JPH0892621A - 極低窒素鋼の製造方法 - Google Patents
極低窒素鋼の製造方法Info
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- JPH0892621A JPH0892621A JP25916894A JP25916894A JPH0892621A JP H0892621 A JPH0892621 A JP H0892621A JP 25916894 A JP25916894 A JP 25916894A JP 25916894 A JP25916894 A JP 25916894A JP H0892621 A JPH0892621 A JP H0892621A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 現在の転炉精錬法では達成困難な程度にまで
窒素濃度の低い溶湯を安定して得ることができる、極低
窒素鋼の製造方法を提供する。 【構成】 転炉吹錬で、吹錬全期を通じた最大送酸量を
基準値とした場合、吹錬時の送酸量が前記基準値の30%
以上減少した場合には、式:A=AE −AL 、但し、A
E :転炉炉口開口部の断面積(m2 )、AL :上吹きラ
ンスの横断面積(m2 )、のA(m2 )で表わされる転
炉炉口有効断面積を、式:0.01<A/(〔C〕×qO2)
<0.15、但し、〔C〕:前記吹錬時の溶湯中炭素濃度
( wt.% )、qO2:前記吹錬時の送酸流量(Nm3 /m
in)、を満たすように制御する。
窒素濃度の低い溶湯を安定して得ることができる、極低
窒素鋼の製造方法を提供する。 【構成】 転炉吹錬で、吹錬全期を通じた最大送酸量を
基準値とした場合、吹錬時の送酸量が前記基準値の30%
以上減少した場合には、式:A=AE −AL 、但し、A
E :転炉炉口開口部の断面積(m2 )、AL :上吹きラ
ンスの横断面積(m2 )、のA(m2 )で表わされる転
炉炉口有効断面積を、式:0.01<A/(〔C〕×qO2)
<0.15、但し、〔C〕:前記吹錬時の溶湯中炭素濃度
( wt.% )、qO2:前記吹錬時の送酸流量(Nm3 /m
in)、を満たすように制御する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、転炉型の精錬容器を
用いて行なう溶鉄の精錬方法に関するものであり、特に
鋼材の窒素含有量を極力低下させ、そして、その含有量
の制御を容易に行わしめる精錬方法に関するものであ
る。
用いて行なう溶鉄の精錬方法に関するものであり、特に
鋼材の窒素含有量を極力低下させ、そして、その含有量
の制御を容易に行わしめる精錬方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】製鋼法の発展の歴史に見られるように、
窒素ガスを多量に含む空気を吹錬ガスとして用いた転炉
法や平炉法は、純酸素ガスを吹錬ガスとして高速で溶湯
に吹付け、短時間で吹錬を完了する純酸素転炉法に取っ
て代わられ、鋼材製品の低窒素化が実現された。これ
は、今日の自動車用並びに缶用等、優れた加工性能が要
求される薄板製品の品質向上及び需要拡大に寄与した。
しかし、これら鋼材の製品品質の一層の向上要求によ
り、当該製品の素材に対しても一層の低炭素化及び低窒
素化並びにその安定化が求められるようになっている。
窒素ガスを多量に含む空気を吹錬ガスとして用いた転炉
法や平炉法は、純酸素ガスを吹錬ガスとして高速で溶湯
に吹付け、短時間で吹錬を完了する純酸素転炉法に取っ
て代わられ、鋼材製品の低窒素化が実現された。これ
は、今日の自動車用並びに缶用等、優れた加工性能が要
求される薄板製品の品質向上及び需要拡大に寄与した。
しかし、これら鋼材の製品品質の一層の向上要求によ
り、当該製品の素材に対しても一層の低炭素化及び低窒
素化並びにその安定化が求められるようになっている。
【0003】鋼材の低炭素化のためには、転炉精錬にお
ける複合吹錬技術、及びRH主体の脱ガスのための2次
精錬技術の発展が大きく寄与してきた。即ち、転炉にお
いては、底吹きガスによる攪拌を強化することにより、
Feの酸化損失を増大させずに低炭素濃度まで吹き下げ
ることが可能となった。このように転炉出鋼溶湯の炭素
濃度が低下したことに加えて、脱ガス工程においても、
環流量の増大や大量のガス吹き込みにより脱ガス装置の
脱炭機能が更に向上し、転炉及び脱ガスの一貫工程で炭
素濃度が10ppm以下の極低炭素化が実現されてい
る。
ける複合吹錬技術、及びRH主体の脱ガスのための2次
精錬技術の発展が大きく寄与してきた。即ち、転炉にお
いては、底吹きガスによる攪拌を強化することにより、
Feの酸化損失を増大させずに低炭素濃度まで吹き下げ
ることが可能となった。このように転炉出鋼溶湯の炭素
濃度が低下したことに加えて、脱ガス工程においても、
環流量の増大や大量のガス吹き込みにより脱ガス装置の
脱炭機能が更に向上し、転炉及び脱ガスの一貫工程で炭
素濃度が10ppm以下の極低炭素化が実現されてい
る。
【0004】一方、鋼材の低窒素化要求に対しては、従
来問題とされてきた脱ガス工程や鋳造工程での吸窒対策
の検討が行われてきたものの、その効果は十分とはいえ
ず、未だに複合吹錬工程や脱ガス工程での完全な吸窒防
止技術や脱窒促進技術の向上が望まれている。
来問題とされてきた脱ガス工程や鋳造工程での吸窒対策
の検討が行われてきたものの、その効果は十分とはいえ
ず、未だに複合吹錬工程や脱ガス工程での完全な吸窒防
止技術や脱窒促進技術の向上が望まれている。
【0005】転炉における脱炭工程において、初期溶湯
である溶銑にもともと含有されている窒素は、吹錬初期
段階の高炭素溶湯条件下では、吹錬の進行と共に溶湯か
ら脱窒される傾向にあるが、吹錬中期以降の中炭素溶湯
条件下では、一旦脱窒が進行しなくなり、次いで吹錬末
期の低炭素溶湯条件下では逆に吸窒する傾向を示す。即
ち、転炉吹錬の脱炭工程において極低窒素鋼を溶製する
ためには、吹錬初期での脱窒作用を促進すること、及び
吹錬中期以降における吸窒を抑制ないし防止することが
極めて重要である。特に、吸窒防止技術は極低窒素鋼を
得るためには必須条件である。
である溶銑にもともと含有されている窒素は、吹錬初期
段階の高炭素溶湯条件下では、吹錬の進行と共に溶湯か
ら脱窒される傾向にあるが、吹錬中期以降の中炭素溶湯
条件下では、一旦脱窒が進行しなくなり、次いで吹錬末
期の低炭素溶湯条件下では逆に吸窒する傾向を示す。即
ち、転炉吹錬の脱炭工程において極低窒素鋼を溶製する
ためには、吹錬初期での脱窒作用を促進すること、及び
吹錬中期以降における吸窒を抑制ないし防止することが
極めて重要である。特に、吸窒防止技術は極低窒素鋼を
得るためには必須条件である。
【0006】吹錬末期における溶湯の吸窒機構に関し
て、転炉内溶湯面上方の気相雰囲気条件がこの時期に入
って変化することが考えられる。即ち、吹錬初期から中
期前半にかけては、溶湯中の炭素濃度が高く、吹き込ま
れた酸素ガスは炭素と反応し多量のCOガスが生成す
る。そのため気相雰囲気のガス成分組成としては、CO
ガスあるいは部分的に更に酸化が進んだCO2 ガスを含
むCOガスが殆どを占め、気相雰囲気中の窒素ガス組成
は非常に低く抑えられる。従って、溶湯中の窒素は気相
中へ脱窒する。更に、この時期には、溶湯中の窒素活量
を増大させる炭素の溶湯中濃度が高いこと、及び多量の
COガスが生成し溶湯攪拌が強いことが脱窒反応にとっ
て有利に作用するからである。
て、転炉内溶湯面上方の気相雰囲気条件がこの時期に入
って変化することが考えられる。即ち、吹錬初期から中
期前半にかけては、溶湯中の炭素濃度が高く、吹き込ま
れた酸素ガスは炭素と反応し多量のCOガスが生成す
る。そのため気相雰囲気のガス成分組成としては、CO
ガスあるいは部分的に更に酸化が進んだCO2 ガスを含
むCOガスが殆どを占め、気相雰囲気中の窒素ガス組成
は非常に低く抑えられる。従って、溶湯中の窒素は気相
中へ脱窒する。更に、この時期には、溶湯中の窒素活量
を増大させる炭素の溶湯中濃度が高いこと、及び多量の
COガスが生成し溶湯攪拌が強いことが脱窒反応にとっ
て有利に作用するからである。
【0007】これに対して、吹錬中期後半以降に関して
は、溶湯中の窒素活量を増大させる炭素濃度が低下し、
また界面活性元素である酸素の溶湯中濃度が高くなるた
め、脱窒反応に不利な条件となる。更に、吹錬中に発生
する総ガス量が減少するので前記雰囲気中の窒素ガス濃
度が相対的に高くなる。特に、吹錬の後半においては送
酸流量を脱炭最盛期の1/2以下にも減らすため、気相
中の窒素分圧は単純計算では吹錬初期の2倍以上にもな
る。従って、このような条件下では溶湯からの脱窒を期
待するよりも吸窒を防止する方が得策である。
は、溶湯中の窒素活量を増大させる炭素濃度が低下し、
また界面活性元素である酸素の溶湯中濃度が高くなるた
め、脱窒反応に不利な条件となる。更に、吹錬中に発生
する総ガス量が減少するので前記雰囲気中の窒素ガス濃
度が相対的に高くなる。特に、吹錬の後半においては送
酸流量を脱炭最盛期の1/2以下にも減らすため、気相
中の窒素分圧は単純計算では吹錬初期の2倍以上にもな
る。従って、このような条件下では溶湯からの脱窒を期
待するよりも吸窒を防止する方が得策である。
【0008】このような状況に対して、極低窒素鋼を製
造するために、特開平1−136922号公報には、脱
炭によるガス発生の最盛期を過ぎた後、Arガス等の不
活性ガスを酸素ランスから上方に向けて噴出させること
により、転炉と排ガスフ−ドとの隙間から空気が浸入し
酸素ランスに沿って下降して空気が炉内へ浸入するのを
防止する方法(以下、先行技術1という)が開示されて
いる。また、特開平2−301508号公報には、転炉
吹錬の終了直前に、転炉排ガス回収用フ−ドに不活性ガ
ス、窒素ガス、空気等を導入することにより排ガス量を
確保し、空気の炉内への浸入を防止する方法(以下、先
行技術2という)が開示されている。更に、実公平4−
45号公報には、転炉排ガスの循環経路を設け、入側の
排ガス排出経路中へ連結管を設けてガス発生量の少ない
時期に発生ガスを循環させることによりガス量を確保
し、空気の炉内への浸入を防止する方法(以下、先行技
術3という)が開示されている。
造するために、特開平1−136922号公報には、脱
炭によるガス発生の最盛期を過ぎた後、Arガス等の不
活性ガスを酸素ランスから上方に向けて噴出させること
により、転炉と排ガスフ−ドとの隙間から空気が浸入し
酸素ランスに沿って下降して空気が炉内へ浸入するのを
防止する方法(以下、先行技術1という)が開示されて
いる。また、特開平2−301508号公報には、転炉
吹錬の終了直前に、転炉排ガス回収用フ−ドに不活性ガ
ス、窒素ガス、空気等を導入することにより排ガス量を
確保し、空気の炉内への浸入を防止する方法(以下、先
行技術2という)が開示されている。更に、実公平4−
45号公報には、転炉排ガスの循環経路を設け、入側の
排ガス排出経路中へ連結管を設けてガス発生量の少ない
時期に発生ガスを循環させることによりガス量を確保
し、空気の炉内への浸入を防止する方法(以下、先行技
術3という)が開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、先行技
術1では、吹錬末期における排ガス減少に伴う炉内への
空気浸入を防止するために、高価な不活性ガスを大量に
必要とするため経済的でない。また、先行技術2及び先
行技術3では、それぞれ排ガスフ−ドまたは入側の排ガ
ス排出経路中へ、不活性ガス等からなるガスまたは循環
させた排ガスを導入し、吹錬末期における排ガス減少量
を補償することにより空気の炉内への浸入を防止しよう
とするものであるため、その効果が十分ではない。
術1では、吹錬末期における排ガス減少に伴う炉内への
空気浸入を防止するために、高価な不活性ガスを大量に
必要とするため経済的でない。また、先行技術2及び先
行技術3では、それぞれ排ガスフ−ドまたは入側の排ガ
ス排出経路中へ、不活性ガス等からなるガスまたは循環
させた排ガスを導入し、吹錬末期における排ガス減少量
を補償することにより空気の炉内への浸入を防止しよう
とするものであるため、その効果が十分ではない。
【0010】このように、先行技術1、2及び3はいず
れも炉内への空気の浸入を防止するために、炉内あるい
は排ガスフ−ド等に新たなガスを加えるか、あるいは循
環させた排ガスを加えるかしてガスの量を増加させる方
法に基づいており、ガスを増加させる具体的方法を開示
しているが、それぞれ上述した問題が解決されていな
い。
れも炉内への空気の浸入を防止するために、炉内あるい
は排ガスフ−ド等に新たなガスを加えるか、あるいは循
環させた排ガスを加えるかしてガスの量を増加させる方
法に基づいており、ガスを増加させる具体的方法を開示
しているが、それぞれ上述した問題が解決されていな
い。
【0011】そこで本発明者等は、炉口からの空気浸入
の防止方法として、炉口における発生ガスの流速を適正
値に確保する方法を研究した。転炉の上方にはこれに近
接して排ガスフ−ドが上方に延びて設けられており、吹
錬時の発生ガスはこの排ガスフ−ドを経て処理される。
ところが、転炉と排ガスフ−ドとの接続部の隙間から吸
い込まれてフ−ド内へ浸入した空気の一部は、上吹きラ
ンス近傍での複雑なガス流れの影響を受け、ランス表面
における下降流と共に炉内に巻き込まれる。そして、炉
内の気相雰囲気の窒素分圧を上昇せしめる。炉内へのこ
の空気の巻き込みを防止するには、炉口断面積を小さく
し、炉内からの発生ガスの炉口における流速を適正値に
確保することが有効である。
の防止方法として、炉口における発生ガスの流速を適正
値に確保する方法を研究した。転炉の上方にはこれに近
接して排ガスフ−ドが上方に延びて設けられており、吹
錬時の発生ガスはこの排ガスフ−ドを経て処理される。
ところが、転炉と排ガスフ−ドとの接続部の隙間から吸
い込まれてフ−ド内へ浸入した空気の一部は、上吹きラ
ンス近傍での複雑なガス流れの影響を受け、ランス表面
における下降流と共に炉内に巻き込まれる。そして、炉
内の気相雰囲気の窒素分圧を上昇せしめる。炉内へのこ
の空気の巻き込みを防止するには、炉口断面積を小さく
し、炉内からの発生ガスの炉口における流速を適正値に
確保することが有効である。
【0012】しかしながら、転炉吹錬においては、炉内
からの発生ガスのみでなく、スピッテイングといわれる
溶融鉄の微細粒子やヒュ−ムといわれる溶湯への酸素ガ
ス吹付けによって生じる火点で生成する蒸発鉄(気体状
態の鉄)が、炉口を経由しダストとして集塵される。従
って、炉口断面積を小さくし過ぎると、炉口でのガスの
空塔速度を増大させ、激しいスピッテイングやヒュ−ム
の発生を招き炉外への飛散量を増やしたり、場合によっ
ては炉口にそれらの飛散物が付着・堆積し、炉口詰まり
等の原因になり、安定操業の阻害要因にもなる。
からの発生ガスのみでなく、スピッテイングといわれる
溶融鉄の微細粒子やヒュ−ムといわれる溶湯への酸素ガ
ス吹付けによって生じる火点で生成する蒸発鉄(気体状
態の鉄)が、炉口を経由しダストとして集塵される。従
って、炉口断面積を小さくし過ぎると、炉口でのガスの
空塔速度を増大させ、激しいスピッテイングやヒュ−ム
の発生を招き炉外への飛散量を増やしたり、場合によっ
ては炉口にそれらの飛散物が付着・堆積し、炉口詰まり
等の原因になり、安定操業の阻害要因にもなる。
【0013】更に、炉内からの発生ガス量は、送酸した
酸素ガスが溶湯中の炭素と反応して生成するCOガス
(C+O2 =2CO)になるといった単純な化学量論で
決まるのでなく、溶湯中の炭素濃度の影響も受ける。溶
湯中の炭素濃度が低くなるに従い、脱炭のための酸素効
率は低下し、鉄等の有価金属の酸化にも使われ、しかも
低炭素域では発生ガス量が著しく減少し、炉口における
流速を適正値に確保することが困難となる。
酸素ガスが溶湯中の炭素と反応して生成するCOガス
(C+O2 =2CO)になるといった単純な化学量論で
決まるのでなく、溶湯中の炭素濃度の影響も受ける。溶
湯中の炭素濃度が低くなるに従い、脱炭のための酸素効
率は低下し、鉄等の有価金属の酸化にも使われ、しかも
低炭素域では発生ガス量が著しく減少し、炉口における
流速を適正値に確保することが困難となる。
【0014】従って、この発明の目的は、上述した問題
点を解決し、現在の転炉精錬法では達成困難な程度にま
で窒素濃度の低い溶湯を安定して得ることができる、極
低窒素鋼の製造方法を提供することにある。
点を解決し、現在の転炉精錬法では達成困難な程度にま
で窒素濃度の低い溶湯を安定して得ることができる、極
低窒素鋼の製造方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述した
問題を解決すべく鋭意研究を重ね、次の知見を得た。転
炉での吹錬過程において、脱炭が進行し送酸流量を低下
させると、前述したように転炉炉口から排出される発生
ガス量が低下し、炉口から炉内へ浸入する空気量の増大
が問題となる。そこで、極低窒素鋼を製造するためには
この浸入空気による溶湯の吸窒を防止しなければならな
い。この炉口から炉内へ空気が浸入する条件は、炉内か
ら発生するガス量が低下した場合、この発生ガスが現実
に通過する転炉の炉口断面積(以下、転炉炉口有効断面
積という)を小さくし、炉口における発生ガスの流速を
確保すること、更に溶湯中の炭素濃度に応じて転炉炉口
有効断面積を調整することにより安定して極低窒素鋼を
溶製することが可能となる。
問題を解決すべく鋭意研究を重ね、次の知見を得た。転
炉での吹錬過程において、脱炭が進行し送酸流量を低下
させると、前述したように転炉炉口から排出される発生
ガス量が低下し、炉口から炉内へ浸入する空気量の増大
が問題となる。そこで、極低窒素鋼を製造するためには
この浸入空気による溶湯の吸窒を防止しなければならな
い。この炉口から炉内へ空気が浸入する条件は、炉内か
ら発生するガス量が低下した場合、この発生ガスが現実
に通過する転炉の炉口断面積(以下、転炉炉口有効断面
積という)を小さくし、炉口における発生ガスの流速を
確保すること、更に溶湯中の炭素濃度に応じて転炉炉口
有効断面積を調整することにより安定して極低窒素鋼を
溶製することが可能となる。
【0016】この発明は、上記知見に基づいてなされた
ものであって、転炉を用い酸素を上吹きランスより送酸
する溶鉄の吹錬において、全吹錬期間を通じた最大送酸
量を基準値とした場合、吹錬時の送酸量が前記基準値の
30%以上減少した場合には、下記(1)式: A=AE −AL --------(1) 但し、AE :転炉炉口開口部の断面積(m2 )、 AL :上吹きランスの横断面積(m2 ) のA(m2 )で表わされる転炉炉口有効断面積を、下記
(2)式: 0.01<A/(〔C〕×qO2)<0.15 -------(2) 但し、〔C〕:前記吹錬時の溶湯中炭素濃度( wt.%
)、 qO2:前記吹錬時の送酸流量(Nm3 /min)、 を満たすように制御することに特徴を有するものであ
る。
ものであって、転炉を用い酸素を上吹きランスより送酸
する溶鉄の吹錬において、全吹錬期間を通じた最大送酸
量を基準値とした場合、吹錬時の送酸量が前記基準値の
30%以上減少した場合には、下記(1)式: A=AE −AL --------(1) 但し、AE :転炉炉口開口部の断面積(m2 )、 AL :上吹きランスの横断面積(m2 ) のA(m2 )で表わされる転炉炉口有効断面積を、下記
(2)式: 0.01<A/(〔C〕×qO2)<0.15 -------(2) 但し、〔C〕:前記吹錬時の溶湯中炭素濃度( wt.%
)、 qO2:前記吹錬時の送酸流量(Nm3 /min)、 を満たすように制御することに特徴を有するものであ
る。
【0017】
【作用】この発明においては、炉内からの発生ガス量が
減少した場合、発生ガスが通過する炉口の断面積を実質
的に狭くするので、発生ガス量の減少にもかかわらず炉
口部における発生ガスの流速は低下せず、従って、炉内
への空気の浸入が防止される。
減少した場合、発生ガスが通過する炉口の断面積を実質
的に狭くするので、発生ガス量の減少にもかかわらず炉
口部における発生ガスの流速は低下せず、従って、炉内
への空気の浸入が防止される。
【0018】本発明者等は、転炉内への上記のような空
気浸入の防止条件を見出すため、吹錬時の送酸流量(q
O2)と溶湯中炭素濃度(〔C〕)との積に注目し、これ
に対する転炉炉口有効断面積(A)の比:A/(〔C〕
×qO2)をパラメ−タとして、炉口からの空気の浸入、
吹錬時の溶湯による吸窒機構、及び吹錬時の発生ガス量
を検討した。なお、転炉炉口有効断面積(A)は下記
(1)式: A=AE −AL --------(1) 但し、AE :転炉炉口開口部の断面積(m2 )、 AL :上吹きランスの横断面積(m2 ) で定義した。
気浸入の防止条件を見出すため、吹錬時の送酸流量(q
O2)と溶湯中炭素濃度(〔C〕)との積に注目し、これ
に対する転炉炉口有効断面積(A)の比:A/(〔C〕
×qO2)をパラメ−タとして、炉口からの空気の浸入、
吹錬時の溶湯による吸窒機構、及び吹錬時の発生ガス量
を検討した。なお、転炉炉口有効断面積(A)は下記
(1)式: A=AE −AL --------(1) 但し、AE :転炉炉口開口部の断面積(m2 )、 AL :上吹きランスの横断面積(m2 ) で定義した。
【0019】上記パラメ−タ:A/(〔C〕×qO2)
は、分母の吹錬時の送酸流量(qO2)と溶湯中炭素濃度
(〔C〕)との積が大きいほど発生ガス量は多量とな
り、分子の転炉炉口有効断面積(A)が小さいほど発生
ガスは狭い炉口を通過しなければならない。従って、前
記パラメ−タ:A/(〔C〕×qO2)が小さいほど炉口
における発生ガスの流出速度は速くなり、炉口から炉内
への空気浸入を防止する効果が大きくなる。しかしなが
ら、炉口における発生ガスの排出流速が速くなるほどス
ピッテイングやヒュ−ムの発生量も多くなるという不利
益も発生する。
は、分母の吹錬時の送酸流量(qO2)と溶湯中炭素濃度
(〔C〕)との積が大きいほど発生ガス量は多量とな
り、分子の転炉炉口有効断面積(A)が小さいほど発生
ガスは狭い炉口を通過しなければならない。従って、前
記パラメ−タ:A/(〔C〕×qO2)が小さいほど炉口
における発生ガスの流出速度は速くなり、炉口から炉内
への空気浸入を防止する効果が大きくなる。しかしなが
ら、炉口における発生ガスの排出流速が速くなるほどス
ピッテイングやヒュ−ムの発生量も多くなるという不利
益も発生する。
【0020】更に、吹錬時の発生ガス量の減少量が溶湯
の吸窒に及ぼす影響について試験した。
の吸窒に及ぼす影響について試験した。
【0021】その結果、転炉吹錬時の送酸量について、
全吹錬期間を通じた最大送酸量、即ち、吹錬初期の高炭
素域吹錬における送酸量を基準値とした場合(本願にお
いて基準値という)、吹錬時の送酸量の減少量が前記基
準値の30%未満であれば、溶湯の吸窒は起こらないこ
とがわかった。
全吹錬期間を通じた最大送酸量、即ち、吹錬初期の高炭
素域吹錬における送酸量を基準値とした場合(本願にお
いて基準値という)、吹錬時の送酸量の減少量が前記基
準値の30%未満であれば、溶湯の吸窒は起こらないこ
とがわかった。
【0022】一方、吹錬時の送酸量の減少量が前記基準
値の30%以上であっても、パラメ−タ:A/(〔C〕
×qO2)の値が、0.15未満であれば、溶湯の吸窒は
実質的に起こらない。しかしながら、前記パラメ−タの
値が0.01以下になると、スピッテイングやヒュ−ム
の発生が増大し炉口への地金付着が激しく、正常な操業
が阻害される。従って、吹錬時の送酸量の減少量が基準
値の30%以上の状態における吹錬時には、パラメ−
タ:A/(〔C〕×qO2)の値が0.01超から0.1
5未満の範囲内となるように転炉炉口有効断面積:Aを
制御しなければならない。
値の30%以上であっても、パラメ−タ:A/(〔C〕
×qO2)の値が、0.15未満であれば、溶湯の吸窒は
実質的に起こらない。しかしながら、前記パラメ−タの
値が0.01以下になると、スピッテイングやヒュ−ム
の発生が増大し炉口への地金付着が激しく、正常な操業
が阻害される。従って、吹錬時の送酸量の減少量が基準
値の30%以上の状態における吹錬時には、パラメ−
タ:A/(〔C〕×qO2)の値が0.01超から0.1
5未満の範囲内となるように転炉炉口有効断面積:Aを
制御しなければならない。
【0023】
【実施例】以下、本発明の内容を実施例によって詳細に
説明する。 〔実施例1〕250tonの上底吹複合吹錬転炉に、転
炉炉口有効断面積を吹錬中に変更可能なように、転炉炉
口部にスライドゲ−トを設置した。図1は、この実施例
で使用した、転炉炉口部にスライドゲ−トを設置して転
炉炉口有効断面積を可変とした転炉の構造を示す概略縦
断面図である。同図において、1は転炉、2は溶鋼、3
は発生ガス回収用フ−ド、4はスライドゲ−ト、5は上
吹きランス、そして6は底吹き羽口を示す。表1に、本
発明法No.1〜6、及び比較法No.1〜7についての転
炉操業条件及び吸窒調査試験条件を示す。
説明する。 〔実施例1〕250tonの上底吹複合吹錬転炉に、転
炉炉口有効断面積を吹錬中に変更可能なように、転炉炉
口部にスライドゲ−トを設置した。図1は、この実施例
で使用した、転炉炉口部にスライドゲ−トを設置して転
炉炉口有効断面積を可変とした転炉の構造を示す概略縦
断面図である。同図において、1は転炉、2は溶鋼、3
は発生ガス回収用フ−ド、4はスライドゲ−ト、5は上
吹きランス、そして6は底吹き羽口を示す。表1に、本
発明法No.1〜6、及び比較法No.1〜7についての転
炉操業条件及び吸窒調査試験条件を示す。
【0024】
【表1】
【0025】操業フロ−は、通常の転炉での吹錬に準
じ、予め炉内にスクラップを装入し、それに溶銑を装入
した。スクラップは製鉄所内で発生する自家スクラップ
であり、1チャ−ジ当たり約5000kg使用した。溶
銑は予め予備処理プロセスで脱燐及び脱硫処理したもの
を1チャ−ジ当たり約250ton使用した。転炉は複
合吹錬型で、底吹きを約50Nm3 /minのArガス
で行ない、上吹き酸素量の基準値を1000Nm3 /m
inで行なった。吹錬時間は約14分であったが、吹錬
開始後約10〜13分経過の時点から送酸量を約400
〜750Nm3 /minの範囲内に減少させた。なお、
減少させないチャ−ジも実施した。そして同時に、転炉
炉口有効断面積を約12m2 から1〜12m2 の範囲内
の所定値に減少させた。このように、吹錬の末期におい
て送酸量及び転炉炉口有効面積を変化させた場合の溶鋼
中窒素濃度の挙動を調べ、吸窒状況を評価した。即ち、
送酸量変更時及び吹錬終了時の溶鋼をサンプリングし、
炭素および窒素含有量を分析した。また、吹錬終了後に
炉口の状況を観察し、地金の付着量を評価した。
じ、予め炉内にスクラップを装入し、それに溶銑を装入
した。スクラップは製鉄所内で発生する自家スクラップ
であり、1チャ−ジ当たり約5000kg使用した。溶
銑は予め予備処理プロセスで脱燐及び脱硫処理したもの
を1チャ−ジ当たり約250ton使用した。転炉は複
合吹錬型で、底吹きを約50Nm3 /minのArガス
で行ない、上吹き酸素量の基準値を1000Nm3 /m
inで行なった。吹錬時間は約14分であったが、吹錬
開始後約10〜13分経過の時点から送酸量を約400
〜750Nm3 /minの範囲内に減少させた。なお、
減少させないチャ−ジも実施した。そして同時に、転炉
炉口有効断面積を約12m2 から1〜12m2 の範囲内
の所定値に減少させた。このように、吹錬の末期におい
て送酸量及び転炉炉口有効面積を変化させた場合の溶鋼
中窒素濃度の挙動を調べ、吸窒状況を評価した。即ち、
送酸量変更時及び吹錬終了時の溶鋼をサンプリングし、
炭素および窒素含有量を分析した。また、吹錬終了後に
炉口の状況を観察し、地金の付着量を評価した。
【0026】表2に、上記本発明法及び比較法の各チャ
−ジの、送酸量変更直後及び吹錬終了時のそれぞれの時
期のパラメ−タ:A/(〔C〕×qO2)の値、溶鋼の窒
素含有量(wt.%)及び吸窒量、並びに炉口地金付着
状況を示す。
−ジの、送酸量変更直後及び吹錬終了時のそれぞれの時
期のパラメ−タ:A/(〔C〕×qO2)の値、溶鋼の窒
素含有量(wt.%)及び吸窒量、並びに炉口地金付着
状況を示す。
【0027】
【表2】
【0028】なお、表2中、送酸量変更直後のA/
(〔C〕×qO2)の算出の際、〔C〕としては送酸量変
更時の溶鋼の炭素含有量、即ち、送酸量変更時にサンプ
リングした溶鋼の炭素含有量(wt.%)を用いた。表
2から下記事項がわかる。パラメ−タ:A/(〔C〕×
qO2)の値に依存して吸窒量及び炉口地金付着量に差が
生じる。即ち、比較法にみられるように、送酸量変更後
のパラメ−タ:A/(〔C〕×qO2)の値が0.15以
上の場合は吸窒量が大きい。但し、比較法No.6は、送
酸量の減少量がなかったので、吸窒は認められなかっ
た。また、比較法No.7は、送酸量の減少量が少なかっ
たので発生ガスの減少量も少なく、従って上記パラメ−
タの値が0.15以上であるにもかかわらず吸窒は認め
られなかった。比較法No.5及び6では、吹錬終点時の
上記パラメタの値は適正値であるが、送酸量変更時のパ
ラメ−タ:A/(〔C〕×qO2)の値が0.01以下
(それぞれ0.079及び0.0087)という吹錬条
件であったため、その時期に発生した炉口地金付着が顕
著にみられた。これに対して本発明法では、送酸量を減
少させて発生ガス量が大幅に減少してもパラメ−タ:A
/(〔C〕×qO2)の値が0.15未満のため炉口にお
ける発生ガスの流速が大きく確保されたため、吸窒は起
こらなかった。更に、前記パラメ−タの値は0.01超
であったので、炉口地金の付着も発生しなかった。
(〔C〕×qO2)の算出の際、〔C〕としては送酸量変
更時の溶鋼の炭素含有量、即ち、送酸量変更時にサンプ
リングした溶鋼の炭素含有量(wt.%)を用いた。表
2から下記事項がわかる。パラメ−タ:A/(〔C〕×
qO2)の値に依存して吸窒量及び炉口地金付着量に差が
生じる。即ち、比較法にみられるように、送酸量変更後
のパラメ−タ:A/(〔C〕×qO2)の値が0.15以
上の場合は吸窒量が大きい。但し、比較法No.6は、送
酸量の減少量がなかったので、吸窒は認められなかっ
た。また、比較法No.7は、送酸量の減少量が少なかっ
たので発生ガスの減少量も少なく、従って上記パラメ−
タの値が0.15以上であるにもかかわらず吸窒は認め
られなかった。比較法No.5及び6では、吹錬終点時の
上記パラメタの値は適正値であるが、送酸量変更時のパ
ラメ−タ:A/(〔C〕×qO2)の値が0.01以下
(それぞれ0.079及び0.0087)という吹錬条
件であったため、その時期に発生した炉口地金付着が顕
著にみられた。これに対して本発明法では、送酸量を減
少させて発生ガス量が大幅に減少してもパラメ−タ:A
/(〔C〕×qO2)の値が0.15未満のため炉口にお
ける発生ガスの流速が大きく確保されたため、吸窒は起
こらなかった。更に、前記パラメ−タの値は0.01超
であったので、炉口地金の付着も発生しなかった。
【0029】〔実施例2〕小型の上底吹複合吹錬転炉
に、炉口有効断面積を吹錬中に変更可能なように、前記
転炉炉口部に昇降可能な機構を有するプラグを設置し
た。図2は、この実施例で使用した、転炉炉口部にプラ
グを設置して炉口有効断面積を可変とした転炉の構造を
示す概略縦断面図である。同図において、1は転炉、2
は溶湯、3は発生ガス回収用フ−ド、5は上吹きラン
ス、6は底吹き羽口、そして7はプラグである。同図に
示すように、プラグ7は上吹きランスと同心円状態に設
置され、プラグ7を炉口上端部まで降下させてことによ
り、炉口有効断面積を変更することができる。プラグ7
は予め数種類、製作準備しておいた。プラグなしの炉口
断面積は0.6m2 であり、降下させるプラグの種類に
より炉口有効断面積を0.4m2 、0.3m2 及び0.
15m2 に変更した。
に、炉口有効断面積を吹錬中に変更可能なように、前記
転炉炉口部に昇降可能な機構を有するプラグを設置し
た。図2は、この実施例で使用した、転炉炉口部にプラ
グを設置して炉口有効断面積を可変とした転炉の構造を
示す概略縦断面図である。同図において、1は転炉、2
は溶湯、3は発生ガス回収用フ−ド、5は上吹きラン
ス、6は底吹き羽口、そして7はプラグである。同図に
示すように、プラグ7は上吹きランスと同心円状態に設
置され、プラグ7を炉口上端部まで降下させてことによ
り、炉口有効断面積を変更することができる。プラグ7
は予め数種類、製作準備しておいた。プラグなしの炉口
断面積は0.6m2 であり、降下させるプラグの種類に
より炉口有効断面積を0.4m2 、0.3m2 及び0.
15m2 に変更した。
【0030】表3に、本発明法No.7〜9、及び比較法
No.8及び9についての転炉操業条件及び吸窒調査試験
条件を示す。
No.8及び9についての転炉操業条件及び吸窒調査試験
条件を示す。
【0031】
【表3】
【0032】操業フロ−は、通常の転炉での吹錬と同様
に行ない、溶銑6tonを装入後、上吹きランスを降下
し、送酸した。転炉は複合吹錬式で、炉底に設置された
3本のノズルからArガス約2Nm3 /minを吹き込
み、上吹きランスからの送酸量の基準値を18Nm3 /
minとした。吹錬時間は約17分で、送酸開始後13
〜16分経過の時点から送酸量を約7〜12Nm3 /m
inの範囲内に減らした。そして同時にプラグを降下さ
せて、炉口断面積をプラグなしの0.6m2 から、0.
4m2 、0.3m2 又は0.15m2 の炉口有効断面積
に減少させた。このようにして、吹錬の末期の送酸量及
び炉口有効面積を変化させた場合の溶湯中窒素濃度の挙
動を調べ、吸窒状況を評価した。即ち、送酸量を減らす
直前及び吹錬終了時に溶湯からサンプリングし、炭素お
よび窒素含有量を分析調査した。また、吹錬終了後に炉
口の状況を観察し、地金の付着量を評価した。
に行ない、溶銑6tonを装入後、上吹きランスを降下
し、送酸した。転炉は複合吹錬式で、炉底に設置された
3本のノズルからArガス約2Nm3 /minを吹き込
み、上吹きランスからの送酸量の基準値を18Nm3 /
minとした。吹錬時間は約17分で、送酸開始後13
〜16分経過の時点から送酸量を約7〜12Nm3 /m
inの範囲内に減らした。そして同時にプラグを降下さ
せて、炉口断面積をプラグなしの0.6m2 から、0.
4m2 、0.3m2 又は0.15m2 の炉口有効断面積
に減少させた。このようにして、吹錬の末期の送酸量及
び炉口有効面積を変化させた場合の溶湯中窒素濃度の挙
動を調べ、吸窒状況を評価した。即ち、送酸量を減らす
直前及び吹錬終了時に溶湯からサンプリングし、炭素お
よび窒素含有量を分析調査した。また、吹錬終了後に炉
口の状況を観察し、地金の付着量を評価した。
【0033】表4に、上記本発明法及び比較法の各チャ
−ジの、送酸量変更直後及び吹錬終了時のそれぞれの時
期のパラメ−タ:A/(〔C〕×qO2)の値、溶鋼の窒
素含有量(wt.%)及び吸窒量(wt.%)、並びに
炉口地金付着状況を示す。
−ジの、送酸量変更直後及び吹錬終了時のそれぞれの時
期のパラメ−タ:A/(〔C〕×qO2)の値、溶鋼の窒
素含有量(wt.%)及び吸窒量(wt.%)、並びに
炉口地金付着状況を示す。
【0034】
【表4】
【0035】表4から下記事項がわかる。パラメ−タ:
A/(〔C〕×qO2)の値に依存して吸窒量及び炉口地
金付着量に差が生じることは、実施例1と比較して転炉
炉容が小さく、炉口開口部面積の減縮方式が変わっても
実施例1と同様である。即ち、比較法にみられるよう
に、送酸量変更後のパラメ−タ:A/(〔C〕×qO2)
の値が0.15以上の場合は吸窒量が大きい。これに対
して本発明法では、送酸量を減少させて発生ガス量が大
幅に減少してもパラメ−タ:A/(〔C〕×qO2)の値
が0.15未満であるので、実質的な吸窒は起こらなか
った。しかも前記パラメ−タの値が0.01超であった
ので、炉口地金の付着も発生しなかった。
A/(〔C〕×qO2)の値に依存して吸窒量及び炉口地
金付着量に差が生じることは、実施例1と比較して転炉
炉容が小さく、炉口開口部面積の減縮方式が変わっても
実施例1と同様である。即ち、比較法にみられるよう
に、送酸量変更後のパラメ−タ:A/(〔C〕×qO2)
の値が0.15以上の場合は吸窒量が大きい。これに対
して本発明法では、送酸量を減少させて発生ガス量が大
幅に減少してもパラメ−タ:A/(〔C〕×qO2)の値
が0.15未満であるので、実質的な吸窒は起こらなか
った。しかも前記パラメ−タの値が0.01超であった
ので、炉口地金の付着も発生しなかった。
【0036】図3は、他の型の炉口プラグを設置して炉
口有効断面積を可変とした転炉の構造を示す概略縦断面
図である。同図に示すプラグを使用して炉口有効断面積
を変化させても、上述したプラグの効果は全く変わらな
かった。
口有効断面積を可変とした転炉の構造を示す概略縦断面
図である。同図に示すプラグを使用して炉口有効断面積
を変化させても、上述したプラグの効果は全く変わらな
かった。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、転炉における溶鉄吹錬
の末期に送酸量を減少させると、炉内からの発生ガス量
が不可避的に著しく減少するが、その場合でも溶鉄の吸
窒を完全に防止することができ、しかも炉口への地金付
着発生を抑制することもできるので、安定した操業によ
り極低窒素鋼を製造することができる、工業上極めて有
用な効果がもたらされる。
の末期に送酸量を減少させると、炉内からの発生ガス量
が不可避的に著しく減少するが、その場合でも溶鉄の吸
窒を完全に防止することができ、しかも炉口への地金付
着発生を抑制することもできるので、安定した操業によ
り極低窒素鋼を製造することができる、工業上極めて有
用な効果がもたらされる。
【図1】実施例1で使用した、転炉炉口部にスライドゲ
−トを設置して炉口有効断面積を可変とした転炉の構造
を示す概略縦断面図である。
−トを設置して炉口有効断面積を可変とした転炉の構造
を示す概略縦断面図である。
【図2】実施例2で使用した、転炉炉口部にプラグを設
置して炉口有効断面積を可変とした転炉の構造を示す概
略縦断面図である。
置して炉口有効断面積を可変とした転炉の構造を示す概
略縦断面図である。
【図3】実施例2で使用した、転炉炉口部にプラグを設
置して炉口有効断面積を可変とした他の転炉の構造を示
す概略縦断面図である。
置して炉口有効断面積を可変とした他の転炉の構造を示
す概略縦断面図である。
1 転炉、 2 溶鋼、 3 発生ガス回収用フ−ド 4 スライドゲ−ト、 5 上吹きランス、 6 底吹き羽口、 7 プラグ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井澤 智生 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 転炉を用い酸素を上吹きランスより送酸
する溶鉄の吹錬において、全吹錬期間を通じた最大送酸
量を基準値とした場合、吹錬時の送酸量が前記基準値の
30%以上減少した場合には、下記(1)式: A=AE −AL --------(1) 但し、AE :転炉炉口開口部の断面積(m2 )、 AL :上吹きランスの横断面積(m2 ) のA(m2 )で表わされる転炉炉口有効断面積を、下記
(2)式: 0.01<A/(〔C〕×qO2)<0.15 -------(2) 但し、〔C〕:前記吹錬時の溶湯中炭素濃度( wt.%
)、 qO2:前記吹錬時の送酸流量(Nm3 /min)、 を満たすように制御することを特徴とする極低窒素鋼の
製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25916894A JPH0892621A (ja) | 1994-09-29 | 1994-09-29 | 極低窒素鋼の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25916894A JPH0892621A (ja) | 1994-09-29 | 1994-09-29 | 極低窒素鋼の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0892621A true JPH0892621A (ja) | 1996-04-09 |
Family
ID=17330306
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP25916894A Pending JPH0892621A (ja) | 1994-09-29 | 1994-09-29 | 極低窒素鋼の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0892621A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007077491A (ja) * | 2005-08-17 | 2007-03-29 | Kobe Steel Ltd | 転炉の吹錬方法 |
| JP2007077492A (ja) * | 2005-08-17 | 2007-03-29 | Kobe Steel Ltd | 転炉の吹錬方法 |
| JP2018178169A (ja) * | 2017-04-06 | 2018-11-15 | Jfeスチール株式会社 | 低窒素鋼の溶製方法 |
-
1994
- 1994-09-29 JP JP25916894A patent/JPH0892621A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007077491A (ja) * | 2005-08-17 | 2007-03-29 | Kobe Steel Ltd | 転炉の吹錬方法 |
| JP2007077492A (ja) * | 2005-08-17 | 2007-03-29 | Kobe Steel Ltd | 転炉の吹錬方法 |
| JP2018178169A (ja) * | 2017-04-06 | 2018-11-15 | Jfeスチール株式会社 | 低窒素鋼の溶製方法 |
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