくは200〜210℃ま
で加熱昇温させる。その結果蒸留塔2内では硫酸が気化
し始める。気化した硫酸は凝縮器3内に導入され、冷却
されて凝縮し、高濃度の(96wt%以上の)硫酸液と
なって凝縮器3の底部へ流下する。
【0029】硫酸の凝縮の初期には、凝縮器3内で凝縮
した硫酸が流下する間に、凝縮器3の内壁に付着した水
分等の不純物を同伴しているので、硫酸濃度は目標値よ
りも低下している。そこで、蒸留塔2内の廃硫酸6の温
度を上昇させて硫酸の気化が開始されてから、暫くの間
は凝縮された硫酸を流下させ、第2の切換弁25と管1
9bを通してドレンタンク22に導入する洗浄操作を行
い、その後、第2の切換弁25を閉じ、第1の切換弁2
3を開とすることによって、凝縮器3で凝縮した硫酸を
管24を通して製品タンク21に導入させる。上記洗浄
操作の時間は、硫酸の生成速度と凝縮器3の流路長さな
どに応じて適宜設定されるが、好ましくは硫酸の気化開
始から60〜180秒程度とされる。この洗浄時間が上
記範囲より短時間であると、凝縮器3や管19内の水分
等の不純物の除去が充分でなくなり、製品タンク21内
に流下する製品硫酸40の濃度低下を招く。一方、洗浄
時間を上記範囲より長くすると、製品硫酸40の回収率
が低下するので好ましくない。
した硫酸が流下する間に、凝縮器3の内壁に付着した水
分等の不純物を同伴しているので、硫酸濃度は目標値よ
りも低下している。そこで、蒸留塔2内の廃硫酸6の温
度を上昇させて硫酸の気化が開始されてから、暫くの間
は凝縮された硫酸を流下させ、第2の切換弁25と管1
9bを通してドレンタンク22に導入する洗浄操作を行
い、その後、第2の切換弁25を閉じ、第1の切換弁2
3を開とすることによって、凝縮器3で凝縮した硫酸を
管24を通して製品タンク21に導入させる。上記洗浄
操作の時間は、硫酸の生成速度と凝縮器3の流路長さな
どに応じて適宜設定されるが、好ましくは硫酸の気化開
始から60〜180秒程度とされる。この洗浄時間が上
記範囲より短時間であると、凝縮器3や管19内の水分
等の不純物の除去が充分でなくなり、製品タンク21内
に流下する製品硫酸40の濃度低下を招く。一方、洗浄
時間を上記範囲より長くすると、製品硫酸40の回収率
が低下するので好ましくない。
【0030】凝縮器3から管20を通って導出される気
相中には、硫酸の微粒子(ミスト)が同伴されている場
合がある。この硫酸分によって真空ポンプ30が腐食し
たり、外気に排出されるのを防ぐために、凝縮器3と真
空ポンプ30との間に設けられたミストセパレータ32
によって凝縮器3から導出される気相を更に冷却し、か
つフィルタを通すことによってミストを捕集し、次いで
硫酸除去筒31内でアルカリ剤と気相とを接触させて硫
酸分を完全に除去した後、真空ポンプ30に入るように
なっている。
相中には、硫酸の微粒子(ミスト)が同伴されている場
合がある。この硫酸分によって真空ポンプ30が腐食し
たり、外気に排出されるのを防ぐために、凝縮器3と真
空ポンプ30との間に設けられたミストセパレータ32
によって凝縮器3から導出される気相を更に冷却し、か
つフィルタを通すことによってミストを捕集し、次いで
硫酸除去筒31内でアルカリ剤と気相とを接触させて硫
酸分を完全に除去した後、真空ポンプ30に入るように
なっている。
【0031】この蒸留処理を継続して行い、蒸留塔2の
廃硫酸6が減少して残存液が無くなったならば、加熱用
ヒータ10の加熱を一旦停止し、第1の切換弁23を閉
として、弁14を開けて廃硫酸供給管12を通して蒸留
塔2に精製処理するべき廃硫酸を導入し、上述した蒸留
処理工程を繰り返し行う。
廃硫酸6が減少して残存液が無くなったならば、加熱用
ヒータ10の加熱を一旦停止し、第1の切換弁23を閉
として、弁14を開けて廃硫酸供給管12を通して蒸留
塔2に精製処理するべき廃硫酸を導入し、上述した蒸留
処理工程を繰り返し行う。
【0032】この廃硫酸精製処理を継続して行って、蒸
留塔2の底部に金属塩などの廃硫酸中の不純物が残渣と
なって蓄積された場合には、弁15を開いてその残渣を
外部に排出する。また、製品タンク21内の製品硫酸4
0を抜き出すには、第1の切換弁23と弁36とを閉と
し、弁41を開とすることによって製品タンク21内に
フィルタ42、管43を通して大気を導入することによ
って製品タンク21の内圧を大気圧と等しくした後、弁
26を開け、製品硫酸抜出管27を通して製品硫酸40
を外部に抜き出す。またドレンタンク22内の凝縮液を
抜き出すには、第2の切換弁25と弁38を閉とし、弁
44を開とすることによってドレンタンク22内にフィ
ルタ42、管45を通して大気を導入することによって
ドレンタンク22の内圧を大気圧と等しくした後、弁2
8を開け、排出管29を通してドレンタンク22内の凝
縮液を抜き出す。
留塔2の底部に金属塩などの廃硫酸中の不純物が残渣と
なって蓄積された場合には、弁15を開いてその残渣を
外部に排出する。また、製品タンク21内の製品硫酸4
0を抜き出すには、第1の切換弁23と弁36とを閉と
し、弁41を開とすることによって製品タンク21内に
フィルタ42、管43を通して大気を導入することによ
って製品タンク21の内圧を大気圧と等しくした後、弁
26を開け、製品硫酸抜出管27を通して製品硫酸40
を外部に抜き出す。またドレンタンク22内の凝縮液を
抜き出すには、第2の切換弁25と弁38を閉とし、弁
44を開とすることによってドレンタンク22内にフィ
ルタ42、管45を通して大気を導入することによって
ドレンタンク22の内圧を大気圧と等しくした後、弁2
8を開け、排出管29を通してドレンタンク22内の凝
縮液を抜き出す。
【0033】製品タンク21から抜き出された製品硫酸
40は、半導体工場などの硫酸使用生産ラインに供給さ
れて再使用される。
40は、半導体工場などの硫酸使用生産ラインに供給さ
れて再使用される。
【0034】上述した一連の蒸留操作においては、硫酸
濃度測定手段8によって、蒸留塔2内の廃硫酸6の硫酸
濃度を逐一測定し、この硫酸濃度測定計50で得られた
測定値を制御手段9に入力し、予め設定して記憶させて
おいた硫酸濃度値(基準値)と比較し、測定値が基準値
と等しくなった時点で、加熱用ヒータ10を制御して廃
硫酸の加熱温度を上昇させ、かつ凝縮器3の内壁に付着
した水分等を凝縮した硫酸で流去させる洗浄操作を所定
時間行った後、凝縮液分配装置4の第1の切換弁23と
第2の切換弁25との開閉切換えを制御する。これによ
って、蒸留塔2から高濃度の硫酸が気化し、それが凝縮
器3内で凝縮し、凝縮器3の内壁に付着した水分等が流
去された後で製品タンク21内に高濃度の硫酸が導入さ
れ、その結果、高濃度の製品硫酸40が得られるととも
に、蒸留操作を繰り返して行う場合にも、得られる製品
硫酸40の濃度のバラツキが少なくなる。
濃度測定手段8によって、蒸留塔2内の廃硫酸6の硫酸
濃度を逐一測定し、この硫酸濃度測定計50で得られた
測定値を制御手段9に入力し、予め設定して記憶させて
おいた硫酸濃度値(基準値)と比較し、測定値が基準値
と等しくなった時点で、加熱用ヒータ10を制御して廃
硫酸の加熱温度を上昇させ、かつ凝縮器3の内壁に付着
した水分等を凝縮した硫酸で流去させる洗浄操作を所定
時間行った後、凝縮液分配装置4の第1の切換弁23と
第2の切換弁25との開閉切換えを制御する。これによ
って、蒸留塔2から高濃度の硫酸が気化し、それが凝縮
器3内で凝縮し、凝縮器3の内壁に付着した水分等が流
去された後で製品タンク21内に高濃度の硫酸が導入さ
れ、その結果、高濃度の製品硫酸40が得られるととも
に、蒸留操作を繰り返して行う場合にも、得られる製品
硫酸40の濃度のバラツキが少なくなる。
【0035】また、廃硫酸精製装置1の運転状態をより
好適にするために、蒸留塔2内の廃硫酸6の液温を測定
可能な温度計51と、蒸留塔2内の気相の圧力を測定可
能な圧力計52とをそれぞれ設け、これらの測定データ
を制御手段9に入力し、予め記憶させておいた適正液温
範囲及び適正圧力範囲と比較し、廃硫酸6の液温と蒸留
塔2内の圧力とが適正範囲となるように、加熱用ヒータ
10の加熱温度と真空ポンプ30の排気速度とを制御す
る。
好適にするために、蒸留塔2内の廃硫酸6の液温を測定
可能な温度計51と、蒸留塔2内の気相の圧力を測定可
能な圧力計52とをそれぞれ設け、これらの測定データ
を制御手段9に入力し、予め記憶させておいた適正液温
範囲及び適正圧力範囲と比較し、廃硫酸6の液温と蒸留
塔2内の圧力とが適正範囲となるように、加熱用ヒータ
10の加熱温度と真空ポンプ30の排気速度とを制御す
る。
【0036】この実施例による廃硫酸精製装置は、蒸留
塔2内の廃硫酸6の硫酸濃度を測定するための硫酸濃度
測定手段8を設けた構成としたことにより、蒸留塔2内
の廃硫酸6の硫酸濃度を直接的にしかも正確に測定する
ことができ、その測定値を制御手段9に入力して、予め
設定して記憶させておいた硫酸濃度値(基準値)と比較
することによって装置の運転を制御させるようにしたの
で、従来より高純度で、安定した品質の製品硫酸を得る
ことができる。また、このような硫酸濃度の測定と、運
転状態の制御とを行うことにより、装置の自動運転が可
能となる。また、硫酸濃度測定手段8によって蒸留塔2
内の廃硫酸6の硫酸濃度を直接的にしかも正確に測定し
得るので、従来蒸留塔2内の圧力と液温を用いた煩雑な
気液平衡計算が不要となり、作業効率が向上するととも
に、製品硫酸の硫酸濃度を安定した状態で品質管理でき
るようになり、信頼性が向上する。
塔2内の廃硫酸6の硫酸濃度を測定するための硫酸濃度
測定手段8を設けた構成としたことにより、蒸留塔2内
の廃硫酸6の硫酸濃度を直接的にしかも正確に測定する
ことができ、その測定値を制御手段9に入力して、予め
設定して記憶させておいた硫酸濃度値(基準値)と比較
することによって装置の運転を制御させるようにしたの
で、従来より高純度で、安定した品質の製品硫酸を得る
ことができる。また、このような硫酸濃度の測定と、運
転状態の制御とを行うことにより、装置の自動運転が可
能となる。また、硫酸濃度測定手段8によって蒸留塔2
内の廃硫酸6の硫酸濃度を直接的にしかも正確に測定し
得るので、従来蒸留塔2内の圧力と液温を用いた煩雑な
気液平衡計算が不要となり、作業効率が向上するととも
に、製品硫酸の硫酸濃度を安定した状態で品質管理でき
るようになり、信頼性が向上する。
【0037】なお、上記実施例では1塔式の減圧蒸留に
よる硫酸精製装置について説明したが、この他にも2塔
式の廃硫酸精製装置や常圧蒸留方式による連続式の装置
にも適用可能であることは言うまでもない。また、この
実施例では、凝縮液分配装置4における製品タンク21
とドレンタンク22との上流側に第1の切換弁23と第
2の切換弁25とを設けた構成としたが、これら2つの
切換弁23,25に代えて三方切換弁を用い、この三方切換
弁の切換え動作によって凝縮液の分配を切換える構成と
しても良い。さらに、製品タンク21に超音波式の硫酸
濃度測定計50を配設し、製品タンク21内の製品硫酸
の濃度をモニタしておくことにより、製品硫酸の品質管
理をきめ細かく行うことができる。
よる硫酸精製装置について説明したが、この他にも2塔
式の廃硫酸精製装置や常圧蒸留方式による連続式の装置
にも適用可能であることは言うまでもない。また、この
実施例では、凝縮液分配装置4における製品タンク21
とドレンタンク22との上流側に第1の切換弁23と第
2の切換弁25とを設けた構成としたが、これら2つの
切換弁23,25に代えて三方切換弁を用い、この三方切換
弁の切換え動作によって凝縮液の分配を切換える構成と
しても良い。さらに、製品タンク21に超音波式の硫酸
濃度測定計50を配設し、製品タンク21内の製品硫酸
の濃度をモニタしておくことにより、製品硫酸の品質管
理をきめ細かく行うことができる。
【0038】(実験例1)図1に示した系統の本発明装
置で、減圧蒸留法を用いて廃硫酸を精製した。使用した
装置の仕様は次の通りである。 蒸留塔2:石英ガラス製、下部フラスコ部容積20リッ
トル、 凝縮器3:硬質ホウ珪酸ガラス製、水冷式、 製品タンク21:硬質ホウ珪酸ガラス製、容積10リッ
トル、 測定用タンク7:硬質ホウ珪酸ガラス製、容積3リット
ル、 真空ポンプ30:ドライポンプ、最大排気速度300
リットル/分、 これらを硬質ホウ珪酸ガラス管で連結して構成した装置
を用い、全系統を15Torrに保持し、1回当り約80w
t%の硫酸濃度を有する廃硫酸を10リットル蒸留塔に供給
し、濃度測定用タンクに設けた超音波液体用濃度計(富
士工業株式会社製、FUD−/MODEL−10−オ
ンライン用)により廃硫酸中の硫酸濃度を監視しなが
ら、 (a)廃硫酸の濃度が96wt%以下の時には、廃硫酸
の加熱温度190℃に保持するように加熱用ヒータで加
熱するとともに、凝縮器底部の凝縮液を第2の切換弁2
5よりドレンタンク22に排出。 (b)廃硫酸の濃度が96wt%以上になったら廃硫酸
の加熱温度を約200〜210℃に昇温するよう加熱用
ヒータで加熱し、約120秒洗浄操作の後、凝縮器底部
の凝縮液を製品タンク21に送液するよう、第2の切換
弁25を閉じ、第1の切換弁23を開として、高濃度硫
酸よりなる凝縮液を製品タンク21に貯えた。 そしてこの間、製品タンクに貯えられる精製硫酸の硫酸
濃度を2時間間隔で12回、滴定法、及び超音波式
硫酸濃度計の二つの方法で測定した。この結果を表1に
示す。
置で、減圧蒸留法を用いて廃硫酸を精製した。使用した
装置の仕様は次の通りである。 蒸留塔2:石英ガラス製、下部フラスコ部容積20リッ
トル、 凝縮器3:硬質ホウ珪酸ガラス製、水冷式、 製品タンク21:硬質ホウ珪酸ガラス製、容積10リッ
トル、 測定用タンク7:硬質ホウ珪酸ガラス製、容積3リット
ル、 真空ポンプ30:ドライポンプ、最大排気速度300
リットル/分、 これらを硬質ホウ珪酸ガラス管で連結して構成した装置
を用い、全系統を15Torrに保持し、1回当り約80w
t%の硫酸濃度を有する廃硫酸を10リットル蒸留塔に供給
し、濃度測定用タンクに設けた超音波液体用濃度計(富
士工業株式会社製、FUD−/MODEL−10−オ
ンライン用)により廃硫酸中の硫酸濃度を監視しなが
ら、 (a)廃硫酸の濃度が96wt%以下の時には、廃硫酸
の加熱温度190℃に保持するように加熱用ヒータで加
熱するとともに、凝縮器底部の凝縮液を第2の切換弁2
5よりドレンタンク22に排出。 (b)廃硫酸の濃度が96wt%以上になったら廃硫酸
の加熱温度を約200〜210℃に昇温するよう加熱用
ヒータで加熱し、約120秒洗浄操作の後、凝縮器底部
の凝縮液を製品タンク21に送液するよう、第2の切換
弁25を閉じ、第1の切換弁23を開として、高濃度硫
酸よりなる凝縮液を製品タンク21に貯えた。 そしてこの間、製品タンクに貯えられる精製硫酸の硫酸
濃度を2時間間隔で12回、滴定法、及び超音波式
硫酸濃度計の二つの方法で測定した。この結果を表1に
示す。
【0039】
【表1】
【0040】比較例 上記本発明装置と比較するため、硫酸濃度測定手段8と
制御手段とを使用せず、それ以外は上記本発明装置と同
じ規格の装置を構成し、蒸留塔の廃硫酸加熱温度を19
0℃から200〜210℃への切換て、及び凝縮液分配
装置における第1、第2のの切換弁23,25の切換え(上
記(a)及び(b))の目安とする廃硫酸濃度の変化
は、蒸留塔内の圧力と温度を圧力計52、温度計51で
それぞれ測定した値を用いて図2に示す温度〜圧力〜濃
度図表で得られる値を廃硫酸濃度とし、この廃硫酸濃度
に従って上記(a)及び(b)を切換え運転した。そし
て、先の方法と同じく、製品タンクに貯えられる精製硫
酸の硫酸濃度を2時間間隔で12回、滴定法、及び
超音波式硫酸濃度計の二つの方法で測定した。この結果
を表2に示す。
制御手段とを使用せず、それ以外は上記本発明装置と同
じ規格の装置を構成し、蒸留塔の廃硫酸加熱温度を19
0℃から200〜210℃への切換て、及び凝縮液分配
装置における第1、第2のの切換弁23,25の切換え(上
記(a)及び(b))の目安とする廃硫酸濃度の変化
は、蒸留塔内の圧力と温度を圧力計52、温度計51で
それぞれ測定した値を用いて図2に示す温度〜圧力〜濃
度図表で得られる値を廃硫酸濃度とし、この廃硫酸濃度
に従って上記(a)及び(b)を切換え運転した。そし
て、先の方法と同じく、製品タンクに貯えられる精製硫
酸の硫酸濃度を2時間間隔で12回、滴定法、及び
超音波式硫酸濃度計の二つの方法で測定した。この結果
を表2に示す。
【0041】
【表2】
【0042】表1と表2にそれぞれ示した測定結果から
明らかなように、本発明装置により廃硫酸の精製処理を
実施した場合には、製品タンク内の精製硫酸は、12回
の測定の平均値がほぼ96wt%であり、標準偏差は
0.095%(滴定法による測定)と極めて小さかっ
た。一方、比較例装置での平均値は96wt%に達して
おらず、しかも標準偏差は本発明装置と比べて3.4〜
5.2倍も大きく、本発明装置で得られる硫酸濃度は、
比較例装置(即ち従来装置)で得られる硫酸の濃度より
非常にバラツキが小さいことが分かり、本発明装置では
安定した品質の製品硫酸が回収可能であることが分か
る。これは従来装置では蒸留工程において、水分や不純
物を含む凝縮液をドレンタンクに回収する工程から、硫
酸を製品タンクに回収する工程への切換えの基準となる
廃硫酸の硫酸濃度を測定を推算で行っており、装置内へ
の僅かな空気の侵入や温度計、圧力計の測定誤差が硫酸
濃度推算値の誤差となり、上記切換えのタイミングが合
わなくなるものと考えられる。これに対し本発明装置で
は、蒸留塔内の廃硫酸の硫酸濃度を直接測定し得る構成
としたことにより、従来装置での測定誤差が無くなり或
いは極めて小さくなり、水分や不純物を含む凝縮液をド
レンタンクに回収する工程から、硫酸を製品タンクに回
収する工程への切換えを理想的なタイミングで実行可能
となった。また、表1及び表2に示した通り、回収硫酸
の硫酸濃度をその都度滴定法、及び超音波式硫酸濃
度計の二つの方法で測定したが、これらの値はほとんど
差がなかった。従って、超音波式硫酸濃度計を用いて硫
酸濃度を正確に測定し得ることが確認された。
明らかなように、本発明装置により廃硫酸の精製処理を
実施した場合には、製品タンク内の精製硫酸は、12回
の測定の平均値がほぼ96wt%であり、標準偏差は
0.095%(滴定法による測定)と極めて小さかっ
た。一方、比較例装置での平均値は96wt%に達して
おらず、しかも標準偏差は本発明装置と比べて3.4〜
5.2倍も大きく、本発明装置で得られる硫酸濃度は、
比較例装置(即ち従来装置)で得られる硫酸の濃度より
非常にバラツキが小さいことが分かり、本発明装置では
安定した品質の製品硫酸が回収可能であることが分か
る。これは従来装置では蒸留工程において、水分や不純
物を含む凝縮液をドレンタンクに回収する工程から、硫
酸を製品タンクに回収する工程への切換えの基準となる
廃硫酸の硫酸濃度を測定を推算で行っており、装置内へ
の僅かな空気の侵入や温度計、圧力計の測定誤差が硫酸
濃度推算値の誤差となり、上記切換えのタイミングが合
わなくなるものと考えられる。これに対し本発明装置で
は、蒸留塔内の廃硫酸の硫酸濃度を直接測定し得る構成
としたことにより、従来装置での測定誤差が無くなり或
いは極めて小さくなり、水分や不純物を含む凝縮液をド
レンタンクに回収する工程から、硫酸を製品タンクに回
収する工程への切換えを理想的なタイミングで実行可能
となった。また、表1及び表2に示した通り、回収硫酸
の硫酸濃度をその都度滴定法、及び超音波式硫酸濃
度計の二つの方法で測定したが、これらの値はほとんど
差がなかった。従って、超音波式硫酸濃度計を用いて硫
酸濃度を正確に測定し得ることが確認された。
【0043】(他の実施例)次に、本発明の廃硫酸精製
装置の別な実施例について説明する。この実施例での廃
硫酸精製装置は、図1に示す先の実施例での装置1と同
様の構成要素を備えて構成され、蒸留塔2の充填層11
より上部と凝縮器3およびそれらを接続する管路17と
を石英ガラスによって形成したことを特徴とするもので
ある。
装置の別な実施例について説明する。この実施例での廃
硫酸精製装置は、図1に示す先の実施例での装置1と同
様の構成要素を備えて構成され、蒸留塔2の充填層11
より上部と凝縮器3およびそれらを接続する管路17と
を石英ガラスによって形成したことを特徴とするもので
ある。
【0044】常圧蒸留装置では1気圧以上で運転される
ので、硫酸の沸点が高くなくため、装置の材質は石英ガ
ラスに限定されてしまう。ところが、この石英ガラスは
硫酸による腐食と330℃の高温により蒸留塔内に溶出
し、凝縮器内のガラス表面には常に大きな温度差が生じ
るので凝縮器の内表面からSiが溶出する。この結果、
製品硫酸が数十から数百ppbものSiに汚染されるこ
とになり、金属不純物濃度が0.1ppb以下の超高純
度硫酸に精製することは不可能であった。一方、本実施
例の廃硫酸精製装置のように、排気装置5を備えて系内
を減圧条件下として廃硫酸の精製を行う減圧蒸留装置で
は、減圧下で運転するため硫酸の沸点は200℃とな
り、常圧蒸留装置よりは操作温度は低くなる。しかしな
がら従来の減圧蒸留装置において、その主な材料は一般
的に硬質ホウ珪酸ガラス(商品名:パイレックスガラ
ス)が使用されており、上記のように常圧蒸留装置より
は低い温度で運転しても、そのガラス中の成分であるS
i、Na、Bが製品硫酸中に数ppb程度認められ、不
純物濃度が1ppb以下であるような製品硫酸の濃度に
は到達することはできなかった。
ので、硫酸の沸点が高くなくため、装置の材質は石英ガ
ラスに限定されてしまう。ところが、この石英ガラスは
硫酸による腐食と330℃の高温により蒸留塔内に溶出
し、凝縮器内のガラス表面には常に大きな温度差が生じ
るので凝縮器の内表面からSiが溶出する。この結果、
製品硫酸が数十から数百ppbものSiに汚染されるこ
とになり、金属不純物濃度が0.1ppb以下の超高純
度硫酸に精製することは不可能であった。一方、本実施
例の廃硫酸精製装置のように、排気装置5を備えて系内
を減圧条件下として廃硫酸の精製を行う減圧蒸留装置で
は、減圧下で運転するため硫酸の沸点は200℃とな
り、常圧蒸留装置よりは操作温度は低くなる。しかしな
がら従来の減圧蒸留装置において、その主な材料は一般
的に硬質ホウ珪酸ガラス(商品名:パイレックスガラ
ス)が使用されており、上記のように常圧蒸留装置より
は低い温度で運転しても、そのガラス中の成分であるS
i、Na、Bが製品硫酸中に数ppb程度認められ、不
純物濃度が1ppb以下であるような製品硫酸の濃度に
は到達することはできなかった。
【0045】本実施例では、蒸留塔2の充填層11より
上部と凝縮器3およびそれらを接続する管路17とを石
英ガラスによって形成し、減圧蒸留によって廃硫酸の精
製処理を行うことによって、以下の実験例2の結果から
明らかなように、石英ガラス製の減圧蒸留方式廃硫酸精
製装置によって、全ての金属不純物について0.1pp
bレベルの高純度精製硫酸を得ることができる。なお、
石英ガラスにより形成する部分は、少なくとも蒸留塔2
の充填層11より上部と凝縮器3およびそれらを接続す
る管路17とが含まれていれば良く、これらの部分を含
む装置全体を石英ガラスで形成しても良い。以下、本実
施例の効果を実証するための実験例を記す。
上部と凝縮器3およびそれらを接続する管路17とを石
英ガラスによって形成し、減圧蒸留によって廃硫酸の精
製処理を行うことによって、以下の実験例2の結果から
明らかなように、石英ガラス製の減圧蒸留方式廃硫酸精
製装置によって、全ての金属不純物について0.1pp
bレベルの高純度精製硫酸を得ることができる。なお、
石英ガラスにより形成する部分は、少なくとも蒸留塔2
の充填層11より上部と凝縮器3およびそれらを接続す
る管路17とが含まれていれば良く、これらの部分を含
む装置全体を石英ガラスで形成しても良い。以下、本実
施例の効果を実証するための実験例を記す。
【0046】(実験例2) 実験:比較実験 装置材料が石英ガラス製の減圧蒸留方式廃硫酸精製装置
による有効性を実証するための実験として、 (A)装置材料が石英ガラス製の減圧蒸留方式廃硫酸精
製装置(構成は図1の装置と同様である) (B)装置材料が硬質ホウ珪酸ガラス製の減圧蒸留方式
廃硫酸精製装置(構成は図1の装置と同様である) (C)装置材料が石英ガラス製の常圧蒸留方式廃硫酸精
製装置(図1の減圧蒸留装置から真空排気装置とミスト
セパレータを省いた装置)の3種類の装置を用いて廃硫
酸精製処理を行った。使用した装置の概略仕様は下記の
通りである。 ・処理量(製品硫酸処理速度) 50ml/分 ・回収率 95% ・硫酸濃度 入口:90wt% 出口:96wt% ・消費電力(設備電力) 最大15kW ・真空装置 方式:ドライポンプ 到達真空度:10Torr ・原料硫酸 a)硫酸90wt%溶液 b)硫酸・過酸化水素水溶液 (H2SO4 90wt%, H2O2 3wt%)
による有効性を実証するための実験として、 (A)装置材料が石英ガラス製の減圧蒸留方式廃硫酸精
製装置(構成は図1の装置と同様である) (B)装置材料が硬質ホウ珪酸ガラス製の減圧蒸留方式
廃硫酸精製装置(構成は図1の装置と同様である) (C)装置材料が石英ガラス製の常圧蒸留方式廃硫酸精
製装置(図1の減圧蒸留装置から真空排気装置とミスト
セパレータを省いた装置)の3種類の装置を用いて廃硫
酸精製処理を行った。使用した装置の概略仕様は下記の
通りである。 ・処理量(製品硫酸処理速度) 50ml/分 ・回収率 95% ・硫酸濃度 入口:90wt% 出口:96wt% ・消費電力(設備電力) 最大15kW ・真空装置 方式:ドライポンプ 到達真空度:10Torr ・原料硫酸 a)硫酸90wt%溶液 b)硫酸・過酸化水素水溶液 (H2SO4 90wt%, H2O2 3wt%)
【0047】これら装置のうち(A)と(B)の2種類
の実験は図1に示す構成の装置と同様に行い、(C)の
常圧蒸留方式による廃硫酸精製装置は図1の装置から真
空ポンプ30とミストセパレータ32を取り除き常圧下
で行った。(A)〜(C)の装置で行った90wt%の
硫酸溶液の精製処理により得られた製品硫酸中の金属分
析結果を表3に示す。なお、金属成分の分析はICP発
光分析により行った。
の実験は図1に示す構成の装置と同様に行い、(C)の
常圧蒸留方式による廃硫酸精製装置は図1の装置から真
空ポンプ30とミストセパレータ32を取り除き常圧下
で行った。(A)〜(C)の装置で行った90wt%の
硫酸溶液の精製処理により得られた製品硫酸中の金属分
析結果を表3に示す。なお、金属成分の分析はICP発
光分析により行った。
【0048】
【表3】
【0049】表3の結果から、石英ガラス製の減圧蒸留
方式廃硫酸精製装置:装置(A)により得られた製品硫
酸は、全ての金属不純物について0.1ppbレベルを
達成できることがわかる。硬質ホウ珪酸ガラス製の減圧
蒸留方式廃硫酸精製装置:装置(B)により得られた製
品硫酸については、硬質ホウ珪酸ガラスの構成元素であ
るNa,Si,Bが検出されたことがわかる。その他の
成分については0.1ppbレベルを達成することがで
きた。一方、石英ガラス製の常圧蒸留方式の廃硫酸精製
装置:装置(C)により得られた製品硫酸については石
英ガラスの構成材料であるSiが230ppbも検出さ
れた。その他の金属不純物は装置(A)、装置(B)と
同様0.1ppbレベルを達成することができた。この
結果から、装置の材質及び運転方式(減圧と常圧)にか
かわらず蒸留法による廃硫酸の精製により、装置の材質
(ガラス)成分(Na,Si,B)以外の金属不純物に
ついては完全に分離できることが確認された。また、装
置の材質のガラス成分であるSiの溶出量を比較する
と、明らかに減圧方式による廃硫酸精製処理法が有利で
あり、最も高純度の製品硫酸は装置(A)から得られた
ことから、石英ガラス製の廃硫酸精製装置が最も有効で
あることがわかる。次に、廃硫酸蒸留精製を行うための
沸騰温度(減圧蒸留の場合は約200℃、常圧蒸留の場
合は約330℃)により、蒸留塔2の材料、即ち石英ガ
ラス及び硬質ホウ珪酸ガラスの構成元素がどの程度溶出
するかを実験2により検討した。
方式廃硫酸精製装置:装置(A)により得られた製品硫
酸は、全ての金属不純物について0.1ppbレベルを
達成できることがわかる。硬質ホウ珪酸ガラス製の減圧
蒸留方式廃硫酸精製装置:装置(B)により得られた製
品硫酸については、硬質ホウ珪酸ガラスの構成元素であ
るNa,Si,Bが検出されたことがわかる。その他の
成分については0.1ppbレベルを達成することがで
きた。一方、石英ガラス製の常圧蒸留方式の廃硫酸精製
装置:装置(C)により得られた製品硫酸については石
英ガラスの構成材料であるSiが230ppbも検出さ
れた。その他の金属不純物は装置(A)、装置(B)と
同様0.1ppbレベルを達成することができた。この
結果から、装置の材質及び運転方式(減圧と常圧)にか
かわらず蒸留法による廃硫酸の精製により、装置の材質
(ガラス)成分(Na,Si,B)以外の金属不純物に
ついては完全に分離できることが確認された。また、装
置の材質のガラス成分であるSiの溶出量を比較する
と、明らかに減圧方式による廃硫酸精製処理法が有利で
あり、最も高純度の製品硫酸は装置(A)から得られた
ことから、石英ガラス製の廃硫酸精製装置が最も有効で
あることがわかる。次に、廃硫酸蒸留精製を行うための
沸騰温度(減圧蒸留の場合は約200℃、常圧蒸留の場
合は約330℃)により、蒸留塔2の材料、即ち石英ガ
ラス及び硬質ホウ珪酸ガラスの構成元素がどの程度溶出
するかを実験2により検討した。
【0050】実験 この実験に使用した装置は、前述した 装置(A):減圧石英ガラス装置(沸騰温度約200℃) 装置(B):減圧パイレックス装置(沸騰温度約200℃) 装置(C):常圧石英ガラス装置(沸騰温度約330℃) を使用し図1に示した系で精製処理実験を行い、次に蒸
留塔内に濃縮された硫酸中に含まれる金属成分をそれぞ
れIPC発光分析法で分析した。分析対象成分はガラス
の構成成分であるNa,B,Si、標準物質のLiであ
る。本実験で使用した廃硫酸溶液は、関東化学社製の電
子工業用硫酸に分析値の内部標準に使用するためのLi
を添加(46ppb)し、それ以外の金属成分は全て1
ppb以下に調製した。使用した廃硫酸溶液中の金属濃
度を表4に示す。
留塔内に濃縮された硫酸中に含まれる金属成分をそれぞ
れIPC発光分析法で分析した。分析対象成分はガラス
の構成成分であるNa,B,Si、標準物質のLiであ
る。本実験で使用した廃硫酸溶液は、関東化学社製の電
子工業用硫酸に分析値の内部標準に使用するためのLi
を添加(46ppb)し、それ以外の金属成分は全て1
ppb以下に調製した。使用した廃硫酸溶液中の金属濃
度を表4に示す。
【0051】
【表4】
【0052】上記硫酸溶液60kgを蒸留精製し、蒸留
塔内に残った6kgの硫酸中に含まれる前記した金属成
分を分析した。この分析結果を表5に示した。また、そ
れぞれの各分析値を標準物質であるLiの値で割った値
を示し、これは濃縮率の違いによるガラスからの金属成
分の溶出量の影響を無視するために求めた。
塔内に残った6kgの硫酸中に含まれる前記した金属成
分を分析した。この分析結果を表5に示した。また、そ
れぞれの各分析値を標準物質であるLiの値で割った値
を示し、これは濃縮率の違いによるガラスからの金属成
分の溶出量の影響を無視するために求めた。
【0053】
【表5】
【0054】この実験結果から、装置(C)の石英ガラ
ス製の常圧方式廃硫酸精製装置の蒸留塔内に多量のSi
が溶出してくることがわかる。そしてこの装置(C)の
Siの溶出量は、硬質ホウ珪酸ガラス(パイレックス)
製減圧方式廃硫酸精製装置(B)の蒸留塔内のSi溶出
量の14.5倍、石英ガラス製減圧方式廃硫酸精製装置
(A)の蒸留塔内のSi溶出量の57.2倍ものSiが
溶出されることがわかった。これは常圧蒸留が約330
℃の高温で行われるためと推測できる。また、Si以外
の金属成分は蒸留により完全に分離されることも明らか
になった。さらに、硬質ホウ珪酸ガラス(パイレック
ス)製の廃硫酸精製装置[装置(B)]を用いた実験で
は、Siの溶出以外にNa,Bも溶出することが示され
た。石英ガラス製減圧蒸留方式廃硫酸精製装置(A)が
金属成分の溶出が最も少ないことがわかった。このこと
から、石英ガラス製の常圧蒸留方式の廃硫酸精製方法で
は、処理温度が高くなることから蒸留塔内から石英ガラ
スが多量に溶出してしまうので蒸留塔の肉厚が減少する
ため必然的に蒸留塔の使用交換周期が早くなる欠点があ
ることも明らかになった。
ス製の常圧方式廃硫酸精製装置の蒸留塔内に多量のSi
が溶出してくることがわかる。そしてこの装置(C)の
Siの溶出量は、硬質ホウ珪酸ガラス(パイレックス)
製減圧方式廃硫酸精製装置(B)の蒸留塔内のSi溶出
量の14.5倍、石英ガラス製減圧方式廃硫酸精製装置
(A)の蒸留塔内のSi溶出量の57.2倍ものSiが
溶出されることがわかった。これは常圧蒸留が約330
℃の高温で行われるためと推測できる。また、Si以外
の金属成分は蒸留により完全に分離されることも明らか
になった。さらに、硬質ホウ珪酸ガラス(パイレック
ス)製の廃硫酸精製装置[装置(B)]を用いた実験で
は、Siの溶出以外にNa,Bも溶出することが示され
た。石英ガラス製減圧蒸留方式廃硫酸精製装置(A)が
金属成分の溶出が最も少ないことがわかった。このこと
から、石英ガラス製の常圧蒸留方式の廃硫酸精製方法で
は、処理温度が高くなることから蒸留塔内から石英ガラ
スが多量に溶出してしまうので蒸留塔の肉厚が減少する
ため必然的に蒸留塔の使用交換周期が早くなる欠点があ
ることも明らかになった。
【0055】以上の実験及び実験から廃硫酸の蒸留
精製装置では、次のようなことがわかった。 (1)減圧方式、常圧方式との比較では、常圧方式の方
が精製製品にガラス成分元素であるSiが混入する量が
極めて多いことがわかった。これは沸騰温度が高いこと
によりSi溶出が促進されるものと考えられる。 (2)減圧方式を採用した場合の蒸留塔の材料が石英ガ
ラスの場合とパイレックスガラスの場合の比較では、パ
イレックスガラスの方が製品硫酸中にガラス成分元素S
i,B,Naが混入してくる量が多いことがわかった。 (3)蒸留塔に供給した廃硫酸中に含まれる金属成分
は、蒸留することによって精製製品に含有せず、殆ど分
離して蒸留塔内に残存することがわかった。 (4)以上のことから精製製品に含有するガラス成分元
素の混入は、沸騰により気化した硫酸蒸気の温度により
蒸留塔上部(充填層より上方)、さらには凝縮器に至る
管路が高温に加熱されてガラス成分元素が溶出同伴され
るものと判断される。そこで該部に溶出の少ない石英ガ
ラスを使用することが望ましい。 このようなことから、廃硫酸の精製蒸留装置として、製
品に金属成分の混入を防ぐため、減圧蒸留装置とす
る、蒸留塔は少なくとも蒸留塔中間に配した充填層に
より上部、及び該部と連通する凝縮器、これらを連結す
る管路に石英ガラスを使用することとした。
精製装置では、次のようなことがわかった。 (1)減圧方式、常圧方式との比較では、常圧方式の方
が精製製品にガラス成分元素であるSiが混入する量が
極めて多いことがわかった。これは沸騰温度が高いこと
によりSi溶出が促進されるものと考えられる。 (2)減圧方式を採用した場合の蒸留塔の材料が石英ガ
ラスの場合とパイレックスガラスの場合の比較では、パ
イレックスガラスの方が製品硫酸中にガラス成分元素S
i,B,Naが混入してくる量が多いことがわかった。 (3)蒸留塔に供給した廃硫酸中に含まれる金属成分
は、蒸留することによって精製製品に含有せず、殆ど分
離して蒸留塔内に残存することがわかった。 (4)以上のことから精製製品に含有するガラス成分元
素の混入は、沸騰により気化した硫酸蒸気の温度により
蒸留塔上部(充填層より上方)、さらには凝縮器に至る
管路が高温に加熱されてガラス成分元素が溶出同伴され
るものと判断される。そこで該部に溶出の少ない石英ガ
ラスを使用することが望ましい。 このようなことから、廃硫酸の精製蒸留装置として、製
品に金属成分の混入を防ぐため、減圧蒸留装置とす
る、蒸留塔は少なくとも蒸留塔中間に配した充填層に
より上部、及び該部と連通する凝縮器、これらを連結す
る管路に石英ガラスを使用することとした。
【0056】実験 この実験で使用した装置は図1の装置の構成と変わら
ず、装置の蒸留塔2の充填層11より上部、配管17及
び凝縮器3の材料を石英ガラス製とし、それ以外は硬質
ホウ珪酸ガラスで構成したものである。そして、その処
理として減圧方式を採用して実験した。
ず、装置の蒸留塔2の充填層11より上部、配管17及
び凝縮器3の材料を石英ガラス製とし、それ以外は硬質
ホウ珪酸ガラスで構成したものである。そして、その処
理として減圧方式を採用して実験した。
【0057】上記の装置による廃硫酸の精製処理により
得られた製品硫酸を実験と同様に分析したところ、ガ
ラスの構成材料であるNaやSiは0.5wtppb以
下で0.1wtppbレベルを達成し得、装置(A)の
全部石英ガラス製の廃硫酸精製装置で精製された硫酸と
同様の結果を得ることができた。これを表6に示す。
得られた製品硫酸を実験と同様に分析したところ、ガ
ラスの構成材料であるNaやSiは0.5wtppb以
下で0.1wtppbレベルを達成し得、装置(A)の
全部石英ガラス製の廃硫酸精製装置で精製された硫酸と
同様の結果を得ることができた。これを表6に示す。
【0058】
【表6】
【0059】以上のように、本発明の減圧蒸留方式廃硫
酸精製装置では少なくとも蒸留塔の充填層より上部、凝
縮器及びこれらを連結する配管を石英ガラス製にすれ
ば、製品硫酸中の金属不純物成分を全て0.1ppbレ
ベルに抑えることが可能となる。また、本発明の装置を
用いて廃硫酸を精製すれば全体を石英ガラス製とした減
圧蒸留方式廃硫酸精製装置よりも装置自体の大幅なコス
ト低減となる。
酸精製装置では少なくとも蒸留塔の充填層より上部、凝
縮器及びこれらを連結する配管を石英ガラス製にすれ
ば、製品硫酸中の金属不純物成分を全て0.1ppbレ
ベルに抑えることが可能となる。また、本発明の装置を
用いて廃硫酸を精製すれば全体を石英ガラス製とした減
圧蒸留方式廃硫酸精製装置よりも装置自体の大幅なコス
ト低減となる。
【0060】実験 次に、本発明装置の利用実験を示す。ウエハーの洗浄や
フォトレジストの剥離工程などで有機物を除去するため
に濃硫酸に過酸化水素を添加し、100℃以上の高温に
加熱した硫酸溶液で処理を行う硫酸に過酸化水素を添加
し、100℃以上の高温に加熱した硫酸溶液で処理を行
うSPM洗浄法が用いられている。このSPM洗浄法で
使用した後の廃硫酸の濃度は硫酸60〜80%、過酸化
水素0.1〜5.0%、そのほか水などの混合液であ
る。硫酸に過酸化水素が加わることにより酸化作用が増
加されるので、ガラス内表面からの金属成分の溶出量が
増加すると考えられるのでそのガラス内表面からの金属
溶出の影響確認実験を行った。この実験に使用した廃硫
酸溶液は、試薬特級の硫酸に、過酸化水素、超純水を加
え、硫酸90wt%、過酸化水素3wt%の溶液を調製
したものである。上記の廃硫酸溶液を図1に示した蒸留
塔2の充填層11より上部、凝縮器3およびこれらを連
結する管路17を石英ガラス製とし、他部を硬質ホウ珪
酸ガラスとして構成した減圧蒸留方式の廃硫酸精製装置
を使用して製品硫酸を得た。その製品硫酸の分析結果を
表7に示す。
フォトレジストの剥離工程などで有機物を除去するため
に濃硫酸に過酸化水素を添加し、100℃以上の高温に
加熱した硫酸溶液で処理を行う硫酸に過酸化水素を添加
し、100℃以上の高温に加熱した硫酸溶液で処理を行
うSPM洗浄法が用いられている。このSPM洗浄法で
使用した後の廃硫酸の濃度は硫酸60〜80%、過酸化
水素0.1〜5.0%、そのほか水などの混合液であ
る。硫酸に過酸化水素が加わることにより酸化作用が増
加されるので、ガラス内表面からの金属成分の溶出量が
増加すると考えられるのでそのガラス内表面からの金属
溶出の影響確認実験を行った。この実験に使用した廃硫
酸溶液は、試薬特級の硫酸に、過酸化水素、超純水を加
え、硫酸90wt%、過酸化水素3wt%の溶液を調製
したものである。上記の廃硫酸溶液を図1に示した蒸留
塔2の充填層11より上部、凝縮器3およびこれらを連
結する管路17を石英ガラス製とし、他部を硬質ホウ珪
酸ガラスとして構成した減圧蒸留方式の廃硫酸精製装置
を使用して製品硫酸を得た。その製品硫酸の分析結果を
表7に示す。
【0061】
【表7】
【0062】上記実験結果から、SPM洗浄法で使用さ
れた廃硫酸溶液は、本実施例での要部を石英ガラスとし
た蒸留精製装置で減圧蒸留方式により精製するならば、
原料硫酸中に過酸化水素が数パーセント混入していたと
しても製品硫酸中の不純物濃度が0.1ppbレベルの
高純度精製硫酸に精製できることが確認された。即ち、
SPM洗浄法により排出された過酸化水素が3%程度含
まれる廃硫酸溶液を精製する場合、本実施例の蒸留精製
装置で減圧蒸留方式によれば高純度の製品硫酸が得ら
れ、過酸化水素が添加含有されていることによる精製製
品硫酸への影響は少ないことが判明した。
れた廃硫酸溶液は、本実施例での要部を石英ガラスとし
た蒸留精製装置で減圧蒸留方式により精製するならば、
原料硫酸中に過酸化水素が数パーセント混入していたと
しても製品硫酸中の不純物濃度が0.1ppbレベルの
高純度精製硫酸に精製できることが確認された。即ち、
SPM洗浄法により排出された過酸化水素が3%程度含
まれる廃硫酸溶液を精製する場合、本実施例の蒸留精製
装置で減圧蒸留方式によれば高純度の製品硫酸が得ら
れ、過酸化水素が添加含有されていることによる精製製
品硫酸への影響は少ないことが判明した。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
蒸留塔内の廃硫酸の硫酸濃度を測定するための硫酸濃度
測定手段を設けた構成としたことにより、蒸留塔内の廃
硫酸の硫酸濃度を直接的にしかも正確に測定することが
できる。また、その測定値を制御手段に入力して、予め
設定して記憶させておいた硫酸濃度値(基準値)と比較
することによって装置の運転を制御する制御手段を設け
た構成としたことによって、従来より高純度で品質の一
定した製品硫酸を安定生産することができる。また、こ
のような硫酸濃度の測定と、運転状態の制御とを行うこ
とにより、装置の自動運転が可能となる。また、硫酸濃
度測定手段によって蒸留塔内の廃硫酸の硫酸濃度を直接
的にしかも正確に測定し得るので、従来蒸留塔内の圧力
と液温を用いた煩雑な気液平衡計算が不要となり、作業
効率が向上する。また該硫酸濃度を推算によって求める
場合には、圧力の変動などによって測定誤差が生じて水
分や不純物を含む凝縮液をドレンタンクに回収する工程
から、硫酸を製品タンクに回収する工程に切換えるタイ
ミングがずれるのに対し、本発明では廃硫酸の硫酸濃度
を直接測定することによって測定誤差が無くなり或いは
極めて小さくなり、水分や不純物を含む凝縮液をドレン
タンクに回収する工程から、硫酸を製品タンクに回収す
る工程への切換えを理想的なタイミングで実行可能とな
り、繰り返し操作を行う際にも製品硫酸の硫酸濃度のバ
ラツキが極めて小さくなり、かつ硫酸の回収率も良好と
なる。さらに、廃硫酸精製装置の少なくとも蒸留塔上部
と凝縮器とそれらを連結した管路との各部を石英ガラス
によって形成し、この装置により減圧蒸留方式で廃硫酸
の精製処理を行うことにより、蒸留塔上部と凝縮器およ
びそれらを接続する管路に硫酸蒸気が接触してもそれら
の各部から不純物が溶出されるのが防止でき、不純物で
ある金属元素の含有量が0.1ppbレベルの高純度の
精製硫酸が得られる。
蒸留塔内の廃硫酸の硫酸濃度を測定するための硫酸濃度
測定手段を設けた構成としたことにより、蒸留塔内の廃
硫酸の硫酸濃度を直接的にしかも正確に測定することが
できる。また、その測定値を制御手段に入力して、予め
設定して記憶させておいた硫酸濃度値(基準値)と比較
することによって装置の運転を制御する制御手段を設け
た構成としたことによって、従来より高純度で品質の一
定した製品硫酸を安定生産することができる。また、こ
のような硫酸濃度の測定と、運転状態の制御とを行うこ
とにより、装置の自動運転が可能となる。また、硫酸濃
度測定手段によって蒸留塔内の廃硫酸の硫酸濃度を直接
的にしかも正確に測定し得るので、従来蒸留塔内の圧力
と液温を用いた煩雑な気液平衡計算が不要となり、作業
効率が向上する。また該硫酸濃度を推算によって求める
場合には、圧力の変動などによって測定誤差が生じて水
分や不純物を含む凝縮液をドレンタンクに回収する工程
から、硫酸を製品タンクに回収する工程に切換えるタイ
ミングがずれるのに対し、本発明では廃硫酸の硫酸濃度
を直接測定することによって測定誤差が無くなり或いは
極めて小さくなり、水分や不純物を含む凝縮液をドレン
タンクに回収する工程から、硫酸を製品タンクに回収す
る工程への切換えを理想的なタイミングで実行可能とな
り、繰り返し操作を行う際にも製品硫酸の硫酸濃度のバ
ラツキが極めて小さくなり、かつ硫酸の回収率も良好と
なる。さらに、廃硫酸精製装置の少なくとも蒸留塔上部
と凝縮器とそれらを連結した管路との各部を石英ガラス
によって形成し、この装置により減圧蒸留方式で廃硫酸
の精製処理を行うことにより、蒸留塔上部と凝縮器およ
びそれらを接続する管路に硫酸蒸気が接触してもそれら
の各部から不純物が溶出されるのが防止でき、不純物で
ある金属元素の含有量が0.1ppbレベルの高純度の
精製硫酸が得られる。
【図1】図1は本発明の廃硫酸精製装置の一実施例を示
す構成図である。
す構成図である。
【図2】図2は従来の廃硫酸精製における硫酸濃度の推
算に使用される気液平衡曲線を例示するグラフである。
算に使用される気液平衡曲線を例示するグラフである。
1……廃硫酸精製装置、2……蒸留塔、3……凝縮器、
4……凝縮液分配装置、5……排気装置、6……廃硫
酸、7……測定用タンク(硫酸濃度測定部)、8……硫
酸濃度測定手段、9……制御手段、10……加熱用ヒー
タ、16……循環管路、21……製品タンク、22……
ドレンタンク、40……製品硫酸、47……冷却器、4
8……送液ポンプ、50……硫酸濃度測定計。
4……凝縮液分配装置、5……排気装置、6……廃硫
酸、7……測定用タンク(硫酸濃度測定部)、8……硫
酸濃度測定手段、9……制御手段、10……加熱用ヒー
タ、16……循環管路、21……製品タンク、22……
ドレンタンク、40……製品硫酸、47……冷却器、4
8……送液ポンプ、50……硫酸濃度測定計。
Claims (14)
- 【請求項1】 廃硫酸を収容する蒸留塔と、該蒸留塔に
収容された廃硫酸を加熱する加熱手段と、該蒸留塔の上
部に配した充填層を介して該蒸留塔から導出された各成
分の蒸気を冷却凝縮する凝縮器とを備えた廃硫酸精製装
置において、 上記蒸留塔内の廃硫酸を導出し、該廃硫酸を冷却する冷
却部と廃硫酸濃度測定部を経て該蒸留塔内に返送するよ
うに設けられた循環管路と、上記廃硫酸濃度測定部に硫
酸濃度検知器とを備えた硫酸濃度測定手段を設けたこと
を特徴とする廃硫酸精製装置。 - 【請求項2】 上記凝縮器に、凝縮した液体を該凝縮器
外に導出してドレンタンクと製品タンクとのいずれかに
供給する凝縮液分配装置を設けたことを特徴とする請求
項1の廃硫酸精製装置。 - 【請求項3】 上記硫酸濃度測定手段の上記循環管路に
廃硫酸を強制流通させるポンプとを設けたことを特徴と
する請求項1または2の廃硫酸精製装置。 - 【請求項4】 上記硫酸濃度検知器が、超音波の伝搬速
度の変化によって硫酸濃度を検知する超音波濃度計であ
ることを特徴とする請求項1から3のいずれかの廃硫酸
精製装置。 - 【請求項5】 上記蒸留塔の内部及び凝縮器の内部を減
圧状態とする排気装置を備えたことを特徴とする請求項
1から4のいずれかの廃硫酸精製装置。 - 【請求項6】 少なくとも充填層より上部の蒸留塔と凝
縮器とそれらをつなぐ管路との各部を石英ガラスによっ
て形成したことを特徴とする請求項5の廃硫酸精製装
置。 - 【請求項7】 廃硫酸を収容する蒸留塔と、該蒸留塔に
収容された廃硫酸を加熱する加熱手段と、該蒸留塔の上
部に配した充填層を介して該蒸留塔から導出された各成
分の蒸気を冷却凝縮する凝縮器とを備えた廃硫酸精製装
置において、 上記蒸留塔内の廃硫酸を導出し、該廃硫酸を冷却する冷
却部と廃硫酸濃度測定部を経て該蒸留塔内に返送するよ
うに設けられた循環管路と、上記廃硫酸濃度測定部に硫
酸濃度検知器とを備えた硫酸濃度測定手段と、 上記凝縮器に設けられ、凝縮した液体を該凝縮器外に導
出してドレンタンクと製品タンクとのいずれかに供給す
る凝縮液分配装置と、 該硫酸濃度測定手段によって測定された廃硫酸の硫酸濃
度に基づいて、上記加熱手段の廃硫酸加熱を制御して蒸
留塔内の廃硫酸の温度を調節するとともに、該凝縮液分
配装置の凝縮液の供給方向を切換え制御する制御手段と
を備えたことを特徴とする廃硫酸精製装置。 - 【請求項8】 上記硫酸濃度測定手段の上記循環管路に
廃硫酸を強制流通させるポンプとを設けたことを特徴と
する請求項7の廃硫酸精製装置。 - 【請求項9】 上記硫酸濃度検知器が、超音波の伝搬速
度の変化によって硫酸濃度を検知する超音波濃度計であ
ることを特徴とする請求項7または8の廃硫酸精製装
置。 - 【請求項10】 上記蒸留塔の内部及び凝縮器の内部を
減圧状態とする排気装置を備えたことを特徴とする請求
項7から9のいずれかの廃硫酸精製装置。 - 【請求項11】 少なくとも充填層より上部の蒸留塔と
凝縮器とそれらをつなぐ管路との各部を石英ガラスによ
って形成したことを特徴とする請求項10の廃硫酸精製
装置。 - 【請求項12】 加熱手段を有する蒸留塔内に収容され
た廃硫酸を加熱し、該蒸留塔から導出する気相を凝縮器
内で冷却して凝縮液化せしめ、この凝縮液から精製硫酸
を生産する廃硫酸精製方法において、 上記蒸留塔内の廃硫酸を導出し該廃硫酸を冷却する冷却
部と硫酸濃度検知器が配設された廃硫酸濃度測定部を経
て該蒸留塔内に返送するように設けられた循環管路を通
して該廃硫酸を循環させるとともに、該廃硫酸濃度測定
部で廃硫酸の硫酸濃度を測定し、 この廃硫酸の硫酸濃度の測定結果を制御手段に入力し
て、予め設定しておいた廃硫酸の硫酸濃度と比較し、測
定した硫酸濃度が上記予め設定された硫酸濃度と等しく
なった時点で廃硫酸の温度を予め設定された廃硫酸蒸留
温度となるように上記加熱手段による廃硫酸の加熱温度
を制御し、かつ上記凝縮器で液化した凝縮液を該凝縮器
外に導出してドレンタンクと製品タンクとのいずれかに
供給する凝縮液分配装置の凝縮液の供給方向を切換え制
御することを特徴とする廃硫酸精製方法。 - 【請求項13】 硫酸濃度検知器が、超音波の伝搬速度
の変化によって硫酸濃度を検知する超音波濃度計である
ことを特徴とする請求項12の廃硫酸精製方法。 - 【請求項14】 減圧状態で廃硫酸の精製処理を行うこ
とを特徴とする請求項12または13のいずれかの廃硫
酸精製方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15075295A JPH0891811A (ja) | 1994-07-22 | 1995-06-16 | 廃硫酸精製装置及び精製方法 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17145594 | 1994-07-22 | ||
| JP6-171455 | 1994-07-22 | ||
| JP15075295A JPH0891811A (ja) | 1994-07-22 | 1995-06-16 | 廃硫酸精製装置及び精製方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0891811A true JPH0891811A (ja) | 1996-04-09 |
Family
ID=26480244
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15075295A Withdrawn JPH0891811A (ja) | 1994-07-22 | 1995-06-16 | 廃硫酸精製装置及び精製方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0891811A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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